ライデンフィルムでファンタジーなおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのライデンフィルムでファンタジーな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月04日の時点で一番のライデンフィルムでファンタジーなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

80.6 1 ライデンフィルムでファンタジーなアニメランキング1位
ロクでなし魔術講師と禁忌教典(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (931)
5073人が棚に入れました
魔術と科学が共に発展した世界――ルヴァフォース。
魔導大国・アルザーノ帝国の南部に位置する「アルザーノ帝国魔術学院」はこの世界で最先端の魔術を学べる最高峰の学び舎である。
およそ四百年の歴史を有するこの学院は魔術の道を志す全ての者の憧れであり、学院の講師や学生たちも自信がその輩であることに誇りを抱いている。

この由緒正しき学院に突如として赴任してきた非常勤講師、グレン=レーダス。
「お前らに、本当の魔術ってもんを教えてやるよ」
《ロクでなし》と呼ばれるこのオトコの破天荒な授業が、今はじまる。

声優・キャラクター
斉藤壮馬、藤田茜、宮本侑芽、小澤亜李、高橋広樹、喜多村英梨
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ワルブレ難民救…ならず

2話までの感想
{netabare}学校の制服が可哀想すぎて辛い、これ年頃の女子には拷問じゃなかろうか、ってのが第一印象。
主人公は教師を辞めたくて仕方ないので無気力なのはさもありなん。
それでいて褒められると悪い気分じゃないってのもさもありなん。
ってことで自分は不思議とイヤミを感じませんでした、ロクでなしと謳ってるのに。
ここら辺は気を使ってるのかねー?
まぁそんなことよりも、ですよ。
学園にテロリストですよ、奥さん。
もう笑いが止まらん…これ、結構面白いかも知れない。{/netabare}

8話までの感想
{netabare}学園にテロリストの次は競技大会!
ここまでテンプレで迫るとホント潔いっていうか…他の方も書かれてるけど、伝統芸能だか無形文化財だかで“やり続けることに意味がある”って作品なんじゃなかろうか。
やんごとなきお方がクラスメイトってのもテンプレよなー。
「なんで処刑するために木に縛り付けるの?」や「正体隠すためにお土産屋に扮してたのに店そのままに立ち去っていいの?」など、突っ込みドコロを入れてるのもワザとなのかも知れない。
でもってお次のテンプレ展開は…リィエル登場で、あ、コレ強化人間ネタか。
戦闘力は高いけど精神が未熟ってヤツ、なにかに依存しててそれ以外の価値観に揺さぶられるってヤツ。
いやぁよくここまでテンプレネタ引っ張ってくるもんだなぁと感心。
更には人口呼吸、笑い殺す気か!
ってかそのネタ入れるなら海水浴も兼ねた社会見学だったんだから普通にそこで溺れたにすればいいのに、この無理やり感はやっぱりワザとだと思う、ギャグとして。
もうグレンは剣刺さったまんまピンピンして動き回らせた方が良かったんじゃないかな?ブラヴォみたいに。{/netabare}

9話までの感想
{netabare}↑の感想で強化人間ネタと書いたが、自分が思い描いてた以上にプルツーしててビビった。
雑誌や公式の予告や原作のネタバレとか一切見てませんぞ?ホウトウデス。
スゲーよまじで、ここまでテンプレに徹するか。
あれ?でも前回人口呼吸がどうこうってのは引っ張ることなくアッサリスルー…今後そのことに触れるのかな?
というより、原作未読でありながらアニメは物凄く急ぎ足だと感じる。
強化人間ネタも本当はもっと時間をかけて心のうつろい様を描くべきだろうに…急展開過ぎて唐突感が否めない。
クローン姉妹を倒すシーンだって凄惨なBGM流してお涙頂戴な方向に持ってくこともできたハズ。
恐らくクライマックスには世界の存亡に関わる大事件を持ってくると思うので、そこまで話を進めなくてはならないとアニメは急いでるんじゃないかなー、と思ったり。
まぁそこら辺も「展開はえーw」「傷治るのはえーw」「あんな血まみれの部屋見て信じて待ちましょうってww」とギャグとして解釈できる逃げ道を用意してあるのはスタッフの手腕かと。
ここまでテンプレ全開で来ると次どんなテンプレが来るのか楽しみではあるのだけど、ちゃんと伏線を回収するのであれば生徒達が一丸となってグレンのピンチを救うってネタが来るハズだが、果たして…。{/netabare}

12話までの感想
{netabare}↑でも書いたように、最後は「世界の存亡に関わる大事件を解決」&「生徒一丸となってグレンのピンチを救う」を予想してましたが、最終回手前の11話でクラス対決を済ませてしまったのでそっち方向にはならないと悟りました。
おや?じゃあ最終回はどんなテンプレネタを突っ込んで来るんだろ?と思いつつ(テンプレネタ入れてくるのは確定扱い)12話を見たら…。

卒業ネタキター!!!!

くっそw思いつかなかった、終末~でヒント出てたのに。
婚約者ネタが出た時点で気付くべきだったか?まさか結婚式挙げるとは思わなかったよ。
それ以上に、その…今の時代「使い古されてそのネタをやるのは勇気が居る」系だと思います、卒業ネタって…ドラクエ8以降なんかあったっけ?
それをやる勇気、すっごいなぁこの作品…。
白猫の両親はどうしたとか突っ込み所を残してあるのはやっぱりワザとか。
というか、もしレオスが本物のままであるなら最大目標は名家?との結婚なので、参列者には国のご歴々を呼ぶハズ→実際はそうじゃなかったので式は急遽行われたもので、レオスも本物じゃないかも?
と匂わすシーンだと思うのだが、なんかアッサリ流しちゃって勿体ないような…尺のせいか?
他にも、グレンは対レオス用に隠し玉(有刺鉄線や菜箸)を準備しといたけど天使の塵中毒者を相手するため(予定外の出来事)に手の内を明かしてしまった!、ってのももうちょっと強調して描いた方が良かったかも?
前回からの“引き”に係わる部分だし、作中描写じゃグレンは勝機ナシで挑んだかのように見えちゃいそう…やっぱり尺なのか?

そんな「どうしてこんなに急ぎ足なのだろう?」という疑問も最終話で解決。
ああ、ワールドブレイク…じゃなくてアカシックレコードっでワードが出るところまで進めたかったのねー。
原作有りのアニメで出来の悪いのがあった場合、犯人は「原作」「アニメスタッフ」「アニメ化しようと決めたヤツ」のどれかに絞られるものだけど、これは…誰も悪くないね。
これを2クール枠でやるってのはまず無理だもんねぇ…やられてもこっちも困るし。
まぁでもラスボス逃走エンドってのは最悪のオチだったかな?ISUCA見てるのかと思った。
ここはアニオリ展開にしてでもスカっと一区切りできる終わり方にして欲しかった。{/netabare}

総評
{netabare}「次はどんなテンプレ展開が来るのだろう?」と予想したり「そのネタやっちゃう?」と驚いたりしながら見るのが楽しい作品でした。
使われたテンプレもラノベのあるあるネタから始まり、ラストは創作物全般にまたがるあるあるネタ(卒業)を突っ込み、原作からしてそうなのかアニメスタッフによるものなのかは不明だけど思い切りの良さは評価したい。
とはいえ、こういう作りって既存作品の知識に胡坐をかいて斜に構えたもの、というのも忘れてはならない…かと。
悪く言ってしまえば寄せ集めのパロディ作品だし、人によっては既存作品を揶揄ってると捉えかねない。
当然作ってる側もそれは承知してて、そこはギャグ寄りってことで「笑って許して」が適用されるようにしてるのは流石というべきか。
(シリアスぶったパロ作品は辛くて適わん)

ラノベテンプレを順手にとったギャグ作品としては“聖剣使いの禁呪詠唱(通称ワルブレ)”が思いつき(このすばは逆手※)、この作品はそれ系統かな?と思ったけど微妙に違いました。
ワルブレはテンプレもさることながら「思い出した→処刑用BGM」で勝利確定という天丼ネタを構築したのに対し、こっちは作品独自の天丼ネタは無し。
毎回ヒロインが攫われるってのを天丼にするのかな?と期待もしたのだけど…。
また、ワルブレはクライマックス用に「原作者も知らない竜」をアニオリで用意したのに対し、こっちはラスボス逃走というガッカリな幕引き。
面白さで言うとワルブレのほうに軍配が上がってしまいますね、あくまでアニメだけで評価した場合ね。
結論としては「惜しい」かと。
あ、それと女生徒の制服は最後まで慣れることができませんでした。
そうさなぁ、10話でルミアが攫われて電流?だか流されるシーン、あそこ電流じゃなくて紐をひたすらペチペチする拷問だったら良かったかも?


