2017年度のロボットアニメ映画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の2017年度のロボット成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月01日の時点で一番の2017年度のロボットアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

72.8 1 2017年度のロボットアニメランキング1位
BLAME!(アニメ映画)

2017年5月20日
★★★★☆ 3.8 (212)
1189人が棚に入れました
テクノロジーが暴走した未来。人類の希望は孤独な旅人に託された――。

過去の「感染」よって、正常な機能を失い無秩序に、そして無限に増殖する巨大な階層都市。
都市コントロールへのアクセス権を失った人類は、防衛システム「セーフガード」に駆除・抹殺される存在へと成り下がってしまっていた。
都市の片隅でかろうじて生き延びていた「電基漁師」の村人たちも、セーフガードの脅威と慢性的な食糧不足により、絶滅寸前の危機に瀕してしまう。
少女・づるは、村を救おうと食糧を求め旅に出るが、あっという間に「監視塔」に検知され、セーフガードの一群に襲われる。
仲間を殺され、退路を断たれたその時現れたのは、“この世界を正常化する鍵”と言われている「ネット端末遺伝子」を求める探索者・霧亥(キリイ)であった。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、花澤香菜、雨宮天、山路和弘、宮野真守、洲崎綾、島﨑信長、梶裕貴、豊崎愛生、早見沙織

四文字屋 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ハリウッドCGアクションにさんざん模倣されているうちに、時代が追い越してしまったけれど、23年前にスタートした時は突出した世界観が素晴らしいSFマカロニウェスタンだったんで、

そのアクションのゾクゾクするような美しさと
20年の間に長足の進歩を遂げたCG技術があったればこそ、
SFマカロニウェスタンってだけじゃなく、
ハリウッド映画みたいな大掛かりな画面も堪能出来て、
長年待った甲斐があったというものだ。

アクションも、展開も、
スピーディで面白いですよー!

ただし劇場の大スクリーンで、
いい音響とともに鑑賞しないと、楽しさは3割減かな。

それでも孤高のダークヒーロー「キリイ」のキャラはまるで、
往年のマカロニウェスタンの
ジュリアーノ・ジェンマか
リー・ヴァン・クリーフかってぐらいにカッコよくて、
終幕での後ろ姿なんて、ホントもうガンマンそのもの。

ポリゴンさんも最近の仕事の充実ぶりが見事に反映されていて、
アクションシーンだけでなくて、
キャラの表情や日常での動きもしっかり表現できるようになって、
こういう画作りは、
今の時代じゃないと無理だったのだと思うから、
これはもう理屈抜きで、楽しみましょう!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 31
ネタバレ

おぼ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

バーン!ドカーン!

原作未読/105分間

[シドニアの騎士]の作者、弐瓶勉のデビュー作。
20年前には映像化出来なかった理由が良くわかる
良作でした。

( 'ω'o[ネタバレレビュー]o
{netabare}
弐瓶勉の作品が物凄く好きなので、期待どMAXで視聴しました。

ジャンルはもちろんSF(`・ω・´)
最初は微妙かな?といった感じでしたが、
後半は完全に世界観にのめり込んでいました!

なんといっても良かったのが戦闘シーン( ´'ω'` )
登場人物が銃を打っただけで映画館に音が響き渡り、イスが物凄く揺れましたΣ(・ω・)(本当に)

びっくりして、最初くしゃみをしちゃったぐらいです(;´Д`)

世界観は
{netabare}時代も場所も明らかでない超未来。コンピュータ・ネットワークは極限まで発達し、高度に階層都市化された世界は、堅牢な『超構造体』に内蔵された『システム』により支えられていた。『統治局』により管理された一大ネットワーク社会『ネットスフィア』は、実社会と同じか、それ以上へと拡大し、ネットワークへの正規アクセスを可能にする『ネット端末遺伝子』の保有そのものが市民権と同義となる。人々の生存圏はネットワーク・スペースへと置き換わり、その仮想空間の事象を現実世界へと反映させるなど、理想の世界を構築した。

しかし、厄災によりネットスフィアは機能不全に陥り、人々は『珪素生物』による感染症の蔓延によりネット端末遺伝子を失ったことで、ネットワーク社会は崩壊する。制御が失われた『建設者』により際限なく拡張され続ける都市構造物は、やがてその惑星系すら内部に取り込み、不安定な連結がネットのカオスを加速させる。ネットスフィアの番人である『セーフガード』は、管理規定にのっとりアクセス権のない人類を不法居住者として排斥し続け、珪素生物はネットの機能回復を阻止すべく人類を襲撃する。人々は繁栄の記憶を忘れ、全てが壊れた世界の片隅で、目を盗むようにして短い生を生きる。人類の黄昏の世界が舞台である。(wikiより){/netabare}

