怖いでライバルなおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの怖いでライバルな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月07日の時点で一番の怖いでライバルなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

62.7 1 怖いでライバルなアニメランキング1位
青春×機関銃(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (401)
2426人が棚に入れました
ある出来事から、半ば無理やりサバイバルゲームを始めることとなった女子高生・立花蛍。

ホストとエロマンガ家という個性たっぷりな仲間に囲まれ、仕方なくプレイしつつも、いつの間にかサバゲーの魅力にハマっていって、とうとう大きな大会を目指すことに…。

声優・キャラクター
小松未可子、前野智昭、松岡禎丞、興津和幸、喜多村英梨、堀江由衣
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

リアルでサバゲーやってるかどうかが評価の分かれ目かな?

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
「さばげぶ」「うぽって」「ステラC3部」等に比べれば「サバイバルゲームを見せよう」という意気込みは感じられました。が、それだけに色々と荒い部分や(サバゲー経験者に)配慮が足りない部分が目立ち、かえって反感を買ってしまった気がします。

私はサバゲーそのものへの愛着はないけれど、自分が好きなものを雑に扱われて不快になる気持ちは分かるかな。

とはいえ、個人的には「キャラもの」として視聴しました。男性キャラと男装キャラしかほぼ出ないので、萌えはなかったし、ややBL感もあったけど、普通に楽しめる作品でしたよ♪

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
第1話での、松岡の決めセリフ。(サバゲーとは)「実弾じゃないってだけで、本物のスリルが味わえる」って、実弾かどうかがスリル(恐怖)の根元だと思いますが……。あと、「ホストで鍛えられた動体視力で弾をかわす」って、ホストで鍛えられるのは動体視力ではなく、洞察力だと思いますが……。

と、1話の段階では、「なんだこれ?」と思っていました。でも、中盤以降は良かったです。

TGC冒頭、緑を前にキョドる松岡と、それを庇う雪村。腐の雰囲気はしますけど、良いシーンだったと思います。てか、前野さん、演技上手いね! あそこまで、「リアルにキョドる」シーンって、アニメじゃあんまり記憶にないかも。多分あれで、松岡も雪村も、女子人気急上昇したはずw それから、立花のことで、雪村が松岡を殴るシーンは良かったです。あと、雪村が立花に真実を告げる時の葛藤。あの一連の流れで、私も雪村ファンになりました(笑) それに、松岡vs立花 戦の挿入歌の「ロッカー」は、作風や場面にあった良い曲だったな~♪

ちなみに私は、リアルでサバゲーしたこともないし、知識もほとんどないです。そんな私からみて、過去のサバゲーアニメよりは、サバゲーを魅せようという意識は感じた気がしました。

結論として、まずまず楽しめました。でもそれは、「男装アニメ(というより、キャラもの)」としての側面が大きかったです(汗) 立花も、ちょっとウザいけど可愛いさもあったし、正宗も雪村もキャラたっていました。ああいう、「普段はチャラいけど、実は熱血、でも弱さもある(松岡)」「インドア派の不健康不思議キャラだけど、友情に厚く、好きな相手には優しさを見せる(雪村)」は、いわゆる「ギャップ萌え」キャラとして、女子に人気が出るのかな?

トラウマを抱えた人物が、仲間との絆を深める中でトラウマを乗り越えていくのはアニメとして王道の展開ですね。ですが、この「青春」は、そのトラウマを直接的に(緑を倒すことで)乗り越えるのではなく、間接的(松岡が根本的に成長することで)乗り越えていくっていうのが良かったです。

しかし、表題にもあるように、それは私がリアルでサバゲーやってないからかもしれませんね。

実際、本当にサバゲーを好きな方の意見をみると、これまでのサバゲーアニメの中では本作が一番許せないらしいです。エア(トイ)ガンを剥き出しで持ち歩くだとか(警察呼ばれるし)、銃を銃で払うとか(銃が壊れたらシャレにならんし)、銃を簡単に落とすだとか(壊れるし、銃は重いから、下手すれば足を骨折するから、普通は紐で体に吊るす)、主に銃の雑な扱い方について、意見を述べられている方のレビューを拝見しました。なるほど、経験者ならではだな~と思いました。

ただ、私のように素人からするとやはりその点は気にならず。本作は戦場(サバゲーフィールド)の空気感だったりとか、立花がサバゲーにハマっていく過程だったりとか、正宗&雪村&立花の成長や絆の深まりを魅せたいアニメとして、一定の評価はつけられるんじゃないかと思いました。

でもまあ、私(剣道部)も、登場人物が竹刀とか刀を雑に扱っていたら気分が悪くなるし、評価も下げたくなるだろうから、サバゲー経験者の方の気持ちも分かります。剣道部的余談ですが、{netabare}ドラマ等で、生徒指導の厳しい先生が竹刀で床をビシビシやっているのを観て、剣道関係者は全員イラッとしています。まず、奴を指導するべきだ、とw 剣道部員は必ず最初に「竹刀を絶対にまたぐな」「竹刀を床に置くときには音をたてるな」「竹刀を拾う時には膝をついて拾え」と指導されます。竹刀は刀、刀は武士の魂ですからね。例えば、剣道の大会では床に何百と竹刀が置いてありますが、剣道部員は、それら他人の竹刀も全て避けながら体育館内を移動してますよ{/netabare}。

原作者は本作を、「サバゲー漫画」ではなく、「人が死なないガンアクション漫画」と評しています。その通りなのでしょう。だから、「良くも悪くも、中途半端な作風」であって、それはコンセプト通りなのかもしれません。

(- ガンアクションとしては、ぬるい。サバゲーとしては、リアルさがない。キャラとしては、萌えない ↔ + ガンアクションなのに、爽やか。サバゲーなのに、心理描写メイン。キャラものなのに、みんな心に傷があって歪んでて、そこそこ深い)。

色々書きましたが、私はこの作品、嫌いじゃないですよ♪ 一度も飽きずに完走できましたし、過去のサバゲーアニメよりも、「サバゲーやってみたい!」って思えましたし。やはり、立花くらいのサバゲー初心者が観て楽しめるアニメかな~と思います♪

(でも正直、もう少し立花の「女の子らしい」姿は観たかったです。あれじゃあ、男装してる女子ではなく、女子と言い張っている男子ですw 最終回、松岡が予告で言っていたように、温泉や水着じゃなくても、せめて制服か私服で女子らしいものを! 流石にここまで男装を徹底され、小松さんの素晴らしい男の子演技をされると、萌えられないっすよw)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20
ネタバレ

沙祈 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

青春×機関銃

高校生の立花蛍は友人が騙されたという出来事に怒り、松岡正宗を断罪しようとホストクラブに乗り込み、サバイバルゲームによって勝負をする事になった。
勝負中に店の物を壊してしまった蛍は、借金返済のために松岡のチーム「トイ☆ガンガン」に加入する事になる。
蛍は、トイ☆ガンガンのメンバー松岡正宗と雪村透と共にサバゲーの世界へと入っていく。

Cast
立花 蛍 CV:小松未可子
松岡 正宗 CV:前野智昭
雪村 透 CV:松岡禎丞

緑 永将 CV:興津和幸
藤本 高虎 CV:木村良平
赤羽 市 CV:喜多村英梨

OP
トイ☆ガンガン「The Bravest Destiny」

ED
小松未可子「群青サバイバル」
8話/小松未可子「チクタク」

挿入歌
8話/小松未可子「Trouble shooting」
12話/小松未可子「ロッカー」



せいしゅん×機関銃かと思ったら、あおはる×機関銃だった。
キタエリが出てると聞いて視聴。ただ出番が少なく6話から登場で台詞も少なかった…。

OP、ED共に良曲。EDはCD版のが好き。


各話感想↓

1話 死なない殺し合いを始めようか
{netabare}三階から可愛い男の子が飛び降りて来た。
生徒会長なのか可愛いと思ったら女の子でした。

隣りの部屋の人ホストだった。
ホストクラブに殴りこみ。
いろいろ壊す立花。
トイ☆ガンガンに入る事になった立花。{/netabare}

2話 仲間なんて要らないって言ったよね?
{netabare}パジャマ姿でも胸がぺっちゃんこな、立花。
良い子はホストクラブなんていきません。
サバゲーの服可愛い。

