指揮官で戦闘なおすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの指揮官で戦闘な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月07日の時点で一番の指揮官で戦闘なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.6 1 指揮官で戦闘なアニメランキング1位
86-エイティシックス- 第2クール(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (421)
1393人が棚に入れました
東部戦線第一戦区第一防衛戦隊、通称スピアヘッド戦隊。サンマグノリア共和国から“排除”された〈エイティシックス〉の少年少女たちで構成された彼らは、ギア-デ帝国が投入した無人兵器〈レギオン〉との過酷な戦いに身を投じていた。そして次々と数を減らしていくスピアヘッド戦隊に課せられた、成功率0%、任務期間無制限の「特別偵察任務」。それは母国からの実質上の死刑宣告であったが、リーダーのシンエイ・ノウゼン、ライデン・シュガ、セオト・リッカ、アンジュ・エマ、クレナ・ククミラの5人は、それでも前に進み続けること、戦い続けることを選択する。希望や未来を追い求めようとしたわけではない。“戦場”が、彼らにとって唯一の居場所となっていたのだから。そしてその願いは皮肉にも、知らぬ間に足を踏み入れた新天地で叶うことになるのだった。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

原作読んで総評です。私はもういいかな…原作がちょっと合いませんでした。

 原作読みました…いや、なんとか読み終えました。アニメのレビューサイトなのであまり言いませんが、体言止めと漢字熟語にカタカナルビが多くて辛くて読みこなせませんでした。戦闘シーンが何やってるかわからないし、情景描写もあまりないし、時系列を置き換えている意味がわからないし…読み終えたというか、まあ、なんとかページは最後まで頑張ってめくりました。
 これは私がこのタイプの小説を読み慣れていない、読み方が分かっていないせいだと思います。


 で、アニメについてです。この読めないラノベを画にして見せてくれた功績は大きいと思います。アニメなければ1巻の半分で諦めてます。2、3巻に関してはそのままアニメ化した感じでしょうね。やっぱりちょっと原作を更に水で薄めていた気はしますけど。これはアニメが間延びしているだけではなく、ほぼ原作がそんな感じだったということでした。

 結果的にやっぱりあのロリの王女さまの意味がわかりませんでした。シンと兄の関係をなぞっているだけだし…脳をレギオンが取り込んでいるという説明に厚みを持たせたかったということ?

 うーん。ごめんなさい。私はこのシリーズはもう関わらないかも。アニメで次のシーズンが来たらレーナちゃんが活躍するかの確認はすると思いますが…


 

以下 初回時のレビューです。

 レーナちゃんに免じてぎりぎり及第点。テーマのブレ、長すぎ、読めすぎです。

 結末はこれ以外考えられないでしょうね。そのために2クール目のストレスを耐え忍んだのでそうでなくては困ります。

 本作について構造は「君の名は。」だ、ということでいいと思います。名前も素性も知っているけど直接会った事がない。生死の狭間で相手がどうなったかわからない。そして…ということでした。

 1回目が見終わった後です。

 悪い方からいえば、1クール目の冒頭の部分の冗長な日常描写、SF設定の甘さについては印象が変わりません。
 それでも1クール目は、シンの敵とシンクロできる部分や兄との関係などがありましたし、レーナちゃん覚醒の話なので、1クール目を見終えたときは、まあ、過小評価してたけど面白い部分もあったなあという感想でした。

 そして、2クール目に入って、86というストーリーが戦争もの…それも差別された人種の決死部隊という設定が吹き飛んでしまい、昔の仲間との約束、ロリ王女等々の要素が入り込んできたと思ったら、俺TUEEEの無敵兵士、狂気の自殺願望部隊から、そして「君の名は。」になりました。
 最後のほうの大きな作戦だった、地面効果翼機もなんか出てきただけで、作戦そのものにエピソードとして関心できるところも無かったし、周辺の登場人物の動きも心情も良くわからなかったし…
 テーマも視点もブレブレだったと思います。自分は何を見させられているんだろう、という感じが常に付きまとう展開でした。
 そして、1クール目の最後から2クール目の最後のシーンは完全に予想できました。予想外があるとすれば遅すぎです。

{netabare} そして5人のメンバーたちの様子を見ていると、その戦死した仲間たちの約束とかそういうものが無くなってしまいましたね。もちろんシーンとしては随所にいれてるんですけどお約束程度でしたね。
 長い割には個々のメンバーの内面の掘り下げが無かったと思います。あの背中の入れ墨とかどこに行ってしまったんでしょうか。平和な暮らしと兵役をはかりにかけた葛藤が、シンの狂気に引きずられてなかったことになりました。

 あとはレーナちゃんが最後に合流する部分のストーリー展開はいくらなんでも強引だろうと思います。22話が良かったのに23話でそれだけ?というずっこけはありました。

 ひょっとしたらですけど、原作とアニメの読者・視聴者側の体感時間つまり分量の差があるのではないかと疑っています。構成ですね。レーナちゃんとの邂逅のために時間調整があったのでは?と疑っています。そうでないと2クール目の内容が無さすぎの気がするんですけど…

 良い点と言えるか、まあ、このために見ていました、という点ですね。
 もちろんレーナちゃんとの邂逅あるいは再会といっていいのかもしれませんが、このカタルシスが欲しくずっと見ざるを得なかったのは、制作陣の思惑に乗せられたという気があります。そして、やっぱりここまで引っ張られるとカタルシスは確かにありました。
 2クール…しかも延期もありましたので、半年以上ですからね。この時間があったせいで、勿論最後のシーンはジーンときます。{/netabare}

 作画は昨今のアニメ事情からいって、悪い回、動かない回があるのは諦めてます。その点ではがんばって水準は保っていたと思いますし、良い回は良かったと思います。


 総評です。SFなのでもう1回チェックしたいところですが、2回目見るのに勇気がいります。この冗長なストーリーをまた見るのかあと思うと気が遠くなります。原作読んだ方が早いかなあ、という評価です。

 そしてテーマ性。差別問題がなくなりました。途中で平和OR約束も深掘りできませんでした。脳のつながりも謎からエピソードのネタになりました。シンたちのメンバーがもしかしたら誰か欠けるかもというドキドキも2クール目の前半で消えました。
 つまり2クールは細切れのエピソードの集合体になっていたと思います。

 ラストはもちろん良かったと思います。思いますけど、いくらなんでもそれだけかあ…という感想もあります。ただ、レーナちゃんって初めはミニスカの士官なんているかよ、とか能力低すぎだろう、とか騒いでるだけじゃん、ケーキ喰ってんじゃねえ、お前が戦場に行け、と思っていたのに、2クール目では心待ちにしていたのは、まあ、上手く乗せられたなあと思いました。そこは素直に上手く転換させたなあと思います。

 ということで、1回目の印象ですから後で何か発見があるかもしれませんが、レーナちゃんの涙に免じて及第点、だけどぎりぎりかなあ…SFだから評価は厳しめですけどね。






 17話までみました。まず、分割2クールでやったために、1クール目との物語の密度が違い過ぎるのは失敗だと思います。特殊な状況で制作の関係もあるのかもしれませんが。

{netabare} ストーリーについてです。1クール目に対して格段に面白くなっています。86たちの連邦の扱いに焦点を絞っているのでストーリーに展開があって、理解もしやすいと思います。
 レーナちゃんをもっと出せという気持ちにさせるのも、クリエータ側の意図なのでしょう。後を楽しみにしておきます。

 あのロリ女王さまはどうなのかと思いますけど。マスコットって…いやそれはやりすぎでしょう。1クール目のレーナちゃんもそうですけど、こういう女性の扱いをすると、せっかくのシリアスな物語に、潜在的な性的な願望の匂いを感じてシラケるので止めたほうがいいと思います。

 あと、ユージ?とかいう銀髪の図書館で会った男性の戦死ですが、フラグ立てすぎでしょう。演出なんとかしろよ、という感じでした。

 で、テーマ性です。86については、共和国の差別の中で選択肢がないからこそ、彼らの戦いに意味があったわけです。連邦で彼らは何度も軍は止めろと説得され、それでもなお彼らは軍人になりました。
 ここで死者に対する約束について揺れ動く人間が出るかと期待しましたがいませんでしたね。

 で、軍にはいれば、当然戦力を考慮し突撃部隊要員にされてもここはあまり悲惨さを感じません。それは彼らが軍人になった選択をしたからであって、ここで86だからと拗ねるのは、ちょっと違う気がします。

 そして、86の5人についてはいつの間にかスーパーマンになってしまいました。そこまで無敵な感じではなかったと思うのですが。話に安心感はありますが、1クール目のいつ死ぬかもわからない、という絶望感が無くなってしまいました。まあ、だからこそ誰かが欠けた時にストーリーになるんでしょうけど。

 ストーリー的には面白くなりましたが、テーマ性が1クール目に比べてぶれている気がします。彼らはもはや被差別階級ではない、から周囲の人の反応が、やっぱり差別はあるに急に方向転換したように見えます。
 差別に戻して民主主義のヒューマニズムの薄っぺらさとか入れればまだ良かったんですが。最後に「すまないな、少将」というのを入れてしまったので、本当は彼らに頼るしかないからあえて言った?に見えます。差別を敢えて誘導した?子供を戦場に送りたくないとか…うーん。なにがしたいんでしょう。
 で、妹からの手紙とか、シンの狂気とか、ロリ女王の騎士さまとか…戦争の狂気なら読み取れますか。

 今のストーリーだと、志願兵である以上86のテーマはもはや差別ではなくなりました。現状は以前の戦死した戦友との約束という名の自殺願望がある狂気に支配された集団にしか見えません。レーナちゃん登場で救ってくれる感じでしょうか。

 今後楽しみなのはレーナちゃん側ですね。孤軍奮闘のジャンヌダルクでしょうか。やっぱりレーナちゃんが正しかった?だけですかね。秘密の研究とか、貴族社会とかもう関係ない感じですか?

