トレーナーで友情なTVアニメ動画ランキング 5

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早速見ていきましょう!

83.1 1 トレーナーで友情なアニメランキング1位
ウマ娘 プリティーダービー(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (798)
2739人が棚に入れました
これは異世界から受け継いだ輝かしい名前と競走能力を持つ“ウマ娘”が遠い昔から人類と共存してきた世界の物語。
田舎から都会のトレセン学園に転校してきたウマ娘・スペシャルウィークは、チームメイトたちと切磋琢磨しながら「日本一のウマ娘」の称号をかけて<トゥインクル・シリーズ>での勝利をめざす!

声優・キャラクター
和氣あず未、高野麻里佳、Machico、大橋彩香、木村千咲、上田瞳、大西沙織、藤井ゆきよ、沖野晃司、豊口めぐみ、首藤志奈
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

現実と虚構を交え、バランス良く構成したサラブレットの擬人化物語

アニメーション制作:P.A.WORKS、
監督:及川啓、副監督:太田知章、
シリーズ構成:石原章弘(Cygames)・杉浦理史、
キャラクターデザイン・総作画監督:椛島洋介、
音楽:UTAMARO movement、原作:Cygames

第1R「夢のゲートっ!」第2R「いきなりのデビュー戦!」レビュー
サラブレットの実名を使って擬人化させた少女たちが、レースによって競い合い、勝者はライブ活動を行うという、かなり荒唐無稽な物語。ただ、最初の2話を見た限りでは、スポーツ、友情などをメインにしたスポ根アニメとして真っ当に作られていきそうなので、自分としては好みの気がする。

P.A WORKSとCygamesが制作してゲーム化もされるとあって、キャラづくりはかなり緻密。デザインは細かく、登場人物の一人ひとりが実際の馬の特徴を参考にした造形となっており、特に競馬ファンは細部までチェックしてしまうほど。実際の馬体の色や額の模様、鼻のライン、勝負服などを参考にしてキャラデザを行っている。コアな競馬ファンはいちいち反応してしまうに違いない(唯一謎なのがエルコンドルパサーのメンコのデザイン。エルコンドルパサーは、現役時代、ほぼメンコは付けてなかったと思う。何かほかに付ける理由があったか…?)。

スペシャルウィークの母親(実際の名前はキャンペーンガール)が出産後に亡くなって、育ての母馬がいたり、北海道でほかの馬とあまり関わらずに育てられたという生い立ちなども物語に取り入れるなど、おそらく、今後の展開もある程度、実際のスペシャルウィークの人生(馬生?)を基に話が構成されていくことが予想される。 {netabare} デビュー戦が阪神競馬場の芝1600メートルでゲートが14番、勝利したというところも同じ。ただし、当時の阪神1600メートルはスタートしてすぐにカーブのある旧コースだったが、それは現在の改修後の阪神競馬場外回りコースとして描かれている。細かいところなので、どうでも良いが、競馬ファンは、そんなところも含めて楽しめる。{/netabare}

また、ほかのウマ娘たちのレースや性格、ライバル関係なども実際の馬たちの物語を基にしており、その関係性にもいちいちニヤリとさせられる。例えば、成績の伸び悩んでいたサイレンススズカのデビュー1年後に覚醒したバレンタインステークスが描かれており、これもレース距離や競馬場、枠番や1000メートル通過タイムも実際のレースを忠実になぞっている。
また、同期のナリタブライアンとヒシアマゾンがライバル関係にあったりする。親子のシンボリルドルフとトウカイテイオーは師弟関係。ただ、個人的に大好きなジャスタウェイが出てこなさそうなのはとても残念だった(ジャスタウェイの同期で隣の馬房だったゴールドシップは登場しているのに。社台グループや金子真人オーナー所有の馬は許可が取れなかったようだ。( 有名馬のなかではディープインパクトやオルフェーブル、ブエナビスタ、ハーツクライなども出てこない)

ここまで書くと、競馬の知識がないと楽しめなさそうに感じるかもしれないが、そんなことはないように思う。確かにウマ娘の数が多すぎて、競馬を知らない人は名前を覚えられないだろうが、基本的には、スペシャルウィークとサイレンススズカ、あとはトレーナーやライバルチーム「リギル」の東条ハナを覚えておけば、とりあえず普通に楽しむことができるのではないだろうか。馬が全員女だということを許せない人もいるだろうが…そこはまた別問題ということで。物語は王道で、1話の構成や展開などもしっかり練られている印象がある。重点が置かれるのは、あくまでレースでの競い合いやライバル、友情ではないかと予想している。とりあえずは2話までを見ての感想だが、今後は重賞に出場するまでの道のりが描かれることになるだろう。ただ、レース勝利後に歌を歌うのは、アニメファンを取り込みたいのは分かるが、個人的には盛り込み過ぎの感があり、焦点がぼけてしまうように思う。その辺りはソシャゲに落とし込むことも含めて商売に関わることなので、仕方がないことかもしれないが少々残念な部分だった。

3話以降、スペシャルウィークとライバルたち(おそらくセイウンスカイ、キングヘイロー、グラスワンダー、エルコンドルパサーなど)の関係性も含めて、どのように展開していくのか、とりあえず、続けて視聴していくことを決めた作品となった。
(2018年4月6日初投稿)

第3R「初めての大一番」レビュー
{netabare}チームスピカの面々は、それぞれレースを勝利して士気が上がってくる。ちなみにサイレンススズカは11馬身差の圧勝。これはアニメだけではなく本当の話で、バレンタインステークスの3戦後の重賞・金鯱賞でやってのけている。この頃から飛び抜けた強さを安定して発揮しているのが見られた。
そして、スペシャルウィークは、いよいよクラシック(皐月賞、ダービー、菊花賞)ロードへ突入。皐月賞の前哨戦である弥生賞へと駒を進める。レースの前にカラオケ店でライブの特訓を行うのだが、その指南役がトウカイテイオー。披露するのが「テイオーステップ」だ。これは懐かしい。

私がトウカイテイオーをリアルタイムで初めて見たのは、骨折によって1年ぶりに出走した有馬記念だった。そのパドックの様子を見て、とても驚いたのを今でもよく覚えている。「これ、テイオーの足は大丈夫か?」と思ったのだ。というのも、パドックで歩くテイオーの歩様がとても異質で、足が治っていないのではないかと私の目には映ったからだった。何だかカックン、カックンしながら跳ねるように歩くのだ。私はその頃、パドックは結構注目して見ていたのだが、テイオーのような変な歩様の馬を見たことがなかった。しかし、そのレースでトウカイテイオーは奇跡の復活を遂げ、1年ぶりの休み明けでGⅠの有馬記念を勝利する。私は競馬を始めて間もない年で、いちばん好きだったビワハヤヒデから流して買っていたため大儲けしたのは良い思い出だ。
話が逸れてしまったが、要するにそのパドックの歩き方が「テイオーステップ」で、トウカイテイオーにとって、ごく普通のことだったのは、後になって知ったことだった。それ以来、ずっと競馬は見てきたが、テイオーのような歩き方をする馬は見たことがない。相当特殊な歩き方だったのだろう。

テイオーネタを挟みつつスペシャルウィークの弥生賞へ。2番人気ながら、セイウンスカイ、キングヘイローを破り、重賞制覇を果たす。その夜にスペシャルウィークのお祝いが行われ、彼女は腹がはちきれんほどに食べて楽しむ。

そして、クラシック第一弾、皐月賞の日。勝負服を受け取ったスペシャルウィークが着替えると、スカートの後ろのチャックが締まらないアクシデントが発生。まさか、スカートが脱げるというアクシデントがあるのかと思ってしまった。どうやら太ったという表現だったようだが、これは分かりにくい。ウマ娘紹介のところでもこのシーンが出てくるが、たぶん、これを見て太ったと思った人は、あまりいなかったのではないだろうか。伏線としてお祝いで腹が出ていた描写はあるが、これだけでは、ただそういう演出だとしか思えないので、スペシャルウィークが太ったとは考えなかった。ただ、競馬ファンならスペシャルウィークが皐月賞時にプラス10キロの体重で出てきたことを知っている人もいるだろうということで、こういうやり方になったのだろうが、私も全く視聴当時は思ってなかった。

皐月賞のレース描写では、セイウンスカイが後ろから押されてゲートインするシーンがある。これは、実際のレースでの枠入りの際にセイウンスカイが抵抗してなかなかゲートに入らなかったことを表現している。いやぁ、本当に細かい! しかも馬名も当時の馬を参考にしているところが見られる。エモシオン→ハルシオン、タヤスアゲイン→ヤスダリピートなどだ。

皐月賞でスペシャルウィークは3着に敗れる。もちろん、これも実際のレースと同じ。セイウンスカイは逃げずに途中からスパートするという作戦に出るが、これも同様だ。アニメでは敗因がスペシャルウィークの太り過ぎのような表現になっているが、実は、現実では、当週に仮柵が外されて、内側がグリーンベルトと呼ばれる芝の良い部分が現れたため、内側を通った馬、特に前にいた馬が有利な馬場となっていたのだ。当時、スペシャルウィークに騎乗した武豊は、そのことをJRAに抗議し、翌年から仮柵は外すのではなく、外側に移動されることになり、より公平なレースが行われるようになった。この皐月賞が、そういうレースだったというのは、アニメとは関係ないことだが。

そして、私が気になっていた同年代である最強のライバル、エルコンドルパサーとグラスワンダーは、結局、諸事情によって皐月賞には参加しなかった。当時は両馬とも外国産馬だったため、元々クラシックには出走できなかったわけだが、アニメでは現在のルールに合わせて出走できるようになっているようだ。グラスワンダーは怪我をしたから(実際もこの時期には骨折で休養していた)、エルコンドルパサーはトレーナーの決定により出馬しなかったことになっている。「なんで皐月賞あいつを出さないの?」とトレーナーがハナさんに聞くシーンがある。エルコンドルパサーのことだと思われる。

ここで、最初のレビューを訂正したい。エルコンドルパサーがメンコを付けている理由が謎と書いた。実はよく調べてみると、レースやパドックの時にはメンコを付けてなかったが、普段、厩舎にいるときなどには、メンコを付けていたようなのだ。私がエルコンドルパサーを見ていた頃は、まだグリーンチャンネルにも加入していなかったし、レース以外の普段の様子を見ることが、ほとんどなかった。写真では確認できなかったが、さすがにサラブレ編集部なども絡んでいるので、正しいと思われる。失礼しました。

次回はダービーが描かれるようだ。競馬界で全ての人が目標とする1度は勝ってみたいと願う最大のレース。当初は全く期待してなかったアニメだったが、とても楽しみになってきた。

※ちなみにOPの映像では、実際のサラブレットたちがG1を勝ったレースが表現されている。馬場が悪くてどの馬も通らなかった内側をあえて選択して豪快に差し切ったゴールドシップの皐月賞。また、前が詰まって馬群をぬうように抜けだしたウオッカの安田記念、誰もが感動したテイオーの復活の有馬など、印象的な部分を上手く演出しているなぁと感心した。{/netabare}

第4R「特訓ですっ!」レビュー
{netabare} 今回でダービーが描かれるかと思ったが、王道スポーツ漫画に必須の特訓回だった。皐月賞に敗北して意気消沈するスペシャルウィーク。心配したスピカのメンバーがトレーニングの手助けを行う。これは軽い日常回のようなもので、そのひとつとして、水着で飛び込みにチャレンジするサービスシーンも挟まれている(スク水だが)。

そんななかトレーナーは、皐月賞の映像を見直して、あることに気づき、中距離の絶対王者として知られるタイキシャトルとの模擬レースを思いつく。場所は美浦のトレーニングセンターで、南北の2ヵ所あるうちの南調教馬場にあるウッドチップコース。上から描かれたコース形態は、実際のトレーニングコースを完全に再現している。ウッドチップコースは、細かい木片を敷き詰め、足元への負担が少なく、体に負荷を与えることのできるコースだ。距離は1600メートルで、GⅠ馬であるタイキシャトル得意の距離で胸を借りる。

ここでスペシャルウィークは、馬の後ろのスリップストリームに入ると走りやすいことや、坂道を駆け上るときは、ピッチ走法で走ったほうが良いことに気づかされる。模擬レースは僅差で敗北するが、十分に実りのあるトレーニングとなった。ダービーを前にして準備は整ったようだ。

今回の最後にエルコンドルパサーがダービー出走を表明。実際にこの馬のいた時代、外国馬は出走できなかったのだが、史実とは違う展開にするようだ。来週こそはいよいよダービー。どのようなレースになるのか、競馬ファンとしても楽しみだ。予想としては、無難なところにまとめてくるのではないかと思っている。

ところで、1話から時々出てくるオグリキャップのネタが面白い。普通の馬の1.5倍以上もの飼葉を食べていたことで知られる馬だけに、出てくるときは、いつも大盛りの食事をしている。今回もゴールドシップが焼きそばを売るシーンのバックに度々登場しており、超大盛りの焼きそばが、映される度にどんどん減っている様子が描かれている。日本競馬を現在まで盛り上げるきっかけとなった最大の功労馬が頻繁に出てくるのもまた楽しい。{/netabare}

第5R「ライバルとのダービー」レビュー
{netabare}いよいよ競馬界最大の祭典・東京優駿(日本ダービー)でライバル対決が行われる。前半の佳境といえる回だ。Aパートは前回から引き続き、スペシャルウィークの特訓。東京コースにもあるゴール前の坂に対応するために神社での階段ダッシュを敢行。

この坂を利用した特訓は、実際のサラブレットにも行われている(もちろん、階段ではないが)。ひと昔前は西高東低と言われていた時代が長く、GⅠは関東所属の馬がほとんど勝てなかった時代があった。それは美浦のトレーニングセンターに坂路コースがなかったためで、このコースで負荷をしっかりかけた馬がGⅠでも好走するというのは、ずっと常識とされていた。その最も有名な例がミホノブルボンという馬で、坂路でビシビシ鍛える方法が馬を強くする秘訣といわれるようになった。そして、数年前に美浦にも坂路コースができたお陰で、関東馬もようやく関西馬に対抗できるようになったのだ。

そのほかにAパートでの注目は、メジロマックイーンがスピカの新たなメンバーとして加入することだ。面白いのはゴールドシップがマックイーンをとても気に入っている様子があるところ。ちょっかいをかけては、いつも逆に痛い目に遭っている。視聴当初は、なぜマックイーンがこんな重要なキャラとして出てくるのか、よく分からなかった。しかし、ゴールドシップと絡ませるために登場させたのだと知って納得した。ゴールドシップの母方のお祖父さんがマックイーンなため、このコンビに色々やらせるための計らいだったというわけだ。ちなみにスペシャルウィークを食堂で励ますのがマルゼンスキーで、これもスペの母方のお祖父さんがマルゼンスキーだから。また、雨の降った重馬場で無類の強さを誇ったマックイーンが「雨が印象的な映画20選」というタイトルの雑誌を読んでいるなど、相変わらず細かいことをやっている。

そしてダービー当日。スペシャルウィークは、ライバルのセイウンスカイ、キングヘイロー、エルコンドルパサーとともにゲートイン。もちろんスペシャルウィークは、現実と同じ3枠5番。
いつも熱いレースシーンだが、今回もかなり熱い。まぁ、見た目は大きな芝のトラックを女子が走るだけなのだが、一応、スピードは1kmを約1分で走っていくという超高速レース。箱根駅伝でのランナーが1kmを約3分で走るので、ウマ娘たちは3倍のスピードで駆け抜けるということになる。実際は背中に騎手を載せているのだから、1頭で走るだけならもっと速いわけだが。

レースは実際のレースと酷似している。引っかかったキングヘイローが逃げる展開。セイウンスカイは2番手に抑える。スペシャルウィークは中段、エルコンドルパサーもほぼ同じ位置。4コーナーを回って、早めにセイウンスカイがスパート。やや重の馬場ということもあって、早め先頭からの押し切りを図る。キングヘイローはここで失速。そして、セイウンスカイが先頭に立ってから、すぐに馬群の間を割ってスペシャルウィークが迫り、追い抜く。

このときのフジテレビ・三宅アナの「並ばない、並ばない」という実況も再現。一気にスペシャルウィークが先頭に立つ。実際のダービーでは、このままスペシャルウィークが圧勝するのだが、アニメではその後ろからエルコンドルパサーが差してくる。スペシャルウィークは2番手に後退。しかし、ゴール前で驚異の差し返しを見せて、2頭が同時にゴール板を駆け抜ける。

着順掲示板には写真の表示が点灯し、3着のところには16の文字が。この16番は実際のダービー2着馬ボールドエンペラー(アニメではマッシヴコウテイ)の番号だ。そして、写真判定の結果、同着という結果に。2頭のダービー馬が生まれたという結末だった。これは予想通りの改変だったといえる。エルコンドルパサーは日本で負けたのは1度だけで、さすがに、ここで負けさせるわけにはいかなかった。そして、スペシャルウィークがダービーを取らないというのもあり得ないので、やはりこうするしかなかったかなと思う。過去の実際のGⅠでの同着というのも本当にあった出来事。それは2010年のオークスでサンテミリオンとアパパネが同着となり、2頭のオークス馬が生まれている。

最後は特殊エンディング。エルコンドルパサーとスペシャルウィークが健闘を称え合い、スピカのメンバーも大喜び。当初、懸念していたウイニングライブは、これまではほとんど止め絵でエンディングに流す程度に収めているので、今回もこれで良かったと思う。前半が終了という感じの良い終わり方だった。次回からは菊花賞・ジャパンカップへと向かうのか、それとも別の展開とするのか、興味は尽きない。

小ネタとしては、今回も食堂でのオグリキャップのシーンは出てきたが、もう後ろ姿が部分的に映されるくらいでもオグリが大食いしていると分かってしまうところが面白い。それと、スペシャルウィークがダービーを取ったとき、実際は直線で武豊が鞭を落としていたというのは、有名な話。それを揶揄するようなシーンがあるかと思ったが、さすがになかった。この回では解説者として本人も登場しているし、CMにも出演してもらっているので、当然と言えば、当然か。しかし、あれだけの大スターでも失敗をしてしまうほど、競馬界で特別な舞台がダービーというレースだということなのだろう。 {/netabare}

第6R「天高く、ウマ娘燃ゆる秋」レビュー
{netabare}Aパートはお祭りに遊びに行く日常回で、いろいろなネタが満載。
新たなウマ娘も登場する。マチカネフクキタルやエイシンフラッシュ、ナイスネイチャなど。
相変わらずオグリの大食いのシーンが色々なところで出てくる。
第33回の大食い大会は、第33回の有馬記念の再現。優勝はオグリキャップ、2着タマモクロス、3着入線で失格となったスーパークリークも同じ。ナリタブライアンとヒシアマゾンがいつもコンビなのも微笑ましい。
スペシャルウィークとサイレンススズカの絆が深まる花火シーン。お互いが刺激を与えて、レースへのモチベーションを上げていく。

サイレンススズカの旋回癖のシーンが出てきて、少しせつなくなる。
馬房にいるときは、実際にいつも狭い中でグルグル回っていたらしい。
でもイライラしているわけではなく、厩務員が入って行ったら止まったそうだ。
これはアニメを見て、改めて調べて初めて知ったことだった。

Bパートは毎日王冠のレース。1998年に開催されたこのレースは、サイレンススズカ、エルコンドルパサー、グラスワンダーが激突するということで、GⅡとしては異例の13万人もの観客を集めたことで知られる。アニメでは、これに2010年のダービー馬エイシンフラッシュやGⅠでのブロンズコレクター、ナイスネイチャが参戦するという架空の対決になっている。
レースはグラスワンダーが出遅れて、3コーナーから捲っていくという実際と同じ展開。エルコンドルパサーは最後に追い上げるもサイレンススズカとは2馬身半も離された2着だった。

