スペースシャトルで宇宙なおすすめアニメランキング 1

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62.8 1 スペースシャトルで宇宙なアニメランキング1位
ロケットガール(TVアニメ動画)

2007年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (119)
587人が棚に入れました
有人ロケットの打ち上げを目指すソロモン宇宙協会(SSA)だったが、失敗の連続で絶体絶命のピンチに陥っていた。起死回生のため、パワーはないが実績のある旧型ロケットで打ち上げを計画するが、そのためには飛行士の体重を40キロ以下にしなければいけなかった…。小柄な女子高生たちが宇宙飛行士!?

声優・キャラクター
仙台エリ、生天目仁美、長谷川静香、菅生隆之、柳沢真由美、豊嶋真千子
ネタバレ

ガムンダ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

南極よりもヤベぇ場所(ソロモン)

夏休みに、ある目的の為にソロモン諸島を訪れた女子高生主人公。
そこには日本の宇宙開発外郭団体SSAがあった。
失敗続きで切羽詰まるSSAの下衆い大人たちの口車に乗せられロケットで宇宙へ発射される事に。
というおはなし。

結論から申します。 ハイ最高傑作です。
私的「へうげもの」以来の久々のクリーンヒットでお気に入り棚直行です。
真面目なテーマをコミカルにやるノリも「へうげもの」に似ています。

「オービター(宇宙船)は森田ゆかり(主人公)が命名、『タンポポ』」
でケラケラ笑いました。
大人だったら絶対付けない名前、雑草も良い所(笑)
JKぽい。


これは誰が観ても面白いのではと思います。 お勧めです。
少なくとも「よりもい」イケる人ならイケると思います。

書いてる現在あにこれランキング 4354位 (「よりもい」4位)
これこそもっと評価されるべき、隠れた名作と断言します。


以下は細かいハナシなので畳んどきます。
多少のネタバレもあります。

{netabare}
【設定】
兎に角秀逸なのが舞台をソロモン諸島にした事。
南の島の自由な雰囲気こそがこの作品のキモです。
何せ現地の法規に従えば良い訳ですから。何か緩そうじゃないですか(笑)

講釈は省きますがロケット発射地点は緯度が低い程打ち上げに必要なエネルギーが少なくて済みます。
なのでロケット発射場は常に(北半球の)国の南の方にあります。
(種子島、ケープカナベラル、バイコヌール)
「いっそ赤道直下に作ったレ」、と言うのには実はそれなりの蓋然性があります。

さて問題は、JAXAがあるのにSSAに予算が行くだろうか?という点。
まずこの世界にJAXAは存在するのか、という事ですが劇中ガッツリ登場します。

米ロ(ソ)中の宇宙ロケットは弾道ミサイルとセットで開発されていたのに対し日本にはその基礎技術が無い状態からスタートした歴史があります。
にもかかわらず、かつては科技庁、文部省と別のお役所でロケットを飛ばし縦割り行政の象徴となっていた負の歴史があります。
(その時の組織名が「NASDA」)

なのにまたただでさえ少ない予算を割るだろうか。

そこで
「ODAの一環の産業移転として」、という事ならリアリティが増します。
であればもう少し現地人を登用すべきでしたね。守衛とかに留まらずエンジニアにも現地人を入れるべきでした。

【科学考証】
ほぼガチです。
ミッション中のトラブルも興味のある方は原因と対処を調べてみて下さい。
かなり深くこの物語を楽しむ事が出来ると思います。
ちなみに協力:JAXAがクレジットされています。
スキンタイトスーツにマジレスするとオムツのスペースは必要なんですけどね。

【キャラ】
主人公森田ゆかりの適正。(JKコマンダーありか無しか。)
心身ともに健康で意思の強さと豪胆さを持ち合わせていて少々気性が荒いですが十分な適正があります。
序盤でマッドサイエンティストみたいなイカれた大人たちにツッコミますが、そのツッコミが実に的確です。
オービターの損傷状況報告も極めて的確でした。
思えば「名門女学院」の生徒である設定が生きてます。
元々優秀な子なんですね。

作中でも言ってますがシャトルの往復だけなら自動制御は既に実証されていてそれに乗る「猿でも出来る仕事」です。
パワーウェイトレシオ(能力重量比)では「JK?そんな馬鹿な」と言い切れない所があります。少なくとも男子高生に対しては圧勝です。
拳銃でドンパチやる特務機関エージェントよりは全然あり得ます。

マツリはユカリの知力を体力に振ったほぼ同サイズで地頭も悪くありません。
無理があるのは3人目のアカネです。流石に耐G性能が…


私的にはクズい大人達がとても好きです。
優秀なのに日本ではイマイチ主流を外れた連中の吹き溜まり。
それがSSAです。

【ストーリー】
全12話で2ミッション。
私的にはこれ50話あっても飽きずに観る自信ありますがアニメ的には限界でしょうね。
かなり端折られています。

学校のプールに帰還って!(笑)しかもまさか2回(?)
学校はどうしたの?いつまで夏休み?とか
いや3人目はちゃんと募集掛ければ来るだろ。時間もあるし。とか
2人乗りって事は新型固体燃料の性能が思いの他凄かったのか?
元々軽量化の為にJK乗せたんだから説明要るでしょ。とか。

