バイオリンで続編なTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のバイオリンで続編な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月10日の時点で一番のバイオリンで続編なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

71.3 1 バイオリンで続編なアニメランキング1位
ローゼンメイデン トロイメント(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (704)
3962人が棚に入れました
生きたアンティークの人形とその下僕となった中学生の少年の不思議な戦いを描く。ジュンは二学期から登校するため勉強中。一方ドールたちは、以前と変わらず賑やかな日常を送っていた。そこに薔薇水晶と名乗る新たなドールが現れ、闘いを仕掛けてくる…。

声優・キャラクター
沢城みゆき、真田アサミ、田中理恵、野川さくら、桑谷夏子、森永理科、後藤沙緒里、志村由美、力丸乃りこ、倉田雅世、小野大輔、櫻井孝宏
ネタバレ

るぅるぅ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

3期の予習として観るなら2期だけでも充分。 1期&OVAは委ねますw

全12話(1期全12話,OVA全2話)
原作 漫画 
作者 PEACH-PIT
ジャンル:キャラアニメ(人形萌)

人形同士が父の寵愛を求めて戦うバトルロワイヤル。その中に葛藤や苦悩といった心情描写・日常背景とのギャップからより切なくなる話。なぜ、人形を作り戦わせるのか訳がわからないとなる。
どんだけ父に洗脳されているんだ!なぜ戦うんだと抗う元ヘタレ主人公。その辺りが物語の観所。極端なこと言うが6話もあれば終わる話w 

【テーマ】
ドールの心の成長。アリスゲームとは何か1期では不十分だった本筋が中心。ドール達の心情変化を知る上では1期は必須だが、細かい設定よりまず雰囲気が合うかどうかで判断するのも一つ。

【ターゲット層】
①キャラデザインの好み
生きた人形をイメージすると明るいタッチ躍動感が目立ち、人型ベースにはない違和感が生じる。後は、可愛いかどうか。

②人形orフィギアに愛着がある。
人形やフィギア等に想い入れ経験がある方なら愛でる喜び、作る喜びと愛情を注いだモノに魂が吹き込まれ動いたらどんな気持ちか?言わずと歓喜極まることは間違いない。
夢が形となったドール達の魅力にあふれた世界観に満足できる。1期ではドール達がダメ主人公を導く日常がメイン。キャラ・世界観を存分に愛でるなら1期へGO♪

③主人公の下に人形達が集まって来るがハーレムアニメではない、恋愛関係も無い。主従関係として契約しただけの主人公で俺tueee要素は皆無。むしろ人形同士が純粋にある目的の為に戦うだけ。その点は物語として一貫している。間延びもあるが最後の結末に疑問が残るが3期への楽しみとして渋々納得できる。当時は、かなり納得できず漫画を買おうか悩んだw
だが、アニメは漫画と違いオリジナル要素を入れているので漫画との辻褄がどこまで整合しているのかわからない。
原作ファンは注意。

【物語の舞台】
人形同士が繰り広げるバトルロワイヤル形式・アリスゲームが舞台となっている。アリスゲームとは、ドール達を作った父であり人形師ローゼンが、理想とする完璧なある少女を目指し最後の一体になるまで戦いを強要させる。

その真実の先にあるものは何か? また、我が子同然のドールを谷底へ落とす意味を考えてしまうはずだろう。

シリアス傾向が強くなるのは6話以降。序盤は1期同様どれか一体欲しくなるほど可愛いドールの日常が詰まっている。また、新キャラも参入し場を盛り上げいつまでも飽きさせない。
私にとっては無条件で癒されるアニメw

【キャラ】
1期のレビューで紹介。
http://www.anikore.jp/review/574451/

演出は1期に比べ、バトル・日常シーンのカメラワーク・カットも細かくなって向上している。ただ、一撃必殺を叫ぶようなクライマックスシーンが無い為、物足り無さに欠けるがBGMで補っている。

作画。1期と変わらず日常コメディにおいてデフォルメが多くあえてやっていると分かるが多用しすぎ、ドールが可愛いから許してしまうがw

BGMは1期同様中毒性あるメロディラインで好き。だが、1期に比べ日常パートでもシリアス時に使用されるBGMをあてる辺り微妙な使い方をしている。もう少し使うタイミングを考えて欲しいのが本音。だが、BGM単体のクオリティーは高い。
今期も光宗信吉さんの作曲が本当に素晴らしいに尽きる。3期も継続されるので有り難い。

