嫉妬で心理学なおすすめアニメランキング 2

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早速見ていきましょう!

71.9 1 嫉妬で心理学なアニメランキング1位
ワンダーエッグ・プライオリティ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (314)
1007人が棚に入れました
「高校教師」「家なき子」「高嶺の花」ほか話題のドラマを多く世に送り出した、脚本家・野島伸司さんが初めてアニメ作品の原案・脚本を手掛けるオリジナルアニメーション。監督は「22/7 あの日の彼女たち」キャラクターPV、「僕はロボットごしの君に恋をする」アニメーションPVの監督他、数多くのアニメ作品に携わる気鋭の演出家・若林信さん、アニメーション制作は「空の青さを知る人よ」「約束のネバーランド」などのCloverWorksが手がける。2021年1月より日本テレビほかにて放送予定だ。

声優・キャラクター
相川奏多、楠木ともり、斉藤朱夏、矢野妃菜喜
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

(視聴開始10秒で思う) あ、これ、適当に観ちゃいけないアニメだ。

[文量→特盛り・内容→雑談系]

【総括】
テーマは、どストレートに「いじめ」。それに付随する、「不登校」「自殺」。

はっきり言って、かなり重いアニメです。観るのが疲れます。過去に、いじめられた経験がある人なら、胸にズシンとくるだろう描写もあります。

それでも、クオリティの高さは確かです。

私の最近の視聴スタイルとして、「クールの始めに、1~3話くらいまでをまとめて観て、切る作品を決める」のですが、本作は、視聴開始10秒くらいで、(作画や演出等から)「これ、適当な気持ちで観ちゃいけないアニメだ」と直感し、1度、視聴を止めました。そして、全話放送後、腰を据えて観ました。

もし本作に興味があったら、負荷が強いアニメなので、じっくり時間をかけて観ることをオススメします。私は、2話以上一気に観るのはムリでした(笑)

ちなみに本作は、「途中」で終わります。数ヶ月後にこの続きがあるみたいなので、アニメそのものに対する感想は、そちらに書きます。この、レビューでは、いじめや不登校に関する私見を。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
先日、「学校に通っている人はロボットに見える」との理由から「不登校系YouTuber」になった少年が、(ほぼ通学していない)小学校の卒業証書を破り捨て、「中学校には進学しない(不登校を続ける)」と宣言したという記事が、Yahoo!のトップページに載っていた。

その少年は、「死ぬこと以外はかすり傷(だから不登校は大した問題じゃない)」と言っています。

それに対して、こんなコメントがありました。

「死ぬこと以外はかすり傷、というのは正しい言葉だと思いますが、それは、人とぶつかり合い、傷つき、それでも立ち上がった人の言葉です。かすり傷すら負わないように生きている人の言葉ではないと思います」

ど正論だなと。

このコメントを借りるならば、本作の4人の少女は全員、「死ぬこと以外はかすり傷」と言える資格があると思います。

物語は途中で終わっていて、評価が難しいアニメですが、この傷つき、戦う4人にそれぞれ、救いがあって納得感があって既視感のない(そしてSFもしっかり回収)、そんなラストが用意できているなら、本作の評価は爆上がりですね。

さて、この直接的なアニメを観た以上、いじめについて書かなければならないかな。

私は、いじめられたことはありませんが、学級の大半から無視されてた時期はあります。小学校4年生くらいの時です。

「それはいじめじゃないのか?」と思うでしょうが、まあ、客観的に観ればいじめなのでしょうが、私はプライドが高くて、「自分がいじめられてる」という状態が許せなかったので、、、

とりあえず、自分を無視しているクラスメイトを、片っ端からぶん殴っていきました(笑)

まあ、小4にしては身体がでかく、剣道で鍛えていたのはラッキーだったのでしょう。無視はすぐになくなりました(勿論、男子しかぶん殴っていませんが、4人目くらいで、他の皆も無視をやめましたよw)。

ようは、「いじめっ子(首謀者)」より、自分の方が怖く(面倒くさく)なったということでしょう。小学生のいじめなんて、しょせんそんなもんです(以降、無視はなくなりましたが、危険人物として避けられましたw)。

ちなみに、その首謀者が、保育園から一緒の幼馴染みで、自分の人生で一番最初に(3歳くらいで)できた友達だったと知ったのは、二十歳を過ぎてからですね。

私自身、もう忘れていたくらいですが、ある同級生と久しぶりに呑んでいたら「実は」と謝られました。曰く、皆も「何でそんなことしなければならないんだろう」と思いながらも、裏では彼が色々やってて、それが怖かったらしいです。

彼は、いわゆる「陽キャラ」でコミュニケーション力が高くて友達も多い。学級のムードメーカーみたいな存在でした。私は単純に昔馴染みの友達の1人として、「頼りになるな~」「凄いな~」と思っていたのですが、そんな彼がまさか皆から「慕われている」のではなく、「怖がられていた(から友達風の奴が多い)」だけで、実はメッチャ嫌われていたことを大人になってから知り、自分がいかに鈍感だったか、何も分かっていなかったかを痛感し、逆に笑えました(笑)

ちなみに、そんな彼はもう地元の呑みには呼ばれなくなりましたね。大人になれば、怖いとかないし。

ちなみにちなみに、クラスの大半が私を無視している時でも、毎日一緒に登下校していた、実家の三軒隣に住むA君は、今でも唯一の親友で、めっっちゃ良い奴です。ガキの自分が折れなかったのは、彼の存在が大きかったのかもしれませんね。

さて、本作はかなり直接的にいじめを取り扱っています。

詳細は余談にありますが、私は、昔より今の方がいじめがひどい、とは思っていません。質はともかく、数は間違いなく昔の方が多かったと思っています。マスコミが報道するかしないかの問題かなと。

いじめについて、昔と今で違うことがあるとすれば、昔はピラミッド型、今はダイヤモンド型と呼ばれていることです。

ピラミッド型とは=ガキ大将型。一部の強者(ピラミッドの頂点)が弱者(ピラミッドの底辺)をいじめるという構図。

この時、いじめられっ子は多数派であり、いじめらっ子同士の連帯感があります。ちょうど、ジャイアンにいじめられる、のび太やその他モブ達が悩みを共有できるという構図に近いですね。

それに対してダイヤモンド型(菱形)とは=数の暴力。ダイヤモンドは中心部分が一番面積が大きい。集団の中で数として最多なのは、「普通」の人。上位と下位は少人数。ダイヤモンド型のいじめは、多数派が少数派をいじめます。この場合、劣等生も優等生も等しくいじめの対象になります。普通(目立たない、はみ出ない、空気を読めること)こそ正義。

ドラえもんに例えるならば、主要キャラになれないモブ達が、のび太も出来杉君もいじめることになります。金持ちのスネ夫も、美人のしずかちゃんも、いじめの対象になるかもしれませんね。

ピラミッド型は、それが腕力であれ学力であれ、「力」がある者がいじめっ子になるのですが、ダイヤモンド型の場合、何の「力」もない「普通」の奴らがいじめっ子になるため、「数の力」(見てみぬふり)しか頼る部分がない。よって、いじめられっ子は少数派となり、孤独に潰されそうになります。

この「いじめられっ子同士の連帯感の有無(孤独になること)」が、昔のいじめ被害者と、今のいじめ被害者の違いと言われています。

さらに、LINEなどコミュニケーションツールが発達したことで、いじめっ子が隠れて連携でき、24時間いじめを行えるのが、現代型のいじめの特徴です。

こういう、現代のいじめの特徴を色濃く、直接的に反映しているのが、本作。

愛は「オッドアイ」という、超少数派。それに加え、イケメン先生に贔屓されているという嫉妬も加わります。7話で「アンチ」が出てきた時、「いじめられっ子はヒーロー」ということを言っていましたが、ある意味で的を射ていたと思いました。

まあ、いじめられる側からすれば、ふざけんなよ、ですがね。

また、愛が登校を再開した後、いじめられなくなったという描写は、凄くリアルだと思います。なぜなら、人が1人死んでいるから。いじめっ子達はビビったことでしょう。自分が逮捕されるのではないかと。

