パロディで鎌倉なTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のパロディで鎌倉な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月01日の時点で一番のパロディで鎌倉なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.7 1 パロディで鎌倉なアニメランキング1位
かくしごと(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (772)
2961人が棚に入れました
ちょっと下品な漫画を描いてる漫画家の後藤可久士。一人娘の小学4年生の姫。可久士は、何においても、愛娘・姫が最優先。親バカ・可久士が娘・姫に知られたくないこと。それは……自分の仕事が『漫画家』であること。自分の“かくしごと"が知られたら娘に嫌われるのでは!?“愛と笑い、ちょっと感動のファミリー劇場がはじまる――"

声優・キャラクター
神谷浩史、高橋李依、花江夏樹、八代拓、安野希世乃、佐倉綾音、村瀬歩、内田真礼、加藤英美里、浪川大輔、小澤亜李、本渡楓、和氣あず未、逢田梨香子、古城門志帆、原由実、小山力也、沼倉愛美
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

親子愛っていいなあ

書く仕事と隠しごとをかけているのね。
絶望先生の原作者だけあって良い感じにひねくれているなあ。

ちょっと下ネタがあるくらいなのに、ひた隠しにする後藤可久士先生と母親を亡くしつつも健気で可愛いしっかり者の一人娘姫ちゃん、その他、アシスタント、編集者、姫ちゃんの同級生や担任などによるコメディ。
十丸院は常に無能で見ていてイライラするが、これもスパイス。自業自得なことも多いし、やっぱり面白いかも。
あと気になるのが可久士先生モテモテすぎること。羨ましい。

コミカルな内容かと思えば、話の最初や最後に成長した姫ちゃんやアシスタントだった人たちなどが後藤可久士がどうなっているのかを語り合ったり、感傷に浸ったりしている。

ちょっとした感想
{netabare}
11話の会議について相談してるのが、家族会議、編集会議、職員会議と三つどもえの勘違いでアンジャッシュのネタ風。しかも打ち切りか待遇改善要求か勘違い漫才。

最終回。可久士先生が歌舞伎の家の隠し子だったのかあ。衝撃の事実。
事故で意識を失い、7年間の記憶を失ったために、高校3年生となった姫を認識できないのは辛い。7年前の思考のまま働こうとするのに元アシスタントや姫まで協力してくれる。
{/netabare}
父親として常に娘を想い、娘もまたそんな父親のことを想い負担を感じさせまいとする親子愛に涙を流してしまった。


OP
ちいさな日々 flumpool
ED
君は天然色 大滝詠一
OPのメロディ好き。爽やか。
大滝詠一の世代じゃないんだよなあ。曲は好きだけど。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
ちょっと下品な漫画を描いてる漫画家の後藤可久士。 一人娘の小学4年生の姫。 可久士は、何においても、愛娘・姫が最優先。 親バカ・可久士が娘・姫に知られたくないこと。 それは…… 自分の仕事が『漫画家』であること。 自分の“かくしごと”が知られたら 娘に嫌われるのでは!? “愛と笑い、ちょっと感動のファミリー劇場がはじまる--”

1. 「かくしごと」 「ねがいごと」
ちょっと下品な漫画を連載中の後藤可久士は、娘の後藤姫にバレるのを恐れ、「漫画家であること」を隠し続けていた。ある日、連載する「週刊少年マンガジン」の新しい担当編集者・十丸院五月から打ち合わせの連絡が入る。しかし、一向に十丸院は仕事場にあらわれない。なんと十丸院は間違えて自宅へ訪問していたのだった!?「姫が留守番している家に編集者が来たら、漫画家だとバレてしまう!」と、可久士は自宅めがけて飛び出していく。

2. 「ビーサンとB4」 「おかない かかない しあげない」
姫は小学校の臨海学校へ出かける。砂浜で遊ぶ姫の姿を、遠くのバルコニーから眺める男がいた……姫が海でのトラブルに巻き込まれるのではと心配しすぎた可久士が、知り合いの漫画家に別荘を借り、アシスタントを引き連れてやってきていたのだった。可久士は姫が臨海学校で良い思い出を作れるように、カブトムシを仕掛けたり、カレーの味付けを変えたりと、裏で手を回し始める。大型の台風が自分たちを襲い来るとも知らずに……。