ショタまっつんカッコいい!
空気を呼んでくれる敵さん。
変態くんから立花くんに昇格!
えろ漫画捨てた立花。{/netabare}

3話 最高の戦友になるんだからよ
{netabare}いきなり借金返済。
ゲームが欲しかった雪村さん。
緑さんカッコいい。悪い顔してるけどカッコいい。{/netabare}

4話 こいつはあの大会には向いてねぇよ
{netabare}室内フィールド。立花怖い。
自転車降りたのかと思ったら落ちてた緑さん。
あっという間に瞬殺。
初心者が何言ってるんだ…。{/netabare}

5話 このチームを抜けたくないっ!
{netabare}試合中なのに、のんびり喋っているように見える。
土下座する立花くん。
BLに見える。けど立花は女の子。
スライディング土下座。
Hitする時の台詞がいろいろと酷い。{/netabare}

6話 嵐が、来る
{netabare}顔怖い立花。
股間びしょびしょになった松岡さん。

もう当日に。
他のチームの人がゾンビのようだ。

1回戦で緑さんのチームと当たるトイ☆ガンガン。{/netabare}

7話 その希望、早くブチ壊してあげなきゃね
{netabare}顔色悪い松岡さん。
赤羽市かわいい。
馬鹿なのか、アホなのか。
48秒で敵チームまで…。
木が抉れるって凄い威力。
隠れる立花可愛い。
セーフティーかけたままだった立花。
友情が芽生えた。{/netabare}

8話 今、君の心を支配するもの
{netabare}お仕置きを嬉しそうに待つふじもん。
余裕な緑さん。ゲス顔。痛そう。
やっと立花登場。
立花覚醒。ヒロインにあるまじき顔。
動揺してなければ勝てたかもしれない。
心理的攻撃。{/netabare}

9話 だから私はかっこいいっ!
{netabare}怖い夢。授業中だった。
サボり二人。
サバゲーやらないと、アニメ終わっちゃう!
バレーボールのエースって女?身長高すぎ…。
ゆっきーの部屋の中汚い。
いきなりの勝負。そういえば生徒会長だった。
朝ご飯を作るふじもん。BLっぽい。
タクシーに乗る緑さんと置いてかれるふじもん。可哀そう。ドM…。これは酷い。
かなえ遅い…。BGMがOPのinst!
最後までゴールできないとは…。
かっこ…いい?
最後速い…。{/netabare}

10話 この人たちと一緒に戦いたいっ
{netabare}突然の焼肉。いろいろ酷いまっつん。
モザイクだらけの部屋!?
全部捨てた。ゆっきーかわいい。
いきなりの静止画。立花の肉の量がおかしい。
言えない根性無し。
遮って行くまっつん。
ゆっきー怖い。
自分の部屋なのに飛び出したゆっきー。どうした。
キタエリ喋らない…。
いきなりのメイド喫茶…?{/netabare}

11話 いいこと、しましょうか
{netabare}立花の銃の名前はごえもんさん。
ネーミングセンスのなさ凄い。
緑さん早い。精神攻撃。
ふじもんいたのか…。
一発で…凄い。
ショタまっつん可愛い。雪村さんこっわ!!!
まっつんがゾンビ行為してた。
写真投げる意味あった?
立花イケメン。
ドア破壊するヒロイン。めちゃくちゃ怖い…。
予告が面白い。{/netabare}

12話 この場所は譲らないっ!
{netabare}ゆっきーの「ですねー」と「どっぞー」の言い方が可愛い。
まっつんvs立花。
いきなり挿入歌流れてびっくり。歌綺麗。
凄い棒読みなまっつん。
まっつんが恋におちる!?
女である事結局言わない…だと。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「青春」と書いて「アオハル」と読みます・・・

この作品の原作は未読ですが、小松さん、松岡さん、喜多村さんが出演される事を知り視聴を決めた作品です。
私はサバゲーには疎いのですが、現実で私の周辺でもサバゲー体験者が少しずつ増えています。
サバゲー自体の人気が上がっているのでしょうか^^?
きっとハマったら面白いのだと思います^^

この作品は、主人公である立花蛍がひょんな事からサバゲーのチームである「トイ☆ガンガン」に無理やり入る事になってしまうところから物語が始まります。
蛍はこれまでサバゲーの経験はゼロ・・・銃すら握ったことはありません。
あるのは、これまで鍛え上げてきた精神力とそれを支える肉体と・・・獲物を嗅ぎ分ける嗅覚の様な何か・・・^^;

興味を持って取り組み始めるのと、個人の意志とは無関係に半ば強引に押し付けられるのでは最初のイメージも、その後の成長スピードも全く違うと思うのですが、ちょっとしたきっかけで人は変われるんですね^^
蛍は「トイ☆ガンガン」の皆んなとのサバゲーに没頭していくのです。

そんな「トイ☆ガンガン」を構成するメンバーは、リーダーの松岡 正宗(CV:前野智昭さん)、雪村 透(CV:松岡禎丞、さん)、そして蛍の3人です。
蛍がサバゲーに没頭できた理由の一つにチームの雰囲気の良さがあったのだと思います。
リーダーの松岡を中心に幸村がサポートに入るというチームの基本パターンに、切込隊長的役割で蛍が加入・・・相手を倒すために個々人の役割を遂行し銃の引き金を引く、という動作そのものは個人プレイですが、その一挙手一投足全てがチームと・・・2人と繋がっていると感じられるのが、堪らなく嬉しいんだと思います。

チームプレイにおける勝利の喜びは「分かち合うもの」という見方ができますが、一方で「人数分だけ喜びを倍化できる」という見方も有りだと思います。
皆んなで一緒に喜び合えるのがチームプレイの醍醐味・・・その麻薬の様な快感を知ってしまったらやめられなくなるのも分かる気がします。

チームが好き・・・
サバゲーが大好き・・・
この純真無垢な気持ちは、物事を楽しむ上での基本だと思いますが、「トイ☆ガンガン」にはその純粋すぎる気持ちを受け止める事に対して迷いを生じさせるトラウマを抱えていました。

そのトラウマを払拭するには、どうしても乗り越えなければいけない壁があるのですが、その壁の何と高く険しいことか・・・

チーム皆んなの力を結集してその壁を乗り越えようとします。
ですが、その壁は常に自分達より一歩も二歩も高みに位置しているんです。
乗り越えられない壁の前での単純な物理法則は「落ちること」しかありません。
落ちても怪我する事が無いのがサバゲーである所以ですが、心には何のガードもできません。
だから・・・時にはポッキリ折れてしまうこともあるのです。
傷付いた心は簡単には癒せません・・・

そこに残るのは「壁を乗り越えられなかった」という事実と「またダメだった」というトラウマを助長させる心だけ・・・

「トイ☆ガンガン」はこのトラウマとどの様に対峙するのでしょうか・・・
気になる方は是非本編をご覧下さい^^

オープニングテーマは、トイ☆ガンガンの「The Bravest Destiny」
エンディングテーマは、小松未可子さんの「群青サバイバル」
群青サバイバルの格好良さが半端ありません^^
特に活き活きとした笑顔の蛍がとても印象的です^^

1クール12話の作品です。展開としては一区切りなのかもしれませんが、物語としては正直中途半端な状態で終わっています。
これまでは序章で、ここから本格的に面白くなっていくのだと思っているのですが・・・
原作の連載が開始されたのが2013年2月〜なので、ストックが無くなったのでしょうか。
「トイ☆ガンガン」の進んでいく軌跡がしっかりと描かれることを期待しています♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

