仲間で戦争なアニメOVAランキング 4

あにこれの全ユーザーがアニメOVAの仲間で戦争な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月10日の時点で一番の仲間で戦争なアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.0 1 仲間で戦争なアニメランキング1位
翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~ 後編(OVA)

2015年5月27日
★★★★☆ 3.8 (181)
1075人が棚に入れました
半身ともいえる愛機・チェインバーとの壮絶な別れからおよそ半年後が舞台。

大海原を往く船団ガルガンティアで仲間たちとともに新たな人生を踏み出したレドが、チェインバーとの絆を胸に刻み、1人の青年として空と海のもたらすすべてに立ち向かってゆく物語が描かれている。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

『ガルガンティア』の航海の終点はここじゃない—。

OVA前編からの引き続きになります。
クーゲル船団からやってきた少女「リーマ」が、OVA前編のラストで「さぁ、次のフェーズに移るわよ。」と言って物語が終幕したその後が描かれています。

ガルガンティアは巨大船団で、これまでの物語はずっと海での出来事が綴られてきました。
でも、この後半ではこの世界には海以外の別の世界の存在が示唆されるのです。
確かに、海以外の世界があっても不自然ではありませんが、どこに住んでいたとしても海との関係を一切断って生活することはきっとできないでしょうから…
TVアニメ本編で描かれた海の生態系の進化などが、別の世界の人たちにどう映っていたのかは気になるところです。

そのため、ガルガンティアの世界観が一気に広がった気がしましたが、結果的にたったOVA1話の尺では描ける内容に限度があったと言わざるを得なかったのではないでしょうか。

少しググってみてピンときました。
元々はOVAの後にTVアニメの第2期制作という話があったらしいのですが、その制作の話が途中で潰えたそうなんです。
もし、第2期があったのなら、OVAのその後をしっかり描くことができ、別の世界の事ももっと良く知り得たことでしょう。
その第2期への繋がりが切れちゃったので、このOVAに世界観がドッと圧し掛かってきた結果、尺の長さが気になったんだと思います。
もしかすると、これから第2期という可能性もゼロではないと思いますので、気長に朗報を待ちたいと思いますけれど…。

OVA後編もひーちゃんの演技をしっかり堪能させて貰いました。
ひーちゃんの声質は、とても心地良く耳障りが良いので、どれだけでも聞いていられる気がします。
TVアニメ本編をリアルで視聴していた頃に、もう少し声優さんのことを知っていれば、見方も変わったでしょうに…

それにいのりん…2014年といえば、ご注文はうさぎですか?のチノや、天体のメソッドのノエル役を演じて一気にブレイクした年でもありましたが、このリーマ役もちょうど同じころに演じているということは、この作品もいのりんのブレイクの一端を担った作品なのかな…と思うと思わず嬉しくなりますよ。

オープニングテーマは、TRUEさんの「はじまりの翼」
エンディングテーマは、h-wonderさんの「大切な宝物」

OVA1話50分強の物語でした。
第2期に向けた布石と捉えると、この作品の立ち位置はグッと良くなると思います。
そう思えるだけに、TVアニメ第2期の制作中止は本当に悲しいお知らせでした。
作り手の皆さまの気合が感じられる作品だっただけに残念で仕方ありません。
ですが、本作は目一杯堪能させて貰いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

これが最後のレド、これが最後のエイミー、でもガルガンティアの旅はずっと続くんだ

テレビシリーズの純然たる続編である60分×2話のOVA、後編
前編でも申し上げましたが普通に劇場アニメ級のクオリティなのでBD-BOXのオマケみたいのを想像してもらっては困ります
少しでも『ガルガンティア』が好きだった方は必視の内容です
残念ながら『ぷちっとがるがんてぃあ』はありませんので(笑)前編を未視聴の方はお断りです


前編のラストでクーゲル船団から加入した新人、リーマが謎のロボット(←クレジットでもロボットと表記されてます)を所持していることが判明
遂に彼女の本当の目的が明かされます


まず最初の見どころはガルガンティア船団が物資調達のために訪れる巨大フロート型都市、竜宮城での一幕
リーマを含めたお馴染みの面々での休日、“まさかの水着”、酔いつぶれるリジット船団長、ピニオンにベタベタなラケージ
しかしそんな楽しい一時も束の間、これまで設定だけが仄めかされていた“陸の国”が不穏な動きを見せているという噂が流れ・・・


クライマックスを飾るのは壮大な海戦、そしてやはり“リーマのロボット”
この結末は涙無しでは観れませんでした(ノд;)イイハナシダナァー
脚本の谷村さんが最初考えていたラストはめちゃくちゃバッドエンドだったっぽいですが、ハッピーエンドともバッドエンドとも付かぬ【手放しではない終わり】にはホント拍手ですよ


その一方、リーマの出生の秘密に関しては本編中では全て明かされることは無いままで、続編やスピンオフの構想がかなり膨らんでいたことが分かります(ヒディアーズを人類と認めるか否かも含めて)
諸般の事情により続編の制作は中止となったそうですが、逆を言えば今作のラストカットと最後のセリフで【レドの物語】に決着が付いたことがハッキリとし、【ガルガンティア船団の物語】は未来永劫に不滅ということなんだ、とオイラは思いました
ファンの方には強くオススメする一作ですb

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

タナボソ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

リアルSHIROBAKOを見た(書きかけ)

まず始めに申し上げます。
作品の感想書かないつもりです。
4/4の全国公開に先駆けて行われた「翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~」前夜祭
のレポートのようなものが書ければな、と。

その上で、ガルガンティアが好きな方はまず映画館へ観に行って欲しい。出来るだけ早く。


で、そのレポートを書く前に、これを目にしてくださった方にお尋ねしたい。
『翠星のガルガンティア ~めぐる航路、遥か~ 前編』
そんなに嫌い?w そんなにダメな作品ですか?

