労働おすすめアニメランキング 14

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの労働成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月11日の時点で一番の労働おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

68.5 1 労働アニメランキング1位
異世界のんびり農家(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (217)
691人が棚に入れました
ブラック企業で体を酷使し闘病の末に命を落とした青年・火楽(ヒラク)が神様に授けられた「万能農具」を手に、異世界で吸血鬼や天使、エルフなどと出会いながら、第二の人生を送る農業ファンタジー。

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

スローライフもだけど内政物として観るととても楽しいなろう原作アニメ

ただし「のんびり農家」なのは3話くらいで、どちらかというと「農村」ないしはほぼ「国家」と言った方が正しいかもしれません。

『転生したらスライムだった件』のスピンオフ『転スラ日記』にも通じるところがあるかも。

「小説家になろう」での原作は読んでいて、コミカライズもかみさんが購入しているのでそちらを読ませてもらっていますが、商業出版されているライトノベルは未読です。

お話としては生前はオーバーワークが原因で結局病死してしまった街尾火楽(まちお ひらく)が異世界の創造神さまの力で転生し、そのときに転生ボーナスとして病気にならない健康な身体と「万能農具」を授かり、「死の森」と呼ばれる危険な秘境を開拓して「大樹の村」を作って仲間を増やしていくというものです。

なかなかヒラク以外の男性の住民が増えずにハーレムっぽくなっていく「なろう転生ファンタジー」的なところはあるのですが、このアニメ化ではヒロインの一人であるルールーシー・ルーを中心として演出などでハーレム感をマイルドに表現していて、忌避感を下げていると思います。

またルー中心に描くためのエピソード順の変更や登場キャラクターの整理(原作には出てくるがアニメでは登場しないキャラがいる)ということが生じているのですが、私見としては原作のエッセンスは大きく損なうことなくうまく処理できていたと思います。

あとはいくつか特筆すべき点を挙げるとすると:

[作画]
動きとかで作画枚数を多く割いたりはしてないけど、SDキャラの使い方が最高に上手い。

[声優]
作中で様々な状況により外見年齢や心情の変化が多いルーの、状況による演じ分けが素晴らしい。

[音楽]
第6話でのワイン造りのために収穫したブドウを踏むときに初出だった挿入歌が名曲で、後のエピソードでも様々なアレンジで使用されます。
(ただし、歌詞はまったく意味わからんですが。)

[キャラ]
ヒラク以外のキャラの多くが、大樹の村の内外を問わずけっこう経済的あるいは政治的な合理性に基づいて行動するのでストレスがたまりにくいです。ここまでみんな有能に描かれるなろう作品は少ないかも。

[ストーリー]
ヒラクが感じることと、むこうの世界の常識が微妙にすれ違っていてそこから生じるコント的なやりとりが面白いです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ウラ設定がヤバい、DASH(it)村

いきなり私的な嗜好のハナシで恐縮なのですが、
基本的に僕は『ハ-レムもの』というのがキライであります。
最近だと、完走した作品はほとんどありません。

  だってさあ……

  なんだコイツ、とか思っちゃうような主人公に、
  よりどりみどりの美少女が次々寄ってきてキャッキャウフフ。
  ねえよ、と言いたくなるご都合テンカイに世界観がムンクの叫び。

  でもって、その美少女たちが、
  リアル女子なら一発でカエル化しそうなクサいセリフに感動し、
  好きよ好きよのがぶり寄り。
  優柔不断な主人公をめぐって押し合いへし合いせめぎ合い。
  ラッキースケベもたっぷりあるでよ皆の衆。

  と、DT乙、としか言いようがないハナシが目白押しなんですもの。


本作『異世界のんびり農家』も、見る前はその系統かと思っていました。
あいかわらず原作は未読なんですが、その原作が、
  なろう系
  +異世界転生もの
  +ハーレムもの
  +スローライフもの
なんて、ほとんどマンガン確定じゃないですか。
ですからまあ「Aパ-トぐらいは見てもいいかな」ぐらいのつもりで、
点棒8000点ぶん握りしめて視聴を開始しました。

  結果はというと……みごとに完走。
  ためいきもストレスもなく、楽しく見ることができました。
  けっこう、というか、かなり好きかもです、これ。

  そもそも、妄想ラブ要素が満載の『ハ-レムもの』じゃなく、
  いわゆる『環境ハ-レムもの』でしたしね。
  アレな方には物足りないでしょうが、拙にとっては実によき。

  あにこれの評価を見る限り、けっこう厳しめの意見が多く、
  完走しなかった方、ハナから相手にしてなかった方も多そうですが、
  モノづくり的にも『かなり興味深いトコロ』があるんですよね。

  というわけで、ほとんどの方にスル-されるのを覚悟しつつ、
  製作的な見どころも踏まえたりしながら、
  ちくちくと本作を語ってみようかと思う次第であります。


おハナシは、神さまの手違いで過酷な人生を強いられたという、
主人公の街尾火楽(まちお ひらく)39歳が、
つぎの人生では人のいないところでのんびり農業でもしたい、
という願いを聞き入れてもらい、
健康なカラダと『万能農具』を与えられ、森の中へ転生したところから始まります。

この森、実は『死の森』と呼ばれ、
魔物がめっちゃ徘徊していて人が寄りつかない(寄りつけない)という、
おおよそ『のんびりと農業を営む』には全く適さない過酷な場所でした。

ただ、与えてもらった『万能農具』がスグレモノ。
あらゆる農具(それも超高性能)に変化するというだけでなく、
  ・どんなに作業を続けても疲れない。
  ・念じて使うだけで、種がなくても願った作物がすぐに芽をはやす。
  ・ドラゴンすら倒す武器にもヘンシンする。
という、リアル農家の方々が逆上しそうなチ-トグッズであるわけです。

この『万能農具』のおかげで、
テレビでしか農業を知らないヒラク君もなんとか体裁を整え、
柵で魔物を防止しつつ、孤独な自給自足生活をスタートさせることができました。

やがて、一人、また一人と、
同居する『村人』が増えていきます。
(ヒトではなく、吸血鬼や天使、エルフなどの亜人ですが)

最初のころの村人は「追われてる」「住むところがない」など、
ワケありの、そしてけっこうな、いや、かなりの美人さんばっか。
ところがこの村人たち、建築や道具づくりなど村づくりに有用なスキルもち。
しかもなかなかにパワフルかつワイルドで、
居住区は少しずつ、健全かつ文化的に発展していきます。

こうなると移民希望者が増え、雪だるま式に人口が増加。
リザードマンだの鬼人族だのも移住してきて、
ワインなんかも作れるようになり、そこそこの『農村』へ進化します。

近隣の町や村、さらに魔王なんかと物々交換による『交易』もはじまり、
ついにはじめての赤ちゃんも産まれたりして、
のびのびと、明るく楽しい農村ライフが続いていくのでした。

 ……とまあ、リアル農家の方々からはジト目でにらまれそうな、
   ある程度はリアルだけど、かなりのご都合主義、
   アニメだからこそ許される『楽しい農村づくり』物語なのであります。


僕がこの作品を『よき』と評価しているのは以下のポイントです。

  ① ロリっ子がでてこない。
  ② ラブ要素・恋のさやあてみたいな部分が一つもない。
  ③ 女の子が『守るべきもの』でなく『たくましきもの』として描かれている。
  ④ ラッキースケベみたくチープな演出がない。
  ⑤ 主人公のヒラクくんがオンナにハァハァしない。

まず①『ロリっ子がでてこない』ですが、これ、ダイジですよね。

  このテの作品って『ロリ成分命』みたく考えてる方が少なくありません。
  開拓初期に非労働力のロリはいらんだろ、
  という極めてまっとう、というかイッパン常識的な考察に対しても、
   『見た目はロリだけど実は300歳』
  なんて使い古された手で強行突破してきますしね。

  その点、本作にはロリ成分がほとんどありません。
  物語後半、移民の中にショタだのロリっぽいのが混じりますが、
  あくまでもモブで本筋にカンケイなし。実によきです。

次に②『ラブ要素・恋のさやあてがない』のもグッジョブかと。

  村にやってくる美女たちは、
  みんなヒラクくんに『好感』はもつけれど『好感どまり』なんですね。
  あくまでも『いい村長さん』であってレンアイ対象じゃありません。
  (繁殖の『種馬』にしたいとは思ってますが)
  {netabare}
  そもそもヒラクくんは第一村人のルールーシーに、
  誤解と勢いでプロポーズをして、OKされているんですよね。
  ですから、
  最初っから『他のオンナのだんなさま』ポジションですので、
  ラブの対象としては外れているんです。
{/netabare}
  そんなわけで、実にケンゼンにのびのびと、
  明るく楽しく農業に従事しているところが実によき、であります。

そして③『女の子がたくましきものとして描かれている』ところも好感度大。

  ラノベ系の作家って女の子を『守りたい』傾向があるっぽくて、
  どんなツンデレだろうが女騎士だろうが、
  最後はオトコに守ってもらって目がハート、というのがお約束かと。

  その点、本作のキャラには『男性依存』の傾向がみじんもありません。
  ヒラクくんってチ-ト武器のおかげで最強なんですが、
  本作においては、それと『目がハ-ト』は別モンダイになっております。

  開墾・土木・建築などの力仕事も自分たちでこなしますし、
  『自分のチカラで生きる』という姿勢が身についているんですよね。
  丸の内の有能OLみたく、しっかり働き、しっかり飲み、しっかり遊び、
  いやほんと、みんなかわいいクセに、たくましい。
  オトコがなんぼのもんじゃい、と。

  こういう自立性、というかたくましさって、
  なんかあったら『政府・世間のせい』にする男連中にも
  ぜひぜひ見習ってほしいものであります(←差別発言)。


さらに④『ラッキースケベみたくチープな演出がない』ところもよき。

  というか、みんなワイルドかつたくましいし、
  そもそも亜人ですからジョ-シキも我々とは違うのであります。
  ハダカ見られたぐらいで赤面して、
   「ばっ、バカっ、あああ、あっち向いてなさいよっ」
  なんて定番のセリフ吐くヤツ、いないんですよね。

  男の子みんな大好き『モジモジ・うじうじ・テレテレ』演出もなし。
  混浴も平気で、ヒラクくんの方がモジモジだし、
  脱衣麻雀も大喜びでやって「脱~げっ、脱~げっ」の大合唱。
  
  で、そういう設定だからサービスカット大満開の章かと思いきや、
  全12話で、お風呂シ-ンが一回あるだけ。実によき。
  おさわり厳禁オトナの社交場、がきんちょはお帰りくださいまし、

最後の⑤『ヒラクくんがオンナにハァハァしない』もポイント高し。

  環境的には、美女にかこまれウハウハのハ-レム状態。
  そしてその美女たちのほとんどが『繁殖』をしたがっているわけでして、
  その気になればアラブの王様みたいな暮らしもできるわけです。

  でも、しない。奥さま一筋。
  だからといって、べつに草食系をこじらせているわけでもなく、
  奥さまとの間には、きっちり子どもを作っております。

  いやあヒラクくん、アンタ男だよ。


とまあ、ここまでがアニメに描かれているハナシ。
なかなかにケンゼンな『環境ハ-レム村』だと思うじゃないですか。
で、その方向でレビュ-しようかなと思い、
下調べとしてウィキペディアで原作情報を見てですね……思わず

  Dash it!(なんてこった、ちくしょうめ)

と叫んじゃった次第です(あ、いえ、実際には叫んでませんが)。

で、ここからはウィキで調べた原作情報・ウラ設定。
正直『反転術式かよ』と思うぐらい作品を見る目が変わっちゃいますので、
まるっとネタバレで隠しておきますね。
  {netabare}

 原作では、第二村人のティアって、
 入村当初からヒラクくんの『第二夫人』なんですね。
 ルールーシーの策略でティアもヒラクくんと「励む」ようになって、
 なりゆきで二番目の妻になっているそうなんです。

   アニメでルーが「わたし一人じゃカラダがもたないのよぉ」なんて、
   なにそのオモシロ掛け言葉、みたいな台詞いってましたが、
   実際は掛け言葉でもなんでもなく、マジでガチなアレだったわけです。
   (ヒラクくんが転生の際に神さまにもらった
    『健康な身体』がゼツ〇ンだったみたいですね)

 さらにウィキペディアによりますと、
 ヒラクくんは二人の妻でマンゾクしているのですが、
 種族繫栄のための『種馬』リクエストにお応えするカタチで、
 たいていの女の子とカンケイをもち、
 次々に子どもをこさえていくそうであります。

   アニメと同じく正妻であるルールーシーの子どもが一人目ですが、
   原作ではそれ以降、10人以上も、
   別の女の子との間に子どもを作っちゃうんだそうです。

   ちなみに原作の時系列では
   アニメ最終回のすぐあと、同じ年の秋にティアが出産するんだとか。

 え? そんなに原作改変したの? よくカ〇カワが許したなあ、
 なんて思って再視聴してみるとですね……

   『してる』描写は一つもないけれど、
   『してない』とはヒトコトも言ってない。

 ということに気づくわけです。
 まいった、完全にやられた。
 おまえ『シックス・センス』かよってハナシです。
 いや、確かにこれ、カ〇カワも文句言えないわ。
 原作改変(専門用語で言うと『翻案』)してるわけじゃないんだもの。

   まあ確かに、原作に描かれていることをそのまま表現していたら
     ご都合満載の『農村ゼツ〇ン物語』
   みたくなっていたことが容易に推察できるわけです。

   それはそれで別のリアリティなり需要なりはあるかもですが、
   少なくとも僕は、あんまり見たくないかな。
   そんなもん、大枚はたいてアニメ化する意味がわからんし。
 
 というわけで本作は、
 なんかちょっとかなりアレな原作を改変することなく、

   『健康的で楽しい農村づくり』

 にベクトル変換するという、レベル5級の能力が発揮されているのであります。
 製作的には、菓子折りもいらず大助かり。えらい、スゴい。
 倉谷涼一監督、グッジョブです。
{/netabare}


で、本作の拙的なおすすめ度は、
あまり深く考えずまったり楽しむ、という前提でAランクです。

万能農具のチ-ト性能もさることながら、
物語の中盤あたりからかなりのご都合テンカイで村が発展していくので、
そこのところにツッコむと一歩も前にすすめません。

本作の視聴ポイントというのはそこではなく、

  健康的でたくましく、おまけに相当きれいな女の子たちが、
  元気に、明るく楽しく農村づくりをしていくさまを、
  ちょい鼻の下をのばしつつ、にこにこ笑いながら健全に楽しむ。

という、かなりマニアックな楽しみ方に限られるわけなのであります。


そのぶん、見るだけでも楽しめるよう、映像にリキ入ってます。
制作はゼロジ-さんで、
これまで『悪くはないけどクセがあって微妙』なイメ-ジだったんですが、
本作は『健康的できれいなおねいさん』の作画に大成功。
ほとんどのキャラが、姿勢がよく、リッパな谷間をおもちです。

キャラデだけでなく動画さんもがんばってまして、
なめらかな人体曲線やタブりの多い洋服デザインがけっこうあるのに、
動かすべきところはきっちり動かしています。
OP、ル-ル-シ-がジャンプしてくるっと一回転するところなんか、
ちゃんとジャパニメーションしていますもの。