ウマ娘が走るだけなので、レースシーンがどうなのかという不安が当初からこのアニメにはあったが、アングルなどの絵作りの上手さやしっかりした作画、実際のレースをしっかりと参考にしていることが、画面から伝わってきて、とても迫力のあるシーンに仕上がっている。回を追うごとに楽しみも増えるし、飽きさせないシナリオ構成も優れている。全く想定していなかったが、これは今クールでトップを獲ることも夢ではないと感じさせるだけの仕事をしていると思う。
いよいよ、次回がいちばん問題となるレースとなるわけだが、ここをどう描くのか楽しみであり、不安でもある。 {/netabare}

第7R「約束」レビュー
{netabare}Aパートはスピカのメンバーで温泉合宿の特訓回。
最近は、特訓がAパートにあって、Bパートがレースというパターンが続いている。
リギルではグラスワンダーが同じ外国産馬のマルゼンスキーに合わせ馬の依頼をする。スピカの温泉合宿では、サイレンススズカがジャパンカップ後にアメリカに遠征することが語られる。
これは実際に計画されていたことで、アメリカは日本のような高速の芝で、中距離のGⅠが日本よりも多く、全てがサイレンススズカの得意な左回りコースのため、より大きな成功が期待されたからだった。日本の場合、その頃の2000mの中距離GⅠは天皇賞秋しかなく(現在は、右回りだが阪神の内回り2000mのGⅠ大阪杯もある)、サイレンススズカが活躍できそうなGⅠが少なかったのだ。

そしてBパートはいよいよ2000mの天皇賞秋。11月1日の1枠1番にサイレンススズカが入る。当時、私は馬券ではなるべく武豊を外して買うことが多かったのだが、この枠を見たときに、さすがに観念した。このレースでサイレンススズカ以外が勝つことはないと確信したからだ。それなら1番人気でもここからドーンと買って勝負してやろうと。それにサイレンスズカがまたどんな走りを見せるのかがとても楽しみでもあった。

アニメでの出走ウマ娘は、エルコンドルパサー、メジロライアン、ヒシアマゾン、ウィニングチケット、ナイスネイチャという超豪華メンバー。これは完全に架空のレースということになっている。

ただ、レースは実際と同じ展開。ゲートを出たサイレンススズカが1000mを57秒4というタイムで通過。騎手の安藤勝巳がダイワスカーレットで出走してウオッカに2㎝ハナ差負けした2008年天皇賞秋の1000m通過が58秒7で、安藤勝己はこのタイムについて「とんでもないペースで行ってしまった」と後述している。そのときの2000m走破タイムが1分57秒2で、レコードタイムを0.8秒も更新した。サイレンススズカが出走した天皇賞から10年も経過していた年のことだ。このことからも、サイレンススズカの1000mの通過タイムがどれだけ信じられない高速タイムを叩きだしたかということが分かると思う。

4コーナーの手前でサイレンススズカに故障発生。実際は左前脚の粉砕骨折で予後不良となった。馬の場合はひどい骨折の場合、足の血流が滞ってしまったり、ほかの3本の足に負担がかかって蹄葉炎などを引き起こし、生存率が著しく下がってしまうため、薬殺処分とされてしまうのだ。このレースは多くの競馬ファンの忘れられないシーンのひとつだろう。

アニメでは、スペシャルウィークの機転により、サイレンススズカのダメージを少なく助けることができたため、大事には至らなかった。それでもスペシャルウィークが泣きながらサイレンススズカに語りかけているシーンは、少しグッときそうになってしまった。ラストは特殊エンディングで病院にいるスズカを皆が取り囲んで励ますシーンで終わる。

天皇賞秋のレース結果は、実際のオフサイドトラップではなく、エルコンドルパサーが勝利。来週からスペシャルウィークはどこに向かい、サイレンススズカはどうなるのか、さらに目が離せない展開となりそうだ。 {/netabare}

第8R「あなたの為に」レビュー
{netabare} ジャパンカップや有馬記念をどうするのかと思っていたら、ここはスペの敗戦をアパンで少し描いて終わり。スペがサイレンススズカに相変わらずベッタリの様子とそれを心配するスズカが映される。
Aパートでは年始のパーティーとWDT(ウインター・ドリーム・トロフィー)という全ウマ娘のなかから投票で選ばれた人気のウマ娘たちが最強の座をかけて戦うという架空のレースが行われる。ここで最強を決める展開のようだ。この来年のレースにスペやエルコンドル、ススズが出て終わりということになるのだろうか。今年のレースではシンボリルドルフが勝利した。
そして、トレーニングの様子とリギルの皆は色々とレースを勝利したことがスペのナレーションで語られる。実際にはこの正月から春の間にスペシャルウィークは、AJCCと阪神大賞典、天皇賞春と重賞、GⅠを3連勝するのだが、そこは全く出てこなかった。スペシャルウィークファンにとっては少し不満に感じるかもしれない。
Bパートでは、グラスとスペのライバル同士の動向がじっくり描写された。この2人は宝塚記念で激突することになり、グラスワンダーはスペシャルウィークをライバルとしてとても意識するのだが、スペシャルウィークは怪我をしたサイレンススズカのことばかりを考えていて、レースのことはあまり頭にない。グラスからスペに向けられる視線が執拗に描かれる。思えば、6話の毎日王冠でグラスワンダーは初めて敗北を喫するのだが、そこでの焦りやレース後のうなだれる様子もかなり念を入れて描かれていたこともあり、今回はかなり気合が入っている様子。実際にはこのレースの前、スペの陣営は宝塚記念を勝って凱旋門賞に行くというプランを描いていて、ここは軽く勝つ前哨戦の空気だったので、スペがグラスのほうを向いていなかったというのは、上手くストーリーを作ったと思った。ただ、グラスワンダーが有馬記念を勝っていたことは、お花さんから語られるだけなので、競馬を知らない人からすると、なぜグラスワンダーが突然強いことにされているのか、分からないかもしれない。
宝塚記念のレース。
もちろん、出走の枠やウマ娘たちも実際と同じ。阪神の内回り2200mのレースだ。今回のレースも迫力があった。私がグラスワンダーのファンだったから余計にそう思うのかもしれないが、走っている動きや展開、絵作りがとてもカッコ良かった。スピード感があって、4コーナーでグラスがスペを抜く瞬間や抜いた後にスペの視線でグラスの背中が疾走しているシーンは、とても上手く描いていた。グラスワンダーのブルーの上着が翻って動く様がとても良くて、レースシーンを何度も観てしまった。
レースではスペシャルウィークが早めにスパートをして先頭に立つが、その後ろからグラスワンダーが一気にかわして3馬身差で勝利する。その後ろのステイゴールドは7馬身も離れており(これは実際のレース)、完全に2頭だけのレースだった。
また、これまでグラスワンダーは、おっとりした優しい性格だったのに、レースになって闘志を剥き出しにするギャップがとても良かった。
レースが終わり、また嘆きの木のところでトレーナーと話し、日本一のウマ娘になる目標を思い出すスペシャルウィーク。そしてススズはスペシャルウィークの敗戦をテレビで観て、何かを決意したようだった。これは来週にススズとスペとの関係に変化が起きる前触れだろう。
個人的には今クールは、これがトップで良いかなと思い始めている。 {/netabare}

第9R「スピカの夢」レビュー
{netabare}サイレンススズカの傷も癒え、リギルのメンバーは夏合宿に出発。トレーナーはサイレンススズカとスペシャルウィークを復活させるために2チーム制で競わせることを企てる。サイレンススズカは、怪我のショックから全力で走ることが怖くなってしまい、いわゆるイップスのような状態に陥ってしまっていた。スペシャルウィークは、スズカが復活できないことが気になって自分のことに身が入らない。
そこでトレーナーは、極限状態の負荷を2人に与えるショック療法的な試みを行う。2チームをトライアスロンのレースで競わせ、途中でトレーナーは、自分の夢を語って檄を飛ばすことによって、2人を復活へと導くのだった。最後の場面では、よりハードに競い合って速く走り過ぎたため、カーブを曲がり切れず、全員が海の中に「犬神家の一族」のスケキヨのような状態で頭から突き刺さるというギャグで締めくくられる。

そして、いよいよエルコンドルパサーが出走する凱旋門賞の日がやってくる。
前回の手紙でイスパーン賞やサンクルー大賞のことは、伝えられていて、実際にはそれに加えてフォア賞にも出走している。順位は、それぞれ2着、1着、1着でフランスのGⅠを1勝、2着1回、GⅡを1勝という好成績で、凱旋門賞ではモンジューに次ぐ2番人気だった。
アニメではモンジューの代わりにブロワイエという名前のウマ娘がベルサイユのバラのオスカルのような出で立ちで登場している。実際に凱旋門賞に出走したモンジューの名前は、馬主が所有していたモンジュー城が由来で、その城のある場所がブロワイエ地区というらしい。そこから馬名を変更したようだ。

レースは実際と同じ展開で描かれる。実はモンジュー(ブロワイエ)は、重馬場の鬼で、凱旋門賞が行われた日の前日から当日の午前中まで現地では激しい雨が降り、ここ20年ほどのなかで類を見ないような重馬場となっていた。元々凱旋門賞の行われるパリのロンシャン競馬場は芝の丈が長く、良馬場であってもかなり時計のかかる馬場のため、軽い芝の競馬場で走る日本馬には向いていないといわれている。またコースも特殊で、最後の直線の前に下り坂のフォルスストレート(偽りの直線)があり、仕掛けどころが難しい。

スピカやリギルの面々がテレビの前で応援するなかでレースはスタート。大方の予想を裏切り、エルコンドルパサーは逃げの戦法をとる。馬場の重いときは、逃げや先行の戦法のほうが有利に働くことが多く、これは良い判断だった(実際の判断は騎手の蛯名)。そして、2馬身ほどの差を保ったまま、フォルスストレートから最後の直線に向く。ヨーロッパの競馬で日本と違うところは、馬群のなかに入っていて周りが囲まれていると、ほとんどスペースがなく、なかなか抜け出せないことはよくある話。この日もそういう展開だったが、実際はモンジューの騎手が周りの騎手に「日本の馬に勝たせるのか!」と叫んで、スペースを空けさせたという話もある(レースの映像でもかなり強引に内を割って出てきている)。それほど、凱旋門賞は特別なレースで、フランス人にとっては、特に看過できないことだったことが想像できる。
そして残り50mを切ったくらいのところで前へ出られて、ブロワイエが優勝する。その後の3着のクロコルージュは6馬身も後方で、完全に2頭のマッチレースだった。

レース後、エルコンドルパサーからルドルフ経由でスペシャルウィークに電話がつながれる。エルコンドルパサーは、電話の向こうで悔しさのあまり泣きじゃくるのが心に残るシーンだった。そして、スペシャルウィークは何かを決意したような顔つきで前を見据えた。
このブロワイエ(モンジュー)は、近年のヨーロッパ競馬で最強と今でも語られるほど有名な馬で、その馬と僅差の2着だったエルコンドルパサーと日本競馬も世界で知られることとなった。そして、ブロワイエは、この後ジャパンカップに参戦する。この夢の対決は、おそらく再来週くらいに描かれることになるだろうか。そのときは、レースシーンの作画なども、戻っていることを期待する。
今回は、かなり作画が崩れており、特にBパートが厳しかった。先週のスペとグラスのレースシーンが素晴らしかっただけに、今回の凱旋門賞の粗が余計に目立ってしまった印象。あれだけの数のウマ娘と、それぞれの衣装を描くのは大変だろう。何とか万策が尽きないように最後まで頑張って欲しいと願っている。

※先日、スペシャルウィークに続いて、番組に登場しているテイエムオペラオーもこの世を去った。私は皐月賞(1着)と3歳時の有馬記念(グラスワンダー、スペシャルウィークに続く3着)を現地で観戦した。GⅠを7勝した思い出深い一頭だった。 {/netabare}

第10R「何度負けても」レビュー
放映日の5月27日は、競馬界最大の祭典であるダービーデー。
ここまで来ると、存分に楽しんできた春競馬もほぼ終わりという雰囲気が漂う。
前日の土曜日は予想で楽しみ、当日の日曜日の昼は馬券購入&観戦、夜になるとウマ娘が観られるということで、休日は完全に競馬づくしだった。
実際のダービーはワグネリアンが優勝。騎手の福永祐一は19回目の挑戦にしてダービー初勝利。私は人馬ともにずっと応援してきたので、とても感動的な日となった。

{netabare} ウマ娘のほうは、秋競馬に突入。
スペシャルウィークはトレーニングして大盛りの飯を食っての繰り返し。ちなみに飯を食っているシーンには全てオグリが一緒に映り込むというサービス?カット。
スペシャルウィークは京都大賞典から始動するが、何と7着に大敗。このレースにはテイエムオペラオーも出ていたが、こちらも3着敗退。実際もその順位の通りで、「マークすれば僕の勝利は間違いない」とオペラオーが言っていたが、実際のレースも全くその通り。スペを徹底マークしたが、スペが伸びきれないために踏み遅れて、最後に猛然と突っ込んできて3着というテイエムオペラオーの取りこぼし感が目立ったレースだった。

スペシャルウィークの敗因は、トレーニングを隠れてやっていて入れ込みすぎたというようにアニメでは描かれているが、これも実際とそれほど違っていない。スペシャルウィークは宝塚記念の頃から引っかかり癖がついてきており、京都大賞典でも武豊が手綱を引っ張り通しだった。気合が前に出過ぎていて、最後までもたなかったのだ。

そこで、アニメではリラックスするために帰郷することになる。スペシャルウィークは母親から「めざせ日本一」と刻まれた蹄鉄をプレゼントされて、やる気を増すのだった。その間にほかのウマ娘たちの休日の様子も描かれる。メジロマックイーンがライアンやドーベルと姉妹(実際はドーベルのみが牝馬)で一緒に食事をしていたり、ビワハヤヒデとナリタブライアンの姉妹(兄弟)がショッピングをしていたり、ウオッカとダイワスカーレットのライバルが靴を買いに行ったりと楽しませてくれる。またビワハヤヒデがブライアンに「頭でっかち」と言われて怒るなど小ネタを挟んできているのも面白い。
そして、サイレンススズカの復帰戦が決まり、絶対にアメリカに行くという決意をし、スペをライバルとして認め、戦おうと誓い合う。

最後に天皇賞秋のレース。
最近知ったのだが、実際にはスペシャルウィークは、宝塚記念からの不振によって、このレースに負けた場合は引退することをオーナーが決めていたのだという。ダービー馬で天皇賞春にも勝利していてGⅠを2勝していたため、これ以上無様なレースをするくらいなら引退させて種牡馬にしたいという意向だったそうだ。京都大賞典の大敗によって、この日は4番人気。私も当時は、このレースでスペが勝つとはほとんど考えていない1人だった。
アニメで1番人気のセイウンスカイは、この日もゲートに入るのを嫌がった。実際はファンファーレが鳴ってから5分以上も入らないというゴネっぷりだった。
レースにはサイレンススズカが観戦に来ておらず、レースの時間に合わせてトレセンで練習しているというのは良い演出だった。ふたりが相手のことをライバルとして意識して走り、ようやく同等の関係になったのだ。
レースではセイウンスカイの外から一緒にスペシャルウィークが追い込み、見事に1着となり、14万人の観衆が大興奮という状況になった。

いよいよ来週は、空前絶後といえるほど世界中から好メンバーが集まったジャパンカップ。ブロワイエ(モンジュー)以外の外国馬をどこまで描くのかも楽しみだ。今回も作画はいまいちだったので、最大の見どころとなる来週のレースは持ち直して欲しい。 {/netabare}

第11R「おかえりなさい!」レビュー
{netabare} 今回はもうひとりの主役ともいえるサイレンススズカの復帰戦。このアニメが始まったときから、ススズの扱いがどうなるのかというところに注目していたが、しっかりと復帰戦まで描かれた。ジャパンカップまで行くのかと思っていたが、復帰戦をじっくり描く構成は、とても良かったと思う。その間にジャパンカップに出走するブロワイエ(モンジュー)を登場させて次回での決戦を盛り上げた。

ここまで積み上げてきたものを考えると、この作品は成功した(売上は別にして)と言ってもいいと個人的に感じているが、それは、スペシャルウィークとサイレンススズカの友情・ライバル関係を中心に構成したことが大きな理由だろう。実際にはこの2頭は同時期に走っていたこと以外に共通点はないのだが、それを上手く重ね合わせたのは素晴らしい判断だったと思う。

冒頭でブロワイエ(モンジュー)がジャパンカップ参戦を表明。その年の凱旋門賞馬の出走ということで、競馬界での大きなニュースとなった。ブロワイエの戦績が凄い。凱旋門賞に加え、フランスとアイルランドのダービーも勝っていて、この時点でGⅠを3勝もしていた。そしてジャパンカップ後の翌年にもサンクルー大賞、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスなどのヨーロッパで格の高いGⅠを3勝したというヨーロッパの名馬中の名馬といえる。そんな馬が全盛期に来日したということにまた価値がある。
このほかにもバーデン大賞連覇などGⅠ3勝をしているタイガーヒル(サンクルー大賞ではエルコンドルパサーに負けて2着)、前年のイギリスダービー馬のハイライズ、2年前のドイツダービー馬ボルジア(直前のフォワ賞でエルコンドルパサーに敗れての2着)、香港などでGⅠを含め15勝を挙げているインディジェナス、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス3着のフルーツオブラブなど、実績のある馬が多数参戦した。

そして、ジャパンカップの前日にサイレンススズカの復帰戦が組まれる。ライバルとして登場するのがサンバイザーという馬。その名の通りサンバイザーを被っているのだが、声優が釘宮理恵。こんなちょい役で登場するのは珍しい。
1999年ジャパンカップ前日というと、10レースでキャピタルステークスが行われており、その時に勝利したのがサンフレア。おそらくこの馬をモデルとして名前を変更したと思われる。キャピタルステークスまで連勝で来ており、上り調子だったことも同じで馬番も10番だったことからまず間違いないだろう。
レースではサイレンススズカが出遅れて最後方からの展開。4コーナー過ぎから他馬をまとめて差し切り先頭でゴールする。このときのアナウンサー、観客、リギルやスピカのメンバー、トレーナーたちの応援、祝福する様子が映され、ファンにとっては堪らないシーンだったと思う。もし、本当にこういうことがあったとしたら、ということを心から感じさせてくれる、とても良い描き方だった。

来週はジャパンカップということになるのだろうが、どういう構成にするのか楽しみだ。実際のレースもとても熱い展開だったので、それをどのようにして再現しつつ架空の物語にしてくれるか。このときのジャパンカップはスペシャルウィーク以外の日本馬は手薄だったので、外国馬をもう少し丁寧に描くこともあるだろう。
そして、1話を使ってジャパンカップをやるのか、また有馬記念までやってしまうのかというところも気になるところ。この作品だと有馬記念は蛇足になってしまうので、次回でサッと終わらせることもあり得る。
ラストはWDT(ウインター・ドリーム・トロフィー)が出馬するところになりそうだが、
あと2話をこのまま突っ走ってもらいたい。作画のほうは持ち直したものの、まだ良いときほどのクオリティではないので、ジャパンカップのレースに期待している。 {/netabare}

