殺人事件でライバルなTVアニメ動画ランキング 2

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早速見ていきましょう!

74.1 1 殺人事件でライバルなアニメランキング1位
憂国のモリアーティ(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (271)
1044人が棚に入れました
19世紀末。産業革命が進む中、着実に勢力を拡大し栄華を極めたイギリス。しかし技術の進歩と発展とは裏腹に、古くから根付く階級制度によって、人口の3%にも満たない貴族たちが国を支配していた。当たり前のように特権を享受する貴族。明日の暮らしもままならないアンダークラス。人々は生まれながらに決められた階級に縛られて生きている。ウィリアム・ジェームズ・モリアーティは、そんな腐敗した階級制度を打ち砕き、理想の国を作り上げるために動き出す。シャーロック・ホームズすら翻弄した“犯罪卿"モリアーティ。犯罪による革命が、世界を変える――

声優・キャラクター
斉藤壮馬、佐藤拓也、小林千晃、日野聡、上村祐翔、古川慎、小野友樹
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

目的は手段を正当化する

原作未読 そういえば原典も未読


 これはかの名探偵シャーロック・ホームズをすら翻弄した
 犯罪狂モリアーティ教授の物語


海外ミステリだとアガサ・クリスティは読んだことあるけど超有名なシャーロックホームズは未経験です。おおむね三毛猫ホームズ止まりな私。
その赤川次郎氏の連作『三毛猫ホームズ』だって数多あるオマージュ作品の一つ。アニメでも“家頭”と書いてホームズと読ませる京都の骨董品屋のお話をついぞ最近やってたり。ホームズの冠をつけなくても『ミシシッピー殺人事件』たしか助手の名はワトソン、と匂わせグレーゾーンを漂ってみたり。この二人の名前を出しとけば謎解きものであることを万人に共有せしめる現代用語の基礎知識。

とどのつまり説明不要な名作をモチーフにしてるわけで。そしてこの私。ホームズとワトソン君とベイカーストリート何番は知っているものの本作の主人公モリアーティは初耳。
知っていれば視聴前にもろもろ脳内整理できたかもしれません。あ、そういう人がいるのね~とニワカ全開で本編突入しました。

原典の挿絵みると禿茶瓶なおっさんですが、本編はそのおっさんの若かりし頃ということでブロンドイケメンになってます。こういうの元ネタ知ってると差分を楽しめそうですね。

 主人公の敵役で稀代の悪党の前日談

STARWARSのepisodo1であのダースベイダーの幼少期をかわいらしい少年が演じたのと同様に、人は無垢で生まれ何かのきっかけや積み重ねで進んではいけない分岐へと歩を進めた物語になってそうです。「なってそうです」と推定なのは分割2クールの前半だから。断定するにはちと早いのでお預け。
彼(モリアーティ)にとってのきっかけは『階級制がもたらす不条理』ということになるのでしょうが、そこの描かれ方を好意的か否定的かどのように捉えるかによって作品評価が分かれそうな印象です。私はやや好意的に捉えた側。来たる後半戦も観るつもり。

原典をご存じの方はその差分を探ってもよし
私みたいなニューカマーは100年前の英国の空気を浴びにいく心持ちでよろしいかと。

ちなみにタイトル『憂国のモリアーティ』。
どこらへんが憂国かをなんとなく理解できる仕様になってるのは好感です。
リスクを丁寧に潰していき真相に迫らんとする探偵ホームズと、完全犯罪をもくろむモリアーティ。方向や立場は違えどアプローチは似たようなもんだというツボもおさえておりますね。
奇抜さよりも丁寧な仕事。作中のライバル二人の仕事ぶりよろしく、アニメ制作もなんやら怪しいとこありますが少なくともきっちりやろうという姿勢はうかがえた手堅さを感じる一品となってます。


なお、CVさん歌唱の主題歌は映像含め楽しめました。
{netabare}ゴールデンカムイ尾形弟の役をされてた方ね。いい声だわ。{/netabare}



※ネタバレ所感

■目的は手段を正当化する

謎解きよりも稀代の犯罪者の生成過程に興味が向いた本作。スパイスとなるはイギリスの階級制度。

 なんでこの人そうなったん?