 結論から言って、話は2クール目で各段に面白くなりました。テンポもいい作画もかなりいいです。レーナちゃんがクールなのはいいし、86たちへの焦点の当て方も良かったと思います。
 ですが、テーマが消し飛んでしまった感じがあります。まあ、途中で何か見えてくればまた、レビューします。


追記 特攻の理由なんですけど、列車砲なら線路をもう1回、今度は滅茶苦茶になるまで攻撃すれば良くね?と思うのは間違ってます? {/netabare}


 18話。言わないようにしていましたが、被差別民族という部分、ロボットの多脚形態といい、今回の浸透作戦といい、指揮官が同乗するところといい、どうしても亡国のアキトの展開を思い出しますね。

 {netabare}そういうところは割り切って、たまたまということでいいですが、じゃあヒューマンドラマとしてはどうか…でも、あのロリ王女ちゃんとのやりとりは茶番にしか見えてきません。それなら早くレーナちゃん出して。

 で、でました。新兵器?地面効果翼機ですか。すごいものを引っ張りだしました。なかなか面白い発想です。ユーチューブの珍兵器とかでたまに見かけます。

 ただし、作中でも言っていますが、数メートルしか浮き上がれません。技術的な設定でいえば、翼が地面にぶつかるのでRの小さいバンク旋回ができないのでほぼ直線でしか飛べません。また、小高い丘も飛び越えられませんので、実用化したのはカスピ海で旧ソビエトが使っていたくらいで、それですら波が高い日は運用できなかったそうです。(ただ、今度海で運用されるみたいです)
 ですので、道中ほとんど湖にするとかそういう設定にすれば良かったんですけどね。

 さらに、地面効果翼機でレーダーを避けられるなら、より小さくて同じように地面すれすれを飛ばせる巡行ミサイルのほうが良いし、また、地面効果翼機で近づいて爆撃じゃあ駄目なの?と思います。

 正直、ロボットや兵器、AI等の戦闘のSF的、技術的、戦略的な設定は、たいしたことがないんだから、そこは短くして、被差別とかヒューマンドラマを深掘りした方がいいと思いますが、そこがブレブレかなあ。{/netabare}



19話 あれだけ決死の戦闘の前振りだったのに…これだけ?

 待たされた割には…心配した作画乱れはあんまりなかったですが、人が動かないこと…まあ、いろいろ厳しいのでしょうか。

{netabare} 地面効果翼機はあれだけ?ピンチにすらならなかったですね。とにかくロリはなんとかしてほしい、鬱陶しいだけ。

 やっぱり脚本かなあ。設定やテーマ、キャラ。どれをとっても悪くないんですけどね。うーん。1クール作品を2クールに伸ばした感というか、小説とアニメの媒体の差を考えずそのままやっちゃったか…他作になりますけど、転スラとか、オリジナルのアクアトープの方も引き延ばし感満載だからなあ。

 以前なら少し遊びが入った2クール作品もありだったんですけどね。昨今の密度が高いアニメになれると考え方が古い気がしますね。SFだから集中して見たいし。
 それに最近の2クールって、原作消化のペースを遅らせたりダラダラ展開がで引き延ばしてますからね。特に分割2クールにその傾向が多い気がします。以前の2クールは原作が溜まってからやってたので引き延ばしも少ないし、構成も無理がないし、感情移入も途切れないし。

 後はレーナちゃんかあ。最後あの列車砲やっつけるのに、レーナちゃん登場?多分あと3~5話くらいですよね?早くしてほしい。

 それにしてもテクノロジーの設定がわからねー…あの電磁砲的なやつももそうですけど、機体そのものがオーバーテクノロジーじゃん…って思うんですけどね。{/netabare}


20話です。残りは3月ですか…。

{netabare} 私は適当な作画で作品を作られるくらいなら延期賛成派なんですけど、だったら18話で決断すべきだったと思います。正直19話の作画は痛痛しかったと思います。

 さて、本作のここまでの総括ですが21話見てないですがどうせ話は進んでいないでしょう。2クール目後半はあまりにエピソードの密度が薄すぎです。

 1クール目は全体的に話がごちゃごちゃしてるしその癖間延びしているし、エピソードは当たりはずれが大きかったと思います。ですが、1クール目には中心のテーマがありました。2クール目はそれが吹き飛んでしまいました。86つまりスピアヘッドたちの行動原理に説得力が無くなってしまっています。

 無論、以前の仲間への約束で死を選択する、というのはあると思いますが、やっぱりシンの狂気に引きずられているというか、もっと悪くいえば単なる俺TUEEEになってしまっています。
 ロリ王女はそこに意味性を持たせるために登場させたのだとは思いますが、悲劇をいくら積み重ねても、1クール目の86の悲惨さにはかないません。

 何よりレーナちゃんですよね。ラノベで良くある手法ですが、待望のキャラのじらしプレイですね。人気キャラを出さないで引っ張って引っ張って、最後登場させてのカタルシスを狙ってはいるのでしょうけど、2クールのこの薄い密度の話でそれをやりますか?という感じです。小説とアニメのメディアの特性の違いは良く考えたほうがいいと思います。

 2クールを連続してやったとしても相当薄い内容で冗長感がある本作で更に延期ですからね。だったら1クール目+3月の2話で十分なくらいです。{/netabare}


22話です。つまり「君の名は」だったと。

{netabare}  油断しました。やってたんですね…23話もう見た方いるみたいですね。すっかり忘れてました。

 やはり2期はレーナちゃんとの再会というより初コンタクトが最大のカタルシスでしたね。1期の86とレーナちゃんの関わり方、2期の関わらないストーリーはそのための舞台装置だったということでしょう。つまり若干変形はしてますけど構造は「君の名は。」ですよね。

 関わり、対立、事件、別れ、想いの自覚、探索、葛藤、再会…ですね。探索部分が86では表現されていませんでした。

 ただなあ…戦場でいつ死ぬかわからない状況なら名乗れよ…それが3.11東日本大震災以降の人の関わりだと思うんですけどね。旧時代の別れが美しいとか秘めた想いは、命あってこそ、再会の期待があってこそですからね。「君の名は」で最後声をかけた意味ってそこにあると思うんですけど。

 一度邂逅するまでは、2人は絶対に死なないだろうなあ、という予測にもなってしまいますし…いくらハードな事件が起きようとも、そうしないと話にならないですからね。
 これが頭にあるのでちょっと2クール目の途中から冷めてしまいましたね。もうちょっと早く会ってから、展開してくれたほうが良かったかなあ。

あーでも、22話がカルデラ山の上のシーンだとすると、その先は…まあ、そういうことですね。裏切ってくれても面白いですけど、ここは順当にひねらないで行ってほしいかな…

 で、23話でなんかあるんでしょうか。楽しみです。{/netabare}




 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

Where Have All the Flowers Gone(花はどこへ行った?)

戦争をモチ-フにしたアニメ作品は、
これまでにイヤというほど製作されておりますし、
これからもイヤというほど製作されることは想像に難くありません。

そして、一口に『戦争アニメ』と言っても内容は千差万別、玉石混合。

んで、僕はそれら『戦争モノ』アニメを個人的に、
大きく三つに分類して視聴したり考察したりしています。
ほんとうに、あくまでも私的かつ便宜的な線引きに過ぎないのですが、
ご参考までに紹介すると以下の通りです。

 ① 戦争は悲惨だアニメ

   戦争被害だの困窮する市民だのにスポットをあて、
   ほらね、戦争ってよくないでしょ?
   みたいなことを啓蒙する、いわば『反戦』アニメ。

   言ってることは決して間違っちゃいないし、
   若い世代に伝えていかなきゃイケナイことではあるのだけれど、
   「だから?」という問いにまったく答えておらず、
   その後の利用のされ方がおおむねアレなのが玉にキズ。

 ② 戦争はニンゲンの縮図だアニメ

   戦争そのものより戦争をモチ-フとして『人間』を描くことが主題で、
   人間の『愚かさ』『傲慢さ』『業の深さ』『狂気』や、
   それに対峙する『強さ・気高さ』『絆』なんかを描くアニメ。
   (もちろん、飲み込まれていく『弱さ』も描かれたりします)

   別の言い方をするなら『戦争ドラマ』になるのかしら。

   中には、かわぐちかいじ氏作品のように、
   軍事力と平和の共生を模索する『現実秩序論』的アニメもありますが、
   社会派ということで、一応この中に入れています。

 ③ 戦争かっけえアニメ

   戦争をモチ-フにした、エンタメ特化型アクション娯楽アニメ。
   前線で戦う兵士を中心にして描かれるのがほとんどで、
    中二成分が入ってみたりみなかったり、
     萌え成分が入ってみたりみなかったり、
      ラブ成分も入ってみたりみなかったり。

   設定はかなり緻密に作られ、
   メカデザインだの演出だのにはタマシイかなり入っているものの、
   言ったりやったりしていることは昔っからだいたい一緒です。

これら①~③に「どれがエラい」という序列なんかありませんし、
もちろん、すべての作品が明確に線引きできるわけでもありません。
それぞれの要素が混じり合っていたり、
何かを足したり引いたり揉んだり伸ばしたり、
それなりの『個性』があるのが一般的なのではあるまいかと。
(なんの『個性』もない寄せ集めアニメも少なくないですが)


で、本作『86』でありますが、
先に放送された第一ク-ルと、この第二ク-ルでは、
作品の色彩が潔いほどガラッと変わっております。

第一ク-ルは②の『戦争ドラマ』的色彩が強かったのですが、
そういうのはほとんどなんもなしです。
ヒトの思惑とかがちょいちょい足を引っ張るものの、
基本的には勧善懲悪の電車道、
③の、ドキハラ楽しい『戦争かっけえアニメ』に仕上がっております。