こんな感じ。

みたら分かる通り、とても練られた世界観なので、
SF好きの人は絶対見た方がいいと思います(*´ω`*)

それでは、短いですがここで終わります{/netabare}

( 'ω'o[観点事のレビュー]o
{netabare}[物語]/4.0★★★★☆
設定を生かしたいい物語でした。
ただ、終わり方が雑だった点や、短い間に仲間意識が高まりすぎている点など、気になる所もあったかな……(;´Д`)

[作画]/5.0★★★★★
これに関しては正直[神]としかいいようがないです。
作り込まれた世界観の中で繰り広げられる戦闘は、本当に圧巻でしたΣ(・ω・)

[声優]/4.0★★★★☆
皆さんキャラに合った声優さんだと思いました。
特に良かったのは花澤香奈さん!
いや~(*´ω`*)良かったです

[音楽]/5.0★★★★★
なんというか、効果音が物凄かったです!(表現力皆無)
迫力の音量で戦闘が見たい方は是非!

[キャラ]/4.0★★★★☆
キャラ自体はありきたりな感じですが、
この作品だからこその良さはあったと思います。

[総評]/☆4.4{/netabare}

点数【81点】

投稿 : 2024/04/27
♥ : 34

レタスの人 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

予想通りの出来と反響

まさか生きている間に弐瓶の漫画が世間に評価されて、更にはBLAMEを起こしてくれる日が来るとは思わなかったため、一種の感動を感じた。
弐瓶は建築物を広大に書き、キャラを小型の置物の様に設置していく手法で世界観を描いていく為、やはり元祖弐瓶節はアニメではうまく表現しきれないところだったが、しかしそれも一つの狙いの様にも感じる。
建物を主人公として書いている様な弐瓶作品はまさにサブカルが好む漫画としての芸術なのだが、まさかの小規模ヒットを叩き出したシドニアではキャラやセリフに多くの焦点を当てる事が成功の秘訣だったと思われる。
結局この業界の娯楽作品は如何にプログレッシブな行為を施そうとも、マジョリティから評価を得るには何をしようともキャラ重視なので仕方ないのだが。

そこで今回折角のアニメ作品という事で、生物の目線から見る色のあるブラムの世界を見る事が出来た私は非常に満足でき、内容もこれから漫画を読む楽しみと興味をしっかり掴むような出だしと幕引きであり、非常にセンスを感じた。

ただ反響に於いては絶対に多くのレビューでこの痛い発言が出るというのは予測済だった。

「原作ファンからしたら弐瓶の良さを出せていない」

まさに的外れな表現なので、同じ古くからの原作好きとして余りこの目でみたくはなかったのだが、そうもいかなかった。
当たり前の話であって、これが評価点に下げる理由にはならず、特に私も実のところ所謂典型的な”原作厨”であり、何を見始めるにも基本的には原作を見た上で楽しめたならアニメ等メディアミックスに移行したり、それでおいて辛い批評をする事が少なくは無いのだが、原作が好きという事は寧ろアニメと原作とを同一の裁定をする事自体がナンセンスであり、アニメはアニメとしての表現法を上手くやってくれなければ寧ろ作品として劣悪になる可能性は高いのである。
というよりも、漫画ならではの構成、演出とアニメならではの構成、演出、ゲームならではの構成、演出などとそれぞれ長所と短所を引き延ばさなければ表現方法を変える事に何の意味もなく、今回のアニメ化ではそれを意識して制作を出来ているのではないかと私は考える。
いずれにしても漫画とアニメ映画を繋げるような見方をする必要性は無い。

ただこれはゲームや先進性のある漫画等の特異なケースによるもので、アニメ的表現を重んじる漫画、例えばワンピースやハンターハンター、ハガレン等そういった物は原作の表現に忠実に行ってもらわないと誰も喜ばない。

これについては原作のアタッチメントとしての作品なのかどうかで見方は変わる。
少なくともアニメ映画を作るのであれば仮に原作から話を引っ張ってくるものでも独立した作品としての立場を築く為、監督が独自のセンスを出さないといけない。