Battle Of Crystal
1期使用されたBattle of Roseのアレンジver。この音がローゼンの魅力とさえ言える。

宿命
まさにアリスゲームが幾度と無く行われた戦慄さを象徴する。

薔薇水晶
儚さを奏でる音

Kamp 
6話劇中歌。薔薇水晶と水銀燈の対峙BGM このハーモニーはまさに人形達の鎮魂歌。

Slapstick
Funky Dolls
日常BGM

Genius Detective
くんくん探偵BGM

OP曲 聖少女領域 ALI PROJECT
世界観を想像させる歌詞のセンス・人形の妖艶さだけを切り取ったアニメーションとの波長が巧い。

ED曲  光の螺旋律 kukui
10話視聴後の余韻にどれだけ響いたことか・・・。聞き入るほどに染み込むスルメ曲。

キャラアニメではあるがドールに魅了されるほど、ストーリー展開にのまれるあざとい作品である。
3期について詳細はまだまだ不明だが、また彼女達ドールに逢えるだけで満足する、とりあえず嬉しいの一言!
以下 HP http://www.tbs.co.jp/anime/rozen/

【疑問及び願望】{netabare}
・1期ではジュンが修復師として真紅の右腕を直したが、2期では取り上げられなかった。やはり物語上、ローゼンとの対立を促すだけで設定として活かされていない。ラプラスの策略を考えるとローゼンとの関係性が唯一ある契約者として見込まれている点でキーパーソンになる存在としか未だわからない。

・ローゼンはnフィールドに生き続けアリスを待っているが、固執する理由が最大の山場となるが解明されるのか。
2期では槐の復讐劇として利用され、ドール達に芽生えたアリスゲームの見解(真紅・翠星石が顕著にでていた)について、戦うことに疑問を抱くが、後付のように「もう一度アリスを目指しなさいと、でもアリスゲームだけがアリスになる方法じゃない」と諭すが、それは過酷すぎるだろ・・・死んだ蒼星石・雛苺は生き帰さず真紅に背負わせ解決しなさいと投げやりすぎる。特に蒼星石が報われない、利用された部分もあるが父の意思を優先し決断した想いをわかれよ! と言いたかった。
雛苺の10話はもう言葉にできない、あの無邪気さで死期をわかって振る舞う姿は痛々しく寂しさしか込み上げて来ない。

だが、戦う以外の道とは何か? ローゼンの完璧な人形=人を作りたいのではないのかと考えてしまう。喜怒哀楽を備え悩み苦しみもがき這い上がり考える人形こそ人の性に相応しいと位置づける。
その為に契約者に託し何百年とさ迷い続け彼も悲しんでいるのかもしれない。
逆の観方をすると全員がアリスになれる資質を持っていることに気づかない愚者かもしれない。槐の言葉を拝借すると「想いは同じ全ては等しい、人形に込める想いは等しく同じ愛情を注ぐ限り生き続ける」とあった。槐の場合、復讐という愛情が薔薇水晶に反映されたのは明確で、ローザミスティカに耐え切れず壊れたが、あれはローゼンの個々の愛情に負けたとしか見えない。色濃くでた個性を愛情となったローザミスティカに宿ったなら全てを育む者などいるのか? と想ってしまった。

・契約者に悪役がいない点で腑に落ちなかった。ドール達は「まきますか、まきませんか」とランダムで求め歩くが登場する契約者は良い人しかいないw 物語の深みに欠ける設定不足と感じた。最も分かりやすい例は、水銀燈の契約者めぐも惹かれるように出会っている。もう少し切欠作りを大事にして欲しかった。

散々好きなことを書いたが、ローゼンメイデン下さい!{/netabare}
長々と駄文を最後まで読んで頂き本当にありがとうございます!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ローゼンメイデン 達が、戦う事でしか生まれない存在なら 間違ってる!