※順手と逆手
展開予想に対し「そう来ると思った?そう来ると思った?」→「ハイその通りです」ってのが順手。
「そう来ると思った?そう来ると思った?」→「違うんだなぁ」というのが逆手、かと。
お約束を守るのが順手、破る(皮肉る)のが逆手…って解釈してます。
あくまで個人的なものだし、どこまでを展開予想とするかも曖昧なのでこの場だけでの使い分けです。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

こうへい さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ろくでなし無免許講師です。テンポもオチも毎回良いです!テンプレ具合も満点です(笑)

あらすじ
アルザーノ帝国魔術学院に赴任した非常勤講師であるグレンは授業もせず居眠りばかりのロクでなし。
優等生のシスティーナはそんな彼に耐えきれず「まともな教鞭」を求めて決闘を申し込むことに・・・。


いやー、待ってたよ!久しぶりのコテコテのテンプレアニメ!
深夜アニメ黎明期のあかほりさとる先生の作品を彷彿とさせるなつかしい雰囲気です。
第1話から女子更衣室で百合展開や期待通りのお約束展開があったりと・・・。しかし言及してくるとは、ちょっぴり新しいですねww
ニートになれなかったので、しぶしぶ講師に就職を決意しました。(どっかのラノベタイトルみたいですね(笑))
非常勤講師になるまでの彼のかわいそうな過程も必見ですよ!
はたして2話はまともな講義が始まるのか?テンプレお約束でなぜかヒロインが主人公に落ちてたりするのでしょうか?
どこかの素晴らしい世界のクズマさんとも違うタイプのクズっぷり(笑)
主人公がショボイ!大事なところもしっかり押さえられていて丁寧なつくり!これは面白いです!!

何気に一番キャラが立ってる眼鏡君は毎回出てくるのでしょうか?そちらも期待したいです(笑)


第2話を視聴して、本を釘で打ち付けるところから開始です。
さすがはロクでなし講師ですねw今回もまじめに講義をするつもりはないようですww
魔術に対して良く思っていないグレン先生。彼は過去に魔術で故郷でも滅ぼされたのでしょうか?今のところ彼の過去について語られていないので、これから語られることを期待しましょう!

そして、第2話でもあの眼鏡君にセリフがありましたよwwいやぁ、彼には毎回出てきてほしいですねww
やっとPV詐欺をしていた箇所に今回でつながりました。三節の呪文が四節になるとどうなるか?A:右に曲がる
今回の呪文詠唱改変のくだりは、TVゲームの「ルドラの秘宝」を思い出しました。あのゲームでは自分で魔法を作ることができて魔法に名前を付けることで効果が異なるというものでした。
さて、話が横に反れましたが戻しましょう。
グレン先生曰く、魔術は深層意識の自己暗示とのこと。なんと適当な呪文でも魔術が発動するというものでした。しかし、威力は通常よりだいぶ劣る模様です。

第2話にしてロクでなしがロクでなしでなくなってる!?
なんか最近CMでよく見るリスニングの力が向上するCMを見ているかのような講義でしたw
グレン先生、本気を出すとちゃんと講義できるんですね。学生時代にこんな先生に出会いたかったですね。

そんな中、暗躍する影が・・・。
さあ、みんなお待ちかねのズドンさんの登場です!見た目はザコそのものなのですが、魔術使いとしてはある程度実力があるようです。なにせズドンなんていう適当な呪文にもかかわらずそれなりの威力を誇っていましたので。
そして、メインヒロインの今日付けている下着の色を教えてくれるだなんて、なんて良い人なんだww
そんなメインヒロインはズドンさんに落ちました。あれ?お約束で主人公に落ちるものと思っていたらそっち?ww
そうこうしている間にさっそうと登場するグレン先生。やっぱりチート持ちのようです。
ズドンさん、ありがとうございました。最大級の感謝を(`・ω・´)ゞ
なお、ズドンさんについては原作での立ち絵はなく、マンガ版の絵がそのままアニメに引き継がれたそうです。

ノリノリで講義したり、終盤のバトルもスカッとしてよかったですね。グレン先生のことをクズだと思っていましたが今回で人間くさいところも見れて好感度が上がりました。



「ズボンがドーン!」第3話はこれに収束されます(嘘です笑)
意外な人物が今回の騒動の黒幕でした。しかし、今回の騒動は一旦は解決したものの、あとに引きそうですね。
そして、OPが初解禁です!OPカッコよかったです!


第4話にて、「魔術競技祭」が始まることに。学園ものではおなじみのお祭り会ですね。
今週の解説であるメガネくんやるきないぞー(´・ω・`)それでもメガネくん好きです(笑)

金欠で給料の前借って、やっぱりロクでなしですね(笑)
でもグレン先生はそんなにお金を使うようなイメージがないのですけど何に使ってるんでしょうか?

「自業自得だ。自分の力でなんとかしろ」
「学院長聞きました!?セリカのやつこれだから困るんすよ!」
「なんで私が悪いことになってるんだ?」
「頭潰れる~!助けて~!ママ~!」

富士見ファンタジア文庫でママというと例の全体攻撃を2回攻撃してきそうなママ(CV:茅野愛衣)が思い出されます(笑)
このネタどれだけの人がわかるだろうかww

システィの未来が不安です。グレン先生とのやりとりにおいて勘違いが・・・w

それにしても、ルミアちゃんの過去に何があったのでしょうか?
今回、途中で回想がありましたが・・・。ここまでの流れでなんとなくあの人が関わってることはわかるのですが・・・。
しかし、グレン先生、必殺の固有魔術ムーンサルトジャンピング土下座で・・・ってwあなた毎回土下座ネタを入れないと気が済まないのかww

そして、前シーズンのタイトルとは裏腹に高いレベルの変態指数を叩きだした主人公がいましたが、本作品でもいましたよ!あれとは違うレベルの高さを持った変態がwwww
舌の動きが変態紳士過ぎますwww舌でレロレロしてる様がキモすぎますwww
学園長、グレン先生より彼のほうをクビにしたほうがよいのでは?
漢ジャイルくんもいいキャラでしたね。彼も今後再登場してもらいたいですね。彼はどっかの学戦都市のレスラーさんに似た雰囲気を感じました。

第4話にして、初めてEDが流れました。PVでは少し聞いていたものの、やっぱりかわいい曲ですね♪
そして、OPには登場している気になるあの子も初登場!彼女がグレン先生にどう関わっていくのか楽しみですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

あれ…そういえば禁忌経典って…?

