月で恋愛なTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の月で恋愛な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月07日の時点で一番の月で恋愛なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

67.2 1 月で恋愛なアニメランキング1位
神無月の巫女(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (322)
2048人が棚に入れました
『剣神天群雲』(ケンシンアメノムラクモ)が眠る、今は朽ちて誰もその存在を知らない月の社から物語りは始まる…。
まほろばの村にある私立『乙橘学園』に通っている普通の女子高生『来栖川姫子』、学園のアイドル『姫宮千歌音』、姫子に想いを寄せるもう一人の学園のアイドルで幼馴染の『大神ソウマ』の3人は、平穏な毎日を享受していた。
ある日、日食の黒い太陽が照らす中で16歳の誕生日を迎えた姫子と千歌音は、遠い過去に邪神『オロチ』を封印した陽の巫女と月の巫女ということが判明し、オロチの眷属たる『オロチ衆』に命を狙われる。実はオロチ衆であったソウマ自身も覚醒するが、大事な人である姫子を守る為、オロチ衆に叛旗を翻すのだった。

声優・キャラクター
下屋則子、川澄綾子、間島淳司、松本保典、大谷育江、加瀬康之、植田佳奈、能登麻美子、野中藍、西村ちなみ、南央美、斉藤茂一
ネタバレ

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

あにこれアニメ夜話 「百合談義」 disaruto×sekimayori×takarock

このレビューは、disaruto(みりあちゃん)、sekimoyori(seki)、takarock(私)が、
「百合」について語ったものです。
以前も似たようなことをしましたが、
あの時は、企画(レビューにする)→チャットという形で作ったもので、
チャットをしている時も構成やら尺やらを考えていましたが、
今回は、まったくそんなことを考えていない、行き当たりばったりのものですw
レビューの中身なんて、そんな御大層なものは
端っから考えていませんので、あしからずw
言ってしまえば、普段しているただの雑談ですw


{netabare}taka:神無月の巫女は(全12話中)10話まで
「これ、いつおもしろくなるの?」って観てた(・ω・)

seki:そのあたりから加速するの?

taka:(11話から)一気に加速した。
「おおおおおおおおおおおおお!!尊い!!!」ってなる。

disa:長セリフ良かったでしょ?
そこしか基本見どころないから、むしろ。。

seki:百合的に有名なシーンがあるのか。

disa:「千歌音 長セリフ」で検索検索!

taka:みりあちゃんがsekiくんに言ったら逃げ出すレベル。

seki:すごいカロリーだった。

disa:神無月ってさぁ、なんかまどマギに似てない?
誰からも賛同を得られないんだけど・・・

taka:あーまどかとほむらっぽさはある。
まどか=姫子、ほむら=千歌音。

disa:キャラ造形とか、最終話の展開とか、
もうまどマギにしか見えないんだよなぁ・・・誰からも(ry

taka:話自体はどうかね? そこまで似てるとも感じなかったかな。
たとえ嫌われてもとか、1億と2千年経っても愛してる的なほむら的な愛は感じた。
まーよくよく探せばいろいろと共通点はありそうだけど。

disa:話はそこまででもないか。
まどほむに似せたキャラ造形って、百合界隈では割と多いし、特筆することでもないかね。

taka:アニメに限っていえば、
あそこまで想いの重さに説得力があったのはなかなかないとは思う。
とにかく愛が重い、尊い。

seki:重い百合いい…見たくなってきたゾ。

taka:あと、終盤からの加速が凄いって点でいえば、まどマギっぽさはある。
まどマギは、序盤から何度も加速してたけど。

まとめると、戦闘シーンイラネ。
ウザク(『コードギアス』のスザク)みたいなソウマ。
姫子、若干うざい。

disa:戦闘シーンがクソなのは歪ない事実だけどね・・・
ソウマくんカッコいいやん。地球しか救えないけど。

taka:一昔前のヒーローって感じだなw 今はあまり好かれんかもなw

disa:ワイは百合アニメでは一番好きだな。一番好きなのはストパニだけど(超理論)。

taka:俺が評価付けるとなると、戦闘シーンとかのマイナスポイントとかで多少減点かな。
ただ、観終わって興奮はしたから観てよかった。

disa:興奮はした(意味深)。

taka:神無月の巫女、マリみて、ストパニとかと比べると、
やが君は現代っぽいというか、百合作品もだいぶ変わったねー。

disa:百合作品の変遷とか語りだすと、楽しくなってきちゃうね・・・

seki:みりあちゃんは語りたい。

taka:神無月の巫女、マリみて、ストパニ → やが君
この間の作品って何? ゆるゆり?
2005年前後からやが君まで10年以上離れてるけど、
代表的な百合作品ってパッと浮かばんな。

disa:少女漫画百合(青い花など)
→CGDCT(可愛い女の子がキャッキャする系、けいおん・ゆるゆりなど)
→男性向け恋愛百合(やが君など)
→恋愛要素を多分に含む多様な百合(はなにあらし・ふたりべやなど)
みたいな流れをマンガでは感じる。

taka:漫画だとコンスタントに百合作品は誕生しているとは思うけど、アニメはゆる化したんか。
けいおんも戯れているだけだしな。

disa:超ヒット作品はやが君までなかったしなぁ・・・
やが君ヒットしてから、一段と百合が充実した感はある。

taka:今後2005年前後からの10年間に誕生した百合漫画のアニメ化あるかもしれんな。
Girl Friendsっていつくらいの作品だっけ?

disa:2006年だってさ。

seki:ラブライブとかはけいおんの延長か。

taka:一時期けいおんの延長作品ばっかだったからな。
それ以外にもハルヒ以降の生徒会ものや部活ものとか。
今は異世界もの!!

disa:そうだなぁ。。。アニメ的にはストパンやら咲やら、
レールガンやらの戦う女の子×百合が流行った気がするけど・・・時期が怪しい。

taka:それらはあくまで付随的な百合だからな~。
やが君みたいなガチ百合は結構久しぶりだったかもね。

disa:それはとても思うわ。
恋愛感情伴うやつだと、やが君・あのキスっていう
近年2大百合漫画巨頭があるんだけど、どっちも終わりそうなんだよなぁ。
時代はまた、けいおん系に行きそうな気がする。

seki:電撃NEXTだっけ?
やが君の掲載紙はやたら同じような百合推してるけど、あれも落ち着きそうなのか。

disa:電撃の百合作品は出来がいいんだけど、やが君に比べられるからなぁ~。

seki:一家の長女がエリートだと下は辛いわね…

disa:新米姉妹とかバリバリの同期だし、
熱帯魚は雪に焦がれるもやが君には及ばなそうだし。。。
どっちも好きだけど、やが君は強烈なんだよなぁ・・・

taka:やが君は評判良かったみたいだし、
売上よくて2期とかあれば、また百合の流れは来るかなー。

disa:今更だけど、桜Trickってなんだったんだろうな・・・

taka:流行りのゆる百合にガチを混ぜました的な迷作。

seki:あら^~ってなるさじ加減って難しいんだなって桜Trick観て思いましたね。

taka:あの時代は女性同士のキス=拒絶って人多かったからねー。
やが君はストーリーと演出でそういう輩を黙らせた。
やが君は百合じゃないなんて言う人がいるのもその名残。
面白いけど・・百合なんて認めたくない、く、くやしい!ビクンビクン。

seki:堕ちてもいいんだよ…

disa:やが君のレビュー書くときは「やが君は百合じゃない?」って
絶対どこかにトピック入れるんだ(展望)。
やが君が百合じゃないって言ってるやつは、
脳みそと目が腐ってるんじゃないですかね(問題発言)。

seki:それ、そのままレビューに書きなよ。

taka:やっぱ、ガチな百合作品に触れてこなかったって人も多いだろうから、
いざ対峙した時にどう反応していいのか困惑しているんだよ。。

disa:あるがまま受け入れよう(聖母の笑顔)。

seki:百合であることは前提の上で、
異性愛にも通じる普遍的な問題を提起している、が正しい(大上段)。

disa:やっぱsekiきゅんいい事いうわぁ・・・前提が抜けているんだよなぁ。

taka:免疫がないんですよ、きっと。ガチ百合アニメは冬の時代だった訳だし。
やが君に関して言えば、好きって気持ちが分からないっていうのも、
非常に現代的な切り口だよね。

seki:いまの草食系男子にはぶっささるテーマなのかも?
そういや、どこかで女性の同性愛者とバイ合わせたら全体の9%くらいいるって統計見た。

disa:恋愛観の変遷に、いい感じで乗っかった作品なんだろうか。
LGBTの人数は12%くらいじゃなかったっけか?
左利きの人数と一緒って聞いたことある。。。
レズビアンとバイセクシャルだけだと、よくわかんねえ。

seki:LGBTへの注目、個人主義とか晩婚化、それに恋愛至上主義の弱まりとかあって、
「好きってそもそもなんぞや」みたいなところに共感する下地ができーので、
(少なくとも作品内では)性欲を排除した純粋な「好き」の形を問える同性愛で
その疑問を語り―のみたいなのが、やが君のフィット感だと思ってるの。

taka:スゲー!レビューみたいだ!!

seki:「女性同士の同性愛なら性欲の影響を排除できる」って思いこみ自体が、
社会が超えないといけない色眼鏡なのかもしれないけどね(意識高い発言)。
つーかわしゃ『その花びらにくちづけを』が好きだったんじゃ!
もっとエロエロしろ!

taka:意識たけええええええ!!!

disa:エロ小僧(゜-゜) {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

この百合は「アリ!」と思わず唸ってしまった、意外にも《感情描写系》の魅力作

二人のヒロインがともに「姫」由来の名前(姫宮千歌音(ちかね)、来栖川姫子)で、第1話の最初の方のシーンでヒロイン達の通う学校の校門の上に掲げられた標札が「乙橘(おとたちばな)学園」と読み取れた時点で、これは何らかのサインだと気づくべきでした。

-------------------------------------
【弟橘姫(おとたちばなひめ)】は、日本武尊(やまとたけるのみこと)の后(きさき)で、尊(みこと)の率いる一行の東国遠征中、相模湾から房総半島へと海上を渡ろうとして、暴風雨に遭遇したとき、海神の怒りを鎮めるために自ら海中に身を投じて尊の難を救った、と古事記や日本書紀に記されている日本神話の著名なヒロインの一人。
-------------------------------------

◎本作の前半視聴時の感想◎

※不必要にお風呂シーンが多いんですが・・・
※下着ハダカ・ロボット・百合でジャンク臭が半端ないのですが・・・
※脚本のチープさが目立つ・・・

と、こんな風に第5話までは、「百合」設定という奇をてらったジャンクでチープな作品にしか見えず、適当に流し見していたのですが、第6話で本作は実は《感情描写》が細やかで、そこに見ごたえがあることにようやく気づき始めて、その後は最終話までイッキに見切ってしまいました。
とくにラスト2話にはかなり心を動かされてしまったので、今度は最初からじっくり本作の真価を見極めようと、すぐに2周目に入りましたが、そのときもラスト2話で確り感動を味わえたので、この感動は決してフェイクではない、と確信を持つことができました。

ちなみに、「百合」設定がテーマに深く絡んでくるアニメ作品というと、私がこれまで視聴したものでは『ユリ熊嵐』『輪るピングドラム』がありますが、これはどちらも「百合」であることに全然必然性を感じない、本当に「奇をてらった」だけの安っぽい(・・・というと語弊があるならば)中途半端な設定にしか、私には思えませんでした。
それで、本作の場合も、とくに前半は「どうせ・・・なのだろう」としか思っていなかったのですが、嬉しい誤算でした。

◎要点◎
本作は、「百合」であることに必然性があり、納得がいって、あまつさえ「感動」まである点で、おそらく希少!