私は大好きなんですよ前編。
劇場で3~4回は観たのに、昨日観て海上での嵐、覆い被さる大波にうひぃぃぃで泣きそうになったしw
ラケージのユンボロ登場シーンは激しく滾るし。
ラストの引きも、布石はしっかり打たれたフェアなシナリオでありながら
意外な驚きをもたらしてくれて。早く続き観てえええってなりましたものですよ。

実際Twitter民により年間ランキングを決めるcoco賞にも
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、ゴーン・ガール、たまこラブストーリー、ホドロフスキーのDUNE、ベイマックス、
楽園追放、ガルパン これが本当のアンツィオ戦です!に次ぐ8位として投票しましたし。
まあガルガンティアに投票してるの自分だけだったんすけどw


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これからまた舞台挨拶付き上映に向かうので、続きは明日にでも。
たまゆらともう一本くらいハシゴする予定。なので。

作品の好き度:5/7(2015.04.04初up)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

69.2 2 仲間で戦争なアニメランキング2位
ロードス島戦記(OVA)

1990年6月1日
★★★★☆ 3.8 (135)
682人が棚に入れました
暗黒皇帝ベルドに率いられたマーモ帝国軍と「至高神ファリス」を奉じる神聖王国ヴァリスを中心とする国々との戦い(英雄戦争)を背景として進む。アラニア王国出身の若き戦士パーンは、亡き父と同じ騎士になる夢を求めて仲間と共に冒険の旅を続けるうちに、英雄戦争の狭間で暗躍する「灰色の魔女」カーラの陰謀に巻き込まれ、「大いなる破壊」を回避するため「光と闇の均等」を説くカーラの言葉に戸惑いつつも誘いを断ってフィアンナ姫を救出し、自らの進むべき道を求めヴァリス王国に向かう。そしてマーモ帝国とヴァリス王国の緊張が高まる中、カーラの考えがロードス島の平和と相容れないものであると悟ったパーンらは、六英雄の一人である大賢者ウォートに助力を求め、遂にカーラの居場所を突き止め魔女に挑む。

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

国産ファンタジー路線の元祖的作品ですが

 雑誌コンプティークのテーブルトークRPGのリプレイ記事から生まれた作品ですね。PCゲーム誌なのに袋とじが付いてるという謎雑誌でしたw
私もそのリプレイ記事が面白くて読んでましたけど、別にストーリーがどうのって代物では無い訳です。ゲームのリプレイ記事ですからね~。
テーブルトークRPGって、こういうモノなんだという紹介として面白かったんです。当時はそういうもの扱ってる雑誌と言うとHJ社のタクティクス誌が有りましたが、ちょっとコアな非電源なゲーム好き向けの専門誌でしたから。
 そのリプレイのキャラ使って小説化されたのがコレですが、正直私は序盤しか楽しめなかったです。カーラがウッドチャックに乗り移るとこ迄。

 この作品って、それまでの西洋のファンタジー物の基礎知識、神話や言い伝えと言う物を熟知した原作者が生真面目に日本風にアレンジした日本人への正統派ファンタジーへの誘い的な作品だったと思うんですよね。当時の私ら世代はそういうモノに飢えてた世代ですから、ロードス島戦記と言う小説もアニメも"新しいもの"だったんですよね。
(もちろんガチのヲタは当時でも知ってたでしょうが)
竜が吐くものは炎じゃなくてブレスなんですよ。赤いドラゴンは他のドラゴンに比べて知能は低いんですよ。そういうファンタジーの基本すら私達普通の人達にゃ「へ~ほ~なるほど~!」って時代だから、この作品の価値は高かったんではないかなと。
ファンタジー物と言う言葉を免罪符にして好き勝手に都合よくアレンジした作品では無いが故、多分今見るとさほど面白くない。西洋の古典ファンタジーこそ正とする生真面目な作品ですので、今の若い方は見てもさほど面白くないと思います。
でも、当時間違いなく価値のあった作品であった事は疑いようも無い事実ですので、日本製ファンタジー物アニメの過去の検証という視点で参考に見られるのは宜しいんじゃないかと。



因みに私は同じ当時のコンプティークからの作品なら「ラプラスの魔」の方が俄然面白いと思いますが、アレはアニメにすらならなかったですね。残念(汗)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

plum さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

和製ファンタジーの古典

(2012/8/27修正)

1990年~1991年にかけてOVAとして発売。水野良による同名小説(キャラデザ:出渕裕)が原作であり、ライトノベルの走りとか、和製ファンタジーの礎を築いた作品と言われています。本当の意味での原作は、1985年からコンプティーで連載されたDungions&DragonsというTRPG(テーブルトークRPG)のリプレイ記事です。私はこのリプレイ記事をリアルタイムで読んでいましたので、ロードス島戦記には特別思い入れが強いかもしれません。

