母親で師匠なおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの母親で師匠な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月30日の時点で一番の母親で師匠なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

74.0 1 母親で師匠なアニメランキング1位
フルーツバスケット The Final(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (139)
559人が棚に入れました
母親を亡くした透はテントで一人暮らしをしていたが、その場所が由緒正しい『草摩家』の敷地だったことが縁で草摩由希、草摩夾と一緒に住むことに。ところが、草摩家は何百年も前から忌まわしき『呪い』に縛られていた。由希、夾、そして草摩家の皆と交流を深める透は呪いを解こうと奔走するも、解決の糸口は全くつかめない。それどころか、草摩家の当主である草摩慊人が女性だったという最大の秘密を知り言葉を失くしてしまう。『神』の慊人と『十二支』の皆をつなぐ“絆”、それは儚く脆い悲しみの螺旋……。しかし、終わらない宴はない――誰もが忘れた最初の記憶、最初の約束。その向こうで由希を、夾を、そして透を待っているものとは……。

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「原作アニメ化」への期待を裏切らずに完走したアニメ

とりあえずこのレビューではあんまり中身の話はしてないです、ごめんなさい。


漫画やライトノベル原作のアニメ化の報を聞くとき、原作を知る人はまず考えると思います。「いったい原作のどこまでがアニメ化されるんだろう?」と。

そして多くの場合、アニメ化が企画されるときにはまだ原作は完結していません。そして昔のようにゴールデンタイムの放送で約50話(1年間)くらいの尺が与えられることも珍しくなかった時代ならいざ知らず、近頃のアニメ化では1クール12、3話が当たり前で長くても2クールしか与えられず、その先のアニメ化は不透明なことが多いです。

この『フルーツバスケット』も最初にアニメ化された際には原作は完結しておらず、2クールでアニメオリジナルの最終話によるアニメ化でした。

しかしアニメ化と聞いて人は夢見るのです。原作の結末までがアニメ化されることを…。


聞くところによると本作の制作陣は原作漫画や旧作アニメの熱心なファンであり、企画時より「原作の最後までをアニメ化する」という決意を以って制作にあたったらしいです。

実際、1期目放送決定時から「今回は原作の最後までがアニメ化される」というニュースはありました。

そして安定した制作体制の維持のためもあってか分割でという形ではありましたが足掛け3年、この「The Final」13話を含む全63話を以って志は果たされたのです。

多くの作品が夢想して果たせない結果を残した制作陣そしてキャストの皆様ありがとう、そしてお疲れさまでした。


以下、余談。

その1:
神様とそれを取り囲む十二支の絆、そして変身というオカルト感満載の設定がある本作ですが、そんな草摩家の面々をもものともしない異能を持つ存在が花ちゃん(花島 咲)です。

草摩の問題が目立つ中で密かにこの人の苦悩も相当なものじゃないかと思います。ちなみに本作で「推しキャラ」というものを挙げるとすれば彼女です。

その2:
ED主題歌の入りで透くんと今日子さんが写った写真が入った写真立てと十二支のマスコットみたいな奴が並べて飾られているカットがあるのですが、本編に合わせてこの様子が微妙に変わっていくのが、芸が細かかったです。

表装ガラスが割れてる写真立てとか、なかなかに痛々しかったですね。

その3:
旧作から間が開きすぎたので、新作でのキャスト変更は妥当な判断だったと私は思っています。

その4:
「原作カットが残念」とかいうのは、完結までのアニメ化を果たせなかった多くの作品から見れば贅沢な悩みです。いや、確かに残念だけど(笑)。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 26
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

重い。。妬み、憧れ、そして想い

間を置かず三期制作・・ありがたや(=人=)

ちなみにアニメは『まとめて観る派』です・・
ですが、それも良し悪しだなーと感じました、です。

まとめて観ることにより過去回や人物を忘れることは少なくなりますが・・
世界観に浸りやすくなるがゆえに、明るい回はいいけど、そうでない回は気持ちがどんよりしてしまい、それが続くと食傷気味になってしまい・・

ちょっと疲れましたが、つらつら思うまま書くこととします・・

■物語について
序盤は、二期の続きの話で興味深く観ました。
中盤辺りは、疲労感、苦痛も・・感じてしまいました。

~{netabare}
各キャラのこれまでの行動原理のタネ明かし。
実は過去こうだった・・実はあの時こうだった・・
物語の展開としては普通の流れですけどね。
広げた風呂敷の畳み方がドロドロして暗い。。

特殊な事情があるにしても色んなキャラの行動が特殊過ぎてどうにも感情移入がし切れず、冷めた目で見てしまう。

キョウ・・自分のせいで死なせた(と思っている)人の娘と、のうのうと暮らすかフツー。思い出した時点で消えるのが普通じゃね?
なんて思っていたら・・・その時点で既に惚れていたって事かい・・まあ惚れたんなら仕方がないか・・仕方ないねウン。

え・・このタイミングでヒロインを崖から落とすとか・・
これってテントのあった場所・・ま、漫画ならありかw
{/netabare}~

終盤は、物語の全容や将来が垣間見え、明るさも多少戻りましたが・・
気分的にどんより暗いイメージが自分の中に残りました。
そんな中でのヒロインの明るさは、やはり映えましたけどね。。

~{netabare}
なんで・・ヒロインはキョウを選んだん?
あまり登場人物が人を好きになる理由は気にしない方ですが本作に関してはヒロインの好感度が高かったせいか、キョウを恋愛相手にした事に合点がいかない・・
あぁ・・母親の刹那の願いがあったんだ・・
まあそれも構成の仕方のひとつではあるか・・
{/netabare}~

これは二周目はまた違った感想を持ちそうですね。

でもこの辺は制作側の意図が気になって作品の世界に没頭できませんでした。
おいおい・・とツッコみはするけど、それなりの背景なり理由が提示され、まあ・・納得はできないけど丸め込まれてやるか・・みたいな・・そんなやりとりを作者さんとしてる気分になりましたw


 原作:白泉社・花とゆめCOMICS(未読)
 制作:2021年春 トムス・エンタテインメント(全13話)
   (2001年スタジオディーン版は未視聴)
 視聴:2021年夏 dアニメ 

■出演者について
感慨深く思える人が多かったです。例えば・・

石見舞菜香さん
 ライスシャワーのような純粋少女の声も、その熱演も尊くて・・
 おかげでこの作品の輝きが増したと思います。賞賛!
折笠愛さん
 聞いた声だと思ったら・・サクラ大戦のあやめさん。。
井口裕香さん
 聞いた声だと思ったら・・やっぱゆかちw
藤井ゆきよさん
 出演してるのにエンドロールにしか記載されてないなんて。。
上田麗奈さん
 やっぱイイ。自分も「もう、いいよ」って囁かれたいw
加隈亜衣さん
 やはりただのサブキャラではなかったですね。。
 やはり黒髪ロングの立ち位置は普通じゃないですね。
 個人的にはヒロインと同じくらいヒットしましたw
 特に駅前のシーンが良かった。。
豊崎愛生&佐藤聡美さん
 いやほんと唯ちゃん律っちゃんも成長したもんだ(チガ


 途中重いところもあり・・

 それを引きずってしまった感はあるけど・・

 観て良かった・・と思います。  多分。
 

投稿 : 2024/04/27
♥ : 17
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

この作品に出会えて良かった

原作未読 全13話

1st seasonが全25話、2nd seasonが全25話、そして今回のThe Final 全13話でトータルで63話、長いようで短いような時間でした。

お話はいよいよ核心に迫ります。
{netabare}
由希も最後言っていましたが、大きく深く暖かく包み込むような、十二支の呪いで荒んだ心を溶かしてくれる透はみんなのお母さんみたいな存在でしたね。