原作 漫画 未読

2期

全12話

1期のエンディングで、 更正の兆しを見せた主人公 ジュン。
{netabare} この2期の始まりでは、2学期から登校できるよう、夏休み中、毎日 夜遅くまで勉強しています。
頑張ってる姿には、ちょい感情です。^^
それに、ちょっと性格も丸くなっています。(´ω`)
{/netabare}

序盤は、新しく登場した金糸雀(カナリア)や、雛苺、翠星石達の騒々しい日常なんですが、中盤以降 アリスゲームがメインとなり、次第にシリアス展開です。

{netabare}
このカナリアが、雛苺と精神年齢が近く、二人よく似た姉妹に見えました。
二人でクレヨンで絵を描いてる姿は、微笑ましかった~(=´ω`)
もう一人、新しく登場するのが、薔薇水晶 と云うドールなんですが、この子はちょっと感情が欠落した感じで、可哀想にも見えました。

個人的に、気に入ってるキャラは、翠星石です。(*^ω^*)
典型的なツンデレで、口が悪く素直じゃなくて・・・
でも、本当は優しくて妹思いの良いお姉さんなんです。

ジュンと契約を結びたいけど、ツンデレなもんだから素直になれなくて・・・
この件は良かったな~ (●´ω`●)

あと、TVの「くんくん探偵」に夢中になる真紅達も可愛かったです。
特に、いつも大人びて見える真紅が、このアニメ番組にはまってるのには、ギャップでうけました。
(^ー^; )

1期のアリスゲームで、真紅に敗れた水銀燈が、ローゼン(正確には、自称ローゼンの弟子で、名前は槐)によって治され、再登場します。
水銀燈は、柿崎めぐ に、一方的に契約を結ばれます。
この めぐは、心臓に難病を抱えており、自らをジャンク(壊れた子)と言い、早く死にたいと願う 悲しい子です。

そして、新しく 槐(えんじゅ)によって造られた薔薇水晶に、アリスゲームですべてのローザミスティカ(ドールの魂)を集めて めぐ にそれを与えれば、病は治るとそそのかされた水銀燈は、めぐの病気を治す為、積極的にアリスゲームを仕掛けてきます。
健気だ・・・(@´▽`@)

蒼星石が水銀燈に敗れ、動かなくなった件
雛苺が、前の主人である柏葉巴の腕の中で眠りにつく件では、悲しくて涙がでました。 (TдT)

ラストで、水銀燈が薔薇水晶の不意打ちにより敗れてしまうのですが・・・
ここも、観てて やっぱ悲しかったですね~。

その後、真紅が薔薇水晶にとどめを刺す瞬間! ジュンが止めます。
その隙に真紅が薔薇水晶に刺されてしまい、敗れてしまいます。
真紅のローザミスティカが奪われるシーンは辛かった・・・
゜(゜´Д`゜)゜

なんでローゼンは、姉妹であるドール同士の戦いを望むのか?
真紅、翠星石、蒼星石、雛苺、金糸雀・・・みんな本当は戦いなんてしたくないのに・・・
ジュンじゃないけど、観ててローゼンの考えが理解できなかったです。

そう思ってたら、ドールのお父様である、ローゼンだと思ってた 槐(えんじゅ)は、実はローゼンの弟子だと分かり・・・

真紅達のローザミスティカを取り入れた薔薇水晶は、その力に体が耐えられなくなり崩壊、嘆き悲しむ槐と共に光に巻き込まれて消えます。

ジュンは、動かなくなった真紅を抱きかかえ、何処かにいるであろうローゼンに訴えます!
すると、ローゼン?が現われ!? ドール達のローザミスティカが元にもどり・・・

なんか、夢か幻か?あやふやなシーン。

真紅が目覚めます。
ローゼンの言葉に「アリスゲームだけが、アリスになる方法じゃない」と、教え聞かされる訳だけど・・・

真紅が目覚め、元に戻ったのは素直に嬉しかったけど。。。

なんか腑に落ちないラストと云うか・・・何と云うか・・・
ローゼンにも、いろいろ突っ込み入れたいし・・・
こう思うのって、自分だけかな~? (。-`ω´-)
{/netabare}
今回は、1期と比べて萌える所は少ない印象でした。
{netabare}
中盤からアリスゲームがメインとなり、バトルばかりでシリアス展開です。
個人的には、バトルより真紅達の日常をメインで、ジュンの学校復帰、その後のお話にして欲しかったです!
(`・ω・´)キリ
{/netabare}
それでも、1期の続きで、また真紅達を見れたのには嬉しかったです。(●´ω`●)ゞ