というか、そもそも『戦争モノ』ですらなくなり、
戦争っぽいSF娯楽アクションアニメ、みたいな感じではあるまいかと。
だってさあ……{netabare}

(1)そもそも『人と人の殺し合い』じゃなくなってるし。

  周辺諸国に侵略戦争をふっかけ、
  大戦の元凶になった軍事国家『ギア-デ帝国』なのですが、
  市民革命であっさり滅亡いたしております。

  後を継いだのは人道派のエルンスト率いる民主国家、ギア-デ連邦。
  他の国に侵攻したり特定民族・国家を差別したりするつもり、
  さらさらありんせん。

  だからもう、国と国との『戦争』じゃないんですよね。

  じゃあ何と戦っているかというと、
  ギア-デ帝国が開発した自立型の殺戮兵器であり、
  勝手に人間の脳を取り込んで増殖するようになった『レギオン』であります。

  ようするに『ツブれた交戦国』が遺した、
  勝手に増殖して人類を攻撃する『メイワク兵器』なんですね。

  もう帝国いないし、戦争やめてまったりしたいんだけど、
  こいつらがわさわさ攻めてくるのでしゃあなく戦っているという、
  なんとも締まりのない『戦いの構図』が物語の根幹になっております。


(2)仲間、死なないし。

  これは、戦争かっけえアニメではほとんどお約束。
  戦隊ものや美少女戦士ものなんかと同じで、
  どんなに強大な敵と戦おうが、
  味方の主要キャラって、まず死ぬことはありません。

  本作も、第一ク-ルは仲間が無惨にばたばた死んでいったのですが、
  第二ク-ルでは「ないわ」と思うぐらい、
  どんだけ無茶な状況に陥っても86メンバーは不滅のアナタ。

  第一ク-ルの印象が強烈だし、
  そのために用意されたであろうサブキャラが戦死したりするので、
  かなりドキハラさせられるのですが、それは演出。

  もちろん「ああよかった」と僕も胸をなでおろしたわけなんですが、
  よくよく考えてみたら、
  最後に「ああよかった」なんて思える『戦争』なんて、
  アニメの中だけの話ではあるまいかと。


(3)萌えとかラブ成分増し増しだし。

  ロリっ子フレデリカの登場は、市街地なら問題なし。
  そりゃまあ、街中にはロリっ子のひとりやふたりいるでしょう。
  だけど軍部に『マスコット』として配属ってなんだよマスコットって。

  戦闘部隊を幼い娘と寝食を共にさせて疑似家族とし、
  愛するムスメやイモウトのため命を賭して戦う気にさせるって……
  兵士に里心がつくだけでむしろ逆効果なのでは。

    救護班や整備班、補給班などを除き、
    戦時には軍施設に『保護を要する非戦闘員』を入れないのが鉄則です。
    (軍の施設というのは、それだけで敵の攻撃対象ですしね)
    もし戦闘になれば保護に人員を割かねばならず、戦力低下は必至。
    それを『風習』の一言でかたづけるって……パヨクの工作っすか。

  で、前線の経験もない10歳の子どもに知ったような口を叩かれ、
  それに納得したり鼓舞されたりとかね、もうね。
  前線はアキバじゃないんだよっていう話であります。

  それに比べるとシンとミリ-ゼのラブ要素はけっこう控えめ。
  なにを言ってるんだおまえは、
  という台詞もあるにはあるんだけれど、
  戦闘終了後、非戦地域での言葉なのでお咎めなし。

  最終話、二人の手の影が寄っていく甘々カットは、ちょっとアレかしら。
{/netabare}

というわけで本ク-ルは第一ク-ルとうってかわり、
何かを考えさせる・問いかけるような要素はほぼ皆無となっており、
登場人物や戦闘シ-ンを見てもらって
『かっけえ』『すげえ』と思っていただきたい、
そんな作品に仕上がっております。


僕的なおすすめ度はB+ぐらいの感じです。

リアルな『戦争』からは目いっぱい遠ざかっちゃいましたが、
人間の脳を取り込んで増殖する機械兵器など、
シリアスなところはシリアスで、出来のいいバトルアクションアニメかと。

  美少女が『よくわかんない敵』と戦い、
  最後は覚醒だの友情パワーだのでなんだかんだ、みたいな作品よりは、
  遥かに地に足がついた物語に仕上がっております。

  戦地に赴く若者の『覚悟の有無』みたいなものも描けているし、
  ドラマ要素的なものもそれなりに。
  戦略・戦術的なものは強引というかムリあり過ぎですが、
  リアルな戦争ぶっちぎったアクションアニメだからと割り切れば、
  けっこうドキハラしながら楽しめます。
{netabare}
  ただし最終バトルでロリっ子が前線に紛れ込んじゃうのは、
  「しっかりつないどけよ」としか言いようがなく。
  こういうムカシふうの安い演出は、僕的には『萎え』要素に他なりません。
{/netabare}

映像はふつうにかっこいいです。
動と静、いずれのシ-ンの描写にも繊細なこだわりが感じられて良き。
無機物・有機物の質感まできれいに表現されています。
アングルにも相当こだわってて、仰角/俯角、引き/寄せの配合が絶妙。
その一つ一つにちゃんと意味があるんだ、これがまた。


キャラクターは、86のメンバーは味があるのですが、
エルンストあたりからちょっと微妙になり、
軍属のほとんどはテンプレの焼き直しがこれでもかと並びます。

フレデリカに至っては、何をかいわんや。{netabare}
レギオンをばらまいたギア-デ帝国最後の女帝という立場なんだから、
(本人の責任じゃないから責めることはないにしても)
そのレギオンと命がけで戦っている兵士に上からモノを言ったり、
私的なこと(キリヤの件)を頼んだりするのはよかわけなかばい。{/netabare}

  もちろん『そんなこと百もわかって言っている』というキャラ設定なんだけど、
  その自己矛盾を『子どもゆえ』の一言で片づけちゃうというのは、
  ドラマの構成として安すぎるのではあるまいかと。

  おなじようなチビ女帝でも
  共感という意味では『うたわれるもの偽りの仮面』のアンジュの方が、
  背負うべきものをきっちり背負っていて良き、と拙は思います。

キャラが最高に立っているのは、やっぱミリーゼかと。
第一ク-ルの最終話から、その足の置き場が一ミリもずれていません。 {netabare}
最終話、墓碑銘の前で「忘れません」という台詞を五回繰り返し、
その後立ち上がって毅然と歩み去る姿を仰角で捉えるカット、
何回見ても鳥肌ものです。 {/netabare}

  ほんとそれだけ、台詞が「忘れません」しかない25秒ほどの演出で、
  彼女が自分自身に刻み付けたものの『深さ』と、
  それに向き合う覚悟の『強さ』が見事に表現されています。

  これ、絵コンテ描いたの監督の石井さんですよね?
  アニメの専門学校ではなく千葉大の理系出身という変わりダネで、
  アニメ-タあがりではなく制作進行あがり。
  しかも初のTVアニメ監督作品でこの表現力はすごい。すごすぎる。
  まじで、駆け寄って握手を求めたいところそす。


音楽は、OP・EDともエンタメ特化。
とりわけOP曲の『境界線』は(少なくとも僕の耳には)、
平和ボケした日本の若者が
アニメの内容に沿ってドラマチックになるよう歌ってみました感満載で、
一般ウケしか狙ってませんという潔さがありありと。


役者さんのお芝居は、高水準で安定。
欠点と呼べるほどの欠点がほとんど見受けられず、
ほんと安心して視聴できます。

特にミリ-ゼ役の長谷川育美さん、
はじめてのメインヒロインなのにすごくがんばっているなあ、と。
気を張ったときと緩めたときの『声の硬度』の使い分けが絶妙です。

今期だと『ぼっち』の陽キャラ喜多郁代を演っているのでわかるように、
使える音域や芝居の幅が広い役者さんです。
まだまだ若いし伸びしろもありそうで、要チェキの一人かと。
いい役引き続けられれば、大化けしそうな感じです。
頼むから『けいおん』みたくなるのだけはやめておくんなまし。

  あと、フレデリカ役の久野美咲さん。
  キャリアも実力も充分すぎるほどの方なので、
  いいかげん、こういう役どころから解放してあげたいな、と。


とにもかくにも第一ク-ルまでの路線をかなぐり捨て、
前線をガタゴト走る無骨な戦車から
テ-マパークのアトラクションに乗り換えたような作品です。
{netabare}
最終話には『戦場のボ-イ・ミ-ツ・ガール』なんて、
ウクライナの方々には絶対にお見せできないようなカンド-演出もあり、
まさに平和の国ニッポンならではの仕上がりではあるまいかと。
{/netabare}
第一ク-ルを『重い・しんどい・クラい』と感じていた方は、
  「おお、やればできるじゃないか」と満足し、
逆に第一ク-ルの『重さ・しんどさ・クラさ』に惹かれていた方は、
  「う~ん……なんかペラペラでやだわ」と感じちゃう、
まさに『トンネルを抜けると雪国アニメであった。』という感じです。

  あとはもう、雪が好きか嫌いかぐらいしか分水嶺がありません。

{netabare}
ちなみに最終話、滅亡したサンマグノリア共和国の市街が映され、
いまだに86への差別意識をもった市民の姿を描くことで、
自業自得だよね的な雰囲気を漂わせています。

だけど、そうじゃない、ただ平和に暮らしていた市民もいたわけです。

 ・瓦礫の中にある、焼けた家族写真や子供の玩具
 ・身を寄せ合っておびえたように凍える戦災孤児たち
 ・倒壊した家屋の前で涙を流し続ける、片足を失った老婦人

そういうカットを数秒間ずつ流すだけでも、伝えられることはあったはずです。
おごりや差別意識があろうがあるまいが、
戦禍に巻き込まれ国が滅ぶというのはそういうことなのですから。

だけど石井監督は『描かなかった』。
最終話の放送は3月12日。
ロシアのウクライナ侵攻開始は2月24日ですが、
その時には完パケあるいはそれに準ずる状態であったはずであり、
国際的配慮などではなく『確信的演出』として。

