2018年度の憎しみおすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2018年度の憎しみ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月26日の時点で一番の2018年度の憎しみおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.6 1 2018年度の憎しみアニメランキング1位
ゴブリンスレイヤー(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (1035)
4972人が棚に入れました
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ。」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。
それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった…。

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、井口裕香、内田真礼、中村悠一、杉田智和、日笠陽子、松岡禎丞
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

TRPGの世界観に抗い、サイコロの出目に左右されず生きる

アニメーション製作:WHITE FOX、監督:尾崎隆晴、
シリーズ構成・脚本:倉田英之、脚本:黒田洋介
キャラクターデザイン:永吉隆志
原作:蝸牛くも

RPG世界に存在するモンスターのなかで最弱とされるゴブリン。
退治しても稼ぎが少ないため、冒険者たちは要請を避けることが多い。
しかし、ゴブリンだけにこだわって討伐する男がいた。
多くの人々は蔑みも込めて、彼をゴブリンスレイヤーと呼んだ。

残酷描写が話題になった作品で、海外からの人気は高い。
その理由として考えられるのは、
主人公のキャラクター像だと想像する。
復讐の炎に身を焦がす、過去に傷を持つ男というのは、
ハードボイルドを好む層に魅力的に映るのかもしれない。

元はアスキーアートを使用した二次創作的な作品で、
ゴブリンだけを殺す男がいても面白いのではという
単純な発想から生まれ、様々な既存作品のキャラクターを
当てはめて発展させたものだ。
そんな経緯からか、登場人物たちには全員名前がない。
例えば主人公のゴブリンスレイヤーは、
ドラクエに登場する「さまようよろい」がモデル。
鎧兜の後ろから出ている赤い飾りのデザインなどは、
完全に「さまようよろい」と同じだ。
ほかにも牛飼娘が『銀の匙』の御影アキだったり、
鉱人道士(ドワーフ)がハンター×ハンターのネテロ会長だったりと、
言われてみると、確かに似通ったデザインだったりする。
調べてみると、それぞれモデルがあるので面白い。

さらに世界観はバックボーンとされているTRPGという、
テーブルゲームのひとつである会話型RPGを想定している。
プレイヤーはサイコロを振ることで運命が決まっていく。
作中で頻繁にサイコロが出てくるのはそのためだ。
ゲームマスターという全体を裁定する神のような存在がいて、
秩序や平和を望む人々と魔人王が支配する混沌を
目指す勢力に世界は二分されている。
これらを理解していないと、
作品の全体像が見えないのが正直なところだ。

というのも、この作品をリアルなRPGというつもりで
観ていると、かなり多くの部分で疑問を感じてしまう。
まず、ゴブリンをこの世界で弱いとしている
説得力をほとんど感じることができない。
もちろん、RPGをやったことのある人なら
事前のイメージでそう思えるだろうが、
この作品のゴブリンは知性がないといえど、
普通に剣を振り回してくるし、毒を塗った弓矢も放ってくる。
毒にやられると短時間で死んでしまう。
死亡すると生き返ることができない。

この世界では物語の何年も前からゴブリンによる殺戮が頻発している。
性格は狂暴で、人間を殺して強奪することを当然と思っている。
そんな危険な相手が雑魚と見なされ、相手をするのが
駆け出し冒険者しかいないということが既に納得できない。
当然ながら、複数で来られたらやられてしまう。
シャーマンや「渡り」などの上位種がいれば尚更のこと。
これは国家レベルで対処しなければならない事件だ。
しかも、ゴブリンはオスしかおらず、女性の人間を襲い、
短い期間で自分の子供を何匹も産ませることが可能だという。
だとすると、ゴブリン相手に女性の冒険者、
しかも駆け出しが討伐に向かうことなどあり得ない。
これは、より残虐シーンを描きたかったためだけと思え、
個人的には、設定が破綻していると感じた。

また1話でリアルな描写を入れているのは良いのだが、
{netabare} そのままの世界観で物語が進むのかと思うと、
その後は、百匹以上はいると思えるゴブリンたちを、
たった5人で殺してしまうなど、
どう控えめに見てもリアルなどとは思えない。
相手が毒を使うときに限って、
毒に反応するカナリアを連れて行くのも{/netabare}ご都合主義だ。
リアル描写として納得できるのは、
洞窟で長い剣を持っていくのはタブーということや、
大量のゴブリンを刺すときに血糊で滑るので、
敵の武器で殺していくというところくらいなもの。
途中からは普通の異世界ものとなってしまった印象だ。
またゴブリンスレイヤー以外のキャラの掘り下げも
ほとんど見られず、凡庸なストーリーといえる。