58.9 2 怖いでライバルなアニメランキング2位
影鰐 - KAGEWANI - 承(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (79)
324人が棚に入れました
生きとし生けるものすべてを喰らい尽くす「超生物・影鰐」。 その“兵器化計画”に巻き込まれた番場宗介は、クローン影鰐に取り憑かれ、消息を絶っていた。 番場を執拗に追う猿楽製薬との決死の追走劇、影鰐殲滅を使命とする新たな部族との争い、次々と人間を襲う奇獣達。 混迷を極める中、番場は超生物・影鰐との戦いに終止符を打つことが出来るのか。 息をもつかせぬ壮絶なモンスターパニック劇メーション! □影鰐とは・・・ 影が実体である不定形の怪物。影鰐に「影」を攻撃された者は実体も攻撃を受ける。 生物に寄生し、奇獣へと変化させる。寄生した量によって、変化の度合いが変わる。 □奇獣とは・・・ 現代に突如現れた怪物。UMA、未確認生物とも呼ばれる 自然生物の範疇を超えた能力を持つものもおり、正体は不明である。 □番場宗介 大学教授であり生物工学の第一人者。超生物・影鰐に両親を喰われた上、自身も襲われたという壮絶な過去を持つ。顔に痣が残っており、奇獣に近づくと、痣が疼き激しく痛む。 激しい追跡調査の末、猿楽製薬による“影鰐兵器化計画”に辿り着くが、実験中の事故に巻き込まれ、超生物・影鰐のクローンと融合してしまう結果に。

声優・キャラクター
杉田智和、置鮎龍太郎、真殿光昭、木村昴、佐藤聡美、斉藤貴美子、相沢舞、M.S.S Project、96猫

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

影鰐再び・・・今回は思わず見入ってしまう展開でした

この作品は、影鰐-KAGEWANI-の続編に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからお視聴をお薦めします。

影鰐の存在自体が恐怖でしかなく、時間を強制終了させるには十分過ぎる強さと人の無力さを感じた前期・・・
一部では良からぬ事を企てていた輩もいましたが、ホラー映画のワンシーンの様に突如現れるその存在は、決して野放しにして良い存在ではありませんでした。

そして今期は・・・人と影鰐との立ち位置は前期と変わっていないと思いますが、それ以上に影鰐に取り憑かれた人の恐怖を感じました。

良からぬ事を企てる・・・強大な力の前にすると、どうしても欲で目がくらんでしまうのは人としての悲しい性・・・
だからある程度・・・人々の理性に問いかけて帰ってくる答えの範疇は・・・きっと許されるんだと思います。

でも人って・・・何故かやりすぎちゃうんですよね^^;
好奇心、欲求、或いは携わる者としての使命・・・言い訳は色々あると思いますが、大概やりすぎちゃうとロクな事はありません。

それはこの作品においても然り・・・
だから人間の欲にまみれた醜さと影鰐の本来持っている恐怖とが相まって、仰々しい展開から物語が始まります。

でも・・・この作品には萌えが無いと前期のレビューで記載していたので、今回も期待はしていなかったのですが、「さとさと」さんこと佐藤聡美さんが演じるナギ・ヤグルが登場し、物語の核心に深く関わるようになってからは、紅一点的な存在感を十分に醸し出していたので、萌えが無い・・・とまでは思いませんでした。
勿論、紙芝居タッチというこの作品の持つ独特の表現方法は変わらないので、普通のセルアニメの様な萌えとは全然違いましたけれど・・・^^;

そして今回存在が際立ったのが実体化した奇獣でした。
奇獣自体は1期から登場するのですが、今期の奇獣はやけにリアルだった様に思います。
まるでエイリアンの様な奇獣も登場しましたし・・・
奇獣の迫力・・・という点においては前期より上回っていると思いました。

我田引水・・・
主人公の番場 宗介やナギ・ヤグルはそのアオリを受け奔流します。
この二人だって最初から仲良しだった訳ではありません。
思いを態度で示したら、こうなった的な関係・・・みたいな感じです^^;
でも、人の繋がる力・・・これは決して馬鹿にできません。
二人に迫り来る事の顛末は・・・?

そして因果応報・・・
全てはここに帰ったんですね・・・
気になる方は是非本編でご確認頂ければ・・・と思います。

1クール13話の物語でしたが、物語は完結していないように思います。
区切りは良いんですが、物語の纏め方が「13日の○曜日」の様に、何かが起こりながら終幕するんです・・・奥歯にモノが挟まっているみたいな気になる終わり方でした。
続編・・・何かありそうな予感が・・・^^;
新たな情報を楽しみにしています^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

起承転結?3期も4期もあってほしいな

全話視聴終了。いや~面白かったなあ!

以下感想
{netabare}

まず番場先生が1期でかなり危うい状態で終わってたので、カムバックしたときの「俺達の番場がパワーアップして帰ってきたぞ!」感で嬉しかったなあ。野性味あふれる風貌からビシッといつものスーツスタイルに切り替わるのもカムバック感があります。知識と機転のよさ、そして超強いパワー!を持って落ち着いているという、ほとんど完璧ですよね。

そしてメカになって戻ってきたメカ木村の無理やり感がシュールで面白い。「お前またでるんかい!」的な。
そして、今回は終盤まで番場の見方をするメカ木村の怪しげな感じがまた良い。余裕をもって人と当たりながら、視聴者が彼を信用できない胡散臭さをかもし出している。案の定最終的に裏切って高尚な理想を垂れ流すあたり、ぶれんなあと感心。

新キャラのナギは声優が佐藤聡美さん。氷菓のおしとやかなえるやけいおんの元気な律、今回は男勝りな女性キャラ。違和感の無いとてもいい演技でした。ナギに関しては突っ走りそうな強気を提示しながら、人間の顔を映した影鰐に動揺させて弱さや人間味を出したりととても上手く表現された人物。

そして今回の影鰐ですが、達磨様と呼ばれる影鰐は丸っこくて可愛い。地域風習をオカルトチックにした話はオカ話でも好みのジャンルです。
研究所を襲った「奇獣」はエイリアンのような出で立ちでした。オカルト熱を刺激されるデザインです。そのほかにもチュパカブラなどを彷彿とさせるデザインのやつも良い。
サトル君は1期で出てきた、植物の影鰐と融合した存在。彼の人間性が彼を人間であることを肯定していました。

本間はかなりかませキャラでしたね。強欲なやつが落ちるのお約束みたいな所か。それでも奇獣になってまで、木村に復讐しようとする小物さと哀れさがちょっと良い味出してます。

全体の感想
全体に筋が通ってとても良い。「オカルト」というジャンルだけではなく「ホラー」や「スプラッタ」にも広がりがあり、その独特な映像手法からゴジラなどの「特撮」的な流れも汲んだ作品でした。また、番場宗介というヒーロー的な主人公ポジションから海外のヒーロー物映画に近いものを感じます。
影鰐という人のエゴで生まれながら、人に害ををなし、自然に対し恐れを抱かせる存在として、今回も良く表されていたと思います。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

一期よりホラー薄めで物語重視。佐藤聡美の演技に驚かされた第二期!