あと、余談なんだけど、{netabare}1期で、姉の のり に想いを寄せる山本が、この2期でも出てたんだけど、たった2回、しかもほんのチョイしか出て来なくて、当然 全然進展しないくて残念でした。
しかも、やっぱり不幸なキャラでした。^^;
{/netabare}

1期を楽しめた方、沢城みゆきさん、ゴスロリ、クーデレ&ツンデレがお好きな方には オススメです^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 42
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

アリスゲームの全貌が明らかに

1期は主人公である桜田純の成長物語になっていたが、
2期にあたる本作は新たなキャラクターとして、第7ドール薔薇水晶、
第2ドール金糸雀(カナリア)も加わり、7体すべての
ローゼンメイデンが目覚めたため、アリスゲームを軸に展開される。

しかし前半7話くらいまでは、コメディタッチのドタバタが中心なので
ドール達のそれぞれのキャラの魅力とともに大いに笑える。
そして後半はバトルを中心に、なぜ戦わねばならないのか、
何のために戦うのか、いったいアリスゲームとは何なのかが描かれ、
加速していくようにシリアスな展開になっていく。

物静かで謎めいた雰囲気の薔薇水晶。
ちっこくておしゃまで賑やかなカナリアは、
自称ローゼンメイデンで一番の頭脳派だが、ちょっとドジ。
薔薇水晶の見どころがあまりなかったのは、
彼女の秘密を極力伏せるため、おそらく「あえて」なのだろう。

また、1期ではほとんど姿を観る機会のなかった人形師と
タキシードを着たうさぎ「ラプラスの魔」も随所で登場。
アリスゲームの大きな鍵を握る彼らを、
個人的にはもう少し深く描いて欲しかった。
特に、これもまた宿命と言わざるを得ない苦悩を持つ人形師。
自分の中にも彼と同じ苦しみがあることに気づかされてしまったから。

そして忘れてならないのが水銀燈と、入院中の女の子めぐ。
この2人の会話やそれぞれの想いがまた、とても切なく哀しかった。
水銀燈の、表面的には意地としてしか映らない本来の優しさが
ものすごく感じられて胸が痛んだ。

それと人形愛好者であるOL、みっちゃんが描かれていたことも見逃せない。
ドールに色々な洋服を着せ替えては写真を撮りまくり悦に入る。
ましてやそのドールたちが話せたり、自力で動けたりしたらそれはもう
夢のような話なのはすごくわかる部分ではあるし
一般的には、彼女のような愛好者が圧倒的に多いだろう。
そうやって自分の楽しみのみを追求していたから、
アリスゲームとはまるでかけ離れた立ち位置だったのも印象的だった。
作者視点からだと彼女のことは、嘲笑的な意味合いで描かれたのだろうか。
なんとなくそんな気がしてならない。
でも、みっちゃんのような人形への愛情の注ぎ方も、
決して間違ってるとは思わない。

人形を創る人、手に入れる人、操ることのできる存在、
それぞれの立場で描かれる心情はリアルで、
ローゼンメイデンである人形達のあたたかい心の通った魂のそれぞれを見るにつけ、
{netabare}「誰もがアリスにふさわしい輝きを持っている」{/netabare}
という真紅の言葉に深く頷かずにはいられなかった。

だけどお父様の願いを叶えたい一心でアリスゲームに積極的に挑んだ
蒼星石のことを想うと感情移入通り越し
子ども時代の自分と父の関係と、あまりに重なりすぎて辛かった。

なぜなら「アリス」とは彼女達を創ったローゼンが理想とする完璧な少女。
どんな花よりも気高く、どんな宝石よりも無垢で一点の穢れもない
至高の美しさを持った究極の「少女」であるのに、
蒼星石はその外見も想いも性格も言動も、どこから見ても少年だったから。

完璧な少女を目指し、勝ち抜いた者だけがお父様に逢えるなんてゲームを
人形を作った「お父様」が本当に望んでいるのだろうか。
なぜ仲良しの姉妹達が戦わなければならないのか、なぜ完璧を求めるのか、
1期からずっとその矛盾と疑問を持ち続けていたので、明かされた時は
ホッとしたけれど、同時にむなしくて仕方なかった。
そして、人間はたまらなく愚かで、人形は人形でしかないことに言葉を失った。

