リメイクで笑いなおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのリメイクで笑いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月10日の時点で一番のリメイクで笑いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

68.6 1 リメイクで笑いなアニメランキング1位
うる星やつら(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (196)
593人が棚に入れました
「でもうちは、やっぱりダーリンが、好きだっちゃ。」地球“最凶”の高校生・諸星あたると、宇宙から舞い降りた“鬼っ娘”美少女ラム。二人の出会いからすべてが始まった…!今なお第一線で活躍する高橋留美子による鮮烈のデビュー作「うる星やつら」。小学館創業100周年を記念し、選び抜かれた原作エピソードを4クールに渡ってテレビアニメ化!(第1期2022年放送予定)監督は『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』を手掛けた髙橋秀弥・木村泰大、シリーズ構成に『はたらく細胞』の柿原優子、キャラクターデザインに『おそ松さん』『映像研には手を出すな!』の浅野直之、アニメーション制作は『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズ、『炎炎ノ消防隊』のdavid productionが担当。そして、主人公の“ダーリン”こと諸星あたると、ヒロイン・ラムという稀代のカップル役を神谷浩史と上坂すみれが演じる。大胆不敵、恋にも全力、でもどこか切なくて…あたるとラムのボーイ・ミーツ・ガールを、銀河中から集結するキャラクターたちが彩るラブコメディ。目を見て「好き」と言えない今だからこそ届けたい。ゴージャスでタフ、クレイジーな“やつら”の青春がかけめぐる!
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ラブとコメ 仮レビュー・仮タイトル,星評価はデフォルト状態

2022/10/25 初投稿
2022/10/30 一部訂正,加筆
2022/11/05 加筆
2022/11/12 加筆

まずは,自分の立ち位置などから

長いし,本作品に直接関係ないので隠しておきます。

{netabare}
原作(漫画版):未読 ※部分的には飲食店などで読んだことがあります。

旧シリーズ:大部分視聴済み
 ※昭和末期から平成初頭の一連のテレビシリーズ,劇場版,OVAなど(古川・平野版)をここでは旧シリーズと呼ばせていただきます。
そして,旧シリーズはかなり好きなアニメです。
好きなエピソードをいくつか挙げると
「ビューティフル・ドリーマー」(劇場版)
「決死の亜空間アルバイト」
「みじめ愛とさすらいの母」
「ときめきの聖夜」
「どっきり図書館!お静かに!!」
「さよならの季節」
などです。

何が好きかというと,押井守を筆頭として,制作スタッフの悪のり感,シナリオ,演出,作画,声優陣などそれぞれが好き放題暴走できた点です。その結果旧シリーズはアニメーションの実験室と化し,日本アニメーションの表現の幅を大きく広げたと言えます。また,それによって多くの人材が育ち,さらには後に続く人材にも直接的・間接的両面で大きな影響を与えたと言える点です。

そんな旧シリーズへの想いがある自分としては僅かな望みと大いなる不安をいだき新シリーズを待ちわびていました。

なので,自分としては久しぶりに配信では無く,リアルタイム(録画だけど,だいたいリアルタイムw)視聴とあいなりました。

本作品に期待することは現代の技術での綺麗な作画で「うる星やつら」を蘇らせてくれること。

懸念材料はどうやら原作準拠らしいという話が聞こえてくること。そうすると恐らく旧シリーズの作り手側の自由奔放さは期待できないでしょう。40年という歳月を経ての現在の再アニメ化。推測するにモチベーションが高いのは制作陣の上層部(高齢層)ではないかと思います。上司の意味不明の情熱と原作遵守の縛りにイマイチモチベーションが上がらない若手スタッフがつきあわされる・・・そんな作品にならないことを願っています。
懸念材料その2として「ぶらどらぶ」を見て思ったのですが,現代と昭和の感覚の違いに思った以上に距離があること。自分自身旧シリーズ(昭和)的「ぶらどらぶ」の笑い(?)には既に全くついて行けなくなっていると思った点です。原作準拠ではそこらへんのアップデートも難しいかも。
{/netabare}



前置きがやたらと長くなりましたが,新シリーズを見ての感想です。

1話 絵は綺麗!期待通りというかそれ以上!ラムとあたるの声も違和感なし!むしろラムとあたるにしか聞こえないw
逆にラムのセリフの言い回し「~かや?」とかに強烈に違和感を感じる。
そして,ラムってこんなに性格悪かったっけ?思い出補正かも知れないけど,ヒステリックではあっても意地悪では無かったイメージ。サブタイトル「かけめぐる青春」「絶体絶命」は昭和歌謡曲ですね!
クラスメートにメガネのキャラクターが出てきましたがモブでした。メガネロスw
OP,ED曲は適正に解釈され現代の曲に置き換えられていると思います。もうちょい分かりやすい表現を思いつきました。旧シリーズが現在まで続いていたとしたら,現在のOP曲やED曲はこれだろうな,という曲で結構好きw

2話
心配していた「昭和」的感覚が前面に・・・
現代の感覚からするといろいろイタい感じがします。罵倒,セクハラ,暴力・・・そもそも「うる星やつら」ってこんな感じですが,現在のアニメとしてみると結構抵抗がある・・・すでに,2話途中で脱落しそうになっている自分がいる^^;
キャラクターでは解毒されたメガネ登場wメガネ度20%くらいか?あ,でも覗き(犯罪です)はしていましたねw
サブタイトルは既に調べないと分からない。「あなたにあげる」は演歌?「幸せの黄色いリボン」は洋楽でした。聞いたことはあるけど間口広げすぎ感。


3話
なんだかんだ言いながら見てるw
サブタイトル「トラブルは舞い降りた!!」「迷路でメロメロ」
あれ?そんな歌あったか?
検索したが,無いみたい
3話でもう方針変更かwなら,最初からやらなきゃいいのに・・・
イヤ待てよ!
再び検索!!
なるほど!原作のサブタイトルですね!
そもそも,原作のサブタイトル自体が曲名由来の者が多かったようですが一貫していないようです。
噂通り,原作をなぞる形でのアニメ化のようです。
原作の欠点や時代性にそぐわなくなっている点もそのまま・・・

どうやらやはり懸念した通りのアニメ化のようです。
現代に再アニメ化する大義(大げさw)も意味も価値もあまりないように感じます(あくまで個人の感想です。)
脱落しそうなんだけど・・・来週も見るんだろうなぁ~
でも,4クールつきあう自信は全くもてない^^;


4話
今週も見ました,おそらく一度貯めたら以後,見ないと思うのでw
今週は作画崩壊とまでは言わないですが,映像的なクオリティーは維持できていないと感じました。あえての再アニメ化なので,この点は頑張って欲しいです。
それにしても,原作の古臭さがやはり気になります。
コンセプトの原作準拠が唯々重い足枷のように感じます。
聞くところによると,今回のアニメ化は小学館100周年企画事業の一つとして企画されたとか。
であれば,方向修正は不可能でしょう。

小学館100年の歴史のなかの出版物に目をやれば
大辞泉には次のように書いてあるとか
「不易流行」 ふえき‐りゅうこう〔‐リウカウ〕【不易流行】
蕉風俳諧の理念の一。新しみを求めて変化していく流行性が実は俳諧の不易の本質であり、不易と流行とは根元において結合すべきであるとするもの。
まさに新シリーズにおいて決定的に不足しているのは,「新しみを求めて変化していく流行性」ではないでしょうか。


6話
今週も脱落せず,ちゃんと見ました^^;

「愛と闘魂のグローブ」特にコメント無し

「君待てども・・・」
旧シリーズの「ときめきの聖夜」ですね!前述しましたが旧シリーズでも好きなエピソードの一つです!旧シリーズの半分の尺でしたが,割と納得の出来でした。特に,ラムが電信柱(旧シリーズでは時計)の上で悩むシーンや最後のラムとあたるが家に帰るシーンは現代の技術で作画された価値が感じられました。新シリーズで初めて評価できるエピソードだったように思います。(とは言え,旧シリーズの作り手の熱量が伝わる感じには及ばないのですが・・・)
そして,気がついたのですが「ラブコメ」の「コメ」=コメディーに関して笑いは文化を背景に成立する面も強いので,内容によっては国や時代などによっては全く通じない,あるいは最悪嫌悪感をいだかれる可能性もあります。特に「うる星やつら」のコメディー要素には強く時代にそぐわなくなっているように感じます。一方で「ラブ」に関しては割と不変で本エピソードのようにラムとあたるのラブストーリー的な落としどころに持って行くと割と納得出来る気がします。
改めて今みると,実はあたるって不器用な「昭和の男」なのかもなんてむしろ好意的に捉えたりしちゃいます(笑)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

saitama さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

本当に期待していた…そして史上最悪レベルのショック。金の匂いだけの糞作品。

原作は全巻所有。



えーと、なんと表現すればいいか…、脚本は忠実に原作どおりではある。

そして、制作陣に才能のひとかけらも感じない、糞作品を作り上げた。

原作どおりなのに糞つまらないって、本当に監督、脚本家、演出家、音楽、声優、全員がすごい制作陣だ。

自分のセンスの問題かと思って、huluで旧作1話を観た。100倍面白かった。

これは、もうセンスとしか言いようがない。監督以下、製作陣のセンスの問題だ。

そしてキャラの表情や奥行き感の作り方、動き、カット割り等々、セル画時代の1981年作品に、なにひとつ上回っていないという恐ろしい事実。適当に画がキレイなのと画に魅入られるのは違うんだよ…。