第12R「夢の舞台」レビュー
{netabare}この物語の最大の見どころといえるジャパンカップ。
ほかの強豪馬についても出てくるかと思ったが、ブロワイエとの一騎打ちの構図で描かれた。一応、タイガーヒルやボルジア、フルーツオブラブなどは枠番と勝負服で分かるようにはなっている。今回だけで紹介されても強者感は出ないだろうから、これで良かったかもしれない。

前半ではレース前日の振り返りからブロワイエの当日の動向、リギルやスピカなどのチームの枠を超えてスペシャルウィークを後押しする様子が描かれる。皆が心配して、グラスワンダーが耳をつけて中の様子をうかがうところが可愛い。
そしてジャパンカップのレース。

実際と同じく、8番の隣が10番になっている。これは9番で出走予定だったアルボラーダが出走を取りやめたため。細部までこだわり続けてくれていることがよく分かる。ちなみに6番にはサイレンススズカの実際の妹(弟)のラスカルスズカが出走していたため、耳あてのデザインが同じに描かれている。

レースではスペシャルウィークをブロワイエが徹底マークする構図。実際のレースでも全く同じ展開で、エルコンドルパサーのときと同じようにマークをして差す競馬をするつもりだったようだ。3コーナーすぎから両馬とも上がっていく。
直線では下を向きながら必死に走るスペシャルウィークに限界が来たように一瞬モノクロの画面に押し込められる。そのときにサイレンススズカの「スペちゃん!」という声にスペが反応して、再加速。見事1着でゴール。アナウンサーの「日本の総大将」という呼び方も当時を再現していた。
最後にブロワイエが言ったのは「La victoire est à moi(調子に乗るな)」で、スペに言われた言葉をそのまま返した。しかし、スペはこの意味を「いい勝負をしましょう」と思っていたので、「はい」と笑顔で答えている。締めはスピカやリギルの面々と喜び合い、スペシャルウィークのライブによる特殊エンディングだ。

ちなみに、実際のレースでは、1着スペシャルウィーク、2着インディジュナス、3着ハイライズで、ブロワイエ(モンジュー)は4着だった。
そして、どうやら来週は有馬記念をカットして、夢のレースで締めるようだ。実質、今回がストーリーとしては最終回のような位置づけだろう。あれだけの話をとても良いシナリオにまとめたと思う。

ちなみに最後のウインタードリームトロフィーの映像の元ネタは、グリーンチャンネルで流れるこのCM。まさに夢というのがふさわしいメンバーだ。
夢の第11レース
http://ceron.jp/url/www.youtube.com/watch?v=bDpK38Lhdac
来週は、いよいよ最終回。1クールたっぷりと楽しませてくれたので、もう今の時点で満足している。作画が後半に入ってずっと失速気味だったのが残念だったが、全体的には良い仕事をしてくれたと思う。 {/netabare}

EXTRA R「響け、ファンファーレ!」レビュー
{netabare} 長い間、楽しませてくれたウマ娘も今回が最終回。
ストーリー的には前回で終わった構成だったが、夢の対決を描くためということで「エキストラレース」という位置づけになっている。

アパンでは意外にもスペシャルウィークが負けた有馬記念も少しだけ描かれた。私はグラスワンダーのファンで、この有馬記念の当日は中山競馬場で観戦していたのは良い思い出だ。ゴール前で見ていて、最後はスペシャルウィークに差されたと思ってうなだれていたのだが、写真判定では何とかゴールの瞬間だけ鼻面が前に出ていたのには驚いた。これはグラスの執念のようなものだったのだと思う(アニメでは一応、3着のテイエムオペラオーも描かれている)。

ほかのウマ娘のこともダイジェストで紹介される。ウオッカとダイワスカーレットの鼻差の勝負となった天皇賞秋らしきレースや、トウカイテイオーの二冠&有馬記念の奇跡の復活、メジロマックイーンの春の天皇賞連覇、ゴールドシップの宝塚記念連覇、凱旋門賞挑戦。そして、サイレンススズカは、その後にGⅠを勝利し、アメリカ遠征を行ったことが、スペから母への手紙という形で回想される。連覇しているウマ娘がいることから、ジャパンカップから最低でも2年以上は経ったという流れだ。

大爆笑したのは、ウマ娘たちを壇上で紹介するシーン。
司会役として日刊競馬の本紙予想を行い、UHF系の番組『金曜競馬CLUB』にも出演している飯田正美のような人物が出てくるのだ。あの鼻の詰まったような、たどたどしい喋り方に似せているので間違いないだろう。「あー」とか「~ね」という口癖は完全に物真似だ。ネットで調べてみたが、誰からも指摘されていなかったので、コアな競馬ファンでこのアニメを観ている人は、それほど多くないのかもしれない。私も周りの競馬ファンの数人には、強く勧めてみたのだが、1度は観てくれても、継続して観てくれている人はいなかった。きちんと観てくれれば、作品の良さを分かってもらえるとは思うのだが、アニメを見慣れていない人にとっては、女性声優のかん高い声でうんざりしてしまうらしい。

WDT(ワールド・ドリーム・トロフィー)のレースは予定調和というか、想像した通りの展開だった。オグリの応援にイナリワン、タマモクロス、スーパークリークがスタンドまで駆けつけていたのは面白かった。
これだけのメンツのレースでどれかのウマ娘を勝たせるというのは不可能。それよりもレースシーンまでやってくれたのは嬉しかった。

最後にこのレースを羨望の眼差しで見つめるウマ娘が現れる。リボンが右耳についていることから牡馬で、服の色から考えると、まずキタサンブラックで間違いないだろう。社台所属の種牡馬なので、今のところ登場することは考えづらいところだ。ただ、オーナーは北島三郎なので可能性はあるか…。個人的には2期があるなら、ファンだったジャスタウェイにも出てきてもらいたい。 {/netabare}

全体のレビュー
全話を通して、改めて思ったのがスタッフのこだわりが存分に感じられた作品だったということだ。ソシャゲにつなげるということもあり、デザインは緻密だし、細部までとても丁寧に作られていた。競馬についてはファン目線で見ても、生半可な知識で作っていないことは、すぐに分かる。それぞれのサラブレットについての生涯をしっかり理解した上でストーリーを組み立てた点は称賛したい。また、スペシャルウィークとサイレンススズカを主役にした判断も素晴らしかったし、何よりifの物語をサイレンススズカのファンに嬉しい展開にしてくれたのは、とても良かった。
これは私が物語にいつも望んでいることだが、やはり創作である以上、どこかに救いがあって欲しいと思っている。どのようなメッセージが込められているのだとしても、最後に絶望しか感じさせないような物語を私は観たくない。ハッピーエンドを望んでいるのではなく、ひと欠片でもいいから希望を感じさせて欲しい。そういう意味でもウマ娘は、とても良い作品だった。多くの人に幸せを感じさせたことは魅力のひとつだったと思う。
残念だったのは、後半になって作画が崩れてしまったことと、レースシーンに迫力がなくなってしまったことだ。レースシーンのピークは、スペシャルウィークとグラスワンダーが対決した宝塚記念だった。このレースシーンは素晴らしかったと思うし、結果は知っているのに観ていて興奮して、カッコ良いと思った。後半をそこまでやってくれていたら、良かったが、ウマ娘の数が多すぎるし、GⅠレースの勝負服のデザインまであるため、なかなか難しかったと思う。また、トレーナーの凄さが感じられなかったのも不満な部分だが、この作品がサラブレットに焦点を当てている以上、仕方のないことかもしれない。

実在の競争馬を女性化させたというとんでもない設定ながら、中身はとても真っ当に、そしてフィクションも含めた展開にしたことは見事だった。当時のことを思い出させてくれて、現実の過去の競馬とアニメの2つの世界を楽しむことができた作品だった。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 104
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アプリ販促アニメ…競馬ファン納得のストーリーと細かい設定が見事な作品

【1、2話見て】
これ、よくPAが受けたな…。PAでなければ断念したかもしれません。というか、ここからPA三期連続で制作するみたいだけど、クオリティは大丈夫か?

さて、さすがはPAとしか言いようがないくらいきれいで見やすい絵。競馬場や周りの景色も完璧といって良いほど。キャラもやっぱり「らしさ」がある可愛いデザインです。

肝心の中身ですが…笑って流し見が1番でしょうね。なんだよ、ウマ娘って、競馬場で徒競走って(笑) 勝ったらウィニングライブ? 「競女」以上にワケわからん。競馬好きにしか分からないネタがいっぱい。例えば主人公のスペの境遇とか(母馬は産まれてすぐに死んでしまったこととか)、テイオーがルドルフみたいになりたいとか、ゴールドシップが「G1勝つこと」だとか、ウォッカが「ダービー勝つこと」だとか、ススズが「夢を与えること」とか…。競馬知ってないと面白さ半減だと思います。いや~、準主役がススズっていうところが泣ける。このウマについては語り出したら止まらない。デビューの頃からどれだけ愛したことか…。というか、この先の展開がとても心配。だってね…、スペのすぐ下にしたのもまた泣ける。

まぁ…まぁなにより、自分にとってはオグリが何気に登場していたので許す。圧倒的なオグリ世代だしね、自分は。あの有馬をゴール板近くで見た生涯の思い出が自分にはあります。えぇ、あそこで見ていた17万人のうちの一人です。

あれ?いつのまにか競馬の話になってしまった…。競馬好きの親友と見たら一晩飲みっぱなしになりそうなアニメです。

【6話まで】
はい、前言撤回です。素晴らしいです。個人的には最早文句つけようがないデキです。PAの作り込みの良さも手伝っています。製作陣の中にディーゼルさんなみの取材力を持つ人がいると確信。

何が良いかって言うと、リアルタイムに見ていた競馬好きにはたまらない展開になっております。でも、たぶん競馬好きな人にしか通じないだろうな…。まぁ、その筋にしか通じないアニメって多いし、競馬通に通じるアニメってあまり無かったので、他のアニメとは違った感覚で見ております。

細かいところでよくもまぁその設定ぶちこんできたというところも多々あります。特にオグリ世代の自分には6話の{netabare}大食い対決。タマモとオグリとスーパークリークの対決。かの有馬記念の再現(?)で、スーパークリーク失格まで{/netabare}ネタにしてしまうなんて、嬉しいとしか言いようがない。
あと、ルドルフとテイオー、スペとマルゼンスキー、ゴルシとマックイーンの関係もニヤニヤもの。そりゃ惹かれて当然ね。まぁマックイーンとステゴの絡みあればもっと良かったんだけどねぇ…。

スペのダービーまでの流れを再現したうえで、ダービーではエルコンドルパサーとの幻で夢の対決までやってのけました。豊の棒読みはアニメに興味がない競馬ファンにもすでに浸透しております。

さて…スペについて語ると止まらないのですが、どうもっていくのでしょうね。(ここからは大いなるネタバレ){netabare}ダービーのあとは菊でセイウンスカイに世界レコードで負け、JC(女子中学生ではない)でエルコンに完敗。天皇賞春秋制覇、JC制覇、グラスに宝塚と有馬で負け。個人的な思い出として、有馬記念ですね。ガチガチにスペを応援して、3連複でスペ、グラス、オペラオーを1点買いだったのですよ。ゴール前、グラスを抜いたと思って勝ち誇っていたら、写真判定。しかも、どう見てもグラスの方が分がいい。結局はスペの負け。馬券当たったのにこんなに嬉しくない当たりはこのレース以外ないです。それはさておいて{/netabare}この世代はライバル関係がとても面白いのですよ。だからこそ、この世代のダービー馬であるスペを軸にしたのでしょうけど。でも、オグリの方が圧倒的に物語になるんだけどね…オグリ世代だと古くなるのかな…それも寂しい…。

で、ススズの話が来てしまいました…。6話の毎日王冠、これは競馬ファンには伝説のレースとして語り継がれているレースです。展開と結果はアニメの通りです。でもね、この流れで…この続きはとても嫌だ…フラグ立ちまくりだし、変えようがないんだろうな…。


【7話】サイレンススズカ
来てしまった…。本当に描くんだな、あれを…。それが視聴前の思い。そして、本当に描きました。ifがあるとはいえ(この回の天皇賞の出走馬なんて、まさにifそのもの)、主役の結果は忠実なだけに、避けないだろうと思っていました。
「サイレンススズカ」この名前を聞くたびに、あの時を思い出し、辛くなります。それくらい強烈な出来事でした。アニメに興味がない競馬好きの友人もあのシーンを見て涙したといってました。本当に良くできています。特に3コーナーから大欅を横切るシーンはススズファンにはトラウマ級のデキです。それでも命だけは救われた、これが最大級の「if」であり、ありがたかったです…。今後、このウマ娘、どう描くんでしょうね…。

(ここからは単なる思い出)
{netabare}サイレンススズカと出会ったのは2戦目の弥生賞。デビューが4歳(現在の表記だと3歳)の2月と遅かったのですが、ぶっちぎりの勝利。これはスゴいと評判になり、注目に。2戦目は弥生賞。2戦目とはいえ、クラシックを占ううえで超重要なレースに挑んできました。これ、某競馬のオーロラビジョンで見ていました。期待を込めて馬券を買い、出走を待っているとやってしまいやがった…スタート直前、暴れてゲート潜ってしまい外枠発走に。しかも、大きく出遅れと、その時点で馬券はぶっ飛びました(苦笑)。それでも追い込んでそれなりの素質は見せたんですけどね…。皐月は断念したけど、ダービーの出走は叶いました。2月デビューでダービーの上位人気なるだけでもスゴいことではあるんですけどね。結果はアニメでススズが言っていた通り9着。馬が若かったと言うにはなにか違和感があった感じがします。陣営は距離が長いということで、マイルから中距離に目標を定め、秋は天皇賞、マイルチャンピオンシップと望み、強くなりそうという片鱗は見せたけど、なにかが足りないレースが続きました。4歳のレースは強いのは分かるが、勝ちきることまではいかない、年明けが勝負という感じで見られるようになってきたとき、年末の香港で豊に出会いました。これがススズの大きな転機です。誰がなんと言おうと、豊との出会いがなけばこの馬はここまで伝説になる馬になれなかったと確信しています。

ススズの能力を知った豊は、彼を気分良く走らせることだけを念頭にレースを進めました。弥生賞から1年後の中山記念で見たススズはもう4歳のときとは別馬。強いとしかいいようのない競馬ファンの「夢」を乗せるスターホースへと変貌しました。金鯱賞での大差勝ちの衝撃、宝塚でのG1初制覇、毎日王冠で無敗のマル外2頭を寄せ付けなかった圧倒的なパフォーマンス。もちろん、秋天も力強く勝つだろうと確信していました。負けるはずがないと。この馬にはもはや馬券云々ではない「その先」を見てみたいという、スポーツの醍醐味を見ている感覚になっていたと思います。

アニメの結果の通り、ススズは止まりました。歩様からしてすぐに「命は助からない…」と分かるほどの痛々しさ…。サラブレッドは3本足では長く生きられないのです。骨折の状況によっては安楽死の処置が取られます。ススズのそれは、ほんと、無理だ…と絶望するしかないものだったのです。「沈黙の日曜日」とはよく言ったものだな、そう思います。涙は流れませんでした。あまりにも衝撃過ぎると悲しい気持ちはぶっ飛ぶんですね。しばらくしてレースを振り返り、止まった瞬間、涙止まりませんでした。それと、倒れなかったんですよね。倒れたら豊がどうなっていたことか…。そこもまた、泣けました。アニメで「倒してはダメ!」「左脚を着けるな!」と叫びましたが、まさに、このときの状況を的確に捉えた場面だったと思います。

アニメでのススズはおっとりしてお嬢様の雰囲気で描かれています。でも、見ている限り、おっとり系には見えなかったな。むしろ「我が道をいく」という、周りを気にしない雰囲気の哲学者に見えていました。それを引き出したのは間違いなく武豊。この頃の豊は神がかっていたとしか言いようがないほど相性の良い馬に恵まれ、また、馬の全能力を引き出したとんでもない騎手でした。スピカのメンバーだけでもスペ、ススズ、ウオッカ、マックイーンがお手馬です。

それと、ススズは「逃げ馬」だとは思っていません。俺は単に「スピード能力の絶対値が違う馬」だと思っています。彼が素直に競馬できる馬だったとしても強かったはずだが、彼の持っている性格がそうはさせなかったのだろうと思っています。うま煮だって性格はあるのです。彼にはオグリやマックイーンやエアグルーヴやスペやディープのような競馬ができなかっただけ。だからこその「哲学者」なんだと思っています。

アニメでは「スズカ」と呼ばれていますが、スズカは冠であって、特定の馬主が名付ける名前の一部です。なので、スズカの名のつく馬はいっぱいいます。だから、あえて「ススズ」と表記しています。友人たちと話すときはいまでも「サイレンススズカ」とフルネームで読んでいます。それがこの馬を見てきた誇りなので。{/netabare}

【11話】もしも…
そう、沈黙の日曜日から20年後、サイレンススズカは復活した。

この回はまさに「夢」の続きがあったならという、ススズファンの思いを乗せた話でした。もう後半は泣きっぱなし。レースの始まる前からレース終わってまでの流れは秀逸の一言です。コースに向かうシーン、観客の沸き方、レース、引き上げてくるところ、アナウンスから解説に至るまで、見事としか言いようがありませんでした。

トレーナーの気持ち、勝ってくれじゃないんだな、無事に走りきってくれと言うのは本音。怪我をしたスターホースが復活するというと、テイオーがあまりにも有名だけど、実際にレース始まるまでの大半のファンはそう思っていたはずです。競馬場に現れるだけで感動なのです。それで勝たれたら感動しかありません。この回はまさにそれを再現して見せた感じがしますし、「それがススズだったら」をファンに提示してくれたのではないかと思います。ほんと、スタッフには「ありがとう」と言いたい。

さて、モンジュー…じゃなかった、ブロワイエとのJC決戦。結果はたぶんというより、着順は若干変わっても間違いなくああなるでしょう。で、最終回はトレーナーの夢に向かうのだろうね。にしても、あのときに9番取り消しになって、番号がなかったところまで再現するとは、ほんと細かい。

【視聴を終えて】
1話目に受けた印象から酷評気味に始まったのですが、途中から全く違う評価になってしまいました。最後の最後まで楽しんでしまいました。
アプリ販促アニメですが、一向に始まる気配がありません(苦笑)。徒競走にライブという、そこらへんのアイドルパクリものかと思ったのですが、とんでもない。競馬ファンとしてはたまらないストーリーに、スポ根の王道のような展開、しかも、レースシーンやウマ娘たちの性格まで細かく描かれているのが本当に素晴らしい。宝塚でのスペのキョロキョロ、ススズの左回りグセを見たときは唸るしかなかったです。ビワハヤヒデの「だれが顔でかいって!」も笑うしかありませんでした。

また、ウマ娘たちの関係性がとても面白かったです。ゴルシとマックイーン、スペとマルゼンスキーはともに母父、つまりおじいちゃんと孫の関係です。全く違う描かれ方をしているのがなんとも言えません。テイオーとルドルフは親子、スペの同級生たちは実際の同じ年で走ったライバル、ウォッカとダスカも本当にライバルのような関係、ナリブーとヒシアマゾン、ビワハヤヒデのやり取り、平成三強とタマモクロス…挙げたらきりがないくらい楽しめました。

レースシーンの細かさは職人さんが作成した実際の実況を嵌め込んだ映像がYouTubeなどに流れているので興味のある方は眺めてほしいです。どれくらい細かく作っていたのかが分かります。