いじめっ子とは、本質的に弱い存在です。「弱い犬ほどよく吠える」と言うけど、正にそれ。自分に自信がなく、他者を貶めることでしか自分を確立できない。

そして、想像力が欠如した、平和ボケ。

以前、テレビ番組のなかで、千原ジュニアさんが、「街中でイキッてる奴いるけど、あいつら、めっちゃゃ強くないとつじつま合わないよな。相手がナイフもってて刺しにきても、余裕でかわせるくらいじゃないと、あんなにイキれないよな」

と言っていましたが、本当にその通り。いじめて、それでただで済むと思っています。「人を呪わば穴二つ」という言葉を知らないのでしょう。バカなんです。

これも詳しくは余談にあるけど、いじめは犯罪なので、いじめっ子にはきちんとした制裁が必要だと思います。ただしそれは、自分が死ぬとか相手を殺すだとかそういうことではなく、きちんと法律に則った方法で。ボイスレコーダーでも、スマホでも良いから、証拠を持って。

私みたいに、周りをぶん殴るというのは極端な行動としても、いじめっ子なんて強くも怖くもなんでもないです。だから、いじめられている人は、あんな雑魚共に屈せず、司法を味方につけて下さい。正義は、自分にあるはずです。

ちなみに、完結編の予想?を少し書くと、彼女らは最終的に皆救われてほしいのですが、それには、マザー・テレサの言葉がヒントになってくると思います。

彼女は、「私は多くの人を救っていると言われますが、逆です。私が多くの人から救われているのです」と言っています。つまり、人を救うことで、自分自身の心が救われるという感覚。

前述の「人を呪わば穴二つ」と真逆の考え方ですね。

彼女らは、エッグを通してたくさんの人の心を救ってきました。もちろん、それは自分自身の目的のためではあるのだけれど、事実として、たくさんの人を救ったことで受けた、感謝の気持ち、得た自信、自己肯定感。繋がれた、友達。

弱いのではなく、優しい彼女らは、他人の心の痛みを考えられるから、傷つくし、攻撃する側に回れない。そんな彼女らが、そして、彼女らのような視聴者が救われるようなラストを期待しています。
{/netabare}

【余談 ~「いけにえの教室」から転載~】
{netabare}
昔あにこれで、この「いけにえの教室」のレビューを書くのが局地的に流行り、その時に書いたレビューを転載します。

私以外でも、何人かのレビュアーさんが、それぞれに「いじめ」に関する私見を書いていますから、興味があったら覗いてみて下さいね♪

↓以下、転載内容

まず私が言いたいのは、「今の子供達は、ここまでバカでもないし、タチが悪くもない」ということです。

このような事案が0だとは言いません。もっと酷いこともあるでしょう。でも、それは本当に一部のことであり、総体として、今の子供達が昔の子供に達に比べ、明らかに人間性が低いとは思ってほしくないです。私感ですが、いじめは昔の方が酷かったように思います(本当に私感です)。

今は、いじめが多いんですか? 酷いんですか?

これは、少年犯罪にも言えます。今の子供達がダメ? 本当にそうですか? それは、マスコミに作られたイメージではないですか? 懐古主義ではないですか? 警視庁の統計を見ると、少年犯罪の件数は勿論、犯罪率も基本的には過去から右肩下がりです。

高度経済成長期の日本はどうだったのでしょうか。ゴミは捨てっぱなし、川の水は汚い、街角で殴り合いの喧嘩はする……例えばそんなこともあったのではないでしょうか。私、個人の見解ですが、日本人の「モラル」は、特に子供世代においては、むしろ高まってきているんじゃないかと思います。

また、本作では、教師が超無能に描かれています。

本当に今の先生が無能かと言えば、正直、疑問です。生徒は勿論、先生方(学校)も頑張っていると思っています。確かにダメな教師もいます。でも、この国の教育は先生方の献身と良心で成り立っている部分もあるように思うのです。

OECDの調査でも、日本の教員は世界の教員の中でぶっちぎりで一番働いていることは明白になっています。給料も特段に高いわけではありません。学力に関しては、GDPにおける公的教育費の割合と学力は基本的に比例していますが、日本だけが異質。日本のGDPに占める公的教育費の支出額の割合は3.2%と、OECD加盟国で最下位(2014年)なのに、学力は大体ベスト10以内で頑張っているのが日本の教育です(とはいえ、このような劣悪な環境で、しかも世間から尊敬されず、アニメでまでバカにされるような魅力のなさでは、よい人材が集まらず、先生の質は下がっていくでしょうね。学力世界一のフィンランドは、博士号をとらないと先生になれず、給料や待遇もよく、子供がなりたい職業1位が教師らしいです)。

このアニメは、現代の子供たちや教師の悪い部分や一部の例を、これでもかと誇張して描いているアニメに感じるんですよね。

と、なんか、ちょっといじめの描写が極端で、(私は基本的に、近頃の若者は的な考え方には反感をいだきがちで)やるせない気持ちになったので、感情的になってしまいました(苦笑)

とはいえ、教育アニメとして、一定の役割はあろうかと思います。ただ、そのメッセージのひとつが「あなたも誰かをいじめたら、いじめ返されるかもよ」では、ちょっと寂しい(決して教育的ではない)。まあ、痛烈ではありますが。

このアニメがうすら怖くて、胸くそ悪くなることには激しく同意なので、このアニメをみて、一人でもいじめに対しての嫌悪や恐怖を抱き、ひとつでもいじめがなくなることを切に願います。

あと、学校現場から、表面的にでもいじめがなくなるためには、以下の言葉が指針となると思います。

『いじめを無くすには、いじめ、という軽い言葉をなくせば良いと思う。いじめ、ではなく、「暴行」「虐待」「恐喝」「殺人」という言葉を使う。いじめは立派な犯罪なのだから、いじめっ子は犯罪者と言う。犯罪という言葉を使い、罪の意識を重くすれば、いじめは減ると思う。』

by 美輪明宏

……激しく同意ですな。さらに言えば、もしいじめられたら、とっとと被害届出して、警察が動く仕組みにすれば良いと思います。「いじめをしない人間に(心を)育てる」のは教育の役割ですが、「いじめをしたこと(行為の結果)に責任をとらせる」のは司法の役割です。

もしいじめで自ら命を断ってしまうくらいなら、警察の力や裁判所の力を借り、いじめっ子の人生に痛恨の一撃を加えてやればいい。遺書でリベンジなんかしなくても、十分に勝てる。今はボイスレコーダーでも隠しカメラでも何でもある。したたかに証拠を集め、出るとこ出てやればいい。

(私はあまり思わないが)もし、いじめっ子の将来まで考えたい(前科をつけたくない)なら、義務教育の間は親に責任をとらせても良い(罰金とか)。いじめを助長、隠蔽する動きがあるなら、教師や学校を訴えても良い。

勿論、いじめられている子どもが精神的に追い詰められ、そんなことが思い付けない情況もわかる。だから、親でも教師でも、周りの大人が遠慮なく訴える。また、訴えるぞと警告できる。訴えがあったら事件性の有無に関わらず警察が動いてくれる。そういうシステムを、雰囲気づくりを、国が率先して行えばやってやれないことではない。学校現場に警察が介入することをタブー視する、教師の努力放棄だとする論調を捨て、むしろ英断だと評価する世論があれば良い。

勿論、それがいきすぎれば、「弱者の強迫」や「国家統制」など、別種の問題を引き起こすかもしれない。でも、いじめによって心に深い傷を受けたり、命を失ってしまうことを考えれば、まだマシかと思う。

そのぐらい、私はいじめが嫌いです。まあ、過激な意見なので、賛否はあるだろうけれど。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
作画良いな。オッドアイだし、不登校だし。いじめ。心の傷とか、そういうこと? 見て見ぬふりをするか否か。なるほど、いじめられたのは自分ではなく、友達か。カラコン、つければ? 

