伝説で仲間なアニメ映画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の伝説で仲間な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月05日の時点で一番の伝説で仲間なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

82.9 1 伝説で仲間なアニメランキング1位
この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説(アニメ映画)

2019年8月30日
★★★★☆ 4.0 (481)
2271人が棚に入れました
交通事故(!?)によりあっけなく人生の幕を閉じるはずだったゲームを愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)は、ひょんなことから、女神・アクアを道ずれに異世界転生することに。「RPGゲームのような異世界で、憧れの冒険者生活エンジョイ!めざせ勇者!」と舞い上がったのも束の間、転生したカズマには厄介なことばかり降りかかる。トラブルメーカーの駄女神・アクア、中二病をこじらせた魔法使い・めぐみん、妄想ノンストップな女騎士・ダクネスという、能力だけは高いのにとんでもなく残念な3人とパーティを組むことになったり、借金で首が回らなくなったり、国家転覆罪の容疑で裁判にかけられたり、魔王軍の幹部を討伐したり、たまに死んだり……。そんなある日、駆け込んできた紅魔族の少女・ゆんゆんの爆弾発言にカズマたちは凍りつく。「私、カズマさんの子供が欲しい!」事情を聞けば、めぐみんとゆんゆんの生まれ故郷「紅魔の里」が、滅亡の危機に瀕しているという。里を救うために旅立ったゆんゆんを追いかけて、紅魔の里へ向かうカズマたちだが――!?カズマたちパーティを襲う最大の危機!平凡な冒険者カズマが過ごす、異世界ライフの未来はどっち!?

声優・キャラクター
福島潤、雨宮天、高橋李依、茅野愛衣、堀江由衣、豊崎愛生

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

異世界生活は、里帰りですら大冒険…!?

この作品の原作は未読ですが、TVアニメの第1期と第2期は視聴済です。

最近、アニ友から本作品の原作が完結したと聞きました。
その際、
「面白い作品なのに勿体無い…でも面白いからきっと第3期もあるよね~^^」
「そうだ、第3期の前に劇場版を視聴しないと…」
という話題で盛り上がり、現在に至っている訳ですが…

この作品の視聴後にwikiをチラ見して知ったのですが、アニメ第1期は原作の第1巻から第2巻、アニメ第2期は原作の第3巻から第4巻の内容が基になっているんだそうです。
一方、完結した原作の巻数は全17巻…
これって、原作のストックが貯まりまくっているじゃありませんか!

こんなにも原作のストックが残っているとは夢にも思いませんでした。
これは劇場版に続く続編を作ってもまだお釣りが来るのではないでしょうか!?
これまで角川10話枠だったので、今度もきっと10話枠なんでしょうし…


交通事故(!?)によりあっけなく人生の幕を閉じるはずだった
ゲームを愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)は、
ひょんなことから、女神・アクアを道ずれに異世界転生することに。

「RPGゲームのような異世界で、憧れの冒険者生活エンジョイ!めざせ勇者!」

と舞い上がったのも束の間、転生したカズマには厄介なことばかり降りかかる。

トラブルメーカーの駄女神・アクア、
中二病をこじらせた魔法使い・めぐみん、
妄想ノンストップな女騎士・ダクネスという、
能力だけは高いのにとんでもなく残念な3人とパーティを組むことになったり、
借金で首が回らなくなったり、国家転覆罪の容疑で裁判にかけられたり、
魔王軍の幹部を討伐したり、たまに死んだり……。

そんなある日、駆け込んできた紅魔族の少女・ゆんゆんの爆弾発言にカズマたちは凍りつく。

「私、カズマさんの子供が欲しい!」

事情を聞けば、めぐみんとゆんゆんの生まれ故郷「紅魔の里」が、
滅亡の危機に瀕しているという。
里を救うために旅立ったゆんゆんを追いかけて、紅魔の里へ向かうカズマたちだが――!?

カズマたちパーティを襲う最大の危機!
平凡な冒険者カズマが過ごす、異世界ライフの未来はどっち!?