共感はできませんが説得力はあったかなぁ…。

{netabare}貴族階級の傲慢さへの怒り。それを許してる社会への怒り。根本となる階級制度の破壊を志向していくことになります。階級制度そのものについては長くなるので割愛。

受け取ったメッセージひとつは破壊志向、アナーキズムの限界といったらいいでしょうか。とある不満があったとして「それを破壊orガラガラポンしちゃえ!そしたら万事ハッピー」って発想は規模が大きくなるほど難易度が増し国家規模ではまず不可能。やらかしたら歴代とてつもない混乱を経て落ち着く以外に例外はなし。フランス革命もギロチン送りしてすぐ革命勢力は瓦解したでしょ? 明治維新だってガラガラポンに見えて禅譲だし、それでも鳥羽伏見や戊辰戦争が起こるくらい急激な変化には相応のハレーションがつきものです。現実は粘り強く改善するのが近道だったりします。
それ(地道な改善)を放棄したらこうなりました!がモリアーティだったかと。起点は“憂国”で理想をぶつ姿に魅力を感じるやもですが、実際の行動は崇高(仮)な目的と合致してません。しまいには目的そっちのけに見えてしまってるところが“あるある”だなぁと思って眺めてました。そのうち“貴族”だけがターゲットだったところから“労働者”に刃が向くんじゃねーの?と予想してます。手段が目的化することで本末転倒になる。その時のモリアーティ一派の心情の機微に注目したい。{/netabare}


{netabare}ふたつめは善意の思考停止。来たる後半ではモリアーティ家の義憤にかられたお兄ちゃんにも注目したい。冒頭、モリアーティと共謀し自分の家族をポアしちゃった少年です。高貴なお方がもつ富める者特有の後ろめたさからのダークサイド突入。西園寺公一や近衛文麿なんかそんな感じでしょ? 前者は意図的、後者は無自覚に国家を破壊へと導いたってのが一般的な見解です。ヘタに力があるだけに悪影響は絶大なのよね。
だからこのお兄ちゃんに「で、英国の階級制はどうなったん?」と当初の目的に関しての結果報告を求めたいですね。きっと答えられないか「道半ば。俺たちの革命はこれからだ」的回答になることでしょう。彼らが軌道修正する可能性はゼロに等しく、常に搾取されていると自己肥大化させ続けているのです。犯罪を正当化する理由なんてないのにね。

あくまでモリアーティ視点なので貴族階級層の人間が持つ良い点、ノーブレスオブリージュみたいなのに作品では触れてません。目が曇り見えないのかあえて蓋をしてるのか、おそらく両方あるのでしょう。
ノーブレスなんちゃら“持てる者の責任”と言われてピンとこないかもしれませんが、直近なら鬼滅の煉○さん思い出していただければよろしいかと。あれがノーブレスオブリージュの好例です。
さすれば少しは貴族層に好意的な視線も注がれそうですが、彼らがそうなることはなく、支配構造を終わらせるには、敵を倒し、社会を変えるしかないとの思考から抜け出せません。妥協したら引きずりおろされますからね。そもそも支配者階級と彼らが考えている層を“支配を維持・強化することしか考えていない悪人”と捉えています。となれば耳を塞ぎ純化の道まっしぐら。
そして倒した後のことは考えてません。“倒せば良くなる”それだけ。
後に控えるさらなる受難そっちのけで○獄さんに向かって「偉いんだからてめーが責任取れ!タヒんでこいや!」が基本姿勢の彼らに一般人はドン引きすることと同じです。{/netabare}


{netabare}最後みっつめは犯罪コンサルタントというポジション。いいですよね姑息で(笑) 当事者にならず批評家のポジションに安穏とする。ここはシンプルに“四列目の男”。モリアーティその人は、お遍路好き元総理のものすごく頭の切れるバージョンにしか見えなかった私でした。
だってすでにブロンドイケメンな若い頃にホームズと交錯していて、禿茶瓶になる程の年月を重ねるまで逃げおおせたわけでしょ?(適当) 改革を口では標榜しそれでいて矢面に立たない。いくらイケメンで弁が立とうが私は信用しません。