2話目 ☆4
OP、巣立ちの歌か。卒業式の歌で、一番好きなんだよな~、日本語の流れが美しい曲。先生、お母さんとデキテル? いじめを見過ごしてきたくせに、てところかな。今度は、先生がトラウマ。

3話目 ☆4
新キャラ。明るいけど、影がある。がっつり、リストカットを映したアニメは初めて観たな。担任、そっちかい。それ、小糸ちゃんが死んだのは、沢木先生が手を出したから? リスカの位置が、細かい。外側ではなく、内側なのは闇が深い。でも、アイドルだから人目につきにくい二の腕の内側。

4話目 ☆3
ママ、糞過ぎるだろ。男と女の自殺は違う。んなことないと思うけど。

5話目 ☆4
女でいたい毒親ね。なんで私を観るの?(笑) なんか、この4人の友情が深まるのを、誰かが死ぬ前フリとしか思えないな(苦笑)

6話目 ☆4
友達ができたからな。リカ、悪役やってやってんだよ。重いな~。

7話目 ☆4
アンチね。虐められっ子が、ヒーローか。まあ、その流れだろうけどさ、いやいやいやいや、先生も母親もクソだろう。タイミングが違う。子供が苦しんでいるこの状況で、それはない。普通は卒業後、せめて、学校復帰してからでしょう。かなり突っ込むな~。実際、あるしな、連れ子への虐待。ここで学校に行く。先生を、好きなの? 通り雨、なんて、そんな素敵な比喩、とっさに言えるか(笑)?

8話目 ☆4
りか。なかなか闇が深い。悶々はやらしい(笑)。そりゃ、自殺者が出れば、誰ももういじめないだろ。パパ活(笑) 笑いながらする話ではないよな、酔っ払い。共依存。どちらもいない。妄想しちゃうんだよ、逆に。リスカは、ムリに止めたら止めたで、危険なんだよね。宗教か。守られる者、守る者。超電磁ヨーヨー(笑)

9話目 ☆4
ねいる、いわゆる試験管ベイビーか。どんな風に生きたいか。寿、アルビノでオッドアイ。アカ、裏アカ。

10話目 ☆4
男子だと思われ、男子から告白。絵描きとしてが本当の夢。とりあえず髪伸ばせば良いと思うけど、それで女子と見られるのが悔しいというのもあるんだろうね。LGBTは複雑だよな。「体の性は男、心は女、でもレズとして女子が好き(だから普通の恋愛に見える)」とかもあるみたいだし。剣道部の顧問、剣道家の片隅にも置けないクズだな。死の恐怖。トラウマ。

11話目 ☆4
フリル。ここにきて、新しい要素というか、本題に入るか。

12話目 ☆1
よく分からんが、ここで終わりか。一応、後で完結させるみたいですが、やはり、ここを最終話とするなら、この評価です。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

いい作画とは?ここ10年で作画の最高作品かも、と思います。

リアルタイムで評価、22年12月に再評価、今回23年12月に再々評価です。

 といっても、内容については今回は評価せず、作画についてです。いろいろとアニメを見てきましたが映画は別にしてTVシリーズではこの10年くらいでは最高作品は本作ではないかと思います。

 いい作画の定義は私のような素人には難しいですが、私の見解だと回転(振り返り、身体の向きを変える、首を向ける・そむける等含む)を入れているか、構図は横からだけでなく上下左右遠近から見せられているか、構図は的確か、演出と連動して優れたアニメ表現になっているか、手足を丁寧に自然に動かせているか、キャラの表情が自然か、顔の演技に首や肩の動きが含まれているか、髪や衣装にこだわりの動きや工夫があるか、線が丁寧かなど、動きの部分があります。それと重量感ですね。ちゃんとGを感じられるか。季節感・天候、風や温度が読み取れるか。

 そして瞳や髪、アクセサリーの光沢、肌の質感の部分と背景とのバランスなど、原画ではないでしょうが着彩も大きな部分です。

 背景美術は質感。実写ではなくアニメになっているか。遠近法は空気、焦点など工夫があるか、人物の動きを引き立てる色彩・密度か、世界観を表現しているか、陰影・光は美しいか。時間帯や方角、国や場所がわかるか。
 エフェクト頼りにならないか。3D酔いや光酔いはしないよう調整しているか。

 と考えて行くと、本作の完成度の高さは群を抜いているように感じます。そして、そのスタッフの参加作品を見てみると「ダーリン・イン・ザ・フランキス」「明日ちゃんのセーラー服」「その着せ替え人形は恋をする」「ぼっち・ざ・ろっく!」などが並びます。CloverWorksだから当たり前のラインナップではありますが。
「22/7」「アイドルマスターシンデレラガール」は未見ですがアニメータは重なっています。

 プラス「Sonny Boy」「白い砂のアクアトープ」「ゆるキャン△」「DO IT  YOURSELF」など独特の作画で感心したアニメのスタッフも参加しているようです。

 これらのこの何年かで感心したアニメのスタッフが集まって、多分潤沢な予算で贅沢に作ったのでしょう、見返してみると私の好きな作画の条件が高いレベルでほぼ満たされている気がします。

 他に「おにまい」「ヤマノススメNEXT SUMIT」が作画で気になる作品で、本作とこの2作のスタッフの参加率と予算で作画のクオリティは決まるのではないかという気がします。「ヤマノススメSUMIT」は作画の個性ですぎと背景美術、構成で難ありですが、あれも作画はいいと思います。
 あとはサンライズですね「UC」はすごいところはすごかったですから…

 スピード感やバトルシーンなどはいくら凄くても私はあまり楽しめません。ですので「鬼滅の刃」「呪術廻戦」「チェンソーマン」などはすごいんでしょうけど、響きません。(いや、技術だけならチェンソーマンも評価すべきかも…)
 
「ヴァイオレットエヴァーガーデン」はちょっと考えてしまいます。絵はすごいですが、動きとか演技がどうかな、というのはもう1度確認してみます。「甲鉄城のカバネリ」「映像研」「リトルウィッチアカデミア」など気になる作品もありますが、本作とは関係ないのでこれくらいで。

 







再評価。初回時よりは好印象。含意はあるかも。が、あざとい。

 死をテーマにした作品を見たくなって再視聴しました。本作は難解というより煙に巻いている印象を持つ作品なので、設定・裏設定などを考察するよりも大まかな意味を取ったほうがいいかなあと思います。

 アカ・裏アカ・ドット・ハイフンなどが現れます。ネットワークが関連するでしょう。ミテミヌフリ、アンチは当然ネットワーク上の悪意でしょうが、ひょっとしたら現実社会も包括して大衆の悪意と見ることもできます。

 人工人間=AIのフリル=2次元美少女でしょうか?これがひまり=実際の子供を殺す=子供が生まれなくなる。あずさ=妻を殺す。つまり、ネットワークのせいで、結婚・子作りができないということかもしれません。

 あるいはこれは読みすぎかもしれませんが、2次元美少女が実在の少女の存在を消して行く…というような、あるいはアニメによって男性の性が歪むような意味にもとれなくはないです。だから、エロスの戦士=現実の少女が…みたいないみかもしれません。

 少女たちの自殺の原因は主に虐め、大人の論理、性的な原因などでした。フリルはまた誰でもない一般的な少女たちの悪意の象徴でもあるかもしれません。普通の子に作ったフリルが他者との比較での嫉妬で、裏で攻撃をする。

 これの原因を取り除くのがエロスの戦士でタナトス=自殺と戦う。やはり、ここで問題になるのが「エロスの戦士」の意味です。フリルの存在があるのでちょっと分かりづらくなっています。ネットワーク上の性消費に見えてしまいます。

 最後の結論は、ネイルが作り物だったことも踏まえると、ネットワークでつながった友達という風にも見えます。小糸が現実では友達ではなかったと考えると、どうも脳内友達っぽく見えます。
 その小糸が自殺したのは、どこの世界かというと元の世界で、元の世界が夢だとすると抹消せざるを得なかったということでしょうか。ある意味では世界観はSSSSグリッドマンのような印象を受けました。

 全体としては、ワンダーエッグの数字がアドレスとかそういうものにも見えますので、バーチャル=SNSとかネットワーク上の悪意、性消費などで心が殺されるとか、そういう事が言いたいのかもしれません。