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

そういえばカズマは引きニートという設定だったんですよね^^;
異世界に来てちっとも引き籠っていないので、すっかり忘れていました^^;

そう、今回の物語は「めぐみん」の故郷である紅魔族のお里が舞台となっています。
事の始まりは、あらすじにも書かれている「ゆんゆん」の爆弾発言…
この嫌疑は早々に晴らされるのですが、紅魔族のお里の凄いのと来たら…

めぐみんは、例の爆裂魔法を放つ際、決まって名乗りを上げるじゃありませんか。
今ではめぐみんのトレードマークになっているので違和感は感じませんが、紅魔族のお里は、めぐみんみたいな連中ばかりの集団だったんです。
単騎なら違和感ありませんが集団になると違和感しか感じなかったり…^^;

違和感といえば、みぐみんのご両親も相当でした…
めぐみんから父の名前が「ひょいざぶろー」と聞いていましたが、名前から連想するイメージと実物との間に天地程の隔たりがあるとは正直想定外でした。

それだけじゃありません。
カズマからとあるキーワードを聞いた瞬間から態度が一変するんです。
特に母親のゆいゆいの豹変っぷりは半端ありません。
しかもCVが能登さんだから雰囲気…というかキャラの放つオーラも凄いんです。

こうしてみると、本作品のメインヒロインはめぐみん一択だったようです。
もちろん、アクアやダクネスも登場しますが、めぐみんより存在は希薄でしたので。
物語の合間に時折見えるめぐみんの可愛らしさに、しっかり萌えが感じられる構成だったと思います。

そして、本作品でも魔王軍の幹部はしっかり登場します。
これまでも魔王軍幹部のキャラは独特でしたが、今回の幹部も特濃クラスなので、こちらも期待は裏切りませんでした。
しっかり期待した分だけ応えてくれる作品だったと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

メインテーマは、Machicoさんの「1ミリ Symphony」
エンディングテーマは、アクア、めぐみん、ダクネスによる「マイ・ホーム・タウン」
エンディグのほんわかした感じの曲調はもうお約束ですね^^

上映時間90分の作品でした。
この作品ならではの優しさが感じられるラストの展開も言うこと無し!
やっぱりこのすばはこうじゃなくちゃ…

後は続編の制作発表を待つばかり…
思い切り期待していますよ~!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 33

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

我が名はけみかけ!映画『このすば』の魅力を伝えし者!!一見してハーレムに見えども、決して煮えきれないヘタレに訪れたモテ期を語ろうぞ!!!

2016年冬期に第1期、2017年冬期に第2期がアニメ化された所謂“なろう系”異世界転生ラノベシリーズの初の劇場版
原作第5巻を題材にしつつテレビアニメと変わらぬスタッフが再集結
元請け制作はDEENからJ.C.STAFFに変更されました


事故死から異世界へ転生させられた引きこもりの少年カズマ
彼が転生先に特典として選んだのは、転生を司る水の女神アクアそのもの
神を旅の道連れにすることに成功したカズマだったが、実はこのアクアがとんでもないクセモノ
素行が悪く、口も悪いトラブルメーカーで、危機的状況をさらに悪化させるフラグを平気でバンバン立てる上でおまけに酒乱ときてる
能力が低いカズマは冒険を有利に進めるべくさらに仲間を集める
が、揃ったのは敵味方関係なく周囲をまるごと吹き飛ばす【爆裂魔法】しか使えない上に一発限りで行動不能に陥る女魔術師、めぐみん
打たれ強い強靭な肉体を持つが実はドMで敵に陵辱されることを妄想して全く剣が通らない女騎士、ダクネス
本来ならば魔王討伐の冒険を進める一行だが、実際は始まりの街に居座り続け、金儲けや私利私欲を満たす目先のクエストにしか興味が無い
稼いだ資産は毎夜豪遊しては散財、増えるのは借金ばかり
たまに生死を賭けた大きな戦いを制したかと思えば、国家転覆罪で裁判に掛けられる有様
そんな彼等がめぐみんの出身地である紅魔族の里へ、めぐみんを里帰りさせることからこの映画の物語は始まる…


今作冒頭の“マグロ漁船のクエスト”は金崎監督がコンテまで描き切ったのに尺の都合上お蔵入りになったそうですw
その苦渋の決断のおかげもあり、今作は非常にハイテンションなギャグがハイテンポに続くコメディ映画となっています
ギャグやコメディを映画化するのって難しいですよね
『プリズマファンタズマ』がボロクソにつまらなかったことからも良く解りますw
逆に『えいがのおそ松さん』は良く出来てた、あれもハイテンポでずっと笑ってられました