この作品の原作は未読ですが、早くから視聴を決めていました。
藤田茜さんや小澤亜李さんといったお気に入りの声優さんが出演されるのも決め手の一つでしたが、ラノベ原作で実は大いなる力を宿しているとは思えない一見普通っぽい主人公が複数のヒロインに囲まれて、というお約束の設定が好きだからなんだと思います。
似たような設定の作品…これまでたくさん視聴してきましたが、飽きもせず毎回結構楽しんで視聴しているのが何より「好き」の証拠だと思います。

この物語の主人公は、グレン=レーダス…アルザーノ帝国魔術学院2年2組の担当講師になる前は、ずっと引きこもりのニート生活を送ってきた人物です。
引きこもりのニート生活が一変して学校の先生…そのギャップは大きく直ぐに順応できないのは理解できますが、正直着任早々のグレンの生成としての態度は教師としてあるまじき振る舞いでしかありませんでした。
だから生徒の中でも本気で勉強したい人に先生の態度は耐えられなかったと思います。

物語の進展に合わせていい加減だったグレンの態度の理由も明らかになっていきますが、隙あらば引きこもりのニート生活に戻りたい…という欲求は本物だったと思います。

でも世の中ってそんな簡単に楽ができないような仕組みになっているのでしょうか…
結果的に面倒くさい出来事に巻き込まれ始めて…この作品の面白さが加速していくのですが、同時に輝きを増していくのが3人のヒロイン達です。

システィーナ=フィーベル(CV:藤田茜さん)
この作品のメインヒロインに位置する彼女は、グレンの受け持つ2年2組の生徒…
真面目な性格の持ち主で、一生懸命勉学に励んでいるのはどうしても叶えたい夢があるから…
だから中途半端を許さない彼女の振る舞いは、個人的にグッとくるモノがありました。
でもグレンとの事になると途端に色々と面倒な女の子に早変わり…
そこが彼女の魅力でもあるんですけどね…
CVの藤田茜さんは今期大活躍ですね。

ルミア=ティンジェル(CV:宮本侑芽さん)
システィの家に同居している彼女はシスティのクラスメイトであり良き友人です。
何をするにもシスティと一緒…
優しさで出来ている様な彼女ですが、ここぞという時の彼女の芯の強さは折り紙付きです。
そして…システィが持っていないものをルミアは持っている事から時折嫉妬されるのはお約束…
でも完走して振り返ってみるとルミアが物語のキーパーソンだった…と言っても過言ではないと思います。
もちろん自分がキーパーソンである事を彼女が望んでいた訳ではありません。
それで人一倍苦しい思いを積み重ねてきたのですから…
そんな彼女は私にとって目の離せない存在でした。

リィエル=レイフォード(CV:小澤亜李さん)
リィエルもグレンの教え子でしたが、彼女だけ引きこもる前のグレンを知っている存在…
だから彼女だけ他の二人とはちょっと経歴が異なっています。
彼女も辛い十字架を背負って生きてきた一人でした。
一人で背負うのは重過ぎる十字架…グレンや他の二人ならリィエルの背中を支えてあげた事でしょう…
けれど、真っ先に彼女に手を伸ばしたのはグレン達とは真逆の考えの持ち主で、それらは彼女の心の折り方もちゃんと心得ていました…
一番見ていて心の痛んだ存在でした。

この作品のタイトルは「ロクでなし魔術講師と禁忌教典」
「ろくでなし魔術講師」については、それなりに回収できていたと思いますが、「禁忌教典」については、殆ど触れていないのではないでしょうか。
だから作品としては結構楽しみながら視聴できましたが、タイトルがしっかり回収されなかったところに少々物足りなさを感じてしまいました。

オープニングテーマは、鈴木このみさんの「Blow out」
エンディングテーマは、ヒロイン3人組が歌う「Precious You☆」
どちらも通勤途中に聞いている曲です。
個人的には勢いのあるオープニングの方が好み…
可愛らしいエンディングも捨て難いんですけどね…

1クール12話の物語でした。
現在オリジナル版は8巻まで発刊されているうち、5巻までを使ってアニメ化されたようです。
続編はもう少し原作のストックが貯まらないと難しいかもですが、続編の可能性はどうなんでしょう…
これで終わってしまったら販促作品…でもそうなるのが勿体ない作品だと思いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24

70.7 2 ライデンフィルムでファンタジーなアニメランキング2位
アルスラーン戦記 風塵乱舞(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (513)
2730人が棚に入れました
聖マヌエル城での戦いから一ヶ月。パルスでは未だ終わりの見えない戦乱が続いていた。ルシタニアの侵攻によって生じたパルス国内の隙を突き、ペシャワール城砦に攻め込む遊牧国家トゥラーンの軍勢。パルスの兵たちは懸命に持ちこたえているものの、圧倒的な数の敵を前に、もはやその命は風前の灯。しかしそのとき、一迅の黒い風が戦場を駆け抜け、トゥラーン兵たちを次々と切り伏せる。続いて響く、涼やかで力強い「ヤシャスィーン!」の声。アルスラーンとその仲間たちが、帰ってきたのだ。

声優・キャラクター
小林裕介、細谷佳正、浪川大輔、花江夏樹、KENN、坂本真綾、沼倉愛美、羽多野渉、内山夕実、梶裕貴、稲田徹、玄田哲章、斉藤壮馬、日野聡、茅野愛衣、櫻井孝宏、津田健次郎

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

まぁ、全8話なので覚悟はしていましたが…

この作品は、アルスラーン戦記の続編に位置する作品です。物語に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

王都エクバターナを奪還するため、着々と力を付けてきたアルスラーン一行…
その破竹の勢いは増すばかりです。

ですが、その一方で不穏な空気の密度と混沌さも増してきたように思います。
牢に閉じ込められているアンドラゴラス…自らを正統なパルス国王であると主張を続ける銀仮面…

力を付けているのはアルスラーンだけではなく、黙って囚われ続けているアンドラゴラスではありません。
この作品ではずっと燻っていたこれらが一気に爆発して動き出す様が描かれています。

きっとそれぞれ自分の本分があるのだと思います。
それでもやはりアルスラーンに肩入れしながら視聴する事しかできませんでした。
優しさ溢れる判断には甘さがあるかもしれない…けれど、それは真っ当に立ち直る機会を与えてくれているから…

今のアルスラーン達には司法がありません。ですが、相手の事を深く考え裁量する姿を目の当たりにすると良い国王になるとしか思えませんし、そんなアルスラーンの人格だからみんながついてくるのだと思います。

アルスラーンの周りには。騎士以外に色んな人がいます。
身分や職業に拘ることなく分け隔て無いのも、彼の魅力に拍車をかけています。
しまいにはとんでも無い人までアルスラーンを訪ねにいくのですが、これは本編でのお楽しみ…
アルスラーンの人となりによるモノなのですが…個人的にはこういう展開は大好物です^^

一方、どうしても解せない事もあります。
物語の中でアルスラーンはアンドラゴラスから勅命を受けるのですが…何故あんな仕打ちの様な勅命を出さなければならなかったのでしょう…
エクバタール奪還に向け、アルスラーンの貢献度は決して小さくはありません。
それなのに…
その真意は今回も結局分からず終いでした。

王族の内紛でもめているのは、パルスだけではありません。
もめているのはルシタニアも一緒でした。

でも…人の欲って、何故こうも際限が無いのだろう…
そりゃ「無い」より「有る」方が良いものってたくさんありません。
けれど、ここで実際に争っているのは一般の人より遥かに良い暮らしをしていて、富も権力も十分過ぎるくらい持った人たちばかり…
きっと使え切れないくらいの富と権力を持っているにも関わらず、それでも欲しがってしまうのは何故なんでしょう…
人は富と権力を持てば持つほど卑しくなっていく生き物なんでしょうか…
こんな中だからこそ、アルスラーンの気高さが眩しく見えるのかもしれません。

オープニングテーマは、藍井エイルさんの「翼」
エンディングテーマは、Kalafinaさんの「blaze」
オープニングとエンディングとも平成の歌姫なんて何と贅沢なんでしょう…
もちろん、どちらの曲も文句なしに恰好良いです。
唯一気になるのは藍井エイルさんの体調でしょうか…
調子が良くないとの事でしたが…早く快方に向かう事を祈念しています。