でも、愛情を注ぐ限りその存在に宿る魂の重さも想いも等しいのは
人間も人形も同じと信じたいし、大切にしたいとあらためて思った。
観終わって、我が家に眠っている人形達を箱から出して
しばしの時間を共に過ごしたのは言うまでもない。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32

64.2 2 バイオリンで続編なアニメランキング2位
半妖の夜叉姫(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (182)
420人が棚に入れました
幼い頃、森の火事に巻き込まれ、離ればなれになった双子の少女、とわとせつな。とわは、時代樹の時空を越えるトンネルをくぐり抜け、戦国時代から現代へとタイムスリップ。かごめゆかりの日暮家の娘として育てられ、武道に長けた女子中学生に成長した。一方、戦国時代に残された妹のせつなは、妖怪退治屋のお頭となった琥珀の下で妖怪退治を生業にしていた。もろはは、かごめと犬夜叉の娘。賞金稼ぎとして「化け殺しのもろは」の異名を取り、やはり妖怪退治に明け暮れている。とわとせつなが別れ別れになってから、10年。時代樹の時空を越えるトンネルが再び開かれた。現代に現れたせつなと再会するとわだったが、せつなは何故かとわのことを忘れてしまっていた。せつなと共に、現代にやって来たもろはも加わり、とわたち「半妖の夜叉姫」が、現代を、そして戦国時代を、縦横無尽に暴れ回る!

声優・キャラクター
松本沙羅、小松未可子、田所あずさ、木村良平、浦尾岳大、ファイルーズあい

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「過去と現代を駆けろ、未来(あした)を変えろ。」

この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
ですが、この作品の前編である「犬夜叉」が未視聴なので、物語のいきさつ、背景や設定に至るまで、まるで分からないことだらけ…

だから、視聴する前はこの作品を楽しめるかが正直不安でした。
分からないところは分からないなり…という見方しかできませんでしたけれど…
今回も声優さんに救われた気がします。
みかこしや田所さんが出演されていましたし、とわ役を演じた松本沙羅さんは、「この音とまれ!」の来栖妃呂役を演じられた方だったんですよね。
だから結果的に不安は杞憂でした…^^;


戦国時代に新たなる風! 半妖の姫たち、見参!
運命は次の世代に託された—— 。

とわ、せつな、もろはは、妖怪と人間の血を引く半妖の少女たちだ。

幼い頃、森の火事に巻き込まれ、離ればなれになった双子の少女、とわとせつな。
とわは、時代樹の時空を越えるトンネルをくぐり抜け、戦国時代から現代へとタイムスリップ。
かごめゆかりの日暮家の娘として育てられ、武道に長けた女子中学生に成長した。

一方、戦国時代に残された妹のせつなは、
妖怪退治屋のお頭となった琥珀の下で妖怪退治を生業にしていた。

もろはは、かごめと犬夜叉の娘。賞金稼ぎとして「化け殺しのもろは」の異名を取り、
やはり妖怪退治に明け暮れている。

とわとせつなが別れ別れになってから、10年。
時代樹の時空を越えるトンネルが再び開かれた。
現代に現れたせつなと再会するとわだったが、せつなは何故かとわのことを忘れてしまっていた。

せつなと共に、現代にやって来たもろはも加わり、
とわたち「半妖の夜叉姫」が、
現代を、そして戦国時代を、縦横無尽に暴れ回る!


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

完走して思ったこと…
高橋留美子さんらしい作品だと思いました。

殺生丸や犬夜叉の事はさっぱり分かりませんでしたが、それでも楽しめたのはこの作品が一つの作品として独立しているから…

それに、とわやせつな達は親に会えないことを悲しいと思っている節は見えませんでしたし、何より次々事件に巻き込まれるので、そんなことを考えている余裕すら無かったのかも…
そもそも殺生丸や犬夜叉に対して肉親であるという感情が少し希薄に感じた気すらします。
この辺りが、この作品が独立していると思えた理由なのかもしれません。

寧ろ、とわにはもっと叶えたい願いがありました。
せつなが、とわを忘れた元凶を取り払って、昔の仲睦まじい姉妹に戻りたいという願いです。
手がかりだって掴みました。
霞みの様な手がかりですけれど…^^;

そして田所さんが演じたもろはは、とわやせつなと違い明朗快活な女の子でした。
犬夜叉の娘らしいのですが、私は犬夜叉自身を知らないので何をどう受け継いでいるかは分かりません。
生業としている賞金稼ぎで、あまり稼げてなくても決してめげないところは好印象でした。