TRPGと言われても、知っている人は少ないでしょうね。簡単に言うと、机の上で、紙と鉛筆と数種類のダイス、そしてメタルフィギュアを使って行うゲームです。主にファンタジーを基本とした世界で、決まったシステムのもと、GM(ゲームマスター)とプレイヤーの会話を中心にゲームは進行されます。キャラクターを動かすのではなく、会話を含めてキャラクターを演じる=正にロール・プレイすることが大きな魅力です。よって、ロードス島戦記のキャラクターというのは、TRPGで演じられたキャラクター、そしてプレイヤーの性格や行動が元になっているのです。

さてOVAですが、小説同様に今となってはストーリーの荒さが目立ちます。ただ、その緻密な作画と結城信輝の魅力あるキャラクターデザインは、今見ても全く古さは感じません。ストレートで古典的なファンタジーの世界があります。ちなみに、自分の中ではTV版は無かったことになっています・・・。

22年前、角川が巨費を投じて製作したOVA。私の中では、今でもトップ10に入るアニメです。未見の方は、お暇なときに一度どうぞ。あなたも、ディードリットの虜になるかもしれませんよ?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

日本のファンタジーを語る上では外せない作品

自分の人生に最も影響を与えた本です。アニメ、漫画、ラノベ、全てを通して、自分的No.1は、ロードス島戦記の原作です。

人生で初めて読んだラノベ。学校に持ってく本を探していたら、たまたま本屋で安く束売りされてたんで買っただけ。それがまさか、こんな歴史的な名作だったとは(偶然の出会いに感謝)。

エルフは高慢ちきで耳が長く、動きが素早い。なかなか子孫ができない。ドワーフは大酒のみで力が強いが、手先が器用で装飾品などを作るのに適している。

そんな、ファンタジーの「当たり前」を、日本で初めて紹介したのが、このロードス島戦記。(世界初ではない)

日本の国産ファンタジーとしては、シリーズ累計1000万部を超え、「ドラクエ」「FF」と並び、草分け的な作品です。

(TRPG版は)ラノベの老舗、角川スニーカー文庫の初作品でもあります。

まあ、とにかく、偉大な作品ということです。

さて、アニメですが、原作ファンからすると、やっぱり不満は残ります。(尺が限られてるからしょうがないけど)色々カットしてるし。作画と音楽は素晴らしい。作画は、今見れば古くさいですが、同時期の作品の中では高クオリティー。音楽は、いずれも透明感があり、幻想的で、ロードスの世界観をよく現しています。初めてサントラ買っちゃいましたし♪

とにもかくにも、原作小説を読んでほしい。それだけですな。正統ファンタジーとはこうあるべき、という教科書みたいな作品です。

初代ヒロインのディードリットは、歴史上一番可愛いエルフです! それだけでも、観る価値はある(笑)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32

79.4 3 仲間で戦争なアニメランキング3位
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争(OVA)

1989年3月25日
★★★★☆ 3.9 (770)
3581人が棚に入れました
『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』は、ガンダムシリーズの1989年製作のOVA作品。一年戦争末期、地球連邦軍が新型ガンダムを開発しているという情報を掴んだジオン公国軍の特殊部隊「サイクロプス」は、機体を奪取すべく北極の連邦軍基地を襲撃する。しかし作戦は失敗、目標物は宇宙へと飛び立ってしまう。
その後、偶然入手した情報により、新型ガンダムが中立コロニーのサイド6に運び込まれていると知ったジオン軍はサイクロプス隊をサイド6に送り込み、再び新型ガンダムの奪取の任務に就かせるルビコン計画を発動するのだった…。
サイド6のリボーコロニーに住む小学生アルフレッド・イズルハ(アル)とサイド6に潜入したサイクロプス隊の新兵バーナード・ワイズマン(バーニィ)を軸に物語りは展開する。

声優・キャラクター
浪川大輔、辻谷耕史、林原めぐみ、鈴木健、丸尾知子、吉田小南美、秋元羊介、島田敏、島香裕、稲葉実、増岡弘、折笠愛、榊原良子
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ガンダム初心者でも大丈夫でした

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。全6話。
 ファーストガンダムは雰囲気を知っている程度です。連邦とジオンが戦争をしていたとか、一部のキャラクターの名前とか、本当にその程度。設定に不明な部分はもちろんありましたが、それが大きな阻害要因にはなりませんでした。むしろ、そのおかげで謎の描写も割り切ることができて、物語にどっぷり浸かれたのかもしれません。もちろん知っていれば別の楽しみ方があったのでしょうけどね。

 全6話の構成ですが、序盤中盤終盤とメリハリがあるので、連続した1本の2時間作品である必要もなかったのだと感じました。
 この構成のおかげで価値が出たポイントの一つとして、サブタイトルがあると思います。第1話のサブタイトルは「戦場までは何マイル?」、そして、第6話のサブタイトルは「ポケットの中の戦争」です。途中のタイトルは「戦」の文字が入っておらず、各話の場面を描いたものだと思われますが、最初と最後だけは「戦」に関連させた主人公アルの精神性を示しているようで、とても印象に残りました。

 終盤は、自分の感情処理に追われて、あまり描写に注目することが出来なかったのですが、この作品をどう見るかという方向性はオープニングで既に定まっていました。オープニングだけでここまで見方が定まる作品は珍しいので、その辺について少しだけ述べておきます。


全体構造:{netabare}
 オープニングは奇襲から始まります。最初にインパクトを持ってくる作品というのは、実写映画も含めて結構多いですよね。これは視聴者を飽きさせない工夫でもあるのですが、ここの構造でその後の展開の骨子を作るという狙いもあります。この作品で提示されたのは「奇襲=失敗+犠牲」でした。