こんな糞作品、1話で糞だと関係者全員気付いたろ。

そして曲もBGMも効果音もすべて糞。

わかりやすい比喩をしたら、「はたらく魔王さま!」の1期と2期かな。それ以上に酷いけど。

金に目がくらんだクズが集まると、どんな作品でも最低作品に仕上がるってことだ。

史上最大の糞作品をどうもありがとう。
それが原作、そしてアニメをリアルタイムで観たファンの感想です。

あ、1981年のオリジナル作品がなければ、きっと作画だけキレイに見える、3.1〜3.2点くらいの可もなく不可もなしな作品と評価したかも。原作漫画を熟知していると、とにかくつまらない。原作および1981年リアタイユーザーとしての視点があるから、現状ではこの点数しか出せない。

1981年からの作品は本当に奇跡的な成功だったんだな…。


■追記

ちなみに、Huluとかで1981年のオリジナル1話を初めて観た人は、「ラムちゃんとか可愛くないし全然顔違うじゃん!」と思うかもしれないが、もともと高橋留美子先生の描く女性顔は、1981年の1話がほぼ原作どおり。

そこから、アニメの方が先にかわいい顔になっていき、それと呼応するように高橋留美子先生の描く原作のラムちゃんや、うる星やつらの少しあとに連載が始まった「めぞん一刻」の音無響子も、キツい顔つきから、可愛い顔へと描き方が変化していく。

今回の最新作は当然、漫画家デビュー当時のキャラ画ではなく、時を経て完全に完成されたキャラ画で描いているのに、物語として、1981年の方がずっとレベルが高いのは、単純にスタッフのセンスと技量の差としか表現しようがない。キレイ目という部分においてだけ作画だけが上回っている。

ま、1981年版は1回目の2話で登場したモブキャラのメガネ(原作では3話の話)が、制作陣によって勝手にほぼレギュラー化され、そうしたアニオリ路線が原作者の不満を呼び、映画のビューティフル・ドリーマーで完全に怒りを買い、押井守は外されたわけだが…(原作者は嫌いではないと言っているが、が…ね)。その意味においては、今回はとことん原作に忠実が約束事になっているのかもしれないが。予告の扉絵ひとつとっても、どんだけ原作者に気を使っているのかがわかる。

始まる前からローソンとかいろいろなコラボがあり、メディアミックスで電通がフルに動いてブームを生み出そうとしているのだろうけど、まず力を入れるべきはアニメだと思うんだけどね…。鬼滅やスパイファミリーみたいに、アニメの出来がよくて、そこにあとからメディアミックスが乗っかるほうが、結果ブームになるわけだし。


■2話視聴

前にも書いたが、まったくもってコミック原作通りなんだけど、恐ろしいほどあっさりな出来栄え。
アニメ化による面白さがひとつもない…。この路線のまま100話作るの??? 本気???


■5話まで視聴

さすがに原作は面白いので物語を3.5にした。でもアニメはつまらない。
クラマ登場は最初の物語をすっ飛ばしても、たしかに初回はなくても話にはなるが、キャラの深みが消えた。

君まてども…なんて、良い話だけど原作は本当にあっさりした回だから、アニメ化するなら1981年版みたいな設定変更も仕方ない。だけど今回は、まんま原作通りで原作以上にあっさり回というつまらない作品になった。それでいて、クラマは登場回すっとばすとか、アニメ制作陣のセンスが無いとしか…。宮崎アニメが何十年経っても面白いのは監督以下制作陣の才能によるもの。1981年からのうる星やつらTV版が面白いのもまた、制作陣の才能。

才能の差をまざまざと見せつけられた作品になってきた。

最近はアニメ界隈じゃないところでも、スパイファミリー筆頭にアニメの話題ってよく出るけど、うる星やつらに関しては全然聞かない時点でお察しってことじゃなかろうか…。


■9話まで視聴

えーと、もはや配信当日に観ることもなくなり、他のアニメやら書籍やら、いろいろな時間を費やして、なんか空いてしまった時間のときに、「一応、確認しておくか」程度に視聴するようになった。

そして感じる更に酷くなった空回り度…。さらに言えば、最初の数話より明らかに作画レベルが落ちている。ハッキリと実感できるレベル。校長やこたつねこの描写あたりは、もう最近の低レベルなろう系アニメと変わらん…。

ランちゃんとかも、原作通りではあるが、キャラと声が合っていないし…。1981年版は声優のマッチ度含めて奇蹟過ぎたんだな…。

もはや電通が糞仕込みしようが、ファン含め誰も話題にしていない時点で察するしかない。そもそも電通が入っている時点でファンなぞ見ていない。いかにコラボ売りつけて金を奪うかの皮算用…。


■20話まで視聴

作画の雑度が酷い。どんどん劣化している。なので作画評価を下げた。
キャラ静止画をそのまま動かすシーン乱発とか‥論外。どんな低予算アニメだよ。

そうやって考えると、モブキャラとかを背景化させるべくスクリーントーン貼りで消すのって、予算下げるためだろうと気づいた。こんなもん、原作に寄せた演出でもなんでもない。

マジで製作陣は1981年度版を全話見直して、ついでにめぞん一刻も全話観ておけ。
自分達がどんな恥ずかしい真似をしているのかを自覚した方がいい。
今やっているのはアニメもどきの紙芝居になっている事実を理解した方がいい。
それは原作リスペクトとは言わない。

何よりも原作よりつまらなくて、1981年作品より100倍つまらな時点で、全てが破綻している。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

♪あんまりソワソワしないで あなたはいつでもキョロキョロ よそ見をするのはやめてよ 私が誰よりいちばん♫

この作品の原作は未読…では無いと思いますが、きっと完走はしていないと思います。
原作の連載時期がだいぶ昔なので、視聴した当時の記憶が相当曖昧になっています。

それはアニメについても然り…
当然第1話の鬼ごっこについては視聴した記憶が鮮明に残っています。
ですが、それ以外は特に印象に残っていなかったり…というか、実は殆ど見たことないんですよね^^;

レビューを書くためにwikiをチラ見したところ、こう書かれていました。
その内容の斬新さと魅力的なキャラクターは1980年代のみならず以降の漫画界とアニメ界に衝撃を与え、当時の若者たちの圧倒的支持を受けて一大ブームを引き起こし、若者文化にも影響を与えた。

…だそうです。
少なくても私はその当時の恩恵には微塵もあやかることはできませんでした。
従って、今回がほぼ初見になります。

こうしてリメイクされなければ、きっとずっと視聴する機会は無かったと思うので、その機会をくれた作り手の皆さまには感謝です。


でもうちは、やっぱりダーリンが、好きだっちゃ。

地球“最凶”の高校生・諸星あたると、宇宙から舞い降りた“鬼っ娘”美少女ラム。
二人の出会いからすべてが始まった…!

今なお第一線で活躍する高橋留美子による鮮烈のデビュー作「うる星やつら」。
小学館創業100周年を記念し、選び抜かれた原作エピソードを4クールに渡ってテレビアニメ化!(第1期2022年10月放送予定)

監督は「ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風」を手掛けた髙橋秀弥・木村泰大、
シリーズ構成に「はたらく細胞」の柿原優子、
キャラクターデザインに「おそ松さん」「映像研には手を出すな!」の浅野直之、
アニメーション制作は「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズ、「炎炎ノ消防隊」のdavid productionが担当。

そして、主人公の“ダーリン”こと諸星あたると、ヒロイン・ラムという稀代のカップル役を
神谷浩史と上坂すみれが演じる。

大胆不敵、恋にも全力、でもどこか切なくて…
あたるとラムのボーイ・ミーツ・ガールを、
銀河中から集結するキャラクターたちが彩るラブコメディ。

目を見て「好き」と言えない今だからこそ届けたい。
ゴージャスでタフ、クレイジーな“やつら”の青春がかけめぐる!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

今回色々と改めて知ることができました。
1980年代に放送されたアニメは、約4年半に渡る超大作だったそうです。
それに加えて6作の劇場版と12作のOVAも制作されたんだとか。

個人的にはどちらかと言うと高橋留美子先生の「めぞん一刻」の方が好きで、単行本を全巻持っていた上、当時のテレビ放送を全話録画して持っていました。
あの頃はVHSビデオで録画していたので、今となっては再生方法も謎ですが、そもそも現在進行形で行方不明なので、きっともう二度と出会うことはないんだと思っています。
因みに、「めぞん一刻」は約2年間全96話が放送されたそうです。

こうしてみると、昔の作品って長寿ですよね。
今ほど対象となる作品が無かったからなのか、アニメーション制作スタジオそのものが少なかったのかは分からないですけれど…^^;