 闇芝居のスタッフが送る、日本に突如として出現したUMA「奇獣」の謎を探る生物学者・番場宗介(Cv.杉田智和)の物語の第二期。10分弱×13話

 一期と比較すると、この『承』は奇獣の中でも「影鰐」をメインとする話や、意図的に奇獣をコントロールする科学者達の話など、番場を中心としたメインストーリー関連の話が多くなっている。やや「能力バトルもの」に近づいた感じもあり、意見は分かれるかもしれないが、個人的には二期の方が好みだった。

物語:メイン関連の話が多く、10分弱と短いながらも一期以上に話に引き込まれた。

声優:杉田さんは流石といった感じですが、相変わらず脇役が酷い…。

 ただ、驚くべきはナギという影鰐を憎む女を演じた佐藤聡美さん。私の中で佐藤聡美さんと言えば「氷菓の千反田える」であり、落ち着いた穏和な少女を演じる印象が強いですが、今作ではドスのきいた声を出していて、まるで別人のようでした。
 こんな役もできるんですね…。正直かわいらしい声が活きるのはこういう役ではないと思いますが、力量に驚きました…凄いですね。(正直終盤まで彼女だと気付きませんでした…)。

キャラ:一期より番場を含むメインキャラ、木村・ナギ・本間などがしっかり目立っていて、それなりに魅力的。番場と木村が割とお気に入りでした。

作画:一期と同様、闇芝居みたいな紙芝居っぽい変わった作画です。この作品には合っています。

音楽:個人的に相変わらず好かん曲でした…。ただ、この安っぽさが逆に影鰐には合っているのかも?影鰐のテーマとか印象に残っています。

 二期の評価はこんな感じです。一期より物語重視でホラー要素は薄まっています。何はともあれ、一期が好きだったら絶対観るべき作品ですね!
 起承転結の『承』なら3期4期ありそうですがどうでしょう?
 あるなら観ます!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

69.8 3 怖いでライバルなアニメランキング3位
ウマ娘 プリティーダービー Season 3(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (189)
500人が棚に入れました
これは別世界から受け継いだ輝かしい名前と魂を持つ“ウマ娘”の物語。 幼い頃にトウカイテイオーの奇跡を目に焼き付け、 自身もそのキラキラした光景に飛び込みたいと願うキタサンブラック。 そんな幼なじみの夢をすぐ傍で応援しながら、 己の使命を果たそうともがくサトノダイヤモンド。 強大なライバル、抗い難い運命などが立ちはだかる中、 信じる仲間の言葉や人々の声援を背に受け、 今、キタサンブラックは夢に向かって走り出す!
ネタバレ

wkr さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

覇権の自信は何処から...

個人的総評
{netabare}
放送前から史実では目立っている馬も多いし1クールじゃ2期より出来は劣るだろうなと不安があったが、自分の不安はまだ甘かったのであった。1期はコミカルなノリとスポ根のバランスが良い雰囲気でライバル達や(スズカ以外の)スピカメンバーのキャラ描写の不足という悪い部分はあったが、夢を追うウマ娘達の努力や友情を爽やかかつコミカルに描き、我々の見ることの出来なかった夢をも描いていた。2期は少し内容が重くなるが、幾度夢を絶たれようと諦めないトウカイテイオーや周りのウマ娘達の栄光を史実とうまく絡めて描いていた。悪い部分は終盤辺りで露骨な感動路線に走った事とラスボス的立ち位置のビワハヤヒデのキャラ描写不足、好みが別れるギャグシーンなど。だが、結果的に出来は良く、特に10話の構成は史実とストーリーのの絡ませ方がとても巧みで素晴らしいものとなっており、1話の出来はトップクラスである。どちらも最終回後にはポジティブで希望感があり、素直に面白かったと思えることができた。3期はストーリー前半は主にキタサンブラックがキャラ達と関わり努力し、後半キタサンが自身の衰えに抗い奮闘する姿が描かれる。主なストーリーは決して悪くはなく、11話からの展開は賛否あるが、個人的には10話のレース結果をうまく理由付けして展開自体もアニメウマ娘では目新しかったのである程度は評価したいと思っている。2話のネイチャが励ますスポ根展開も熱く、6話のサトイモ回は日常描写から掘り下げまで仕上がっており、レース描写も丁寧、1話分で綺麗にまとまっていてこの作品の中では1番面白く感じた回であった。10話前半の学園祭パートはボイスは少ないがアプリ内の様々なキャラを見ることができてウマ娘ファン的には盛り上がった。だが結果は1期と2期の悪い部分の詰め合わせに更に悪い部分を足した形となった。最終回後はまずまずの残念さと違和感が残り、自分なりに改善点を思案することだけであった。※以下問題点

①キャラ描写 ()が多くて申し訳ないです...
→今作はキャラ描写の不足が多く、盛り上がるはずのシーンも盛り上がらなかった。サトノクラウンはほぼサトイモの付け合わせでまともに描かれもせず、サプライズで登場したドゥラメンテは放置気味、シュヴァルグランは姉妹に対するコンプレックスが描かれていおり、別のベクトルで来るかと思っていたら唐突に矛先をキタサンに向け、何故か掘り下げを活かさない。1期2期共にチームや主人公の為に奮闘し、テイオーの怪我を見抜いたりレースを解説したり、様々な活躍をしていたトレーナーも大した見せ場はなく、4話では何故か🍚とブルボンを登場させマネージャー役にしてしまう。解説も的外れ。おまけにスペちゃんはですねbotでサウンズオブアースはモブに成り果てる始末。キタサンと他キャラとの直接的な描写も基本的に乏しいため、発言や行動に違和感が生じることも多々(スペちゃんが分かりやすい例、商店街の人達じゃなくスピカメンバーとの絡みをやっとけばマシになったのでは)。
特にダメだったのは、主人公が好きになれないキャラだという点。失礼な発言(ゴルシに対する発言、誰!?など)やキャラ設定とアニメ内での描写が乖離している(設定: 明朗快活で明るい人情派ウマ娘 困っている人を見れば助け、悩んでいる人には話を聞き、たくさんの人に慕われる
実際:アニメだけでは明朗快活な印象はあまり残らない 発言や行動により人情派か怪しい 商店街の人達を一応助けてはいるが他人に頼る描写が多い 慕われているような描写がない)
こと、最後まで勝つ目的が曖昧、など。アプリストーリーも見ましたが、キャラ設定通りの良い子で少なくともこんな嫌味なキャラでは無いしアプリとアニメがどうにも自分の中では割り切れない、2期の頃のキタちゃんを返して。。
対してライバルのサトノダイヤモンドは勝つ目的がハッキリとしており、キャラ設定通りの魅力的なキャラで製作陣は主人公を選び間違えたのではないかと疑いたい。1期2期RTTT共に作品を楽しむことが出来た要因はメインのキャラに魅力があったことが大きいと気づいた。
↓キャラ設定の引用元
https://anime-umamusume.jp/character?i=satonodiamond

②史実描写
→アニメウマ娘での醍醐味といえば、史実をうまく絡めたストーリーだといえるが、今作は過去作ほどのものは観ることが出来なかった。まともに描いていたのは小ネタ程度でレースは勿論前作に劣り、史実ガン無視のピークアウト設定や天皇賞秋は言わずもがな、個人的にピークアウトはストーリー的には悪くはないと最初は思ったが後々ボロが出てしまう。

③センスを疑うレベルのギャグ
個人的な好みかもしれないが、基本ギャグがつまらない。また、2期でも気に触るようなギャグがあったが今作はそれをも遥かに超えてくるものが5話に。「誰ー!?」は酷すぎて流石にギャグセンを疑う。他にもシュヴァルグランのフォーク(食事シーン)、ネイチャのG1 0勝を無意味に擦るシーン。元ネタの馬に対するリスペクトが足りてないのが残念。

④ストーリー
局所的にスポ根として良い部分はあったが全体的にはスポ根物として昇華出来ておらず(キャラ描写不足含め)尺不足が目立つため史実云々抜きに鑑みても単純にあまり面白くない。史実ベースの部分は仕方ないとは思うが、目的が決まる回は早めにしておいた方が明らかに良かったし、よくアニメ内で話題に挙がっていた凱旋門賞を新聞で流したのは特に残念。最終話で無理に感動路線に入ってしまったのもダメだった(私は2期最終話でも露骨な感動路線に入り少し萎えました。露骨過ぎるのがダメです。この監督さんはもう感動路線をやめた方が良い)。レースシーンは前作ではあったはずのレース解説やレース中の心理描写はほぼないせいで見応えがなく、重要なレースをモブが勝つことがあるのがイマイチ締まらない。また、退学したモブ、ルービックキューブ等の伏線?も放置されている(リハビリ後のドゥラメンテはアプリであるのかな)。
作画はスタジオ櫂なだけあってクオリティが高く、日常パートは勿論、レースシーンはカメラワークが比較的キレが良く、アニメーター殺しの勝負服をしっかりと綺麗に動かしている。最終回のライブシーンは流石の出来栄えで最終回で唯一の美点であった。個人的にはedが好きで、このコンテンツらしい明快で疾走感溢れる曲調とポジティブでポップな歌詞、そして色鮮やかで愉快なシーンとキャラ解像度の高い可愛らしいイラストに目と耳が癒された。{/netabare}