3. 「やりくりサーカス」 「漫画の実情と筋肉」
ゴトープロのアシスタントたちがケガをしてしまい、可久士の原稿が危うい。十丸院は新アシスタント・阿藤勇馬を紹介してくるが、可久士は「あの十丸院がマトモな新人を紹介するとは思えない」といぶかしがる。一方、姫は小学校のクラスメイトであるシルビア、ひな、莉子を自宅に招き入れる。姫はみんなの反応から、とあることに気づく。「お父さん、うち……貧乏なんでしょ?」否定する可久士をよそに、姫は節約を始めようとする。

4. 「ノルマエ・ナマエ」 「コマ割りスケッチ」
ある日、仕事場に落ちていた美容室の会員カードを拾い上げた芥子駆は、書かれた「後藤和士」の文字に「へぇ、可久士はペンネームだったんですね」と尋ねる。すると、可久士は「世間では後藤和士で通っており、本名が可久士だ」と告げる。はてなマークが頭に浮かぶ駆に、可久士は「本名で漫画家デビューしてしまった者」の苦労を語り出す。さらに自宅では姫が『こども姓名判断』を開きながら、自分の名前を調べていて……?

5. 「それでも鉢は廻ってくる」 「泊めたねっ!」
十丸院から「他の先生も持ち回りでやっているので」と漫画新人賞の審査員を頼まれた可久士。「絶対に引き受けない」と断るが、自宅で姫から「嫌な当番も誰かがやらないと、社会が回っていかない」と先生に教わったことを説かれ、態度を一変させる。後日、可久士の自宅に運び込まれたのは大量のダンボール箱。表面には「新人賞応募原稿」の文字……そのせいで姫に仕事がバレたらどうすると、可久士はついにクレームを入れるのだが……。

6. 「スクールランドセル」
後藤家の玄関に『だてなおとより』というメモが添えられた新品のランドセルが置かれている。姫は2つのランドセルを背負い、可久士は写真を撮る。そして、『だてなおとより』のランドセルを押入れの中にしまったが、そこにはたくさんのランドセルが並んでいた……そんな、毎年のように新型のランドセルを贈ってくる『だてなおと』の話を、ゴトープロのアシスタントたちにつつかれるも、可久士の答えは歯切れが悪い。

7. 「いぬほしき」 「母子を継ぐ者」
ある日の後藤家。机のうえには一枚のチラシ。姫が「子犬の飼い主募集」のチラシを持ってきて、可久士にお願いをしているのだった。姫のお願いに悩む可久士は、公園で犬を連れた一子先生に出会う。「家で一人でいることが多かったから、この子には救われました」と目を細める一子先生は、老いた愛犬をやさしく撫でる。その夜、可久士は姫に犬を飼うことを許す。姫は大いに喜び、後藤家に新しい家族がやってくる。

8. 「おれたちの下描き」 「残念記念組」
後藤家の子犬の名前がまだ決まらない。ひとまず姫は「ゴル(仮)」とするが、いよいよ区役所で本名をつけることに。迷い続ける姫だったが、窓口係のある一言で子犬の名前を決める。笑顔で「最初から名前はついてた!」という姫に、可久士は首をかしげる。数日後、トラブルメーカーの十丸院が仕事場に飛び込んでくるなり、「週刊少年マンガジンの創刊38周年祝い」と声を張り上げるが、もっと大事な記念日を忘れていたことが発覚する

9. 「師走は君の嘘」
時は12月、漫画家にとって試練の「年末進行」がやってきた。編集部が年末年始を休むために締切が前倒しになる厳しい期間だ。ところが、ゴトープロの面々はやる気十分。豪華な出版社の年末パーティを思い切り楽しみたいからだった。後日、打ち合わせ中に可久士は、十丸院から衝撃の一言を告げられる。「経費削減で、今年はパーティが無くなりました」……浮足立つアシスタントたちを前に、可久士はその事実を伝えられないままで……。

10. 「I"S(伊豆)」
年末進行に立ち向かうゴトープロ。年内に年明け分まで描いておけば正月休みが取れると、さらに先の締切にまで進行しようと試みる。ところが、可久士は「描きだめが出来ない」と筆が揮わない。「そもそも漫画家に、長期旅行の申込みなんてできるわけないだろ!」と開き直る可久士だったが、そう宣言するのには最大の理由があった。なぜなら、漫画家は休みに必ず風邪を引くからだ。寝込む可久士のために、姫は「願掛け」をして回復を祈るのだった。

