ピッチャーでスタジオディーンなTVアニメ動画ランキング 2

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66.0 1 ピッチャーでスタジオディーンなアニメランキング1位
グラゼニ(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (106)
353人が棚に入れました
年俸1800万円の投手、凡田夏之介(26歳 独身)は今日もマウンドに上がる。「グラゼニ」を夢見て!

凡田夏之介(ぼんだなつのすけ)はプロ野球・神宮スパイダースの左の中継ぎ投手だ。入団8年目の26歳。年棒1800万。毎試合、打者の年棒をチェックし、肩を作って出番に備える。今日の対戦選手は大阪テンプターズの代打の代打、右打者の土井。2人の子供を抱えて社会人野球から26歳で入団した4年目の選手で、年棒は700万。今日打たなければ2軍降格。来年の契約も危うくなる。だが夏之介は全力で立ち向かう。明日は我が身だからだ。

年棒”をテーマにしたプロ野球マンガ。成果主義のプロ野球を、夢を売る徹底した格差社会として捉え、シビアな世界で生活のために生き抜く投手・凡田夏之介の姿を描く。

声優・キャラクター
落合福嗣、M・A・O、二又一成、乃村健次、石野竜三、浪川大輔、星野貴紀、松本秀夫

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

スポーツを金で量る異質のテーマ

アニメーション製作:スタジオディーン(昭和元禄落語心中、GIAANT KILLING)、
監督:渡辺歩(宇宙兄弟)、シリーズ構成・脚本:高屋敷英夫、
キャラクターデザイン:大貫健一、原作:森高夕次、漫画:アダチケイジ

プロ野球の裏側を見せることを意図した異質の作品。
基本的には1話完結の形になっているため、気軽に観ることができる。普段はあまり目立たない選手たちに焦点を当てているのが興味深い。中継ぎ投手や2軍選手、引退間際の選手、引退後に何をするかということなども取り上げてプロ野球のいろいろな面を見せてくれる。

プロ野球選手にもさまざまなタイプの選手がいて、面白かったのは明らかに横浜ベイスターズの三浦大輔をイメージした原武投手の話。三浦は速球派で強気な性格の投手だったので、リーゼントの髪型や「番長」というイメージ以外は全く似ていないのだが、この投手の投球間隔が際立って長いというのは面白かった。現在の日本プロ野球機構では、無走者の場合、捕手から投手がボールを受けて15秒以内に投げなければならないというルールがある。それができなければボールを宣告される。だからこの話は、ルールが明確に適用される以前のことなのだが、昔は本当に原武のような投手がいてイライラさせられた覚えがある。「いつ投げるんだよ!」と突っ込みたくなる投手が本当にいたのだ。これも駆け引きのひとつだったのだが、現在では試合時間を短縮する目的によって、ルールが厳格化されている。

今回の全12話ではつながっていく話があまりなく、そういう意味では継続視聴がなかなか難しい作品だったかもしれない。特に盛り上がる訳でもなく、絵が綺麗だったり、動きが良いわけでもないので、なかなかポイントが少なかったのが残念なところだ。しかし、野球選手の悲哀を感じることのできる、じんわりとした味わい深さがあるのは確かだ。
そして、最終話で登場したユキちゃん絡みの話は面白いので、今秋からの放映が決定した2期に期待したい。
(2018年7月6日追記)

1話視聴時レビュー
野球漫画といえば、『巨人の星』に始まり、『アパッチ野球軍』や『侍ジャイアンツ』『男ドアホウ甲子園』『野球狂の詩』『あぶさん』『ドカベン』『プレイボール』『タッチ』『MAJOR』など数多くの作品が描かれ、高い人気を誇ってきた。昔はどちらかというとトンデモ展開の作品が多かったが、最近ではよりリアルに寄せた作風が多くなっているようだ。これは、年を追うごとに漫画やアニメを見る大人の割合が高まり、あまりに現実離れした展開だと読者や視聴者が付いてこないことも理由に思える(とここまで書いて、最近では『ONE OUTS』という漫画があったのを思い出した。あれは現実離れしたぶっとんだ話だったが、なかなか上手く作っていた)。

そんななかで制作されたのが『グラゼニ』だ。私はモーニング連載開始から原作を読んでおり、昔は必ずチェックする漫画のひとつだった。まず発想が新しい。主人公の凡田夏之助はスポーツ選手でありながら、年俸で選手を量るという特殊な考え方の持ち主。普通なら技術やパワー、運動神経などで選手を評価するところを「金」で判断するのだ。

