グループ・タックで熱いなおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのグループ・タックで熱いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月08日の時点で一番のグループ・タックで熱いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.2 1 グループ・タックで熱いなアニメランキング1位
学園アリス(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (295)
1842人が棚に入れました
小さな田舎町で育った蜜柑と蛍は大の親友。なのに蛍は突然、アリス学園に転校することになってしまった。蛍が転校したのは、潰れそうだった田舎の学校に学園からもらったお金を寄付して救い、蜜柑を悲しませないため。さらに、生徒たちの噂では、アリス学園は一度入ったら卒業するまで出られないという。それを知った蜜柑は、転校していった蛍を追いかけ単身東京へ。向かった蜜柑が辿り着いたのは、天賦の才能=アリスを持つ者のみが通える究極の一芸入学の学校、アリス学園であった。

声優・キャラクター
植田佳奈、釘宮理恵、朴璐美、安田美和、緒乃冬華、斎藤千和、石田彰、成瀬誠、鈴村健一、櫻井孝宏、野中藍、神田理江、松元惠、井上麻里奈、三木眞一郎、松本大、宮野真守、山田美穂
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

学園&魔法ものですが、可もなく不可もなく(どちらかというと退屈系?)

◆個人的にキャラの魅力がほぼゼロだった学園&魔法もの有名作

正直いって、コレを見るくらいなら、PEACH-PIT原作の長編アニメ『しゅごキャラ!』の最初の方をもう一周した方がだいぶマシだと思いました。

本アニメに関しては、全31巻に及ぶ長編となった人気原作マンガのうち、最初の5巻までの内容+オリジナル・シナリオで、初等部編を何とか完結させた体裁となっていて、もしかしたら原作マンガの方は中等部編→高等部編へと進むにつれて尻上がりに面白くなっていくのかも?知れませんが、アニメに描かれた分だけでは何とも。

本作は一応、学園&魔法ものジャンルの有名作品なので、ここは勉強と思って一度は我慢して見ておくべきか?

個人的には人には余りお薦めしません。


◆制作情報
{netabare}
原作マンガ      樋口橘(『花とゆめ』2002年19号-2013年14号連載)
監督         大森貴弘
シリーズ構成     横山雅志
脚本         横山雅志、島田満、花田十輝、大森貴弘
キャラクターデザイン 樋口橘(原案)、伊藤良明
音楽         吉森信
アニメーション制作  グループ・タック{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

================== 学園アリス (2004年10月-2005年5月) =================
{netabare}
第1話 学校がなくなっちゃう☆ ☆ 親友・今井蛍の突然の転校、佐倉蜜柑単身東京へ、アリス学園校門前の出遭い(鳴海先生&日向棗)
第2話 ようこそ☆アリス学園へ ☆ 脱走常習犯・棗&親友・乃木ルカ、蛍との再会、初等部B組一時参入
第3話 アリスなんかに負けてたまるか☆ ☆ 続き、蜜柑の転入試験 ※男子の描写がダメ過ぎる×
第4話 これがウチのアリス☆ ☆ 続き(北の森の災難、委員長・飛田裕の幻覚アリス、ルカの動物フェロモン、棗の怒り、アリス無効化能力、蜜柑合格) ※同上×
第5話 星階級はシビアやなぁ☆ ☆ 学園の厳しい規則、蜜柑の星なし評価
第6話 うちはみそっかす系☆? ☆ アリス解説、中等部生との絡み(翼先輩との出遭い)、蜜柑歓迎パーティ
第7話 負けへん☆アリスドッジ ☆ ドッジボール対決、棗の不機嫌
第8話 じーちゃんに会いたい☆ じーちゃんに届かない手紙、学園脱出失敗、鳴海先生との約束
第9話 大好き☆蛍様 ☆ 蛍の発明ロボ・甘夏、ロボット対決 ※脚本安直×
第10話 うきうき☆セントラルタウン ☆ 初めての外出、マッチ売りの少女寸劇、蜜柑の旧友たちへの感謝の気持ち
第11話 ただいまアリス☆特訓中 ☆ 野田先生の時間遡行アリス、謎の母子
第12話 学園祭がやってくる☆ ☆ 学園祭参加への悩み、前夜祭当日、棗倒れる
第13話 トップ☆スターを追いかけろ ☆ 学園OB毛利レオの棗誘拐 ※挿入歌「LAZY LOVE GUILTY LOVE」
第14話 棗を取り戻せ☆ 正田スミレ&蜜柑の協力、闇の特殊部隊、棗の過去と現状(黒猫)
第15話 学園へ帰ろう☆ ☆ 囚われた3人、脱出作戦の顛末、蜜柑のシングル昇格 ※シナリオ粗雑×
第16話 迷路で勝負☆魔法のランプ ☆ アリス祭開幕
第17話 蛍のひみつ☆ ☆ 続き、蛍の発明アリスとトラブル発生、蛍の兄との対面(高等部幹部生・今井昴)、蛍の本心吐露
第18話 暗闇で☆ふたりきり ☆ ※蜜柑&棗閉じ込められ回
第19話 開演☆眠れる森の白雪姫 ☆ ※アリス祭のクラス寸劇回
第20話 ラストダンスは誰と☆ ☆ 学園祭最終日、蛍の新人賞&クラスの特別賞受賞、じーちゃんからの手紙、蜜柑のダンス相手(棗・ルカではなく蛍)
第21話 目指せ☆優等生賞 ☆ 期末テスト、ペルソナ来校
第22話 ベアと王子様☆ ☆ 人形作りアリス持ち(中等部生・園生要)との出遭い、命を削るアリス{/netabare}