11. 「最終回平気彼女」
ある夜、姫から「家族会議したい」と告げられ、可久士はうろたえる。「うちには会議室がないから、会議室を作ってからにしよう」と可久士は返す。二人では「会議ではなくて会話にしかならない」と伝えれば、姫は落ち込むだろうと可久士は返答を悩む。明くる日、姫は学校で「会議室がなくても会議はできる」と聞き、莉子に井戸端会議を勧められる。かくして「めぐろ川たんていじむしょ」の面々は、井戸端会議をするための井戸を探し始める。

12. 「ひめごと」
「三人きりの誕生日会、毎年やっていこうな」と可久士は言った。11歳の姫はそれを「ずっと続く」と信じていた──時は流れ、姫は18歳になった。何者かから「鍵と地図」を手に入れた姫は、江ノ電に乗って鎌倉にある家を目指していた。父と、母と、姫が住むはずだったその家で、姫は可久士が漫画家であったことを知る。「……なんでお父さんは、かくしごとをやめちゃったのかな……」ひとりつぶやく姫を、見知らぬ少年が見つめていた。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

コミカルとシリアスが織りなす、心暖まる業界物語

押しも押されぬ大人気、
なかなかスケジュールが出ないと評判の神谷浩史さんですが、
みなさんもご存じの通り、バイク事故で死にかけちゃったことがあります。

僕も事故の詳細はぜんぜん知らないのですが、
そのときは某スタジオへ収録に向かっている途中だったようです。

で、そのスタジオの方からお聞きしたのですが、
事故の直後に本人から直接、
  すみません……事故を起こしてしまって、今日の収録、伺えません
という電話がかかってきたそうです。

怪我の状態など詳しい話は聞けなかったものの、
まあ、本人が電話してくるぐらいだから大丈夫だろう、と
心配しつつも、その時は安堵したらしいです。

ところが、その後どうなったかと言うと、
一か月近く意識が戻らず、一時は心肺停止になったとか。

よくもまあそんな状態で電話ができたものだと、
そのプロ意識と責任感に頭がさがる思いです。
トップ役者なら「あたりまえだ」と言われそうですが、それでも。


さて、本作『かくしごと』は、
そんな神谷さんの魅力が十全に味わえる逸品です。

原作は久米田康治さんですが、
『絶望先生』のようにぶっ飛んだところはありません。
よくできたハートフルコメディ、ぐらいのテイストです。

メインになるのは、アニメではわりと珍しい父子家庭の親娘です。

下ネタ漫画家である主人公が、
そのことを幼い娘(姫)に知られたくなくて会社員のふりをしており、
それにまつわる様々なドタバタが、
コミカルに、そしてまったりと、日常系のように描かれていきます。

ただし、すんなりと笑って見ていることはできません。
なぜなら、そのギャグパ-トを『過去』とする、
現在の重苦しいストーリーが並行して進み続けるからです。
{netabare}

毎回、高校生になった姫が少しずつ映し出されます。
そのモノローグを聞いているだけで、
主人公である父親に何か致命的なことが起こったこと、
コメディパ-トで描かれている子供のころの幸せな生活が
既に終わってしまったものであることがわかります。

つまりコメディパ-トは単なる『楽しかった思い出』ではなく、
切なくも『失われてしまった日々』であることが、
第一話からずっと、暗示させられ続けているんです。

だから、ただ笑って見ているだけでは納まらず、
続き・真相が気になってしょうがない。
これ、ずるいなあ、と思うぐらい見事な構成です。マジで。

コメディパ-トの途中でも、行方不明になった妻の父親から
  自分が結婚した相手も誰かの娘だった
と気づかされるシ-ンもあり、決してお笑い一辺倒ではありません。
{/netabare}

そして最終回で、伏線がすべて回収され、物語が見事に畳まれています。
{netabare}
予定調和と謗られようが何と言われようが、
ほとんどの方が「ああよかった」と胸をなでおろすであろう着地点です。
そして最後の最後、主人公と編集者十丸院とのメタっぽい会話や
姫のかわいらしい『かくしごと』など、
心地よいくすぐりを入れながらの大団円となります。
{/netabare}

この作品での神谷浩史さんは、まさに三面六臂の大活躍です。

時に大真面目に、時に振り切ったお芝居で笑いを取る、
  コミカルで喜怒哀楽豊かなマンガ家の顔。
やさしく姫の成長を見守っている、
  ハ-トフルで情愛豊かな父親の顔。
さまざまなしがらみや妻の死などに苦悩する、
  シリアスで一所懸命にもがき続ける男の顔。