慊人と透のシーンは壮絶でしたね。私なら2〜3発殴るかもしれないw傷つけた慊人も例外ではなく、包み込んで透の優しさが溢れていました。
{/netabare}
とても良い終わり方でした。みなさんとても良い顔をしていましたね。
{netabare}
惹かれあったそれぞれ2人が歩み出していましたね。夾&透、由希&真知、紫呉&慊人、潑春&依鈴、綾女&倉前、燈路&杞紗、はとり&繭子、紅野&魚谷と沢山のカップルが誕生しましたね。一番驚いたのが花島と藉真のカップル?、想像できませんでしたw

それぞれのその後のこともちょっと観たかったのですが、尺の問題もあり仕方がありませんね。想像に任せましょう。

夾と透がいきなりお爺ちゃん、お婆ちゃんになっていたのは飛びすぎ!と一人突っ込んでしまいましたw 毎話変わるフォトフレームのシーン、最後は賑やかになっていましたね。
{/netabare}

OPはWARPs UPさん、GENICさんが歌っています。

最後に、現在YouTubeで放送終了記念サンクスムービー(6分ほど)が公開されています。キャストの声優さんたちのコメントが観ているとまたウルウルしてしまいます。その中で大きな発表がありました。{netabare}何と透の両親のお話が2022年に制作決定!、また舞台になるそうです。まだまだ続くみたいですね。{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 22

89.6 2 母親で師匠なアニメランキング2位
無職転生 ~異世界行ったら本気だす(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (1044)
4325人が棚に入れました
「俺は、この異世界で本気だす!」34歳・童貞・無職の引きこもりニート男。両親の葬儀の日に家を追い出された瞬間、トラックにひかれ命を落としてしまう。目覚めると、なんと剣と魔法の異世界で赤ん坊に生まれ変わっていた! ゴミクズのように生きてきた男は、少年・ルーデウスとして異世界で本気をだして生きていくことを誓うー!ルーデウスを待ち受けるのは、ロリっ子魔術師、エルフ耳のボクっ子幼なじみ、凶暴ツンデレお嬢さま、そのほかのさまざまな人間との出会い。そして過酷な冒険と戦い。新しい人生が動き出す!

声優・キャラクター
内山夕実、小原好美、加隈亜衣、茅野愛衣、森川智之、金元寿子、Lynn、浪川大輔
ネタバレ

NEKONYAN さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

アニメ組は最後まで見てから判断下してほしい

原作読破済み
主人公マジキモイよな。原作ファンからしてもそう思う。ただそのキモさにも意味がでてくるので、ぜひアニメ組にも最後まで見てほしいなと思います。精神的な成長が見どころです。

1話
まずみんなにはディザーPVを見てほしい。(https://youtu.be/Qx01pn9l-6g)
本作は山場までアニメ化するには尺が足りないので期待しないようにしてたが、これだけ魅せられたらもう原作ファンも期待するしかない。

本作のために立ち上げた制作会社というだけあって、とてもクオリティが高いです。
作画はもちろん、絵コンテやキャスティングや心理描写にも力を入れているのが伝わってきます。
アニメ見始めて10年くらい経ちますが、初めて深夜アニメを見た時のように興奮しました

2話
{netabare}
動くロキシーかわいかった。この後しばらくは直接出てこなくなりますが、2クールあるのでまた会えるところを期待してます。
ロキシーが優秀なルディに劣等感を覚えていたり、ルディが心の底から師匠と慕っている所が好きです。
まだまだ前世の記憶を引きずった子供ですが、こうやって一つ一つ成長していくのはいいですね。 {/netabare}
3話
{netabare} キャラの表情と独白が相まってキャラの心理描写がわかりやすいですね。人間臭いキャラたちが好き。息子と父親というより悪友って感じ。
OPの演出が最高。ARIAしか知らないのでARIA方式と呼ばせてもらいますが、OP流しながら村の風景映すの最高です!
あとロキシーのパンツをご神体って呼んでますが、あの信仰はどの程度かというと(原作内容含むプチ{netabare}あの信仰は作中の宗教の信者と同じ目してるって言われるくらいガチの信仰ですw {/netabare}。)
この頃のルーデンスは打算的てまだ成長してないのがよくわかる。シルフィを助けたのはイジメに対する正義感かもしれないが、その後仲良くするのはイケメンのおこぼれもらう気満々っだたりね。あれは照れ隠しじゃなくて多分本心。パウロとの口論ももっとうまくやれただろうに、相手を論破することに拘ってて、まだまだ精神は稚拙であることを表してて好きです。異世界転生して、いい師匠に出会って頑張ってきたつもりでも、人間早々に変わることはできませんね。{/netabare}
4話
{netabare} OP冷え冷えで笑った。尺の関係上アニメではここではカットされてましたけど、ゼニスママが悩んでいた原因の一つは彼女の宗教のせいだったりもします。ハーレムはそこまで珍しくもないけど、ゼニスの信じてるミリス教の教義的には妻は一人じゃないとだめなのです。作中ではスルーされがちだけど、ルーデウスのキモさに作中のキャラから指摘されるのは貴重ですね。アニオリでパンツ盗んだのが父親にもばれたの面白かった。にしても、シルフィを自分の都合のいい女にするためによその子の学費も出せとかほんと自己中心的。それを象徴するセリフとして「僕のためになるかと」は印象的。あと無詠唱できる主人公はチートって言われてますけど、 パウロに負けることでそこまでチートじゃないことが伝わったかと思います。{/netabare}
5話
{netabare} はい、さっそく主人公死にかけましたね。敵の剣士も弱くはないけど、ゴロツキやってるくらいには普遍的な強さです。この世界剣士強すぎ!あとエリスの教育のために色々考えてるのが心の声で伝わってきてよかった。3話ではパウロとの喧嘩の原因となった引きこもり時代に鍛えたレスバ力が珍しく役に立ったwww口で暴力の権化みたいなエリス言い込められるの凄いw {/netabare}
6話
{netabare} 今さら気づいたけど、OP映像が作られてないのは尺不足をOP流しながら日常の風景映すことで解決するためでは?提案したの誰かわからないけど採用した監督さんを称賛したい。今回はようやく特に大きな事件もない日常回でしたね。褒められたり、パウロの息子っぷり(変態)に呆れてるギレーヌの表情が可愛かった。今回は日常回なので、アニメ組へのネタバレも配慮するとこのくらいしか感想書くことないですね。 {/netabare}
7話
{netabare} 元ニートとは思えないルーデウスがなぜここまで頑張れているのかわかる回だったと思います。色々投げ出してきてしまったからこそ、魔術をはじめとした成功体験を大切にし、糧として頑張れてるわけですね。エリスがルーデウスをどういう目で見てるかもよくわかる回だったと思います。エリスにとってルーデウスは完璧な人間に近い存在だということは今後も重要になるので覚えておいてほしいです。 {/netabare}
8話
{netabare} ターニングポイント1
ようやくルーデウスの精神的な成長を感じられるようになってきましたね。場の空気を読んだり、エリスに謝ろうってセリフが自然に口から出るようになったり。まあ、えっちなところは相変わらずですが、DTの自分に自己嫌悪できるようになっただけでかなりの成長だと思います。原作既読組としては、今回で初登場した重要キャラたちの声がイメージ通りで感動しました。前にも書いた気がしますが、本当にキャスティングがファンの心をつかんできますね。話のまとめ方も上手く、シナリオ構成の手腕が輝る回でした。欲を言うならこの終わり方ならED聴きながらこれからどうなってしまうんだってなりたかったですが、尺が足りないので仕方がないですね。 {/netabare}
9話
{netabare} 初めて原作とイメージ違うキャラ出てきた。ヒトガミの見た目と声が想像してたのと違った。でもこの話し方はかなり特徴出てていいと思う。 魔神語話すときに字幕になるのすごい好き。読むの疲れるっていう人もいるみたいだけど、それはふだんからアニメ見ながら何か別のことしててちゃんと見てない証拠では?それと今回も心理描写凝ってて最高でした。ルイジェルドが自分を怖がらない子供にどう接するべきか戸惑ってたり、「傷だらけの誇り」って言う時に目線を左にそらしてたり。魔大陸出てきてついに始まったなーって感じ{/netabare}
10話
{netabare} エリス強い。マジ強い。剣王ギレーヌとデットエンドのルイジェルドと過ごせばそりゃ強くなるなって。あと門に入る前の時にエリスがルーデウスのアホ毛つかんでるシーン可愛かった。ルーデウスの根本的な倫理観(殺し、近親結婚)などはこれだけこっちの世界で経験しても前世基準のまま変わりませんね。それにしてもここら辺は雰囲気がギスギスしてて見ててつらい。 {/netabare}
11話
{netabare} ついに1クール目最終回。アニメ組は冒頭のシーンで魔力災害の規模が初めて分かったんじゃないでしょうか。ルーデウス視点しか見てなかった視聴者が災害規模を知らなかったって事は当然ルーデウスも家族が巻き込まれてることを…。今回出てきた新キャラも声ぴったりで驚いた。特にエリナリーゼ(耳長族の女性の方)の声が脳内CVとこれ以上なく一致してて本当に驚いた。キャスティングしてる人たちと俺の感性が一致してて最高に楽しい。ちょっとした場面でもエリスの動き可愛すぎ。表情だけじゃなくエリスの性格も込みでよく動くw今回は1クール目ラストってこともあって戦闘やストーリーに見ごたえありましたね。ルーデウスにとって初めての大きな失敗とそれで弱い部分も露呈してました。命かけてるのに打算的なのは褒められませんが、助けるタイミングを間違えたのは周りの人たちが強すぎるからしょうがないかなって。ルーデウス自身語学やフィギア作りには自信持ってるけど、パウロやエリスの誘拐犯に負け、ギレーヌやルイジェルドやエリスにまで力の差を見せつけられているし自己評価低いのと、だからほかのパーティーの強さの判断間違えるのは残当。ルーデウス以外の所だと、ルイジェルドが小さい冒険者を子供扱いするのやめて、頭撫でようとしたのをやめて肩叩くのに変更したの良かった。雨降って地固まるって感じでこれでギスギスした保護者と子供から仲いいパーティーに成長できる。 {/netabare}