さて、『このすば』において一番大切な要素はシリーズ構成の上洲さんも仰ってますが【カズマ一行を恋仲にしてはイケナイ】ことです
一見してカズマは美女に囲まれたハーレムの真っ只中にいますが、実際のことろ彼女達は大方トラブルの原因か、もしくはトラブルを悪化させる要因となって世間的には厄介モノなんです
そんな彼女達とカズマがパーティーを組み続けるのは、単に【気の合う仲間だから】というところに尽きるでしょう
そこにガチの恋愛要素を絡めてしまうと“気の合う仲間と面白おかしく暮らすgdgd感”というモラトリアムを破壊してしまうわけです
歳を追うごとにわかりみが深まってくるのですが(笑)現実的には美女と付き合うのはメンドクサイw
気の合う仲間と戯れるのが、現代の現実的にはベストなのでは?という提案を剣と魔法の異世界ファンタジーに持ち込んでしまったのが『このすば』の魅力なのです


ところが今作冒頭、カズマにおもわぬ“モテ期”が到来します
モテてはイケナイ作品で、モテ期が発生するという矛盾がまず面白いのですがw実際には今作のクライマックスでカズマが最も惚れさせてしまい相思相愛の関係になる人物というのがとてもとても意外な人物
そのまさかのオチには度肝を抜かされ…いや、爆笑必至でしょうw


オチに選定されたキャラに僕が大好きな、とある大物声優が選ばれているのも仕掛けの1つ
彼女にしかこの役は出来ないんだ!という金崎監督の強いご指名だそうで、GJ!といわざるを得ません


あと今作の作画クオリティに関しては2019年公開の数多の映画でも“最高”と謳って問題無いと思う出来栄えです
とにかくテンションの高いお話である為、キャストの芝居もノリノリに盛り上がっていく
ですので、アフレコ後の芝居にリップシンクロするように作画リテイクを加えたそうで非常に手間と時間が掛かっています
崩すところ、動かすところ、纏めるところのバランスも完璧です


以前のテレビシリーズで描かれた細かなキャラ設定やサブキャラ達を覚えていると笑いどころはとても多くなるのですが、単純にボケとツッコミの応酬を剣と魔法の異世界ファンタジーでやる、っていうのが面白い作品ですので初見の方もこの機にチェックされることをオススメします

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

このすば新喜劇

私が今まで観たアニメ映画の中で1番館内に笑い声が溢れてました。
それはひとえにテレビアニメ「このすば」ファンの期待に応えていた証拠。
ギャグの繰り出すテンポ、コメディの流れはほぼテレビ版を踏襲しており、キャラクターそれぞれの確立された芸風は笑いのツボをはずしません。
テレビ版でのキャラ達のボケとツッコミが肌に合った方なら満足できると思います。

《ストーリー》

ヒロインの1人「めぐみん」の故郷「紅魔の里」をメイン舞台に展開するドタバタコメディ。
脚本構成は、テレビ2期ラストエピソードの焼き直し({netabare}「アクアの聖地降臨」を「めぐみんの里帰り」に置き換え、奇矯な住民達との交流から魔王軍幹部とのバトルで締める{/netabare})で既視感はありますが、本作はキャラ達のコントを楽しむのが一番の目的なので問題なし。
お笑いギャグは下ネタが多かった印象ですが、キャラごとのお馴染みの個性はもれなく描かれお約束の笑いに抜かりなしです。
{netabare}自分は下ネタも好きなのでメスオークの欲情やシルビアの両性ネタも笑えましたが、寝てるロリっ娘にオイタをするか迷うとこは背徳感が邪魔をしました(が、周囲を回るレインボーカズマの絵面にはフキました^o^)。{/netabare}
全体を通せば、愛すべきポンコツパーティーの熱い絆と優しさも感じられ「このすば」ワールドを満喫できました。

《キャラ》

劇場版らしく豪華なテレビ版オールキャスト。
新キャラも交えて主人公カズマとのギャグの応酬が繰り広げられます。
今作のお当番ヒロインめぐみんを筆頭に紅魔族の女子キャラ達に萌える楽しみもあり♪
個人的にはアクアのポンコツぶりが一番好きなので、エロ萌えに頼らないおバカな笑いがもっと観たかったかな・・