 中盤、再度奇襲が計画されます。決行直前に視聴者に与えられたキーワードは、「クリスマス」「シドニー」「夏」でした。この矛盾した言葉によって強烈に嫌な予感を感じました。敵兵士によってご丁寧に解説が加えられた時点で予感はほぼ確信に。結果、予感が実現し「奇襲=失敗+犠牲」という構造が繰り返されることになりました。
 終盤、バーニィは一人での奇襲の実行を計画します。単騎では成功の可能性がほぼ見えませんでした。同じ構造が繰り返される予感に再度襲われ、私のメンタルはここをピークにしてエンディングまで高止まり状態でした。
 一番きつかったのは、アルとバーニィのケンカシーンですかね。エンディングにおいて、アルが二人の友人に慰められるシーンもきつかったですが、そのシーンが長く続く感じですね。子供の無邪気さと残酷さが本当に辛かった。あまり先読みし過ぎなければ幾分楽だったとは思うのですが、こればっかりは性分なんで仕方ないですね。
 アイキャッチも序盤中盤終盤と全く違う印象でした。特に5・6話はアイキャッチにもダメージを受ける始末。サブタイトルと同じく、戦争に対する無知から現実への転換を見てしまいました。同じアイキャッチのはずなんですけどね。
 まぁ個人的な感情はともかく、三段階で繰り返される構造美はあったと思います。この構造美が感情を揺さぶったのも間違いありません。{/netabare}


キャラクター:{netabare}
 この作品は、キャラクターに注目すべき作品だと思うのですが、これを意識させてくれるきっかけのシーンも、オープニング直後にありました。
 それはアルのお父さんが登場するシーンです。このシーンではなかなかお父さんの顔が写らない。早く写してよと思うのですが、ひたすら手元で遊ぶ落ち着きのないアルの所作が写るのみです。そのうちアルの成績に会話が移って、お父さんのやさしさを垣間見れるのですが、アルのお願いの直後に厳格なお父さんの顔が唐突に写ります。つまり、会話から想像するイメージと実際のイメージがかなり違う。顔を早々に写していたら、表情の変化しか描けません。この特異なカメラワークからも、「キャラクターに注目」というメッセージをもらった気がしました。

 そうは言っても、個々のキャラクターは結構ステレオタイプに描かれている。バーニィの上官に当たる3人の人物は、女・酒・煙草と「大人の男、三種の神器」を携えています。翻って、アルとバーニィは稚拙なウソを繰り返す子供感が徹底的に繰り返されます。大人と子供の対比構造がしっかりしている。アルとバーニィの成長も嘘において描かれますからね。嘘の付き方とか、嘘の内容とか。この作品は、アルとバーニィの成長譚が中心に据えられていたと見ていいと思います。

 で、クリス。まごうことなきヒロインポジションですが、大人と子供の対比に加えられるのは結構終盤なんですよね。序中盤はやさしいお姉さんくらいにしか描かれていなくて、終盤に突如として強い大人感をアピールしてきます。
 この描き方からは2つの狙いが見て取れました。一つ目は、アルとバーニィの成長譚であることを視聴者に理解してもらうため。二つ目は、バーニィとクリスを大人と子供で対比させたくなかったため。どっちかなぁと悩んでいたのですが、おそらく両方ですね。
 前者の狙いは、もちろん作品のテーマを明確にするためです。クリスの主張が強くなり過ぎないようするためには、彼女のキャラクターの固定化を遅らせる必要がありました。クリスはストーリー上は超重要キャラクターですが、テーマ上の重要性は高くなかったと思います。成長も描かれませんからね。
 後者の狙いは、バーニィとクリスの恋愛を前面に出すためです。大人と子供で早々に対比させては恋愛感が乏しくなって、違和感が残ってしまいますからね。

 最後に。どうでもいいことなんですけど、日常風景を写すために同じカットを使っていますよね。3回だったかな?同じ街並みを写していたと思います。そこで、カフェかお店か分からないのですが、おじさんが出てきていたと思ったんですけど、最後は出てこなかったですよね?あのおじさん亡くなっちゃったんですかねぇ。日常が壊れる描写は、がれきの捜索シーンがあるんですけど、それ以上におじさんがいないのがズシンと来ました。いないと思うと突然、日常の全てを背負っていたかのような重量を感じてしまいました。見間違いだといいんですけど。せめて怪我くらいで済んでいれば。。。{/netabare}


 ガンダム作品の宿命としてか、戦闘シーンを描かなければいけないという制約はあると思います。ただ、それを感じさせないほどの卓越した構成力とキャラクター描写で、非常に楽しめました。特に上で述べたクリスの描き方は、非常に興味深かったです。

対象年齢等:
 やや分かりづらいのですが、思春期以上ですかね。恋愛要素もありまし。
 必ずしもガンダムファン向けってわけではないと思います。ガンダムという冠を気にせずに、多くの人に見て欲しいです。大人にもおすすめです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

戦争の実感

中立地帯で生活しているからなのだろうか、本当に純粋にモビルスーツへのあこがれ・好奇心、また戦争に対するエンターテイメントくらいにしか思えない主人公アル。人が死ぬことは頭ではわかっていてもリアルを知らないから実感が全くわかない。
親や教師には怒られ、退屈なテストや宿題・父親のいない生活・同級生の女の子に対する負の感情もあって戦争が起きて日常をぶっ壊してほしいくらいに思っている。