 なんとなく、感じるものはあるので、1回目の視聴ほど悪い作品とは思えませんでした。

 しかし、少女の性的な部分を並べて「引き」にしている、あるいは「深み」があるような印象を作っている。大きく見れば含意になるかもしれませんが、本作の制作者側が、自分自身で性消費してるように見え、自己矛盾じゃん、という気がしました。アニメは見ないで実写を見ろとも見えます。

 正直いえば、それっぽいパーツをばらまいて置けば、私みたいな考察厨が適当に意味を付けてくれるだろう?みたいなあざとさを感じなくはないです。

 作画・色合いのビビッドさは素晴らしいと思います。

 良くも悪くも印象に残るアニメで、再視聴できるクオリティはありますね。13話がポカーンで評価を落としたかもしれませんし、改めて見ても説明不足すぎて、そこは仕方ないとは思います。テーマが少女の性消費とかイジメなどを問題にしているようで、あざとい意図も見え隠れするので、素直に評価はできませんけど。




以下 一回目の視聴時です。

{netabare} Ⅾアニメにあったから見ましたけど、あれが特別遍?総集編でなく?たしかに後半は訳の分からない新作パートがありましたけど…?だったら初めから90分の映画にすりゃあいいじゃんという感じでした。
 なお、言葉が過ぎたレビューでしたので若干修正しました。

 総評しますと、現実世界での性的な少女たちの事件・苦悩、パラレルワールド(ことぶき)、AIの死の後押し等々やちちらかすだけやりちらかして、結局結論が出ないような話。
 風呂敷を畳めないので、訳の分からない結末にしています。

 脳死状態の人間の生命維持装置を外すことの意味は、いわゆる尊厳死の問題でおバカな少女たちが感情的に議論しても意味がないでしょう。
 アルビノは単なる色素異常で天才性とは全く関係ないです。貴重な検体って意味が解りません。
 エロスとタナトスという言葉を単純に性と死という言葉に置き換えて、タナトスをエロスの戦士でなんとかする?なんなのそれ?生命を持たないAIの対抗軸でエロスが人間的だって話でしょうか。
 オッドアイの意味は?パラレルワールドに関係している?
 ただし、パラレルワールドは少女たちの救済にも可能性にもなっていない気がします。だって、そこで生きている少女は隣のワールドの少女とは関係なく生きているけど。
 などなど。ギミックを散りばめて雰囲気で何とかしようとしているように感じます。

 私の個人的な感想では、深みも論理性もないと思います。バックボーンも読み取るべき回答もないまま、雰囲気で作ったとしか思えないアニメでした。ただし、エンタメとして楽しもうと思えば楽しめた水準だったと思います。

 ひどいのが今回の特別遍でした。12話までにあったエンターテイメント性がどっかにいっちゃいました。謎を造るだけ作って、最後にあのネイルのはなんなんですか。それともネイルが○○なら、ストーリー全体を解決できる伏線がありましたか?うーん。わかりません。

 特別編は、こんなんだったら作らないほうがましだと思います。



以下 本編のレビューです。

タイトル;性に翻弄され、死を選ぶ少女と救済をテーマ…に見えるが…あれ?

 まず、作画はさすがネット限定のアニメですね。驚異的な美しさです。キャラデザも美少女だらけです。

 ストーリーも、死を選んだ知人の少女を救済するために戦う少女たちが、実は自分たちの心の傷と戦っているような展開で非常に面白かったです。最初のうちは。

 ただ、おや?と思ったのが、引っかからないんですよね。象徴とか謎とかに。スルリとスルーしてしまうような、考察する気にならない。演出の問題なのか、キャラに厚みがないから、エピソードが単調だからなのか。

 と、考えたときに、急に女の子たちの過剰な肌の露出、特に脚の露出や、話題が性的な問題ばかりフォーカスされていることが鼻につきだしました。で、痴漢や性的なイジメ、レイプ、同性愛等々まあ、出るわ出るわの性的なエピソードのオンパレード。

 それが少女たちの人格とか性格の形成にどうかかわっているかとか、何かの問題提起になっているように見えないんですよね。視聴率?(ネットはなんていうのかわかりません)のための、言葉遊びというか…。

 最終的にモロモロ過去の出来事とかSF的な何かがいろいろ出てきて、世界観を見せてくれますが、うーん、やられた!、とか、へー!とかまったく感動がないというか…性的なこと自殺のことを扱っていることに理屈はつけますが…。

 元に戻って、1話を確認したら、第1話のヒロインの心の変化的なものにまったく意味付けがないことに気付きました。ああ、万事がこんな感じだから、引っ掛かりがなかったんだなあ、と。

 私の考えが浅く、解釈が追い付かないのかもしれません。ただ、私にとっては、エロスを全面に出して、稼ごうというお金の匂いがする作品でした。

 なお、面白くないことはないです。見て、損した、という感じでもありません。
 あえて、難解にしないで、このクオリティーでもっと娯楽に寄せたら良かったのに、と思います。 {/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 20
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

伝わらない、野島イズム

長いこと待たされた特別編、やっとOAされました。

野島伸司さんらしいというか、なんというか
  う~~~~~ん…………
この人ぐらい『やりたいことが明確なのに理解されない』タイプって、
そうそういないのではないかと思います。

本作もそうなのですが、
野島さんの脚本の多くは重く、痛々しく、時には陰惨でさえあります。
彼は視聴者である若者に対して、
大人がひた隠しにするものを隠そうとしないんです。
(だからPTAとかにぎゃんぎゃん言われたりもするのですが)

人生、お花畑の中だけを最後まで歩いて行ける人はめったにいません。

挫折したり、理不尽な暴力や悪意に苦しめられたり、
努力を揶揄されたり、愛するものを奪われたり、酷い妥協を強いられたり、
騙されたり、裏切られたり、人間扱いされなかったり。
リアルに目をやれば、
いままさにそういう『裏の現実』にさらされている若者が大勢います。

野島さんは、そういう若者たちに中途半端な慰めなどせず、
むしろそういう現実を包み隠さず突きつけたうえで、

             それでも生きろ

というメッセージを作品の中で叫び続けている方です。

{netabare}
本作のタイトルが、そのまま彼の『言いたいこと』に直結しています。
ワンダーエッグ、直訳すると『奇跡の卵』は、
作中に出てくる不思議な卵だけでなく、
なんにでもなれる『無限の可能性を持った若者』にかかっています。
そしてプライオリティ、その若者が最優先で成さなければならないのは、
作中でも明言されていますが
              生きることです。


いじめ、裏切り、教師のパワハラ、同性愛、レイプ、性同一性障害、
まるで三面記事のオンパレードのごとく、
無慈悲な現実にさらされて自死を選んだ子供たちが次々と登場します。

だけど、何があっても野島さんはその死を肯定しません。
それを肯定する声を、断罪し続けます。

生きていたらこんないいことがあるよ、なんて無責任なことは言いません。
ただ『ミテミヌフリ』や『アンチ』をくだらない小者に描き、
次々と爽快にぶった切っていきます。

そしてフリルは『自死の背中を押す第三者』の具象化です。
その存在を前面に出すことによって、
あなたは本当に自分の意志で死にたいの、という問いを投げかけます。

パラレル・ワールドというのは、
  あなたは今よりずっと良いようにも悪いようにもなる、なれる
という無限の可能性を示唆しているように受け取れます。

そして特別編では、ねいるが『あっち側』に行ってしまい、
桃恵は戦意喪失して白旗をあげ、
共にフリルと戦った仲間たちは自然消滅してしまいます。

それでも、アイは最後に『復活』します。
理不尽な自死に対し、
自分の意志で、たった一人で抗い続けることを決めたのです。

          たとえ一人になっても生きろ、戦え。

それが本当に野島さんの言いたかったことではないかと、僕は愚考いたします。
{/netabare}


ねいるはどうなったのかとか、フリルとの決着、
四人組は復活するのか、小糸の自死の真相はなんだったのか、など、
特別編で積み残した課題はたくさんあります。

だから二期なり劇場版なりがあっても不思議ではありません。
むしろある『べき』なのでしょう。

だけど、野島さんはもう言いたいこと言っちゃってるので、
次が『ない』なら『ない』で、
それはもう仕方ないかなあ、と僕は秘かに思っています。

それに、たとえ第二期があったとしても、
野島さんが伝えたいことが
視聴者に届きそうな気がまったくしませんし。

届かないだろうと予想する理由は、大きく分けると三つあります。

{netabare}
ひとつめは『ギミック盛り過ぎ』。

アニメファンに関心を持ってもらおうとしたのか、
全体的なエンタメ性を意識したのか、
プラティだのAIだのパラレルワールドだのワンダーアニマルだの、
いろんなギミックが、これでもか、と詰め込まれています。