とくに、本作の終盤では、私が高く評価している『魔法少女まどか☆マギカ-叛逆の物語-』や、『結城友奈は勇者である』を不意に思い出してしまうシーンがあったことから、評価点数を4.0と、かなり贔屓目に付けました。

あとは、ひと昔以上前風の変なロボット設定と、ただのギャグ要員にしか見えない敵キャラ設定がもう少しマシだったら尚良かったのですが、その点だけ惜しかったです(十年以上前のアニメなので、そこは仕方ないかも)。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


======= 神無月の巫女 (2004年10-12月) =======

{netabare}第1話 常世の国 ★ 
第2話 重なる日月 ☆ 
第3話 秘恋貝 ☆ 
第4話 思い賜うや ☆ 
第5話 夜闇を越えて ☆ 
第6話 日溜まりの君 ★ ※ここでようやく、意外なことに《感情描写系》と気付く
第7話 恋獄に降る雨  ★ 
第8話 銀月の嵐 ★ ※ここで大きく話が動く
第9話 黄泉比良坂へ ★ 
第10話 愛と死の招待状 ★ ※千歌音が「叛逆」のほむらとダブり始める
第11話 剣の舞踏会 ★★ ※ラストで結構心が揺さぶられてしまう
第12話 神無月の巫女 ★★ ※「結城友奈」「シュタゲ」とダブるシーンあり{/netabare}
----------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)6、☆(並回)4、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1

OP 「Re-sublimity」
ED 「agony」

(2016.2.21)

※3周目完走。評価4.0→4.1へ引き上げ

投稿 : 2024/05/04
♥ : 33
ネタバレ

disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ドラマチック百合アニメ

制作はティー・エヌ・ケーで原作は漫画です。
ジャンルはGL・SF・ロボット・セカイ系です。
ガチな作品なので、女性同士の恋愛ものに抵抗がある方は注意です。


乙橘学園に通っている普通の女子高生来栖川姫子と、学園のアイドル姫宮千歌音、姫子に恋心を寄せるもう一人の学園のアイドルで幼馴染の大神ソウマの3人は、平穏な毎日を享受していた。
ある日、日食の黒い太陽が照らす中で、16歳の誕生日を迎えた姫子と千歌音はオロチ衆と呼ばれる者に訳も分からず襲われてしまう。


二作目の百合作品視聴。
一作目は明るめな作品を見たので、今回は少しシリアスな感じの作品をチョイスしてみました。



とりあえず視聴ハードルがすごく高い作品w
チェックシート作りましたのでどうぞ。

(1)「ロボット?戦闘シーンなんて気にしない。あくまで心情を表す舞台装置でしょ」
(2)「セカイ系?他のキャラの扱いが薄くたってメインキャラが立っていればそれでいいよ」
(3)「三角関係?ちょっとくらい真剣だって構わんよ」
(4)「派手な演出?演劇見てるみたいで楽しいじゃん」
(5)「百合?レズ?何の問題もない」(これが一番重要)

四つ以上当てはまればきっと楽しめる、はずw



まず一話見てびっくりしたのはロボットが出てきたところ。
前情報なしで見たため、超展開過ぎて吹き出しました。
{netabare}ソウマがロボットに乗って叫んでいるときに、二人がキスしているのは流石に笑っちゃうw{/netabare}

普通、男子一人の女子二人だったら男子を取り合うでしょ?
本作は主人公の女子を男子と女子が取り合います。
私は「百合作品に男はいらない」と思っている脳内お花畑な人なんですが、ここまで一途で格好良いなら何の問題もありません。
一部のラノベ主人公と伊藤誠はマジで彼を見習って欲しい。
ソウマは北海道にあるどっかのファミレスの店員よりも「かわいソウマ」ですw
{netabare}そうだね、彼には地球くらいしか守れないよねw{/netabare}


序盤は世界観設定やら、独特の演出やらでちょっとよく分からない感じで進みます。
正直、敵もショボイやつが多いですし。
ほとんど掘り下げられませんし。
ロボットに期待してはいけません。
戦闘で面白いのはVSツバサ兄さんくらいでしょうか?

物語の方向性が見えて面白くなるのは中盤(7話くらい)から。
とある展開から、もう世界は彼女達だけものになりますw
ここらへんから目が離せなくなって一気見してしまった。


以下感想。
{netabare}ひめこちゃんとちかねちゃんはすてきなかっぷるだとおもいました。

千歌音は黒化して「ヤンレズか?」と思ったけど、そんなことなかったですね。
11話の千歌音の長セリフって演技なわけですが、最終話見たら「ああ言っていることは本気だったんだな」って分かるからね。
12話の姫子の思いをぶつける長セリフも凝縮されていて大変良かった。
感動しちゃった。


巫女に関する設定はあまり説明されないので、「まあそういうものなんだな」と受け止めましょう。
重要なのはそんなことじゃないはず。
結局、姫子の千歌音とソウマの二人への恋愛感情の動きが大事。
あとは千歌音の葛藤かな?
男子も混ぜて三角関係をしっかり描き切ったのは称賛に値します。

個人的に気になったのは、この作品って「まどマギ」に似てませんかね?
ループ、セカイ系な雰囲気、女性同士の恋愛感情。
「まどマギ」がちょっと要素をパクってきた感がしないでもないw
千歌音とほむら、姫子とまどかが絶妙にオーバーラップw
残される側の結果は違うけれどね。{/netabare}


総括して、百合を見たい、それ以外はあまり気にしないという方は見てみるのも良いかと。
三角関係の描き方はなかなかに濃厚で見ごたえがありました。
個人的にはツボった。
どうでもいいですが、主題歌二つとも同じ方が歌っていますね。
OP・EDのどちらも良曲な作品ってそんなに思いつかないのでそこも推しておきますw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31

69.0 2 月で恋愛なアニメランキング2位
機動新世紀ガンダムX [エックス](TVアニメ動画)

1996年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (337)
1840人が棚に入れました
アフターウォー (A.W.) 15年。人類と地球に壊滅的な打撃を与えた勝者無き大戦争、第7次宇宙戦争後の荒廃した地球が舞台。戦争で孤児となった主人公ガロード・ランは、ジャンク屋やモビルスーツ狩りを生業として逞しく生きていた。そこにある依頼が来る。内容はバルチャー艦「フリーデン」に誘拐されたティファ・アディールという少女を取り戻してほしいというものだった。しかしティファに一目惚れしたガロードは、依頼者を見て激しく怯えたティファをつれて逃走。そしてティファに導かれたガロードは、幻のモビルスーツ「ガンダムX」を発見する。紆余曲折を経て二人は、フリーデン艦長ジャミル・ニートと共に、「ニュータイプ」と呼ばれる人々を探す旅に出るのだった。
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

私にとって最初のガンダム作品

1996年4月~12月放送のテレビアニメ。全39話。

私が全話きちんと視聴した最初のガンダム。ほぼリアタイでした。
ガンダムについて詳しく知る前にこれを見ちゃったのは「設問を見る前に解答例見ちゃった」感があるなあw
BDBOX発売が近いので再視聴しました。


高松信司監督が「ガンダムを考えるガンダム」と語った通り本作はファーストガンダムをオマージュしていますが、きちんとまとまった内容なので初代を知らなくとも問題ないと思います。私は本作がほぼ初のガンダム作品だった(Wを何話か見ていたくらい)ので何も知らずに子ども心に楽しみました。

本作は作画スタッフの少なさが弱点ではありますが、コンテ・演出に作画がしっかり噛み合っていることは大きな美点です。また楽曲のクオリティが高く演出としても上手に使われています。無駄なキャラクターもおらずテーマと物語の一貫性も保たれていました。
スロースターターながらフォートセバーン編からテーマが見え始め、メタ要素はあるにせよ決して難解ではない点も評価に値します。

また、純粋にキャラものとして見てもなかなか楽しめる作品。
客観的に考えると本作の世界観はかなり重くシビアですが、主人公であるガロードのバイタリティやティファとの関係性、フリーデンの和やかな人間関係が作風を明るくしてくれます。


【テーマについて】{netabare}
シリーズ構成の川崎ヒロユキさんはもともとキャラクター描写にもストーリー展開にも穴の少ない脚本家ですが、全話ご本人が書いているので矛盾もほぼ無く、テーマも一貫させています。

「能力の有無に関係なく個性を受容すること」
「未来を切り拓くのは特殊な能力ではなく、望んだ未来を手に入れようとする心の強さ」
「世代間の相互の影響」

本作だけ見てのテーマは以上の3つかなと思います。3つ全てが乖離せず、無理なく描かれたのが素晴らしかったです。
これらのテーマをガロードとフロスト兄弟は正反対な形で背負っていましたし、世界観が非常にシビアなため、様々な年代・様々な立場のキャラクターが登場し、世代間の関係性を好悪に関わらず浮き彫りにする点も良かったと思います。

そしてニュータイプについて。
D.O.M.E.はニュータイプなど存在しないとは言いましたが、ニュータイプだけではなくすべての能力者も、また特別な力のない人々も否定していないのが大きなポイント。
D.O.M.Eの「ニュータイプという言葉を捨てればいい」という言葉には、ティファがガロードから一人の少女として、フリーデンで一人のクルーとして、人柄も能力もありのままに受け入れられていることが説得力を持たせていると思います。{/netabare}


【作画・演出】{netabare}
キャラクターデザインもメカデザインもシンプル寄りで地味。私は好きなんですがキャッチーさはあまり無いですね。ドートレスとかクラウダとか汎用メカがなんとなく可愛いw

DVDのブックレットによると作画はほぼ一班体制(二班体制でクレジットされていますが、お互いがお互いのヘルプに入っていた)というんだから恐ろしい…
毎回同じ作画スタッフだったため、大きく崩れることはありませんでした。

演出は実写映画的演出をする人が多く、良くも悪くも地味。ですがそれが大きな魅力でした。高松監督と渡邊哲哉さんの絵コンテは特に素晴らしく、作画も演出に大切なシーンは外しません。

バトルパートも大切なシーンは綺麗に仕上げているんですが、それ以外はやっぱり大変そう。戦闘シーンの作画の使い回しが、細かく目立たない形で度々行われていました。
90年代という時代を考えると少なくない例ですし、何より非常に厳しい制作環境の中で様々な工夫をし、キャラクターの感情表現を大切にする方向性を最後まで一貫したことは評価すべきと私は思っています。
何よりキャラの仕草が細かいのは見所だと思うし、私は大好き。

その方向性もあり、ロボットものとしての見所はバトルそのものよりも大量破壊兵器(サテライトキャノン)に意味を持たせて演出し、テーマや物語とリンクさせている点。サテライトキャノンをどう使うかによってガロードの内面の成長をわかりやすく見せたのは本当にお見事でした。
激しい戦闘を見たい人には向いていませんが、サテライトキャノン発射には名シーンが多いです。{/netabare}


【音楽】{netabare}
作曲の樋口康雄さんと音響監督の浦上靖夫さんのお仕事が素晴らしかった。

OP・EDの素晴らしさは他のレビュアーさんも書いている通りですが、演出としても上手に使っていて切り離しては語れません。30分(アバンから次回予告まで)の流れが本当に格好良くて、映画のような雰囲気を楽しめます。
また本作のBGMは尺が長めでループできないタイプなんですが、使い方が素晴らしかった!クラシック調の楽曲なので転調も多く楽曲の繋げ方に序盤は苦慮したらしい場面もありますが、それ以降は違和感が全くなくてとても好きです。{/netabare}


【キャラクターについて】
地に足の着いた印象のキャラクターが多いですね。
キャラそのものも好きですが、フリーデンクルーは厳しい世界で助け合って生きていて、娯楽室や食堂などでクルーの関係性を知るシーンが多かったのが良かったです。テクス先生の活躍は一見の価値あり。
ただ終盤にウィッツの活躍が無かったのは残念でした。サテリコンの掘り下げももう少し見たかったですが、放送期間短縮と連続性の強い展開でちょっと難しかったのかな。
みんな好きだけど、今回見直して特に色々考えたキャラについて少し。