そういうものをあえて『描かない』ことによって、
『最高のオレたたエンド』なんて評されている大団円をさわやかに見せる。
そういう計算であったであろうことは、容易に推察できるところです。
{/netabare}

そのことの是非は視聴者一人一人が判断すべきことで、
僕ごときがエラそうにあ~だこ~だ言うべきようなことではありません。
(好き嫌いぐらいなら言えますが、言っても詮なきことですし)

ていうか、僕的にはその焼け出されたサンマグノリアの人たちが、
『ケンポ-9条に固執して侵略されちゃった日本人』みたく見えたのですが、
それはまた別の話ですよねえ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

卓越した演出で理想的なBMGを描く作品

世界観:8
ストーリー:9
リアリティ:7
キャラクター:7
情感:8
合計:39

<あらすじ>
あの別れから半年。軍の迎撃砲を無断使用した咎により、少佐から大尉へ降格となったレーナだったが、シンたちスピアヘッド戦隊の遺志を胸に、新たな部隊で、今も絶え間なく続く〈レギオン〉との戦いの指揮を執り続けていた。そして「特別偵察任務」のなかで、〈レギオン〉との交戦の末に戦地に倒れたシン達。深手を負いながらも意識を取り戻した先で、彼らを待ち受けていたのは……。
(公式サイトより)


第1クールから続けての視聴です。
第2クールは、{netabare}特別偵察任務で生き残った5人がギアーデ連邦に助けられ、新たな羊飼い(キリヤの脳が搭載されたレギオン=モルフォ)との戦いが中心になっていくのですが、キリヤとシンは遠い血縁ではあるものの因縁深いものではないので、若干盛り上がりに欠け、物語のテンポは1クールより落ちる印象でした。また、フレデリカという古風な口調のアニメっぽい少女の語りに少々抵抗がありました。{/netabare}

評価点の推移はこんな感じ。
(12話4.3→13話4.2→18話4.0→22話4.2→23話4.6)
ほとんどの期間、優良水準から落ちてしまっていたのですが、最終2話の巻き返しはなかなかのもので、1話単位での評価点が+4ポイント(特に4点以上からの+4)となることは過去にほとんどなく(まどマギ10話だけ?)、神回と言ってよいでしょう。私はその余韻でもう1周してしまいましたし、最終話は何度見ても涙腺に響きます。1クールを見た方、あるいはまだ1クールも見ていない方に対しても、最終話を見るために、視聴をおすすめしたいくらいです。

最後の出来が良かった点について、本作は最終2話をクール中に制作が間に合わず、約3か月放送を延期したという経緯があります。これには賛否あるようですが、私は時間をかけることでより良いものができるならかけてもらって構わないと歓迎するスタンスです。同じアニメ作品が作り直されることはほとんどありませんので、時間が足りずに中途半端なものが残るよりずっと良いです。時間をかけることでのマイナスは権利者側にはあるかもしれませんが、本作が評価され、関係者が評価され作品も2期に繋がれば、結局はプラスになる面も大きいのではないでしょうか。少なくとも作品自体として制作延期の成功例になったのは間違いありませんので、制作陣が万策尽きた場合にはこのような選択肢もあることを示したのも、本作の意義ではないかと思います。

さて、第2クールの感想を掘り下げていきたく思います。
{netabare}まずは気になった点からですが、冒頭から、11話の状況からスピアヘッド戦隊の5人が誰も死んでおらず、また、その後も上官を含め5人が死んだだろうと思えるように見せかけつつ死んでいないということで、容赦なく仲間が死んでいく1クール目と比較して、リアリティが低くなった点があります。これについては後でも触れます。

また、キリヤとシンの関係の設定、キリヤとフレデリカの人間関係をもう少し掘り下げられると良かったように思います。フレデリカにとっては兄のような存在であったことは伝わりましたが、臣下のキリヤにとってフレデリカが特別な存在だったのかが少し足りないと思いました。

22話でのレーナとシンが話をする場面、レーナが写真や絵を見せる演出は少し過剰ではなかったでしょうか。また、その写真が結構鮮明なのですが(ここだけ原作を確認したら、原作では顔の判別ができないような写真だったとされていました)、鮮明にしてしまうと、レーナはシンを意識しているので再会のシーンで顔見てわからないのか? という疑問に繋がってしまうので、ここで写真を登場させないか、写真をぼやけたものにするべきと思いました。

このあたり、レイの名前を彫ったプレートを取ろうとして動けない描写があったと思いますし、動けないからレーナとも機体越しの会話になったと思っていたら、最後に機体からすんなり降りて身軽そうだったのも少し気になりました。


終わり良ければ総て良しということで、最後は個人的に盛り上がる部分を書いていくべく、最終話を中心に良かったところに触れていきたいと思います。

「第23話 ハンドラー・ワン」
本作の第1話のタイトルが、シンのパーソナルネームである「アンダーテイカー」でしたが、対となるレーナの呼称を最終話のタイトルにするところが綺麗です。

この回、Aパートでシン側の物語を、Bパートでレーナ側の物語を描いていて、シンはユージンの墓参り、レーナは父の墓参りをして、再会の日に86の墓標にも参り、それぞれの思いを新たに歩み出し(ここは同じ構図で、改めて2人の物語と思いました。)、再会の場へと向かいます。そして、最後のCパートでは、第3視点としてファイドの目線を使います。これらのシーンは最後の再会のために集約されていて、無駄のない構成です。

Aパートでシンの心を痛ませたユージンの妹の手紙について回収し、マルセルに謝らせたのは、単なるモブ扱いをしない丁寧な作りで好感です。

Bパートでは、レーナが86の墓標に参るシーンでOPの境界線がかかりますが、サビの「境界線の向こう側で、忘れさられ終わる定め」という歌詞に被せるようにレーナに「忘れません」と言わせたり、Cパートの挿入歌「LilaS」でも、「瞼からあふれた」という歌詞をレーナが涙を流すシーンに合わせているなど、芸が細かいです。

1周目の視聴時は、レーナが86の墓標(旧ファイドの壊れたスカベンジャーのある場所)で死者の紙を入れたケースを置いた時に、なぜ5人の紙を入れなかったのか(ここまで辿り着いて死んだと思わせたほうが、再会のサプライズが増すと思ったので)疑問を感じましたが、86の墓標で時間をかけて名前を確認し、5人の名前がなかったので、5人の紙も入れるつもりだったが入れられなかった(だから手に持ったままの状態にもなった)、と考えることで納得できました。(エルンストの「誰かを悼む時間を遅いなどとは思いませんよ」という台詞で説明もしている)

Cパートのファイド視点。レーナ(の印象)について話しているようです。
ライデンは、「俺もちょっと見たんだよな~」と言っていますが、これは9話の視覚同調をした時に、レーナ側の視覚を共有したため、モニターに反射するレーナの顔を見た話です。
アンジュは、レーナが黒猫を飼っているらしいという話をして、猫の繋がりからダイヤとの思い出を想起させる好演出でした。
セオは、3枚目の絵が未来の2人を的確に描いているようで笑ってしまいましたが、セオ自身の笑顔が最高でした。
クレナは、いつも真っすぐなところが良いですね。最後のエンドカードで足を出すところも。

これまでもいくつかのシーンでレールが描かれていたように思いますが、レールが途切れた先に再会の場所を設定していて、無限の未来を思わせる演出でした。
最後の、シンとレーナの手が近づいて86の影を作りタイトルロゴを出すというのもセンスの塊で、どうやって思いつくのかと脱帽しました。初見で、手が近づいたことに違和感を覚えリプレイして、その演出を理解した時は興奮しました(笑)

22話でのシンの進むべき道が示され(「まだ名乗れない。「追いつく」と言われたから。追いついて、たどり着いた先がこんなありさまじゃあんまりだろう。進んだ先で、彼女が見るべき景色は、こんな戦場なんかじゃない。」という所ですね。これは本作で答えを出す必要があると思っていましたので、しっかり自身の問題に決着をつけた点で評価しています)ましたが、最後の1話で何をするのか、当然再会はするのでしょうが、22話も十二分に美しいシーンだったのに、そこで再会させないで、それを超える形で再会できるのか疑問でしたが…杞憂でした。

エルンストが「理想的なボーイミーツガール」になるようサプライズ演出をし(見せたいところがあると86の墓標を案内し、軍の幹部とも共有しているところから確信犯です)、シーン栄えの良い舞台が用意され、それに神懸った挿入歌が乗り、こんなに綺麗な形で締めくくられるとは…、想像を超えた満足のいく最終回でした。

正直、スピアヘッド戦隊が更なる戦闘の中で誰も死なず、リアリティ面が下がった部分は否めませんが、最終回の再会時に誰か1人でも死んでいたら、再会の幸せを心から感じることはできなくなるでしょうから、この最終回のためだったと思えば納得の脚本です。{/netabare}

ということで、久しぶりに世界にどっぷり浸かれた作品でした。
評価点は4.4~4.7の間で彷徨いましたが、とりあえずこの評価に落ち着きました。
第2クールは前述のとおり、最終話を除けば全体的に第1クールよりも見劣りし、良作レベルなのはご留意いただきたいですが、第1クール目の重さに耐えられ、楽しめた方は最後まで視聴すべきと思います。

(参考評価:12話4.3→13話4.2→18話4.0→22話4.2→23話4.6)
(視聴2022.8)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

63.2 2 指揮官で戦闘なアニメランキング2位
エガオノダイカ(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★☆☆ 3.0 (202)
701人が棚に入れました
地球より遥かかなたの星にある、笑顔に溢れた王国。王女のユウキは十二歳、そろそろ多感なお年頃。毎日泣き、笑い、時にはときめいたり…?しながら、王宮で楽しく暮らしている。日々を彩るのは、忠実な家臣たち。教育役のレイラ、政治を補佐するイザナ、騎士団長ハロルド、そして……幼馴染の側近、ヨシュア。「ユウキ!気合と根性さえあれば、何だってできる!」「……もうっ。またそれ~!?ヨシュア、もっと貴族らしくしてっ!」ステラは十七歳、有能かつクールな軍人。けれど微笑みはいつも絶やさない……笑顔は生きるためには、欠かせないから。これは、遠い星に生まれた、二人の少女の物語。

声優・キャラクター
花守ゆみり、早見沙織、松岡禎丞、佐藤利奈、神奈延年、置鮎龍太郎、小市眞琴、榎木淳弥、松山鷹志、長久友紀、増田俊樹、石谷春貴、白石稔
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

エガオニナルカ?

