暴力おすすめアニメランキング 103

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早速見ていきましょう!

79.0 1 暴力アニメランキング1位
チェンソーマン(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (637)
1837人が棚に入れました
『チェンソーの悪魔』ポチタと共にデビルハンターとして暮らす少年デンジ。親が遺した借金返済のため、ド底辺の日々を送る中、裏切りに遭合い殺されてしまう。薄れる意識の中、デンジはポチタと契約し、悪魔の心臓を持つもの『チェンソーマン』として蘇る──。
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

契約の悪魔

著名作品のアニメ化には賛否両論がつきものだが、
本作をめぐっては制作陣が志向する映画的・写実的な表現コンセプトが
主に原作ファンからの批判に曝されているようだ。本稿を書くにあたり、
自分もアニメがカバーしている範囲を一読してみて、成程、と思った。

個人的な印象に過ぎないのだが、アニメでの主人公デンジは
設定とバトルシーンのインパクト以外、存在感が希薄なのではないかと感じた。
主人公でありながら、深い部分で物語と同期できていないような気がして、
むしろ早川アキたち公安のデビルハンターの側に力点をおいて観ると
自然にストーリーに入っていかれる感覚があった。

デンジのキャラクターは多分、原作のユニークな作風と不可分なのだろう。
そのため、デンジの生きた躍動感がアニメではあまり感じられず、
映画風のリアリズムとも相性は良くないようだった。その一方で、
アキたち公安サイドのシリアスなドラマを描いた部分に関しては
それなりに見応えがあった。この主観的な見地が本稿の出発点になる。

本作の物語にはデンジとアキ、二つの対立する極が内在している。
それが作品深部の、人間と悪魔の対立の構図に対応しているわけだが、
自分の印象では、主人公デンジが中心から退いて"周縁化"する力学が
作品の構造自体に内包されているように思われた。それを確かめようとしたのが
以下の、限りなく独り言に近い作業である。参考にはなりません。



Ⅰ 夢と動機

{netabare}主人公デンジの初期設定は、インパクトが強烈なだけに注意が必要になる。

"持たざる者"である彼の唯一の拠り所であり、アイデンティティでもある
「夢」が、「貧困」によって規定されている状況、そんな風に要約できるだろうか。
彼が夢見たのは、食パンにジャムを塗り、毎日風呂に入れるようなごく普通の生活。
そんなささやか過ぎる夢を、彼の最底辺の生活と結びつけて受け取ることで、
何かを理解した気分にさせられてしまう、そこが危うい。

一生を通じて、ただ見るだけで満足して終わるはずだった彼の「夢」。
それが現実にもなり得ることを知ったとき、彼の内部では革命が起こった。
「見つけたぜ…俺の本気!俺のゴール!それは…!・・・胸だ!!」
胸を揉みたい―。ただその一心で地獄のような死闘を繰り広げてみせる
第4話の"夢バトル"に、彼の「夢」の本質が表れている。

目的と手段とのあまりの落差に、いじましさを感じてしまうのは自然だが、
その時点で、デンジ本人の尺度を見落としてしまうことになる。
彼は、自分の「夢」を低俗な欲求として見下す連中に向かって
これまで虐げられてきた怒りを爆発させるのみならず、そこには
自明とされた価値の序列を力任せに覆そうとする獰猛な破壊衝動が発現している。

デンジの「夢」は多分、「動機」や「目的」とは異質なものだろう。
この生活を続けるために戦う、とは言うが、それは動機や目的とは呼べない。
「夢」を邪魔するものはぶった斬る。煎じ詰めればただそれだけのことだ。
いわば「動機」にまつわる人間的で高尚な"ストーリー"を
剥き出しの本能的な欲求によって相対化し、無効にする凶暴な"力"。
それがデンジの「夢」の本質である。

バトルの最中、彼は狂気のようにおのれの力に酔い痴れる。
精神的ないし心情的な理由付けなどとは無縁の、直接的な力の行使として
夢とバトルは一体であり、夢とは、バトルなのである。
生温いヒューマンな"ストーリー"を拒絶し"解体"する者。それがチェンソーマンだ。
デンジというキャラクターの本質はここにあると自分は考える。

shinoさんが最近提唱された「ポストヒーロー」という刺戟的な言葉を、
自分はポストモダンの文脈に絡めてこう理解したいと思う。
"大きな物語"に終焉をもたらした何物かを、ある"力"として客体化した時に
個々人の"ストーリー"="小さな物語"をも解体するほどに凶暴な存在が出現した。
ポストヒーローとは多分、善悪その他の相対的な価値づけを無効にすることで、
「正義」という曖昧な"ストーリー"を解体する、そのような絶対的な"力"である。
新しいヒーローとは、凶暴で剝き出しの、純粋な"力"そのものだ。

そしてそれは、彼の貧しく悲惨な生い立ちをめぐる"ストーリー"にも及ぶ。
その種の残像に浸りがちな我々の夢想もまた、解体されるべきなのだろうか。
メタレベルで"夢バトル"を挑まれているのは、私たちなのかも知れない。


デンジの「夢」について注意したいのは、それが更新される局面である。
マキマの飼い犬になった結果、人並みの生活をする夢は叶ったのだが、
第5話のマキマとの「契約」によって、この初期設定は更新される。

「もしもデンジ君が銃の悪魔を殺せたら、私がキミの願い事なんでも一つ叶えてあげる」。

本作の主要な登場人物は全員、何らかの契約を結んでいるのだが、
優越的な立場を利用して有利な条件を呑ませる点にマキマの本質が覗いている。
ヒエラルヒーを想定すれば、頂点に位置するのはマキマに違いない。
彼女から漂う不穏な気配はあたかも、"契約の悪魔"の存在を予感させるようだ。

この局面で重要な点はさらにもう一つ。
デンジの「夢」の対極には、殺された家族の復讐というアキの「動機」があるが、
この両者が、銃の悪魔という同じ目標を結節点として交差することである。
「俺はもう夢にゴールしちまってるからなあ。あいつはまだ追いかけてんだ…」
デンジのこの言葉が予告していたとおり、ここでデンジの「夢」は前景から後退し、
代わってアキを中心とした公安のデビルハンターたちの"動機の物語"がせり上がってくる。

物語全体を俯瞰すると、二つのフェーズが重なり合っているように見える。
仮にそれらを「人間圏」、「悪魔圏」と呼んでおくとすると、
デンジのドラマは「悪魔圏」に属しおり、デンジとマキマの間で潜在的に進行する。
一方、本作は公安サイドを中心に、ほぼ「人間圏」の枠組みの中で展開している。
要するに、本当の物語はまだ始まっていないのである。{/netabare}


Ⅱ 悪魔と人間

{netabare}デンジとマキマが新たに契約を交わす第5話には、
「人間圏」のドラマの出発点となる場面も含まれている。
こちら側のメインキャラである姫野とアキとの最初の出会い、そして
岸辺が初登場するシーンが、姫野の回想のかたちで挿入されている。

そのシチュエーションはとりわけ注意を引く。
そこは無数の十字架が果てもなく大地を覆い尽くす、広大な墓地の中だ。
悪魔との際限のない戦い。犠牲になった人々。殉職した仲間たち・・・。
そうした濃密な"意味"を凝縮させた、一種の「トポス」とも言える場所であり、
それぞれの「動機」と結びついた、彼らの心象風景をそこに重ねることもできる。

ドラマは主に姫野の視点で切り取られ、アキとの関係を軸に進行する。
メインのプロットに並行してやや間接的に、控えめに語られるそのスタイルを、
自分は「ミニマムな群像劇」、そんな捉え方ができると感じた。
こうした手法が可能なのはおそらく、キャラクターに共通する何らかの条件が
先行して物語の"磁場"を形成しているからで、それが「契約」なのではないかと思う。
それは抑制された心情を浮かび上がらせる、一種のフィルターのように機能する。


デビルハンターたちは悪魔と契約して悪魔と戦う。
力で劣る人間が必要に迫られて選択した、合理的な対抗手段であり、
契約の対価も「魂」ではなく、身体の部位を差し出すという現実的なものである。

「力を借りる代わりに、体の一部を狐に食わせる契約だ。今回は皮膚を食わせた。」
「公安でこいつと契約している人は二人。一人は寿命半分、
 もう一人は両眼と味覚、嗅覚を差し出しています。・・・」

何気なく語られる「契約」の非情な代償。そして、その非情さに麻痺した心。
「契約」は彼らの重い軛であり、自らの命を侵食するものですらある。
常識的には全く引き合わない職務であって、余程の覚悟がなければ遂行できないだろう。
だからこそ、彼らの内部にあるモチベーションは葛藤を孕みながら強く迫ってくる。
それが作品全体を貫く、どこか沈鬱なトーンとなっているように感じられる。

「契約」のフィルターをとおして見えてくるもの、それは、
自らの「動機」と死への恐怖との狭間で葛藤する、"普通の"人間たちの苦悩である。
岸辺の人格の破綻も、頭のネジをストイックに緩め続けた結果であって、
デンジたちに情が移り、それを言ってしまうあたりに彼の人間性は覗いている。
姫野のはっちゃけぶりも、絶望から目を逸らすために演じられたキャラであることは
遺された手紙からごく普通の、心優しい女性像が窺えることからも明らかだ。
第7話の墓地の場面では抑え切れずに、血を吐くような悲痛な叫びが漏らされる。
「嫌だ、嫌だ、嫌だ・・・。」

一見クールな雰囲気を装いつつ、内面に潜むこうした痛切なドラマを掬い取り、
表現する手法としては、映画的なリアリズムは有効だったように思われる。


姫野の最期は二重の意味でドラマのクライマックスと呼べるものだろう。
自らの身体の全てを契約の対価に差し出し、死体すら残らない壮絶な死にざまは、
「契約」の極限的な帰結以外の何物でもない。まさに"契約のドラマ"の極致だ。
その死はまた、"動機の物語"の完結をも意味している。
彼女の「動機」はいつしか、アキという存在の中に集約されていた。
次々に先立って行ったバディたちの死が心に重くのしかかる彼女にとって、
アキの"普通さ"は絶望の中の救いであると同時に不安の種でもあった。

「アキ君は死なないでね・・・私が死んだ時さ・・・泣いてほしいから・・・」

アキを死なせないこと。その一念を貫き、敢えて引き受けた悲惨な最期によって、
彼女の「動機」は貫徹されたのである。

これに続く最終盤のバトルが本来のクライマックスなのだろうが、
姫野の"復讐"が果され、アキの「動機」の一部が成し遂げられたという意味では
姫野の"動機の物語"の延長戦と見ることができる。その点でこのアニメの結末は、
公安サイドのドラマの結着となっていると言っていいだろう。

その戦いの最中にアキが死の危機に瀕するが、その直後、
彼の前にゴーストの手が差し伸べられる。開かれた手のひらの上には一本のタバコ。
このとき差し出された"右手"は確かに、姫野自身の右手だったのだろう。
「私の右目を食べさせた代わりに、ゴーストの右手を使えるってわけ。」
彼女の「契約」は最後に、彼女の「動機」を助けたわけである。

 Easy revenge!(気楽に復讐を!)

このメッセージの意味は、ここまでの文脈に即して
姫野がアキの「動機」を肯定し、背中を押したもの、そのように解したい。


「人間圏」のドラマの中でデンジが周縁化するメカニズムも、
同じフィルター越しに説明できるのではないかと思う。

初期設定のデンジは「契約」の犠牲者とも言うべき存在である。
「腎臓が120万、右目が30万。キンタマ片方売って、いくらで売れたっけ・・・」
その彼が悪魔になることで、起死回生の大逆転劇が生じる。
死んでも元通りに生き返るのであるから、もはや身体の欠損など問題にならない。
自力で悪魔と戦える彼は公安の人間たちに対して圧倒的に優位な勝ち組である。
逆説的ではあるが、この特権性のゆえに彼は「人間圏」の中心から外れ、周縁に退く。
初期設定が解消された後のデンジの捉えにくさは、ここに起因するようだ。

結局のところ、デンジのキャラクターについては複雑なのか単純なのか、
現段階ではそもそも判別がつかないことになっている。
例えば、仲間が死んだことに涙を流すアキを見て、自分は泣けないと感じ、
「心臓だけじゃなく、人の心までなくなっちまったのか…?」と自問するシーン。
並みの主人公ならば、この葛藤がストーリーへと展開されるところだが、彼いわく、
「ま、シリアスな事は考えなくていっか!
 楽しくねえ事考えても楽しくねえだけだからな!」・・・これがデンジだ。{/netabare}



デンジのキャラクターは現段階では未分化の状態にある。
・・・これが相応に時間を費やした挙句の、結論らしからぬ結論である。

ただし、直観に過ぎないものだが、付け加えておきたいことが一つ。
Ⅰ章で指摘したとおり、彼は価値の序列の破壊者であり、かつ、その存在が
善悪、あるいは悪魔と人間の境界で、両義性と媒介性を体現している点で、
そこには「トリックスター」の本質がベクトルとして認められるのではないか?

特に示唆的だと思われるのは、本作ラストの{netabare}"キン蹴り"{/netabare}のエピソードだ。
この悪ふざけが彼一流のリベンジであることによって、
アキのシリアスな"復讐"をコミカルに反転させた戯画になっている点が、
秩序を撹乱するいたずら者であるトリックスターの要件に合致するのではないか。
何にしても今後の展開によって、彼の正確な像が定位するのを待つしかないのだが。

あるいは本作の演出の意図も、作品が孕む二極性を踏まえた上で、
第1部「公安編」を文字通りに、公安のデビルハンターたちの物語と捉える
ややイレギュラーな視角から作品にアプローチした結果なのではないだろうか?
・・・などと想像してみたが、これはおそらく考え過ぎだろう。

ところで本稿の作業中、参考のためにWikiを開いたところ、
いきなり強烈なネタバレを食らってしまった。・・・くれぐれも注意されたい。
お蔭でマキマさんの正体も含め、衝撃的な展開がこれから待っていること、
このアニメはいわば前座に過ぎず、本当の物語はこの先にあることが確認できた。
二期が制作されないうちは、トータルな評価は時期尚早と言うべきだろうか。


2023.1.20 投稿  2.6 補完

投稿 : 2024/04/27
♥ : 24

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

売れないと叩く流れは嫌い。「ルックバック」の映画化とかマジかぁ!。

 本作もそろそろ終わりそうなので内容にはあまり触れず、「チェンソーマン」という作品の総評を書きたいと思います。


 「チェンソーマン」のまず目につく基本的な要素はアンチジャンプ、即ちクール&ドライなエモさの排除にあるでしょう。ある時期からのジャンプの王道は、能力バトルの連続+過去回想を多用した押し付けのようなエモさという面がありました(何事にも例外はありますが)。


 ジャンプだけに限らず、長期連載のエンタメバトルものなら敵も味方も重要キャラは手間をかけて感情移入させるのが基本ですが、本作は違う。もう大根の叩き売り如くポンポンと人が切られ撃たれ死んでいく。重要キャラと思った人でも次の話ではアッサリ死亡。こうなるともうシュールギャグに近いレベルで


 これは全くのアンチではなく、従来のファーマットに乗ってるように見せかけつつ、それを相対化するという手のこんだより高度な脱構築といえるでしょう。本作におけるグロや死は正直重たいものではなく、漫画のキャラクターの死ですから、という距離をとったドライさがある。アニメではそういった本作の世界を、映像の表現の仕方で巧みに構築している「雰囲気の魔術」が見事と言わざるをえない。


 映画でもあらすじではなく、それをどう台詞に頼らず映像で表現しているか重要なタイプの作品に近い。昨今の作画自慢バトル系作品で平場のシーンはなんの工夫もなかったりするが、本作はそちらこそ本気というくらいキマってる。マキマが着替える後ろ姿だけでエロい!。


 故に、とにかく引っ張るのが特徴だったジャンプ作品において、本作はそういった流れを皮肉るようにサクサクと物語が進行していく。エモさと引っ張りのコンボ、更には薄っぺらな良きことの押しつけににいい加減ウンザリしていた世代や人々にとって、「チェンソーマン」は痛快な皮肉をぶつける象徴としてヒットしたのは当然だと思います。


 では、「チェンソーマン」はアンチジャンプを目指した脱構築のみの作品かと言うとそれだけではなく、それこそ「タツキ」の本質である映画愛からくる、バトルの連続を描きたいのではなく、短い中でキッチリとした結実したドラマを描きたい、ドラマという形でテーマを展開したいという作家性がより大切だと思います。


 そういったどちらかといえば青年誌的な傾向をジャンプでやるためにフォーマットは借用しているに過ぎない。故にタツキは能力トンチバトルにも、「敵にもこんな悲しき過去…」的な展開にも全く興味も関心もないように思えます。ジャンプで売るためというより、ヒットさせてみんなに読んでもらうために戦略的に編集さんと組んで「チェンソーマン」は書かれているでしょう。「ルックバック」や「さよなら絵梨」の作家が喜々として従来のジャンプ漫画を書くわけがない。


 ではそのクール+ドライな先に何があるかというと、後のレゼ編のように短い中で見事に結実したドラマが齎す押し付けがましくない余韻を残す切れ味、或いは最終章編のようにドラマという形で現実に繋がっているテーマが上手に展開された時に齎される、言葉で語られるより遥かに心に突き刺さるテーマ性といった、それこそ素晴らしい映画が齎す言葉や説明に頼り過ぎない力に近い喜びこそが「チェンソーマン」、タツキ作品の本質だと言いたい。


 サムライソード編までは、ジャンプで枠を確保するための段階ですからアニメはまだまだ助走段階でしょう。しかし、こっから例えばレゼ編を映画でやって、そっから最終章までをこのクオリティーで映像化してくれると思うと今からワクワクが止まらないゼ!。「チェンソーマン」のテーマの部分はネタバレ無しには書けないので完結した際にその部分は書こうと思います。「ルックバック」や「さよなら絵梨」も映像化して欲しいなぁ。


 山田玲司先生のタツキ回や、Dr.マクガイヤーのチェーンソーマン回ともに素晴らしい解説なのでオススメです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 30
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

デンジの小さな夢、レゼ篇は劇場で

MAPPA制作。

チェンソーの悪魔ポチタと共に、
デビルハンターとして暮らす少年デンジ。
貧乏でド底辺な生活も裏切りにより一変する。
デンジとポチタの夢は叶うのか!?
 
普通の暮らしをして、普通の死に方がしたい。
ただ普通の生活を夢見る少年が目覚めた激烈な世界。
人や社会に対するどこか空虚な距離感、
これが新時代のヒーローなのでしょうか。

オープニング映像に魅了されますね。

3話視聴追記。
小さく閉じた世界で憂えている、
世界の大事件より、今日の晩御飯だ。
{netabare}命と等価なものに、深刻さの欠片もない。
このことが強烈な訴求に思えてくる。
そうだ、世界より自分だ。{/netabare}

8話視聴追記。
あまりにも唐突で過酷な現実に混乱する。
悪魔と契約するということはこういうことだ。
{netabare}敵味方、例外なく痛みに喘ぎ、
その死さえも、意味がわからなくなる。
残された戦場跡には、肉片と静寂が、
驚くほど絶望の効果を上げている。{/netabare}

最終話視聴追記。
序盤にして圧倒的な面白さである。
{netabare}デンジはおよそ少年漫画の主人公というより、
私の主観では犬に近い。
正義は無力化されてしまうのでしょうか、
物語からまだ、教訓は得られていない。 {/netabare}

待望のレゼ篇始動、期待して続報を待ちたい。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 59

79.8 2 暴力アニメランキング2位
ヴィンランド・サガ(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (417)
1623人が棚に入れました
千年期の終わり頃、あらゆる地に現れ暴虐の限りを尽くした最強の民族、ヴァイキング。最強と謳われた戦士の息子トルフィンは、幼くして戦場を生き場所とし、幻の大陸"ヴィンランド"を目指す――激動の時代で巻き起こる、本当の戦士の物語(サガ)。

声優・キャラクター
石上静香、上村祐翔、松田健一郎、内田直哉、小野賢章、大塚明夫、安元洋貴
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ヴァイキングの壮大な物語

名作プラネテスと同じ原作者ということで、見ることにしました。原作未読です。
ヴァイキングの子トルフィンの復讐のお話。
途中、残虐なシーンがあったりして視聴をやめようかなと思ったこともありましたが、最終話まで見て、なかなかの良作だと思いました。
とにかく物語がとても丁寧に語られていて、良質な本を読んだ時のような昂揚感も感じます。
人物の描き方も豊かで、簡単な善悪では判断できない深みがありました。
その筆頭はアシェラットです。最初はただの残虐な悪党だと思っていましたが、彼の複雑な生い立ち、想いなどが語られ、やさしい面も覗かせます。
トルフィンが主人公ですが、もう一人の主人公はアシェラットだと思いました。
最終話のタイトルが「プロローグの終わり」なので、これからがトルフィンの物語の本番ということでしょうか。
終わり方も半端な感じでしたし、これ絶対2期ありますよね?
以下、各話のレビューです。
1-12話
{netabare}1話
ヴィンランドってアメリカ大陸のことなのかな?
バイキングってノルウェーってイメージだったけど、北に移住してきた人たちなんだね。
トルフィンって金髪の少年が主人公かな。
雪に埋もれていた奴隷の男を助けるトルフィンの父親のトールズ。
この奴隷の男が話のキーになるのかと思ったら、あっけなく死んじゃうし。。
トールズが優しい男だということを言いたかったのかな?
まだ話がどう転がっていくのかよく分からない感じです。
2話
海の向こうからデンマーク軍の小隊長フローキがやってきて、トールズにイングランド攻めに加わるように言われて、村人が殺されるのを恐れて戦争に加わることにするトールズ。
戦争の話に湧く村人たち。トルフィンも戦争に行きたいと気がはやる。
フローキが部下?にトールズを殺せと命令してたけど・・
次回、話が動き出すのかな?
3話
フローキに暗殺を依頼された男は凄腕みたい。
アイスランドから出航するトールズ一行。あんな巨大なオールで漕げるってどんだけバカ力なのよ。
船に密航していたトルフィン。このままイングランドに向かって大丈夫?足手まといになりそう。。
途中で立ち寄ったフェロー諸島で襲撃されるトールズたち。
武器を持った相手を素手で倒していくトールズ。強すぎでしょ(゜o゜)
でもこのまますんなり終わらないような感じが・・・
4話
素手だけで相手のほとんどを倒すトールズ。
敵の首領アシェラットと決闘することになってなんとか勝つんだけど・・
アシュラットを殺せないトールズ。そのうちにトルフィンが人質に取られてしまって形勢逆転。
トルフィンの命を助けるために自分の命を差し出すトールズ。
あんたが弱いのに前に出てるからこうなったんじゃん!ってトルフィンにムカついてしまった。。
それだけ私がトールズというキャラに魅力を感じてたからなんだろうけど。
これからトルフィンの復讐の物語が始まるのかな・・
5話
アシェラットたちに捕えられたトルフィン。
途中立ち寄った村で略奪と暴行を行うアシェラットたち。
トルフィンはアシェラットに決闘を申し込むけど、簡単に負けて・・
殺されずに放置されるトルフィンは必死に生きて、再びアシェラットに決闘を申し込むけど・・
・・アシェラットはなぜトルフィンを殺さないんだろう・・優しいから?略奪とかしてるし優しい男とも思えない。
たぶん、子供を殺すこと自体、戦士としての自分のプライドが許さないからなのかなって思った。
トルフィンはこんな環境で生き延びても、歪んだ成長をしそうで心配です。
今後、トルフィンを導いてくれる大人が現れるんだろうか・・現れて欲しいけど。。
6話
結局アシェラットたちと一緒に船に乗ってイングランドの戦地に行くトルフィン。
成り行きでトルフィンも戦い、そして・・人を殺してしまう・・
時は流れ、数々の戦場で戦い続け、多くの敵を殺していくトルフィン。
川に流されて気を失っているところをイングランド人のおばさんに拾われて。
小屋に火をつけ合図をし、仲間を呼ぶトルフィン。でも助けてくれたおばさんは逃げなくて・・
最後、おばさんが持ってたくしが壊れてたのは殺されたって暗示?
今回とても気が重くなる話で、父親の敵討ちのためには他人をたくさん殺してもいいって考え方は嫌だ。
7話
イングランドから撤退して今度はフランスが舞台?
トルフィンの復讐の炎は消えてないけど、アシェラットにいいように使われてる感じが(-_-;)
敵の大将のカブト首を取ってきたら戦ってやると言われて本当に大将の首を取るトルフィン。
あらためて決闘を申し込むけど、はぐらかされて・・
8話
拠点にしている村に久々に帰ってきたアシェラットたち。
そして再びトルフィンとアシュラットが決闘するけど、また負けてしまう。。
1人船に残るトルフィンはトールズの幻を見る。父親の前では子供の頃に戻るトルフィン。
元貴族の奴隷の少女との出会いがトルフィンにどう影響していくんだろう・・
奴隷商人も戦もないはるか西にあるヴィンランド。トルフィンは昔聞いた話を思い出す。
デンマークとイングランドの戦い。そして舞台はロンドンへ移る。
9話
デンマークとイングランドの激戦がロンドンで始まる。
イングランド側に寝返ったトルケルとトルフィンが戦うけど、負けてしまう。。
トルフィンの勇猛さに感心したトルケルが名前を聞くと、トールズの子トルフィンと名乗る。。
トルケルはトールズのことを知ってるみたいだったけど・・
10話
トルケルすごい腕力。砲丸投げとかさせたら金メダル取れるかも(゜o゜)
夢の中のトルフィンは子供なんだね。トルフィンの心はトールズが殺されてから時間が止まったままなのかな。
アシュラットはトルフィンにイングランドの、ヨーロッパの血塗られた歴史を語る。
一方、トルケルは500人の精鋭で猛攻を始め、デンマークのクヌート王子が捕えられてしまう。
アシュラットはクヌート王子救出を決意する。
11話
クヌート王子を捕えたトルケル。
スヴェン王の本拠へと向かう途中でデンマーク軍との戦闘が始まる。
アシェラットたちは風上から火を放ち、トルフィンを向かわせて王子奪還を試みる。
そしてトルケルに再開し、トルケルはトルフィンに父トールズの話をする。
ただ1人俺より強い戦士だった、と。
火が大きくなり、その場を離れる2人。トルフィンは王子をアシェラットの元に連れ帰る。
12話
トルケルたち追ってから逃げるアシェラットたち。
ウェールズの助けを借りることに。
トルフィンはクヌート殿下の護衛に付かされる。
クヌート殿下、なんか弱弱しくて女の子みたいなんだけど、これから大化けするのかな?
歴史に名を残す王だし。{/netabare}
13話
{netabare}あ、歌変わった!んーでも普通。。
ウェールズの中でもデンマークと手を結ぶのを反対してる勢力がいるんだね。
クヌート殿下ヘタレすぎだけど、これからどう成長して大王になるのかな?
アシェラットの出自も明かされたけど、今後の展開に影響があるんだろうか。
無口のクヌートがトルフィンに挑発されてしゃべって驚く周りの人々。
なんとなく、クヌートとトルフィンは友達みたいになっていくような気がします。。{/netabare}
14話
{netabare}イングランドの寒村。貧しくも家族みんな仲良く暮らしていて。
そこに来るアシェラットたち。
そして食料をすべて奪われ、皆殺しにされる。
外に出ていて逃れた、たった一人の少女を除いて・・
彼女は天国に行けないと思ってる。指輪を万引してしまったから。
でも、その時と同じドキドキを殺された家族を見て感じている。
彼女はこの後悪党にならなければいいけど。。{/netabare}
15話
{netabare}本国ではクヌートが行方不明だということになって。
クヌート、ずいぶんしゃべるようになった!料理もしてるし。
トルフィンは久々にちゃんとした温かい料理を食べたのかな。
アシェラットの居所がトルケルにばれて追撃される。
クヌートにお付のおじさんがアシェラットに殺されて・・
やさしいおじさんだったのに・・なんかやりきれない。{/netabare}
16話
{netabare}クヌートの元へお付のナグナルの遺体がアシェラットによって運ばれる。
唖然とするクヌート王子。イングランド兵が殺したと報告するアシェラット。
イングランド兵を拷問してなぜ場所がばれたか情報を聞き出そうとする。
暴力と残酷な拷問。。リアルなんだろうけど、見ててつらいです。。
トルケルが追っていることに恐怖を覚え、あわてて逃げるアシェラットたち。
そして仲間に裏切られるアシェラット!{/netabare}
17話
{netabare} アシェラットが仲間たちに裏切られ囲まれて、トルフィンたちが味方して王子と逃げるけど・・
アシェラットはなぜか逃げないで大勢の裏切り者たちと戦い、傷つく。
アシェラットを救出しに戻るトルフィン。
父の敵としてアシェラットを憎むだけなら、同じように裏切ればいいのに。
それをしないのはトルフィンの戦士としての誇り?それとも・・
間一髪でトルケルが到着し、裏切り者たちを皆殺しにする。
そしてそこに来たトルフィンとトルケルの決闘が始まるけど・・{/netabare}
18-19話
{netabare}クヌート王子がナグナルの死を経て覚醒する話から、トルケル、アシェラット、そしてトルフィンがクヌート王子の家来となってスヴェン王を倒しにいくことになるまで、なかなかの見応えでした。次回が楽しみになってきました。{/netabare}
20-21話
{netabare}アシェラットがどんどん魅力的に思えてきます。
強くて、知恵もあり、そして仲間への思いやりもある。
でも一方、村人たちに対する残虐行為も見ているので、複雑な気持ちです。
そんなアシェラットがトルフィンと再度決闘することになるけど、アシェラットは足を悪くしているので負けてしまうような気が・・{/netabare}
22-23話
{netabare}トルフィンとアシェラットの対決はあっけなくアシェラットが勝利。
アシェラットは父を殺した自分の過去をトルフィンたちに聞かせる。
アシェラットはトルフィンに何を伝えたかったんだろう。
負けて意気消沈するトルフィン。ふらふらとうろつき回り、牢に入れられる。
そこに来たレイフから、一緒にヴィンランドへ行こうと言われ、心が揺れ動く。
一方、ウェールズを攻めるとのスヴェン王の言葉に激しく動揺するアシェラット。{/netabare}
24話
{netabare} ウェールズかクヌートのどちらかを選べとスヴェン王から迫られたアシェラットはスヴェン王を殺害。
それを見たクヌートはアシェラットの真意を知り、アシェラットを自ら成敗する。
一度はレイフの呼びかけに応え、船に乗るトルフィン。でも・・
死に際のアシェラットに「本当の戦士になれ」と言われるトルフィン。
激昂したトルフィンは、クヌートに危害を加えようとし、捕えられる。
トルフィンにとってアシェラットとは復讐の相手だったけど、いつの間にか大事な人になってたのかな。
最後の二人の会話のところでちょっとうるっときちゃいました。。
ラストの終わり方、どう考えても2期あるよねこれ。タイトルも「プロローグの終わり」だし。
これからがトルフィンの本当の物語が始まるのでしょうか。{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 34
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

2019年秋期マイベスト

原作未読 ※大作。まだ完結してないらしい


NHKでやる以上きっちり進行してくれそう。万策尽きるのを許されなさそう、と勝手に期待してます。
漫画原作。西暦1000年近辺のデーン人(北方ゲルマン人)をメインキャストとしてイングランド侵攻などを描いた歴史ファンタジー全24話。
北欧だからといって神話を絡めた異能バトルが展開されるということもなく、実在の人物や地名を登場させながら史実に寄せつつも創作に舵を切った物語です。

録り溜めていたのを観るにあたって最終話のサブタイが目に入ってきました。

{netabare}『END OF THE PROLOGUE』{/netabare}

心構えができたのでむしろ有り難かったです。

剣はあるが魔法は無い。神々が降臨することも妖精の力を借りることも萌え萌えきゅんもありません。


  歴史フィクション


『アンゴルモア 元寇合戦記』が近いかな。また『キングダム』『蒼天航路』『横山三国志』。男の子が好きそうな系譜です。あまり見かけない路線なのでせっかくなので堪能したい。
“サーガ”って中世アイスランドで成立した古ノルド語による散文作品群の総称らしいですね。こうした発見も面白い。

土地名、人物、年代やイベント。まっさらで臨むのも楽しい。
歴史にまつわる各人の知識との照らし合わせ作業も楽しい。この時代についてはせいぜい

【ふわっとイメージ】
・イングランド地方にヴァイキングが立てた王朝あったよな
・フランク王国ってまだあったっけ?
・ノルマンコンクエストってこの時期だったような

十字軍がイスラム世界からいろいろ持ってくるまで。大航海時代で富をヨーロッパに持ってくるまで。ヨーロッパ地域は地球儀見回しても後進地域。蛮族らが荒ぶってるイメージでした。アニメ作中で答え合わせしてもおおむねイメージ通りです。

【Wiki調べ】
・1016年デンマーク王クヌートによるデーン朝成立
・1066年ノルマンコンクエスト ※混み入るので各自調べて!
・フランク王国は9世紀には滅亡してたみたい


ん?クヌート?それは置いときます。
日本では紫式部が『源氏物語』、清少納言が『枕草子』を描きあげてる頃です。
世界史は縦と横で読み解くと面白いですが脱線が止まらなくなるためアニメに戻ります。



ほぼ馴染みのない時代とエリア。ふわっとした知識背景はあるもののほとんど知りません。

 まっさらで臨むのも楽しい

結果、めっちゃ楽しんでました。歴史ものが好きなら迷わず行けよ!
アニメ的にどうこうは他の方に譲りますが、一言で片付けると


 {netabare}濃ゆい{/netabare}


以上です。

後期OP「Dark Crow」イントロのバグパイプはとってつけた感ありだがMAN WITH A MISSIONはやはりかっこいい。
前期ED「Torches」Aimerさん好き。



2クール長丁場と思いきや、あくまでプロローグ。これで続編なければ詐欺ですよ。
最後に魅力と感じた点について触れておきます。


■死に方

濃い物語ではあるが深いのか浅いのか測りかねてることがひとつあります。

※ネタバレ閉じます

{netabare}トールズ(CV松田健一郎)とアシェラッド(CV内田直哉)の二人の男の死に様がよい。
「本当の戦士に剣などいらぬ」何故? 答えは私にもわかりませんが高潔な志は伝わってきます。
「母の地ウェールズ」執着なり生きる意味を故郷ウェールズに見出してます。
二人とも譲れないものがあって守りたいものがあります。

無駄死にはしません。譲れないものを守るための最善の策を導き出し即座に死ぬ覚悟を決めます。
トールズはアシェラッドに。
アシェラッドはクヌートに。
後続に託すに足る人物を見定め信頼します。トールズにとってアシェラッドは敵ですよ。数回のつばぜり合いと短い会話で相手の本質と意図を見極めてるから託せるのです。そして、アシェラッドが顔を見れば器が分かるとしたのは伏線です。クヌートの人相の変化をもって臣下として殉ずる覚悟をだいぶ前から持ってたのでしょう。

 常在戦場

ですね。二人とも守りたいものを守ることができました。{/netabare}


さてそうなると、釈然としないことがひとつ生じます。


■トルフィン(CV上村祐翔)

{netabare}“本当の戦士は剣を持たない”
この父トールズの教えを省みるシーンがただひとつもない。24話終わって未だ復讐の虜囚である。{/netabare}

{netabare}まだプロローグということで不問にしてますが、いつか向き合う日がやってくるんでしょうか?
最初の村でトールズは素手で短剣を握り血まみれになりながらトルフィンを諭そうとしましたが受け止めきれてなさそうでした。その短剣は父の形見として所持しつつも、父の教えが回想としても流れる場面はありませんでした。
命のやり取りをしたアシェラッドはトールズの意図を深い部分で理解してても不思議ではありませんし、トルフィンをあしらいながら、「お前、親父の気持ちわかってやれよ」の気持ちで接していそうな節もありましたが、明示するシーンはありませんでした。

『復讐からはなにも生まない。剣で生命を奪うのは戦士の務めに非ず。生かすんだ!』

みたいなありきたりでしょぼい結論にならないでほしいと思います。{/netabare}


1.{netabare}そもそも荷に隠れて航海についてきてしっかり足手纏いになった自覚ないだろう{/netabare}

2.{netabare}父をヘタレ戦士でないと確かめたくて戦場についてきたわけで前日夜の父の説教ガン無視じゃん{/netabare}

3.{netabare}青年期に至る長い期間で少しは考えなかったのかなぁ。彼を助けた母娘の悲劇とかに何も感じなかったのだろうか{/netabare}


今のところ致命的にオツムが不自由な男の子にしか思えないわけですが、それも自分が平和ボケして現代の感覚で彼を見てるか答えは出てません。
そしてしっかりサーガしてます。2期があるならきっと観ることでしょう。


占領した地での略奪・虐殺。そしてレ○プは常であったであろう時代の話。
直接描写は控えめなものの、エロとグロの後者の雰囲気は充分伝わってきました。前者はさすがにNHKじゃ無理だったのかもで皆無です。

下手に現代の価値観に寄せなくて成功した例ではないでしょうか。
おそらく原作がそうなんだと思います。
マイナーエリアのマイナー年代を題材にした良作です。



※オマケ

これくらいのキリスト教イジリは海外でもウケそうだが実際どうなんだ?



視聴時期:2019年7月~2019年12月   

------


2020.02.08 初稿
2020.02.27 タイトル修正
2020.07.19 修正

投稿 : 2024/04/27
♥ : 58
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ヴァイキングの壮大な物語

プラネテスと同じ原作者ということで、見た作品です。原作未読です。
ヴァイキングの子トルフィンの復讐のお話。

残虐なシーンがちょっときついところもありましたが、最終話まで見て、なかなかの良作だと思いました。

とにかく物語がとても丁寧に語られていて、良質な本を読んだ時のような昂揚感も感じます。

人物の描き方も豊かで、簡単な善悪では判断できない深みがありました。

その筆頭はアシェラットです。

最初はただの残虐な悪党だと思っていましたが、彼の複雑な生い立ち、想いなどが語られ、やさしい面も覗かせます。

トルフィンが主人公ですが、もう一人の主人公はアシェラットだと思いました。

最終話のタイトルが「プロローグの終わり」なので、これからがトルフィンの物語の本番ということでしょうか。

終わり方も半端な感じでしたし、NHKだし、これ絶対2期ありますよね?
というか、絶対やって欲しいです!