そして、人物作画にリキいれるだけでなく、
畑・森・農作物などもていねいに描き込まれており、
質感や空気感まで表現できていて、世界観が心地よく伝わってきます。

  こんなにいちいちリキいれてたら予算合わないだろ、
  というような心配は、SD演出の多用でカバ-。

  このSD演出、ただ単に枚数稼ぎになっているだけでなく、
  ちゃんとカワイイうえに、メリハリが効き、
  シ-ンに応じた『演出』として立派に成立しているんですよね。

  わりとよく見る枚数稼ぎの手法であり、
  キメツでもしょっちゅうやってたりするわけなんですが、
  あっちは『箸休め』的な扱いなのに、
  こっちは本編進行と連動していて、しかも違和感がありません。
  倉谷涼一監督、本作に限って言えば、かなり有能です。


キャラクターの作り込みも、けっこう繊細にできております。
みんな『きれいなおねいさん』であるだけでなく、
『チ-ト的能力もち』『しっかりした自立心もち』『ウジウジしない』
という共通項をもっているのに、
しっかりと性格付けができていてキャラかぶりがありません。

  とりわけスゴイと思うのは、
  関西弁も廓言葉もにゃんにゃん言葉もボクっ娘もおかしな語尾もなく、
  みんな基本的にきれいな言葉遣いをしているのに、
  個々のキャラが書き分けられ、きちんと立っているところ。
  これ、作家を目指すワカモノたちにぜひ見習って欲しいかも、です。

  それだけでなく、同じキャラが同じ内容の話をするときも、
   「ラスティって呼んでください」
   「ラスティって呼んでね」と、
  相手との位置関係で自然に言葉が変化しているんですよね。
  こういう『キメ言葉にせず会話の自然さをダイジにしてください』という指示、
  脚本家的にはとてもウレしいものなのでありますよ。


キャラに生命を吹き込む役者さんたちも、いい仕事しています。

本作って、難しくとんがったキャラがいない分、ぶっちゃけて言うと
大手事務所に正所属できるレベルの役者さんなら
  『誰でもそれなりにできる』タイプの作品なんですね。
正直、駆け出しの若手や預かりレベルの役者さんをずらりと並べても、
ふつうの視聴者さんなら、良し悪しが判別できないテイストかと。

それだけに、違いを生んだり声の表情をつくったりするのがムズカしい、
手を抜こうと思えばいくらでも抜けるけど、
役者の根性見せたんよ、と思えばかなり難易度が高くなる作品であります。

  で、根性見せてくれたのが、物語序盤メインのお三方。

     下地紫野さん(ルールーシー役)
     洲崎綾さん (ティア役)
     Lynnさん(リア役)

  「わかったわよ」「え? ここにですか?」「皆さん、張り切って働きますよ」
  なんて、個性の出しようがなさそうなセリフにも徹底的にこだわって、
  実に活き活きとした人物像をつくってくれました。

  先行役者がいいお芝居をすると後続が『燃える』のが役者の性質であります。
  その例にもれず、中ほどから出てくる役者さん、
  藤井ゆきよさんや日岡なつみさん、伊藤かな恵さん、岡咲美保さんなどが、
  少ない出番でなんとか自分の爪痕を残してやろうと、
  テンプレふうでありながらも実はすごく細かいお芝居を披露しています。

  おかげさまで、同系統の『なろう系』作品に比べ、
  かなり耳ざわり・聴き心地のよい作品に仕上がっております。実によき。
  (それにしても洲崎綾さん、相変わらずスゴい声してますよね)


音楽は、OP・EDともに、耳に楽しい素敵な曲かと。
とくにOP、
この曲に下地さん・洲崎さんの二人をあてるのは、反則級のキャスティング。
劇中の、葡萄ふみの唄もいい感じ。
劇伴は……ごめん、なんにも耳に残っていません。



というわけで、作り手側はかなり頑張って、
あちこちに強い『こだわり』を見せている本作なのですが、
ショ-ジキ言って、視聴者の琴線に触れそうなところは少なめです。

のんびり農家、というわりにけっこう新展開が多めでせわしなく、
たとえば『のんのんびより』あたりと比べると、
ぜんぜん、まるっきり『のんびり』感が足りませんしおすし(←死語)。

  既述のように、ロリっ子もラッキースケベもなんもなし。
  ついでに言うと、リアル農家につきまとうJAとのしがらみもなし。
  ほんと、あっちこっち流用されているキャッチコピー、
    『なにもない、がある』
  みたく、田舎のやけくそ集客作戦が似合いそうな作品であります。

ただまあ、ムネの谷間と自然とおいしそうなごはんはたくさんあります。
そして最終話、出産前後の村人たちを見ればわかるように、
ヒト(亜人ですが)の本能に基く日々の営みが、ていねいに描かれています。

おすすめ度Aと書きましたが、
それはあくまでも『拙はスキ』という主観まみれの評価でありまして、
決して万人にすすめられるタイプの作品ではありません。
ですが、粗製乱造のおおい『のんびり系』において、
細部まできちんと気を使って作り込まれた『良作』ではあるまいかと。

女性の方が見られても
 『男の子ってホントこういう話、好きよねえ』
なんて感じにはならないと思います(たぶん、ですが)。


  ちなみに、脱サラ・定年退職してあこがれの農村生活を始めたものの、
    思ってたのとチガう、
  なんていろいろご苦労なさっているハナシをよく耳にします。

  まあ、あたりまえですよね。世の中そんなに甘くありません。
  都会には都会の、イナカにはイナカの、
  いろんなしがらみだったりアレだったりがあるのが人の世かと。

  都会であくせく働く方々にとっては、
  こういうかなり非ゲンジツ的なアニメをたまに見たりして、

    農村っていいなあ、自然っていいなあ、

  なんて思ってるのが『ほどよい生き方』なんじゃないのかなあ、
  と、愚考する次第なのであります。ゆめゆめ、
    あいてます、あなたのNOSON♪
  みたいな誘い文句には、カンタンに乗らない方がよろしいかと。

  いやほんと『となしば』というのは、
  言い古されているようでいて、
  いつの時代もけっこう真理だったりするんですよね。

    むかし隣の家で飼ってた豆芝は、ガチで可愛かったんですが。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

頭空っぽにして見るアニメ

異世界で農業しながら楽しく生活するアニメ
村って言うなら美少女ばっかりよりも、いろんな人がいたほうが温かみがあって好き
お話も設定も農業もテキトーで、すっごくお気楽だから見ているとたまに現実に帰ってきて「いったい何を見てるんだろう・・・」ってむなしくなったりするけど、村の人達がみんなのんびりまったりしていて、とにかく楽しそうで雰囲気がいいから、細かいことはまーいっかってなるアニメ

頭空っぽにして気軽にまったり見るのがいいかな

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19

69.8 2 労働アニメランキング2位
Classroom☆Crisis(クラスルームクライシス)(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (604)
3299人が棚に入れました
火星に作られた日本の新たな都道府県のひとつ、「第4東京都」。この都市の経済特区である「霧科市」に、
航空宇宙事業で名をあげた超一流企業、「霧科コーポレーション」があった。
この会社は様々なジャンルにシェアを広げつつ、「霧科科学技術学園」という私立学校も運営していた。
これだけでも特殊なのだが、さらに異彩を放つクラスが学園内にある。
昼は学園で生徒として勉学に勤しみ、放課後は社員として会社に出社し発展型試作ロケットの開発という重要なプロジェクトに携わっているのだ。
それが「霧科コーポレーション先行技術開発部 教育開発室」――通称「A-TEC」である。

この部署の室長を務める若き天才エンジニア瀬良カイトは、学園に通うA-TECの生徒達の
担任教師でもあり、熱血ロケット先生と呼ばれ親しまれて(?)いた。

物語はこのA-TECに転校生・霧羽ナギサがやってくることから始まる。
創業者一族の名を冠するこの男は、先行技術開発部部長に就任するやいなや、A-TECがこのまま高コストのお荷物部署であり続けるようならばメンバーをリストラし、部署を解散させると宣告する。
それを防ぐには今まで湯水のように使ってきた予算を節約し、開発コストを大幅に削減しなければならない……。
今まで目を逸らし続けていた現実をつきつけられたカイトは、果たしてA-TECの危機を乗り切ることができるのか。
そして霧羽ナギサの真の目的とは――。

声優・キャラクター
森久保祥太郎、雨宮天、小澤亜李、洲崎綾、夏川椎菜、津田美波、豊永利行、南條愛乃、近藤孝行、堀江由衣、阿澄佳奈

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

熱血

近未来SFアニメ。
学園もの、職業もの、宇宙もの等いろいろな要素が詰まっています。
簡単に言うと、闇鍋アニメかな。

宇宙開発事業に携わる霧科コーポレーション。
その一部署、宇宙エンジン開発チームA-TECが舞台です。
高校生部長霧羽ナギサがA-TECに赴任する所から物語が始まります。
のっけから霧羽ナギサは傍若無人。
でも、A-TECの面々と関わるうちに次第に変化が・・・。

中盤の政治話は、こんなことあるわけないよ的でストレスがたまりました。
まあ、それはご愛嬌。
終盤の怒涛の展開には興奮しました。
ゆっくり加速、次第に上昇、途中でつまずくも、最終的にはフルパワー急上昇でフィニッシュです。

本作はミズキとイリスのダブルヒロイン。
ミズキは明朗活発、イリスは冷静沈着。
けど双方とも、いざとなると熱血ですね。
その熱さは爽快そのものでした。
仲の良いダブルヒロイン。
最終的には微妙なヒビが入ってたけど、それも楽しいのかな。

最後に教訓。
技術の世界は人材がすべて。
有能な人材によるチームワークによりなし得ないことはない。
始業の精神を忘れることなかれ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 37

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

在りし日のベンチャー企業の香り

原作無しのオリジナルTVアニメ。

キャラクターデザインがかんざきひろ。この作品のせいで、『エロマンガ先生』の原作を読み始めたころに神野めぐみが瀬良ミズキと頭の中でごっちゃになってしょうがなかったとかいうのはわりとどうでも良い話だったりします。

さて、作中の霧科コーポレーションのモデルはたぶん本田技研あたりじゃないかと思うんです。霧科の方がホンダよりデカい感じですけど。

町工場的な中小企業からスタートして、今や一大コングロマリット。創業者2人の苗字である霧羽と科宮を合わせて社名が「霧科」となっているわけですが、会社の経営は技術面を支えた科宮家ではなくおそらく創業時から経営面を見てきたであろう霧羽家が独占的に実権を握っています。

物語の舞台は「霧科科学技術学園」ということになっていますが、これは事実上の霧科コーポレーションの人材育成学校というか青田刈りして人材を抱え込むためのもので、生徒は結局のところ学生というよりはセミプロもしくはプロということになります。

A-TECはいわば「企業内ベンチャー」的なポジションで、クラス担任の瀬良カイトはそんな先進的な技術開発グループの長なわけですが、投入資金の割に採算が合わないという理由で社内政治の圧力を受けて、縮小あるいは解体の危機となり、そのマネージャーとして霧羽ナギサとその秘書である服部花子(アンジェリーナ)がやってくることになります。

この物語では、大企業の一部であるはずのA-TECに技術面でのリーダーであるカイトと経営面でのリーダーであるナギサが揃い、おそらく霧科がかつてたどってきた成長の道を繰り返すマトリョーシカ的な構造が見られます。紆余曲折ありますが、結局「A-TECは第二の霧科」ってことです。

もちろん現実の経営はこのアニメよりもずっと厳しいわけですけれども、それでも「ベンチャー企業特有の熱さ」みたいなものの再現性はなかなかのものじゃないかと思うのです。

それもたぶん今から30~40年くらい前の日本における「第二次ベンチャーブーム」的な感じですかね。大学生なのに起業してしまったり、部活と区別がつかないような素人のノリで仕事を受けてしまったり。そして「技術バカ」には担えない営業や経営の面倒を見る人がいたり…。

というわけで、当時を思い出しながら懐かしい想いでこのアニメを観ていました。なのでとても面白かったです。じゃあ若者にウケるのかというと、それはわかりません…。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 34
ネタバレ

みけねこ+ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

アニメ視聴者よりドラマ視聴者向きなシナリオな気がするなー。

オリジナルアニメ

★視聴理由
ClariSがエンディングを歌っている。
たぶんClariSじゃなければノーマークだったと思う(笑)

◆物語
長いので伏せとくね。

{netabare} 火星に作られた日本の新たな都道府県のひとつ、
「第4東京都」。この都市の経済特区である「霧科市」に、
航空宇宙事業で名をあげた超一流企業、「霧科コーポレーション」が
あった。この会社は様々なジャンルにシェアを広げつつ、
「霧科科学技術学園」という私立学校も運営していた。
これだけでも特殊なのだが、さらに異彩を放つクラスが学園内にある。
昼は学園で生徒として勉学に勤しみ、放課後は社員として会社に出社し
発展型試作ロケットの開発という重要なプロジェクトに携わっているのだ。それが「霧科コーポレーション先行技術開発部 教育開発室」
――通称「A-TEC」である。
この部署の室長を務める若き天才エンジニア瀬良カイトは、
学園に通うA-TECの生徒達の担任教師でもあり、熱血ロケット先生と
呼ばれ親しまれて(?)いた。物語はこのA-TECに転校生が
やってくることから始まる。新しい仲間を迎え入れようとする
A-TECだが、火星へ向かう途上で転校生が誘拐されてしまう事件が発生。
この難局を乗り切れるのは自分たちだけだと判断したカイトは
A-TECのメンバーたちと共に、前代未聞の救出作戦に乗り出した――。
(コピペ){/netabare}

●感想
社内の内部抗争とか選挙戦での裏工作とかアニメよりドラマ向きの
シナリオだなーと思いました。
まぁそこそこおもしろかったけど万人受けするかって言われると
しないだろうなーって思います。

おまけっぽくあった恋愛要素。
部長いつのまに恋に落ちたんですかー!?
って感じでした。

▽音楽
オープニングテーマ「コバルト」TrySail
エンディングテーマ「アネモネ」ClariS

ClariSがいいのはもちろんだけれでも、
OPのコバルトもいい曲でした。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 29

76.6 3 労働アニメランキング3位
ロミオの青い空(TVアニメ動画)

1995年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (253)
1383人が棚に入れました
スイスの小さな村、ソノーニョ村に少年ロミオ11歳が生活していた。 平和に暮らしていたロミオ一家にある日村にやってきた人身売買人、死神ルイニの魔の手が襲い掛かる。 ロミオの父ロベルトは、頑なに息子ロミオを売り渡す事を拒み続けるが、遂に病に倒れてしまう。 それを見たロミオは医者を呼んで父を救うため、自分の身を売る事を決意する。 こうして、ロミオは煙突掃除夫として、ミラノの街へ旅立つのであった。

声優・キャラクター
折笠愛、藤田淑子、岡村明美、川村万梨阿、安西正弘
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

あなたは、どんな状況でも正義を貫きとおせますか?