1話では、年俸1800万円の凡田が1億を超えるような選手を抑えると、どのように評価されるか、逆に2軍から上がってきたばかりの打者が年俸1800万円という凡田のような微妙な投手に打ち取られると、どのような結果が待っているかというシビアな世界が描かれる。またそういう理屈は野球社会だけでなく、引退した野球選手が解説者になっても付いて回る話で、野球選手の悲哀が面白おかしく描かれている。

今では『グラゼニ』の漫画からは遠ざかっていたので、改めてアニメで見てみると、なかなか楽しめると思った。元々の漫画の作風が古臭く、動きが良いわけでもないので、ストーリーや展開を気軽に楽しむタイプのアニメだろう。

主人公の凡田の声優は落合福嗣。三冠王を獲得し、監督としても活躍したプロ野球選手・落合博満の息子だ。『灰と幻想のグリムガル』のモグゾーの役などで知られており、初の主人公役に抜擢された。1話を見た限りでは無難にこなしたという印象。高い声になると古谷徹に似ているところもあるので、色々な役ができるようになるかもしれない。
(2018年4月初投稿)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 41

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

グラウンドには銭が埋まっている

この作品の原作は未読です。
正直作画が好みかと問われると普通…可もなく不可も無く…という感じなのですが、プロ野球に対する視点がとても面白い作品だと思います。

ジャンルは野球…
野球マンガといえば最近ではダイヤのAやメジャーが有名ですが、これらの作品に共通するのは、誰もがダイヤの原石で磨けばスーパースターになれる素質を持った人が主人公であること…
恵まれていない一面を持っていながらも、それを凌駕する素質を持って生まれた存在であること…

しかもプロ野球の様に、負けても次のある試合を戦っている訳ではありません。
負けたらそれきり…そんな崖っぷちでの戦い…
己の力量を知り、目標を定め、なりふり構わず全力全開で打ち込む姿に私たちは熱い気持ちと感動を貰いながら、視聴を続けてきました。

本作品もジャンルは野球なのですが、少なくても上にあげた作品とは明らかに一線を画す作品です。
何故なら、この作品で一番重要視しているのは試合によって動く「お金」なのですから…

この物語の主人公は、プロ野球のスパイダースに所属している凡田夏之介…
プロ8年目で年俸1800万円の中継ぎ投手なんです。
プロで8年やっていくのは凄いことだと思いますが、一流で括られるグループには恐らく入っていない選手だと思います。

でも、むしろプロ野球の選手ってこういう中間層が一番厚いのかもしれません。
だからしのぎを削ることができる…切磋琢磨できる環境が整っているんだと思います。

1軍から2軍に落ちたらどうなるか…
ピッチャーが大事な場面で打たれたらどうなるか…
打者でも大事な場面で打順が回ってきた時、打てなかったらどうなるか…
何となく想像するのは易しいと思いますが、それはあくまで推察の範疇…

この作品では、そういうギリギリのラインでせめぎ合っている人に焦点が当てられているんです。
だからプロ野球とはいえ、まさにサラリーマンそのもの…
だって、私の様なサラリーマンも自らの技術を駆使して会社にどれだけ貢献できるか、で査定される訳ですから。

ただし、サラリーマンとプロ野球選手の唯一にして絶対の違いは「安定」ですけれど。
サラリーマンは、若いうちは給料も低いし下積みの仕事だって少なくありません。
それでも、プロ野球選手ほど有名にはなれなくても、成果を上げ続ければおのずと会社での評価は上がり、それが給与に直結する訳ですから…

だから凡田もお金にはとてもシビアです。
公式HPにも記載されていましたが、プロ野球の世界は相当厳しいです。
・30歳を超えたらあと何年できるか分からない
・引退してコーチや解説者になれるのはほんの一握り
・引退後は年収100万円台の生活に陥ってしまう人もいる
・プロ野球選手は現役のうちに稼がなければならない!