それらを声質を変えることなく演技力だけで、完璧に、
そして瞬時に切り替えて、
ギャグとシリアスが織りなす物語をぐいぐい引っ張っていきます。

  それが、あまりに自然過ぎて『スゴいこと』に聴こえてこない。

レベルが高すぎて、逆にレベルを感じさせない、みたいな。


神谷さんに引っ張られて、
ほかの役者さんもギアが一つ二つあがった感があります。
特に姫役の高橋李依さんは、まさに好演でした。
{netabare}
実は本作を制作する前、
シャフトが作ったPVでは、姫役は安済知佳さんだったんです。

安済さんも、もちろん素晴らしい役者さんです。
ただ、発声のクセから、ほんの少し『気だるさ』が混じるんですね。
それは、発想を変えれば『リアリティがある』のですが、
村野監督は姫を『理想の娘』として描こうとしたのではないかと。

高橋さんにキャラ替えになったのは、
おそらくそのあたりが理由であるような気がします。

  ちなみに、PVやドラマCDなどから、
  あるいは一期・二期で特定のキャラの役者さんが変わることを、
  業界では『キャラ替え』と呼びます。

このキャラ替えによって姫の『無垢さ』が際立つようになりました。

純真無垢であるがゆえに守ってあげたくなる、というのは、
見方によっては『短絡的』『昭和的』『非現実的』ではあります。
ただ、ストーリーパ-トが重めである分、
監督はその軽重をはっきりつけたかったのではないか、と。

少なくとも僕の耳には、それが成功しているように聞こえます。
あ、いえ、
安済知佳さん大好きですし、あくまでもこの作品に限っては、の話です。

僕にもリアルで娘がおりますし、現実を知った身としては
  こんなんじゃね-よ
とか思わなくもないですが。正直、眩しくて目ェつぶれそうです。


このメイン二人に次ぐ功労賞は、
僕的には、おっとり癒し系の羅砂を演じた安野希世乃さんにあげたいなと。

ナレも含めた彼女のゆるいお芝居は、
作品全体の色調を決めるのに必要不可欠なものでした。
キレキレのツッコミを入れる佐倉綾音さんとの対比も絶妙でしたし。

その他、チョイ役に
大塚明夫さん、緑川光さん、浪川大輔さん、能登麻美子さんとか、
豪華すぎるだろ。音響費いくら積んでるんだ。
{/netabare}

僕的なおすすめ度としては、Sランクの作品です。

コメディパ-トを楽しく観ながらもストーリーの続きが気になり、
最後は納得の大団円。
コメディとストーリーものを両立させようとして失敗した作品は、
それこそ星の数ほどありますが、
この作品はそれに成功した例の一つだと思います。

物語の性質上『絶望先生』みたいな尖り方はしていませんが、
それでもマンガ家を対象にした自虐ギャグや黒ギャグは痛快そのもの。
{netabare}
  そもそも漫画家なんて全員ロリコンじゃねえかっ
{/netabare}
なんて台詞、ふつうはオンエアしませんて。


いや、オレはもっと久米田のキレキレのギャグが見たいんだ、とか、
親子愛だとか昭和の感性おしつけんじゃね-よ、
なんて言っちゃう方には、正直、おすすめはできません。

そうではない方、ほどほどの業界コメディを楽しく観て、
ときおり、そして最後に、
家族愛というものをじんわり感じたい方には、好適の逸品であります。


ちなみに、評判のいい大滝詠一さんのED曲『君は天然色』、
それにまつわる逸話を、
ほかの方のレビューではじめて知りました。

いやあ、あにこれって勉強になりますね。ほんと感謝です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

高レベルギャグと高レベル感動の、フュージョン♪

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルは、シチュエーション・コメディ。でも、泣ける、ハートウォーミングなファミリードラマを内蔵している。

久米田康治さんは、勿論、名前は知ってるし、「さよなら絶望先生」「かってに改造」などの代表作があるのは知っていたけど、なぜか一切読んだことがなかった。

んで、本作を観て、「こんなにちゃんと力がある漫画家さんだったんだな」と感心し、これは過去作も読まなければいけないなという気持ちになった。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作は、全てにおいて非常にレベルが高い。

独特ながら美しい作画。OP、ED共に今期1、2争うクオリティの音楽。レベルの高い毒舌ギャグ。そのギャグすら前座になりかねないレベルの感動要素。

個人的に一番素敵だと思ったのは、2話の10歳箱の中身(浴衣)を見た後藤可久士が「驚いた」こと。「驚く」ということはつまり、中身を「知らない」ということで。まず、10歳箱という、「自らの死期を悟った母親が娘に残したプレゼント」がすでに充分に素敵すぎるのに、その中身を、旦那である後藤可久士が「知らない」。つまり、亡き妻への愛を貫き、中身を覗いてないってことでしょ? それって、あまりにも切なく、あまりにも素敵だなと。