この物語の舞台は19世紀のイタリア、ミラノ。人身売買が公然と行われていた時代。
主人公ロミオが、どんなに不幸な状況でも自分の信じた正義を貫きとおす物語です。
全33話です。最初は不幸の連続ですが、最後はハッピーエンドとなるので、安心して見られます。

当時は煙突掃除夫として、多くの人身売買された子供が作業していました。
煙突の中にたまった煤を取り除く作業です。

体が小さくなければ、煙突の中に入れません。
だけど煙突の中での作業は、足を滑らせれば大怪我をします。
それでなくとも、煤だらけの劣悪な環境です。
作業する子供達の多くは喘息、肺炎となり、やがて亡くなります。
このことは歴史上の事実です。決して物語ではありません。


主人公のロミオは、スイスの小さな村に住んでいましたが、
父が病気となり医療費が払えないので、自ら「死神」とあだ名されている人身売買商人に買われます。
そしてミラノで煙突掃除夫として働くのです。

ロミオは心の優しい少年です。
そして、バカがつくほどの正義感があり、しかも正直者です。
{netabare}
ミラノに行く途中、嵐の中で船が転覆して死神が溺れます。
死神が死ねばロミオは自由になるのですが、ロミオは命の危険を顧みず、死神を救助します。
ミラノでは、雇い主からあらぬ疑いをかけられて警察に突き出され投獄されそうになりますが、雇い主を危機から救います。
雇い主の命を救う行為は、言い換えれば自分が投獄されることを覚悟しての行動でした。
{/netabare}
ロミオは自分の損得よりも、人間として正しいと思ったことを最優先します。
それはロミオの純粋な心を表していました。

また、どんなときでもロミオは希望を失いません。
そんなロミオの明るい顔を見ると、思わず元気が湧きます。

そして、ロミオの親友であるアルフレッド。
頭脳優秀で統率力のあるアルフレッドが、この物語をさらに味わい深くしています。
アルフレッドは数奇な運命に翻弄された少年。ある意味、ロミオよりも魅力的です。
彼の生きざまは、多くの人の心に残るでしょう。


オープニングは笠原弘子さんが歌う「空へ…」 とても美しい歌です。
一度聴いてみてください。澄み切った青空が見えてきますよ。(^_^)


ところで、天使は英語でAngelです。
女性用の接尾辞 ”~etta” は「小さな」、「かわいい」を意味しています。
Angeletta(アンジェレッタ)は「小さな天使」、「かわいい天使」を意味します。
ロミオがミラノで出会ったアンジェレッタは、まさにかわいい天使でした。(^_^)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 35
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

まさに、世界”名作”劇場

世界名作劇場。子供の頃に見ていた人も多いだろうけど
自分はまともに見た作品は一つもないんですよね。 
名犬ラッシーを見た記憶がおぼろげにあるぐらいで。

本作「ロミオの青い空」は知名度こそ低いものの
一部から絶大な支持を受けており、高評価されている作品ということで観てみました。

まずOPが名曲すぎる。もうイントロ部分からジーンと来ますね。
煙突の中を登っていき、青い空がパッと開けてタイトルが出る映像演出が実に素晴らしい。

ストーリーは、村に住む少年ロミオが、とある事情でミラノの煙突掃除夫として働くことになり
その中で、煙突掃除の子供達により結成された「黒い兄弟」の結束であったり
家族間の心温まるエピソード、無二の親友であるロミオとアルフレドの厚い友情などが描かれます。

キャラクターが本当に魅力的で、メインキャラのみならず
陽気なお調子者だけどどこか達観してる感もあるダンテ、
ロミオの仕事の親方であるロッシ、不良グループのリーダーで厨二病全開なジョバンニなど
脇を固めるキャラもいい味出してます。そしてヒロインが皆可愛い!(重要)

ただ不満というか、物足りなかった点もあります。
それは「煙突掃除」という仕事の過酷さや危険性に対する掘り下げが浅かったこと。
スタッフの狙いは分かるんですよ。原作をだいぶ改変してるとのことですが
名劇は子供向けだし、話が重くなり過ぎないように配慮するのは懸命な判断だと思います。
後半以降、感動・友情路線を強調するのも悪くないし
不覚にも何度も涙ぐまされた身としては文句も言いづらいんですけどね。

{netabare}アルフレドの死因は親方から過酷な労働を強いられた結果だと推測できますが
そもそも煙突掃除という仕事自体が相当に危険を伴うもので
落下による怪我や火傷、そして煙突内の大量の煤を吸い込むことによる肺病の恐れがあります。
狭い煙突内を移動できるのは小柄である子供だけですが
だからと言って子供にこのような仕事をさせるのは異常としか思えない。
(実際、イギリスでは1875年に煙突掃除夫法が議会を通過して児童労働が禁止になったとのこと)

煙突掃除夫として働くことがいかに過酷であるかをもっと描写していれば
アルフレドの夢をロミオが受け継ぎ、新たな時代を切り開かんとする流れも
最終回ラストのナレーションも、もっと心に響くものになったかと思います。
もちろん、子供達の煙突掃除夫としての誇りは決して否定されるべきものではない。
初めて煙突から屋根に登った時の「煙突掃除の少年だけの世界」は
観ているこちらにも伝わってくる感動的な光景でしたし。{/netabare}

いずれにせよ、本作が素晴らしい傑作であることは間違いない。
どんな困難にもめげない、勇敢な心を持ったロミオ達のたくましい生き様に胸打たれ、
観終わった後は心の中に青い空が広がるような澄んだ気持ちにさせられます。
老若男女問わず、もっと多くの人に観てもらいたい作品です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 35
ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「世界名作劇場」の看板に偽りなし!!

あにこれに来てからもうすぐ3年になりますが、
レビューというのはコンスタントに書いていないと、
書くのが億劫になってきますw
「別に俺が書かなくてもいくらでもいいレビューを書く人はいるし。。」
「書こうにも何も思いつかないからまた今度気が向いたら書こう。。」
このように思いつく限りの言い訳を並べているのが現在の私の状況なんですけど、
この作品のレビューはなんとか書かなきゃいけないと思ったのが、
本作、「ロミオの青い空」です。

1995年に「世界名作劇場」枠で放送。全33話です。
ある程度アニメに精通しているアニメファンの中では、
その評判は知れ渡っていますし、
私も以前から「いずれ視聴しなければ」とチェックしていました。
そして実際に視聴したんですけど、
まさに「世界名作劇場」の看板に偽りなし!!という出来でした。

古い作品ですし、知る人ぞ知る名作なので未視聴の方も多いと思います。
そういった方たちになんとかこの感動を伝えたいと思ったので、
もうレビューの書き方なんて忘れかけている私が今一度筆を執った次第であります。
重大なネタバレは回避しますが、若干のネタバレ有りです。
事前の情報を一切遮断したいという方はこれ以上は読まないでください。


{netabare}「大まかなあらすじ(知っている方は飛ばして下さい)」(wiki参照)
スイスの小さな村、ソノーニョ村に住む少年ロミオ(11歳)が家族の為に
人身売買人である死神ルイニと契約して身を売ることを決意するが、
それはイタリアのミラノで煙突掃除夫として過酷な労働を強いられることを意味する。
ミラノへ向かう道中、同じく煙突掃除夫として売られた少年アルフレドと出会う。
一旦は離れ離れになるもアルフレドとミラノで再び出会い、二人は親友となる。
ミラノでは過酷な重労働、そして不良少年ジョバンニ率いる狼団等
ロミオたちに幾多の困難が立ち塞がる。

まず、本作はキャラクターが良いです。
素直で快活、強さとやさしさを併せ持つロミオ。
才能・見識・人格とすべてが優れていて、まさに貴公子と呼ぶに相応しいアルフレド。
不良少年で狼団のボスであるジョバンニは、アルフレドをライバル視してますが、
狼団の仲間がアルフレドに卑劣な罠を仕掛けたことを厳しく咎めます。
正々堂々と勝負して勝たなければ意味がない。まるでどこぞの誇り高きサイヤ人の王子のようですw
狼団のメンバーである少女ニキータもよかった。
近年の瞬間的に性格が豹変する情緒不安定なツンデレでなく、古き良きツンデレでしたw

私は本作を、ロミオを中心として、
幾多の困難を乗り越え如何にキャラが成長していくのかという成長物語として観ていたのですけど、
ロミオの性格というはある意味完成されているんですよね。
素直で快活、強さとやさしさを併せ持っているわけですから、
成長の余地は残されているのかと視聴途中は疑問を抱いていたのですけど、
その心配は杞憂でした。
様々な人たちとの出会いや別れを経てロミオは様々なものを得てきました。
狼団に対抗すべきアルフレドと共に結成した黒い兄弟の仲間たちとの絆もその1つでしょう。
また、最初文字を読むこともできなかったロミオはミラノで大学教授のカセラ教授と出会い、
これをきっかけとして書物に触れ、知識の海へ泳ぎ出します。
この描写が本当によかった。最後まで本作を観終えた後に、
最初と比べてロミオは人間としてひと回りもふた回りも大きくなったと強く実感できて、
成長物語として気持ちよかったです。実に清々しい気持ちでした。
ところで、本作の悪役として登場するキャラのほとんどはとことん悪ですw
ロミオを煙突掃除夫として買い取った親方の息子のアンゼルモもその1人です。
なにかとロミオを虐め、そのやり口も陰湿極まりないもので、
性根が腐りきっているんですけど、
個人的には彼が改心し、成長することを期待して観ていました。
まぁ、どうなんでしょうねw 彼も少しは成長したのかもしれませんねw

本作と言えば、ロミオとアルフレドの熱い友情、そして黒い兄弟の仲間たちとの絆です。
ロミオはアルフレドを崇拝していて、
アルフレドには何をやっても敵わないと思っていますが、
アルフレドはそうは思っていません。
本当に凄いのはロミオの方だと。本当の強さを持っているロミオを心から尊敬しています。
こうした二人の思いは様々な台詞に滲み出ています。ぐっときます。
人間関係において最も大切なことは、信頼関係を築くことだと思います。
様々な苦楽を共有し、築いてきた人間関係というのは何ものにも代えがたい宝物であると
本作を視聴して改めて感じました。


(おまけ)

無粋なのは承知の上でなんですけど、
煙突掃除夫として売られた子供たちは二度と帰ってこれないというのはなんだったのかw
序盤こそ煙突掃除夫としての過酷な労働状況を示す場面はありましたが、
中盤くらいから結構余裕あるなこいつらと感じずにはいられませんでしたw
カイジの地下の強制労働くらいの絶望感は覚悟していたんですけど、
これだとかなりきついけど稼ぎはいい出稼ぎなのでは・・・
まぁ本作の性格や放送時間を考慮したらあれくらいが丁度いいのかもしれませんねw{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 31

72.4 4 労働アニメランキング4位
はたらく細胞BLACK(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (319)
1201人が棚に入れました
毎日せっせと体中に酸素を運ぶ、新米赤血球。しかし彼の職場(世界)の労働環境は、徹底的にブラック――!!飲酒、喫煙、ストレス、睡眠不足……不健康の総合商社のような世界で、過重労働の末に細胞たちは何を思うのか?これは、あなたの体の物語――。

声優・キャラクター
榎木淳弥、KENN、日笠陽子、Lynn、内山夕実、鳴海崇志、久保ユリカ、椎名へきる、ブリドカットセーラ恵美、平川大輔、津田健次郎

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

不健康な生活、やめますか? それとも人間、やめますか?

今日から不健康な習慣やめよ・・・
きっと誰もがこんな感想を持つアニメ

後半ちょっとマンネリ感がでてきたけどかなりオススメ。面白いです
ある意味どんなホラーアニメよりも怖い
身体の仕組みに詳しくなるし、身体に気を遣うことの大切さをわかりやすく教えてくれる良い教育アニメですねー!

身体の状況が本編と比べて劣悪なため、細胞たちの雰囲気もかなりサツバツとしています
でもはたらく細胞の魅力はそのままに、違ったテイストで特に自分の健康に不安がある人にとっては身近な題材で、本編よりも楽しめる人も多いかも?

たぶん、タバコ、ダメ、ゼッタイ!とかそういうポスターを見せるよりよほどこのアニメのほうが効果あると思う

私は人間やめたくないので、健康に気を付けます!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 41
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

BLACK de 連想

あらかじめお断りしときます。筆が進みません(当社基準)。

ナレーションが能登麻美子さんから津田健次郎さんへ
赤血球が女子から男子へ…ざーさん出てきません
逆に白血球は女子へと変貌

別の体だからという理由でした。『はたらく細胞』スピンオフ作品です。
“BLACK”といえば富山のご当地醤油ラーメンが真っ先に思い浮かぶ私ではありますが、こちらの作品はおそらくブラック企業の“BLACK”を念頭に置いてます。
不摂生だったり、過度のストレス下にあると身体にガタがくると言われてますけど、それを見える化しちゃったぞな全13話。よって“WHITE”な世界からは想像つかないくらい酷使されてる細胞さん達とのお付き合い。ラインナップはこちら↓


 {netabare}第1話 喫煙、細菌、終わりの始まり。
 第2話 肝臓、アルコール、誇り。
 第3話 興奮、膨張、虚無。
 第4話 最前線、淋菌、葛藤。
 第5話 過重労働、脱毛、錯乱。
 第6話 腎臓、尿路結石、涙。
 第7話 カフェイン、誘惑、嫉妬。
 第8話 ふくらはぎ、肺血栓、機転。
 第9話 異変、水虫、働く意味。
 第10話 胃潰瘍、友情、喪失。
 第11話 自暴自棄、痛風、反乱。
 第12話 復帰、心臓、終焉。
 第13話 心筋梗塞、蘇生、変化。{/netabare}


正直な話
真面目な話
いやいや変な話ぃ

これまで観てきた「やれ鬱アニメだ」「胸糞展開だ」「グロ注意!」などの作品群なんて鼻で笑っちゃうくらい陰鬱とした気分になりました(自分基準)。何話か観ていたたまれなくなって視聴ストップしたのは私史上初です。
理由は明快。宿主と自分がそう変わらず実際死にかけたから。そもそも真っ先に醤油ラーメンを想像してしまう自分の浅はかさを省みて自己嫌悪に陥るのです。
だがしかし作品は悪くありませんよ。人相悪めの血小板ちゃんが悪態ついてたり、過酷な環境だと人心が荒廃してくる様子なんか元々の『はたらく細胞』との良い対比になってます。
“人間(細胞)は環境の生き物”だなぁってのが良くわかる良品でした。



※一言

生活習慣変わるよね、マジで



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ

-----


2021.04.29 初稿
2022.01.16 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 40

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

本作を視て我が振り直そうか

<2021/1/20 初投稿>
原作未読。
1、2話視たときは「面白いんだけど自分の不摂生を顧みて暗い気分になってしまいそう」で素直に楽しめなかったのですが。

第3、4話は神回 笑。

<2021/3/21 追記>
全話見終えました。
面白いんですけど、やはり見てて心痛くなるところ多数 笑。

自分は昨年の正月にタバコやめて。
昨年秋頃から体調に不安を感じて
以前は毎日飲んでいたお酒を、かなり減らし。
ダイエットandウォーキングandプチ筋トレを毎日。
食べ物や睡眠にも気を使い始めました。

おかげさまでかなり体調良くなってきましたが、それでも本作見ると心にグサッときますね。
幸い水虫、痛風、毛髪は大丈夫そうなんですが。

やっぱ健康って大事だわ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 33

71.4 5 労働アニメランキング5位
迷宮ブラックカンパニー(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (239)
880人が棚に入れました
働きたくない!その想いから努力を重ね、不労所得で「セレブプロニート」になった二ノ宮キンジ。死ぬまで怠惰に暮らす決意をした矢先……なんの因果か異世界転移!辿り着いたのは「迷宮が職場」の超ブラック企業だった。優雅な生活は一変し、かつて「ダンジョン」と呼ばれた鉱山でひたすら肉体労働させられ血の汗と涙を流す日々。過酷な現場、長時間労働、低賃金。さらには上司のパワハラ、洗脳、やりがい搾取。さんざん見下していた「社畜」ライフを送ることになってしまう。それでもキンジは諦めない! 最高のニート生活を取り戻すため、時に手段を選ばず、時に悪知恵を駆使してしぶとく成り上がろうとするのだが……!?これは、唯我独尊な超外道青年による不撓不屈の物語。「異世界迷宮」×「ブラック企業」の社畜的ファンタジー、開幕!

