2021年度の悪魔TVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の2021年度の悪魔成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月03日の時点で一番の2021年度の悪魔TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

71.0 1 2021年度の悪魔アニメランキング1位
魔入りました!入間くん(第2シリーズ)(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (105)
427人が棚に入れました
アニメ「魔入りました!入間くん」は、「週刊少年チャンピオン」(秋田書店/西 修 著)にて、2017年3月より連載中のコミックスで累計発行部数120万部を突破する人気作品。本作は、ひょんなことから魔界の大悪魔・サリバンの孫になったお人好しの少年・鈴木入間(CV:村瀬歩)が、数々の魅力的な悪魔たちと織り成す、楽しく愉快な魔界スクールライフコメディ。週刊少年チャンピオン50周年を迎えるタイミングで待望のアニメ化が決定、2019年に第1期が放送された。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

入間くんの願い…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。

終始わちゃわちゃした感じの作品なのですが、放送局はNHK Eテレなんですよね。
「ヴィンランド・サガ」や「キングダム」など、しっかりと腰を据えた作品がNHKの放送と聞いても違和感はありませんけれど、この作品にNHKが関連しているのは、ある意味新鮮な感じがします。

そういえば、「映像研には手を出すな!」もNHK放送でした…
作品が多少マニアックでも、取り上げられるのがNHKの強みなのかもしれませんね。


頼み事を断れないお人よしの少年・鈴木入間は、
ひょんなことから魔界の大悪魔サリバンの孫になってしまう!
溺愛される入間は、彼が理事長を務める悪魔学校バビルスに通うことに…。

戸惑いながらも、アスモデウスやクララ、
クラスメートたちと楽しい学園生活を送る入間。
しかし、そんな魔界に馴染(なじ)んだと思ったある日、さらなる受難が!
指輪がしゃべりだし、入間が…グレた!?

入間の波乱万丈な魔界学園生活はまだまだ続く!


NHKのサイト…Dアニメのあらすじを引用させて頂きました。

NHKのサイトを見ると…というか、視聴している段階で気付いていましたが、キャストの構成が半端ないんですよね。

はやみん、奈央ぼうに本渡さんなど、耳が幸せを感じるキャストの数々…
それに村瀬歩さん、木村良平さん、小野大輔さん、柿原徹也さんなど、男性陣の負けず劣らずといった布陣には、思わず嬉しさを感じてしまいます。

第1期の頃は、入間の秘密がバレないかと少し冷や冷やする場面もありましたが、第2期にもなると、すっかり学校にも馴染んできました。
途中、肝を冷やす場面があるにはありましたが、色んなタイプの人間がいるように、魔族も一緒なんだと不安が安心感に変わる一面に昇華する結果になりましたけどね。

さて、この作品もどのキャラ目線で視聴するかで、印象が大きく変わると思いますが、今期における私の推しは、やはみん演じるアメリ一択で!

身長が190㎝もあるのは、wikiをチラ見して初めて知りましたが、堂々たる生徒会長の雄姿には惚れ惚れさせられますが、彼女の本当の魅力は大好きな人間界の少女漫画モードの時…
そして自身の心に気付き、少女漫画モードを再現しようと懸命に努力している様子は、年ごろの可愛らしさ全開の女の子以外のナニモノでもありませんでした。
今回はそんなアメリの可愛らしさがしっかりと感じられる構成になっていたと思います。

そしてこの作品のもう一つの見どころは、入間くんがどんな希望や目標を自分に課すか、と言う点だと思います。
未だ全然定まってはいませんが、考えても見ると、悪魔学校に入学して1学期と夏休みしか過ごしていないんです。
早々簡単に目標なんて定まりませんよね。
この物語同様、ゆっくりと答えを見つけていけば良いと思います。
ただし、ちょいちょい気になる台詞が耳に刺さってくるのは気になりますけどね。

オープニングテーマは、DA PUMPさんによる「No! No! Satisfaction!」
エンディングテーマは、天月-あまつき-さんによる「ココロショータイム」

2クール全21話の物語でした。
物語的にはちょうどキリの良いところで終わったと思います。
今日から新学期…
今期は前期以上にイベントが盛り沢山みたいですし、既に放送の決まった第3期が楽しみですね^^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

普通に少年向けアニメ(← 良い意味で)

最初のシリーズが2クールあって、それを受けての2期目。1期目終了時点で映像付きの2期目の予告はされていたので、2期目制作自体は1期目の時点で決定していたんじゃないかと思われます。

2021年1月開始予定が新型コロナ禍の影響なのかずれてしまい、4月開始となっています。

1期目も毎回観ていましたが、この2期目もこれを書いている時点で第13話まで欠かさず観ています。

突発的に観る視聴者も想定して冒頭にはただの人間であるはずの入間くんが魔界にいる経緯、悪魔学校バビルスについて、そして最近の話数でのエピソードのダイジェストが毎回入る親切設計になっています。
(ただし「入間くんは両親によって悪魔サリバンに売り飛ばされた」という件は、2期目の冒頭ダイジェストでは繰り返されません。さすがにちょっとヒドいという判断が働いたのか…?)