確かに、プロ野球を目指す人って人生の全てを野球に注ぎますからね。
それでもプロになれる人自体だって少ないでしょうに…
それでもやっぱり将来の事を考えちゃいますよね…

そして凡田にも気になる女の子が出来るんです。
1流選手が女子アナやモデルなどと華々しい結婚していく中、凡田の目に留まったのがとある定食屋で働く看板娘のユキちゃん…
可愛いしCVがM・A・Oさんなので、見応え十分です。

気になったのが、ユキちゃんが出てくるのが物語の終盤なんです。
だから出てきたのも少しだけ…
「え、これで終わり?」と拍子抜けの感じだったんですけどね。
そしたら秋アニメでまさかの続編発表…
こういうサプライズ…大好きです。

オープニングテーマは、サイプレス上野とロベルト吉野さんの「メリゴ feat. SKY-HI」
エンディングテーマは、土岐麻子さんの「SHADOW MONSTER」

1クール全12話の物語でした。
次期ではユキちゃんとの仲が進展するのか…
凡田の成績と同じくらい気になります。
とにかく続編が楽しみです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

転がる夢と現実、追記 分割2クール目を見ました

追記:2クール目も面白かったよー、選手の裏話より
   セリーグでのスパイダースの戦いと契約更改の話がメインだったよー
   グラゼニって35巻も出てて続いてるんだね、いつか読むよ。
   凡田、応援してるよー(追記ここまで)



「父さん、プロ野球選手になったよ」

26歳左の中継ぎ投手、年俸1800万円、高卒のプロ野球選手
現実の夢の舞台きらびやかな世界の端で戦います。


{netabare}名前はグローズ・エニ、あだ名は「グラゼニ」
誰も知らないような中米の日系3世
メキシコのウィンターリーグでは当時19歳の球速MAX137km、変化球はチェンジアップのみの左サイドスローの投手
スカウトが背番号を見間違え、放出したかったチームが手放した。

生涯の球速MAX144km、変化球はチェンジアップとカットボール、
築き上げた記録は203ホールド、255セーブ
中継ぎ9年、抑え7年のプ1軍生活16年
ヤクルトスワローズ一筋のプロ野球選手として18年の鉄人
ついた通り名は『静かなるボンバヘ』『ベンチのスマイルダイナマイト』
リーグ優勝5回、日本一2回に貢献した。

名も無き左腕の苦難と笑顔と涙に満ち溢れた物語、
そこに時々ぶち込まれているプロ野球の仕組みと裏事情。
グラゼニが国の豪邸と日本との懸け橋を築くまでが描かれた
波乱と野球ストーリーがここに。{/netabare}

だと思ってた。原作の表紙を見た感じ。


ヤクルトスワローズファンの私には嬉しい
主役チームは神宮スパイダース。
主人公は凡田夏之助、左の中継ぎ投手
監督はノムさん(笑)

現実のチームや選手・球団関係者のオマージュとリスペクトが散りばめられており
リアル野球ファンにとっつき易い。
{netabare}広島の前田の話がやっぱツライわ、現実だとそれで引退したからなぁ{/netabare}
野球を知らない人にも
プロ野球の商売と商品にてついてそこそこ分かり易く教えてくれます。

この世界のプロ野球選手の年俸は若干抑え目な気がする。
モチーフとする時代が2000年前後なのかな。
と思って調べてみたら、2018年の今とあまり現実離れしてない数字だったことに驚愕。
この世界、マジで厳しいわ。

物語は凡田を中心に
1軍選手、2軍選手、外国人選手、
元野球選手、解説者、コーチ、監督、オーナー、
新聞記者、球団関係者などなどの
野球生活や私生活の両面から選手を描いていく。

凡田がええキャラしてます。

本当にこの世界は世知辛いです。
何がって?
OP・EDとメッチャ押してる料理店のかわええ店員さん{netabare}
たった一話しか出てこないし、凡田のこと全然好きにもならなんだよね。{/netabare}

昭和漂う作画にキャラデザ
CGを使うところは凡田のみ、
投手や打者のフォームは凡田のピッチング以外は変なの多いし雑www
しかし、その安っぽい感じがいいんですよね~♪

けどね、俺はこう思うんだ
凡田みたいなヤツが夢(ゼニと美女)を掴むから
プロ野球に夢があるんだって、勝手に信じてる!!