声優・キャラクター
小西克幸、久野美咲、下野紘

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

コメディとして面白い。

セレブニートの座を手に入れた主人公が、異世界転移してブラック企業で働くことに。
そんな中、再びセレブニートを目指して仲間を集めて、成り上がりを目指していく物語。

基本はコメディ。
序盤は、主人公の人生観に賛同できずに、冷ややかに視聴していましたけど、何度も挫折しながら・・・、という物語には惹かれました。

コメディとして普通に面白い作品でした。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

押さえつけられていないと本領発揮できないタイプ

【紹介】
異世界転生してブラック企業社畜という最底辺から成りあがるギャグアニメ。
非常に癖のある主人公があの手この手で絶望的な状況を変えようとします。
主人公が自分の野望のためなら手段を選ばないところがあるので、彼が好きか嫌いかで楽しめるかどうかわかれるでしょうね。

【総評】
もっと不条理ギャグ的なものを期待したが、意外とやることがまともで思っていたよりもキャラクターがマジメだったのが少し残念。
主人公以外のキャラがマジメなキャラばかりで主人公についていくだけな感じで存在感がないし、ヒロイン格の3人がどうにもネタっぽくてヒロイン的な魅力がないし、ネタ要員としても中途半端。
ワニが一番いい味だしていた。
さらに中盤が退屈でつまらなかった。

タイトル通り、この作品は社畜やっててこその面白さですね。


【音楽】
OPテーマもEDテーマもいい曲ですね。
特にEDのワールドイズマインが気に入りました。
前半のEDアニメのポップな感じも温かみがあっていいし、後半の可愛いダンスも良かったです。

【作画】
キャラデザはかなり癖が強いですが、作画自体は悪くないです。
キャラの顔作画は割と変わるのでちょっと気になりました。

【シナリオ】
{netabare}
ほぼご都合主義なのでシナリオに期待するアニメではないですが、前半はうまくいったり、しっぱいしたり、罵倒したり、罵倒されたり、復讐したり、復讐されたり、山あり谷ありでどうなるかわからない急展開の連続が面白くて、RPGのパロディも結構あってネタがわかるとさらに面白い。
中盤少し退屈な期間もありましたが、ワニ達が復帰してから少し盛り返しましたが、やはり初期のころが一番面白かった。
{/netabare}

【キャラクター】
{netabare}
主人公とワニが好き。

主人公は鬼畜の代名詞みたいな手段を選ばない男で、果てしなく大きな野心を持ち、どんな手を使ってでもなりあがってやるという不屈の精神が凄い。
頭も切れるし行動力もあって、人たらしの才能もあって、見ていて退屈しない人物ですが、その破天荒で横暴な生き方は、味方も多く作りますが、それ以上に多くの敵を作るでしょうね。ただ、案外常識人で、底辺にいるときには光るが、底辺から脱出すると途端にまっとうなことばかりしはじめて面白さがなくなる。押さえつけられていないと本領が発揮できないのでしょう。

相棒のワニは平凡な常識人キャラですが、滅茶苦茶なキャラが多い中で常識人ポジションの彼の存在がいい味出していましたね。
ランガとシアは面白くてキャラが立ってるのは良かったですが、キャラデザの癖の強さが気になってしまってマジメなことをしていてもネタに見えてしまい、ヒロイン的な魅力はあまり感じなかったです。
口元とか眉毛とかも気になったけど、特にシアの瞳に入っている十字架のような模様が気になって仕方なかった。しかも一話の中でもこの十字架の自己主張がやけに強い時と控えめな時があって、作画の雰囲気が変わったことが強調されて気になってしまった。
個人的な意見ですが、この瞳の十字架は、ないほうがいいと思う。
リムはキャラデザの癖が少ないので普通に可愛い。
癖のあるキャラクターしか作れないのかと思ったら、主人公の仲間以外は割と普通でまともなキャラも多かったし、主要キャラも自分がメインの回以外は割と大人しくて、持ち味が発揮されていなかった。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

最終話を観るために観るアニメ

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
現実世界で富を得た主人公が、異世界に転生され、ド底辺のブラック企業に務める、というストーリー。

基本的にギャグベースの作品で、結構ブラックなネタが多い。

1期ワンクールのわりには非常に展開が多く、ストーリーとしてはやや破綻している部分もありますし、途中、観るの止めようかと思うこともありましたが、最終話まで観て良かったなと思いました。

10話まで☆3にしてましたが、ラスト2話で☆4にした感じですね。

決して絶賛ではありませんし、好みも分かれる作風で、正直、世間的な評価は65点いけば良いかな?というところですが、個人的には、72点くらいつけたいです(あくまで感覚ですが、私的には70点以上が☆4。85点以上が☆5です)。

既視感はあまりない作品なので、たくさんアニメ観てきた人向けって感じですかね。

あとはまあ、「レッ○ブルに怒られろ」ですね(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
最後、当然のように二宮は財を失うと思っていた。もしくは、再び違う異世界に転生されてしまうか。

それを、すごく綺麗にまとめたことが意外で、1本取られた感じ。これまで、「ニートになり(楽して稼ぎ)たい」の一心で、ブラックな労働にも耐え、他者を欺き、のしあがろうと野心を滾らせてきた二宮がまさか、働くことにやりがいを見いだすなんてね。

仕事は楽しい。

努力して成功するのも、他人に勝って優越感に浸るのも、賃金を得て好きなことに使うのも、同僚と力を合わせて難局を乗り越えるのも、全部ひっくるめて、楽しい。

私自身は、「仕事=人生」という、(本作で言うなら)シアみたいな生き方をしていて、ブラックな職場ながら、めっちゃ仕事にやりがいを持っているが、そんな私からすると、「ようこそこちら側に」という感じがした(笑) 尤も、仕事や会社に対して自己を犠牲にして働くなんて、気持ち悪いとかバカのやることかと思われるかもしれないが、まあ、私は私の人生を歩んでいるだけなので、放っておいてくれよと。納税もしてるし、犯罪はしていないし、ちょっとアニメとアルコールと美少女が好きなだけなんだから(笑)

奇しくも、11話で二宮が言ったように、「初志貫徹。俺は俺の欲望に純粋なだけだ。そう、俺は他人を騙しても、自分を騙したことは1度もない」という感じです。いや、私は他人も騙さないようにしているが(笑)

私は、自分の意思を持たない人間が嫌いだ。いや、自分の意思を持たない人間なんてホントはいないから、厳密に言うと、自分の現状を周りのせいにして生きている人間が、かな。

私は別に、なんでも自分のしたいことをワガママ放題やる人間が好きだと言っているのではない。むしろそういう人間は嫌いだ。状況によって、場の空気やどうにもできない力によって、自らの望まぬ方向に流されることはあるだろう。私もよくある。

私が好きな人間は、流れに逆らって泳ぐ力や意志がある人間と、流されている状況を受け止め、それでもちゃんと自分の手と足で泳ぐ人間だ。つまり、前者は二宮であり、後者はワニベ。

逆らいきれない大きな流れに流されているなら、いっそ思いきって、下流に向かって全力でクロールをしろよと。そのカーブを上手く曲がるために、流されるルートくらいは自分で選べよと。

流れを変える根性もないくせに、流されてしまう自分の実力の無さを認めることもできず、ただ、不満や愚痴を垂れ流すだけで動こうとしない人間が、私は嫌いなのだ。

きっと、二宮も同じような価値観を持っているのだろう。だからこそ、ただ救済を望むだけの未来人(ザゼル)に見切りをつけ、ライザッハ鉱業の中から、(シアは身内だからノーカンとして)唯一、ベルザだけを迷宮ブラックカンパニーの重役にしたのだ。あれだけ自分を虐げてきたベルザだが、(やり方は否定しても)意思の強さや能力は、ちゃんと評価していたんだなと感動した。

もちろん、本作のラストに関して、否定側の意見も良く分かる。本作のテイストなら、権力を握った後の二宮が更に悪事を行い破滅していく流れの方が自然だし、二宮が無双する流れも、ご都合主義的で薄っぺらい部分はあるしね。だから、みんながみんな、好きになるアニメではないと思う。

私は毎クール、20本近くのアニメを観ていて、流石に疲れるし、最近は昔程のアニメ熱もないから、とりあえず録画だけして、評判が良かったアニメを数本だけ観るようなスタイルに変えようかと、ここ1年くらい思っているのだが、たまにこういう掘り出し物(世間の評価と自分の好みにズレがある作品)に出会うと、やっぱり自力で発掘するスタイルを続けようかなと思ってしまうな。ブラックな修羅の道だけれども(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
ちゃんと稼いだからニートじゃないけどな。リム、可愛いな(笑) 二宮、クズ(笑)  

2話目 ☆3
なるほど、会社を作る流れか。それは面白そう。

3話目 ☆2
ん? また社員側に戻るの? 

4話目 ☆3
ドタバタコメディ。

5話目 ☆3
超展開? この展開は、グズ主人公系としては、結構好きかな

6話目 ☆3
漫喫の解釈(笑) 

7話目 ☆4
なるほど。だから日本じゃなくて過去を選択ね(笑)

8話目 ☆2


9話目 ☆4
中毒、、、レッドブルに怒られろ(笑)

10話目 ☆2
もうなんか、ストーリーがむちゃくちゃになってるよな。

11話目 ☆4
ここにきて、少し面白い展開。この展開がもっと早くても良かった。

12話目 ☆5
ニートを目指して頑張ってきたが、働くことのやりがいを感じた。どう考えても、ギャグで終わらせるための前フリだが(笑) と思ったら、なかなか綺麗な終わり方。個人的には、好きだな。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21

72.2 6 労働アニメランキング6位
憂国のモリアーティ(2クール目)(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (163)
749人が棚に入れました
「憂国のモリアーティ」は、コナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズを原案とし、集英社「ジャンプSQ.」にて連載中の⼈気漫画(構成・竹内良輔、漫画・三好輝)。シャーロック・ホームズの宿敵・モリアーティを主人公にした、犯罪による革命の物語だ。コミックスは2021年1月時点で1~13巻まで発売、累計発⾏部数は400万部を突破している。2020年10月から12月までTVアニメ1クール目が放送され、2021年4月より2クール目が放送予定。

声優・キャラクター
斉藤壮馬、佐藤拓也、小林千晃、日野聡、上村祐翔、古川慎、小野友樹、安元洋貴
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

前半に立てた仮説と検証

分割2クールの後半

原典のホームズVSモリアーティの対立構図を踏まえ、適度に煽りながら後半お楽しみに!と良い引きだった前半最終回。たぶん多くの人がそのまま後半に流れていることが予想される期待の作品です。

結果、

 うまいこというね~ …止まり

“唸る”と“うまいね~”の違いってあると思うのです。後者はなんかうまくまとめたでしょ?って向こうに若干ドヤが入ってる感じ。心に余裕ない時に観るとイラっとくるかもわかりません。
結論ではなく途中途中で「ちゃんとしたごしらえしてたら輝きそうなのに」と思えるネタがいくつか。

{netabare}切り裂きジャック キターとか
ジェームスボンド キターとか
フランス革命をイギリスが仕掛けたとか …あ、これパーマストンならやりかねんな{/netabare}

命題は階級制度へのアンチテーゼ。その処方箋にモリアーティの選択した手段が“犯罪”でした。
さてその階級制度打破についてなにかしら答えが出たがどうかは観てのお楽しみですけど、全くの広げっぱなしでノー回収ということはなかったので安心してください。

少しレビューらしいことも書いときます。
ホームズVSモリアーティでのスリリングな知恵比べに手を汗握った前半1クール。ここがそのまま続いて深化していくかと思いきやそうはなりません。“実はアプローチが違うだけで似た者同士な二人”な共闘関係と取れる描写が増えていきます。
いったん提示されてた視点の変更を余儀なくされるわけでして、スムーズに移行できるような手を打ってほしかったと思います。ここが弱い。説明不足ということです。

なので冒頭に触れたように、うまいこと言ってるように見えるだけの納得感に欠ける結果に。とはいえつまんないとは違うんだよなぁ。



※ネタバレ所感


■前半でたてた仮説についての検証(っぽいもの)

元ネタは前半クールのレビューに書いてます。
社会構造を改善ではなく破壊(革命)によって現状変更を試みる場合、ろくな未来は待ってないだろうよ、ということです。モリアーティ一味がそのうち手段が目的化して労働階級の人間にも手をかけることになるだろうとも予想しました。

{netabare}見落としてるかもわからんけど、労働階級には手を出して無かった気がする。予想外しました。
ろくな未来が待ってないことは私じゃなくても予想するに易いですけどこれも外してると思います。
なんか収まるところにいい感じで収まってましたね。なーんだ、つまんねーの、ちっ…{/netabare}

それでも期待のあの人はしっかりやらかしてくれてました、なコレ↓
{netabare}火をつけちゃだめよね。
予想というか行く末を気にしていた登場人物の一人モリアーティ家の長兄。ガチの貴族で善意の思考停止マン。大英帝国の近衛文麿/西園寺公一と言えるあの人は案の定ダメンズでした。火を放ったのはコイツです。多くの守るべき労働者階級を危険に晒すというところまで文麿仕様というのに強い説得力がありました。

さらに ※最終回のネタバレあるのでさらに隠しときます。
{netabare}手を取り合ってバケツリレーってのがお花畑全開です。
違う階級同士手を取り合っての美談扱いということですけどまさにこれが茶番。火付けは物理的破壊行為となりますが国民生活の破壊という意味でのメタファーになってます。ほら、経済を回らなくする/社会不安を煽る/その他国民を困窮させる行為全般とかね。そうすると現体制に不安が溜まって革命が起こるって寸法ですが、はた迷惑な話ですし、それまで破壊しかしてこなかった連中が疲弊した国民を統治するなんてできるわけありません。断言してもいいです。
アニメのように物理的な破壊なら傷は浅いかもしれません。ただしやっちゃだめよね。門を開けない貴族に文句言う前にお前らが火をつけなきゃいい話だろってのを忘れてます。

 ・民が困窮すればワンチャンあると本気で思っている輩 
 ・そうやって実際に放火して罪をなすりつける輩

現実でもよくあることなので騙されないようにと自戒する機会を与えてくれた佳作です。{/netabare}{/netabare}


追伸
壮馬さんのキャッチミーイフユーキャンの発音がなんかこそばゆい



視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ

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2021.07.07 初稿
2022.06.02 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 31
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

おいおい、終盤、急いだなぁ(笑)

第1期から第2期(本作)の中盤まではかなり面白いのに、終盤「うん?」ってなっちゃう作品。

犯罪卿の誕生から、シャーロック・ホームズの登場。
そして、ジェームス・ボンド、切り裂きジャックまで・・・。

ところが、物語は突然終幕を迎えます。

う~ん?