4話、6話、14話、18話~24話あたりのお話が印象に残りました。

以下、各話のレビューです。

1-12話
{netabare}1話
トルフィンって金髪の少年が主人公みたい。
雪に埋もれていた奴隷の男を助けるトルフィンの父親のトールズ。
この奴隷の男が話のキーになるのかと思ったら、あっけなく死んじゃうし。。
トールズが優しい男だということを言いたかったのかな?
まだ話がどう転がっていくのかよく分からない感じです。
2話
海の向こうからデンマーク軍の小隊長フローキがやってくる。
トールズにイングランド攻めに加わるように言われ、村人が殺されるのを恐れて戦争に加わることにするトールズ。
戦争の話に湧く村人たち。
トルフィンも戦争に行きたいと気がはやる。
フローキがある男にトールズを殺せと命令してたけど・・
次回、話が動き出す?
3話
フローキに暗殺を依頼された男は凄腕みたい。
アイスランドから出航するトールズ一行。
あんな巨大なオールで漕げるってどんだけバカ力なのよ。
船に密航していたトルフィン。このままイングランドに向かって大丈夫?足手まといになりそう。。
途中で立ち寄ったフェロー諸島で襲撃されるトールズたち。
武器を持った相手を素手で倒していくトールズ。強すぎでしょ(゜o゜)
でもこのまますんなり終わらないような感じが・・・
4話
素手だけで相手のほとんどを倒すトールズ。
敵の首領アシェラットと決闘することになってなんとか勝つんだけど・・
アシュラットを殺せないトールズ。
そのうちにトルフィンが人質に取られてしまって形勢逆転。
トルフィンの命を助けるために自分の命を差し出すトールズ。
あんたが弱いのに前に出てるからこうなったんじゃん!ってトルフィンにムカついてしまった。。
それだけ私がトールズというキャラに魅力を感じてたからなんだろうけど。
これからトルフィンの復讐の物語が始まるのかな・・
5話
アシェラットたちに捕えられたトルフィン。
途中立ち寄った村で略奪と暴行を行うアシェラットたち。
トルフィンはアシェラットに決闘を申し込むけど、簡単に負けて・・
殺されずに放置されるトルフィンは必死に生きて、再びアシェラットに決闘を申し込むけど・・
・・アシェラットはなぜトルフィンを殺さないんだろう・・優しいから?
略奪とかしてるし優しい男とも思えない。
たぶん、子供を殺すこと自体、戦士としての自分のプライドが許さないからなのかなって思った。
トルフィンはこんな環境で生き延びても、歪んだ成長をしそうで心配です。
今後、トルフィンを導いてくれる大人が現れるんだろうか・・現れて欲しいけど。。
6話
結局アシェラットたちと一緒に船に乗ってイングランドの戦地に行くトルフィン。
成り行きでトルフィンも戦い、そして・・人を殺してしまう・・
時は流れ、数々の戦場で戦い続け、多くの敵を殺していくトルフィン。
川に流されて気を失っているところをイングランド人のおばさんに拾われて。
小屋に火をつけ合図をし、仲間を呼ぶトルフィン。でも助けてくれたおばさんは逃げなくて・・
最後、おばさんが持ってたくしが壊れてたのは殺されたって暗示?
今回とても気が重くなる話で、父親の敵討ちのためには他人をたくさん殺してもいいって考え方は嫌だ。
7話
イングランドから撤退して今度はフランスが舞台?
トルフィンの復讐の炎は消えてないけど、アシェラットにいいように使われてる感じが。。
敵の大将のカブト首を取ってきたら戦ってやると言われて本当に大将の首を取るトルフィン。
あらためて決闘を申し込むけど、はぐらかされて・・
8話
拠点にしている村に久々に帰ってきたアシェラットたち。
そして再びトルフィンとアシュラットが決闘するけど、また負けてしまう。。
1人船に残るトルフィンはトールズの幻を見る。
父親の前では子供の頃に戻るトルフィン。
元貴族の奴隷の少女との出会いがトルフィンにどう影響していくんだろう・・
奴隷商人も戦もないはるか西にあるヴィンランド。
トルフィンは昔聞いた話を思い出す。
デンマークとイングランドの戦い。
そして舞台はロンドンへ移る。
9話
デンマークとイングランドの激戦がロンドンで始まる。
イングランド側に寝返ったトルケルとトルフィンが戦うけど、負けてしまう。
トルフィンの勇猛さに感心したトルケルが名前を聞くと、トールズの子トルフィンと名乗る。
トルケルはトールズのことを知ってるみたいだったけど・・
10話
トルケルすごい腕力。砲丸投げとかさせたら金メダル取れるかも(゜o゜)
夢の中のトルフィンは子供なんだね。
トルフィンの心はトールズが殺されてから時間が止まったままなのかな。
アシュラットはトルフィンにイングランドの、ヨーロッパの血塗られた歴史を語る。
一方、トルケルは500人の精鋭で猛攻を始め、デンマークのクヌート王子が捕えられてしまう。
アシュラットはクヌート王子救出を決意する。
11話
クヌート王子を捕えたトルケル。
スヴェン王の本拠へと向かう途中でデンマーク軍との戦闘が始まる。
アシェラットたちは風上から火を放ち、トルフィンを向かわせて王子奪還を試みる。
そしてトルケルに再開し、トルケルはトルフィンに父トールズの話をする。
ただ1人俺より強い戦士だった、と。
火が大きくなり、その場を離れる2人。
トルフィンは王子をアシェラットの元に連れ帰る。
12話
トルケルたち追ってから逃げるアシェラットたち。
ウェールズの助けを借りることに。
トルフィンはクヌート殿下の護衛に付かされる。
クヌート殿下、なんか弱弱しくて女の子みたいなんだけど、これから大化けするのかな?
歴史に名を残す王だし。{/netabare}

13-24話
{netabare}13話
あ、OP変わった♫
ウェールズの中でもデンマークと手を結ぶのを反対してる勢力がいるんだね。
クヌート殿下ヘタレすぎだけど、これからどう成長して大王になるのかな?
アシェラットの出自も明かされたけど、今後の展開に影響があるんだろうか。
無口のクヌートがトルフィンに挑発されてしゃべって驚く周りの人々。
なんとなく、これからクヌートとトルフィンの関係が深くなっていくような気がします。
14話
イングランドの寒村。
貧しくも家族みんな仲良く暮らしていて。
そこに来るアシェラットたち。
そして食料をすべて奪われ、皆殺しにされる。
外に出ていて逃れた、たった一人の少女を除いて・・
彼女は天国に行けないと思ってる。指輪を万引してしまったから。
でも、その時と同じドキドキを殺された家族を見て感じている。
彼女はこの後悪党にならなければいいけど。。
15話
本国ではクヌートが行方不明だということになって。
クヌート、ずいぶんしゃべるようになった!料理もしてるし。
トルフィンは久々にちゃんとした温かい料理を食べたのかな。
アシェラットの居所がトルケルにばれて追撃される。
クヌートにお付のおじさんがアシェラットに殺されて・・
やさしいおじさんだったのに・・なんかやりきれない。
16話
クヌートの元へお付のナグナルの遺体がアシェラットによって運ばれる。
唖然とするクヌート王子。イングランド兵が殺したと報告するアシェラット。
イングランド兵を拷問してなぜ場所がばれたか情報を聞き出そうとする。
暴力と残酷な拷問。。リアルなんだろうけど、見ててつらいです。。
トルケルが追っていることに恐怖を覚え、あわてて逃げるアシェラットたち。
そして仲間に裏切られるアシェラット!
17話
アシェラットが仲間たちに裏切られ囲まれて、トルフィンたちが味方して王子と逃げるけど・・
アシェラットはなぜか逃げないで大勢の裏切り者たちと戦い、傷つく。
アシェラットを救出しに戻るトルフィン。
父の敵としてアシェラットを憎むだけなら、同じように裏切ればいいのに。
それをしないのはトルフィンの戦士としての誇り?それとも・・
間一髪でトルケルが到着し、裏切り者たちを皆殺しにする。
そしてそこに来たトルフィンとトルケルの決闘が始まるけど・・
18-19話
クヌート王子がナグナルの死を経て覚醒する話から、トルケル、アシェラット、そしてトルフィンがクヌート王子の家来となってスヴェン王を倒しにいくことになるまで、なかなかの見応えでした。
次回が楽しみになってきました。
20-21話
アシェラットがどんどん魅力的に思えてきます。
強くて、知恵もあり、そして仲間への思いやりもある。
でも一方、村人たちに対する残虐行為も見ているので、複雑な気持ちです。
そんなアシェラットがトルフィンと再度決闘することになるけど・・
22-23話
トルフィンとアシェラットの対決はあっけなくアシェラットが勝利。
アシェラットは父を殺した自分の過去をトルフィンたちに聞かせる。
アシェラットはトルフィンに何を伝えたかったんだろう。
負けて意気消沈するトルフィン。ふらふらとうろつき回り、牢に入れられる。
そこに来たレイフから、一緒にヴィンランドへ行こうと言われ、心が揺れ動く。
一方、ウェールズを攻めるとのスヴェン王の言葉に激しく動揺するアシェラット。
24話
ウェールズかクヌートのどちらかを選べとスヴェン王から迫られたアシェラットはスヴェン王を殺害。
それを見たクヌートはアシェラットの真意を知り、アシェラットを自ら成敗する。
一度はレイフの呼びかけに応え、船に乗るトルフィン。でも・・
死に際のアシェラットに「本当の戦士になれ」と言われるトルフィン。
激昂したトルフィンは、クヌートに危害を加えようとし、捕えられる。
トルフィンにとってアシェラットとは復讐の相手だったけど、いつの間にか大事な人になってたのかな。
最後の二人の会話のところでちょっとうるっときちゃいました。。
ラストの終わり方、どう考えても2期あるよねこれ。タイトルも「プロローグの終わり」だし。
これからがトルフィンの本当の物語が始まるのでしょうか。{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 27

87.4 3 暴力アニメランキング3位
甲鉄城のカバネリ(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (2064)
9998人が棚に入れました
世界中に産業革命の波が押し寄せ、近世から近代に移り変わろうとした頃、突如として不死の怪物が現れた。鋼鉄の皮膜で覆われた心臓を撃ち抜かれない限り滅びず、それに噛まれた者も一度死んだ後に蘇り人を襲うという。後にカバネと呼ばれる事になるそれらは爆発的に増殖し、全世界を覆い尽くしていった。

極東の島国である日ノ本の人々は、カバネの脅威に対抗すべく各地に「駅」と呼ばれる砦を築き、その中に閉じ籠もることでなんとか生き延びていた。駅を行き来ができるのは装甲蒸気機関車(通称、駿城)のみであり、互いの駅はそれぞれの生産物を融通しあうことでなんとか生活を保っていた。

製鉄と蒸気機関の生産をなりわいとする顕金駅に暮らす蒸気鍛冶の少年、生駒。彼はカバネを倒すために独自の武器「ツラヌキ筒」を開発しながら、いつか自分の力を発揮できる日が来るのを待ち望んでいた。

そんなある日、前線をくぐり抜けて駿城の一つ甲鉄城が顕金駅にやってくる。車両の清掃整備に駆りだされた生駒は、義務であるカバネ検閲を免除される不思議な少女を目撃する。
その夜、生駒が無名と名乗る昼間の少女と再会するなか、顕金駅に駿城が暴走しながら突入してきた。乗務員は全滅し、全てカバネに変わっていたのだ!
顕金駅に溢れ出るカバネたち。パニックに襲われる人々の波に逆らうようにして、生駒は走る。今度こそ逃げない、俺は、俺のツラヌキ筒でカバネを倒す!

──こうして、本当に輝く男になるための生駒の戦いが始まるのだった。

声優・キャラクター
畠中祐、千本木彩花、内田真礼、増田俊樹、梶裕貴、沖佳苗、伊瀬茉莉也、逢坂良太、佐藤健輔、宮野真守
ネタバレ

ミミック さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

かなり良い出来だと思います。

まず、作品設定による独特な世界観。
”カバネ”とはなんだ?時代はいつ?など
の疑問を出だしから視聴者に抱かせな
がら、話が展開していくため、観初め
た段階では一体何のことやらサッパリだった
が徐々にその謎が解けて行く過程も丁寧に描かれている印象でした。


”進撃の巨人”の立体機動を想起させる
ような迫力感あるアクションシーン。
それを際立たせる声優陣。
シビアさとハードさが上手く取れたバランス。
と、挙げていったらキリがないくらいです。

一見{netabare}ゾンビ系のようなひたすら虐殺していく話かと思いきや、そのカバネがなかなか死ななかったり、他者の思想の食い違いから生じる事柄{/netabare}という一筋縄では全く行かないところもワクワクして観てました。

しかし、これだけのスケールの大きい作品はなかなか
観たことがなかったので自分の中でもいい意味で刺激を受けました。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 24
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

力なき力

オリジナルアニメーション。

舞台は日本、蒸気機関が発達した江戸時代終盤~明治初期のような架空の時代。
カバネという怪物に噛まれるとウィルスに感染して自分もカバネになってしまう。
いわゆるスチームパンク+ゾンビパニックの世界観です。

主人公の生駒(いこま)もいきなりカバネになってしまいます。
しかしながら、長年を費やした対策が功を奏し、脳まで乗っ取られることを防ぐことに成功します。

人とカバネの中間、カバネリ(たぶん屍人)となった生駒は、いかにして生きる道を模索するのか。
圧倒的な作画と迫力で描いた物語です。


テレビシリーズながら、映画クオリティ。
劇場版が先行公開され、その質が維持されていると考えれば、レベルの高さは推して量るべしです。
静止画の多用が見られるものの、全体的に安定感があるので安心して見ていられます。


とても勢いがある作品です。
ほぼ毎回大事件が起こり、次回が気になる終わり方をする。
見ている間はあっという間に時間が過ぎていきました。
{netabare}
唯一、七夕回は事件が起こりませんでした。
しかし、骨休めになりつつも内面に焦点を当てている。
ああいうメリハリの効いた休止の使い方、いいですねぇ。
{/netabare}

もちろん細かい粗は探せばいくらでもでてきます。
ストーリーや設定もざっくりしたもの。
{netabare}
* 生駒が克城をふっ飛ばしたの、あれ何?
* なんで生駒と無名にあんなに力の差があるん?
* 他の国はどうなってんの?
{/netabare}
と探せばきりがない。


しかし、テーマ性を無視しているわけではありません。
問われているのは「力のないものがいかに生きるか」という部分。
それに対し、{netabare}「意志力」{/netabare}という答えを導こうとしているのが見て取れます。

特に脇役が顕著です。
{netabare}
* 菖蒲(あやめ)は初期には指導力不足が目立っていたのに、後半は物事をはっきり言うようになっていく
* 逞生(たくみ)は怯えがちだったのに最後には体を張る

etc...
{/netabare}
……うーん、王道。

ただ、その答えが主人公によって明確にされているかといえばそうでもなかったり。

{netabare}
来栖(くるす)も最後に言っていました。
「まだ答えは聞いていない」と。


「弱いものは死ね」という弱肉強食論を持っていた美馬(びば)。

彼を倒すことでその持論を覆すように見えますが、結局「体力(あるいは暴力)」で押し勝っています。
まあ、その「体力」を身につけるためには「意志力」が必要だったわけですが。

……しかし、美馬はおそらく自らの意志でカバネリになっています。
彼もまた「意志力」と「体力」を持っていながら、自分より強い「何か」を見つけたがっていた。
そして、それに潰されることを望んでいた(死に面して笑い、汗を流すことから)。
結局のところ、その「何か」もまた「意志力」によって身につけた「体力」でした。
そう見出して、自分の考えの結晶たる生駒に、銃剣で白血漿を打ち込んで治癒したのでしょう。

これは、「強者に備わっている力」と「弱者が意志力で身につけた力」の違いを見せたかったのかな。
それとも、「結局力じゃん」「結局刀を向けた相手は人じゃん」という一種のアンチテーゼを表現したかったのかな。

いずれにせよ、そこに美馬の存在理由を垣間見ることができます。
{/netabare}

一応の着地点は見せてくれましたが、構想ではこれから先がありそうです。
単に「映像すげー、アクションすげー、無名の足エロい」で終わらず、考える余地も与えてくれるのは嬉しかったです。

……ということで十分に楽しめました。
最初の期待値がそれほど高くなかったのも幸いしたかもしれません。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 65

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

キャッチコピーは「死んでも生きろ」「貫け、鋼の心を」。

この作品の持つ話題性から、放送前より沢山の情報が飛び交っていました。
それも仕方ありません・・・
アニメ版「進撃の巨人」を手がけたWIT STUDIOによるオリジナル作品である事に加え、制作陣が半端ありませんでしたから・・・

監督:荒木哲郎(進撃の巨人)
シリーズ構成・脚本:大河内一楼(コードギアス 反逆のルルーシュ)
音楽:澤野弘之(ギルティクラウン)
キャラクター原案:美樹本晴彦(超時空要塞マクロス)

紹介した作品は1作ずつですが、他にも多数の名作を輩出された方々がタッグを組む・・・これだけで話題性としては十分です。
でもこの作品はそれだけではありません。放送前に発表されたカットの美麗さ・・・私は、無名が両手を頭の後ろに組んで「ピロピロ」を吹いているのを最初に見ましたが、正直作画の緻密さとキャラデザの可愛らしさが鬼がかっている・・・としか思えませんでした。
その位、この作品のインパクトの大きさは半端ありませんでした。

でも、次に気になるのが、この作画レベルをラストまで維持できるか・・・ということです。
勿論気持ち的にはラストまで頑張って欲しいという思いはありますが、人の出来る事にも限界がありますので・・・

こうして期待値MAXで一話を視聴しましたが・・・期待を裏切らない出来映えだったと思います。
それに声優さんも良いんです・・・内田真礼さん演じる菖蒲さまが出てきた時点でテンションもMAX・・・(//∇//)
そして内田さんがベタ褒めしていた無名役の千本木彩花さんの演技も素晴らしかったと思います。

物語は、人間とまるでゾンビの様に噛み付いた人を同種にしてしまうカバネとの熾烈な戦いを描いた作品です。
このカバネですが、ほぼ不死身ともいえる存在で唯一の弱点である心臓も金属皮膜で覆われていて貫くのは至難の業・・・そして一度噛まれたら人としての生涯を終えてしまう・・・そんな絶対に近づきたくない存在です。

そしてカバネは・・・集団で襲ってきます。まるで日本全土の生き物を全てカバネに変えることを使命付られているかのように・・・
そんなカバネに対抗できる術を持たない人間は、唯一の移動手段である装甲蒸気機関車が停車する駅を中心に外界と隔離する高い壁を作ってその閉鎖された空間の中で生活していました。

この物語の主人公である生駒は、装甲蒸気機関車の蒸気鍛冶で生計を立てながら、カバネに対抗できる手段を独自に模索していました。
その取り組みもようやく光が見えてきた矢先・・・カバネが壁を乗り越えて駅に侵入してきたのです。
壁にできた僅かな綻びがカバネによって破壊されるのにそう時間はかかりませんでした。
大量のカバネに駅を襲撃される・・・対抗手段を持たない人間にとって、それは安住の地を放棄する事を意味します・・・

人々は駅に停車していた装甲蒸気機関車の甲鉄城に避難を始めます。生駒も避難しようとした矢先、カバネに噛まれてしまうんです・・・
彼が咄嗟に取った行動・・・それはこれまで研究してきたカバネに抵抗できる術を自身の身体で試すことでした・・・

生駒は一命を取り留めました。その変わり大きな代償を背負う事になるのですけれど・・・
そして生駒は生きるために甲鉄城に向かい・・・物語が動いていきます。

作画は高いレベルで安定していて、物語の中で生駒が味わう理不尽の訳も・・・周囲の冷たさも・・・そして何より無名の可愛らしさも・・・
飢えに耐え・・・嘆願する生駒・・・全てを受け入れる菖蒲さま・・・常に変化への恐怖と隣り合わせであるにも関わらず、カバネの群れに身を挺する覚悟・・・
「名作」という領域に向かって敷かれたレールを突っ走っている作品だったのではないでしょうか。

ただし・・・それも中盤まででしたけれど・・・

時を重ねて隔たりが小さくなっていく甲鉄城・・・振り返るとピンチの連続でしたが、その試練が彼らの結束を固めた・・・といっても過言ではありません。
ここまでの展開は本当に最高・・・

でも、天鳥 美馬という無名が「兄さま」と慕う輩が登場してから・・・全てはおかしくなってしまったような気がしてなりません。
見た目は決して悪くありません。美男子だし、何よりカバネに奪われた土地を奪還し続ける英雄なんですから・・・
これだけ見ていると無名が兄を慕うのも十分理解できます・・・

そんな時間は束の間でしたけれど・・・

美馬が何をしたかったのか・・・気になる方は是非本編でご確認下さい。
私個人的には彼の卑劣で狡猾な仕打ちが大嫌いでした。
少なくても人の上に立つ者としての器じゃ無かったとしか思えません。
責任が重くなればなるほど大切なのは公平さなのに・・・
しかもやり過ぎるし・・・
だから彼の受けた報いは当然・・・なんだと思います。
美馬が登場する前までが素晴らしすぎただけに、この展開は残念としか言い様がありませんでした。

オープニングテーマは、EGOISTの「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」
エンディングテーマは、Aimer with chelly (EGOIST)さんの「ninelie」
ここでEGOISTが起用された事も個人的には好評価です。
何せ楪いのりちゃんのファンなので・・・(//∇//)
EGOISTで唯一の難点・・・といえば総じて歌が難しいことでしょうか^^;?
今回の曲も最高に格好良かったです^^

この作品も1クールか2クールかの情報が無く最後までドキドキでしたが、
1クール全12話の作品となりました。
甲鉄城の旅は未だ終わっていません。物語に一区切りは付きましたが、彼らは安住の地を手に入れていないのです。
カバネとの戦い・・・これから今まで以上に熾烈な局面があるかもしれません。
でも今の甲鉄城の乗組員だったら、どんな困難にも屈する事なく立ち向かっていけると思います。

美馬の件では一悶着ありましたが・・・それでも絆を取り戻しいつか安住の地を手に入れるため奔走する・・・こんな続編があったら間違いなく飛びつくでしょうし、物語の評価も変わると思います。
そう考えると、是非2クールで放送して欲しかった作品でした。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 35

73.4 4 暴力アニメランキング4位
FLCL フリクリ(OVA)

2000年4月26日
★★★★☆ 3.9 (578)
2466人が棚に入れました
後に「トップをねらえ!2」で監督を務める鶴巻和哉の初監督作品である。脚本は「少女革命ウテナ」「桜蘭高校ホスト部」の榎戸洋司、キャラクターデザインは「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行が担当した。

ベースギターを背負いベスパのバイクに乗ってやってきた謎の女・ハル子と彼女によって頭から変なモノが出てくるようになった小学生・ナオ太、彼と付かず離れずの関係で学校では孤立しているカメラ好きの女子高生・マミ美が主人公の不思議でサブカルな空気の実験的演出が多用された作品。

全編に渡ってthe pillowsの楽曲が使用され、物語の空気感を作る重要な要素となっている。
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

当たり前のことしか起こらない世界

喪失感とともに、バットを抱えたまま前に進めない少年。
恋人への想いにすがり、いじめを受ける少女。
川べりの街に建つ医療機器メーカーの工場。
同じ時刻に吐き出される煙は何かの狼煙のように見えた。
気怠い日常がただ過ぎていくはずだった。
ベスパに跨りベースギターを背負った
ハルハラ ハル子が来るまでは。

アニメーション製作Production I.G・GAINAX、
監督・原案:鶴巻和哉、脚本:榎戸洋司
キャラクターデザイン:貞本義行
音楽:光宗信吉、the pillows

エヴァンゲリオンを制作した後のガイナックスが
2000年にOVAとして手がけたSF青春アニメ。
クリエイターやコアなファンの間ではいまだに語り継がれる作品。
私はあにこれでキャッチしている人のレビューで初めて知った。
発表から20年近くも経って映画『フリクリ オルタナ』や
『フリクリ プログレ』が公開されたことからも、
OVAとして世に出たこの作品が、いかに幅広い人々から
支持されてきたのかが分かる。
ピロウズが海外で認知され、ライヴを行えたのも
この作品で音楽を担当したことが大きく影響した。

静かな展開は1話の序盤だけで、
ほかは全てがぶっ飛んでいる。
ギターリフが印象的なピロウズのロックがいつも流れ、
パロディやスラップスティックが展開されるなど、
クリエイターの遊び心が散りばめられている。
{netabare} バイクには轢かれるし、ギターではぶっ叩かれるし、
頭からロボットは出てくるし、人工衛星が降ってくる。 {/netabare}
エヴァンゲリオン特需のようなものがあったのか、
好きなことを好きなように作っている。

この作品を観ていると『うる星やつら』TVシリーズの
押井守時代後期の作風を思い出した。
優秀なクリエイターがどんどん集まり、
斬新なカットが次々と展開され、
『灰とダイヤモンド』や『2001年宇宙の旅』の
パロディが挿入される。子供に分かるわけがない。
また、タランティーノ監督の『キルビルVol.1』を
初めて映画館で観た時のことも頭に浮かんだ。

監督の趣味ともいえる分野を存分に押し出し、
危ういともいえる均衡を何とか保っている。
良し悪しは別にして、観ていてとても楽しい。

かと言って、過度なイメージとコメディが展開され、
そこにロックが流れるだけの
PVになっているかというとそんなことはない。
行き場のない心を抱えた少年少女を中心に据えた
青春ストーリーとして、しっかり成立させている。

平穏に見えた川べりの田舎町に起こる地球規模の災厄。
皆が色々な気持ちを抱えて生きている。
コメディの間に挟まれる詩的なイメージ。
この作品全体に流れている想いは
「振り切る」ことなのだろう。

私たちの世界では色々なことが起こるけれど、
日常は普通の顔をして、当たり前のように過ぎ去っていく。
鬱屈した心を抱えているだけでは何も変わらない。
バットを振らなきゃ話にならないのだ。
(2018年9月17日初投稿)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 64

takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

レモンスカッシュ

本作はどういうアニメなのか?

・・・ええとですね、ベースギターで頭をぶん殴られたら角が生えてきて、
角から射精したようにドバっとロボットが現れてバトルする・・そんなアニメです。

意味不明である。
本作を未視聴の方に「こいつ何言ってるんだ?」と思われても仕方がないと思いますw
でも、そんなアニメなんですw

これ程レビュアー泣かせの作品もそうはありませんw
そりゃ表層面を掬えば、「スタイリッシュ」ですとか、「ぶっ飛んでます」とか、
「考えるより感じろ!」というアニメですなんてフレーズは出てきますが、
本作の本質部分を言葉にするのは困難極まりますw

本作の主人公であるナンダバ・ナオ太は小学6年生で、
やや斜に構えているところがあって、生意気なんですけど、実は純情で繊細と、
まぁこれから思春期に突入するであろう(または、もう突入している)
少年像の典型のようなキャラですw

ただ、彼を取り囲む異性の関係性は他の同年代よりも少し進んでいて、
ナオ太に何かとちょっかいを出してくる女子高生のサメジマ・マミ美だったり、
ナオ太の前に突如現れたハルハラ・ハル子(自称19歳)だったり、
ナオ太と同級生でナオ太のことを意識しているニナモリ・エリだったりに囲まれていて、
小学6年生のナオ太には少々刺激の強い環境です。

男の場合ですけど、思春期に突入する頃というのは、
異性への興味が即物的なものに変化していきます。
つまり、異性を性的な対象として求め始めるというということです。

他にも父と母の間には家族という関係以前に男女としての関係性が存在することに
気付き始めるのもこの時期ですかね。

あるいは、夏休み前に「学生の本分を忘れずに清く正しい生活を送るように」なんて
言っている先生が、ゲス不倫しているなんてことに気付くのもこの時期ですw

大人の世界の理不尽さに触れ、偽善と欺瞞を唾棄し、葛藤に苛まれる、それが思春期ですw

私は本作に、自身のバイブルである「行け!稲中卓球部」と似ている空気を感じていて、
思春期の時期に萌芽する初々しいまでの性への興味や、
この世(大人の世界)への葛藤だったりをギャグに昇華したのが「行け!稲中卓球部」ならば、
ハチャメチャなロボットバトルに昇華したのが本作かなと。

そのハチャメチャなロボットバトルを始めとする
(映像)制作に携わっているのは、錚々たる顔ぶれです。
価格.comでは、「ガイナックス全盛期の傑作」なんて宣伝文句もあるくらいですw
とにかく驚嘆の出来です。
アニメーションの文法に忠実に則った方法論を取りながらも、
そこに高密度な情報を乗せて、有無を言わさず直接視聴者の脳に叩き込むような、
ある種暴力的な映像です。
設定だとかストーリーだとかを考える暇もないテンポで、
言葉にしてしまえば荒唐無稽な事象が、
高い技術に裏打ちされた圧倒的映像で、形象化されています。
とにかく映像の訴求力が強くて、もうこちらはただただ呆然としていましたw
これが本作の「考えるより感じろ!」と言われている正体だと思います。

ところで、本作では様々な比喩が用いられていますが、
本作に登場するベースギターだったり、
バットだったりは男性器のメタファーというのは有名な説です。
その説に従うと、様々なシーンが実に興味深いんですけど、
そこはあまり考察せず、「考えるより感じろ!」ってことにしときますw

思春期の味が酸っぱいレモン味ならば、
そこに脳まで溶かすような強烈な炭酸が加わった
(本作にも登場する)レモンスカッシュこそが本作の味ですw

男ってのは、いくつになってもこの味が忘れられない馬鹿な生き物なんですよw

投稿 : 2024/04/27
♥ : 34

Anna さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

驚愕の、ミラクル演出!!

Production I.Gとガイナックスによって製作された、1話30分、全6話のOVA作品。

謎の「べスパ女」ハル子に轢かれた事をきっかけにし、少年ナオ太の額から奇妙な角が生えてきた!
精神的に追い詰められたり、感情がに高まると、その角から××が!ここから驚きの調展開です!

挿入歌とテーマ曲は一部を除き全てthe pillowsが担当しており、脱力感のある絵と、ロックでクールなBGMのギャップが印象的。
脚本が榎戸洋司なだけあり、「少女革命ウテナ」のような、後半の凄まじい引き付け力には驚かされます。

何よりもこの作品の魅力は、他作品とは類を見ないほどの破天荒演出!!
登場人物から作画から何から何まで、かなりぶっ飛んでます!!
この疾走感を言葉で説明することは不可能!!見る物を選ぶ作品ではあるが、一度体験したら病み付きになること間違いなしです!
また、ハチャメチャな展開の裏に描かれた、シリアスで切ないストーリーも見所・・・。ハル子の男前な性格や、ナオ太のへたれっぷりも素敵です!

とりあえず、まずはご覧ください♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 10

71.9 5 暴力アニメランキング5位
とある科学の一方通行(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (421)
1990人が棚に入れました
東京西部に位置する巨大な『学園都市』。総人口230万人を数え、その約8割を学生が占めるこの都市では、超能力開発のための特殊なカリキュラムが実施され、学生たちの能力は『無能力レベル0』から『超能力レベル5』までの六段階で評価されていた。そんな学園都市で、能力者たちの頂点に君臨する最強の能力者・アクセラレータ。 7人しかいない『超能力者』の中でも、飛び抜けた能力を誇る第一位は、その力ゆえに殺伐とした日常を送っていた。繰り返される常軌を逸した『実験』と、絶対的な力を求めた末に経験した敗北。その先に待っていた、とある少女――ラストオーダーとの出会いによって、運命が大きく変わることになる。最強にして最凶の『悪』 ――アクセラレータが、学園都市の『闇』をなぎ払う!!

声優・キャラクター
岡本信彦、日高里菜、久保ユリカ、渡部紗弓、ささきのぞみ、甲斐田裕子、逢坂良太、真野あゆみ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

誰がアクセラレータじゃ!

「ここから先は一方通行だ」
かっこよく聞こえるけど、言ってる意味がわからない。
「闇の炎に抱かれて眠れ」くらいわからない。
闇に沈んで元には戻れないってことなのか。
要は中二病ってことでしょう。

とある世界のもう一方の主人公によるスピンオフ。
本人曰く「悪党らしい」
だけど、言ってることとやってることが違う。
守りたい人を真っすぐに守る。
どこをどう見てもヒーローです。

ヒロインは打ち止めちゃんだけど、ちょっと目立たない。
どっちかって言うと、エステルっちの方がヒロインだった。
一方通行を師匠と慕うなんて狂気。
でも、健気で一途で情に厚い。
エステルっちが真のヒロインです。

私の知人で一方通行を異様に好む奴がいる。
そいつが言うには、いい意味で私は一方通行に似てるらしい。
いまだに言ってる意味がわからない。
だけど今度そいつに言ってみよう「ここから先は一方通行だ」
絶対喜ぶ・・・と思う。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 24
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

やはり、とあるシリーズは面白いと再確認

原作未読。最終話まで視聴。
とあるシリーズは劇場版も含めてすべて視聴済み。

やはり、とあるシリーズは面白い。
特に、とある科学シリーズは面白い。
感想はこれに尽きますが・・・。

アクセラレータ。
好きですねぇ。
”自称・悪党”な正義のヒーロー。
現実には、悪党なのは過去の話。
ラストオーダーと出会ってからは、{netabare}守るべき者が出来てからは、{/netabare}正義のヒーロー。

単純明快な主人公最強系。
もちろん、(物語を盛り上げるために)終盤、苦戦はしますけど・・・(笑)。

「やはり私は主人公最強系が大好物なんだ」って再確認できる作品でした。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 28

yosshi____ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

本編そっちのけで極振りしてしまった作品

本作はとある魔術の禁書目録の外伝、スピンオフにあたる作品になります。アクセラレータが主役であると共に、ネクロマンサーがメインの話になります。

まず初めに、とあるシリーズ全てを見終えてから視聴することを推奨します。その方がより一層この作品を楽しめると思うので。

感想としては、1クール作品の中でも、かなりクオリティが高い作品だと感じました。
少ない話数ながらも、ストーリーもよくまとめられていたと思います。
OPとEDも非常に良かったと思います。

長々と書くのも何なので、簡単にこの作品を表現するならば、
「アクセラレータかっけー」
の一言に尽きます。

これは今までのシリーズを見てきたからこそ、感じられるものであり、初期の頃のアクセラレータを知った状態のままだと面白さも良さも分からなかったと思います。


今後、禁書目録4期制作して欲しい気持ちはありますが、3期の様な惨劇を繰り返すならば、この作品が最後でも良いかと思います。
もし仮に制作して下さるならば、4クール分は欲しいかなと思います。

私個人的な意見としては、J.C.STAFFさん方には、
新作のアニメ化よりも、とあるシリーズに力を入れて作ってて欲しいなというのが本音なんですが。

とまあ、こんなところでとあるシリーズのレビュー全てを終了致します。

ここまで長々とレビューを読んで下さった方ありがとうございました♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 7

75.8 6 暴力アニメランキング6位
ハッピーシュガーライフ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (524)
1958人が棚に入れました
松坂さとうには、好きな人がいます。その人と触れ合うと、とても甘い気持ちになるのです。きっとこれが「愛」なのね。彼女はそう思いました。この想いを守るためなら、どんなことも許される。騙しても犯しても奪っても殺してもいいと思うの。戦慄の純愛サイコホラー。

声優・キャラクター
花澤香菜、久野美咲、花守ゆみり、花江夏樹、洲崎綾、石川界人、井上喜久子
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

愛と超越

「サイコホラー? 観ない方がいいかな・・・。」これが最初の反応。

散々逡巡した挙句、邪道とは思いつつもネタバレ上等でレビューを読み漁り、
ショッキング展開の予備知識を仕込んだうえで、危なくなったらいつでも切る態勢で
及び腰の視聴に臨んだのだった。

結果は、怒涛の如く二日で全話視聴完了、滅多に味わえないような感動に浸ったまではいいが、
ホラーでもサスペンスでもない、じゃあ一体何だろう、との疑問にはまってしまい、
手掛かりを求め原作にまで手を伸ばして、ついには以下の作品考察を書くに至った次第。

要するに、ホラーやスリラーに全く耐性のない自分のような者でも完走可能なレベルなので
視聴を迷っている方は是非挑戦してみてはいかがですか、と言いたいわけである。
観ないで後悔するよりも観て後悔した方が良い、などと無責任な勧奨をしたくなるほどの
これは世に稀な、貴重な作品である。


{netabare} 真実の愛は、それ自体がおそらく一つの狂気である。


月光が射し込むマンションの一室。差し向かいに床に座っている
まだ幼い少女と、年の離れた姉のような高校生くらいの少女。
小さい方が大きい方にヴェールを被せて、結婚の誓いの言葉を唱えはじめる。

病めるときも、健やかなるときも・・・死が二人を分かつまで・・・。

仲の良い姉妹が結婚式ごっこに興じているようにしか見えないだろう。
だが、この二人はこの上なく真剣なのだ。いや、真剣どころの騒ぎではない。
二人だけの世界を守るために、小さい方の少女は家族を捨て、
大きい方の少女は、人を殺し、奪い、傷つけ、ついにはたった一人の友人をも惨殺した。

彼女は言うのだ、それはすべて、漸く手に入れた本当の愛を守るためなのだと。
本当の愛のためならば、すべてが許されるのだと。


精神異常者の歪んだ愛が引きおこす、凄惨な犯罪の数々。
本作のキャッチコピー、「戦慄の純愛サイコホラー」はこの面を過度に強調したものだ。
勿論、自分はこうした予断に異議を差しはさむ意図をもって、これを書いている。

「異常」を前にしたとき我々は、精神病理学でも、犯罪心理学でも
それを合理的に説明する理論によって「理解」したい誘惑に駆られるものだ。
だが、この習慣を物語の解釈にまで持ち込もうとすると、往々真実から逸脱し、遠ざかってしまう。
だから、この誘惑に抗して、疾走する愛の軌跡を虚心に見届けてゆこう。
アニメレビューの本道からは外れるが、原作を踏まえた「越境的な」理解を敢て試みたい。


原作となったコミックは五年にわたって連載され、アニメ化の翌年に完結している。
連載開始の前年には、元型となった読み切り作品が発表されているが、
そのタイトルは、『ホワイトシュガーガーデン、ブラックソルトケージ。』というもの。
本作の二人のヒロイン、「さとう」と「しお」にこめられた暗示を解き明かす、第一の鍵。

さらに遡ると決定的な発見があった。原作者の初期作品、タイトルは『しろいろとくろいろ』。
白い女の子と黒い少年の、果てしない追いかけっこを描いた、メルヘン風の寓話だ。
白い子が黒い子に触れると死んでしまうので、慕って来る白い子から彼は逃げ続けなければならない。

無垢なものの、白。死と罪悪の、黒。この象徴的な二元性が
本作のさとうとしおの二人に受け継がれていることは明らかだろう。

「さとう」と「しお」。

この世の何物よりも甘い、満ち足りた愛の幸福と、
罪と恐怖が支配する現実世界の苦さとの、二つの極のあいだで
無残に引き裂かれた二人の悲劇的な宿命を、このネーミングが象徴しているのである。

同時にそれは、愛らしいものと酸鼻なもの、純粋なものとおぞましい不純なものとが
隣り合い、融合するグロテスクな本作の世界が、寓話的な象徴性をはらんだ独自の世界観に
基づいていることを示唆している。

「しおちゃんは天使。これは仮定じゃない、これは前提。
 だけど天使は弱くてはかない存在なの。
 だから、こんな穢れた世界から守ってあげなくちゃいけないよね。」

自然が真空を恐れるように、絶対的な純粋さはこの世界とは決して相容れない。
さとうの犯行動機は従って、一般的な犯罪者の心理に還元されて済むようなものではなく
この世界観からの必然的な帰結として捉えられなければならない。
穢れた世界から無垢なるものを守るために、自らが穢れを一身に引き受けようとして
避けがたく罪は重ねられる。純白だった砂糖はたちどころにどす黒く汚れてしまう。

あたかもこの世界には、反転と転落の力学が存在するかのようだ。
継起する異常な出来事は、異様に濃密なこの象徴性の磁場の作用だと考えるのが正しい。
登場人物が次々と狂気を露呈させていく展開もまた、このメカニズムによって説明されるだろう。


さらに、純愛と称されるさとうとしおの「ほんとうの愛」を問題にするとき、
そのきわめて特異な内実を、敢て「神学的」と形容したい想いに自分は駆られる。

「私はずっと一人ぼっちだった。何も感じない、常に何かが欠けていて、
 いつもどこか切なくて、このまま独り消えていくのかと思っていた。
 でも違った。しおちゃんが私を見つけてくれたから!」

最後の部分は、信徒によってしばしば語られる「神が私を見出した」という表現と一致する。
さとうにとってのしおの存在は、天使の域を遥かに超えた、救済そのものだったのだ。
そしてしおもさとうも、自分がいま生きていることの唯一の根拠を、互いの存在に見出している。

「私、お母さんに捨てられたあの日、一回死んじゃってたんだと思う。
 でも、さとちゃんのぬくもりでまた生まれたの。」

「私もだよ、しおちゃん、私も。
 なんにもなかった空っぽの私をしおちゃんが生かしてくれたの。」

互いの「新生」の経験が、まるで響き合うように言い交わされる。
これらの言葉は、新しい生命の源となった至高の愛の対象への、至純な信仰告白なのだ。
彼らの愛は、我々が通常経験するような、生存に付随した単なる心理現象ではなく
現世での死を経過して、新たに獲得された「いのち」そのものなのである。

「甘い」が迸る生命感の表現であるのに対し、「苦い」は現実世界における死の象徴である。
ひとたび死に、生まれ変わった彼らはすでにこの世界に属してはいない。
家族愛であれ友情であれ、世の慣習的な価値観はすべて忌避され、否定され、排除される。
微温的な愛、利己的な愛は、この絶対の愛によって裁かれ、容赦なく処罰される。

「ありがとう、しおちゃん。戦おう、命がけで。一緒に証明しよう、私たちの愛を。」

これが彼らの愛の神学である。それは命がけで証しされねばならない超地上的な真理だ。
従って、物語の結末はすでに予告されている。彼らの戦いの果てにあるもの、それは
この世界の外への、永遠へ向けての跳躍―ダイビングの他にあろうはずはないのだから…。



・・・そして、しおひとりが生き残る結末を迎える。

しおのために自分の命を捧げるという、究極の愛をさとうが実践してしまったことで
二人の愛がそのまま永遠へ移行する契機が失われてしまった。これは愛の挫折を意味するのか?
自分も当初は、作者が世間受けのために日和ったのかとも考えた。だが、そうではなかった。

この結末こそが愛の完成だったのだ。

「さとちゃんがどうして私のことを生かしたのかわからない
 考えても 考えても だから私は 考え続けるの
 どんな時も 何をしていても 何を感じても ずっと ずっと
 さとちゃんのぬくもりは私の中にある だから私は それと一緒に生きていく」

二人がこの世界で見つけるはずだった「お城」は、いま、しおの中にある。
{netabare}(原作では復活したさとうとしおが、また二人の生活を始める様子がはっきりと描かれている。){/netabare}
しおは世界と断絶し、彼女の内部でさとうとの、永遠の「ハッピーシュガーライフ」を生きる。
これが二人の愛の究極の証明であり、世界に対する彼らの戦いの完全な勝利に他ならない。


世界はこれを、無力な逃避、ないしは傲慢な自閉として断罪するだろう。
だが、一体それが何だというのか? 死ですら二人を分かつことはできなかったのだ。
ここにあるのは、現世をも死をも超越する、永遠のテスタメント(契約)。
恐ろしいことだが、これは冒涜的なまでに、新約聖書の福音と重なり合うのだ・・・。


自分は、果てしなく考え続けようとするしおの姿に、作者自身の投影を認める。

この作者にとって世界は自明ではなく、問い続けられるべきものであるような気がするのだ。
本作と初期作品とを結んだとき、そこに垣間見える原作者の心象風景、それは
何もない空無のなかで、ただひとすじに持続する「想い」だけが
何か驚くべき、唯一の確かなものとして存在するという、恐ろしくストイックなものだ。

自分は本作に、真に創造的な感性だけが表現することのできる、固有のリアリティーを感じる。
内面の衝迫に促された感性の疾走が、高翔する愛の神学を生み出す発条となったと考える。
そう、多分これは、孤独な思索が営々と紡ぎつづけた、この世界の真実をめぐる寓話なのである。
{/netabare}

(初投稿 : 2020/10/1)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 19
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

にがみのエッセンスが醸し出す「フロイト」的な世界観が気に入った!!