・・・普通にいいピッチャーだと思うけどなぁ。
活躍して欲しいなぁ。
目指せ年俸1億円越え!!!!!
それで3年働いて将来安泰♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

68.4 2 ピッチャーでスタジオディーンなアニメランキング2位
グラゼニ シーズン2(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (58)
197人が棚に入れました
9月、神宮スパイダースの凡田夏之介は4ヵ月ぶりにやっと一軍に復帰した。交流戦直前のこと、先発投手がカゼを引き、中継ぎ投手の夏之介が急遽名古屋で先発した。ところが、打者走者と2塁上で交錯して右手首を骨折してしまったのだ。だが、チームは幸運にも優勝争いをしていた。中継ぎ投手として頑張って優勝に貢献すれば、棒に振った4ヵ月分を挽回できる。しかし、出番がなく、夏之介は焦るばかりだった。



声優・キャラクター
落合福嗣、M・A・O、二又一成、乃村健次、石野竜三、浪川大輔、星野貴紀、松本秀夫

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

社会人&一般向き リアル過ぎるプロ野球選手の悲喜こもごもを描いた異色作 

☆物語の感想☆

2期の作品ページが、放送が始まってからもあにこれに暫く無かったけど、
いつのまにかできてたんですね。。
まぁそれだけ注目されてない作品だったんでしょうけど。

原作の方は3,40代以上のサラリーマン世代には人気のようですが、
(芸能人や評論家などのファンも多い模様)
アニメはそもそも昨今の円盤有りきの作品とは異なり、
スカパーでの放送ということもあり観た人は限られるでしょうが、
1期は結構好評だったようで、続編は当初予定されてなかったのかな?
まぁアニメとしてのクオリティは低く、如何にも低予算やなというのが明らかでしたが、
物語自体はかなり興味深く、プロ野球選手の普段の姿や裏話、
プロの世界の現実は本当に厳しいなというのが良く解る内容でした。

大抵の場合野球アニメと言えば、
殆ど内容は似たり寄ったりの青春王道モノとかスポ根モノなどばかりで、
「巨人の星」や「ドカベン」「キャプテン」なんかのクラッシックな作品から、
やってることは大して変わらないんですけど、
それはそれで普遍性があって少年なんかに夢や希望、勇気を与えるような内容は、
時代が変わっても支持されるものなんだとは思いますが、
この作品に関しては、ある意味大人向け、
180度正反対の徹底したリアル路線&業界の裏側を描いているのが何とも新鮮。

主人公は年俸、お金のことばっかり考えてる左の中継ぎ投手。
左の中継ぎって、1ポイントからロングリリーフまでやらされる便利屋的なポジションで、
時には敗戦処理にだけっていう時もありますが、
必ずと言っていいほど大体の球団に一人は居るんですよね。
逆に言えばこんな地味なポジションだからこそ成り立ってる物語とも言えますが、
キャラ設定は実に上手いですね。

正直1期の1話で金のことばっかり言いすぎて好意的にはなれませんでしたが、
まぁこの作品はそういう路線ですよ、っていうのを観た人に強烈に印象付け、
視聴者をふるいに掛けたってことでしょうし、
1話でもうええわ、と思った人と面白い、と思った人にはっきり別れたことでしょう。

で、内容の方なんですが、
もうこれ殆どリアルなあるあるネタやん、って感じで、
試合最中の様子からリアル過ぎるプロ野球選手やその後のドラマまで、
従来の野球アニメ的には派手さが全くないとは思うものの、
野球好きの人には興味深いものでしょう。

毎年甲子園や大学、社会人で活躍した新人が、
ドラフトで指名され入団してくるときは大きく注目されますが、
毎年クビになる選手の事は殆ど報道されません。
ここ何年かは年末に戦力外通告されトライアウトに望む人たちの番組がやっていますが、
それ以外では新聞の小さなスペースに写真も無く数行載っているくらいがいいとこ。
入ってきた人数以上に辞めていく、辞めさせられる人の方が多いんですよね。

プロに入って1軍でレギュラーの座を掴んで長く活躍し、
所謂引退試合的なセレモニーをやって貰える人が、果たしてどれだけ居るか...
極端な話プロになっても体力的にまだ出来る段階でクビになる選手が殆どなんですよね。
で、プロを辞めてからの人生の方が当然長いし、目立った活躍ができなかった選手が、
どうやって食っていくか...こんな世知辛い話とか、子供が食いつくはずもないですわな笑

2期ではリーグ戦が終わって契約更改の所まで描かれていますが、
主人公の周りの選手たちの境遇が何とも切なかったり...でもこれが現実。。
ご都合主義が当たり前のアニメにおいて、
都合の悪い部分もリアルを貫いて描いているのが良いですね。