とにかく総評としては、この映画で表現と世界観が似た作品でテクノライズがあるが、ああいうのこそ寧ろ漫画にすべき動かし方だったと考えられるし、この作品について全体的に文句のある部分は個人的にはとても少ない。
ただ原作で存在するテーマは独自の描写に盛り込んでいる為、それらを薄める必要があった今回、物語を忠実に動かす上で一貫した何かしらのテーマをそこに介在させる事が不可能だったのが若干の薄味と言える。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 6

67.1 2 2017年度のロボットアニメランキング2位
ひるね姫 ~知らないワタシの物語~(アニメ映画)

2017年3月18日
★★★★☆ 3.5 (153)
575人が棚に入れました
2020年の東京オリンピックを目前にした岡山が舞台になっている。

声優・キャラクター
高畑充希、満島真之介、古田新太、高木渉、前野朋哉、高橋英樹、江口洋介、釘宮理恵
ネタバレ

四文字屋 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

パクリ批判も何のその。心羽ちゃんは、自分でも制御不能な絶妙のタイミングで夢の世界に行ってしまうから、そのたびに観ているこちらはドキドキさせられるんで、

夢を効果的に使った作品が、またひとつ、佳作として劇場映画に名をつらねた。と思う。

例によって事前情報はなるべく入れずに劇場鑑賞。


鑑賞前は複雑に入り組んだサイエンス・ファンタジーを予想していたのだが、
鑑賞してみての印象は思ってたのと違って、もっといい意味で単純で、
話のころがりがいい感じに流れていくんで退屈しない。
この物語のキーポイントとなる「眠り=夢の世界」が、
妙な感じに現実社会とリンクしていて、
主人公・心羽(ココネ)は前ぶれ無く眠ってしまう癖があって、
そうすると、この夢の世界に、唐突に行ってしまうので、
ここが都度つど、ハラハラしたりワクワクしたり、突っ込み入れたくなったりで、面白かった。
{netabare}たとえば夢の中で、サイドカーで空を飛ぶ素敵なシーンがあるのだが、このあいだに現実ではココネと幼馴染みのモリオが四国から大阪までたどり着いてしまっていて、
この作品のキーファクターである自動運転技術が綺麗に描かれて楽しいエピソードになっていた。

そんな感じで、ココネが眠っているときに、
現実世界とリンクする異世界の夢を見るのだが、
このリンクが現実世界での事件が夢をなぞるように進行していくのが構成上のお楽しみになっている。

で、演出上のポイントとしては、
冒頭のシーンで、ハートランドを本作の舞台とするファンタジーだと思わせるミスリードが、上手い(これ他のレビュアーさんからの指摘が既にあり)。
また、ハートランドがディストピア風に描かれているのが、志島自動車を去った母親の、その心象を表していたと最後の方で解るようになってるのもいい構成。{/netabare}

映像も流麗だし、ロードムービーとしても、夢と現実がない混ぜになった、一風変わったものとして、楽しかった。

鑑賞後、他のレビューサイト見てみたら、あまり評判がよろしくないようで、
大雑把に言って、
話のテーマが盛り込みすぎ、またはピンボケで絞り込めていないっていう意見と、
神山監督作品にしては大人の鑑賞に堪えないという意見と、
主に「君の名は。」と「サマーウォーズ」からのパクリだという意見が多く見られた。

で、私はというと、面白く鑑賞出来ましたよ。

描きたかったのは、結局は父から、祖父から、亡くなった母からの家族愛。
この辺、たしかにどうも、子供向けにはややっこしいと批判の対象になってはいるんだが。
わたしゃ子供じゃないからいいんだ。

そして余計なはなしだが、
どうも勘違いしているとしか思えないパクリ批判が横溢しているようで、
いわく、PC、タブレット、パスワード等の使い方が「サマーウォーズ」のパクリだとか、
眠っている最中に夢と現実がリンクして世界が動く演出が「君の名は。」のパクリとか。

なんか批判自体のピントがずれている感じ。

PCの使い方やパスワードの演出は、サマーウォーズではなく、
TV版エヴァの第7話のジェットアローンへのオマージュであることは、
夢の世界に登場する、人の造りしものであるロボット=エンジンヘッドのデザインや、
姫=ココネが腕力で挿入して戻した、稼働停止のために排出された制御棒のシーンから見てとれるし、
パスワードの件やタブレットの件も、同様。

眠りの演出に対する批判については、偶然「君の名は。」から数ヶ月遅れで公開されたせいだと思うが、
本作では眠ることをトリガーにして物語を動かしてはいるが、眠りの効果の設定が全く違うし、
公開時期が近すぎてネタとして取り入れる、というかパクるには時間的余裕がなくて無理だろうし、
夢と現実が交錯する話なんて幾らでもあるんで、こういう批判は、
タイムリープを描いた作品に、時かけのパクリだといちいち文句つけるのと同類だと思う。