忙しくてまだ2クール目見たけど感想かけてない…

投稿 : 2024/04/27
♥ : 34

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

全てにおいて、地に足のついた高品質

<2021/4/18 追記>
「無職転生」のネーミングのネタ元ってやっぱ「無想転生」なんですかね?
北斗神拳の究極奥義のアレ。
ふと疑問に思ったので。

<2021/3/24 初投稿>
原作未読。

なんでも「なろう異世界もの」の元祖なんだとか。
この作品が世に出て人気を博した為に
「自分も書けるのでは?」と続々と異世界転生・転送をプロットとしたなろう系作品が生まれたのだとか。
そう聞くと罪深い作品だなぁと思ったり 笑。

でも実はそんな予備知識なしに本作見始めました。
「また異世界なろうか。まあ、とりあえず1話見てみるけれども」
なんて緩み傾いだ心構えで見始めたら、おや?
作画、キャラ造形、演出、音楽、背景、そして物語全ての質がお高い!
それもしっかり地に足のついた感じ。

なにこれ?
と思って調べたら元祖だったということで納得・・・できない。
よくあるなろう系と比べてレベル高過ぎでしょ 笑。
後発組は流石に恥ずかしくないのかな?
と思ってしまうぐらい。

特に物語がしっかりしてるところが好みですね。
もし仮に、本当に死んで異世界に転生したら。
どのように感じ、
どのように反応し、
どのように順応し、
どのように楽しみ、
どのように苦しみ、
どのように変化し、
そしてどのように成長していくのか
そうした一つ一つがしっかり、現実感を持って描かれています。
その分、派手さは薄まってしまってますが、それが味なんだと。

声優は杉田智和のキョンのようなモノローグ。
これが妙にマッチしている。
もうこの人しかいないというくらいのベストマッチ。

OPEDの曲も好みですし、物語のアバンから繋がる毎話異なるOP映像も秀逸。
ARIAと同じ手法ですね。

キャラクターはいわゆる一般的にキャラ萌え(この娘が可愛いとか、このキャラが強烈に好きとかの意)しそうな人は見当たらないようです。
でもキャラは一人一人十分立っている。
「生きた」キャラって感じ。

なろう系異世界ものの中では「ログ・ホライズン」「本好きの下剋上」と並ぶ好きな作品になりそうです。
2期次第では。

セクハラ表現がそこかしこにあるのでそういうのがNGな女性にはおすすめできません。
つまり男子向け。

男子には無条件でお勧めできる作品です。

あ、でも。
2期以降どうなるかわからないけど、ハーレム・ラブコメ的な匂いはあまりしないので、そういうの求めてる方にはお勧め致しかねます。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 61
ネタバレ

とろとろとろろ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

なろう界隈のレジェンド(笑

ネット民いわく、異世界転生ブームの火付け役であり頂点とのこと。
なんだかスゲーな。
(ちなみに日本における異世界転生モノの元祖は嘘か真か古事記らしいぞw)
そんなわけで、アニメ化での力の入れようも尋常ではない模様。
{netabare}第1話は主人公のCVのせいもあってかハ○ヒ臭が鼻から離れなかったが、
見ているうちに気にならなくなった。{/netabare}
原作の世評通り楽しめるアニメとなることを願うだけだ。

・第2話
杉田智和のモノローグがこのアニメ全体を底上げしてるのは間違いない。
{netabare}これが勢いに任せて花江夏樹とかだったらどうなんだろうね。
(別にディスってるわけじゃないぞwww){/netabare}
映像も劇伴も素晴らしい上にCVも完璧。
あとは展開次第で今期どころかいきなり今年のベスト作品になる..........かも?
まあ原作知らないから期待値込みということで。

・第5話
3人目のヒロイン登場。
{netabare}男性声優陣のせいかやっぱりハ○ヒと被るわ(笑
つーかね、99%の「ツン」と1%の「デレ」を装備したヒロインはやっぱ最強。
しかも金では買えないらしい。
もしかして筋肉ダルマさんもそのうちデレるのかな?
あまり興味はないけどw
耳鳴りシーンといい、今回も演出が冴えていた。{/netabare}

・第8話
ネット民いわく、ここまでがプロローグなんだそうで。
{netabare}作中に出てくるフィギュアは、そのうち実際に販売されると思うぞ。
ギレーヌ人形は人気出そうだ(笑){/netabare}

・第10話
本編?に入ってからまだ2話目だが、見ていてどうにもテンションが上がらない。
まあ長いストーリーの中で当然起伏はあるだろう。
でもなんだ..........ちょっとだけダルくなってきたかも(笑
物語上の設定とはいえ、字幕で読まされる会話が多いのも好きじゃないわ。
しばらくはずっとこんな感じで進むんかな?

・第11話
え? 1クール目はここで終わり? しかも次回は夏期?
2クール立て続けにやるものだと思ってたわwwwww
もし2期以降もあるとすれば、やっぱ1年以上間が開いたりするんかいな?
そのうち物語シリーズのような公開状況になったりして..........。
まあ始まれば必ず見ると思うので待ちますよ(笑

投稿 : 2024/04/27
♥ : 17

81.1 3 母親で師匠なアニメランキング3位
昭和元禄落語心中 助六再び篇(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (484)
2187人が棚に入れました
八代目八雲に弟子入りして早十年、ひよっこだった与太郎もいよいよ真打に昇進。襲名するのは、八雲の兄弟子であり小夏の父親でもある「助六」の名だった。順風満帆のようにも見えるが、そうもいっていられない。落語はいまや時代に取り残されつつある。父親がいないまま母親となった小夏のことも心配だ。三代目助六となった与太郎は自らがたぐり寄せた縁をしょって立つことができるのか……?