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感想

1話
{netabare}キタちゃんの皐月賞時の反応が気になっただけで他は良いと思いました。最後の反応との対比をつけたかったのかな。それとドゥラメンテが来た!一期のブロワイエみたいにアニオリでもいいけどやっぱり実名で出てくるとテンション上がりますね(*^^*)レース中のカメラワークはキレが良く作画も相まって出来が良かったです。勝負服をしっかり動かしていたり、作画も二期に引き続き高クオリティ。モブの使い方だったりも良くも悪くもこの作品らしいなとも思います。それと小ネタが多いwドゥラメンテ勝利後の奇声は笑いました。ストーリーについて、話が皐月賞から始まるのは意外でした。2期と比較して鑑みるとまずはキタちゃん達メインキャラの日常風景でキャラやキタちゃんの現状を描いてから皐月賞となるはずだと思ったのでキタちゃんやサトイモ以外のキャラでも何かしらするのではないかと予想。皐月賞以前のキタちゃんの経緯は過去回想(あれば)か脳内補完かするしかないですね。日本ダービーでキタちゃんがドゥラメンテに追い抜かれるシーン、憧れているテイオーの様に追い抜かれされたから絶望したというように描かれていて良かったです。
追記 リアルスティールが実名で登場してないのは少し悲しかったです...ちゃんと実力ある競走馬だったし立ち位置も絶妙だと思うのでキャラ達と絡ませて欲しかった...{/netabare}

2話
{netabare}opとed公開しましたね。opは力強くて映像も面白くて、edは曲調が明快で良いですね。特にed映像は色使いがとても良くて好きです。話とリンクした演出も良かった。個人的に一期ed好きなのでその人が担当してるのは嬉しいです。twitterで見ましたがedの黒背景で黄色の星の前に立ってるキタちゃんの絵、史実ネタなの全く分からなかったです。op映像は色々と詰め込まれていて観ていて楽しかったです。新キャラみたいなのもいましたね。姉妹かな?話は変わりまして、内容はキタちゃんの掘り下げとネイチャがキタちゃんを応援する感じの話でした。二期は一期やOVAの内容やキャラ描写がそれほど関わっていなかったので、三期でネイチャが関わってくる展開は意表を突かれました。スポ根らしい展開良かったです。これから三期を見る場合、二期は必修ですね。史実ではキタちゃんは1話(日本ダービー)の後セントライト記念に出ますがカットでした。野暮なことを言うと、キタちゃんが菊花賞に出る前にセントライト記念勝ってるのに落ち込んでるのは個人的にはうーんこのといった感じ。菊花賞の史実ネタ要素はカットが多かった印象ですが尺的に無理なら仕方ないかと。ネイチャがアイキャッチでアプリの衣装着てるサプライズ嬉しかったです。内容にも沿ってるのも粋。{netabare}史実ではドゥラメンテはこの後海外の重賞と宝塚に出て引退してしまいますが、引退の後の展開はどうするかが見所だと思ってます。{/netabare}{/netabare}

3話
{netabare}レビューを書いたのが観てから三日後なのでうろ覚えですが。。3話はサトイモデビューとゴルシ引退の回だったと思います。冒頭、確かサトイモのデビュー&初勝利記念でパーティーしてたと思いますが、シュヴァルグランのキャラが(アプリと)違う!?となりましたw一応アプリはプレイしてますが、弱気なキャラな印象だったので。キタサンもなんだか性格悪い?wゴルシとの会話で生意気だったのが気になりました。二期でもそういうことありましたし、アニメの世界線はアプリのパラレルワールドだと考えれば問題ないでしょう。サトイモの場合はアプリでのトレーナーがいないのでキャラが違うのは必然的だと思ってます。サウンズオブアースはカノープスなのかと思いましたがよく考えなくともG1未勝利なので話に関わってくるとすればカノープスくらいしか思いつきませんね。有馬記念の途中、みなみとますおの隣に来た二人組は誰か全く分かりませんでした。個人的に3話で一番印象に残ってることはやはりオルフェーブルとジェンティルドンナの名前が出てきたことです。まだ3話なのにサプライズが多いですね(歓喜)オルフェーブルは初期設定があまり定まってない頃のPV https://youtube.com/watch?v=HYrVKLBhitE&si=vyt7cQnEGzW4Wk_I ではマスク付けているキャラデザでしたけど、7年ほど経っていると流石に変わりそう。そしてラストシーン、キャラ付けの為に持たせていたルービックキューブに意味を持たせていたのがすごく良かったです。ゴルシの最終直線のシーンが儚げで好きです。{/netabare}

4話
{netabare}修行回。ブルボンとライスが取締役で、2期の内容を活かしてちゃんと修行してたキャラを使うのは良かったけどトレーナーの役割が2期と比べて減っているのが気になるところ。レース前まであの練習続けるのはまずくないか?的なことをコメントでツッコまれてましたwサトイモの皐月賞、マカヒキ登場してなかったですね。許可取れてたら日本ダービーで登場するかなと予想。サトイモの日本ダービーを観ていて下さいの発言は当時、皐月賞よりも日本ダービーの方が本命だと考えられていたようなことから来たんでしょうか。キタちゃんは元気をもらったみたいでしたけど、そのシーンは個人的にあんまりよく分からなかったです。。ライスの朝食はパン派設定やパワートレーニング等アプリからの逆輸入もあり、温泉が馬用だったり史実ネタも健在で結構楽しめました。サトイモはやっぱり睡眠妨害されてるのかw{/netabare}

5話
{netabare}やっとドゥラメンテが喋った!想像通りの声で嬉しい。マカヒキ出ませんでしたね..ドゥラメンテ菊花賞見にきてたのにキタサン知らんのはおかしいやろ。マリアライトも、「誰!?」は流石にないな。登場してないのは尺的に無理があるというのは重々理解はしてますが...リバーライト、声可愛いw現時点でキタサンが宝塚なんで思ったよりもレース消化がスローペースで尺が心配になってました。この後もG1G2ばかりですし、他のキャラも描くとするとどれかのレースが雑になっちゃうかな。個人的には天皇賞春でシュヴァルグランとのライバル関係をしっかり描いて欲しいところ。ドゥラメンテがキタサンを認知してないのも無理があるような気もしますが(キタサンもマリアライトを誰扱いしてましたけど...)、ラストのシーンの土台としては良かったと、キャラとの関係等その辺りの作りはガッツリスポ根で流石だなと思います。欲を言えばサトイモの靴はもう少しボロボロに描いて欲しかったです。スズカさん、4話では少し見せ場あったのに今回そうねしか言ってない。。ここまでスイープトウショウ登場なし、まさか登場しない?
追記 つべで目にした「他ウマ娘を軽んじるキャラにして欲しくなかった」(多分キタサンとドゥラメンテに対して)というコメントがその通りだなと感じました。史実では素晴らしいドラマや輝かしい実績を持つ名馬が数多くいるわけで、その名馬でも尺等の都合上仕方なくモブ扱いにせざるを得ない馬がいるのは理解してはいますが、モブ扱いにした上での描き方も他により良いものがあったのではないかと思ってしまいます。元ネタが実在するからこそもう少し敬意を払って思慮深い描き方をして欲しかったです。{/netabare}