久しぶりに、アニメで泣いたシーンでした。

で、じゃあなぜ「☆5」にしないの? と言われたら、それもまた、この「10歳箱」が関係していて。

まず1つ目に、最終話で、姫の母(後藤の妻)の死因が「海難事故」となったことで、「え? (そんな突発的な死に方なら)じゃあなんで10歳箱とか用意してるの?」「まさか、10歳箱とかも父親(後藤可久士)が用意してたの?」「まあ、姫に母親の愛情を感じさせるために、ウソついて用意してたなら、それはそれで良い話だけど、死にゆく母親が用意したのに比べれば落ちるよな」と思ってしまったこと。

これに関して、wikiでは「(後藤夫人)用意周到な性格で、娘と夫のためにその年齢に応じた物品を収めた箱(年齢表記付き)を押し入れに入れていた」とあるけど、その説明はちと苦しいんじゃないかと思う。海難事故は、「今でも妻を探し続けているという美談」につながり、漫画家をやめるきっかけにもなってるし、貯金がない理由付けにもなっているから良い設定だとは思うけど、ちょっとそれまでのシーンと喧嘩しちゃったなと。

個人的には、普通に病気で死んじゃったか、病気を治すために海外に渡航する時に事故に遭ったくらいのことが、さらっと話をするか、(説明まではしなくても)例えば記事の一部に書き込んでいるくらいあっても良かったんじゃないかと思う。

次に、2話でなんで泣いたかというと、「おバカコメディと思っていたのに、不意打ちをくらった」から。ああいう入れ方が、感動要素としてはベスト。

ところが、(これは、アニメ化に際してなのか、原作通りか分からないが)「毎回のように、最終盤に感動要素が挟み込まれる」ことによって、「泣かせるための技巧」のように感じてしまった。個人的には、「感動要素やシリアスの存在しない、ただのおバカコメディ回」があって、時折、不意打ちのように「感動」「シリアス」の要素を入れてくる構成の方が、より際立ったかな?と思う。

あと、最終回は怒濤の伏線回収が素晴らしかった。定番ながらも、感動的な展開。幸せを感じるラスト。

ただ、欲を言えば、やや駆け足かな?とは思った。本作の場合、「必要不可欠」な回は意外と少ないので、中盤の1話をカットして、11、12話を「姫18歳編」とした方が、より良かったと思う。もしくは、13話構成にするか。

1話にあれだけ詰め込まれると、翻弄される楽しさはあるものの、じっきり味わった故の余韻みたいなのは薄れる。なんなら、「同じく記憶喪失になっていた妻が見つかる」くらいのドベタなハッピーエンドでも、私は好きだな。

と、「重箱の隅をつつく」ような批評もしていますが、それはあくまで、この作品が素晴らしく、序盤のクオリティなら、☆5、お気に入り棚まで考えるくらい好きだったから。だからこそ、終盤のちょっとした粗が気になってしまった。

ただ、本作で私は、久米田さんのセンス、バランス感覚の良さは分かったので、総括にも書いたが、過去作を読んでみたいと思った。

良い、アニメでした♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆5
良い意味で、タイトル詐欺だな。「絵」が綺麗な作画。漫画を意識してるのかな? かくしごと、描く仕事(笑) OPイイね♪ あらら、アララギさんじゃないですか(笑) 無職は無色、何色にもなれる。素敵だな(笑) まあ確かに、無職とニートは、やる気の差があるからな、ニートは「職に就く気がない」から、何色にもなれんしな(笑) 藤田さん(笑) 落ち着いた感じ(笑) 描きたいものを描かせないのが仕事(笑) オシャP(笑) いや~面白い!

2話目 ☆5
先生、勘違い(笑) 悪意はないけど、しんどいよな。ぽけー(笑) ヒマだから漫画描く、まあ、もとは漫画好きな人達の集まりだしな。大量の白い粉(笑) 検索ワード(笑) どちらかといえば、非社会団体だけどな(笑) やばい、10歳箱、泣けるな。母親の想い。そして、その中身を後藤先生が知らなかったとこれが、また泣ける。つまり、妻への愛をずっと貫いているということ。16歳箱に、鍵が入ってたのかな。Bパートは特に良い。

