少年時代で仲間なおすすめアニメランキング 2

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早速見ていきましょう!

79.4 1 少年時代で仲間なアニメランキング1位
機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争(OVA)

1989年3月25日
★★★★☆ 3.9 (770)
3580人が棚に入れました
『機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争』は、ガンダムシリーズの1989年製作のOVA作品。一年戦争末期、地球連邦軍が新型ガンダムを開発しているという情報を掴んだジオン公国軍の特殊部隊「サイクロプス」は、機体を奪取すべく北極の連邦軍基地を襲撃する。しかし作戦は失敗、目標物は宇宙へと飛び立ってしまう。
その後、偶然入手した情報により、新型ガンダムが中立コロニーのサイド6に運び込まれていると知ったジオン軍はサイクロプス隊をサイド6に送り込み、再び新型ガンダムの奪取の任務に就かせるルビコン計画を発動するのだった…。
サイド6のリボーコロニーに住む小学生アルフレッド・イズルハ(アル)とサイド6に潜入したサイクロプス隊の新兵バーナード・ワイズマン(バーニィ)を軸に物語りは展開する。

声優・キャラクター
浪川大輔、辻谷耕史、林原めぐみ、鈴木健、丸尾知子、吉田小南美、秋元羊介、島田敏、島香裕、稲葉実、増岡弘、折笠愛、榊原良子
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ガンダム初心者でも大丈夫でした

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。全6話。
 ファーストガンダムは雰囲気を知っている程度です。連邦とジオンが戦争をしていたとか、一部のキャラクターの名前とか、本当にその程度。設定に不明な部分はもちろんありましたが、それが大きな阻害要因にはなりませんでした。むしろ、そのおかげで謎の描写も割り切ることができて、物語にどっぷり浸かれたのかもしれません。もちろん知っていれば別の楽しみ方があったのでしょうけどね。

 全6話の構成ですが、序盤中盤終盤とメリハリがあるので、連続した1本の2時間作品である必要もなかったのだと感じました。
 この構成のおかげで価値が出たポイントの一つとして、サブタイトルがあると思います。第1話のサブタイトルは「戦場までは何マイル?」、そして、第6話のサブタイトルは「ポケットの中の戦争」です。途中のタイトルは「戦」の文字が入っておらず、各話の場面を描いたものだと思われますが、最初と最後だけは「戦」に関連させた主人公アルの精神性を示しているようで、とても印象に残りました。

 終盤は、自分の感情処理に追われて、あまり描写に注目することが出来なかったのですが、この作品をどう見るかという方向性はオープニングで既に定まっていました。オープニングだけでここまで見方が定まる作品は珍しいので、その辺について少しだけ述べておきます。


全体構造:{netabare}
 オープニングは奇襲から始まります。最初にインパクトを持ってくる作品というのは、実写映画も含めて結構多いですよね。これは視聴者を飽きさせない工夫でもあるのですが、ここの構造でその後の展開の骨子を作るという狙いもあります。この作品で提示されたのは「奇襲=失敗+犠牲」でした。

 中盤、再度奇襲が計画されます。決行直前に視聴者に与えられたキーワードは、「クリスマス」「シドニー」「夏」でした。この矛盾した言葉によって強烈に嫌な予感を感じました。敵兵士によってご丁寧に解説が加えられた時点で予感はほぼ確信に。結果、予感が実現し「奇襲=失敗+犠牲」という構造が繰り返されることになりました。
 終盤、バーニィは一人での奇襲の実行を計画します。単騎では成功の可能性がほぼ見えませんでした。同じ構造が繰り返される予感に再度襲われ、私のメンタルはここをピークにしてエンディングまで高止まり状態でした。
 一番きつかったのは、アルとバーニィのケンカシーンですかね。エンディングにおいて、アルが二人の友人に慰められるシーンもきつかったですが、そのシーンが長く続く感じですね。子供の無邪気さと残酷さが本当に辛かった。あまり先読みし過ぎなければ幾分楽だったとは思うのですが、こればっかりは性分なんで仕方ないですね。
 アイキャッチも序盤中盤終盤と全く違う印象でした。特に5・6話はアイキャッチにもダメージを受ける始末。サブタイトルと同じく、戦争に対する無知から現実への転換を見てしまいました。同じアイキャッチのはずなんですけどね。
 まぁ個人的な感情はともかく、三段階で繰り返される構造美はあったと思います。この構造美が感情を揺さぶったのも間違いありません。{/netabare}