声優・キャラクター
関智一、石田彰、小林ゆう、小松未可子、牛山茂、関俊彦、土師孝也、加瀬康之、須藤翔、遊佐浩二、山寺宏一、林原めぐみ
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

大衆文化としての文化の寿命は五十年……三百年続いた大衆文化・落語の行く末は?

原作コミックは未読。

レビュータイトルの元ネタは作中のとある“センセイ”の“大衆文化論”から……。
近現代社会における伝統的な大衆文化、芸能を考えると、
とかく映画、テレビなどの刺激の強い娯楽の前に斜陽の文化。
今や風前の灯火……といった憂いを抱きがち。

けれど、昨今の落語ブームの最中……。
かつて落語を脅かした映画やテレビが、五十年の寿命を迎え、
大衆娯楽の主役から転がり落ちたり、岐路に立ったりしている。
そんな苦境の一方で、一部大衆から根強い人気を集めている落語。
その勇姿を横目に本作を観ると、落語の恐ろしいまでの底力、生命力を実感します。


よって、{netabare}八代目・八雲が如何に深い業を抱えた名人だったとしても、
一人の人生の総決算に、落語を道連れに心中するなど到底不可能。

むしろ揺るがない落語という見えている結末。
落語を受け継ぐ人々がどう生きていくのか?
そこに着目し、感慨を得る、私にとっては意義深い一時でした。{/netabare}


二期では{netabare}芸人とスキャンダルについても考えさせられながらの視聴。

私も例えば、ネット等で本人または家族に前科や問題行動のあった芸人等が
復帰するニュースが流れたりすると、
芸能界って甘い世界だなぁ~と、つい叩きに加勢して火遊びしたくなりますがw
本作を観た上で、“身体検査”で合格した者以外には芸の披露を認めない。
こんな世間の風潮を見ると、自らのことなど棚に上げて、
何とも雑な時代だなぁ~とため息が出てきます。

八話にて、{netabare}支援者の組長逮捕で八雲復活に水が差されるシーン。
世の中には単純な勧善懲悪とは別の、
あの逮捕を野暮だと思う感性のベクトルが存在する。
示唆に富んだ印象的なシーンでした。{/netabare}{/netabare}


落語の寄席を再現した声優陣の演技は今回もお見事。
完璧な芸だけでなく、例えば懸案を抱え、
緊張で滑りそうになりつつも、場を持たせる綱渡りの舞台等には、
こちらも冷や汗をかかされました。

さらに鮮烈な色彩による背景が印象的な作画。
林原めぐみさんのOP主題歌や、そっと上品に物語を締めるED曲など、
いずれも芸術的で格式が高い。


大衆文化としての文化の寿命は五十年との仮説に基づけば、
日本の漫画やアニメも寿命が尽きてそろそろ灯が消える頃……。
けれど本作くらいの作品が出て来れば、まだまだ延命しそうです。

日本漫画アニメ界のろうそくの灯はなかなかしぶといようです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 35
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

とある落語家の一生と繋いでいく先の物語…人間ドラマのアニメとして傑作

待っていました落語心中。2期は八雲と与太郎改め3代目助六の物語ですね。また、助六と小夏の関係や小夏の子供のこと、昭和元禄の意味など明らかになっていくのでしょうか。本当に楽しみです。

1話…真打昇進でも与太郎は与太郎
{netabare}八雲師匠と先代助六の壮絶な昔話から一転、修行積んできた与太郎がとうとう真打に昇進です。しかも、助六を名乗ることになった。しかし、時はバブルの絶頂期、落語は古いものとして敬遠され客も少なくなり、寄席は1箇所だけになっていた。1期で助六が言っていたことが頭をよぎります。
そんな状況でも与太郎改め助六は相変わらず。人たらしで周りからも好かれ、客席と仲良くなるような感じ。でも落語はちゃんと学んでいて、師匠にきちんとした対応で先代とは大違い。しっかり筋も通す。
小夏にできた子供を引き取り、小夏との生活を決めた助六。いったん決めたら動かない性格も変わりません。
助六の前に現れた人気作家の樋口。助六は樋口と飲み、樋口が先代助六を見ていたこと、落語に対する造詣の深さに興味を引かれ、意気投合する。樋口はかつて、菊比古時代に弟子入り志願して断られた彼だった。樋口が落語の生き残る道として新作を助六に提案し、助六も興味を持つ。
八雲に助六がまた一緒に住むことを宣言し、八雲は諦めにも似た感じで了承するが、新作落語は否定した。八雲は「落語心中する」といい、自分の代で落語は終わらせることを思っていた。

最初の話とはいえ、いきなり深い感じで入るところがいかにも大人のアニメを感じさせます。これをアニメには興味のない親友と見たのですが、すぐに1期を見ると宣言してしまいました。アニメというよりドラマです。人の心情の移り変わりとかどんどん展開されるのでしょうね。毎週楽しみです。{/netabare}

2話…助六のもがき
{netabare}助六の入れ墨写真が週刊誌に載る。過去がばらされTVでも批判される。気にしない助六だったが、レギュラー番組を降板させられたりして仕事が減っていく。助六はもうひとつ悩んでいた。自分の落語が確立できていないこと。先代助六のマネも見破られてうけない、八雲のような色気も出せるわけではない。寄席も盛り上がらない。
樋口に励まされる飲みの席に八雲が。そこで助六は師匠から励まされ、前を向き始める。助六が帰ったあと、樋口と八雲が会話する。八雲は樋口を覚えていた。樋口は驚くが、八雲に言う。八雲の落語を伝えていくこと、新作を作ること、八雲と先代助六の話を伝えることを。

常に前向きにしか生きていない助六も悩むんだな…当たり前か、ひとつの道を極めるのは簡単なことではないし。
八雲も少し変わってきているのかも。小夏の子供がキーになりそうです。そして樋口の言葉の重さ。まだ過去の話に続きがありそうな…{/netabare}

3話…はたして誰の子なのか?
{netabare}助六は稽古と子育てを繰り返す毎日。樋口に誘われ花火見物に来たら、料亭でに親分が来ることを知り、小夏を追いかけ料亭に。
親分に挨拶するも、小夏の子供のことで問いかけ親分にぶん投げられる。殺されるかもしれないと抑えられるも、小夏の子は俺の子だと啖呵きって出ていく助六。小夏の悩みを全部受け止める助六。
八雲と親子会を願う助六に、八雲は居残りを覚えろという条件を出す。そして助六の前で披露するが、それは八雲ではなく、先代助六の話そのものだった。

助六の男気、親分と女将の大人の会話、八雲の落語、濃くて面白く感動もあるというしびれる回でした。助六が少しずつ自分の落語を見つけて感じです。
一期が濃すぎたので、二期の助六はどうかなとも思ったのですが、なんのなんの、とてつもなく魅力的でひかれます。{/netabare}

4話…寿限無教団現れる
{netabare}5年後、子どもは幼稚園に通うようになっていた。助六は人気者になり、寄席も常に満席に。小夏は下座で働いていた。
ある寄せの帰り、八雲の車に樋口が乗り込んだ。新作を見てもらおうとしたが、原稿は八雲に破られた。しかし、樋口も引く気がない。
幼稚園で落語をすることになった助六。子供番組で人気になっていたのは助六が演じていた寿限無。子供たちはすらすらと言え、ノリが良い。そこで助六は小夏を舞台に上げる。戸惑いながらも寿限無を始める小夏。そして客が一緒にノリ、小夏は話しきった。