そこはしっかりと悪人に嫌悪感を抱かせる仕上げをしていたともいえ、キャラ設定よい感じでした。{/netabare}



階級社会へのアンチテーゼはまあよいとしてその解決に導く方法論が間違ってると思わせる一品。
だからこそキャラの口からあちら界隈の用語でいう“総括”を聞いてみたい。

 アンチ貴族社会の理念のもとに行動した結果有効打を打てたのだろうか?

そしてそのしどろもどろの言い訳をニヤニヤしながら「まあそのへんがきみらの限界だよね」と侮蔑する未来を想像しながらSっ気全開で待機します。
{netabare}…とここまで煽ったところで語られることはないでしょうね。逃亡/責任回避は彼らの常套ですから。{/netabare}



視聴時期:2020年10月~12月 リアタイ   

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2021.02.28 初稿
2021.09.30 修正
2022.06.02 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 42

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

もちろん、あのモリーアティです。「憂国」は、なるほどそういうことなんですね…。<シャーロック・ホームズ>シリーズのメインキャラクターが軒並み登場!

[総評]
お話は<シャーロック・ホームズ>シリーズのジェームズ・モリアーティが何を同期に事件を起こしたかという観点の二次創作ものです。

ウィリアム・ジェームズ・モリアーティのやっていることは「毒を以て毒を制す」じゃないですが、素直に「ダークヒーロー物」と思うのか、それでも「社会秩序を破壊しようとしているテロリスト」と思うのかは視聴者の価値観にもよりますよね。

「貴族がやっていることが横暴だから民衆のために制裁する」というのは崇高な理念とも捉えられますし、単に彼が楽しみたいだけのお題目なのかもしれません。

もっともシャーロック・ホームズの側も、名探偵ではあっても必ずしも人格者であったり正義の味方であったりはしないわけで、謎に挑みたいという欲求を表に出しているぶん正直な人だとは言えます。

とりあえず二人の関係については、才能を持つ者同士が違う立場に立った結果として対決するというまさに「ライバル関係」といえるんだと思います。

物語は必ずしも勧善懲悪である必要はないので、フィクションをフィクションとして楽しめるのであれば本作を面白いと思える素養は充分にあると言えそうです。

== [下記は第4話まで視聴時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第4話まで視聴時点でこのレビューを書いています。

コナン・ドイル作の「シャーロック・ホームズ」シリーズにおいて、「犯罪卿」として名を馳せるジェームズ・モリアーティ。

本作はそんな彼が「犯罪卿」となる動機として十九世紀末のイギリスにおける階級格差の解消を掲げる、異色のクライムサスペンスです。

ジェームズ・モリアーティに兄弟がいるという設定は「シャーロック・ホームズ」シリーズから引き継がれたものですが主人公ウィリアム、兄アルバート、弟ルイスの名前は本作オリジナルのものですね。

当然ですが主人公ウィリアム・ジェームズ・モリアーティは犯罪を仕掛ける側です。基本的には特権階級に属さない「被害者」がただ揉み消されてしまう悲嘆に明け暮れているところを「クライム・コンサルタント」としてウィリアムが復讐をサポートするというストーリーであるようです。

第1話ではストーリーのテンプレートとして労働者階級や貧民の少年たちが巻き込まれた猟奇事件の犯人の特定と、被害者の父親による復讐をウィリアムがサポートする様を見せてくれました。

第2、3話の前後編ではクライム・コンサルタントとなるに至ったジェームズ・モリアーティ三兄弟の生い立ちが描かれ、第4話では使用人に恨みを買った子爵が復讐される様が描かれました。

ということで作品との相性は概ね第3話か第4話まで観れば判断できると思います。私は結構面白いと思っているので、このまま視聴継続予定です。
== [第4話まで視聴時のレビュー、ここまで。] ==