だけど、1クールものでここまで詰め込むというのは
  やはり『盛り過ぎ』ではなかろうか、と。
実際、伏線すら回収しきれなかったわけですからね。

いかにもそれっぽいものを配置しすぎちゃったおかげで、
あっちこっち目移りして焦点が定まらず、
逆に根底にあるものが見えにくくなっちゃっている気がします。


ふたつめは『脚本の字数多すぎ』。

野島さんってネットドラマなどで30分枠ちょこちょこ書いてるんですが、
それってだいたい、実尺22~3分ぐらいあるんですよね。
だけどアニメの30分枠って、
ABパ-ト合わせても、実尺20分しかないんです。
それなのに、これまでと同じ分量書いちゃったのかな、と。

だから「テンポがいい」と言えなくもないのだけれど、
どうしても『タメ』と『余韻』にとれる尺が少なくなって、
重い話がさらっと流れちゃっているんです。

作品が扱っているテ-マの重さから考えても、
最低一割、あるいは思い切ってぐらい三割ぐらい字数減らし、
ダイナゼノンぐらいの『間』でやった方が、
どっしりと見ごたえのある作品になったと思います。

 ただし、これは野島さんのせいではなく『監督の責任』です。

 野島さんは、あくまでもアニメは初めての方です。
 彼の言いたい内容を表現するには何枚(文字数)ぐらいが適切なのか、
 あらかじめきちんと伝えておくか、
 上がってきた原稿にリテイクをかけなければなりません。
 決定稿の責任は、すべて監督にあります。

 若林信さんは、この作品が初監督だそうです。
 だからそこまで気が回らなかったのか、
 あるいは野島伸司という名前に気後れしたのかはわかりませんが、
 はっきり言って、大チョンボです。


そしてみっつめ、これが最大の要因なのですが、『ミスキャスト』。

はっきり言って、
メインヒロイン四人では楠木ともりさん以外、
野島さんの脚本を演れるだけの実力がありません。

主役の相川さんは、まだ高校生。
別に若いからダメだということではありませんし、
『ちはやふる』の瀬戸さんみたいに、
回を追うごとに目覚ましい進歩を……と期待したのですが、
最後まで『ちょっとカンのいい高校生』のままでした。

あとの二人、斎藤さんと矢野さんは、
年齢こそ楠木さんより上だけれど、もろ、歌手・アイドル寄り。
テンプレに毛が生えた程度の芝居しかできてません。
ただ『それっぽい』だけで、
少なくとも僕の耳には、痛みもつらみも伝わってきませんでした。

  野島さんの脚本にこのキャスティングは、ないわ。

ただでさえ、前述のように文字数が多くて『タメ』の作りにくい作品です。
ゲストで入った実力派の役者さんたちも苦労していました。
それなのにメインを彼女たちに任せるのは、荷が重すぎました。

ですから正直、誰に対しても感情移入しづらかった、です。

それぞれが『痛み』や『やりきれなさ』を抱えているのはわかります。
だけどそれが全部、軽く感じられるんです。
それはそっちの話だよね、みたいに割り切れちゃう。

最後、アイが復活したときも「あそう、よかったね」みたいな。

せめて楠木さんをアイにあてていれば少しは違ったのでしょうが……
四人が会話していても全然引き込まれないし、
なんかもう作品全体が『他人事』みたくなっちゃっていました。

 これも、監督の大チョンボです。
 楠木さん含め、四人ともみんなSMEがらみのキャストですが、
 グループ会社なんだから、
 楠木さん以外はぜんぶ蹴っ飛ばしちまえばよかったんです。
 それをせず首を縦にふった段階で、
 この作品の失敗が決してしまったと言っても過言ではありません。


{/netabare}

おすすめ度としては、限りなくCに近いBランクです。

映像はすごく素晴らしいですし、
大切なことを伝えようともしてくれているのですが、
いかんせん、伝わりにくい、伝わらない。

ふつうに流して見てたら
  野島は結局なにが言いたかったんだ
みたいな感想しか出てこないだろうと思います。

いろんな伏線を投げっぱなしジャ-マンのまま話を畳んじゃったのも、
アニメなれした方にはマイナス要素かと。
もしも二期があれば、それは回復いたしますが……どうなんだろう?


ただ、レビューでは野島さんを非難する声が多いようですが、

     それは違うだろ、どう見ても監督責任じゃん。

初監督で経験不足だったのか周囲の圧力にびびったのか、
詳しいところはまったくわかりません。
だけど監督は、出来上がった作品が全てです。
  野島さんの世界を届けるだけの力量がまだ備わっていなかった
という評価は、避けることができないんじゃないかと。


これに懲りず、
野島さんにはこれからもアニメに挑戦して欲しいと思います。

  もうね、人のカタチすらしていない『マンガ映画』はうんざりなんです。

もちろん、アニメ専業の作家・脚本家さんのなかにも、
素晴らしい方がたくさんいらっしゃいます。
野島さんにも、時々でいいからその輪に加わってもらい、

  ジャパニメーションの発展に貢献していただきたいと、
  心から願う次第であります。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22

74.1 2 嫉妬で心理学なアニメランキング2位
理系が恋に落ちたので証明してみた。(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (348)
1594人が棚に入れました
研究に情熱をそそぐ、理系女子と理系男子がもし恋に落ちたら?彩玉大学に通う理系大学院生の才女、氷室菖蒲は同じ研究室の雪村心夜に告白する。当然その「好き」に論理的根拠なんてない!しかし、理工学専攻として、「論理的に好きを証明できなければ、好きとは言えないし、理系としても失格!」その信念をもとに、2人は研究室のメンバーを巻き込んで「恋」の定義に関する証明実験を始める!?デート実験、好きの構成要素の解明、心拍数計測実験、ムード値の計測……。個性的過ぎる愛すべき理系たちが「恋」を論理的に証明する笑いありキュンキュンありの理系ラブコメディ!

声優・キャラクター
内田雄馬、雨宮天、原奈津子、大森日雅、福島潤、置鮎龍太郎、麻倉もも
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

面倒な奴だなあ

理系が恋愛を証明しようってお話し。完全に羨ましいくらいのバカップル。
実験とか言っていちゃつきたいだけじゃね?
見せつけられるほうの身になってほしいと思わず言いたくなる作品。
これで付き合ってないとか言われたら、怒髪冠を衝くぞ。

氷室菖蒲がただただ可愛いと感じた。最終話のデレっぷりが最高にたまらない。その他でもずっと可愛い。ポカポカするところとか。雪村にくっついて離れようとしないとことか。

以下はとりとめのない自分の思いやらを書いた。若干愚痴っぽい。まさに心理的リアクタンスの塊。

雪村心夜は性欲に負けないとか言うわりには奏に触ったり、デリカシーない発言したりと真の?理系とは言えないかなと勝手に思った。真の?女性苦手理系は女性は年下であっても必ず「さん」をつけて名前を呼び、触らない喋れないやぞ。勿論、性欲に負けることはない。というかそんな環境にそもそも身を置いていない。

理系って言っても純粋な物理とか数学とかじゃなくて情報科学で実学よりなのか。実学よりの奴って数式が美しいとか言ってるイメージが湧かないのだが。
なんでもかんでも数式とか定理に当てはめるのって割と物理学の考え方だよなあ。数式よりも心理学の話多かったな。あれってあくまでそういう傾向の人が多いっていう話で誰しもに当てはまるわけじゃないから、数学や物理学からかけ離れている。雪村の理系度高いのか低いのか、それとも極限まで突き抜けた照れ隠しなのか。僕は照れ隠しだと思ってる。

調べたところ、情報科学もがっつり数学を使うらしい。実態はよく知らないけど、女性少ないと思う。
女性が多いのって化学、生物あたりじゃない?あとは医療系。
情報なんたらは工学部な気がする。工学部で女性が多いのは建築くらい(多いとは言っても文系の学部と比べるとたかが知れている)でほかの学科は男祭り。うんざりだ。
この研究室は女性のほうが多いなんて見てると辛い。何故こんな気持ちになってしまうのか?もしかして真の理系とは言えないからか?
自分自身は理系だけども、物理学特に力学があまり好きではない。数学とか化学はそれなりに好きだけども。大学レベルの数学とかちんぷんかんぷん。だから、虎輔みたいに研究よく分からないエロゲ大好きみたいな奴に多少感情移入。

理系だと素数山手線ゲームとかするのが定番なのかあ。知らんかった。ベルトラン=チェビシェフの定理を証明したの読むのが面倒。
フェルマーの最終定理まさかのかぐや姫説。証明できたワイルズはかぐや姫と結婚できるじゃん。

揚力ってベルヌーイの定理みたいに有力な説はあっても未だにきちんと証明されていない。つまり、今のところ何で飛行機が飛ぶのか謎である。そう考えると結構怖い。そう思いません?