3話目 ☆4


4話目 ☆3
古い物が、、、泣けるな。載る前、名前(笑) 可哀想な人(笑) 誌偉王(笑) モテるな~、後藤先生。先生、可哀想な人になってる(笑) 額縁(笑) 最後に少し、泣かせにくるのがズルい、が、毎回だと技巧的に感じてしまうな。不意打ちが良いのに。

5話目 ☆4
BLEACHへのディスりが的確なんだが(笑) 自分が当番にされてた(笑) ラストがな、技法になってきた。やっぱり、金が良いです(笑) 箱の続きが、で良かった。

6話目 ☆3
子供がいるから、親になれる。子供がいなければ、ただの年寄り。byみつを (笑) そんな謙虚な姿勢に、なれたら良いな~。

7話目 ☆4
パパだけで飼うもん(笑) 漫画の7割はアシスタントの絵(笑) ネットで知り合って、1回だけやった子(笑) 藍は青に寄せる(笑)

8話目 ☆


9話目 ☆4
年末は編集者が休むためのもの(笑) 先生は蔑称(笑)
パーティーくらい、やらんの? 言いきった(笑) 漫画家なんて、全員ロリコン(笑)

10話目 ☆4
家族会議がしたい(笑) 今回はアンジャッシュ風。案外そういうもの(笑)

11話目 ☆


12話目 ☆4
怒濤の真実。僕が担当だったから(笑) 綺麗におわったけど、やや駆け足かな?
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 41

62.7 2 パロディで鎌倉なアニメランキング2位
探偵オペラ ミルキィホームズ 第2幕(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (479)
2187人が棚に入れました
怪盗や探偵が「トイズ」と呼ばれる特殊能力を使って活躍する近未来の世界「偵都ヨコハマ」で、探偵を目指す4名の少女「ミルキィホームズ」を中心にした、パロディやギャグが展開される。原作はゲーム『探偵オペラ ミルキィホームズ』であるが、その設定を踏まえつつも独自のストーリー展開になっている。
第1期同様、トイズをなくしたミルキィホームズが、その力を取り戻そうと奮闘するドタバタコメディである。ただ、本作では、舞台となる偵都ヨコハマにて、「大探偵国際博覧会」(通称「探偵博」)が開催されるという新設定が加えられた。そのため、「大探偵国際博覧会」にまつわるさまざまなトラブルが発生するなど、「大探偵国際博覧会」が重要なファクターのひとつとなっている。また、ミルキィホームズは探偵を目指しているが、「探偵」という職業について内省する描写があるなど、「探偵」とは何なのかその意義について考える点が、主題のひとつとなっている。

声優・キャラクター
三森すずこ、徳井青空、佐々木未来、橘田いずみ、明坂聡美、岸尾だいすけ、寺島拓篤、下野紘、南條愛乃、新谷良子、田村ゆかり、沢城みゆき
ネタバレ

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

生徒会長・・ 少しくらいミルキーホームズに食料を分けてあげろよ・・・ そうすれば少しはまともになると思うけど・・

この作品の世界観

この作品の世界では一部の人間が「トイズ」超能力をもちその力は人により、使う人物によりその能力は違う。ある人は馬鹿力を。ある人は五感強化。などの能力を得ます。この世界はそんな「トイズ」を持った大怪盗と名探偵との戦いです。

ストーリー

トイズを再度なくした。ミルキーホームズはだめだめなグダグダな日々を送っていました っと思いきや、食料が足りない日々だったので、毎日農業をする日々を送っていました。そして、敵の怪盗帝国のボスのアルセーヌは毎日お宝を盗んでいましたが、その盗みあhかなり退屈でした。戦う相手がいなかったからです。この作品はそんな超グダグダでだめだめでだめだめなミルキーホームズのトイズを取り戻し、まともな探偵にする話です。

私の感想。

1期よりもっと楽しめました。っと言うか、1期よりミルキーホームズが人間として、落ちていると思いました。あれはもう、探偵ではないですww だって、探偵学校の授業にまったく出ていないし、探偵の仕事をしているシーンはこの作品にはほとんど・・いや、・・ う~ん あったかな・・・ たぶんあります。 信じてあげてください。

この作品で一番私が気に入っている所は前作同様、キャラクターデザインです。もう、だめだめのだめだめのミルキーホームズですが、かなり可愛いです。超萌えです。微笑んでしまいます。何であんなに可愛いのでしょうか・・・ たぶん毛の色なのでしょうか・・・ あの明るいライトでカラフルな色、超萌えです。