キャラクター:{netabare}
 この作品は、キャラクターに注目すべき作品だと思うのですが、これを意識させてくれるきっかけのシーンも、オープニング直後にありました。
 それはアルのお父さんが登場するシーンです。このシーンではなかなかお父さんの顔が写らない。早く写してよと思うのですが、ひたすら手元で遊ぶ落ち着きのないアルの所作が写るのみです。そのうちアルの成績に会話が移って、お父さんのやさしさを垣間見れるのですが、アルのお願いの直後に厳格なお父さんの顔が唐突に写ります。つまり、会話から想像するイメージと実際のイメージがかなり違う。顔を早々に写していたら、表情の変化しか描けません。この特異なカメラワークからも、「キャラクターに注目」というメッセージをもらった気がしました。

 そうは言っても、個々のキャラクターは結構ステレオタイプに描かれている。バーニィの上官に当たる3人の人物は、女・酒・煙草と「大人の男、三種の神器」を携えています。翻って、アルとバーニィは稚拙なウソを繰り返す子供感が徹底的に繰り返されます。大人と子供の対比構造がしっかりしている。アルとバーニィの成長も嘘において描かれますからね。嘘の付き方とか、嘘の内容とか。この作品は、アルとバーニィの成長譚が中心に据えられていたと見ていいと思います。

 で、クリス。まごうことなきヒロインポジションですが、大人と子供の対比に加えられるのは結構終盤なんですよね。序中盤はやさしいお姉さんくらいにしか描かれていなくて、終盤に突如として強い大人感をアピールしてきます。
 この描き方からは2つの狙いが見て取れました。一つ目は、アルとバーニィの成長譚であることを視聴者に理解してもらうため。二つ目は、バーニィとクリスを大人と子供で対比させたくなかったため。どっちかなぁと悩んでいたのですが、おそらく両方ですね。
 前者の狙いは、もちろん作品のテーマを明確にするためです。クリスの主張が強くなり過ぎないようするためには、彼女のキャラクターの固定化を遅らせる必要がありました。クリスはストーリー上は超重要キャラクターですが、テーマ上の重要性は高くなかったと思います。成長も描かれませんからね。
 後者の狙いは、バーニィとクリスの恋愛を前面に出すためです。大人と子供で早々に対比させては恋愛感が乏しくなって、違和感が残ってしまいますからね。

 最後に。どうでもいいことなんですけど、日常風景を写すために同じカットを使っていますよね。3回だったかな?同じ街並みを写していたと思います。そこで、カフェかお店か分からないのですが、おじさんが出てきていたと思ったんですけど、最後は出てこなかったですよね?あのおじさん亡くなっちゃったんですかねぇ。日常が壊れる描写は、がれきの捜索シーンがあるんですけど、それ以上におじさんがいないのがズシンと来ました。いないと思うと突然、日常の全てを背負っていたかのような重量を感じてしまいました。見間違いだといいんですけど。せめて怪我くらいで済んでいれば。。。{/netabare}


 ガンダム作品の宿命としてか、戦闘シーンを描かなければいけないという制約はあると思います。ただ、それを感じさせないほどの卓越した構成力とキャラクター描写で、非常に楽しめました。特に上で述べたクリスの描き方は、非常に興味深かったです。

対象年齢等:
 やや分かりづらいのですが、思春期以上ですかね。恋愛要素もありまし。
 必ずしもガンダムファン向けってわけではないと思います。ガンダムという冠を気にせずに、多くの人に見て欲しいです。大人にもおすすめです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

戦争の実感

中立地帯で生活しているからなのだろうか、本当に純粋にモビルスーツへのあこがれ・好奇心、また戦争に対するエンターテイメントくらいにしか思えない主人公アル。人が死ぬことは頭ではわかっていてもリアルを知らないから実感が全くわかない。
親や教師には怒られ、退屈なテストや宿題・父親のいない生活・同級生の女の子に対する負の感情もあって戦争が起きて日常をぶっ壊してほしいくらいに思っている。

コロニーに侵入して内部の人間に成りすまそうとするジオン軍の兵士バーニィと出会ってから物語が動き出す。
ジオンの階級章をもらって彼らの偵察を手伝うことに。ジオン側としては任務としてやっていることだけどアルにとってはワクワクする楽しい遊びみたいなもの。危険だと理解はしても行動が伴わない。

急に勃発した戦闘で粉々に破壊される建物、銃撃であっさり死ぬ人間を目の当たりにして自分がしてきたことへの罪悪感や戦争の凄惨さを実感することになる。
{netabare}しかも、クリスが連邦側のモビルスーツを操縦してバーニィを殺してしまうところを目撃してしまう。相当な衝撃。核攻撃が未然に防がれたことを知って戦う必要なんかないことをアルは悟ってが、バーニィは死に場所を求めて戦闘しているようなものだし、止めるのは困難。仮に伝えることができても戦闘回避できなかったと思う。あれだけ逃げるのは卑怯だなんて言ってたのになあ。{/netabare}