 - - - ここまで原作マンガ1~5巻分、ラスト4話はアニメ・オリジナル回 - - -
{netabare}
第23話 サーカス☆がやって来た ☆ レオ再来校と目的
第24話 鳴海先生の嘘つき☆ ☆ 蜜柑のもたらした騒動(教室封鎖、授業ボイコット)、動物たちの暴走
第25話 学園を取り戻せ☆ 操られたルカ、ルカの暴走阻止(棗)、鳴海とレオの因縁、レオの暴走阻止 ※シナリオ粗雑× ※挿入歌「Venus」
第26話 友情は☆エンドレス ☆ 春の進級試験、蛍との別れ?{/netabare}
--------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)0、☆(並回)26、×(疑問回)0 ※個人評価 × 3.4

OP 「ピカピカの太陽」
ED 「幸せの虹」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

なっぱ‪‪𖧷‪‪𓈒𓂂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

これぞまさに私の中の、The!石田彰さん!

原作未読。予備知識なしの多分初鑑賞。
※もしかしたら子供の頃に観てるかも?

最近観ている作品が暗め重めの割合高かったので
明るさと癒しを求めて表紙で学園アリスを( ^o^)ノポチッ

いやはや、子供向けだろうと侮りましたね〜

ストーリーはとても分かりやすいシンプル仕立てだけど
凝った設定に子供向けなど忘れて引き込まれました。

異能力の種類ではなく、
異能力自体に"アリス"という名前がついているのも
可愛らしいし固さがなくて良いですね。

{netabare}蜜柑が学園に来てすぐ
アリスについての説明を受けている時に
テレポート能力のモブがチラッと映ったのですが、
その子の体型が少しぽっちゃりしていたんです。

それを見た瞬間、
あまり移動にスタミナを使わないからという意味で
この体型設定にしたのかな〜と思ったんですけど、
もし何の意味もなくただの偶然だったとしても
たった一瞬の映像でそういう面白いことを
考えさせてくれる作品って大好きです。{/netabare}


作中での友情と恋の割合がバランスよくて観やすい。

友情は非常に分かりやすく描かれているのに対し、
恋の方は観ているこちらまで
今の表現は恋なのか?友達としてなのか?などと
覚えたての恋に迷い込んだ気分でした(*˘˘*)♡


またこの作品を観終えてから
今後作品の見方を一旦改めようと思い直しました。

最近シリアスなものを観すぎているせいか…
{netabare}鳴海先生がおじーちゃんの手紙を蜜柑に渡すまでは、
おじーちゃん事実を知らされないまま死ぬんじゃない?
って最悪なことを考えながら観ちゃってたんです。{/netabare}

変な裏読みなんかせず、
素直に作品を楽しむべきだと反省しました。


最終回はいい感じにまとめられていました。
ただスッキリしたかというと…んん〜

{netabare}"学園の正体"や"裏のお仕事"や"あの人"等の伏線は
回収されないまま終わってしまいましたね。
原作の方では蜜柑の両親の謎も含めて
それらも回収されていそうなので気になるところです。

そして蜜柑×棗くんor流架くんの恋模様も是非!