2020.12.3追記:
第8話まで視聴終了。サブタイトルは「シャーロック・ホームズの研究 第1章」で、これは元々の「シャーロック・ホームズ」シリーズの第1作『緋色の研究』へのオマージュなんでしょうか。

第6話でのシャーロック・ホームズに続いて、ついにジョン・H・ワトソン登場です。人名は小説準拠のようですが、事件自体はいろいろとアレンジされている模様。

2020.12.8追記:
第9話まで視聴終了。ラストのカットでのワトソンの日記(?)の開かれたページの左上には「A STUDY IN SCARLET」の文字(原作のタイトル: 邦題『緋色の研究』)が書かれていましたね。

2020.12.29追記:
最終2話(第10、11話)で前後編を持ってきました。ウィリアムとシャーロック・ホームズが直接対面するストーリーでしたね。

二人が互いに興味を深めて、さらにストーリーには王室関係の何かがありそうな描写で2021年4月から予定されている第2クールへの良い助走だったと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 35

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

分割2クールの第1期

原作未読。最終話まで視聴。
分割2クールの第1期。

シャーロック・ホームズの最大にして最強の宿敵であるジェームズ・モリアーティ教授を主役に据えた物語。

貴族が平民を蔑み、虐げる階級社会が舞台。
こんな階級社会を激しく憎むモリアーティ教授が、平民を手助け、復讐を手助けしていく物語。
まあ、あくまでも非合法な復讐なのが犯罪者・モリアーティ教授らしい。
ただ、裁かれる貴族が相当クズなので、非合法な復習も止むを得ないだろう、って感じさせる。
このあたりが主人公としてふさわしいんだと思う。

ひとつの物語が1~2話でまとめられているので、サクサクと視聴できます。
ただ、貴族を貶める部分のタネが少々強引だったり、ご都合主義的な感じは否めませんが・・・。

中盤。シャーロック・ホームズが登場してからが本番でしょう。
ホームズとモリアーティがどう絡んでいくのか?

2021年4月からの第2期が楽しみです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 27

59.8 2 殺人事件でライバルなアニメランキング2位
逆転裁判 その「真実」、異議あり!(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (224)
849人が棚に入れました
奇想天外な事件に巻き込まれた依頼人たち。主人公の新人弁護士、成歩堂龍一が彼らの容疑を晴らすために立ち上がる。被告人は有罪なのか、無罪なのか…。成歩堂は依頼人を信じ、ライバル判事らと法廷で熱いバトルを繰り広げる。絶体絶命のピンチに追い込まれ、万事休すかという瞬間、「異議あり!」の言葉と共にわずかな証拠から、ムジュンを突き、華麗なる逆転劇を巻き起こす!

声優・キャラクター
梶裕貴、悠木碧、玉木雅士、中村千絵、岩崎征実、奈良徹
ネタバレ

ちっち さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

原作ゲームの面白さを消しさった駄作

先に結論から申しますと、ゲームの面白さ、特に演出と音響が改悪された作品です。特に追求の曲はゲームを楽しまれてる皆さんは、とても好きな方はかなり多いと思います。私も追求の曲を聞くだけで、テンションあがりまくります。アニメでは最初のほう以外、ほとんど使われておりません!
2も見まして、シナリオは省略されたものの、全体としてはよいのですが、ゲームでのハラハラドキドキが全くない駄作です。2で終わって、ホッとしてますが、3はぜひ、監督や製作会社変えてほしいです。
いまのままのクオリティーなら、逆転裁判のBlu-rayとか、出してもたぶん売れませんよ。
ちなみに、原作のゲーム逆転裁判はとても面白いです。

逆転裁判1から6、逆転検事など原作がとても好きだっただけに、非常に残念な作品。監督は宇宙兄弟やドラえもんといった爽やかあっさりなアニメが得意な方なので、内容が濃い作品の演出が難しいのは仕方ないことかもしれないかなと。ただ、こんなにも駄作になるなら、他の監督のほうが良かったかと。