作品概要
▼原作:月刊ガンガンJOKER(スクウェア・エニックス)
▼原作者:鍵空とみやき
▼アニメーション制作:Ezo'la(ディオメディア)
▼話数:全12話{netabare}
▼総監督:草川啓造(ディオメディア)
・実績
(監督)
『魔法少女リリカルなのはA's以後のシリーズ』『迷い猫オーバーラン!』『ロウきゅーぶ!』『艦隊これくしょん』『風夏』『アホガール』他
▼監督:長山延好
・実績
(監督)
僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件
▼シリーズ構成:待田堂子
・実績
(シリーズ構成)
『らき☆すた 』『ティアーズ・トゥ・ティアラ』『おおかみかくし』『THE IDOLM@STER』『Wake Up, Girls!』
『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』『はるかなレシーブ』他多数
▼キャラクターデザイン:安田祥子
・実績
(キャラクターデザイン)
『銃皇無尽のファフニール』『sin 七つの大罪』『僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件』
▼音楽関係
音楽:亀山耕一郎
OP曲:「ワンルームシュガーライフ」(ナナヲアカリ)
ED曲:「SWEET HURT」(ReoNa)
挿入歌:「カナリア」(ReoNa)第9話
▼キャスト
【声優】項へ{/netabare}

原作未読
リアルタイム視聴済

☆エピローグ
普通のアニメは見飽きたぜ!糖質サイコホラーはドツボだ。
清々しいほどのバッドエンドや、スクイズやヨスガが大好物な私にとって、やっぱねーっ!これぐらいサイコパスで頭逝ってる作品がないとアニメはつまんねぇw
王道や名作、勧善懲悪ばかりじゃ肩が凝るもんね。
本作は世界線やら異世界やらと物理学分野のSFフアンタジー全盛なトレンドに対し、精神医学を世界観の基軸に据えた稀有な作品だ。
したがって、擬似リアリズムであっても、健常な精神感覚では一切のカタルシスを承認しない作品である。

異常心理に興味があったり、最近では『フリップフラッパーズ』を理解できる方々には面白いかも。
本作はストーリーが安定しているから分かり易い。
『ガリナン』もだが、アホアニメ制作会社の評価が定着して社会的には評価が厳しいディオメディアだが、たまに私のツボに入る作品を出すから、目を離せないw

主要キャラでマトモなのは「しょうこ」だけ。
他のキャラは悪い意味で個性が凄まじく、心の闇という健常と異常の行き交う「境界線」の想像どころではなく、真性の「精神病疾患者」であり、ペドフィリア、エフェボフィリア、パラノイア、火病、発達障害etc全員閉鎖病棟の患者でも不思議ではないような連中が繰り広げる異常人格者による基地外純愛群像劇(草)
共感できるキャラが見事に誰もいない稀有な作品ゆえに、様々な矛盾も精神異常が織りなす現象と見ているので許容の範囲であり、作中何が起こっても感情移入が生じることなく、エンタメとして割り切り楽しむことができた☆

タイトルの「フロイト」は精神医学の始祖。
世界的な心理学者「ユング」や「アドラー」の師匠でもある。
原作者はフロイト入門書の『精神分析入門』や『夢判断』を読んでいるな。
フロイトを読むと、読んだ側も精神をやれかねない危険物。
本作も視聴すると、そうなる方向性で演出されている。
異常心理の描写が精神医学的に考察されて「超自我」のメッセージがしっかりプロットされている。
さすがに1クールで精神医学界の巨匠フロイト的世界観を表現するのは厳しいのだが、そこに挑戦したことは評価されよう。
精神分析学的視点に立った考察はメンドクサイし、レビュー読まれる方々の気分を害するからしない。(いや、でも、気が向いたら追記をするかもw)
キャラ設定のベースがフロイト的価値観だから、基地外とは何かを問うているのと同様で、そりゃ陰鬱な世界観にもなるな。

とにかく可愛いOPや絵柄に騙されてはいけない。
マトモな神経では視聴できない作品だから、そこは覚悟した方がいいデス。はい。

それにしてもジエンコって『serial experiments lain』以来、この手の一風変わった作品のプロデュースが好きなんだな。
提供にバップもあったが、ジエンコ+バップ、あーあれか!w

ところで、最近ディオメディアはいろんな名義を使っているね。
「doA」に続いて今度は「絵空」か。
『BEATLESS』は綱渡りだったし、万策(略)に備えて、リスク分散でもしているのか?

【音楽】
OP曲はとてもインパクトがあり癖になる電波ソングだ。
不詳私、DLをいたしました。
OPの作画と楽曲『ワンルームシュガーライフ』で本作の世界観をしっかり視聴者に伝えた(伝わったかは別にして)好演出だ。
ED曲『SWEET HURT』は『GGO』の神崎エルザの曲を歌ったReoNa。
彼女のなんとも言えない切ない声質が、本作の無情で悲惨な末路を暗揄していてなかなか良い。これもDL。
EDの作画は折しも同じ精神異常系の『フリップフラッパーズ』と同様の演出。
「さとう」と「しお」が抱えている闇と二人の関係性を1分30秒でしっかりと表現している。
{netabare}「さとう」の幼少期から現在の描写、そこに「しお」が現れて、二人で城に向かって歩く。
ハッピーシュガーライフの描写と、スキップしながら城から旅立ち、二人で躓いたところで「さとう」が消える(さとうの死)でも「しお」の心には「さとう」が生きている、とこんな感じでEDはこの物語の顛末を分かり易い暗喩で演出している点は視聴者に優しい。{/netabare}
{netabare}しょうこが殺される{/netabare}9話の挿入歌『カナリア』も歌詞に込められたメッセージがそのシーンの演出にしっかりと映えていて良い曲だ。

{netabare}本作、9話は「しょうこ」の恋もあり内容が濃く相当の字数が必要だが、割愛して、挿入歌まで用意された「しょうこ(小鳥)」は本作にとって、さとちゃんの狂気を強調する意味でも重要なキャラだったし、彼女の存在が無ければ、ただの基地外ドラマで終わったな。
(7話の展開が殺される伏線だが)さとちゃんと向き合うタイミングを逸したとはいえ、幼女を「彼氏」として拉致しているさとちゃんの素顔を知った「しょうこ」がとった選択は極めて常識的だが、基地外相手には通じず、理不尽な結果となったが{/netabare}共感シーンが皆無な本作にとって唯一の救いだった。

【物語とキャラ】
キャラは本作一番の問題提議点だろう。
{netabare}よくもまー、あるゆるタイプの基地外を設定したものだと感心した。
しかし、「さとう」の叔母と「しお」を除き他のキャラのサイコパスの根源は抑圧され無意識下に封印された記憶、いわゆる「トラウマ」だ。
「さとう」、「太陽」、「あさひ」は過去エピソードの描写があるから分かり易いだろう。
今では「トラウマ」という言葉は普通に用いられるが、その概念を提唱したのがフロイトだ。{/netabare}
現在フロイトの【精神分析学】はポパーの科学定義にぶった斬られて【非科学】とされているが、なお、その研究は医学のほか哲学としても各方面に多大な影響を与えている。
因みに「トラウマ」と似た概念で「PTSD」があるが、こちら医学的な診断名、つまり科学。
医学的なフレームで論じるのが「PTSD」であると理解したらいいだろう。
そして、この三者の異常行動は明確に「PTSD」である。
「さとう」叔母は「トラウマ」の過去描写がないので、その異常性の因果関係は判別しないが、他人への関与が異常な博愛が動機である点から、所謂「離人性人格障害」であることは確かだろう。
{netabare}「しお」は年齢的に幼くまで認知能力が完成されてはいなから、母親との関係や「さとう」の死をきっかけとし「PTSD」を発症するのは想定内だろうし、「さとう」の狂気の正統後継者となるだろう。{/netabare}
基地外の成長物語を望むか望まないかは視聴者しだい。私は(怖いもの見たさで)今後も観察してみたいものだが。

以上、キャラの性格設定を多少考察したが、個人的に気になっているのはネーミング。
ここ突っ込んだレビューが少ないだよね。
物語と主人公とヒロイン?他女の子キャラのファーストネームの関係だが、「さとう」と「しお」。
これは、第三者視点で物語を俯瞰したときに醸される、二人のイメージなんだろう。
{netabare}さとちゃんの心が至福に満たせるときは「あまーい」、ストレスを感じたら「にがーい」と味覚で心理描写をしているのも本作の特徴だ。
これは丁度可知差異(物理学用語)が「フェヒナーの法則」による感覚量でも定式化されており、物理でメシを食っている私の心を擽った直喩だ。
「しお」の存在を「さとちゃん」から見た場合は「あまーい砂糖」だが、第三者視点ではさとちゃんに試練を与える文字通りの【塩】な存在。
自らの「あまーい生活」を守るためにさとちゃんは、せっせとバイトで生活費を稼ぎ、脅迫、傷害、詐欺、挙句の果てには殺人までやってのけた。
ある意味、これほどの純愛ドラマはスクイズ以来かもね。
これが、「しお」が【塩】である所以である。

そして「さとちゃん」の光に立候補し、人の道に戻そうとした「しょうこ」は「胡椒」の捩りで、そのお節介は、さとちゃんにとっては「辛い」味覚、はた迷惑で排除すべき存在として描かれているのではないのだろうか。{/netabare}

次に、苗字についてだが、「神戸」と「飛騨(飛騨しょうこ)」に共通するのは高級和牛ブランド。
さとちゃんの苗字「松坂」を「松阪」とすると、やはり高級和牛だが、これは作者の誤字なのかな?
他にサブキャラの宮崎すみれ、但馬みとりも高級和牛ブランド。
本作と高級和牛の相関関係は謎だが、キャラネーミングには法則があるようだね。

で、本作のキャラ設定だが、精神疾患と異常心理の掘り下げに作者の知識の限界からか詰めの甘さが残るが、これだけの基地外キャラをクリエイトし、物語をプロットした点は評価されよう。

{netabare}最終回はオリジナル展開だが、さとちゃんを「あさひ」に殺させ、それでも「しお」に切られ、自殺を図る展開も悪くないと思ったが、さとちゃんを死なせて、「しお」を生き残らせ、「あさひ」を切った展開は前述のとおり、{/netabare}これからの「しお」の異常人格発揮を十分妄想できる余韻を残した意味でも評価できる。

あと「しお」の失踪だが、{netabare}物語の通り捨て子であっても「しお」は小学生だ。
失踪すれば、社会的に何らかにリアクションがあるはずだが「あさひ」が述べたように警察で相手にされないのは不自然すぎる。{/netabare}
欠席が続けば「しお」の担任教師が家庭訪問をするし、親に不審な点があれば、児相とも連絡を取り合い世間にバレるはず。
その過程で事件性があれば警察が動くが、事件性はないとする裏設定でもあるのかな。
「しお」の境遇を考えると、無戸籍である可能性もあるが、視聴者が納得できる線で簡単にでも触れておくべきだったろう。

【作画】
全般的にディオメディアクオリティであり、動かす場面も少ないから、ボロも出ず可もなく不可もなくといったところだが、シャドーの用い方、基地外の表情など、サイコホラーとしての演出は頑張っていたと思う。
ただし、9話は{netabare}本作の神回であるにもかかわらず、作画が演出についていけていない。
挿入歌とナレーションを背景にCVを入れずに「さとう」と「しょうこ」の葛藤シーンが描かれた。
前述したとおり、演出は素晴らしかった反面「しょうこ」の表情が「棒」であり、迫力が全く伝わってこなかった。
基地外表現の作画に手一杯で、健常者の必死の訴えの表情演技まで手が及ばなかったようだ。
CVなしで映像表現のみを用いて視聴者へ訴えるのは、自信と相当の作画センスが要求される。
試しに、スクイズとの見比べで「誠」殺害後の「言葉」と「世界」の葛藤シーンを音声なしで視ると分かるが、迫力が全然違う。
ディオメディアの作画センスの限界が、この素晴らしい演出を削いでしまったと思うと残念でならない。

ただ、小鳥の演出を含めてだが「さとう」が文化包丁を「しょうこ」の首に突き刺し殺す描写は、頸動脈からの血飛沫には違和感を感じつつも、「さとう」を引っ掻き断末魔に喘ぐ描写や小鳥の死を比喩した痙攣描写など殺人過程はしっかり描ききっている。
ただし、グロ描写を強調し過ぎたことで視聴を打ち切った方々を出したという負の作用もあったが、{/netabare}これを斟酌して私的には高い評価をしたいと思う。

【声優】
原作を読んでいる方々には花澤さんはミスキャストだとの意見も多いが、原作を読んでいない私にとって可もなく不可もなしだ。
寧ろ、客寄せパンダ役も兼ねて、演技力が要求される「さとちゃん」役には適任だったのではないだろうか。
個人的には「しお」役の久野美咲さんの演技が輝いていた。
『WIXOSS』や『LOST SONG』でも思ったが、主役よりも準主役や重要キャラをやらせると巧いタイプかもしれない。
さとうの叔母役の井上喜久子さん。
『らんま1/2』から活躍しているだけあって、ベテランらしく味のある演技でサイコパスを演じていたのが印象的だ。
難しいキャラの「三星太陽」を演じた花江夏樹氏も好演だった。

ゆえに総じて高評価とする。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 62

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ヤバい、面白い…。

語彙力ぅ!

そういえば天狼のレビューを書いたときにこいつの存在を忘れていました。

2018年7月期で原作付きの大物。観ますっていうか、観てますってだけで情報量ゼロです、すみません……。

2018.9.29追記:
とりあえず、虐待に傷ついた二人の少女が真実の愛を求めてあがいたあげくに、犯罪レベルの奇行に走るお話。

第12話(最終回)まで観終わったので、少し真面目に書いてみます。

まず、一見して松坂さとうが主人公のようで物語の中心は神戸しおですよね。それと「作中の登場人物が(飛騨しょうこを除いて)異常な人物ばかり」に見えはするんですけど、「罪無き者のみ石を投げよ」っていう感じで、みんなちょっとした行き違いや不幸(ちょっとしてないのもある)がきっかけでたまたま異常に見える行動が発現してしまったというだけの話で、メインキャラには理解不能レベルなことをやっている人物はいなかったです。

自分がはっきり嫌いと言えるのはしおちゃんの父親と、次点でさとちゃんの叔母さんくらいかなあ。

まあとにかく、他の人物に関しては共感まではいかないにしても理解は及ぶ感じでとても良く書けたお話だったと思いました。漫画原作ですけど小説っぽいストーリーでしたね。最終話、しおちゃんの言動によって受けたあさひのショックはいかばかりか想像を絶する…。

……って、これかなり面白かったけどウケないだろうなあ。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 52

76.3 7 暴力アニメランキング7位
ID:INVADED イド:インヴェイデッド(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (415)
1512人が棚に入れました
殺意を感知するシステム「ミヅハノメ」を用いて、犯罪事件を捜査する組織、通称「蔵」。そして、「ミヅハノメ」のパイロットとして犯人の深層心理「殺意の世界(イド)」に入り、事件を推理する名探偵・酒井戸。頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする連続殺人鬼メイカー「ジョンウォーカー」の影を追っていく。

声優・キャラクター
津田健次郎、細谷佳正、M・A・O、ブリドカットセーラ恵美、村治学、近藤隆、岩瀬周平、榎木淳弥、加藤渉、落合福嗣、西凜太朗、遠藤綾、島袋美由利、平川大輔、宮本侑芽、日笠陽子、蓮岳大、佐倉綾音、小林親弘

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

『ミズハノメ』=「サイコメトリー&サイコダイブ」? を駆使した殺人事件捜査とジョンウォーカーの影

== [下記は第6話まで視聴時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第6話まで視聴終了時点で、このレビューを書いています。

コミカライズ展開はありますが、基本的にはオリジナル作品ということのようで、監督: あおきえい、シリーズ構成・脚本: 舞城王太郎というなかなかやる気を感じる制作体制の作品です。

殺人現場に残された「殺意」の残滓を読み取り、それを元に殺人者の深層心理を可視化した「イド」と呼ばれる世界にパイロットをダイブさせ、情報を収集する『ミズハノメ』と呼ばれるシステムを使用して殺人事件の捜査を行う『蔵』と呼ばれる警察の特殊セクション。

『蔵』がを捜査を進めていると、そこには複数の殺人事件に「ジョンウォーカー」と呼ばれる存在が関与していると推定され、その特定が『蔵』の重要な任務となっていきます。

『ミズハノメ』中で「名探偵・酒井戸(さかいど)」として謎を解く、パイロットの鳴瓢秋人(なりひさご あきと)、「イド」を観察してそこで得られた情報から俯瞰的に事件を捜査する「井戸端」のメンバーたち、そして現場を捜索や聞き込みなどを行い、思念粒子を採取する外部分析官のメンバーたち。

深層心理の可視化であるため、ときに一見不条理であったり物理法則を無視していたりといったビジュアル的な面白さ、殺人犯の心理や動機を巡るサスペンス的な面白さ、『ミズハノメ』自体の謎など複合的な面白さが楽しめます。

キャラクター・デザインにクセがあったり、人によっては作画的に馴染まないところもあるかとは思いますが、ストーリー性の高さではかなりお勧めできる作品だと思います。

物語の着地点まで、見守りたいです。

余談: 元々外見的な可愛らしさもあるとは思うのですが、特に見慣れてきたせいなのか本作ヒロインと目される本堂町小春(ほんどうまち こはる)さんがとても可愛く見えてきました。でも「人は見かけによらない」な感じのキャラでもあって、注目ですね。

余談その2:「頭に穴」といえば、『ホムンクルス』って漫画(ビッグコミック・スピリッツ連載)があったんですがあんまり有名じゃないからみんな知らないかも…。
== [第6話まで視聴時のレビュー、ここまで。] ==

2020.3.2追記:
第10話まで視聴終了。しばらく出てきていなかった小春ちゃんが登場して、いよいよ佳境っぽくなってきました。

しかし、鳴瓢に対するこの罠を計画していたとしたら(いや、きっとしてたに違いないんだけど)なかなかに気の長い話だなあ。

2020.3.23追記:
第13話(最終話)まで視聴終了。ジョン・ウォーカーの正体について予定調和な部分はありましたが、その動機や作中でどうやって正体を突き止めるか、また正体判明後の追跡や対決にも見応えはあってとても面白かったと思います。

ストーリー的にも「ジョン・ウォーカー事件」の顛末としてはきちんと綺麗に終わり、かつ続編を作る余地も残せたと思います。私は充分に満足できました。

人によってはキャラクターデザインに難があると感じるかもしれませんが、小春ちゃんがカワイイからこれでいいのだ(笑)!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 42
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

欠損した世界で生きる者たち

アニメーション制作:NAZ、監督:あおきえい、
副監督:久保田雄大、シリーズ構成・脚本:舞城王太郎
キャラクター原案:小玉有起、
キャラクターデザイン/総作画監督:碇谷敦、
音楽:U/S、原作:The Detectives United

無意識下の心の領域を示す精神機能のひとつを
フロイトは「イド」と名付けた。
つまり、本能的な欲求や生理的な衝動のことで、
「エス」ともいわれる。
この作品では「殺意」を生じさせた
無意識の世界を「イド」と呼び、
選ばれた人間が「ミヅハノメ」という機器に、
搭乗して探査する。
イドの世界では、搭乗者は「名探偵」となり、
殺人者のイドの情報を集めることで、逮捕につなげる。
イドを構築するためには、殺人現場などに漂っている、
殺意の思念粒子を「ワクムスビ」という機器で
採取しなければならない。
捜査を担当するのは、警察の内部組織「蔵」だ。

作品の土台となっている世界観に
それほど目新しさはない。
他者の思念に入り込んで探偵となる作品は、
筒井康隆原作の『パプリカ』が思い浮かぶし、
映画なら『インセプション』に通じる部分もある。
夢に潜ったり思念を感知するというだけなら、
扱っている作品は大量に存在する。
ホラー映画の『エルム街の悪夢』や『悪夢探偵』、
それを電脳に転化すれば『攻殻機動隊』や
『RD 潜脳調査室』も類似している。
残留思念なら漫画『サイコメトラーEIJI』もある。
しかし、そういう題材を用いながらも、
この作品の物語世界は、最初から最後まで
完全なオリジナリティにあふれている。

ミヅハノメによって殺意の世界に入り込んだ者は、
殺されている身元不明の「カエルちゃん」を目撃することで、
自分の名前と名探偵としての役割を思い出す。
イドに入った元刑事・鳴瓢(なりひさご)秋人は、
名探偵・酒井戸へと変わり、
カエルちゃんの死の真相を探る。
その様子を外部から観察する捜査員たちが、
酒井戸の思考やイド内での出来事から、
犯人につながる情報を掴んでいくのだ。

鳴瓢は過去に起こった事件で
心に大きな傷を負ったことが原因となり、
イドに入れるようになった。
イドに入るためのひとつの条件は、
殺意を持って人を殺したことがあることだった。

1話目から最終回までのシリーズ構成と脚本を
作家の舞城王太郎が担当していることもあり、
伏線などを含め、全体の完成度は高い。
謎が少しずつ視聴者に提示され、回を追うごとに
明らかになっていく。いくつもの展開の波が
計算されて用意されているのは見事。
ミステリーの要素があるので、犯人が誰かという
興味もあるが、この作品の面白さはそんな単純な部分ではない。
殺人鬼たちの心の問題と被害者たちの悲しみを
きちんと掘り下げて描いており、
その感情の一つひとつが心に響いてくる。

名探偵たちは、複雑な想いを抱えながら、
殺人犯たちの原風景のなかにある謎を
解き明かすために躍動する。

濃密で無駄のない脚本のため、
ちょっとしたシーンにも意味がある。
初見では分からない部分が出てくるかもしれないが、
物語を追っているだけでも十分に楽しめるし、
キャラクターたちが語る言葉の意味を考えるのも興味深い。
例えば本堂町小春が考える「欠損」についての思考は、
観る人によって、さまざまな意味をもつ。
本堂町と共通の感覚を抱える富久田との心の交流は、
マイノリティとしての喜びが表現される。

最も心を動かされたのは10話だった。
分かりやすい回ともいえるのだが、
やはり、そこまでの積み重ねが上手い。
鳴瓢が失ったもの、そして決意。
2度目の幸せを守ろうとすること。
しかし、戻ってこないものがある。
前に進まなければならないときがやってくる。

殺人鬼たちの物語でもありながら、
心地良さや厳しい現実を突きつける。
{netabare}福井県出身の作者が、ミヅハノメのメカニズムで
原発を意識させる設定は、明らかに狙ったものだろう。
飛鳥井木記=燃料棒で水に浸けて制御する。
燃料棒が露出した世界において、
人間は防護服がないと生きられない。
いつかは、なくさないといけないものだ。{/netabare}
世の中のジレンマ、見えない未来。
私たちにとって欠けているもの、
損なってしまったものがある。
しかし、そのなかで生きていかなければならない。
怒りと哀しみ、そして希望。
あらゆる感情があふれた世界に
ほんの少しの喜びがあって欲しいと思う。
(2021年2月27日初投稿)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 50

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

物語を完全に理解できた方、いらっしゃいます?

アニオリ作品。最終話まで視聴。

この手の物語って、完全に理解している人がどの程度いるんだろうって思ってしまう。
私も序盤は何度も見返しつつ、少しでも理解しようと勤めたつもりなんだけど、結局よく分からなかった。

例えば、殺人犯じゃないと名探偵になれない件。
人殺しのことは人殺しじゃないと分からないということなのか?
死刑囚なら万が一のトラブル発生時(例えば還ってこられないとか・・・)にも必要以上に良心を痛めないで済むとか?

ここで躓いてしまい、結局最後までのめり込めなかった。

だけど、最後まで楽しめなかったかというと、そういう訳でもなかった。
特に終盤からラストにかけては秀逸だったと思う。
この手の作品にありがちな、無理矢理に風呂敷を畳んだ感じにならなかったのは、さすがだと思います。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 32

73.2 8 暴力アニメランキング8位
ようこそ実力至上主義の教室へ 2期(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (364)
1349人が棚に入れました
2017年7~9月に放送されたTVアニメ『ようこそ実力至上主義の教室へ』の続きを描く、TVアニメ2期および3期の制作が決定!なんと1年生編をすべてアニメ化。2期は2022年7月に放送、3期は2023年に放送されると発表されています。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

素直に脱帽。どんどん面白くなります。キャラ萌え番長アニメでした。

 楽しみ方を間違えると損をする気がします。本作は1期はゲーム、頭脳戦として見ない方がいいとは思っていましたが、まさか、2期の主軸が軽井沢さん萌えとは…主要キャラになる存在感は1期からありましたけど、こんなに可愛いキャラになるとは思いませんでした。
 堀北さんは、すっかり狂言回しになるかなあと思ってたら、最終回であれですからね。3期の活躍が楽しみです。そして櫛田さんの悪い顔がたまりません。

 後半活躍なかったですが、前半は一ノ瀬ちゃん。ラスボスはやっぱり一ノ瀬ちゃんがいいなあ。それとあの板柳がでてきました。伊吹ちゃんは1期の活躍で終わりかな。ちょっと常識的な演出が多かったですから。

 父親が出てきましたが、大きい部分で話に関係するかもしれませんが、舞台設定でしかないでしょうね。学園パートでの主人公の立ち位置の設定に過ぎません。生徒会長と先生もすっかり客観的視点役になりました。

 こうしてみると全体的にキャラ萌えものになっています。特に女子ですね。D組の軽井沢さん、堀北さん、櫛田さんの3人はもちろんですが、一ノ瀬ちゃん、板柳さん、伊吹さん等々、これだけでてきて、キャラ造形がしっかりしているのは大したものです。

 5種類のデレ、ヤンデレ、ツンデレ、クーデレ、ボコデレ、デレデレの内、4つ制覇ですね。デレデレはまだモブしかいないなあ。今後どこまで殺伐としたハーレムが広がるか楽しみです。

 また、本作は古き良き番長マンガの構造になっています。
 男としての熱いキャラは、C組の彼ですが2期で退場するだろうなあと思っていましたけど、なんと友情らしきものも…そして、須藤やA組の禿頭の彼もそうでしたね。うーん。拳で語った後の友情ですね。つまり、番長マンガです。そして男子だけではなく女子たちも、頭はDQNです。

 当然、力こそ人間の価値だというヤンキー思考ですから、主人公は男女から好かれます。これこそ古き良き番長マンガです。

 今時ですから各学生のスタイルは当世風ですが、性格と行動はヤンキー・ギャルの集まりです。話の構造としては、他のエリアで総長をはっていた主人公が、まったく違う環境に放り込まれて韜晦している感じです。

 そして、いつの間にか作画がメチャメチャ良くなっていますね。特に12話は最高でした。初め叩かれていたのは何だったんでしょう?バトルも良かったですが、軽井沢さんの可愛いこと。

 いや、見直しました。素直に脱帽です。キャラ萌え視点、番長マンガ視点で行くと、本当に面白い。3期あるのも加点要素です。それが良心的なアニメ制作だと思います。

 評価は完結してないのでストーリー4ですが、次がある安心感は素晴らしい。3期が秀逸なら2期にさかのぼって評価上げるかも。キャラは軽井沢さんが良いのはもちろんですが、描き分けとストーリーにマッチしったキャラ造形で非常に秀逸でした。




以下 視聴時のレビューです。
2話 軽井沢、櫛田、一ノ瀬、高円寺+主人公と教師が気になります。

{netabare}  多分高円寺ならそうするだろうなあ、と思ってたら期待裏切りませんね。高円寺が実は最強?かなり気になりますね。

 軽井沢さんが1回目に囲まれているときに防犯カメラ的なカットがありました。あれの意味と特別試験ですね。特別試験のルールって本当は全員優待者がカミングアウトすればゲーム理論にもならない解答だと思うんですが、どうなんでしょう?クラス主義でなく状況に応じて勝負に勝てる人材が評価される?

 まあゲームそのものが本作の面白さの本質ではないでしょう。結果だけ予想するとガツガツしているAクラスとCクラスが駄目で、ラスボス感のあるBの一ノ瀬さんとDクラスがプラスになる感じ?
 ただ、ゲームはストーリーのギミックですからこのゲームの勝負についての仕組みや正解の考察をする意味はなさそうです。

 問題は軽井沢さん、櫛田さん、一ノ瀬さんの3名と高円寺を加えた4名の正体あるいは過去が気になります。もちろん主人公と教師陣もですが。

 この辺がストーリーのポイントでしょうね。そうなりますよ、とはっきりストーリー展開はそうなってますからね。ゲームに隠された学園の意図とキャラのドラマ。これが見どころになる気がします。

 EDの歌の歌詞、ちょっと歌の感じで聞き取り辛い部分もありますが、ひどい歌詞でしたね。

 作画ひどいという噂はありますけど、ストーリーがなかなか面白いのでほとんど気になりませんでした。

 また、次に面白い展開あればレビューします。結構面白いです。{/netabare}


4話 話の展開面白くなってきました。1.5~2倍くらいで情報を圧縮したほうが面白い。

{netabare} いよいよ来ました。櫛田の裏ですね。先週の最後の結論からのつながりどうなのよ?いきなり体育祭で話変わってるじゃん、と思ったらそういうことですか。

 この作品はやはり考察系でもゲーム系でもないですね。心理描写を楽しむストーリかもしれません。

 集団の合意形成における自分自身の反省にもなります。正論だとなびかない、頭使わない人間は人に合わせて意見を言う、自分の得意な事柄だと余裕がでる、困ったときに多数決を言い出す奴は無能、意見を言う人間は決まっている、人の意見に便乗するのは残念な子…この辺が上手く描けていました。

 そして今回のサブタイトル…「人材は作り出す必要がある」最高ですね。1期にくれべて2期のほうがサブタイトルがしっくりきます。

 で、本作を見る時のコツに気が付いたのですが、私はアニメはほとんど倍速で見ないですが、本作に限っては1.5倍~2倍くらいの速度で情報を流し込んだ方が理解しやすいです。文字を読むスピードで調整したほうがいいと思います。
 できれば3倍くらいで見たいですけど、そうなると聞き取れないでしょうね。本作における画面は飾り付けなので、情報が提示される画面がきたらポーズすればいいと思います。(もとから「てーきゅう」くらいで作ってくれると助かるんですけどね)
 こうするとダレないし、話も理解できるので一気に面白くなりました。軽井沢さんとかの面白そうな悪い顔のシーンだけ等倍で楽しめばいいかと。1期もこれで見返したほうがいいかも、という気もします。

 とにかく面白くなってきました。{/netabare}


5話 面白いかどうかより、キャラ造形が内面も作画も崩壊してて草

{netabare} ということで、どうしちゃったの?というくらい、すべてが崩壊していましたね。まずキャラの動きですね。これが酷かった。須藤はそれでも1期からの継続ですけど、いい加減堀北が馬鹿すぎなのも合わさって「馬鹿ばっか」と言いたくなります。

 主人公を引き立てるために、周囲を馬鹿にするやり方はちょっと感心しません。先週までは良かったのにどうしたんでしょうか。原作厨ではないし、もともと原作知らないのでわかりませんが、今後もこんな感じで進むんでしょうか?バカテスならD組は馬鹿でもしょうがないですけど…うーん。

 作画はストーリーが良い場合は、あまり出来は気にしないんですけど、せめて誰が誰だかわかるようにしてほしい…とはいえ、髪型とかでほぼ大丈夫でしたが、櫛田さんが酷かったですね。初めはモブかと思いました。

 作画監督は総作画監督以外が全員中国の方ですね。コロナのせいでしょうか。あのリコリコですら怪しかったので数週間は我慢ですかね。作画より脚本が心配ですけど。{/netabare}



7話 結構面白くなってきました。女の戦い…こういうのでいいんじゃないかな?

{netabare} 学園のゲームバトル物は沢山ありますけど、こういう心理戦と謎が上手く組み合わさったのって、意外とないですよね。ゲームの中身がどうとか、ルールの裏とか、自己満足の設定でグチャグチャと細かい説明ばっかりのが結構ありますからね。

 本作のようにゲームの勝敗が裏切りと情報というのは非常に説得力もあるしいいですね。損得ではない「感情」がこういうゲーム物だと重要なんですけど、感情の描き方が浅くて見てられない作品が多い中、本作はかなりいい感じです。

 あの禿頭の人とか、キャラデザいい人系だよなとか思っていたらちゃんとその通りの感じだし。なかなかキャラ造形が内面とか過去とかいいんじゃないでしょうか。

 まだ半分ですから、今後も楽しみですね。1期に比べて格段に面白いです。演出が陳腐だったり作画がどうこうはありますけど、ストーリーが面白いのであまり気になりません。
 女の戦い誰が勝つのか。そしてCクラスは…いや面白いですね。さらにラスボス感のあるBクラスのあの一見物分かりがよさそうな女の子がどうなるか、ですね。見どころが出そろいました。{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 17
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

恋は学園征服の後で

【感想】
作画の悪さが結構気になったけど期待通りとても面白かった

一期から変わらず話はとても面白くて先が気になる展開の連続でした
試験とかキャラクターの動きにはよくよく考えると不自然なことやご都合主義なところもあるんですが、興味の引き方が秀逸で細かいことを気にしている暇を与えない面白さがありました、オススメの作品です!

{netabare}
綾小路君の能力の高さが常軌を逸しすぎていてラスボス感があるけど、他クラスの主要人物もそこが知れなくて綾小路君とどんな勝負をするのかとても楽しみです

最終話で3期に続くみたいな言葉が出ていたので3期も決定しているみたいで、とても楽しみです!

好きなシーンは龍園君とのバトルシーンで作画も動きもとても良かったです、綾小路君のさらに底知れない化け物な一面が判明したシーンですし、2期の一番の見せ場でしょう
それから底が知れて牙を抜かれた猛獣みたいになった龍園君は敵ながらあれだけ自信満々な暴君がプライド打ち砕かれてなんかかわいそうで見てられなかったけど、
Cクラスのみんなを巻き込まないように自分一人だけ静かに退場する引き際の良さがカッコ良くて、負けてなお強者といった印象でとても魅力的にうつりました
こういうキャラクターはどれだけ性格が悪くて凶悪でも魅力があっていいですね

軽井沢さんにした拷問は絶対に許せないけど!