《声優さん》

皆さんノリノリの演技。
カズマ役の福島潤さんはキャリア20年のベテラン声優。アドリブも交えたハイテンションな演技で若い女性声優さん達を引っ張られており、このすばの立役者と言っていいのでは。
今回、その福島さんと一番絡んだのがめぐみん役の高橋李依さん。
動画やラジオでも福島さんと和気あいあいの掛け合いをされてますが、2年前にお二人のラジオ番組内で、今回のこのすば続編制作を知った時の高橋さんのガチ泣きにはこちらももらい泣きしそうに~
当時、自分がメインヒロインを演じる事になるとも知らず感涙されたりえりーのこのすば愛!本作で存分に表現されてました。
「エクスプロ~ジョン!!」

あと本作で、能登麻美子さんがこのすばに初参加されたのが私にとっては嬉しいサプライズでした!(演じたキャラはけっこうブラック・・{netabare}めぐみんが若くして家を出たのも頷けます^^;{/netabare})

《作画》

制作会社が変更されてますがテレビ版準拠と言ったところ。
キャラ画などで狙ったのかと思えるほどの崩れた作画は無いですが劇場版と思えるほど質の高さも感じません。
それでもめぐみんの放つ魔法の爆裂エフェクトは効果音と合わせて凝ってました。
テレビ版から感じてますが、カラフルな星粒の煌めきを織り混ぜてるのは可愛いめぐみんにピッタリですね。

《音楽》

エンドロールでパーティー女子3人によるキャラソンとMachicoさんの曲が2曲続けて流れるんですが、これは勿体ない~
盛り上がるMachicoさんの曲はテレビ版時のようにオープニングかラストバトルのバックで聴きたかったです。

《最後に》

本作は後日、自宅で1人ニヤニヤ(ゲラゲラ)鑑賞するのも良いですが、お笑い芸人の生演劇のようにファンのみんなで盛り上がるライブ感を楽しむなら、ぜひ劇場へ足をお運びください~(映画の入場特典の短編小説も面白いです^^)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25

65.4 2 伝説で仲間なアニメランキング2位
劇場版ポケットモンスター 結晶塔の帝王 ENTEI(アニメ映画)

2000年7月8日
★★★★☆ 3.6 (138)
982人が棚に入れました
美しい高原の街「グリーンフィールド」に父親のシュリーと共に暮らすミーという少女がいた。

ある日、父親が遺跡の調査中に行方不明となった。父親が残した奇妙なカードをミーが並び替えた時、謎のポケモン「アンノーン」と共にエンテイが現れた。

一方、サトシたちも旅の途中で「グリーンフィールド」を訪れていた。突如グリーンフィールドがクリスタルで囲まれたことに困惑するサトシ達の前にエンテイが現れ、偶然現場に居合わせたサトシの母親を連れ去ってしまう。

サトシは母親を救うため仲間と共にグリーンフィールドの中心に出来た結晶塔へ向かう。
ネタバレ

セレナーデ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

全アニポケ映画短文感想

うっかり全部観てしまいましたので、まとめて評価したいと思います。1~5点で採点。以下常体。

{netabare}第1作 ミュウツーの逆襲 4.5点
追加シーンの入った完全版があるけど、作品としては通常版の方が好き。
やっぱりオープニングシークエンスは10分以上あるとダレる。

第2作 ルギア爆誕 3点
観光客に肉体労働させる理不尽な祭りの儀式に強制参加させられて文句ひとつ言わないサトシさんマジイケメン。
ヒールが後半空気だけど、サトシさんの行動の目的が「宝を集める」に一貫されてるのでカタルシスはある。

第3作 結晶塔の帝王 5点
芯が通った作品は面白い。

第4作 時空を越えた遭遇 2点
タイムスリップ要素の押しが弱い。ヒールも実は過去からやってきたくらいの設定はあってもいい。

第5作 水の都の守り神 3点
手堅い出来。「心の雫」なるキーアイテムが終始物語の動向を支配してたのは、キーアイテム然としててよろしかったかと。

第6作 七夜の願い星 4点
今年のアニポケ映画がこれくらい面白くなりますように。

第7作 烈空の訪問者 2点
キャラ多すぎ。欲張って面白みを増やそうとするからこうなる。作画もこれがシリーズ最低。
半ばにあった機能停止都市でのサバイバルはB級映画の雰囲気でワクワクした。