さらに言うと、{netabare}この作品では、夢を、世界が自分に有利な方向に導かれる道具として活用しているのが妙味なんで、
目覚めたばかりのココネに、モリオから「あまえ、今すぐ早く寝ろ!」と言われたりしてるのが面白いし、
上述した「自動運転技術」と上手くつながっているのも、面白い。
さらには、ココネが、ウェットないしは反感を抱く可能性のある、おじいちゃんとの初対面のシーンで、
唐突に眠りに落ちてしまい、夢の中で話を進めちゃったりするところなど、
思わず笑っちゃってから焦らせてくれる面白い趣向だったし、
目が覚めるまでに厄介ごとを夢の中で処理しちゃうってのが、可笑しくてたまらなかった。

父親を追うこと、祖父と出会うこと、母親を知ることすべてが重要なテーマなのに、これを全部夢の中でやってしまうんだから、大した演出度胸だ。{/netabare}


それから、そんなに他のレビューを見なかったから、
たまたまこれを指摘している人を見かけなかっただけかもだが、
冒頭の夢のシーンは明らかにカリ城へのオマージュだと見て判る。
姫を幽閉する塔のシーンと、その塔の屋根瓦と、窓から伝って出入りする、あれね。

カリ城で、北の塔への行き来に使われる可動式橋梁設備を、
昔、鑑賞した当時から「これ構造力学的に無理だよな」と思っていたら、
橋梁を可動式にするなら、こういう構造なら行けるでしょ。と絵解きしてくれてたのが個人的にはツボだった。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 14

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

良い劇場用アニメ

多くのネットカフェで無料で観られる「シネマチャンネル」と「ふらっと動画」
1月新着の1本です。

wikiであらすじをチョコっと拝見してからの鑑賞

ストーリー、これ前情報なしだとちょっと分かり辛いかも、
まあ細かい事気にせず展開に任して流し見でもいいと思います。

大塚イズムを感じるメカ構図など「おぉっ!」となりましたが、
それっぽく動かないのがちょっと残念w

キャラもいい感じ、ですが声はもうちょっとはつらつ活発の方が合ってると思う。

でも総評で面白かったです。

年齢問わず、劇場用アニメとして良作でしょう。
親子連立って観ても良いですね^^

投稿 : 2024/04/27
♥ : 10

KYY23 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

車好きも楽しめるアニメ映画

U-NEXT動画にて1080P動画を540円でレンタルし、先程、視聴しました。アニメ映画を見るときは楽しみが半減しないよう事前情報をまったく調べず、視聴しております。


冒頭ではいきなり機械仕掛けの夢の世界が出てきて?となってしまいました。テレビCMでは岡山の橋の映像ばかり出ていたので・・・

でも話のキーだったのですね。

また、お父さんが開発して近所のおじいちゃんの軽トラにプレゼントしていた自動運転機能付きカーナビのデザインが懐かしい!8年くらい前に流行った折り畳み式の高級カーナビとデザインが似ている。しかも画面表示は緑がメインの1990年代後半の表示です。文字の表示も懐かしい

いまの車はどこもダッシュボードへのポップアップ式か埋め込み式がメインですので・・・
私が15年愛用した前の愛車 インプレッサWRXを思い出す・・・当時はソニー製4.8インチカーナビでした。


また、一瞬ですが渋滞中の車列にランドローバーのテールランプが映ったりとアニメで描かれることが少ない車が見れた点が嬉しかった。

高畑充希さん演じる森川心羽も父に似た頑固さがかわいいです。

作品の作画は安定しており、新大阪で新幹線に乗るときのシーンや、お台場の移動シーンではリアルさに驚きました。10年ほど前のアニメ映画とは比べ物にならない現実感を感じました。
というか、現実風景と差異ないのでは!?