最終話ラストで{netabare}泣いているアルとまた戦争あるよと謎の励ましを送る同級生が対照的で{/netabare}印象的。

ガンダムシリーズの中では割と好きな作品だなと感じた。ポケットの中とあるように些細な出来事なんだろうけど、脚本の意図というか主題がはっきりしている感じがあって良い。


OP
いつか空に届いて 椎名恵
ED
遠い記憶 椎名恵
作詞・作曲は全て椎名恵。伸びやかなOPとは対照的にノスタルジックな雰囲気溢れるED。心の琴線に触れちゃいます。涙出そう。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
「機動戦士ガンダム」初のOVA作品。一年戦争末期、サイド6に新型モビルスーツ・NT-1アレックスが存在することを察知したジオン軍は、サイクロプス隊に機体の奪取か破壊を命じる。新米兵士バーニィは、コロニーで暮らす少年アルやクリスと知り合い心を通わせるが、物語は悲劇的な結末を迎える。


1. 戦場までは何マイル?
宇宙世紀0079年12月、ジオン軍のサイクロプス隊は連邦軍の新型モビルスーツ「NT-1アレックス」を奪取するため北極基地を襲撃。連邦軍はアレックスをシャトルに乗せて打ち上げ、サイド6に隠す。サイド6で暮らす少年アルは、偶然アレックスが積まれたコンテナをビデオカメラに収める。

2. 茶色の瞳に映るもの
アルはコロニーに侵入して撃墜されたザクを発見し、パイロットのバーニィと知り合う。何も知らないアルは、自分が撮影したコンテナのビデオと引き替えにバーニィからジオンの階級章をもらって大喜び。バーニィはグラナダ基地に帰還し、サイクロプス隊に転属となり、再びサイド6へ向かう。

3. 虹の果てには?
バーニィの姿を発見したアルは、彼を追跡してサイクロプス隊のアジトを突き止めた。サイクロプス隊の隊長シュタイナーは、アルを仲間にするのが安全だと判断し、彼に標章を与える。アルの見張りを命じられたバーニィは、アレックスのテストパイロットのクリスと知り合い、2人は互いの素性を知らぬまま恋心を抱く。

4. 河を渡って木立を抜けて
シュタイナーは自分たちがオトリであり、サイド6への核攻撃が迫っていることを知らされる。一方、アルはバーニィに手柄を立ててもらおうとアレックスの隠し場所を突き止め、サイクロプス隊はアレックスの奪取・破壊を目指す「ルビコン作戦」を開始する。

5. 嘘だと言ってよ、バーニィ
「ルビコン作戦」は失敗に終わり、サイクロプス隊は全滅。ただひとり生き残ったバーニィは、アルにコロニーへの核攻撃が迫っていることを伝えて、コロニーから脱出しようとする。だが、アルやクリスのためにもアレックスを破壊して核攻撃を中止させようと思い直す。

6. ポケットの中の戦争
バーニィはアルの助けを借りてザクを修理し、アレックスと戦う準備を進める。作戦当日、サイド6に向かっていたジオンの艦隊が連邦軍に降伏したことを知ったアルは、バーニィに戦う必要が無くなったことを報せようとするが、すでにバーニィは出撃した後だった。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

戦争を知らない無邪気な子供

戦争もなくモビルスーツもない平和な中立コロニー。
子供たちはもちろん戦争の悲惨さなんて知らない。
モビルスーツやパイロットをかっこいいヒーローのように憧れている。

物語は、そんな平和な場所が突如戦場となる。
戦闘で街も破壊され犠牲者もでている。
でも、子供たちは凄いもの見たと喜んでいる。薬莢を集めている。
子供たちにとって武器は、まるでポケットの中のおもちゃと同じだ。

子供にとって、戦争は敵に勝ったか負けたか。
勝つとはどういうことか。それは、相手を殺すこと。
負けるとはどういうことか。それは、自分が死ぬこと。
でも、子供にはそれが分からない。
そんな子供がどんどん戦争の悲惨さに巻き込まれていく。
そして、自分の身近な人が巻き込まれて初めて事の重大さに気づく。