とわとせつなが兎に角真逆な部分だらけなので、もろはが良い緩衝材になっていたと思います。
ずっと仲良し3人組で暮らしていくんだとばかり思っていました。
とわの願いが叶い、賞金稼ぎの暮らしは決して裕福とは言えないけれど、3人が一緒ならそれで良いじゃない…
そんな未来が来るのを願っていたのかもしれません。

だから終盤の急転直下の展開には声もありませんでした。
どうしてこうなるのかなぁ…
こんな展開…誰が喜ぶんだろう?
覚醒のきっかけと呼ぶにはあまりにも代償が大き過ぎです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、SixTONESさんの「NEW ERA」と、NEWSさんの「BURN」
エンディングテーマは、Uruさんの「Break」と、緑黄色社会さんの「結証」

2クール全24話の物語でした。
物語が途中でブツ切りとなる形で終幕しましたが、弐の章の制作が決定したとのことです。
公式サイトには弐の章の制作決定の記事に以下のコメントが記載されていました。

戦国の世で、夜叉姫たちが再び暴れまわる!! 
夜叉姫たちは一番守りたいモノを守り切れるのか——。

このままじゃ終われませんよね。
是非とも守り切って下さいよ。
奇跡の逆転満塁ホームランを期待していますので…

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

ぴかちゅう さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

良くも悪くも犬夜叉のオリジナルエピソードと同じ感じ

サムネ通り、犬夜叉ファンです。

本作は、単刀直入に言えば、犬夜叉アニメのオリジナルエピソードのような感じです。

犬夜叉のアニメが放映されていた当時は、恐らくシーズン制という概念がなく、そのため、月曜7時の枠で犬夜叉が放送され続けていました。この場合、当然、あるタイミングで、アニメが原作漫画に追いついてしまうことになります。

追いついた際には、引き延ばしのために、アニメ独自の、原作漫画にないエピソードを作り、放映する、ということがされました。そういったオリジナルエピソードは、原作のストーリーと比べると質の面で差があり、これらオリジナルエピソードの比重が増えたことで、人気・視聴率が下がり、打ち切りへとつながりました(幸い完結編は作成されたものの、こちらは逆に原作漫画後半の抜粋のような形になっています)。

「夜叉姫」はあくまでも、これらオリジナルアニメの延長上で捉えたほうがよいです。少なくとも、「夜叉姫」単体でみるべきアニメではありません。あくまでも、犬夜叉ファンのための追加オリジナルエピソードです。

私としては、MAOの連載を抱えている高橋留美子先生が、夜叉姫のストーリーにそこまで関わるとも思わなかったので、期待値低め、具体的には、犬夜叉オリジナルエピソードと同じくらいの質を期待していました。

まぁだいたいそんな感じでしたね笑
音楽の質の高さは相変わらずですが、ストーリーとしては、まぁ。。といったところです。

以下考察です。

{netabare}
<年齢に関する考察>
妖怪は人間と比べ、非常に寿命が長く、100年単位で生きるため、人間との恋愛・結婚には、この点での問題が発生します(よく考えると、桔梗が犬夜叉を人間にしようとしたのも、これと関係するのかもしれませんね)。

今作で、犬夜叉の父「犬の大将」死亡時から夜叉姫時点まで200年経っていることになっており(21話)、この計算だと、犬夜叉が15歳程度になるまでには、120-125年かかっていることになります(犬夜叉封印期間50年、原作時点から夜叉姫時点まで25-30年ほど?)。

そうすると、同じく半妖のとわ・せつなもまた、14歳程度になるまでに100年以上かかるはずです。しかし、今作では、そうなっておらず、整合しません。なお、仮に人間と同じスピードで成長するならば、15話からは18年前に生まれたと考えられるので、これも整合しません。この辺りは基本的なところなので、整合するようにしてほしかったです。

<ストーリー展開と夜叉姫の妖力について>
麒麟丸はちょっと強力すぎるボスだったかな、というのが正直なところ。とわもせつなも半妖で、年齢設定も犬夜叉と同じくらいなので、同じく犬の大将の血を引く犬夜叉と同じ程度の妖力と思われます。でも、犬夜叉って、麒麟丸と戦えるほど強くないですよ笑 (ちなみに、殺生丸様も、刀がないときは、メイン攻撃が毒華爪とモフモフなので、超強力という感じでもない)