2期で大幅に株を上げたのは軽井沢さんでめっちゃ可愛かったですね! 女子力が高そうだし恋する乙女の表情やしぐさがとても可愛かったです
そして綾小路君に恋することさえ全部綾小路君の計算通りという気持ち悪さ・・・

さすがに「軽井沢は完全に俺に依存している」は引いた・・・ 恋する乙女の気持ちを踏みにじるサイテーなコメントです、ホント最低
最低だけど、綾小路君の底知れない不気味さ魔王感は全然ブレなくてさすがですね
たしかに現状では恋におぼれる綾小路君は見たくないかも、恋はAクラス昇格のあとでってことでどうかな?

でも軽井沢ちゃん負けないで!!
このドライモンスターをラブコメの沼に引きずり込んじゃいましょう

ちょっと残念なことは、謎が多いときは底知れない不気味さがあったのに目的や真相がわかってしまうと思ってたよりしょうもないってことが結構あることかな?
龍園君は1期後半~2期後半まで長い間宿敵ポジションを保ち続けて「倒さなきゃならない敵役」を見事にこなしていましたので良かったけど
櫛田さんは一期からなんか隠してる感じはあって底知れない怖さがあったけど、2期でやっと出てきたかと思ったらすぐそこが知れてしまって、目的もしょうもないうえに心象だけはとても悪くて
なんかとても残念な子ですね・・・

綾小路君が強すぎるから相手の底が知れてくるまでが華で、1期では堀北さん平田君、葛城君、伊吹さんあたりが優等生止まりってわかって2期で便利に動かしやすくなったように
龍園君も茶柱先生も櫛田さんも2期で底が知れて旬が終わった感じがするので3期では思わぬ活躍が増えていいキャラになるかもしれませんね

ただ、今後どれだけ強い動きをしても、いいライバルっていう印象以上にはなりそうになくて寂しさを感じます
特に櫛田さんは動機もしょうもなかったし印象も最悪で、3期ではケリをつけるようだけど龍園君ほどの魅力も力もないのであまり引っ張らないほうがいいような気がしますね
{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 26

なんとか さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

期待どおり

次週は極寒の空の下、激熱の展開になりそう。

2期もいよいよクライマックスですね。ところで、来年放送予定の3期ですが、現状、文庫1冊がアニメ3話で進んでいます(現状でもかなり詰め込みすぎです)がこのペースでは1年生編が12話に入りきりません。それに、.5巻もあります。(ここからの.5巻は本編と関係性の高いものが多く完全無視はやりにくいです)どうするんでしょうか?1.5クールくらいでなんとか収まりそうですが、ストーリー崩壊は勘弁してくださいよ。考えられるとしたら、特別試験1個まるまるカットとかでしょうか?

素晴らしい出来です。作画も私的にはOK.千葉さん、竹達さんの声芝居もじつにいいです。この分なら1番の見せ場である「あのシーン」も期待できます。1年生編はかなりのボリュームなので少し駆け足の展開になりそうですが、ポイントを押さえてうまくまとめてほしい。2年生編作成についてはこのクールの出来によるところも大きいと思うので、スタッフさんも声優さんも全力投球でお願いしたいです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 4

70.8 9 暴力アニメランキング9位
ゴブリンスレイヤー GOBLIN’S CROWN(アニメ映画)

2020年2月1日
★★★★☆ 3.6 (176)
819人が棚に入れました
ゴブリン退治に出向いて消息を絶った令嬢剣士を探して欲しい。剣の乙女からの依頼を受け、北方の雪山に向かうゴブリンスレイヤーたち一行。襲撃される寒村、謎の礼拝堂と、今回のゴブリンの群れの行動に違和感を覚えるゴブリンスレイヤー。「取り戻す…、失った物、全てを! 」囚われの令嬢剣士を救うため、雪に囲まれた古代の砦を舞台に、圧倒的な強さを誇る“何者"かに統率されたゴブリンたちとゴブリンスレイヤーたちが激突する! !

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、井口裕香、内田真礼、中村悠一、杉田智和、日笠陽子、松岡禎丞

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

失った誇りを取り戻せ

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ版第1期は視聴済です。
TVアニメ版の内容は鮮明に記憶に残っています。
放送が2018年と比較的最近だったこともありますが、ゴブリンの執拗さや残忍狡猾なやり口は簡単に忘れられるモノではありません。
唯ちゃんと奈央ぼうがパーティーに加わっていたのも大きかったかな^^


“ゴブリン退治に出向いて消息を絶った令嬢剣士を探して欲しい。”
剣の乙女からの依頼を受け、北方の雪山に向かうゴブリンスレイヤーとその一行。
だが、襲撃される寒村、謎の礼拝堂と訪れるにつれ、今回のゴブリンの群れの行動に違和感を覚えていく。

囚われの令嬢剣士を救うため、雪に囲まれた古代の砦を舞台に、
圧倒的な強さを誇る“何者”かに統率されたゴブリンたちと、ゴブリンスレイヤー一行が激突する。


KINENOTEのあらすじを引用させて頂きました。

物語は見たことないパーティーがゴブリン狩をしているところから始まります。
いきなりゴブリンスレイヤーや神官・弓使いが颯爽と登場するとばかり思っていたので一瞬あれっと思いましたが、その心配も杞憂ですぐ「いつものメンバー」が集結してくれました。

その見たことのないパーティーを率いていたのが、捜索依頼の出ている令嬢剣士だったんです。
令嬢剣士率いるパーティーは、万全の準備をしてゴブリンの巣穴に向かい、凡そ万全と思える方法でゴブリンの首を絞めあげていきます。

彼らもこれまでそれなりのゴブリンを相手にしてきたんでしょう。
決してゴブリンを侮ってなどいませんでした。
だから、今回の狩りも戦歴が一つ増えて終わる筈だった…

ですが、ゴブリンってそんな生易しい相手じゃなかったんです。
きっと彼らの取った戦法は間違いじゃなかった…
但し、途中まで…でしたけれど。
今日首尾良く出来たから、明日も同じ方法でうまくいくとは限らないんです。
きっとゴブリンスレイヤーですら目の当たりにしたのは初めてだったのではないでしょうか。
そんな相手と対峙したパーティーの末路なんて…一つしかありませんよね。

そしてそんな惨状を見てゴブリンスレイヤーが黙っている訳…ありませんよね。
ゴブリンスレイヤー一行と小鬼聖騎士(ゴブリンパラディン)率いる大量のゴブリンとの全面戦争に発展するのに、そう時間は掛かりませんでした。

ゴブリンスレイヤー一行の個々の個々のスキルにも圧倒されますが、それより驚かされるのはゴブリンたちがしっかり統率されていることです。
しかも群れを率いていた小鬼聖騎士は更なる目論見を企んでいたようですし…
改めてゴブリンって怖い存在だと思いました。
その分見応えは半端ありませんでしたけどね^^

主題歌は、Miliさんの「Static」
幻想的な序盤から一気に激しさを増す中盤以降の曲調が本作品の作風ピッタリだったと思います。

上映時間が約60分の作品でした。
相変わらずの殺伐とした世界観はしっかり堪能できたと思います。
TVアニメ版は原作の第1巻~第2巻の内容が映像化されたんだそうです。
そして現時点での既刊発刊数は12巻…
続編を制作するのに十分過ぎるくらいのストックが溜まっているのではないでしょうか。
続編…制作が決定するのを楽しみに待っていますね。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 20
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

うん。。期待を裏切らない緊迫感は健在

 
本編第一話の効果が大きいのでしょうね。

■エピソード

~{netabare}
ゴブリンによるパーティー敗北・・・
男性はその場で首を落とされ、女性は連れ去られたりその場で・・
そんなことは日常茶飯事と、一期第一話で言ってましたが・・
いやホントにナゼ女性がゴブリン退治に行きますかねw

まー底辺の冒険家や一部の村民レベルの被害に手が回らないほど、魔王を倒す方が大変・・と思うことにしましょう。

雪崩に巻き込まれて無事って・・
雪国の人間にとっては、ちょっと雪崩を舐めすぎのような。
窒息をケアして正解ですが、圧死も対策しないと。
あ、ゴブスレさんは鎧だからOKかな?でも他の人は・・・

でも今回、凌辱系の表現は抑えられていましたね。
やはり内外からの何かがあったのかな・・
あ、R12の劇場版だから・・とかかな。
{/netabare}~

きっちり冒険、してました。
やはり緊迫感ハンパない・・・
面白かったです。

今思えばなんであんなに一話目を否定したのか思い出せない部分もありますが・・
きっと昔の知り合いの体験談を思い出したんでしょう・・ご容赦を。

 制作:WHITE FOX
  刀語、シュタゲ、ご注文はうさぎですか?、
  うたわれるもの2期、リゼロ、少女終末旅行、
  慎重勇者
 公開:2020年2月
 視聴:2020年10月

■キャスト
今さらですが、個人用メモとしてキャストもおさらい・・

~{netabare}
ゴブリンスレイヤー:梅原裕一郎
 慎重勇者の聖哉でした(なるほどw)
剣の乙女:遠藤綾
 らき☆すた(高良みゆき)
 凪のあすから(潮留みをり)
 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(カトレア・ボードレール)!

以下の方はキリがないので出演作は省略w

女神官 :小倉唯
受付嬢 :内田真礼
妖精弓手:東山奈央
鉱人道士:中村悠一
蜥蜴僧侶:杉田智和

牛飼娘 :井口裕香
槍使い :松岡禎丞
魔女  :日笠陽子

本作のヒロイン?的なキャラは・・
令嬢剣士:上坂すみれ

最後酒場で、これでもか的にキャラを出してきましたね。
{/netabare}~

藤井ゆきよさんは今回出ていなかったようで残念・・
ゆかちの声が聴けたのは良かったw
 

投稿 : 2024/04/27
♥ : 21

計測不能 10 暴力アニメランキング10位
サイバーパンク エッジランナーズ[Cyberpunk Edgerunners](Webアニメ)

2022年9月13日
★★★★★ 4.2 (127)
297人が棚に入れました
テクノロジーと人体改造が一般化した巨大として、多くの犠牲を払い困難を乗り越えながらアウトローの傭兵――すなわち“サイバーパンク”の道を歩んだ少年の物語を追う。

Sophia さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

サイバーパンクとして最高の作品

土台となる世界観の設定が、元から評価がかなり高い作品の映像化となると、造り手としてはなかなかに難易度が高いと思うが、100点以上の完成度だと思う。視聴に並行してゲームもやったが、しっかりcyberpunk 2077の映像化作品になっている。
サイバーパンク系のSF作品はブレードランナーにはじめ攻殻機動隊等々素晴らしい作品があるが、このcyberpunk edgerunners は哲学的、社会的要素は少ない。あくまでナイトシティという舞台でアンダーグラウンドに生きる人間にフォーカスしたヒューマンドラマ。
この作品の素晴らしいところはキャラクターの魅力、エログロ規制が少ないことによるアングラ感や強烈なインパクト、適度な尺なのでだれずにテンポよく進む話、独特というか斬新な演出の4つが大きな要素だと思われる。
対象年齢が高いことによる忖度がない結末も良い。
本当にどのキャラクターも魅力的に書かれているが、特に主人公とヒロインは素晴らしい。恋愛ストーリーとしても100点の作品。
ゲームをやらなくともアニメだけは見るべき。近年ここまでの良作は無かった。描きたいことを描ききった感がすごい、その熱量分見終わった後の喪失感もすごい……

投稿 : 2024/04/27
♥ : 3

seya さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

視聴後の喪失感…

ゲームは触り程度しかプレイしてないけど、全く問題なく楽しめた。
全10話で綺麗に纏まったストーリー。
まずオープニングから格好良くて、ワクワクする。

過激描写があるけど、スパイス的な味付けになっているので、あまり抵抗感を持たずとも楽しめる。
あとは、よく動く作画、個性の立つキャラ、演出で飽きさせない工夫が感じられる。

脚本に関してはクライアント側の意向も大きいと思うけど、間延びする部分が無いから一気見してしまった。
このアニメに長尺な日常回、サービス回は求められてないと思うし。

タイトル通り、視聴後の喪失感が半端ない…

投稿 : 2024/04/27
♥ : 3

Tnguc さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ついに一皮向けたNETFLIXのオリジナルアニメ

~
 V(ヴィー)と共に過ごしたナイトシティのあの喧騒、あのマシン、あの色彩、あの銃声。そしてあのコール音。まるであの頃のナイトシティを聖地巡礼しているような感覚を、ミクスチャーされた多彩な音楽、そして、「TRIGGER(トリガー)」によるケレン味溢れるアニメーションがより開かれたスケール感で体験させてくれる。サンデヴィスタンの描写や、ダイナミックな構図、ヒロインを始めオッさんに至るまでのデザインセンスが最高にクールで、実にTRIGGERらしい魅力で満ちている。女の恋心と男の野心を描いた本作において、ナイトシティでは金さえあればどちらも手に入れることができるが、一寸先は夢幻。まさに「どう生きるかではなく、どう死ぬか」を体現した街。破滅に向けて振り返ることのできない「ならず者」たちの美学が、長寿大国の日本に生きる我々の価値観に突き刺さる。共感ではなく理解してあげることができなければこのナイトシティと付き合っていくことは難しいだろう。

個人的評価:★★★★☆(4.0点)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 9

86.4 11 暴力アニメランキング11位
未来日記(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (3911)
19723人が棚に入れました
周囲に関わろうとせず"傍観者"であることを望む中学2年生の少年・天野雪輝は、見聞きした全てを携帯電話の日記に付けていた。友人と呼べるのは、時空王デウス・エクス・マキナと彼の小間使い・ムルムルだけである。もっとも、これらは雪輝の空想のはずだった。ところがある日、自分がまだ体験していないはずの未来が日記に書かれるようになる。それは空想のはずのデウスの仕業だったのだ。未来を知ることで調子に乗り、有頂天になる雪輝。しかしその後、同じように未来日記を持つ人間が自分を含め12人いることと、その12人による次期時空王の座をかけた殺し合いのサバイバルゲームが開かれていることを知る。

声優・キャラクター
富樫美鈴、村田知沙、土門仁、田中正彦、真田アサミ、仙台エリ、関智一、桑谷夏子、今野宏美、相沢舞、平松広和、土師孝也、川原慶久、石田彰、松岡由貴、ゆかな、白石稔、若本規夫、本田愛美
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

このトマト、重さが違うよ Σ(゚□゚(゚□゚*)ナニーッ!!

■「未来日記」ってどんなアニメなの(*゚・゚)ンッ?
冴えない中学生で主人公の天野雪輝(amano yukiteru)は、他人と関わるって自分が傷つく事を恐れるあまり、他人と関わることを極端に避けるような日々を過ごしていたのです(_TдT)
そんな彼が他人に関わらないようにする為に、携帯電話で日々の変哲もない出来事の日記を付ける様になっていったのです(゚ロ゚;)!?
 
そんな雪輝の唯一の友達は空想の中で作った、時空王「デウス」とそのこま使いの「ムルムル」だけだったのでした・・・エア友達ってやつですね(>o<")
空想の世界のはず・・・だったのに・・・!?
そうなんです、時空王デウスは現実に存在する者だったのです!
デウスは時間と空間を支配する“神の座”を持ち、その後継者をデウスに選ばれた後継者候補12人で争わせる事になるのです。
デウスに選ばれし者には特殊な未来が記される「未来日記」という能力を与えられ、「未来日記」をつかった殺し合いのサバイバルゲームをさせられる事になるのですね♪
 
 
■「未来日記」と出逢った日の日記"φ(・ェ・o)~メモメモ
まず最初に書いておきたかった事が・・・
ヒロインの我妻由乃(gasai yuno)ちゃんって、ARIAの灯里ちゃんの面影がありますね♪
「もみ子がグレた・・・」って暁さんが言ってそうな気がしますヽ(`▽´)/
σ(^_^)アタシだけは「グレもみ子」と呼ぶことに決定(>o<")
 
それはさて置き・・・第一印象はとっても面白そうです♪
携帯端末を使うあたりは「東のエデン」を思い出しますし、選ばれし者同士で戦う設定と言うのも良くある設定だと思うのですけれど、心理的に((((o゚▽゚)o))) ドキドキ♪させてくれそうな雰囲気が魅力なのでしょうね!
 
何がいいって若本さんの声がいいですねw
もちろん、キャラデザも各キャラごとに個性があって良いですし♪
なんといっても、ユッキーこと雪輝くんのおびえる表情や、どこか精神的に欠落しているような由乃ちゃんの危険な表情などが丁寧に描かれていて、今後の心理的な恐怖感や緊迫感などもうまく表現されてそうな予感はしますね♪
それと、各未来日記には長所と短所があるので、この辺りをどうストーリーに絡めてくるかがポイントとなりそうです(⌒^⌒)b
白熱必死の未来日記バトルがどんな展開に発展していくのか、最後の結末がどうなるのか、とっても気になるのです(o^∇^o)ノ
 
 
■デウスに選ばれた後継者候補達\_(*゚▽゚) ワタシガエラビマシタ♪
【1st】天野雪輝(声:富樫美鈴)◇代表作◇日常(水上麻衣)
{netabare}
 『無差別日記』所持者・・・自分を中心とした周囲の未来を無差別に予知する能力
 本作品の主人公。気弱で人付き合いが苦手な臆病者なので傍観者に徹して日常を過ごしていた。{/netabare}
 
【2nd】我妻由乃(声:村田知沙)◇代表作◇伝説の勇者の伝説(イリス・エリス)
{netabare}
 『雪輝日記』所持者・・・雪輝の未来を10分おきに記録する能力
 本作品のヒロイン。愛称「グレもみ子」?
 雪輝のことを「ユッキー」と呼ぶストーカー∑(;゚0゚;)ー ̄){/netabare}
 
【3rd】火山高夫[hiyama takao](声:土門仁)◇代表作◇日常等の端役・脇役で数多くの作品で活躍
{netabare}
 『殺人日記』所持者・・・自分が起こす未来の殺人の状況を記録する能力
 中学の教師の顔と連続通り魔事件の犯人と言う2つの顔を持つ。{/netabare}
 
【4th】来須圭悟[kurusu keigo](声:田中正彦)◇代表作◇はじめの一歩(間柴了)
{netabare}
 『捜査日記』所持者・・・未来の自分の捜査状況が記録される能力
 これ以上人が死なない為にって・・・ユッキー撃とうとしてたじゃないw{/netabare}

【5th】豊穣礼佑[houjyou reisuke](声:仙台エリ)◇代表作◇
{netabare}
 『はいぱーびじょんだいありー』所持者・・・朝・昼・晩の1日3回、自分の未来を絵日記で記録する能力
 目がバッテンなパペット人形を常に持っている、可愛らしい5歳児♪
 そんな可愛い見た目とは裏腹に、知略策略を駆使してユッキーと由乃を残虐な手口で追い込みます( ̄□ ̄*;){/netabare}

【6th】春日野椿[kasugano tsubasa](声:真田アサミ)◇代表作◇シゴフミ(美川文歌、綾瀬明日奈)
{netabare}
 『千里眼日記』所持者・・・1000人以上の信者から寄せられる未来の「報告」が記録される能力
 新興宗教団体「御目方教」の教祖を務める巫女。
 両親が無くなってから、信者から辱めを受ける屈辱な毎日を送っていたため、世界破滅を目論む事に…{/netabare}

【7th】戦場マルコ & 美神愛[ikusaba -]&[mikami ai]
 (声)大人マルコ・・・関智一◇代表作◇Fate/Zero(アーチャー)
    美神愛・・・・桑谷夏子◇代表作◇LAST EXILE(アリスティア・アグリュー)
{netabare}
 『交換日記』所持者・・・由乃の日記の相互版みたに、マルコと愛がお互いに観察しあった記録
 なぜかエウレカセブンのチャールズ&レイの事を思い出しちゃいました(^▽^;)
 とっても素敵なカップルです♪{/netabare}
 
【8th】上下かまど[ueshita kamado](声:今野宏美)◇代表作◇アマガミSS(中多紗江)
{netabare}
 『増殖日記』所持者・・・サーバーを通して他者に未来日記の力を与える能力
 児童養護施設「母の里」のやさしい院長さん。
 3等身の顔デカキャラは最後まで馴染めませんでした。。。インパクトはあるけどねぇ…(^▽^;){/netabare}
 
【9th】雨流みねね[uryu -](声:相沢舞)◇代表作◇喰霊-零-(神宮寺菖蒲)、日常(長野原みお)
{netabare}
 『逃亡日記』所持者・・・自分の未来の逃走ルートが記録される能力
 爆破テロが得意の怖い女の子ですね♪ 物語をかき回してくれそうな予感です!
 ぽい!(((ノ≧∇≦)ノ :・'.::・>+○((≪***ドッカーン!!***≫)){/netabare}

【10th】月島狩人[tsukishima karyudo](声:相沢舞)◇代表作◇重戦機エルガイム(ダバ・マイロード)
{netabare}
 『飼育日記』所持者・・・未来に行う彼の愛犬たちへの命令と遠吠えによる報告を記録する能力
 日記を譲渡された娘の日向が友人のまおと共にストーリーの一翼を担う事に(*^^*){/netabare}
 
【11th】ジョン・バックス(声:土師孝也)◇代表作◇北斗の拳(アミバ、トキ、アルナ)
{netabare}
 『The watcher』所持者・・・他者の未来日記の予知内容を覗き見る能力
 いや~悪そうな顔をしてますねー(^▽^;) でも桜見市市長さんなんですよねw
 こういうタイプの人は自分の力を過信しすぎちゃう運命なんですよね(・-・*)ヌフフ♪{/netabare}

【12th】平坂黄泉[hirasaka yomotsu](声:川原慶久)
{netabare}
 『正義日記』所持者・・・未来に自分が行うべき善行の情報を記録する能力
 一度見たら忘れられないくらいのインパクトのあるキャラですね♪•このトマト、重さが違うよ
 全盲だからって烏避けの風船かぶせるなんてw
 歪んだ正義感が危ない感じで、この作品にぴったりなキャラでしたw{/netabare}
 

■総評
神に選ばれし12人の日記所有者が、己の命を賭けて神に座を目指して挑んでいったその結末は…
少々強引な幕引きでしたけど、最期まで楽しく見ることができました♪
『未来日記』の魅力はなんといってもキャラの個性だと思います!
どのキャラもどこかしら歪んだ人格で、どう考えたって時空王なる「神」って器じゃないよね(≧▽≦;)
誰が神になってもまともな世の中にはならないような気が。。。
そもそも神デウスって、こんな事で神を決めようなんて頭おかしいですよねwww
そんな個性豊かな登場人物の中で、やっぱり由乃ちゃんのご乱心のシーンは目を引くものがありました・・・
あっ・・・目を覆うシーンもありましたw..・ヾ(。 ̄□ ̄)ツ
ユッキーを追いかける姿は、可愛かったり怖かったりで、本当に忙しかったですねε=(・o・*) フゥ
12人の日記所有者が徐々に判明しながら対決といったベタなストーリー展開の中、由乃ちゃんに徐々に飼い慣らされていくユッキーのヘタレっぷりも際立っていましたね!
まさか本当に飼われるとは思ってなかったですけどーww(/≧◇≦\)アチャー!!

まぁそれは置いといて…∑('◇'*)!?、作品を通して各キャラの『目』の描写がとっても印象的だったなぁって思いました♪
サスペンス作品少なからずとも、目で恐怖感を煽る手法が使われるわけですけど、本作品でも色々と工夫されていました!
シルエットを使った手法はもちろんですけど、玄関ドアの新聞受けから覗く血走った眼の演出なんかは(◎_◎;) ドキッ!!っとさせられました♪
平坂さんの目の演出!?w\(◎)ゞはちょっとツボでしたww
っといった感じで突っ込みどころ満載で、笑いと恐怖感を独特のスピードで押し切ったこの作品は、結構楽しめましたo(*^▽^*)o~♪


■MUSIC♫
OP曲『空想メソロギヰ』(第2話 - 第14話)
 【歌】妖精帝國
 未来日記の世界観を表現した幻想的なメロディーのゴシックロックなナンバーです♪

OP曲『Dead END』(第15話 - 第26話)
 【歌】飛蘭
 飛蘭らしいアップテンポで疾走感のあるカッコいいロックナンバーです♪

ED曲『Blood teller』(第1話 - 第14話)
 【歌】飛蘭
 苦痛苦悩などの重苦しさを表現したダークな曲ですね♪
 力強い飛蘭の歌声がマッチしている感じです(*^^*)

ED曲『filament』(第15話 - 第26話)
 【歌】妖精帝國
 前期OPよりもスローテンポでグルーヴ感を強めたダークな印象のナンバーです♪
 
 
2011.10.15・第一の手記
2011.10.27・第二の手記(後継者候補の情報更新【4th】【9th】)
2012.05.25・第三の手記(追記:■~後継者~、■総評、■MUSIC♫)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 100
ネタバレ

☆エトペン☆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

狂った愛は何を生み、何をもたらすのだろうか。

傍観者を気取った主人公は
身の周りの出来事を観察し
それを携帯の日記に書き留めていた。

だがある日、日記は未来を
予知するようになり、
それを使って参加者は「勝者は世界の神になる」
デスゲームに参加する。



主人公よりヒロインの我妻由乃が
見所の漫画原作、全26話の殺し合いアニメ。


息をもつかせぬ衝撃の連続で
毎話の引き際も絶妙なので
毎回続きが気になる構成も見事。


過激な描写が多い本作は
見る人を選びますが
退屈はしないので
オススメできる作品。


声優の方では好演が目立ちました。
だが気になったところもある。
中学生なので仕方ないかもしれないですが
声の人が女性の方なのがちょっと違和感があった。


最後の方はしっかりとストーリーを
終わらせていましたが、
OVAで続きがあるらしいので
そちらも視聴したいと思います。



好きなキャラは我妻由乃・・・・・
といいたいところですが
最終的には{netabare}雨流みねね{/netabare}になりました。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 33
ネタバレ

メルヘン◆エッヘン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

限界状況の中で、ごくふつうの女の子<由乃>の台詞の持つ意味が迫ってくる。価値観がせめぎ合う。

■ごくふつうの女の子の台詞の持つ意味が迫ってくる

また観てしまいました。再評価しても原作も含めてよくできてますね。作品のコンセプトがぶれてない。無駄に長大にしていない。あらためて感じました。

さて、お気に入りの台詞を抜粋してみました。我妻由乃のものだけです。ほとんどの台詞がごく普通の女の子なんですよね。それゆえ作品に深みをもたらしているようです。

●「おやすみ、ユッキー……」玄関扉新聞受けから、お休みの挨拶。逃げ出したくなるほど恐ろしい。

●「わたしが未来のお嫁さんになってあげる」<---導入段階での象徴的な台詞で、あとあと効いてくる。

●「ユッキーだいじょうぶ」<---誰かを殺戮した後に、駆け寄って。本心に正直な娘です。

●「ユッキーのお母様がいい人でよかったわ」<---鞄の中の凶器を使わずに済んだことに対して。<いい人>の価値判断が興味深い。

●「だからユッキーの未来は由乃のものだよ。」<--自分の日記がゆきてるストーキング日記であることを説明しつつ。

--------------------------
本論:最強の病んだ女の子、ヒロイン由乃の選択、行動原理は間違っているのか、批判されなくてはならないのか?

「由乃の行動原理は間違っているのか?」――僕自身は彼女の選択は正しかったように強く思う。まず、それだけを書き置いて続ける。

■倫理観

常に作中につきまとう、由乃の暴走的残虐行為への批判めいた、作中人物の捉まえ方には、強い違和感を覚え続けた。捨て置かれたこの限界状況において、上っ面の倫理観や正義感がどれほど意味を持つのだろうか。既に数話が完了した時点で、超ストーカーなどとは言ってはいられないはずで、優雅に人倫主義を語っている状況ではないはずだ。

もちろんこれは、物語の展開における必要不可欠だった仕組みでもあるわけで、二人が共に残虐行為にあけくれていては、行動、ストーリー展開に、ディレンマが成立しないことはわかってはいる。

■この物語には終わりがない。はじまりもない。だから、結末もない

これは僕にとって、時空を超えた純愛の物語だった。たしかに血しぶきが飛び、ナイフで切り裂かれる人の首があり、腐乱しきった死体が転がっているし、そういった要素にフォーカスしても構わないが、ぶれなかったのは純愛の物語性だったような気がする。

作品世界のすべての謎へのヒントはクラシックに冒頭話に凝縮されており、ミステリー、サスペンス的な要素でも評価できた。(終話でやられたと思った)

とにもかくにも、細かい瑕疵は気にしない。面白くて、これまでに2度観賞した。コミックも読んでみた。ひとことでいうと、シビレる作品。事前知識なくみはじめたが、驚きとともに丸一日で一気に見終えてしまった。

この作品の魅力については多くは語り尽くされているので、途中何度も考え込んでしまった「本当にヒロイン由乃の選択、行動原理は間違っているのだろうか?」という観点を軸に考えてみる。

{netabare}
■世界の選択または愛の行く末

ラスト二話ぐらいで、繰り広げられる、やりとりがもっとも気になる。由乃が主人公に対し背徳的行為(死者再生の嘘)を行っているという周囲の「ともだち」の指摘がほんとうに正しいのだろうか。彼女の側の選択がなぜ間違っているといえるのだろうか。

物事は単純に善悪で判断できるものではなく、ともだち側の考え方そのものも、ひとつの価値観から導かれた立場=結論でしかない。人類愛が必要か? 多様性を持つ分岐世界の誕生のどこが問題なのだろう。

■最高、最強の病んだ女の子

由乃に思い切り魅力をかんじてしまったので、由乃を肯定的にみてくれない周囲が気にくわないのかもしれない。彼女のすべての行動原理は、雪輝への行き過ぎ、時には屈折する行為につながる(拉致)、愛情によってほとんどを説明できるわけで、俯瞰して観賞できる側からすれば、それはとても胸が苦しくなるほどだった。

ふたりは日記同様、常にふたりで一人でありつづけ、解釈は自由だけれども、最後には精神的にも「結ばれる」ことで、一体的精神性をもったような気がする。

{/netabare}

余談:

最後に、私にとっての由乃というキャラクターの魅力は、病んでいることはもちろん、異常な身体能力、戦闘能力の高さ、高度な知性と素早い判断力、そして、その美貌に尽きる。実際に、こんな彼女ができたとしたら、必死で逃走するだろうが……、物語世界では由乃を断固支持する。ヤンデレ最高なのである。

{netabare}

■物語の終わり

この物語には終わりがない。はじまりもない。だから、結末もない。世界を作るのは作者の特権だが、作品を解釈するのは読み解く側、感じる側の特権である。その意味では物理的な結末については共感をもちえなかったというのが正直なところ。

かといって、だめというわけではなく、僕らがそれぞれ考えてみればいいことで、終わりのない未来日記の「終わり」を夢想すればいいのかもしれない。

{/netabare}

若い人よりも青年期以降こそ楽しめる一級作品だとおもいます。
アニメ好きだけにとどめておくのはもったいない。いつかアニメでのリメイク(実写はみたくない)が観てみたいです。それとオープニングは作品をあらわしていて素敵(=合致している)とおもいました。自分の中ではめずらしいです。

ちなみに、私は泣いた。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 62

86.3 12 暴力アニメランキング12位
東京喰種(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (2768)
15601人が棚に入れました
人間世界に紛れ込み、人を喰らう正体不明の怪人・喰種が蔓延る東京。ある青年「カネキ」は喰種に襲われ瀕死となるが、喰種の臓器を移植されたことで、半喰種となってしまう。それ以来、カネキは苦悩と恐怖に満ちた日々を送ることになる―――・

監督に本年度米アカデミー賞ノミネートの森田修平を迎え、前代未聞のスタッフ陣によって彩られる「東京喰種」の新たな世界に乞うご期待!

声優・キャラクター
花江夏樹、雨宮天、花澤香菜、宮野真守、菅生隆之、諸星すみれ、小西克幸、中村悠一、豊永利行、浅沼晋太郎、櫻井孝宏、伊藤健太郎、梶裕貴、浪川大輔、速水奨、立花慎之介、津田健次郎、土井美加、仲野裕、釘宮理恵
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

おし…え…てよ おしぃえ…てよ…、この…魅力を…。。。

2014年7月放送。
全12話。


【前置き】

ヤングジャンプで連載されている人気漫画のアニメ化ということで、放送前から話題になっていた作品でしたね。
原作未読の私としては、知名度の高い人気漫画なだけに差異の生じかねないうメディアミックスから入ることに少々躊躇いはあったものの、
「アニメだし、実写よりはキッチリ原作再現してくれるでしょ!」
という淡い期待の元、視聴しました。

さて、結果としてこの選択は正しかったのでしょうか…。
おし…え…てよ、おしぃえ…てよ…。



【あらすじ】

人間世界に紛れ込み、人を喰らう正体不明の怪人『喰種(グール)』が蔓延る東京。

平凡な大学生『金木 研(かねき けん)』は、好意を寄せていた少女『リゼ』との初デートで、彼女が喰種であることを知ります。
襲われ瀕死の重傷を負った金木ですが、直後にリゼが鉄骨落下事故に巻き込まれ即死状態となるのでした。

病院に搬送された後、医師の判断で金木に喰種であるリゼの臓器を移植したことで、彼は『半喰種』となってしまいます。
それ以来、金木の人間と喰種との間で揺れ動く苦悩と恐怖に満ちた日々が始まります…。


※※※
『カニバリズム(食肉の風習)』を表現する作品は、どうしても内容を説明するに辺り視覚的なグロテスク描写を含みます。
こちらに関しては、ホント人それぞれの許容量の問題なので、見る前に御自身で御判断下さい。



【語ってみる】
{netabare}
まず、見る前と見た後では内容のギャップに驚きましたね。
『半喰種』という主人公の立ち位置も魅力的でしたが、喰種の持つ「赫子(かぐね)」と呼ばれる背中から出る捕食器官に関しては、異能バトルをする上での特殊能力そのものに思えましたので。
しっかり、ヤングジャンプの層をとらえた、バトルを想定した作品だったわけですね。
徹底的に人を喰う葛藤を重厚に描き抜いてくれるのかと思っていたので、そこは少~し残念な気もしましたが…、まぁ売れないよねそれじゃ…。


まず第一話での、その衝撃的展開を彩る作画の気合いの入りようには驚きましたね。
中盤のバトルは、前半と終盤に比べると少し息切れした感もありましたが、それでも常に一定以上のクオリティーを維持したように思います。
ただ、その内容からTV放送にあたっては黒塗りで表現された部分が圧倒的に多く、内容ありきのグロが魅力の一つであろう本作にとっては、残念で仕方ありませんでしたね。
絶妙な隠し具合で、何がどうなっているかは理解出来ない程ではないので、話についていけなくなることはありませんでしたが。

演出面において記憶に残ったのは、オープニング曲「unravel」の絶妙なかかり具合でしたね。
第1話の終わり、そして最終話での終わりでもそうでしたが、あの「おし…え…てよ、おしぃえ…てよ…」から始まる歌詞は勿論、凛として時雨ボーカルのか細い声色の演出が、作中の金木君の内心と非常にマッチングしており、まさに主題歌と呼ぶに相応しい曲だったのではないでしょうか。
曲としてはエンディング曲の「聖者たち」の方が好きですが、アニメ版「東京喰種トーキョーグール」と言えば、この「unravel」ナシでは語れないとさえ思いました。



ただ、そのストーリー展開としては、まさに目まぐるしいと表現するのが一番正しかったように思います。
原作ファンの方は特に声を大にして訴えていたようでしたが、原作の丁寧な感情描写をスッパ抜いて展開が早過ぎるといった具合だったようで…。

原作未読の私からすると、毎回衝撃的な展開が続きヒキも非常に上手いので、毎週見たくはなりました。
ですが、最終話まで見て結果的に面白かったかと問われると、少し疑問が残ります。
なんというか、キャラクターを好きになるタイミングが掴みづらかったといった感じでしょうか…。

本作に限っては、原作漫画を先に見た方が良かったのもしれませんね…。
だとするとアニメ版の本作に、更に不満を言いたくなったのかもしれませんが…。
ストーリーとしては、ある程度魅力的なのは自分の中では間違いなく、それぞれのキャラクターの葛藤も片手間では見れない吸引力がありましたので、いつかゆっくり原作を熟読したいと思います。


人物の葛藤の中でも、とりわけ記憶に焼きついたのは、喰種でありながら平和に暮らしていた母娘

『笛口(ふえぐち) リョーコ』(←美人)と『笛口 雛実(ふえぐち ひなみ)』(←可愛い)

でしたね。
いや…決して双方見映えが良いからとか、そういう邪な気持ちが働いたワケではなく…。

喰種だからと言って、誰もが好きで人を襲って食しているわけじゃないんですね…。
ただ…人間の言う美味しいものを食べても、全く喉を通らない…、吐き出してしまう…。
そういう風に生まれてしまったばっかりに人目を避けなければならず、娘(←可愛い)を小学校にも行かせてやれない母親(←美人)の気持ち。
何も悪いことをしていないその彼女達(←美人母娘)は、人間が組織した喰種対策局により、一方的な制裁を受けることになります。

社会としては喰種は全員駆逐すべきという考えが一般的なようですが、それでもそういった喰種もいるのだと世論が学んだ時、この社会が考えを改める機会がくると良いですね。
決して邪な気持ちによる同情とかではなく。

作中でも、人間と喰種の対比の表現として、ヒロインの『霧嶋 董香(きりしま とうか)』がこう言う場面がありました。

『ねぇ、ケーキっと本当はどんな味なの?