逆転裁判はキャラクターの名前からもわかりますが、銀魂のように、ふざけたところとシリアスなところが共存しているゲームなんです。
ゲームをやったことない方には、普通のアニメに見えるかもしれませんが、本来のゲームの中での白熱する裁判バトル、ぶっとんだ面白キャラクターの持ち味の良さを見事にイレイザーしてます。
中でも特に音響と演出が最悪で非常に淡々とした、とても面白みのない仕上がりになっています(逆転、そしてさよならの2ndは、なぜかとても演出が改善されてますが)、逆に反面教師的にみると良いでしょう(笑)
声優キャスティングはゲームと違ったところから、嫌な予感はしてましたが、裁判バトルではなく、ドラマの裁判を見ているような感覚で、小さい子どもやお年寄り向けなアニメを意識しているようです。ある程度の劣化は仕方ないとしても、バックミュージックがミスマッチで、特に見せ場の追求の音楽が全くいかされてなく、ひとえに監督は逆転裁判のゲームを楽しんでやったことない人なんだと思う作品です。ゲームをやったことない人に、全く面白さが伝わらない非常に残念な作品でした。
脚本は再現性はそこそこ、だけど、許せない改変もあります。もともとゲームはとても良い脚本で、よい改変もあるのは少しは評価できますし、声優さんはとてもうまいのでミスマッチを越えて、慣れれば気になりません。作画は酷いですが。
個人的には銀魂の製作陣なら、歴史に残る作品になり、カプコンも株をあげたでしょうが、この作品はゲームの良さを消す駄作なので、カプコンの製作のかたはもっと残念なのではと思います。願わくは、カプコンさんがこのレビューがみて、逆転裁判2アニメ製作は別の製作陣に変えてほしい、、一ファンとしては、切実な願いです。残念ながら、良くなるかなと期待して見るたびに溜め息がでる駄作でした。

追記
御剣編でのカルマとの初裁判の回は意外に良かったです。追求の音楽がきちんと使われていて、指パッチン、ボケ突っ込み、解説が分かりやすい、間の取り方やテンポも、他もいろいろ細かいですが演出がちゃんとして、え、どうした?と驚いてます、、もうどうせなら指突きつけて、謎の風が起こる演出そのものも変えても良かったんじゃと(笑)
これまでの違和感が少なくなって、素直に見ることが初めてできたかもしれない、、この回は良かったと思いますので、少し点を上げましたが、カルマの最後かあまりにあっけない、盛り上がらない、原作と違い、最後の証拠品の扱いが雑、エピローグも雑、音楽はダメダメ、原作知らなければ、もう少し点は上げたかもですが、あまりに酷い出来なので、どうなんでしょ、、
ちなみに、演出が良かった回は演出が山内東生雄という方でした。逆転裁判って演出かわるとけっこう変わるのかも?、、そしてダメだしした回の演出調べていくと、アニメにあまり関わってない人が演出してたり、、そりゃこうなるわって監督仕事してなかったの?、、アニメの世界はわからないですが、、なんかほんとに監督交代してほしいと思います。 ちなみに逆転裁判6は、、5くらいの面白さでした。オチが案外分かりやすかったので、ハラハラ感はちょっと低めです。これまでと全く違う裁判でしたね。私は2が一番好きで、次に3、1、あとは同じくらいです(笑)
{netabare} 演出や音楽もさることながら、一番残念を通り越して、腹が立ったのは、トノサマン編の最後。犯人の動機が語られないまま、単なる悪のおばちゃんが犯人で終わったこと。ゲームやったとき、こんなになんともいえないやりきれない感じのシナリオはゲームながら素晴らしいと思ったものです。