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
アニオリのロボアニメのダメなパターンの方、って感じですかね。

雰囲気や出だしの感じはかなり良かったんですが、肝心のストーリーでおおこけしました。ロボットアニメ自体は大好物なので、期待はしてたんですけどね。

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず一番の問題は、「クラルスの停止=文明の崩壊」みたいな論調で物語を進めてきたのに、最終話Cパートでいきなり、「え? 結構、普通に文明を維持できるんじゃん」となったところ。あれはズルいと思う。話が違う。

という事で、あくまで、「クラルスの停止=文明の崩壊」と考えてレビューを進めていきたいと思う。そうじゃないと、ユウキの行動に是も非も言えないから(兵器だけが停止し、文明が維持できるならば、そりゃ理想的だから)。

ユウキのとった行動は控えめにいっても最悪で、まさかただの箱入りワガママ王女様のままで最終話までいくとは思わなかった。じゃあ、縄文時代や弥生時代は争いが無かったのか? 充分な食料や医療がない中で、幸せに長生きできたのか? など、たくさん疑問が浮かぶ。

もしこういう「ハッピーエンド」を目指すなら、「クラルスの軍事転用だけを止めるウィルスを流す(ナノマシンの改造)」とかにすりゃ良い(勿論葛藤は生まれないが)。

構成的にも、とてもとても疑問が残る。

本作はダブル主人公の形式をとり、相互にそれぞれの陣営を見せていた。その中で、敵味方に分かれた二人の主人公が出会い、どう平和に導くかが見処になる作品だったはずだ。

そんな二人の大切な「邂逅」を、まさか最終話の終盤にもってきて、しかも、一方(ユウキ)の考えに全のっかりとか、マジか?と思った。もう一人の主人公であったステラのとった行動は、「止めない」という消極的なものだけで、だったらなぜ、主人公を二人にしたのか分からない。

ダブル主人公のメリットは、立場や境遇などの違いから、見える風景が変わり、異なる主張をもった者同士がぶつかり合い、それでも互いを認め、異なる二人だからこそ辿り着けるゴールを見つけるところにあると、私は考えている。

例えば、ダブル主人公×戦争 モノの金字塔、「銀河英雄伝説」は、ラインハルトとヤンという二人の天才が、直接顔は見合わせずとも、常に相手を意識し、敵の味方以上に相手のことを深い部分で理解していからこそ、感動が生まれた。

けれど本作は、二人が直接顔を合わすまでは、互いから何かを受けとるのではなく(というかユウキに関しては、ステラを個人として認識すらしてないと思うし)、むしろ、自分の味方から多くを学び、たくさんのものを受けとってきた。だから、最後に敵側についたステラには、裏切り者のような印象をもってしまった。会って数十秒の敵国の姫のありきたりな台詞に感動し、祖国をあっさり裏切った、そんな風に捉えられてしまわないだろうか?

ダブル主人公のデメリットは、片方を深める時間が半分になることだ(だから銀英伝は長大だった)。これだけ、ユウキのやりたいことを100%叶えるなら、普通に王国サイドのエピソードだけで充分だった。また、ダブル主人公の良さを生かすなら、7話くらいで二人を出会わせ、二人がそれぞれに1つのゴール地点に向かっていくような構成の方が良かったと思う。

さらに、普通に考えて「クラルスの全停止」というのは、愚作としか思えない。ナノマシンを使いきり、人が住めない環境になるのが、明日明後日の危機でないのなら、まずはこの情報を全世界に公表し、王国は帝国に即事降伏(敵対勢力がなくなることで、兵器によるナノマシンの浪費は防げる)。日常生活におけるクラルスの使用も最低限に抑えつつ、代替のエネルギー開発か、ナノマシンの発明・生産に全力を尽くす。その上で、全て上手くいかなかった場合は、一次産業の推進(人力での農業指導や農具の生産、家畜を充分に増やすなど)や治安機関などをしっかり整備した上で、今回のユウキのように、クラルスの全停止を行う。そのぐらいのことをやった上で行わないと、限られた食料や文明の遺産を巡り、間違いなく略奪が横行し、戦争以上の被害を生んでしまう可能性もある。マジで、雑だと思う。

これだけの悪さがある作品なので、視聴後の感覚的には☆1でも良いのだが、1~4話くらいまではしっかり楽しめるなど、良さもあったので、まあ、☆2かな。

あと、ネタバレに繋がるようなOPをつくるのは、特にアニオリならやめてほしいと思った。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
クラルスの全停止=文明の崩壊みたいな論調で物語を進めてきたのに、最終回Cパートで、わりと普通に生活出来ているようなので、話が違うと思った。

ダブル主人公の良さを全く生かさず、最終回になってようやく邂逅し、すぐに意気投合する二人がよくわからん。

てか、クラルス全停止、兵器が止まって世界が平和になりましためでたしめでたしとか、頭お花畑かよ(向日葵だけに)w

☆1でも良いが、序盤はまあ楽しめたので、☆2で。
{/netabare}


【1話ごとの感想(視聴時毎回更新)】
{netabare}
1話目「ソレイユの少女」☆3
{netabare}
器の大きさをみせる、主人公。なんか、好きな世界観っぽい。

《今後の展望》
王女が有能且つ良い人なので、彼女の成長を描くというより、理想と現実のギャップに悩みつつも、それを乗り越える様子を描くんだろうな。笑顔の代価、というタイトルが気になるな。ヨシュアかユウキのどちらかが死んだりする?
{/netabare}

2話目「戦乱の真実」☆4
{netabare}
なんか、OPが盛大なネタバレになっているような、、、。ヨシュアの死亡、思ったより早かった。

《今後の展望》
こうなると、王女の闇堕ち、本領発揮で帝国を蹂躙することもありそうだけど、多分、爽やか路線だな。OP観る限り(苦笑)
{/netabare}

3話目「微笑みの戦士」☆4
{netabare}
戦場で親を殺した(かもしれない)兵士が、その子供に桃缶を配る。そして、家を爆破に巻き込み、助け、罵倒される。しっかり「人間」を描いているな。

《今後の展望》
1話ごとに主人公サイドを変えていく、ダブル主人公構成でいくのかな。銀英伝もそないな感じだし、好きな構成ではあるかな。
{/netabare}

4話目「希望の選択」☆4
{netabare}
王女の素人判断で最悪の結果を招く。なかなかちゃんとドラマを作る気があるな。

《今後の展望》
科学力と経済力、地の理は王国にあるが、戦力(物量)と勢いは完全に帝国にある中、やはり逆転の一手は、ユウキの覚醒しかないでしょうね。ただ、最終的には和解、和平だろうから、互角まで戻せば良いわけだけど。帝国に物資は無さそうだし。
{/netabare}

5話目「分隊の一夜」☆3
{netabare}
昔世話になった先輩軍人、、、わっかりやすい、死亡フラグ(笑)

《今後の展望》
リリィもいつか死にそうですね。ユウキにとってのヨシュアの死に釣り合う存在が、ステラにとってのリリィっぽいし。
{/netabare}

6話目「運命の岐路」☆3
{netabare}
総数五万!? かなり大規模なロボット軍団がいるんだな。いくら士気を上げるためとはいえ、戦術を考える人が前線に出るの? ユウキが指揮をとる(覚醒する)きっかけ作りか。

《今後の展望》
やはり、ユウキ無双の展開かな。今回追い討ちをしなかったことが、後々、ステラとの和解、共感の種になるのかな?
{/netabare}

7話目「王宮のひまわり」☆2
{netabare}
退役、メデタイ、メデタクナイは、微妙なところだな。こっちのチームも、かなりキャラは深まったな。ピアーズを殺したか、これはちと残念。なんか、体よく悲劇を背負わせて、ちょいキャラを殺していく。こうなると、ピアーズを殺すために、今回、彼をとってつけたように引き立てたことになる。こういう、キャラの生かし方、殺し方は嫌いです。キャラクターは、ちゃんと生きて、どうしようもなく、死なないと。

《今後の展望》
帝国側、ステラサイドにも死の悲しみは必要で、だとしたら、ヨシュアに釣り合うのは、リリィか隊長かと思っていたら、ピアーズというちょいキャラに悲劇を背負わせて退場させる手段に出たか。今後を、想像したいと思えなくなったな。とりあえず、ユウキ無双ですね。
{/netabare}

8話目「最後の伝言」☆3
{netabare}
イザナ、死亡。最後に一花咲かしたら死んでいく流れを続けるのか?