今回は不思議な感動を覚える回でした。助六が男前なのと、八雲の影の部分が対照的で、一体八雲に何があるのかを知りたくなります。もうひとつ、八雲が子供にメロメロなことにビックリ。そう来たかという感じです。
小夏は落語家になりたいと言っていたことを思い出しました。この流れはそうなるのか?{/netabare}

5話…そこに見えたのはあっちの世界なのか?
{netabare}八雲と助六の親子会が開かれることになった。やりたいといっていた助六だったが、さすがに戸惑いを隠せない。
親子会までの間、助六は居残りについて考える。樋口から居残りだけを集めたテープを借りて勉強する。全員が全員、違うことに気づき、自分の場合を考える。
親子会当日、八雲から近頃の行動について問われる。助六は半端だった背中の刺青に色を入れて完成させたのだ。これが自分の決意だと。そして、居残りも我を出すのではなく、空っぽにして楽しむのだと。
親子会、先に上がった助六は客席を爆笑させる。続いて八雲が「反魂香」を語り始める。八雲の名人芸とも言うべき語りで客席は引き込まれていく。香が焚かれ怪しい雰囲気が包み込む。幕引き直前に異変が起こる。八雲の前に現れたのはみよ吉、それでも最後まで演じ幕が降りる。その瞬間、倒れる八雲。八雲の前に現れたのは先代の助六、助六は八雲の首を絞めるのだった。

八雲師匠の語りが怪しく、枯れ具合も相まって、本当に引き込まれました。石田さん、すごいです。
助六は先代と同じで人を引き付けますが、根本的に違うことがはっきりしました。先代は「客を楽しませる」を第一にしてました。これに対して三代目は自分が楽しまなきゃという心境に至りました。面白い対比です。後半にかけて、この当たりをクローズアップしてくれると面白いなと思います。{/netabare}

6話…そして助六は助六の落語を見つける
{netabare}舞台上で倒れた八雲はそのまま病院へ運ばれた。慌てる助六と小夏。客はこの事を知らず、助六は残って落語を続けることにした。
助六は「居残り」を語りはじめた。枕なし、気も焦るなか、助六は演じ続けた。この話に客はどんどん引き込まれ、笑いが包み込んだ。助六の居残りは最高の出来だった。移動の車中、最高の出来だったのに八雲に聞かせることができず、助六は松田とともに泣いた。
病院へ着くと小夏と萬月が待っていた。八雲は心筋梗塞で、医学部出身の萬月の初期処置が良かったために一命をとり止めたが、意識は戻らなかった。
八雲の意識が戻らないまま一週間が過ぎた。助六は八雲の分まで働いていた。高座上がりの時、席亭から寄席の建て替えを話を聞いた。そこには歴史を積んできた建物への愛情が溢れていた。電車で移動する助六のもとに樋口がやって来た。樋口は助六の演じた居残りを褒め、八雲とも先代とも違う、新たな助六の落語を見たと話した。別れ際、先代のフィルムが残っている可能性があるとと伝えた。
その頃、病院では八雲が意識を取り戻していた。

あという間の30分でした。居残りは圧巻です。聞きやすいし、何よりアニメの良いところを活かした演出がニクいです。
先代のフィルムが残っているということは、真実に迫るということなんでしょうか。ひとつのクライマックスになるのかな?
関西で大きな地震…阪神淡路大震災のことでしょうね。ということは、平成7年か。あれから22年。八雲が生きていたら90越えていたことになるのかな? あの建物が残っていたら、確実に文化財だったはず。{/netabare}

7話…真実を墓場まで持っていくとはこの事を言う(神回)
{netabare}八雲が意識を回復したものの、引退を口にしていた。勝手に病室を抜けてベンチに座っている八雲のもとに小夏が訪れる。八雲は窶れていた。引退する大きな理由は口が回らないということだった。
助六は松田とともに樋口の誘いで先代のフィルムが残る四国へ向かった。あの場所、亀屋旅館だ。亀屋の従業員が迎えにきていて、樋口を「坊っちゃん」と呼び親しげにしたのを見て、助六と松田が驚く。樋口は幼い頃に父親に連れてこられ、以来、ちょくちょく訪れていた場所だったのだ。しかも、ゆりえ(みよ吉)のことも知っていたのだ。みよ吉は亀屋旅館の女中していて、そこから満州に渡り、先代八雲の妾となって菊比古といい感じになっていたと言うのだ。そして、樋口はみよ吉が入れ込んだ菊比古の落語を見て、落語家になろうとして挫折し、現在に至ったのだ。
フィルムが上映される。そこには若き日の八雲が楽しそうに落語を演じていた。そして先代助六のフィルム。助六は観客の一人になっていた。助六の芝浜を見て、助六は泣いた。先代助六は小夏とみよ吉と一緒にいた時間が幸せだったのだろうと。
上映後、みよ吉の墓に向かう助六たち。そこで松田から驚きの話を聞く。助六の本当の最後の話だった。真実は残酷で、みよ吉に刺された助六を菊比古が介抱しているところに松田と小夏が出くわし、小夏は菊比古が指したと勘違いしてしまったところにみよ吉が小夏に謝り、小夏はみよ吉を押し込んでしまい、転落して助六が飛び込み、ともに落ちていったということだったのだ。つまり、二人を落としたのは小夏だったと言うのだ。小夏は気を失い記憶の断片が残り、八雲を親の敵として育ち、八雲は真実を隠したまま小夏を育てたのだ。松田は助六と樋口にこの事を口止めするとともに、八雲の心を救ってほしいと願う。
助六が家に帰ると小夏が待っていた。助六は泣きながら小夏を抱き締めた。

本当に濃い回でした。過去のフィルムで久しぶりに先代助六の落語を見ましたし、若い頃の菊比古の話もたっぷり聞けました。そのフィルムの質感、見事な再現。それと、銀杏並木の落葉風景も見事な色彩でした。
先代助六とみよ吉の最後があまりにも残酷すぎて…。松田さんが小夏に誰の子供か分からない子を宿した時に見たこともないほど怒ったというのも、この事があったからなんでしょうね。なにも言わず小夏に敵と思われても大事に育ててもらった訳ですし。ただ、もうひとつ疑問が。松田さんが話したのは刺された後のこと。刺した瞬間は見てないんですよね。途中まで真実なら、みよ吉に心中迫られた菊比古を庇って助六が刺されたということになりますが、果たして?
それにしても八雲の枯れっぷり、見事です。この八雲見ていると、なぜか歌丸師匠思い出すのですが、歌丸師匠はアクティブなので全然タイプ違いますね…。萬月さんは鶴瓶師匠がモデル?
ともかく、この回はこの作品の神回です。本当にすばらしいアニメです。{/netabare}

8話…この師匠にこの弟子あり
{netabare}萬月師匠と小さな会場で落語会を行う助六。片付けを行う若者は助六の一番弟子だという。いつの間にか弟子を持つようになっていたのだ。
体調の優れない八雲、そんなときに樋口が訪ねてきた。樋口は過去の資料を八雲に見せ、八雲に自分の芸を残すべきと訴え、八雲が残したくないのであれば消去するという。
忙しく働く助六と小夏、河原で佇んでいたときに助六が八雲が歩いているのに気づく。駆け寄る二人に弱気な発言をする八雲だった。
八雲は親分と会っていた。お互いに年老いて、気弱な二人だが、親分は八雲の落語を見たいという。兄貴もまた同じだったが、松田さんが機転を利かす。
八雲と松田が芝居を見物したあと、松田は車を料亭の方へ向けた。そこには助六が待っていて、そこで一席を興じてほしいほしいというものだった。襖を開けると、そこには八雲と親しい面々が揃っていた。まずは助六が話を始める。それは「芝浜」だった。そう、先代のフィルムを見た助六が自分の話として興じたのだ。芝浜を演じられた八雲は心が疼いた、逃げられないと悟り、話を始める決心をした。そして話始めた瞬間、警察が現れそこにいた親分を逮捕した。容疑は銃刀法違反だった…