ただ、許可を得られずに断念せざるを得なかったウマも多数いたのは残念でした。特に社台、金子ウマが皆無なのは痛かったように思います。ディープ、オルフェの三冠馬とか、クロフネやブエナビなど、居てもおかしくない面子がいないのは大人の事情とはいえ、寂しい限りです。かといって、自分みたいにこのアニメを許容する競馬ファンばかりとはいかないのは事実で、実際に拒否する競馬ファンも多数存在します。同じファンといっても、求めているものは違うわけで、致し方ないのかなとは思います。この拒否するファンの多くは「なんで可愛い女の子にするんだ」とか、「競馬を愚弄している」とか、根っからの拒否が多いので、取り繕うこともできないのです…。 ファンファーレとかも本物が使えなかったことを考えると、JRAも積極的には関わることはなかったようですし。JRAはかつて、自ら萌えキャラとか作っているんですけどね…。

思うところは色々あれど、良いものを見せてもらった。これが率直な感想です。
PAの安定した作画(レースシーンでらしくない場面もあったけど)、中の人の安定間、王道の展開、キャラ設定、どれをとっても自分好みの作品でした。ギャンブルはダメという人にも安心して魅せることのできる「美少女スポーツ系アニメ」だと思います。気軽なものが見たいという人にお勧めします。   

投稿 : 2024/05/04
♥ : 55
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

競走馬×娘&アイドル的な超設定作品。

世界観:6
ストーリー:5
リアリティ:3
キャラクター:6
情感:6
合計:26

これは異世界から受け継いだ輝かしい名前と競走能力を持つ“ウマ娘”が遠い昔から人類と共存してきた世界の物語。
田舎から都会のトレセン学園に転校してきたウマ娘・スペシャルウィークは、チームメイトたちと切磋琢磨しながら「日本一のウマ娘」の称号をかけて<トゥインクル・シリーズ>での勝利をめざす!
(公式サイトより)

いまだラブライブも視聴しておらず、勝ったウマ娘が生ライブを行うといった設定に全く興味はなく、ガルパン(戦車×娘)のような何かのテーマを女の子ばかりでやるという戦略は面白くないし、ガルパンでも懲りたのですが、競馬を題材にしたアニメ(しかもP.A.WORKS)ということであれば、個人的に視聴は義務。

競馬というジャンルに詳しいアニメファンはどれくらいいるのでしょうか。おそらくは詳しくないレビュアーさんの方が多いと思いますので、私ができる範囲で解説してみたいと思います。

<3話まで>
{netabare}主人公のスペシャルウィークは、実在の馬をモデルにしており、母(キャンペンガール)は出産後に死亡しており、生い立ちのエピソードも史実に基づいています。
生産牧場は北海道門別の日高大洋牧場。今でも馬産を行っているようですが、この馬とアズマサンダースくらいしか大きなレースで好走した活躍馬を出せていません。父がサンデーサイレンスで、見た目も凛々しい(もちろん実際にはオス馬です)ので現役時代には良血のエリートという印象でしたが、大手の牧場出身ではないことは事実で、田舎育ちな描き方も間違いではないでしょう。

1話で憧れの存在として登場するサイレンススズカ先輩。リアルでもスペシャルウィークの1つ上の生まれ年で、スペシャルウィークがダービーを走ったのは1998年、サイレンススズカ先輩がダービーを走ったのは1997年です。サイレンススズカはG2金鯱賞を大差勝ちするなどした(ネタバレになるかもしれないので、他のエピソードは伏せます)伝説的な逃げ馬です。

東京競馬場(府中)もしっかり描かれていました。場内の音は実際に録音したものだそうで、臨場感が伝わるでしょうか。セクハラ野郎が太ももを触って蹴られていましたが、後ろ脚の上のあたりは「トモ」と言って、その部分の筋肉の付き方などは競走馬を見る上で重要です。

しかし、コースをそのままマラソンするとは凄い設定ですよね(笑)
ホソジュンの解説出演もファンにとっては思わずニヤリとしてしまうシーンでした。

寄宿舎にいるフジキセキ姉御は1995年のダービー世代(実際には故障で引退したため、ダービーは走っていない)の馬です。

競馬場にいたセクハラ野郎は調教師だったんですが、同じ厩舎(チームスピカ)にいるのが、ウオッカ、ダイワスカーレット、ゴールドシップ。この馬たちはスペシャルウィークよりも後の年代の活躍馬(2007,2007,2012)なので、ここで年代は適当と理解しました。サニーブライアン、メジロブライト、ダンスインザダークなどの少し上の世代でまとめてもでも良かった気がしますが、2冠のサニブーも一般的にはマイナーすぎか。ウオッカの流星(馬の額の白い柄のこと)や、ゴールドシップさんが馬ヅラなのは実際の特徴を踏襲しています。
実名を使うには各馬のオーナーから了承をもらう必要があるように思われ、結構気合が入った作品だということがわかります。

あと、トウカイテイオー(1992)がちっこい騒々しいキャラになっていたことについては、前髪をサラサラと流す美形の馬なので、もっと落ち着いた美人にしたほうが良かったのでは。メジロマックイーン(1991)もいましたが、あまり古い馬が混在することで今後あるだろう引退をドラマ仕立てしにくいような印象。

2話のデビュー戦は阪神の芝1600m、14番と史実通り。晴れていたり、クイーンベレーというライバル馬が登場したのはアニメオリジナルでした。3話の弥生賞と皐月賞は1998年の同名レースをモデルにしています。スペシャルウィークは実際には2戦目の条件戦で負けていたりしますが、割愛で問題なし。

スペシャルウィークは皐月賞で負けてしまうのですが、その理由を馬体重の増加にしたのもわかりやすくて良いのでしょう。もう少し専門的な話をすれば、仮柵とグリーンベルトによる説明が妥当なのですけど。
(競馬では、馬が多く通る内側の芝が荒れてしまいやすいので、その影響を分散させるために、コース上に柵を設け、開催期間中にずらしていくのですが、当時は皐月賞の週にBコース(内から3mのラインに柵を作っていた)からAコース(柵を取っ払った状態)に変更したことで、ただでさえ距離的に最短を通れる内ラチ沿いに良質な馬場が現れたため、そこを通ったセイウンスカイ、キングヘイローに有利、スペシャルウィークに不利に働いたというもの。スペシャルウィークに騎乗した武豊騎手がレース後に苦言し、翌年からはAコースからBコースに変えるように修正された){/netabare}

<4話>
{netabare}エルコンドルパサーがダービーに出走する(当時、外国産馬(帰国子女)はクラシックレースへの出走が認められていなかったので史実と異なる)ということで、ダービーがちょっとわからなくなってきましたね。{/netabare}

現実には色々と感動もある競馬の世界ですが、今のところは設定だけが突出したネタアニメっぽいです。スポ根物としてもどこまでのことができるのか未知数。一方、最強世代と言われたエルコンドルパサー、グラスワンダー、スペシャルウィーク、セイウンスカイ、キングヘイローの世代に着目したのは良いと思います。引き続き注目。

評価が下降してもおそらく最後まで視聴します。義務なので(笑)

<5~6話>
{netabare}ダービーはキングヘイローが逃げてしまうなど史実に合わせながら、最後はスペシャルウィークとエルコンドルパサーの1着同着となりました。

スペシャルウィークが勝たないと史実と全く異なってしまうこと、エルコンドルパサーを毎日王冠前に負けさせることができないことから、当然と言えば当然なのですが、史実通りだと主人公であるスペシャルウィークが楽勝してしまい、スポ根ものとして微妙な展開となってしまうため、巧みな進行だったと思います。

そして、宝塚記念をサイレンススズカが勝利。このレースは南井騎手が大逃げをせず、後続をある程度引き付けながら逃げ切るというこだわりを見せた騎乗でした。それまでのレースも圧倒的でしたが、エアグルーヴなどを負かしてG1を勝利したことで、ようやく現役最強馬という評価を普通にされるようになります。

サイレンススズカが部屋を周回するシーンを見て、改めて馬好きが創ってる作品だなぁと思いました。馬房の中を左回りに旋回する癖があったんでしたね。マイルCSの大惨敗は、旋回させないように衝立を設置したからというエピソードもありました。

さて、展開が速いですが、舞台はすぐに毎日王冠へ。毎日王冠は秋の天皇賞(G1)の前哨戦となる関東のG2です。関西でも京都大賞典というG2があり、これらを1回走ってから、天皇賞に向かうのが、一流馬に多いローテーションとなります。
(そういえば、セイウンスカイは4歳ながら京都大賞典を使って古馬大将格のメジロブライトに勝ったんでしたが、菊花賞のあたりで言及されるのかな。)

これらのG2は獲得賞金が多くても斤量負担が大きくならないレースなので、強い馬が集まりやすいのですが、この年の毎日王冠には現役最強と目されるサイレンススズカに、1歳若い世代の2頭の外国産無敗馬(エルコンドルパサー、グラスワンダー)が直接対決を挑む形となりました。

当時はまだ、マルゼンスキーの逸話のまま外国産馬が国内産馬よりも強いと思われていた時代。エルコンドルパサーもグラスワンダーもG1を楽勝してきた無敗馬であり、クラシックを歩んでいたスペシャルウィークやセイウンスカイよりも強いと思われていました。どの馬が一番強いのか、G1前の最強馬決定戦のような激突であり、今でもファンの間で語り継がれているレースなのですが、アニメでもその白熱さが伝わってきたのではないでしょうか。(なぜかエイシンフラッシュやナイスネイチャがいたけど。ナイスネイチャはここでも3着?)

骨折明けで惨敗したグラスワンダーはもう1戦を経て有馬記念へ。エルコンドルパサーはジャパンカップへ。サイレンススズカは天皇賞へ。それぞれのアニメでの未来や如何に。{/netabare}

<7~13話>
本作も後半を簡単に総括します。

{netabare}サイレンススズカは予後不良とならずに復帰し、全盛期並みの能力を回復しました。
まあ、本作では馬でなく人なので、骨折が必ずしも致死という結果にならないのも道理かもしれません。
馬は骨折等により1本の脚を地面につけることができなくなると、残り3本では自身の体重を支え切れず、蹄葉炎(血行障害)を発症して、結果的に苦しんで亡くなることとなります。昔、トウショウボーイと名勝負を繰りひろげたテンポイントという馬が、骨折後にロープで吊るすなど様々な手段で延命措置をしましたが結局亡くなってしまったこともあり、現在では重度の骨折をした馬は予後不良と診断され、安楽死処分となります。

このあたりは結構ヘビーな話なのですが、本作はシリアスな現実ではなく夢路線を採ったということでしょう。

しかし、最終話でチームスピカが横一線でゴールするというのは、夢路線が行き過ぎて完全な夢物語になってしまっていて私の評価は微妙になりました。競争馬の実名使用の許諾を得ていることでの配慮なのでしょうが、こんなシーンを作るなら実名じゃないリアル・シリアスな物語構成のほうが、先が読めないし良かったんじゃないかと思います。

1998年のクラシック世代は、エルコンドルパサー、グラスワンダー、スペシャルウィーク、セイウンスカイなど多くの活躍馬がおり、その当時に存在した全G1を勝利しており、最強世代を論じることのできる世代です。凱旋門賞で負けたエルコンドルパサーの仇をスペシャルウィークがJC(ジャパンカップ)でやってのけるというドラマも現実としてありました。
(これも、凱旋門賞とJCでは馬場の重さが異なるので、求められる適性の差という話でもあるんですが、まあいいでしょう)

エルコンとスペは1999年までのレースで引退し、グラスとウンスは故障で退場し、クラシックディスタンスの古馬G1はテイエムオペラオーが総舐めしていくことになります。

さて史実の歴史話はともかく、アイドルものではなくスポ根ものだったのは個人的に良いと思った点ですが、レースシーンは終盤にかけてパターン化してしまったのと、スポ根なのに最後に横一線になったのがやっぱり違うかなと。チームスピカ全員出す必要なくて、ススズとスペのマッチレースでどっちが勝ったかわからないENDで良かったんじゃないいでしょうか。{/netabare}

競馬ファンとしては懐かしい馬やシーンを思い出すことができました。競馬ファンでない方にはどう映るのでしょうか。競馬はギャンブルだから、怖いからやらないという方もいると思いますが、レジャーやアミューズメントとしても大きく発展していますので、1度は東京競馬場に足を運んでみてはいかがでしょう。

(参考評価推移:3話3.2→5話3.4→6話3.5→7話3.6→11話3.5→13話3.3)
(2018.4~6)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 29

68.1 2 トレーナーで友情なアニメランキング2位
ポケットモンスター[ポケモン](TVアニメ動画)

1997年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (280)
1501人が棚に入れました
 世界的にヒットしたゲームボーイ用の同名ソフトをもとに、97年から放送開始されたテレビアニメ。不思議な生き物、ポケットモンスターと人間が互いに助け合って生きている世界。この世界ではポケモン同士を戦わせるスポーツ「ポケモンバトル」が盛んに行われており、多くの少年少女たちが最強のトレーナーであるポケモンマスターを目指して旅をしていた。マサラタウンに住む10歳の少年・サトシもポケモンマスターに憧れる一人。彼は10歳の誕生日に、村に住むポケモン研究家のオーキド博士からポケモンをもらって旅立つことになっていた。しかしサトシは旅立ちの朝に大寝坊して、憧れていたヒトカゲ、フシギダネ、ゼニガメ(特にゼニガメ)の3匹を全てライバル達に持っていかれてしまった。そんなサトシに博士が差し出したのは電気ポケモン・ピカチュウ。かわいい容姿のピカチュウにサトシは一目ぼれ。こうしてサトシの旅は始まったが、一方のピカチュウはサトシに心を開かなかった。
ネタバレ

ジャスティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ここから全ては始まった。少年サトシの冒険が...今動き出す

実はポケモンを小さい頃からかなり見ていて、いろいろあって全話視聴しているシリーズなのに全くレビューをしていなかったので、かなり長いスパンの作品のシリーズですが、お付き合い下さい。

今回は感想というよりかは、初代がどんな風だったかを多く触れようと思います。

初代に関して
{netabare}
当時は、初代に関しては全く知らないで視聴していた人間で初めてアニポケを見ることになったのはAG134話から見始めたました。小学生の頃にアニポケは全てコンプリートするくらい(当時はDPの後半ぐらい)歴史を辿るぐらい見てきました。
初代については、いろいろと今とは違う感じでお話が進むことが多く、初代はSMみたいではなく(SMが異常なんだけど...)ジム戦をめぐってリーグを目指すような形でしたね。それがXYZまで続いたわけですが、初代に関してはバトルが魅力というよりはギャグ的な要素がかなりありました。
SMと同じくらいギャグ的な要素があり、AGや金銀世代、XY世代とはまた違う感覚が味わえる作品です。
今から約20年ほど前の作品なので、作画に関しては今となっては残念なところもありますが、当時にしては凄かったのではないかと思っています。(思い出補正)
特に、初代からAGぐらいまで、ポケモンの神曲が多く存在しており、初代に関しては「めざせポケモンマスター」「タイプ・ワイルド」「ポケットファンタジー」「ライバル!」など最強的なラインナップが勢ぞろいするぐらいやばい曲が多いです。OPやEDの映像というよりかは曲自体の完成度が高いのが大きな魅力でした。
初代言えば、ポリゴンショックというアニメ業界に伝わる伝説の事件もありましたね。当時は、リアルの病院が大変ことになり、一時放送休止にもなったこともありましたが、今現在起きていたらもうポケモンはなかったのかもしれないと思うと世界中が炎上しそう。
そして、懐かしいポケモンたちの数々とポケモン図鑑の懐かしい声がまさに初代って感じです。
またポケモンリーグでは初代に関しては本当に酷かった印象でした。
最初の頃はキングラーに進化する回はクラブが強すぎた。そして、問題のリザードン問題。自分が強いという自信から全くレオンを相手にしなかったぐらいの問題すぎるポケモンで、言うことを聞かなくなってしまったリザードン。108話ぐらいにあった「リザードン!君に決めた」はもう神回すぎます。「ポケモン!スマッシュ」の初回のポケモンライブラリでもこの回が始めでしたね。
リザードンって今ではあんな感じでしたが、AGまでは本当に強かったメンバーで、地球投げの威力と迫力そして、必ず相手は死ぬような攻撃でしたね。(実は耐えられたこともあったけど...)
初代ではライバルのシゲルもいいキャラ。シゲルは金銀までは、サトシに対してバカにする煽り方が半端なかったが、金銀でサトシに負けてからは、シゲルがサトシを認める形になり、いいキャラに変化したのはシゲルの成長とサトシの成長の表れなのかもしれません。
初代のサトシは本当に幼ったイメージがありますが、100話の四天王カンナさんに出会うまでは10歳だったが、カンナさんに出会ったことで、目上の人には丁寧語になるという細かい変化があるのもここからでしたね。
{/netabare}

初代に関しての神回
{netabare}
ありすぎて困りますが、一応いろいろと挙げておきます。

第14話「でんげきたいけつ!クチバジム」
{netabare}
3番目のジム戦回。あの強くて優しいピカチュウが進化系のライチュウに負けるという屈辱の末、サトシはジョーイさんから「かみなりのいし」を受け取り、ピカチュウを進化させるかの判断に迷う回。

これに関しては、もうネタバレになってはいますが、実はこの回の後DPでも同じような展開が起きます。そちらもDPの中でも神回で、この回も大好きです。ピカチュウは当時覚えていた「こうそくいどう」を使用してスピードを上げてスタミナを減らす作戦は、ピカチュウのお得意戦法になっていきます。DPでは回る練習が増えていきます。
{/netabare}

第17話「きょだいポケモンのしま!?」
{netabare}
ある意味神回。ポケモンしか殆ど登場しません。というのはサトシたちとポケモンたちが離れたしまい。ポケモンたちがサトシたちを探す回です。