全8話の作品でした。この変則話数を聴いた時から覚悟はしていましたが、
これから物語は最高潮を迎える…の直前で終わってしまうのは、やはり残念でなりません。
三つ巴の真っ向対決…無茶苦茶続きが気になって仕方ないです。
それに個人的にはエトワールの今後が気になります。
続編の制作…楽しみにしています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21
ネタバレ

lll1 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

なんだこれ

 原作小説、漫画は読んでません。テレビアニメのシーズン1は視聴済みです。
 銀河英雄伝説と同じ作者ということで期待してましたけど、まぁ、面白くないです。

 何からつっこめばいいのか分からないので、ネタバレにならない部分から。
 まず、音楽。本編中に流れるサウンドトラックが残念。盛り上がる場面で流れる曲が同じ。もっとサウンドトラックを充実させてほしかった。次に主題歌。もっと作品の舞台に合わせたOP,ED曲を使うべきだと思う。NHKの大河ドラマでパフュームの曲を使ったらどうなるか・・・最悪でしょう。主題歌を作風に合わせることで、この作品の印象がだいぶ変わると思う。

 声優については、特に言うことないです。

 次に作画。作画は控えめに言っても悪かったと思います。戦闘シーンの迫力のないこと。CGのレベルの低さと相まってとても残念。戦闘シーン以外でも手抜きに感じられるシーンが結構あった。

 登場人物は、現実味が無いです。この作品は楽しい・魅力的・素敵と言ったようなファンタジーの部類ではないと思ってました。あくまでも架空世界での現実・リアルを描くような作品だと。けれど、現実味が感じられない。そのせいか、この世界に全然入り込めない。魅力を感じない。

 ストーリーにも触れたかったけど、何言ってもネタバレになる気がしたので。ふせて書きます
 ↓以下ネタバレ
{netabare}
 ストーリーの都合の良いこと。ダリューン、ナルサスがいればどうとでもなるだろこれ。危険なシーンにおいても、まるで緊迫感がない。
 せっかく、アルスラーンが独りになる展開があったのに結局合流。アルスラーンが独りになってからのストーリーに期待したが、期待外れ。これじゃストーリーに変化がない。

 港町ギランでは、頭の良い設定のシャガードが出てきますが、本当に頭が良いのか疑問。まぁ、ナルサスの策によってアルスラーン側が勝つことは容易に想定できたけど、アルスラーンにも苦戦している様子・シーンなどがほしかった。

 最後に、イノケンティス王が刺されるシーン。このシーンは本当に呆れた。別に笑うシーンでもコメカルなシーンでもないのに、刺されて「痛いのじゃ、痛いのじゃ」。なんでこんなコミカルなセリフにしたんだろうか。意味が分からない。
{/netabare}
最終評価は 3 / 10点です。正直2点です。しかし、最後まで視聴はできたので3点にしました。
 シーズン1の最初の頃の面白さは、どこにいったんだろうか。本当に残念な作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

3期が来るまでは、観なくてもいいかもね。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
アルスラーン戦記の2期ですが、全8話とかなり短いです。ラストも正直、かなり中途半端に終わっており、「打ち切りじゃないか」と噂されたほど。どうやら、色々な事情により、最初からここで切る予定だったようです。

内容は別につまらなくないんですが、結構、欲求不満になっちゃうので、3期が(あるかは知りませんが)決まってから観るか、原作や漫画で完走する気があるなら観ても良いかなという感じですかね~。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
思ったことは、「やっぱり、戦争モノなら、仲間は男が多いのが普通だよな~」と。

いや、男尊女卑とかじゃなくてね、普通に考えれば、肉弾戦であれば、一部例外を除いては、女性よりは男性の方が強いでしょ。なでしこジャパンですら、男子高校生にボコられるわけですし。

もちろんアニメだから、一部強キャラの女性キャラもいてほしいし、キングダムみたく軍師的な立ち位置ならOKです。が、昨今のなろう系みたく、「冒険者パーティー、主人公以外全員女性」みたいなのは、凄く冷めるんですよね。そんなわけないやん、みたいな。

本作の男率の高さに、逆に新鮮さを覚えてしまいました。

原作は、中学校の時に読んだので完全に記憶にないんでふが、本作の展開で一番残念だったのは、アルスラーンが父王から疎外され、1人旅立たされた時、仲間が皆ついてきたこと。あそこは、ある意味、アルスラーンの自立として、1人の力だけで新たな人間関係を築き、仲間を5万人集め、その後、再集結してほしかった。

あそこで皆ついてきちゃう過保護っぷりにより、イマイチ、アルスラーンに魅力が出ないんだよね。周りのキャラの方が格好よく見えちゃうもんね、主人公よりも。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

64.3 3 ライデンフィルムでファンタジーなアニメランキング3位
真夜中のオカルト公務員(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (202)
671人が棚に入れました
フツーの公務員になったはずの新宿区役所職員・宮古新が配属されたのは、東京23区すべての区役所に人知れず存在する「夜間地域交流課」だった。そのお仕事は、人ならざる者が関与するオカルト的事象の解決。先輩で課のリーダー榊京一、オカルトマニア姫塚セオに連れられて人の世の理を超越した存在と対峙しに、夜な夜な出勤する。

声優・キャラクター
福山潤、前野智昭、入野自由、遊佐浩二、櫻井孝宏、土岐隼一
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

レッツ!異種間コミュニケーション(笑)

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
妖怪、精霊、神々、などを「アナザー」と呼称し、彼らの起こすオカルトな事案を専門に処理する公務員達の物語。

男ばっかり出てきますが、特にBLってことはないし、安心安全の当たり障りのない作風。、、、だって、公務員ですから(笑)

これといって際立った良さはないのですが、なんとなく、普通に最後まで観られるアニメでしたね。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
扱うテーマは、「価値観」。

それぞれの種族にはそれぞれの価値観があり、他種族(人間)には理解できないものだったりする。

そこで、アナザーと言語によるコミュニケーションをとることができる唯一の存在、宮古新 を中心に物語は動いていくのだが、、、

う~ん、飛び抜けた良さがない。

これはしょうがないけど、「アナザーならではの価値観や発想」も、所詮、「サイコパスではない普通に善良人間(作者)」が考えたものだから、視聴者にも納得できる枠内に収まってしまった。理想を言えば、「そんなん思い付きもしませんがな」という、予想のナナメ上をいくような「意味のわからなさ」が欲しかった(そういう意味では、宇宙人との交流を描いた冨樫さんのギャグ漫画「レベルE」は凄い)。

強いて、上記のような「異種間」ならでは軋轢がしっかり描けていたのは、7話のアザゼルに復活させられた少女の苦しみ、叫びくらいかな。あれは聞いてて胸が痛くなった(心に残った)。

キャラクターとしては、やはりウェウェコヨトルがよくできていただろうか。つかみどころのないフワフワしたキャラクターだが、だからこそ、一番の「異種」を感じさせてくれた。8話のお散歩回は、妙なコメディタッチながらも、美しく切ない話。なかなか素敵だった。

ラスト12話に、1話完結の「良い話」をもってくるのは、作品に対する制作の愛情を感じた。ヘタに2期に含みを持たせるよりも、よほどスッキリする。

あぁ、あと、東京各所の風景がわりとちゃんと描かれていたし、新国立競技場が使われたのは、なんだか感慨深かった。リアルタイムで良いなと思った。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
普通は、あのスプレーがヤバい薬品で、幻覚を視ていると思うよな(笑) いや、わりと面白い。新人、神の耳(笑) 超エースになれるじゃん。アナザーと言語コミュニケーションをとれる奴が一人いれば、文字を教えて、種族間のコミュニケーションがとれるだろ。

2話目 ☆3
なんかちゃんとストーリーアニメになってきたな。

3話目 ☆3
妖怪の怖さ。愉快犯。思い、、、出した(笑) 神様か。

4話目 ☆3
神様と酒盛り。ハイエナ、渋い。

5話目 ☆2
言語が理解できても、文化や思考を理解できるとは限らないしね。パンドーラーとは、これまたメジャーどころを。

6話目 ☆2
ストーリーに戻ったね。人間は、圧倒的弱者、なのかな?