ただ、この作品をリアルなどと考えずに、
残虐シーンのある異世界ものという感覚で、
そしてTRPGということを踏まえて観ると楽しめる。
{netabare} 例えば、8話でゴブリンスレイヤーが、
死にかけるのだが、{/netabare}
TRPGの神のような存在が興じる不条理な世界に
抗うという描写があって、面白いと思った。

全体の作画の雰囲気や効果音、OPの音楽などは
この作品にとても合っていたと思う。
また、全12話の物語を俯瞰して、
ゴブリンスレイヤーの人生を追って考えてみると、
構成や脚本は上手くまとまっている。
これは、最後の2話分の展開が優れていたことが大きい。
視聴者は最初から少しずつ
ゴブリンスレイヤーの苦悩を見せられている。
{netabare}村が襲われ、大好きな姉が目の前で凌辱され惨殺されたとき、{/netabare}
怖くて動けなかったことに対して自分を責め続け、
ゴブリンを殺すことに異常な執着を持つようになる。

そんな心を失った男が次第に、他人に心を開き、信頼を得ていく。
多くの人々の力を借りて{netabare}大量のゴブリンから牧場を守ったことで、
ゴブリンスレイヤーのなかで何かが大きく変わった。
その結果「ゴブリンを殺すだけ」ではなく、
「冒険者になりたい」という将来の希望を
初めて口に出すことができたのだった。{/netabare}
苦しみも哀しみも、そして喜びも他人と分かち合えることが、
人生をより豊かにすることを彼は初めて知ったのだ。
このゴブリンスレイヤーの心情の変化に
至る展開は上手く描いていた。
ラストに続編があるようなテロップが出たが、
ひとつのお話として、現時点でしっかり完結している。

自分の望むことを得るためには、
サイコロの出目になど左右されないほどの
何かをやり切るだけの強い意志と
周りを動かすだけの力が必要なのだ。
(2019年2月9日初投稿)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 84

kororin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

奴らは『馬鹿』だが、『間抜け』じゃない。 (、なので『知性』はあっても『迂闊(&慢心)』な奴らは当然・・・)

※ご注意※
初めて見る方は、作品上リョナ描写(女性の凌辱・嬲り強姦)や、血飛沫流れる惨殺描写があるので、或る程度の『耐性・心構え』をもって視聴して下さい。
(定番の安定したキャラ画なので要注意)
あらかじめ原作小説やコミカライズを読むのもイイですが、オススメは洋画のリュック・ベッソン監督『ジャンヌ・ダルク』の冒頭シーン。
フランス百年戦争のさなか、幼少のジャンヌの村に粗野で『野蛮で下品なイングランド兵』が押し入ってくるシーンを見ておくのもいいと思います。(イングランド兵をゴブリンに“見立てる”となお良し)
(ってゆーか、皆さんもうご存知ですよネ)


2019.01.10【簡易感想】

「まおゆう-魔王勇者-」と同じくキャラに固有名は無く、吟遊詩人の語りのような寓話的構成。なので、会話シーンはヤハリ見づらいような、落ち着かないような・・・正に「歴史に『名』の残らない男の物語」。(笑)
ファンタジー異世界で、魔王軍と戦うヒューム(人族)と各種族(エルフ・ドワーフなど)同盟の物語が『主軸』でありながら、話のメインは亜流(支流)のほうになります。
勇者パーティー(女の子3人)が居ましたが、本編とあまり関係なかったですね。(笑)

神々がダイス(サイコロ)を振り々々世界を構築した象徴かのように、夜空にはダイスみたいな「緑と赤の月」が浮かぶ世界。
超弩級のモンスター退治等で名声や箔を付けたがる者にとってゴブリン退治は「ドブさらい」みたいな認識。(でも命がけなドブさらい)
個体は弱小でも家畜のように簡単に屠殺できるつもりでいたら、集団で見事に返り討ちにされてしまう危険な存在のゴブリン。
すでに他の方々が言われるように、こちらに登場するゴブリンは知性は低いが(生産力・想像、創造力無し)凶暴・凶悪で、略奪・強奪、殺傷・惨殺、狡猾・残忍、増殖の為に婦女強姦と「純粋な悪(災厄)」。
(正に『ヒャッハーーー!』な集団。「オネガイ助ケテ、モウウシマセン」と命乞いをする『フリ』に気を緩めると、確実に後ろから脳天カチ割られてしまいます。)