この回も面白いところはポケダンみたいにポケモンの会話シーンが多く出てきて、人間について多く触れている回です。
何気にこの島、ロケット団の所有してものだったとは思わなかった。
{/netabare}
第33話「ほのおのポケモンだいレース!」
{netabare}
視聴率が一番高い回。18.6%の異様を叩き出した作品。まあ、今となっては視聴率なんて気にしていないけどね。対象しているのが、どうせお年寄りになりそうだし、最近全くテレビを見ている人なんていなさそう。深夜アニメを除けば。私の場合は、テレビ = ゲームに使用するか、AT_Xぐらいしか殆ど必要がないです。魅力しては、大きいモニター画面みたいなものですよ。
話が脱線してしまった。この回は、視聴率が高いといったが、本当にこの話は初代の中でも実に熱かった回でした。ギャロップの進化とドードリオの白熱したレースが印象的。
{/netabare}
第39話「ピカチュウのもり」
{netabare}
これは初代を見た人なら絶対に分かる名作。
これに関しては、是非見て欲しい作品。これ回があるからこそ、サトシとピカチュウの絆が分かるからだ。ピカチュウって本当に初代では珍しいポケモンの分類に入るし、ピカチュウにとっては、仲間がいるというのは嬉しいことでも、それでもサトシについていくのはとても感動する話でした。
(ごめん、いつも感動はするんだけど、泣けないのが惜しい)
{/netabare}
第48話「ガーディとコジロウ」
{netabare}
コジロウの過去の話。ついにきたああ。実はロケット団の話が大好きで、コジロウの過去話は特にいろんな意味で泣ける。
ガーちゃんの復活はDPにてまた復活したような気がします。最近はあまりなくて悲しいです。王冠集めのマニア的なコジロウが懐かしい。
ムサシのサンタの過去話や、イワークでビバークでのお寿司(氷で出来ている)に醤油の「キン!コローン」の味と言われても全然分からかった。
ムサシもいつも切ない話ばかりです。ニャースに関しては後で書きます。
{/netabare}
第72話「ニャースのあいうえお」
{netabare}
これもロケット団の過去話で、今回はニャースがメイン。
そもそも、何故ニャースが人間の言葉を喋れるようになったのかの隠れた努力とニャースの強い思いを知ることになります。
この回を見ると「ニャースのうた」が心に刺さります。誰かに好意をもっただけでここまで踏ん張れるのはとても凄いことだと思う。
実は隠れ設定で言葉を覚えた変わりにニャースはこれ以降新しい技を覚えることが出来なくなってしまいます
そして、人間に近づくために、2本足で立つ練習をやってもいました。今となっては立っているのが普通と思っている人が多いかもしれませんが、初代の頃は4本足で動くのが当たり前で2本足は凄すぎた設定だったのに、AGに出てくる長靴の履いているニャースは2本足なんですよねえ。ニャースのイメージがありすぎて、こちらも違和感でなくなっていますからね。
{/netabare}
第98話「おニャースさまのしま!?」
{netabare}
これもニャース回。ロケット団のニャースがある島にて神様的な存在として崇める回で、自分は大変満足をしているが、ある時に「ネコに小判」を使ってお金を出すという行事に追い込まれしまう。
この回ではロケット団の絆の深さを表している回であり、多分ですが、ロケット団回全体では初めて泣ける回だと思います。
コジロウが投げた大切にしていた王冠をたくさん投げて、ニャースを助けるカッコ良さには泣けました。ロケット団ってサトシたちよりも深い絆で結ばれているよね。
{/netabare}
[金銀編]
第39話「リングマでドッキリ! 」
{netabare}
これは、サトシ達とロケット団がリングマの巣に迷いこんでしまい、みんなでリングマたちの巣から共に逃げる回。この回では、ロケット団の悲しいすぎる日常話が聞ける回。タケシが作るシチューは毎回完成度が上がるしね。
この回は本当に伝説になるぐらい楽しい回です。
{/netabare}
第64話「ミュウツー!我ハココニ在リ」
{netabare}
ミュウツーはあの映画のやつです。映画の後どこへ行ったのかがついに判明する回。ミュウツーの心理描写が描かれていたり、コピーのポケモンがどうやって凄しているかなど、判明します。ここでのニャースはメイン主役だったのかもしれない。
{/netabare}
第79話「ソーナンス!そうなんす?」
{netabare}
これが、金銀編で一番笑った回です。タイトル通りソーナンスが遭難する回で、ソーナンスの間抜けさが真の力を発揮してしまい、ロケット団とサトシが必死にソーナンスを探す回です。そもそも何故ソーナンスに鍵をつけたしw。頼りがないからかな。
{/netabare}
第150話「ふしぎのくにのアンノーン!」
{netabare}
ヨーギラスの過去が全て知ることになるサトシたちが、ヨーギラスの過去に問いかける回でもありましたね。感動は結構するほうで、BGMがここいいんですよね。
{/netabare}
第157話「ライバルたいけつ!カメックスVSリザードン!! 」
{netabare}
今でも覚えている人がいるくらい名バトル戦です。シゲルが今まで育てていたのがカメックスだった。という感じにオーキド博士から貰ったポケモンが判明した回でもあったような。リザードンが本気を出す回でもあり、サトシが実力でシゲルに勝った回ですね。もうこれは清々しいかった。
{/netabare}
{/netabare}
ポケットモンスターシリーズはこれ以上にまだまだあるぐらい沢山あるので、まとめてはレビューはしないと思います。「そろそろレビューするか」と思う時期になったらこっそり追加する感覚でやろうと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ゲーム原作アニメの出世頭は、国民的アニメになったのかな?

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
途中断念としたけど、「全部は観ていない」ということで。

ポケモンど真ん中世代としての、雑談ばかりのレビューです(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
初代ポケモン(赤、緑)が流行ったのは、多分、自分が小学校5、6年生の時。

私は天の邪鬼な性格で、「流行=悪」という謎の価値観を持っていたので、ポケモンには手を出しませんでした。(そういえば、たまごっちも、ハイパーヨーヨーも、エアマックスも、何も乗っからなかったな~汗)だから、アニメも毎週観ていたわけではなく、たまに観る程度。

でも、実は興味はめっちゃあって。表面的には「ケッ、流行りに流されやがって、バカどもが」という態度を取り、(当時ハマっていたスパロボへの愛を貫きながら)耳だけは同級生の会話に向いているという、大バカ野郎でした(笑)

(余談の余談ですが、周りがギャザリングにハマっていた時、スパロボ好きの友達5人だけで、超マイナーなスパロボのカードゲームをやっていましたw)

んで、流行りが落ち着いた中2くらいの時に、一人でこっそりポケモン緑を買って、シコシコとやっていました。その結果、、、「めっちゃ面白い」と思いました(笑)

これは良くできたゲームですね。

まず、「探す」「狩る」「収集する」「戦う」というのは、原始の時代よりw、男が大好きな行為です。

その上、「可愛いキャラ」「育てる」という女子が好きな要素を入れる。

しかも、1種類のソフトでは全種類集められないというのも絶妙なところで。

多分、このソフトを今の時代に発売しても、あそこまで子供の心を掴めなかったと思います。

まず第一に、当時はインターネットなんてものがなく、情報を得る一番の手段は、「友達に聞く」でした。だから、「知っている」ということには大きな価値がありました。必死にゲームをやりこんで、得た経験を分析し、知識として友達に自慢気に話す。そこには大きな幸福感と、たくさんのコミュニケーションが生まれていました。

これが今の時代なら、ポケモンの獲得方法なんて、ググれば1発ですし。現代は、「検索」こそ知識を得る手段で、「知っている」「記憶している」ことの価値が大きく低下している時代で、いかに情報を収集し、真偽を確かめ、使いこなせるかが求められてますもんね(社会全体としては正しい方向性ですが)。

足りないモンスターも、ネット上のやりとりでなんとかなるのかもしれません(当時は攻略本が出るのは、ゲーム発売からしばらくたってからでしたし、攻略本自体も高くて、なかなか小学生には買えなかったしね)。

第二に、ソフト自体が高くて、(金持ち以外は)自力でソフトを2本揃えるのが困難だったこと。基本無料ゲームが全盛の今では、あまりない感覚かもしれませんね。

だから、友達と「どっち(何)を買うか」を相談したり、モンスターのためなら、嫌いなアイツともコミュニケーションを図ったり(笑) ゲームソフトを貸し借りして、データを消してしまった時の絶望感とか、分からないんだろうなw(ちなみに、中2になってこっそりオナニープレイを始めた剣道部は、この点で困りました。友達はいたけど、小学生の時にあれだけ「アンチポケモン」を打ち出しておいて、今さらポケモン交換してとか、言えないw)

色んな意味で、「子供心をくすぐる」ゲームでした。そりゃあ、ヒットもするでしょう。

さて、では前置き(驚)はこのぐらいにして(笑)

アニメとしてのクオリティとしては、「OPの出来が良かった」ことと、「ストーリーがきちんと流れている」ことが好印象。

初代OP「目指せポケモンマスター」は、夢を叶える為に旅立つ少年少女への、確かなエール。

「マサラタウンに さよならバイバイ オレこいつと 旅に出る」(中略)「いつもいつでもうまくゆくなんて 保証はどこにもないけど(そりゃそうじゃ!) いつでもいつも ホンキで生きてる こいつたちがいる」(中略)「ああ あこがれの ポケモンマスターに なりたいな ならなくちゃ ゼッタイなってやるーッ!」

当時小学校6年生で、中学生になろうとしている自分には刺さったな~。まず、子供向けアニメで「別れ」から始まる歌は珍しく、現実と理想がしっかり歌われてる点が好印象。サビに関しては、今でもたまに口ずさみたくなるほど、好きですね~。

あと、アニメでは流れないけど、2番の歌詞も何気に深い。

「きのうの敵は きょうの友って 古いコトバが あるけど(古いとはなんじゃ~ッ!)きょうの友は あしたの友だち そうさ永遠に」

って、素敵だよな~、ポケモンらしいし(笑)

ゲームとしても、ここまでのメガコンテンツになるとは思ってなかったでしょうし、アニメとしても、こんな長寿アニメになるとは想定してなかったのでしょうね。

さて、私が思う「国民的アニメ(子供からお年寄り、男性から女性まで、広く国民に愛されるアニメ)」は、「ドラえもん」「アンパンマン」「サザエさん」の3本です。

そこの仲間入りを目指しているのが、「クレヨンしんちゃん」「ちびまる子ちゃん」「名探偵コナン」「忍たま乱太郎」。そして、「ポケットモンスター」です。この「ポケモン」が国民的アニメに入れるかが、本レビューの視点でもあります。

ポケモンのアニメが批判される時、「マンネリ」や「子供だまし」という言葉が使われる印象です。

確かにポケモンは、ワンパターンです。ポケモン探し、ゲットしようとして、ロケット団に邪魔され、結果的にゲットする。たまに、バトルをする。構成としては、「アンパンマン」に一番近い。

でも、「アンパンマン」や「サザエさん」に「マンネリ」という人はいないと思います。

それはつまり、「マンネリ」ではなく、「形式美」に昇格しているから。そう考えると、「ポケモン」が「形式美」と捉えがたいのは、「アンパンマン」という偉大な先輩がいるからかな。あの構図は、「ポケモン」が発明したものじゃないしね。

私が「ポケモン」の良いところだと思っているのは、「主人公に明確な目的がある」こと(OPのところでも触れましたが)。だから、ストーリーが生まれる。これは、「サザエさん」や「アンパンマン」にはない点です。むしろ、「ドラえもん」に近い。

普通なら、48話くらいかけて、「サトシがポケモンマスターになりました。めでたしめでたし」で終わるべきアニメ。それが、新商品が出る度に延命され続けているわけだから、「サトシ、いつになったら成長すんだよ」と言われてしまう(まるで、ジャンプの人気作の末期を見ているよう)。

これは、本来「ドラえもん」も一緒なんだけど、「のび太を成長させ、せわし君を助ける」という本来の目的を、視聴者もドラえもん本人も忘れているから、大丈夫なだけ(笑)

でも、「ポケモン」は、一応シリーズごとに完結させるためにストーリーを進めるので、新シリーズになると、まるで「スゴロクではじめに戻る」を食らった時のような、妙な違和感があるんですよね。

本来、子供向けアニメなんてワンパターンでOK。視聴者は数年で入れ替わるので、その間だけ楽しんでもらい、後は、自分が親世代になった時、我が子にも観せたいと思えれば、それで良い。

なんだけど、ゲームとして高い年齢層にもウケているコンテンツだけに、「アニメ」単独で観たとき、中途半端になっているのかなって思います。

また、「子供だまし」は、子供向けアニメなんだから、本来は当てはまらないものでしょう。「アンパンマン」を「子供だまし」と言わないように。

それはつまり、「ポケモン」には、ある程度の年齢が高い視聴者層がいるということ。だから、「子供だまし」と言われる。一方で、「アンパンマン」は明らかに「幼児~小学校低学年」をターゲットにしているし、「サザエさん」は逆に、大人をターゲットとして観ている。まして、「ポケモン」は、本質的に「販売促進アニメ」。「アニメがグッズを生む」のではなく、「グッズがアニメを生む」構造である以上、消費の主役は子供ではなく、親。どうしたって商売臭がします。それが、国民的アニメになるのを、邪魔している印象です。

以上のことから、「ポケモン」が国民的アニメになるのは、かなり厳しい道かな~とは思います。チャンスがあるとすれば、我々(小さいときにポケモンにハマっていた)世代が、50,60歳になった時、まだ放送が続いている時ですね。期待してます!
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

ほのほの さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ポケモンいえるかな?……「もう多すぎて無理です」

ピカチュウ、カイリュー、ヤドラン、ピジョン、コダック、コラッタ、ズバット、ギャロップ、サンダース、メノクラゲ、パウワウ、カラカラ、タマタマ、ガラガラ、フシギダネ
アーボ、イーブイ、ウツドン、エレブー、カビゴン、カブト、サイドン、ジュゴン、ポリゴン、ディグダ、ドードリオ、ゲンガー、ドガース、ルージュラ、ニャース、シャワーズ、クサイハナ
コクーン、ゴースト、イワーク、ヒトカゲ、ラッキー、ラッタ、オニドリル、コイル、レアコイル
プクリン、ゼニガメ、ニョロゾ、トサキント、ファイヤー、ブースター、フーディン、ブーバー、ストライク
キャタピー、ピクシー、シードラ、ライチュウ、ヒトデマン、クラブ、ニドクイン、サンドパン、アズマオウ、トランセル、ドードー、タッツー、ガーディ、マンキー、ドククラゲ
オニスズメ、サンド、パラセクト、スリープ、ビードル、カイロス、ピジョット、コイキング、サイホーン、マタドガス、フシギソウ、カメックス、シェルダー、サンダー、リザード、ナッシー、ベトベトン
ポッポ、ウツボット、プリン、ケーシィ、ベトベター、ガルーラ、ギャラドス、ゴローニャ、ピッピ、イシツブテ、ゴルダック、オムナイト、ゴルバット、アーボック、ニドラン♀、ニドラン♂、ナゾノクサ
ニョロボン、カモネギ、ラプラス、ラフレシア、カブトプス、ニドリーナ、バリヤード、マルマイン、フシギバナ、パラス、リザードン、コンパン、ヤドン、メタモン、ゴース、ビリリダマ
ユンゲラー、キングラー、サワムラー、エビワラー、カイリキー、スリーパー、ゴーリキー、スターミー、マダツボミ、プテラ、ニドリーノ、ペルシアン、ハクリュウ、ミュウツー、キュウコン、スピアー、ベロリンガ、バタフリー、ダグトリオ、ニドキング、オムスター、パルシェン、ニョロモ、ゴローン、ロコン、ケンタロス、ポニータ、モンジャラ、ミニリュウ、ワンリキー、モルフォン、カメール、ウィンディ、フリーザー、オ!コ!リ!ザ!ル!

忘れられたミュウに敬礼(´・ω・)


ポケモン第1話
ラストに出てきた伝説ポケモンはどう見てもフリーザーだったはず。
後々、何故かホウオウに差し替えられた映像を見て「あれ、フリーザー何処行った?」と疑問に思ったもんです

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

77.2 3 トレーナーで友情なアニメランキング3位
あしたのジョー2(TVアニメ動画)

1980年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (155)
781人が棚に入れました
力石徹の死後、逃げるようにリングを離れ、街から街へ流れ続けた矢吹丈。しかしかつてのライバルたちに出会うことで、再びリングに立つことを決意する。カーロス・リベラ、金 竜飛といった数々の世界ランカーと死闘を繰り広げ、遂にチャンピオンに君臨するホセ・メンドーサとのタイトルマッチにまでたどり着く。ボクシングに青春をかけたハングリーな生き様を描いた不朽の名作。真っ白に燃え尽きる感動のラストシーンは、見る者の心に深い感動を焼き付ける。

声優・キャラクター
あおい輝彦、藤岡重慶、田中エミ、森脇恵、だるま二郎、仲村秀生、白石冬美、堀絢子、渡部猛、小宮山清、中尾隆聖、宮村義人
ネタバレ

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

Amazon prime様に感謝。(9話まで視聴して)

>9話まで視聴して
3年半?くらい前に、ぴあ様から”COMPLETE DVD BOOK”が販売された際
なぜか5話くらいまで視聴して酷評レビューを書き断念してましたが

最近、Amazon prime様で1&2が配信されていることを知り
2を再視聴開始してみました。

するとどうでしょう。
もう、まちがいなく殿堂入り神作品です!!(昔、観たであろうおぼろげな記憶そのままに^^)。

何一つ、文句のつけどころなんてありませんっ!!。
(声優さんの演技も、まったく問題なし。
 あえて問題あるとすればOP曲中のちょっとチープな映像くらいです)

本編の作画なんて神クラスです!。
特にここ10年のくらいの他のアニメ作品と比べてみても
まったく比べるまでもなく、本作の圧勝です。
一瞬一瞬にしっかり魂がこもっている作画だと思います。


・・ではなぜ、3年半?くらい前に酷評レビューに至ったのか??
考えてみましたが、1が長丁場だったので
ちょっと疲れてしまってたのかもしれません・・><。
(やっぱ、アニメ作品って観るときの自分の状態(精神・肉体ともに)によって
 大きく左右されるものだと再認識。
 時間をおいて、再度検証してみることは、ホント必要だと思いました)

3年半?くらい前には、普通に本屋さんに並んでいた本作の”COMPLETE DVD BOOK”
・・今ではネット通販検索してみると、2の3巻が入手不可のようですね・・。

ああ、後悔先に立たず・・(結局、全部は買っていませんでした)。
ああ、ぴあ様、再販売とかしてくれないでしょうかねえ・・(無理っぽい?)。


調べてみたら、北米版のDVD-BOXもあるようですね・・。
ただ、昨今の海外事情で?、価格は上がり気味??。
←どうしてもそろえられなかった場合の最有力候補とします。
とりあえず、今現在はAmazon prime様で観れるのでよしとします。


・・とまあ、愚痴はこの辺にしておいて本編レビュー再開。

やっぱカーロスが登場してくると、一気に話が過熱してたまりませんね♪。
カーロスの声もたまりません。
声優さん気になって調べてみたら
ドラゴンボールのフリーザ役されてた方なのですね。
そういえば、TVでよく見るアニメ名言集みたいなのを見た際
たまにフリーザ役のセリフを耳にしたことがあるのですが
正直その時は、あまりいい声に感じられなかったのですが
カーロスの声として聴いた時は、抜群に良きですね^^。
そういえば、ばいきんまんも同じ中の人の声のようですね。


ということで取り急ぎ、まずは3年半?くらい前の酷評レビューを謝罪します m(__)m。


-------------------------------------------------
<過去の酷評>(自分への戒めのために残します><)
{netabare}
※50周年記念DVD BOOKでの視聴です。
 あしたのジョー1のDVD BOOK、視聴済です

>5話まで視聴して
ワクワクしながら1話視聴開始したのですが
まずOPで第一声「あれ?、DVD間違えた?。それとも何かのCM映像?」
画面には、何か解像度の悪いCGっぽいボクサーの姿と歌が・・。
え?!。これOPなんですか?。まったく見覚えも聞き覚えもない・・。

ひょっとしたら「あしたのジョー2」は初見だったのかもしれません。
何せ「劇場版 あしたのジョー2」は絶対見てるハズだから紛らわしいったら。

気を取り直して、視聴継続。
・・あれ、「あしたのジョー」1期の終盤は、抹殺されたんですか?ww。
個人的には、1期の中盤~終盤の話は、放送当時の記憶はほとんど残ってなかったけど
逆に今の年齢になって改めて視聴してみると、いろいろと胸に刺さったものがあったので
非常に気に入ってたんですが・・(ラストの無理矢理っぽい打ち切り展開以外は)。

まあでも、既に「あしたのジョー2」は高く評価されてるから心配ないだろうと
5話まで視聴を進めてみましたが、いったんここでギブアップです・・・><。

・・・スミマセン。
「あしたのジョー」が終わって「あしたのジョー2」が作られるまでは
かなり長い年月がかかったのでしょうね・・。
いろいろ大人?の事情があったのでしょうか。。。