今週もずっしりと重くなる話でした。枯れ行く八雲に、どんどん前に向かっていく助六の対比がなんとも言えない雰囲気を醸し出しています。
助六が話すのは居残りかと思ったら芝浜、これはさすがにやられました。しかも、上手いもの。あの事を思い出しながら話す助六が涙流すシーンはグッと来ました。そして、ラストの逮捕のシーン…思わず金八二期の加藤が逮捕されるシーンを思い出したのは…俺だけでしょうね…。{/netabare}

9話…そこに現れたのは…死神だった
{netabare}親分は懲役6年だった。八雲、信坊と助六が揃って銭湯に行き、そこで助六が慰問の落語に行こうと八雲を誘う。八雲は刑務所の慰問落語を行う、話は「たちきり」だった。その話は受刑者たちの涙を誘った。話しのなかでみよ吉を見る八雲、それに気づく小夏、さらに小夏が気になる助六だった。
助六の落語会に顔を出す八雲。その途中で抜け出す八雲に樋口が問いかけるが、八雲の助六の評は散々だった。そして樋口に助六へ扇子を渡して欲しいと願う。その扇子は二代目が使っていたあの扇子だ。
ある日、寄席に八雲がやって来た。そこにいた萬月と小太郎を追い出し、一人で舞台に向かった。誰もいない場内、舞台の蝋燭に灯をともし、話を始める。「死神」だった。その語りはその後の流れを案じるかのような枯れはて、怪しいものだった。話が終わろうとするとき、その人が客席に現れた、二代目助六。二人は話し始める。その話の終わりに助六が八雲を捕まえ、甘いと言って蝋燭を客席に投げる。助六は死神に変わっていた。客席が火の海になり、死神に押さえつけられる八雲に、三代目が助けにやってくる。八雲は「死にたくない」と本音を言い、助六に救われる。

枯れていく八雲師匠に追い討ちをかけるみよ吉と先代の助六。覚悟を決めていたのに、最後の最後に死にたくないといった八雲師匠の本当の気持ちが見れて泣けました。ようやく八雲師匠が救われたのではないかと思いたいです。
ここのところずっと重たいのだけど、引き込まれっぱなしで、本当に1話が早いです。石田さんの枯れっぷりの見事さ、やっぱり中の人は大事だと改めて思います。{/netabare}

10話…邂逅…その後に待っているもの
{netabare}寄席は燃え落ちた。間一髪で救われた八雲は病院へ、助六は寄席の後片付けに。席亭から「元気でいりゃ落語なんざどこでもできる」「お前がいてくれて本当によかった」と声をかけられる。
桜の咲く時期、小夏と話す助六。いつものとおりの会話の中で、小夏のお腹には助六の子供が宿ったことを知り喜ぶ二人。
樋口と助六が落語について話す。新作は師匠の目の黒いうちはやらないという。そして、師匠と自分の関係について語る。
病院から戻った八雲。小夏と話す。小夏がこれまで見せたこともない、八雲への思いと感謝を語る。八雲の表情もこれまでに見たこともないくらい柔らかいものだった。助六の落語がラジオから流れ、笑う二人。そこへ信之助が元気に帰ってくる。静かで暖かい時が流れる。
そして、場面は突然変わる。廊下と思しき場所に倒れた八雲に、再び先代助六が近寄ってきた…。

この回は30分、涙溜めっぱなしでした。席亭の言葉、小夏と助六の子供が宿ったこと、小夏と八雲の会話と、八雲の表情。ようやく小夏と八雲が邂逅した感じです。枯れ果てた八雲が、なにかツキが取れたようなやさしい表情をしたのがすごく印象的で、なんだかんだ言いながらも先代とみよ吉の子供を育ててきて、ぶっきらぼうでも、ちゃんと分かってくれたことが嬉しかったのか、本当に泣けました。
それにしても、またもや先代助六が現れたけど、今度ばかりは嫌な感じです。だって、次回予告に人物登場してないし…せっかく生き延びて、ようやく穏やかになれたというのに…。{/netabare}

11話…別れは悲しまないように
{netabare}倒れた八雲に寄ってきた先代助六は言う「おめぇさん、死んじまったんだよ」と。そう、ここは死後の世界への入り口だった。助六から死んでしまった理由が聞かされる。穏やかだった午後のひとときのあと、様態が急変し、逝ってしまったのだという。
助六から三途の川の渡船場を案内される。そこは賑やかな街場だった。人生全うした人は懐が多目に渡されすぐに渡れるのだが、助六は少ない上にあの性格である。懐が貯まるわけがなかった。
ここは死後の世界。容姿も変えられるということで助六は信さん、八雲は坊となって昔の二人の会話を始める。風呂場では助六と菊比古になり、会話のなかで助六が刺された本当の理由がさらりと明かされる。助六は小夏を残したことを悔いていたが、菊比古が育て上げたことに感謝した。
風呂上がり、みよ吉が助六のもとに来て文句をいう。そこに菊比古が居たもので助六を差し置いて二人っきりになり会話する。みよ吉は明るかった。そして、助六を大事に思っていた。菊比古の後悔はすうっと消えた。
助六が菊比古とみよ吉を連れて寄席に向かった。なんでも燃え落ちた寄席がここにやって来たのだという。そこには鬼籍の名人たちの名前がずらりと並び、連日演じられているのだという。早速「八代目八雲」の名前があり、八雲はやれやれと思う。
助六が舞台に上がり、話を始める。みよ吉と菊比古の間に子供の頃の小夏が座る。なんでも、最も話を聞かせたい人が一人座れるのだという。場を盛り上げる助六の落語。小夏もみよ吉の膝に座りニコニコ笑っている。
助六のあとを菊比古が話すことになる。助六のあとは嫌だという菊比古に、助六は背中を押す。菊比古は意を決し、八雲の姿となって話を始める。八雲が話を聞かせたかったのは信之助だった。
いよいよ八雲が三途の川を渡るときがきた。助六と八雲、永遠の別れである。二人はまたいつか会おうと約束し、船出する。船頭は松田さんだった。驚く八雲だったが、松田は八雲を見送るのが仕事だと言ってにっこり笑った。

悲しいはずの別れをこのような表現にするとは…かえって泣けました。助六と菊比古の話が全て繋がって、これで二人の物語が終わるんだなと実感しました。
二人のやり取りとみよ吉の話し。全てがきれいにまとまって、本当にいい話です。
最後の最後に松田さん、まさか連れていっていなよね?
もう一話、かなり現代っぽいけど、何年先のことなんだろう。どんな終わりかたにするのか、楽しみでもあり、寂しくもあります…{/netabare}

12話…大団円!この先も繋いでいく物語
{netabare}話は現代に進む。成長した信之助と八雲が亡くなったときには小夏のお腹にいた小雪は高校生になっていた。信之助は落語家になっていたが、どうやら天才と騒がれ、10人抜きで二つ目に昇進していた。
レコード会社との打ち合わせをすっ飛ばし、小夏からこっぴどく叱られる信之助、そこには樋口も同席していた。新之助と小雪が帰った後、樋口から八雲全集が完成しそうだと聞かされ、それに伴う評伝の内容で、どうしても小夏に確認しておきたいことがあったらしい。それは「信之助はひょっとして八雲の子供なのでは?」ということだった。小夏は八雲のことを語り「本当のことは墓場まで持っていく」と言って真実は話さなかった。
新しい寄席が完成し、また、助六は「九代目八雲」として大名跡を継ぐことになった。お練は神輿担いで賑やかに、いかにも与太らしいお練であった。寄席のこけら落とし。口上も軽やかに、これからの落語会のことを明るく話す、本当に明るい未来を描いている感じが伝わる。
先を務めたのは「五代目菊比古」こと信之助だった。そしてトリは「九代目八雲」である。死神を話す。そのクライマックス、八雲が見たものは先代だった。「お前にも見えるようになったかい、哀れだねぇ」と話しかける先代。ハッとなり締める八雲だった。
興行も終わり、桜を眺める八雲と樋口、それに松田さん。松田さんは95歳になっていた。これまでの思い出を話し、良かったと語る松田さん。
樋口と八雲、樋口は先代のことを、そして、与太のことを云々語るが八雲は流す。たった一言「こんなおもしれぇものが無くなるわけねぇべ」と言って。