{netabare} 私がこの作品を見て一番笑ったシーンは怪盗帝国がミルキーホームズに果たし状を贈るシーンです。はじめはコーデリアの頬ぎりぎりな所を通り過ぎ後ろの壁に刺さる感じでしたが、まったく気づかず、次に撃った先は(猫の)かまぼこの餌にわざと刺し、とうとうきずきましたが、漢字が読めず、「たし ミルキーホームズへ」っと読み、次はすべてひらがなにして、「はたしじょう ミルキーホームズへ」でしたが、文章が立て読みな事を知らず、横に読んでしまい、「えろしってる」っと読んでしまった所なんか、腹を抱えて笑いました。もう、最高ですww{/netabare}

あと、この作品に出てくるトゥエンティ / 二十里 海の変体度にはかなり笑いました。あんな変体、すぐに警察に捕まれって感じですよ!怪盗としても、人間として、最悪だと思います。

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

よくトゥエンティの近くで意味不明な攻撃がされているシーンが多かったですが、その攻撃しているものはなんだと思いますか? 超能力? トイズ? いえ、違います。トゥエンティは意味がまったく分かりませんが、乳首が超長くなったり、でき、自由自在にコントロールできます。正直 ドン引きです。 気持ち悪いです。 まったく美しくありません。きもちわるいです。 

オープニング

「ナゾ! ナゾ? Happiness!!」
1期よりもレベルが上がったオープニングです。かなりこのオープニングを気に入っています。私が一番気に入っている所ははじめのミルキーホームズを一人ひとり説明していく所です。かなりキャラクターの魅力だ出ていますし、そしてネタバレがまったくありませんでした。ってか、はじめのミルキーホームズの説明の所、超萌えます。私が一番気に入っている所はエルキュールの説明の所です。はじめは涙目ですが、だんだん笑顔になっていく所を描くなんて最高級に萌えだと私は思います。まあ、私が一番好きなキャラクターはシャーロックですが・・・

エンディング

「Lovely Girls Anthem」
むちゃくちゃ可愛い曲です。かなりの速さで私の脳内に侵食しました。って言うか、一度聞いたら、ほぼすべて侵食されました。他の人はどうだか分かりませんが、私は一瞬で脳内侵食されました。このエンディングの画像もかなり萌えますし、可愛いですし、曲に合っていまし、ネタバレもありませんし、最高です。唯分からなかった所はなぜトゥエンティがこのエンディングの画像に入っていた事です。唯一の男が入っている所が分かりませんでした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

理屈抜きで愛してやまない作品

このミルキィホームズ2期(以後、第2幕と書きます)はあまり評判が良くないようなのです。
特に1期ファンからの非難が多い印象があります。(原作ファンの方はもう1期の時点でアニメは別物と認識しているからだと思います)

可愛い萌えキャラなのに、毒のあるギャグ、度の過ぎたパロディ、そして意外に熱い最終局面。そんなギャップが視聴者の心を掴んだ1期。

そして第2幕で進められたのはさらなるギャグ&パロディの道でした。そのためにキャラ萌えや基本設定さえもかなぐり捨て全速力で駆け抜けて行きました。

それはあまりに早すぎて、視聴者さえも置いてきぼりにしてしまったのでしょう。評判も、そしておそらく売上も芳しくないものでした。



でも、その置いてきぼり感がとても心地よかった人間もいるのです。

スタッフの悪ノリが過ぎた、いやそれが好きでした。
遊び心なんて生半可なレベルじゃなく、埋め尽くさんばかりにギャグとパロディが詰め込まれている、その濃度が肌に合っていました。
1期のノリはゆるすぎて合わなかったので、あれくらいが好みです。

元々の可愛げのあったキャラクターが崩れていくさまもいっそ清々しく、むしろ好感度が上がったくらいです。
1期では素でおかしかったのはコーデリアさんだけだったのに、第2幕では全員おかしかったですからね。常人だったエリーまで・・・。
あの狂いっぷりはまるで地獄絵図。滑稽です。



ただ、視聴者の求めているものとスタッフが追求していたものがすれ違ってしまっただけです。
監督の森脇真琴さんも、構成や脚本のふでやすかずゆきさんも快調でした。
(江夏由結さんも凄かったです)

ミルキィホームズが関わる事件のユニークさ、その解決(オチ)に至るまで先が読めない楽しさ。
1期同様くだらない騒動だけではなくて、しっかりと探偵の本分を問い直し事件に立ち向かっていく熱い展開もありました。

意外な真犯人発覚からの超展開、これも爆笑させてもらいました。脇役が主役の出番をかっさらっていくあの感覚、大好きです。
最終局面では謎の感動が・・・。個人的には驚きと感動の連続でした。

