並行世界で約束なおすすめアニメランキング 1

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68.4 1 並行世界で約束なアニメランキング1位
STEINS;GATE [シュタインズ・ゲート] 改変版23話 -境界面上のミッシングリンク-(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (384)
2684人が棚に入れました
絶望に押しつぶされた岡部を気遣うまゆり。岡部は、紅莉栖を救うことを諦め、世界の命運を背負うその重責から解放される。

だが、そこは紅莉栖との出会い、ラボメンとして過ごした日々がなかったことになっている世界線であった。

罪悪感を抱えたまま過ごす岡部に、“β世界線”はどのような未来を見せるのか?
ネタバレ

デリダ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あらゆる平行世界を繋ぐ交点ともいうべき重要な作品

私はこの作品を劇場版後に見ました。
順番がどうのこうのという作品展開はしてないので
これ見てから劇場版とかそんなことが必要なわけではないのですが
最後に見たがゆえに謎の震えが止まらず
胸が熱く、胸が熱くなったまま1日が終わりました。

なぜレビューでこんなに説明がされてないんだろうと思ったのですが
見てこれは納得、なるほどこのたった一話に限ってはネタバレをせず
紹介を書くことが不可能ですね。
通過点ではなく交点だという意味でとても重要だと感じました。
この一話によって私にとってのシュタインズゲートは評価がバカ上がりしました。
以降はネタバレです。

{netabare}
見終わった人相手にあまり説明してもしょうがないのですが
クリスを救う選択を未来のおかりんが手助けする。
その手助けをする未来のおかりんがどのようにして
そこに至るかというおかりんの決断ですね。
(おかりんだらけで読みにくい)

今までおかりんは色々な時間軸を望ましい世界を求めて通過点という扱いをしてきましたね。
その時間軸単体で生きていくおかりん、という微妙に違う記憶を持った人格はそれぞれの道を歩んでるはずなんですがそれは描かれませんでしたね。
このおかりんをこの作品で初めて見ました。
時間軸を渡り歩いて行く覚悟を決めたおかりんが初めてこのたった一つの時間軸で生きていくことを決断して、そして(自分の手で直接変えるのではなく)別の自分(これから別の道を歩むことになる過去の自分)にそれを託すことを決める。

本編ではあまり描かれていなかった、現実的な時間の流れを生きる姿。そして誰かを救う決断を初めて能動的に行ったようにも感じました。
これは今までのおかりんとはだいぶ違うように感じるんですよね。
まゆしいの時はつきつけられた現実を否定する(=現実を受け入れられず駄々をこねる=受け入れられず逃げる)
なのですがここでのおかりんはこの世界では死んだクリス(この世界で生きていくことを決めたということ=クリスとはもう二度と会えない)を受け入れた上でも救う決断するのが描かれてるんですよね。

まあこういう話をしてしまうと、クリスがどうしても死んだ世界を経験してしまう時間軸を経て、クリスが生ている時間軸に辿り着くだけで、今まで経験した他の時間軸では結局のところクリスは死んでるんですよね。(上記の通り)
ということはこの時点でおかりんは自分の行いが、いくら人の命を助けるためであっても)独善的である行いには違いないことを痛いほど理解したはずなんですよね。

でも最高じゃないですか、初めておかりんが他人のためでなく自分の為であること、独善的な行いであることを理解した上で押し通す。
大人な立派な男の姿じゃないですか。素敵すぎますよ。


最後のシーンいつかのTV画面に映るアルパカが牧瀬クリスに入れ替わっているんですよね。
これはなんとなくの推察ですが、クリスが死んだ世界でも周囲の関係性が変化するだけで、関係そのものは無くならないんですよね。
となると、ダルは名前という情報は知ってました。となると周囲に容姿の情報が形を変えて存在していてもおかしくないんですよね
(牧瀬クリスと登場人物たちが直接出会うことのない世界で牧瀬クリスという存在を構成してた要素が違うものとして登場人物と出会う、、、
この出会い方はあらゆるパターンが時間軸ごとに用意されてるはずなので厳密な法則性はないはずです。)

だからさしてこの時間軸ではおかしいことではないんです。クリスがゲームのアルパカにすりかわっていようと。
誰も驚きはしない、だけど違う時間軸を経験してきたおかりんだけにはわかるんですよね、どんなに大切なものだったか。

そして時が過ぎ、このおかりんは携帯の画面に映る未来のおかりんになるんですね、、、

最後の最後は本当にいつまでも記憶に残ります。 {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

世界線変動率=1.130209→1.129348の変化は一体何をもたらすのか…

2018年4月から「STEINS;GATE ゼロ」の放送が始まっています。
前作に位置する「STEINS;GATE」はあにこれ総合ランキングで一位の座を不動にしている作品…
もちろん私も大好きで「お気に入りの棚:序列15位」の作品です。
だから、狂おしいほどこの作品の視聴を楽しみにしていた訳ですが…