週刊少年チャンピオンを定期的に読まなくなって久しいので原作は読んでいませんが、誌名に「少年」と入っているわりには想定読者年齢は高めを想定していそうなチャンピオン連載陣の中にあって、小学生が観てもちゃんと楽しめそうな感じがします。

主人公の入間くんも14歳で、中学生相当ということで高校生主人公も多い少年漫画の中では、年齢は低めかも。

絵柄的にはコロコロコミックとかに載っていても違和感がなさそうな、子供向けギャグマンガ風のポップでカワイイ感じです。

土曜の夕方にNHK Eテレで放送されるだけのことはあって映像面も含めて内容はわりと穏当で、肌色成分はほぼ皆無です。

内容的には入間くんを中心として、アブノーマルクラスを含むバビルスの生徒による青春+ライトなラブコメといった趣で、入間くん自身の成長も描かれています。

ギャグ風味ですが、わりと王道を行く少年向け作品という感じですね。作画面ではこの作品なりの基準みたいなものは常にクリアしていて、そこへの不安感はありません。

ビジュアル面についてはこういうキャラクターデザインは好みではないという人もけっこういそうですが、アメリ会長やクララなどの女性キャラクターを始めとして、メインのキャラクター達はビジュアル面というよりは性格的にけっこう魅力的に描かれていると思います。

追加キャラのアリさんの今後の活躍にも期待しています。

そして、相変わらず入間くんやサリバン理事長に振り回されているカルエゴ先生が不憫だ…(笑)。

2021.9.16追記:
最終回まで試聴終了。バトルあり、デート回ありで終始楽しませてもらいました。3期目の制作も決定したそうで、おめでとうございます。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

予想以上に面白かった

一期の評判が良かったので二期から見始めました。

{netabare}
夕方アニメ(?)なこともあって一期を見ていなくても楽しめる作りになっていて、序盤はそこまでだったけど、キャラを覚えてくるにつれて、めっちゃ面白く感じました。

夕方アニメなのに、結構テンポがよくてダレずに見られるし、キャラも全員しっかりと立っていていい。
ギャグ寄りだった悪周期編や家庭訪問回も当然面白かったし、結構シリアスだったり戦闘寄りだった遊園地編も面白かった。
一クール目のコメディ調の話が面白かったので、遊園地編で戦闘が本格的になるのかとがっかりしたけど、そのシリアスもしっかりと面白くて本当にいいアニメだった。戦闘回の最後ではちゃんと入間が主人公っぽく活躍してくれたし。

優しいキャラが多いのもプラス。
主人公の周りがみんないいキャラなので、安心して見られるし、アメリとのデート回みたいなほっこりとする回もあっていい。

個人的にカルエゴ先生が一番好きだったかな。
一番かわいいのはクロム

一話毎評価(13話~)
{netabare}
13話 10/10
14話 7/10
15話 7/10
16話 10/10
17話 9/10
18話 10/10
19話 5/10
20話 10/10
21話 9/10

曲評価(完全に好み)
OP「No!No!Satisfaction」8.5/10
ED「ココロショータイム」8.5/10
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

67.1 2 2021年度の悪魔アニメランキング2位
真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (342)
1104人が棚に入れました
「君は真の仲間ではない──」最前線での戦いについていけなくなってしまった英雄・レッドは、仲間の賢者に戦⼒外を⾔い渡され勇者のパーティーから追い出されてしまう。「──はぁ、あんときは⾟かったなぁ」レッドが抜けた事で賢者達が⼤パニックになってるとは露知らず、当の本⼈は辺境の地で薬草屋を開業しようとワクワクした気分で過ごしていたのだが・・・・・・「私もこのお店で働いていいかな︖住み込みで︕」突如かつての仲間であるお姫様が⾃宅まで訪ねてきて!?"のんびり楽しい薬屋経営"、"お転婆姫とのイチャイチャ⽣活"、報われなかった英雄による素晴らしき第2の⼈⽣がはじまる︕

声優・キャラクター
鈴木崚汰、高尾奏音、大空直美、雨宮天、八代拓
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

なろうの弱点。構成ができないから最終回が「転」になってしまう。

最終話まで見て。なろう系の小説原作でいつも思うのですが、連載ものの難しさで小説として構成が厳しいです。
 本作は妹の勇者が合流してからの展開が見たいところです。したがって、通常の作劇法なら12話までの部分を半分以下…できれば3話くらいに圧縮して勇者である妹のキャラと並行して、何かを描けばと思わなくはないです。
 勇者のシーンが無い訳じゃないですけど、結局、描いているのは勇者TUEEE、眼鏡くん無能くらいですからね。なろうの見せ方として工夫がある方だとは思いますが、しかし、それでも冗長感は否めません。

 逆になろう連載時なら細かく積み重ねが読者にあるので、感情移入もできるしキャラも謎も機能するでしょう。そこがなろう原作をアニメ1クールにするときの最大の弱点かなあという気がします。

 と、いうのも12話までは平凡ではありますが見られるレベルでした。過去の経緯や能力が説明的ご都合主義すぎるので高い評価はできませんけどヒロインは可愛いです。そして13話は気になる展開がありましたよ?つまり、起承転結の転の頭くらいの部分、つまり中間点が13話にある感じです。

 この作品の「原作」の真価は恐らくこれからなのでしょう。が、残念ながら私が見たのはアニメであり、13話以降を知ることが出来ません。なので12話までは低めの評価です。13話である程度うまくまとめた点と今後の期待感がある点を踏まえて評価すると平均3点…に最終話の妹勇者の設定の良さをで加点して3.1点くらいかなあ。