第8作 波動の勇者 2点
評判いいから期待してたけど全然フックにかからなかった。テーマは明確でも、話にメリハリが足りない。
具体的に言うと中盤に展開がない。アーロンさんがルカリオさんをかばってたことなんて冒頭ですぐ分かるのに、道中ルカリオさんは「アーロン様は裏切った、人間信じられない」とか言って同じフラグを立てまくる。終盤までずっと「アーロンは実はいい人」とだけ言い続けられてるようで、いい加減しんどくなってしまった。
あと「時間の花」なる便利アイテムで過去の出来事を発表していくのも機械的で面白みに欠ける。

第9作 蒼海の王子 4点
販促ハンデに負けずよく丁寧に作りあげた。
一見なんとかレンジャーの登場で低年齢層向け臭がキツいけど、心情表現は直截的なそれを避けており、キャラのリアクションに情緒ある余韻を生み出している。
これはこれで、考えて脚本書いたんだなという感じがした。全体の構成もよかったと思う。
ただし最後の舞空術はやりすぎ。

第10作 ディアルガvsパルキア 3点
お話はあれだけど、雰囲気がいい。控えめで、不気味で、厳かな音響演出にシリーズ異色の味わいがある。
それだけで、割と好きと言えてしまったりする。
キャラの掛け合いもけっこう好み。

第11作 氷空の花束 3点
お話はあれだけど、今度はシェイミさんのキャラがいい。生意気で、図々しくて、ツンデレな性格にシリーズ屈指の愛嬌がある。
しかし変身能力は正直要らない。見れば見るほどなんだあのデザイン。

第12作 超克の時空へ 2.5点
微妙に面白くない。なによりアルセウスさんが意外に非力で肩透かし。創造神たる存在が水銀で溺れ死にかけるとかどうなの。美輪さんだったら水銀くらいオーラで蒸発・無毒化させると思う。ていうかアレは水銀なのか。

第13作 幻影の覇者 2点
要素盛りすぎ。もっと添削できる。開幕のスポーツの件はいらない。スパイのねーちゃんもいらない。三犬は絶対いらない。
残るのはセレビィさんとゾロア親子だけど、なんならこれもどちらかひとつに絞れそう。
ゾロアのかわゆさだけが救い。

第14作 黒き英雄(白き英雄) 1点
ぶっち切りでつまらない。話はなかなか動き出さないわ、動機作りは突貫工事よろしくの粗雑さだわ、ヒールは若気の至りで世界を滅ぼしかけるただの迷惑な青二才だわ、なんでこんな箸にも棒にもかからない仕上がりになってしまったのか、現在事件事故の両面から調査中です。

第15作 キュレムvs聖剣士 3点
思ってたより悪くなかった。ポケモンの擬人化が濃厚で低年齢層向け臭は特にキツいし、もっと面白くできたとも思うけど、シリーズの中ではテーマがブレてない方。ケルディオさんが一人前になるまでの物語にひたすらプライオリティを置き続けてくれたので、カタルシスを得ることができた。
そういう意味で、サトシさんにクライマックスを任せなかったのはいい判断だったと思う。

第16作 神速のゲノセクト 2点
副題詐欺。
ビル街でのバトルはちょっとよかった。けど、それだけ。

第17作 破壊の繭 2点
なんちゃってもののけ姫。こっちのシシガミ様は考えなしに人をヒョイヒョイ助けるから困る。

順位
一位 結晶塔の帝王
二位 ミュウツーの逆襲
三位 蒼海の王子
四位 七夜の願い星
五位 ディアルガvsパルキア
六位 水の都の守り神
七位 氷空の花束
八位 ルギア爆誕
九位 キュレムvs聖剣士
十位 超克の時空へ
十一位 烈空の訪問者
十二位 時空を越えた遭遇
十三位 波動の勇者
十四位 幻影の覇者
十五位 神速のゲノセクト
十六位 破壊の繭
十七位 黒き英雄