コロニーに侵入して内部の人間に成りすまそうとするジオン軍の兵士バーニィと出会ってから物語が動き出す。
ジオンの階級章をもらって彼らの偵察を手伝うことに。ジオン側としては任務としてやっていることだけどアルにとってはワクワクする楽しい遊びみたいなもの。危険だと理解はしても行動が伴わない。

急に勃発した戦闘で粉々に破壊される建物、銃撃であっさり死ぬ人間を目の当たりにして自分がしてきたことへの罪悪感や戦争の凄惨さを実感することになる。
{netabare}しかも、クリスが連邦側のモビルスーツを操縦してバーニィを殺してしまうところを目撃してしまう。相当な衝撃。核攻撃が未然に防がれたことを知って戦う必要なんかないことをアルは悟ってが、バーニィは死に場所を求めて戦闘しているようなものだし、止めるのは困難。仮に伝えることができても戦闘回避できなかったと思う。あれだけ逃げるのは卑怯だなんて言ってたのになあ。{/netabare}

最終話ラストで{netabare}泣いているアルとまた戦争あるよと謎の励ましを送る同級生が対照的で{/netabare}印象的。

ガンダムシリーズの中では割と好きな作品だなと感じた。ポケットの中とあるように些細な出来事なんだろうけど、脚本の意図というか主題がはっきりしている感じがあって良い。


OP
いつか空に届いて 椎名恵
ED
遠い記憶 椎名恵
作詞・作曲は全て椎名恵。伸びやかなOPとは対照的にノスタルジックな雰囲気溢れるED。心の琴線に触れちゃいます。涙出そう。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
「機動戦士ガンダム」初のOVA作品。一年戦争末期、サイド6に新型モビルスーツ・NT-1アレックスが存在することを察知したジオン軍は、サイクロプス隊に機体の奪取か破壊を命じる。新米兵士バーニィは、コロニーで暮らす少年アルやクリスと知り合い心を通わせるが、物語は悲劇的な結末を迎える。


1. 戦場までは何マイル?
宇宙世紀0079年12月、ジオン軍のサイクロプス隊は連邦軍の新型モビルスーツ「NT-1アレックス」を奪取するため北極基地を襲撃。連邦軍はアレックスをシャトルに乗せて打ち上げ、サイド6に隠す。サイド6で暮らす少年アルは、偶然アレックスが積まれたコンテナをビデオカメラに収める。

2. 茶色の瞳に映るもの
アルはコロニーに侵入して撃墜されたザクを発見し、パイロットのバーニィと知り合う。何も知らないアルは、自分が撮影したコンテナのビデオと引き替えにバーニィからジオンの階級章をもらって大喜び。バーニィはグラナダ基地に帰還し、サイクロプス隊に転属となり、再びサイド6へ向かう。

3. 虹の果てには?
バーニィの姿を発見したアルは、彼を追跡してサイクロプス隊のアジトを突き止めた。サイクロプス隊の隊長シュタイナーは、アルを仲間にするのが安全だと判断し、彼に標章を与える。アルの見張りを命じられたバーニィは、アレックスのテストパイロットのクリスと知り合い、2人は互いの素性を知らぬまま恋心を抱く。

4. 河を渡って木立を抜けて
シュタイナーは自分たちがオトリであり、サイド6への核攻撃が迫っていることを知らされる。一方、アルはバーニィに手柄を立ててもらおうとアレックスの隠し場所を突き止め、サイクロプス隊はアレックスの奪取・破壊を目指す「ルビコン作戦」を開始する。

5. 嘘だと言ってよ、バーニィ
「ルビコン作戦」は失敗に終わり、サイクロプス隊は全滅。ただひとり生き残ったバーニィは、アルにコロニーへの核攻撃が迫っていることを伝えて、コロニーから脱出しようとする。だが、アルやクリスのためにもアレックスを破壊して核攻撃を中止させようと思い直す。

6. ポケットの中の戦争
バーニィはアルの助けを借りてザクを修理し、アレックスと戦う準備を進める。作戦当日、サイド6に向かっていたジオンの艦隊が連邦軍に降伏したことを知ったアルは、バーニィに戦う必要が無くなったことを報せようとするが、すでにバーニィは出撃した後だった。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

戦争を知らない無邪気な子供

戦争もなくモビルスーツもない平和な中立コロニー。
子供たちはもちろん戦争の悲惨さなんて知らない。
モビルスーツやパイロットをかっこいいヒーローのように憧れている。

物語は、そんな平和な場所が突如戦場となる。
戦闘で街も破壊され犠牲者もでている。
でも、子供たちは凄いもの見たと喜んでいる。薬莢を集めている。
子供たちにとって武器は、まるでポケットの中のおもちゃと同じだ。

子供にとって、戦争は敵に勝ったか負けたか。
勝つとはどういうことか。それは、相手を殺すこと。
負けるとはどういうことか。それは、自分が死ぬこと。
でも、子供にはそれが分からない。
そんな子供がどんどん戦争の悲惨さに巻き込まれていく。
そして、自分の身近な人が巻き込まれて初めて事の重大さに気づく。