投稿 : 2024/04/27
♥ : 3

70.5 3 2017年度のロボットアニメランキング3位
魔法少女リリカルなのは Reflection(アニメ映画)

2017年7月22日
★★★★☆ 3.9 (70)
344人が棚に入れました
劇場アニメ版第3作目。2017年7月22日公開。当初は『A's』から『StrikerS』までの空白期間を描くとされていたが、後の発表で本作にはPSPソフトシリーズの『BOA』および『GOD』が初出のキャラクターであるマテリアル達やフローリアン姉妹が登場し、ストーリーもGODのそれに準じたものであるということになった。2018年公開の『魔法少女リリカルなのは Detonation』と一体の作品で前編となる。

声優・キャラクター
田村ゆかり、水樹奈々、植田佳奈、戸松遥、佐藤聡美、日笠陽子、清水香里、真田アサミ、柚木涼香、一条和矢、ゆかな、釘宮理恵、清水愛、久川綾、桑谷夏子、松岡由貴、水橋かおり、阿澄佳奈

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

孤独(ひとり)じゃない。心を繋いだ絆があるから。

「魔法少女リリカルなのは」シリーズファンの方には、待ち遠しい1作だったのではないでしょうか。
かく言う私もその一人でしたけれど。

何故なら、本作品は2期の「魔法少女リリカルなのはA's」と3期の「魔法少女リリカルなのはStrikerS」までの空白期間を描いた作品だったから…

何故3期で、主人公だった高町なのはが指導官としてのポジションを選択したのか…
もちろん、3期の物語の中で触れられていますが情報としてはあまりにも断片的過ぎ…
起こった事象の説明はありましたが、そこに至るまでの背景がボンヤリしていたからです。

誰よりも優しく、誰よりも強い正義感を持っているなのは…
天性の素質と類まれなる魔力を兼ね備えた彼女の「全力全開」は、いつだって困難を突破してきました。
まだ小学生の小さい身体に不釣り合いなほどの強大な魔力放出を何度も見てきましたし、それが彼女のトレードマークとも思っていたのですが…

だから本作では、これまで閉ざされてきたなのはの過去にメスが入る…
そう思って視聴に臨んだのですが、どうやら空間期間では私たちの予想を凌駕するほど色んな事件が起きていたみたいです。

今回の物語では、惑星エルトリアからの来訪者であるキリエと同行者イリス…
そしてキリエの姉であるアミティエを軸に物語が展開していきます。

惑星エルトリアは、きっとかつては豊かな星だったのかもしれません…
でも今では砂漠化が進み人が住める場所が殆ど無くなるまで大地の荒廃が進んでいました。
そんな中、エルトリアに緑を蘇らせようと奮起していたのが、科学者であるキリエたちの父親でした。
ですが、身体を病魔に侵され余命いくばくも無い状況に追い込まれていたんです。

父の命と願いのどっちも掬いたい…
幼い頃から父親の背中を見て育った娘たちがそう思うのは決して不思議ではありません。
ですが、その思いは自分の一生をつぎ込んだ父親に成し得なかったこと…
そんな簡単に手が届くはずがありません。

ですが、キリエは知ってしまったんです。
どっちも掬う方法が地球にあること…
そしてその鍵が第1級捜索指定されたロストギア「闇の書」であること…
こうして小さな少女が子供として当たり前の願いを抱えて地球に降り立ち、物語が動いていきます。

視聴を始めて最初に思ったこと…
「なのはちゃん」も「フェイトちゃん」も懐かし過ぎるんですけど…‼
それは出で立ちしかり、呼び方しかり…
物語開始時に二人は小学3年生でしたが今じゃ小学5年生…
確実に成長している筈なんですけど、気持ちの中で先行するのはやっぱり可愛らしさです。

それでもA'sとの明らかな違いは、闇の書事件が解決したので、なのはとフェイトの輪の中に八神はやてがいること、そして4人のヴォルケンリッターもすっかり生活の一部に溶け込んでいることです。
私はヴォルケンリッターの中で激しくヴィータ推しなので、姿を目にした瞬間はやっぱり嬉しかったですね。

そういえば、ヴィータのフィギュアって発売されているのかな…?
と何気なく調べてみたら、売っているじゃありませんか‼
しかもアルターさんの1/7スケールなのに、非常にお求めやすい価格なんです。
ヴィータの服装はStrikerSの時のモノですが、私にとってそれこそ願ったりです。
それにグラーフ・アイゼンがメタリック調で格好い良い…
思わずポチってしまいましたよ…^^;
我が家への到着は明日とのことなので、ヴィータに会えるのが楽しみです。

思い切り脱線してしまいました。
でもあまり書くとネタバレになるので割愛しますが、キリエらが想像以上に手強い事…
そして闇の書の件は解決したとばかり思っていましたが、その闇は想像以上に深かったこと…
ここまでなら大丈夫だと思います。
なのはの「全力全開」を見たい方は是非本編でご確認頂ければと思います。