 吐くほど不味いから分かんないんだけどさ、アレ…人間は美味しそうに食べるじゃない。』

「自分がもしそうなってしまったらどうする?」という問題提起を孕んだ本作。
この状況で主人公のように、目の前にある食肉に手を伸ばす自分を律せられるような『人を見失わない人』は、果たしてどれくらいいるのでしょうか…。
平和に暮らしても殺されるかもしれない、この世界で………。



作中で金木は、「あんていく」と呼ばれる初老の喰種が営む喫茶店に身をおき、以降生活をしていきます。
自殺者等を回収し、比較的罪を犯さず食肉を得られる環境を整えた本店は、この区での喰種の生活の支えとなっていたんですね。
当初は「自殺者の数だけで何人も十分に養えるの?」なんて考えておりましたが、日本の自殺者数や行方不明者数を換算して都心部の人口で割り当てた場合、結構まかり通る数なのだそうで…。
日本コワイ…。

金木はそこで、臓器を移植した大喰いの喰種『リゼ』の片鱗を見せながらも、喰種として少しずつ生活に馴染みをみせ始めるのですが…。
喰種対策局や別の区の喰種が、その生活を脅かします。

そして最終話、カタの外れた喰種による度重なる拷問で、『人を見失わない人』であった金木も、遂に『リゼ』の心に耳を傾けるのです。


『間違っているのは僕じゃない、

 間違っているのは…、この世界だ!』


『それでいいのよ金木君…、生きるというのは他者を喰らうこと…。』


ここから白髮と化した金木が魅せた、これまたカタの外れた…というより足首の骨を外した圧倒的な戦闘能力は、気合十分の作画も含めて物語のターニングポイントに感じ惹きつけられましたね。
そこから何の後日談も予告も無く終わってしまうのもこれまた衝撃的でしたが、まぁ…2期はしてくれるでしょうし、ゆっくり通知を待とうと思います。
{/netabare}



【人を喰ったような発言を繰り返す、美食家月山の魅力】
{netabare}
さて、急速な場面展開からも今ひとつ心象に欠けるキャラクターが多い中、それでもやはり異彩を放つ奴が一人。
それが、喰種対策局から「美食家(グルメ)」と呼称される『月山 習(つきやま しゅう)』でしたね。
はぁ…どーしてまたこういうキャラ好きになっちゃうかなぁ…。。。
でも、原作者の石田スイ先生も彼がお気に入りだとか…。
ですよねぇ、キャラの当て方に愛が感じられますもの。

はてさて、そんな月山という男。
見た感じはモデルを思わせる端正な顔立ちで、言葉の節々に英語や音楽用語を用い艶めかしく話すキャラクターです。
呼称としては他にも「20区の厄介モン」「気持ち悪いキザ野郎」「(ストレートに)変態」等多数。
うん、やっぱり愛を感じます。(愛の表し方は、人それぞれです。)


実際、彼は金木君に共通の話題である本を用いて近付くのですが、その本心はまさに彼を食すことであり、彼の血が付いたハンカチーフを鼻に擦りつけて


『柔らかな甘みと、芳醇なハーモニー。

 ああああああぁぁぁ、新しいごちそうの発見はっ!

 人の幸福にとって、星の発見以上のものだ!!!』


と迷言を吐き散らす、まさに変態野郎でしたね。
声を担当された「宮野真守さん」はまさにハマリ役で、「DEATH NOTEの夜神月」等の冷静沈着タイプから「STEINS;GATEの鳳凰院 凶真」といった厨二病キャラまで突き抜けてこなせる宮野さんだからこそ、存分に魅力を見出せたように感じました。


第5話で月山は、金木君をどうやって食べようかと試行錯誤した末、

『金木くぅんンがっ!! 食べながら

 金木くぅんうおっ!! 食べたい!!!』

という奇想天外な発想に辿り着き、人質をとって彼に迫ります。
ここで金木君から「変態」発言が飛び出るのですが、彼は侵害だと返しながらも「そうさせたのは君なのだから責任をとれ」と責任転嫁する天晴ぶり。
中の人繋がりで言うと、まさに「駄目だこいつ…、早くなんとかしないと…」状態でしたね。

ただ、実際に董香が割って入り彼を制止するも、「美食家」を名乗るだけあって良い物ばかりを食してきた月山は、食事が戦闘能力に直結する喰種の中でも、抜群の実力を持っていました。
そこで奇策として、董香が金木を食すことになるのですが、それを見た月山の

『僕のだぞっっ!!!』

発言には、シリアスな場面展開にもかかわらず笑ってしまいましたよ。
きっとそういう方も多いのではないでしょうか。


そんな彼も、金木くんが攫われた終盤では、

『アモーレ!! heartbreak…。

 無二の友人である金木君が…、ワケの分からない連中の手によって危険な目にあってるなんて…

 No kidding!!』

と言い放ち、「あんていく」と共に、彼を助けに?向かいます。
この月山が本作において、こういう味方とも敵とも呼べない立ち位置のキャラになったわけですね、にくい構成でした。
彼の言動を全て「お前が言うな!」で収めてしまうのは簡単ですが、皆さんもどうか彼を温かい目で見て愛でてみませんか?


そうそう、少し余談となりますが。
TV放送のCMを飛ばさない方はご存知かと思いますが、金木君と月山が行なうBlu-rayの販促CMは面白かったですね。

金木「月山さん、イベント抽選券付きBlu-rayが発売ですよ!」

月山「チュレェヴィアアアアァン!!

   イベントと言うことは、皆に祝福されながら、僕達が一緒になる日が遂にやってくるんだね!!?」

金木「人を喰ったような発言はやめて下さい…。」

最期の金木君の冷静なツッコミが良いですね。
これが聴きたくてCMは毎回飛ばしませんでしたよ、私は。
{/netabare}



【総評】

作品として魅力に感じる部分は大いにありましたが、その原作をアニメで100%活かしきれなかったように感じます。
原作未読の私から見ても、全12話で表現しようとするシナリオ構成の幅に、若干無理が掛かったように見受けられました。

それでも、内容として手を抜いた作品では決して無く、演出面にも秀でておりグイグイ見させるだけの吸引力はしっかり兼ね備えておりました。
全般的にシリアスな内容ではありますが、その分Cパートで小ネタを挟み楽しませてくれますしね。
次に見る機会があれは、ちょっと恐いですが黒塗りが無い完全版で是非見たいですね。

2期はやるのか…いつになるのか…。
今現在まだ噂の粋を出た情報はありませんが、どうせなら熱が冷めない内に放送してほしいですね。
展開が早かった分、視聴者の熱が冷めるのも早い気がしますし。

その時は、また作中にハマったを主題歌だと尚嬉しいですね。


ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『月山 習』声 - 宮野真守さん

◇一番可愛いキャラクター◇
『笛口 雛実』声 - 諸星すみれさん



以下、カニバリズム(食肉文化)について。
(途中から妄想に突入してしまったので、〆ます。)
{netabare}

ちなみに私は恥ずかしながら、正直なところまだ一度もカニバリズムを体験したことがありません。
偏見を持たず多種多様な食文化に触れることは、人生観を広げる意味でも重要だと私は感じておりますので、ここは偏食なぞせずに、いつか体験しなければいけないなと考えております。

しかし、現代の日本において、そんな「ハンニバル•レクター」みたいな真似が出来る状況は早々ありません。
やはりここでも、『東京喰種トーキョーグール』の世界に妄想を抱くことで、脳内体験するのが社会人として果たすべき選択となるでしょう。


まぁ…どーせ喰べるなら、私好みの『チュレェヴィアアアアァン!!』な人間を捜すことにしましょう。

おっ、かなり好みの人間を発見!!
早速、声をかけてみましょう。


「あっ、お嬢ちゃん可愛いねぇ。

 ヒナミちゃんって言うんだぁ…。

 うんうん、髪型が(私好みな)ショートカットで似合うねぇ。(グヘヘ)

 へぇ、字のお勉強してるんだ、偉いなぁ。

 それならお兄さんが、こっちで詳しく教えてあげるよ。

 さぁ、おいでおいで!!(ゴクリ)」



……さて、数分後。
細切れになった私は、彼女の胃の中にいたワケですが…。

こんな可愛い美少女になら、喰われる側というのもまた乙なものでした。

でも、ちゃんと「ごちそうさま」って言おうね、ヒナミちゃん。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 61
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

タイトルなし

リゼと接触したことによって、
金木くんがかわいそうな目に・・・(´・ω・`)

■第1話~第2話
{netabare}
金木くんの発狂ブリが見どころの一つではありますが、
やっぱり一番の見どころは、リゼ役のハナザーさんですね!^^

1話目で金木くんをハニートラップにかけた
誘惑っぷり。そして2話目で永近を食べるようにそそのかしたり。
ハナザーさんがいい意味で壊れております(笑)

1話目の途中までは、ハナザーさんだとは気付かなかったです。
「となりの関くん」の横井さんがダークサイドに
落ちたみたいな感じ^^

これからますます壊れていくといいですね♪
{/netabare}

■第3話
{netabare}
今回はハナザーさん出番なしでした。。。
物語もあまり進まず、水面下で動いている感じです。
次回から動くかな??
{/netabare}

■第4話
{netabare}
今回はザ・宮野劇場って感じでした!
トイレでくんかくんかしているシーンはもう爆笑でした^^

ハナザーさんは30秒くらいの出番でしたが、
Sっ気たっぷりの見事な演技でした♪
{/netabare}

■第8話
{netabare}
久しぶりのハナザーさんでテンションあがります♪

そして残念ながら真戸さんはこれにてご退場です。
良いキャラしてたのに残念ですね^^;

あの指輪は、薫香ちゃんと何か因縁が??
{/netabare}

■第12話
{netabare}
中途半端なところで終わってしまいました。。。
原作読みましたが、確かにどこでアニメ終わらすか
は悩みどころですよね~
2期はあるんでしょうか??^^
{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 94
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ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

嫌われたっていいじゃないか 人喰いだもの

2018.08.17記


原作既読。いや、アニメ観てから原作揃えた人。
もともと職場の子から原作を薦められてたんだけど、その時スルーしてたのを後悔するはめに・・・


マンガはけっこうな売れ行きで、アニメも海外含め評価が高く、そのあと実写化までした大ヒット作です。
なにせ人を喰うおどろおどろしいバケモノの話なので、実写映画版では出演女優さんの一人が良心の呵責を覚えてなのか出家してしまうという騒ぎを起こしたほどです。
タイトルだけ見たら、人間視点でバケモノとの闘いを描いたバトルものか、グロ主体のホラーみたいなのを想像しがちです。そう、頑張れ人間!

 嫌われたっていいじゃないか 人喰いだもの

はいこれミスリードです。
ん?みんなもう知ってるって?

スプラッタホラーか超絶バトルものはちょっと、、、という先入観で本作を避けてしまうのはもったいないと思われ、むしろその先入観、この際棄ててもらってかまいません。

人間と喰種を分かつもの、それはたまたま人しか喰えない種族としてこの世に生を受けたか?そうではないか? 細かいところを除けば一点それだけ、この作品の基本設定です。

時には人間、時には喰種側の視点で
何が正しくて、何が間違っていて
勝利も敗北もないまま 孤独なレースは続いていきます

{netabare}8話戦闘シーンでの言葉の応酬に端的に表れてます。

亜門VS金木戦での亜門
『罪のない人々を平気で殺め…己の欲望のまま喰らう』『親を殺された子供たち…残された者の悲しみ…孤独…』『貴様はそれを考えた事があるか?』

真戸VS董香戦での董香
『訳もなく命を狙われる恐怖 あんたにわかる?』『大切な人が虫けらのように殺される あんたにこの気持ちわかる?』{/netabare}

単純に視点をどちらか一方のサイドに寄せて、というわけではない極めてドラマ性の高い作品といってよいでしょう。グロやバトルは作品を飾る要素として欠かせませんが、メインはあくまで人間?ドラマです。


そして人間でも喰種でも多少の個体差はあれ自分サイドの視点しか持ち合わせてません。
そこに{netabare}「もとは人間、今は半分人間半分喰種の」{/netabare}主人公金木研くんがどう割って入っていくかが作品の見どころとなってます。

{netabare}『自分の意思と無関係に、自身の体に改造がなされる。』
このへんは初代仮面ライダーみたいです。世の少年少女たちが心躍らせる伝統芸と言えるでしょう。
昭和の本郷猛はいかついあんちゃんでしたが、平成の金木研はナイーヴ優男である、というのも時代の流れでしょうか。{/netabare}


OP『unravel』は物語にドはまりしてる秀曲です。ムービー含めてインパクトがあり、カラオケのアニソンランクでも上位に食い込んでます。ただし、これ原キーで歌いきれる人っているんだろうか??
OPに隠れてますが、EDもクールダウンにちょうど良い曲です。ED後の巻末4コマ的なショートアニメもほっこりできますよ。


キャラは喰種も人間も多士多彩で登場人物多めです。
1期1クール12話で全員掘り下げきれるわけにもいきません。2期待ちか必要最低限か、私は掘り下げ不足を理由に感情移入できないといったことはありませんでした。

声優さんもキャラの多さに合わせて人数多めです。回によってはEDクレジットで3カット分使うほど用意してました。そして無駄に豪華です(褒め言葉)。
{netabare}
※印象深い演者さん
■金木研:花江夏樹
悲鳴に近い絶叫を担当するのに適任でした。梶さん(今回はアヤトの役)の絶叫も捨てがたいがよりナイーヴな感じを出すには花江さんじゃなきゃ無理かな。
■ウタ;櫻井孝宏、月山習:宮野真守
ハマってることはハマってるんだけど逆も見てみたい。
■エト:坂本真綾
ただ私が好きなだけです。
■真戸呉緒:大川透
マジキチぶりが伝わる好演。 病気からの復帰おめでとうございます。(2018年8月現在)
■鈴屋什造:釘宮理恵
意外な組み合わせ。什造を女性声優でというのはすごいアリ。什造の「見た目は青年中身は子供」感がよく出てました。
{/netabare}


※以下ネタバレタグは本当にネタバレ

引き込み充分な第一話。
{netabare}リゼを媒介におどろおどろしい喰種をまずは視聴者に印象づけます。そうですよね、人を喰うんですから我々人類の敵ですよ。
それで喰種の生態やら人間と喰種の関係性など適度にレクチャーが入るので初見殺しにはならない設計。Bパートからは半喰種になってしまったカネキ君の苦悩です。そしてクール通じてカネキ君は悩みに悩みます。{/netabare}
第二話アバンで物語のコア部分に触れるので、ノリが合わなさそうなら撤退を視野に入れてOK!
{netabare}
金木「僕は人間だ。お前らバケモンとは違うんだ。」
董香「どう?あたしがバケモノならあんたはなんなんだよ?」
金木「お願いします。教えてください。僕はどうしたらいいんですか?あの日から全てが最悪なんです。」
董香「最悪か?あたしだって教えてほしいよ。」
  「ねぇ?ケーキって本当はどんな味なの?吐くほど不味いから分かんないんだけどさ、あれ、人間がおいしそうに食べるじゃない?」
  「平和な生活はどうだった?CCGやグールに怯える必要のない日々は?
全てが最悪?ざけんなよ!」
  「だったらあたしは生まれた時から最悪ってわけ?なああんた!教えろよぉぉぉ!!」

・・・からの『おっしぃえってよっ』unravelインですからねぇ。カッコよすぎです。
{/netabare}
序盤に世界観の提示がなされるので、そこに抵抗がないなら最終話までいけるでしょう。無駄回無かったと思いますよ。1期の区切りもあの箇所までだったら納得です。


グロですか?

カレー食べながら観ることができましたので平気です。
そのへんは所詮アニメーションということで実物の映像とは違いますし、規制も効いてることから血しぶき+α程度のグロです。
{netabare}ただし画よりも音が嫌だということはあると思います。11話12話の拷問シーンでの悲鳴絶叫はきつい人にはきついでしょう。画はそうでもありません。{/netabare}
受け入れる視聴者側も、進撃の巨人あたりがこのへん切り拓いてくれたおかげで、出来上がった土台に乗りやすかったかもしれません。


さてさて金木くんは葛藤の末、どういった結論を出していくんでしょうか?

 しあ○せはいつも じぶんのこ○ろがきめる

最後に一つの結論を出します。共感するもしないもそういう物語なのでね。


続きは2期で!



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2019.06.28追記
《配点を修正》


視聴時期:2017年11月

シリーズは2018年秋クールまでの全48話をもって完結しました。
金木くんやトーカちゃんをはじめ、1期ではまだ子供っぽさの残る登場人物らが次第に深みを増していきます。
残念なことにあにこれでは期を重ねるごとに評価を落としていきましたが、私は好きですね。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 36

84.7 13 暴力アニメランキング13位
ブラック・ブレット(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (2564)
15357人が棚に入れました
突如、現れた異形の寄生生物「ガストレア」。赤く輝く目と圧倒的な力、そして桁外れの再生能力を持つ彼らの侵攻に、人類はなす術もなく大敗を喫する。国土の大半を失った現在、人類は彼らが唯一弱点とする金属「バラニウム」で作ったモノリスで囲われた、狭い「エリア」の中で、ガストレアの脅威に怯え、隠れながら生きることを余儀なくされていた。そんな中、生き残りをかけた人類のささやかな抵抗として組織されたのが、ガストレアへの対抗手段を持ったスペシャリスト集団「民間警備会社」――通称、民警。そのひとつ、天童民間警備会社に所属する高校生・里見蓮太郎は、相棒の少女・藍原延珠と共に、東京を壊滅に追い込まんとする、危険な企みに巻き込まれていく――。

声優・キャラクター
梶裕貴、日高里菜、堀江由衣、黒沢ともよ、小山力也、悠木碧、甲斐田裕子、豊崎愛生
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ロリっぽい...BUT...

悲しい設定だよね。
{netabare}感染源として、敵でもあり、味方でもある{/netabare}っていうのは。。。
えんじゅがかわいいだけに、今後どういう展開になるか期待!ですね^^

■第2話
{netabare}
「呪われた子供たち」への扱いがヒドイですね。
長老さんいい人だ^^
{/netabare}

■第3話~第12話
{netabare}
木更さんが最後に謎の闇落ちに・・・(笑)
カゲタネがラストで登場してアツかったですね!
{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 81
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ロリになった覚えはないんだけど・・・。

延珠ちゃんを初め、少女がたくさん出てきます。
{netabare}
彼女たちは“呪われた子供たち”と呼ばれ、市民から激しく迫害されています。
時には殺害されるほどに・・・。

ところが、彼女たちはその人間離れした身体能力を活かし、“イニシエーター”として、市民を守るために戦います。
{/netabare}
ロリになった覚えはないんだけど、彼女たちに心奪われずにはいられませんでした。
{netabare}
後半で、延珠ちゃんの友人たちの命が、一度に奪われます。
{/netabare}
ロリになった覚えはないんだけど、思わず涙が溢れ出してしまいました。


コメディとバトルがバランスよくミックスされた内容。
全13話と短目なので、一気に見れると思います。

バトル好きで、アニメで泣きたい方にはお勧めです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 75
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

戦慄のロリ

あらすじ
{netabare}西暦2021年……ウイルス寄生生物「ガストレア」により人類壊滅。
人類は、ガストレア避けの「バラニウム」製の巨大金属壁「モノリス」
に囲まれた東京エリアなど、僅かな生存領域で命脈を保っていた。

敵に対抗し得るのは、ウイルスと抑制因子を体内に宿した少女「イニシエーター」と
指揮する「プロモーター」のコンビのみ。

「民間警備会社」のプロモーター少年・蓮太郎は、イニシエーターの延珠と共に、
裏で大人たちの陰謀渦巻く戦いへ、足を踏み入れていく……。{/netabare}

同名ライトノベル(未読)のアニメ化作品。


【物語 4.0点】
原作4巻分を1クールでということで、ややハイペース。
心情や状況を想像で補う場面もあり。
ただ、その中でも要点は押さえ、
ラストも{netabare}第三次関東会戦{/netabare}という区切りまで描く良好な“俺たた”エンド。


この種の人類存亡を賭けた崖っぷちで尚、
人間社会が汚いのはいつもの光景だが、
本作は少年少女&ロリの純心との対比が徹底しており、一層、醜さが際立つ。

ロリコン紳士はしばしば、ロリに現実にはない清浄な世界を夢見たりするが、
ロリを戦士として容赦なく社会の汚泥に放り込んだら、
むごたらしい惨事を招くという好例。

呆れるのは、風前の灯にありながら、尚、存在する“平和ボケ”
それが、人類を守り戦う少女たちに対し、
“呪われた子供たち”と忌避するムードに拍車をかけていること。

巨大ガストレアによる人類殺戮など、使徒による天誅とすら思えて来る。


こんな人間たち、救う価値などあるのか?
主人公少年たちの葛藤に終始、胸を掻き毟られる。


【作画 3.5点】
作画はCGも含めて標準レベルだが、グロも交え作品の持ち味は引き出す。

ウイルス感染により超進化を遂げたガストレア寄生生物との戦い。
アクション作画も超高速移動と大跳躍で挑む少女たち等を描写し、
一般人が立ち入れないバトル領域を演出。

背景美術も「モノリス」に囲まれた生存域の異様に加え、
一般人が暮らす呑気な中心部と、戦闘の爪痕が廃墟として残る外周区を描き分け、
矛盾を孕んだまま、滅亡へ転がり落ちていく終末感をアシスト。


【キャラ 4.5点】
主人公少年・里見蓮太郎。
上でふんぞり返る大人には舌鋒鋭く批判を浴びせ、
下で虐げられた“呪われた子供たち”には慈悲をかける。
弱きを助け強きを挫く、典型的なラノベヒーロー像。

作品によってはガキだな……と鼻白むこともありますが、
本作に関しては、胸クソ展開で、
主人公が怒りを代弁してくれるのが本当に大きいです。

ヒロインズは、中々ハイレベルなロリラブコメ展開で誘惑して来ますがw
このグダグダも、凄惨な現実の中で正気を保つため、
懸命に紡いできたロリだと分ると、かけがえのない日常だと思えて来ます。


【声優 4.0点】
主人公・蓮太郎役は梶 裕貴さん。理不尽な運命への抗いをぶちまける。
この種の沸騰ボイスを提供させたら一級品。


彼を取り囲むロリボイスは、ややマニアックだが百花繚乱。

一人称「妾(わらわ)」の延珠役に日高 里菜さん。
昼夜の緩急が激しい夜行性ロリのティナ役に黒沢 ともよさん。
何でも斬りたい病んだロリの小比奈役に悠木 碧さん。

など各種ロリボイス取り揃えておりますw


もう一人のメインヒロイン。「民間警備会社」社長兼、JK剣士の木更役に堀江 由衣さん。
最後の{netabare}復讐闇堕ちボイス。悪を裁くのは正義ではなく絶対悪。
哀しいシーンでしたが、今後の主人公との対決も予感させられ、ゾクゾクしました。
まったく、大戦が一段落した後くらい、穏やかに終わってくれよ~。{/netabare}


その他、蓮太郎に人類を見限るよう甘言する
蛭子影胤(ひるこかげたね)役の小山 力也さんなど、
方々から渋い毒ボイスも聞こえ、油断できません。


【音楽 4.5点】
劇伴担当は鷺巣 詩郎氏。
決してオーケストラ音源を多用して迫力を出す構成ではないが、
象徴的なBGM「Crisis Point」では運命を呪詛するような電子音と混声コーラスで、
しっかりと精神を侵食して来る。


OPは、fripsideの「black bullet」
ストリングスと混声コーラスなど挑戦的なアレンジ。

EDは、やなぎなぎさんの「トコハナ」。他、挿入歌もあり。
マントラのコーラスで始まる滑り出しが大胆。

両曲とも、主人公・蓮太郎の生き様を補強する優秀な主題歌。


【感想】
正直、放送当時は、人類が壁に囲まれるの飽きて来たし……。
といった感じで、何となく避けていた作品。

ガストレアが侵攻して来る2021年も間近に控え、
いい加減、覚悟を決めて観てみたら、
ロリが悲惨な目に遭う描写などに打ちのめされました。


原作者は本アニメ化後、体調不良による長期“冷却”期間に入ったまま音沙汰無く、
続編は絶望的と思われますが……。
もう十分戦い抜いて来た、少年少女とロリっ娘たちに、
どうか安らげる場所を与えて欲しい。そう願わずにはいられません。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 27

90.6 14 暴力アニメランキング14位
風の谷のナウシカ(アニメ映画)

1984年3月11日
★★★★★ 4.2 (1959)
12592人が棚に入れました
極限まで発達した人類文明が「火の七日間」と呼ばれる最終戦争を引き起こし、瘴気(有毒ガス)が充満する「腐海」と呼ばれる菌類の森や獰猛な蟲(むし)が発生した。それから千年余り、拡大を続ける腐海に脅かされながら、わずかに残った人類は、古の文明の遺物を発掘して利用しつつ、細々と生きていた。腐海のほとりにある辺境の小国「風の谷」は、大国トルメキアの戦乱に巻き込まれる。風の谷の族長ジルの娘であるナウシカは、運命に翻弄されながらさまざまな人々と出会い、自分自身と世界の運命、太古より繰り返されて来た人の営みに向き合い、大国と小国、そして腐海と人類との共生の道を探っていく。

声優・キャラクター
島本須美、納谷悟朗、松田洋治、永井一郎、榊原良子、家弓家正、辻村真人、京田尚子
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

風の谷の伝説のナウシカ

「風の谷のナウシカ」原作既読
原作の壮大な物語の一部を切り取って映画化した作品です。

久石 譲さんの美しい音、旋律は風の谷のナウシカの完成度を完璧なまでに高めてくれています...

終末後の世界...
「腐海」と呼ばれる人間が住むことの出来ない毒の森が広がる世界は独創性に満ち溢れ圧倒されます。

腐海の毒が届かない「風の谷」に住むヒロインのナウシカ。

自然を愛し蟲の心を理解する彼女は腐海も含めた、この世界全体の共存を望み進むべき道を探します。

ナウシカは目に映るものばかりにとらわれず、自分の信じたものを大切にし、そして大切なものを守れる強さを持つ。
そんな優しさと強さを併せ持つナウシカは私の永遠の憧れ、私の中で不動のNo.1ヒロインです!

{netabare}
共存や人々の争いの終結の願い、 平和を身を挺(てい)して訴えるナウシカに何度泣かされたことでしょう。


腐海と人類を結ぶ架け橋。古の伝説の救世主としてこの世界に再び蘇った彼女の姿は、美しく、涙なくしては見られません。
{/netabare}

風の谷のナウシカの音楽は久石 譲さんが担当。やはり宮崎 駿さんと久石 譲さんのコンビは素晴らしい。


~久石 譲in武道館~
連れていってもらえたのは幸運でした。エントランスに「宮崎 駿」さんから久石 譲さんへ贈られた華やかな祝スタンドの花があり興奮しました!

久石 譲さんのピアノを聴き、音色、曲、同時に流されたジブリの映像に魅了されました。
音楽に対する情熱を目の前で受けとめ鳥肌が止まりませんでした。

中でも「風の伝説」「鳥の人」には特に強い思い入れがあります。
幻想的な光景が目の前に浮かび上がるようで、時に激しく素晴らしい曲です。
ストーリー、音楽共に長年に渡り愛され続けていくことでしょう…
このような素晴らしい作品を世に生み出してくれて本当にありがとうございます!

「思い入れ5つ星作品です!!」

投稿 : 2024/04/27
♥ : 113

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ジブリの初作品

やはりジブリは初期の頃の作品の方が素晴らしいですね。
腐海とそこに生きる生態系の斬新な世界観から、人間と自然の共存についてのテーマや人間の愚かさなどを明確にこの作品は表現されていて良かったです。
ワクワク、イキイキするような展開はなくシリアスで暗い内容ではありますが、見ていてこの作品の世界観に引き込まれました。
また主人公の女の子にすごく好感が持てます。
無鉄砲なところもあるけれど、純粋で強く優しく思いやりがあってまさに聖女。
声優が「めぞん一刻の管理人さん」の人っていうのも良いキャスティングでした。
生物達がちょっと気持ち悪い・・・。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 11
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

優しさと怒り、心の強さと弱さ

何回目の視聴なのかわからない、金曜ロードショーでの視聴。

【自然と人間の対立?】
現実世界では自然破壊により人間に自然は奪われていっているばかりで、自然は人間ではないので悲しみや怒りは存在しません。この世界では明確な自然の怒りが、自然を破壊しようとする人間に対して示されます。それにより生まれる人間の腐海への憎しみが常態化した世界になっています。
{netabare} しかし、実は腐海はかつて人間の汚染した土地を綺麗にしているという事実があり、人間は腐海と共生していくべきではないか、という道が示されます。
{/netabare}
また、この世界では人間が生存可能な土地を巡り戦争が続いていて戦争により自然の怒りを買い、土地が腐海にのまれることが頻発しています。結果的に合理的でない人間と人間の対立、戦争の愚かしさがみえてきます。

【優しさと怒りの対立】
{netabare}
ナウシカの特殊な特技は「虫の怒りを静める」というものです。ですが、その特技の根底には腐海と共生できるという考え方からくる虫への優しさがあるからこそ、虫の怒りを静められると思うのです。
ナウシカの優しさに対し、対立する怒りとは。それは、前述した人間の腐海に対する怒りや恐れ、王蟲の人間に対する怒りです(そこには生存領域を脅かす人間への恐怖が存在しているのかもしれません)。
腐海への恐れや人間への憎しみに借られた人間が起こした王蟲の風の谷への誘導作戦は、女性たちの哀れみや慈愛により放たれたナウシカは風の谷へ向かうことができました。

子供の王蟲が怒りで我を忘れて酸の海に入ろうとするのをナウシカは止め、そこで王蟲はナウシカに優しさを向けます。また、その子供王蟲とナウシカをはね飛ばしてしまう王蟲の軍勢はナウシカの自己犠牲により、その怒りを静めました。自己犠牲まで出来る蟲へのナウシカの優しさは、ある種の人間の理想なのかもしれません。優しさを実行する事は精神的強さが必要です。その強さに人は憧れを感じ、その簡単ではない優しさの結果に尊さを感じるのだと思いました。

そしてナウシカも自分の中にある怒りの強さに恐怖しています。人を殺してしまうほどの感情。
自分の中の怒りに恐怖していたナウシカが怒り狂った王蟲の軍勢の前に立つ。この時のナウシカは聖人のように怖さがなかったでしょうか?私は、ナウシカは怖かったんじゃないか?と思います。幼い頃に子供の王蟲が連れていかれるのをみて「殺さないで」というナウシカから、死への恐怖、別れへの恐怖はあったと思います。

ですが、自分の中の恐怖に打ち勝ち、あの場所にたったんじゃないでしょうか。打ち勝てた理由は、幼い頃から変わっていない、蟲と仲良くなりたい、共生出来るという思いがあったからだと思ってます。
恐怖によって生まれる憎しみや怒りが弱さなら、慈しみの心からくる優しさは強さであるという事を感じました。そういった感情を感じれるからこそ、「風の谷のナウシカ」は共感を得られるのかもしれません。
{/netabare}

【総評】
何度も見ているはずなんですが上手く言葉に出来ない感動がこの作品にはあります。

巨神兵の活躍のシーンや巨大な飛行機、戦闘機のドッグファイトなどが子供の頃は楽しみでした。

神秘的な腐海の姿や空を気持ちよく飛ぶナウシカのシーンも心地いい雰囲気があって好きです。

大人になって見てみると、苦手だったナウシカの幼少期のシーンも、ナウシカを説明するのに大切なシーンだなと少し感動しました。

ナウシカのように優しく強い人になってほしいと思いが伝わって来ました。何度でも機会があれば見返したい作品です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 52

81.7 15 暴力アニメランキング15位
BTOOOM!(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (2109)
11116人が棚に入れました
全世界で300万本以上売れているこのゲームの武器に、銃の類はない。
BIMと呼ばれる爆弾のみだ。
レーダーで相手を見つけ、8種類のBIMを戦略的に駆使して敵を爆殺する。
それが、このゲームで勝つためのポイントだ。

22歳になっても職に就けず、さえない日々を送るだけの人生。
それが俺、坂本竜太(さかもとりょうた)の人生――。
だが、この【BTOOOM!】というネットゲームの世界では、
俺は誰よりも強く、
誰よりも尊敬され、
そして、誰よりも偉かった――。

しかし今、俺がしているゲームは仮想(バーチャル)ではない。
現実(リアル)だ。
無人島で、BIMを持たされ、戦う意味すらわからないまま、人殺しを強要される。

理由もわからず連れてこられたプレイヤーたちによる、生き残り(サバイバル)ゲーム。

現実世界で行われる【BTOOOM!】(殺し合い)。

生への渇望。
失われていくモラル。
侵食する狂気。
肥大化していく欲望。

全てが混ざり合い、粉々に砕け、

爆殺遊戯の幕が上がる――。

声優・キャラクター
本郷奏多、三森すずこ、大川透、沢城みゆき、中村悠一、高橋名人

アシュコロン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

生き残るための、人間の本質が問われるゲーム

拉致された老若男女が
とある無人島で脱出を懸けてサバイバルゲームを行う。
ゲームのルールは端的に言うと
他の人を最低7人以上殺すこと
ただし武器は「爆弾」のみ。

このアニメの見どころは
・さまざまなタイプの爆弾を駆使した戦闘シーン。
・サバイバル且つ殺し合いという過酷極まりない状況下で
 人間の心理状態がどのように変化するのか
 というところです。

爆弾にはさまざまなタイプがあるので
戦闘のバリエーションが豊富でとても見ごたえがありました。

そしてこういう窮地に立たされると
人間は自身のより本質的な部分を晒すことがわかりました。
社会に対してのモラルや人の倫理観などの縛りが
この無人島では一気に解放され
どんな悪逆無道も善悪を問わずにひたすら殺し合う。
まさに地獄ですね。

こういう時こそ人は助け合うべきだ、という者。
またその逆もしかり。
人の協調性を逆手にとり利用し、裏切る者。
さらにはこの状況をゲームがごとく楽しむ者。

自分はもしこのような状況に陥った場合
はたしてどのような選択をするのか…
と心の中で問いかけながら見ると
より面白いかもしれません。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 67

こなぱんだ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

先行1~2話の感想♪♪

主人公は無職の22歳の引きこもりです。
その主人公はいつも自室でBTOOOM(ブトゥーム)という爆弾オンラインゲームに没頭しています。
そんな中、なんの因果か突然孤島に連れてこられた主人公が生死をかけたリアルボンバーマンゲームをやらされることになる・・・

っていうような話です(*´ω`*)

個人的にはなんか未来日記を思い出すアニメです♪

主人公は俳優の本郷奏多さんです♪

なんか未来日記みたいに将来的にドラマ化展開になりそうな気がするなー

今後も見てみたいと思います♪♪♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 38
ネタバレ

B,sべる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

爆殺遊戯

BTOOOMという8種類の爆弾だけを使って
戦うネットゲーム。
それにハマり無職でニートの主人公の
坂本竜太が無人島に連れてかれ、
リアルでそのゲーム(爆弾で殺し合い)
をやることになる。という内容です

一話を視聴して…設定が面白いと思う 。。
緊張感があって
一言で言うとサバイバルってイメージ
ルールもシンプルでわかりやすかったし助かる(^ー゜)

OPのナノのnopain nogameもカッコ良かった

最初はSA

あと主人公の坂本がデスノートの夜神 月と
雰囲気が似てる気がする


2話「血の女子高生」
{netabare} ヒロインの過去の話などで重い過去だった。
友達に裏切り者にされて
無人島で殺し合いに強制参加、オタクに襲われる…
理不尽すぎる…
そして主人公とヒロイン以外のキャラがウザい( ̄▽ ̄)

「あなたのまわりにいる消えてほしい隣人はいませんか?
書けば100万円」という手紙が友達におくられて
事件のあと、
友達にこの手紙に名前を書かれてヒロインのヒミコが
無人島におくられたってことでいいのかな?
で主人公はニートをよく思ってない母親に書かれた
ってことか。顔恐かったし
{/netabare}

3話「サバイバル」
{netabare} なぜ無人島に来て爆弾ゲームをやることになったのか
経緯が分かった。
おっさんはいい人なのか?裏切るパターンか?
食糧争奪戦、手を組んだりトラップをハメたり、
このゲームをはじめた理由の謎…

おもしろ要素が追加d(^_^o)
{/netabare}

4話「世界ランカー」
{netabare} またヤバイやつでてきた(O_O)
今回はグロい( ̄▽ ̄)
しかもBTOOOM経験者同士の戦い
坂本の実力が発揮!
おっさんがちゃっかり仕事してておもしろかったw
{/netabare}

5話「強襲」
{netabare} 坂本とヒミコが再会。
男性恐怖症になってるヒミコが襲ってくるが乗り切って
性欲も抑えて他の男とは違うところを見せつけるっていう
予想のできる展開d( ̄  ̄)
だけど今回もおもしろかった
ヒミコのはなしで身近な人に売られた人たちがこのゲーム
に参加していることを坂本と平のおっさんも知り、母親に
捨てられたことに気づく…

たいらのおっさんはレーダーを集めてるけど坂本に報告は
してるんだろうか?
爆弾もまだ見せてないし怪しい。。
裏切りの可能性も…
ヒミコが仲間になるとして3人が生き残るとは思えないし…
でも味方のままおっさんが死ぬっていうパターンも
あるしなa〜(~_~;)
ヒミコ仲間入り+おっさんの足のケガ+3人で行動すると
レーダーを21個集めなくてはいけない
ってのは死亡フラグな気もする

どっちにしろおっさんはそろそろ…

オオトカゲ出現でさらにサバイバル展開になってきた(^○^)
BTOoOMで結婚した坂本ってことに気づいたヒミコが
どうなるのか楽しみ(^ー゜)
{/netabare}

6話「生贄の夜」
{netabare} 今回はビムは持ち主が死なない限り
本人がスイッチを押さないと爆発しないことがわかった(^ー゜)
ガス式のビムは発動条件がわかんないけど、強くね?
平のおっさんの追跡ビムも対人間だと強そう…

平さん裏切らなかったし、生きててとりあえず良かった。。
タヌキおやじとかww

裏切ったと思ったら助けたり、その逆だったり
おもしろいなあ
1話がすごい短く感じる>_<

コモドドラゴンとかキャラの表情とか汗とかサバイバル
がリアルでこの後に「K」、絶縁のテンペストを見ると
違いすぎる(ー ー;)イケメンばっかりだし

あとここにきて声優にも違和感が…
{/netabare}

7話「仮装花嫁」
{netabare}今回は
傭兵&弁護士のおっさんにヒミコを連れてかれ、ヒミコの
携帯を見た坂本がBTOOOMで結婚したヒミコだと思い、
助けにいくって展開。。
ヒミコはBTOOOMやってた坂本って気づいても言わな
かったけどいい雰囲気に(≧∇≦)

傭兵のおっさんと坂本の頭脳戦がおもしろい、ビムは
スイッチを解除すると使用権が移ることもわかった。
木に引っかかったおかげで無事なとこはスルーで^_^

あと弁護士の性格がすごい変わってる気がする…
サバイバルで追い込まれるとああなんのか?
それとも変な薬飲んでたけど
それと関係あるのかも(^ー゜)

まあそれはイイけど平さんおいてっちゃったけど大丈夫?
凄い顔で正気を保てないとか言ってたし
{/netabare}

8話「白い亡霊」
{netabare}坂本とヒミコの距離が近づく回。

腕を失ったおばさんによって、この島でのサバイバルは
前にも行われてたことが分かった。
そのおばさんを裏切った医者がまた島におくられてきて
平のおっさんを助けてるっていう(ーー;)

予告で医者、食糧トラップで出てきた奴、ビムを奪った
ガキが出てきて来週もおもしろそう、

予告のあとの画像怖すぎ(O_O)
夜観なきゃよかった‥
{/netabare}

9話「最強プレイヤー」
{netabare}医者に助けられた平さんと再会。
チップを3つ持ってるって言ってたけど、おっさんも
何個かもってたじゃん(^ー゜)隠してんのか??傭兵に
取られたなら坂本が奪ったはず(ーー;)
そして最強プレイヤー再登場!グラサンと坂本との
駆け引きがおもしろかった。。
でもリモコン式ビムを口にくわえてたのはいいけど
上手くしゃべりすぎだろっw

予告観た感じでは、坂本とは学生時代の知り合いっぽい
けどグラサンは気づいてないのか?風貌変わってないし…
{/netabare}

10話「ハイレベル」
{netabare} 最強プレイヤー織田とは、坂本の高校の同級生って
ことがわかる。。決着はつかなかったし
ラスボスフラグか?