以下 12話の感想です。

{netabare} 12話です。スローライフじゃねー、という裏切りは予想できたような、出来なかったような…まあ、どちらでもいいかなあ、という程度のお話ですね。13話があるんですかね。

 正義マンなんですよね。主人公が。こういう強くていい人…うーん。異世界ものの弱点の一つ、ですよね。主人公のキャラ造形。まあ、日常系の性格造形もテンプレ化しているので、必ずしも類型化はネガティブだけではないんですけど、まったり癒しではなく恋愛や裏切りなど人の内面が肝心なストーリーですから、ちょっとこの主人公だと厳しいでしょうね。

 あとは、なんですか、12話の作画。なんか機械的な文明のところとか…手抜き?初めの数話はそれなりに見られただけに、もうちょっとなんとかなったのでは?という感じです。

 評価としては、つまらない。アニメの出来としても見るべきところはありません。{/netabare}


以下 異世界日常系についてです。

 本作でちょっと思ったことなんですけど、我々は日常系、たとえば「けいおん」「ゆるキャン△」をどうみているかです。
 私は女子たちがキャッキャうふふしているのを外から眺めるのがいいと思ってたんですけど、本作を見ているうちに、仲間になりたいというニーズがひょっとしたらあるのかもしれないと思いました。

 で、現代日本が舞台だった場合、男、特におじさんが女子たちの日常に入ろうと思うとこれは無理があります。自分自身をそこに置いてしまうと、願望を満たしてくれる反面、素の自分では本当は仲間になれないという現実を突きつけられます。
 本作では転生してませんが、本作の主人公のように若くて、容姿もそこそこ、みんなが頼る能力と実績かがあれば、女性たちの日常の仲間に入れます。

 で、仲間になりたいという願望については、同性としてか、異性としてか。
 同性なら孤独を癒してくれるということなのかもしれません。異性として仲間になりたい場合、性的な欲求を満たしたいという願望なのか、草食系のラッキースケベ的な世界なのか。これはラブコメとしてのチューニングの問題になります。
 本作の場合は2人で生活してるのに、今のところやってないですよね。性行為というものあれはあれでいろんなストレスがありますので、日常系ではそれもノイズなのかもしれません。
まあ今後の展開ですが草食系からの純愛でしょうね。ハーレムに行くか…まあ行くでしょうけど。

 主人公の立ち位置です。実は昔強かったけど、理由があって一般人として韜晦しながら大人しく暮らしている…スポコンとかヤンキーであるパターンですね。実力がある=劣等感がない、だけど苦労しないし皆から承認される。承認ということはスクールカーストのポジションの問題かもしれません。パリピになりたい願望でしょうか。

 いやパリピではないですね。追放というストレスがわざわざ入るのは、本当の自分を分かってくれる人だけが周囲に集まるという舞台設定なのでしょう。これも一つの承認欲求ですよね。つまりカッコつけてイエーイとやるのも陰キャの我々からすると面倒なわけです。素のままの好きな事をしている自分を承認してくれる人が集まればいいと。

 薬屋がやけに多いのはポーションとかFF的なアイテムとして扱いやすいのもあるでしょうが、魔法の代替=万能、人を助ける、唯一性等いろんな要素があるでしょう。魔法以外で未開な文明の中で突出した存在になるにはちょうどいい職業なのでしょう。悪い言い方をすると無知な住民にマウントが取れます。ひょっとしたら小売業は楽だ、という変な誤解があるのかもしれません。

 これで平穏×ラッキースケベ的ハーレム×好きな事で暮らせる×承認という世界が生まれました。
 つまり、精神性としては、日常系もラブコメもスポコンその他の話も本質的には異世界と変わらないということでしょう。

 こうやって考えると、異世界かそうでないかという区分けは実は意味がない気がしてきました。特になろうの異世界ものはデータベース的に共通認識があるので、投稿主が設定を考えなくてもいいので、気軽に小説にできるということでしょう。
 つまり、異世界とはマインクラフトとかRPGツクールとかと同様のフォーマットであるという事だと思います。なろう型の異世界とはプラットフォームということです。難しいことを考えなくていいですよ。自分の好きな世界を気軽に表現してみましょう、と。だから、類似性や模倣がなろう小説では問題にならないのだと思います。
 で、題名が説明的なのと、タグやあらすじが重要なのは、なろう異世界は好み願望を仮想で楽しむ小説なので、読むまで内容がわからないのでは意味がないということですね。


 本作の内容はこんな感じではないでしょうか。裏切ったもの後悔や懺悔があれば最高ですね。復讐にはしないと思います。それをやると日常系ではなくなりますから。
 つまり、このチューニングに会えば面白いし、私の場合は日常系で仲間になりたいと思わないので、薬屋系が苦手なんだと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 20
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

勇者は、義務か権利か。

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
本作の長々としたタイトル通り、随分とごちゃごちゃしたアニメです。

やろうとしたことは面白く、レビュータイトルにした問いなどは非常に哲学的で、上手く料理さえできれば☆5も目指せるポテンシャルはあったと思いますが、結果としては残念な仕上がりに。