《今後の展望》
新型クラルスのリスク。世界が滅ぶとか、そんなんでしょ、多分。
{/netabare}

9話目「暁の挽歌」☆3
{netabare}
王国編が続いたね。笑顔の代価とは、人々がクラルスによって笑顔になった代価として、環境が犯されることもあるんだね。う~ん、パタパタ人が死んでいくな~。ハロルドも死に、いよいよ王国は人材不足だな。

《今後の展望》
次は帝国編を2話続けるのかな? 最終的には、世界の全てのクラルスを活動停止にするの? てか、これ、ストーリーまとまるか?
{/netabare}

10話目「魂の発火」☆3
{netabare}
戦争被害者との触れ合い。素直に笑う、ステラ。悲劇の予感しかしない。ここで、隊長の死か。ここで両陣営の物語がひとつにまとまるのね。

《今後の展望》
ステラ、最後は隊長の孤児院を引き継ぐのかな。次はステラとユウキの邂逅だろうね。二人はどんな決意をするのか。やっぱり、新型クラルスを使って、全クラルスの停止かな。でも、それで争いがなくなるほど、世界はシンプルなのかな?
{/netabare}

11話目「二人の決意」☆2
{netabare}
隊長への熱い思いに、なんかこっちがついていけないな。ダブル主人公ものだけに、片側の掘り下げは不十分になるわけだし。ユウキが、父の死というツラい事実を、母親に言わせず、自ら言ったのは、偉いと思った。

《今後の展望》
まさかこれ、クラルス全停止でハッピーエンド、にはしないよね? クラルスを全停止するならするで、現実的な代替案がないと。
{/netabare}

12話目「笑顔の代価」☆1
{netabare}
よく娘だと分かったな。母親の超能力か? なぞの挿入歌(笑) 野菜は元気になるって、ナノマシンは自己増殖するの? じゃないなら、「減らなくなった」だけ(現状維持)で、回復はしないでしょ。

いや、確実に間違いなく、ユウキもステラも刺されると思うんだけど。

ここまでダメな最終回も珍しい。総合評価まで1にしようか悩むレベルです(汗)

《今後の展望》
2期や劇場版はないな。100%。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 34
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

ダイカ君の笑顔がステキでした

3話までの感想{netabare}
大地が作物育ちにくくなって食料を巡って戦争ってのは非常にシンプルで分かりやすい。
主人公、お姫様には辛いニュースは聞かせたくないって、お人形扱いかよー。
「お前は何も知らずに神輿に担がれてりゃそれでいいんだ」と言ってるみたいで、ああこれがのちに代価に繋がるのかなぁと思ってたら2話で主人公死んじゃった!?
それ以前に「篭城だー」と言ってた次のシーンではもう撤退してて、2話は展開がぶっ飛んでるっていうか…何かトリックでも仕掛けてるのか?
ってことで気になる3話を待ってみたら…ヨシュアどころかソレイユ王国側全然出ないw
くっそww引っ張りおるwww
内容も、命令果たすためなら恨まれても構わんっていうもので、個人的には大好きな部類。
(ここぞとばかりに叩きのネタに使うのもどうかと思うが、“ゴブスレ”がそういう作品だと思ったら全然違ってヌルくてビビった)
もしこれで最終回、「世界が平和になったーやったー」ってところでステラが子供に撃ち殺されたら大絶賛します(嫌味ではない)。

それにしても…これ言ったら世界観台無しだし無視すべきことなんだけど、肥料って鉱物由来だぞ、水耕は特に。
なので作中のプラントはどっちかっつーとグランディーガ側の方が得意ってのが自然で…いやいいんですけどね。
大地で作物が育たないのはマグマエネルギーが枯渇したせい(ダリフラネタ)みたいな、クラルスラピス掘りすぎたって展開にはならんだろうなぁ?{/netabare}

4話感想{netabare}
戦争の用語?はよく知らんけど、いわゆる二次遭難みたいな展開。
退去命令出されたけど従わずに留まって抗戦しようとする民衆が居て、そいつら助けに行ったら全滅。
ん?全滅か?途中からロボだけ映してトレーラーがどうなったか映ってないのでちと不明。
どちらにしろ…う~ん、タマランw
ってか退去命令なんて住民全員が大人しく従うワケないじゃーん。
姫様はカリスマあるんだっけか?じゃあ姫様直々に発令すれば叶ったかも知れんけど、そうできない事情──新型クラレス絡みで報告を伏せた──を生み出したヤツは切腹モンだろう。
あとかつての和平式典で乱入してきたの、あれは帝国の手によるものなのかテロリスト(第三勢力)によるものなのか、どっちなんだろ?
ソレイユ側は帝国のしたこととしてるみたいだけど、そうであるなら式典の場に帝国の要人が来ていない(町ごと爆発させる計画に要人送るかね?)と、もっと早い段階で気付けそうなもんだが…。
第三勢力によるものならグランディーガ側もお偉い人がテロに巻き込まれてると思うので、両者痛み分けとしてまだ歩み寄る余地があるような?
“反新型クラレス”の勢力が居るような気がするんだが、どうだろうか…。

それにしてもヨシュアは死にっ放しなんかね?
1話のシミュレーション装置に個人データが残っててそこから…みたいな展開だったらヤダなぁと思ってるのだけど、どういう扱いしてくつもりなんだろう。{/netabare}

9話までの感想{netabare}
なるほどねー、2話でヨシュアを殺したことで「この作品はメインキャラでも容赦なく退場させる」って印象を植え付けられたみたい。
5話ではリリィが死ぬんじゃないかとヒヤヒヤしながら見ることが出来ました、というか死亡フラグ立てまくりで思い返してみると結構笑える。
でもって9話までの感想としては…実はユウキの側近連中に裏切り者でも居るんじゃね?と思ってたけどそうじゃないっぽい。
「担ぐ神輿は軽い方が良い」と側近が意図的に姫をお馬鹿に仕立て上げてたってことにすりゃこれまでのアレコレも納得のいく方向で収められたと思うのだけど、そうじゃないのかー。
更に言うと“LOSUTSONG”のように、王国視点と帝国視点で実は時代が違ってたりして、なーんてこともうっすらと考えていたけどそれも違うっぽい。
う~ん予想外れてばかりだなぁと思ってたら、↑で書いてた第三勢力キター!
やっぱ昔テロ起こしたのはグランディーガ帝国ではなくてベルデ皇国?公国?ってところだったらしい。
とはいえ今はもう滅んでるみたいだけど…とりあえず現在戦争をしてる二国はどっちも被害者みたいなものなので、そっち方向で和平エンドって可能性は…あるんかなぁ?

また、どうしてベルデ皇国は新型クラスル開発を阻止しようとしたかって形で「この世界の仕組み」が9話でやっと明かされる。
…。
ソレイユ王国はトップに報告しないのが慣わしなのか?
ナ、ナノマシーンかぁ。
作物が育たなくなり出してる原因にも繋がるワケだけど、これは航空兵器が存在してない理由にも繋がってる?
上空はナノマシーンの濃度が薄いとかで。
でもこれだとナノマシーンには「ムラ」があるってことで、今までそれを匂わす描写(風向きによってエンジンの調子が変わるとか)は無かったので違うんかな。
と、いうよりも、だ。
ナノマシーンは自己増殖して~とか言ってたけど、じゃあどうやったら増殖できるのか・促進可能なのかの解明はしないのかいな?
人間側からの干渉ではどうにもできないとか明かしてないので、最後ナノマシーン増殖方法が見付かってめでたしめでたしエンドの可能性が…あ、あるかな?
もしくは高濃度の・パンパンにナノマシーンの詰まったコンテナでも見付かったりして。
なんか物語最後のカット、立派に咲いたヒマワリのアップで終わりそうな気がして、それに向けてどう展開するかで考えてしまいまして…。

もう一個気になるのは3話で接収したプラント、あれはクラルス使っての栽培だったよね?
ナノマシ-ン周りの設定と矛盾してない?
また、接収しといてそれ以降帝国側がどんな分析したのか全然触れないんだよなぁ、それ真似て食料確保できるようになれば当面の戦争は回避できそうな気がががが。{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
10話…え、待って、9話でやっとクラルスの謎明かしたと思ったらまたこんな話?
3話の焼き直しじゃん。
いやだからさ、戦争の悲惨さ見せたいんだったら孤児に「母さんの仇!」と撃ち殺させようよ。
孤児から花束渡されて受け取ろうとしたらその下から銃口が…とかやろうよ。
もし衝撃的な死を描きたいんだったら、作戦で手柄上げて、隊員から誉められて「よせやい照れるぜ」と照れ隠しでサイドカー乗り回してたら補助席に放り込まれてた手榴弾のピンが外れてドカーンくらいやろうよ。
ダグラム見よう(ダイマ)、うん。

けどそんな10話はまだマシだった、11話は…えええ、今の時代にコレ?
原始共産主義というか“地球へ”のナスカ編というか。
そういう発想も分かるんだけど…科学の発展に対し「果たして本当に大丈夫なのだろうか?」と不安がる気持ちというか。
そういうのってひと昔前のやれ公害だ自然破壊だのと騒がれた頃に散々見た気がしてのう。
それ以降もちょくちょくあるにはあるし、最近では“ダーリンインザフランキス”も挑戦はしたけど結局有耶無耶にするのが精一杯で、そうそう書けるものじゃない気がする。
…原発事故を受けて今後そういう系がまた流行りだすのかね?
最終回ではもういきなり千年後になって「あの頃は大変だったらしい」としてユウキは伝説の悪魔か魔女のように語り継がれ、それでいてその時代の住民はクラルスとは別の動力で文明を建て直し背景にはヒマワリが咲いててエンドでいいんじゃね?と思ってしまったり。

ってなことを11話観終わった後に下書きしてました。
ゴチャゴチャ言わずに最後まで見よう、と思って投稿しなかったのだけど…。
ってことで最終回の12話…スコーっ、思いっきりズッコケちゃった。
「えっ、なんで?」というのが第一印象。
人類には厳しい冬の時代が到来するんじゃないの?ポルポト政権下よりも酷い時代に…ならんの?
武器を奪ったところで石や棒で戦争続けるだけだと思うのだが…「そもそもなんで戦争始めたの?」をお忘れか?
3話でクラルス使ってのプラントもあったし、それもシャットダウンしたんだぞ?
???
クラルス停止装置を起動した時感動を誘うような挿入歌が流れたが、思い切り空回りしてて虚しかった。
ダブルヒロインとか視点切り替えによる云々とか誰が誰の娘とかどうでも良くなった。{/netabare}