それから、第2幕ではシャロとアンリエットの関係に力が入っており新たな新境地さえも見いだせました。
最終話はもう、冗談でなく感動しました。


こんなの何が良いんだよ、と言われたらもう全部としか言いようがありません。
スーパーミルクチャンやはれときどきぶた、アザゼルさんやあいまいみー。

そんなちょっと変わった笑いが好きなズレた感性だから仕方ありません。


そして何より、シャーロック・シェリンフォードちゃんの可愛さが尋常じゃありません。
そう初めて{netabare}鼻フックされて醜い表情を晒す{/netabare}彼女を見たとき、ときめきました。
可愛い声して鬼畜で外道な行い・・・ミルクに似てますね。
人でなしまで堕ちた彼女を見てやっとギャップ萌えを感じたんです。
だから、好きなのは他の何物でもなくこの第2幕のシャロちゃんです。


評価こそ低かろうとも、自分の中でこの第2幕は一期を超え素晴らしいカオスアニメとなりました。
歌劇(4期)も是非第2幕路線へ回帰してリベンジしてほしいですね。




評価について
{netabare}
物語と声優の評価を下げた要因は『アイツ』です。
2幕は全体的に好きですが奴だけは好きになれません。
キャラ付けなのは分かっていても、喋りと声が汚い(笑)
声優に罪はありません。こればっかりはあれを生み出してしまったスタッフの功罪です。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14
ネタバレ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

【ラードの世界が】ハイクオリティ不条理アニメの代表選手【広がるんだブゥー!】

相変わらず畳み掛けるような不条理ギャグの応酬
奈須きのこの言葉を借りるならば「GA好きにオススメ」はまさにピッタリの一言
しかもハイクオリティというタチの悪さw
キャピキャピとした声優陣が送るうるさいアニメが苦手な方は絶対に見てはいけませんwww
明坂聡美さん曰く、第1期よりアドリブに対して寛大になったらしいですw
トゥエンティがよりうるさくなったのはそのせいwww



さてさて、今作は間違いなく2012冬期アニメで一番作画の良かった作品ですよ!
第1期との差が一番出てているのも作画方面、なのでここでちょいと作画のお話をば・・・

第1期では沼田誠也(キャラデザ)や吉原達矢(1期6話作監)の手による実験的、冒険的なアニメーションがなされ賛否を問わず大いに話題となりました
今作は制作に余裕が出来たのか?どちらかというと安定感重視の作画スタイルになり、丁寧に描き込まれた絵柄が中心に
おそらく今回からJ.C.STAFFと共同制作になったアートランドのスタッフの影響が少なからずあるのでしょう

でもしかし、随所に第1期で培われた作画演出の数々が散りばめられて定着しているのが分かります
例えば『太目のアウトラインにハンパなく描き込み線の細かい筋骨隆々としたマッチョの描き方』とかwww
あーゆーのが第1期では特定の回だけのものだったのですが、それが今作ではほぼ毎話行われているのです

そんな意味では【↓インパクト方面はダウン↓】しましたが【↑全体のクオリティはアップ↑】したというのが総評です

個人的なオススメは國行由里江さんというお方が作監を務められた第4話と第9話
理由は次子さんが可愛く描けてるからwww



その他メインスタッフの中で一番目立った変更点は美監が小林七郎→久保友孝に変更となったことでしょう
かの名門スタジオ『小林プロダクション』は既に解散となってしまっているためいたしかたないことですが、一応のこと柔らかい水彩画のタッチは引き継がれていまして違和感みたいなものは無し
ただし今作では舞台となる鎌倉や横浜のロケハンが徹底され、写実的な背景なんかも多少取り入れられたりしてますので、まあ好みの別れるところかもしれません



相変わらずお馬鹿なシャロ
金と食い物に意地汚いネロ
ムッツリスケベなエリーさん
そしてコーデリアさん、可哀想な娘www
{netabare}今作最大の謎(笑)森・アーティは来期持ち越し!?てか元気くんガンバレwww
あと小山力也さんに「~なんだブゥー!」言わせるなやwww{/netabare}
とにかく笑かしていただきやした^q^



いやはやしかしw
東京では第1期放送終了後に3回は再放送してましたよwww
また再放送の日々が始まるのかと思うと色んな意味で泣けてくるwww
ブシロード金余りすぎワロタwww

最後になりましたが、ちなみにオイラはネロ派^^b

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15
ページの先頭へ