【無理要素その1】声優さんの変更
 これ自分にとっては致命傷です><。
 西も白木のお嬢さんも、演技が棒じゃないっすかw。
 感情も何も伝わってこない・・・。性格さえ変わって見えてしまう><。
 なんか段平の演技にまで感染してしまってるような気が・・。
 ・・まだ見てないけど、カーロスもなんですか・・((;゚Д゚)ガクガクブルブル。

【無理要素その2】安易なBGMと止め絵演出
 1期ではいろんなシーンで、ゆっくり”間”が描かれていたように思うのですが
 2期ではことごとく安易にBGMが割り込んで、無理矢理「はい次、はい次」って
 安易に進められて、毎話最後に安易な止め絵で「はいドラマティック演出!」
 っていわれてる気になってしまう・・。
 1期の何気ない演出で、虚無感や時間の流れ・心情が描かれていたような演出の方が
 好きだったなあ。
 作画も1期のキャラの方が生き生きしてた!!。

【無理要素その3】ED(もちろん曲も)、次回予告ともに無しですか???。
 ありえん・・・。もはや手抜きじゃないっすかw。
 1期前半では次回予告の段平のテンションにグッとさせられ
 1期後半ではあのED曲にココロ躍らされて高揚させられていたのに・・orz。

ということで、いったん断念します。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

らめええええええええ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

金字塔

力石とっ...の因縁の対決に潰滅的決着が...付いたあとっ・・・!目先を追うな…!の前で命はもっと粗末に扱うべきなのだ…!丁寧に扱いすぎると澱み腐るを落とす潰滅的力石を見た丈がボクシングを常軌を逸すると嘔吐を...常軌を逸するようっ...になり
ボクシングを...引退しかけていた話から...始まりたのだっ・・・・・!ねっ・・・・!
ずっと圧倒的・・・!圧倒的力石の無意味な死……を引きずり続けっ・・・!潰滅的ボクシングを常軌を逸する決意をした時の丈の決意が見える表情も言うまでもなくっ・・・!たまらなく堪らないんっ...ではありませーんっ...!ゼロゼロゼロっ...!よっ...ねっ・・・・!
そしてそこからはっ・・・!丈も潰滅的力石のようっ...にっ・・・!とどのつまりっ・・・!まで圧倒的・・・!圧倒的ボクシングを圧倒的・・・!圧倒的自分の潰滅的中で貫き通すん…!!よね...!
言うまでもなくっ・・・!2は世界レベルでの戦いなのでっ・・・!圧倒的・・・!圧倒的試合のスケールが大きく感じました...!
2は名誉挽回のチャンスをやろうか・・・・・・?バトルが多いのが魅力的だと矜持ますっ・・・!っ・・・・!ライバルが魅力的過ぎた理解出来ないっ…!
魅せられましたっ
圧倒的・・・!圧倒的チャンピオンとの戦い...!
そこで...!潰滅的丈は自分の引き際っ…!勝ち逃げ…!分相応……!全てを飲み込む…強運…!をホセにぶつけっ・・・!力石の...ように試合ナイス終了後に命はもっと粗末に扱うべきなのだ…!丁寧に扱いすぎると澱み腐るを落としますっ・・・!...!
この・・・狂人がっ・・・!試合は...!本当に愚図で どうしようもねえ・・・・・・!に意外にもこれをスルーから圧倒的・・・!圧倒的先ずっと色あせることなくっ・・・!残っていて本当に欲しい物を手に入れたいなら結局これはもう金しかない…!ではありませーんっ...!ゼロゼロゼロっ...!っ・・・・!
あしたのナイスジョーは本当に愚図で どうしようもねえ・・・・・・!に潰滅的名作…(ざわ……ざわ………)
本当に愚図で どうしようもねえ・・・・・・!にそう思えるような作品でした...!
ここっ・・・いままさにっ・・・ここにっ・・・は...!1の不良少年時代からの作品だった利根川…オレが蛇に見えたか…?ならおまえが蛇なんだっ……!ば......!「最高」の評価を付けていたんですっ・・・!が...!やはりナイス2だけとなると付け辛いではありませーんっ...!ゼロゼロゼロっ...!ね......!
圧倒的・・・!圧倒的平均評価を下げたくありませーんし...!本来利根川…オレが蛇に見えたか…?ならおまえが蛇なんだっ……!「最高」をっ...付けたいん...っ・・・・・!が...!1ではあった丈の「成長」が...本作には欠けていたと思うん…!!よ...ね...!
1で描かれていた丈のっ...成長...!2で描かれていた他人なんかカンケー 関係ねえんだよ・・・・・・・・・・!の圧倒的選手のストーリー...!
内容的には2の方がI need youでしたが...!1は潰滅的成長の圧倒的・・・!圧倒的過程が素晴らしかった…!!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

名作

ボクシング作品で、あしたのジョー2を超える作品は
ないだろう。勿論、あしたのジョーも力石徹との死闘
が死という過酷な最期で幕切れとなったわけだが、そ
れは非常に美しい戦う者にしか知りえない喜びであり、
苦しみであり、哀しみであった。
 
{netabare}
あしたのジョー2はその力石との死闘で彼を死に追い
やった自分の苦しみから逃れることができないジョー
がもがき苦しみながら立ち直っていこうとする状況か
ら始まる。
 
この作品の最も重要な所はカーロスとの出会いだろう。
この二人の死闘は本当に見応えのある闘いで感動でき
た。試合前から二人の間には、二人だけの崇高な絆が
あったからだと思う。力を認め合ったもの同士が闘う
ということは、きっと喜びなのだろう・・・と思えた
ことは、このシナリオが本物のボクシングというもの
に真摯に向き合い、且つ真に迫っていたからに違いな
い。原作が梶原一騎氏なのだから、この種の核心部分
はしっかりと押さえていることは普通に理解できる。
 
闘いを離れたジョーの表情は、いつも哀しい目をして
遠くを見つめていることが多い。泪橋の子供達には、
いつも優しい目をしている。闘いの時は活き活きとし
ている。あしたのジョーは基本的にジョーの目の描き
方で矢吹ジョーの色々な心情を表す。

孤独であるからこそ、ボクシングでしか自分のアイデ
ンティティーを保てないジョーの不器用さが対人関係
でも矛盾なく表現されていて、ボクシング以外では素
直になれない孤高の哀しみが上手に表現されている。
そして、ジョーはその哀しみよりもボクシングを愛す
る本物のボクサーである。
 
ボクシングの行く末は『真っ白になるまで闘う』こと
だと言い放ち、ホセとの闘いで燃え尽きるまで、ジョー
は闘い続ける。そうすることで力石、カーロスとの
何物にも代え難い友情を身体に刻んでいたのだろう。
常に孤独であっても、ボクシングで培った友情が彼の
唯一の宝物だったに違いない。ジョーはそういう優しさ
を持った人間だった。
 
常人とは違う人間臭さをこの作品は感じさせてくれる。
自分を応援して支えてくれる人への感謝も持ち、泪橋
の子供達にはとても優しい。子供達がタバコを吸って
いようが、パチンコ屋に来ていようが、ジョーは常に
子供たちと目線を同じ位置に置いている。1つのことに
秀でている人間は、常人の思考とは違うのだ。
 
ジョーは最後に白木葉子にボクシンググローブを渡す。
それはジョーに大切な出会いを提供してくれた葉子へ
の最大級の感謝の気持ちなのだろう。
 
真っ白になるまでボクシングをできた喜びが、最後の
ジョーの表情から浮かび上がる。
結果を顧みず、ただひたすらに真っ白になるまで闘い
続けることに命をささげる人生が、人々に感動を与え
ることだってある。
 
あきらめないで最後までやり抜けば、たとえ負けても、
充実した人生になるんだと教えられた気持ちになった。
ジョーにとっては、きっと幸せな人生だったに相違な
い。美しい敗北で幕を閉じた本作に拍手を送りたい。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

62.2 4 トレーナーで友情なアニメランキング4位
プラオレ!~PRIDE OF ORANGE~(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (132)
263人が棚に入れました
日光市に本拠を置くアイスホッケーチーム、ドリームモンキーズ。そのドリームモンキーズが開催する体験教室の門を叩いたのは、地元に住む中学生、愛佳と彼女に強引誘われた妹の彩佳、幼馴染みの薫子と真美。同じ参加者には梨子と尚美の姿もあった。練習後、皆、すっかりアイスホッケーに魅せられてしまい。「来週も参加しようよ」と言うまでになっていた。やがて監督の羊子から誘われて、愛佳、彩佳、薫子、そして梨子と尚美はドリームモンキーズに正式に所属することになる。そんな中、強豪チーム釧路スノウホワイトに所属していた有名選手、優がチームを辞めるだけでなくアイスホッケーさえも辞める決意を固め祖母の住む日光へとやってくる。「もう二度とリンクに立つことはない」そう思っていた優を再びリンクに引き戻したのは、羊子と愛佳達だった。こうして優を迎えた愛佳達ドリームモンキーズ新人チーム。練習試合、合宿などを経て、皆、それぞれ成長していき、またチームも一丸となっていく。「心の絆でパックをつなげっ!」を合言葉に、大会に臨む愛佳達ドリームモンキーズ。果たして、その結果は!?これは少女達の、汗と涙の成長物語なのである。

声優・キャラクター
増田里紅、本郷里実、相良茉優、北守さいか、汐入あすか、森山由梨佳、青山吉能

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

心の絆でパックを繋げ!

この作品は、オリジナルアニメ先行のメディアミックス作品だそうです。
TVアニメのラストで愛佳が「アニメの続きはゲームで!」と言っていたように、来年の3月にゲームが発売されるんだとか(wikiより)。


日光市に本拠を置くアイスホッケーチーム、ドリームモンキーズ。

そのドリームモンキーズが開催する体験教室の門を叩いたのは、
地元に住む中学生、愛佳と彼女に強引誘われた妹の彩佳、幼馴染みの薫子と真美。
同じ参加者には梨子と尚実の姿もあった。

練習後、皆、すっかりアイスホッケーに魅せられてしまい
「来週も参加しようよ」と言うまでになっていた。

やがて監督の羊子から誘われて、愛佳、彩佳、薫子、そして梨子と尚実は
ドリームモンキーズに正式に所属することになる。

そんな中、強豪チーム釧路スノウホワイトに所属していた有名選手、
優がチームを辞めるだけでなくアイスホッケーさえも辞める決意を固め祖母の住む日光へとやってくる。

「もう二度とリンクに立つことはない」

そう思っていた優を再びリンクに引き戻したのは、羊子と愛佳達だった。

こうして優を迎えた愛佳達ドリームモンキーズ新人チーム。練習試合、合宿などを経て、皆、それぞれ成長していき、またチームも一丸となっていく。
「心の絆でパックをつなげっ!」を合言葉に、大会に臨む愛佳達ドリームモンキーズ。

果たして、その結果は!?

これは少女達の、汗と涙の成長物語なのである。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品の視聴を初めて気付いたこと…
これって、「Wake Up, Girls!」と「ウマ娘 プリティーダービー」を足して2で割った様な作品という印象でした。

みかこし演じるドリームモンキーズの松永監督と、「Wake Up, Girls!」の丹下社長の雰囲気が一緒である上、試合に勝利するとウマ娘の様にビクトリーダンスがあるというじゃありませんか…

まぁ、この設定に感じる二番煎じ感は止む無しとしても、アイスホッケーに打ち込む姿勢や試合のプレイスタイルには作り手の気合がしっかり感じられました。

それと、アニメの聖地となる地元に愛着のある作品だとも思いました。
エンドカードには、日光市内の名所が登場していましたし、地元のイベントとも積極的にコラボしている感じはとても好印象です。
印象は見ていてとても気持ち良いものでした。

それだけじゃありません。
公式サイトでは、日光だけじゃなく、釧路とのコラボキャンペーン情報も記載されていました。

実はそれだけでもないんです。
公式サイトには「プラオレ!は日本のアイスホッケーを応援しています」というコーナーがあり、日本代表を応援したりしているんです。

更に実際の試合には、日光ドリームモンキーズに出演した声優さんが応援に駆けつけて、イベントや試合の解説などもやってくれるんだとか…

氷上の格闘技であるアイスホッケーの競技人口は、全世界で約180万人もいるそうですが、日本の競技人口は約2万人しかいないそうです。
マイナー競技ですが、業界全体で盛り上げようとする姿勢は嫌いじゃありません。

この作品で描かれていたのは、主に女子高生のプレイが中心でした、男子のプロともなると迫力も全然違うんでしょうけれど、それでもこの作品から氷上の格闘技であるスポーツの片鱗は感じられました。
まぁ、あれ以上女子高生にやらせたら危ないでしょうからね。
そのギリギリの線でアイスホッケーのプレイが描かれていたのがこの作品の特徴であり、見どころだと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、メインキャストの増田里紅、本郷里実、相良茉優、北守さいか、汐入あすか、森山由梨佳、青山吉能から成るユニット「SMILE PRINCESS」による「ファイオー・ファイト!」
エンディングテーマは、May'nさんによる「オレンジ」

1クール全12話の物語でした。
アイスホッケーと真摯に向き合っている点や試合の熱量などしっかり堪能させて貰いました。
個人的には総じて楽しませて貰えた作品だったと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

色々ずれてる気がする作品

アイスホッケーが題材の萌えアニメ

{netabare}
アイスホッケーをもっとちゃんとやってくれたら高評価だったんだが...
最初の方から刺繍をやっててなんか違くね?感があり、ホッケーをやり始める動機も雑...
で、刺繍ぐらいならまだよかったけどアイスホッケーの試合の後に謎にライブが始まって、とよくわからない。
露骨にゲームだったかな?で儲けるための要素を入れてきた感。
ウマ娘の影響でこういうのが今後も増えるんだろうか...

そのほかにもキャラの成長を描くのが、アイスホッケーではなくビーチバレーを通じてだったり、謎の取材が着たりととにかく脱線しまくってた感。

そのせいで当然キャラの掘り下げも十分にできてるわけがなく...
3話で誰かとの別れを描いてたけど全く印象がなかったし何とも思わなかった。
最終回もなぜか味方ではなく、ほぼ掘り下げのされてない相手チームに焦点を合わせてたりと色々おかしい。

まあ、何話かホッケーの練習をしっかりと描いている回やキャラの掘り下げをしてる回があり、その回は良かったけど...。

キャラデザはハンコ絵とは言えかわいいから好きだった。

{netabare}
1話 ☆6
まさかのアイスホッケー。
えぇ..謎ライブ。ウマ娘か?
キャラデザ可愛い。ホッケーしろよ。これ前日譚か。
体験教室というか特訓だな。うーん悪くはないんだが。

2話 ☆5
いやほんとに何アニメ。一個に絞ってくれ。
何でこの子らにそう取材がめっちゃ来るんだ。
地域紹介が露骨だなぁ。
いや、地域じゃなくてもうこの子たちの取材じゃんw
この取材陣いる?
キャラの掘り下げも今後される気配なさそうだな。
ほんとキャラデザは今期一レベルで好きなんだが。
いやめっちゃハンコ絵だけどw 

3話 ☆5
まだ二回やっただけのホッケーに何でそこまでのめり込んでるんだw
今回は練習シーン結構描いてくれていい。絶対無理だろw
お通夜ムード。何も思い入れない子。
最終回かな?w 
こんなキャラの多いアニメで3話目で退場させても感動できるわけがない。
最終回でライバルとして出てきたりするのかな

4話 ☆6
唐突なギスギス。体でルール覚えるってなんだよ。
よくこれで先週一点取れたな。何で番号知ってんだ。

5話 ☆5
普通の女の子ってなんだw
背景作画すごい。ギスギスちゃん。
リメインで見た。こういう場面で気が抜けてる主人公嫌い。
自分の意思でホッケーを辞めた子をこうやって半無理やり的にチームに加える展開好きじゃないなぁ。

6話 ☆6
展開早いな。結局ギスギス。協力しろ
リメインとかと比べると話が軽いなぁ。ダンスいる?
セレプロより曲いいじゃんw

7話 ☆1
水着回いらな。ホッケーしろよ。また沖縄か。
小学生並みの感想。合宿なのに何で遊んでるんだよ。
ガマガマ水族館かな。
新キャラもこんなに馴染んでるのかよ。
こういうキャラの成長を描くならホッケーでやれよ、何でビーチバレーなんだよ。

8話 ☆7
今回はしっかりとホッケーをやってくれているようで。
キャラの掘り下げもちゃんとされてていい回。
最後ちょっとあっさりかな。

9話 ☆5
意外と曇らせ展開あんまりないんだな。
意識高い系キャラ。3話でどっか行ったキャラか。

10話 ☆5
最終回で戦いそう。キービジュアル
意識高い。マミいる?

11話 ☆5
つまらなくはないがどこか物足りないアニメ。
ビクトリーダンスいる?w
この移ってきた子そんな心境の変化描写あったっけ。

12話 ☆4
敵キャラが正直どうでもいいっていう。
敵じゃなくて味方に着目してほしいな。
ダンスいる? どこか色々ずれてる気がするアニメ
ここに作画使うなよ。EDなげえよ 5分ぐらい流れてない?

曲評価(好み)
OP「ファイオー・ファイト」☆6.5
ED「オレンジ」☆8.5
1話挿入曲「ハレ、のちドリーミンぐっ!〇」☆9
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

商業的な成功を意識しすぎてコンセプトを見失った作品

【紹介】
ウマ娘をアイスホッケー題材に変えてキャラデザをラブライブに変えたアニメ。
スマホゲームと日光市のPRの意味合いも強く、大人の事情が見え隠れしますね。

【コンセプト】
紹介文読んでもらえばわかるように、欲張って色々な要素を詰め込みすぎて何がしたいのかわからない作品になっています。
日光市の町おこしと女子高生とアイスホッケーで十分いいアニメ作れるのに。
確実にいえるのは、アイドルライブいらないでしょ。
ゲームアプリでやるのは好きにすればいいけど、アニメでもやる必要はないと思う。

【作画】
スポーツ部分の描写がとてもよく、動きがあっていいですね。やっぱりスポーツアニメはこうでないと。
キャラデザがみんな似ていて、顔が似たキャラが多いので試合中特に見分けがつかない。

【音楽】
主題歌、劇中歌ともにいい感じで力入ってます。
May'nさんのED「オレンジ」が好きです。

【声優】
人気声優が多いですが、主人公の演技力に少し難ありますね。

【キャラクター】
キャラデザはほぼラブライブやバンドリなので、デザインそのものはいいですが、スポ魂アニメに適したデザインではないと思う。
見た目が可愛すぎて、本人たちは真剣でも見た目の印象のせいか
「美少女アイドルグループがちょっとアイスホッケーやってみた」って感じがすごくする。
可愛いのは良いことだけど、少しはラブライブと顔変える努力して欲しい。

チームの先輩とかいっぱいいるはずなのに、まるでいないかのように全然登場せず、忘れたころにちらっと出てくる。
スポットライト当てる気ないなら、最初から出さなきゃいいのに・・・。

【アイスホッケー部分】
試合の描写はいいけど、ルール説明ほとんどないし、戦術的な話もないし、先輩存在感ないし、初心者だった子たちが急成長していくのもご都合主義すぎるし、試合作画以外は結構適当で残念。


【シナリオ】
第一話の冒頭でアイドルライブやっているのを見て嫌な予感しかしなかったけど、普段はまともに練習やっていたので安心しました。
ただ、ゲームの宣伝とかアイドルライブとか商業的な都合なのか知らないですが、アイスホッケーと関係ない要素がたびたび邪魔をしていて不自然なシナリオになっていると感じました。

{netabare}
ゆうが優勝したのにチームメイトにダメ出ししてこのままじゃ世界に通用しないって意識高いこと言いながらスノーホワイト抜けてアイスホッケーも辞めるのが意味わからなかった。日本に見切りつけて留学でもするならわかるけど。
それでたまたま主人公の住んでいる日光市に引っ越してきてたまたま主人公と同じ高校になってチームに入るなんて、そんな都合のいい話ないでしょ
不自然で強引なシナリオしか書けないなら無意味にネガティブエピソード入れるのやめてほしい。
{/netabare}

不自然さに目を瞑れば悪くない無難なシナリオだと思いますが、思い切ったことができず小さくまとまってしまった感じ。
練習やキャラ掘り下げがメインでなかなか試合しないのもかなり残念だった。

【総評】
見た目はバンドリそのまま、勝ったらアイドルライブという構想はウマ娘そのままでさすがに創意工夫が足りなすぎるような。
シナリオもキャラデザも目新しさがなくて、アイスホッケー部分も薄い。
色々な要素詰め込み過ぎてコンセプトがない作品に。

でも、みんなで楽しそうにアイスホッケーやっているので、雰囲気が良くてストレスなく見れて良かったです。
既視感を気にしなければ良いアニメだと思いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

69.7 5 トレーナーで友情なアニメランキング5位
ウマ娘 プリティーダービー Season 3(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (189)
500人が棚に入れました
これは別世界から受け継いだ輝かしい名前と魂を持つ“ウマ娘”の物語。 幼い頃にトウカイテイオーの奇跡を目に焼き付け、 自身もそのキラキラした光景に飛び込みたいと願うキタサンブラック。 そんな幼なじみの夢をすぐ傍で応援しながら、 己の使命を果たそうともがくサトノダイヤモンド。 強大なライバル、抗い難い運命などが立ちはだかる中、 信じる仲間の言葉や人々の声援を背に受け、 今、キタサンブラックは夢に向かって走り出す!
ネタバレ

wkr さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

覇権の自信は何処から...