終わった…。墓場まで持っていくと言った小夏。信之助の本当の父親のこと、先代助六の本当の最後、小夏も与太も互いに墓場まで持っていく話はあれど、たぶん、二人とも知りたくないだろうし、最後まで知らないままでいいのだろうと思います。この話には面倒なことは抜きにして進んでいく展開が似合います。にしても、信之助の姿が若いころの菊比古に似せたのがなんともね…
「助六が八雲になる」これは大きなテーマのひとつだったと思うのです。初代も二代もできなかったことを三代目で成し遂げた、与太郎という人物だからこそ成しえたのだろうと解釈します。
樋口が言っていた「一人で潰すこともできれば、一人で復活させることもできる」これは重い言葉だったなと思います。本当にそうですね、どこの世界にでもある話ではないかと思います。
これで千秋楽。すばらしい物語でした。{/netabare}

まずはこれをアニメにした製作陣に大拍手を贈ります。また、命を吹き込んだ声優陣にも大拍手です。中の人たちが一人でも違っていたら、まったく別の作品になったことでしょう。パーフェクトな陣容でした。

ちょっと感動しすぎて、何を書いたらいいのか戸惑っています。内容について書こうとしても、登場人物に書こうとしても、何を書いても陳腐な感じがして、少し間をとって、もう一度1期から見直して、加えようかと思います。

とある落語家の一生と出来事。昭和から平成をまたいだ時代の移り変わりも加わる人間ドラマです。ドラマ好きの人が見て損は感じない作品に仕上がっていますので、多くの人にお勧めしたいアニメです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 41
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

第1期に比べるとだいぶ完成度が落ちるけど、なお独自の見所がある作品です。

2016年1-3月に放送された第1期は、落語の世界を舞台とする独特の作風で随分面白かった記憶があるのですが、その丁度1年後に放送されたこの第2期は、視聴前の期待値が高くなりすぎていたこともあって、主にシナリオ面で些(いささ)か失望してしまいました。

その第1期の方は、個人的に3周コンプまでして、レビューもやたら長くなってしまいましたが、この第2期は、1周しただけで「もういいや」という気分になってしまい、このままだと内容を忘れていく一方なので、記憶に残っている範囲で簡単にレビューしておきます。


◆主なマイナス・ポイント

やっぱり

(1) シナリオに色々と{netabare}ヤクザ(※反社会的暴力集団){/netabare}が絡んでくる点と、
(2) あからさまな{netabare}精霊会議(というか幽霊会議){/netabare}をやっちゃった点。

・・・かな。
個々の回のシナリオは相変わらず見所が多いのだけど、個人的にはどうしても、この2点で全体シナリオには第1期ほどの高い点数は付けられません。

そして、それに加えて

(3) 第1期の大詰めで描かれた{netabare}「助六(信さん)とみよ吉の違(たが)え心中」が、本当は事実ではなくて、八雲(菊比古)が小夏を庇うためについた嘘だった{/netabare}・・・というエピソード(※第7話)を見たときに、何だか丁度自分が前作で一番驚嘆してしまったシーンについて、いきなり卓袱台(ちゃぶだい)をひっくり返された!みたいな残念な気持ちになったこと、
(4) 第1期のときのように、落語ネタに紛れて{netabare}歌舞伎の助六心中ネタ{/netabare}を用意周到に作中に忍び込ませておく、といった芸の細かさが、今回は見当たらないこと、

・・・も若干のマイナスとなりました。


◆逆にプラス・ポイント

落語の世界を舞台とする独特な作風・・・という点で、前作と変わらずやっぱり大きな視聴価値を有する作品と思っています。


《結論》取り敢えず第1期をお試し視聴してみて、もしそこでハマった人なら、その後日譚という位置づけで一回は視聴して損のない作品です(※つまり、第1期は強くお薦めできる作品ということ)。


◆制作スタッフ
{netabare}
原作コミック     雲田はるこ
監督         畠山守
シリーズ構成     熊谷純
キャラクターデザイン 細居美恵子
音楽         澁江夏奈
アニメーション制作  スタジオディーン{/netabare}


◆各作品タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

====== 昭和元禄落語心中 -助六再び篇- (2017年1-3月) ======
{netabare}
第1話 ★ 与太の助六襲名披露、樋口先生(ひーさん)、落語界の死神、未練
第2話 ★ 与太(助六)のスランプ、二人会での失態、八雲師匠と樋口の再会
第3話 ★★ ヤクザとの因縁、与太の男気、父親、八雲師匠の「居残り」 ※あからさまなヤクザネタは流石に×
第4話 ★ 人気噺家助六、信乃助の成長、古典と新作落語、小夏の高座
第5話 ★ 師匠との親子会、「反魂香」、八雲人事不省(みよ吉・先代助六の幻影)
第6話 ☆ 与太の「居残り」、雨竹亭の建替え話、八雲意識回復
第7話 ★ 樋口と百合絵の縁、徳島の上映回(八雲師匠、先代助六)、心中事件の真相 ※卓袱台返し・・・
第8話 ★ 料亭やな島の一席(与太の人情もの(芝浜))、吉切組組長逮捕
第9話 ☆ 鈴ヶ森刑務所慰問会、八雲の一人落語、死神、雨竹亭炎上、未練
第10話 ☆ 小夏懐妊、与太と信之助の「のざらし」、八雲と小夏の和解、冥途の渡し
第11話 ★ ※ここで精霊会議!(シュールな展開で違和感強いが見所はある回)
第12話 ★ 八雲没後17年(小雪高校進学)、雨竹亭開席(五代目菊比古、初代小助六、九代目八雲) ※ラスト花川戸を歩く助六(与太)で締めは◎{/netabare}
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★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)8、☆(並回)3、×(疑問回)0 個人評価 ★ 4.1

OP 「今際(いまわ)の死神」(第2話、4-10話)
ED 「ひこばゆる」(第4-10話)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 19

73.9 4 母親で師匠なアニメランキング4位
怪物事変(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (306)
1104人が棚に入れました
古来よりこの世の影に潜み、人に見つからぬよう、人と関わり合って生きる“怪物"(けもの)という存在。彼らの多くは人間の世界に適応し、社会に交じり生活していた。しかし現代では、人と必要以上に深く関わろうとするケースが多数報告されるようになっていた。探偵事務所を営む隠神は、そんな“怪物"たちが起こす怪事件のうちの一つを追い、片田舎のとある村を訪れる。そしてそこで夏羽という少年に出会う—

声優・キャラクター
藤原夏海、花江夏樹、村瀬歩、諏訪部順一、小野大輔、花守ゆみり、花澤香菜、下野紘

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

良い意味でのマイナー感と丁寧な作りのショタアニメ。ボ卿「君たちは実に可愛いですね」。

 薄い本が欲しい…、そう思わせてくれる作品はあまりないのですが、本作は珍しく終始そう思わせてくれるキャラ力があった。



 薄い本が欲しくなるのは、私としては媚び過ぎてはアカンし、かつ作風が明るすぎだったり、全体的にそういう風には見たくないキャラや関係性だとそうは思わない。


 本作は、全体的な作風のダークさ+マイナー感と、同時にキャラがデザインも含めてしっかり生きた物になっているし、関係性を1クールかけてしっかり構築しているし、キャラクター性の土台をしっかり据えるのに使っているのが好感が持てる。