クマさんが研究とかで使う定義の説明をしてくれる。それなりに分かりやすい。オキシトシンの説明のとこは麻倉ももになんてこと言わせてんだと素直に思った。{netabare}自分で乳首でもいじってオキシトシン分泌しとけ{/netabare}

小倉唯がこれまでと違ってお姉さんキャラクターを演じるなんて感慨深いものがあった。最初、あの特徴的な声が少し抑えられていてびっくり。

埼玉大学が協力してあげているようだ。良いところですね。うはうはな理系大学生は


OP
PARADOX 雨宮天
ED
チューリングラブ feat.Sou ナナヲアカリ
PARADOXのShow me love? 証明Now!ってフレーズは割とお気に入り。雨宮天の歌声とポップなメロディーもたまらん。
チューリングラブも元気いっぱいなEDで好き。
どちらも歌詞に証明が入っていてかなり作品に寄せている。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
ある日、彩玉大学に通う理系大学院生の才女、氷室菖蒲は雪村心夜に告白する。だが、恋愛経験のない二人は、互いが本当に好きなのか不安で仕方ない。そこで、「一般性のある好きの条件」を見つけ、互いの気持ちを判定することにした。同じ研究室の後輩・奏があきれる中、雪村は氷室に「壁ドン」「顎クイ」「袖クル」などをしながら、氷室の心拍数を計ることで、恋のトキメキを定量的に計測しようとするが…。


1. 理系が恋に落ちたので解析してみた。
ある日、彩玉大学に通う理系大学院生の才女、氷室菖蒲は雪村心夜に告白する。だが、恋愛経験のない二人は、互いが本当に好きなのか不安で仕方ない。そこで、「一般性のある好きの条件」を見つけ、互いの気持ちを判定することにした。同じ研究室の後輩・奏があきれる中、雪村は氷室に「壁ドン」「顎クイ」「袖クル」などをしながら、氷室の心拍数を計ることで、恋のトキメキを定量的に計測しようとするが…。

2. 理系が恋に落ちたので実験してみた。
相手のことを「好き」かどうか証明するため、至近距離から氷室の頭を撫でながら、心拍数を計測する雪村。それを見ていた同じ池田研の先輩・棘田は、「対照実験」の必要性を説く。つまり、雪村がドキドキしているのは、相手が氷室だからなのか、それとも女なら誰でも興奮してしまうのかを証明するため、雪村は奏や棘田の頭も撫でることに…。一方、氷室は愛情を込めた料理の方がおいしいことを証明しようと調理をするが…。

3. 理系が恋に落ちたのでデートの計画を立ててみた。
池田研の後輩・虎輔が、最愛の藍香に対して総額22万円以上を費やし、毎晩藍香を抱きしめて寝ていることを知った氷室は、自分が雪村にメモ帳くらいしかプレゼントをあげたことがなく、雪村を抱きしめて寝たこともないと動揺し、客観的には「好き」とは言えないのではと不安になる。延々と「好き」を数値的に議論してばかりの雪村と氷室に、奏は二人でデートに行くことを提案するが…。

4. 理系が恋に落ちたのでデートしてみた。
理系らしく白衣でデート実験を始めようとする雪村と氷室。デートの観察と記録役で見守っていた奏は、服を買うよう突っ込むしかなかった。二人は、心拍数計兼血圧計、体温計を装備しながら、スマホアプリで随時「相手にドキッとした回数」「嬉しくなった回数」「安らいだ気持ちになった回数」「もやもやした回数」などを記録することに。そこに、氷室をナンパする男が現れ…!?

5. 理系が恋に落ちたので会議してみた。
今日は池田研メンバーが集まり、研究経過を発表する日。藍香を言い訳に論文を読まなかった虎輔に、池田教授は筋肉を膨張させてペンを粉砕する。一方、雪村と氷室は、先日のデートの結果を共同発表することに。どの場面で瞬間最高心拍数を記録したかを発表しながら、恥ずかしさに悶える二人に対し、池田教授は…。さらに、実験データを増やそうと、雪村と虎輔、棘田と虎輔のペアでも、バイタルデータを計ることになったのだが…。

6. 理系が恋に落ちたのでキスしてみた。
棘田に、恋愛的行為の一般条件は「相手とキスしたいかどうか」が大きな要素ではないかと言われ、氷室にキスをしようとする雪村。しかし、分度器で首の角度を測るような作業的なキスを氷室は嫌がる。観覧車の中のような良いムードだったら、キスをするのもアリかもと気づいた氷室は、雪村とともにムードを数値化した「ムード値」の定義式を見出した。果たして、ムード値が最も高い場所とは?そして二人はキスできるのか…!?

7. 理系が恋に落ちたので飲み会してみた。
前期課程が終了し、池田研究室では、各自食べ物を持ち込んで打ち上げを行うことに。「素数山手線ゲーム」などで盛り上がる中、酔っ払った氷室は雪村についあることをしてしまう…。そして奏まで酔っ払ってしまい…。一方、前回の総当りのキス実験およびムードの数値化で、研究は大きく前進したが、さらに多くのデータを集めるため、雪村たちはおとぎ話の『白雪姫』『シンデレラ』『鶴の恩返し』などを参考にしようとするが…。

8. 理系が恋に落ちたので好きの証拠を集めてみた。
夏休みの勉強会で、沖縄で研究発表を行うことになった雪村たち。夏合宿まで一ヶ月を切ったのに、未だ研究テーマが決まらない虎輔に、池田教授は「恋愛ゲームのトゥルーエンドを一瞬で見つけるアルゴリズムの研究」を提案する。一方、雪村と氷室は、好きな相手と触れ合うことで分泌されるホルモン「オキシトシン」に着目。唾液に含まれる分泌量を調べることで、触れた相手が好きかを判定しようと考え、早速スキンシップを始めることに…。

9. 理系が恋に落ちたので沖縄合宿行ってみた。
いよいよ夏合宿当日。しかし機内では、周囲の目も気にせず、氷室と密着しながら、唾液の採取を行う雪村の姿があった。それを、漫画家山本は不気味な笑みを浮かべながら観察していた。沖縄のビーチで、真夏の太陽に照らされた水着姿の雪村と氷室は、早速密着実験を始めようとする。しかし、せっかくなので「二人の人間が密着する時、密着面積が最大となるような体位」を求めることになり…。

10. 理系が恋に落ちたので研究発表してみた。
リゾートホテルの部屋で、氷室が夕日に染まる海に見とれていると、そこに雪村が「昼間できなかったことを、今やらねばならない」と部屋に入ってきて…。翌日、いよいよ大勢の前で研究発表を行うことに。虎輔は、恋愛ビジュアルノベルゲームに関する発表を堂々と行うが、他の教授から「その研究は誰の役に立つのか」と突っ込まれる。一方、雪村は氷室が見ている事も知らず、発表前にパニック状態の奏を抱き締めるのだった。