次回は定石どうりの医者との対決!「しき」も再登場
するしどうなるか…
{/netabare}

11話「復活」
{netabare} いろいろとツッコミどころあったけど、坂本が死んだ
かどうか普通レーダーで調べるだろ・)ノ
あと鎌で攻撃したあと、逃げた意味が分からない…
殺せたよね???

シリアス展開からのビムがヒミコの胸でバウンドした
あとの伊達のリアクションおもしろかった(^_^)

来週は平のおっさんとの今までの伏線がついに
回収されそう(^ー゜)
{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 35

86.1 16 暴力アニメランキング16位
ヨルムンガンド PERFECT ORDER(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1788)
9825人が棚に入れました
両親を戦争で失い、武器に関する一切を憎むようになった元少年兵ヨナは、ひょんな事から若き女性武器商人ココ・ヘクマティアルと、彼女が率いる私兵達と共に世界中を旅する事になるのであった……。

声優・キャラクター
伊藤静、田村睦心、石塚運昇、大原さやか、乃村健次、小西克幸、四宮豪、勝沼紀義、羽多野渉、箭内仁、豊口めぐみ、松風雅也、冬馬由美、奈良徹、小清水亜美、加藤沙織、磯部勉、久川綾
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

<最終回まで視聴完了> ヨルムンガンド計画の全貌を知った上でみつめる世界はどう見えるのだろう

原作は未読だけれど、1期から視聴してきた。
この作品を観るとき、銃撃戦にワクワクしてしまう気持ちと同時に
いとも簡単に人が殺されていくことに対しての麻痺に恐怖を感じ
ちょっと複雑な想いに駆られる。

両親を戦争で亡くし、武器に深い憎しみを抱きながらも
武器商人であるココたちと行動をともにし、自分と彼女達の身を守るヨナ少年の
心境にはまるで及ばないにしても、少し理解した気持ちにはなれる。

兵器や武器は人を殺す道具であると同時に、身を守るものでもある。
兵器や武器は憎しみを生む道具であると同時に、
一部の平和は保たれているという現状。
無抵抗ではやられてしまうだけなのだ。
だから戦うしかない。
生きるために。後世のために。
だから兵器や武器は作られ続け、それを売る人がいて使う人がいる。
だったら・・本当の平和はいつやってくるのだろう?
ココが言う世界平和とは?そう思って最終回までを見届けた。
彼女の考えに賛否は分かれるかもしれないが、僕は概ね共感できた。
もしそれが実現したとして、いったい誰が実現させるかで
世界は大きく変わってしまう恐れはあるけれど、
少なくとも武器を持つ戦争はなくなるのだろう。
しかし同時にそれは、武器に変わる新たな戦法でしかなく
この地球に人間が生きている限り、その危険は続くのかもしれない。

ミリタリー的なものが好物な自分にとって、もしかしたら永遠のテーマかも。
リアルな銃声や映像に心躍らせつつも、単純にカッコいい!と喜ぶだけじゃ
なんだか不謹慎な気持ちになり、綺麗ごとでもなく、
この想いを追求したくて「戦う作品」をついつい観ている自分がいる。

特にこの『ヨルムンガンド』はスケールの大きさや、リアルさが
演出や作画、脚本ともに際立って感じるのでなおさらなのだ。

今回の2期は、やたらドンパチやっていた1期に比べ
人間ドラマのほうを深く描いていたので、感情移入もハンパなかった。
とにかく、納得のいく良い最終回だった。
ちなみに、OPは相変わらずカッコいい曲なのだけれど
EDは正直、1期のほうが好みだったな~
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<8話(20話)の感想>

おぉ、ついに「ヨルムンガンド」動き出すのだね。
今回は女性陣の活躍が中心で、観てて楽しかった。
アマーリアさん鋭いし、寡黙なカレンさんクールだし
料亭?っぽい座敷でのミルボとカレンの殴り合いが始まったのに
無視して話し合いを続けるDrマイアミたちも可笑しい。
さてさて今後はぐんぐん山場になっていくのかな。
次週が待ち遠しいです。
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<7話(19話)の感想>

緊迫感の連続で、今回はすごく面白かった!
OPなしで始まったのに、あっという間に次回予告になってた。
銃撃戦以上に、人間の悪意と良心、計算高さや洞察力が
とても興味深かった。いいなぁ・・・ワイリのキャラ。
ヨナも冗談が言えるほどになって、随分と変わったよね。
冷静に考えれば、とんでもないことが起きているのに
ワクワクしてしまう・・・許してくり(苦笑)
------------------------------------- 
<6話(18話)の感想>

海ほたる懐かしい。って思ってられないほどの緊張感。
気づいたら握りこぶしになって身を乗り出してたし(汗)
後半、なんとも日本人らしいというかなんというか。
なかなか渋いまとめ方だったけれど、底知れぬ怖さがあるよね。
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<5話(17話)の感想>

舞台は日本に。
よく知った場所や建物が見れるのはなんだか嬉しいけど
ホテルでの血しぶき飛び散るドンパチ見ながら
「あらあらあらあら」と『ARIA』のアリシアさんみたいに
心の中でつぶやいてしまった。
でも今回は空港での飛行機の描き方、カメラワークが
すごく好みだったので特に嬉しかった!
-------------------------------------
<4話(16話)の感想>

1期の1話の冒頭シーンが再び映し出された。
ヨナのいきさつを知り、これまでを見てきた今もう一度観ると本当にせつない。
{netabare}
かつて一緒にいて、今は日本で保護されている子ども達を
車越しにみつめるヨナのホッとした笑顔が、たまらなく泣けた。 {/netabare}
寡黙なヨナの気持ちを想うとき、いつも胸が締め付けられる。
そしてキャスパーがヨナに言った言葉が、どうにも引っかかって気になった。
------------------------------------
<3話(15話)の感想> 真実より事実

哀しかった。でも救われた部分もある。
{netabare}レナードの真実と事実。{/netabare}
ココ同様、事実を大切にしたいと思った。
いつも以上に深く、いつも以上にきめ細かく
ココの中にある憎しみ、怒り、そして哀しみを感じた回だった。
今回だけなのかな、EDもいつもと違っていた。
やなぎなぎの唄う「真実の羽根」がとてもせつなかった。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 70

log さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

屈指の名作、アニメ化後編

全11巻の漫画原作を2期分割でアニメ化した後編。
原作を尊重しその面白さを損なうことなく、より判りやすくアニメの利点である動きと音を実に上手く使っている。
センスの良いガンアクションは必見。

主人公である少年兵ヨナの視点を通した武器商人ココ・ヘクマティアルとその傭兵達の戦いは、登場人物全員のキャラがしっかり立ちガンガン状況が変化していく為、片時も目が離せない。
散りばめられた伏線も絶妙で、完結した暁には原作と同じく「何度だって見たい作品」になってくれることと思う。


今作PERFECT ORDERは全24話と予想される13話からのスタートなので、是非前期の1話から見て欲しい。
攻殻機動隊やカウボーイ・ビバップを愛好する人には満足を保証する作品だ。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 20

銀兎の夢 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

この面白さ~凄さ~格別

見る人によって大きく評価が分かれる作品かもしれないけど
女武器商人ココのブレない鉄の心と、まだうら若き女性としての心。そのスタビライザーとして存在するかの如くココの支えであり癒しであるヨナ
ラノベを適当にアニメ化して小銭を稼ぐのがスタンダードな昨今~これ程キチンとテーマに沿ってストーリーが紡がれてラストへと誘われる作品は残念ながら極僅か…
社会の成り立ち構造~裏表~光と闇、いかに現代が抱えている問題が、聖者を名乗る詐欺師の論法に基づいた、圧倒的暴力に支配されているのか~改めて考えさせられた。

現人類の抱える不変の難題に対する一つの回答を告げている点、そこに辿り着くまでの描き方~素晴らしいっす。大好きな作品です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 11

83.5 17 暴力アニメランキング17位
GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 炎龍編(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1235)
7477人が棚に入れました
異世界戦争勃発!陸上自衛隊員達の運命は――? 20XX年、突如として東京銀座に「異世界への門(ゲート)」が開かれた。中からあふれ出た「異世界」の軍勢と怪異達。陸上自衛隊はこれを撃退し、門の向こう側『特地』へと調査に赴く。第三偵察隊の指揮を任されたオタク自衛官の伊丹耀司二等陸尉は、巨大な炎龍に襲われる村人たちを助けたことで、エルフや魔導師、亜神ら異世界の美少女達と奇妙な交流を持つことになるが……。

声優・キャラクター
諏訪部順一、金元寿子、東山奈央、種田梨沙、戸松遥、日笠陽子、内田真礼、安元洋貴、石川界人
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

レレイにまた会えてうれしい

原作はコミック版は既刊の第8巻迄、小説版は本伝全5巻は読了済です。

<2015年の夏クールにスタートしたアニメ、GATE>
原作小説の本伝全5巻のうち
2巻目途中までの描写で1クール12話までで一旦終了。

そして、しばらく間を置き、後半の2クール目スタート。
(あえて2期ではなく、2クール目とするのは、今作は、
はじめから分割2クール全24話として構成されて制作されたため)

2クール目は炎龍編~動乱編の物語。
原作小説3巻目までアニメは描かれました。
全体の流れは割と原作に忠実。
その影響で後半は、群像劇の色合いが濃厚になりましたね。

そのため正直、個人的に1クール目ほどには盛り上がれませんでした。
主人公、伊丹とメインの3人のヒロインたちの存在感が
希薄になる話が続いたりしましたから。

アニメで一番好きなキャラになったのはレレイでした。
そのため、彼女がほとんど出てこない回では、
欲求不満のストレスが溜まりました。

また群像劇としては、尺の問題もあり仕方のないこととは言え、
キャラ描写の大幅な簡略化が多かったのが不満です。

コミック版も含め原作で面白いと思えた部分のカットも散見、
単なるイベントの羅列で、ダイジェストを観ている気分になることも多々あり。
結果、特に19話以降に散漫な印象が強い。

そのため物語評価は、前半12話分までは4.5に対し、
後半12話分は4.0に下がりました。

キャラ評価も、キャラ自体は立ってて魅力あるけど
描写不足で魅力を十分引き出していたとは思えないので
視聴終了後に5.0→4.0で最終更新しました。

とは言え、最終回はとてもいいと思えました。
終わりよければすべて良し。
結果的には、お気に入り作品のひとつとなりました。
原作尊重の姿勢が好ましいラストでしたね。

<ぜひ第2期作って欲しい!!>

最終話までずっと、続編につながるフラグが立ち続きました。
大人の事情で制作が途絶えれることのないよう祈るのみです。

細かいことは、以下の各話レビューで記載します。


以下は、視聴開始の頃の投稿のアーカイブのためタグで閉じます。
{netabare}
分割され、3か月の休止期間があったため誤解を招きやすいですが、
これは第2期ではないでしょう。第1期の2クール目と思われます。
従って初回は、第1話でなく第13話です。

2クール目も京極監督と脚本の浦畑達彦さんはさすがに上手い。
特に、「ラブライブ」の監督さんが仕切ってるだけあって
萌ポイントは決して外さない印象で、相変わらずとても面白いです。

<原作の広範囲な内容をアニメ化>
ところで、BD/DVDの発売予定で判明しました。
この作品は分割2クール全24話ですが、
以下のような構成になってるよう。

・接触編:第01話~第10話
・炎龍編:第11話~第18話
・動乱編:第19話~第24話

てっきり炎龍編の締めが第24話だと思い込んでいました。
ふたを開けたら動乱編まで描くことになっていてとても意外。
どうまとめ、どう締めくくるんでしょうか?
非常に興味深いところです。

アニメの17話までは、ほぼコミック版の第7巻迄を基に
構成されていたように見受けられました。
しかし18話からは、小説版の本伝が基になっていると思われます。

<音楽>
新OP「GATE II 〜世界を超えて〜」
作詞・作曲:岸田 / 編曲・歌:岸田教団&THE明星ロケッツ

新ED「いつだってコミュニケーション」
作詞・作曲・編曲:山田高弘
歌:テュカ&レレイ&ロゥリィ(金元寿子&東山奈央&種田梨沙)

共にとても好み。

特に自分は、ロック大好きなので
岸田教団&THE明星ロケッツのロック魂が最高!!
音楽評価はこの1曲だけで、もう満点。
画も見事に嵌っててカッコいい!!

OP最後の集合写真で、栗林だけ接写ドアップなのも
彼女らしさが出てて上手いレイアウトだと思います。

EDは、自衛隊の一日入隊体験のスナップと思しき
隊員服着た3人のメインヒロインに釘づけ!
{/netabare}

以下は、かなりネタバレあります。
未視聴の方は読まないほうがいいでしょう。

<各話レビュー>
★ 第13話「開宴」{netabare}
コミック第4巻:第29話「講和への第一歩」、第30話「驕傲の皇子」
第31話「地揺れの夜」より(第4巻終了)

1クール目最終第12話は、
コミック第4巻第28話「絶望のヤオ」で締めくくられました。

2クール目も、今のところはコミックの流れに忠実。

貴族の令嬢シェリーをツインテールにして、
コミックより少女の可愛さを引き出した点、
小説版本編は未登場、コミック版では
ほとんどモブのミューティを
魅力あるキャラに昇格させた点など、
いい感触ばかりの2クール目のスタートでした。

○ンコ頭の伊丹とか、
ヤオがミューティと居酒屋で酒を飲み交わすシーンとか、
ほのぼのするアニメオリジナルの遊び心も、とても好い。

今回、キャラデザは違えど
言動は、ほぼ原作同様で存在感あった
天使の羽をもつ娼婦ミザリィも、
今後どう描かれるかちょっと楽しみ。

残念だったのは、
メイン3人のヒロインは
今回ほとんど出番なかったことくらい。
コミック版の流れを尊重するためでしょう。
でも、その不満はEDの彼女たちで一瞬で吹き飛びました。

次回、コミック第5巻の物語に突入。
今のところコミック原作すべての伊丹の行動の中で
個人的に一番好きなシーンが観られそうで楽しみです。
そこは栗林にも注目!
{/netabare}
★ 第14話「帝都激震」{netabare}
コミック第5巻:第32話「帝国の心臓」、第33話「栗林乱舞」
第34話「震える日」、第35話「賢愚の皇子達」より

地震により、裸足で着の身着のまま
外に飛び出したピニャが可愛すぎる!
伊丹を頼りにする乙女度マックスの彼女に萌えました~。

ここでの地震が、伊丹たちの皇帝謁見のきっかけとなりました。
(実は帝国での史上初めての地震は、炎龍編以降の物語の重要な伏線でもあります)

<ゾルザルと伊丹たちの邂逅>
「栗林君、しゃべりたくなるようにしてあげなさい 殺しちゃだめよ」(コミックでの伊丹の台詞)

栗林「やる気のない玉無しは武器を捨てなさい!」(コミック)
⇒「やる気がないなら武器を捨てなさい!」(アニメ)

アニメでは、望月紀子の存在そのものが
カットされるかもと少し危惧していたので
少しマイルドにはなってますが、
ちゃんと再現してくれてうれしい。

コミックでは、アニメ以上に紀子が悲惨に描かれいて
このシーンでは、ゾルザルが最高に忌むべき存在に思えたものです。

その上での伊丹の男らしい振る舞いと栗林無双。
アニメでもスカッとしました。

今回のF-4ファントムの作画も、力入ってて素晴らしい!

さて、今回もメインヒロインの3人の出番はほとんどなし。
しかし次回、テュカに赤信号が…。
{/netabare}
★ 第15話「テュカ・ルナ・マルソー」{netabare}
コミック第5巻:第35話「賢愚の皇子達」、第36話「紀子の帰還」
第37話「テュカの瞳」、コミック第6巻:第38話「任務放棄」より

かなり原作をアレンジして話を詰め込んでいましたが
とても素晴らしい演出だったと思います。
伊丹と同じ気持ちになって、
なんとかテュカを救いたいと思えました。
概ね満足です。

<悲しみのエルフ>
3人のメインヒロインの筆頭なのに、今までほとんど見せ場のなかったテュカ。

今回、テュカ役の金元寿子さんにとっては、
今迄では最も出番が多く、やりがいのある回だったのではないでしょうか。

今回、コミックと比べて、伊丹たちを取り巻くキャラを
必要最低限まで減らしたことが、テュカと伊丹の物語性を深めていたと思います。
デリラが出てこなかったのはちょっと寂しかったですが…。

雑味を減らし、スポットライトの当て方が巧みだったので、
伊丹たちが、非常に困難な炎龍討伐に向けて覚悟を決め、旅立つ流れが、
1話分という短い尺ながらも自然なものに感じられた。

伊丹の背中を押すことになった、エルベ藩王国のデュラン王との
初対面のシーンもなかなか味わい深く好かったです。

<伊丹のトラウマ>
残念だったのは、伊丹の学生時代の回想。
中途半端な描き方で原作未読だと解り辛いかもしれません。

アニメでは、もうあれ以上は描写しない可能性があるので
ネタバレというより、補足のつもりで書かせてもらうと…

伊丹の父親は、伊丹が中学の頃、
家庭内暴力が原因で妻である伊丹の母親に刺殺されます。

法廷では正当防衛が認められ無罪になったものの、
母は自責の念や罪悪感のあまり精神を病んでしまう。

病は改善されることはないまま母子家庭となった伊丹家。
伊丹の高校時代、アニメでも描かれたあの失言で
彼の母はついに精神崩壊。
彼は母の焼身自殺未遂の現場を見ることになってしまう。

アニメでは、焼身自殺までは触れられていない。
また、20年前ということになっていたので、
中学時代に既に母の精神崩壊を起こしたことに
設定変更したように見受けられます。

母は現在、措置入院として精神病院に入院中。
(措置入院とは、入院させなければ自傷他害のおそれがある場合について、
これを都道府県知事の権限と責任において強制入院させること。)

家庭内暴力と自分が母親を極限の精神状態に追い込んでしまった、というトラウマ…
私が伊丹というキャラに魅力を感じられるのは、そんな設定があるから。

重い過去があるからこそ、他人に本当に優しい大人の男、伊丹耀司。
この設定は、今迄と今回の伊丹の行動原理を察することができます。

理不尽な暴力には、立場を忘れるほどに許せず思わず手が出てしまうような彼。

自分を家族として慕ってくれる心を病んだテュカを、任務放棄してまでも救おうとする彼。

一身上の都合で部下を死地に追いやることは絶対にしたくない彼。

彼を慕う異性が多いにも関わらず、踏み込んだ関係を自ら積極的には出来ない彼。

ならば、現実から離れた、夢とロマン溢れるオタクの世界という
安らぎの場が彼にとって必要不可欠なのも理解できます。

単なるモテモテのラッキーなオタク、という設定だけだったら
それほど魅力を感じられないキャラだったかもしれません。

もしかすると、苦労した大人で、人の痛みがよく解るキャラだから
イタミという名前が与えられたかもしれませんね。

次回、いよいよメインキャラたちによる本筋スタート。
炎龍編は、事前の分類上、第18話までらしいので残り3話で決着つけるのかな?
{/netabare}
★ 第16話「炎龍再び」{netabare}
コミック第6巻:第39話「デリラの決断」、第40話「自衛隊、動く」
第41話「ダークエルフの谷」より(第6巻終了)

動乱編のための伏線も織り込んでの炎龍バトル第二弾の巻

前回でも感じましたが、原作のまとめ方に関しては、
コミックと比べてしまうとどうしても薄味な印象が拭えません。
尺の問題からやむを得ないんですけど…。

でも構成力は素晴らしい。

魅せ所のポイントを決して外さないので30分はあっという間。

作画に力入っていてた炎龍のシーンは非常に迫力ありました。
炎龍、ロウリィ、ファントムの真に迫る躍動感が見事です。

ゴジラのような下半身デブな炎龍。
そんなキャラデザが効を奏し、地上に降り立った時の威圧感も圧倒的。
ドラゴンというより、まさに怪獣です。

今回で、作画評価を満点で更新しました。
{/netabare}
★ 第17話「決戦」{netabare}
コミック第7巻:第42話「龍の巣」、第43話「死闘」
第44話「炎龍墜つ」、第45話「冥王の使徒」より(第7巻了)

炎龍バトル第三弾にして決着。
今回、第7巻の内容を駆け足で一気に消化しました。
せめて2回に分けて丁寧に描いて欲しかった所です。

一番残念に思ったのは、尊い犠牲者になったダークエルフの援軍が
人物描写がごっそりカットされ、ほとんどモブ化してしまったこと。

その変わり前回同様、作画が非常に素晴らしく、
バトルのテンポも良く、目が離せないほど観応えありました。
おかげで、いろいろ簡略化されてる割には意外と濃厚な印象が残りました。

<死ね!くそったれのトカゲ野郎>
レレイのキャラが一瞬だけ別人になるクライマックス。
実はこの台詞、原作の中でも非常にインパクトあったので
これを聞くのがちょっとした楽しみでした。
アニメで再現してくれてうれしかった。
ただ、もうちょっと感情を押し殺した方が好かったかな。

今回と前回、原作からのカットが多く展開が駆け足すぎて
興ざめした部分も多々あったので、今回で物語は5.0→4.0に評価下げました。
{/netabare}
★ 第18話「魔法都市ロンデル」{netabare}

<伊丹の運の強さと彼のハーレム絶好調!>
炎龍討伐を果たし、無事アルヌスへ帰還した伊丹たち。
伊丹は、任務放棄を冒したため隊長職は解かれ、2週間の停職処分となった。
反面、日本人拉致被害者救出の功績も認められ防衛大臣から一級賞詞も与えられる。
さらには、炎龍駆除の功績によりエルベ藩国、ダークエルフの部族などから感謝され
様々な形での報酬を得ることになった。

停職解除後は単独での資源状況調査を命じられる。
特地を好き勝手に移動して資源を探すという自由な役割。
現地協力者として、レレイ、ロウリィ、テュカ、ヤオも雇うことが認められて同行可能。

さっそくヒロイン4人を引き連れ、
導師号を目指すレレイの学会発表のついでもあって魔法都市ロンデルに向かう。
そこでは、レレイの物騒な姉と遭遇、ひと悶着起こすことになる。

一方、炎龍討伐はあらたな波紋を呼ぶ。
ゾルザルとテューレによる陰謀がうずまき、きな臭さの増す特地であった…。


OP前のアバンタイトルまでが炎龍編で、それ以降は動乱編。

今回と、次回も予定のロンデルでのレレイの姉のアルペジオとのエピソードは、
原作コミック第8巻では描かれていませんでした。

アニメは、この回含めあと残り7話分。
アニメで未消化のコミック版の残りは、2016年2月現在、第8巻+α(未出版分)しかないので、
ここからはオリジナル小説(本伝、外伝)の素材から限られた話数で構成していくのでしょう。

実は小説に忠実なら、動乱編だけでは、ゾルザルとテューレとの決着はまだつきません。

最終回を一体どう締めくくるのか。
動乱編以降のアニメ化未定でのオンエア中の今、
アニメがいろいろ宙ぶらりんで終わってしまう可能性もあります。

もし二期実現の目処が立っていないのなら、
アニメオリジナル展開でも構わないので上手くまとめて欲しいところです。
期待半分、不安半分で最後まで見守りたいと思います。

原作と比べてしまうと構成や演出に不満はありますが、
アニメでのメインの3人のヒロインや、ピニャ、シュリーは原作以上に可愛い。
また、前回初登場のジゼルなど、他の多くのキャラも魅力あるので観てて楽しい。
炎龍も素晴らしかったので、今回でキャラ評価を4.5→5.0に引き上げました。

今期中に、ロウリィの苦手とする冥府の王ハーディ神も登場しそうですね。
とりあえず次回、壮絶な姉妹バトルが観られそうで楽しみです。
{/netabare}
★ 第19話「危険な姉妹」{netabare}

現状は、ゾルザル主戦派vsピニャ講和派&日本、伊丹一行vs笛吹男の
二つのドラマが同時並行で描かれています。


テューレの暗躍により毒を盛られ意識不明となった皇帝。

この機に乗じ、クーデターを起こした主戦派ゾルザル。
彼は、帝国内の日本との講和派を弾圧、政治の中枢から排除することで元老院を掌握。
実権を手中に収め意のままに国を動かそうとする。

その状況でなす術もない講和派の皇女ピニャは孤立。
現状を憂い、唯一頼りな次兄ディアボに助力を求めるが彼は首都から逃げ出し途方に暮れる。

また、レレイは炎龍退治の英雄としてプロパガンダにその名を利用された。
そして、テューレは笛吹男(バイパー)を雇い英雄レレイを亡き者にしようとする。
笛吹男とは、人心掌握巧みに暗躍し、自ら手を汚さずターゲットを仕留める狡猾で超一流の暗殺者。

一方、ロンデルでは、街中でのはた迷惑なレレイvsアルペジオの喧嘩が始まる。
レレイ初登場時、カトー老師から「どうせのっかるならボン、キュ、ボンのレレイの姉」
と言われたほど容姿の成熟度はアルペジオが勝る。
しかし、8歳年下にも関わらずそれ以外は何事も敵わない妹に対する長年のコンプレックスがあった。
つにその確執が、姉を差し置き導師号に挑む妹との再会で爆発、火がついてしまった。
そのどさくさに紛れ、笛吹男の差し向けた魔の手がレレイに及ぶが……。

ゾルザルとテューレを中心に、情勢はあらたな動乱を生み出そうとしている。


バトルシーンは今作の最も得意とするところ。
姉妹喧嘩のシーンは流石でした。
レレイ1番大好きの私としては今回は大満足!
{/netabare}
★ 第20話「こいびと」{netabare}

12歳の令嬢シェリーに降りかかる突然の悲劇。
そこで明らかにされる彼女の運の強さと天才的な駆け引きの才能。
彼女の必死の行動は、結果的に戦争への引き金になってしまったようだ。
しかし、彼女は将来的に日本と帝国の外交上の重要なキーパーソンになっていくかも。

今回は、伊丹一行の出番は冒頭のみ。
まるで伊丹に感化されたかのような外務省官僚の菅原の男らしさが光る話でした。

今回は、1話の中で描くべき人物を絞り込んだ構成が効を奏し、
原作のいい部分をうまく再現していてとてもいい出来だったと思います。
{/netabare}
★ 第21話「デッドライン」{netabare}

前回同様、コメディ要素がほとんどなしのシリアス回。
いろいろなキャラの思惑が複雑に絡み合い展開する人間ドラマ。
特に今回は、描くメインキャラが明確だった前回と対照的に
群像劇の色合いが濃厚でした。

今回は、政治、利権、復讐などをめぐる人間の醜さ、愚かさをクローズアップ。
暗愚なゾルザルや、保身に余念のない森田首相、偏見だらけのジャーナリストなど、不快に感じるキャラでお腹一杯。
フィクションでも妙にリアルな生々しさ。
萌えや癒しを重視するアニメファンの一部の方々にとっては賛否両論ありそう。

しかし、伊丹や菅原を温かく見守り、必要とあれば
しっかりフォローしてくれそうな有能上司、権力者キャラ、
嘉納外務大臣や白百合副大臣、狭間陸将などが、
地味ながらも頼もしい存在に描かれたのが今回の救いですね。

次回、いよいよゾルザル派に対し自衛隊の実力行使が見られそうな予感。
今回再登場のニュースレポーターの栗林妹も活躍の場があるのかな?
{/netabare}
★ 第22話「奴隷服を着た皇女」{netabare}

相変わらず笛吹男に振り回される伊丹一行、攻防に疲弊した薔薇騎士団。
そしてとうとうピニャ殿下も囚われの身に。

話しの引きはとても上手い脚本だと思います。

19話~今22話に亘って、レレイのバトルシーンと菅原の決断以外は
カタルシスがなく、ストレスの鬱積もマックス。
今回のラストでようやく自衛隊と伊丹一行が帝都に向かい動き出した。

原作改変により残り2話でゾルザルとテューレの決着を前倒しにして一応の決着をもたらすのか?
それとも、原作通りに「俺たちの戦いはこれからだ」で終わってしまうのか?

個人的には『アルスラーン戦記』ように
「俺戦」で終わって1年以内に二期が欲しいところ。

・今迄が細かいところは別として大筋上は本伝の原作に忠実だった。
・一期は全24話で動乱編迄と明確に描く範囲を限定してる。

以上から個人的に、残りの総撃編・冥門編も作ろうという、
制作者の意志を感じ取れるのが今のところの救いです。

ロウリィの口からよく名前の出されたハーディとの絡みもまだだし、
ゲートの謎にまつわる伏線も回収出来てない。

原作付のアニメでは、原作ファンはどうしても期待値上がってしまう。

もし残り2話に、話を詰め込みすぎたり、
続編望み薄な無難な最終話で締めくくるようでは、
観終わった後にアニメの物語評価は下げざるを得ないでしょう。
{/netabare}
★ 第23話「空挺降下」{netabare}

無駄のない作戦行動を実行し、戦果を上げる自衛隊は頼もしい限りです。
これをご覧の自衛官の皆さんは、ご自身の職に誇りと自信を持たれることでしょう。
日々の国防の任、ご苦労様です。

ただ、自衛隊をせっかく取材できたんだからと
あれもこれも入れよう的な欲張りな脚本と演出だった気がして
今回は、ちょっとしらける部分がありました。
伊丹一行が帝都に到着間に合わずパッとしなかったこともあり
丁寧すぎる自衛隊描写に広報アニメ臭が若干漂う。

一番気になったのは、空挺部隊の降下時の機上のシーン、
特に、機上でお礼を言う件などアニメで描く必要なかったと思います。
自衛隊を格好よく描こうとすること自体はいいんですが
リアルとファンタジーの配分を間違えると、
ふと我に返って話に没入できなくなります。

次回はとうとう最終話。

伊丹たちの活躍をビシッと決めて
上手くまとめて欲しいところです。
最終話こそ、伊丹やヒロインたちの活躍を期待します。
{/netabare}
★ 第24話(最終話)「斯く戦えり」{netabare}

22,23話としばらく不満が続いたものの
最終話は、かなり楽しめて今迄の不満もどこかに消えました。

実は、原作(動乱編)と同じような締めくくり方だと
面白くないだろうと思っていて、最終話はちょっと不安でした。

<ロウリィ、レレイ、テュカと伊丹のパーティがメインでこそ面白い>
大好きなレレイの見せ場もしっかりあったのもポイント高い。
国境超えたカップル4組成立と、明確に描写したのもよかった。
続編あればボーゼズの愛娘、舞ちゃんにも会えるかも。
状況は殺伐としたままなのに、ちょっと和ませてくれてひと安心。

しかも、1話の冒頭と同じ状況+ヒロイン3人で締めくくるとは…
上手い締め括り方ですね。

梨紗の思わぬ登場もいい。
ヒロインたちがいつもの衣装で日本に来たらああなるのは当然。
まあ、ギャグなのでツッコミは無粋です。
ロウリィ様、そりゃ警察に連行されますよー。
パトカーのトランクからハルバートが飛び出してるのがwww

1クール時のOPで最後を締めたのも、
ありきたりな構成ながらベリーグッド!!

<続編ありき、俺戦エンド>
厳密には「女帝ピニャvsゾルザルの戦いがこれからだ」エンド。
私は、中途半端かつ強引な形ですべて決着などという終わり方より、
こっちの方が断然いいです。

嫌みなジャーナリストや栗林の妹など、
続編がないと登場させない方がよかったかなと思ったキャラもあった。
ハーディとの出会い、ジゼルや紀子などの今後など、
ゾルザル派との戦い以外に描くべきことは山ほどある。
テューレの悲しみの記憶を描いたのも、続編あること前提だからでしょう。
次巻、総撃編以降にテューレの物語が本格化しますので。

ゆえに、続編なければ中途半端過ぎて非常に悲しいパターンではあります。
{/netabare}

<後半クール:第13~24話の総評>{netabare}
コミック版第8巻から小説での外伝の話も加わるので
アニメでは、レレイの義理の姉アルペジオとのエピソード以降、
本伝の流れに沿って話が進みました。

どうしても描く範囲が広がると、ダイジェスト風味で物足りなくなる。
個人的には、1クールを炎龍編のみで丁寧に描いて欲しかったところです。

<キャラ描写の不満と良かった点>

一番の不満は、炎龍バトルのクライマックスが尺足らずで
尊い犠牲者となったダークエルフたちのキャラに深みがまったく無くなった点。

次に、伊丹と彼の母親との過去の確執描写もあっさりし過ぎた点。

コミック読んだ時、心温まり好きだったのにカットされたシーン。
炎龍討伐後に、伊丹はヤオを含むヒロイン4人と梨紗の合計6人で
車で母親の入院する病院にお見舞いに行く…
伊丹は、テュカを救うことでひとつのトラウマを
乗り越えたように思えた味わい深いシーン。
私が密かに期待していたのは、全24話をこのシーンで締めくくることでした。

他にも、デュラン王が炎龍討伐時に自衛隊に同行する件や
16話の柳田とデリラの件も簡略化しないで欲しかった。

以上のように、残念な点は多々ありましたが、
今クール新登場のキャラでは、特にシュリーがシリアスな役回りで
出色の存在感を放っていて一番魅力あった。
菅原と彼女の試練は、コミック版では描かききれていない部分の
映像化だったこともありとても好感持てました。
{/netabare}

以下は、さらに放映前に初投稿したものです。(2016.01.02 13:26)
これもアーカイブなのでタグで閉じます。
{netabare}
★★★★☆ 4.1
物語 : 5.0  作画 : 3.5  声優 : 4.5  音楽 : 3.0  キャラ : 4.5

放映前の物語&キャラ評価は、原作での評価です。

物語のゴールも明確だし、炎龍とのバトルシーンなど
炎龍編はアニメ化に最も向いている巻と思います。

一期の構成から察するに、
おそらく原作上の炎龍編をアニメ向きに毒抜きすることはあっても
改悪することはないと信じたいので評価高め。
作画評価も炎龍編PVでかなり期待できそうなのでやや高め。

異世界ヒロインズ・・・
今はレレイ、ロウリィ、ピニャにまた会えるのが非常に楽しみです。

伊丹の活躍も一期以上となると予測できるし、
一期では影がまだ薄かったテュカ、ヤオもどう描かれるか。
PVもいい感じで期待値どんどん上がってます。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 33

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

原作よりも政治色薄目(それでもTVアニメとしては濃い方?)

※本レビューを読む場合、原則として1クール目視聴済みであることを前提としています。

分割2クール作品の2クール目。原作は同タイトルのライトノベル(柳内たくみ著)。

原作(書籍版)は下記のとおり。下記は単行本形式での刊行単位で、各巻を上・下巻に2分割して刊行された文庫版も存在する。

文庫版にはカラー口絵が付いており、アニメ班のキャラクターデザインは主に文庫版イラストに基づいたものと思われる。

本編5冊:<接触編>、<炎竜編>、<動乱編>、<総撃編>、<冥門編>
外伝4冊:<南海漂流編>、<黒神の大祭典編>、<黄昏の竜騎士伝説編>、<白銀の晶姫編>
外伝+(プラス)1冊:<特地迷宮攻略編>

外伝4冊は事実上本編5冊の続編であり、いわゆる通常の意味の「外伝」は外伝+の<特地迷宮攻略編>のみである。

本作2クール目は原作の<炎竜編>1クール目残り(6話)+<動乱編>(6話)で計12話構成となっている。

2クール目は1クール目に引き続いての視聴で、視聴時に原作の本編5冊+外伝4冊&外伝+を読了済み。

1クール目終盤以降、皇女ピニャの仲介により日本政府と特地の帝国は非公式ではあるが外交交渉を持てる状態になっている。

2クール目序盤で炎竜退治には出かけるものの、この戦闘でも大規模な部隊動員は様々な事情によりできず、1クール目よりも「自衛隊無双」度は低め。

帝国が<講和推進派>と<徹底抗戦派>に分裂しかけており、この状況下で日本政府が「帝国との講和」という政治目標を達成できるかが物語のカギとなる。

特に<動乱編>以降、原作では地球側の各国の特地への介入を日本政府が防ぐ描写が増えていくが、アニメでこのあたりの細かい描写は省かれていると言って良い。

また<動乱編>で2クール目を終了するにあたり、原作では帝国側の状況が落ち着かないのでアニメオリジナルエンドに近い感じで<動乱編>終盤が原作からかなり改変されている。

おそらく2期目の制作は期待できないためこのような形になったと思われるが、原作の政治面や文化面の描写に面白みを感じている私としては、2クール目については1クール目よりも評価を下げざるを得ない。

1クール目終盤で新キャラとして追加されたヤオも、結局「原作に居るから居るだけ」みたいな感じになってしまい、アニメではあまり「ヤオの不幸体質」が実感できないので残念な感じがする。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 41
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

私はファンタジー側の住人です(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
自衛隊が異世界でドンパチ無双して、主人公がハーレムウハウハするアニメの2期です。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「自衛隊がタイムスリップして、オーバーテクノジーを駆使して大活躍する」というモチーフ自体は、これまでもいくつかあったと思います。半村良さんの「戦国自衛隊(小説)」や、かわぐちかいじさんの「ジパング(漫画)」などは有名どころですね。

「GATE」は、タイムスリップではなく異世界モノですが、同じようなもんです。すでに似たアニメに「アウトブレイク・カンパニー」がありますしね(アウトブレイクは文化的侵略でしたが)。設定が注目されることも多いですが、今述べた作品は全て観ているので、私は「ふ~ん」という感じでした。

「GATE」を見る場合、主に二通りの見方があると思います。現実の法律や外交、自衛隊の存在意義などを踏まえ待つつ観る「社外派アニメ」としての側面。もしくは、異世界と現代の争いを純粋に楽しむ「エンターテイメント作品」としての側面。

前者で観ると、例えば1期で銀座が攻められ、国民に被害が出たことから、日本は「自衛」を建前にし、あくまで「外交的解決」を目指していますが、現実的にはただの「侵略」だということが気になりますね。「外交」も、「武力を背景にした交渉」が基本で、対等な交渉とは言えませんし。このへん、集団的自衛権の拡大解釈やら、安倍さんの政治姿勢やら、何かと訴えがありそうです。

でもまっ、私はその辺、あまり知識がないですし、そもそも興味も薄いので、気にしていませんでしたw

私は後者の立場で楽しんでいました。なんか、ハリウッド映画を観るような感じ。単純に、ミリタリー格好よし! 剣と魔法格好良し! それが融合すると、最高! てな感じです。

が、心情的には帝国含め、ファンタジー寄りでしたw 如何せん、ロードス島戦記を愛する者としては、剣と魔法にもっとがんばって欲しかった(笑)!