戦争の悲惨さを伝える難しさがよくわかる作品です。
悲惨さをちゃんと伝えられれば、今頃歴史は繰り返すことなく平和です。
でも、本当の悲惨さって、自分がまきこまれて初めて気づく部分は多いです。
これは、物語の中だけの話ではなく、現実もそうです。
例えば、三国志のような過去の物語を楽しみ、戦国武将ゲームを楽しむ。
戦闘機や戦艦のプラモデルに熱中し、モデルガンを集めサバイバルゲームを楽しむ。
未来のロボットや宇宙戦艦に憧れる。
全て戦争の話や道具なのにすっかり娯楽になっています。
もし、自分が実際に戦争にまきこまれて手足の1本でも吹き飛ばされていたら…。
それらを娯楽として楽しむことはできないでしょう。
やはり、どことなくよそ事のように感じてしまっています。
戦争の道具は、人類の英知の結晶でもありますから、憧れるのは仕方ないことです。
でも、そんな状態で、戦争の悲惨さなんて伝えられないんじゃないかって思います。
難しい問題だと言うことがよく分かりました。
それをラストシーンがよく物語っていると思います。


「ポケットの中の戦争」このサブタイトルは、とてもすばらしいと思います。
このサブタイトルだけで、涙がでてきそうになります。

この物語の無邪気な子供にとっては、戦争はまるでロボットヒーロー対戦です。
それは、いつも持ち歩いている「ポケットの中のおもちゃ」と同じです。

この物語は、一人の子供が戦争の片隅で体験した1つのドラマです。
でも、その子にとっては、とても大きな出来事だったのです。
しかし、その子以外は事の顛末を知りませんし、その子も周りに語りません。
静かに自分の「心のポケットにしまった戦争」なのです。

そして、このドラマは、戦域の中では、ほんの一点にすぎません。
戦史の中では、ほんの一瞬の出来事でしかありません。
それは、まるで「ポケットの中に入る程度の些細な事」でしかなかったのです。

いろいろ解釈ができるタイトルです。
しかし、この「ポケット」と言う子供を連想させる響き。
それは、子供が戦争に巻き込まれていると言う事実の暗喩です。
どんな解釈であっても、とても切ない気持ちになることには変わりありません。


この作品に出会ったきっかけは友人でした。
「ガンダムを知らなくても、これだけは読んでおけ。」と進めてきたのが小説版。
描写がすばらしく、確かにガンダムを知らなくても面白かったです。
その後、アニメを観ましたが、その面白さには変わりないと思いました。
なお、小説の後にアニメを観ると最後だけ「あれっ」って思います。
最後が若干異なっているのです。
自分としては、どちらの最後もありかなと思っています。

小説版では気にならなかったところが、映像にすると気になるところもありました。
結構、脚本が甘いなって思うところがちらほらあります。
また、小説版は、物語としては終始、重い感じが結構出ていました。
一方、アニメでは、音楽は軽快、演出はあっさり気味のため、軽く感じられました。
もしこれが戦争を軽く考えていた子供の心理描写にあわせたものだったとしたら…。
演出家はかなりの手練れです。

この作品は、子供目線で戦争を描いている貴重な作品です。
いろいろ考えさせられることも多く名作と言えるのではないでしょうか。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

77.4 2 少年時代で仲間なアニメランキング2位
MAJOR 第1シリーズ-メジャー(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (687)
4607人が棚に入れました
主人公本田吾郎の夢は、おとさん・本田茂治のようなプロ野球選手になること。茂治は横浜マリンスターズ(アニメでは横浜ブルーオーシャンズ)の一軍半のピッチャーだったが、怪我に泣かされ思うような活躍が出来ず引退を考えていた。茂治を信じる吾郎のためチームメイト茂野の助言もあり打者に転向し、代打の切り札とまで言われるようになる。
そんな中、メジャーリーグの超大物ピッチャージョー・ギブソンが東京シャイアンズのピッチャーとして来日。茂治はギブソンの160km/hを見事バックスクリーンへと運ぶ。だが次の打席、デッドボール(158km/hの球)が茂治の頭を直撃した。
軽傷と思われ試合は続行されたが、翌朝、茂治は自宅で倒れ死亡する。ギブソンは、葬式の前に病院へ駆けつけ吾郎に会い、茂治を自分と対等の存在と認める。吾郎を保険金目的のため引き取ろうとする伯父夫婦に対し、茂治と婚約していた桃子は吾郎を引き取り育てることを決意する。

声優・キャラクター
くまいもとこ、子安武人、日髙のり子、野田順子、緒乃冬華、咲野俊介、落合弘治、笹本優子、釘宮理恵、笹島かほる、石井隆夫、木内レイコ、青山桐子、伊藤亜矢子、恒松あゆみ、飯島美春、遠藤久美子、はなわ