テンプレに当てはめると棗くんなんだろうけど
寿命削る系アリスの持ち主となるとドロッドロで
すんなりとは結ばれなさそうな予感が、、w

じんじんこと神野先生は終盤近くまでずっと
めちゃくちゃ最悪なポジションでモヤついてたので、
最後は蜜柑を認め鳴海先生のやり方にも寄り添うように
変わってくれた事が何よりスッキリしました!
{/netabare}


学園アリスとこどものおもちゃ、
どこか似たような雰囲気があるので
どちらかが好きな人はもう一方も好きなのでは( ˊᵕˋ*)

一応最後にレビュータイトル拾っておきましょうかw
書いた通りではありますが、
金髪でイケメンでサポート役(今回は先生)は
私の中で石田彰さんのイメージにドンピシャ!!

石田彰さんを覚え始めた頃に観てた作品で
偶然そういうキャラばかりが重なったせいかとw

それにしても鳴海先生、
色んな意味でいい動きしてましたね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

アリス科学園の劣等生

泣けるとかじゃないですが感動しちゃいました
友達の存在のありがたみを感じれる作品でしたね
友情っていいなぁ


ジャンルは学園/異能/ファンタジー
『アリス』という特別な力を持つ者のみが通うアリス学園が主な舞台
この『アリス』、人それぞれ違う能力なのですが、
種類が豊富で楽しいです
例 『ダジャレで相手を必ず笑わせるアリス』
よくスベるから、ちと欲しいw


アリス学園には何か大人の事情がある様子
ここに入学したら最後、学園外には出られないのです
親との面会も禁止、手紙でのみの連絡
小さな生徒たちには辛いですね。。

このルールは物語の重要な部分を占めており、
設定としてもなかなか面白いなと思いました


見所はなんと言っても、
主人公(劣等生?)である蜜柑とその親友の蛍(優等生)の絶妙な駆け引き
蜜柑は蛍が大好きでいつも蛍~蛍~って感じですが、
蛍は蜜柑を鬱陶しく思っている?のか、見事な毒舌で対応
面白かったです。笑いました

ちなみに蛍は『発明のアリス』持ちで、
彼女の発明品には奇っ怪なものばかり
この発明品にも注目ですね

それと、この作品はただの日常系ではないです
まぁ異能が出てくる時点で日常からはかけ離れてますが。
ストーリー性がしっかりしているので、
話に起伏が生まれ、毎話退屈せずに楽しく観れました


OP「ピカピカの太陽」 歌ー佐倉蜜柑(植田佳奈)
ED「幸せの虹」 歌ー佐倉蜜柑(植田佳奈)/今井蛍(釘宮理恵)

蛍って釘宮さんだったのぉぉ
観てるとき、全く気付きませんでした

それとOPのダンス、何だあれは!
あんなのやられたら草不可避じゃないか


てなわけで、笑いアリ感動アリの素敵な作品です

アリス学園という鳥かごのなかで彼女たちはどう過ごしているのか。
はたまた、彼女たちは楽しく羽ばたいているのか。
彼女たちとの面会は禁止されてますが、
画面を通してその様子を確認するのなら問題ないはず!
友情ものの作品が観たいときにおすすめです

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27

68.3 2 グループ・タックで熱いなアニメランキング2位
ストリートファイターII 劇場版(アニメ映画)

1994年8月6日
★★★★☆ 3.8 (62)
294人が棚に入れました
人気格闘ゲーム「ストリートファイターII」のすべてのエキスを集結させた劇場用アニメ。
世界征服をたくらむベガの野望に格闘家たちが立ち上がった。
壮絶な戦いの中、宿命のライバルであるリュウとケンの二人が繰り出す新必殺技「双龍(ダブル)波動拳」がベガを襲う…。

キリン  さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

羽賀研二さん実刑判決

放映時期は私が高校3年生のとき
受験生だというのに
願書出すだけで合格する学校に
進学が決まっていたので
お構いなしで、
バンバン格闘ゲームにハマっていました。


学校帰りに友達とゲーセン行って
家に帰ってRPGやって
ビデオに録ったアニメ観て
屁こいて寝る
といった生活を送っていました。

ピリピリしている他の受験生に
『ゲーメスト』というゲーム雑誌に掲載されている
連続技をレクチャーしたり
『果し状』を送りつけてたり
『ストⅡ』等のゲーム大会に出場するから、
見に来いと誘ったり・・・・