■総評とか

なんて懐古厨の血にみなぎった採点。

けどやはり『結晶塔』と『逆襲』が頭ひとつ抜けてると思った。シナリオ・演出ともにハイクオリティで他とは格が違う。

中でも、シナリオが、私的面白作品の十分条件である「描きたいテーマの明確さ」を高い水準でクリアしてたことがポイント高い。『結晶塔』だと「ミイの”家族”への渇望」がドラマの中心となってた。脇役のバトルやリザードンさんの救援など様々な面白みがあるけど、それら全て「ミイの”家族”への渇望」のドラマの土台の上で展開されている。ミイが持つドラマの影響を受けずに役割を与えられてるキャラは一人もいない。全てが、家族を慕う余り作り上げた虚構にミイが気づくまでのドラマの一部であり、そのスタイルが徹頭徹尾貫かれている。そういう意味で、『結晶塔』と『逆襲』は芯が強い。だから面白かった。

あと、冒頭をナレーションに任せなかったところも地味に感心した。他の作品だと、運昇さんのナレーションだけで、サトシさん一行が目的地へ赴く動機や、登場人物のバックボーンをペラペラ説明して勝手にストーリーを進めることがある。だけどこの2作は、事件の発端はきちんと風景で表現して、かつナレーションは最低限に抑えており、ナレーションで不要にストーリーを進めることはない。この手法が「ツカミの巧さ」に繋がってると思ったし、作品の満足度自体にも少なくない影響を与えてるとも思った。

一方、不満で終わった作品は近年のものに集中した。やはり、テーマがブレてたり余計なドラマが多かったりと芯の軟弱さを感じたものが多い。結局何を言いたいのか分からない。明らかに主役ポケモン(伝説のポケモン)を無理に複数採用するスタイルが祟ってる。原作ゲームのイベントの一環とは言え、作品のクオリティが下がるのは恨めしい。

順位について。
四位と五位の間にはかなり開きがある。二位と三位の間にも開きがあるけど、それ以上。
五~九位は五十歩百歩。形だけでも『ディアパル』がTOP5入りしたのは自分でも意外。
十一位~十四位もどんぐりの背比べ。
「良」と「悪」のボーダーラインを設置するなら九位と十位の間。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

虹がうまれた日

あるお屋敷の女の子、ミイはお父さんが大好きなのだけれど仕事が忙しくなかなか遊んでもらえない。
お父さんは考古学者でアンノーンの研究をしていた。
その日も貴重な遺跡が見つかったとの情報が入って急遽、現地に行かなければならなくなった。
「なるべく早く帰るよ。」と約束を残して出て行ってしまったきり、戻ってはこなかった。
彼は遺跡調査中にアンノーンに取り込まれてしまったのだった。
アンノーンは独りになってしまったミイの寂しさにも反応した。
その力は凄まじかった。ほとばしる力は波状に広がっていく結晶により辺りは凍結してしまった。
結晶は部屋を覆い、扉を抜け、屋敷全体を覆ってしまった。
まさに花のようだった。
左右対称に造られた屋敷の両端の塔のように伸びた部分は2本のめしべであり、
それを中心に大きく広がる結晶は色も赤くとてつもなく大きい花弁のように見えた。
アンノーンの力は屋敷をミイだけのものにし、さらに父親としてエンテイを造った。
彼は言う。「ミイが望めば何でも手に入るよ。」ミイは母親を望んだ。
それにエンテイは応えなんとサトシのママを連れ去ってしまったのだ。
サトシたちははたしてママとミイを助けることができるのでしょうか。

話の骨子について{netabare}
このお話の題材が冨樫義博さんの漫画『レベルE』で用いられていた1920年代イギリスで起こったロバート一家の事件に似ていました。
この事件が本当にあったかはわかりませんが、まあ似ていましたw
ロバート一家は夫と妻、そして6歳の女の子のごく普通の三人家族。
ただ一つ異質なのは夫と妻の仲がすこぶる悪いということ。
ある日の夕食前にまた夫婦喧嘩勃発かと思ったら急に夫が消えてしまった。
あまりの出来事に驚きながらも妻は警察に届け出たがもちろんとりあってもらえず
数日がたち妻も少女も憔悴しきったところに突然夫が消えたときと同じ姿で現れ彼女らを抱きしめ号泣し始めた。
妻は夫をなだめながらどこに行っていたのか聞くと夫は「娘の心の中にいた」と答えた。
「娘の心の中で自分と妻がどれだけ恐ろしく醜くいがみあって見えていたのかを思い知らされた。」