11. 理系が恋に落ちたので喧嘩してみた。
無事に発表を終えた奏だったが、戻ってくると雪村と氷室が喧嘩をしていた。発表前の奏の緊張をほぐそうと、雪村は奏を抱き締めたのだが、氷室は「最近雪村と密着実験ができていないのに」との嫉妬心から、つい厳しい言葉で雪村を非難してしまう。それに対し、雪村も「俺達は別に付き合ってる訳でも無いだろうが」と返してしまい、傷心の氷室はその場から走り去ってしまうのだった。それを見た山本は怪しくニヤリと笑っていた…。

12. 君に恋ができる事を証明してみた。
氷室が雪村にプレゼントした眼鏡ケースはなぜか粉々に砕けていて、ショックでその場から逃げ出した氷室。棘田は、氷室が階段で転んだ際に壊れた可能性を指摘するが、雪村は眼鏡ケースの質量、材質、落下時の高さなどから衝撃値を推測し、何者かが人為的に破壊したと結論づける。ようやく夜明けの橋で、裸足でひとりうずくまる氷室を見つけた雪村。果たして二人は仲直りできるのか。そして、恋を証明できるのか…!?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

理系が文系に挑んだら、こんな素敵おもろいラブコメに(笑)

[文量→中盛り・内容→余談が本論系]

【総括】
ジャンルは、ラブコメ。ガチの理系男女が、互いに完全両思いのくせに、「好きとはなにか?」「私はあなたが好きなのか?」を理論立てて説明しようと奮闘する話。

頭が良いバカで、みんな素敵です(笑) OPも好きだな~。

かなり変わった設定なので、アニメをたくさん観てきた層にもウケそうな作品ですね♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ラブもコメも、きちんとレベルが高いな~。

序盤から中盤まではコメディ全開で長し、終盤にややシリアス、そして最終話は恋愛で思いっきり萌えさしてくる。

スゲェ良い最終回で、単話☆5をつけました!

実は氷室のキャラデザってあんまり好みじゃないんですが、それでもこれだけ萌えさせてくるなんてスゲェなと。

2期あったら、恋のライバル登場でしょうか? ヤキモチ焼く氷室と、逆走する雪村くんが、また観てみたいっすね♪
{/netabare}

【余談~ あなたは文系? 理系? ~】
{netabare}
文系(文学・史学・哲学・心理学 等)と理系(数学・科学・医学・工学 等)のどちらに自分が向いている(文系脳・理系脳)かは、色々な点検項目(俗説)がありますよね。

ネットで拾ったり、自分で考えたものもあります。皆さんは、文系、理系、どちらですか?


①怒った時、怒鳴るなら「文系」、黙るなら「理系」。

※文系は感情、理系は理論。例えば芸術家(文系)は灰皿とか投げるイメージです。でも、理系のヒトって、怒れば怒るほど静かになり、どうやったら相手を理詰めで追い込めるかを考えていて、逆に怖い気がしてます(笑)


②星の光は昔の光と聞いて、ロマンを感じるなら「文系」、何光年先だから何年前と計算するなら「理系」。

※文系はロマンチスト、理系はリアリストと言われますよね。小説のように、虚構の中で存分に遊べるなら、文系資質あり!(ってことは、アニメ好きには文系が多いのかな?)


③コミュ力が高い人は社会で成功すると言われた時、コミュ力とはそもそも何か、成功とは何を指すのかを考えるなら「文系」、なぜコミュ力が高いと社会で成功するかという理由を考えるなら「理系」。

※文系は概念(コンセプト)、理系は論理(ロジック)と言われます。言葉や考え方に定義をつけたがるのは文系のクセで、飲んで話をするとき、「そもそも優しいって何だろうね?」とか面倒くさいこと言い始めるのは、大抵文系です(笑) 個人的には、上司(社長や会長クラス)は文系、あとは理系ってチームの方が強い気がします。出来るか出来ないかはさておき、まずはコンセプトを打ち出すのが上の人で、それを実現させられる力があるのは理系。これが、「理系→理系」だと、小さな成功は安定的に掴めるけど、爆発的なヒットは生まれにくい。ただ、「理系→文系」「文系→文系」は、そもそも崩壊するので、やはり就職に有利なのは理系かなと思います。


④口喧嘩で不利な時、論点をずらそうとするなら「文系」、そのままなんとか挽回しようとするなら「理系」。

※文系は柔軟、理系は一本気と言われます。理系の人は考えるのは非常に得意ですが、考えたことを言葉にして伝えることが苦手、不器用な人も多い。一方文系は、わりとこだわりが少なく移り気な人が多いので、上手く話題を逸らします。より空気が読めると言っても良いかも。確かに、理系の人の方が頑固だったり粘り強かったりする人は多いように思います。


⑤結論が出ない時、それでも納得するなら「文系」、絶対に納得しないなら「理系」。

※これは④とも被るのですが、文系は答えの出ない(あるいは個人差がある)問題を考え、議論することが好きです。哲学なんて正にそうだし、美術などの芸術分野、文学の読解もそう。最終的には、「人には色々な考え方があるよね」で、全て解決(笑) そもそも、「ハッキリした答えなんてないだろうけど」から議論を始めるため、終着点が玉虫色でも気にならない。どちらかというと、議論をすること、その時間自体を有意義だと感じていることが多い。一方、理系にとっての議論は、「正しい答えを導き出すための手段」であるので、結論がでなければ、その議論自体が無意味なものになる。途中で議論を投げ出すのは、大体文系ですw っていうか、「とりあえず自分が納得できる解を導ければ」満足するから、文系は(笑)


⑥興味の対象を考えた時、人なら「文系」、物なら「理系」。

※(以下、サイトの引用)文系に分類される文学や歴史学、心理学などの学問は、基本的に“人”を対象としていまはす。人間関係や社会構造、経済、文化、芸術など、人間の活動が研究の中心になる学問が文系に含まれることが多いです。一方、理系に分類される数学や科学、医学などの学問は、主に“物”を対象とする学問となっています。人間を対象にしているように思える医学も、実際の仕事内容は非常に化学的(ケミカル)なもので、血液中の化学物質の含有量の変化などを手がかりに診断や治療を行っています。ですので、文系、理系のどちらを選ぶべきか迷うようなら、あなたが“人”と“物(自然現象)”のどちらに、より興味を持っているのかを参考にしてみるとよいでしょう。って、すごい的確だな~と思いました♪


こう考えていくと、雪村や氷室は、フルマークで理系でしょうね(笑) でも、挑んだテーマは「恋愛」という、感情的で、ロマンチックで、概念的で、人それぞれに異なる解がある、人間味ある「超文系」なテーマですから、そのギャップがここまで面白くさせるんでしょうね♪

さて、では私はというと、①「理系」②「理系」③「文系」④「理系」⑤「理系」⑥「文系」と、多分、「理系脳」なんだと思います、文学部なのに(笑) ゼミの教授にも、「君は情理ではなく論理で小説で読み解こうとするのが面白い」と言われたことがあります。

文系か理系かを考えた時、「遺伝的(先天的)要因」と「環境的(後天的)要因」があるのですが、私は多分、「遺伝的には理系」「環境的には文系」なのかな~と思います。つまり、「向いてるのは理系、好きなのは文系」なんでしょう。下手の横好き、と言っても良い(笑)

まあ、文系か理系かなんて、そもそも人類が生み出した勝手な区別なわけで、100%正確な識別方なんてない、、、っていう、論の締め方、ひっくり返し方が、すでに文系っぽい(笑)

私は昔から、「理屈で考え、感情で決断したい」と思って生活してきました。「なぜこうなるのか(理系)」を知らないまま決断するのは気持ち悪いし、だからといって、正しいことだけを常に選ぶのも気持ち悪い。時には、「間違っていると分かっても選びたい」し、むしろ、「間違っていると分かった上で選びたい」こともあります。

だからあにこれレビューも、基本的には、良し悪しは出来るだけ(といっても限界はあるけど)論理的に書き、その上で、好き嫌い(評価)を述べたいと思ってます。まあ普段、そんなこと意識してるわけじゃなく、もはや、「クセ」ですけどね(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
頭良いバカ二人(笑) 公式はともかく、バカみたいなラブコメで楽しい♪