一方、物語の方は日常系の作品ですが、ちょいちょいSFチックな要素が散りばめられている感じで、宇宙人が出てこようがUFOが出てこようがあまり皆さん驚かず、色んなものが壊れたとしても、次の物語の時にはすっかり元通りになっていたりなど、いささかご都合主義的な一面はありますが、当時はそれも含めてご愛敬なのでしょう。

現に、現在の作品でも次の瞬間には元通りなんて作品はいくらでもありますからね。
そういう意味で行くと、この作品はコメディ設定の先駆けなのかもしれませんね。

それと個人的には声優さんの配役が素晴らしいと思いました。
諸星あたる:神谷浩史さん
ラム:すみぺ
面堂 終太郎:宮野真守さん
三宅 しのぶ:まややん
サクラ:みゆきち
テン:あおちゃん
ラン:香菜ちゃん

この中でも特に面堂役を演じた宮野さんと、ランを演じた香菜ちゃんには大絶賛を送りたいと思います。
コロコロ変わるキャラを見事演じられていました。
特に狂暴になったランをここまで豹変させられるのは最早香菜ちゃんの天性の才能と言っても過言ではないでしょう。
ランにはこれまであたるとの接点は微塵もない、サブキャラとうい立ち位置でしたが、個人的には一推しだったかも…

1980年代の作品に触れることはできませんが、今視聴しても十分面白と思えました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、美波さんによる「アイウエ feat. 美波, SAKURAmoti」と、asmiさんによる「アイワナムチュー feat. asmi, すりぃ」
エンディングテーマは、花譜さんによる「トウキョウ・シャンディ・ランデヴ feat. 花譜, ツミキ」と、yamaさんによる「アイタリナイ feat. yama, ニト。」
元々、「ラムのラブソング」は今思うと中毒性のある楽曲だったと思いますが、今回の主題歌の中毒性も
中々のモノだったのではないでしょうか。

2クール全23話の物語でした。
元々、全4クールの前提で制作されていたので既定路線ですね。
第2期は2024年に放送されるそうです。
昔の記憶が殆ど無いので、この物語の顛末を楽しみにしています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

71.1 2 リメイクで笑いなアニメランキング2位
ブギーポップは笑わない(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (413)
1732人が棚に入れました
竹田啓司は、同じ学校の後輩でもある恋人の宮下藤花を待っていた。しかし約束の時間が過ぎても彼女は現れず、連絡も通じない。日も暮れ始め、あきらめて帰ろうとした竹田の視界に涙を流しながらふらふらと歩く男の姿が映る。どう見ても普通ではない男の姿に、竹田自身も、そして周囲の人間たちも我関せずを決め込んだそのとき、不思議な人物が男に駆け寄ってくる。大きなマントに身を包み、奇妙な帽子を被った不思議な人物。ソレは竹田との待ち合わせをすっぽかした宮下藤花と同じ顔をしていて……。

声優・キャラクター
悠木碧、大西沙織、近藤玲奈、小林千晃、下地紫野、諏訪彩花、榎木淳弥、市川蒼、竹達彩奈、宮田幸季、八代拓、市ノ瀬加那、細谷佳正、長谷川芳明、阿澄佳奈、上田燿司、花澤香菜

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

時の壁

【未評価】*少し修正

ストーリーが読み取り辛い。
妙に訳知り顔の学生たちが、利いた風なセリフを演説するような印象ばかりが強く、話している内容が素通りしていく感触がある。

この分かりにくさは、カットバックを多用した演出や、キャラの描き分けといった技術上の問題ではなく、原作小説の発表された20年前と現代との時代差にあるように思える。


世界に侵入した世界の「敵」を、二重人格のような「学生」の主人公が密かに排除してゆく。

日常的な社会の運営とは隔絶して、「世界」の根本的な危機に社会参加していない「学生」がダイレクトに関与していく作品構造は、原作発表当時に萌芽し始めていた「セカイ系」を先取りしていた。
「学生」が訳知り顔で利いた風な能書きを述べるのは、社会参加していない「身分」と、「社会領域」が存在しない「セカイ系」世界との相互作用による必然だろう。

全体の構造が把握しきれないまでに複雑化して、感覚的に「よくわからな」くなってしまった社会が、社会を不可視化して排除する「セカイ系」の想像力を生んだ。

世界に侵入する「敵」は、政府や大企業などの「上のほう」の「えらい人たち」が「秘密」に独占して抱え込んでいる本作の陰謀論的な「世界」は、典型的な「セカイ系」構造だ。
一般人=大衆=社会から隠された「秘密」を巡って、「えらい人」と「学生」は同水準に立つことになる。
「社会」から秘匿して独占した「秘密」を、「えらい人」と共有していることが、社会参加していない「学生」が、多くの「セカイ系」作品で、世界の命運に接近して利いた風な口をきける根拠だ。

だが、こうした「セカイ系」構造の説得力が、この20年で変質したことが、本作の「分かりにくさ」の理由ではないだろうか。
原作でストーリーに説得力を与えていた時代感覚が変化してしまったのに、現代へと時代設定を変更してそのまま同じ舞台設定を使用してしまったことが、細かな技術上の齟齬などではない、根本的な「伝わりにくさ」の原因である気がする。


20年前、「セカイ系」に説得力を与えていたのは、逆説的に現実の「社会」は強固で不変であるかのような時代的な「信憑」だったのではないだろうか。

自律作動する複雑で「よくわからない」機械のようなものとしてイメージされる「社会」。

「よくわからない」ままに、自分とは無関係に自動的に作動していく複雑な機構としての「社会」、という現実の「世界観」が、逆に「社会領域」が削除されても「日常」は何の不都合もなく維持されていく「セカイ系」の「リアリティ」を支える。

「学生」が訳知り顔で「世界」の根本に関与していく背後で、電車は時刻表通りに運行され自動車は信号に従って走行する。
水は蛇口から流れ、スイッチ一つで電気は点き、コンビニに並んだ商品は望むままに購入できる。

本作でも同様に反復されているこのような「日常」のあり方は、逆説的に「社会」の不動の安定を暗黙の前提としている。

だが、この20年という時間は、こうした暗黙の信憑を掘り崩す過程であったのかもしれない。


こうした「セカイ系」世界の「安定」を支えていたのは、陰謀論的に歪曲された権力者=「えらい人」だった。(時として企業経営者がこれに加わる)
「ズル賢」く「悪賢」い権力者は、自らの権益を確保するために、権力の源泉である「社会」を自分に都合の良い形で「安定」させる強い動機がある。
「世界」の動揺と切り離して「日常」を安定させるために、「秘密」を独占する「敵」としての権力者は陰謀家として登場するしかない。
(世界の危機を「秘密」にしたまま「密かに」戦う主人公とは、「安定」を口実とした「陰謀」の共犯者であるともいえる)
多くの「セカイ系」で、「政治家」を始めとする権力者が役職も権能も不明な「えらい人」として現れるのは、「複雑系」の社会を「よくわからない」の一言で理解する裏返しだ。

本作もまた、この構造をなぞっているのは上述の通りだ。

当然、こうした「設定」は、読者=視聴者の現実感覚との連続性があるからこそ採用されてきた。
しかし、現代の視聴者には、こうした世界構造は説得力が薄れているのではないか。

そう、この20年で暴露されたのは、現実の政治家=企業経営者=権力者は「ズル賢く」もなければ「悪賢く」もないという事態ではないだろうか。

単に「ズル」くて「悪い」だけで、「賢く」などはない。
「ズルくて悪い」だけのバカではないかと。

「自分は何もしなくとも自律運動する社会」の「信憑」を支えていたのは、「えらい人」が自己利益のためにズル「賢く」社会を操作しているはずだ、という、ある種の合理思考だ。

しかし「えらい人」が「悪い」だけのバカならば、合理思考など存在していたはずがない。
「社会」の自律運動は、「複雑さ」から目を背ける反知性の怠惰が見せていた幻影ではなかったか。

「ズルい」バカが、思い付きで「権力」を振り回すことで、「社会」の機能不全を引き起こしてくるさまを目撃してきたことが、「自律運動」の幻想を、もはや「信憑」できない地点に視聴者を連れてきたのだろう。

おそらく現代の視聴者には、「学生」が利いた風なセリフで「世界」を救う背後で、日常が「自動的に」維持されているようには見えていない。

誰かが電力網を維持し、運行を管理して電車のダイヤを維持している人がいる。
信号機をメンテナンスする人に支えられて自動車は運行し、その流れに乗って商品の配送する人が、24時間のコンビニでの買い物を可能にしている。

こうした個々の「社会人」たちの肩で支えられた「社会」では「自動作動の安定」がリアルさを喪失するのであれば、「安定」のための共犯行為が要請する、「密か」に戦う「聖戦」の密儀性もまた説得力を失う。
社会参加していない「学生」が訳知り顔をする本作が、わかりにくいものとなるのは避けられないだろう。