戦争の悲惨さを伝える難しさがよくわかる作品です。
悲惨さをちゃんと伝えられれば、今頃歴史は繰り返すことなく平和です。
でも、本当の悲惨さって、自分がまきこまれて初めて気づく部分は多いです。
これは、物語の中だけの話ではなく、現実もそうです。
例えば、三国志のような過去の物語を楽しみ、戦国武将ゲームを楽しむ。
戦闘機や戦艦のプラモデルに熱中し、モデルガンを集めサバイバルゲームを楽しむ。
未来のロボットや宇宙戦艦に憧れる。
全て戦争の話や道具なのにすっかり娯楽になっています。
もし、自分が実際に戦争にまきこまれて手足の1本でも吹き飛ばされていたら…。
それらを娯楽として楽しむことはできないでしょう。
やはり、どことなくよそ事のように感じてしまっています。
戦争の道具は、人類の英知の結晶でもありますから、憧れるのは仕方ないことです。
でも、そんな状態で、戦争の悲惨さなんて伝えられないんじゃないかって思います。
難しい問題だと言うことがよく分かりました。
それをラストシーンがよく物語っていると思います。


「ポケットの中の戦争」このサブタイトルは、とてもすばらしいと思います。
このサブタイトルだけで、涙がでてきそうになります。

この物語の無邪気な子供にとっては、戦争はまるでロボットヒーロー対戦です。
それは、いつも持ち歩いている「ポケットの中のおもちゃ」と同じです。

この物語は、一人の子供が戦争の片隅で体験した1つのドラマです。
でも、その子にとっては、とても大きな出来事だったのです。
しかし、その子以外は事の顛末を知りませんし、その子も周りに語りません。
静かに自分の「心のポケットにしまった戦争」なのです。

そして、このドラマは、戦域の中では、ほんの一点にすぎません。
戦史の中では、ほんの一瞬の出来事でしかありません。
それは、まるで「ポケットの中に入る程度の些細な事」でしかなかったのです。

いろいろ解釈ができるタイトルです。
しかし、この「ポケット」と言う子供を連想させる響き。
それは、子供が戦争に巻き込まれていると言う事実の暗喩です。
どんな解釈であっても、とても切ない気持ちになることには変わりありません。


この作品に出会ったきっかけは友人でした。
「ガンダムを知らなくても、これだけは読んでおけ。」と進めてきたのが小説版。
描写がすばらしく、確かにガンダムを知らなくても面白かったです。
その後、アニメを観ましたが、その面白さには変わりないと思いました。
なお、小説の後にアニメを観ると最後だけ「あれっ」って思います。
最後が若干異なっているのです。
自分としては、どちらの最後もありかなと思っています。

小説版では気にならなかったところが、映像にすると気になるところもありました。
結構、脚本が甘いなって思うところがちらほらあります。
また、小説版は、物語としては終始、重い感じが結構出ていました。
一方、アニメでは、音楽は軽快、演出はあっさり気味のため、軽く感じられました。
もしこれが戦争を軽く考えていた子供の心理描写にあわせたものだったとしたら…。
演出家はかなりの手練れです。

この作品は、子供目線で戦争を描いている貴重な作品です。
いろいろ考えさせられることも多く名作と言えるのではないでしょうか。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

65.7 4 仲間で戦争なアニメランキング4位
翠星のガルガンティア ~ めぐる航路、遥か ~ 前編(OVA)

2014年11月21日
★★★★☆ 3.8 (256)
1560人が棚に入れました
大好評のままTVシリーズが終了した、船団都市を舞台に繰り広げられるオリジナルSF冒険活劇
「翠星のガルガンティア」の続編を描く新作OVAが、前後編でリリース! (先行上映あり)
ネタバレ

タナボソ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

良かった!

鑑賞前に書いた雑文↓ 伏せ字にしときます(`・ω・́)ゝ
{netabare}9/22開催されました“翠星のガルガンティア”オールスター感謝祭なるイベントに行ってまいりました。

登場キャラクターの名前の由来が歯車(ギア)であるとかといった
作品世界の作り込みに関するエピソードや、
「アルドノアのラストは俺のせいじゃねえからっ!」など他作品名出しまくりの虚淵玄さんらによる
はっちゃけたサービストークまで、中々楽しかったです。


で、このOVAなんですが、正直期待値低いっすよねきっと。
TVシリーズが好きだった方でも。私もそうだったし。
だってTVシリーズできれいに物語は終わっていたわけで。
キャラに関しても、例えばメインヒロインであるところの
エイミーが好きだから観てたって方は少ないと思うんです。
まあレドはともかく。一番人気はきっとチェインバーさんでしょう。
さらに個人的には製品版に同梱されてたOVA15話、クーゲル中佐のエピソ-ド『まれびとの祭壇』、
コレがもう嫌いで嫌いでたまらなかったんですよ笑。
「またOVAか…地雷臭が…」なテンションだったのです。

でもですね、映画館にて他作品鑑賞の際に予告を目にしたら、
かなり積極的に観たいっていうモチベーションが上がってきたんですよ。
しっかり劇場のスクリーンに映える映像になっていました。
嵐なのかな?で荒れる海の描写にすごくぐっときた。
短いシーンからでも劇的なドラマ展開を予感させました。
今週末の公開が素直に楽しみです。

で、コレを書いてる時点で、今週末のキャストさん、監督さんが登壇する
舞台挨拶付き上映会のチケットが売れ残ってるんですよ。バルト9以外は全箇所らしいw
首都圏ばかりの開催ですが、席埋まって欲しいなあ思いますよ。
金元寿子さんは日曜の方だけですが、石川界人さん、水瀬いのりさんファンの方
来てくんないかなあって感じですわ。
そもそも杉田来れば埋まってたんだろうなあw 都合合わなかったんすかねえ。残念。{/netabare}
(14/09/23初up)