総評{netabare}
悪い方向で騙された。
「きっと○○なんだろう」という好意的展望は総て打ち砕かれました。
姫様が頭お花畑なのはきっと側近(教育係)に裏切り者が居るからだろう、クラルスを使っても作物がちゃんと育つ技術がきっと開発されるんだろう、クラルスの真の動力たるナノマシンを増殖する技術がきっと見付かるんだろう、クラルス停止して姫様は処刑されるんだろう、クラルス停止で人類は10分の1とかに減ったりするんだろう…。
全部「そんなことはありませんでした」。
最後のオチも、自分は一体12話も何を見させられてたんだと考えてしまう肩透かしなものです。
いっそのこと最後にダイカって名のキャラが笑顔で登場してくれたほうがまだマシだったんじゃないかと思うくらい虚無。
もしこれから見ようという方は、何も期待しない方が良いと思います。
というより、これ見てアニメを嫌いにならないで。{/netabare}

余談{netabare}
11話で本軍が対面してた平原が赤く描かれてて「お?アッケシソウかシチメンソウかな?」と思ったら(他のアニメだと“宝石の国”の何話かのエンドカードでアッケシソウ(多分)があったので記憶にある人も居る…のか?)12話でアップが出て、赤かった正体がヒガンバナで平凡すぎてガックシ。
多分そこまで考えてないと思うけど、ヒガンバナならヒガンバナで「今後大規模な飢饉に見舞われる暗示かも?」(ヒント:救荒植物)ってネタにもなりえたけどそんな展開にはなりませんでした。
というか、言わないようにしてたんだけど、ひょっとしてユウキの名前って有機農法から来てる?
…。
有機農法自体はJASで厳格に規格されてるけど、ちょっと外れるとエセ科学や宗教臭い魔境が広がってまして…。
最後のオチを見るにスタッフはそんな魔境出身なのかな?と思わなくもない。
監督“ヒロイックエイジ”の人なのにねぇ…いやあれも宗教臭いっちゃあ臭いか。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

笑った私は素敵でしょう・・・ね?どう?どや!素敵でしょ?

タツノコプロ創立55周年企画オリジナルアニメーション、とのこと。


そのまんま『笑顔の代価』となるのでしょう。好物である不穏な展開が待ち受けてそうなタイトルが視聴の決めてでした。鬱展開カモン(^^)

王国と帝国。二つの勢力に別れての戦争もので主力兵器はロボットという世界が舞台です。キービジュアルからは想像つかないですけどね。王国側の王女ユウキ(CV花守ゆみり)と帝国側の一兵卒ステラ(CV早見沙織)のWヒロインになります。
戦争の原因は資源エネルギーに絡んでと妥当な理由でした。
タイトルから“笑顔は何と引き換えなのか?”
OP映像から“ユウキとステラはどう絡むのかなぁ?”
そんなところが気になる序盤です。


観終わって、、、そこそこ期待した通りの“不穏さ”ではありました。
エガオにまつわるオチのつけ方やたぶん監督が描きたいであろうテーマも伝わってきます。ただわかりづらい。

戦争もののくくりで本作を捉えるとして、陣営の違う二人を主人公に据える場合、まずはお互いの関係を決めてくれると楽だったのです。
 ・一番手っ取り早いのは二人をライバルにしちゃうことでしょう。
 ・次に考えられるのは敵味方を超えた友情物語にしちゃうことでしょう。
これがどちらでもなく関係性は不明のまま。
ただそれ自体は悪くないことです。後半に結びついてこればいいだけの話。

次に早い段階で二人が会うなり相手を認識すること。接点を作ってあげないと一つの作品のなかで別個の物語を追うハメになるからです。これもないため、視聴者は二つを追いながらの集約待ち状態が続きました。これもそれほど悪くないことです。
代わりかどうかは知りませんが、同じ事柄を王国視点で次は帝国視点でと交互に見せる演出が何回かあって理解を促してました。
おもしろい演出でしたが、《話の進行速度》を代価として払った感じですね。終盤近づいてももやもやが依然として残ります。
{netabare}9話以降、クラルスとは何ぞや?が解明されたあたりから物語は加速していきますが、{/netabare}どうしても終盤慌てて畳んだような印象です。

 尺不足ではなくこれは脚本が悪いです。

並行で物語を進行させる場合、興味を引き付ける要素を要所で挿れないと置いてけぼりになります。その悪い見本。
最終盤はいろいろ繋がって作品のメッセージも受け取りましたが、それまでの組み立てのしょっぱさから{netabare}ラストカットのユウキとステラの二人に{/netabare}感情移入できた方がどれほどいたでしょうか?私は2週めでやっとおぼろげながら見えてきた感じでした。

 『その笑顔のためにどんな代償を二人は払ったのだろうか?』

ここに注視する必要がありそうです。鬱展開は好物です。ただしそれは人間の根っこ部分を摑まえてこそ。メッセージ性があるものの根っこが弱い、もったいない作品でした。
テロップ挿入ありのOP。「笑った私は素敵でしょう」とストレートなED。OPはムービーがネタバレやんと思いつつ、両曲とも作品世界に合っており肝いりだったことがわかります。


※以下ネタバレ所感
■笑顔の意味
ヒロイン二人の笑顔には別々の意味がありました。
{netabare}ユウキ:幼くして両親を失う不幸に見舞われながら周りの助けもあり、愛情を注がれて育った娘の笑顔。
王女らしく笑顔の対象は自国民だったり『公』に向いている。しかし次々と愛する人(家臣含む)を失っていき、笑顔は消えていく。愛する人を失わずに済む日が訪れた時に笑顔は取り戻せるのだろう。{/netabare}

{netabare}ステラ:幼くして両親を失う不幸に見舞われ里子に出されても厄介者扱いで、愛情を注がれずに育った娘の笑顔。
自己防衛ありきで笑顔の対象は自分『私』に向いている。仮の居場所(軍)を見つけ必要がなくなり、笑顔は消えていく。在りし日のかすかに残る記憶。人と人との繋がりを取り戻せた時に心から笑える日が訪れるのだろう。{/netabare}

{netabare}ユウキは民を統べる者としての自覚が芽生え、その責任を全うしようとすることで。
ステラは戦災孤児や隊の仲間の温もりに触れ、居場所を見つけようともがくことで。
クライマックスに向けて両者の心の変化みたいなものが集積していき、ラストピースをレイラさんが埋める。そして繋ぐ。ここはちゃんと筋が通っているんですよね。{/netabare}


■メッセージ
非戦反戦であることは明確です。王国にも帝国にもそれぞれ兵士たちには愛する者がいて、と。両陣営の視点で描かれているので狙いはある意味分かり易い。戦争なんてろくなもんじゃない。その通り!
なんだけど、物語の収束のさせ方が自分には刺さらない刺さらない。受け取ったメッセージに共感するまでには至りませんでした。

{netabare}作中でも再三指摘されてましたが、動力源(クラルス)を失えば、新たな争い生まれないわけないでしょうに。自覚あるだけマシと言えなくもないが、クラルス停止の正当性の根拠に持ってきたのが住環境の維持、すなわち環境破壊の阻止です。しかも1000年後。
これは問答無用でグレートリセットすればなんとかなる、のテロリストの発想ですよ。クラルス停止してもいいようにエコ手法を周知徹底するロードマップを敷くとか代替エネルギー研究するとかまじめな議論すっ飛ばすやり方はどうも性に合いません。そんな真っ当なツッコミに対しての反論が{/netabare}

{netabare}『気合と根性さえあれば、なんだって出来る…』
ヨシュアの伏線回収です。 ダメだこりゃ (*´▽`*){/netabare}

賢明な皆さんならもうお気づきでしょう。既視感のあるプロパガンダ臭がプンプンで胡散臭いったらありゃしないのです。
エンタメはエンタメで楽しみたいのでこういうのいらんかなぁ。リアリティの欠如した作品は今の時代ウケませんよ、タツノコプロさん。
GO!GO!がコンセプトの55周年企画なそうですが、これが非難轟々にならないことを切に願います。


■オマケ
1.CV花守ゆみり
ユウキが野営のキャンプで食事にありついてるシーン。もうすぐ冬ですね。
※出典:寒い季節にキャンプを楽しむアニメ
2.役名リリィ
仲間が戦死する度にこのフレーズが耳から離れない
「さよならはやってくるけれど ずっと先だって思ってた」
※出典:ゾンビがアイドルするアニメ

お粗末さまでした。



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2019.08.25追記

視聴時期:2019年1月~3月リアタイ視聴

ED『この世界に花束を』のフレーズ。「笑った私は素敵でしょう」
これ放送中は気にならなかったのですが、最終話を観終わって、

 「素敵って言えや、ゴルァ!」

と迫られてるかのように感じました。作中のメッセージが押しつけがましかったのが理由です。お姫様は自分は良いことしてる!って信じて疑ってないですよね。だいたいこの手の方って人の話聞かないんですよ。



2019.03.29 初稿

投稿 : 2024/05/04
♥ : 46

69.4 3 指揮官で戦闘なアニメランキング3位
ストライク・ザ・ブラッド Ⅱ OVA Vol.4(OVA)

2017年5月24日
★★★★☆ 3.7 (93)
649人が棚に入れました
<作品紹介>
世界最強の吸血鬼と剣巫の少女が織りなす物語が今、再び始まる! !
三雲岳斗氏による電撃文庫の人気作品がTVシリーズに続き、OVAシリーズとして帰ってきた! !