時代的に失効した「世界観」を、無自覚に「現代」へ持ち込んだ設定が、本作を分かりにくいものにした。

だが、これは原作小説が現代では無価値になってしまった、という事ではない。
水準を超えて構築された作品は、その時代を離れても物語の訴求力は、衰えない普遍性を持つ。

ただ、その時代と強く結びついて説得力を発揮した「もの」を、十分に検討することなく時代だけ現代へスライドさせた不手際が、作品の語るものを不明瞭にしてしまったという事だ。
おそらく同じ失敗をアニメ版『BANANA FISH』にも指摘できるだろう。
東京もニューヨークも同方向に等質のものとしてフラット化する圧力に晒される21世紀世界で、温室の「日本」に対する「リアル」の渦中にある「アメリカ」、という80年代特有の誤解の対立構造に基づいていた原作マンガの説得力は機能しない。


「社会」や「世界」の理不尽さへ対する若者の不満は、いつの時代でも繰り返されるだろう。
可視化装置として、ある時代では有効であった「自動作動する不変の社会」への信憑を利用した「セカイ系」は、現代では有効性が薄れた。
新たな装置が求められるし、試みも多くなされているが、しかし、そうした「改変」を加えれば「原作」とはまるで異なる「作品」となるわけで、原作の「アニメ化」とは難しいものだと思う。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

どっからどう見てもポップ・・・ではないよね

『これは猟奇サスペンスであり青春群像劇であるんだよ』 

相反しそうな言葉を同一の意味合いのものとしてキャラに語らせる。するとあら不思議!深淵なる哲学的ななにかに聞こえてきます。

『猟奇サスペンスである一方青春群像劇』 並列は×
『猟奇サスペンスである以上に青春群像劇』 序列も×

いずれもパンチが弱いため、ここではあくまであたかも相反するものが一体となってるような表現に努めねばなりません。

・レトリックのみでくどく、キャラをイタく感じてしまうのが “梅”
・レトリックがハマリ、キャラに魅力を感じてしまうのが “竹
・レトリックとストーリーがマッチし、作品に魅力を感じてしまうのが “松”

本作『ブギーポップは笑わない』はまごうことなき松!
抽象的な「世界の危機」という大問題を巡って登場人物たちの極めて主観的な台詞回しで進行していくサスペンスタッチの青春群像劇のようなものと言ってよいでしょう。猟奇性を帯びたキャラクターも複数登場するため、グロ描写も所々出てまいります。


1クールなのに全18話のお得感。トリッキーな放送スタイルのおかげで何話か飛ばしましたがなんとか視聴を完了しました。配信やタイムシフトのある時代で良かったです。
そんな便利なサービスの欠片もなく、ラノベという単語も浸透してなかった1998年に刊行されたヒット小説のアニメ化です。
元ネタの刊行年度を考えれば古典といって良いでしょう。私としては珍しく原作既読の作品です。作品の意義だったり影響等についてはgoogle先生あたりをご参照くださいませ。

実際に視聴してみて巷で言われるような “古臭さ” というのが実はよく分かりませんでした。
だいぶ原作の記憶が薄れているためほぼ初見のような新鮮さで堪能できてます。全18話を通してキーになる人物(人格)がブギーポップ。いくつかに別れたエピソードはこちら、

(1) 第1話 - 第3話 ブギーポップは笑わない
(2) 第4話 - 第9話 VSイマジネーター
(3) 第10話 - 第13話 夜明けのブギーポップ
(4) 第14話 - 第18話 オーバードライブ 歪曲王

計4つのエピソード。時系列は前後してたりするのでながら見は禁物です。時系列の掴みづらさと同様に、キャラ相関が難解、そして台詞回しが難解です。私は後者をあきらめました。
ただキャラ相関は小難しそうに見えて意外とシンプルなのではなかろうかと思ってます。ここが掴めてくるとテーマらしきものも見えてくる作品でした。


◆相関その1 二つの二項対立
・《世界の敵》 と 《世界の敵の敵》 の二項対立。
{netabare}《世界の敵の敵》はブギーポップ。前者はブギーポップに“自動的に殺される”人が目安でした。合成人間もいいセンいってますが、MPLSと呼ばれる元は普通の人間でふと異能に目覚めちゃったのが敵認定される場合が多かった気がします。{/netabare}

・《社会の敵》 と 《社会の敵の敵》 の二項対立。
{netabare}霧間お父さんの「社会の敵」というセリフに引っ掛かりを感じました。統和機構に殺されるのが《社会の敵》に見えます。ブギーポップは社会の敵は殺しません。{/netabare} 

《敵の敵》の主語は一つで《敵》はいろいろですが、《世界の敵》か《社会の敵》かに分けて整理するとスッキリします。《世界》と《社会》の違いはようわかりませんでした。
{netabare}強いて言えば
《世界の敵》はマジやばいやつ。世界を滅亡に陥れる者。
《社会の敵》はプチやばいやつ。世界を大混乱に陥れる者。{/netabare}

{netabare}ここでふと、《世界の敵》は超異能だけどスケールが小さいというか世界はさすが言い過ぎじゃね?と思ってみたり。
この作品でいう世界の規模感や質感が我々がイメージできるものならば、目立ってマークされてそのうち一個師団が出てきて壊滅させられる程度の異能ぶりです。おそらく煮詰まった上で殺される前といいますか勃興期のイケイケな時にブギーポップが登場するのかもしれません。だからこう噂されてるのかな。

{netabare}「その人が一番美しい時に、それ以上醜くなる前に殺す」{/netabare}{/netabare}


◆相関その2 宮下籐花はモブ
ブギーポップが主要人物であることはよいとして、肉体を間借り!?している籐花にも焦点をあてると混乱します。
先入観だと、ふつう主役はこの人だよって観る側に柱を作ってあげてから話を進めるとか、群像劇でもグループ(だいたい5名くらい)を作ってその囲いの中で話を進めるものだと思うのですが、それがありません。登場人物の母集団に大きな変動はないのにです。さらに4エピソードと分けてることでなおさらこんがらがります。
前のエピソードで主役を張ったかと思えば次のエピソードは台詞なしとか、ブギーポップに視点を置きたいけどなかなかもったいぶって出てこないとか。
{netabare}当初は、別人格に悩まされる少女(宮下籐花)と恋人竹田啓司との奮闘記を想像してしまったせいでとても混乱した私です。{/netabare}
{netabare}霧間凪も髪型変わってヴィジュアル判別が難しくなったりとかホント勘弁して~{/netabare}


対立の構図や人物相関が整理できたらあとは身を委ねて完走です。
こういった「世界の危機」といった抽象的な大問題をさも大事のように扱う作品って、外からだと馬鹿馬鹿しくつまらなく見えがちなのですが、中に入ってみるとけっこう陶酔できるものです。
作品が世に出た1998年あたりで例えれば、ヴィジュアル系バンドの歌詞世界とライブ模様みたいなものかと。「破滅」「追憶」「世界の果て」「彷徨」「闇」「孤独」「血」「薔薇」「憂鬱」「堕ちる」・・・とだんだん楽しくなってきちゃったのでこのへんで。あと「とりあえずフランス語」。

極めて私的で閉じた空間でのダークな物語。
きっと中学生や高校生くらいの思春期に出会ってたらドはまりしてたと思います。では思春期が遥か遠い大人の私はどうだったかというと、「とても楽しく鑑賞できました」になります。
毎度OPが楽しみだったのと、意外と大人がいい役回りをしてたことが理由としては大きいですね。語り部的な大人らしい大人もいれば、大人になりきれなくて身を滅ぼす大人と。
彼ら高校生が抱く未来への期待と不安を象徴するような大人ばかりでした。
子供ばかりだけだったら見られなかったような気がします。

思春期世代の抱える不穏さをファンタジーでふわりと包んだ良作です。

この作品に影響を受けた奈須きのこ氏の『空の境界』にドはまりした私にはとても相性の良い作風でした。



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2019.09.19追記 


視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴



2019.04.27 初稿
2019.09.19 追記

投稿 : 2024/05/04
♥ : 51
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ブギーバックは笑えない

ダンスフロア~に鮮やかな光~。
…。
ピエール瀧ぇ。
ってことで妙に薬物ネタが出てくるこの作品、もうちょっと時期遅かったら世間に「配慮」して放送できなかったってことは…無いか?大丈夫か?