7話目 ☆4
なんか、ありがちな動機に、がっかり。もっと、発想の外側の動機が良かったな。なんて迫力のない、逃走劇(苦笑)

ただ、復活を喜ばない、少女の、泣き叫び。あれは良かったな。人間として、何が幸せなのか、アナザーとの価値観の違いが出ていた。

ラストは、まあ平和だけど、目が見えないままにしておくというのも、展開としてはアリだったかな。

8話目 ☆4
後楽園から上野、そして、浅草、押上。歩いて歩けない距離じゃないけど、かなりキツいな(笑)

妙なコメディタッチながらも、美しく切ない話。なかなか素敵な回だった。

9話目 ☆3
踏み潰して、一閃。人間の方が、複雑怪奇。

10話目 ☆3
新国立競技場、ある設定なんだね。繭を作るアナザー。アナザーと神の境目は、格なのか?

11話目 ☆3
アナザーと人間の協力、は分かるし、アナザーの支援は嬉しいけど、アナザーの能力はほぼ使わず、人海戦術、か。

12話目 ☆3
ラストに、ちょっと平和な話をもってくるのは、作品に対する制作の愛情を感じる。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

妖怪、精霊、神々といった超常的存在との平穏を図りながら、都内でのオカルト事件に対応する夜間公務員の物語。

この作品の原作は未読です。
事前情報一切無しで視聴を始めて、気が付いてみたら完走していた…私にとってそんな作品でした。


フツーの公務員になったはずの
新宿区役所職員・宮古新が配属されたのは、
東京23区すべての区役所に人知れず存在する
「夜間地域交流課」だった。

そのお仕事は、
人ならざる者が関与するオカルト的事象の解決。

先輩で課のリーダー榊京一、
オカルトマニア姫塚セオに連れられて
人の世の理を超越した存在と対峙しに、
夜な夜な出勤する。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。
公務員の中でもオカルト的な相手との接触を生業とするのは、普通に考えると物凄くリスキーです。
同じ給料しか貰えないのなら絶対配属されたくない部署だと思いますが、新が配属されたのはある意味必然でした。

それは、新たにしかない…かどうかは分かりませんが、少なくてもこれまで登場したキャラの中では新だけが「砂の耳」を持っていたから…
妖怪、精霊、神々、これら一般の人間には感知されない超常的存在を、この作品では「アナザー」と呼んでいるのですが、砂の耳の持ち主はアナザーと対話することができるんです。

アナザーが何を言っているかを理解することができ、アナザーにこちらの意思を伝達することができる…
確かに凄い特殊スキルだと思います。
でも、見方を変えて考えると、アナザーが何を言っているかが全く分からない状態で、これまで超常的存在と対峙してきたことの方が遥かに凄いと思います。
下手したら、相手を怒らせてしまうかもしれない…
そうなったら、相手がどんな手を打ってくるのやら…底が知れません。

何故、新が砂の耳を持っていたかは、彼の出生に秘密があるようなのですが、結局のところ、この件については真相に辿り着きませんでした。
そこは完走しても少しモヤっと感が残るかもしれません。

だから…なんでしょうね。
アナザーに近づきすぎるな…と新が先輩たちから警告を受ける場面を何度も見ました。
そりゃそうです…アナザーと呼ぶ位、人間とは在り方から異なっているのですから…

彼らと対話する以上、ある程度寄り添う必要があります。
それは先輩たちからすると、十分過ぎるくらい危険領域に踏み込んだ行為…
でも対話が、解決に向けた一番の近道ですから…

慎重さを無くして良い訳じゃありません。
新の加入をきっかけに、仕事の仕方が変わりました。
例えば人間とアナザーで酒盛りするとか…

お互いの意思疎通が図れなければ、絶対実現できないことです。
人間とアナザーは共生していかなければいけない間柄である以上、交流は欠かせません。

もちろん、新の仕事のやり方を否定する同業者も存在します。
誰もが砂の耳を持っている訳じゃない…
持たざる者には勝てない…?
特にエリートなら真っ向から否定するでしょう。
じゃないと、これまで積み上げてきた自信を、きっと失ってしまうから…

だれもが能力者ではないんです。
選ばれなかった者は、自らに努力を課すことしかできませんから…
私も選ばれなかった側なので、否定する人間の気持ちは良く分かります。
この作品がスルっと完走できたのは、そんな視聴者に寄り添う視点で物語が描かれているからかもしれません。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、福山潤さんの「dis-communicate」
エンディングテーマは、土岐隼一さんの「約束のOverture」

1クール全12話の物語でした。
物語は綺麗に纏まっていたのではないでしょうか。
作画も特に崩れや乱れは感じませんでした。
設定も良かったからでしょう…しっかり堪能させて貰った作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

『発想』は良かった。でもあまりにも『不完全で不十分で不器用』!

2019.07.01
主人公・宮古新(みやこ あらた)22歳。
東京都の公務員採用試験に受かり配属されたのは「新宿区役所夜間地域交流課」。ここは都内の闇に存在するアナザー(妖怪・心霊・神々などのオカルト案件)を監視・調査・被害が発生すれば対処する部署。人間とアナザー、お互いに深く干渉して(傷害)事件性を起こさないように対処するのが目的。
しかし会話や意思疎通が双方ともまったく出来ないので「行動」で推測するのがかなりの難点。そんな折、新人・新は「砂の耳」と言われるアナザーの「声や会話が聞こえる・理解できる」能力に開眼。こうして新は闇世界に関わっていくのだが・・・

【簡易感想と若干の指摘(?)】
●国家事業(?)としての灰色なオカルト対策部署という設定は面白いと思います。惜しむらくは、もっと組織ゆえの複雑すぎてダメなトコロが見たかった。

●人の都合とアナザーの都合。双方思惑が食い違うテーマはイイですね。実際、野猿や野生のシカ等がが里山の畑や民家に入って食い散らかす被害が出ても、人間様の社会生活事情なんて知った事じゃないから食料があれば本能的に漁るのが当たり前でしょうし・・・そこでどのように共存するかが悩みどころ。そういう着眼点は良かった。


しかし!

●アナザーのデザインは、やはり「(創造が)出来ない人」特有の「人間素体」が基準になっているようで『奇抜』さが無かったのが残念。 むしろ、それぞれの「縁や関係性重視」でストーリーを組み立てる主義なのかもしれませんね。

●宮古新が『(砂の耳を)持ってる』のに「ボンクラ」過ぎるのが見ていて腹立たしくもあり、不愉快でもありました。見事に「平和ボケ日本」で育った青年です。(笑)
公務員としての仕事はそつなくこなすものの、配属されたオカルト専門の部署にも関わらず、
・オカルトに関する「造詣・知識無し」。
・オカルトに関する「興味(あまり)無し」。
・なので、すすんでオカルト知識を学ぶ「意欲無」し。
・平和ボケしてるのでアナザーの危険性に対して悲しい程「無警戒(スキだらけ)」。
・「砂の耳」という常人がうらやむ能力が有りながらも「自覚無し」。(凄腕ネゴシエーター=交渉人になりうる素質がありながも凡庸すぎ)
『才能』があるにもかかわらず、まったく伸ばそうとしない「ボンクラ」ぶりに苛々苛々苛々苛々苛々苛々苛々・・・・・・・。
・安倍晴明と縁があると知っても、まったく「自覚無し」。(え?誰ソレ?偉い人?)
など、なんかポヤ~~ンとしすぎ。
良い面としては、
・基本優しい善人
・対話解決主義
なんだけど・・・・・アクティブさが無い分、なんか観ていて苛々させられました。(表情も固かったしネ)

●自由本舗なウェウェコヨトル=琥珀。性別は無いだろうけど、女性のようにしなやかな肢体で優男声。相手をまったく気遣わない自分主義。その結果周りを混乱・争乱させるトリックスター。う~~ん、何か気持ち悪かったです。(笑)


そんなわけで、「オカルト面」に関しては、何かと「ニワカ知識」で浅く、面白味がいまひとつ。
ストーリー・ドラマに関しては、もう3~5工夫すれば面白くなるように思えました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

57.5 4 ライデンフィルムでファンタジーなアニメランキング4位
ミス・モノクローム-The Animation-3(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (131)
539人が棚に入れました
あのもっと前に出たい系アイドル、ミス・モノクロームが帰って来る!果たして憧れの永遠の17歳アイドル、KIKUKOに近づく事は出来るのか!?トップアイドルになる為、ミス・モノクロームの型に捕らわれない飽くなき挑戦が再び始まる!