ツッコミどころはありますがこれはノンフィクションドキュメンタリーではなく娯楽SFです。面白きゃ良いんです。
本場ハリウッドには見学に来た子供たちがそのまま発射される映画もあるくらいですから(笑)。(「スペースキャンプ」)

【明示されないストーリー】
SFばっかりで人間ドラマが希薄か。⇒とんでもない!
私は完走までに4,5回ほど顔から汁が出ました。

特にユカリに関しては明示的では無いけれど明らかに意図的に飛行前後の心境の変化、内面の成長が描かれています。
(アカネに至っては明示的に描かれています。)

また上にちょっと書きましたが、
自分の事を何も語らない大人達がどんな人生を歩みどんな想いでやってるか。
それに受容体のある人には途方もない人間ドラマの大奔流です。
私は真の主役は彼等だと思っています。

ま、これについては私は普段共感を要求する作品を否定的に評しているので、自分の共感だけ他人様に強弁するつもりはありませんが。
もう少し話数があれば個々のサイドストーリーも盛れたかも知れませんね。
{/netabare}

※加筆修正あり 初回2023/06/06

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

oxPGx85958 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

懐かしい感じのする骨太のジュブナイルSFアニメ

サイエンスの部分がしっかりしているSFアニメという評判を見て手を出してみましたが、たしかにこれは骨太なところのある作品でした。

女子高生を親の許可を得ないまま宇宙飛行士として起用する、みたいな、根本のところで奇想天外なストーリー展開のジュブナイルSFではあります。

ただ、そのベースとなっているサイエンスの部分にしっかりとした考証があるし、民間ロケット開発の社会的な意味合いを視野に入れた状況設定もある。でもそれをゴリゴリと押しつけてはこないんですよね。そのせいで、これがSFとしてユルいという印象を与えることもあるのではないかと思います。

1つ例を挙げると、主人公たちが着る、体の線が浮き出るタイト・スーツ。作中では主人公たちを恥ずかしがらせるための小道具ていどの扱いしか受けていませんでしたが、物語の最終盤に、間接的な形でストーリーテリングに関わってきます。{netabare}彼女たちが着るタイト・スーツとは異なり、アメリカの宇宙飛行士たちが着ている宇宙服は、着用の前に長時間の減圧を要します。それなのに、彼女たちに敵対的な態度を見せていたアメリカ人は、また船外活動のミッションがあるのにも関わらず、いったん宇宙服を脱いで挨拶しにきた。そのことに主人公たちは気づき、彼には自分たちに敬意を表する意思があったんだと理解します。{/netabare}これを説明するセリフはあったのですが、その意味をちゃんと理解できた視聴者はどれほどいただろうか。

私は原作は読んでいないのですが、たぶん原作では十分な説明があったと想像します。というのも、これって本作に盛り込まれている未実現のテクノロジーであるタイト・スーツの宇宙服の売りの1つに関わる面白い物語上の仕掛けだからです。アニメ化にあたって中途半端な形で簡略化された、ということなのでしょう。

そういうやり方がこのアニメにとって良かったのか悪かったのかは難しいところ。この点に限らず、いろんなことをユルく描き、勢いに任せて突破していっていることで、本作の勢いが生まれていることも確かだから。

前向きで明るく、基本的なところで科学を正しく描いている、こどもに安心して見せられる作品。これを見て、宇宙開発への夢を抱くこどもが出てきたらいいな、みたいな、超王道のジュブナイル・アニメ。ということだと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ファイアーーーーー!!!!!

この話は父親探しに変な島に来た女子高生がなんか宇宙飛行士になる話

ロケットガール、つまりロケットに乗るガールですね。
内容おしまい!
まぁそんなことはないんですけど。
つまらないわけではありませんでしたが、人に進めるかと言われれば別作品のほうが優先順位は高い、という話

父親を探しになんか変な島に女子高生が来ます。いきなり疾走した父親、というのもよくわかりませんが、なんかいきなり宇宙飛行士になっているのもワケワカメ。
残念ながら宇宙飛行士の友人もJAXAで働いている友人も宇宙に詳しい友人もいないため、詳しいことまではわからないのですが、本作の宇宙飛行士訓練は実際よりも多分優しめに描かれていますし、結構簡略的に描かれているので「私は宇宙飛行士になるんだ!」という方は本作を真に受けないほうがいいと思います。
そこら辺はちゃんと解説してる人がいるらしい()ので頑張って探してください。

基本構造はコメディを中心とした話
直接的な笑いというよりもクスッと笑ってしまうタイプ。
宇宙飛行士の話なので物語の内容は宇宙系。しかし、宇宙に関する知識がゼロでも(もしかしたら詳しくないほうが)楽しめます。主人公たちも頑張っており、内容もそこまでシリアスだったりヘビーだったりするわけではないため、ライトな作風となっています。
手軽に楽しめるため、気軽に見たい方は見てください。

とは言ったものの。やはり内容が薄いことには変わりないのでオススメはできませんがね。

監督は青山弘さん。初監督だそう
シリーズ構成は中瀬理香さん。フルーツバスケットの方ですね
キャラデザは大下久馬さん。初キャラデザだそう
劇伴は光宗信吉さん。ねぎまの方ですね
アニメ制作はムークDLEさん。

opはICHIKOさんの「RISE」
edはmisaeさんの「明日行きのバスに乗って」

手軽に楽しめるbut薄い

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
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