1期本編を視聴したのは5年前…流石に記憶がボンヤリしています。
それに、劇場版やゼロへの伏線となる本作「境界面上のミッシングリンク」
の視聴をすっかり失念していました。
ということで1期を再視聴して、ようやくこの作品の視聴に辿り着くことができました。

行動によって世界線は分岐する…
だから人は常にベストと思える選択をチョイスし続けて生きています。
それはこの物語の登場人物然り…現実を生きている私たちも然り…

ですが、人間が選択できるのは、例え背伸びをしたとしても身の丈に合った範囲までで、それ以上はどう頑張っても届かないのが現実だと思います。

そして、ボクシングの試合にTKOがあるように、限界の判断を人に委ねざるを得ない場面があることも私たちは知っています。

岡部は試合前逃亡を図った訳ではありません。
見えない強大な相手を前にリングに上がり、勇猛果敢にも自分の全部で戦ったと思います。
この試合に臨む岡部の気迫と格好良さ…半端ありません。

そしてその戦いの結果、岡部が引き寄せたモノ…
心を木端微塵にするのに多くの時間を必要ありませんでした。
彼を待ち受けていたのは、彼を支えて、これまで何度も踏みとどまってきた気持ちと真逆の出来事…

岡部は何度も何度も正解を手繰り寄せようと逆境に苦しんできました。
でも今回の苦しみは、これまでの苦しみとは根本から違っていましたから…

だから絶望の淵から這い上がるのに足掻けなくなった男の末路は、昔から凡そ決まっています。
セコンドから投げ込まれたタオルが全てを物語っていました…

でも、このβ世界線…岡部にとって苦しい以外のナニモノでも無かったのではないでしょうか。
だって、掌からあまりにも大切なモノが零れ落ち過ぎているから…
何より残ったのは記憶だけ…これって残酷過ぎる仕打ちじゃありませんか。

でも…これで終わりじゃないんですよね。
岡部の起死回生の一発…期待できるんですよね。
「STEINS;GATE ゼロ」の視聴が余計に楽しみになってきました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

シュタゲの整理体操でありシュタゲゼロの準備運動

2018.10.12記


この一話のみで何かを語ることはあまり意味をなさないとは思います。
ただ前後のテレビ本編両方にとって意味のある一話になっているため、配点はデフォルトに+0.5点上乗せしときます。

さて、視聴にあたってはシュタゲ全24話を完走してからというのが前提条件になります。
時系列だけ整理しておきましょう。


STEINS;GATE  全24話+オマケ1話 ※シュタゲ
STEINS;GATE0 全23話      ※シュタゲゼロorゼロ


{netabare}ラジ館屋上でまゆりが岡部をビンタせず、牧瀬紅莉栖を救いに行かなかった世界。{/netabare}
シュタゲ23話の改変版に該当します。
“世界線”作品の主要ワードの一つですが、シュタゲ本編で提示されたいくつかの世界線のうち主要な3つのうちの1つになることから押さえておきたいお話にはなります。
{netabare}
α世界線:椎名まゆりを救えず世界はCERNに支配されてしまう
β世界線:牧瀬紅莉栖を救えず第三次世界大戦になってしまう
STEINS;GATE:ふふふ 名作たる所以
{/netabare}

ファンのためかスタッフの遊び心か、シュタゲ本編で完結を見た物語に“if”ストーリーを与えてます。しかも最終盤の大事なところでの改編。
視聴者の反発があるかと思いきやあまり悪評を聞いたことがありません。各世界線を作中でも描いていた、という本編自体がサイドストーリーを受け入れる素地があったからです。

なお改変23話はBOX特典映像で初出し、これまで何回かの再放送で目にすることができました。
ひとつは、ゲームSTEINS:GATE 0の発売に絡んで。
もうひとつは、アニメSTEINS;GATE 0の放送に先立って。

シュタゲゼロの前段階、前提のお話でもあります。むしろゼロにとって重要なお話ですね。


シュタゲのifストーリーとして、そしてシュタゲゼロの前奏として。この一話の意味ないし役割です。

冷静に考えるとちょっとした行動の違いで未来が変わるのは、実際そうなんでしょうけれども、これだけワールドワイドになっちゃうと本人たちはたまったもんじゃないだろうな、と同情したくなります。



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2019.04.06追記

投稿 : 2024/05/04
♥ : 51
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