声優・キャラクター
堀江由衣、藤原啓治、井上喜久子、神田朱未、神谷浩史

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「もっと前に出たい・・・」座右の銘は変わりませんが、先輩アイドルらしくなってきました^^

遥か昔に交わした約束を守るため、ひたすらトップアイドルを目指すモノクローム・・・
1期では空回りばかりしていましたが、2期で下準備を進めてきて・・・注目の3期です^^

モノクロームって進化するアンドロイドだったんですね^^
1期とは比較にならないほど、トップアイドルへの歩みがしっかりしてきました。
プロモーターがついたから・・・?
バックダンサーが決まって先輩アイドルになったから・・・?
モノクロームと一緒にルーちゃんも成長したから・・・?
アイドルとして成長する要素は身の回りにたくさんあります。

もちろん、それら全てが関係していると思いますが、一番大きいのはモノクロームの中に秘めた「不変」と「変化」の両極端な思いなのだと思います。

「不変」変わらないもの・・・これは呪文の様に繰り返している「KIKUKO」とトップアイドル同士の戦いを繰り広げることである訳ですが、3期を視聴していてもう一つ気付きました。
KIKUKOともそうなのですが、モノクロームにとって約束とは「守るもの」なんですよね^^
物語の中で「約束が広がっていく」と呟くのですが、彼女の中で本当に大切で決して変わらないモノなんだと思いました。

「変化」この場合には進化という言葉の方が適当かもしれません。
コンビニのバイトから始まり気がつけば全国ツアーを目前に控えている・・・
作品の中では具体的に描かれていませんが、彼女の回りの環境は相当大きく変化したと思います。
それでも彼女には守るべき「約束」があるから・・・進化を受け入れてここまできたのでしょう。

この様に成長したモノクロームが全国ツアーを開催します。
どの様な全国ツアーになったか・・・気になる方は是非本編でご確認下さい。
ただ漫然とツアーを進めていく・・・その様な事は決してありませんでした^^

ルーちゃん・・・今期も大活躍でしたね^^
恥ずかしながらルーちゃんのCVが神谷さんだった事をすっかり忘れていたので、突然喋りだした時にはビックリしました^^;

プロモーターにキャラメルの一員として役をこなしたあすみん・・・流石でしたね^^
あの流暢な九州弁は素だったのでしょうか・・・気になります^^;?

でも密かに出演を楽しみにしていたのが、キャラメルのアツコです。
2期のレビューでも記載しましたが、CVがビックリする方なんですよね^^;
しかも今回初の温泉回でやってきたのが岡山・・・もうどこまで盛っちゃうんでしょう^^;?
しっかり楽しませて貰いました。

そして、どこかでは登場するだろうと思っていましたが・・・USJでお会いしましたね^^
モノクロームが命名した新しいUSJ・・・美味しく頂きました^^;

主題歌は途中までオープニング、エンディングとも2期と一緒でした。
変わらないのかな・・・と思っていましたが、エンディングが9話、オープニングが10話で新曲にスイッチしました。
残り数話なのに・・・随分思い切ったと思いましたが、私にとって結果オーライでした^^

オープニングテーマ「ミス・モノクローム体操」
エンディングテーマ「キミとボク」
エンディングがメチャメチャ格好良いではありませんか・・・
この曲調・・・胸に染み入るようで大好きです^^

1クール13話の作品でした。1話役8分弱くらいの作品です。
どんどん変わっていくモンクローム・・・冗談も2期よりちょい少なめでしたが、キャラ的には今期の方が良かったと思います。
モノクロームがどこまで成長していくのか・・・IKUKOとのトップアイドル同士の勝負の行方は?
物語が完結していないので、続編を楽しみにしています^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ルーちゃん、なんで普段はしゃべらないんでしょ?

1期からどう見ても順風満帆な印象無いのに、{netabare}
なんだか全国ライブ成功してるし(汗){/netabare}
ショートアニメ且つ1クールなのに終盤からOP・ED変わると言う謎な仕様ですが、まぁこの作品の場合そういうのもアリかなと。

内容と面白さのバランスで行けば個人的には2期、純粋にシュールさで言えば1期が上かなと思います。
過度な期待は禁物ですけどもw
正直、後輩たちの成長に嫉妬したりするゲスな部分もっと見たかった気はします。
でも、ラストに1期最終話の女の子が花をプレゼントしてくれるトコは締めとしてイイ感じだったかなと。






 そいえば2期でやよいちゃんFDでのイニDの縁石落としネタ有りましたけど、私もアレって「毎度のしげの的ファンタジー空間だから」とずっとバカにしてたんですよね。
んでも、何年か前に栃木の某ショートコースで似た様な事で劇的(というかインチキ)タイムアップした経験が有りましてW
まぁどちらかと言うと"溝落し"というより"段差引っ掛け"なんですけどね。

コレの2期の場合は水切り勾配のついたコンクリの側溝でしたんで、やっぱそりゃないべさ って思った事を3期のレビューなのに思い出したりして。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

もっと、前に出るー。

アニメーション制作:ライデンフィルム、サンジゲン
2015年10月 - 12月に放映された全13話のTVアニメ

ミス・モノクロームのアイドル活動が更に全面に出された3期。
全国ツアーが始動して、各地で色々と頑張っています。
ギャグというか、ミス・モノクロームのボケ芸が完成されてきた気がしますね。
1期を見始めた時は微妙なアニメだと思ってたのに、
今では堀江由衣のロボット口調の台詞が面白くて笑えるぐらいに私の捉え方が変化しましたw

なせばなるー!

最初から面白いアニメも世の中にはありますが、
ミス・モノクロームは、まずは主人公のキャラありきのスタート地点から、
徐々に芸風を開拓しながら成長していったアニメであり、
3期を観終わったところ、これなら続編があったら楽しみにしてしまうような内容でした。


短いですが、これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27

62.5 5 ライデンフィルムでファンタジーなアニメランキング5位
Phantom in the Twilight(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (81)
376人が棚に入れました
イギリス・ロンドンにある、夜しか営業していない謎めいた喫茶店「カフェ・フォービドゥン」。イケメン揃いのその店の従業員には、大きな秘密があった。紅茶を愛する吸血鬼、陽気な人狼の料理人、無口なキョンシーのウエイター。そう、彼らは人の社会に暮らす、人ならざるものだったのだ。その「カフェ・フォービドゥン」に、ある日、ひとりの少女が迷い込んでくる。彼女の名は、バイルー・トン。なんと、彼女の曾祖母は「カフェ・フォービドゥン」の初代オーナーで、伝説の術者だった! トンが巻き込まれたトラブルに「カフェ・フォービドゥン」の面々が関わる中、彼女とイケメン従業員たちとの間に様々な絆が生まれていき...... 。

声優・キャラクター
花澤香菜、櫻井孝宏、岡本信彦、杉田智和、山下大輝、諏訪部順一、小山力也、石見舞菜香、小野友樹、堀江由衣、鳥海浩輔、乃村健次
ネタバレ

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

最近の『オトメイト』系アニメより、ずっとマシ!ほんとマシ!!