{netabare}噂には聞きつつもどんな作品なのかは全然知らず、「よしこれで内容知れるぜ」と1話見てみたら全然意味分からなくて一旦脱落。
脱落したといっても妙に後ろ髪引かれる部分があって…まずOPカッコ良いよね。
爆発したビルをボケーっと見てたら何者かが空をスッ飛んでいってハっと白昼夢見て最後は再びハっとする所に戻ってという内容で、「しょうゆおいしいです」みたいな。
それとこれ結構重要だと思うんだけど、女性キャラをワザと絵的にブサイクに描いてない?
青ブタのように美女に生まれて大変って内容ならまだしも、意味も無く美少女に描かれてる限り媚びてる匂いってのはどうにも付きまとい、それでいて所謂「意識高い系」をやられるとな~~んか気持ち悪い。
意識高い系でないならどんなに媚びてても平気なんだけどねぇ。
新シリーズ版のなんとかの旅とかヴァイオレットなんとかとか…自分的には評価低いんだけどブサイクに描かれてたらまた違ってたんじゃないかなー?と最近思ってて。
また色づくなんちゃらはそこら辺考えて、ブサイクになりかけギリギリのラインを攻めてた気配を感じます。
ってことで、この作品はめっちゃ思い切ったことをしてるという認識で、1話で脱落したといっても録画溜めて後で見るつもり満々ではいました。
これがきゃろ~んとした美少女だったら1話で完全に切ってたと思う。
(小声:というかですね、「ワザとブサイクに描いてる」と言うと普段深夜アニメ見ない人の食いつきが良いゾ)

でもって全話見てみたところ…ナルホドそういうことねー。
自分はどうしてもSF的に(機械的にと言った方がいいのか?)処理しがちで、哲学的・情緒的に考えるのが苦手というか。
つまりはコトの発端はエコーズが地球にやってきた、もっと厳密には過剰に進化したことが東亜機構の設立も含めたキッカケなのかな?と思っちゃってて。
なので全てはエコーズが余計なことをしたせい(実際、カミキシロはエコーズに優しくしなければ死ななかっただろう)、観測者が観測対象に接触してしまったのが悪い(=ブギポの敵)と思ってしまったのだけど、そうではないみたい。
実際は「(人類が)影響受けるのはどうでもいい、進化したいのならどうぞお好きに、但しそれが間違った方向だと判断したら始末しまっせ」ってことみたい。
あ、ブギーポップのスタンスのことね。
正義・悪の基準が曖昧というか、ブギポは別に身近な人を助けるために出現するってことではない。
むしろ場合によっては身近な人には迷惑な存在にもなりえたり。
ここら辺、どんな選択をしようが主人公の選ぶことが正義と扱われたサクラダなんとかより全然好感が持てる、自分は。

とはいえ…今作最終章になる歪曲王編、能力の合わせ技かぁ…。
これやられると何が起きてるのか一気に分かりにくくなる。
何が幻覚で何が現実か、または幻覚のどこまでが現実に影響したのかとか、よく分かりませんでした。
ってか田中お前も能力者だったのか…。
改めて考えるとカミキシロに始まりカミキシロに終わる構成だったのかな?
とりあえず歪曲王編以外は実はそんなに難しい内容ではなかった、1話でかなり身構えてたのでホっとした感じ。
むしろ簡単な話を必死に難しそうに装った感じ?

進化についてはこちとら園芸(生き物)を趣味としてるので色々と思うところがあるのだけど(書き始めたら止まらなくなるので割愛)、ある意味真っ当な捉え方だと思います。
まぁ能動的じゃあないよね、と。
漠然としたものを漠然と流してて、「現象」を紹介したものに近いので地味だし感想も書きにくい。
実はそんな難しいこと考えずに各キャラが微妙なタイミングでニアミスするのを「フフッ」っとほくそ笑むのが正しい楽しみ方だったりして。
ナギが父親と、知らぬ間に助けてくれた黒田の仇(実行犯なだけで一番悪いのは命令下した奴だけど)だと知らずに佐々木と手を組んだり、委員長何度も巻き込まれて災難だなぁとか、先にも書いた通りカミキシロと付き合ってた田中がアレだったり、人間関係を追うだけでも面白いかと。
キスギ先生の元へ宮下藤花がかかりに来たのもナギとニアミスだったのを演出しただけで、世間で言われる二重人格そのものはあまり重要じゃないんじゃないかな、だってブギポはそれを超越した存在だろうし。
1話があんなんだったので身構えがちだけど、軽くダラーっと流し見でもOKな気がする。


余談
16話が恐竜の頭のデザインが妙に上手くて、またキャラの顔(特に目)の描き方が他の回と違って「リトルウィッチアカデミアみたいだなぁ」と思ったら作監が半田修平で大正解。
やったぜ、本編からスタッフ当てるのは自分にとっては稀なのでチト嬉しい。
もし「派手なアクションシーンだけ見たい、その回だけ教えろ」って方が居たら、16話お勧めでっせ…まぁトリガートリガーしたアクションですが。{/netabare}

追記{netabare}
例えばライオンが草食獣を狩るシーンを、ナレーションやBGM入れずにただ淡々と流す映像があったとします。
それを見て「ライオンかっけぇ」と思う人も居れば、逆に草食獣に感情移入して「草食獣可愛そう」と思う人も居るでしょう、中には「自然はなんて荒々しくも美しいんだ」と涙を流す人も居るかも知れない。
どう思おうともそれは間違ってはいない、↑で書いた「現象を紹介したもの」というのはそういうことになります。
ブギポでいえば「何が起こったのか」を理解するのは実はそんなに難しくない、歪曲王編は除いて。
但し「これで作者は何を伝えたかったのかを言え」と言われたら…それは非常に難しい。
現象映しただけなので…掴みどころがないというか、自己主張が無いというか。
自分は性格ヒネくれてるので「露悪趣味披露したかっんじゃね?」と答えちゃうけど、こういう場合って大抵鏡のようなものになるのでお察し。
(そうはいってもさ、織機の設定はちょっとチンピクしたぞ?)

──なんてことを思ったら、冒頭で書いたキャラをワザとブサイクにしてる意図が分かった気分。
キャラに感情移入させないためだったのかなー?、と。
キャラが魅力的じゃないっていうのは狙い通りなんだろうなぁ、と。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23

66.8 3 リメイクで笑いなアニメランキング3位
UQ HOLDER! ~魔法先生ネギま!2~(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (173)
819人が棚に入れました
平穏で退屈な田舎に暮らしている少年・近衛刀太の夢は、都へ行って一旗揚げること。
刀太は都へ行くため、育ての親であり優れた魔法の使い手である雪姫に挑戦する日々を送っていた。だが、戦いながらも仲良く暮らしていた2人の前に現れた賞金稼ぎによって、田舎での平穏な日々は終わりを告げる。

これは、ろくでもないモノになってしまった者達の物語。

声優・キャラクター
高倉有加、松岡由貴、広瀬ゆうき、佐藤利奈、茅野愛衣、小倉唯、白鳥由里、桑谷夏子、神田朱未、渡辺明乃、堀江由衣、佐久間未帆、能登麻美子、皆川純子、石田彰、原田彩楓、鬼頭明里、柿原徹也、咲野俊介、梶裕貴、小山力也、小野大輔
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「ネギま」は例外的な奇跡の作品であり、原作者であっても再現は難しい

[文量→大盛り・内容→余談が本論系]

※原作は最新巻まで読んでます。赤松先生大好きレビュアーとして、あえて厳しめのレビューです。ちなみに、自分で言うのもなんですが、私のレビューは思いが強くなり過ぎるとダメになる傾向があります(苦笑)

【総括】
ラブコメ作家の描くバトルもの。SF要素もあり、ある意味では、これまで赤松先生が作り上げてきたものの集大成と言えるのが、本作。

赤松先生の原作の中では、アニメでの作画は良い方かな。

グロい描写もありますが、グロがメインの作品ではないので、それだけで敬遠してもらいたくないな~というのが、赤松ファンとしてのお願いですm(_ _)m

まあ、タイトルから分かるように、完全に「ネギま」ファン向けに作られた、サービスアニメですね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、アニメの尺に収まるようにかなり原作を変えていること。これをやると当然賛否はあるんだけど、赤松作品とっては平常運転。なんたって、「オフィシャルで二次創作を認めている漫画家(同人マークの生みの親だ)」からね。

忍との出会いを大胆にカットした部分とか驚いたけど、なるべくたくさんのヒロインを出そうと思えば致し方ないか。赤松作品に限って言えば、アニメは原作のスピンオフみたいなもんだし。

あと、意外とグロ描写がちゃんと(リアルに)あって驚いた。本作は「ネギま」のバトル要素を抽出して、続編として1つの作品にしてしまった、極めてレアな作品ではあるが、赤松さんと言えば基本的にはラブコメ作家。若干作風に合わないとは思った。血がブシャーとか首がスポーンとかは、(原作にもあるけれど)アニメならば、もう少しぼかすか、ギャグテイストにしても良かったと思う。グロがメインの作品ではないのに、(アニメから入った人でグロ苦手な方が)1話目で勘違いしてしまい、本作から離れてしまったとしたら勿体ない。(途中からはぼかしていたけど、1話目はアニメスタッフの失敗だと思う)

「~魔法先生ネギま!2~」という原作にはないサブタイがついていることから分かるように、原作に比べると、明らかに「ネギま」の要素が強い。アニメ制作会社的に、ネギまファンを出来るだけ取り入れたいという狙いが透けて見える(特に最終話のサービスシーン)。もっとも、原作でもその兆候は顕著になりつつあり、始めは「近衛刀太」の物語だったのに、次第に「ネギ=スプリングフィールド」の物語になりつつある。個人的にはそれで嬉しいのだが、果たしてそれで良いのかという疑問も残る。