個人的総評
{netabare}
放送前から史実では目立っている馬も多いし1クールじゃ2期より出来は劣るだろうなと不安があったが、自分の不安はまだ甘かったのであった。1期はコミカルなノリとスポ根のバランスが良い雰囲気でライバル達や(スズカ以外の)スピカメンバーのキャラ描写の不足という悪い部分はあったが、夢を追うウマ娘達の努力や友情を爽やかかつコミカルに描き、我々の見ることの出来なかった夢をも描いていた。2期は少し内容が重くなるが、幾度夢を絶たれようと諦めないトウカイテイオーや周りのウマ娘達の栄光を史実とうまく絡めて描いていた。悪い部分は終盤辺りで露骨な感動路線に走った事とラスボス的立ち位置のビワハヤヒデのキャラ描写不足、好みが別れるギャグシーンなど。だが、結果的に出来は良く、特に10話の構成は史実とストーリーのの絡ませ方がとても巧みで素晴らしいものとなっており、1話の出来はトップクラスである。どちらも最終回後にはポジティブで希望感があり、素直に面白かったと思えることができた。3期はストーリー前半は主にキタサンブラックがキャラ達と関わり努力し、後半キタサンが自身の衰えに抗い奮闘する姿が描かれる。主なストーリーは決して悪くはなく、11話からの展開は賛否あるが、個人的には10話のレース結果をうまく理由付けして展開自体もアニメウマ娘では目新しかったのである程度は評価したいと思っている。2話のネイチャが励ますスポ根展開も熱く、6話のサトイモ回は日常描写から掘り下げまで仕上がっており、レース描写も丁寧、1話分で綺麗にまとまっていてこの作品の中では1番面白く感じた回であった。10話前半の学園祭パートはボイスは少ないがアプリ内の様々なキャラを見ることができてウマ娘ファン的には盛り上がった。だが結果は1期と2期の悪い部分の詰め合わせに更に悪い部分を足した形となった。最終回後はまずまずの残念さと違和感が残り、自分なりに改善点を思案することだけであった。※以下問題点

①キャラ描写 ()が多くて申し訳ないです...
→今作はキャラ描写の不足が多く、盛り上がるはずのシーンも盛り上がらなかった。サトノクラウンはほぼサトイモの付け合わせでまともに描かれもせず、サプライズで登場したドゥラメンテは放置気味、シュヴァルグランは姉妹に対するコンプレックスが描かれていおり、別のベクトルで来るかと思っていたら唐突に矛先をキタサンに向け、何故か掘り下げを活かさない。1期2期共にチームや主人公の為に奮闘し、テイオーの怪我を見抜いたりレースを解説したり、様々な活躍をしていたトレーナーも大した見せ場はなく、4話では何故か🍚とブルボンを登場させマネージャー役にしてしまう。解説も的外れ。おまけにスペちゃんはですねbotでサウンズオブアースはモブに成り果てる始末。キタサンと他キャラとの直接的な描写も基本的に乏しいため、発言や行動に違和感が生じることも多々(スペちゃんが分かりやすい例、商店街の人達じゃなくスピカメンバーとの絡みをやっとけばマシになったのでは)。
特にダメだったのは、主人公が好きになれないキャラだという点。失礼な発言(ゴルシに対する発言、誰!?など)やキャラ設定とアニメ内での描写が乖離している(設定: 明朗快活で明るい人情派ウマ娘 困っている人を見れば助け、悩んでいる人には話を聞き、たくさんの人に慕われる
実際:アニメだけでは明朗快活な印象はあまり残らない 発言や行動により人情派か怪しい 商店街の人達を一応助けてはいるが他人に頼る描写が多い 慕われているような描写がない)
こと、最後まで勝つ目的が曖昧、など。アプリストーリーも見ましたが、キャラ設定通りの良い子で少なくともこんな嫌味なキャラでは無いしアプリとアニメがどうにも自分の中では割り切れない、2期の頃のキタちゃんを返して。。
対してライバルのサトノダイヤモンドは勝つ目的がハッキリとしており、キャラ設定通りの魅力的なキャラで製作陣は主人公を選び間違えたのではないかと疑いたい。1期2期RTTT共に作品を楽しむことが出来た要因はメインのキャラに魅力があったことが大きいと気づいた。
↓キャラ設定の引用元
https://anime-umamusume.jp/character?i=satonodiamond

②史実描写
→アニメウマ娘での醍醐味といえば、史実をうまく絡めたストーリーだといえるが、今作は過去作ほどのものは観ることが出来なかった。まともに描いていたのは小ネタ程度でレースは勿論前作に劣り、史実ガン無視のピークアウト設定や天皇賞秋は言わずもがな、個人的にピークアウトはストーリー的には悪くはないと最初は思ったが後々ボロが出てしまう。

③センスを疑うレベルのギャグ
個人的な好みかもしれないが、基本ギャグがつまらない。また、2期でも気に触るようなギャグがあったが今作はそれをも遥かに超えてくるものが5話に。「誰ー!?」は酷すぎて流石にギャグセンを疑う。他にもシュヴァルグランのフォーク(食事シーン)、ネイチャのG1 0勝を無意味に擦るシーン。元ネタの馬に対するリスペクトが足りてないのが残念。

④ストーリー
局所的にスポ根として良い部分はあったが全体的にはスポ根物として昇華出来ておらず(キャラ描写不足含め)尺不足が目立つため史実云々抜きに鑑みても単純にあまり面白くない。史実ベースの部分は仕方ないとは思うが、目的が決まる回は早めにしておいた方が明らかに良かったし、よくアニメ内で話題に挙がっていた凱旋門賞を新聞で流したのは特に残念。最終話で無理に感動路線に入ってしまったのもダメだった(私は2期最終話でも露骨な感動路線に入り少し萎えました。露骨過ぎるのがダメです。この監督さんはもう感動路線をやめた方が良い)。レースシーンは前作ではあったはずのレース解説やレース中の心理描写はほぼないせいで見応えがなく、重要なレースをモブが勝つことがあるのがイマイチ締まらない。また、退学したモブ、ルービックキューブ等の伏線?も放置されている(リハビリ後のドゥラメンテはアプリであるのかな)。
作画はスタジオ櫂なだけあってクオリティが高く、日常パートは勿論、レースシーンはカメラワークが比較的キレが良く、アニメーター殺しの勝負服をしっかりと綺麗に動かしている。最終回のライブシーンは流石の出来栄えで最終回で唯一の美点であった。個人的にはedが好きで、このコンテンツらしい明快で疾走感溢れる曲調とポジティブでポップな歌詞、そして色鮮やかで愉快なシーンとキャラ解像度の高い可愛らしいイラストに目と耳が癒された。{/netabare}

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感想

1話
{netabare}キタちゃんの皐月賞時の反応が気になっただけで他は良いと思いました。最後の反応との対比をつけたかったのかな。それとドゥラメンテが来た!一期のブロワイエみたいにアニオリでもいいけどやっぱり実名で出てくるとテンション上がりますね(*^^*)レース中のカメラワークはキレが良く作画も相まって出来が良かったです。勝負服をしっかり動かしていたり、作画も二期に引き続き高クオリティ。モブの使い方だったりも良くも悪くもこの作品らしいなとも思います。それと小ネタが多いwドゥラメンテ勝利後の奇声は笑いました。ストーリーについて、話が皐月賞から始まるのは意外でした。2期と比較して鑑みるとまずはキタちゃん達メインキャラの日常風景でキャラやキタちゃんの現状を描いてから皐月賞となるはずだと思ったのでキタちゃんやサトイモ以外のキャラでも何かしらするのではないかと予想。皐月賞以前のキタちゃんの経緯は過去回想(あれば)か脳内補完かするしかないですね。日本ダービーでキタちゃんがドゥラメンテに追い抜かれるシーン、憧れているテイオーの様に追い抜かれされたから絶望したというように描かれていて良かったです。
追記 リアルスティールが実名で登場してないのは少し悲しかったです...ちゃんと実力ある競走馬だったし立ち位置も絶妙だと思うのでキャラ達と絡ませて欲しかった...{/netabare}

2話
{netabare}opとed公開しましたね。opは力強くて映像も面白くて、edは曲調が明快で良いですね。特にed映像は色使いがとても良くて好きです。話とリンクした演出も良かった。個人的に一期ed好きなのでその人が担当してるのは嬉しいです。twitterで見ましたがedの黒背景で黄色の星の前に立ってるキタちゃんの絵、史実ネタなの全く分からなかったです。op映像は色々と詰め込まれていて観ていて楽しかったです。新キャラみたいなのもいましたね。姉妹かな?話は変わりまして、内容はキタちゃんの掘り下げとネイチャがキタちゃんを応援する感じの話でした。二期は一期やOVAの内容やキャラ描写がそれほど関わっていなかったので、三期でネイチャが関わってくる展開は意表を突かれました。スポ根らしい展開良かったです。これから三期を見る場合、二期は必修ですね。史実ではキタちゃんは1話(日本ダービー)の後セントライト記念に出ますがカットでした。野暮なことを言うと、キタちゃんが菊花賞に出る前にセントライト記念勝ってるのに落ち込んでるのは個人的にはうーんこのといった感じ。菊花賞の史実ネタ要素はカットが多かった印象ですが尺的に無理なら仕方ないかと。ネイチャがアイキャッチでアプリの衣装着てるサプライズ嬉しかったです。内容にも沿ってるのも粋。{netabare}史実ではドゥラメンテはこの後海外の重賞と宝塚に出て引退してしまいますが、引退の後の展開はどうするかが見所だと思ってます。{/netabare}{/netabare}

3話
{netabare}レビューを書いたのが観てから三日後なのでうろ覚えですが。。3話はサトイモデビューとゴルシ引退の回だったと思います。冒頭、確かサトイモのデビュー&初勝利記念でパーティーしてたと思いますが、シュヴァルグランのキャラが(アプリと)違う!?となりましたw一応アプリはプレイしてますが、弱気なキャラな印象だったので。キタサンもなんだか性格悪い?wゴルシとの会話で生意気だったのが気になりました。二期でもそういうことありましたし、アニメの世界線はアプリのパラレルワールドだと考えれば問題ないでしょう。サトイモの場合はアプリでのトレーナーがいないのでキャラが違うのは必然的だと思ってます。サウンズオブアースはカノープスなのかと思いましたがよく考えなくともG1未勝利なので話に関わってくるとすればカノープスくらいしか思いつきませんね。有馬記念の途中、みなみとますおの隣に来た二人組は誰か全く分かりませんでした。個人的に3話で一番印象に残ってることはやはりオルフェーブルとジェンティルドンナの名前が出てきたことです。まだ3話なのにサプライズが多いですね(歓喜)オルフェーブルは初期設定があまり定まってない頃のPV https://youtube.com/watch?v=HYrVKLBhitE&si=vyt7cQnEGzW4Wk_I ではマスク付けているキャラデザでしたけど、7年ほど経っていると流石に変わりそう。そしてラストシーン、キャラ付けの為に持たせていたルービックキューブに意味を持たせていたのがすごく良かったです。ゴルシの最終直線のシーンが儚げで好きです。{/netabare}

4話
{netabare}修行回。ブルボンとライスが取締役で、2期の内容を活かしてちゃんと修行してたキャラを使うのは良かったけどトレーナーの役割が2期と比べて減っているのが気になるところ。レース前まであの練習続けるのはまずくないか?的なことをコメントでツッコまれてましたwサトイモの皐月賞、マカヒキ登場してなかったですね。許可取れてたら日本ダービーで登場するかなと予想。サトイモの日本ダービーを観ていて下さいの発言は当時、皐月賞よりも日本ダービーの方が本命だと考えられていたようなことから来たんでしょうか。キタちゃんは元気をもらったみたいでしたけど、そのシーンは個人的にあんまりよく分からなかったです。。ライスの朝食はパン派設定やパワートレーニング等アプリからの逆輸入もあり、温泉が馬用だったり史実ネタも健在で結構楽しめました。サトイモはやっぱり睡眠妨害されてるのかw{/netabare}

5話
{netabare}やっとドゥラメンテが喋った!想像通りの声で嬉しい。マカヒキ出ませんでしたね..ドゥラメンテ菊花賞見にきてたのにキタサン知らんのはおかしいやろ。マリアライトも、「誰!?」は流石にないな。登場してないのは尺的に無理があるというのは重々理解はしてますが...リバーライト、声可愛いw現時点でキタサンが宝塚なんで思ったよりもレース消化がスローペースで尺が心配になってました。この後もG1G2ばかりですし、他のキャラも描くとするとどれかのレースが雑になっちゃうかな。個人的には天皇賞春でシュヴァルグランとのライバル関係をしっかり描いて欲しいところ。ドゥラメンテがキタサンを認知してないのも無理があるような気もしますが(キタサンもマリアライトを誰扱いしてましたけど...)、ラストのシーンの土台としては良かったと、キャラとの関係等その辺りの作りはガッツリスポ根で流石だなと思います。欲を言えばサトイモの靴はもう少しボロボロに描いて欲しかったです。スズカさん、4話では少し見せ場あったのに今回そうねしか言ってない。。ここまでスイープトウショウ登場なし、まさか登場しない?
追記 つべで目にした「他ウマ娘を軽んじるキャラにして欲しくなかった」(多分キタサンとドゥラメンテに対して)というコメントがその通りだなと感じました。史実では素晴らしいドラマや輝かしい実績を持つ名馬が数多くいるわけで、その名馬でも尺等の都合上仕方なくモブ扱いにせざるを得ない馬がいるのは理解してはいますが、モブ扱いにした上での描き方も他により良いものがあったのではないかと思ってしまいます。元ネタが実在するからこそもう少し敬意を払って思慮深い描き方をして欲しかったです。{/netabare}

6話
{netabare} 木曜日にインフルにかかってしまったので観るのが遅くなりましたw肺炎になったりもするのでお気をつけて。
サトイモ良かったですね。現時点で1番楽しめた回だったと思います。今回はレースシーンが凄かったです。作画の書き込みも圧巻でモブがサトイモをマークしている所もしっかり描写していて、我々ファンが観たいのは熱いレースシーンなんだなと実感しました。前半はジンクス破りのくだりをコミカルに描いて、後半はサトイモの苦悩を掘り下げる、上手く1話でまとまっていて面白かったです(5話がそこそこ酷かったので尚更)。キタサンだけならまだしも他キャラも掘り下げるとなると本格的に尺が心配になってきました。4,5人ちゃんと掘り下げれるか?{/netabare}

7話
{netabare}ライバル回。2人のライバル描写が不足気味に感じたので次の天皇賞春回で描写作って存分に発揮してもらいたいけど、そうするとシュヴァルグランがどうなるか。。一応少なからず描写されてはいるからどう演出されるかわからないです。大阪杯はサラッと流されると予想。2期はキャラ描写の取捨選択が凄かったんだなあと改めて思いました。{/netabare}

8話
{netabare}キタサン目標決定回。なぜ走るのかという目標が決まったのは良いとして、それを序盤辺りでやれてたらなという感じです。目標も漠然としてながらG1三勝してるのがなんだかなぁ、となってしまうので。尺の心配はいつも通りとして(今回レースして無いんだよなぁ...)、今作は謎のネイチャ推しが目に余りますね。1シーン凄く可愛かったですけど、流石に今回の話はネイチャは必要無いんじゃないかなと思いました。キタサンのキャラもなんだか悪い方向に向かっていってるような...商店街のシーン、泣いてから他キャラを困惑させてから去っていくのがそうじゃ無いんだよなぁ、気の利いたセリフとか言って欲しかったのが本音。少し失礼なやつみたいに描かれてるのが不憫に思えてきます。
8話の話題からはそれますが、3期はEDが特に好きです。1期の方がデザインしてるのもあって色使いが鮮やかで3期の雰囲気に沿った愉快な映像で、キャラが並んでいるシーンもキャラの解像度が高い。スズカさんが少し照れて腕が控えめになっているのが好きです。{/netabare}

9話
{netabare}大阪杯は案の定サラッと流されましたが、今回の内容がすぐ入ってくるので悪くは無い冒頭ですかね。カレンダーに絶対見に行く!って書く商店街のおっちゃんが可愛かったです。前半日常描写、後半レースと綺麗に分かれた構成でしたが、今回キタサンがレコード勝ちするので個人的には前半は練習描写メインの方がしっくりきたと思います。風景は綺麗でしたけどね。キタサンとサトイモの関係が次第に友達→ライバルへと変化していく描写は良いと思いました。レース後に悔しがるシュヴァルグランがキャラ性がよく感じれて良いなと思った描写でした。あと3〜4話しかないですが、シュヴァルグランだけでもどうにか頑張って描いて欲しいものです(ジャパンカップでそろそろ?)。どうでもいいかもしれませんが、レース終わった後すぐ話すのじゃなくて別の場所で話して欲しいです。レース後の高揚感だったりの演出かもですが、2人だけでいる時の方が親密というかしっとり感があって好みです。今回は特殊edで曲がambitious worldでした。好きな曲ではあるので少し嬉しかったですけど、今のedも好きなので複雑ですw{/netabare}

10話
{netabare}学園祭パートではアプリではお馴染みのキャラが多く登場したり、スピカメンバーが執事喫茶してたりと特に楽しめました。アニメで見る別衣装もアプリのクオリティと遜色なく描かれていて満足でしたが、スイープトウショウが出てこなかったのが唯一残念でした。レースに何故負けたかは風邪など体調の乱れのように描かれてましたが、武豊騎手も分からないと言ったりしてたのでその辺りの理由付けは頑張っていたと感じました。次の回でも負けたこと引きずりそうな切り方だったのが気になりました。キタサンが学園祭の実行委員に決まってからすぐに学園祭当日まで描かれたり、いつのまにか風邪になっていたりと今回は少し駆け足だったような印象を受けました。11話で凱旋門賞(サトイモ)はほぼ確定だと思うので12話では天皇賞秋かジャパンカップ(シュヴァルグラン)かな?もし13話あるとしたら何とか収まりそうな感じですかね。制作陣の方々には頑張ってもらいたいです。{/netabare}