アニメしか見てない方は、なぜ憎むほど、イブクロに対しヒメガミが酷い仕打ちをしたかがわからなかったでしょう。最後にヒメガミがすっきりした顔になったかがわからなかったでしょう。
そもそもたんにお金儲けのために、脅迫してまで、イブクロをただ同然で、しかも悪役ばかりをやらせて働かせていたわけじゃない。そこには愛する人を失った悲しみと怒りを抱えながら、イブクロを憎むことでしか解消できなかった、なんともいえない物語が存在したんじゃないかと邪推できるような、エピソードが存在しています(そんなに長いエピソードじゃないのにこれを飛ばす理由がわからないです。ゲームでは自白タイミングの前に挿入されてます)。
あと、ニボシにイブクロがなぜ罪をきせようとしたのか(この事件は本来、ヒメガミをイブクロが殺してニボシに罪をきせる事件になるはずでした。つまりイブクロはそれだけ悪意と嫉妬があり、人物像としては良くないです、、おばちゃんのなかでは美化されまくりですが)。
これらエピソードをいれない監督には、これから先の素晴らしいシナリオをアニメ化してほしくないなと思いました。
ミツルギ編(さよなら逆転)でも相変わらず描写、演出が薄いです。ミツルギはナルホドウには知ってほしくないことがたくさんあり、心境としては、ナルホドウに助けてほしい反面、恥ずかしさや後悔というトラウマなんかが邪魔して、とても悩んでいて素直になれないツンデレなところが、だんだん変わっていくところが見所で、そういう演出が薄すぎる気がします、、
ゲームではそのあたりのミツルギの可愛さとジレンマで悩む、セリフにタメがでていて、そこでミツルギが悪いやつではないというのがわかるのですが、アニメでは終始冷静すぎで可愛いげがないのです。ゲーム内では冷静に見えて、いわゆるバカ真面目で天然なところが漏れだしてハートフルになってます。…笑いたければ、笑うがいい! どうした、、とか(笑) カルマとの狂気的でスリリングな戦いがあっさりとした演出で終わりそうな予感してましたが、、一回目バトルは意外に良かったですが二回目バトルは説明だらけの流すような感じで盛り上がりにかけます、、時間ないのは分かりますが、探偵パートや余計な指パッチンで風起こすとことかも少し削って、裁判バトルをちゃんと作ってほしい、、
カルマを倒す最後の証拠品は、原作はすべての証拠品がカルマに奪われる前に、マヨイちゃんが唯一守
った証拠品で、決して、盗みに入るようなシーンはありません、、盗みはダメでしょ、、

追加のシナリオもですが、矢張は爽やかすぎて、、、やつは女好きが際立つ節操なし残念バカな事件の影にやっぱり矢張なやつです。いわゆるイレギュラー的なジョーカーキャラクター、憎めない馬鹿キャラなんですが、アニメではかなりおとなしい善人キャラクターなのが、残念です。{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16
ネタバレ

血風連あにこれ支部 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

表現媒体上の宿命とでも言うべきか、やはりゲーム版がおすすめ

ゲーム宣伝用のアニメ化なので、作画など力は入ってなさげ。(後半からマシになって来たけど)
話の内容は、ゲームと比べてこちらが「操作」できない分どうしても感情移入しにくくなってしまいますね。
なのでアニメ版を見るくらいなら、ゲームをやった方がいいと思います。
ゲーム版のファンも納得できる出来とは思えませんが、タチミサーカス編は比較的いい出来でなかなか良かったです。

簡易五段階評価。

はじめての逆転   ☆☆    {netabare}ヅラ投げをカット。一番の見所を切ってどうする!
ここで原作愛のなさが露呈してしまう。痛いね。{/netabare}
逆転姉妹      ☆☆    {netabare}千尋が死ぬ重要回だが、盛り上がり的にはイマイチ。
ミステリー的にもやたらと大味。原作がそうなので仕方ないっちゃ仕方ないけど。{/netabare}
逆転のトノサマン  ☆☆☆  {netabare}作画が少し良くなる。スタッフにトノサマンのファンがいるのかもしれないw{/netabare}
逆転、そしてサヨナラ ☆☆☆  {netabare}1のラスボス狩魔検事。大事な話なだけにじっくり5回使って丁寧にやっている。狩魔の迫力がもっと欲しかったなぁ。{/netabare}
逆転の約束     ☆☆    {netabare}アニオリ回。ナルホド達が子供の頃の話。
2は長いのにこんなのやってる暇があるのか?{/netabare}
再会、そして逆転  ☆☆☆   {netabare}霊媒裁判。インチキ臭い話だが、意外とミステリーとしても整っている。{/netabare}
逆転サーカス    ☆☆☆☆ {netabare}アニオリが逆にいい方向に作用した話だと思う。無駄な改変はNGだが、これなら原作ファンも納得できるのでは?{/netabare}
逆転、そしてサヨナラ ☆☆☆☆ {netabare}原作がトップクラスに好きな回。当然、これがベストエピソードだと思う。
でも、カットしすぎじゃないかなぁ?
テンポ的には良くなったけど、有罪と無罪、人質との間で揺れるナルホドの焦りがもっと欲しかった。後、オートロのブレイクももうちょっと何とかならなかったかなぁ。{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「異議あり!」→2クール放送されるとは思っていませんでしたが、視聴するとそれなりに楽しめる作品でした…