{netabare}
・サラについて
第6話から第9話までの一連のエピソードは若干重くて子どもの頃には理解しきれていませんでしたが、今見ると良く出来ているなって思います。キャラクターの心理変化とか、女性の気持ちを表現する口紅の演出の巧みさとか。
5話終了の時点ではフリーデンクルーはティファという少女を仲間として受け入れたとはまだ言えず、ジャミルのために行動していたことがサラの行動に現れます。ジャミルとティファもニュータイプとして根本的に理解しあえるのはお互いだけで、ティファはともかくジャミルはちょっと周りが見えなくなっていました。
過去の心の傷を思えば無理からぬところもありますが、それでもこのアクシデントの遠因はジャミルにあり、きっかけとなったのはガロードであり、自分の不安感を言葉にしてこなかったサラにも問題がある、という感じでなかなか細かいです。
(個人的にはトニヤが口紅をティファに渡したのがちょっとお節介に過ぎると思っちゃうんですよね。ガロードはティファを好きだけど、ティファがガロードを恋愛対象として見ているかはトニヤにはまだわからないはず。普通に元気づけてあげて、っていうだけで十分だったと思います。純粋に善意からの行動だし、結果的にこじれちゃったのがトニヤのせいなわけじゃないんだけど…でもこういう子リアルにもいるよね、みたいな…)

サラの心理は特にデリケートで、心境の変化を正確に理解させられるのは作画の努力(キャラクターの芝居)の賜物です。
自分の気持ちを言葉にすることの少ないサラは、作画・演出の恩恵を強く受けたキャラクターの一人ですね(一番はもちろんティファですが、ティファの心理の変化は割とストレートなので)。
ジャミルへの気持ち、副艦長としての重圧、繊細さと芯の強さなどサラはとにかく仕草と表情から読み取る心情が多いです。ジャミルが娯楽室に入って来たら水着入り紙袋を後ろ手に隠すサラ本当に可愛いw
副官のサラが受け止めてくれるからジャミルも自分の気持ちに正直にフリーデンを動かせる、という信頼関係も好き。


・フロスト兄弟について
以前からフロスト兄弟の「いずれD.O.M.E.にも触れねばなるまい」という台詞が回収されてないのがちょっと気になってはいました。本作で明確な矛盾と言えそうなのはこの一言だけで、放送短縮の影響かなと思います。
あるいはサテライトシステムを利用するためにD.O.M.E.の「力」に接触したと考えるのもアリかも知れません。

もっとも、D.O.M.E.に触れてもフロスト兄弟の考え方は変わらなかったと思います。その答えを受け入れることは自分たちが特別ではないと認めるのと変わらず、特別な存在としての承認欲求を持つ二人のアイデンティティが崩壊してしまう。
むしろ「未来を作るのはニュータイプではなく我々だ」と言い続けた兄弟にとって、ニュータイプという存在は自分たちがより優れた存在であると示せる格好の踏み台です。フロスト兄弟は周りにいた研究者や上司によって与えられた屈辱から、ニュータイプを知るのではなく、ニュータイプを制圧しようと考えたのでしょう。

フロスト兄弟については色々な感想を読んだ中で、本作のテーマを汲み取った上で「彼らは誰しもが持ちうる「歪み」であって、「悪」ではない。「悪」なら倒されるべきだが「歪み」は許されなければならない。」という意見を見かけ、私も色々と腑に落ちました。
二人が生き残ったのは個人的に非常に好ましく本作らしいと思っていますが、やり直しの機会を与えられた明確な理由はこの言葉に尽きるのではないかと感じます。

それに加えて、メタ的にフロスト兄弟はガンダムと比較され貶められた共通の要素を持つ作品に当たると考えられるので、監督は彼らを殺したりはしなかったのでしょう。{/netabare}


まとまりが良く全体的な質は高いと言えると思います。誠実な作品作りが形になった好例ではないでしょうか。
地味な作風ですが、肌に合えば年齢性別問わず楽しめると思います。(2018.3.8)


【ガンダムチャンネルにて一部無料公開中】
改めて見ても音楽の使い方が素晴らしいです。
HDリマスターを公開しているので色味もとても綺麗です。背景の空などは色選びも新鮮ですし。BDそのままの色を見ることができますよ。

第1話前半だけでも雰囲気は掴めるので、興味があればどうぞ。
(2020.2.9)

【ガンダムチャンネルにて第14話以降を期間限定で配信開始】
ガンダムXでは珍しい単発回の第15話が公開されてます。この話数だけでも面白いと思いますよ。
良い回なので是非ー。
(2021.2.23)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ガンダムのフォーマットを借りた少年・少女の初恋ストーリー

視聴率が余り取れなくて、ガンダムシリーズとしては珍しく放送期間が短縮されてしまった不人気作ですが、実際に視聴してみると、その「ガンダムらしくなさ」が逆に個人的には次第に好もしく思えてくる作品となりました。

監督の高松信司氏は、前年(1995年4月-1996年3月)に制作・放送された『新機動戦記ガンダムW』で、本来の監督(池田成氏)が突然途中降板した後、監督代行を本作の放送直前まで務めており、本作のシナリオについては、前作『ガンダムW』と同じく複数ガンダム・複数パイロットとする等の大枠を示した後は、川崎ヒロユキ氏にほぼ丸投げだったそうです。

そして、そういう経緯から本作のシリーズ構成&脚本を一人で担当することになった川崎ヒロユキ氏の方は、その後2005-6年に制作・放送された『ツバサ・クロニクル』(CLAMP原作)の第1-2期の脚本も一人で全話担当している方、ということで、そうした日常系ではない特殊な世界観設定のある「少年・少女の初恋もの」の脚本家として高い適性のある方なのではないか、と思いました。

※つまり本作は、《イベント牽引型》作品の代表格である「ガンダム」向けのシナリオではなく、登場キャラクターたちの細やかな心情推移をゆっくりと描き出す《感情描写型》のシナリオになっている。
→それが、本作が「ガンダム」としては不人気作となってしまった一方で、私には好ましい作品に思われた原因と思います。

なお、《感情描写型》作品ということの補足説明として、本作は、
{netabare}
①ガロード&ティファの初恋だけでなく、
②同じバルチャー艦フリーデンの助っ人パイロットであるウィッツ&ロアビィと、フリーデンの女性クルー達との恋愛模様、
③同じくフリーデンの副官サラのジャミル艦長に対する思慕、
④さらには、ガロード&ティファの2人の成長を見守るジャミル艦長やテクス医師の心境、{/netabare}
・・・等をそれぞれ確り描出しており、視聴者がそうした細かい描写に気付くかどうか、で本作全体への評価も微妙に変わってくる作品かも知れません。


◆制作情報
{netabare}
原作           矢立肇、富野由悠季(『機動戦士ガンダム』より)
監督           高松信司(全話)
シリーズ構成・脚本  川崎ヒロユキ
キャラクターデザイン 西村誠芳
メカニックデザイン   大河原邦男、石垣純哉
音楽           樋口康雄
アニメーション制作  サンライズ{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============= 機動新世紀ガンダムX (1996年4-12月) ============

 - - - - - OP「DREAMS」、ED「HUMAN TOUCH(英語版)」 - - - -
{netabare}
第1話 月は出ているか? ☆ バルチャー(禿鷹)稼業の少年ガロード&謎の少女ティファの出遭い、ジャミル配下のMSからの逃走、GX起動
第2話 あなたに、力を… ★ 助っ人ロアビィ(Gレオパルド)&ウィッツ(Gエアマスター)との対戦、サテライトキャノン発射、ティファ絶叫
第3話 私の愛馬は凶暴です ☆ ジャミル(バルチャー艦フリーデン艦長)、フロスト兄弟(アルタネイティブ社&フリーデン接触)
第4話 作戦は一刻を争う! ☆ ジャミルの過去とティファに拘る理由、フロスト弟のティファ誘拐
第5話 銃爪(ひきがね)はお前が引け ★ 対フロスト兄(Gヴァサーゴ)・弟(Gアシュタロン)戦、ガロードの戦う理由、ラボ破壊、ティファ帰還
第6話 不愉快だわ… ★ ガロードの落ち込み、化粧、エニル・エルGX襲撃、旧連邦動力施設爆発
第7話 ガンダム、売るよ! ☆ ガロードとティファの行き違い、ガロード逃亡、G競売、ウィッツのお宝
第8話 あの子、許さない! ★ それぞれの想い、ティファへのテクス医師の助言、ガロードGX再搭乗
第9話 巷(ちまた)に雨の降るごとく ★ 湖上の待ち伏せ、水蒸気爆発誘発、3人フリーデン専属パイロットに
第10話 僕がニュータイプだ ★ 北の街フォート・セヴァーン、氷上の待ち伏せ、対ニュータイプ(カリス・ノーティラス)戦
第11話 何も考えずに走れ! ★ ティファの選択、ガロードの逡巡と立ち直り、フロスト兄弟vs.ウィッツ・ロアビィ・ガロード
第12話 私の最高傑作です ★ フォート・セヴァーン潜入、旧宇宙革命軍ライラック作戦失敗の顛末、人工ニュータイプ完成体
第13話 愚かな僕を撃て ★ ティファ奪還、カリスとの再戦、シナップス症候群{/netabare}

 - - - - OP「DREAMS」、ED「HUMAN TOUCH(日本語版)」 - - - -
{netabare}
第14話 俺の声が聞こえるか! ★ カリスとの再々戦、別れ
第15話 天国なんてあるのかな ☆ 助っ人ウィッツ&ロアビィの休日
第16話 私も人間(ひと)だから ★ ティファとイルカの交流回、別のガンダムX
第17話 あなた自身が確かめて ☆ ドルフィン・ナビとイルカの怒り
第18話 Lorelei(ローレライ)の海 ★ ルチル・リリアント出現 ※ガンダム恒例のオカルト現象
第19話 まるで夢を見てるみたい ★ Lシステム、GX-bit機動、ルチルとの別れ
第20話 …また逢えたわね ☆ ガロード&ティファのデート回、エニル・エルの困惑
第21話 死んだ女房の口癖だ ★ 新連邦政府再建委員会、カトック隊のフリーデン襲撃
第22話 15年目の亡霊 ★ エニル・エル救出、ガンダムDX出現、降伏
第23話 私の夢は現実です ★★ 脱出計画失敗
第24話 ダブルエックス起動! ★ カトック死亡、ガンダムDX奪取、新連邦政府樹立
第25話 君達は希望の星だ ☆ 独立国エスタルドとの同盟、新連邦軍撃破
第26話 何も喋るな ☆ 隣国ノーザンベル攻防戦、対「白い死神」戦{/netabare}

 - - - - - - - - OP「Resolution」、ED「銀色Horizon」 - - - - - - - -
{netabare}
第27話 おさらばで御座います ☆ 隣国ガスタールの裏切り 
第28話 撃つしかないのか! ☆ エスタルド降伏
第29話 私を見て ★ 対アベル・バウアー戦(GX-bit操作者)、ティファとの共闘、フロスト兄弟の目的
第30話 もう逢えない気がして ★ ニュータイプ研究所破壊、ニコラ研究員ティファ略奪・宇宙へ 
第31話 飛べ、ガロード! ☆ シャトル打ち上げ、フリーデン突撃・大破
第32話 あれはGファルコン! ☆ スペースコロニー(クラウドナイン)、宇宙革命軍(ランスロー大佐)、Gファルコン(パーラ搭乗)
第33話 どうして俺を知っている!? ☆ 反宇宙革命軍・反ニュータイプ主義組織サテリコン、GファルコンDX
第34話 月が見えた! ★ ダリア作戦(地球へのコロニーレーザー照射)阻止、ティファ救出
第35話 希望の灯は消さない ★ 新連邦ブラッドマン総司令の本心、カリスの救援
第36話 僕らが求めた戦争だ ☆ フリーデン・クルーとの再会、フロスト兄弟の策謀、開戦決定
第37話 フリーデン発進せよ ★ それぞれの恋の進展、ティファの夢(月面のD.O.M.E.)、革命軍の月侵攻、フリーデン月へ
第38話 私はD.O.M.E…かつてニュータイプと呼ばれた者 ☆ D.O.M.E.の招待、1st.ニュータイプ
第39話 月はいつもそこにある ☆ 「人の変革」の否定、フロスト兄弟との最終戦、和平協定{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)21、☆(並回)17、×(疑問回)0 個人評価 ★ 4.0


◆富野氏の作品は「叙事文学」的、それに対して本作は「叙情文学」的?