今考えると、ぶん殴られてもおかしくないくらい
邪魔ばかりしていましたが、
被害者のクラスメイトは
良き思い出としての
青春メモリアルになっていることでしょう。


さて、そんな『格闘ゲーム』というジャンルに
ブームを巻き起こした
『ストリートファイターⅡ』が
映画化されるということが決まりました。

それまでは、色んな漫画家さんや同人作家さんが
『ストⅡ』の漫画を描かれた作品がありましたが、
今回は公式の映画です。

主題歌は当時、音楽業界でブイブイ言わせてた(死語?)
小室哲也さんプロデュースの
『愛しさと せつなさと 心強さと』
小室さんはこの後もしばらくブイブイ言わせますが
2009年に5億円詐欺事件により
懲役3年、執行猶予5年の有罪判決が言い渡されます。

歌うのが篠原涼子さん
正確には『篠原涼子 with t.komuro』となっています。
今は篠原涼子さんと言えば名女優の印象がありますが、
当時はバラエティ番組『ダウンタウンのごっつええ感じ』に
出演していて、このままいわゆる『バラドル』に
なっていくとばかり思っていました。
そんな印象を覆したのがこの曲です。
『ストⅡ』の放映前に音楽番組などで紹介され
初めて聴いても「これは絶対売れる」と思いました。
日本の音楽史に残る名曲です。

声優は
主人公の『リュウ』は清水宏次朗さん
我々の世代はビーバップハイスクールの
ヒロシの印象が強烈すぎます。

リュウの親友兼ライバルの『ケン』は羽賀研二さん
当時、辰ちゃんでお馴染みの梅宮辰夫さんの愛娘
梅宮アンナさんとのごちゃごちゃしたいざこざで
ワイドショーを賑わせていました。
そんな羽賀さんも詐欺・恐喝未遂の罪で
2013年3月28日付で実刑判決(懲役6年)
が確定しました。
代表作は『サギ師一平シリーズ』

正直、声優に期待はしていなかったものの
羽賀さんは、なかなかアニメっぽい演技でしたよ。
さすがサギ師・・じゃなかった元俳優と言った感じですかね。


作画はとにかく凄いと思いました。
格闘のバトルシーンに
『重さ』が伝わってきます。
作画だけではなく音も関係していると思いますが、
カプコンらしいこだわりだと思います。

ストーリーは、まあ、ありきたりな部類に
入ってしまいますが、
そんなの関係なくゲームのキャラが
ほぼ忠実にアニメになっている喜びの方が強くて
当時私の耳には、文句やいちゃもんが
届いてきませんでした。
その為、ゲームに思い入れが無いと
ストーリーはつまらないと感じるかもしれません。
決して、ゲームやってないと解からない
という意味じゃありません。



余談

春麗大好きな私としては
シャワーシーンのティクビや下着姿で闘うより
いつものチャイナ服でのバトルが観たかったのですが
賛同者はいません。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

愛しさと切なさと糸井重里ォォォ♪  

一定年代の人間に知らないものはいない有名映画。
格ゲー最盛期と小室哲哉時代の到来を告げた作品です。
元TPD?だったけ。で当時誰コレっていう篠原涼子の主題歌、売れままくりです。ありえないくらい。
CDもってないのに歌詞覚えちゃうレベル。
カップリングのEDがアニソンらしくて好きです。

当作品は版元のカプコンが直接指揮してたはずなんです。
原作ゲームのストーリー重視でガイル&チュンリーが主人公。
かなり珍しいケースかも?でもさすがです。

本来のリュウ、ケンはそこまででしゃばりません。
リュウのライバルはサガットさんですし。
リュウケンコンビの友情が物語ですし。

シャドルー壊滅をお話の軸にしてあるので、ガイル、春麗はベストチョイス。ガイルさん強かったし・・。
二人とも主役張れる人気と性能の良さ持ってた。
おかげでこの手の作品でありがちな無茶な詰め込み、改変による世界観の崩壊がほとんどありません。
多少無理はしてても、ほぼゲーム通り。グッジョブベリーナイス。