そう、終盤が急ぎ過ぎなんですよね。
{netabare}「社会を変える」という当初の目的を果たした風で終わっちゃう。{/netabare}

そこまでの密度が濃かっただけに、終盤の性急な感じが残念な作品でした。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

僕にとっての盛りあがりって(1クール目)

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
いや、ダジャレですけど(笑)

2期も悪くはないけれど、やっぱり1期の方が面白かったなと。

ていうか、圧倒的に尺不足ですね。三期か劇場版があったら、もっともっと面白くなっただろうに、勿体無さ過ぎる。逆に、原作読みたくなっちゃうパターンですね(笑)

レビューでは、本作を見て物足りなく感じたことを。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
1話1話は結構面白く、特に、子供時代の裁判の話と、清廉潔白な議員を殺人犯に仕立て上げる話は刺激的だった。ジェームズ・ボンドのチート能力は、本作をファンタジー側に寄せすぎ、微妙だった。

本作を1期に比べて低評価をつけたのは、「性急」ということだ。

本作の見処は、モリアーティが犯罪卿として引き起こした犯罪が、どのようにイギリスを変えていくかというところだったが、そこが全然腑に落ちなかった。

最後に、モリアーティは「準備は整った」、ホームズが「全部繋がっていた」と言っていたから、そうなんだろうけど、そんな描写、あったっけ?

バラバラだった事件が繋がり、1つの結末に向かっていくことを期待していたのに、実際に描かれたのは、犯罪卿チームの格好よさや、ホームズとモリアーティの友情、刺激的な事件がメインで。

それはそれでエンタメとしては面白かったけど、本格ミステリーを期待したこちらとしては、やや肩透かし。

おそらく、この辺は原作ならちゃんと丁寧に描かれているのだろうなとは感じた。

最後も、キレイなラストではあったけれど、本作の場合、せめて生死が不明くらいの曖昧な感じの方が似合っていたと思う。

事件がイギリスを徐々に変えていく様。自身の悪事に耐えられず、徐々に死を望むようになるモリアーティの苦悩。正反対の立場で奇妙な友情を徐々に深めていくモリアーティとホームズ。

やっぱり全てが尺不足だった。好きな作品だっただけに、残念感が残った2期だった。原作買おうかな(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
なんか、新キャラ。兄貴か。その男装を見抜けないホームズじゃないだろ。

2話目 ☆3
フランス革命をイギリスが主導。そりゃ大事件だよな。

3話目 ☆4
犯罪卿チーム、格好良いよな。そこでジェームズボンドかい。

4話目 ☆4
ボンド、恐えよ(笑) ジャック・ザ・リッパーも仲間に(笑) なんか、エンタメ強くなってきたな。

5話目 ☆3
その狙撃の腕前は、やりすぎじゃないかな汗

6話目 ☆3
なんか、チート過ぎるんだよね、ボンドも。

7話目 ☆4
過去回想ね。孤児院から騙し取るとかね。随分公正な裁判だな。

8話目 ☆3
劇場型選挙。目的が達成できれば、手段や誰がやるかは問わないと。清廉潔白。

9話目 ☆4
心折れるか、復讐に向かうか。本質的な悪。議員に殺人を起こさせるまでの犯罪。理性で踏みとどまり、衝動的に殺人を犯す。死ぬことまで覚悟させるか。

10話目 ☆3
久々にホームズサイド。なんか、本筋から外れているよな。

11話目 ☆3
なかなか刺激的だが、ちょっと急ぎすぎの展開。この流れは、(あれば)三期で良かった気がする。

12話目 ☆3
この展開で、もう死にたいってのは、なかなかに斬新。キレイに終わったけど、う~ん。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

67.8 7 労働アニメランキング7位
フランダースの犬(TVアニメ動画)

1975年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (123)
632人が棚に入れました
ベルギーのフランダース地方の小さな村。ネロ少年は、牛乳運びの仕事をする祖父ジェハンを手伝いながら、貧しいながらも幸せに暮らしていた。彼のささやかな夢は、絵を描くことと、いつかルーベンスの絵を見ること。ある日、ネロは主人に酷使され捨てられた犬、パトラッシュを介抱し、共に暮らすようになる。

声優・キャラクター
喜多道枝、一龍斎春水、桂玲子、及川ヒロオ、大木民夫、中西妙子、駒村クリ子、菅谷政子

えんな さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

泣けるアニメは数あれど

ラスト、ほんとに泣ける

号泣とかじゃなく、じんわりポロリと泣けてくる(;;

現代の子供に見せたいアニメのひとつです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 42

Dkn さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

最終回を一緒に観た人の言葉が忘れられない

十数年前に、

「フランダースの犬」を編集し
数時間程度に収めた特番を観た時にあった話。


主人公ネロと愛犬パトラッシュの一生を
ナレーション解説とともに送る番組。

私は視聴済みだったので他のことをしながら
懐かしんで「うんうん…」なんて頷いてました。


一緒に居た人が興味をもったようで、

「これは誰?…へぇーそうなん?ほなコッチは?」

なんて風に私に色々聞きながら観ていたのですが


その日はポカポカ陽気のお昼で、

隣に居た人はいつの間にかウツラウツラとして
中盤くらいからは寝てしまっていました。


そして物語も進み

わたしがラストシーンに少し涙ぐんでいると

「ハッ!」と起きたその人が一言。


「…あ~っ……

“ネロ ネロ”言うから寝てもーたわ!」



そう言って、もう一度眠り始めました。



あの時どうツッコんだらよかったのか

いまだにわかりません。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 30
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

多分、ラストシーンだけ観た人と、全話観た人の差が日本一のアニメ(笑)

やはりこの時代にしては、子供向けアニメで(ネタバレで隠すのもなんだがw){netabare}主人公死亡エンド{/netabare}にしたのは、新しかったのかな? 今の深夜アニメなら全然有り得る展開だろうし、逆に、今の子供向けアニメなら絶対に許されない展開だろうね。

内容は多分誰も興味ないだろうから、トリビアをw

①原作では、ネロは15歳のイケメンで、女の子からもモテモテなプレイボーイ→だから、娘に手を出されたくなくて、コゼツ(アロアの父)はネロにツラく当たってたらしいです。

②「フランダースの犬」のパチンコ版があったらしい。その時の確変演出が、例のラストシーンだったため、パチンコしている人達から{netabare}「逝け! ネロ、死ね!」{/netabare}という言葉が聞かれるようになり、あまりに酷いので、その後は世界名作劇場はパチンコ化はされなくなったとか(てゆうか、よくフランダースの犬もOK出したよねw これが母を訪ねて三千里なら、確変演出も問題なかったかもw)。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23

61.4 8 労働アニメランキング8位
働きマン(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (92)
506人が棚に入れました
主人公の松方弘子は仕事に没頭する独身の28歳。そして、週刊「JIDAI」編集部の女性編集者である。弘子は編集長や上司や同僚たちと一緒に右往左往しながらもいい雑誌を作る為に日夜奮闘する。寝食を忘れ、恋人との逢瀬もままならず、ジレンマに悩み、誰かとぶつかり…。それでもいい仕事をする為に、弘子は職場で、取材で、「働きマン」になる。一所懸命に働く人に、男も女も関係ない。弘子や彼女に関わる人々を通して「仕事とは」「働くとは何か」を問う。

声優・キャラクター
田中理恵、堀内賢雄、うえだゆうじ、中井和哉、宍戸留美、福圓美里、保村真、田中敦子、花輪英司

ローズ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

勤労の志士

週刊『JIDAI』の編集者として働く松方弘子(まつかた ひろこ)を中心とした「働く事の意味や意義」をテーマにした作品。

「働く」とは何でしょうか?
お金を稼ぐためという理由もあります。
ただし、やりがいのある仕事には成果が出た時の達成感があります。

自分が希望する仕事に点けるとは限りません。
むしろ、自分の希望以外の仕事をする人のほうが世の中には多くいます。

「やりたくない仕事だから頑張れない」などと言うような人は社会人失格です。
給料という対価を貰っている以上、その仕事に対してはプロ意識を持たないといけません。


適材適所のような人事をできる会社だと業績が伸びるのでしょう。

主人公・松方のような存在がいればテキパキと仕事をこなしてくれて頼もしいです。
同じ編集部の自己中心的な考えしかできない田中邦夫(たなか くにお)のような人がいれば、仕事場の雰囲気が悪くなりストレスが溜まります。

頑張れば必ず報われるという世界ではありません。
しかし、頑張らない者には何も得る事はありません。
社会の荒波ってやつは気まぐれですね^^;


OP曲
「働く男」 
歌 PUFFY

自分は原曲であるユニコーンのイメージが強く残っているので正しい評価ができているか分かりません。
OPのようなポップな感じのする曲調よりも原曲の方が好みです。
申し訳ありませんが、贔屓目がある事は否定できません。
ユニコーン再結成前だったら仕方が無いのですが^^;

ED曲
「シャングリラ」 
歌 チャットモンチー

あまり個性が出ていないような気がします。
数年前の曲なので仕方が無いのかな。

作中の挿入歌にサンボマスターを使っているのは贅沢だと思います。


悩んだり立ち止まったりする時もありますが、とりあえず仕事を頑張りましょう。(学生は勉強ですね)
頑張っても報われない時は飲み屋などで憂さ晴らしする方法もあります。
アニオタであればDVD鑑賞が一番良いのかな^^
とりあえず、新橋の酔っ払っているサラリーマンの裏には一生懸命頑張っている姿がある事を覚えていてもらいたいです。

学生という守られている状態の人に世間の厳しさを体感する前に観ておいた方がいい作品です。


世界的に見れば、ごく一部の富裕層が多くの人々から富を搾取して豪華な生活しています。
だんだん日本も同じ感覚になってきているのですが^^;

投稿 : 2024/05/11
♥ : 20
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

大変だけど、良いこともある

OPは「働く男」なんですが、これをパフィーに歌わせてロックからポップ調にしたアレンジが実に凄いと思いました。
男が女になっただけでそのままちゃんと働きマンのテーマソングになってます。



主人公の松方弘子は、雑誌社の編集部に勤めるOL。
仕事柄女性らしい華やかさみたいなものはあまり感じられなくて、職場の雰囲気も(実際の所はどうなのか分かりませんが)‘男社会’という感じ。

作者の方は女性ですから、やはり女性ならではの目線というか生々しさが目立ちました。
二次元の女子に理想を求める人は見ない方が賢明かと思います(笑)

小ネタ的にちょいちょい現実的で共感してしまうネタも。
{netabare}
電話しながらお辞儀したり、電車の網棚にある雑誌を置いて行っては次の人が回し読みしたり、こういう人いるなーと。女性関係ないですけどね(笑)
{/netabare}


でもキャラクターは現実的な一方で、ストーリーは理想的というか夢があって、そこがとてもアニメらしくて気に入りました。

普段日の目を見ない現場の人、営業の人、そして編集の人。
そういった人達の死にもの狂いの努力がちゃんと報われます。
誰かが見てくれている。誰かが認めてくれる。だから頑張れる。
仕事の描写はしっかりしているんですね。その説得力をそのまま作品のエネルギーに変えていっている感じがしました。

9話の「報われマン」は特にそのメッセージ性が表れていて、思わずうるんでしまったくらい(笑) この回は最高でした。



「働きマン」は女性向け、女性をテーマに扱った作品という見方が強いですが、決してそんなことは無いと思います。

確かに、序盤と終盤は松方を始め渚マユや野川由実や梶舞子など色々な女性を通した女としての生き方もたくさん見られます。

でも男性陣も同じくらい濃く描写されてるので。菅原文哉や小林明久や山城新二、そして9話の千葉真は男性こそ共感できるキャラクターに思えます。

さらにいえば、働くことに男も女もないだろ、っていうのが「働きマン」だと思いますし。

そういうわけで男女関係なくおすすめです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 13

ななりす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

安定のノイタミナ枠、仕事に生きる女性ってカッコいい

全11話
ジャンル・テーマ:仕事

ノイタミナ枠のアニメって、ハチクロ、夏雪ランデブー等、女性向けの良作が多いですよね。この働きマンも女性の原作者らしく、心情描写がとても丁寧で深く描かれているのが特徴。私好みの凄く良い作品でした。

主人公・松方弘子(28歳・独身)は週刊「JIDAI」編集部の女性編集者。職場の同僚達と一緒に苦労しながら日夜奮闘する仕事をテーマにした物語。大人の恋愛要素もあるんですけど、少し軽めに描かれています。この作品の登場人物って、殆ど名前の由来があるんですよね。何か聞いたことがある名前ばかりで、少しだけいじっただけなんですね(笑)。

仕事って職場には上司、同僚、後輩等、色々な人がいるので、様々な人間関係とかありますよね。そういった関係をリアルに再現されていると思います。その中での苦悩、葛藤が良く描かれていますね。その時の心情描写が凄く良いと思います。また、仕事に対する姿勢、情熱、プライドが良く伝わってきました。全力で打ち込めばその仕事の醍醐味が味わえます。この事に私はかなり共感させられました。

やりがいのある仕事に生きる女性、カッコいい主人公を見習いたいと強く思いました。そういったことから、社会人で真剣に仕事をした事がある人なら共感できる事が沢山あると思う。これはもうドラマのようなアニメだと思います。それに毎話登場人物1人1人にスポットをあてた1話完結ですので、結構観やすかった。個人的に良作だと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 9

73.8 9 労働アニメランキング9位
ヴィンランド・サガ SEASON2(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (216)
470人が棚に入れました
新たな千年紀を迎えたデンマーク・ユトランド半島南部。仇敵・アシェラッド亡き後、生きる目的を失ったトルフィンは、「奴隷」として地主・ケティルに買われ、彼が所有する農場で開墾作業に従事していた。そこで、同じく奴隷の身分へと堕ちた青年・エイナルとの出会いをきっかけに自らが犯した罪と向き合い、生きる意味を見出していく。一方、イングランド王に即位したクヌートは「楽土」の建設に向けて、さらなる版図の拡大を目論んでいた。これは“本当の戦士の物語”プロローグのその先にある“償いと救済の物語”。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

心に刻まれる壮大なサーガ

引き続き原作未読で視聴。

【物語 5.0点】
超スローペースの2クール全24話。
概要など、トルフィンは平和な日常のかけがえの無さを知る。
トルフィンは自らの進む道を決意する。
以上で説明できてしまう程。
だが私の心に爪痕を残すのはこういう作品。