近衛刀太は、ラブコメの主人公として、どうなんだろう? 「神戸ひとし(AI止ま)」や「浦島景太郎(ラブひな)」のような、「冴えないオタク」でもなく、「ネギ=スプリングフィールド(ネギま)」のような、「無邪気な天才少年」でもない。「普通のバトルものの主人公」的である、「近衛刀太」。普通にハイスペックで、普通にイケメンで、普通じゃないくらい鈍感で。よくいるハーレム主人公と何が違うんだろうかと感じる。

(神戸ひとしはともかくとして)「浦島景太郎」は、紆余曲折ある中で、一生懸命努力し、作中で本当に成長してくれたから、各ヒロインズとのデレ展開も、むしろ応援したくなった。「ネギ=スプリングフィールド」は、肉体的にも精神的にも未成熟で、基本的には「お父さんLOVE」な子供だったから、ヒロインズとのデレ展開も、ニヤニヤ眺められた。ちゃんとギャグになっていた。でも、「近衛刀太」は、(彼の出生に理由があるとしても)めちゃくちゃ簡単にサクサク成長しちゃうし、基本的にチートだし、あれだけツンデレだったエヴァンジェリンが簡単に頬を赤く染めたりだとか違和感あった。なんか、刀太が主人公だと、ハーレムがギャグにならないんだよな~。そこが1番の問題点に感じる。

〈まとめ〉
○原作改編は、赤松作品の場合、温かく見守ろう
△作風に合わない、しっかりしたグロ描写
○ネギまファンへのサービス
×近衛刀太の魅力のなさ
{/netabare}

【余談~ 勝手に赤松健の作品論w ~】
{netabare}
剣道部は、赤松作品の大ファンです。中学生の時に「ラブひな」にハマったのが、多分萌えの原点。ファンブックが出る前に、全キャラの登場コマ数とか数えて「正」でカウントしてましたもん。キモいです(汗)

以降、「AIが止まらない!」を読んでみて、やはり好きで、「魔法先生ネギま!」もメチャクチャ好きで、当然、全ての単行本も集めています。「いつだってMyサンタ」とか、マイナーな本も持っています。勿論、「UQ HOLDER!」も最新巻まで読んでいる状況。

自分的な赤松作品の順位付けとしては、ラブひな≧ネギま>>>UQ≧AI止ま>>>陸まお なんですが、陸まおは別物にしても、UQはちょっと、イマイチなんですよね。

正直、サブタイにある「魔法先生ネギま2」としか読んでいないと思います。ネギまのキャラが出てきた時は嬉しいのですが、それ以外は、、、。

ファンとして、やはり感じるのが、「雪姫(エヴァンジェリン)の違和感」と、「刀太の魅力の無さ」ですね。

エヴァは、「ネギま」の中でもトップクラスに好きなキャラでした。そんな彼女が、(精神的にも戦闘力的にも)弱体化しているのは嫌だったし、やはり、ナギ以外にはデレてほしくないです。「ネギま」の中ではネギ君にややデレてましたが、基本的に恋愛面はナギに一途で、ネギ君には親愛とかが複雑に混ざった感じが良かったんですよね。

本作では、エヴァもヒロイン候補の一人ですが、う~ん、やはり師匠的な立場で良かったと思います。最近の原作では、{netabare}キリヱがメインヒロイン化してきて、{/netabare}むしろバランスが良くなってきた印象ですが、最初からその路線で良かった気がします。

それから、エヴァの「多弁」がどうにも引っかかります。「ネギま」でのエヴァは、スーパーアドバイザー的な立場であり、本当に必要な時に、一言二言格言を与えるみたいな感じでしたが、「UQ」のエヴァはよく喋ります。まあ、「ネギま」はエヴァ以外に30名ものクラスメイトがいたし、サブキャラも多かった(話す人がたくさんいた)ので、しょうがない部分はあるけれど、エヴァのミステリアスな魅力は大分損なわれたかなと思います。

そして、私はどうにも、本作の主人公「近衛刀太」にイマイチ魅力を感じません。

赤松作品の主人公としては初となる「少年漫画の主人公らしい少年」ですが、これがどうにも(赤松さんの)作風に合わない。

前作の「ネギま」は、元々ラブコメから始まり、途中からバトルに変わり、「ラブコメとバトルが高いレベルで融合した」奇跡的な作品になりました。それを支えたのが、「ネギ=スプリングフィールド」が「ナニをしても許される、無邪気で愛くるしい天才少年」だったからだと思います。ある意味で、「ラブコメキャラでバトル」したからこそ起きた、奇跡の化学反応。

よく、「キャラが勝手に動き出す」と言いますが、私はコレを名作の条件だと思っています。「ネギま」の場合、連載開始時は、絶対にあそこまでバトルに寄せるつもりはなかったのだろうと思います。勿論、バトル展開も想定してのキャラ設定を行っていますが、基本は、「クラス全員とのラブコメ」(過去最多のヒロインのラブコメ)を目指していたはずです(と、なんかで読んだ記憶が)。それが、想定を超えてキャラが動き出し、後半なんかガチバトルにガチシリアスでしたからね。いや~、楽しかった。ほんっっとうに、「キャラが生きている」名作漫画だったと思います。

一方で、「UQ HOLDER!」は、連載前にコンセプトとして、「ラブコメとバトルの融合」「ネギまの完結編」として描かれ始めたと思います。そのためか、どうしてもストーリーや展開ありきでキャラが動かされている印象を受けます。赤松さんって、キャラ作りの天才だと思っているので、ここが違和感の原因かもしれません。

「ネギま」と「UQ HOLDER!」の違いは、「ネギま→ラブコメキャラでバトル」をしたか、「UQ→バトルキャラでラブコメ」をしたかというものだと思います。

微妙なんだけど、確かな違いです。

バトル漫画でのラブコメ展開はよくあります。まあつまり本作は、「別に赤松さんじゃなくても作れる」んじゃないかと。

やはり赤松作品の主人公といえば、「ラブひな」の「浦島景太郎」や、「AI止ま」の「神戸ひとし」のようなダメダメ系が基本ですね。ネギ君は、ホントに例外的なナイスキャラでした。

つまるところ、この作品が「ネギ=スプリングフィールド」の物語なのか、「近衛刀太」の物語なのか、ということだと思います。

どうにも、「近衛刀太」が「ネギ=スプリングフィールド」に負けています。まあ、勝たれても、それはそれで納得いかないんですが、ネギまファンとしては(汗)

前作のファンって、面倒くさい存在ですね(自爆)w
{/netabare}


【各話感想(原作ネタバレ)】
{netabare}
1話目
原作と違い、「ネギま」のシーンを入れてきたね。まあそもそも、魔法使えなくても、エヴァはメッチャ強いんだけどね。う~ん、作風的に、グロは濁しても良いと思うんだけど。

2話目


3話目
地下編やらないのか。忍、キャラ設定が変わったね。本来、10巻くらいの話だよね。流石、赤松さん原作。自由度が高い。ネギまの回想も多い。グロもぼやかされるようになったね。批判あったからかな(にしては対応早すぎ)?

4話目
いやだから、グロに悲鳴は作風に合わないんだよね。

あれ?各話感想が消えた? まあ、いいやw

7話目
雪姫が作戦を知ってる設定に変えた意味は? てか、(なぜかエヴァより弱体化している)雪姫とフェイトなら、五分五分、ややフェイトの方が強い設定じゃなかったっけ?

8話目
これ、フェイト→ネギ の深い愛を知らないと、大分印象が変わるよね。ここでネギ登場は原作にない流れ。

9話目
いいんちょが、エヴァを尋ねるか。やはり、本屋>忍、いいんちょ>みぞれ、刹那>時坂、エヴァ>雪姫、なんだよな。強いて言えば、千雨とキリエが互角くらいってところかな、ヒロイン力的に。刀太のクローンは、エヴァが言うんじゃなくて、やっぱりゆえが言った方が良いな。

10話目
麻帆良祭編。赤松先生のアニメ作品なら、この辺から暴走、いや、独自のラストに向かって話が進むよね。ネギとラカンは強すぎるからな~。

11話目
やはりネギま要素が強いね。エヴァの台詞も微妙だな。「私と共に歩いてくれるか、青空のもとを」なんて言うかな? せめて、「灰色の空のもとを」だと思うんだよな。戦闘シーンがダサいw

12話目
いや、この展開、「ネギま」を知らん人は、ぽかーんでしょw だから、その告白でエヴァは照れんって。「フッ」と笑った後にブッ飛ばすか、「プ、ハハハハ」と上機嫌に笑った後にブッ飛ばすか、どっちかなんだけどね。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これは、ろくでもないモノになってしまった者達の物語。

この作品の原作は未読ですが、タイトルにも含まれている「魔法先生ネギま!」の続編に位置付けられる作品です。
続編とはいえ、前作からは約80年ほど時間が経過していること、そして主要登場人物もガラッと入れ替わっているので、完全な続編とは言えないかな…とも思っていましたが、この作品を完走して思うのは前作までの積み重ねが
どれほど大切であったかということ…
だから、この作品をより堪能したい方は是非「魔法先生ネギま!」から2作計4クールの視聴を経てからの視聴をお勧めします。