印象的なのが強かろうが大体ピンチになって助けてもらうのがヒロインの王道。
チュンリーさんは違うで・・いつでも勝ちにいくのですよ。
伊達に『すべての男達は私の前にひざまづくのよ! 』なんていう黒歴史、厨二病を持ってません。
貴方を使って勝てなかった私にはクンフーが足らないみたいですね。Ⅲの中足鳳翼扇目押し、結局できなかったな。

TVでもそうでいしたが拳を極めし者の彼がカメオしてます。
最後のほうだったかな、妙にごっついコロ助を探してみてくださいませ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

‘アニメ’より‘映画’であることに重きを置いた作品?

TVアニメ版より大分シャープで落ち着いた、良質なドラマに仕上がっていました。
起承転結がしっかりしていて通しで見ても破綻が無いし、作画も安定して綺麗でした。
また、ケンとリュウの関係もTV版のように不自然な距離感ではなく、少ない描写でお互いの信頼感を上手く出せていました。理想的な関係でした。

ただ、ドラマ的なストーリー進行のあまり演出やアクションがやや淡白で盛り上がりに欠けていると感じました。あまり見ていて燃えませんでしたね、正直。
あとリュウの声優さん、俳優さんみたいですがやはり声に迫力が足りない・・・。
春麗の声優さんは慣れればむしろこの絵に適した演技だとは思ったのですが、TV版の横山智佐さんのイメージというよりは思い入れが強すぎて慣れませんでした。あの声は反則(笑)
劇中のBGMもTV版の方が好きですね。今作で注目できる音楽は主題歌と挿入歌くらいです。

原作ゲーム既プレイの方はおそらく既に見ているはずですので、それ以外に「あまりアニメを見ない」「アニメの見すぎで普通のアニメに飽きた」ような方が見ると案外面白いと感じるかもしれません。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

68.0 3 グループ・タックで熱いなアニメランキング3位
ふたつのスピカ(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (214)
1322人が棚に入れました
『ふたつのスピカ』は、柳沼行による漫画作品と、それを原作とする望月智充監督のTVアニメ作品、およびノベライズ作品
【ストーリー】有人宇宙探査ロケット「獅子号」が市街地に墜落、その事故に巻き込まれて母を亡くした少女・鴨川アスミ。
葬儀の日、彼女はライオンのかぶりものをした1人の青年と出会う。彼は「獅子号」のパイロットの幽霊で、かなえられなかった宇宙への夢をアスミに託し、アスミもまた、それに応えるように宇宙飛行士への夢を膨らませていく。

声優・キャラクター
矢島晶子、木村亜希子、豊永利行、緒乃冬華、甲斐田ゆき、堀内賢雄、水野理紗、子安武人
ネタバレ

にゃんにゃ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

Pay It Forward

鴨川アスミの場合
{netabare}
わたしのお母さんは、わたしが小さい頃に亡くなりました。
もっといっぱい話したいことがあったのに。
もっといっぱいそばにいたかったのに。
お母さんはどんな匂いがするのかなあ。お母さんはどんなお花が好きなの?

先生が「お母さんはお星さまになったんだよ」って教えてくれました。
だから、わたし決めたんです。大きくなったらロケットの運転手さんになってお母さんに会いに行くって。

おおきくなった今、お母さんにどうしても伝えたいことがあります。
だからお母さん、もう少し待っててね。わたしがロケットの運転手さんになる、その日まで。。 {/netabare}
{/netabare}

鈴木秋の場合
{netabare}
宇宙って神秘的だと思わないかい?
今あの空に輝く星たちも、ホントはそこにはないかもしれない。
僕たちが見ているのは幻なのかもしれない。

それを確かめるには、自分で見に行くしかないよね。
僕は自分の目で確かめたいんだ。

誰よりもあの星に近づいて、そしてそれが目の前にあることを感じたいんだよ。
僕は人の言うことなんて信じないからね。 {/netabare}


府中野新之介の場合
{netabare}
だってさぁ。あいつ危なっかしいんだよ。俺がついててやらないと、何しでかすかわかんないじゃん?
でさ、あいつが宇宙に行きたいっていうからさ、しょーがないじゃん。ついてってやるしかないだろ?
え?別に好きとかじゃねーよ。俺がいないとホント危ないんだって。 {/netabare}