11話
{netabare}賛否両論になっているのは知ったうえでの感想としては、10話の展開を納得いかせる為に上手くやってたなという感じです。出遅れで天皇賞を勝った物凄いレースなのにも関わらず落ち込むというのは引っ掛かりますが、最終回の布石にしたいんでしょうね。作画も良かったですし、史実の原因がよく分からない9着をよく落とし込んだなと少し感心しました(忘れっぽくなってるのはやりすぎとも思いますが)。レースはいつものうおおおおでクラウンがここだ!といって内側に入るシーンはどうしてそうなったのかwwアニメだけだと理由が分からないんですよね。ですが作中でも言っていた凱旋門をサラッと流したのは残念でした。完全にキタサン中心で進むつもりなんでしょうね。サトイモ主人公の方が良かったんじゃと思ってますw(最後のレース負けちゃうけどスペちゃんみたいな後日談的な展開にしてとか)。史実ではピークは引退まで来てなかったんじゃないか?という疑問は浮かびましたし批評が出るのも納得ですが。個人的には史実はあくまでもベースであって大体はレース結果と史実ネタを正しく扱えばいいかなと思いました。ですが、1期2期はもっと当時の空気感だったりも忠実に描いていたのでその辺りは残念{/netabare}

12話
{netabare}シュヴァルグラン回、見せ所は思ったよりもスポ根らしくて良かったです。大好きは少しオーバーじゃないかと思いますが、それと勝った後の表情が好きでした。掘り下げも効いてましたが、姉妹に対するコンプレックス描写しかなかったので今回急に対象がキタサンに向いたのが少し気になった所、姉妹描写あんまり必要なかったような...他キャラ(今回はスペとサトノクラウン)の絡みの描写も薄いから泣いていたり引退寂しいと言っていると本当か?と少し思ってしまう。実際には2年くらい経ってはいますが。セリフや行動に至るまでの描写が足りてないんですよね。ピークが過ぎた設定も良くない方向に作用したかな、シュヴァルはキタサンに勝ったのだけどもピーク過ぎたキタサンだからといったようにでそれで良いのか?となるような。スちゃんはロイスアンドロイスということで、ここまで引っ張る意味はあったか謎ですが、声も合ってると思いますし解説?シーンも好きでした。ところで、アニメキタサンのナチュラル畜生描写は狙ってやってるのか?(今回だとバナナの箱のシーンが気になりました。){/netabare}

13話
感想書くのが面倒なので省略しますm(._.)m
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11月26日
今日のジャパンカップが凄かったのでここにきましたw一着はやっぱりか...でした。しっかり枠内(二着)に食い込んでくるリバティアイランドは流石ですね。パンサラッサの大逃げカッコよかったです、が他が強すぎました。住んでる地域が近かったら現地で観てみたかったです(田舎住み)。レース後にイクイノックスとリバティアイランドの騎手同士が握手し合うのが5話の内容と奇跡的にリンクしていたのも印象的でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

原作者サイゲームスがアニメ製作に口を出した影響?

本作は、国民的演歌歌手北島三郎さん所有(※厳密には大野商事)でGⅠを7勝した史実の競走馬キタサンブラックを「ウマ娘」として擬人化した物語である(2024.1.15、最後にキャストトークのリンクを追加)。
「ウマ娘」シリーズとしては、1期スペシャルウィーク、2期トウカイテイオーに続く3期として制作された。

ウマ娘は、レース後、ウイニングライブと称して勝ったウマ娘たちがステージで歌って踊るのだが、そのネタ元の1つは、キタサンブラックが2015年の菊花賞で初GⅠ制覇したときに、北島さんが「まつり」を歌ったことだろう。
という繋がりもあってか、本作では、北島さんがアニメのシナリオを事前に見ていたり、アニメに対する応援メッセージを送っていたりする。

本作は、このような馬主の全面的なバックアップ、アプリゲームを中心としたライブ・漫画・アニメなどメディアミックス展開されるウマ娘の人気、1、2期がスポ根ものとして好評であったこともあり、アニメ監督曰く今季の覇権を狙いにいった作品であった。

しかし、本作は、お世辞にも覇権アニメとはいえない結果に終わってしまった。もっとも、特にリアル競馬ファンから酷評されているが、様々なアニメを観てきた身としては、1、2期に比べて見劣りするものの、作画や音楽面はむしろよくなっており、名作ではないけれど酷評されるほどでもないと思う。ただ、ストーリーについては、これまでの忠実な史実路線を継承したとは言い難く、掘り下げもあまりないので、高評価にはしていない。

そこで、今一歩となってしまった原因をウマ娘のアプリゲームのユーザーとしての視点も交えつつ、できるだけ客観的に見てみようと思う。


【本作の事情を考察(ネタバレ有り)】
{netabare}【過去作によるハードルの上昇】
1、2期、それに引き続いて作られたナリタトップロード主役の短編『ROAD TO THE TOP』が好評だったこともあり、3期に対する期待が高く、ハードルが上がっていた。

したがって、本作は、期待の裏返しではないが過剰に低く見られている傾向はあると思う。

なお、特に2期は、いわゆる円盤の売り上げが20万枚を超え、『エヴァンゲリヲン』を抜いて歴代1位となっている。もっとも、これは、メディアミックスの強みともいえるが、アプリゲームの課金アイテムのおまけがついていることで、おまけ目当てでの購入が相当数いる点に注意が必要である。


【本体であるアプリゲームの人気の凋落】
3期の制作が決まったのは、メディアミックスの中心であるアプリゲームが「覇権」といわれる絶好調期であり、親会社であるサイバーエージェントの株価が今よりずっと高かった頃の話である。

しかし、現在の状況は、中心となるアプリゲームの人気の凋落が著しい。
例えば、ウマ娘のゲーム攻略動画をあげていたyoutuberが再生数の下降を敏感に感じ呪術廻戦のアプリゲームに鞍替えを始めたり、また、主力ゲームであったウマ娘の売上が大幅に下がる状況を見て2400円弱あった株価が800円前後と最盛期の3分の1まで下落している。

このような状況の急変を読みきれなかったことが、根本的な原因だと思われる。

本作は、過去作と比べて、チームスピカの面々やトレーナーとの絡みが少なくなり、過去作やゲームに出てくるキャラまたは登場予定のキャラの出番を増やしたシナリオ作りになっている。

また、本作では、過去作と違って、アニメとゲームでのキャラの実装を連動させており、ゲームの販促という側面がアニメ制作に大きな影響を与えていたことが予想される(要するに、サイゲームスがアニメとしての内容よりゲームの販促を重視した可能性がある。)。

これは、過去作やゲームの既存ファンにとって嬉しい作りであり、ウマ娘が大人気コンテンツであることを前提とした作りといえる。
しかし、現状は、その人気に陰りが見え、新規ファンの獲得が重要であっただけに、たくさんのゲーム内実装キャラを広く浅く出すことより、少ないキャラを掘り下げて新規に興味を持たせることが必要だったのではないか。

この辺りのズレが、本作が覇権に至らなかった一番の原因だと思われる。


【キャラの掘り下げ】
まず、ゲームに登場するキャラを優先してしまったために、ゲームに実装されるキャラがアニメの内容と関連が薄いのに登場したり(例えば、世代の異なるナイスネイチャ、ロイスアンドロイス)、ゲームに登場しないキャラの扱いが雑になったりしてしまった(例えば、ゲーム内に登場しないキャラがレースで1着になった際にキタサンが「誰!?」と言って物議を醸した。)。

次に、ゲーム内のキタサンブラックの紹介文には、「困っている人を見れば助け、悩んでいる人には話を聞き…たくさんの人に慕われる優しい子」とあるのだが、本作では、商店街限定の人気であって「たくさんの人に慕われる」という描写ではなかった。
史実のキタサンブラックは、必ずしも優良とはいえない血統(買値は350万円、ちなみにサトノダイヤモンドは2.4億円)からの活躍や馬主の影響もあって、まさに国民的な人気があっただけに、この辺りのストーリー構成や掘り下げ不足は、他に時間を割いた弊害ともいえる。

また、これまでキタサンブラックの幼馴染として2期終盤に出てきたにも関わらず、サトノダイヤモンドとの絡みがあまりなかった点も描写不足とされている。

これらも、私は販促を重視して他のストーリーに時間を割いたことによる弊害だと思っている。


【キタサンブラックの引退描写】
上と関連するが、キタサンブラックは、本作のように競走馬としてのピークを迎えて引退したのかという点が物議を醸した。

これには、競走馬特有の引退事情がある。実績のある競走馬は、レースの賞金で稼ぐより種牡馬とした方が安全かつ安定して儲かるため、必ずしも力が衰えたから引退するわけではない(最悪レース中に骨折して死亡する場合がある。)。
例えば、キタサンブラック産駒で先日行われた2023年GⅠジャパンカップを制し引退したイクイノックス。その2024年度の種付料は、2000万円で日本競馬史上最高額となっている。

史実のキタサンブラックは、最後の3レースを1着(天皇賞秋)、3着(ジャパンカップ)、1着(有馬記念)で終わっており、特に秋の天皇賞は、台風が近づき走ると水しぶきが上がるような不良馬場の中、スタートで出遅れての1着という力強い勝ち方であった。
したがって、リアル競馬界では、もう本当に限界だと思われていて、有終の美を飾るかのように有馬記念で1着になったという感じではなかったため、ピークアウトして引退したとするアニメの描写についてリアル競馬ファンからの批判が根強い。

ただ、アニメの描写としてみた場合は、前年に引退した同じチームスピカのゴールドシップと関連付けたかったと思われること(ただ、ゴルシは明らかに衰えを感じる引退レースだったため、関連付けることに賛否がある。)。また、力が衰える前の種牡馬入りをアニメとして表現しにくかったこともあると思われる。

もっとも、ウマ娘の引退に関する設定は、世代の異なる競走馬が一緒に存在している以上、そもそもガバガバにしなければならないという大人の事情もある。

したがって、この辺りの設定が詰められておらず、この設定の曖昧な部分の弊害が出たともいえる。


【レース描写】
最後に、レース描写は、期を重ねるごとに段々進化していると思う。
ただ、ゲーム内で実装されているか否かでキャラの扱いに差を設けてしまったがために、ウマ娘同士の駆け引きが限定的になってしまった。

また、全力を出す描写が声を張り上げる一辺倒で単調に感じたので、もう少しアニメ的な工夫が欲しかった。例えば、ゲーム内の固有スキルの演出で使えるものがあるかも?


【まとめ】
本作は、監督が1期から代わっていないので、ウマ娘の原作者であるサイゲームスがアニメ制作に金を出し口も出した結果、アニメとしての出来に大きな影響がでてしまったと思っています。

確かに、ガンプラを売るためにガンダムのアニメを作ってんだから、同じように販促を優先して何が悪いという意見は当然あるでしょうが、そもそもアニメとして面白いことが大前提だと思うわけです。
ウマ娘には、リアル競馬ファンも多く、今までは彼らを味方につけ、彼らが旧ツイッターなどで頻繁にコメントすることで、アニメがバズる要因にもなってきたのですが、今回はそれができなかった。

ただ、ウマ娘には、オグリキャップを元ネタにして好評を博している漫画『シンデレラグレイ』という最終兵器が残されているので、そのアニメ化で失敗しないためにも今回の経験を活かして欲しいと思っています。{/netabare}


【そこそこぱかライブTV Vol.30 ウマ娘3期のキャストによる振り返りトーク】
https://youtu.be/xFdnNY5QKwQ?si=H6WVVHfikCmXdnvK

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ウマ娘の引き際

【物語 3.5点】
キタサンブラックの競争生活とその周辺を題材に描く。

1期スペシャルウィーク17戦、2期トウカイテイオー12戦、
3期キタサンブラック20戦。
アニメ『ウマ娘』にとって、この3期で大きかったのが、
キタサンのような出走回数の多いウマ娘も1クールで描き切れたこと。

かと思えば、4話構成でナリタトップロードらのクラシック戦線をピックアップしてみたり、
次は今春ジャングルポケットで劇場版ですか。
『ウマ娘』の構成は“脚質”展開自在で感心します。

私の次の関心事は、オグリキャップを描くコミック『~シンデレラグレイ』をいつどうアニメ化するかですが、
どんな構成で来るのか期待して待っています。


ただ構成、展開が違うということは、視聴者の折り合う推奨方法も違うということ。
競走馬キタサンブラックの特徴は雄大な馬格による逃げ先行、勝負根性、無事是名馬。
しぶとく伸びるとも言えるが、悪く言えばズブい。
キレのある脚本による明快な展開もやり辛いし、
怪我による挫折でピンチを演出するのも難しい。

結果、全体構成の中でジワジワと温めるようなシナリオ。
勝ちたい!群像を薪としてくべてジックリと温めキタサンの集大成につなげる。
1話1話ガツンと感動するというより、1クール全体を俯瞰してじんわりとこみ上げて来る作風に。

象徴的だったのが序盤のヤマ回・3話に{netabare} ゴルシの引退回{/netabare} を持って来たこと。
意外と私が一番泣けたのがこの3話で、ここで3期は序盤からの伏線を{netabare} キタサンの衰えと引き際{/netabare} として、じっくり回収する作品なのだなと手応えを掴めたので、満足度は高め。

ですが、これってつまり2ヶ月前に放送された内容を、視聴者側が覚えておいて、こちらから折り合う必要があるということ。
ジリジリしているけどいつ面白くなるの?と受け身で焦れる層を引き込むだけの牽引力はもう一つだった印象。


注文を付けるなら、キタサンの勝負根性を前面に押し出すならば、
萌えより燃え。メンタルよりフィジカル。
もっと露骨にスポ根でも良かったかなと思います。
{netabare} サトノのジンクス破りのために様々な験担ぎを試すダイヤちゃん{/netabare} とか、
{netabare} 本番前のキタサンとダイヤの小旅行{/netabare} もウマ娘間の絆とキャラ萌えを提供する意味ではアリなのでしょう。
が、私はベタなお約束でも4話みたいな秘密の猛特訓を多用して、もっと熱量を上げて欲しかったとの感想も残りました。

何よりこの3期、トレーナーが空気過ぎます。
{netabare} ミホノブルボン先輩{/netabare} に特訓任せている場合じゃありませんw


【作画 4.0点】
アニメーション制作は2期のスタジオKAIが続投。

逃げ粘るキタサンの脚質に合わせて、
レース中の表情描写も必死の形相が目立った3期。
萌えって何ですか?と狼狽える方もいらっしゃるかもしれませんが、
ジャンポケ劇場版予告PVの表情はもっとワイルドですし、
『~シンデレラグレイ』の領域(ゾーン)に入ったウマ娘の顔芸はもっと鬼の形相で凄まじいですw

私がキタサンブラックのレースで一番好きなのが、
{netabare} 5歳秋の天皇賞。
大雨で極悪不良馬場となった府中を2分8秒もかけて、
キタサン鞍上の武豊騎手まで泥まみれになりながら激走しG1を奪取した。{/netabare}
キタサンは泥臭い。だが、それが良いと確信させられた私にとっての伝説のレースなのですが、
表情だけでなく、服装、背景にまで高カロリーの仕事を求められる難レースを、
アニメでどう再現するかが私の3期最大の注目ポイントでした。
そこを見事クリアしてくれただけで、
私の視聴目的は半分以上達成されました。


【キャラ 3.5点】
脇のウマ娘を実名化し切れなかったのが想像以上にダメージがデカかったです。

初回サプライズでウマ娘化が難航している印象の社台系の{netabare} ドゥラメンテ{/netabare} を実名登場させ一矢は報いましたが、
他はオールハイユウ(ゴールドアクター)だのツウカア(マカヒキ)だの実名じゃないモブウマ娘が乱発。
ゲンジツスチールとか、もうリアルスティールで出せばええやんw
って感じで落合博満選手を“おみあい”、原辰徳選手を“はり”でお茶を濁していた初期の『ファミスタ』を思い出しながらツッコんでいましたw

特にサトノダイヤモンドのクラシック戦線に至っては周りのほぼ全員モブウマ娘が相手。
このモブはモデル誰だっけ?と戸惑っている内にレースが進み、私も折り合いを欠きました。

手持ちの実名ウマ娘の中でなんとか盛り上げようと、
世代の違うブロンズコレクター・ナイスネイチャさんを、
勝てないキタサンの励まし役として多用したりと苦心していましたが、
その役回りもペルーサ(当時のJRA最長間隔勝利・5年3ヶ月の記録保持者)とかに担わせてとの私の願望を払拭するには至らず。

解説役の山本昌さんなんて“やまもも”で十分ですからw
今後もウマ娘の実名化は推進して欲しいと願います。

むしろ3期実名版が出たら是非再見したいです。


【声優 4.0点】
主演キタサンブラック役の矢野 妃菜喜さん。
他のキャスト陣もそうなのですが、主役は特に、力の入る直線でとにかく叫びまくっていた印象。
『ニジガク』高咲侑役で、柔和な表情でピアノ弾いてるキャラと同じ中の人とはとても思えません。

終盤は{netabare} ピークアウトした自身の息切れ感、最終回に至っては叫ぶだけでは足りぬと、
「勝ちたい!」の絶叫連呼で{/netabare} さらに熱演。
声優って凄いなと思う一方で、脚本の牽引力がもう一つの中、
キャストが孤立無援に陥っていた印象も。
回想も交えて、皆の勝ちたい!気持ちをキタサンに集約するなど、
もう少し演出のやりようはあったのかなとも感じました。


脇では八百屋の女将役・八百屋 杏さんら“福永商店街”の人々の声援が温かかったです。
キタサンが苦しい時、いつも支えになってくれて。
故に{netabare} 凱旋門賞で海外遠征は諦めるけど、地元の人たちに勇姿を見せるとのキタサンの決断には一定の説得力がありました。{/netabare}

ただ、やはりこれだとトレーナーの出る幕がありませんw


【音楽 4.0点】
OP主題歌はキタサン世代のウマ娘たちによる「ソシテミンナノ」
イントロから「勝ちたい!」を連呼し、サビ前に「負けない」とキタサンがつぶやくド根性ナンバー。

ED主題歌はチームスピカのウマ娘たちによる「アコガレChallenge Dash!!」
ほぼ毎回G1レースで燃える中、
種々のコスプレ衣装等による目の保養も交えて、萌えて一息付ける良質な爽やかナンバー。

ただチームスピカも、特にチーム同士のライバル関係については、
シナリオ上は1期までで役割が一区切り付いているので、
私はこの辺りがチームの引き際かなとも思案しながらED眺めていました。


それにしても初回いきなりバラード曲「ロストシャイン」で締めるというのも、
華より泥が似合うキタサンらしい滑り出しでした。


【余談】
最近の競馬界。キタサン世代活躍が目覚ましいですね。
キタサンも世界最高レーティングを獲得したイクイノックス輩出したり、
ドゥラメンテ産駒もドゥレッツァの菊花賞なんか見てると今後どこまで凄い種牡馬になるのだろうと戦慄します。
この双璧に、サトノ家の子孫たちがどう対抗していくのか。

2期からやや間隔が空いての放送となりましたが、
リアルタイムの競馬からキタサン世代産駒のライバル対決で熱量を補給しながらアニメ視聴できた。
結果的には良いタイミングで視聴完走できました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19
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