戦場で狂気に囚われた戦士の末路。
帰還兵が抱えた心身の傷と再生。
各々テーマとして語り尽くされ傑出した物語も多数あります。

ですが1シーズン目で前者を、2シーズン目で後者を。
双方の題材を紡ぎ合わせた大作となると希少かつ貴重。

戦いに明け暮れ復讐の虚しさを思い知ったトルフィン。
戦いから逃げ腰だったが戦場を経験する中で、楽土建設を標榜する大王として覚醒していくクヌート。
異なる道へ進んだ両者。交わるはずがないと思われた二人の道がやがて交錯。
様々な価値観を抱えた人生がぶつかり合うことにより、テーマを重層化させる人間ドラマが圧巻。

前シーズンでは、トルフィンの父トールズの言動に、正直、平和主義や反差別主義といったヒューマニズムに過剰なのでは?との違和感も抱えていました。
ですが終わってみれば正気の沙汰じゃないと思っていた{netabare} 羊8頭と瀕死の奴隷の交換{/netabare} などのトールズの酔狂にすら懐古して感じ入ってしまう不思議。

争いの無い土地を目指して“ヴィンランド”に行きたいとか後ろ向きの夢想が物語になり得るのか?
という疑問も、今ではすっかり前向きな進路だと好感できている。

同時に、ここまで語り尽くされないと戦争や奴隷の恐ろしさ理不尽さが理解できない、
私の心の鈍感さに愕然とします。

1シーズン目観ていないと分からない以上に、
1シーズン目を“経験”として血肉とした上で、心を研ぎ澄ませて噛み砕いて行かないと、
2シーズン目では感性が反応できず、描写が淡々とし過ぎて退屈だとなりかねない。
ギャグも{netabare} “熊殺しのドロット”の100発の拳より強烈だった姉御のワンパンw{/netabare} など少な目ですし。
お前ちゃんと定期的に里帰りしとけよと諭されますw

人も条件も選ぶ続編ではありますが、私は満点を付けざるを得ません。


【作画 4.5点】
アニメーション制作はWIT STUDIOからMAPPAにスタジオ変更。
監督、シリーズ構成等スタッフ陣の中核は継承。

ヴァイキング世界の雄大な自然を描き切る背景美術のクオリティも堅持。
天候変化による心情描写の拡張、鳥による自由意志の暗喩など、演出面もハイレベル。

例えば、一見、美人な奴隷のアルネイズさん。掌は手荒れでボロボロ。
肉体に刻み込まれた傷痕で、苦労を重ねた人生の年輪を語る人物作画にもグッと来ます。

トルフィンを責め立てる死者の群れなど悪夢のトラウマ描写も迫力あり。
クヌート王に至っては、{netabare} リアルで見える死んだ父王スヴェンの生首に、お前も孤独な君主の道を進むのだと嗤われる{/netabare} 白昼夢が続く。
これで狂わないなんて、本当にあのひ弱だったクヌート殿下なのか?と戦慄します。
というより、あの顔面、気持ち悪くて夢に出てきそうですw


余談ですが、スタジオがMAPPAに変わっても、放送局がNHKじゃなくなっても、
冒頭バイクツーリング映像でスタジオロゴを打ち出すスタイルは変わらないのですねw
世界観に合わせてヴァイキング船になったりはしないのでしょうかw


【キャラ 4.5点】
トルフィンがケティル農場で同じ奴隷の相棒となる男・エイナル。
情の厚さから復讐心に駆られそうになるエイナルの血気をなだめるトルフィン。
その他、1シーズン目で辿った自身の道を繰り返しそうになる周囲。
農場で出会う人々を通じてトルフィンが何を思うのか?
合わせ鏡を覗くような構図も交えて、トルフィンの経験と成長を噛み締める濃厚な人物相関。

農場主のドラ息子・オルマル。
心身共に貧弱なクセに、俺は農場は継がずに戦士になるんだ!と息巻く分かりやすいグレっぷり。
彼もまた、あの頃トルフィンもそうだったかなと懐古する上でも有用な人物。
終盤には、{netabare} 挑発に乗り、農場接収の口実を与えてしまう失態を演じますが、
最後は、戦うばかりが能じゃないというトルフィンが15年かかった境地に僅かな期間でたどり着く。{/netabare}
男が一皮むけるためには、早目に荒れて、やらかすことも必要なのかもしれません。
にしてもオルマルはやらかし過ぎですがw

オルマル&ケティル親子を始め、弱さ故に女を侍らせ、富と暴力に執着する。
地獄の中世ヨーロッパの底流に男の性ありとの示唆が繰り返されテーマを補強。

ケティルは欲張って土地を広げ過ぎ。やがて争いの火種となる。
先代当主・スヴェルケルのご指摘はごもっとも。
が、ケティルの旺盛な農場経営があったからこそ、
トルフィンらは自由民復帰に挑戦する機会を得たとも言える。

トルフィンとは別の覇道を進むクヌート王らと合わせて、
キャラによる反証が、ヴィンランドへの道を鍛え上げる。


【声優 4.5点】
主人公トルフィン役の上村 祐翔さん。クヌート王役の小野 賢章さん。
壮絶な半生を経た人格の変化、徐々に氷解していく心。
この辺りを演じさせたら、お二人は本当に上手いです。

脇では洋画、海外ドラマ吹替経験も重ねたベテラン勢が起用され、
ヴァイキング世界の洋風ムードを演出。
その中でも特にアルネイズ役の佐古 真弓さんや、大旦那スヴェルケル役の麦人さん辺りは、
人生の年輪が滲み出た、簡単に養成できないような妙演で魅せてくれました。


【音楽 4.0点】
劇伴は、やまだ 豊氏が続投。
感情が極まった人物に心を打たれるのは、一体となった背景美術だけではなく、
繊細なピアノと雄大なストリングスで盛り上げていくBGMとの合わせ技による所が大きいです。


主題歌
前期OP・Anonymous「River」/前期ED・LMYK「Without Love」
後期OP・Survive Said The Prophet「Paradox」/後期ED・haju:harmonics「Ember」

歴史物にサバプロのようなロックを起用すると好みが分かれて、“酷い”の検索候補が必ずついて回りますがw
グチャグチャした葛藤を叫びたいロック魂のような感情は古今東西不変という観点から私は嫌いではありません。

主題歌群で相変わらずなのは英語歌詞の多さ。
TVsizeだと、後期EDのサビでようやく美しい日本語バラードを耳にして里帰りできた感w

続編があれば、思い切って本場“ヴィンランド”のラウドロックやR&Bシンガーを一曲挟んでみても面白いかもしれません。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 27
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

比類なき濃厚ドラマ(追記しました)

[2023.6.29追記]
2期見終わった後、クヌートの歴史が知りたくなって調べてみました。
クヌートが{netabare}波を鎮めようとする{/netabare}シーンが23話でありましたが、
あれ、「逸話」としてWikiに書かれててちょっとびっくり。
こういう逸話などもちゃんと調べて盛り込んでるところもすごいなぁと改めて感じました。

[初回感想]
ヴァイキングの子トルフィンが自分の生きる道を見つけていく物語の2期になります。
未見の方は1期からの視聴をおすすめします。ここからでも見れますが1期見てると物語の深さの理解度が違うと思います。
全24話。原作未読ですが先が気になるので読もうかちょっと迷ってます。

見てて感じたのが物語の世界観がとてもしっかりしてるのと、とても細かいところまで描きこまれてる綺麗な絵、そして劇中曲もピアノの曲など見てるこちらの心情に寄り添うような素敵なものが多くてよかったです。

それからすごいって感じたのはキャラの描き方がとても深いこと。
これは1期のアシェラッドを見てても感じたことですが、人の一面だけじゃなくて多面的に描かれているというか。
農場主のケティルや大旦那のスヴェルケル、用心棒リーダーの蛇、アルネイズなど、人物造形がみな深いです。
特に印象的だったキャラはケティルの次男のオルマル。
{netabare} 登場時はやんちゃで世間知らずでわがままな坊ちゃんって感じだったのが、自分の愚かさが原因で大変なことになり、とても後悔し悩んだ末に本当の勇気について学んで、トルフィンの行動に感銘と尊敬の念を抱いて・・
最後、汗をかきながら農作業してる彼の顔は本当に素敵だと思いました。{/netabare}

1期のほうが好きって方が多いみたいですが、私はトルフィンが大きく成長した2期がとても気に入りました。
{netabare}確かにガルザルの下りはちょっとくどいかなって思いましたけど、{/netabare}全体的に丁寧に描かれてるところは好感持ちましたし、物語のクライマックスの21話~23話は感動して何回かリピート視聴しちゃいました。。

トルフィンの理想は現代ではなかなか難しいものがあるかもですが、実はそれを実現した社会が大昔の日本にあったみたいなんです。(作品と関係ないので畳みます)
{netabare}その時代って縄文時代。
私もネットで見た知識なので間違ってるかもですけど、縄文時代って1万年も続いてて、実は定住もしてて栗の木とか採取のために近くに植えたり、日本の他の集落とも交易で繋がってて海外からも物が入ってきたりしてたみたいで。
そんな私たちの想像よりも豊かな暮らしをしてた縄文人だけど、一番驚いたのが狩猟具みたいものは出土するんだけど、人を殺す武具は一切見つかっていないみたいなんです。
先日もドイツで3000年前の剣が見つかったって記事見たけど、同時代の世界の他の地域からは武器が出土してるのに、縄文人の遺跡からは出てこない。これって本当ならすごいことだと思う。
だってトルフィンたちが憧れて目指してる社会がそれよりも何千年も昔にあったんだから。{/netabare}

2期は{netabare}やっと故郷に帰れたところで終わりました。(トルフィンのお姉さんのパンチには笑いました。。){/netabare}
最終話見てから1話を見返したんですが、色々と発見があって1話の「刻め」と23話の「刻め」がつながるところなど凝ってたり。
ここまできたらぜひヴィンランドに行くところまでやってほしいですよね。(原作未読だけど・・)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

トルフィンの内面変化が大きな SEASON 2

1期目に引き続き、この SEASON 2 も2クールです。

数奇な運命でアシェラッドに付き従い、ノルドの戦士としての修羅の道を行く1期目のトルフィンから打って変わっての SEASON 2 です。

2期目は原作8巻の途中くらいから始まり、19話時点では原作13巻の後半に差し掛かったあたりです。

レビューを書こうとして、原作漫画の今回のアニメ化部分以降をついつい読み直してしまいました。ついつい最新巻まで読み直してしまいました。

原作、面白いですね。

1期目での葛藤や挫折があっての2期目なので、1期目を観ていない方はとりあえずここでさようなら…。




== [下記は19話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
舞台は10世紀末~11世紀初頭で、デンマークによるイングランド征服前後の話になります。主人公はトルフィンで間違いないと思いますが、デンマークのクヌート王もまた裏主人公的なポジションだとは思います。

アニメ化にあたってはいくつか台詞が変わったり無くなったりとか、トルフィンが死者にうなされる夢を見る場面が前倒しになったりとかはしていますが、ストーリー的に目立つ改変は無いと思います。

単にストーリーを追っているとそんなに意識はしないかもしれないのですが、本作ではノルド人の北欧神話的(ゲルマン的)な価値観と、キリスト教的な博愛精神とが対立的に描かれています。

世界史的にはゲルマン人全体に起こった変化なのだとは思いますが、それに先駆ける形で個人であるトルフィンないしはクヌートに思想的変化が訪れるわけです。

お話としては中世以前なわけですが、そこに近現代的な価値観をうまく落とし込んだ人物を上手く登場させていると思います。

たぶんこの2期目が終わる辺りで何故に「ヴィンランド・サガ」というタイトルが回収されると思うので楽しみです。
== [19話まで視聴時のレビュー: ここまで] ==

2023.06.21追記:
最終話まで2クール観終わりました。想定通り作品タイトル「ヴィンランド・サガ」については、SEASON 2 の最終話までで一応回収。

1期目が終わるときには「ここまでがプロローグ」みたいなことを書いていた気もするのですが、結局 SEASON 2 を終わってもヴィンランドには辿り着かないわけで、結局「この後からが本番」みたいな言葉を繰り返す羽目になるのかなあという気もします。

最新刊が26巻に対して今回のアニメ化は15巻の頭くらいまでなので、この先も長いですよね。原作も完結はしていないわけで、最後までアニメ化されるものなんでしょうか…?

アニメ化を待てずに原作漫画を読んでしまう人もそれなりにはいそうですね。まあ私としてもそれがお勧めなんですが…。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21

64.5 10 労働アニメランキング10位
社畜さんは幼女幽霊に癒されたい。(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (141)
370人が棚に入れました
社畜の伏原さんが夜中まで会社で仕事をしていると、フロアに「タチサレ~」という不気味な声が鳴り響く…。その声の正体は、小さな幽霊ちゃんだった! 健康のために伏原さんを立ち去らせたい幽霊ちゃんと、幽霊ちゃん可愛さに立ち去りたくない伏原さん。 そんな2人(?)が織りなす、癒され可愛いハートフルストーリー。
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

視聴者までも夜更かしから立ち去らせるアニメ

【紹介】
過労死しそうなくらい睡眠時間削って働きすぎている社畜さんが、幽霊とか化け猫の可愛い幼女達にお世話される癒しアニメ
可愛い幼女が家の掃除に仕事のお手伝いの至れり尽くせりで羨ましい

過労で幻覚でも見てるの? 

【感想】
社畜さんを会社から立ち去らせて寝かせるのが幽霊ちゃんの目的ですが、あまりにスローすぎて視聴者までもが夜更かしから強制退去させられます

幽霊ちゃん達が可愛い、ただそれだけ

それだけですが気軽に見れるしキャラクターはかわいいので飽きたら視聴辞めたらいいと思います欠点はキャラクターを増やすのを遅らせすぎだと思いました、ほぼキャラクターの可愛さしかいいところないのでさっさと全員登場させて賑やかにしたほうが良かったでしょう

とにかく時間の流れがゆっくりで、幼女のウィスパーヴォイスが耳に心地よく、いい具合に眠くなる
話は面白くなくてテンポがすごくゆっくりで眠くなるけど、幼女の可愛さに癒される癒しアニメ
でも作画あまり良くなくて手抜き感が漂っているのでなんか微妙なアニメに
放送が12:30ですからね、こんなゆっくりテンポだとすごく眠いです
きっとこれは深夜に睡眠時間削ってアニメを見ている私たちへのメッセージなのです
「アニメ見てないで早く寝なさい」って

そう、睡眠こそが最強の癒しなのです
疲れている時にこそ見たい、いい感じの睡眠導入アニメでした
疲れている時、寝る前に温かいおふとんに入って視聴するのがオススメです!