そもそも「ニュータイプ」という「只の超能力者」に関する勿体ぶった(その実、何の内容もない)言説には余り興味が涌かない自分には、本作のような《感情描写系》で「叙情文学的」な作品の方がしっくりくる感じです。

なお、私の個人的意見として、ガンダムシリーズは「文学的」ではあっても全然「哲学的」ではない、と考えています(物語-story-としての面白さはあるが、論理考究的な面白さはない)。

※この点については、現在視聴中の『銀河英雄伝説』が、「哲学的」な面白さも兼ね備えた作品と思うので、そちらのレビューの方で比較考察したいと考えています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

幽玄の中の新人類(ニュータイプ)

※1劇場版「機動戦士ガンダム」公開からおよそ15年後に製作された、テレビシリーズとしては7作目のガンダム作品。全39話。

ガンダム平成3部作(アナザーガンダム3部作)と呼ばれる作品群の中では、G、Wに続く最後の作品あたり、監督を務めた高松信司さんの言によると、作品のテーマは「ガンダムを考えるガンダム」との事。

スペースコロニーの独立運動に端を発する大戦争の末、人類の99%以上が死滅し、文明の名残も僅かとなった広漠とした世界が舞台のお話。

※2バルチャーの少年ガロードは、運命に導かれるまま(成り行きのままにとも言う笑)に、ニュータイプの少女ティファ、かつてニュータイプと呼ばれていた男ジャミル、その仲間達と共に、放浪の旅へと繰り出します。

従来(あるいはそれ以後の)のガンダム作品とは異なり、物語の中心に据えられているのは戦争ではなく、あくまでも探求の旅。上で引用させてもらった高松監督の示唆する通り、メタフィクション的な視点からガンダム、あるいはニュータイプを再評価した、珍作「Gガンダム」に負けず劣らず(方向性は全く違うけど笑)の冒険的な試みを断行した、シリーズ中屈指の異色作品になっていると思います。

戦争に駆り立てられる訳でもなく、使命を帯びる訳でもなく、ただただ、個人的な想いをつてに人探しの旅を続けるジャミルおよびバルチャー一行の織り成すドラマは、やや冗長で緩慢。

ガンダム作品ではお約束となっている擬似家族ドラマや恋愛物語としての魅力は充分にあるものの、基本的には人探しと戦闘(小競り合い)の繰り返しの構成となっており、最後半になってやっとの登場となる「D.O.M.E.」なる存在が物語に影を落とすまでは、山場と言える様な大きな展開がありません。心地良い退屈感を覚えてしまいました(笑)

主人公のガロードにしても、言わば地を足で行く努力型。ガンダムシリーズの主人公にはありがちな、※3特別な力を持った存在としてではなく、むしろ生粋の※4オールドタイプの少年として描かれているので、ヒーロー性が弱いと言いましょうか、格好良さや華々しさとは縁遠い印象を受けます。元気印で天真爛漫な姿は見ていて痛快ですが、主役としての覇気に欠け、やや頼りなく、物語を牽引する役割についても脇を固めるティファとジャミルにそっくり譲ってしまっている様にさえ思えました。(二人のお供の立ち位置なので仕方無しですけど)

作品全体を俯瞰して見ると、このヒーローらしくないヒーローであるガロードという少年の人物像は、物語のテーマにしっかりと絡み付いておりまして、その意義は"敢えて特別ではないキャラを主役に据える事"そのものにあったのではないかと思われます。言葉に毒されぬ直感型、頭でっかちにならず体を動かす行動派である彼は「ニュータイプ」と言う言葉で理想化された"進化した人類"という概念の破壊と再構築を担う役回りとして、最適なキャスティングだったのではないでしょうか。

人は理想を求めて生きる動物ですが、あくまでも理想は絵に描いたモチ、それ以上でも以下でもなく^^。理想と現実を混同し、もしそれを自身に強いれば、必ずひずみが生じ、病み、もしそれを他者に強いれば、それはエゴとなり、争いの種となる。幼子が博識な大人を見る時、恋する人が想い人を見る時、それがその瞬間幻となるのと同じように。

ニュータイプ(アニメキャラ)という理想に魅せられた少年少女が大人になる通過儀礼としての一面も備えた本作は、裏を返せば、そんな理想に捉われた人々の心の歪みが紡ぐ青春群像劇と言い変える事が出来るのかも知れません。

ニュータイプなんて関係ねぇ!のポーズをとり続ける自由なガロード、ニュータイプとしての力を求められ戸惑いながらも信念を曲げない強い子ティファ、ニュータイプであった過去から逃れられず苦悩する探求者ジャミル、ニュータイプになりたかった献身の人、高潔な魂のカリス、ニュータイプを憎み、滅ぼさんとするフロスト兄弟。

言霊に縛られた人々が白い闇を抜けて、それぞれの道を歩むまでの姿を描いた「機動新世紀ガンダムX」。これはそんな人たちの物語。心を平らかにしてお楽しみ下さい。

最後に、申し訳程度の説明になりますが、ガロードとティファの繊細で優しさに満ちた恋愛描写につきましては、シリーズ屈指、いやむしろ、恋愛を扱ったアニメ全般をひっくるめても突出した微笑ましさと愛くるしさがあったと評価したいです^^

前途ある二人に祝福あれ!


※1:本作のタイトルは劇場版「機動戦士ガンダム」公開直前に、新宿駅前で行われたイベント「2.22アニメ新世紀宣言」を踏まえているそう。劇中の年号「A.W.(アフターウォー)15年」もこれに因んでいるとの事。

※2:ハゲタカの名の通り、廃墟を漁り、使えるものや金になるものをかっぱらい、自分達で利用したり、売り捌いたりして生計を立てているジャンク屋みたいなもの。いくつもの派閥があり、中には傭兵や追い剥ぎまがいの行為をする連中もいる。

※3:あくまでも設定として。バルチャーとして年齢不相応の抜け目無さと逞しさがあり、モビルスーツ乗りとしての天性にもスペシャルと形容していい程に恵まれている。

※4:ニュータイプの対義語。精神感応や未来予知など超能力に類する能力を全く持っていない人。つまり普通の人。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27

71.1 3 月で恋愛なアニメランキング3位
美少女戦士セーラームーン(TVアニメ動画)

1992年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (264)
1562人が棚に入れました
『美少女戦士セーラームーン』は、1992年の放送開始後、爆発的な人気を誇り社会現象にまでなった、武内直子原作によるファンタジーアクションアニメの第1シリーズ。【ストーリー】東京の麻布十番街(作中では東京の十番町、中学名は十番中学校)を舞台に、平凡だった中学2年生(初期シリーズ)の月野うさぎが黒猫ルナと出会い、セーラームーンに変身し、仲間たちと共に街を襲う悪者(妖魔、ダイモーンなど多数)を倒して行く。

声優・キャラクター
三石琴乃、久川綾、富沢美智恵、篠原恵美、深見梨加、潘恵子、高戸靖広、古谷徹、小野坂昌也、柿沼紫乃、真地勇志、高木早苗、川島千代子
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ヒロインのお姉さんキャラからママキャラへの“変身”が一番印象的でした。

同じく'90年代の『なかよし』連載少女マンガ原作の大ヒット作『カードキャプターさくら』のヒロイン(木之本桜)が7歳年上の兄もちの典型的な“妹”キャラだったのに対して、本作のメイン・ヒロイン(月野うさぎ)は3歳年下の弟もちの典型的な“姉”キャラだったんですね。

まあ本作の場合は、“弟”の方は非常に影が薄くて、第1期の初め以外は余り活躍の場がなく、第2期の途中以降は月野家に居候することになったヒロインの“妹分(※実は・・・)”にすっかり喰われて登場機会すらほとんど無くなってしまうのですが笑。

そして、その“妹分”は第4期に入るとメイン・ヒロインっぽくなってしまうとともに、本来のヒロインの方は“姉キャラ”から更に“ママキャラ”に進化してしまう・・・という(※劇場版『劇場版SuperS 9戦士集結』に顕著です)。

・・・って、内容をちょこっと書き出しただけなのに、何だか本当に凄い展開ですね笑。


◆視聴アドバイス

原作マンガの連載開始が1992年2月、TVシリーズ放送開始が1992年3月というから、第1期はもう26年も前の作品ということで、作画や演出は流石に古臭いです(因みにシナリオもかなり冗長です)。

そして放送当時、爆発的なヒットを記録したアニメの方は、5期200話+劇場版4本という長寿シリーズとなった後、1997年2月にTVシリーズ終了(原作マンガも同年3月に完結)。
しかしその後も、TVシリーズをベースにしたミュージカル上演や原作マンガをベースにした実写TVドラマの制作が断続的に行われ、2014年からは原作マンガのシナリオをベースにしたアニメ・リメイク作『美少女戦士セーラームーンCrystal』の制作が始まって、現在もその第4期「デッド・ムーン編」 (劇場版前後編)の制作が進行中・・・。

・・・ということで、旧作の方を今から新規で視聴してみよう、という猛者には別に何もいうことはありませんが、この名前だけは誰でも知っている超有名シリーズを自分も少しは齧(かじ)ってみよう、と思っている方には、この際思い切ってリメイク作の方を先に視聴して観ることを強くお勧めします(※作画・演出が良いことに加えて、原作マンガに準拠した第3部完結まで(全39話)のシナリオに全く無駄がなくサクサク視聴が進むはず)。

そして、そのうえで、更に旧作の方も見たくなったら、あとは気の進むままに視聴していけばいいと思います。
作品内容については、新作の方のレビューに詳しく書いているので、以下は、旧作の纏まらない「雑記帳」として上げておきます。


◆制作情報
{netabare}
原作マンガ        武内直子(『なかよし』1992年2月-1997年3月連載)
シリーズディレクター  佐藤順一(無印・R途中)、幾原邦彦(R途中・S・SuperS)、五十嵐卓哉(セーラースターズ)
シリーズ構成       富田祐弘(無印・R・S)、榎戸洋司(SuperS)、山口亮太(セーラースターズ)
脚本            富田祐弘、柳川茂、隅沢克之、杉原めぐみ、榎戸洋司、山口亮太、吉村元希、神戸一彦、前川淳
キャラクターデザイン  只野和子(無印・R)、伊藤郁子(S・SuperS)、爲我井克美(セーラースターズ)
音楽            有澤孝紀
アニメーション制作   東映動画{/netabare}


◆作品別評価

◇1.『美少女戦士セーラームーン』TVシリーズ期別評価
{netabare}
(1) 無印         ☆ 3.7 (1992年3月-) (計46話) (ダーク・キングダム編)
(2) R           ☆ 3.6 (1993年4月-) (計43話) (魔界樹編、ブラックムーン編)
(3) S           ★ 4.1 (1994年4月-) (計38話) (デス・バスターズ編)
(4) SuperS       ☆ 3.5 (1995年3月-) (計39話) (デッドムーン編)
(5) セーラースターズ ☆ 3.8 (1996年3月) (計34話) (ネヘレニア復活編、シャドウ・ギャラクティカ編){/netabare}
----------------------------------------------------------------
 総合評価    ☆ 3.7 (1992年3月-97年2月) (全200話)

※このようにTVシリーズは、第3期(S)がダントツで面白く、だいぶ離れて最終作(セーラスターズ)、そして第1期(無印)の順に評価が高くなりました。

◇2.『劇場版 美少女戦士セーラームーン』作品別評価
{netabare}
(1) 劇場版R        ☆ 3.7  (1993年12月)
(2) 劇場版S かぐや姫の恋人 ☆ 3.7  (1994年12月)
(3) 劇場版SuperS 9戦士集結 ★ 4.3  (1995年12月)
(4) 劇場版SuperS外伝 亜美 ☆ 3.6  (1995年12月) ※(3)と同時上映{/netabare}
----------------------------------------------------------------
 総合評価         ☆ 3.8   (計4作)

※劇場版は、第3作が最も印象に残りました(残り3つは可もなく不可もなく)。


◇3.リメイク作『美少女戦士セーラームーンCrystal』期別評価
{netabare}
(1) 第1期   ★★ 4.5 (2014年4月) (14話) (ダーク・キングダム編)
(2) 第2期   ☆   3.8 (2015年2月) (12話) (ブラックムーン編)
(3) 第3期   ★   4.3 (2016年4月) (13話) (デス・バスターズ編){/netabare}
---------------------------------------------------------
 総合評価  ★   4.3         (計39話) 