2018.07.19

[ラストピリオド-終わりなき螺旋の物語-]の記憶も新しい「Happy Elements」原作のオリジナルアニメ。中国展開も前提にしているので色々なところで『中華要素』が入ってます。

現代の英国(イギリス)。
固苦しかった本国(中国)を出て、親友のムー・シンヤオと共に曾祖母が移り住んでいた憧れの英国に留学生としてやってきた少女、バイルー・トン。
しかし英国に着くなり、イキナリひったくりに会ってしまう。しかもひったくり犯は「輪郭が見えても体が透明」という光学迷彩かプレデターみたいな奴。
トンの必死の追跡も空しく、ひったくり犯を見失い、日も暮れ、シンヤオにもはぐれて迷子になり、途方にくれるも曾祖母のおまじない(手持ちメモ帳にシンボルを描き、紙飛行機にして飛ばすと自分が望む解決の『道(ヒント)』を示す)を使い、辿り着いたのは三人の青年が運営する深夜営業のカフェ「フォービドゥン」。
そこは曾祖母と何かしら関りがあるらしく三人の青年(ブラッド、ルーク、トウリュー)はひったくり犯捜索に協力するという。身支度を整え察しがついたハイドパークに颯爽と向かうブラッドたち。
店で待機するように言われていたにもかかわらず、いてもたってもいられないトンは後追いでハイドパークにやって来た。
そこで彼女は、この世ならざるものを目撃してしまう・・・


{netabare}
アンブラ:作品世界における「影」に生きる人外全般の意。モンスター系の妖怪、妖精、悪霊以外にも「Fate」の英霊みたく童話(または強い想念?邪念?)から顕現したモノもいるようです。
そのアンブラで構成された秘密結社「トワイライト」。その理念は人間との「共生」。しかし人に仇なすアンブラに対しては出来るだけ説き伏せ、止む無きときは討伐するという『ゲゲゲの鬼太郎』のようなスタンス。

メンバーは、普段は深夜カフェ「フォービドゥン」の店員たち。
ヴラッド・ガーファンクル:紅茶マイスターで数百年(?)生きてる『吸血鬼』。トンの曾祖母、リージャンとの出会いにより吸血をしない誓いをたてる。民間伝承の通り様々な制約(弱点)あり。やや高慢。
リージャンとのいきさつも気になるところですが、トンをやたら突き放したがるのは影の世界に関わりをさせたくないからなのでしょう。
吸血鬼なのに功夫(カンフー)使い(主に「発勁」)というのは目新しくて面白いですね。

ルーク・ボーエン:調理担当。人当たりの良い気さくなお兄さんで『人狼』。堅物ヴラッドのツッコミ役。

トウリュウ:ホール・接客担当で、1世紀にわたり生きた『キョンシー』。(って死んでる奴やん!)主な武器は手持ちバルカン砲(M61?)。無数に飛び出る薬莢が気持ちイイ!他にも近代自動小銃があるようですね。かつての主人・リージャンに深い忠義をたてている。

ウェイン・キング:実体を持たず過去の記憶が無い『少年幽霊』。様々な「家電」に憑依可能で、今風にスマホ&PCに憑依して情報収集担当。普段は少年マネキンに憑依。

「フォービドゥン」の初代オーナーにしてトンの曾祖母、シャー・リージャン(現在は故人。恐らく手練れの『導士』なのでしょう)。
リージャンは『その筋』では伝説的になってるようですね。
様々なアンブラは、それぞれ固有の弱点しか有効打にならない(吸血鬼にはただの木の杭ではなく『白樺の杭』。人狼には鉛の弾より『銀の弾丸』など。)と思われてましたが、
リージャンは『全てのアンブラ』に対し有効な『秘術』を持っていたようです。
ヴラッドを拘束するのに結構手こずったようなのですが・・・1話観たあと、気になってweb comicを読んでみました。TV放映の前日譚になってまス。
{netabare}
リージャン「うーん…まさか本当にあなたが協力してくれるなんてね」

ヴラッド「お前から誘っておいてなんだその言い草は」

リージャン「結構すんなり了承してくれたわね。ひねくれてそうだけど案外お人よし?それとも意外と情に厚いのかしら?」

ヴラッド「フン!そんなわけがあるか」

リージャン「それにあの時だってあなたが本気出せば勝てたんじゃないのかしら? あ!」

ヴラッド「なんだ」

リージャン「もしかして、私に惚れた?」{/netabare}

なんてヤリトリもあり、本編でそんな回想が生かされるかちょっと期待。(ヴラッドの「守れなかった」というセリフも気になりマス)
{/netabare}

本作ヒロイン、バイルー・トン。「花より男子」の「牧野つくし」のごとく、真っ直ぐな正義感のある活発なアクティブ少女。
思いたったら即行動する姿勢は、物語をドンドン進めていくので見ていて面白いですね。

物語は様々な怪事件、アンブラ殲滅を目論む秘密結社「ミッドナイトサン」の暗躍など見どころ有りそうな気がします。



当初は「また逆ハーレムものかよ・・・」と見くびっていましたが、これなら一般視聴者でも良さげな印象です。

とにかく、
美形男子超過剰すぎる人数の『オトメイト』系アニメより、いい塩梅のキャスティング。
美形男子が浮ついたセリフを惜しみなく吐く『オトメイト』系アニメより、真面な男子キャラ。
ロマンス演出を無理くり入れる『オトメイト』系アニメより、丁寧で真面なストーリー。
女子受け狙いの傾いた不自然さのある『オトメイト』系アニメより、自然な雰囲気。

タイトルが英語で「phantom in the twilight」という表記で憶えにくいことや、制作がイマイチ信用が「?」なライデンフイルムなので、作中ギクシャクするトコロもありますが
本当に、ホント~に『オトメイト』系アニメより良い方向に進んで欲しいものです。(って、どんだけ『オトメイト』にアンチなんだか。

2018.09.25【視聴終わって】
予感はしてましたが終盤に近付くにつれ、粗くなってくる作画。色んなアンブラ事件と遭遇していくかと期待してたのですが、トンとシンヤオの「能力開花」にストーリーが重点視され、ややもたついた展開がチョット残念。謎のまま終わった、
・ロンドン塔の「あの人」
・もう一人の「トン」?
も説明なかったし・・・と、未消化気味。続ける伏線なのだろうか?
そんな感じで『不満』はあるものの、「主役イケメン5人未満」辺りがドラマとして一番安定しているのではないかと私は思います。(同時期のショタ系からミドルまで30人以上出てくる「アレ」や、毎話違うイケメンが過剰に出てくる「アレ」とかに比べて)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ちゃんリンシャンとは関係ない

2話までの感想{netabare}
あっれー?
2話まで見た限りスゲー面白いんだけどどういうこと??
1話冒頭では“鹿楓堂よついろ日和”系か?と思ったら全然違ってた、実際は妖怪奇譚っていうか。
先祖の行いが良いことであれ悪いことであれ子に報われるってのは中国臭いけど(“かくりよ”は祖父の借金踏み倒そうと思えば出来てた辺りで中国っぽさは無い。中華は逃れられぬお家のしがらみネタが多いんよ)、そこまで気にはならない、かな?
実は自分が今観てるアニメで一番面白いと思ってるのが“鬼太郎6期”で…あっれー?別に妖怪ネタが殊更好きってことではないハズなんだが。
しかも妖怪っていうと出自(なんでそんなオカルトが存在するのか)は曖昧にして誤魔化すのが多いと思うのだが、この作品は説明してくれて…そういう作品他に無いワケじゃゃないけど、へ~え。
更には未来予知アプリが、実は科学ではなくオカルト寄りな原理なのかも知れないけど“ビートレス”よりもずっと近未来的面白ガジェットしてて…HIEよりずっと不気味で。

ってか、なんでこんなにセンスが良いんだ?
2話冒頭、着替え中で上半身裸のヴラッドへ「大変だ大変だ」と飛び込んできたバイルーがタッチして。
けどそこで「キャー」とかいうのは無い。
「親友が誘拐されたことのほうが重要でそれどころではない」ってのがよく表れてて…っていうよりそういうシーンでいちいち「キャー」ってやるのいい加減見飽きてて、それを見透かしての演出じゃないかな?
ここら辺はイタチごっこになるんだろうけど、センスとしては「今」風なんじゃない?
会話の途中でウェイン(幽霊)が色々な機材使って割り込んで来る→ヴラッド怒りもせず淡々と中断、とか、長い会話シーンを退屈させないための工夫が光る。
「侵入を許可すれば自由に入っていける」って設定生かして、さながらスマホで召喚したかのような演出はカッコいいっす。
また、ウェインが乗り移ってマネキン動かせるようになっても強度は所詮マネキンのままってのも良い。
ヴラッドの正体は視聴者にはバレバレで、だけどバイルーへは勿体つけて…これって「黒騎士?一体何バニングスなんだ」ってノリでニヤニヤしてたら予告前のミニコーナーで突っ込まれてるしw
ってかドラュラは弱点多すぎだよね。