 キャラクターデザイン的に、いかにも腐女子に媚びました的なセンスだとゲンナリな私ですが、本作は王道なオーソドックスなスタイルを抑えつつ、ちゃんとセンスを感じられるバランスがなかなかのもの、原作の絵が上手いんだろうが、キャラクターデザインの人が地味にセンスあるからこそ出来る芸当だろう。


 本作は珍しくショタキャラが多い作品だが、みんな被らないで一人一人が弱さや駄目さも含めて可愛らしい。エグいそれぞれのバックグラウンドも単なる味付けじゃなく、キャラクター性に落とし込めているから◎。


 主役のカバネの悟りキャラ、というか心がまだ存在していないような状態から、みんなとの関係性の中で心が出来ていく過程は王道でまた良し!。やたら感動げじゃなく、ちょっとギャグっぽく描く照れ隠し感もいいじゃないか。


 少ない女子キャラのコンと綾の存在も無碍にできない。コンは大谷育江さん感があって花守さんの新たな一面を見たし、綾のメスガキ感の素晴らしさは薄い本必至!。



 全体的に見ると傑作ではないが、良心的に丁寧に作られてる感じが好感を持たせる佳作である。まだセットアップだから本格的に物語が動いていくであろう2期が早く見たい。


 数少ない大きな不満点は、石田さんをあんまり大したことない悪役に使ったこと。天下の石田さんやで!、全ての黒幕か、最強クラスの敵に使わんかい!。子安さんとかもだが、お歴々を安く使わんといて。ヤングさんじゃないが「しょ〜もない役で呼ぶんやないぞ!」。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 32
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ザ・少年マンガ!(妖怪退治系)

決して、別に馬鹿にしてる訳じゃありませんよ~(笑)

まさしく、正統派の、「熱血少年王道アニメ」っていう、
そんな感じの作品になりそうだという意味の
タイトル付けなんです。

王道少年アニメ要素その①
主人公が、{netabare}半妖の少年で、かなり高い戦闘能力と、
その力を封印する妖具を携行しているって設定。{/netabare}
CVは藤原夏海さんですけど、女の子の役もいいけど、
藤原さんは、やっぱり少年役がはまりますねー(#^^#)

王道少年アニメ要素その②
妖怪退治系{netabare}バトル+ホラー&ちょっとスプラッター
ここは非常に期待したいところですね!
腕力バトルは初回からハッスルしてくれてますけど、
鬼滅みたいな心理バトルとかも楽しめそう(^_^){/netabare}
やっぱり少年マンガといったら、バトルとホラーは、
欠かせませんね!

王道少年アニメ要素その③
主人公の少年と、よきライバルであり、かつ仲間となる、
そんな感じの、{netabare}やはり妖怪の血を引く子が出てきます。
ツンの方の子が主人公と同い年ぐらいなんで、
いろいろと張り合ったり、ぶつかって喧嘩したり、
お互いの危機一髪のときに助け合ったり、
協同して難敵に挑んで戦ったりするんだろうなぁ。{/netabare}
ショタ要素ありで、そういうのがお好きな方にもハマりそうですww

王道少年アニメ要素その④
少年を導く{netabare}クールで頼りになる師匠の存在。
探偵事務所の所長さんですが、この方も半妖で、
妖怪の起こす不審事件を専門にしてるご様子です。{/netabare}
これまたCVが諏訪部さんです。
この方、今期何本アニメ出演されているのでしょう?
この作品では、低めの二枚目声で演じていらっしゃるけど、
大車輪の大活躍ですね!

王道少年アニメ要素その⑤
少年向けライト風味{netabare}お色気キャラ(≧▽≦)
ここはまだ、どうなるのかは未知数なんですけど(笑)
日笠さんや上坂さんはそういう役、実績も豊富でこなれてますけど、
花澤香菜さんや花守ゆみりさんがCV出演されるようなんで、
そういう展開になるなら、新鮮かな?ってww{/netabare}
きっと、そのあたりは押さえていくのでしょうねww

まだ1話観ただけですけど、
作画もわりと綺麗だし、
今後の展開、意外と言っては失礼なんですけど、
次週の第2話からも、
楽しく視聴できそうだと、期待しています!!


観終わりました!
{netabare}少年アニメなんだけど、
それはそうなんだけど、
意外なほどに、熱かった!
そんな感じの作品。
そう思ってしまいました。
メインキャラひとりひとりのエピソードの展開もしっかりしていたし、
この感じのまま、
夏羽君のエピソード、
続きでじっくりと鑑賞したいな!
そう思えた作品です。
2期やってくれるの、待ってます(^^♪{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 30

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

現代社会を舞台にした伝奇物。読みは「かいぶつ」じゃないよ、「けもの」だよ!

==[下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。]==
原作漫画の掲載誌は「ジャンプSQ(スクエア)」だったかと思います。第1話でアニメ化されてる部分の原作は既読です。たぶん、放送クールのどこか途中で未読箇所に入るんじゃないかと思います。

作中では「怪物(けもの)」と呼ばれていますが、要は妖怪変化の類ですね。そういった物が原因と思われる事件を扱う、表向きは探偵ということになっている隠神(いぬがみ)さんに拾われた日下夏羽(くさか かばね)くんが主人公です。

第1話は夏羽の故郷に依頼を受けた隠神がやってきて、いろいろあって探偵事務所に合流するまでの話ですね。

作品の性質上バトル要素はありますが、基本的には普通に格闘や武器を使用しての戦いになるので「目からビーム」みたいなことにはなりません。

作画やキャストの演技などアニメとしての出来はアニメ化の要求レベルはちゃんとクリアしていると思います、というかまあまあ良かった方でしょうか。

流血とかは多少あるので、そういうのが苦手な人には向かないかも。
==[第1話視聴終了時のレビュー、ここまで。]==

2021.3.29追記:
最終話まで視聴終了。タイトル回収したところで、想定に反してアニメ化部分は全て原作既読(単行本だとたぶん6巻の途中くらい)でしたがペース配分的にシリーズ構成なども適切で、アニメ化自体の出来は大変良かったと思います。

怪しい原作改変などもなく、アニメを観た人が原作を読んでもキャラクターデザインなども含めて違和感は全くないと思います。

状況としてタイトルの「怪物事変」を含めて事情がいろいろわかったところで夏羽たちが東京を離れることになるという、話の区切りとしてはなかなか良いタイミングで1クール終了の原作付きアニメ作品としてはほぼ満点の出来だと思います。

特に何の予定も聞いていませんが2期目も問題なく制作できる終わり方でしたし、原作の販促アニメとしても文句なしです。まあ、もうちょっと続くと派手なアクションシーンとかもあったんでしょうが、それはそれ。

余談: 直接関係ないけど本作と同一クールのEX-ARMとか原作からアニメ化の出来を比べられるとめっちゃかわいそう…。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 31

58.9 5 母親で師匠なアニメランキング5位
はてな ☆イリュージョン(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (90)
315人が棚に入れました
中学一年生になったばかりの不知火真は、両親の知り合いの、世界的に有名な奇術師・星里衛に弟子入りするため上京する。子供の時に、星里衛・メイヴ夫妻のショーを見てから、真はずっと奇術師に憧れてきた。夫妻の娘・果菜(あだ名:はてな)とは幼なじみ。東京では、美貌の女怪盗が起こす事件が世間を騒がせていたが、はてなもいるし、不安はなかった。幽霊屋敷と呼ばれる星里家で、執事のジーヴスとメイドのエマに迎えられ、はてなとの再会を果たした真。はてなも大歓迎だったが、真と話がかみ合わず、ついには――!?アニメ界最大のイリュージョン、開幕!!

声優・キャラクター
松岡禎丞、鈴木愛奈、富田美憂、M・A・O、松山鷹志、細谷佳正
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