【作画】{netabare}
デザインは可愛いけど顔が変だったり体のバランスがおかしいと感じるところがあるなど作画はあまり良くない
線の描き方がふわふわしていて、荒く見えるデメリットはあるけど温かみは感じます {/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

自分ファーストの不幸。利他のストレスは幸せの条件かもしれません。

 題名に偽り無しですね。題名の通りです。素直に幼女幽霊の「立ち去れ~」に癒されるかどうかです。ストーリーのドラマ性とかテーマ性とかを見出すのは難しいでしょう。一見すると、ですけど。

 アニメやマンガの重層性を感じさせる作品です。題名の通りの意味で見て癒しとして楽しむことができると同時に、裏にある含意に現代の経済至上主義、自由(人権)偏重による世の中の歪みなどが見て取れます。作者が意図していないかもしれませんが、意図せぬテーマ性を見ることができるし、なんとなくですが、最終回を見るとどこかで作者の意図はある気がします。


 今はやりの疑似家族ものにつながります。自分のため、自分の豊かさのための人生の虚しさ…最近、幼稚園児が一人暮らしをしたり、スパイと家族になったりしています。映画でも疑似家族に注目が集まっている気がします。
 あまりに、経済性とか個人の尊重とか人権とかに疲れ果てたのでしょう。つながりの無い人生の虚しさと、誰かとつながることの大切さにどこかで気が付いたのではないでしょうか。

 自由なこと、裕福であることが良い人生ではないという含意を少なくとも読み取れると思います。途中はロリ幽霊が沢山でてきて、なんだか意味不明に見えますが、何かを感じることは出来ると思います。

 ストレスがなくなるとこの幽霊と切れてしまうという設定が、ちょっと寂しいですけどね。ただ逆にとればいいかもしれません。人を養うのはストレスだ。だけど「その人のためのストレス」が素晴らしいのだと思います。最終回のラストシーンはつまり人のためなら一生ストレスを抱えてもいいかな、という事でしょう。そして、そのストレスは幸せと表裏ということかもしれません。

 ブラック企業や社畜を肯定しているわけではないです。あくまでマンガ、アニメなのでデフォルメされています。
「ブッダ」のラーフラ(生まれてきた赤ん坊が束縛者だという考え)と合わせて考えるとより深くなるかもしれません。
 サルトルの実存主義的な「束縛の中に自由がある」という考えにも通じます。

 また「立ち去れ~」という言葉に愛を感じない人はいないでしょう。自分の健康を気にして待っている人がいるすばらしさ。これが家族だぞ…と。
 
 なお、OPの音楽は素晴らしかったと思います。BGMも場面場面に合っていました。
 作画は時折頭と手のバランスがおかしかったりしますが、丁寧でデザインが崩れているわけではないし、絵柄も味があるので楽しめました。

 総評すると、再視聴するかと言われるとちょっとわかりませんが、少なくともちょっと狂った社会の中で、利他の素晴らしさ、自分ファーストが一番不幸になると言われている気がして、選挙前でもありますしいろいろ考えるヒントをくれた作品でした。
 なお、毎週癒されてもいましたので、その点でも良い作品でした。

 

22年8月 再評価中。リアル視聴作品は極端な評価が多いので。さすがに4.2点は過大評価ですね。特にストーリーの4点とキャラの5点は極端ですね。
 これらは自己投影すると、点数高くなりますが、物語で語れているかというとそこまでではないです。なので、全体的に評価を見直し、3.7点にします。




1話 サラリーマンの癒しとして機能するならあざとくてもいいのでは?

{netabare}1話 メイドラゴンのブラック労働部分だけ抽出してカンナを変形させた感じというんでしょうか。可愛いキャラの頑張りと幼さ故のズレ具合を愛でるという感じですね。

 なお、これは厚生労働省なんかも勘違いしていますが、労働で死ぬ人は長時間労働では死にません。優秀でなければならないエリートでなければならないという世間体や自意識の問題や、主体性や裁量権の有無、パラハラなどです。その証拠に自営の経営者はいくら超長時間労働でも死にません。彼らが死ぬのは経営が破たんしたときです。
 もちろん納期がある仕事に追われる長時間労働のストレスは危険ですけど、作中のヒロインは危険な状態ではないでしょう。自意識が保てるので逃げられるし倒れられます。

 その意味でいえば、守るべき存在ができるというのは、ストレスにもなるし癒しにもなります。(家族問題=束縛者=ラーフラ…ですね。詳しくはブッダとかで)

 キャラとしてロリが必要かといえば、等身が低く丸に近い顔、目、体形に動物は本能的に癒されるそうです。かわいいという感情やオオカミが赤ちゃんは育てる理屈ですね。匂いもあるみたいですけど。つまり、ロリは癒しとしては意味があります。
 性的な消費ならロリータ(と言うよりペド)は気持ち悪い面がありますが、本作はどうみても癒しに振っているのでロリータというよりは、愛でる存在または守るべき存在という感じです。要するにカンナと同じです。

 まあ、理屈は延べましたが、サラリーマンの癒しになるなら本作のようなあざとい作品も悪くはないでしょう。{/netabare}



2話 やばい…涙が出てきた。

{netabare} 駄目です。ほっこりできません。ロリ幽霊の涙に私も涙してしまいました。理屈関係ないですね。私もどこかが疲れているのでしょう。いろいろアニメとしての出来とかあるんでしょうけど、批判できません。

「立ち去って」は「早く帰って来てね」という家族の声です。親を心配するく娘の声です。社畜さんは人を想う心に鈍感すぎです。こんな会社早く潰れればいいのに。

 それにしても夜寝る幽霊って…{/netabare}


3話 悪霊化?

{netabare}  あれ、可愛いけど、これって幽霊に取りつかれてない?悪霊化したってこと?家に連れて帰っていいのか?

 憑かれてる…と思ったら、なるほど…ちゃんとフォローがありましたね。このエピソードは上手かったですね。なぜか移住…そして、新キャラと。

 なお、制作委員も癒されたいらしいですね。

 視聴は継続します。 {/netabare}


5話 週に1度のお楽しみ。もっと「立ち去れ~」って言って欲しい。

{netabare}  なんていうか…本作は今この時リアルタイムだからこそ癒されるし、毎週1回楽しみにしているんでしょうね。

 後で一気見とかしないと思いますし、一気見したらシラケると思います。まあ何年かしたら懐かしくて見るかもしれません。サブスクに残っていればですけど。まあ、一期一会ですね。

 最近「立ち去れ~」が減って来たのでもっと言ってください。{/netabare}



8話 まあ新キャラ出すしかないよね。いいですけど。

{netabare}  もはや作品を週1で見ることが目的化していて、内容がどうでもよくなっている自分がいます。普通に幼女が集まっているだけだし。服作って貰ってるし。
 それにしてもあの茶色い「幽霊靴下」ってなんなんでしょうね?

 で、新しい隣人登場で改めて思うのですが、本作って、ストレスが解消すると幽霊と合えなくなるっていうジレンマがあるんですよね?その点だけはちょっと気になるかなあ。
 それと幽霊は年取らないんですよね?主人の年齢との関係がちょっと気になります。そこまでは描かないんでしょうか?{/netabare}
 

投稿 : 2024/05/11
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

癒されかわいい日常、はじまります。

この作品の原作は未読です。
実は、この作品の視聴も序盤で停滞しちゃいました。

主人公を演じるのはひーちゃんで、序盤からちゃんりなボイス全開の展開が待っているのですが、ちゃんりなの台詞が「立ち去れ~」ばっかりなので、序盤でお腹いっぱいになってしまったのが停滞した理由だと思っています。

まぁ、これで終わる作品ではありませんでしたけどね。
物語中盤から、ココちゃん演じる「みゃーこ」が登場してから状況が一変しました。


社畜の伏原さんが夜中まで会社で仕事をしていると、フロアに
「タチサレ~」
という不気味な声が鳴り響く…。

その声の正体は、小さな幽霊ちゃんだった!

健康のために伏原さんを立ち去らせたい幽霊ちゃんと、
幽霊ちゃん可愛さに立ち去りたくない伏原さん。

そんな2人(?)が織りなす、癒され可愛いハートフルストーリー。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

「立ち去れ」という台詞自体を使う機会が少なかったからでしょうか。
序盤はムッチャ新鮮に感じたんですけどね…

しかし、ココちゃん演じるみゃーこの可愛らしさの破壊力は、もう言葉では表現できません。
ちゃんりな演じる幽霊ちゃんと背格好はそっくりなのですが、兎に角あらゆるスペックが鬼懸かっているんです。

しかし、ちゃんりなとココちゃんの錯綜ボイスはなんて素晴らしいんでしょう。
もう耳がとろけるかと思うくらい癒しを頂きましたよ。

そんなココちゃん演じるみゃーこですが、物語の中盤で過去を回想するシーンがあるのですが、そのお話がまた超が付くほど切ないんです。
話を聞き終わったあと、主人公である社畜さんと幽霊ちゃんはボロボロ大粒の涙を流していましたが、あまり切なさに私も社畜さんや幽霊ちゃんと一緒に涙してしまいましたよ。

この辺だったからかな…
なんか変なスイッチが入っちゃったみたいで、みゃーこの可愛らしい姿を見ていると何故か目頭がじんわり熱くなったんです。
今まで「可愛い」で目頭が熱くなったことなんて無かったと思うんですけどっ!
私の涙腺、いよいよヤバイのかな…^^;?

この作品の特徴として、声優さんが誰なのかが一発で分かる明朗さが挙げられると思います。
ひーちゃん、ちゃんりな、ココちゃん、まややん、かおちゃん、そして終盤には唯ちゃんも登場するんです。
流石癒し系の作品に相応しい顔ぶれが揃っていますよね。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、かおちゃんによる「Cherish」
エンディングテーマは、まややんによる「聴こえる?」
どちらも甲乙付け難い楽曲だったと思います。

1クール全12話の物語でした。
しっかり癒していただきました。
この疲れた心に染みわたる癒しが何と心地の良いことか…
今回しっかり癒して貰ったので、私もまだまだ頑張れそうです。
また心が疲れた時には補給させて貰おうかな^^;

投稿 : 2024/05/11
♥ : 14

67.7 11 労働アニメランキング11位
若おかみは小学生!(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (88)
346人が棚に入れました
事故で両親を亡くし、おばあさんの温泉旅館「春の屋」で暮らすことになった小学6年生の女の子・おっこ(関織子)。ユーレイのウリ坊やライバルの真月に助けられながら、次々とやってくる変わったお客様をもてなすために、若おかみとして毎日奮闘中!!

声優・キャラクター
小林星蘭、松田颯水、水樹奈々、一龍斎春水、一龍斎貞友、てらそままさき、小桜エツコ

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「青い鳥文庫から来ました!」って、つまりは小学生向けなのですが…。

何故かタイトルに惹かれていて放送開始前から観る気満々だったのでした。もちろん原作は読んでません、っていうか「青い鳥文庫」なんてレーベルの存在しか知らんし。

メディアミックス展開としては既に漫画雑誌「なかよし」でのコミカライズ版連載、本作のテレビ放送&ネット配信、そして映画公開が予定されております。

お話としては両親と死別した小学校6年生の女の子である関織子(せき おりこ: 通称おっこ)が、老舗の旅館の女将である母方の祖母に引き取られて何故か若女将を目指すことになるというものです。

そこに何故か、幽霊や妖怪的なオカルト要素が入っているわけなのですが…。

オカルト設定、なんでやねん(笑)!

ということでチーズスイートホームの新作と放送枠を15分ずつ分けあってのTVオンエアとなっております。

こんなアナクロそうな設定なのに原作シリーズは20巻以上出てるわけですよ。ええ、マジかいっ!

……ということで、気になるので視聴する次第であります。まあ、もちろん小学生向けというのは踏まえてですが。さて、どうなりますか。

2018.9.25更新:
第24話(最終回)を9/23の放送当日に観終わっていましたが、更新が遅れました。後で調べたのですが原作の刊行は本編が2003年4月~2013年7月、さらに短編集が2014年1月、10月に刊行されている足掛け10年の大作だったようですね。

アニメ作中であまり強調はされていないのですがおっこはかなり強力な「霊感少女」であり、問題の解決にあたっては創意工夫もさることながらこのおっこの「能力」に負うところもかなり大きいです。

ウリ坊/みよちゃん/鈴鬼(すずき)の「オカルトトリオ」(笑: 勝手にそう呼んでます)の活躍なくしてはおっこは危機を乗り越えることはできなかったでしょう。

このオカルト要素を良しとするかしないかで本作の印象もだいぶん変わると思いますが、私はまあわりと面白かったと思います。

花の湯温泉郷の大旅館である秋好旅館(しゅうこうりょかん)の同じく若おかみであり、おっこの小学校での同級生でもある秋野真月(あきの まつき)との関係の変化も見どころでした。

小学生向けの作品なので過度な期待はしないでいただきたいところではありますが、ニチアサに観るには良い感じだったということで。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 35
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

アニメの本分=子供から大人まで楽しめること

原作未読。最終話まで視聴。

《公式HPより》
事故で両親を亡くし、おばあさんの温泉旅館「春の屋」で暮らすことになった
小学6年生の女の子・おっこ(関織子)。
ユーレイのウリ坊やライバルの真月に助けられながら、 次々とやってくる変わったお客様をもてなすために、 若おかみとして毎日奮闘中!!

【「花咲くいろは」の小学生版?】
おばあさんの営む温泉旅館に住み込みで働く物語と言えば、「花咲くいろは」を思い浮かべる人も多いでしょう。
私も、「花咲くいろはの小学生版」くらいの認識で視聴を開始。

花咲くいろはでは、主人公・緒花を民子と菜子が支える構図。
ライバルの、全国的に有名な老舗旅館に同級生・結名がいる。

一方こちらは、主人公・おっこちゃんを支えるのはユーレイのウリ坊{netabare}と、同じくユーレイの美陽と魔物の鈴鬼{/netabare}。
ここは斬新なところ。
(中盤以降の登場なので、一応、隠しておきます)
ライバルの有名老舗旅館に同級生・真月がいる構図はそっくり。
主人公のおっこは猪突猛進タイプで、次々と失敗をするけど、いつもお客さんを喜ばせようと一生懸命。

と、どこか既視感のある作品ですが、こちらも、とても心温まる作品でした。

タイトルだけで敬遠するのはもったいない系の作品。

アニメの本分は子供から大人まで楽しめること。
この作品で、そのことを再確認することが出来ました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

関織子、小学6年生! 温泉旅館「春の屋」で若おかみの修行中!!