極度のストレスによって引き起こされた超能力現象です。
6歳の少女が父親を潜在意識内に移動させたというお話です。
骨組みはほとんど同じですね。なにか元になっているものがあるのかな。{/netabare}


本作はポケモン映画第3作目です。
この映画は一つの分岐点だったと思います。
これ以降のポケモン映画の多くの伝説のポケモンは小さく可愛くなって、
さらになんだかよくわからないマシーンにやられてそれをサトシ達が助けるといったストーリーに変わります。
だからポケモンバトルがメインになっていて作品として見応えのある面白いものはミュウツーと本作だと思います。
それも今みたいにCGをばりばり使って技を綺麗に見えるようにするのではなくて
カメラワークなんかを工夫しながらポケモンをグッと動かしてよりイキイキとみせくれます。
そこがこの映画の醍醐味の一つです。

本作は雰囲気も非常に良いです。
雰囲気、空気感とでも言いましょうか、綺麗でありながら切ない印象を与える結晶を背景に繰り広げられていく物語、
ときにはアンノーンの力で空想を現実に持ち込んできてしまう、この入り組んだ世界観がなんとも心地良いです。
話の作りも決して雑ではないので飽きたり、辟易することはありませんでした。

op,ed共に良かった!
やっぱりopは主題歌をバックにバトルですね!ここは変えないで欲しい。
edは曲は少し悲しさ含んでいて、アニメーションはサトシ達の旅のゆったりとした情景です。これも変えないで欲しいw

ファンタジーに包まれた少女の苦悩の解放を描いた物語。
悪くない一作です。


{netabare}

独りよがりな考察

結晶に包まれた屋敷は花がモチーフになっていました。
2本のめしべはおそらくそれぞれ失ってしまった父親と母親を示しているでしょう。
屋敷内で父親としてエンテイを求めたことそして母親を求めたことから
話が進むにつれて閉じていく花弁がすでに屋敷内に欲望を満たすものが揃ったことを語っています。
構造だけ見れば「花」そして「人を寄せ付けない水晶」は『Sleeping Beauty』のような気もします。
水晶は満たされた屋敷内の時空間凍結のメタでもあると思います。永遠のひととき。
本作はこれまでのポケモン映画の中ではなかったほどに幻想的特色を帯びた作品でした。
ミイの服装もおそらく意図的でしょう。青と白のドレスと言えば、アリスです。
ディズニーがアニメーション化したことで広まったこのイメージ。
本作ではファンタジーの世界に入るということでこれを借りてきたのでしょう。意味もなくあの服装ではなかったということです。


話の方も構成はとても良かったです。
戦いばかりにならず、話し合いばかりにならず、しっかりと柱を建てつけたストーリーでした。
リザードンかっこよかったです!いや、ホントかっこよかった。
ちょっと涙が滲みましたw サトシのためにはるばる飛んでくるなんて。ヒトカゲの頃から知っているからグッときてしまいましたw
タケシやカスミの先に行け的なシーンも良かったです。僕は好きでした。
ミイの前に立ちはだかる2人が急に人が変わったように見えるほどかっこよかったです。ちょっとドキッとしました。
ぜんぜん関係ありませんがカスミは髪をおろした方が可愛いですよねw

アンノーンは一体何だったのでしょう。
ポケモンの謎には好奇心がくすぐられます。


{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

タイトルなし

旅の途中、ポケモントレーナーの"リン"と出会ったサトシたちは、バトルで疲れたポケモンたちを休めるため、一番近いポケモンセンターのある町に向かうことに。その町の名前は、"グリーンフィールド"。心に安らぎを与える緑のリゾート地、のはずだった…。グリーンフィールドの大きな館でひとり寂しく暮らす少女ミー。ある夜、行方不明になってしまった父親シュリーが残した奇妙な文字のカードを並び替えたことがきっかけで、謎のポケモン"アンノーン"が現われる。すると、まわりはみるみる結晶に覆われはじめてしまう。突然の結晶化におどろくサトシたちの前に現われたのは、伝説のポケモン"エンテイ"。そして、エンテイはサトシのママを結晶塔に連れ去ってしまう!サトシたちは無事にママを連れ戻すことができるのだろうか?愛と勇気と親子の絆を描いた、迫力のポケモンアドベンチャー!

ママぁ!!ってなった記憶しかない。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0
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