9/28、新宿バルト9にて公開から二日目の舞台挨拶付き上映会を鑑賞してきました。

TVシリーズ後、半年ほどが過ぎたガルガンティア船団。
ベローズ率いる海底の遺物をサルベージするチームの一員として活躍するレド。
クーゲルの船団から移り住んできた少女リーマに、
メッセンジャーの仕事を教えるエイミーらの姿があった。

といった導入からストーリーは展開します。
このように書くと、日常的な描写ばかりの作品?と想像するとさにあらず。
映像的なスペクタクルがしっかりとあります。
具体的には過去の回想シーン。

これがかなりの迫力で見応え。
過去の描写でチェインバーさんも大活躍。
そこに登場する当事者達は、今生きているのだから当然助かると判っていても
おい、これ大丈夫かよと不安になるほどの危機的状況が描かれます。
{netabare}大嵐に遭遇したガルガンティア船団。
接続橋の一部が壊れ、サーヤ等が生活する船は舵も利かない事態に陥る。
サーヤやその兄フライス、エイミーらの誘導により本船への避難を終える住民たち。
しかしその3人は避難が間に合わず完全に本船団から切り離されてしまう。
そこへ船を覆わんばかりの巨大な大波が…{/netabare}

TVシリーズガルガンティアは13話では短すぎたと、指摘されることがありますが、
この回想シーンはまさにTVシリーズで描ききれなかったエピソード。
取って付けたような後付け感のない、海洋上での生活なら自然に想定される状況を、
TVシリーズより更に上乗せされたんであろう予算と十分な期間で
制作されたことを思わせる大迫力のシーンになっていると思いました。

村田監督は舞台挨拶や以前の対談、インタビューなどで、
船団を舞台にした作品、海洋上で描かれる作品を以前から熱望しており、
そこへ脚本・TVシリーズストーリー構成虚淵さんの異訪人のアイデアをつなぎ合わせることにより
このガルガンティアを作り上げた旨お話されています。
じっくりと時間をかけて練り上げられたガルガンティア世界による説得力を思わせ、
回想でさえこれだけのシーンに仕立て上げられるこのOVA作品は正しくその成果かと。

しかもそれらいくつかの回想はただ映像的な見応えのみを狙ったシーンでないのがまた素晴らしい。
しっかりこのOVA作品のクライマックスへ向けたストーリー上の伏線、布石になっており、
ビルドアップになっているんです。
この船団に来る以前、人類銀河同盟時代のレドとチェインバーの姿も併せて描くことにより、
レドの成長と変化、強まったレドとチェインバーの絆が対比して描かれています。

そしてそのクライマックスの危機は、レドの成長によって勝ち得たもの、
{netabare}船団の人たちからの信頼と絆、レドの諦めない意思{/netabare}により対峙される。
{netabare}船団員全体の安全を守らなければいけないリーダーの立場から
救助に行くことを指示できないリジットとベローズ。
そこへ微塵も躊躇することなく立ち上がる大勢のユンボロ乗り達。
すごくぐっときました。
そしてさらにラケージさん。笑えてかつ燃えるナイスな登場。
TVシリーズ13話の対比となる台詞も最高でしょ。アミーゴ!{/netabare}


本当にすごく良かったです。
相当しっかり作られた作品だと感じました。
ビジュアル面、サウンド面の充実は映画館の大スクリーン・大音響にも映える内容かと。


蛇足ですが一つ。
鑑賞前、個人的に懸念に感じていたことがありました。
それは新キャラ、リーマを演じる水瀬いのりさんのこと。
水瀬さん、TVシリーズのガルガンティアを全くご覧になっていないか、
観ていない体で各所でお話をされていたんですよ。
レド役石川界人さんと共に番組ラジオのメインパーソナリティを務め、
幾つものイベントにメインキャストとして出演していたにも関わらず、です。
ガルガンティアに関する知識が全く無い様だったのです。

でもこのOVAを最後まで観て思ったのは、意図的にそうしていたのではないかと言うこと。
舞台挨拶でも村田監督は「そのまま(自然に)」演じるようディレクションし、
水瀬さんはこれでいいのかと不安に感じたと発言していました。
{netabare}実際リーマは劇中、ごく普通の少女として描かれていました。
後半意外な行動をしますが、まあ以前のクーゲル船団にいた頃身につけた知識から
できた行動なのだろうと感じた。その時は。
しかし{netabare}ラストのあの引き。ごく普通の少女であったはずのリーマが!?って凄く驚いたんですよね。{/netabare}
↑ボカしましたが、未見の方は観る楽しさが減ることを覚悟でクリックどうぞm(_ _)m{/netabare}
今は意味があったことなのだと思えました。

舞台挨拶では、他にも
エイミー役の金元さんが仕事を探し、活躍するようにまでなったレドを
母親のような目線で見ていたとお話しされたり、
その発言を受けてか石川さんが金元さんと一緒のステージだと安心する、
ガルガンティアが初のTVアニメ作品の主演であり、
一連のステージが声優としてお客さんの前に立つ初めての場で、
頼らせていただいてきた、などのお話しをされていたのが印象的でした。
石川界人さんは最近作でもハイキューや残響のテロルなどのメインキャスを務め、
Wikiを見ると驚異の太字率。
本作でも5話頃のレドで、とディレクションするとしっかり応えられるのだそう。
去年頃からアニメ作品を見始めた私にとって、すごく印象的な声優さんです。