レビューでは、本作の秘められた可能性を書きつつ、構造上の問題点も指摘したいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
これ、3つのアニメ作れるね。

①真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境で薬屋をやって過ごす、ギデオンとリットを主人公にした、異世界スローライフ&イチャイチャエロアニメ。

②真の勇者じゃないと勇者パーティーを追い出されそうになったが、仲間や世界を救うため、パーティー内では最弱ながらも、バランスのとれたスキルと戦術、戦略などを駆使しながら魔王を討伐する、ギデオンを主人公にした異世界バトルアニメ。

③スキルや加護を呪いのように捉え、その葛藤に苦しみながら戦う勇者、ルーティを主人公にした哲学アニメ。

どれで作ってもそこそこ面白くなりそうです。

個人的には、②が好みです。

ギデオンの「導き手」というスキルの設定は面白いと思います。勇者が成長するまでの指南役兼護衛役。初期パラメーターが高く、バランスも良いが、ある一定以上は成長せず、次第に勇者や他の英雄に追い抜かれる。RPGなんかではよくいる設定の、中盤で死んだり離脱したりするキャラですね(笑) 

でも、それが用済みにならず、力不足を感じつつも勇者パーティーに残って戦い続けるのは、面白そうです。私、そういう立ち位置のキャラ好きですし。

(つまり、スラムダンクの木暮君や、キャプテン翼くんの来生哲兵、ドラクエ5のパパスが主人公のアニメを観たいかどうかです。私は観たいw)。

本作はまあ、③がメインでしょうか。勇者の、眠気、空腹、温度への耐性という加護。逆に言えば、生きていること、「人生」(人としての生)が奪われる呪いともとれます。

また、勇者に限らず、「やれること」「やれと言われること」と、「やりたいこと」が合わないことの葛藤。これは、私達視聴者にとっても、身近かつ重要な問題提起になっていたと思います(ここが本作で一番高く評価したポイント)。

この③については、なかなか良く描けていて、哲学的な深みを感じさせる良いアニメになり、、、そうだったのに、それが微妙なクオリティに。

問題点としては、

(1)①②③を全部やろうとして、全てが中途半端になったこと。

(2)③の超シリアスな展開の中に、①のエロ要素が入ることで、不真面目さや不謹慎さ、軽さが際立ってしまったこと。

(3)作画がクソショボいことで、②のバトルがギャグ化してしまい、なんの熱さもなくなってしまったこと。

主にこの3点により、本作の優秀な設定を全て殺しにいった作品に感じました。

というより根本的に、まとめきれないのに、この難しい3要素を全て混ぜた、原作者の力量不足や見通しの甘さはあると思いました(原作未読なので、あくまでアニメから分かる範囲では、ですが)。

ひとつひとつは凄くよい素材なのに、料理の仕方が悪く、結果としてマズい料理になってしまったという点では、アニメ系の専門学校の教材にでもしてほしい作品です。

いや、これは別に嫌味で言っているわけではなくて、世の中に無数にある「毒にも薬にもならない作品」や「何のポテンシャルも眠ってない作品」に比べれば随分と高評価で、だからこそ、「どうすれば良くなったか」ということを考えられる、「教材化する価値のある作品」だと思うんですよ。

脚本、演出、作画、全ての面で設定を生かしきれていない、なかなかレアな「もったいない作品」だと思いました。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
こういう立ち位置のキャラクター好き。昔、RPGツクールで作ったゲームに似ている(笑) 勇者が仲間を見捨てられないという設定と、竜騎士団副団長のメンツというのが、何気に上手い。

2話目 ☆3
リット、ツンデレチョロイン(笑) バトルの作画はショボいが、バトルを魅せる作品じゃないしな。放送事故レベルの間(笑) 勇者サイドも魅せて、どっかで救うのだろうけど、その塩梅が大事。

3話目 ☆4
生まれついた加護。同一加護持ちの殺傷だけが加護の強化? 凄い世界だな。加護により人生がある程度左右される世界。低レベルだが複数のスキルが使える利点を生かした薬作り。人の一面だけを見て評価してはいけないよな。

4話目 ☆3
終身雇用契約(笑) 思い出話、ちと長い。加護を超える愛。勇者ワンパン。作画は酷いな。だいぶ歪んできた。

5話目 ☆3
勇者の加護。眠気、空腹、温度への耐性。逆に言えば、生きていることが奪われる。作画も展開も崩れてきた。

6話目 ☆


7話目 ☆2
安いな。安い、安い。

8話目 ☆3
会えずにすれ違う流れかと思ったが、さて、会ってどうなるか。勇者闇落ちかな?

9話目 ☆4
勇者は、義務か権利か。勇者という呪いを、よく表現している。

10話目 ☆3
ルーティのためって、それ、導く者の影響なんじゃ?