2話目 ☆4
そりゃ、Cの実験はしなきゃならんだろ。そりゃ、うちらみたく日本文学専攻は例外として、優秀な論文には英語のやつが多いだろうしね。今日も元気にあの二人はクレイジーだったな~(笑)

3話目 ☆3
AKB~↗(笑) 早く結婚しろ(笑) まあ、ギャルゲのデートといえば、遊園地は定番だよな。キャラによって乗り物選べば良いだけだし(笑) 遊園地に誘うとこ、良いね♪

4話目 ☆4
いちいち服を誉めるのは、一般的か? 連打(笑) 観点(笑) いつプレゼン試料作った?(笑) どんだけ好きなんだよ(笑) ただのビビり(笑) この二人、可愛いな(笑) それは、エロゲ(笑)

5話目 ☆3
先生、強キャラ。トラウマ、いじられまくり(笑)

6話目 ☆4
ムード値の公式は、少し納得してしまった(笑) 泣くぐらいなら実験するなや(笑) 池田研はヤバイ(笑)

7話目 ☆4
酔っぱらい(笑) シンデレラ、DNA捜査(笑)

8話目 ☆3
確かに、難しいことを簡単に説明できる人が、本当に頭良い人だよな。オキシトシン喋りすぎ(笑) この映像を観たくなる(笑) 漫画家(文系)とのタッグ。

9話目 ☆3
水着回。ナイスカップルやな(笑)

10話目 ☆4
不真面目なことを真面目に、熱い話だった。プレゼンのやりとりが面白い!

11話目 ☆3
正論がいつでも正しいわけじゃないしね。でも今は、雪村君とめっちゃ仲直りしたい(笑) めっちゃ乙女やんw 徹底的な仲直りて(笑)

12話目 ☆5
そんなのはどうでも良い(笑) 添削してる(笑) 素敵すぎる、ムード値の伏線回収(笑) 素敵なリベンジ(笑) 粘膜接触行為、強制猥褻罪(笑) 氷室のちょこちょこ、可愛いな(笑) 貧弱(笑) もう一回キスしたい(笑) ファーストキスのダメだし(笑) メガネケースのラストも、余韻があって良し。満点!
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

理系あるある早く言いたい

原作未読


渋谷デートについて一言!

「そのまま東急百貨店本店を左手方面に向かい路地に迷いこめばOK!」


第4話あたりできつくなってきました。
遡ることあらすじ。好きになったので好意を定義し証明しようとするおバカな話。理由は理系だから。

共通のコミュニティで通じる“あるある”を飲み屋で悪ノリして大喜利大会始めるのに似てます。飲み放題の上限、二時間くらいでガスが切れることでしょう。
“あるある”繋がりでRGワンマン2Hを想像してみよう。もはや執行猶予なしの懲役2時間です。

「大喜利である」「RGライブである」仮説は証明できませんよ。だっておいら文系だもん。
ただし、つまんない理由は証明できるかもしれません。文系だけど。


ということでさっそく“ラブ”について。タイトルに“恋”使ってますんでね。
ラブストーリーとラブコメディ等“ラブ”が絡むネタで登場人物の心情への共感は肝です。ただこの作品は土台からしてそこで勝負してません。あくまでコミュニティで通じる“あるある”への共感となるわけで似て非なるもの。

 「惚れてまうやろ~」

な行動やセリフは残念ながらありません。ただし、

 「あ、それあるあるだわ」

な行動やセリフは満載です。

そうなると“ラブ”度数は一段下がってキャラの見た目勝負に移ります。かわいいとかかっこいいとかそんなとこ。イケボなんかも含んどきます。このへんは私専門外。
仮に見た目勝負も降りることになっちゃえばラブ度数をさらにもう一段下げて、

 笑えるか?

ギャグ振りしてればラブコメディの範疇には収まるでしょう。で、この作品ここがいけませんでした。
タイプ的に二つの方向性を辿ることができたと思うのですが…


■方向性其の一 ストイックに

中途半端なところで二人ともデレちゃうので流れが止まるんですよ。二人とも辛抱が足りません。
実験→失敗の途方もない繰り返しが理系の真骨頂でしょう。ストイックであればあるほどそこに常識とのギャップが生まれて笑いが生じるのに。せっかく“理系”という万人共有可能なパブリックイメージのある素材なのに活かせてないです。
“○○の定理”が意味する上澄み部分をかすめるに留まっていたため、結局のところ内輪の“あるある”的面白さの範囲を超えないのです。
内輪ウケも最初は仲間内の強固な結束を生みますが、持続可能か?と問われれば疑問符がつきます。{netabare}飽きがくるから、漫画家投入したり水着回でお茶濁してたでしょう?{/netabare}


■方向性其の二 名脇役を投入

本人たちの“ラブ”への向きあい方が無茶苦茶(笑)つまりラブポンコツで戦力として使えない分、ツッコミ役や道化役、狂言回し役が周囲にいないとアウト!
「いいからとっととくっつけよ」な視聴者の思いをかわして騙して目くらましてくれるほどの熱量が舞台役者には必要です。

同じ研究室の奏・棘田・虎輔らが主役の二人(雪村・氷室)にツッコめてません。操縦できてないと言い換えてもOK!マッチョ教授も役不足。みんな観察者もしくは並走する伴走者どまりなのです。福島潤の無駄使いですね。

{netabare}藤原書記と石上会計が仕事をしない『かぐや様は告らせたい』みたいなもんでしょうか。{/netabare}



ふるいにかけてったら、どうやら自分のふるいの目が粗かったようで全部こぼれ落ちちゃいました、という私の結果です。

1段階  ラブでないのでキャラへの共感に薄い
2段階  見た目勝負は自分にはノーカン。皆さんいかがでしょうか?
3段階-1 ズレや違和感で生じる“笑い”ではなく内輪ウケなネタ
3段階-2 ツッコミ不在。狂言回しの不在。

別に素数山手線ゲームで盛り上がってもらって結構ですし、理系をアゲてるように見えてディスってるのもおもろいんですけど、きっちり主人公カップルを転がして欲しかったですね。
理系とか関係なく飲み会で盛り上がった“あるある”ネタもラストオーダー後のロスタイムいれて3時間弱が限度ということだったのでしょう。

{netabare}第7話がほぼ限界でした。9話で漫画家投入。10話で水着回ですもんね。賞味期限切れです。{/netabare}




★とどめかも

三島由紀夫VS東大全共闘の公開討論の映像見たことあります?
立派な方を数多く輩出されてる最高学府ですが、むしろ鳩山由○夫がここ出身だったなという事実に納得できる映像になってます。
で、ここの学生たちのコミュニケーションの特徴が、

・意味不明な文言をぶつけて相手が言い淀んだらこっちの勝ち
・「ソースよろ」をぶつけ続けて相手が回答に窮したらこっちの勝ち

古代ギリシャにソフィストと呼ばれる人達がおりまして、
真理の探究よりも、いかに相手を論破するかということに力を注いだので、詭弁に陥る傾向が強かったという程度の低い連中です。国も傾きましたね。
わざと

 “コミュニケーション不全”

を起こしてマウントを取る行為。イラッとくるでしょ。主人公男にその気(け)があったのですよ。

{netabare}飛行機の中でイチャつこうとしたのを止められて「なぜだ?」でその証明を相手に求めてみたり。{/netabare}


コミュニケーションの究極(と私が思ってる)恋愛行為と、コミュニケーション不全を狙ったかのような主人公らの行動が水と油に見えました。


ここから見えてきたこと。
ラブ要素を一切廃してみればこのジレンマも味あわずに済んだことでしょう。つまり“あるある”だけ楽しむという本作王道の堪能方法。


彼ら見てたら、作中では悪く描かれていたナンパ小僧のほうがまだ健全だと思いましたよ。拙いだけで女性に対しては一生懸命でしたもん。



※ネタバレ所感

■最終話について

{netabare}名探偵の推理が始まり犯人をあてるも「○○しかいない」の根拠が薄弱というかそれ憶測。そこ理系放棄したらだめじゃん。
で最後は気持ちが大事!みたいな。徹頭徹尾ロジカルお化けだったら面白くなっただろうに。{/netabare}



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.03.28 初稿
2020.10.13 修正

投稿 : 2024/06/01
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