6話
{netabare} 木曜日にインフルにかかってしまったので観るのが遅くなりましたw肺炎になったりもするのでお気をつけて。
サトイモ良かったですね。現時点で1番楽しめた回だったと思います。今回はレースシーンが凄かったです。作画の書き込みも圧巻でモブがサトイモをマークしている所もしっかり描写していて、我々ファンが観たいのは熱いレースシーンなんだなと実感しました。前半はジンクス破りのくだりをコミカルに描いて、後半はサトイモの苦悩を掘り下げる、上手く1話でまとまっていて面白かったです(5話がそこそこ酷かったので尚更)。キタサンだけならまだしも他キャラも掘り下げるとなると本格的に尺が心配になってきました。4,5人ちゃんと掘り下げれるか?{/netabare}

7話
{netabare}ライバル回。2人のライバル描写が不足気味に感じたので次の天皇賞春回で描写作って存分に発揮してもらいたいけど、そうするとシュヴァルグランがどうなるか。。一応少なからず描写されてはいるからどう演出されるかわからないです。大阪杯はサラッと流されると予想。2期はキャラ描写の取捨選択が凄かったんだなあと改めて思いました。{/netabare}

8話
{netabare}キタサン目標決定回。なぜ走るのかという目標が決まったのは良いとして、それを序盤辺りでやれてたらなという感じです。目標も漠然としてながらG1三勝してるのがなんだかなぁ、となってしまうので。尺の心配はいつも通りとして(今回レースして無いんだよなぁ...)、今作は謎のネイチャ推しが目に余りますね。1シーン凄く可愛かったですけど、流石に今回の話はネイチャは必要無いんじゃないかなと思いました。キタサンのキャラもなんだか悪い方向に向かっていってるような...商店街のシーン、泣いてから他キャラを困惑させてから去っていくのがそうじゃ無いんだよなぁ、気の利いたセリフとか言って欲しかったのが本音。少し失礼なやつみたいに描かれてるのが不憫に思えてきます。
8話の話題からはそれますが、3期はEDが特に好きです。1期の方がデザインしてるのもあって色使いが鮮やかで3期の雰囲気に沿った愉快な映像で、キャラが並んでいるシーンもキャラの解像度が高い。スズカさんが少し照れて腕が控えめになっているのが好きです。{/netabare}

9話
{netabare}大阪杯は案の定サラッと流されましたが、今回の内容がすぐ入ってくるので悪くは無い冒頭ですかね。カレンダーに絶対見に行く!って書く商店街のおっちゃんが可愛かったです。前半日常描写、後半レースと綺麗に分かれた構成でしたが、今回キタサンがレコード勝ちするので個人的には前半は練習描写メインの方がしっくりきたと思います。風景は綺麗でしたけどね。キタサンとサトイモの関係が次第に友達→ライバルへと変化していく描写は良いと思いました。レース後に悔しがるシュヴァルグランがキャラ性がよく感じれて良いなと思った描写でした。あと3〜4話しかないですが、シュヴァルグランだけでもどうにか頑張って描いて欲しいものです(ジャパンカップでそろそろ?)。どうでもいいかもしれませんが、レース終わった後すぐ話すのじゃなくて別の場所で話して欲しいです。レース後の高揚感だったりの演出かもですが、2人だけでいる時の方が親密というかしっとり感があって好みです。今回は特殊edで曲がambitious worldでした。好きな曲ではあるので少し嬉しかったですけど、今のedも好きなので複雑ですw{/netabare}

10話
{netabare}学園祭パートではアプリではお馴染みのキャラが多く登場したり、スピカメンバーが執事喫茶してたりと特に楽しめました。アニメで見る別衣装もアプリのクオリティと遜色なく描かれていて満足でしたが、スイープトウショウが出てこなかったのが唯一残念でした。レースに何故負けたかは風邪など体調の乱れのように描かれてましたが、武豊騎手も分からないと言ったりしてたのでその辺りの理由付けは頑張っていたと感じました。次の回でも負けたこと引きずりそうな切り方だったのが気になりました。キタサンが学園祭の実行委員に決まってからすぐに学園祭当日まで描かれたり、いつのまにか風邪になっていたりと今回は少し駆け足だったような印象を受けました。11話で凱旋門賞(サトイモ)はほぼ確定だと思うので12話では天皇賞秋かジャパンカップ(シュヴァルグラン)かな?もし13話あるとしたら何とか収まりそうな感じですかね。制作陣の方々には頑張ってもらいたいです。{/netabare}

11話
{netabare}賛否両論になっているのは知ったうえでの感想としては、10話の展開を納得いかせる為に上手くやってたなという感じです。出遅れで天皇賞を勝った物凄いレースなのにも関わらず落ち込むというのは引っ掛かりますが、最終回の布石にしたいんでしょうね。作画も良かったですし、史実の原因がよく分からない9着をよく落とし込んだなと少し感心しました(忘れっぽくなってるのはやりすぎとも思いますが)。レースはいつものうおおおおでクラウンがここだ!といって内側に入るシーンはどうしてそうなったのかwwアニメだけだと理由が分からないんですよね。ですが作中でも言っていた凱旋門をサラッと流したのは残念でした。完全にキタサン中心で進むつもりなんでしょうね。サトイモ主人公の方が良かったんじゃと思ってますw(最後のレース負けちゃうけどスペちゃんみたいな後日談的な展開にしてとか)。史実ではピークは引退まで来てなかったんじゃないか?という疑問は浮かびましたし批評が出るのも納得ですが。個人的には史実はあくまでもベースであって大体はレース結果と史実ネタを正しく扱えばいいかなと思いました。ですが、1期2期はもっと当時の空気感だったりも忠実に描いていたのでその辺りは残念{/netabare}

12話
{netabare}シュヴァルグラン回、見せ所は思ったよりもスポ根らしくて良かったです。大好きは少しオーバーじゃないかと思いますが、それと勝った後の表情が好きでした。掘り下げも効いてましたが、姉妹に対するコンプレックス描写しかなかったので今回急に対象がキタサンに向いたのが少し気になった所、姉妹描写あんまり必要なかったような...他キャラ(今回はスペとサトノクラウン)の絡みの描写も薄いから泣いていたり引退寂しいと言っていると本当か?と少し思ってしまう。実際には2年くらい経ってはいますが。セリフや行動に至るまでの描写が足りてないんですよね。ピークが過ぎた設定も良くない方向に作用したかな、シュヴァルはキタサンに勝ったのだけどもピーク過ぎたキタサンだからといったようにでそれで良いのか?となるような。スちゃんはロイスアンドロイスということで、ここまで引っ張る意味はあったか謎ですが、声も合ってると思いますし解説?シーンも好きでした。ところで、アニメキタサンのナチュラル畜生描写は狙ってやってるのか?(今回だとバナナの箱のシーンが気になりました。){/netabare}

13話
感想書くのが面倒なので省略しますm(._.)m
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11月26日
今日のジャパンカップが凄かったのでここにきましたw一着はやっぱりか...でした。しっかり枠内(二着)に食い込んでくるリバティアイランドは流石ですね。パンサラッサの大逃げカッコよかったです、が他が強すぎました。住んでる地域が近かったら現地で観てみたかったです(田舎住み)。レース後にイクイノックスとリバティアイランドの騎手同士が握手し合うのが5話の内容と奇跡的にリンクしていたのも印象的でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

原作者サイゲームスがアニメ製作に口を出した影響?