11話目 ☆2
バトルの作画がショボくて、ギャグに見えてしまう。やってることはそんなに悪くもないと思うけど。勇者のバトルだけそこそこ作画頑張るし、なんじゃこれ。

12話目 ☆2
このアニメらしい、ごちゃごちゃした、まとまりがない悪いラスト。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 25
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

有能な私を評価してない世の中が許せないっていう作者の愚痴を聞かされている感じ

【紹介】
勇者の仲間だったが、戦いについていけなくなって戦力外だから仲間じゃないといわれ
仲間を離脱して辺境の地で薬草屋をして美少女と同居のスローライフを満喫しようとする話。

でもスローライフしているアニメという印象はあまりない。

アニメを通じて作者の愚痴を聞かされているだけだと思うんですよ。

【どうして作者の愚痴だと思ったのか】
この作品を簡単にまとめるとこのシナリオは全部、作者の愚痴だと気づく。
{netabare}
まとめるとこうです。

俺は勇者である妹から慕われていて、みんなから必要とされてるのに、一人だけ俺に嫉妬したおバカさんがお前いらないって言うから思い知らせてやろうと思って出ていくことにしたけど、俺の有能さが理解できないあいつは見る目がない、やれやれ、やっぱりみんな俺がいないとダメダメじゃん、追放されてからようやく理解できたの?でも今さら戻ってきてくれって言われても手遅れだよ、君たちが命がけの苦しい旅をしている間も俺は美しいお姫様とイチャイチャ幸せなスローライフエンジョイしている勝ち組だ、うらやましいでしょ? でも可愛い妹がお兄ちゃんがいないとダメなのって言うから、真の勇者である俺が魔王倒してあげるよ、あ、俺を追放した見る目ないやつは俺のパーティにいらないし、むかつくから惨めな最後迎えてね。ざまあ!

こういうことなんですよね。

これって鬱屈した思いがたまった作者の、自分を評価してないムカつく人たちを見返してやりたいっていう願望ですよね?

それをうまくシナリオに落とし込めていれば面白くなると思うけど、
ただ願望を垂れ流しているだけじゃ面白くならないんですよ。

{/netabare}

【キャラクター】
キャラの掘り下げや心理描写が非常に薄っぺらいので、みんな何を考えてるのかよくわからなくて、役割に応じたセリフをしゃべらされているだけの人形に見えた。
{netabare}
例えばギデオンが大事ってみんな言うけど、その絆の部分の描写が薄く、街の人も勇者パーティもギデオンの有能性ばかりを強調するので、便利な人だから必要と思っているだけなのか、人として好きなのかがよくわからなくて、終盤で急に大事な仲間みたいな空気出したのが唐突に感じた。そんな大事に思っているならもっとそれらしい描写入れるべきだと思う。

上記のような一例に限らず、キャラクターが生きてるって感じがしない。
キャラクター達は加護に振り回されている人形だから仕方ないって言うのならまあ、納得するけど。

賢者が本当に愚かで嫌な奴だけど、賢者は嫉妬に狂った感情がちゃんと描かれていて、キャラクターの中で唯一人間味のあるキャラクターだった。
{/netabare}

【シナリオ】
ギデオンのスローライフと勇者パーティの斜陽が交互に見せられて交わっていくところはどうなるんだろうって興味持てました。
タイトルにスローライフって入っている割にあまりスローライフ感がないので、タイトルで回避されるパターンと、タイトルに釣られたけど思ったのと違って視聴断念するパターンがあってタイトルのつけ方を失敗していると思う。
タイトルはやっぱり大事。

{netabare}
加護によって人生が決められて加護に人生が振り回されるという設定は面白いと思った。
でも、その設定が話を面白くしているわけではなく、キャラクターの行動の不自然さの言い訳をしているようにしか見えなかった。
普通に加護の強制を否定して自分の人生を切り開く話で良かったのでは?

特に賢者の行動や言動は不自然極まりないもので、それが加護のせいってのはわかったけど、理由がわかったところで彼の行動とそれによって起こった出来事の不合理さと不快感は消えるわけではなく、それでシナリオ的に面白ければいいけどギデオンが勇者パーティに必要な男だってことを視聴者に説明するためだけに勇者パーティを崩壊させているようにしか見えず世界のすべてが、主人公の人生のために都合よく回っているという印象になっている。

ギデオンが勇者パーティに不可欠っていうのは良いと思うけど、その証明のために勇者パーティを下げ続けたのが原因。
このせいでアレスはもちろん、他の勇者PTのメンツまでギデオンがいないとまともに旅ができない残念な人達っていう印象になってしまっている。
不自然に勇者PTを下げるんじゃなくて、主人公が勝手に自分が足手まといと判断して抜けたけど、勇者パーティは必要だってことを知ってるからなんとか探し出して連れ戻そうとしているっていう描写だけで良かったと思う。

それでスローライフしている過程で薬草だけでなく道具や武器などの知識を身に着けていって、勇者パーティを助けるキャラクターとして描けばタイトル詐欺にもならないし、もう少し面白くなったんじゃないかと思った。

{/netabare}

【総評】
まずスローライフさせたいのか、勇者パーティに入れたいのかはっきりするべきだと思う。
スローライフで幸せになったけど、勇者パーティの一員としての名声も欲しいっていう未練がましさがシナリオに表れていて、不自然で中途半端な作品になってしまっている。
二兎を追う者は一兎をも得ず、欲張るのはやめましょう。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 36