キリの良い所で終わったので、続編はあんまり期待できなさそうですけど
続きがあれば是非観たいですね。
1期では殆ど出番のなかった定食屋の女の子だけが唯一の癒やし的ポジションでしたが、
今後主人公との関係がどうなっていくのかは気がかりなところです。

☆声優☆

凡田役の落合福嗣って人は知らなかったですが、
あの落合の息子なんだとか...心憎いキャスティングでしたね。
その他今時珍しく、殆ど人気声優的なキャスティングは無かったですね。
唯一はユキちゃん役のM・A・Oさんくらいでしょうか笑

☆キャラ☆

主人公の金に固執し過ぎなところはあまり好きではないですが、
実際のところは口には出さなくても同じような事を考えてる選手は多いでしょうし、
こういうキャラは今までに見たことがないのでむしろ高評価。
この作品では上手く行ってるスター選手的なキャラには大した掘り下げがなく、
上手く行ってない鳴かず飛ばず的な選手や落ち目の選手を掘り下げて描いているのが良いですね。

☆作画☆

明らかに低予算な作品で、投球動作になると急にチープなCGになったりしますけど、
作画に波があるようなことはなく、ずっと一定なので特に気にはなりませんね笑
そもそもこの作品を観てる人の多くは作画とかを気にする層は少ないでしょう。
EDは2期になってちょっとだけ頑張りましたね笑

☆音楽☆

OPはなかなか中毒性ありな良い選曲で、頭のなかでサビがループしてました。
リアルな現実を描いた作品の中で、腐らず上を向いて頑張って行こう、
っていう前向きな歌詞もハマってて素晴らしかったです。
EDも土岐麻子とかアニメで起用するのも新鮮さを感じましたが、
OP同様2期になっても曲が変わらないってとこに驚きました。。
作中BGMもバリエーション的には少なくこちらも作画同様低予算なのは否めない印象。


アニメとしてのクオリティは低いし、
子どもやアニメオタクにも見向きもされない作品でしょうけど、
むしろ一般層が観れる大人向けの作品が少ない昨今としては貴重な作品。
秋アニメの中では楽しめた作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

グラウンドには銭が埋まっている ぱーと2

この作品は「グラゼニ」の続編に位置する作品です。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

「グラウンドには銭が埋まっている」という台詞は、本作品の主人公である凡田夏之介の造語、と物語の中で言っていましたが、今回wikiをチラ見したら元々は名称と呼ばれたプロ野球選手が発した名言を一部改変して引用したモノだったようです。
でもこの作品を見ていると、グラゼニとは「言い得て妙」だと思いました。

私たちがプロ野球を想像した時、真っ先に脳裏に浮かぶのはヒーロー的存在です。
メジャーの投打で活躍したり、平成の怪物など二つ名が与えられた選手が代表例だと思います。
ですが、そんなヒーローこそほんの一握りの人間でしかなく、大多数の選手は超格差社会であるプロ野球のシビアな世界を肌で感じているのではないでしょうか。

今回の物語は、シーズンの終盤に差し掛かった9月から始まります。
作品のタイトル「一軍復帰」を見てビックリ…
凡田は交流戦前に走者と2塁上で交錯した際に右手首を骨折するアクシデントにより4か月も戦線を離脱していたんだとか…
普通の野球アニメならシーズン終了と共に物語が一段落しそうですが、この作品は寧ろ球場以外が真骨頂と言っても過言ではないほどオフシーズンの展開も熱いんです。
そのため、2期のスタートがここからでも全く気にならないのがこの作品の特徴なんだと思います。

9月から球団のための尽力した凡田ですが、オフシーズンになってもイベントは各地で目白押し…
でも一番魅力的なイベントは「ファン感謝デー」ではないでしょうか。
私もリアルでとある球団のファン感謝デーに行ったことがありますが、シーズン中では絶対見られない対決が見れたり結構楽しませて貰った記憶があります。

でも、この作品を見て思うのは凡田については大きく2つ…
一つ目は彼の特技とも言える「他人の年俸を暗記していること」です。
確かに球団への貢献度合いの評価が年俸なので、プロなら全く気にならないことは無いと思います。
ですが、12球団の一軍選手の年俸をソラで言えるほど他人の年俸を覚えるくらいなら、他にもっとやるべきことがありそうな気がします。