宇喜多万里香の場合
{netabare}
私はもう、だれにも頼らない。ひとりで生きていくって決めたの。友達ごっこなんて興味はないわ。

部屋から一歩も出ることを許されなかった、幼き日々。何も変わらない毎日。
その中で、窓から見える星空だけは、日々刻々と変わっていた。

そして気づいたの。私を救ってくれるのは、あの星空だけだって。
私を知る者が誰一人としていないあの宇宙に、私は恋焦がれているの。
ただそれだけ。
でも、あの子の事が頭から離れないのは、何故なの?
{/netabare}


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


宇宙開発に力を注ぎ、夢と希望に目を輝かせていた日本を襲った悲劇。宇宙探査ロケット墜落事故。
すべてはここから始まった。
この事故で失われた数多くの命。
その悲しき命が残し託した想いは、複雑に絡み合いそして伝達される。

この作品の中で、被害者たちは必ずしも事故を悲観的には捉えていない。
彼らの温かい前向きな心は、残された者たちに伝わり、やがて深い絆となる。


それぞれの想いを抱え、宇宙という無限の世界を求めた若者たちは、
鴨川アスミという深い絆に抱かれた恒星に導かれ、やがてお互いを認め合い歩みを共にし始める。まるでスピカのように。



この作品で、主人公並みに際立っていたのが宇喜多万里香の存在。
彼女の存在には、深いテーマとメッセージ性を感じた。
今となっては使い古し感の否めないテーマではあったが、放送当時には真新しい話だったのかもしれない。
しかし残念なことに、そのテーマはまとまることなくエンディングを迎えている。
興味深い話だっただけに、中途半端になってしまったのが残念でならない。
原作漫画が完結している今、是非とも続編と、本当の意味での完結を期待したい。

とはいっても、NHKおはこの、道徳・成長といったテーマに関しては、完成度は高い。
是非、子供にみせたい作品ではあるが、
大人の私が見ても、考えさせられることが多く、自分を見つめなおす事が出来る良作ではなかったかと思う。


とにかく、纏めると、
中途半端なくせに満足出来ちゃうという、NHKらしい作品に仕上げっている。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ライオンさんの場合
{netabare}
君はひとりじゃないだろ?
だから安心して、自分の思った道を進めばいいさ。

迷った時は、自分の心に聞いてみればいいよ。
君の選択を僕が、そしてみんなが全力で支えるから。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

原作の6巻の途中まで。アニメだけだとあまり評価できません。

 原作既読。今回アニメを改めて視聴して、こんなに中途半端だったっけ?とびっくりしました。宇宙と人間の生命のつながりを描いた名作だと思っていたので。なんと、コミック全18巻のうち、6巻の途中までしか描けていませんでした。

 私は原作が大好きなのですが、その素晴らしさは、最後まで読むことに価値があると思うし、エンタメとしても作品が面白くなってくる前に終わった感じです。

 原作を評価する理由ですが、舞台の1つとなる「鎌倉市唯ヶ浜」は非常に死の匂いのする街です。大事故で多数の死者が出た。登場人物は死んだ人、死ぬ人、怪我を負った人、障害が残った人、病気の人、あの登場人物は…と、いろいろです。要するに人間は常に死ととなり合わせです。
 だからこそライオンさんという生と死の中間の存在が出てくるのだと思います。

 人間などとるに足らない、儚い命一瞬の生と、宇宙という永遠で広大な場所に行きたいという努力が、いい対比になって、生きるとはどういうことだろう?夢に散った人、犠牲になって死んだ人、いろんな理由でリタイアする人の描写が素晴らしい物語でした。

 私がこの作品の素晴らしさに気が付いたのは、東日本大震災の後でした。連載しているときは全然食指が動かなかったと思います。つまり、震災で死と隣り合わせだからこそ、夢に破れた人たちの蓄積の上に、懸命に頑張るのが大事だ…と感じたからです。

 青春ストーリーとしても友情物語としてもスポコンとしても面白いです。が、私は三途の川の彼岸と此岸の感覚とあいまって、生命とか宇宙とか親から子へとか夢とかそいうものを考えざるを得ないような部分が素晴らしい作品だと思います。