69.7 3 2021年度の悪魔アニメランキング3位
最果てのパラディン(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (304)
970人が棚に入れました
かつて滅びた死者の街――人里離れたこの地に一人の生きた子供、ウィルがいた。少年を育てるのは三人の不死者(アンデッド)。豪快な骸骨の剣士のブラッド。淑やかな神官ミイラのマリー。偏屈な魔法使いの幽霊のガス。彼ら三人に教えを受け、愛を注がれ少年は育てられる。そしていつしか少年は一つの疑念を抱く。「……この『僕』って、何者なんだ?」ウィルにより解き明かされる最果ての街に秘められた不死者(アンデッド)たちの抱える謎。善なる神々の愛と慈悲。悪なる神々の偏執と狂気。――その全てを知る時、少年は聖騎士(パラディン)への道を歩みだす。
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

急がば回れ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
なろう系の異世界転生。の中では、個人的にはかなり好きな部類になります。☆4.5って感じ。

世界観としては、説明不要の定番ファンタジー。ストーリーも、少年の成長、英雄譚という点では定番と言えるでしょう。

なんかこう、普通ならエピソード0や、1話目だけで終わるくらいのエピソードを、ゆっくり丁寧に12話かけてアニメ化した作品という感じ。

既視感たっぷりで、かなり緩やかな展開と、回りくどい台詞回し。あまり評価が良くないのも理解できます。

だが、それが良い(笑)

個人的にはこういう作品好きですね。ふた昔前のラノベを読んでいるような感覚。

2期決定とのことなので、楽しみに待ちたいと思います♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
特に1~5話の、「旅立ち前」が好きでした。総括にも書きましたが、これ(主人公の成長過程)って普通は軽く書く部分ですが、それが非常に丁寧。

主人公の心の中に、「親」と「師」の教えが染み込み、物語のターニングポイントできちんと生かしてくる構成がニクい。

4~5話は特に好きで、慈母神マーテルの深い愛情が熱く、死に際の夫婦漫才は泣けて、長々としたCパートで2人の過去を描いたのは、制作の作品愛を感じました。

その分、旅立ち後はややパワーダウンしました。

いや、つまらなくはないけど、「普通の冒険譚(RPG)」になったというか(ここが☆5を逃した理由)。

ただ、終盤、11、12話は盛り返しました。

強者故の葛藤。「並び立つ者の有無」という点で、三英傑との対比を見せつつ、彼らに憧れていた少年の心情を丁寧に描いている。

その結果、主人公が否定していた「神の(自分が絶対強者であるという認識のもと、善意で一方的に人を救済しようとする)思考」に近づく主人公。(世界の全てを不死者にすることでの救いを目指したスタグネイトの理想は、方法論の問題はあれど、神の行為としては「一理ある」とも思いました。)

また、(ここが短かったのは勿体なかったけど)闇墜ちから復活した後は、自身を「戦力の一部」として有効活用したり、仲間も「サポートに徹する」というカタチで互いを活かしたりと、自分や周りを過大評価も過小評価もしなくなっていて、戦い方にも変化が生まれるなど、成長がよく描けていました。

ここからは、国作りや仲間集めの話になるのかな? それなら個人的には好みですが、「無職転生から転スラになった」と揶揄されそうでもありますね(笑)

あとどうでも良いんですが、主人公が信仰する「灯の神グレースフィールド」は、やや仏教的で、日本人が考えるような死生観だよな~とか、裏でも悪くない神殿長は超レアキャラと思ったりだとか(笑)

(ガスや神殿長など)ジジイが格好良いアニメは大抵面白いですね。2期も期待!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
転生は、転生前が大事。よく分からんな。ただ、なんかクオリティは高そう。無職転生っぽい雰囲気はするな。

2話目 ☆4
バトルが本格的。ギャンブルに夢中になり、怒られ、学ぶ(笑) 

3話目 ☆5
呑んで覗いて夢精(笑) 肋骨で挟むのを生前に(笑) 夫婦漫才(笑)  父と母。魔剣譲与。ドレインの魔剣。過去の種明かし。英雄に鍛えられた転生者。執着を失った。神に逆らう魔導師。熱い。

4話目 ☆4
世界の全てを不死者にすることでの救い。一理あるよな。ここで、マリーのパンの伏線が。グレイスフィール陣営。全てブラフ。

5話目 ☆5
慈母神、マーテル、熱いな。う~ん、別に、欲を出して、あと80年くらいは延長しても良いのでは? グレイスフィールは、仏教なのかな。旅だちまでに5話かけるか。個人的には、この丁寧さは好ましい。そして、Cパートで、長々とブラッドとマリーの話。愛がある構成だな。とても強くて賢いダメ人間(笑)  Cパートで5に変えたわ(笑)

6話目 ☆4
親と師の教え、+、信仰。綺麗すぎるが、そういう世界と考えれば、ありか。そして、仲間をゲット。

7話目 ☆3
クオリティも展開も、やや衰退か? グレイスフィールの陣営が増える。

8話目 ☆3
三英傑の歌。親が知られていることが嬉しい。

9話目 ☆3
文明に感動。悪い神殿長かと思ったら、そうでもない? 脛椎をへし折るって(苦笑)

10話目 ☆3
バグリーの娘、仲間&ヒロインか。良いキャラだな、バグリー。悪くない神殿長は超レアキャラ(笑) 俗物もできる聖職者。ちょいとトントン拍子過ぎるがな。作画はもうちょい頑張ろう。

11話目 ☆4
このナレーションベースの話を、本当はじっくり観たかったな。神官戦士、精霊使い、商人、吟遊詩人という変則パーティーを、うまく活用。魔剣の性能、えげつないな。戦力の評価ミス。並ぶ者のいない苦しみ。自分の強さが常軌を逸していることの認識。なるほど、そこで三英傑か。神の思想に寄ってきたな。