約1時間50分弱の作品でした。
本作品はこれで終わりじゃありません。
2018年に公開される後編が控えています。
キリエの願いは届くのか…
なのはらの思いの行方は如何に…⁉
後編の視聴を楽しみに待っています。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 10
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

なのはホント良い子だなぁ・・・

 とある惑星の少女キリエが、死にそうな父親を救うために人工知能イリスと共に、なのは達のいる時限にやってきて、はやての持つ夜天の書を狙うことをきっかけに話の規模が膨らんでいったアニメだったです。なのはA’s後2年後のお話ですねです。いきなり19歳になったStrikerSになってキャラが増えたときに比べ、A’sその後なだけに私は分かりやすかったです。
 見ていると、なのはとフェイトは、ホントに良い子だなぁと思ったです。

 平和になっても訓練を欠かさない、なのはとフェイト。お友達達との交流と平和な日々も束の間、はやても加えて、キリエの起こす事件に巻き込まれるです。はやて間一髪の時、キリエを追ってきた姉のアミタも参戦するです。
 キリエが来た時点から、時空を超えた出来事であることが、クロノたちにすぐに気づかれてしまうため、時空管理局の絡みが今回もありです。

 にしても、魔法とは思えない兵器、悟空たちのような光線技を多用するように見え、魔法少女アニメにかけ離れたバトルがかなり今回も繰り広げられるです。私は、好きなんですけど・・・です。ドラゴンボールZに例えるとシステム「オルタ」という界王拳もあるです。変身は、近代魔法少女な感じだったです。

 キリエ、イリスの言っていることは、まるっきり違っているです。なのは、フェイトに協力してもらうとか、夜天の書を少しだけ貸してもらうとか言っていて、やっていることは、事件を起こしての誘導、襲撃、言葉巧みにフェイトに話すとか、夜天の書の強奪にしか見えなかったです。

 今までのリリカルなのは以上に話の展開が早く、白熱するバトルが全体的に多かった印象だったです。なのは達のパクリ新キャラも出てきて、バトルはさらに激化するです。にしても、トランスファーマーとも違うロボットが、最初を通してパワーアップした感じのものまでこの時には出てくるので、このあたりからも魔法であることすら、分からなくなっていったです。

 イリスの正体と真の目的、キリエのやってきたことは一体!にも注目です。{netabare}更なる新キャラ、ユーリも出てきて、ピンチなのか?どうなるのか?というところに、パワーアップしたなのはが、登場してと良いところで終わりになってしまうです。カッコいい水ナナの劇場主題歌が流れるです。
 Reflectionに続きが来年にあるなんて知らなかったから、ビックリだったです。{/netabare}

 最後には、なのはキャラにおけるミニ劇場がまた来週と言って、週替わりに上映されるようなので、余裕がある人は毎週行くんだろうなぁと思ったです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 11

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

シナリオは月並みだけど、男前ヒロインは健在!(※だが幼女だ)

高町なのは(※本作のヒロイン)は本当に男前だなあ(※まだ小学5年生の女の子だけど)。
・・・流石は西暦2000年代に放送/配信が始まった魔法少女アニメの主人公で、唯一の“現役”だけあります。

現実には絶対に有り得ない設定ですが、それでも何故か心が揺り動かされてしまう・・・そういうTV版第1期から寸分変わらぬ「なのはシリーズ」の魅力は本作でも健在でした。

まあ、正直言って『魔法少女まどか☆マギカ』よりもさらに、一般人には視聴をお薦めし辛いシリーズではあるんですが、日本全国の正義を愛する警察官の皆さんや自衛官の皆さんにも「なのは」ファンは絶対に多いと私は確信しています。
(※実際に、2012年だったかに、福島県のとある劇場で、本シリーズ劇場版第2作の上映中の映像をスマホか何かで盗撮したとして、同県警所属の白バイ兄ちゃんがタイホされてニュース沙汰になっています)

なお「なのはシリーズ」初心者の方は、本作の視聴前に

(1) 制作時期の古いTV版(※第1期(2004年)、第2期(2005年)、第3期(2007年))ではなくて、
(2) 2010年代に入ってからリメイクされた劇場版2本(※第1作(2010年)、第2作(2012年))の方

・・・を事前に視聴しておいた方が賢明です。

現在劇場公開中の続編『劇場版 魔法少女リリカルなのは Detonation』も割と評判良さげだし、やっぱり観に行こうかな?(※かなり恥ずかしいけど)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 12
ページの先頭へ