◆主要キャラ一覧(敵キャラは除く)

※とにかく長大な作品なので、初心者は視聴を始めるに当たって、善玉キャラであるセーラー戦士とその仲間たちだけでも予め名前と人数を把握しておくと便利です。

◎セーラー戦士(無印で登場)
{netabare}
(1) 月野うさぎ (セーラームーン(月) / プリンセス・セレニティ / ネオ・クイーン・セレニティ) ※主人公、第1話で覚醒
(2) 水野亜美 (セーラーマーキュリー(水星)) ※第8話で登場
(3) 火野レイ (セーラーマーズ(火星))     ※第10話で登場
(4) 木野まこと (セーラージュピター(木星))  ※第25話で登場
(5) 愛野美奈子 (セーラーヴィーナス(金星)) ※第33話で登場{/netabare}

◎セーラー戦士のサポート役(無印で登場)
{netabare}
(1) 地場衛 (タキシード仮面 / プリンス・エンディミオン / キング・エンディミオン、月影の騎士)
(2) クイーン・セレニティ
(3) ルナ
(4) アルテミス{/netabare}

◎セーラー戦士(Rで登場)
{netabare}
(1) ちびうさ (セーラーちびムーン / ブラック・レディ) ※第60話で登場
(2) 冥王せつな (セーラープルート(冥王星)) ※第75話で登場{/netabare}

◎セーラー戦士(Sで登場)
{netabare}
(1) 海王みちる (セーラーネプチューン(海王星)) ※第90話で登場
(2) 天王はるか (セーラーウラヌス(天王星)) ※第90話で登場
(3) 土萠ほたる (セーラーサターン(土星)) ※第111話で登場{/netabare}

◎セーラー戦士のサポート役(SuperSで登場)
{netabare}
(1) ダイアナ{/netabare}

◎セーラースターズとその仲間(セーラースターズで登場)
{netabare}
(1) 星野光 (セーラースターファイター)
(2) 大気光 (セーラースターメイカー)
(3) 夜天光 (セーラースターヒーラー)
(4) ちびちび (セーラーちびちびムーン)
(5) 火球皇女{/netabare}


◆各話タイトル&評価(TVシリーズ)

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

======= 美少女戦士セーラームーン (無印) (1992年3月-1993年2月) ======

  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^ ダーク・キングダム編 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^
 - - - - - OP「ムーンライト伝説」、ED「HEART MOVING」 - - - - -
{netabare}
第1話 泣き虫うさぎの華麗なる変身 ★ セーラームーン誕生(月野うさぎ)、タキシード仮面登場
第2話 おしおきよ!占いハウスは妖魔の館 ☆
第3話 謎のねむり病、守れ乙女の恋する心 ★ ジェダイトのラジオ放送にうさぎ乱入笑
第4話 うさぎが教えます!スリムになる法 ☆
第5話 妖魔の香り!シャネーラは愛を盗む ☆ 
第6話 守れ恋の曲!うさぎはキューピッド ☆
第7話 うさぎ反省!スターの道はきびしい ☆
第8話 天才少女は妖魔なの?恐怖の洗脳塾 ★ セーラーマーキュリー誕生(水野亜美)
第9話 うさぎの災難!あわて時計にご用心 ☆ 
第10話 呪われたバス!炎の戦士マーズ登場 ★ セーラーマーズ誕生(火野レイ)
第11話 うさぎとレイ対決?夢ランドの悪夢 ★ ※三人娘のコメディが◎
第12話 私だって彼が欲しい!豪華船のワナ ★ ※同上
第13話 女の子は団結よ!ジェダイトの最期 ☆
第14話 新たなる強敵、ネフライト魔の紋章 ☆ 
第15話 うさぎアセる!レイちゃん初デート ★ 元基(ゲーセン兄貴)と衛が大学の同級生と判明
第16話 純白ドレスの夢!うさぎ花嫁になる ☆
第17話 モデルはうさぎ?妖魔カメラの熱写 ☆ 
第18話 進悟の純情!哀しみのフランス人形 ☆ うさぎの弟(進悟(小学5年))のエピソード
第19話 うさぎ感激!タキシード仮面の恋文 ★ なる&ネフ関係始まり、「遠い昔の記憶」初出
第20話 夏よ海よ青春よ!おまけに幽霊もよ! ☆
第21話 子供達の夢守れ!アニメに結ぶ友情 ☆
第22話 月下のロマンス!うさぎの初キッス ★ D国大使館の仮面舞踏会
第23話 流れ星に願いを!なるちゃんの純愛 ★ ※演出の粗雑さは残念×
第24話 なるちゃん号泣!ネフライト愛の死 ★ 
第25話 恋する怪力少女、ジュピターちゃん ★ セーラージュピター誕生(木野まこと)、虹水晶と妖魔7人衆
第26話 なるちゃんに笑顔を!うさぎの友情 ☆{/netabare}

 - - - - - - - - OP(変わらず)、ED「プリンセス・ムーン」 - - - - - - - -
{netabare}
第27話 亜美ちゃんへの恋!?未来予知の少年 ☆ ※OP映像のセーラー戦士が5人に
第28話 恋のイラスト、うさぎと衛が接近? ☆ 
第29話 大混戦!グチャグチャ恋の四角関係 ☆ まことの片恋、元基(ゲーセン兄貴)の恋人
第30話 お爺ちゃん乱心、レイちゃんの危機 ☆ 
第31話 恋されて追われて!ルナの最悪の日 × ※脚本が安直
第32話 海野の決心!なるちゃんは僕が守る ☆ ルナの打ち明け(月の王国からの使者、月のプリンセスと出遭う必然)
第33話 最後のセーラー戦士、ヴィーナス登場 ★ 偽Sムーンの罠、愛野美奈子(セーラーヴィーナス)参上
第34話 光輝く銀水晶!月のプリンセス登場 ★★ 二人の身バレ、プリンセスの目覚め
第35話 よみがえる記憶!うさぎと衛の過去 ★ 前世(シリバーミレニアム、騒乱、転生)
第36話 うさぎ混乱!タキシード仮面は悪? ☆ 囚われのエンディミオン、謎の豹変(タキシード仮面)
第37話 めざせプリンセス?うさぎの珍特訓 ☆
第38話 雪よ山よ友情よ!やっぱり妖魔もよ ★ タキシード仮面の謎の行動
第39話 妖魔とペア!?氷上の女王まこちゃん ☆ 
第40話 湖の伝説妖怪!うさぎ家族のきずな ☆ うさぎ一家の温泉旅行、オルゴールの記憶、太古の妖怪
第41話 もう恋から逃げない!亜美と衛対決 ☆
第42話 Sヴィーナスの過去、美奈子の悲恋 ☆ クイン・メタリア復活間近、セーラーVの英国の友人
第43話 うさぎが孤立?S戦士達の大ゲンカ ☆ ※脚本・作画・演出とも年代相当の粗雑さ×
第44話 うさぎの覚醒!超過去のメッセージ ★ クイン・セレニティとの対面、前世の記憶回復(王国壊滅、転生) ※同上×
第45話 セーラー戦士死す!悲壮なる最終戦 ★ 極地へ、対DDガールズ戦 ※有名なセーラー戦士続々死亡回
第46話 うさぎの想いは永遠に!新しき転生 ★★ ダーク・キングダム本拠戦、エンディミオン死亡、銀水晶の力の解放、転生と記憶の喪失{/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)17、☆(並回)26、×(疑問回)1 ※個人評価 ☆ 3.7

◇視聴メモ
{netabare}
・第1話視聴終了時点
作画・演出は年代相当に古臭いけど、中学2年の主人公(ヒロイン)がアホ可愛くて割と好印象。
・第10話視聴終了時点
ようやくOPで初回から出ていた三人娘(うさぎ・亜美・レイ)が揃って以降のコメディが格段に面白くなる。
・第34話視聴終了時点
ドラマチック展開で初の★★評価(優秀回)。
・第46話(第1期の最終話)視聴終了時点
うさぎのセリフが結構グッとくる(2度目の★★評価)。
作画・演出の悪さを乗り越えてのこの感動はやはり凄いと思う。{/netabare}


※1年前に時間が巻き戻って、うさぎ中学2年の4月(桜の季節)

========= 美少女戦士セーラームーン R (1993年4月-1994年3月) ========

  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ 魔界樹編 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
{netabare}
第47話 ムーン復活!謎のエイリアン出現 ☆ 謎の転校生、うさぎ記憶回復
第48話 愛と正義ゆえ!セーラー戦士再び ☆ セーラー戦士4人の記憶回復
第49話 白いバラは誰に?月影の騎士登場 ☆ 謎の騎士登場
第50話 うさぎの危機!ティアラ作動せず ☆ 
第51話 新しき変身!うさぎパワーアップ ☆ クイン・セレニティとの再会(銀水晶再取得)
第52話 狙われた園児!ヴィーナス大活躍 ☆ セーラーV活躍回
第53話 衛とうさぎのベビーシッター騒動 ★ 
第54話 文化祭は私のため!?レイ女王熱唱 ☆ 
第55話 月影は星十郎?燃えるまこちゃん ☆ 
第56話 衛のキス奪え!アンの白雪姫作戦 × ※脚本・作画・演出とも残念
第57話 放課後にご用心!狙われたうさぎ ☆ 
第58話 すれちがう愛の心!怒りの魔界樹 × 魔界樹暴動 ※脚本・作画・演出とも残念
第59話 めざめる真実の愛!魔界樹の秘密 × 騎士の正体、衛の記憶回復 ※同上{/netabare}

  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ ブラックムーン編 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
{netabare}
第60話 天使?悪魔?空から来た謎の少女 ★ ちびうさ登場、アヤカシ4姉妹長女コーアン来襲
第61話 うさぎ大ショック!衛の絶交宣言 ★ 未来都市クリスタル・トーキョー、ちびうさ抹殺指令
第62話 戦士の友情!さよなら亜美ちゃん ☆ 亜美のドイツ留学話
第63話 女は強く美しく!レイの新必殺技 ☆ 火川神社の巫女さんアルバイト回
第64話 銀水晶を求めて!ちびうさの秘密 ☆
第65話 恋の論争!美奈子とまことが対立 ☆
第66話 うさぎの親心?カレーな三角関係 ☆ 
第67話 海よ島よバカンスよ!戦士の休息 ☆
第68話 ちびうさを守れ!10戦士の大激戦 ★ ブラックムーン・ルベウス&アヤカシの4姉妹vs.セーラー戦士
第69話 目覚めよ眠れる美少女!衛の苦悩 ☆ 自暴自棄のうさぎ、うさぎを避ける衛の謎
第70話 愛の炎の対決!マーズVSコーアン ☆ ルベウスのコーアン切捨て 
第71話 友情のため!亜美とベルチェ激突 ★ ※「アヤカシの四姉妹の面汚しよ」
第72話 非情のルベウス!哀しみの四姉妹 ★ 
第73話 UFO出現!さらわれたS戦士達 ★ 
第74話 ルベウスを倒せ!宇宙空間の決戦 ☆  
第75話 謎の新戦士セーラープルート登場 ★ 時空の扉の守護者(冥王せつな)、ちびうさの心の世界へ
第76話 暗黒の魔力!エスメロードの侵略 ☆ うさぎケーキやけ食い回
第77話 想いは同じ!うさぎと衛の愛再び ☆ ※マンネリ展開が続く
第78話 ヴィーナス美奈子のナース大騒動 ☆
第79話 アルテミスの冒険!魔の動物王国 ☆
第80話 恐怖の幻影!ひとりぼっちの亜美 ☆
第81話 暗黒ゲート完成?狙われた小学校 ☆ ちびうさの小学校転入・未知のパワー発動
第82話 未来への旅立ち!時空回廊の戦い ★ ※ようやく話が大きく動く
第83話 衝撃の未来!デマンドの黒き野望 ★ 30世紀のクリスタルトーキョー、暗黒惑星ネメシスのブラックムーン来襲 ※急展開で面白いが脚本自体は稚拙×
第84話 ワイズマンの魔の手!ちびうさ消滅 ★ 魔道師ワイズマンの謀略
第85話 暗黒の女王ブラックレディの誕生 ★ 再び20世紀の東京へ
第86話 サフィール絶命!ワイズマンの罠 ☆
第87話 愛と未来を信じて!うさぎの決心 ★ プリンス・デマンドの離反
第88話 光と闇の最終決戦!未来へ誓う愛 ★ ※脚本自体は大味×
第89話 うさぎ達の決意!新しき戦いの序曲 ☆ ※R総集編+新シリーズ(S)のPV{/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)14、☆(並回)26、×(疑問回)3 ※個人評価 ☆ 3.6