前クールからの視聴を勧めたい…そう思ったのは実は1話の冒頭からでした。
私は、この作品の視聴に向けつい最近まで過去作を視聴していたので、懐かしさを感じるレベルはきっと2005~2007年にかけてリアルでアニメを視聴していた方とは比べるのもおこがましいのは理解しているつもりです。

それでも、1話冒頭の光景には圧倒的存在感と懐かしさを感じずにはいられませんでした。
それと同時に感じるのは、原作者とそれを支えるファンの愛の力…
この作品はみんなから本当に愛されているのだと思います。
じゃなければ、アニメ終了から10年の時を経て見れる光景じゃありません。

それに懐かしさを感じるのは光景だけではありません。
きっとこれは前期から視聴してきた人へのご褒美と特権…それを感じずにはいられませんでした。

語り部はエヴァンジェリン…
当時を懐かしみながら自分の置かれた境遇と向き合い…そして前に歩き出すところからこの物語は始まります。

この物語の主人公は、田舎暮らしの近衛刀太…
彼の夢は、いつか村を出て都に立つ塔に上って村の仲間との願いを叶えること…
その願いの成就に向けてクリアすべき課題はたった一つ…
実はそのたった一つの願いを叶えること自体、刀太らにとっては半端なく高いハードルだったのです。
まぁ、当然といえば当然なのですけれど…

田舎でのんびり平和に暮らしたい…それを一番願っていたのは、刀太の育ての親である雪姫先生でした。
それでも雪姫先生は気付いていたのだと思います。
安寧は長くは続かないこと…
何より刀太がそれを望んでおらず、もっと広い世界を見たがっていること…
そして平和な田舎で起こったひと悶着を経て、刀太と雪姫の物語が動いていきます。

刀太と雪姫が向かった先…
それは雪姫がかつて作った「UQ HOLDER」という組織でした。
雪姫がここに向かったのは田舎で起こったひと悶着がきっかけ…
確かにこれまで住んでいた田舎では事なきを得ました。
ですが、その代償として刀太は希望と絶望を一度に受け入れることになったんです。
でもこの表現は物事を物凄く前向きに見た結果…
普通なら希望など微塵も感じられなくてもおかしくはありません。

そこで雪姫の背中を押したのが刀太の一言…
「この力を何かの役に立てたい…」
刀太へに力強さを感じたと共に、これからへの期待で否が応でも胸が高鳴ります。

だって「UQ HOLDER」は刀太と志を同じくした仲間の集う場所だったから…
そしてそこで繰り広げられるのは「あぁ、これがやっぱネギまの世界だよね」とある意味嫉妬と安心感が交じり合ったような展開なんです。

「UQ HOLDER」に所属するメンバーは、男性よりも女性の方が比率が多く、雪姫を含め女性はみな美人か可愛いかのどちらか…

小倉唯さん演じる結城 夏凜は、UQホルダーNo.4。
スタイル抜群の格好良い系の役どころなので、小倉さんの力強さを感じる一面が見られます。

広瀬ゆうきさん演じる時坂 九郎丸は、UQホルダーNo.11。
最大の特徴は「八咫の烏」と呼ばれる一族の出であること。これが何を意味するかは結果を見てのお楽しみ…いや、既に片鱗は見えているかもしれませんね。

かやのん演じる桜雨 キリヱは、UQホルダーNo.9。
かやのんの可愛い成分だけを抽出して詰め込んだ…そんな感じの女の子です。
自分の思いと言動が真逆なツンデレ…きっとリアルにいたら相当面倒くさい感がプンプンなんですが、そこはかやのん成分の七不思議…全然嫌味が無くて完走して振り返ってみると、この作品一推しの女の子だったと思います。
この子…本当に可愛いですよ♪

可愛いといえば、結城 忍を忘れてはいけません。彼女は特別な力に目覚めた人間ではありませんが、それは些細な事…何といっても彼女のCVは原田彩楓さんなんです。
これだけでキャラの魅力が倍増した気分になります。

そして鬼頭明里さん演じる雪広 みぞれ…
彼女も特別な力を持っている訳ではありません。
ですが、前作視聴済の方なら苗字と独特の喋り方にピンと来た方も多いのでは…?
そう、やっぱり血は争えないんですね…遥かな時間を超えても到達する場所が変わらないなんて…
彼女の覚悟を垣間見た一面…良かったと思います。

「UQ HOLDER」と昔懐かし3年A組の向かう先…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「ハッピー☆マテリアル」
エンディングテーマは、「Steady→Go!!」
どちらも今回出演した女性声優陣が歌ってくれています。
「ハッピー☆マテリアル」は当時の主題歌をカバーしているので、懐かしさを感じた方も多かったのではないでしょうか。

1クール12話の物語でしたが、UQ HOLDER!~魔法先生ネギま!2~ 放送後振り返り特番「UQTV ネギまHOLDER!2」
が本編とは別に放送されました。
原作の赤松先生と、雪姫役の松岡由貴さんのコメンタリーとなっているのですが、改めてこの作品に溢れる愛を実感させて貰った様な気がします。
そういえば、本編放送中にやたらと存在をアピールしていた「カモくん」について円盤での行方についても言及されていましたね。
これも楽しみの要因に十分なると思いますけれど…

「UQ HOLDER」のみんなは、まだ目標の道半ばです。
まさか、これで終わりってこと…無いですよね。
続編の制作を期待しています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「育った」エヴァンジェリン登場(笑)!?(ハイペースの原作消費でした…。)

週刊少年マガジン連載の同タイトルのマンガが原作。
(今は別冊少年マガジンに掲載誌を変更。)

タイトルの「UQ(ユーキュー)」は「悠久」と掛けられていて、作中には前作『魔法先生ネギま!』でもおなじみの吸血鬼エヴァンジェリンをはじめとして、いろいろなタイプの「不死者」が登場します。

一応世界観は継続しているものの、「ネギま!」よりは相当に未来であることもありとりあえず「ネギま!」を観ていなくても特に序盤はそれなりにお話にはついていけると思います。

かなりの長期連載ですが、アニメ化でどこらへんのお話までやるのかは、謎…。
== [以上、視聴前レビュー] ==

…ということで、第1話を観ました。原作だと初期は『魔法先生ネギま!』との関係性を強く押し出さずに始まったのですが、最近の原作の現状を考えて最初からネギま!を匂わせる方向なのですね。

第1回放送の前の特番でも、「これまでのネギま!」まとめみたいなノリでしたし。OP/EDに出てたキャラも考えると、序盤の修行パートとかはけっこうハイペースで進むのかな…?

2017.12.20追記:
全話視聴終了。とにかく「ネギま!2も名乗ったことだし、どんどんネギま!キャラを出してやるぜ」とでも言わんばかりに旧作キャラが目白押し。

女性キャラも巻きでバシバシと登場させて、早期にハーレムアニメっぽい雰囲気を作ってましたね。

前作のネギま!よりは修行とか戦闘パートが目立つ原作でしたが、特に修行に関しては大幅に尺カットで一気に原作を消費しました。

ネギま!自体はずっと原作を読んでいたこともあり、もちろんつまらなくはなかったんですが今後あえて人に薦めるほど面白かったかというとそんなこともないかなといった無難な作品に収まってしまった感があります。

OPを『ハッピー☆マテリアル』(前作OP)のカバー曲にしてしまったのも、無難といえば無難でしたがそこはちょっと冒険して欲しかった気がしました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 29

55.4 4 リメイクで笑いなアニメランキング4位
花右京メイド隊 La Verite(TVアニメ動画)

2004年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (54)
368人が棚に入れました
第1作目の続編ではなく、原作に基づき改めて作り直されている別作品。(副題の“La Verite”とはフランス語で“真実”の意味)
母の死をきっかけにして、日本の政治・経済を裏から二分する程の力を持つ花右京家の新当主として迎えられることとなった中学3年生の花右京太郎は面識のない祖父・花右京北斎の屋敷を訪ねる。
東京の山奥を歩き続け、辿り着いた先は、広大な庭園を併せ持つ宮殿のような大邸宅だった。
だが、そこに待っていたのは24時間体制で当主の身の回りの世話と安全を担うプロフェッショナルなメイド集団「花右京メイド隊」だった…!?