例えば、単純な武力では勝てなくても、武器なしの身体能力では(毎日鍛えてるわけだから)勝てるわけだし、数は圧倒しているし。それに、魔法の中には精神操作系とか、姿を消す系とか、現代の科学を凌駕するものもあるはずだから、その辺を上手く使えれば、もう少しなんとかなったのでは?

個人的ベストシーンは、シェリーと菅原の結婚発表の場面! 別にロリ属性はないがw、シェリーの聡い感じは元々好きだったし、菅原も男らしくて良かった(犯罪臭いがw)! 菅原、ちゃんと責任とれよ(笑)

ベストバトルは、レレイVSアルペジオ戦w アルペジオ、好きだわ~。あの、ダメだけど芯にある優しさや強さ。最近、(このすばのアクアなど)ダメな人にばかり萌えている気がする(笑)

ただ、最終話付近の、自衛隊による敵軍の虐殺は、正直に言って不快だった。問題提起をしたいのだろうけど、作風に合わないと思う。だったらもっと、最初から社会派アニメに寄せていかないと。

それに、2期の最初のあのエロシーンも、(後々の大事な伏線になったとはいえ)作風に合っていなかったな、と。特に、最初にヤルことではないな、と。そこはマイナス評価です。

そこが残念ではありましたね。
{/netabare}

【余談~ ロードス好きの視点から ~】
{netabare}
ファンタジー好きとしては、一方的に負け続け、色々残念だった本作。

でもまあ、炎竜退治とか、ずっとロードスを思い出してニヤニヤしていました。原作者か監督か知らないけど、確実にロードス島戦記読んでるでしょw ファンタジー側の類似点挙げればきりがないけれど、特に、ロードスの中でもかなりページ数をかけて描かれた「魔竜(炎竜)シューティングスター」との対決。火山の火口に住んでいるのは定番として、ダークエルフ達の狼狽ぶりには、ニヤリ。あれは、ダークエルフがただ恐怖で混乱したように想われますが、多分違います。これまで炎竜と幾度か対峙し、死を覚悟した戦士達なので、あそこまでビビるのは不自然。しかし、ロードスでは、ドラゴンの固有スキルとして、「ドラゴンの咆哮」があり、これは、「竜の鳴き声は、人の心を恐怖に陥れるという、一種の魔法」として扱われ、同作では、「ドラゴンブレス(炎)」以上に厄介なものとして描かれています。なんか、そんな裏設定があったのかな(笑)

勿論、ただのパクりなんかではなくて、レレイの魔法(と隠れた本性w)は格好良かったし、テュカの雷撃魔法→C4の流れは心が熱くなった(ただし、ファンタジーファンからすれば、エルフの使う精霊魔法はその場に働くマナの力、つまり場所に大きく影響されるのが定番。あの場所は火口だから、火と土の精霊の影響が強いはずだけど、その中であのレベルの雷魔法は撃てるのかが疑問。空が見えていて曇っているから、ギリギリOKか?)。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 29

74.2 18 暴力アニメランキング18位
デュラララ!!×2 承(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1126)
6976人が棚に入れました
あれから半年……僕らは何も変わってない、はずだ・・・
 
池袋の街を巻き込んだ抗争から半年――。
街は平穏を取り戻し、変わらぬ日常を過ごしていた。
高校生は青春を謳歌し、池袋最凶は仕事に勤しみ、情報屋は新たな画策に心躍らせ、都市伝説・首なしライダーは街を駆っては白バイ警官に追われ……。
しかしそこには非日常が紛れ込む。徐々に色を濃くしていく異分子達によって、街はさらなる混沌に陥っていき……。

声優・キャラクター
豊永利行、宮野真守、花澤香菜、沢城みゆき、福山潤、神谷浩史、小野大輔、中村悠一、梶裕貴、高垣彩陽、寺島拓篤、下野紘、M・A・O、小野友樹、山口勝平、金元寿子、喜多村英梨、岸尾だいすけ、藤田咲、大塚明夫、堀江一眞、小林沙苗、伊瀬茉莉也、福圓美里、小西克幸、大塚芳忠、藤原啓治、黒田崇矢、小野坂昌也、久野美咲、加瀬康之、飯塚昭三、森川智之、三上哲、種﨑敦美、梁田清之

ゆりなさま さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

竜ヶ峰帝人の怖さ。

待ってましたデュラララ×2ヽ(*´∪`*)ノ"
待ってました折原臨也がまた観れる日々。

OPの作り方は1期と同じ形で嬉しい♪
EDもセルティの黒い影でみんな繋がってる作り方でこれまた嬉しい♪

相変わらず賑やかなデュラララの舞台池袋。
それから個性豊かな新キャラ達の登場。
セルティと新羅のより愛が深まってるような良い雰囲気。
キャラ達もどんどんいろんな繋がりができ・・

4話でのセルティ&新羅家にてみんなで鍋シーンはとても
観ていて微笑ましかったです。
(鍋参加メンバー 帝人、杏里、静雄、門田、遊馬崎、狩沢、渡草、誠二、美香、エミリア)
なんかここでの鍋食べてる静雄の顔可愛かったっwちょっとレア感☆
セルティ&新羅のイチャイチャに胸きゅん♡

全話通して、4話の鍋が一番好印象かな。
で、10話あたりからの門田VS千景のバトルは痛々しい殴り合いでした!
さらに最終回の臨也のシーンに臨也ファンの私としては衝撃。
いつかはとか思ってたけど・・。嫌だなー。
さらに最終回での青沼と帝人のシーンで帝人の怖さを感じました。


大好きな臨也をまたこうしてTVで観れるとは私はとても嬉しいですヾ(●´□`●)ノ
デュラララ×2!!分割3クールで原作第一幕の全てを描ききる・・
原作読んでませんが次は7月から〜またアニメでたっぷり楽しみたいです。
あ!映画やりますよね!観に行きたいな〜って思ってます♡

読んでくださりありがとうございましたヽ(o´д`o)ノ。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 48

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

タイトルなし

「何が面白いの?」って思う人も多いのですが、
絶妙な安定感と程よいストーリー進行で、ついつい見てしまうんですよね~^^

特にストーリー自体にひねりがあるわけではないんですけど、
なんか見ちゃうんですよね。

今期は一杯新キャラ出てきましたが、キラリと
光っていたのはヴァローナでした。

静雄や園原さんとかと比較しちゃうとフツーの人なのですが、
人間としての枠の中ですごい頑張ってました。

次によかったのは折原姉妹でした。
次期ではもっと活躍してほしいなぁ^^

投稿 : 2024/04/27
♥ : 49

DarkAngel さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

い~ざ~や~(´∀`)

2期開始されましたがやっぱこの雰囲気好きですね
好みで分かれそうですが、初見さんは特に意味不明な部分が多いかもしれません
でもチャットやセルティさんと交機のバトルなど、1期から引き続く部分もあって楽しんで観ています
今期から登場人物が増えて原作未読の私なので今後の展開が楽しみです
だいぶ電波キャラな臨也妹達が活躍しそうですがレギュラーメンバーと新メンバーとの絡みなども期待してみたいと思います

投稿 : 2024/04/27
♥ : 6

75.6 19 暴力アニメランキング19位
鬼灯の冷徹(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1249)
6658人が棚に入れました
これは地獄のお話。戦後の人口爆発、悪霊の凶暴化、地獄に亡者があふれかえった今日、人手不足に喘ぐ地獄は前代未聞の混乱を極めていた。そんな中、あたふたする閻魔大王に代わって、さまざまな問題の後始末をする陰の傑物が。彼の名は閻魔大王の第一補佐官・鬼灯。亡者から仕事をサボる閻魔大王まで容赦なく呵責する鬼灯の、忙しくも案外楽しげな地獄の毎日が今ここに登場!

声優・キャラクター
安元洋貴、長嶝高士、平川大輔、小林由美子、後藤ヒロキ、松山鷹志、柿原徹也、青山桐子、種﨑敦美、喜多村英梨、上坂すみれ、遊佐浩二

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

青鬼院蜻蛉 「この作品が好きなお前は・・・Mだ!」 

原作:マンガ 未読

全13話

ジャンル:地獄の日常シュールギャグ


このお話は閻魔大王第一補佐官・鬼灯のドSっぷりを中心に
地獄の沙汰とあれやこれを描くものである。


感想

シュールギャグですね~
時々パロディーも入っていて笑えます。
それに、鬼灯さんの閻魔さまの扱いが酷すぎてw(笑)
あれじゃあ、鬼灯さんが地獄を回してるって感じです^^

好きなキャラは、やっぱ鬼灯さん
能面のような顔だけどイケメン
博学で礼儀正しいのも好感持てます
でもドSって所が魅力的w
CV安元洋貴さんの低い声も渋くて素敵ww ^^

結構女性ファンが多そうな気がします^^

1話完結型なので、見落としても問題ないし
毎週、頭空っぽにして、気楽に笑って見れたので好きな作品でした。


シュールギャグが好きな人や、Mの人にはオススメです ^^


追記:最近 途中からですが、原作が掲載されてる「週間モーニング」を
   喫茶店でモーニング注文して読むようになりました。 ^^


PS:タイトルの青鬼院蜻蛉(しょうきいん かげろう)とは「狐×僕SS」に出てくるキャラです^^
  この作品が好きな自分は、やっぱMなのかな・・・?^^;

投稿 : 2024/04/27
♥ : 57
ネタバレ

沙祈 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

鬼灯の冷徹

1話二本立てで日本の地獄の日常を描いたアニメ。全13話
パロディがあったり、たまにジブリ映画の台詞が入ったりする。
童話や歴史、神や悪魔が登場したり、しなかったり。

鬼灯の低温ボイスが心地良かった。

各話感想↓
1話 地獄大一番/地獄不思議発見
{netabare}桃太郎。ぶさいく…。
犬と可愛い。
地獄なので暴力で解決しましょう。
簡単に刀折れた。
綺麗な桃太郎。

怖い金魚。
現世と繋がるTV。
金魚草コンテスト。絶妙に気持ち悪い。{/netabare}

2話 鬼とパンツとカニ/地獄の沙汰とあれやこれ
{netabare}熟女の写真集…遠慮しておきます。
茄子可愛い。
呪われそうなオーストラリア土産。
パンツの話ばっかり。
ラムちゃん!
お香さん可愛い。

サタン登場。
うっかり滑って落ちる。
サンタさん。あほの子な犬。
金魚草食べる!?
サタン逃げた。{/netabare}

3話 白澤/いかにして彼らの確執は生まれたか
{netabare}おバカな犬。トイレの水…。
鬼灯起こすの怖い。触っただけで起きた。凄い寝癖。
バルス!
徹夜の成果…これか。

ボールペンが大理石に刺さった!
豪華すぎる大会の参加者。
くだらない賭けだった。
ニューハーフ…。{/netabare}

4話 美男にもいろいろある/かちかぢごく
{netabare}あほ犬。
怪談…怪談?
提灯が喋った!飛んだ!
残念なイケメン。
可愛いショタ源義経。
力士になりたい源義経。

慈悲はない。
怖い絵本だった。
うさぎ可愛い。
めっちゃうまいパラパラ漫画。{/netabare}

5話 龍虎の二重奏/精神的運動会
{netabare}似た者同士。先手必勝。
これが牛頭…。そして馬頭。

100回目の運動会。
バズーカ。
公開処刑だ!
誰かのヅラ…慈悲はない。
ケルベロスが相手!即効で棄権。いきなりの無茶ぶり。
リハだった。まさに鬼。{/netabare}

6話 地獄アイドルピーチ・マキ/右腕のブルース
{netabare}清純派アイドル…?
地味な鬼灯。金魚派。
完全に狙ってた写真。
駆け込み電車(こじ開ける)
万引き婆ボコリすぎ!亀甲縛り。
上司の子供産まれた!おめでとう。

ベルゼブブ登場。
胃液吐かないといけないのか…。
メンタル弱い。
メイド可愛い。サタンの趣味だった。{/netabare}

7話 男と女と衆合地獄/地獄式鍼灸術と浄玻璃鏡の使い方
{netabare}手洗い大変そう。
目移りが凄い茄子。
ドMな唐瓜。

ベルマークだけ…。地味にせこい。
ぎっくり腰 閻魔大王。
めっちゃ血が出ている。
もどかしい監視カメラ。
電圧が凄い。蹴りで治ったぎっくり腰。{/netabare}

8話 えげつなき戦い/地獄三十六景
{netabare}胃に穴が開く…。
アイドルにあるまじき顔をしてる。
天然路線。
細かい鬼灯。電話番号欲しいのか。
熟女の写真集でにゃん集長が犠牲に…。

芸術だ…。呪いの絵!?
茄子の壁塗り。
前のは葛飾北斎…。凄くもったいない。
ど根性ガエル。{/netabare}

9話 酒と女でダメになる究極の例/溢れ返ってきたヨッパライ
{netabare}最低だこの男。
ぼったくりの店。しかも昨日行った。
指名料高い。

ヤマタノオロチが雑用。
鬼灯カッコいい。閻魔大王は目立つ邪魔!
嫌な酒飲み。
ヤマタノオロチ凄くでかい。{/netabare}

10話 十王の晩餐/ダイエットは地獄みたいなもの
{netabare}地獄の沙汰も金次第。
コアラのマーチ率凄い。
舌を抜くだけ!?エグイ。
懇親会。豪華な料理。
隣の芝生は青い。従順な他の補佐官の服従姿勢。うちはうち、よそはよそ
供物もったいない。
映画ルパンのクラリス!?ルパン死んだの!?

閻魔大王が太った。シロもか。耳が痛い話。
遭難。かまくら作ってから遊ぶみんな。大丈夫か…。
大王、また太る。そして無限ループ。{/netabare}

11話 一寸だった法師/お山の泥沼姉妹
{netabare}漢字が読めないシロ。紙芝居になった。
鬼が閻魔大王。一寸法師が鬼灯。
元・一寸。過去の人扱い。
お姫様可愛い。
地獄が回収してた不思議道具。
子供は残酷。
閻魔大王が壊していた。

実写みたいな背景。
花粉きもい…。
不法投棄はダメだよね。
サクヤ姫可愛い。
岩姫返品。お局様になっていた。
サクヤ姫可愛い。(大事な事なので2回)
富士山噴火するのか…。
イケメンに弱い。
鬼灯ドSだった。
脳味噌汁…岩姫なら飲めそう。{/netabare}

12話 レディ・リリスとその夫/中国現世に妖怪が広まった訳
{netabare}リリス。人類初の離婚。そして出来婚。
ルシファー。堕天使…戻して。
どんな男でも誘う…ストライクゾーン広すぎ。
無言で分かり合う白澤とリリス。
怖い本能の鬼灯。
独身と既婚で勝ったと思っているベルゼブブ。真っ白に老けて灰に…。

しりとりしてた。
黄亭という皇帝に捕まった白澤の過去。
4000年前の鬼灯なんだか可愛い。
出会っていた鬼灯と白澤。
元凶鬼灯だった。{/netabare}

13話 盂蘭盆地獄祭/雑談閻魔大王
{netabare}満喫してる鬼灯。
夏休み。ホワイト企業。
太鼓泣いてる。

凄い色の飲料…。
閻魔大王って元人間なの!?
孫ほんと可愛い。
金魚草エキス…うわぁ。EDの金魚死亡。顔が金魚に…。あ、戻った。
閻魔大王弱い。
そしてEDの動かないトロッコ。{/netabare}

2015/08/24ニコ生一挙放送視聴 アンケート↓
とても良かった:95.8%/まぁまぁ良かった:3.1%/ふつうだった:0.6%/あまり良くなかった:0.2%/良くなかった:0.3%

投稿 : 2024/04/27
♥ : 2
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

こんな楽しい地獄なら行ってみたくなっちゃう!?

原作未読。

【物語】
地獄を舞台にしたコメディ。
閻魔大王の第一補佐官を務める有能かつドSな鬼神の鬼灯と個性豊かな仲間たちの日常を描いた作品。

{netabare}主人公の鬼灯は、上司(閻魔大王)からの信頼も厚く、仲間や部下からは慕われる”好人物”。

閻魔大王をはじめ、自分より上位の者を、ドSで情け容赦なく扱う様が面白い。
逆に、格下の者に対しては意外と優しく接していたような気が・・・。

このギャップが魅力かも。{/netabare}

【作画・音楽】
とても個性的。
どちらも作品にイメージに合っていたと思います。

【声優・キャラ】
鬼灯役の安元洋貴さんと、閻魔大王役の長嶝高士さんの掛け合いは最高だった。
桃太郎の犬・シロの喋りや動き、表情に、いつも和みっぱなしでした(笑)。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 39

72.6 20 暴力アニメランキング20位
CANAAN カナン(TVアニメ動画)

2009年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (969)
6053人が棚に入れました
渋谷で起こった大規模テロから2年。少女・カナンは、上海で対テロリスト組織の依頼により、武装集団「蛇」に対抗する日々を送っていた。渋谷テロの実行犯と目される「蛇」の首領・アルファルドは、かつてカナンと共に戦った仲間でありながら、現在は袂を分かち、南アジアで潜伏を続けている。
一方、フリーライターの御法川は、日本の三流雑誌社「ヘブン出版」の取材で、カメラマンで助手のマリアと共に上海へ向かっていた。マリアはそこで、中東で知り合った少女・カナンの気配を感じる。
華やかさと猥雑さが交じり合う"魔都"上海。かつて渋谷を震撼させた"ウーアウイルス"の脅威の影で、それぞれの運命が再び交錯を始める…。
ネタバレ

フーカム さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

見えないものを見ようとしてカメラのレンズ覗きこんだ(誤解を招く表現になっていたので少し最後の方のタイトルの解釈を修正)

同じような境遇を持ち兵士として育てられた二人の生き様を描いた物語
共感覚という新ジャンルを用いたこの作品は決してガンアクションがメインではない
どちらかというと視聴者側にゆだねられる心理描写が中心にある
ぜひ、その目で見てその耳で聞いて感じてもらいたい

自分なりにいろいろと考察してみましたが難しい(>_<)


1話「洪色魔都~こうしょくまと~」
{netabare}
タイトルは洪水のように色んな人の気持ち(色)があふれている異様な上海と好色的(こうしょくまと)でカナンが人形には色が無くて好きだといって射的の景品の人形撃ったのと掛けてるんだろうな

*冒頭のシャムのセリフ
戦争によって過去を奪われた犠牲者 = カナン
権力闘争により過去を失った敗北者 = アルファルド


 破壊によって生まれた兵士は憎しみを武器とする
 兵士としての起点は同じでも有り方は異なっている
 憎しみには憎しみで対抗してはならない
 その力で相手を消したとしても憎しみに囚われた
 自分がいる限り憎悪の数は減りはしない
 カナンお前は俺たちとは違う
                        」

これはアルファルドとシャム自身が憎しみを武器としていたってことなんだろうか?いきなり良く分からない(汗


マリアの写真への思い

 この世界には誰もが見えてないものがいっぱいあると思うんです
 ううん…見ようと思えば本当は見えないものなんて無いのに
 わざと目を閉ざしている
 この目でそれを見てしまうのは痛すぎるし辛すぎるから…
 だから閉ざしている
 写真は誰かの目を借りることができると思うんです
 自分の目を閉ざしたままでも誰かの目を借りて…
                               」

これはなんかわかる気がするなぁ
写真という客観的な立場で見るとはっきり認識できるけれど自分がいざ当事者となると見なかったことにしたくなるようなことがある…自分に降りかかる痛みや辛さが嫌だし怖いから
{/netabare}
2話「邪気乱遊戯~じゃけらゆうぎ~」
{netabare}
タイトルはあやとりと命をとったカナンのあやとりのような行為をかけてるのかな?あと邪と蛇を掛けてるんでしょうね

「もし目的でなく個人としての欲望をもったのならアルファルドお前は無敵だ」
シャムがアルファルドに向けたこの言葉の目的と個人としての欲望ってどう違うのだろう?よく分からない
最初はシャムの求める理想通りに強くなることが目的だったけどカナンが現れたことでシャムの視線がカナンに移ってしまったことからまた自分に戻したい(超人になりたい)という欲望ってことなのかな
{/netabare}
3話「阿断事~あだごと~」
{netabare}
タイトルは
阿=自分の意志を曲げて人に従う。
弟が蛇に従うのを断るってことと兄の仇(あだ)を掛けてる?

弟の仇討ちはなんで戦おうとしないでむしろ死ににきたような態度なのかと最初は疑問に思ったけど弟のセリフをよくよく考えれば
「だからこの化物(カナン)を作りだそうなんて無駄なんだって」
つまり初めから勝つつもりはなくて自分たちを操る蛇に対しての仇でありもうこんなことは無駄だから止めろと言いたかったんだろうな

この事件をきっかけにマリアはカナンを拒絶してしまった
これはマリアがカナンには共感覚があることを知っていたし
カナンが弟に敵意がないことは分かるはずなので
「普通の女の子」「強く輝く」カナンが「殺人」をするはずがないと思いこんでいたから
しかしマリアに仕掛けられた爆弾のようなものの色は見えないからカナンは倒さざるを得なかった
{/netabare}
4話「呉れ泥む~くれなずむ~」
{netabare}
タイトルは「呉れ」や「泥む」は古語で
呉れには人からものをもらう
泥むには執着する、とどこおる、慣れ親しむ、悩み苦しむなどの意味がある
・アルファルドはシャムからもらった名前に執着
・日が暮れそうでなかなか暮れない(日=マリア への執着)
・刺青(いれずみ)は親しみを込めて刻んでもらった
・カナンはアルファルドへの憎しみから泥にまみれて悩み苦しむ
ぴったりなタイトルですね
しかも前回のタイトルの阿吽に合わせてか古語を使ってるあたりもうまい

シャムの「目を逸らすべきものは逸らしてもいい」って言葉がマリアのカメラへの思いと対比してていいですね

あとシャムに俺は何色かと尋ねられてカナンが
「薄茶色、1週間シャワーを浴びていない色」
と答え、それに対してシャムが
「見たまんま言っただけだろ」
と言いカナンが笑い出すシーンは最初見たまんま冗談で答えたのかと思ってましたがどうやら本当のことをいってたっぽいですね
そしてシャムが信じていないから笑いだしたという感じでしょうか


 お前はまだ復讐を考えているな、覚えておけ
 憎しみに憎しみであたっても意味がない
 憎しみには義務で当たらなければ救われない
 憎しみは何も生み出さない        
                     」

この解釈も難しい
任務とか命令で当たれってことでは無い気がする
かといって他にいい言葉が見当たらないけど命令や義務は引き受けることで行うから"憎しみを受け入れて"当たるということなのかな

カナンは憎しみで当たってはいけないと分かってはいても
「誰のせいで(シャムを)失った…誰のせいで(マリアを)」
アルファルドのせいで失うのだと思い復讐に向かう

またマリアも謝りたい思いからカナンを探しに夜の街に飛び出す
そして遊びまわった場所を探すものの見つけることは出来ない
そこで怖そうなお兄さんが集まっている路地をみて回想するシーン

 カナンは私が危険にさらされると助けにきた…もしかして今度も
 私がカメラを持つようになった理由…それはカナンに出会ったから
 わからないこと、目を背けたくなる出来事を見つめたかったから、
 カナンを分かりたかったから。なんて甘えていたんだろう、
 あの子を撃ったのは私を守るためだった…
 なのに私は罪の意識から逃れたくてどこかでカナンを責めていた
                               」
ここで自分が目を逸らしていたことに気づく、そして怖そうなお兄さんに絡まれるが、

 私は平気なんだから!
 自分の目で見て自分の気持ちで判断する
 すべての本当から目を逸らさない!
 逃げない…大沢マリアはカナンの友達なんだから!
                        」
と逃げずに立ち向かうマリアを助けに来たのはユンユンでありそして

 大沢マリア!、、、
 私の名前!あなたも教えて!お話したいの!あなたと!
 あなたのこと、カナンのこと…いろんなこと知りたいの!
                           」
なぜいきなり友達になろうとしたかというと
これは目の前の「怖いお兄さんに絡まれる少女」という目を逸らしたくなる状況にカナンと同じように飛び込んできたユンユンだからなのだと思う

一方カナンはアルファルドを倒しに向かうが返り討ちにされる
そのときの回想のシャムの言葉
「恐怖を知っているものは憎しみでは動かない。カナンは俺やお前とは違う。」
恐怖って何を表してるんだろう?またシャムやアルファルドとカナンは違うって一体どうゆうことなんだ
そういえば12話のファクトリーから帰ってきたカナンは恐怖やいろんな感情をもつようになり震えていたけどそれと何か関係あるのかな?

アルファルドのセリフに
「ありがたい、私と同じとこまで落ちてくださった」
とあるため、シャムをカナンに奪われたことに憎しみを感じていたのは間違い無さそうだけどそのあとに

 どうだ?憎しみから戦う気分は
 泥のようだろう?
 あがけばあがくほど引きづりこまれる底なしの闇
 その屈辱に私は耐えてそして這い上がった
                       」
と言っていることから今はカナンに対して憎しみではない何かを抱いているのだろうか?それとも憎しみを飼いならしたということなのだろうけど
その証拠としてカナンを撃たずに逃がすが
「まだ殺さないまだ楽しめる」
と言っていることから今はまだ殺さないけれどいつかは殺す気なんだろう
{/netabare}
5話「灯ダチ~ともだち~」
{netabare}
タイトルは友達の関係を火を用いてうまくあらわしていますね
カナンは消さないように灯すことが友達だと思ってたけれど
マリアは共に照らし合うことが友達だと考えているようですね

なんだかユンユンとハッコウは知り合いみたいだったけどどういう関係なんだろう?

マリアが悲しむからユンユンを殺さなかったけれど共に灯すというタイトルに込められた意味は実現できてない印象
マリアの一方的な欲望に対してカナンが無理に応えて危ないといった風前の灯し火って感じですね
{/netabare}
6話「LOVE&PIECE~ラブアンドピース~」
{netabare}
タイトルは愛と平和(PEACE)という謳い文句とパズルのピース(PIECE)をかけてるんでしょう
欠けたピースとはなんなんでしょう?色々考えたんですけどよくわかりませんでした
愛だけではダメで何かが必要というメッセージだとは思うのですが

蛇の動きがあるということで対テロ国際会議について調べるカナン
そんな依頼をしたわけでもないのに仕事熱心なカナンを見て夏目は
「先手を討つ。全てはお友達のためね」
それに対してカナンの返答
カナン「違う、マリアを失わないためにってそう思ってた…でもなんか違う」
夏目「やっと思春期に突入ね」
ここでカナンに友達に対する考えが変わり始めているのかな?
でも友達って一体なんなんだろう?
{/netabare}
7話「慕漂~ぼひょう~」
{netabare}
タイトルは慕い漂うと書いて慕う心が漂うというのと死体が漂っている墓標を掛けたのでしょう

アルファルドがマリアに対して
「お前のように欺瞞に満ちた女があいつにとってのカナンだというのか」
といっているがアルファルドは何が欺瞞だと思ったのだろうか?
出会ってから話した内容はほとんどないはずである
このことから考えられるのは記憶喪失であること
つまり過去を忘れていることに対して欺瞞に満ちていると言ったと考えられる
過去に執着し過去と戦っているアルファルドにとって過去から逃げたマリアは欺瞞に満ちているように見えたのだろう
{/netabare}
8話「乞~こえ~」
{netabare}
タイトルは乞が「こ」と「え」に似ているからっていうのとハッコウの出せない声をかけてるのかな?
そして乞にはものをねだるという意味があるのでハッコウが声をマリアがカナンをねだっていることもかけてるのかな

夜空の月を見上げながらマリアとカナンが会話するシーン
マリア

 自分のいいところも悪いところも良く分からなかった
 だからいろんなところに旅をしていろんなものを見て
 いろんな人に出会って自分のこと見つめてみたいって思った
 そしたらね空っぽだったいいところも、
 悪いところも無くてただ空っぽだった
 カナンと出会ってね驚いたの、
 すっごい辛いことがあったのにね、輝いてた
 月ってね太陽の光に照らされて輝いてるんだって
 私思った、カナンのそばにいれば
 いつか私も輝けるんじゃないかって
 ごめんね、もうカナンに頼っちゃってた、
 その上守ってもらったりしたら
 むずむずしちゃうよ申し訳なさ過ぎて
 カナンはただそこにいてくれればいい、
 そこにいてくれるだけで私はすっごいすっごい助けられてる
 私もいつか自分で輝けるようになりたい、
 だからずっとそばにいて、わたしのそばにいて
                            」
カナン

 目覚めてすぐにはいつもと感じが違うことには気づかなかった
 マリアと触れてもわからなかった…
 それは色が見えなくてもマリアの優しさは伝わってくるから                                   」

マリアは月、カナンを太陽に例えてるんでしょうね
空っぽのマリアが光るためにはカナンの強い太陽のような光が必要だと
逆に共感覚がなくなって暗闇の中にいるカナンには
共感覚がなくても見えるマリアの優しさの光は月のように見えているのでしょう
{/netabare}
9話「過去花~かこばな~」
{netabare}
過去のウーア(スワヒリ語で花や死を意味する)ウィルスの事件などの話(花死)ってことかな

アンブルームに襲われてカナンが倒そうとするときにハッコウが殺さないでと叫んでいました
このことから前回のハッコウのカナンに対する行動は自分たちと同じような境遇にある仲間(アンブルームやボナー)がカナンに殺されたのが憎かったといったところでしょうか?もしくは上海での弟のようにウーアウィルスの実験がカナン製造のため行われてきたことを知っていたからカナンが憎かったのどちらかでしょうね

そしてアンブルームの死体を撮影しろとミノさんに言われるも一度拒否するマリアはカナンの「普通の女の子」「強く輝く」といった良い面しか見ようとしない癖はまだとりきれていないようですね

またリャンを殺そうとするアルファルドを止めようとするカミングスを見てアルファルドは
「自らの命を彼岸に追いやってまで求め焦がれるものその正体に興味が湧いた」
とあるがこれはアルファルドがシャムを殺したときの回想を見てもわかるようにシャムはまるで抵抗する気が無いように見える
つまりアルファルドはこのときのシャムの気持ちを知りたかった
だからそれと似た行動をとる「愛」とやらに興味を持ったのではないだろうか?

ここで重要となってくるのがシャムと同じ薄茶色をしているアルファルドがカナンに対してどんな感情を抱いているのかである
諸説では「絶望」が有力視されていますがどうなんでしょうか?
これについてはまたあとで述べよう
{/netabare}
10話「想執~そうしつ~」
{netabare}
タイトルは想いに執着することで喪失するサンタナとハッコウを表現してるのかな
サンタナはハッコウの愛(死)の囁きを聴くことに執着しハッコウはサンタナの亡骸に愛(死)を囁きつづけることに囚われ命を落とす
そういった意味では11話のリャンもそうなのだろう

ここでアルファルドから薄茶色のヒントとなるような発言がある
「あいつを見ているとヘドが出そうになる」
「ある男を見ていても同じ気分を抱いた、この気分に名前を付けるとしたら…」
私は最初この言葉からアルファルドが抱いたこの感情は「失望」ではないかと思いました
前回もカナンに対して
「いつになったら本気を見せる」
「私はお前にはいつもがっかりさせられてばかりだ」
など言っていることからもそうなのではないでしょうか?

カナンが夏目に対して言ったこのセリフも面白いですよね
「面白いよねあなたは、私の能力が分かっていてそれでも贖罪なんて口にするの?」
つまり共感覚を持つカナンには夏目が贖罪なんてする気がないことはまるわかりだということですね(笑)
夏目はカナンのこと嫌いだといっていたのは夏目は口で相手を騙し繕うのが得意な人間なのでどんなに取り繕ってもバレてしまう、そしてバレたところで動じず何を考えているか分からないところが苦手なんでしょう
カナンの言うとおり夏目の目的はボナーの研究データの回収でありそれを兵器として売りさばくことや政府の消えた村の隠蔽を揺することですからね(笑)

そしてこの回ではまた薄茶色のヒントが出てきます
それはサンタナの死の恐怖で怯え狂うハッコウを救いに向かうミノさんの色です
最初銃を乱射するハッコウに恐怖し緑色をしていましたがサンタナの
「もし俺に何かあった時には頼む、ハッコウをこの夢から目覚めさせてやってくれ」
という言葉を思い出して救いに向かうミノさんの色が緑からだんだん薄茶色に変化していきます
ここから先ほどアルファルドはカナンに「失望」を抱いていたのではといいましたが、ここでのミノさんは「失望」していたのでしょうか?
私はサンタナとの最後の約束を守るための唯一の「希望」という感情を抱いていたのではないかと思います
そしてアルファルドはシャムやカナンに「希望」を抱いているからこそ「失望」させられているであると
{/netabare}
11話「彼女添~シーソー~」
{netabare}
タイトルはサンタナとハッコウ、リャンとカミングス、マリアとカナンがそれぞれ寄り添うこととシーソーを掛けてるんでしょう
特にシーソーはこの話のテーマの1つなんじゃないかなぁ

           命/愛(絆)

OPの「絆を自ら引き裂いた as judgement 吊り上げて」
もここからきてて愛と命で揺らぐシーソーの天秤を表現してるのかな?

アルファルドがカナンそっくりのボナーを見て言ったセリフ

 別に姿を似せたわけではない。
 共感覚の因子を持ちあわせた人間がウーアによって体質を変化させた
 際には髪の色が抜ける、それだけのこと。
 私が求めていたのはビジネスになるボナーという名の生物兵器。
                                」
その後も
「そう、たまたま似てしまっただけ…」
そして焼払い
「たまたまだ」
と繰り返している
このセリフから受ける印象は”カナンを作りたかったわけじゃない”と思い込みたいといったものだ
これまでの流れから推測するにアルファルドの欲するものはカナンやそれ以上の超人を作り、戦い勝利することで得られる超人という称号であろう
しかし、その結果皮肉にもカナンに似たものができてしまうというカナンの呪縛のようなものを感じたんだと思う
シャムの亡霊同様にカナンの亡霊にまで取り憑かれてしまった…
そんな気分の悪さを拭い去りたかったのだろう

意識を取り戻したミノさんにカナンが尋ねる
「あの人(ハッコウ)はミノさんの希望なのか?
 そうまでして守りたい存在なのか?     」
と聞いていることからも薄茶色はやはり「希望」の色だったのではないでしょうか

戻ってきたカナンを撮りたいというマリア
アンブルームのときはまだ目を背けていたマリアだがここで
親しい人の死を通して様々な感情を持ち"弱く震える"カナン
つまりマリアが見たくはないカナンを真っすぐ見ようとし、決心が実行に移るようになってきたのであろう
{/netabare}
12話「忌殺劣者~きせつれっしゃ~」
{netabare}
タイトルは
   「忌殺」と「季節」
   「劣者」と「列車」
を掛けているのでしょう
「忌殺」はケガレ(感情)を殺すこと
「季節」は四季など "移り変わり" や "様々な表情" を見せるといった意味で使ってるんでしょうね
「劣者」は劣っている者=アルファルドかな?
アルファルドは過去に執着し時間が止まっていたのとあらゆる愛だの憎しみだのといった感情を「厄介なものだ」、「滑稽だ」、「飼いならした」と殺してきた

ファクトリーから帰ってきてからのカナンの様子がおかしいことに気が付いているマリアはカナンを心配し見に行く
そこにはマリアに何かを求めるカナンが居たがマリアは何と声をかければいいのか分からない
カナンは
「マリアが一緒なら(輝ける)…」と思っているが
一方マリアは
「カナンが一緒なら?(輝ける)…」と何か考え始めたようだ

カナンは列車の中でシャムを失ったあの日を重ねる
古びた列車、銃声、血の香り、それらに感覚が刺激されて見えないはずのもの幻がみえるようになってしまう
そこで見たものは死んだはずのシャムだった
 シャム「ここで俺は死んだ」
 カナン「アルファルドに殺された」
 シャム「どうだろうな」
振り返ると亡くなった人たちの姿
 シャム「俺たちは誰に殺されたんだろうな」
ここでカナンは全てアルファルドのせいにしてきた自分を認めたくなかった
持ち合わせの奇異の感覚に頼り切ってシンプルな真実
自分がアルファルドからシャムを奪った事実
アルファルドがしたことは自分がしたことと同じという事実
憎しみに憎しみで当たっているという事実
から目を逸らしてきたのだ

アルファルドはマリアの役目はただ一つでありカナンの本当の力を目覚めさせる起爆材となることだという
ではなぜ今までは生きることが役目と言っていたのに今回は銃で撃つといった矛盾したことをしたのか
それは機が熟したからだ
その答えはアルファルドとマリアの会話の中にある
アルファルド

 カナンは守るべき光がある状態が最も強く、そして恐ろしい
 自分の全てを理解し愛してくれるものの存在があって
 初めてアイツは真の力を発揮する
                             」
マリア

 全てを理解し、愛して?
"カナンのあの顔、あたしの知らない顔だった
 迷いも憎しみも怯えも苦痛も懺悔も全て持ち合わせた"
 普通の女の子だった。親しくなった人の死に怯えて
 体に傷が…いえ心に傷が付けばちゃんと痛くて
 あたしはあんなカナンを…(認められるだろうか)
                          」
この言葉を聞いて起爆材になると判断したのではないだろうか

そしてマリアは気づいた

"守ってもらったりしたらムズムズしちゃうよ"
 その気持ちに嘘は無いはずだった
"カナンはただそこにいてくれればいい"
 私は結局カナンに求め続けたんだ
 強く凛々しく私の見えないものを見つめ続ける
 私を照らし続けてくれるカナンを求めてた
                      」
マリアがカナンに傍にいて欲しいという気持ちは結局欺瞞だったのだ
そしてカナンの光の前に自分はカナンを照らすことはできないと絶望してしまった
そこでマリアは判断し、ユンユンに依頼したのは列車の連結(絆)を切り離すことである
マリアはカナンから離れることでカナンに求め続ける自分と決別したんだと思う

アルファルドがシャムを殺した理由は語られていないが
説としてシャムがカナンに絶望したからアルファルドが殺したというものがあるが私はこう思う
アルファルドが出した偽の手紙
あれはリャンと同じようなことをシャムに対してしたのではないだろうか?
シャムに振り向いてもらいたいがゆえに呼び出して自分の力を見せつけるつもりだったのではないかと
しかしシャムは全く応戦してはくれなかった
その理由がアルファルドがカナンの言葉に対して言っていたセリフ
カナン「シャムは言った復讐からは何も生まれない、憎しみから生まれた兵士はただの敗北者だと」
アルファルド「お前にそれを言わされた時点でシャムの死は決まっていた、少なくともお前が現れなければシャムはあの場で死ぬことはなかった」
シャムはアルファルドの憎しみを受け止めた(義務を実行した)のである
だからシャムはアルファルドが来ることも分かっていた上でカナンに憎しみには憎しみで対抗してはいけないと諭していたのではないかと
不完全燃焼で終わったアルファルドはシャムの亡霊に取りつかれる
そこから解放されるための唯一の希望がシャムに絶望とまで言わしめた真の力を発揮したカナンを倒すことだったのではないか
アルファルドの
「私が殺したいのはお前じゃない、お前を、絶望を殺してシャムの亡霊を撃ち抜く」
というこのセリフにはそれを意味するんじゃないでしょうか
{/netabare}
13話「キボウノチ」
{netabare}
タイトルはCANAANの意味である「希望の地」
カタカナになっているあたり何かありそうな気もするけどよくわからない
冒頭のマリアのセリフ
「あなたに照らされることで心の片隅に生まれてしまう影」
希望後絶望(キボウノチゼツボウ)とかなのかな?