その中でただひたすらゴブリンしか興味が無く、ゴブリンを狩りまくる男“ゴブリンスレイヤー”。
寡黙で超慎重、生真面目すぎて人との関りが上手く出来なく、他者からは変人扱い。(でも、判ってくれる人はちゃんと居ます!)
そして仕事(ゴブリン退治)は自信のコンディションや休養を顧みず、容赦なく徹底してゴブリンを殺しまくるプロフェショナル性。
こんな事(日々)を続けたら人間性が喪失しそうですが、かろうじて保っていられるのは幼馴染の“牛飼娘(爆乳)”のおかげなのでしょうね。
そして、ゴブリン退治を甘く見て全滅したパーティーの生残りで駆け出しの“女神官(現実の残酷さを目の当たりにしてチビることチビること)”と出会い、
同盟の指示で嫌々下層災厄のゴブリン退治の仕事を押し付けられた、
“妖精弓手(最年長だが容姿は若く、現実の残酷さを知らない『冒険』に夢見がちなエルフ)”
“鉱人道士(酒好きの陽気な爺さんなドワーフ)”
“蜥蜴僧侶(乳製品が大好物。ネイティブ・アメリカンな姿のリザードマン)”パーティーとつるむうちに、徐々に堅物だったゴブスレが柔らかくなったように思えて見てて好感でした。
(でも“剣の乙女”は犯罪被害者遺族の心象みたいで重かった~~・・・)


(底辺の?)アナザーストーリーな感じなので、地味で嫌なモノも見られますが、
・ありきたりな王道ファンタジーに飽きた方には、狩猟の専門性や迷いの無いゴブリンの殺生とマヌケなヒューム側の犠牲者に嬉々し、
・キレイ事のファンタジーが好きな方には、嫌悪と蔑視があったかもしれませんネ。

でも、敢えて「誰もやらなかった(やりたくなかった?)」ジャンルで、且つ丁寧気味に仕上がってるので良かったと思います。
続きがあるようなニュアンンスでしたので、気長に2期目も期待してます。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 14
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

英雄譚には決して載らない名もなき男の話

2019.01.06記
原作未読


重たい話と聞いたので。シリアスものは好物なのです。
全12話のダークファンタジー。下手なあらすじより↓のキャッチコピーが分かり易いです。

『俺は世界を救わない ゴブリンを殺すだけだ』

{netabare}目の前で姉をゴブリンに凌辱されて殺されたトラウマを基盤に{/netabare}ゴブリン殺しに執念を燃やす寡黙な男の物語です。
RPGでもステータス低め。こんぼうで屠れるくらい非力。雑魚キャラの代表格のゴブリンですが、習性を聞くとけっこうパンチが効いてる感じです。
臆病。集団で村を襲う。略奪種族で物を作る発想はない。メスがいないため他の種族(人間とか)に種付けする。対人間の場合、男は殺し女は輪姦す。生き残ったものは学習し力を蓄えてく。成熟度にあわせて、ホブ・シャーマン・ロート・チャンピオンなど意外と種類豊富だったりもします。
まあ同情の余地はない感じです。{netabare}子供のゴブリンを容赦なく叩き殺すシーンがありますが感情動かされることはありません。当たり前のことです。とはいえ珍しい描写ですね。子供に手をかけるのってご法度みたいなところがありますから。{/netabare}

エログロに目がいきがちではあります。ゴブリンの習性を鑑みて、主人公ゴブリンスレイヤーVSゴブリンのシンプルな対決構造でもあります。無論エログロないしバトルの賞味期限はそれほど長くないため屋台骨が必要です。この作品の場合はこちらを面白く感じられるか?なんだと思います。それは、、、