魔族特区“絃神島"。そこに暮らす少年・暁古城(あかつき こじょう)は、
伝説の中にしか存在しないはずといわれている世界最強の吸血鬼“第四真祖"であった。
その彼の監視および抹殺の任務を命じられた少女・姫柊雪菜(ひめらぎ ゆきな)は、
古城をめぐっておこる様々な戦いを、彼と共に乗り越えていった。
そして新たな物語は、アルディギア王国を巻き込んだ事件の後、
場所は“絃神島"の隣に作られた新たなリゾート施設“ブルーエリジアム"から始まる---

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

OVA2期を締めくくる物語は「咎神の騎士篇」です。

OVA2期の最終章となる本作品…
Vol.3以上に登場人物が増えるのが特徴です。

Vol.3のラストに登場した全裸の少女も気になるところですが、個人的に気になったのは浅葱ご一行様…
この物語の舞台が絃神島じゃないこと…も気になる要因ではあるのですが、最大の原因はご一行様の面子です。
コンピューターにはめっぽう強い浅葱ですが、道中次々と現れるのは魔獣の群れなんです。
コンピューター捌きで魔獣に太刀打ちすることはできません。
そしてそんな浅葱の心強いパートナーが、浅葱と同じく人工島管理公社に雇われているフリーランスのプログラマーで、そのパートナーの名は、くのちゃん演じるリディアーヌ・ディディエ…通称「戦車乗り」呼ばれる少女…

確かに戦車という分厚い装甲の中は安全かもしれません。
でも相手が悪い…だって魔獣ですもん…
事実絶体絶命のピンチが浅葱を直撃するのですが、そこで登場しピンチを救ったのが、イブリスベールという褐色の肌の少年…
それだけじゃありません…
この神縄湖周辺に凡そ似つかわしくないディミトリエ・ヴァトラーも登場するからビックリです。
しかも、トビアスとキラというヴァトラーの側近を務める貴族の吸血鬼まで一緒…

獅子王機関に自衛隊…
それにヴァトラーまで引っ張り出すなんて、この神縄湖に隠された秘密が気になりますよね。
でも、次の瞬間、翼竜に乗った謎の騎士が襲い掛かってきたのを見てハッキリした事が一つ…
隠された秘密とか、儀式とか…今回の一件にはそれ以上の思惑や策略が張り巡らされていたということです。

高まる緊張感…
でもストブラはそれで終わる作品じゃありませんよね。
戦闘シーンもさることながら、このVol.4は戦闘の合間の休息シーンもなかなかです。
特に、山小屋みたいな場所での休息中、唯里が思わず突っ込まざるを得なかった古城と雪菜の掛け合い…
これまで二人を追いかけてきた私ですら「あれ、こんなにだったっけ?」と思いましたから…
そんな光景を始めて目にする唯里の反応はごく自然だったし、叫びたくなるのも理解できますよ。

物語の内容については伏せておきますが、着々と古城が眷獣を使いこなせるようになっている、とだけ付け加えておきます。
そして物語は次の布石を残しながら終幕に向けて動いていきます。
物語は一応キリの良いところで終わりましたが、半端無く気になる布石を残して終わったので、早速続きが気になっています。

3期…「見ない」という選択肢はありませんが、いつ視聴するかはまた悩みそうです…

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

咎神の騎士篇のⅡとⅢ

相変わらずの主人公最強系ハーレム作品。

咎神の騎士篇の解決篇。
{netabare}Ⅱの終盤。古城と雪菜が登場する当たりから、物語が加速していきます。{/netabare}
今更ながら・・・。{netabare}そういえば、浅葱って古城が第四真祖だってことを知らなかったねぇ。{/netabare} すっかり忘れていた。(笑)

姫柊雪菜は相変わらず可愛い。

そう言えば、雪菜役の種田梨沙さんの復帰が発表されましたね。
(『体調を考慮しながら・・・』って事らしいけど)
益々のご活躍を期待しています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

ビックリヤングコーン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ova2期見終わった!

相変わらずの吸血シーンやラッキースケベもそうですが戦闘シーンもバランス良くて面白かったです!新キャラが多すぎて混雑してる感は否めないですけど、やっぱキャラは可愛いと思います。ハーレム系でキャラ増やし過ぎてメインが分からなくなる作品はありますがこの作品はメインがブレてないので逆に見ていて飽きないと思います!決め台詞も徐々に夫婦みたいで面白いですよね!あとopとedの曲も良かったです!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

55.1 4 指揮官で戦闘なアニメランキング4位
タクティカルロア(TVアニメ動画)

2006年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (53)
390人が棚に入れました
西太平洋に巨大な停滞性台風が発生した。その名は「グランドロア」。その台風はアジア各国に甚大な被害をもたらし、様々な影響を与えた。その自然災害を「ケースオメガ」と呼ぶようになったのだ。

それから約半世紀近くのこと。復興を成し遂げて、海洋航路の重要性が再認識されるようになった。しかし海洋時代に暗躍するかの如く、テロリストグループ・所謂海賊が目立つようになった。それに対応するため、民間自衛機関を組織することになったのだ。本作はそれら民間自衛機関の1つであるharu-nico警備保障に所属する、女性のみをクルーとした護衛艦「パスカルメイジ」、そしてそのクルー達の日々の戦いの物語である。

声優・キャラクター
中原麻衣、菅沼久義、高橋美佳子、植田佳奈、小林由美子、比嘉久美子、新井里美、皆川純子、三宅華也、夏樹リオ、乃村健次、中村大樹、中尾衣里、樋口あかり、緒乃冬華、小野涼子、日笠山亜美、辻親八、佐藤利奈、渡辺明乃、門脇舞以、柚木涼香、鈴木菜穂子、小林希唯、織田圭祐、能登麻美子

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ラスボス戦は水平線の彼方へ

~世界観~
消えることなく西太平洋上に停滞し続ける巨大な台風。
これにより世界の気候が大きく変化。
海洋航路の重要性が再確認され、訪れる第二次大航海時代。
世界の様相は混沌としていく――。

世界観に惹かれ視聴しました。



女だけの護衛艦「パスカルメイジ」。
そこに主人公(男)が派遣される準ハーレムもの。
しかし、艦隊の海上戦はけっこうな迫力があり、それに加えて残酷な描写もあったりと意外に油断ならない作品です。


内容は、戦闘×恋愛だった印象。
ハーレム的な男女の割合ではありますが、実質ヒロインとなるのは約2名。
血の繋がらない姉・七波とツンデレボクっ娘・翼。
男主人公は気弱なので、他の女子クルーたちからはかわれるのが常でした。


中盤から恋愛色強めに。
デレデレ翼ちゃんが可愛らしい。
なな姉もクールな魅力。実はオトメってのも大変良い。
正妻争いは必見かもです。



感想。

官職おっさんたちの会議、艦隊の統制など、
軍事的な面からみてもわりと楽しかったです。
それに、パスカルメイジを煙たく思うおっさんの行動が何だか面白い。
お決まりとそうでない物語の進め方も気に入っています。
そんなわけで本サイトでの評価はイマイチですけど、私は好きな作品ですね。

そして最近私は新井里美声に敏感です。
いやはや本作でも存在感ばっちしでした。



OP「たったひとつだけ」 歌-yozuca*
ED「モノクローム」 歌-中原麻衣

yozuca*さんのOPは毎回楽しみでした。


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戦闘と恋愛どちらに重きを起きたいのか分かりかねるバランスの悪さ、アクション以外の漂う低予算感、これからという中途半端なところでエンディングを迎える構成の粗さなど、一つの作品としての作りの甘さはひしひしと肌に感じました。


しかし、これらのことを考慮してでも私は好きだと言える作品です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25

白猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

船と戦闘シーンはかっこ良かった記憶が

近未来の艦隊戦もの・・・かな。
観たのは相当昔(たぶん2010年頃)ですが、その時古いなぁと思いながら見た記憶があります。
でも2006年の作品なんですね。もっと古いのかと思ってました。

民間警備会社に所属する女性だけで運用する護衛艦がどこぞの悪の組織の野望に巻き込まれて行く話。

主人公達が乗る船は旧式で、見た目は現行の後甲板にヘリ格納庫を持つ現代の護衛艦がモデル。
ヘリの代わりに偵察用のVTOLを搭載。
艦船の艦内装備は未来的なものですが戦闘は現代の艦隊戦っぽい。
戦闘シーンは結構好きだったのですが、半分以上は戦闘のない回で全体に戦闘シーンは少なかったような記憶があります。もうすこし戦闘が見たかったかなぁ。

主人公達が乗る船以外は結構ひどいデザインだったような気が。
未来感出したかったのかと思いますがちょっと方向性間違ってないか!って感じ。

まあ、兵器好き人なら戦闘目当てでみるのも良いかなと。
船と戦闘シーンはかっこ良かった記憶があります。
ただ、ラブコメ中心の話に「何だこれ?」と思いながら見た覚えがありますけどね。
まあ何だかんだ見てしまうくらいに話は悪くはなかったし、
割りと面白かった作品ではあるのですが、
ちょっとお目当てが違ったかな。

世界観や民間警備会社の護衛艦を女性だけで運用。割と面白い設定なので、
シナリオや作画、デザインを見直してリメイクしたら面白くなると思うんですよね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

こたろう さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

稀にみる存在感ゼロの主人公

近未来の洋上艦のバトル!
もうね、OP見て胸躍らせましたよ。メッチャ好み。
期待どうり戦闘シーンは対艦ミサイルが飛び交いカッコよくもストイック。
設定も面白いし、シナリオも悪くない。


でも、全体を通してグダグダでした。
流行ってるモノは何でも手を付けてやれって感じで、コメディ入れたり、微エロ入れたり、恋愛入れたり・・・それの全部がハンパで薄っぺら。
後半、展開がシリアスになってからは一本筋が通りましたが時既に遅しでした。


女性キャラは個性があってそれなりに魅力的なんですが・・・
主人公が本っっ当に何の役にも立っていない空気。ただ居るだけ。こんなに無個性で魅力のない主人公は見たことありません。
だから恋愛話も全然感情移入できませんでした。
「なんでこんな奴がぁ?」ってな感じで醒めまくり。


ちゃんと拘りをもって丁寧に作れば面白くなっただろう題材だけに残念の極みです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
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