長くなりましたが、来年公開される後編が待ち遠しいです。


OP曲好き度:4/5(はじまりの翼 / TRUE)
・TVシリーズのOP曲より好きです。
ED曲好き度:4/5(大切な宝物 / ChouCho)

作品の好き度:6/7
(14/10/01追記)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

まるべり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

心の羽根ひろげ 僕らは今日を生きていく。

●ジャンル:ロボット、SF
●オリジナルアニメ

2013年4~6月に放送されたTVシリーズ(全13話+OAD2話)の続編。
Production I.G制作のOVA。


■感想■
{netabare}内容としては「TVシリーズの後日談+過去回想」でした。

愛機・チェインバーを失ったレドはガルガンティア船団の一員として、そしてサルベージ屋として日々を過ごす。
そんな中で旧地球文明の探索にも励んでいる様子。
言葉が流暢になって、肌が日焼けして、すっかり人間らしい爽やか少年に成長してました。
チェインバーとの絆を今も大事にしながら、仲間達と共に今を一生懸命生きている姿が微笑ましかったです^^

エイミーとの距離も近づいてて自然に頬が緩んでしまいました~。
ピニオンやベローズからレドのことをつっこまれて赤面するエイミーがたくさん見れて良かったですw
レドの好きなものをチェインバーに聞くエイミー、
それに答えるチェインバーとの噛み合わないやりとりも面白かった!

また、今作では新キャラクター・リーマがエイミーの後輩メッセンジャーとして加わってます。
彼女は元はクーゲル船団にいて、連結後ガルガンティア船団の一員になったそうな。
なにやらユンボロに興味深々、そして何故か操縦も出来てしまうという…。
チェインバーのこともレドから聞き出してましたね。
今の時点では謎の多い少女ですが最後のシーンでマシンキャリバーらしき機体と喋っていたので、
間違いなく今作のキーキャラクターになるでしょうね。
「人類銀河同盟」と何かしら関係がありそうです。

チェインバーは過去回想のみの登場でしたが出番があって嬉しかったです^^
嵐から船団を救ったシーンでのレドとチェインバーの会話はちょっと感動でした。
「パイロット支援啓発インターフェイス」として、
そして「相棒」としてチェンバーがレドに与えてくれたものの大切さを再確認することができました。

音楽もシーンを良い感じに盛り上げてくれてました。
主題歌はTRUEさんが歌うOP「はじまりの翼」がとくに良かったです。
歌詞がレドっぽくてグッときます^^{/netabare}


■まとめ■
{netabare}過去回想多めでしたが TVシリーズの世界観や雰囲気は維持されているので続編として違和感無く楽しめました。
約1時間の短い時間でしたが内容の充実度も高く、後編への繋ぎとしても続きが気になる良い引きでした。

ただ、回想が長かったせいか その後のレド遭難→救出のくだりがじゃっかん雑だったのが少し残念。
「人類銀河同盟」やヒディアーズのことも今回はほぼ触れずに終わってしまったので、後編に期待です。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

『ガルガンティア』の新たな航海がここから始まる—。

この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
TVアニメ本編を視聴したのは2013年の7月なので、もう7年以上前になりますが、朧気ながら世界観やチェインバー、レドやエイミーという顔ぶれも覚えていたので、懐かしさも相まって視聴することにしました。


半身ともいえる愛機・チェインバーとの別れからおよそ半年。
大海原を往く船団ガルガンティアで、レドは仲間たちとともに新たな人生を踏み出していた。

サルベージチームの一員として懸命に働くかたわら、失われた旧地球文明の痕跡をたどる日々。
そんな彼の前に、かつての上官・クーゲルの船団からやってきた少女『リーマ』が現れる。

エイミーの後輩としてメッセンジャー業を学ぶリーマとの出会いから、レドは波乱の過去を噛み締め、
いまを生きる自分と改めて向き合うこととなる。
そしてその未来には、さらなる困難と危機が待ち受けていた。

チェインバーとの絆を胸に刻み、レドはひとりの青年として空と海のもたらすすべてに立ち向かってゆく。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

いやぁ…全てが懐かしいです。
昔はアニメの「ア」の字も知らない素人だったので、純粋に作品を堪能することしかできませんでした。
OVAですが必死ぶりにこの作品に触れてみると、当時ハマった理由が良く分かる気がしました。

まず、アニメーション制作がProduction I.Gさんという時点で期待大だったんですね。
それに、エイミーが忘れられないキャラだったのですが、CVはひーちゃんだったんじゃありませんか!
その他、かやのんやあすみんなど豪華キャストがズラリと揃っています。
OVAからは、リーマという少女役でみのりんも参戦してくるのですから…

もうチェインバーとは2度と会えないとばかり思っていましたが、OVAの物語の回想シーンでしっかり登場してくれて、ちゃんと記憶の呼び戻しに一役買ってくれていました。

こういうのを「温故知新」というのでしょうか…

オープニングテーマは、TRUEさんの「はじまりの翼」
エンディングテーマは、h-wonderさんの「大切な宝物」

1話50分強の物語でした。
7年前の作品ですが、微塵も色褪せてなんかいませんでした、
久々にガルガンティアの世界を満喫させて貰った気がします。
引き続き、後編を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17
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