 愚直にPDCAを回す職人の話


1話 ビジュアルで視聴者を引き付ける
2話 世界のルール説明
視聴理由がカタルシスを得る目的なら違いますし、物語構成は後半追い上げ型ともちょっと違いますので、2話まで観て肌に合わなければ撤退可でしょう。
そしてこの主人公であるゴブリンスレイヤー。ひたすらゴブリンを狩る男は実は意外と弱い。ステータスはきっと半端なものでしょう。だからこそ、考えて実践し修正しそして繰り返す。感情を廃した極端なまでのストイックさは弱さを覆い隠すための鎧のようにも思えます。

世界を救う勇者ではなく、町の一介の小鬼殺しにスポットをあてる発想は自分には新鮮でした。その昔やっていた某『プロジェ○トX』が好きな御仁にはこの物語はけっこうしっくりきそうな気がします。どこかしら中島みゆきの歌声が聞こえるようなそうでないような。“女神官”“妖精弓手”キャラの固有名称無い理由が名もなき地上の星の物語だからというわけではよもやあるまいとは思いますが。。。
自分はしっくりくるものがあって楽しめました。

なお、コミュニケーションを取るのがド下手な今後の彼が心配です。待つ女“牛飼娘”を筆頭に、好意を寄せてくれる面々から影響を受けてさらに一段レベルが上がって欲しいですね。
{netabare}協力を仰いで総力戦へと繋がった最終盤は意外と彼には人望のあることがわかりました。一人の限界を超えて複数人のパーティをマネジメントできるならレベルアップも可能でしょう。{/netabare}

淡々というより黙々とした展開。その中で“妖精弓手”“女神官”“牛飼娘”“受付嬢”ら女性陣がアクセントを加えて飽きのこない作り。良作です。



■余談 ※あくまで個人的所感です
リアルでも“女子高生コンクリ詰め殺人事件”を筆頭に、国内においても、まるでこの作品で描かれたゴブリンの所業と思しき事件はあるとの前提ではありますが、規模と実態という意味で、
{netabare}本作は『竹林はるか遠く-日本人少女ヨーコの戦争体験記』に記述されている世界の異世界版と見立てて鑑賞してました。
※詳細は省きますが一言でいうと敗戦後の引き揚げ体験記で、原典はアメリカの中学校で教材として扱われておりました。しかしこの物語を当の日本人が知りません。{/netabare}
{netabare}誤解無き様、特定の国・民族を貶める意図はありません。事実の把握、起こったらどう対処するか、起こらないようにどう対処するか、それ以上でも以下でもないです。己の思考に自信満々との傲慢さもなく、集合知を信頼したいので事実は共有されるべきと考えてます。これをもって憎しみを増幅させるから止めろとのご意見は拝聴しても、「仮に起こったらどうするか?」または「同じことが起きない様にどんな準備をしてるか?」と問うことになると思います。{/netabare}

第二第三の剣の乙女を生まないようにするのが男子の務めでしょう。

{netabare}「わかってもらいたかった 怖くてつらくて痛くて恐ろしくて そんなことがこの世にあって そういうことをするものがこの世界にはいる 分かってもらいたかっただけです」剣の乙女(第9話){/netabare}

奇しくも世界を救った勇者さんが言ってるじゃないですか。

{netabare}「僕たちが世界を救ったって村が滅んじゃったらやだもんね~」勇者さん(最終話){/netabare}

{netabare}その勇者さん、魔人王を前にしてこうも言ってました。「これが終ったら村に戻って三人でお祭りに行くんだー!」(10話)。{/netabare}

大事を成す(世界を救う)者にも依って立つところ(村)は必要です。足元を支える裏方さんのお話でした。



視聴時期:2018年10月~12月 リアタイ 

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2019.01.06 初稿
2019.06.22 追記
2021.08.20 修正

投稿 : 2024/04/20
♥ : 89

75.9 2 2018年度の憎しみアニメランキング2位
DEVILMAN crybaby[デビルマン クライベイビー](Webアニメ)

2018年1月5日
★★★★☆ 3.9 (328)
1045人が棚に入れました
永井豪さん漫画家デビュー50周年を記念し、2018年に新作アニメとして蘇る『デビルマン』。タイトルを『DEVILMAN crybaby』とする本作は、「Netflix」にて全世界190カ国に、日本語のほか9ヶ国語の吹き替え版と、25ヶ国語の字幕版で配信される予定です。