 途中、「映画コンタクト」で有名なカールセーガンのドキュメンタリー「コスモス」が出て来たりします。このシリーズでは、宇宙誕生から星ができて惑星が出来て生命のつながりの上に親がいて我々がいる、という生命のつながりが説明されます。つまり、原作者も意図しての事だったんだろうと思います。


 となった時に、アニメです。テーマが描かれる前の部分で終わってしまいました。ライオンさんもロケット事故の街の意味も見えないままでした。
 この作品をここで終えてしまうと、宇宙開発あるあるは少しは入りますが「宇宙兄弟」と比べると描写に緻密さがないです。カメラで監視する意味とかがあまり読み取れません。結果、困難を乗り越える少女の努力と友情、親の愛の物語みたいに見えてしまいます。宇宙開発ものとして非常に中途半端でしたし、本作の見せ場はそこじゃあないです。


 評価としては「ふたつのスピカ」というコミック原作は素晴らしい作品です。その印象が強すぎたのか、アニメでもうちょっと丁寧に原作再現されていると思い込んでいたので、アニメも高評価作品の一つだと思っていましたが、違っていました。完全な勘違いです。

 私は続きを知っているし、原作の大ファンなので、中途半端な本作でも楽しめる部分はありますが、アニメだけ見た人にとっては、テーマ性も宇宙開発あるあるものとしても、スポコン的な根性ものとしても、あまり評価できない作品でしょう。

 ですので、心情的に評価せずのデフォルト3にしておきます。そして、評価しても似たような点数になると思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

その後が気になる

原作 柳沼行
監督 望月智充
脚本 望月智充、中瀬理香
キャラクターデザイン 後藤真砂子(監督の奥さんだそうで)


ほっぺたがハイジみたいな、主人公あすみちゃん。

幼いあすみちゃんの回想で、亡くなったお母さんと三途の川でさまよい出会う辺りは、じわじわときてしまいました。私も母を亡くしたのはあすみちゃんと同じくらいの時だったので。そんな観方は気持ち悪いよなぁ、よくないよなーと思いつつ。
もっとも、あすみちゃんのように聡明な良い子じゃぁ〜なかったのは重々承知なので、アレですが。
そして、あすみちゃんのお母さんは身体は生きているとはいえ、何年も家族と思い出を育むことができなかった。
そんなあすみちゃんが、悲しみの先に目指そうと見つけたのは輝く星スピカだった。えらいこじゃ。


「下手こいた〜」って口ぐせのこまっしゃくれた幼なじみの幼少期がおかしかったです。もっと観たかった。
この幼なじみ、素直じゃなくて面白いですね。
知人のだんなさんが地震の時にすぐ電話がかけてきて、心配してくれたのかなーと思ったら「玄関の水槽の生き物、大丈夫かっ?!」って言ったんだ…て話を思い出しました。きっとそんなタイプ…


ライオンさんは幽霊みたいなのに掃除ができたりハーモニカの音色を伝えられたりして、操作性がなんとも不思議でした。


作画は…大らかですね。
12話で出てきたシンプルなネコは、あまりにも生きているように見えず戸惑いました。「それ知ってる!『あずまんが』で榊さんをカブッと噛むやつだろ?…いかんいかん、シリアスなお話なのに」と思ってしまいました。


過去のロケットの事故でいろいろなものを失った人達のお話が、各話でクローズアップされます。
失った思い出を振り返りたくない体質の人には、辛気臭い物語と映るかもしれません。でも、地味だけどいい話ですよ。
行き止まり感のある大人達に対して、少年少女が力を合わせるカタルシス部分が展開されるのかな?と思っていたのですが、そういうやっつける感じではありませんでした。どこまでも地味にひたむきに癒そうとする力が働いていました。
宇宙を目指すサクセスフルなお話でもなく、失ったところから取り戻そうとする人達の底力を信頼して見守る物語でした。

「ポルフィの長い旅」からこの監督作品を選んで観てみてます。原作があるとはいえ、この監督さんの追求したい人生のうらさびしさの路線、少しわかってきた気がします。

まりかちゃんの事情、先生たちのその後、そしてもちろん子供たちのその後など、もっと見ていきたかったですね。原作読もうかな〜

投稿 : 2024/05/04
♥ : 33
ページの先頭へ