12話目 ☆4
強者の病。スポーツでもあるよな。自分を戦力の一部として有効活用。小さな攻撃の積み重ねと、サポートに徹する精霊&弓使い。磨かれたコンビネーション。貫き、スゲエな。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

死者の街で生きた少年は聖騎士への道を歩み出す

タイトルに惹かれて観てみることにしました。
主人公の少年ウィルは人里離れた地でアンデッドたちに色んなことを教わりながら成長していきます。
そして,15歳になった彼は旅立つのでした。
―というあらすじ。

初めはとにかく絵がきれいだなぁという印象。
そして,ウィルというキャラクターが好印象でした。
ただ,見進めていくと…物語があまり面白くない(;´・ω・)??
―となって,観終えるまでに時間がかかってしまいました。
でも,後半ウィルが旅に出てからは面白くなって一気に観てしまいました。

こちらはなろう系のアニメだったんですね。
知っていたら観ていなかったと思います(^-^;
正直,また異世界転生モノかぁという感じです。
ただ,観ていて異世界に転生したという部分は物語の中であまり重要じゃありません。
悪くいえば「その設定活きてないから別に要らなくない!?」って感じなのですが,異世界転生モノが鬼門のこちらとしてはそこが逆に良くて,あまり前世がどうとか気にせずハイファンタジーとして楽しめるところが良かったです。
なんか異世界転生が巷に溢れかえっているから取り敢えずのっかったって感じなのかな!?!?
前世の設定とかなくて冒険とか神々のことに話を特化した方がまとまりが出ると思います。
前半,ウィルが旅立つまでの話はつまらないとは言わないけど,面白くて先が気になるということもなくだらだら観てました。
けど,後半彼が旅に出てメネルと出会ってからは「やっと物語が動き出したか。遅すぎ!!」という感想をもち,最終話でこのアニメが好きになりました。
こちらは第2期の制作が決定しているそうですね。
でも観ている間はそれを知らなかったので,「12話しかないのに旅立つまでに話数を取りすぎでは??」って思いました。
やっぱり物語の本番は彼が旅を始めてからでしょうから。
でも第2期があるんだったらということで,このペースでもアリだなと思い直しました。

前半の話が微妙だったのはあるけど,キャラクターでいえば,ブラッド,マリー&ガスの3人は良いキャラだなと思います。
ブラッドのキャラデザはラノベ感があってあまり好きじゃないのですが,ガスのキャラデザはかなり好きです!!
{netabare}この3人好きだったので,途中から居なくなる雰囲気をぷんぷん醸し出していたのが気になっていたら案の定死んじゃったので残念でした。
ガスも一緒に居なくなっちゃうと思っていたのでそこは意外で,せめてもの救いでしたね。{/netabare}
そして後半の話でいえばメネルドール!!
最初は感じ悪い奴だなと思ったけど,キャラデザが美少女!!
そして,声が良いですね。
ウィルの声も好きだけど,成長したら声優さん変わるのかなと思ったので変わらなかったのは意外でした。
最近は15歳くらいだと男性が演じることが増えてるのかなと感じていたので…。
メネルは初め,別の女性の声優さんが演じてらっしゃるのかと思ったのですが,ちゃんと(?)男性の声優さんでしたね(^▽^;)
このハイトーンボイス,ウィルとのバランスをとったのかなぁと思いました。
ビィは吟遊詩人なのですが,小さな女の子だと思っていたので見ていて違和感がありました。
小人族ということらしいです。

作画はとてもきれいだと思いました。
キャラデザも好きです。
それなのに,第9話・第10話辺りだったかな。
キャラクターの作画が崩れちゃったのが残念でした。
元がきれいだっただけにね~。
背景は相変わらずきれいでしたけど…。
途中で総集編を挟んだのでできれば作画頑張ってほしかったけど,あれだけきれいだからそれを維持して最後までやるのは大変だったのかな。。
なので,評価1つ下げてあります。

音楽はまぁまぁ良きって感じです。
いかにもラノベ原作アニメって感じなら評価下げましたが,そんなこともなく…。
EDはAメロBメロはかなり好きな感じだったのですが,サビは普通かな。。

ストーリー自体は確かに後半の方が面白いのですが,戦う相手でいうと前半の方が良かったかな。
{netabare}スタグネイト…強敵でしたよね。
普通こういうのって徐々に敵のレベルが上がっていくのが定石だと思うのですが,後半は相手が魔獣ばかりで…。
スタグネイトはアンデッドの3人が居てくれたからなんとか倒せたというのもあるけど,敵の難易度でいえばグレードダウンした印象です。
それに,そもそもこの魔獣たちがラノベ感溢れてて個人的には微妙でした。{/netabare}

このアニメで1番好きな点はウィルとメネルの友情です。
{netabare}メネルの性格からしてもっとサバサバした関係で一緒に旅をしていくと思っていたので,最終話のウィルの闇落ちからのケンカからの仲直りはうるっときてしまいました。
ウィルはずっと友達と呼べる存在が居なかったし,そもそも生者に出会ったのが初めてなんですよね。
彼にとって初めて(やっと!!)できた友達を大切に想う気持ちとかメネルを自分の判断ミスとかの少しの過ちで死なせてしまうところだったという恐怖感。
そういうのがよく伝わってきました。
まだ2人は出会ったばかりなので絆を描くのは難しいはずだけど,こういうウィルの境遇を考えると無理矢理感もなく感動できました。{/netabare}
第2期でまたこの2人のやり取りを見られると思うと楽しみです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