声優・キャラクター
内山昂輝、村瀬歩、潘めぐみ、小清水亜美、田中敦子、小山力也、津田健次郎、木村昴、KEN THE 390、YOUNG DAIS、般若、AFRA

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

悪魔を憐れむ歌

永井豪、画業50周年記念。
湯浅政明監督、制作サイエンスSARU。

ギュスターブドレの挿絵に感動した青年が、
若さと才能で一気呵成に書き上げた魔王ダンテ。
少年向け雑誌が大きな変革期の時代、
連載誌の休刊により、未完に終わるも、
確実に地力をつけ、感性を磨き、
次なるステップへと歩み出していく。
神と悪魔の対立構造が、
逆説的に「人間性とは何か」を問い直し、
見事にブラッシュアップされ結実することになる。
20世紀の黙示録デビルマンである。

湯浅デビルマン、打ち震えました。
よりポップに、より淫靡に、より華やかに、
カートゥーン的演出とフラッシュアニメ技法が、
難攻不落の世界観にこれほど刺激を与えるとは。
このアプローチは驚愕と感動を覚えます。
評価すべきは安直な焼き回しを回避したこと。
そして絶妙にエロいです。

弱い者は死ぬ、弱い者から死ぬ、
人の歴史はまさに「力」の歴史であろう。
SF的なドラマツルギーとヴィジュアル性、
デビルマンは愛を知り愛に泣き、
人であり続ける、今日もどこかで。

これは天才が勝利した「夜」である。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 80

阿紫カービィ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

人間ならば、恥を知るべきだ。

この素晴らしい作品に、感謝と賛美を!


一切の無駄のない『繊細な線』で描かれた人物、背景、そして鮮やかな色彩で、

淫靡で非情な世界を見事に表現。

私の5感、6感、総てを刺激され、すっかり酔ってしまった。


ちっぽけな『私観』でこの作品の感想を。


神は
『ビンの中で蟻を飼い、それを見ている子供だ』
(私の好きな映画での言葉です。)


悪魔は
人間に、甘い言葉をささやく。

それに流される人間、耳を貸さない人間…
そこで『人』は分岐するのではないでしょうか?

あと
悪魔は「約束(契約)」を守ります。
善も悪も 同等なのです(なんか 良い)

私は、悪魔は『人間に一番近い存在』と考えています。


そして、天使。
一番の『悪』ではないでしょうか?

天使は決して人間を助けません。
意志を持たない存在なのです。
(神の命(めい)のみで存在するともいわれています。)


この作品で
『天使=傍観者』と、私は考えました。

メディアに流され、まわりに流され、意志をもたず…
『悪魔狩り』をする、醜い存在。
(滑稽な現代人への皮肉か、否か?)


神、悪魔、天使、人間、そして『デビルマン』


明君は、子供の頃から、人の為に泣く事ができる、優しく哀しく強い人です。

『デビルマン』になってもそれは変わらず、悲しみを背負いながら、

悪魔と傍観者(天使)と、
涙を流し闘うのです。人間として。


涙には、色々な『涙』があります。

悲しい涙、後悔の涙、悔しい涙…そして
『嬉し涙』



明君は
人にたくさんの『嬉し涙』を流させましたね。


了君の涙も、悲しい、寂しい、そして嬉し涙であって欲しい。



嬉し涙ほど、苦しい涙はないのです。



私も叫びたい、
私を泣かせてばかりの君に


私は実在する人間だということ
いつか君に、温かい涙の意味を、苦しみを、教えたいんだ



明君と了君に
よく頑張ったね、と。。




あー!

電気グルーヴ、光岡自動車、感激でした(泣)



乱文失礼。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 53

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

見る前に相当な覚悟がいります

このアニメは、見る前に相当な覚悟をしていただくようお願いします。

生半可な気持ちで見ると、必ず後悔します。
結構グロイ描写に気分を害するだけでなく、物語の内容が頭から離れず、夢の中で当分うなされるかもしれません。

だけど私は、多くの人に一度は見ていただきたいと願っています。

人間は一人では生きられません。
だから人間は、困っている人を助けたり、優しくしたりします。
それはとても素晴らしいことです。

このアニメには、そんな愛情ある人間も登場しますが、そうでない人間も多数登場します。
そうでもない多くの人間は、普段は優しい人たちです。
しかし、生活環境が急激に変化すると、多くの人間は性格が豹変します。パニック状態に陥るといった方が良いのかもしれません。