2つ目は彼の魅力でもある「優しさ」でしょうか。
県人会などの集まりを大切にしつつ、先輩と後輩のどちらにも温かく接することのできる人柄はとても好印象です。
野球に対する真面目で直向きな姿勢も良いと思います。
まぁ、この作品を見ると中途半端な人間には結果が伴わない傾向が如実に現れているので自ずと姿勢も変わるんですけどね。

でも「優しさ」と「物怖じ」は、決して履き違えて欲しく無いと思っています。
特にユキちゃんに接する態度…言いたい事があるなら、もっとちゃんと伝えないと伝わらないですよ。
目を付けているだけじゃ駄目なんですからね。
定食屋の看板娘であるユキちゃん…手をこまねいていると、誰かに攫われちゃうかもしれませんよ。

特にユキちゃんの件についてはもう少し言いたいです…
1期よりはだいぶ改善されていますが、それでも物語後半にようやく登場するも出番は少なめ…
ユキちゃんとの掛け合いは、物語のもっと早い段階からの登場を希望したいです。
定食屋の他の客同様、私もユキちゃんに会えるのが楽しみなので。
まぁ、1期に比べるとインパクトは格段に上だったので、これ以上は仕方ないのかな…
しかも、声優さんはユキちゃんと同郷のM・A・Oさんだから、大阪弁との相性との相性もこれ以上ないくらいバッチリですし…

凡田とユキちゃんの仲がどうなるのか…
もしかしたら凡田の野球より気になるかも…という気持ちは抑えつつも普通に続きの気になる作品です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

本作品は1クール全12話の物語でした。
プロ野球選手を夢見る子供たちにとって、ある意味敷居を下げた作品なのではないでしょうか。
勿論、激しい生存競争にはなりますが、有名な一流選手しかプロ入り出来ない訳じゃない…
寧ろ大器晩成型の選手なら、プロになってから頭角を現す可能性だって十分秘めているのですから…
という事で、次期の制作も期待していますよ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

プロ野球よもやま話

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
プロ野球界の裏側にスポットを当てたアニメの2期。

1期同様に興味深い話もいくつかはありましたが、1期に比べて熱さがなく、、、てか、野球から離れすぎた話も多く、やや査定ダウンです。

契約更新は、厳しくいきます(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
もっと、「野球の話」「凡田の成長」を観たかった。

全体として、サブキャラばかり深める展開。

外堀ばかり埋めているというか。一期にあった、肩を作る大変さとか、中継ぎと先発の関係性とか、「野球の裏側」を観たいのに、今期は「野球人の裏側」が強すぎたかな。

あと、ユキちゃんと凡田の恋愛要素はもっと深めてほしかった。本作の縦軸になると思うんだけど。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
13話目 ☆3
OP曲そのまんま? 珍しいな。まあ、ケガはしょうがないな。凡田、意外と筋肉質(笑) 熱い展開になっていくのかな? EDは1期の方が好きだったな。

14話目 ☆3
野球を楽しむ選手。あのミスは嫌になるよな。ラブコメ(笑)

15話目 ☆3
若干うまくいきすぎかな? 樹、ちょっと嫌いになってるから、素直に応援できんな~。

16話目 ☆4
これは、複雑だな(笑) 凡田、戦犯回避か。なかなか展開が良い。

17話目 ☆1
ラジオ。こういう嫌な話はちょっと好きじゃないかな。

18話目 ☆4
なんかこう、複雑な話だな。でもなんか、良い話。良い話というか、染みる話。ちなみに、私は所沢ジャガーズ(西武)ファンですw

19話目 ☆4
う~ん、難しい判断だな。フロントも面白そうではあるけど。まあ確かに、打率は悪くないし、悩むよな。38歳、怪我明けか~。家族の問題。税金。外国人。フロントと現場。年はな~。台湾の球団、あるあるw

20話目 ☆3
ファン感謝デー。ユキちゃん、可愛いね。凡田と上手くいってほしいね。

21話目 ☆3
結婚に解説の契約更新、世知辛いな~。

22話目 ☆4
反社か~。厳しいよな。嫁さん、良い話や~。コーチ、嬉しそう(笑)

23話目 ☆3
契約更新。古狸(笑) お、ついにユキちゃんとのラブコメにいくかな?

24話目 ☆3
契約更新。かなり無理があるアピール。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
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