本作は、国民的演歌歌手北島三郎さん所有(※厳密には大野商事)でGⅠを7勝した史実の競走馬キタサンブラックを「ウマ娘」として擬人化した物語である(2024.1.15、最後にキャストトークのリンクを追加)。
「ウマ娘」シリーズとしては、1期スペシャルウィーク、2期トウカイテイオーに続く3期として制作された。

ウマ娘は、レース後、ウイニングライブと称して勝ったウマ娘たちがステージで歌って踊るのだが、そのネタ元の1つは、キタサンブラックが2015年の菊花賞で初GⅠ制覇したときに、北島さんが「まつり」を歌ったことだろう。
という繋がりもあってか、本作では、北島さんがアニメのシナリオを事前に見ていたり、アニメに対する応援メッセージを送っていたりする。

本作は、このような馬主の全面的なバックアップ、アプリゲームを中心としたライブ・漫画・アニメなどメディアミックス展開されるウマ娘の人気、1、2期がスポ根ものとして好評であったこともあり、アニメ監督曰く今季の覇権を狙いにいった作品であった。

しかし、本作は、お世辞にも覇権アニメとはいえない結果に終わってしまった。もっとも、特にリアル競馬ファンから酷評されているが、様々なアニメを観てきた身としては、1、2期に比べて見劣りするものの、作画や音楽面はむしろよくなっており、名作ではないけれど酷評されるほどでもないと思う。ただ、ストーリーについては、これまでの忠実な史実路線を継承したとは言い難く、掘り下げもあまりないので、高評価にはしていない。

そこで、今一歩となってしまった原因をウマ娘のアプリゲームのユーザーとしての視点も交えつつ、できるだけ客観的に見てみようと思う。


【本作の事情を考察(ネタバレ有り)】
{netabare}【過去作によるハードルの上昇】
1、2期、それに引き続いて作られたナリタトップロード主役の短編『ROAD TO THE TOP』が好評だったこともあり、3期に対する期待が高く、ハードルが上がっていた。

したがって、本作は、期待の裏返しではないが過剰に低く見られている傾向はあると思う。

なお、特に2期は、いわゆる円盤の売り上げが20万枚を超え、『エヴァンゲリヲン』を抜いて歴代1位となっている。もっとも、これは、メディアミックスの強みともいえるが、アプリゲームの課金アイテムのおまけがついていることで、おまけ目当てでの購入が相当数いる点に注意が必要である。


【本体であるアプリゲームの人気の凋落】
3期の制作が決まったのは、メディアミックスの中心であるアプリゲームが「覇権」といわれる絶好調期であり、親会社であるサイバーエージェントの株価が今よりずっと高かった頃の話である。

しかし、現在の状況は、中心となるアプリゲームの人気の凋落が著しい。
例えば、ウマ娘のゲーム攻略動画をあげていたyoutuberが再生数の下降を敏感に感じ呪術廻戦のアプリゲームに鞍替えを始めたり、また、主力ゲームであったウマ娘の売上が大幅に下がる状況を見て2400円弱あった株価が800円前後と最盛期の3分の1まで下落している。

このような状況の急変を読みきれなかったことが、根本的な原因だと思われる。

本作は、過去作と比べて、チームスピカの面々やトレーナーとの絡みが少なくなり、過去作やゲームに出てくるキャラまたは登場予定のキャラの出番を増やしたシナリオ作りになっている。

また、本作では、過去作と違って、アニメとゲームでのキャラの実装を連動させており、ゲームの販促という側面がアニメ制作に大きな影響を与えていたことが予想される(要するに、サイゲームスがアニメとしての内容よりゲームの販促を重視した可能性がある。)。

これは、過去作やゲームの既存ファンにとって嬉しい作りであり、ウマ娘が大人気コンテンツであることを前提とした作りといえる。
しかし、現状は、その人気に陰りが見え、新規ファンの獲得が重要であっただけに、たくさんのゲーム内実装キャラを広く浅く出すことより、少ないキャラを掘り下げて新規に興味を持たせることが必要だったのではないか。

この辺りのズレが、本作が覇権に至らなかった一番の原因だと思われる。


【キャラの掘り下げ】
まず、ゲームに登場するキャラを優先してしまったために、ゲームに実装されるキャラがアニメの内容と関連が薄いのに登場したり(例えば、世代の異なるナイスネイチャ、ロイスアンドロイス)、ゲームに登場しないキャラの扱いが雑になったりしてしまった(例えば、ゲーム内に登場しないキャラがレースで1着になった際にキタサンが「誰!?」と言って物議を醸した。)。

次に、ゲーム内のキタサンブラックの紹介文には、「困っている人を見れば助け、悩んでいる人には話を聞き…たくさんの人に慕われる優しい子」とあるのだが、本作では、商店街限定の人気であって「たくさんの人に慕われる」という描写ではなかった。
史実のキタサンブラックは、必ずしも優良とはいえない血統(買値は350万円、ちなみにサトノダイヤモンドは2.4億円)からの活躍や馬主の影響もあって、まさに国民的な人気があっただけに、この辺りのストーリー構成や掘り下げ不足は、他に時間を割いた弊害ともいえる。

また、これまでキタサンブラックの幼馴染として2期終盤に出てきたにも関わらず、サトノダイヤモンドとの絡みがあまりなかった点も描写不足とされている。

これらも、私は販促を重視して他のストーリーに時間を割いたことによる弊害だと思っている。


【キタサンブラックの引退描写】
上と関連するが、キタサンブラックは、本作のように競走馬としてのピークを迎えて引退したのかという点が物議を醸した。

これには、競走馬特有の引退事情がある。実績のある競走馬は、レースの賞金で稼ぐより種牡馬とした方が安全かつ安定して儲かるため、必ずしも力が衰えたから引退するわけではない(最悪レース中に骨折して死亡する場合がある。)。
例えば、キタサンブラック産駒で先日行われた2023年GⅠジャパンカップを制し引退したイクイノックス。その2024年度の種付料は、2000万円で日本競馬史上最高額となっている。

史実のキタサンブラックは、最後の3レースを1着(天皇賞秋)、3着(ジャパンカップ)、1着(有馬記念)で終わっており、特に秋の天皇賞は、台風が近づき走ると水しぶきが上がるような不良馬場の中、スタートで出遅れての1着という力強い勝ち方であった。
したがって、リアル競馬界では、もう本当に限界だと思われていて、有終の美を飾るかのように有馬記念で1着になったという感じではなかったため、ピークアウトして引退したとするアニメの描写についてリアル競馬ファンからの批判が根強い。

ただ、アニメの描写としてみた場合は、前年に引退した同じチームスピカのゴールドシップと関連付けたかったと思われること(ただ、ゴルシは明らかに衰えを感じる引退レースだったため、関連付けることに賛否がある。)。また、力が衰える前の種牡馬入りをアニメとして表現しにくかったこともあると思われる。

もっとも、ウマ娘の引退に関する設定は、世代の異なる競走馬が一緒に存在している以上、そもそもガバガバにしなければならないという大人の事情もある。

したがって、この辺りの設定が詰められておらず、この設定の曖昧な部分の弊害が出たともいえる。


【レース描写】
最後に、レース描写は、期を重ねるごとに段々進化していると思う。
ただ、ゲーム内で実装されているか否かでキャラの扱いに差を設けてしまったがために、ウマ娘同士の駆け引きが限定的になってしまった。

また、全力を出す描写が声を張り上げる一辺倒で単調に感じたので、もう少しアニメ的な工夫が欲しかった。例えば、ゲーム内の固有スキルの演出で使えるものがあるかも?