爆発音と共にマリアを失ったとうなだれるカナンだが鼓動の音の描写が入る
このときマリアの命を感じとったということなのかな?
これによってマリアを失う焦燥感が無くなってアルファルドをありのまま見つめられるようになったことで強くなった?
ここでカナンが急に強くなった理由がいまいちわかりません

↓↓更新↓↓

このときマリアの生死は関係なかったのだと思う
カナンは共感覚をもつために他の人より色んなものが見え過ぎてしまう
そしてそんなカナンにとってマリアは優しくキレイに輝く特別な "光" であり一般的な私たちで言えばダイヤモンドのような物だったのであろう
そして爆発音とともにそれを失ったと思いうなだれた…しかし心の中でマリアは生きていることを感じた
ここで初めてありのままを見ることがができるようになったのではないだろうか?

そしてマリアは "光" でなく "友達" だというカナン
今まで光だといってたのになぜここでは否定したのかもよくわかりません

↓↓更新↓↓

ここで光であることを否定した理由も上のことからマリアはダイヤモンドではなく "友達" だからで
この逆でいうとマリアはカナンをダイヤモンドだと思っており
そんなダイヤモンドが光らなくなってしまったら大切にすることができないと感じてしまっていたからだとおもう
カナンが以前に「マリアを守るためそう思ってた…でもなんか違う」というのはマリアというダイヤモンドの光を失わないためではなくマリアという友達のことを想い戦う=気持ちを寄り添わせるために戦っているということなのかな

ここにきて初めてアルファルドの名のもつ意味が明かされます
シャム

 アルファルドお前は無敵だ。だが、もし目的でなく個人としての欲望を持ったのなら、
 そのときには訪れるであろう、お前の名がもつ本当の意味”孤独”が


以前の「もし目的でなく個人としての欲望をもったのならアルファルドお前は無敵だ」という台詞の
 "無敵"="最強" ではなく "敵がいない"="孤独" ということだったのでしょう


列車から落ちそうなアルファルドをカナンが掴むシーンではハッコーの言った台詞と同じ言葉をカナンが発します

    「決定権は生きている者にある」

ここのシーンにおける選択権はカナンだけにありました
しかし銃が落ちることで状況は一変します
ここで権利はアルファルドにも与えられたのです

アルファルドが自分の刺青(絆)を撃ち引き裂くという行為は生きている者として過去との決別とともにカナンに好敵手として生きてほしいと思い選択したのでしょう
ここのシーンも作品のテーマである
 命/愛(絆) のシーソーの1つといえます
ここで大事なことは "気持ちだけ" 寄り添うことなのです
愛ゆえに体まで寄り添わせてしまったのがハッコウのケースでしょう
その逆がリャンチーを失ったものの僧侶として想い続けるカミングス
そして体(絆)を切り離すことで共に生き残ったのがマリアとアルファルドと言えるでしょう

マリアとカナンは境遇が違い過ぎる
だからお互いに危険が及ばないように気持ちだけ寄り添うという形をとることにしたのでしょう(つい最近でいうと(作品名のネタバレ→){netabare}寄生獣のミギーとシンイチ{/netabare}の関係もこれに近い気がする)
OPの
「大事な世界触れぬように mind as judgement Give up!You know!Give up!」
マリアとカナンが判断した結果を確かめ合ってるかのように感じます


またあやとりも冒頭ではお互いを繋ぎとめるものや拘束し命とりになるものの象徴としてありましたが、最後には解けたあやとりでもう元には戻せないと二人を拘束していたものも解けたことをうまく表現していると思いました

そしてタイトルのCANAANですが
2つの説があるみたいですね


 マリアとカナンは境遇を超えて寄り添うことができたので隣り合っているという説

  C          
  A=アルファルド   
  N=境遇       
  A=マリア(もしくはカナン)      
  A=カナン(もしくはマリア)      
  N=境遇


 マリアはアルファルドやカナンとは境遇が違うので隣りあっていないという説
      
  C
  A=マリア
  N=境遇
  A=カナン(もしくはアルファルド)
  A=アルファルド(もしくはカナン)
  N=境遇


あなたはどちらだとおもいますか?






私は後者でこのようになっていると思います


  C
  A=マリア
  N=境遇
  A=アルファルド
  A=カナン
  N=境遇



それは物語的にもそうではあるのですが最後の写真展覧会の描写
アルファルドとカナンの写真の間に立つマリア
そしてその下にある写真のタイトル「CANAAN」を物憂げに触れるマリア

 カナンは生きてる
 その命は激しく輝いて
 この目で直接見るには眩し過ぎて
 でも、目が潰れそうになっても
 私は見つめることができた(CAN)と思う
 それはきっと…普通の女の子の物語
                    」
と呟きながら写真タイトル「CANAAN」にかざす手が

NAAを   「CA●●●N」
NAを隠し  「CA●●AN」
AANを隠し 「CAN●●●」
となっているからである

       CAN~できる~

境遇が違っていても気持ちだけは境遇を超えて寄り添うことができるということを表しているんじゃないかと思います


 また、あるいは人との関わりから大切な人が周りにいるという境遇にいるカナンとマリアを孤独であったアルファルドがカナンを好敵手としてみることができるようになった

  C
  A=アルファルド
  N=境遇
  A=マリア
  A=カナン
  N=境遇

というもうひとつの見方もできそうですね

{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 26

チュウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

完成度のなかなか高い作品!

個人的にはTYPE-MOON関連の中では、【Fate/stay night】や【空の境界】よりも好きな作品です!
カナンはもちろん、マリアのキャラの良さがこの作品を盛り立てていたと思います!

そして何より、よく動く!銃撃戦でこれだけの動きの再現は素晴らしく、迫力満載!
また、声優陣もカナン役の【沢城みゆき】アルファルド役の【坂本真綾】に、リャン・チー役の【田中理恵】の3人に関しては迫真の演技でした!!

OPは飛欄の【mind as Judgment】
曲調はカッコ良く、アップテンポなところもこの作品にマッチしていて素晴らしいと思います!!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 12

atsushi さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

さすがP.A.WORKS

原作は知らないが、P.A.WORKSの元請けアニメなのでTrue TearsやAngel Beatsや花咲くいろはと同様に原作はあって無いようなものと思われる。

バトルシーンの作画は素晴らしく、他ではTVアニメでこのレベルはまずない。
ストーリー的にはラストは意味があるものだったが、不思議と続きが気になるほど引き込まれる内容でもなく、なんだかなぁという感じ。
1クールの物としてはレベルは凄く高いのだが、絶対に見ておかないと後悔する、と言えるほど人に薦めたい内容でもなかった。

True Tearsで感動したっていう人なら一応見ておいた方がいいと思う。
自分はアレよりは良いと思った。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 3

67.2 21 暴力アニメランキング21位
フリージング(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (940)
5822人が棚に入れました
人類を滅亡に追いやる異次元体「ノヴァ」との戦いで姉を失った少年カズヤは、ある学園に編入生としてやってきた。そこは、ノヴァに対抗できる力を持つ、女子生徒しかなれない戦士「パンドラ」と、パンドラを補佐し無二のパートナーとなる男子生徒「リミッター」を育成する『ゼネティックス』という学園だった。その学園もまた、ノヴァとの戦いに備え、少年少女たちが能力を開花するべく、日々互いにしのぎを削るバトルフィールド。そして下級生は、絶対無敵の上級生に対し絶対服従でなければならない。その秩序を乱すのが、他人が触れることを決して許さない「接触禁止の女王」と恐れられる最強の二年、サテライザー=エル=ブリジット。カズヤは彼女に、亡き姉の面影を見る。サテライザーを疎む上級生たちが、学園の「秩序」を盾に彼女を組み伏すべく、熾烈な闘いがはじまる。恋と闘争の学園SFアクション、ここに開幕!

声優・キャラクター
能登麻美子、花澤香菜、市来光弘、喜多村英梨、岡本信彦、大久保瑠美、井上麻里奈、小清水亜美、椎橋和義、橘田いずみ、浅川悠、植田佳奈、桑谷夏子、内田彩、甲斐田裕子、渡辺明乃、水沢史絵、高橋理恵子、黒葛原真奈、三村江里、山口理恵、釘宮理恵、大原さやか

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ヒロインのギャップが最高

お色気たっぷりの女の子達がビシバシ相当グロイ戦闘シーンを繰り広げるアニメです。


このアニメの見どころは・・・
なんといっても「能登麻美子」が演じる主人公サテライザーその人でございます。
戦闘シーンではメチャクチャクールなのに、主人公の男の子だけに対しては頬を赤らめて男の免疫が全くないしぐさを・・・。
このギャップが最高でした!
このギャップは「能登麻美子」ならではの演技ですね!


このアニメの欠点は・・・
エロシーン満載ですが、戦闘シーンでは生身の体を平然と刃物などの凶器で切りつけてるので見ていて痛々しく、グロイのが苦手な人にはお勧めできないと思います。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 20

DEISU さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

私的もっと評価されるべきアニメ。

設定が自分的には好きでした!
学年で強さのランキングがあり、一人一人に別名が付いているのもチョット子供っぽいと思われそうですが^^;
自分には面白いなと思わせられるポイントでしたw

色々と特種な能力や儀式も多く!
見ている人をワクワクさせたりする設定が多いと思います!

そして何よりもエロぃアニメだと思います。
戦闘では絶対と言っていいほど服が破れますw
あと洗礼と言う儀式や、色々とサービスシーンも盛りだくさんです。
そういうのが好きな方には楽しんでもらえると思います。

自分的には世界観や設定が面白く、つまらないアニメではありませんでした!
この感想を見て、面白そうだなと思ってもらえたら幸いです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 7

P/AKEMI さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

好きです!予想以上に面白かったよぉ(^_-)-☆

皆さんの評価や、レビューを拝見してからぁ見たので、
そんなに期待はしていませんでしたが、予想以上に面白かったです!
てかぁ、好きです!!!

バトルシーンでグロいシーンも有りましたがぁ、武器を手にして戦うのですから、
血が流れるのは当然!賛否はあるでしょうがぁ、負傷者の、痛みを
ちゃんと表現していたのは、AKEMI的には評価したいなぁ!

航空機や戦闘車両も、すごく丁寧に書かれてたと思うし、ストーリーも
一気に観てしまうほど、引き込まれましたよぉ!
2期へのバトンもちゃんと渡せてましたしネ・・・
ラストシーンに登場したアオイ源吾と、エヴァの碇ゲンドウと、
一瞬、ダブっちゃいましたが(笑)

このアニメを薦めて頂いた方からぁ、「おっぱいが見え過ぎかもしれないから
女性には引かれるかも」って、言われていましたがぁ、
確かに露出度は高かったけどぉ、それほど違和感は感じませんでしたよぉ!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 13

68.8 22 暴力アニメランキング22位
龍ヶ嬢七々々の埋蔵金(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (1004)
5482人が棚に入れました
父親に勘当され、家を追い出されて七重島にやってきた高校生『八真重護』は一人暮らしを始めた部屋で地縛霊『龍ヶ嬢七々々』と出会う。
重護は、10年前に何者かに殺害された七々々を成仏させるため犯人捜しを決心する。かつて七々々が世界各地で収集し、今では島のあちこちの『遺跡』に隠されている『七々々コレクション』。
この不思議な力を持つお宝を使えば七々々を殺した犯人を見つけることができる。重護は七々々コレクションを手に入れるため冒険部に入部する。
しかし、七々々コレクションを狙って、ひとくせもふたくせもあるプレーヤーの思惑が渦巻いていた。
騙し騙されのお宝争奪戦が、今、始まる!

声優・キャラクター
田辺留依、小野友樹、阿澄佳奈、花澤香菜、興津和幸、鈴木絵理、早志勇紀、能登麻美子、鳥海浩輔、内山夕実、伊藤かな恵、櫻井浩美、細谷佳正、久野美咲

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

壱級天災と星埜ダルクのお宝探索、だったら名作級でしたでしょう。

2014年放送のテレビアニメ ノイタミナ枠 全11話

原作 鳳乃一真 監督 亀井幹太 構成 倉田英之 キャラデザ 川上哲也
制作 A-1 Pictures

原作は2012年~2016年に刊行されたファミ通文庫のラノベ作品。
なので、アニメ化はちょうど中間の時期に制作されました。

舞台はかつて天才学生集団「GREAT7」が設計した「人口学園島《七重島》」。
主人公「八真重護」は父親に勘当され、過疎化しつつある七重島のアパート「幸せ荘」に送られる。

八真重護 CV小野友樹 高校2年生
龍ヶ嬢七々々 CV田辺留依 幸せ荘202号室の地縛霊
壱級天災 CV阿澄佳奈 自称名探偵
星埜ダルク CV花澤香菜 天災のメイド 男の娘 

物語の設定は、GREAT7の中心人物であった龍ヶ嬢七々々が集めた古代のお宝の隠し場所を推理して探し当てると言うもの。
七々々は18歳の時に何者かに殺害されて、七重島は七々々コレクションが眠る宝島と化している。
主人公の部屋に地縛霊ニートとなってゲーム三昧の日々だが、
コレクションに関しては何も教えられないと伝える。

印象としては作画、動画の出来が良く、高予算ぽい造りではあるが、
原作側からのストーリー進行の縛りがあるように感じられました。

前半では魅力的な舞台での楽しい日常と推理ゲーム。
後半では強敵登場とバトルアクション、お宝さがしも命がけ。
と、ありがちな構成ですが、前半のほうが面白かったですね。

この作品、主人公の魅力がきちんと描かれていません。
原作の後半に行くにしたがってキャラたちの秘密が明らかになっていく造りのため、
登場人物の行動原理が描かれないまま最後まで進んでしまうのです。

妙にとげとげしい言葉使いの主人公ですが、その理由は原作後半で明かされるようです。
同様に超絶美少女?「星埜ダルク」に関しても・・・

つまり、このアニメは2クールストーリーの1クール目で、
続編のめどはたっていない作品として扱うべきでしょう。

キャラは良く造られていまして、特に天災とダルクの主従コンビは最高です。

男の娘ダルクはエロ担当で花澤ヴォイスが絶品。隠れ代表作でしょう。
割と高身長色黒ボクっ子で女子としても目を引き、男の娘ならなおさら、
そして、花澤ヴォイスがバッチリフィットの真ヒロインです。
が、後半に出番が減るのが最大の手落ち。
バトルなんかより、花澤ダルクの日常が見たかったです。

その主の天災も良いキャラ、ニャル子さんの再来と言うべき阿澄ヴォイスにメロメロでした。

物語の展開が原作の後半に集中しているらしく、
前半と言うより、顔見世作品で終わってしまったのが残念過ぎました。
それでも、悪くはない、楽しいキャラアニメではありましたし、
アニメーションの完成度は高い方だと思いました。

スピンオフで「天災とダルクのお宝推理」でも制作すれば名作級のアニメになりそう。

声優の評価は、阿澄、花澤 特大補正です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 27

ネロラッシュ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

なんだこのテンポの悪さは

ニート地縛霊に宝探し…
ラノベでありがちな設定ではあるが、なんだこのテンポの悪さは。
監督かな…
落越友則氏x倉田英之氏とくれば監督は舛成孝二氏なら鉄板だったのに。

あ〜なるほど。
構成だけではなく倉田英之氏は脚本も書かなきゃいかんよ。
だからだよ。
ツボに入って来ないし、ブレてる。

裏の顔があるのは定番だらからいいんだけど、この主人公に魅力を感じないというか…
とりあえず走ってりゃダンジョン攻略というのはショボすぎでしょ(苦笑)
そんな展開でも、天災は良い!(CVあすみん)
エロマンガ先生でいうとエルフちゃんポジションで。
一般生徒だが、眼鏡っ娘 夢路百合香はもっと良い!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 3
ネタバレ

キリン  さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

予想がハズレまくった

色々と予想とは違った展開を楽しめたアニメでした。

私が1話を観たときの今後の展開の予想としては

主人公の『八真重護』(やまじゅうご)くんが
一般人ながら、とんでも設定の脇役に
振り回され、インディジョーンズ的な
大冒険を繰り広げる・・・

といった感じでしたが、
そうじゃないみたいです。

もうちょっと、活躍する系の主人公です。

逆にタイトルにもなっている『七々々』ちゃんは活躍しません。
家でゲームゲームゲームです。
そしてプリンプリンプリンです。

バーチャ(バーチャファイター)をやっているシーンが多かったですが
どうやら持ちキャラはジェフリーみたいです(渋い)

{netabare}はじめに予想を裏切られた為、
途中からは、こちらも
身構えて視聴していました。

やはり、どこか怪しさを臭わせる感じを残しつつ
話が進みます。

種明かしはやってくれますが
そっから、また実は…みたいな
展開もあったりするので
攻略済みの話でも
信用出来なくなってしまいました。

あと
七々々(777)とか
重護(15)とか
壱級天災(191031)とか
きっと数字に何かあるぞっ!


と思っていましたが
な~んも無かったです。

{/netabare}


キャラクターはとても良いと思います。

『天災』がかわいいと言うのをよく見かけますが、
問題無いです。そのとおりです。
『天災』かわいいです。
良い感じのキャラです。

あと、密かに『影虎』のたまにやるボケも好きです。

{netabare}最終回は
もの凄く2期を思わせる感じでしたが、
「この続きは原作でっ!!」ってことらしいですね。
残念!!

七々々ちゃんが言ってた
「私を殺した犯人を、私がぶち殺す」←(ちょとセリフ違う)
ですが
私も日ごろから思っていたことでした。

どういうことか…

※レビュー脱線します注意

よく『仇討ち』とかしようとしている子を
説得するのに

「そんなことして…そんなお前の姿を見て
死んだ○○が、喜ぶとでも思ってるのかっっ!!!」

ってのがありますよね。



いや、場合によっちゃ喜ぶんじゃ?



と思うんですよね~


なので、死んだ後に勝手に他人に気持ちを
決められても嫌なので、
私は友人に

「もし、俺が殺されたら、仇を討ってくれ
仇を討ってくれるお前の姿を見て、俺は喜ぶ」

と言ってあります。


それと、ついでに
「俺の部屋のHDDを粉々に粉砕して、部屋に火を放ってくれ
もし、部屋に入れなかったら、外から火矢を討ってくれ」

と言ってあります

恐らく友人の人生はめちゃくちゃになるでしょうが
三途の川で待ち合わせの約束をしているので
そこで、バナナでも渡して謝ろうと思っています。
{/netabare}


最後に
天災のスピンオフしてくれよ

投稿 : 2024/04/27
♥ : 37

69.9 23 暴力アニメランキング23位
デュラララ!!×2 転(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (777)
5004人が棚に入れました
若者たちが集う東京の池袋を舞台にアクの強すぎる登場人物が織り成す予測不可能なハイテンションサスペンスアクション作品であるデュラララ!!×2の分割2クール目となる。




声優・キャラクター
豊永利行、宮野真守、花澤香菜、福山潤、沢城みゆき、神谷浩史、小野大輔、中村悠一、梶裕貴、高垣彩陽、寺島拓篤、下野紘、M・A・O、小野友樹、山口勝平、金元寿子、喜多村英梨、岸尾だいすけ、藤田咲、大塚明夫、堀江一眞、小林沙苗、伊瀬茉莉也、福圓美里、小西克幸、大塚芳忠、藤原啓治、黒田崇矢、小野坂昌也、久野美咲、加瀬康之、飯塚昭三、森川智之、三上哲、種﨑敦美、梁田清之、桑島法子、KENN、五十嵐裕美、村田太志、上田燿司、井上喜久子
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「西池袋のロサ会館」のようなアニメ

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
十分に面白いのだが、「果たして4期も必要か」という疑問は生まれた。なんか、「無理に引き伸ばしている」と感じることもチラホラ。1期が一番テンポが早くて面白かったかな。

とはいえ、十分に面白いんですよw さて、ラストを観てましょう!

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
池袋西口を出て、右手に見えるのが「西一番街」という大きな歓楽街。その中にあるのが、「ロサ会館」という複合商業施設。オープンは1968年と、池袋に現存する大型施設の中では、かなりの老舗で、サンシャイン60が出来る前までは、池袋のランドマーク的な存在でした。映画館にスポーツ施設、呑み屋にキャバクラにゲーセンにライブハウス、正に「何でもござれ」の商業施設です。基本は「楽しい」施設なんですが、そこには池袋の「歴史と変遷」がギュッと詰まっています。

まず、序盤はかなり明るい作風にガラッと「転」回され、楽しい雰囲気の中で作品が進行していきます。しかし、中盤以降は次第にシリアスの割合が増していき、各キャラクターの過去がたくさん描かれています。人は、その人格は、過去の積み重ねでできている。彼らがそう動くには、それなりの理由がある。彼らの中にある、それぞれの「歴史の積み重ね」。

そんなところが、「ロサ会館」っぽい、と思いました。

さて、アニメの中身の感想です。

「自由」という言葉の曖昧さと横暴さ。

ダラーズは、上も下もなく、横さえも曖昧な集団であり、その活動方針も、「自由」の一因だけ。

ダラーズは「自由」だからこそ、「暴走」するのも「自由」であり、「暴走を止める」ことも「自由」であり、「統率」するのも「自由」である。

それは何か、「銃をもつ自由」を述べる一方で、「銃規制」という議論が尽きないような。「移民」の「自由」や「権利」を守ると述べつつ、国境を封鎖するという大統領を選ぶような。そんな、「アメリカ社会の、自由の歪み」を重ねたような存在。それが、ダラーズ(の歪み)だと思いました。

登場人物も一通り揃い、正体も明かされ、いよいよラストに向かっていきますね。
{/netabare}

《以下ネタバレ》

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
なんか妙にコメディタッチで観やすかった。

2話目
女の怖さが詰まった回でした。ホラーですね(笑)

3話目
赤林、格好よし!

4話目
ヴァローナがデレたw

5話目
セルティは相変わらず可愛いな~。

6話目
ドア破られるの好きだな~。

7話目
瀕死の新羅に声を掛けられない、セルティの切なさ。ここで鍋の伏線回収か。

8話目
折原回。なんか色々と上手くいきすぎている気はするけど、まあ、ラスボスですしね。

9話目
話がスローテンポになってきたかな。

10話目
ようやく進行。ここで引きを作って、「結」への視聴継続に結びつけたいのね。

11話目
遊馬崎、狩沢、渡草の怖さが良い感じですね。

12話目
中二病のようなことを言って誤魔化すな(笑) さて、ラスボス2も出てきたところで、いよいよ「結」か。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 21
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

闇はさらに深くなり……

原作未読 全12話

デュラララ!!の2期の2クール目です。1期とデュラララ!!承を事前に観ることをオススメします。

池袋を舞台にデュラハン・闇医者・情報屋・カラーギャング・警察・ヤクザ・マフィア・アイドル他が複雑に絡み合う群像劇です。

時系列がバラバラなのは1期や承と同じです。今回は新キャラがまたまた増えて、今まで分からなかった繋がりやキャラの色々な過去が分かりました。

また、衝撃的なことが多かったですね。

面白いのですがシリアスなことが多くて、デュラララ!!特有の能天気で陽気な感じがほとんどなくなったのは残念ですね。

最後は、不思議な感じで終わりました。{netabare} (セルティの家に色々な人がいましたねw){/netabare} 続きが早く観たいです^^

OP 主人公?竜ヶ峰帝人役の豊永利行さんが歌ってます。1期から続くキャラの紹介とお話のダイジェストでした。
ED REVALCYが歌ってます。こちらの作画も1期から続く全員集合縦ロール作画でしたね^^

最後に、かなり広げすぎたため冬に放送されるデュラララ!!結が駆け足にならないか心配ですね〜

投稿 : 2024/04/27
♥ : 26

ファルコーニ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

演出と世界観が巧み!

デュラララは全てのシリーズを見ていますが、やはり演出が上手ですね。1つの出来事もキャラによっては見方が異なり、日常であれば非日常でもある。現実チックで実に面白い作品だと思います。池袋の街で起こる奇想天外な出来事、東京ではこんなことが起こっているんじゃないかとワクワクします!(^^)!

・良かった点

時間軸の使い方が非常に上手です。それがいわゆる演出になるんでしょうけど、点と点が繋がり合うって感覚を味わうことが出来ます。群像劇ということでキャラは多いですが、1人1人の個性がはっきりしていることも高評価です。

それぞれにバックボーンがあり、いかにして人間性が確立されたかが分かりやすくなっていますね。

・悪かった点

やっぱ前の放送から感覚が空いているため、少し流れを忘れていることですね。僕は前期を見直してから「転」を見ましたが、そういうのが面倒くさいって方は難しいでしょうね・・・。

・総評

面白さは安定です。少しばかりシリアスな展開が好きな方だと絶対にハマると思います!(^^)!悪いところもこれと言って無し!最高の作品の1つですね。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 3

70.0 24 暴力アニメランキング24位
コードギアス 亡国のアキト 第1章「翼竜は舞い降りた」(アニメ映画)

2012年8月4日
★★★★☆ 3.7 (808)
4891人が棚に入れました
監督、脚本家、二人のプロデューサー――たった四人から、コードギアス』は始まりました。お金も、テレビ局も、出版社も、有名な原作も、何もないところからのスタートでした。それがテレビシリーズとして放映され、さらに続編の『R2』が深夜枠から夕方枠へと引き上げられたのは、多くのファンの応援のおかげでした。
あらためて感謝と御礼を言わせてください。本当に、ありがとうございました。最終回を終えた後、多くの方々から続編を望んでもらいました。それらの声に応えるにはどうすればいいのか。我々は再び集まり、話し合い、単純な「続き」ではなく「拡大」を選択することにしました。今回、その嚆矢として、赤根監督のギアスが実現することを、とても嬉しく思っています。今後、発表されていくだろう「拡大」も含めて、みなさんご期待下さい。

声優・キャラクター
入野自由、坂本真綾、日野聡、松岡禎丞、日笠陽子、藤原啓治、甲斐田裕子、川田紳司、茅野愛衣、石塚運昇、森久保祥太郎、小松未可子、瀬戸麻沙美、東山奈央、早見沙織、高森奈津美、伊瀬茉莉也、松風雅也、三宅健太、子安武人

heqijimmi さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

前作とどうつながるかに期待!

第1章「翼竜は舞い降りた」、鑑賞了。

戦闘シーンの躍動感は前シリーズを凌駕。
グラフィックの細かさはもはや狂気といったレベル。
(制作スタッフの何人かは死んでるんじゃないか、って心配になるくらい)
ロボット戦闘の映像表現としては過去最高だと思う。

ストーリーは...
前シリーズの世界観を知ってるとずっとワクワクできる。
知らなかったら…なんともいえません。
(今のところは、前シリーズ売りの中二病的爽快感、笑いとかが無いからな~)

総評。
ロボ好き、戦争マニアは観て損なし。
物語をも楽しみたいならば、ルルーシュで予習を。
私は次回作も絶対に観る!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 5

zunzun さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

OVAだからこそ、多くの人に観てもらいたい力作。

待望のコードギアス アニメシリーズ新作。遅ればせながら先日ようやく視聴し終えました。

個人のレビュー順序から考えると、シリーズの原点である『コードギアス〜反逆のルルーシュ〜』にまず触れておくのが妥当でしょうが、敢えてここは、『コードギアス 亡国のアキト』を。それ程までに私にとっては印象的で素晴らしい作品でした。

と、息巻いていますが、本作、実はまだ未完です。ここでは現在までに公開されている第二章までのまとめレビューとさせて頂きます。

スタッフはTVアニメシリーズの谷口 悟朗監督から、「天空のエスカフローネ」、「ノエイン もうひとりの君へ」の赤根 和樹監督へとバトンタッチしています。個人的にはもうこの時点で胸熱なのですが、現在も愛されているTVアニメシリーズ終幕から第一章公開までに実に4年と時間も経っていたせいか、公開当時の私は他のアニメへ浮気していた事もあり、華麗にスルーしていました。。

...話を戻します。ビジュアル面について、本編に登場するメカニックのうちナイトメアフレーム (KMF) はTVアニメシリーズの『反逆のルルーシュ』『R2』では、ほとんどアニメーターによる手描きでしたが、本作ではオレンジが参加していることもあり、同社によるCG描画になっています。ここが大きなポイントです◎

本作の一番の魅力はOVAだからこそできる突出したビジュアルの美しさにあると私は思っています。一瞬コードギアスシリーズでは無い他作品を観ている感覚に陥る程、美しいです。キャラの作画についてはCLAMPのキャラデザの流麗で繊細な印象を更に活かした出来になっています。年齢別によるキャラの描き分けも素晴らしく、ここがTVアニメシリーズよりも優れている点かもしれないです。美形キャラだけではなく、歳を重ねた渋キャラが綺麗にちゃんと描かれてる。

背景は本作の舞台となるヨーロッパの文化と歴史を感じさせる空気感が上手く表現されています。森や平原、お城に町並みと、どこか上品な雰囲気が漂っていて、本当に素敵です。

そして、CGによるメカの表現がかなり自然で、上記の点と上手く調和を保っていることが一番の驚きでした。。特に冒頭の森での戦闘シーンは必見とも言えるほど美しく迫力があります。とにかく動きまくりで、2度ビックリ。

このビジュアルの衝撃は、個人的に『機動警察パトレイバー the Movie』や『フルメタル・パニック! The Second Raid』を観たとき以来の衝撃でした。とにかく凄いに尽きる。。

とここまで本編のストーリーの内容については触れませんでしたが、ここで少し触れておくと、本作はTVアニメシリーズの『反逆のルルーシュ』『R2』の間のお話で、時系列になっています。舞台はTVアニメ版では存在こそは明かされていたものの、実際にはほとんど登場しなかったE.U.での物語。主人公はルルーシュではなく、イレブンでありながら、E.U.の少年兵である日向アキト。本作での敵もどうやらブリタニアな様子。ヒロインでありE.U.の軍人であるレイラ・マルカルと共に、熾烈を極める強国ブリタニア軍との戦闘へと身を投じていくことになります。

ブリタニアといえば、TVアニメシリーズで描かれた皇帝シャルルの治める大国ですが、この『コードギアス 亡国のアキト』で登場するユーロ・ブリタニアはシャルルの血族では無いヴェランス大公(ユーロ・ブリタニア宗主)が治めるエリア。スタンドアローンで帝国最強にして皇帝直属の騎士であるナイトオブラウンズに匹敵する程の武力を持つ強豪エリア。なので、他エリアと比較しても一線を画している癖の強いエリアなのかも知れません。エリア総督をほぼ血族で固める皇帝シャルルとの関係も気になるところなので今後の展開にも期待ですが、二章の最後にスザクとあの男がE.U.の地に降り立ったことでブリタニア内部でも一波乱ありそうな予感です。

TVシリーズの魅力に、衝撃的な展開を衝撃的な早さで展開していくシナリオが挙げられるかもしれませんが、本作も伏線を幾十にも張り巡らしている印象なので、これからかなり期待出来ると個人的には思っています。大人も楽しめる劇的なピカレスク・ロマンに最高のビジュアル、これほどの力作は他に無いでしょう。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 4

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

第1章「翼竜は舞い降りた」

この作品は、「コードギアス 反逆のルルーシュ」と世界を共有したスピンオフ作品で、時期的には反逆のルルーシュの1期と2期の間に位置するものです。

こちらの作品を第1章しか視聴していないので何とも言えませんが、世界を共有している事から、お互いの作品の接点が出てくると思います。なので、反逆のルルーシュを未視聴の方は予め視聴しておく事をお薦めします。

この作品の舞台は、主にヨーロッパ方面となっていますが、
既に神聖ブリタニア帝国に占領されている日本は、ヨーロッパでも「植民地の人種」としての扱いを受けています。

EUもブリタニアとの激しい攻防を繰り広げているのですが、その最前線には使い捨ての兵士として旧日本人である「イレブン」が送り出されていました。

この様な状況の中で、現状からの脱却を志す意思が生まれてもおかしくありません。
ですが、一人一人の願いに対する力は小さく非力です。でもそれが集結すると、大きなうねりとなって本懐を遂げる事ができるかもしれません・・・

それを思うと、全4章の中で物語がどの様に展開していくのか、楽しみで仕方ありません。
でも現時点で分かるのは、物語の壮大さが感じられる内容である事くらいで、全てはこれからです。

引き続き、2章を視聴したいと思います♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 30

68.7 25 暴力アニメランキング25位
俺たちに翼はない(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (803)
4605人が棚に入れました
大都市「柳木原」(やなぎはら 略称ギバラ)では、今日も誰かのありふれた物語が生まれていた。季節は冬。寒さが厳しい白い空。心に悩みを持つ若者たちが繰り広げる群衆劇。そんな若者たちが傷つき、笑いあう。どこにでもあるような恋物語が今語られる。

声優・キャラクター
吉田真弓、小野涼子、後藤邑子、又吉愛、浅井清己、たかはし智秋、下野紘、三浦祥朗、諏訪部順一、日野聡、荻原秀樹、石川英郎、杉田智和

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

世界が平和でありますように

序盤は全く内容がわかりませんでしたが、ストーリーが進むにつれ内容がわかってくるとともに面白さが湧いてくる作品でした。


この作品の概要は・・・
三人の主人公の日常的な話になります。
一人目の主人公は学生で気弱な性格の羽田鷹志。
二人目の主人公はレストランで働くお茶目でノリの軽い性格の千歳鷲介。
三人目の主人公は夜に便利屋の仕事をするハードボイルドタイプの成田隼人。
この三人がそれぞれ各ヒロインを交えて、テレビのチャンネルが切り替わるように日常のストーリーが進むお話です。


この作品の見どころは・・・
この作品に関してはネタばれなしでは見どころは語れませんのでご了承ください。
またプチ見どころとしては、たくさんのパンチラの映写が楽しめる、漫才気味の会話が楽しい、各ヒロインがみんな魅力的で特に鳳鳴役の「後藤邑子」の演技がとても可愛い、といったところでしょうか。


この作品の序盤の展開について・・・
第1話目から主要キャラが次々と登場し、誰が誰だか非常にわかりにくい展開。
また、場面の移り変わりが激しいのでストーリーについていく事が難しい感じでした。
それにファンタジーの世界も出てきた時はその展開に呆れた気持ちになってしまいました。


中盤から・・・
しかし第4話でこの作品の本質がわかってくると面白くなってきた・・・と思いましたが直ぐに下落。


後半から・・・
第9話から今度こそ面白い展開になってきました。
特に第10話で成田隼人が非常にスッキリする行動を見せて、これからの展開に期待が持てる気持ちにさせてくれました。
そしてこの後からファンタジー世界の設定も良い設定だったという気持ちになれました。
最後まで見る事によって第1話目にも繋がり、この作品の面白さが実感できるのでは?と思います。


これから視聴する方へのアドバイス・・・
各回ごとにもよりますが、中盤ぐらいまでにあるOP曲前の2分程度のエピソードは本編とは関係ないおまけのようなサービスエピソードなので、この点を知っておいて視聴するだけでもかなり混乱を防げるかと思います。


番外編について・・・
OVAでみんなで温泉に行くエピソードが製作されております。
このエピソードは本編以上のエロ満載。
本編ではシーンによっては規制がかかっていましたが、このOVAではバッチリと露骨に見ることが・・・。
温泉ですからね(笑)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 20

マジ天使 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ぶっちゃけ王雀孫は神

原作プレイ済み
タイトルは原作者「王雀孫」へ賞賛を込めたネタです。

■総評
「4話までは見るべき」タグなのですが、これは公にこの作品のネタバレをしています。
他の作品と違いネタバレしてからが面白い。初見で繋がらなかった事が気持ち良いくらい分かる。
視聴者にミスリードをさせたり、混乱させるような進め方ですが、見終わってみるとよくできたシナリオだなと関心しました。
4話以前やネタバレに関心がないと「訳の分からないアニメ」になりそうです。
そのため視聴者の理解度などが大切なのかなと思います。
考察wikiに人物関係図などあるので参考にすれば分かりやすいかと思います。
また、面白かったという人是非「もう一度見直してください」複線の張り方や時系列に気づき謎がより分かる作品です。
ちょっと捻くれたシナリオですが、「アニメではストーリー重視」な私は楽しく見れました。

■原作プレイ済が感想を書くと…
俺つば原作3本プレイしましたが、原作プレイした人なら楽しめる作品だったのではないのでしょうか?
1話のEDでミスリードさせたり、俺つばASでのネタなどプレイ済だと遊び心がありニヤニヤしてました。
また、7話での王雀孫シナリオには大分笑わさせていただきました。

■まとめ
①Hなシーンについて
「露骨なパンツ」「エロシーン」など、どうしてこうなったと言いたい所もありましたが、全体的に見れば私はさほど気にならなかった。
序盤の夢テレビや8話の問題のシーンも「メタ的要素」の複線だったのかな。
②おおよそテレビ向けじゃない設定でしたが原作を損なわずにオリジナルENDで閉められたアニメ製作者に感謝。
③特に4話のネタバレからの7話が面白く後半に進むにつれ勢いが出るアニメ

「飛べない鳥たちのとりとめのないお話」ですが
 「主人公たちに翼はないこともないんだな」と思うようなアニメでした。

以下お世話になった考察サイト
ttp://www45.atwiki.jp/ore-tuba/

投稿 : 2024/04/27
♥ : 7

パクマンさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

斬新な設定と細かい伏線

原作は未プレイです。
はじめの3話は物語の方向性が分からなく、キャラも多いので戸惑いましたが
4話で「○○○○」が明らかになった後はスムーズに物語に入り込めました。

バラバラだった事柄が徐々に一カ所に収束していって
伏線だったものが回収され「ああ、そうだったのか!」と驚く仕様なのは素直に凄いと思いました。
キャラクターの台詞1つ1つが大事な伏線になっており
ちゃんと聞いていれば十分理解出来る内容だと思います。

ただ、純粋な恋愛物だと思って視聴した方は肩透かしをくらうかもしれません。
実際は細かい伏線やミスリードを誘う演出が多く
視聴者の理解力を試すような斬新な設定で、意外とメッセージ性が強い作品です。

↓考察してるアニメ用のまとめwikiがあったので、貼っておきます。
http://www45.atwiki.jp/ore-tuba/

投稿 : 2024/04/27
♥ : 7
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