KEIMA さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

【 メジャー 1st season 】

俺の中のスポコンアニメーションの堂々たる第2位のアニメーションが、「メジャー」だ。☆★☆彡

メジャーはシリーズ6作の超大作だが、吾郎がちびっ子の頃から物語が
スタートして、メジャーリーガーになるまでの軌跡が描かれている。
ファーストシーズンは少年野球時代が描かれていて、吾郎が本田姓を名乗っている。

このアニメーションの面白いところは、日本の野球アニメーションの殆どが
重きを置く「甲子園」の存在が、極めて軽いところにある。既に少年時代の吾郎は、
ギブソンとの出逢いによって、遥か遠くの異国のメジャーリーグを夢見ている。
その設定が、非常に独特で面白い。

吾郎というキャラクターは、同性からも異性からも圧倒的に愛される性格だと俺は思う。
馬鹿を通り越して、超絶馬鹿に野球を愛している。
こういうキャラクターは、俺は大好きだ。こんなキャラクターが、愛されないはずがない。

少年野球とはいえ、吾郎の野球を愛する気持ちが、奇跡を起こす。
人間はどんなに辛い事でも、好きならば必ず続けられる。
勉強、スポーツ、仕事、人間は好きなものは、そう簡単には諦めたりしないが、
他人から押し付けられた好きは、長くは続かない。

俺の業界にも、小学校5年生の頃に既にプログラマーになろうと決意して、
高校生の頃にはオブジェクト指向を完全に理解し、C++を自由に扱っていたという
新人が入って来ることがあるが、そういう若い奴と対峙すると、本当に胸が熱くなる。

きっとこのアニメーションは、すべての人に愛される、そんなアニメーションだと俺は思うよ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

くろにくる、クロニクル

この作品は本田吾郎という一人の野球少年の半生を描いた作品です。

吾郎が保育園の頃から大人になるまで追っていきます。
小さな頃からプロ野球選手のおとさんに憧れて野球が好きになった吾郎。
意地っ張りで無鉄砲で、だけどそれだけまっすぐに野球へ向かっていく彼はとてもかっこいいです。
観れば観るほど吾郎が好きなっていきます。
彼の投げるボールに驚く相手チームを観ると「どうだこの野郎!」と
なんだかこっちまでも嬉しくなってしまいます(笑)

野球を通して描かれる友達や家族も見事なものです。
観ればわかりますが吾郎は複雑な家庭事情を抱えていますから。


物語は大きく分けて3つでしょうか。
小学生編、中三から高校生編、目指せプロ編

僕はやっぱり小学生編が一番好きです。
あの頃の吾郎の声優さんの声を聞くだけで涙腺にじわっときます。
どうしてなんでしょうね(笑) ホントそれくらい思い入れがあります。


本田吾郎にも悪いとこはあります。
でもそれも全部ひっくるめて僕は彼がとっても好きです。
大切なものがたくさん詰まった作品です。


{netabare}

僕が一番好きなシーンは本田がアメリカで負けて誰にも告げずに
日本に帰ってきたときに今まで関わってきたみんなが野球したとこ見ながら
幼少の自分に「なあ、なんでお前野球やってんだ?」と聞いて
「そんなの楽しいからに決まってんじゃん!」的なことを言いかえすとこ。
そのときたくさん込み上げてきましたね。まさにbeyond descriptionでした。


{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

オキシドール大魔神 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

さよならは言わない

まずOPについて。曲は名曲、映像もなかなか。「ガラクタの山から」の部分で、暴投した後の桃子の動作が可愛い。ラストスパートで吾郎による三振祭りと長打も良い。歌詞テロップの出し方も秀逸。
本編は原作をほぼ再現するどころか、改良まで加えてくれた。例としては、決戦前夜。原作だと横浜リトル戦終盤で、あんなことがあったんだとちらっと回想を挟むだけだが、その回想を掘り下げて時系列順にすることによって、vs横浜リトルへの溜めができたし、涼子との後腐れもその時点でなくなった。まさしく改良。「追いつけ!追い越せ」のラストの三船リトルと横浜リトルがかっこいい。最終話での、心絵を挿入歌としての1期ダイジェストとフリーバッティングも良かった。特に「心よ」のところの、吾郎と清水のシーンが好き。AパートとBパートの間に挟まれる絵も、アナログで良かった。
声優は、正直知らない人の方が多かったが、メイン級の声優がハマっていたので高評価。少年役のくまいもとこはハマっていたし、釘宮はツンデレやロリの少女だけでなく、少年役も十分上手い。前原の声優はよく知らないが、キャラの声に合っているナイスキャストだった。
BGMも良いし、EDも前期後期共に曲も映像も及第点。かなり恵まれたアニメ化だった。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
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