この作品の原作ゲームは未プレイです。最初は正直視聴するかを悩んだ作品でもありましたが、2話で悠木さんが登場して継続を決めて作品でした。
当初は1クール作品だとばかり思っていたので、まさか2クール作品になるとは思いもよりませんでしたけれど…

この物語の主人公は、梶裕貴さん演じる弁護士の成歩堂 龍一が、御剣 怜侍や狩魔 冥といった名検事と言われる人たちを相手に弁護人の無実を証明していく…そんな感じの作品なのですが、成歩堂と一緒に法廷に立つ綾里姉妹が抜群の働きで成歩堂をサポートする様が個人的には大好きな作品でした。

綾里姉妹は2人で従姉妹を含めると3人が作品に登場します。
長女:綾里 千尋(CV:中村千絵さん)
次女:綾里 真宵(CV:悠木碧さん)
従姉妹:綾里 春美(CV:久野美咲さん)

この声優さんの組み合わせだと、どうしても「七つの大罪」が頭に浮かんできてしまいます。
メリオダスの梶さん、ディアンヌの悠木さん、残飯処理騎士団団長ホークの久野さん…
こういう繋がりが発見できるのもアニメを視聴する上での面白さだと思いますし、作品における声優さんの重要性が認識できると思います。

物語は一つの事件を複数話で回収していく…こんな感じで進んでいくのですが、タイトルに「逆転」と付いている通り、いつも崖っぷちでの闘いを成歩堂は強いられています。
事件が難しいからか、検事につけ入る隙がないのか、学習しないからかは分かりません。
けれど、パターンは概ね似たり寄ったりです。

その代わり、扱う事件は突拍子の無いモノばかりで、ピンチに窮するのはいつも真宵ちゃん…
個人的には悠木さんの活躍が見れるから全然構いませんが、真宵ちゃんはずいぶん不憫な役回りだったと思います。

原作ゲームは12歳以上を対象とした作品だったようですが、アニメは子供向けに改変された事から原作から大幅に変更された設定もあるようです(wikiより)。
休日夕方に放送された作品だったので、止む無しの処置かと思いますがそれで面白さが損なわれたかと問われると決してその様な事は無かったと思います。

確かに登場人物の言動を見ていると、明らかに子供を意識したようなシーンもありました。
ですがこの作品の特徴でもある「最後まで絶対に諦めない」というスタンスが終始貫かれているので、展開はベタでも思わず先が見たくなるんです。

それでは成歩堂は弁護を依頼してきた人の無実を淡々と証明していくだけではありません。
裁判の内容が十人十色である様に、依頼者もまた多様化している上、あくまでも成歩堂は真実を明らかにした上で正義を守る、というスタンスを決して曲げる事が無いため、そこが面白さに拍車をかける展開も用意されています。

愚直に己の信念を貫き通す…そのために時には必要以上に苦しむ事になってもその苦しみを受け入れるのは是とすべきなんだと思います。
決して器用な生き方ではありませんが、自身の成長への近道だと確信しています。

2クール計24話の作品でした。
実際の法廷の様な緊迫感…は決して濃くはありませんでしたが、子供から大人までそれなりに楽しめる上、お気に入りの声優さんによって面白さが倍増する作品だったと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 14
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