犬夜叉の場合、刀なし→鉄砕牙→風の傷→爆流破と、段々にステップアップしていくので、強くなっていくのがそんなに違和感ないのですが、夜叉姫の場合、新しい技を順番に習得していくわけでもないので、ほんとに小娘が戦ってる感じになってしまっています。彼女らに倒される四凶ってどんだけ弱いんだ。。
それと、夜叉姫にとって、麒麟丸を倒す動機が弱すぎると思います。

<その他>
個人的には、せつなは、殺生丸様とりんの子供っぽい性格だけれど、とわともろはは、ぴんとこないままです。とわは、草太パパファクター、もろはは、黄河に育てられた、と言われれば一応納得できなくもないのですが・・・
個人的には、同じ時代にいるはずの珊瑚の出番がほとんどなかったのが残念。。金烏と玉兎の出番ももう少しあってよかったかな。飛来骨は、原作の最後のほうは、無敵の武器と化していましたが、普通の武器に戻ったようですね。最後の方は、どうやって24話で終えるのかと思いましたが、まさかの第二期があるとは。。。犬夜叉ファンなので見ます笑
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

魔法天使ミク さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

素晴らしいとは言いにくいが面白かった

犬夜叉のファンと言えるかどうかはわからないけど、本編/完結編200話近くのアニメ自分は3周回全部見た…まぁ、結構好きだね。

原作ほどの面白さは、恐らくなかったね。それでも、いろんな制限が付くのを前提として作り出した作品としては、私は悪くないと思ってる。
例えば、主役の姫ちゃんたちは弱すぎて、妖怪も弱すぎと言われて…でもな、設定をちゃんと覚えるならば、犬夜叉は初登場の時で150歳(封印されたときを除いて)、殺生丸は軽く300歳を超えたね。それと比べて姫ちゃん達は14歳…あの時の犬と殺ちゃんと同じくらい強いのほうが、むしろずっと不合理なことです。でも、勿論弱けりゃそんなに面白くない。何百年も経ったら強くなるだろうが、それで本編の人間達が全部死んでて話にならん。
だから、娘たちの続編を書くには、簡単なことじゃないと思う。

いい点としては、本編よりは伏線が多く、本編の一直線のストーリーと比べるとこっちのほうが頭を動かすことが必要。悪い点ならちょっと多すぎて回収しきれない所かね(笑)

キャラの性格については確かにちょっとダメかもしれないね。特に永遠…14歳の女の子としては当然かもしれないが、冒険アニメの主人公としてはちょっと甘すぎなところがいろいろ出ている。令和のガキの性差別思想にも気になる。彼女とリクのロマンス(?)も雑すぎ。私は姉妹派けどさすがにこんなアニメに百合を期待していない。それでもな、もっといい描け方があると思う。

とりあえず二期には期待している。

……作品へのコメントはこんなところだが、ネット中に殖えてる暴言については極めて残念と言わざるを得ない。
本編への冒涜、それは絶対ないと思う。むしろ突っ込む所も受け継いだと。
最終回の戦闘、なんで宇宙に飛ばしたの?いやそれは冥道だね。冥道の中に訳わからん宇宙天体が現したのは犬夜叉の完結編の時からですよ?それと本編の最終回、冥道に吸い込まれたのになぜか四魂の玉の中に閉じ込めた…それこそ夜叉姫の最終回よりもずっと意味不明のところでしょ(笑)
本編で四魂の欠片を無くすと戦国に戻れないことがはっきり描いたんだけど、なぜか奈落に取られたあとも普通に現代と戦国を往復してたし
叢雲牙を持つかつ冥道残月破ももってる犬の大将が、たった一撃の爆流破で倒した竜骨精との戦いで大怪我を負ってその直後人間との戦いで命を落とした…神無は何故か意味が全然合ってない和歌を詠ってたことも…深く考えると、正直不合理的な点が夜叉姫より原作の犬夜叉のほうがずっと多いのことだけは、言い切れる。3回も見たしね。でも面白かったし(笑)

20年も経って、あの頃子供だった私たちも大人になって、評価も厳しくなったかもしれない。でも夜叉姫はそんなことをさて置いて、悪くない作品だと。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
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