声優・キャラクター
田中理恵、甲斐田ゆき、金田朋子、有島モユ、平松晶子、高橋理恵子、渡辺明乃、吉住梢、門脇舞以、吉川由弥

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

うらやましい。この作品を見ていてこの気持ちしかわかなかった。

ストーリー

中学3年生の主人公の花右京太郎は母の死をきっかけにして、祖父の花右京北斎から家督を譲られ、大財閥の主になり超大豪邸の主になりました。そんな大豪邸にいたのは豪邸で働くメイド集団通常花右京メイド隊でした。

私の感想。

画質もよくなていて、話の長さも普通の長さになっていて見ごたえのある作品に進化していました。そして、色々変化していました。

特に良い変化は主人公の太郎の女性アレルギーの体質がなくなっていてどんな女の子とでも触れるようになっている所です。これで正真正銘ハーレムの王ですね。そして、主人公の目が変わっていました。常に棒の目だった太郎が今作はきちんと目が開いていました。はじめは少々違和感がありましたが、なれてくると前作のほうがおかしいのでしょう。

そして変わったのは主人公だけではありません。ヒロインたちの目とか体の形や正確など色々変化していました。やはりこちらもはじめは躊躇しますが、なれると平気です。ここまで変わってしまうと新しい作品として楽しんだほうが良いかと思われます。

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

この作品はかなり男性にお勧めの作品です。男性にとってはかなり憧れるシチュエーションがたくさんあると思います。是非見て下さい。

オープニング

「Voice of heart」
マリエルが歌う美しいオープニングです。キャラクターの多い作品ですが、かなりよくできたオープニングでした。曲も綺麗な曲ですが、前作のあのイメージが強すぎるらしく、少々この作品には美しすぎるオープニングになっていました。

エンディング

「お世話します!」
れもん・まろん・めろん たちが歌うかわいらしいエンディングです。このエンディングはこの作品として少々キャラクターのイメージが少々変わってしまいましたが、よかったです。ですが、私的にはもっと行動を出してほしかったです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

1期と比べて少しパワーアップした模様

1期は12分アニメでしたが、こちらは30分
1期の内容で30分やられると困ったさんですが、
物語性(少しシリアス)が出てきたので大丈夫でした
けっこう楽しめました


1期の続きではなく、また最初からです
なんか不思議な感覚
リメイク版とでも言えましょうか
ただ、1期のエピソードとはあまり被ってないので、
別モノとして観れると思います
キャラはほぼ同じですが、設定が少しづつ変わっており最初は違和感ありました


シンシアとグレースの過去、マリエルの正体などなど…
1期では明かされなかった謎が解明します
両方とも意外にいい話
普通に満足です
グレース可愛いよォォ


OP「Voice of heart」 歌ーマリエル(田中理恵)
ED「お世話します!」 歌ーお側御用隊

マリエル歌お上手
あとお側御用隊はメンバー入れ替えが行われた模様です


1期と比べ物語性がプラスされ、若干ギャグ要素が減りました
それでもハイテンションドタバタコメディであることには変わりないので、
1期が気に入ったのならば、
観るべきセカンドシーズンだと思います

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

心底に来るアニメ切望 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

無印同様これもたまたまCSの無料放送で観ましたが…。画が多少改善した所以外はストーリーの味付けが表面上の変化があっても基本無印と変化無し…。(音楽の方は、正直、無印の方が印象に残った感じでしたので本編は多少数値を下げました…。)

実は無印より先にスピンオフの本作を観ていたので、無印との違いがハッキリと明確だったのが、正直、一番の印象に残っているお色気満載萌アニメでしたね…。(それはそうだよ。スタッフ陣は大幅に入れ替えしているし、何しろ出したレーベル(メーカー)自体が違うから。無印からそんなに時期が経ってないのに、この大幅な変更って…。無印を出したメーカーと原作サイドや製作陣に何かあっただろうね…。)
内容の方は言うと、スピンオフの方は無印と比べて多少のシリアスやセンチメンタルな描写が目立ったが、それでも基本はこれも典型的な薄味展開の萌エロアニメでした…。
そしてスピンオフの方も無印同様、女性キャラ達の乳、結構出しています…。無印程では無い様ですが…。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

59.6 5 リメイクで笑いなアニメランキング5位
深夜!天才バカボン(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (64)
231人が棚に入れました
ギャグ漫画の金字塔であり、赤塚不二夫の代表作とも言える
「天才バカボン」が、前作から18年ぶりに、
細川徹監督のオリジナルストーリーでTVアニメ化決定!

「これでいいのだ!」でお馴染みバカボンのパパとそのファミリーに加え、
本官やレレレのおじさん、ウナギイヌまで、
超個性的な面々が、舞台を現代に変えてやりたい放題!

赤塚不二夫没後10年にあたる2018年、“深夜”に繰り広げられる
「バカボン」の新境地が、いよいよ幕を開ける!

声優・キャラクター
古田新太、入野自由、日髙のり子、野中藍、森川智之、石田彰、櫻井孝宏

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

コレで(も)いいのだ!

今回の「天才バカボン」も5回目となりました。

①天才バカボン(1971年)
「東京はマンモス都市というわりにマンモスは一匹も居ないのだ。」
世代的にドストライク。日常ドラマに非常識な行動が入って「愉快」という表現がピッタリ合う作風。アニメオリジナル要素が多かったけど見事マッチングしてたと思う。

②元祖天才バカボン(1975年)
原作エピソードを多く取り入れたがキャラのデフォルメ加減が崩れ過ぎてちょっと気に入らない。

③平成天才バカボン(1990年)
キャラのデフォルメ加減が崩れ過ぎ。ほのぼの路線過多というのもちょっと気に入らない。
富田耕生さんでも悪くはないんだが、やっぱり「バカボンのパパ」は故・雨森雅司以外考えられないというポリシーで未視聴。(笑)

④レレレの天才バカボン(1999年)
小倉久寛さんでも悪くはないんだが、やっぱり「バカボンのパパ」は故・雨森雅司以外考えられないというポリシーで未視聴。(笑)

今回は「おそ松さん」同様、「予測不能な脱線要素」がありつつTV・芸能・アニメ制作などの「自虐風刺」がメインになってる模様。「深夜」とタイトル付けしているだけあって、お子様に見せられない雰囲気が個人的に結構楽しくも面白く視聴出来ました。 意表を突く「ゲスト」にも毎回ビックリです。(大丈夫なんですか?ホント~に大丈夫なんでしょうね?)

「おそ松さん効果」もあり赤塚作品の代表作としての「天才バカボン」もアニメ化に踏み切ったのかもしれませんが人気のほどは延びなかったようですね。 人により「天才バカボン」に『期待』するものは様々だと思います。ほのぼのドラマがいいと言う人もいれば、非常識な行動が楽しいと思う人もいますし、意味不明なインパクトが面白いという方もいるでしょう。
笑いの基本要素の一つとしては「生真面目・誠実」の堅苦しさをバカにするというものだと思います。世の中が実直であればあるほど素っ頓狂な行動は面白可笑しく思えます。 しかし現在、お笑い芸人・バラエティー番組の氾濫、馬鹿ユーチューバーの馬鹿動画も溢れたりして「可笑しい」事が日常茶飯事になり「笑い耐性」が一層強くなっているせいで「ウケ」がいまひとつだったのかもしれません。(まあ、他にも好みとか有りそうですが)
今、ウケがイイのは〇川〇郎やロ〇ート〇山みたく『三流スペックなのに一人前の一流気取りのみっともない醜態』が面白いのかなぁ~?


時期としてはハズした感じがするような気もしますが、またいつかお目にかかれるといいですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ギャグというよりはバラエティ番組的<49>

お笑いにおける「ベースからの逸脱」のベースが無い状態。
おそ松の実松回みたいなリアル回は世界観作り込みされててベース部分はあったけど、オチが無かった。
パパを天才に戻す普通の話をやった回が楽しく見れたけど、毎回これやりゃいいってもんでもなし。

ネタが安易かなぁ<49>
6話まで視聴。
手垢のついた作画崩壊ネタを延々とやられて途中で飽きる。
前回の深夜の限界のやれないネタもやったとして面白いか?ってな疑問が湧いたし、これやっときゃいいんだろ的なネタの安易さを感じる。

メタとパロ<54>
1話視聴。
おそ松さんのヒットを受けてか、メタネタ・パロネタで埋め尽くした初回。
色々やってんなーと好意的には眺めてたけど、吹き出すほどのネタはなく。
漫画の方のバカボンってわりとこういう感じだしねぇ。
月刊マガジンでやってたときはいけないルナ先生とか出てたし、それ以前のでは左手で描いた原稿が載ってたりもしたような記憶。
おそ松さんだと6人いる若者で現代化が上手いこと回ってたけど、パパと誰かな構図のこの作品はやりにくい面はあるのかも。
バカボンパパの声がちょっと聞きにくいのでそのまま福山潤でもいいよー。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

かんろ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

バカボン家族が現代にいたら? 後半は良い話でした。

前半のコメディやらパロディやらは、
見ていて痛さを感じる位つまらなくて、
暫く視聴断念していたが、
回を重ねて見ていくと、
バカボンの良さが感じられる構成だった。

それをつまらないと思うか
よくまとまっていると感じるかは
人其々だと思うが、
現代にバカボン家族がいたら、
というシュールな視点で、
後半は、ホロリとさせられる暖かい回も多く、
前半は、気負い過ぎで面白くないと思った脚本も、いい話でまとまっていた。
あんな破茶滅茶な話ばかりの中、
最後には原作の話も
上手く踏襲しているのが感心した。

お巡りさんやレレレのおじさんや
ウナギイヌが現代にいたら、という設定の、
キャラの意見も聞けたし、
ちょっと愛着を感じた。

有名な芸能人を絡めた実験的お遊び脚本は、
成功したかはさておき、
興味深く、ちょっとした息抜きになったかも?

結果後半は、とてもいい
ぴえろの実力を感じる作品になったと思った。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
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