雰囲気で持ってた

{netabare}
いつものなろう系と思ってたけど、しっかりとしたファンタジーものだったのでかなり面白かった。
まず、主人公が最初に出会うのが女キャラじゃなくて骸骨だったりアンデッドで、旅に出てからも初めて出会うのが男キャラというだけでもなろう系感がない。
まあこういう点も良かったんだけど、一番良かったのは世界観がしっかりとしていたこと。
なろう系が大抵微妙なのはだいたい全部設定や世界観がありきたりでちゃんとしていない点にあると思ってるけど、この作品はそんなことがなかった。
1話から最後まで一貫して宗教的な要素がしっかりと描かれてた。
食べる前に祈りをしたりだとか、
10話ラストのパラディンに任命されたシーンでの剣を振るシーンだとか、ちゃんとこの世界ならではの文化的なものが感じられていい。
ほんとの意味で"異世界"を感じられる。

話としては結構王道だけど、雰囲気がいいおかげで面白い。
主人公が結構チートなのはなろう系だけど、ただ単に無双するだけではなく、強いが故に周りとの亀裂が生じたりだとか、ただ単にチートと言うわけでもないのがいい。
あと、あの剣はなろう系への皮肉も入ってるのかな。使えば最強だけど、自分の強さではなく剣の強さだから極力頼らないように~みたいな話はそんなふうに感じた。実際その剣を使う場面が来るけど、剣を使うにあたってそれなりの理由がある上に、しっかりと葛藤して使うのも良かった。

駄目な点は主人公の声優。さすがに高すぎて合ってない。成長前はあれでもよかったかもだけど少年になった時に声を変えるべきだったと思う。
あと、丁寧と言えば聞こえはいいんだけどさすがにテンポ悪いかな。
1クールアニメで総集編挟むのも良くない。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆9
なんか難しいな。なろうなのに雰囲気アニメみたいな雰囲気。
序盤の過程がしっかりと描かれていていい。
焼かれるのにパンはもらえるのかw

2話 ☆7
OPいいな。
ブラッドに男の証と言われたから腕そのままにするのなんかかっこいいなw 平気で殺そうとするじゃんw 
戦闘じゃなくて持ち運びのこと真っ先に考えるのかよw
まだ雰囲気アニメの域を出ないな。

3話 ☆10
下ネタいらんわ
ほんとの強さとはならないから強い剣に頼るなって言うのはいいな。
なろうへの皮肉にも感じる。
目的もTHE王道と言う感じでいいな。
師匠たちが主人公に託すのも。
マーテルを裏切ったというのもここにつながるのか。
最果てというのはそういう意味か。

4話 ☆7
ん?何でこのアンデット達死んでないの。
何もしてなかったのを死んでいないと表現するのいいな。

5話 ☆8
女神はマリーを許してたけど、マリーが許しを乞うてなかったから許してなかったといい手助けシーンが良かったです。
主人公の声は好きじゃない、高すぎる。
孫がガスが死ねばとか冗談言うのはよくない。
マリーとブラッドが今生き延びたら今後もまた生き延びてしまうから、と死を選んだ理由も良かった。
主人公の声このままかよ。ガス連れて行くの?
ミドルネームにGを入れるくだりも面白かった。
分かりやすいフラグだなw 

6話 ☆9
最果てってやっぱこういうことか。
前世の経験からすみませんって言わないことを意識するとか細かいな。
交渉に持っていくというのもいい。
食べる前にこういう祈りを入れるのとか"異世界"らしくていいね。

7話 ☆6
画面が見にくい。怖すぎるなんだこれ、焦げてるのか?

7.5話 ☆-
1クールアニメで総集編入れるのやめろ。

8話 ☆7
また俺なんかやっちゃいました?
奨学金 その宮殿に行かないのね。
なろうタウンじゃない。

9話 ☆8
流行があるという情報からそこまで読めるのすごい。
ドラゴンくん唐突すぎん? 戦闘面白かった。
来たばかりの街に肩入れしすぎだし、向こうも信用しすぎ。
殺される!? 

10話 ☆9
てかこのアニメ11話感が全くない、進展が遅い。
まあ活躍してたしね タイトル回収。
神や加護というテーマが一貫していて独自性がある
ラストの騎士に任命されるシーンほんとにいい、EDへの入りも好き 

11話 ☆8
怖い。ああ、そういやそんな剣があったな。
葛藤しつつ剣を使うのが良かった。メネル死ぬの?
主人公がしっかりとしていていい。
怪物扱いされてるという設定はちょっと無理やりだな。
主人公が闇落ち展開も少し強引。あの3人に憧れてたのか。
前世いる? 強いが故の孤独ね。 

12話 ☆7 
えぇ...。は? 戦闘がまあまあ面白かった 謎挿入曲 

OP「The Sacred Touch」☆9
ED「標火」☆8.5
ED2「最果ての武勲詩」☆8
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7
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