OP「ムーンライト伝説」
ED「乙女のポリシー」


◇視聴メモ
{netabare}
・第2期の序盤(魔界樹編)は、原作マンガには一切ないオリジナルエピソードだが、脚本・作画・演出とも拙劣さが目立って流石に視聴を続けるのに忍耐が必要でした(この部分のみの個人評価 × 3.3 くらい)
・ちびうさ登場以降(ブラックムーン編)は、まあまあ見られる展開に。{/netabare}


※うさぎ中学3年の4月(桜の季節)

========= 美少女戦士セーラームーン S (1994年3月-1995年2月) ========

  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ デス・バスターズ編 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
 - - - - - OP「ムーンライト伝説」、ED「乙女のポリシー」 - - - - -
{netabare}
第90話 地球崩壊の予感?謎の新戦士出現 ★ うさぎ中3進級、ダイモーン来襲、火野レイ大ピンチ
第91話 愛のロッド誕生!うさぎの新変身 ★ デスバスターズの目的、うさぎの新ロット出現{/netabare}

 - - - - - - OP(変わらず)、ED「タキシード・ミラージュ」 - - - - - -
{netabare}
第92話 素敵な美少年?天王はるかの秘密 ★ はるか&みちる(高1)本格登場
第93話 うさぎの憧れ!優美な天才みちる ★ はるか&みちるの使命
第94話 純な心を守れ!敵味方三つ巴乱戦 ☆ 宇奈月ちゃんのピュアな心の結晶
第95話 恋のおたすけはムーンにおまかせ ☆ 珍しい一般人メイン回(海野君&なるちゃん)
第96話 冷酷なウラヌス?まことのピンチ ★ 木野まことのピュアな心大ピンチ
第97話 水のラビリンス!ねらわれた亜美 ☆ 水野亜美のピュアな心大ピンチ
第98話 友達を救え!ムーンウラヌス連合 ☆ ネプチューン大ピンチ
第99話 男の優しさ!雄一郎、レイに失恋? ☆ 
第100話 S戦士をやめたい!?美奈子の悩み ☆ 愛野美奈子大ピンチ
第101話 うさぎ涙!誕生日にガラスの靴を ★ うさぎ大ピンチ、タリスマン出現か?
第102話 奪われた純な心!うさぎ絶体絶命 ★ 続き、タキシード仮面大ピンチ、カオリナイト敗北
第103話 やって来たちっちゃな美少女戦士 ☆ ちびうさ再登場
第104話 友達を求めて!ちびムーンの活躍 ☆
第105話 力が欲しい!まこちゃんの迷い道 ☆ 
第106話 運命のきずな!ウラヌスの遠い日 ★ はるか&みちるの出遭い
第107話 芸術は愛の爆発!ちびうさの初恋 ☆ 天才芸術少年との恋
第108話 うさぎのダンスはワルツに乗って ☆
第109話 衝撃の刻!明かされた互いの正体 ★ 美奈子のピュアな心、セーラー7戦士身バレ
第110話 ウラヌス達の死?タリスマン出現 ★ 冥王せつな再登場、みちる&はるかのタリスマン
第111話 聖杯の神秘な力!ムーン二段変身 ★ 3番目のタリスマン、聖杯出現、ユージュアル死亡、土萠ほたる登場
第112話 真の救世主は誰?光と影のカオス ★ 沈黙のメシア、ほたるとちびうさの出遭い 
第113話 妖気漂う家!美少女ほたるの秘密 ★ 外部太陽系3戦士の実力、内部太陽系5戦士の団結力
第114話 アイドル大好き!悩めるミメット ☆ 
第115話 沈黙の影!?あわき蛍火のゆらめき ★ ほたるの生い立ちと苦悩
第116話 嵐のち晴れ!ほたるに捧げる友情 ★ ほたるとちびうさ達のピクニック、植物園の騒動
第117話 より高くより強く!うさぎの応援 ★ ほたるの憧れの陸上選手 
第118話 魔空の戦い!セーラー戦士の賭け ★ 虚数空間に飛ばされたほたる&ちびうさ、いかさまトランプ勝負
第119話 沈黙のメシア覚せい?運命の星々 ★★ 地球破滅の予知夢、滅びの戦士セーラーサターン 
第120話 異次元からの侵略!無限学園の謎 ★ 土萠教授の過去、メミット消滅
第121話 心を奪う妖花!第三の魔女テルル ☆ テルル消滅
第122話 愛を信じて!亜美、心優しき戦士 ☆ 第四の魔女ビリユイ
第123話 破滅の影!沈黙のメシアの目覚め ★ 第五の魔女シプリン&プチロイ、奪われたちびうさの心、ミストレス9覚醒
第124話 迫り来る闇の恐怖!苦戦の8戦士 ★ 時間停止、タウ星系ファラオ90接近
第125話 輝く流星!サターンそして救世主 ★★ 聖杯奪取、セーラーサターン復活、真のメシア
第126話 新しき生命!運命の星々別離の時 ☆ ほたるの生まれ変わり、はるか&みちるとの別れ
第127話 戦士の自覚!強さは純な心の中に ☆ ちびうさお別れ会、ダイモーン生き残り退治(ちびうさ出戻り){/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)20、☆(並回)16、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1


※うさぎ前作と同じく中学3年(*ただし本作は「ちびうさ」が実質的な主人公)

======= 美少女戦士セーラームーン SuperS (1995年3月-1996年3月) ======

  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ デッドムーン編 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
 - - - - - OP「ムーンライト伝説」、ED「私たちになりたくて」 - - - - -
{netabare}
第128話 運命の出会い!ペガサスの舞う夜 ☆ 美しい夢の中に隠れ住むペガサス、謎の敵来襲
第129話 スーパー変身再び!ペガサスの力 ☆ 本基お兄さんの恋人(レイカ)ピンチ
第130話 守れ母の夢!Wムーンの新必殺技 ☆ 
第131話 ペガサスを捕えろ!アマゾンの罠 ☆
第132話 お似合いの二人!うさぎと衛の愛 ☆ 衛の大学の同級生サオリ
第133話 アルテミスの浮気?謎の子猫登場 ☆ ダイアナ登場
第134話 まことの友情!天馬に憧れた少女 ☆
第135話 触れ合う心!ちびうさとペガサス ★ ペガサスの宿主
第136話 衛を守れ!忍者うさぎのヤキモチ ☆ 
第137話 あやかしの森!美しき妖精の誘い ☆
第138話 天国まで走れ!夢の車にかける愛 ☆ 
第139話 目指せ日本一!美少女剣士の悩み ☆
第140話 ミニが大好き!おしゃれな戦士達 ☆{/netabare}

 - - - - - - - - OP(変わらず)、ED「゛らしく゛いきましょ」 - - - - - - - -
{netabare}
第141話 恋の嵐!美奈子のフタマタ大作戦 ★ 
第142話 秘密の館!愛のメニューを貴方に ☆
第143話 天馬を信じる時!4戦士の超変身 ★  
第144話 きらめく夏の日!潮風の少女亜美 ☆
第145話 プリマをねらえ!うさぎのバレエ ☆
第146話 十番街の休日!無邪気な王女様 ☆ アメジスト王国の王女 
第147話 運命のパートナー?まことの純情 ☆
第148話 巨悪の影!追いつめられたトリオ ★ フィッシュ・アイの横恋慕、女王ネヘレニア覚醒間近、アマゾン・トリオの真の姿
第149話 夢の鏡!アマゾン最後のステージ ★★ アマゾン・トリオ消滅
第150話 アマゾネス!鏡の裏から来た悪夢 ☆ アマゾネス・カルティット来襲
第151話 真のパワー爆発!亜美 心のしらべ ☆ 亜美のパソ通フレンズ
第152話 炎の情熱!マーズ怒りの超必殺技 ☆ 火川神社の巫女見習い(奈々子)
第153話 恐怖の歯医者さん?パラパラの館 ☆
第154話 夢対決!美奈子とまこと絶交宣言 ☆ ビーナス&ジュピターの新しい力
第155話 恐怖を越えて!自由へのジャンプ ☆
第156話 夢を見失わないで!真実を映す鏡 ☆
第157話 ペガサスが消えた!?ゆれ動く友情 ★ ちびうさ&ペガサスの絆
第158話 天馬の秘密!夢世界を守る美少年 ★ うさぎ&ちびうさ入替り回、夢の世界エルシオン
第159話 ちびうさの小さな恋のラプソディ ★ 囚われのエリオス
第160話 大人になる夢!アマゾネスの当惑 ☆
第161話 動き出した恐怖!闇の女王の魔手 ★ 新月の闇(デッドムーン)、日蝕の始まり
第162話 闇の震源地 デッドムーンサーカス ★ ジルコニアのゴールデン・クリスタル奪取
第163話 鏡の迷宮!捕えられたちびムーン × ※ネヘレニアの唯の逆恨みの話だったの? 
第164話 黄金水晶出現!ネヘレニアの魔力 ☆ エリオス実態化、ネヘレニア封印解除
第165話 クリスタル輝く時!美しき夢の力 ☆ ちびうさの呼びかけ、ムーン・クライシス・パワー ※シナリオの大味さはイマイチ×
第166話 夢よいつまでも!光、天に満ちて × ネヘレニアの真の姿・告白 ※こんな残酷な話だったとは・・・{/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)9、☆(並回)27、×(疑問回)2 ※個人評価 ☆ 3.5


※うさぎ高校1年の4月(桜の季節)

== 美少女戦士セーラームーン セーラースターズ (1996年3月-1997年2月) ==

  ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^ ネヘレニア復活編 ^^^^^^^^^^^^^^^^^^^^
{netabare}
第167話 悪夢花を散らす時!闇の女王復活 ★ 危険な流星群、外部惑星系3戦士復活
第168話 サターンの目覚め!S10戦士集結 ★ ほたる急成長、白き月の王女(エターナルSailor Moon)顕現
第169話 呪いの魔鏡!悪夢にとらわれた衛 ★ ちびうさ消滅の危機
第170話 運命の一夜!セーラー戦士の苦難 ★ ネヘレニアの悪夢との戦い
第171話 愛ゆえに!果てしなき魔界の戦い ☆ 続き
第172話 愛のムーンパワー!悪夢の終わる時 ★ 続き ※シナリオそのものは稚拙×だが嫌いではない展開{/netabare}