この作品の原作は未読です。
視聴に至った経緯は…忘れてしまいました^^;
日曜日の朝枠だったからチェックしていたらいつの間にか完走していた…という感じだと思います。

この作品のポイントの一つとして、主人公である「関織子」=「おっこ」の声優さんが挙げられると思います。
おっこ自身は小学6年生の12歳…明るく元気で活発な女の子です。
きっと、私たちに馴染の声優さんでも、おっこの声質にマッチしている人はいると思います。
でも今回白羽の矢が立ったのは、14歳の小林星蘭というタレントさんでした。

wikiで調べてみると、テレビアニメに出演するのは2010年のスペース☆ダンディ以来2作目…
お世辞にも声優経験が豊富とは言えません。
だから正直台詞にたどたどしさが無かった訳ではありません。

でも小学6年生ならではの一生懸命さは伝わってきたと思います。
慣れてくると、おっこのイメージに彼女の声質が本当にマッチしているのが感じられます。
そもそも活舌のメチャクチャ良い小学生…なんてそういないんでしょうから。
劇場版の監督さんも彼女の演技を絶賛していたそうですが、その評価も納得です。

彼女のwikiを少しだけ拝見しました。
原作の愛読者で、オーディション合格の際には思わず感涙したとか…
その位、この作品を愛しているからこそ視聴者を納得させる演技に繋がったのだと思います。
普段、タレントさんの参入には否定的な意見を述べていますが、今回は結果オーライだったのではないでしょうか。

この物語の主人公であるおっこは、両親を事故で一度に亡くしてしまい、祖母の経営する旅館「春の屋」に引き取られることになり、そこで若おかみとして修業することとなり物語が動いていきます。
若おかみ修行は決して順風満帆ではありません。
色んなお客さんに満足して貰うこと自体が難しいことなのに、それを小学6年生の女の子が挑んでいるのですから…
当然失敗だってするし、祖母に怒られるのだってしょっちゅうです。

それでもおっこがめげずに頑張れるのは、持ち前の明るさに加えウリ坊の存在があったからにほかなりません。
そしておっこを支える内助の功はウリ坊だけじゃありませんでしたけれど…
兎に角おっこの頑張りに元気が貰える作品だと思います。

おっこの前に立ちはだかる様々な試練…
ですが、おっこは姿勢は何一つ変わる事はありません。
いつもお客さんのために一生懸命で、お客さんに満足して帰って貰うことに全力全開で取り組むんです。
春の屋に来たばかりの頃と最終話で、まるでおっこは別人のよう…
もちろん若おかみとしての成長も感じられるのですが、お客さんに対する「おもてなし」の心意気もしっかり成長がみられるので、おっこの今後が楽しみです。

主題歌は、水谷果穂さんの「君のステージへ」と、藤原さくらさんの「NEW DAY」
どちらも作品にマッチした曲だったと思います。

2クール全24話の物語でした。
次の日が会社である事を考えると、日曜日は憂鬱になりがちなのですが、そんな気持ちを吹き飛ばしてくれる作品だったと思います。
機会があれば劇場版も視聴してみたいです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22

67.8 12 労働アニメランキング12位
異修羅(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (119)
260人が棚に入れました
地平のすべてを恐怖させた魔王が打ち倒され、破滅に怯える必要がなくなった時代。 未来に夢を見ることができるようになった今、少女は理不尽な暴力の渦中にいた。 素晴らしかった景色はもはやなく、都市も、草花も、全てが燃えている。 生きながら解体されていく親友の苦悶の断末魔を聞きながら、少女は逃げ出した。 親しい誰かが死にゆくとき、自分が無力でいること以上の絶望があるだろうか。 しかし、少女の前にふらりと現れた一人の剣士が、絶望を、抗うことのできなかった理不尽を、たった一振りのなまくらで、いともたやすく斬り伏せてしまった。 「――柳生宗次朗。このオレが、地球最後の柳生だ」 この世界には、あらゆる“力”の頂点を極め、「最強」の名を戴く者たちがいる。 剣士もまた地平に蠢く無数の、“修羅”の一人。 魔王亡きこの世界で、なおも闘争を求める、その一人目に過ぎない。 ――そうか、私はこの男が、“強者”が許せないんだ。 幾度も命を救われたにも関わらず、少女に芽生えた見当違いな感情。 しかし、すべてを失った少女には自分自身を支えていく理由が必要だった。 ――この男を殺す。この世界には、それができる“強者”がいる。 理不尽な“強者”たちへの憎悪を支えに、少女は剣士と共に歩き出す。 「最強」を殺す旅路は、そうして始まりを告げた。


声優・キャラクター
柳の剣のソウジロウ:梶裕貴
遠い鉤爪のユノ:上田麗奈
星馳せアルス:福山潤
静寂なるハルゲント:大塚明夫
警めのタレン:朴璐美
鵲のダカイ:保志総一朗
夕暉の翼レグネジィ:森久保祥太郎
晴天のカーテ:雨宮天
世界詞のキア:悠木碧
赤い紙箋のエレア:能登麻美子
濫回凌轢ニヒロ:高橋李依
音斬りシャルク:山寺宏一
鎹のヒドウ:岡本信彦
速き墨ジェルキ:子安武人
海たるヒグアレ:杉田智和
月嵐のラナ:花守ゆみり
通り禍のクゼ:三木眞一郎
静かに歌うナスティーク:堀江由衣

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

厨二的なカッコ良さ!

<2024/1/9 初投稿>
原作のラノベ(なろう)は未読。
まだ1話見ただけなので評点はデフォルトの3.0です。

なろうっぽくないなろう、という感じです。
「客人(まろうど)」って呼ばれてる人が転生者ってことなのかな。

1話目に登場したソウジロウさんは口グセが「ういっ」
SPY×FAMILYのアーニャと同じですね。
つまり本作はほのぼのアクションアニメです(ウソ)

雰囲気や熱量的にはなんとなく「ドリフターズ」思い出しました。
コントの方じゃなくて漫画・アニメの方の。
「首置いてけー」って言う方の。
イカれポンチな転生者がドロドロに暴れまくるアレ。
あんな感じかな。

魔法とファンタジーな異世界が舞台で、そこで転生者含む強そーなあれこれが闘いまくる感じらしい。
ちなみに魔王は討伐され済みらしいですよ。

1話見た限り結構期待してしまうけど、さあどうだろう。
しばらく見てみたいす。

<2024/3/23 追記>
最終12話見ました。
西尾維新の十二大戦のようなバトルロイヤルで、今季は予選Aグループって感じでしょうか。
この先、戦いに参加する修羅はトータルで何人くらい出てくるのかわからないけど。

古き良き厨二テイストに懐かしさを感じます。
二つ名とか好き!
超人バトルが好き!
という方におすすめです。

中途半歩なので二期やって欲しいけどどうだろう?
あと声優陣がやたら豪華でした。
実力のある人気声優が揃うとお話が締まりますね!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

英雄、激突!

前半でキャラ紹介と掘り下げを一気にやって、後半で集めてバトルするハイクオリティバトルアニメ
明確な主人公がいない群像劇なので先が読めなくて面白いけど、誰に共感すればいいか迷うし視聴しづらさはあるかも
バトルアニメ好きじゃないけど、キャラが立っていて表情豊かで魅力的で、絵も綺麗でバトルシーンに躍動感や迫力があってとても面白かった!

終末のワルキューレは戦闘中に過去回想がはじまって掘り下げるけど、こちらは最初に一気に掘り下げてからバトルするので、戦闘がいちいち中断されるストレスもなく、ワルキューレみたいに「今度は俺が自己紹介するターン」みたいなワンパターンにならないので、同じ英雄同士のバトルアニメでもこちらのほうがいい作りだと思いました

欠点は残虐なシーンが無駄で関係ない人まで犠牲になるのが気分悪い、グロいのはバトルシーンだけでいいと思う
一般人のユノが復讐なんて無謀すぎてこのストーリー的には蛇足だし、ヒステリックすぎ・・・
「そうか、強い者が憎いんだ」じゃないでしょ、明確な復讐の相手がいるならいいけど、弱いのに漠然と強い人全体を恨んで復讐なんて、ただ実力がない自分から目をそらして嫉妬して逆恨みしているだけじゃないの?

キャラ名に二つ名がいちいちついてくるのが、覚えづらいけど厨二感くすぐられて面白い

とてもいいアニメでした!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 18

ミュラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

超絶勇者たちのバトルアニメ

どちらかというとドラゴンボールの世界のようだ。
主人公が誰なのか分からないが、いきなり巨大ゴーレムが現れ、
都市の人々を虐殺する。
そのゴーレムを一撃で倒す剣の勇者。
この世の中に、こんな勇者が何名かいるらしい。
2話は打って変わって別の都市でのお話。
こんな感じで勇者を紹介していく。
それが半分ほど続き、6話まできて、ようやく1話の勇者が出てくる展開。
各国のたくらみや、それに翻弄される勇者たちの動きが複雑で、
なかなかとっつきにくい。
序盤がどうしても難しい展開となったが、その分後半の勇者同士の戦いは
見ごたえがある。
リチア公国の滅亡を描いて1期は終わり。

2期の制作も決まったようだが、これだけキャラを広げ続けて、
うまくたためるのだろうか。
キャラデザインやアクションシーンは素晴らしい。
全体の物語の展開がさらに面白ければ。
今後も期待したい作品である。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 7

68.2 13 労働アニメランキング13位
牧場の少女カトリ(TVアニメ動画)

1984年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (30)
108人が棚に入れました
日本アニメーションによる「世界名作劇場」の第10作。フィンランドの作家アウニ・エリザベト・ヌオリワーラが1936年に発表した自伝的な児童文学をアニメ化。20世紀初頭のフィンランド。そこの小さな農村に住む少女カトリ・ウコンネミは、ドイツへ出稼ぎにいった母の帰りを待ちつつ、老父母と3人で日々を過ごしていた。だが戦争が始まり、母の安否もわからない中、カトリは9歳の年齢ながら働くことを選択。家畜番を経て、クウセラ家の屋敷で愛犬のアベルと一緒に小間使いとして働くことに。明るい性格のカトリは屋敷の夫人ロッタや息子クラウスとも懇意になるが、やがてロッタの夫が戦争で負傷したという報せが……。本作は年代設定をはじめ、相当の部分がアニメオリジナルによるもの。クウセラ家の物語などがアニメ版独自に描かれた。

声優・キャラクター
及川ひとみ、松島みのり、滝沢久美子、塩屋翼、古谷徹

R子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

真面目さが功を奏する

世界名作劇場。

父を亡くし、母とも生き別れたカトリは、貧しさから家畜の世話係として屋敷で働く。
ストーリーは大きな山場もなく、危なげもなく進んでいく。
他の世界名作劇場の作品と比べると劇的な展開は無かったが、どんな時も決して人を恨まず、ただ実直に自分の役割を全うしようとするカトリが健気でとてもかわいかった。
そんなカトリなので、周囲にもカトリの味方がたくさんいた。

物語は後半に雲行きが怪しくなっていくが、やはりカトリの真面目さが人々の心を動かしていく。

牧場での出来事を見守るような展開が多く、少し退屈してしまうこともあったが、カトリが家畜を思いやり、仕事を真面目にやりこなしていく姿を見るのが楽しみだった。

少し気になったのは、単語のイントネーションだ。
人物の名前や地名など、単語の頭にアクセントを置いていたが、これはわざとだったのだと思う。(ある場面で一度だけ違和感の無いアクセントで話、次の場面で同じ人物が同じ単語を言ったときにやはりアクセントが変わっていた)
アクセントが気になるアニメだった。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 5

かっぱ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

心あらわれて

カトリや周りの人たちの優しさに心あらわれます。
フィンランドが舞台の作品で、名作劇場ならではの素晴しい背景や情景、人物の表情も凄くいいです。

主人公であるカトリがいつかまた母に会えると信じ、まだ小さいのに働きにでて色々な人と出会い、その時その時の生活を丁寧に表現している作品だと思います。

これも名作劇場ならではだと思いますが、異国の古い時代の人々の生活にふれることができるのも魅力的ですね。

もっと誠実に生きたいと思わせてくれる作品です。
原作も読んでみようと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 3

REI さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

視聴率は低かったけど私は好きです

世界名作劇場の中でも平均視聴率11.9%と低かった物語ですが、孤児系、片親系が好きであまり悲劇てきではないお話が好きな私にとってはとても見やすいアニメでした。

牧場の少女カトリの原作はフィンランドの作家アウニ・ヌオリワーラが書いた小説ですが原作はアニメよりも悲惨な物語だそうです。興味の有る方は自分で調べてくださいね(笑)

アニメは主人公のカトリがとても可愛く描かれ、愛犬アベルがとても賢い働きををします。

声優さんも古谷徹さんとか井上和彦さんとか出演されています。

放送時は名劇伴「おしん」と言われたこともあったようですがそこまででもないです。

少し残念なのは他の方も書いてらっしゃるように後半がアニメオリジナルのシナリオだとしても端折り過ぎているのではないかという点です。もう少し後半も丁寧に描いてほしかったです。
 視聴率主義の民放には期待できませんが名作劇場のようなアニメは今の時代ならNetflixのよう配信サイトで制作してもらいたいアニメです。

 話がそれてしまいましたが、牧場の少女カトリは名作劇場の中では力を抜いてみるにはちょうど良いお話ではないでしょうか。

全てのアニメに関わる人に感謝を!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 2

64.9 14 労働アニメランキング14位
オンエアできない!(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (44)
106人が棚に入れました
時は2014年、東京の片隅に位置する「東京はじっこテレビジョン」に入社した新人ADまふねこ(23)。華やかでキラキラした世界に胸を躍らせて配属された制作局のお仕事は、「どんぐりを300個拾う」、「カメラに映り込んだ にモザイクをかけ続ける」など地味で謎すぎる業務の連続だった! 毒舌敏腕ディレクターや中華鍋に排泄をする海外ロケディレクターなど、世の中のフツーとはちょっと違う、けどなんかすごいギョーカイ人に囲まれながら、一人前のテレビマンを目指し仕事にまい進していく。テレビの裏側で悪戦苦闘するポンコツADまふねこの奮闘記は始まったばかり……!!

声優・キャラクター
まふねこ:大地葉
鬼河原ディレクター:間宮康弘
よりちゃん:杉山里穂
横山チーフAD:広瀬裕也
ナレーション:川島明(麒麟)

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ADさんのつらい日常

テレビ局のADの仕事のつらさをネタにしたショートアニメ。
短いので気軽に見れていい感じで、テレビ制作の裏側が描かれているところは興味あって最後まで見ました。

興味深いけど、キャラクターとかシナリオとかそういった魅力はゼロで、笑えるところもなくて、ただお仕事の裏側の苦労話を紹介するだけのアニメになっているのが難点。
へえー大変なんですねー以外の感想が特に浮かばない。
でも将来テレビ局で働きたい!って人は見ておくと良さそうですね。

美少女かイケメンが主人公だったら人気出るかも。

女性だろうがお構いなしにきつい仕事をさせられるADさん大変なんですね。
あまりテレビ見るほうじゃないんですが、これからは裏でADさんがどんな苦労をしているのか考えながら番組を見るのも面白いかもと思いました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 14

ninin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

テレビ局のAD体験談

原作未読 全12話 1話5分枠のショートアニメ
東京のテレビ局にADとして働いている主人公まふねこの日々AD体験を描いた作品です。
あまり気にしていませんが、他は人間なのにまふねこだけ猫耳ですねw
まふねこのぽんこつぶりと個性的なギョウカイ人とお話がメインとなります。
時間的にもちょうどいい感じでした。
箸休めにどうぞ〜
主題歌は水湊いづきさんが歌っています。
最後に、色々な芸能人に会えるのは良いでしょうがADのお仕事は過酷そうですね〜

投稿 : 2024/05/11
♥ : 13

pikotan さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ショート作品にしては面白い

外の人間には分からない業界物作品で楽しめました。
アニメでは面白おかしく脚色していますが、リアルな現場ではさぞや大変なことなのでしょうね。
アニメを観ただけでも自分にはTV業界は無理だなと感じました。
まふねこさん、頑張ってください。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 5
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