【まとめ】
本作は、監督が1期から代わっていないので、ウマ娘の原作者であるサイゲームスがアニメ制作に金を出し口も出した結果、アニメとしての出来に大きな影響がでてしまったと思っています。

確かに、ガンプラを売るためにガンダムのアニメを作ってんだから、同じように販促を優先して何が悪いという意見は当然あるでしょうが、そもそもアニメとして面白いことが大前提だと思うわけです。
ウマ娘には、リアル競馬ファンも多く、今までは彼らを味方につけ、彼らが旧ツイッターなどで頻繁にコメントすることで、アニメがバズる要因にもなってきたのですが、今回はそれができなかった。

ただ、ウマ娘には、オグリキャップを元ネタにして好評を博している漫画『シンデレラグレイ』という最終兵器が残されているので、そのアニメ化で失敗しないためにも今回の経験を活かして欲しいと思っています。{/netabare}


【そこそこぱかライブTV Vol.30 ウマ娘3期のキャストによる振り返りトーク】
https://youtu.be/xFdnNY5QKwQ?si=H6WVVHfikCmXdnvK

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ウマ娘の引き際

【物語 3.5点】
キタサンブラックの競争生活とその周辺を題材に描く。

1期スペシャルウィーク17戦、2期トウカイテイオー12戦、
3期キタサンブラック20戦。
アニメ『ウマ娘』にとって、この3期で大きかったのが、
キタサンのような出走回数の多いウマ娘も1クールで描き切れたこと。

かと思えば、4話構成でナリタトップロードらのクラシック戦線をピックアップしてみたり、
次は今春ジャングルポケットで劇場版ですか。
『ウマ娘』の構成は“脚質”展開自在で感心します。

私の次の関心事は、オグリキャップを描くコミック『~シンデレラグレイ』をいつどうアニメ化するかですが、
どんな構成で来るのか期待して待っています。


ただ構成、展開が違うということは、視聴者の折り合う推奨方法も違うということ。
競走馬キタサンブラックの特徴は雄大な馬格による逃げ先行、勝負根性、無事是名馬。
しぶとく伸びるとも言えるが、悪く言えばズブい。
キレのある脚本による明快な展開もやり辛いし、
怪我による挫折でピンチを演出するのも難しい。

結果、全体構成の中でジワジワと温めるようなシナリオ。
勝ちたい!群像を薪としてくべてジックリと温めキタサンの集大成につなげる。
1話1話ガツンと感動するというより、1クール全体を俯瞰してじんわりとこみ上げて来る作風に。

象徴的だったのが序盤のヤマ回・3話に{netabare} ゴルシの引退回{/netabare} を持って来たこと。
意外と私が一番泣けたのがこの3話で、ここで3期は序盤からの伏線を{netabare} キタサンの衰えと引き際{/netabare} として、じっくり回収する作品なのだなと手応えを掴めたので、満足度は高め。

ですが、これってつまり2ヶ月前に放送された内容を、視聴者側が覚えておいて、こちらから折り合う必要があるということ。
ジリジリしているけどいつ面白くなるの?と受け身で焦れる層を引き込むだけの牽引力はもう一つだった印象。


注文を付けるなら、キタサンの勝負根性を前面に押し出すならば、
萌えより燃え。メンタルよりフィジカル。
もっと露骨にスポ根でも良かったかなと思います。
{netabare} サトノのジンクス破りのために様々な験担ぎを試すダイヤちゃん{/netabare} とか、
{netabare} 本番前のキタサンとダイヤの小旅行{/netabare} もウマ娘間の絆とキャラ萌えを提供する意味ではアリなのでしょう。
が、私はベタなお約束でも4話みたいな秘密の猛特訓を多用して、もっと熱量を上げて欲しかったとの感想も残りました。

何よりこの3期、トレーナーが空気過ぎます。
{netabare} ミホノブルボン先輩{/netabare} に特訓任せている場合じゃありませんw


【作画 4.0点】
アニメーション制作は2期のスタジオKAIが続投。

逃げ粘るキタサンの脚質に合わせて、
レース中の表情描写も必死の形相が目立った3期。
萌えって何ですか?と狼狽える方もいらっしゃるかもしれませんが、
ジャンポケ劇場版予告PVの表情はもっとワイルドですし、
『~シンデレラグレイ』の領域(ゾーン)に入ったウマ娘の顔芸はもっと鬼の形相で凄まじいですw

私がキタサンブラックのレースで一番好きなのが、
{netabare} 5歳秋の天皇賞。
大雨で極悪不良馬場となった府中を2分8秒もかけて、
キタサン鞍上の武豊騎手まで泥まみれになりながら激走しG1を奪取した。{/netabare}
キタサンは泥臭い。だが、それが良いと確信させられた私にとっての伝説のレースなのですが、
表情だけでなく、服装、背景にまで高カロリーの仕事を求められる難レースを、
アニメでどう再現するかが私の3期最大の注目ポイントでした。
そこを見事クリアしてくれただけで、
私の視聴目的は半分以上達成されました。


【キャラ 3.5点】
脇のウマ娘を実名化し切れなかったのが想像以上にダメージがデカかったです。

初回サプライズでウマ娘化が難航している印象の社台系の{netabare} ドゥラメンテ{/netabare} を実名登場させ一矢は報いましたが、
他はオールハイユウ(ゴールドアクター)だのツウカア(マカヒキ)だの実名じゃないモブウマ娘が乱発。
ゲンジツスチールとか、もうリアルスティールで出せばええやんw
って感じで落合博満選手を“おみあい”、原辰徳選手を“はり”でお茶を濁していた初期の『ファミスタ』を思い出しながらツッコんでいましたw

特にサトノダイヤモンドのクラシック戦線に至っては周りのほぼ全員モブウマ娘が相手。
このモブはモデル誰だっけ?と戸惑っている内にレースが進み、私も折り合いを欠きました。

手持ちの実名ウマ娘の中でなんとか盛り上げようと、
世代の違うブロンズコレクター・ナイスネイチャさんを、
勝てないキタサンの励まし役として多用したりと苦心していましたが、
その役回りもペルーサ(当時のJRA最長間隔勝利・5年3ヶ月の記録保持者)とかに担わせてとの私の願望を払拭するには至らず。

解説役の山本昌さんなんて“やまもも”で十分ですからw
今後もウマ娘の実名化は推進して欲しいと願います。

むしろ3期実名版が出たら是非再見したいです。


【声優 4.0点】
主演キタサンブラック役の矢野 妃菜喜さん。
他のキャスト陣もそうなのですが、主役は特に、力の入る直線でとにかく叫びまくっていた印象。
『ニジガク』高咲侑役で、柔和な表情でピアノ弾いてるキャラと同じ中の人とはとても思えません。

終盤は{netabare} ピークアウトした自身の息切れ感、最終回に至っては叫ぶだけでは足りぬと、
「勝ちたい!」の絶叫連呼で{/netabare} さらに熱演。
声優って凄いなと思う一方で、脚本の牽引力がもう一つの中、
キャストが孤立無援に陥っていた印象も。
回想も交えて、皆の勝ちたい!気持ちをキタサンに集約するなど、
もう少し演出のやりようはあったのかなとも感じました。


脇では八百屋の女将役・八百屋 杏さんら“福永商店街”の人々の声援が温かかったです。
キタサンが苦しい時、いつも支えになってくれて。
故に{netabare} 凱旋門賞で海外遠征は諦めるけど、地元の人たちに勇姿を見せるとのキタサンの決断には一定の説得力がありました。{/netabare}

ただ、やはりこれだとトレーナーの出る幕がありませんw


【音楽 4.0点】
OP主題歌はキタサン世代のウマ娘たちによる「ソシテミンナノ」
イントロから「勝ちたい!」を連呼し、サビ前に「負けない」とキタサンがつぶやくド根性ナンバー。

ED主題歌はチームスピカのウマ娘たちによる「アコガレChallenge Dash!!」
ほぼ毎回G1レースで燃える中、
種々のコスプレ衣装等による目の保養も交えて、萌えて一息付ける良質な爽やかナンバー。

ただチームスピカも、特にチーム同士のライバル関係については、
シナリオ上は1期までで役割が一区切り付いているので、
私はこの辺りがチームの引き際かなとも思案しながらED眺めていました。


それにしても初回いきなりバラード曲「ロストシャイン」で締めるというのも、
華より泥が似合うキタサンらしい滑り出しでした。


【余談】
最近の競馬界。キタサン世代活躍が目覚ましいですね。
キタサンも世界最高レーティングを獲得したイクイノックス輩出したり、
ドゥラメンテ産駒もドゥレッツァの菊花賞なんか見てると今後どこまで凄い種牡馬になるのだろうと戦慄します。
この双璧に、サトノ家の子孫たちがどう対抗していくのか。

2期からやや間隔が空いての放送となりましたが、
リアルタイムの競馬からキタサン世代産駒のライバル対決で熱量を補給しながらアニメ視聴できた。
結果的には良いタイミングで視聴完走できました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19
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