  ^^^^^^^^^^^^^^^^^ シャドウ・ギャラクティカ編 ^^^^^^^^^^^^^^^^
{netabare}
第173話 別れと出会い!運命の星々の流転 ☆ 衛のアメリカ留学、スターシードとファージ化、セーラーアイアンマウス登場、セーラースターライツ登場
第174話 学園に吹く嵐!転校生はアイドル ☆ 人気アイドル3人組スリーライツ転入
第175話 アイドルをめざせ!美奈子の野望 ☆
第176話 ファイターの正体!衝撃の超変身 ★ 演出家あかね(シスター)のピンチ
第177話 星に託す夢とロマン!大気の変身 ☆ 天文学者ワタル先生のピンチ
第178話 ルナは見た!?アイドル夜天の素顔 ☆ 
第179話 敵?味方?スターライツとS戦士 ☆
第180話 呼び合う星の輝き!はるか達参戦 ★ 
第181話 セイヤとうさぎのドキドキデート ☆
第182話 宇宙からの侵略!セイレーン飛来 ☆ 謎の“妹”ちびちび、セーラーアルーミナムセイレーン&レッドクロウ登場
第183話 死霊の叫び!?恐怖キャンプの怪人 ☆ レイの兄のピンチ
第184話 ふたりきりの夜!うさぎのピンチ ★ アオイ接近、セーラー戦士うさぎ宅集合
第185話 大気絶唱!信じる心を歌にこめて ★ 姿を現さないプリンセス、大気の大ファン(みさちゃん)
第186話 ちびちびの謎!?おさわがせ大追跡 ☆ 
第187話 輝く星のパワー!ちびちびの変身 ★ 野球大会、真のプリンセスのエナジー?
第188話 恐怖への招待!うさぎの夜間飛行 ★ うさぎ&セイヤ見バレ、スターライツ&セーラー戦士見バレ、セイレーン消滅
第189話 使命と友情の間!S戦士達の対立 ★ レイの占い恋愛相談、セイヤ負傷
第190話 明かされた真実!セイヤ達の過去 ☆ 
第191話 光の蝶が舞う時!新しい波の予感 ☆ 
第192話 夢一直線!アイドル美奈子誕生!? ☆
第193話 うばわれた銀水晶!火球皇女出現 ★ 十番高校学園祭、レッドクロウの逆襲、ブラックホール暴走 ※シナリオ自体は大味×
第194話 銀河の聖戦 セーラーウォーズ伝説 ★ バラの騎士、うさぎ号泣
第195話 火球皇女消滅!ギャラクシア降臨 ★ スリーライツ解散コンサート、スターシード奪われる
第196話 銀河滅びる時!S戦士最後の戦い ★ ギャラクシアの異空間へ、内部太陽系4戦士消滅、地球を司るスターシード
第197話 銀河の支配者 ギャラクシアの脅威 ★ 衛の消息、はるか&みちるの異変
第198話 消えゆく星々!ウラヌス達の最期 ★ 伝説のセーラー戦士
第199話 希望の光!銀河をかけた最終決戦 ★ 希望の光
第200話 うさぎの愛!月光銀河を照らす ★ {/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)20、☆(並回)14、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.8

OP 「セーラースターソング」
ED 「風も空もきっと…」


///////////////////////////////////////////

◆劇場版タイトル&評価

========== 劇場版 美少女戦士セーラームーンR (1993年12月) ========

全1話 ☆ 3.7 ※約60分

OP 「ムーンライト伝説」
ED 「Moon Revenge」


=== 劇場版 美少女戦士セーラームーンS かぐや姫の恋人 (1994年12月) ==

全1話 ☆ 3.7 ※約60分 

OP 「ムーンライト伝説」
ED 「Moonlight Destiny」


== 劇場版 美少女戦士セーラームーンSuperS セーラー9戦士集結! (1995年12月) ==

全1話 ★ 4.3 ※約60分 

OP 「ムーンライト伝説」
ED 「Morning Moonで会いましょう」


= 劇場版 美少女戦士セーラームーンSuperS外伝 亜美ちゃんの初恋 (1995年12月) =

全1話 ☆ 3.6 ※約16分

ED「゛らしく゛いきましょ」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

少年少女の夢と希望に満ち溢れた、アニメ史上最後の国民的ブーム作品

自分の知る限り、セーラームーン以降名実ともにここまで幅広く人々に支持されたアニメはほぼ存在しないと思います。

大人子供・オタク非オタク問わず、誰もに認知され影響を与えたという意味で非常に偉大な作品であると言えます。

この作品の肝は、今までの少女漫画にあるような乙女チックな世界を残しつつ、少年漫画で用いられる要素や展開を盛り込んだことであると思います。

力強い女性像を以て、男女の役割を逆転(ヒーローがヒロインに取って代わられる)させた斬新さは、他のアニメと比べても格別です。


女性の牽引する社会を象徴するような、90年代を代表するアニメの一つです。


このアニメは他のアニメにはない、優雅な世界・装飾・人間性に富み、そして心を揺さぶる強烈なパワーに満ちています。
武内先生のセンスと佐藤監督の手腕・そして冨田さんの構成力が合わさって成立した奇跡のようなものだと感じました。


物語は、ごく普通の中学生「月野うさぎ」が人間の言葉を喋る不思議な黒猫「ルナ」と出会い、謎の敵「妖魔」と戦うため美少女戦士に選ばれることから始まります。

その後うさぎの周りの世界や敵の内情が明らかになっていくことで、話のスケールがどんどん大きくなっていく所が特徴です。
始まりと終わりで全く別の雰囲気の作品へと変貌しています。

よくセーラームーンは女子版ドラゴンボールなどと言われていますが、

・話のスケールが無限に大きくなっていく(地球→銀河系→宇宙)
・パワーのインフレが激しい
・主人公が最強である

この辺りが特に大きい共通点のような気がします。また戦士の集まりという意味合いも似通っています。

ただセーラームーンの場合は、敵を含め一つの大きな世界に巻き込んで帰結するので、話の広がりと共に深みも増していくように思います。


変身少女という設定に加え、多彩なコスチュームとアイテムそして前世から続く世界や想い人という様々な要素が、上手く合致して一つの形に集約されていることが素晴らしいです。

雑多な要素が詰め込まれているのに何故か違和感がない。アクの強い作品だというわけではないのが不思議です。


セーラー戦士やタキシード仮面の、一度聴けば忘れないような名乗り口上や必殺技の数々。

彼女たちだけでなく、妖魔を含めた敵のバラエティに富んだデザインとキャラクターも人気の一因であると思います。


作画は今見ると拙さを感じる部分もあると思います。加えて作画監督によってかなり差が出るので、回によっては別人に見えることも。(安藤さんと中村さんが顕著です)

ですが、伊藤郁子さん・只野和子さん・香川久さん他錚々たる面々が揃っていて、クオリティ自体は高いです。

キャストはゲストキャラ含め名の知れた方ばかりで、やはり安定感があります。シリーズ通して見ると凄まじく豪華な顔ぶれに。



このアニメを見ていると本当に体の底から元気が湧いてきます。少女漫画の枠組みを超えて愛されるのは、男女双方が憧れる強さが詰まっているからです。

リメイクで初めてセーラームーンに触れた方は、是非こちらも見ていただきたいと強く思います。




本編に関して。
{netabare}
まず始まってすぐ、OPの‘ムーンライト伝説’。

この曲はこの後のシリーズでも歌い手と映像を変えて使われますが、この一番最初のおどろおどろしい前奏・映像とDALIさんの歌声が最高です。今にも妖魔が飛び出してきそうな迫力です。

それから1話のうさぎの変身シーン!あそこまでカッコイイ変身シーンは他に見たことありません。BGMも映像も素晴らしくて、バンク(使い回し)でも不満が出ない出来だと思いました。

そして欠かせない必殺技の数々。非常に計算されたポージングでどの角度から見ても映えるアクションです。初めは同じ技しか出てきませんが、段々と増えていくのも楽しみです。


段々増えていくといえば、他のセーラー戦士たち。どのセーラー戦士も登場回のインパクトが強く、非常に印象に残るものとなっています。

特に印象的だったのは最後のセーラー戦士、セーラーヴィーナスの登場する33話です。

他の戦士が皆動けず、正にトドメを刺されるという直前で登場。流石もう一人の主人公(セーラーV)、というような鮮烈な回でした。



セーラー戦士の他に欠かせない人物といえば、うさぎの親友大阪なるちゃん。この子はシリーズが進むにつれ、セーラー戦士でないため段々出番が少なくなってしまう不遇なキャラなのですが、この第1期においては間違いなく重要なキャラです。

彼女が偶然敵組織ダーク・キングダムの四天王の一人、ネフライトに恋い焦がれることから始まります。この叶わぬ恋の結末、24話は自分にとって45・46話以上の衝撃でした。

また彼女はネフライトを抜きにしても、いわゆる親友キャラとは思えないほど魅力的な女の子だと思います。実際13話・一度目の節目以降、段々と出番が増えていくなるちゃんにすっかり釘づけになっていました。
セーラー戦士特有の制約がないため、逆にのびのびとした自然体の女の子に感じられたからでしょう。とにかく作中一番好きなキャラです。


後半に入って、ついにうさぎや衛の関係、真の正体が明らかになっていきます。ここからのタキシード仮面が最高にカッコイイです。正に紳士というべき振る舞いに、男であっても惚れずにはいられない位だと思います。


四天王との闘いが終わり、ついに敵の本拠地で最終決戦。ここからの展開は知っている人も多いかと思います。セーラームーン史上最も賛否両論が飛び交い、評価を一変させた瞬間です。
個人的にはこれぐらいの悲惨さは闘いの上で仕方ないだろうと思っています。ただ、これをお茶の間で流すのは確かに問題になってもしょうがないとも思います。


他の方も触れられていますが、この肝心要の局面においてうさぎ役の三石さんが降りられてしまったことが残念でなりません。
ただ、このタイミングで辞めざるをえなかった三石さんの無念と大役を突然任された荒木さん(ちびうさ役)のプレッシャーを考えると責めることはできません。
後にカセットコレクションにて、三石さん自ら声を当てた音源が発売されたことでこの問題は補完されています。


本筋以外の部分で触れることといえば、ED主題歌。
前期(~26話)の‘HEART MOVING’と後期(26~46話)の‘プリンセス・ムーン’。どちらも名曲ですが、前期のHEART MOVINGの方がうさぎと衛の出逢いを感じられて好みです。

そしてシリーズ通してセーラームーンの音楽を担当した有澤孝紀さんの存在です。セーラームーンの影の功労者と言えます。
彼の手掛ける音楽は非常に多彩で、ときにドラマチックにときにセンチメンタルにアニメを盛り上げてくれます。
セーラームーンのサントラ・ミュージックBOXは中古で高値で買っても決して損はしない出来です!素晴らしい!
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

世界に衝撃を与えた女児アニメ。アニメ史的重要作品です。

 世界に衝撃を与えた少女アニメです。ただ、何が?と言われるといろんな視点があるようです。

 アニメそのものは女児向けで全部見るのは辛いので、以前ある程度見た記憶と、気が付いた時にぽちぽちと全体の四分の一くらい確認しつつ、WIKIなどで補完していますので、ストーリーやキャラについては深く触れません。

 ただ、アニメ史的には超重要作品だと思いますので、一応記録としてレビューしておきます。ですので、評価はオール3のままにしておきます。機会があればもうちょっと見やすくなったリメイク版で確認しようかなあ、と思います。

 まずコスチュームのセンスです。2017年のフィギュアスケートの国別対抗戦で当時のロシアの女王、メドベージェワがセーラームーンの衣装でエキシビジョンを滑ったのは衝撃でした。セーラームーンの衣装というのは、スカート短くてセーラー服の格好で性的なイメージなんじゃないかと心配になりますが、しかし、アートの国フランス人などから見てもかなり美しいそうです。このスタイリッシュな衣装が欧州人の好みにあったのか、非常に人気だそうです。
 また、幾原氏の作品に共通ですが、露出が多いのに性的でないというセンス・デザインは重要かと思います。

 LGBTです。作中、レズもゲイも出てきて、それが当たり前のような感じなのが特にアメリカで受けたようです。1992年ですから当時は珍しかったと思います。

 作品について、私の視点では本作は女性が前面的に前に出て戦った最初のアニメではないかという点です。後にプリキュアへとつながってゆきます。それ以前の魔法少女ものは、もちろん少女が主人公で魔法を駆使して敵をやっつけたりしますが、こういうバトルは無かったのではないかと。身体性をもって敵にあたってゆく、あるいは女性が常に脇役だった「戦隊もの」からの脱却のような設定だったことが、時代に合っていたのかなあと思います。

 原理主義的な正統フェミニスト(エセではない)界隈では、なぜ、徴兵されるのは男ばかりで女性が徴兵されないのか、という問題があります。それをフェミニストが主張しないのはおかしい、ただ、それを主張するのが本当に正しいのかというジレンマを感じているようです。

 本作はそういった思想性はさておいて、女性が最前線で命をかけて戦う、を体現したアニメです。「ベルサイユの薔薇」では、女性は男装して戦わなければなりませんでした。こちらもフランスでは大人気らしいですが、本作は女性戦隊が主体的に最前線で戦う、というカッコよさが、欧米の女性から受けたのかなあと思います。