ロマンチストなドラキュラ+料理担当の狼男+怪力自慢のフランケン(キョンシー)、あっ、これって。
幽霊はなんにでも乗り移れて姿形を自由に変えられるとしたら怪物くんポジ?
この勢いがこのまま続くならかなり出来が良いんじゃないか?
は、果たしてどうだろう…。


余談
アニメ制作はライデンフィルムだそうで、ライデンフィルムといったら“モンソニ”と“LOSTSONG”でメタエンド(ロストソングはそう解釈していいのか疑問だが)を連発したので、まさかこれも?と身構えてしまったり。
ハピエレがスポンサーなのでてっきりソシャゲなどの原作が存在してるんだと思ったらオリジナルらしい。
でもってシリ構とストーリー(って役職が立てられてる。「原作」っていう権利的なものはハピエレで、それとの差異じゃないかな)は丸戸史明で“冴えカノ”の人らしい。
あくまで出資者が中華でスタッフは日本人で中国ウケを狙った作品って感じか?
海天雲龍をスポンサーとして中国ウケ狙ってるパンドーラ的な?{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
全体的に悪くはなかったのだけど、かといって盛り上がることもなく地味に終わってしまった。
いやぁ~悪くないハズなんだけどなんでじゃろー?と考えると、シンヤオが攫われたって話を引きずったのがイマイチだったのかな。
特に、これは大人の事情か“魔法使いの嫁”でも見たリャナンシーの話を差し込むタイミングが変。
「そんなことよりシンヤオ心配しろよ」と思ってしまって感動シーンも空回り…何故あのタイミングにしてしまったのだろう。

それでも中盤からアンブラハンターことミッドナイトサンの登場で、活動資金はそれまで作中意味ありげに出てた謎アプリ“魔法の鏡”の利益からって聞いて「お?」と再び興味を引くことに。
そりゃあリージャン派(穏健派)が居るなら過激派も居て然るべきだよなー。
それと前から「ウェインの失われた記憶ってもしかして魔法の鏡の開発・運営に利用されてるんじゃ?」って予想してたのでそれに迫ってくれたのは有難い、予想は外れたけど(※)。

後半は「実はシンヤオも特殊能力持ちでした」で、ヘイシン(諏訪部)とバックアップとで「トンとシンヤオどっちが覚醒させたら強いか」の競争合戦。
バックアップは最後までヘルシングによって改心することはなかった…のか、まぁいいけど。
んで、トンが勝つのは規定路線だけど、シンヤオの「特別な能力」をウェインに食わせてめでたしめでたし…は、う~ん、それだけかぁ。
あ、ウェイン=暴食の王ね、記憶が無いってのは封印してたってことらしい。
リージャンに封印されたのではなく、上手く言いくるめられたのか自ら封印してたっぽい。
※部分とも繋がるのだけど、予想が外れたのは別に構わんけど、魔法の鏡は掘り下げればSFにもオカルトにも発展できたネタだと思うので、何か作中の扱いだけでは勿体無かったような?
もうひと声、オチと絡めて欲しかった。
まぁもっと言っちゃえばシンヤオの誘拐は後に回して、前半はフォービドゥン一味による怪事件解決話(をしながら暗躍する黒幕を匂わす)を繰り返した方が良かった気がするが…。

一番最後に出た少女はリージャン、元々力を使い過ぎてアンブラ化したって設定だし。
クリスの復活が意味不明だったけど、ひょっとしてリージャンがなんかしたとか、そんなんかね?{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

豪華食材(声優)をヒネりなく調理しました

2018.09.25記


人間と化け物との交流の話。

その化け物の設定なんですが、人間の思念それも恐怖や不安といったものが実体化したものを指し『アンブラ』というくくりで言われてます。いわば影。
化け物はもともと人間が生み出したもの、という設定も使い古されてますが、味付け次第でまだまだ面白い展開がのぞめる設定でしょう。


軽くあらすじ的なものに触れると、
大学進学を機に故郷中国からロンドンへやってきたバイルー・トンとその友達シンヤオのJD2人がアンブラ騒ぎに巻き込まれるところからスタート。
シンヤオと離ればなれになったトンが行きついた先はイケメン3人が経営するカフェ「フォービドゥン」。だが実はこの3人、それぞれ吸血鬼・狼男・キョンシーというアンブラ達。ただし私たちが想像するような人間の敵の立ち位置ではなく人間とアンブラとの平和的共存を掲げている連中でした。そして、このカフェの創設者が実はトンのひいおばあちゃんリージャンさんだよん、という導入部分です。
なお、こういった平和的共存を掲げている組織が世界各地にあって、と公式には掲載されてますが尺の都合か作中にはこの人たち以外は出てきません。組織の名称は「トワイライツ」、おそらくロンドン支部か本部みたいなものがカフェなんでしょう。


そつなく観れます。

途中、敵対する組織が出てきたり、アンブラと人間との関わり方を問いかける回があったり{netabare}(ミュージシャンとの恋のやつ){/netabare}、黒幕が登場して謎が解き明かされてく過程を後半に持ってきたりと、あまり期待して無かった割には及第点をあげられる作品にはなってます。

イケメンかどうかは作画の好き好きにもよりますが、櫻井孝宏、杉田智和、岡本信彦とイケボお墨付きの面々が配置されてます。やや女性向けの配役かもしれませんが、それほど傾斜しているわけでもないので視聴者の性別は問わないと思います。
ヒロインは花澤香菜さんだったりと声優さんの演技に引っ張られた部分はあるにせよ、作画・劇半・物語の展開と致命的な崩壊はなくそれこそそつなく纏めましたよ、というのが本作の印象です。



さて、以下余談。

視聴中やたらとCMで制作会社の紹介が入ってました。
気になって調べてみるとこの「Happy Elements」社。中国資本でその日本法人が本作の制作にあたっているようです。
その観点で見れば、ヒロインがChineseだったり登場人物にキョンシー入れたりと大陸での展開を視野に入れたマーケティングだと納得できますし、脚本もある程度意識したものになっているのが垣間見え、たいへん興味深いところです。

それは黒幕の行動目的にさらっと表れていました。※ネタバレ注意
{netabare}
Q:なぜ黒幕ヘイシンは執拗にトンのアンブラ化を促そうとするのか?
A:自身の不老不死のためにトンをアンブラ化させて食らうため
{/netabare}
{netabare}古来より権力者は不老不死への憧憬が強く(始皇帝とか有名ですよね)、その実現手段を求めあれやこれや物語が作られてきた歴史があります。物語だけではなく行動に移した歴代皇帝は枚挙にいとまがありません。
また、グロではありますが食人へのハードルも低かったというのも大きいです。たぶん読まないでしょうし軽くしか触れませんが、最後の遣唐使である円仁の書『入唐求法巡礼行記』に詳しかったりします。そこから脈々と現代でもってやつです。{/netabare}

ちょっと例としてはよくなかったかもしれませんが、ここではdisる意図はなく、ジャパニメーションとしてのノウハウを蓄積しながら、ターゲットとする地域・国を意識した修正を戦略的に行っているものと感じられ、そこはなかなかやるなぁということを言いたいわけです。


もちろん全世界共通の普遍のテーマ的な題材もあるでしょう。そのような中で、

「きっとこうだからこの国では受け入れられやすいんだな」

という部分が垣間見えると、それはそれで面白い経験ができるかもしれません。
今後も外国資本のジャパニメーションはそんな側面もあるのかな?という視点を持ちながら鑑賞してみようかなと思った次第です。


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2019.03.08追記
《配点を修正》


櫻井孝宏氏にヴァンパイア役は良く似合う。
たまにはクセ球のイケメンヴァンパイアも見てみたい。例えば木村昴さんとか蒼井翔太さんとか。
資本が潤沢だと声優の配役だけはド安定、物語その他はちょっと…というのが多すぎますよね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31
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