この物語に登場する多くの人間の行為は、まさに悪魔の所業でした。
悪魔(デーモン)と人間、どちらを本当の悪魔と呼ぶのにふさわしいのか迷ってしまうほどです。

見終わった後、「自分はどちら側の人間になるのだろうか?」と、わずかな時間でも考えていただけたら、ありがたいです。

この物語は、永井豪先生の原作をわりと忠実に再現しています。
数十年前にテレビで放送された「デビルマン」とは全く異質のものです。
遥か昔、私はこの原作を読み、涙を流しました。
原作は全5巻です。興味がある方は、ぜひ読んでみてください。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 29

71.3 3 2018年度の憎しみアニメランキング3位
プラネット・ウィズ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (272)
970人が棚に入れました
「おれは、おれが味方したい人達の味方だ。そんだけだ!」
過去の記憶を失いながらも、平穏に暮らしていた高校生・黒井宗矢。だがある日、
世界は謎の巨大兵器「ネビュラウェポン」に突如襲われる。
猫のような姿をした「先生」とゴスロリ姿の銀子と共に、宗矢は戦いに巻き込まれる
ことになったが_________なんと相手は人類を護る7人のヒーローの方だった!
宗矢の記憶に隠された戦う理由とは?

気鋭の漫画家・水上悟志が贈るオリジナルアニメーション、ここに開幕!

声優・キャラクター
阿部敦、原田彩楓、井澤詩織、小山力也、乃村健次、後藤沙緒里、梅原裕一郎、大和田仁美、渕上舞、菅原慎介、石上静香、興津和幸、清川元夢、若本規夫
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

猫と犬

J.C.STAFF制作。

新感覚でどこかフリクリに似た、
センス溢れるぶっ飛び具合が楽しいです。
え?そっち?的なサプライズもあり、
集中力が途切れませんでした。
構成力の高い魅せる入りだったと思います。

ロボアニメに新機軸はあるのか、
火力一辺倒の戦闘ではないのが興味深い。
アニメーションらしい作品ですので、
あまり構えず、素直に楽しめれば嬉しいです。

4話視聴追記。
SF的なガジェット満載ですが、
広義ではコメディになるのでしょうか。
なるほど、この感覚、タイムボカンシリーズだ。

9話視聴追記。
力の籠った演出が増えて来ました。
{netabare}先生も閣下も信念のもとに最後はどう動くのか。
物語の総仕上げが、どうなるのか楽しみです。{/netabare}

最終話視聴追記。
緩急付けた演出にキャラと声優の相性、
{netabare}物語の構成も最後まで見事にまとまっている。{/netabare}
今年の夏上位作品で間違いないでしょう。

お勧めの作品となりました。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 53

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

何をモチベーションにして戦ってるのか

設定やキャラが個性的で話の進め方も悪くない。
雰囲気は、一回りか二回り前の子供向けロボットアニメって感じで最近のアニメにしては珍しさもある。
全体的に平均越えの印象を受けるけど、どうも嵌れなかった。

登場人物は割と世界規模で戦ってるけど、全員物分かりが良すぎるせいか、葛藤やドラマが足りなかったからか、戦う理由がふわっとしていた気がした。
結果としてこじんまりとした世界での戦いに感じた。

原作の水上悟志さん、なんか見たことある名前だと思ったら、惑星のさみだれの人か。
話題のタイトルということで、おすすめされて読んだことあるけど、プラネットウィズと同じような感想だった。

単に好みの問題なのかな。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

オレはオレの助けたいと思ったやつの味方だ!

視聴理由 特になし

序盤 ヒーローものかな

中盤 コレは...

終盤 正義とは何か

この話は普通の中学生に起こった非日常を描いた話
ジャンル的にはロボット・大戦
途中から宇宙に進出しちゃったり、なんか謎の原理で戦闘してたりするけど、キャラの信念とか考えとかは面白いから、4.5かな
決して主人公が圧倒的最強とかではないんだけど、やっぱここでも「信念」はカンケイあるんだよね

作画は普通。音楽も普通。
キャラの熱血度がわかるし結構好きだな

まぁ全体的に普通だけど熱血キャラとか好きな人は良いかもしれない

投稿 : 2024/04/20
♥ : 10
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