 一方で、まだタキシード仮面、転生がどうこうもありますが、王子様が出てきます。幾原氏は後に「少女革命ウテナ」で否定することになりますが、本作はまだ、少女マンガ的王子様の形式は残っています。活躍しないのが幾原氏らしいといえばらしいです。
 こういう少女的恋愛の対象としての王子様要素が、反発を買う場面もあるみたいです。

 女児に人気の要素は良く分かりません。コスチュームや変身シーンやスティックが受けたというのはなんとなく想像がつきます。そして女児でも美的センスは侮れないので、世界共通の審美眼があったのかもしれません。あるいは女性が戦うというのが痛快だったのかもしれません。

 とにかく、歴史に名を遺す少女アニメでした。

 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

57.7 4 月で恋愛なアニメランキング4位
夜明け前より瑠璃色な Crescent Love(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (186)
1269人が棚に入れました
月と地球を結ぶ唯一の窓口がある「満弦ヶ崎中央連絡港市(みつるがさきちゅうおうれんらくこうし)」に住む達哉の元に、スフィア王国(月王国)のお姫様フィーナ・ファム・アーシュライトがホームステイにやってくることに。(公式HPより引用)

声優・キャラクター
生天目仁美、千葉進歩、野々瀬ミオ、後藤麻衣、氷青、黒河奈美、浅川悠、伊藤静、岸尾だいすけ、根岸朗

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

「キャベツ」アニメの元ネタ。

2006年10月から12月まで放送された。全12話。
2005年9月22日に発売された18禁ギャルゲのアニメ化作品。
独自のストーリーでキャラの諸設定なども変更されている。


あらすじ。

略現代と同じ時代背景の異世界モノ。
遥か昔、地球から月に移民した人々が築いたスフィア王国
と地球は幾度も戦争を起こし・・オイディプス戦争以降は
冷え切った状態が続いていた。

地球における唯一の窓口である「満弦ヶ崎中央連絡港市」に
月王国の大使館、月人居住区画、王立月博物館などが設置
されているものの、一般市民の月との往還はほとんどなく
なっていた。そんな満弦ヶ崎中央連絡港市に住む朝霧家に、
月王国の王女がホームステイする事になった……。


感想。

1話で最終回の超簡潔なギャルゲ式オール込な物語。
等身崩れギャグ展開あり。ハーレム風ラブコメ展開あり。

御姫様・妹・従姉・幼馴染・ドジっ娘メイド・眼鏡秘書・
謎の幼女・下級生と順次追加される美少女達は終始キャラ
デザが崩壊して流石「キャベツ」と感心する・・

2話以降も基本フィーナの背景を軸に掘り下げていく感じ。
1話で伏線も引いていて純愛系のストレートな展開。
OP/ED他音効関係も落ち着いたロイヤルラブロマンス風?
色々パロったりギャグタッチにして頑張ってるけど・・

料理バトル焦げフラグ・人工呼吸フラグ・ナンンセンス
バトル・水着漂流フラグ・・どれもギャルゲテンプレで
常にフィーナ中心のにやにや顛末にロリの伏線のみ。

作画がもう少しマシなら普通のギャルゲアニメで緩め?
ただ等身崩しのギャグ調描写は全体の雰囲気に合わない。
兎に角魅力を打出すシーンでも顔が崩れて"誰?"という
部分は流石に厳しい・・まぁ・・だからこそ「キャベツ」

「キャベツ」が無ければ視る人も半分以下だったかも??
酷いと聞けばどれほど酷いのか好奇心で・・というのも
有るでしょうし・・。フィーナくらい丁寧に書けよ・・
とは思いましたけど。内容は陳腐だけどそれなりの出来。

部分的な作画崩壊なら長寿や名作にも多数ある・・


朝霧 達哉:千葉進歩/花井なお※少年時代)
満弦ヶ崎大学附属カテリナ学院3年生。趣味は日曜大工。
父は5年前から行方不明、母は3年前に病気で死亡している。
従姉の"さやか"と義妹の"麻衣"と3人で暮らしていた。

フィーナ・ファム・アーシュライト :生天目仁美
「スフィア王国」の王女。カテリナ学院3年生として留学。
たっての希望により護衛無しで地球にホームステイする。
責任感が強く実直な性格。意外に負けず嫌い努力家。

ミア・クレメンティス:野々瀬ミオ
フィーナの侍従で今回の留学では唯一人の付き添い。
フィーナの事をとても尊敬している。乳姉妹にあたる。
朝霧家の屋根裏倉庫を改造した部屋で寝泊。家事を分担。

朝霧 麻衣:後藤麻衣
達哉の妹。満弦ヶ崎大学附属カテリナ学院2年生。
吹奏楽部に所属し、フルートのパートリーダーを務める。

穂積 さやか:黒河奈美
達哉より5歳年上の従姉。地球連邦大統領の主席秘書官。
8年前に達哉の両親の計らいで里子として引き取られる。

鷹見沢 菜月:氷青
達哉の幼馴染。努力家でいつも明るく面倒見がよい性格。
父親経営の店でウェイトレスのアルバイトをしている。

リースリット・ノエル:伊藤静
月人居住区礼拝堂や街中で見かける少女。愛称はリース。
ぶっきらぼうで無口だが、発言の内容は的確。

フィアッカ・マルグリット:伊藤静
「ロスト・テクノロジー」の使い手。教団の関係者。
今の時代まで何度も人格投射をし生きてきた伝説的人物。

遠山 翠:高野直子
達哉のクラスメイトで菜月の親友。吹奏楽部に所属。
明るく快活だが、慌てん坊で恋愛話に過剰な反応をする。

カレン・クラヴィウス:浅川悠
月人居住区スフィア王国大使館駐在武官兼秘書官。
格闘技全般に通じており、剣術の腕は達人クラス。
フィーナの地球滞在における月側の実質的責任者。

鷹見沢 仁:岸尾大輔
菜月の兄で、トラットリア左門で修行中の青年。
さやかとはカテリナ学院時代の同級生。軽い性格。

鷹見沢 左門:根岸朗
イタリア料理店トラットリア左門主人。菜月と仁の父親。
朝霧家と家族ぐるみの付き合いで朝霧家の後見人である。

鷹見沢 春日:寺田はるひ
鷹見沢左門の妻で現在ミラノで料理修行をしている

イタリアンズ:達哉が飼っている3匹のメス犬達。
ペペロンチーノ、アラビアータ、カルボナーラ。

朝霧 千春:宮林康
達哉の父親。月の歴史学者。5年前に行方不明。

ライオネス・テオ・アーシュライト:木村雅史
フィーナの父にして現スフィア国王。

セフィリア・ファム・アーシュライト:生天目仁美
フィーナの母でスフィア国前女王

黒服の男:王家外務局ボディガード。

高野武:辻親八
フィーナ達の同行取材をすることになるカメラマン。
有名な映像作家であるが神出鬼没。

助手:近藤隆幸
高野武の助手。若い頃はパンク風なコスチュームだった。

ブリジット・アンバー:よのひかり
地球連邦政府大統領でさやかの上司。
かつては外務大臣でセフィリアと渡り合っていた。

ユルゲン・フォン・クリューゲル:近藤隆
フィーナの許婚。親衛隊長。貴族出身の反地球主義者。
プライドが高く、平民出身の王ライオネスを見下してる。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

セメント さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

キャベツ

キャベツの名で親しまれる(?)作画崩壊アニメです
今なお、キャベツのためにこのアニメを見る人がいるとか、いないとか


なんてことない一般庶民と温室育ちのお姫様の恋愛に、地球人と月人の共存というテーマを担がせてます
故無駄にスケールがでかいのですが、ストーリーは地に足着き、つまらなくはないと思います
主人公が女の子を手当たり次第に食い散らかすヘタレイメケンエロゲキャラとは違い、自分の意志がしっかりしていて、且フィーナのことだけを一途に想ってる点は割と良いかと
まぁでも、そこだけですかね、あとの原作改悪には目を背けたくなるほどの酷さでした
狂言回しにしたかったんだろうけど、単なるウザキャラにしかなってなかったカメコ爺を筆頭に、鼻をつまむ設定、どどんまい、ユンゲル(笑)、最終回の宇宙人など

かんたん作画ってレベルじゃねーぞ
1話はそんなでもなかったのに、2話で早くも手抜き作画が目立ち、3話にして衝撃走る
目の前に現れるは緑の球体、”綺麗な円描いてるだろ、キャベツなんだぜ、これ”
ヤシガニ再来級の作画崩壊具合にネット界隈で話題騒然、”どうしてこうなった”
原作は7万本の売り上げを記録している超人気作につき、ファンの期待も決して小さくなかった中でのあのキャベツには、確かに体制側の非を追求したくもなります
挙句、太田監督の「亜乱炭椎」なる責任逃れさえしてますからね
”計画的な崩し”と”偶発的な崩れ”は大きく違う
理由は何にせよ、これは明らかにネタとして見られる領域をも超え、遙か遠く大気圏外へ突入しています
というかもはや一周して、作画崩壊アニメの反面教師として役立ってる感があります、一部の制作会社を除いて、最近は顕著な”偶発的な崩れ”をあまり見なくなりましたし
原作は人柱になってしまってますが、結果的にアニメ業界を良い方向に導いたと考えると、ほら、このアニメとも和気藹藹とやっていけそうな気がして来ませんか

声優は、フィーナ役に生天目仁美さん、そうかそうか
母のセフィリア役も同じ声優で、容姿が似ているとしても、そこは変えて欲しかったような気がします

OP「前奏曲(プレリュード)-We are not alone-/大藤史」
We are not alone♪のところは素晴らしいですね
初聞は印象弱かったんですけど、聞いてるうちに好きになりました


俺妹やハヤテでこれのパロネタが出て来ましたね
不名誉高いですが、一介のエロゲ原作アニメが伝説と呼べるほど話題になったことって結構すごいと思います
話の種になるとは思いますので、1度は見ときたいかも・・・?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

ともか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

この恋と夢には、それだけの価値がある。

主人公の妹「麻衣」と、キャベツ(笑)見たさで観てみましたが…
個人的にこれは真面目に当たり作品でした。


原作(ギャルゲー)は未プレイですが、
知らない人でも充分楽しめる内容だと思います。


月の政府と、地球の政府の争いをおさめる事、
月の国王フィーナと、地球の平民 朝霧達哉(主人公)の恋愛、
大まかにこの2点がこの作品の物語だと思います。
設定には無理がありますが、原作がギャルゲーなので目をつぶります。
1クール作品としては秀逸な物語でした!

キャラも喜怒哀楽の感情がバランスよく入っており、
感情移入することもできて、
笑ったり、考えたり、悲しんだり、そして最終回は感動しました。

ヒロインをフィーナ1人に絞って、周りは全員サポート役に回ることによって
詰め込みにならずに済んだのが功を奏していると思います。

原作でフィーナ以外のファンだった方はどう思われているかが謎ですが、
他のキャラもBAD ENDになったわけではありませんし、
アニメとしてはこれで良かったと私は考えます。


8話での台詞がとても印象的で思わず聞き入ってしまいました。

{netabare}フィーナ:どれだけ見苦しくても、私たちは諦めないわ

  達哉:この恋と夢には、それだけの価値があるから。

フィーナ:私たちの幸せを見守ってくれる人々に、
     それ以上の幸せを返すためにも。

  達哉:まっすぐ、一緒に歩いていきます。{/netabare}


みんなからの評価はずいぶん低めのようですが、
個人的には「もっと評価されるべき」と感じました。


作画も噂に聞いていたほど悪くなく、むしろ
5~6年前の作品とは思えないくらい上出来に見えました。

音楽は雰囲気が出ていますが、優雅さを重視するあまり
OP曲、ED曲ともにインパクトには欠けていました。


ギャグは同じネタの繰り返しも多々ありましたが、
バリエーションが豊富で見ていて楽しく、物語も続きが気になり、
個人的に見始めたら止まらなくなる作品でした。


【追記】
ヒドい作画のキャベツは元のアニメだけで、
DVDではある程度修正されているようです。
私が観たのはDVD版のほうでした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18
ページの先頭へ