演技で天然なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの演技で天然な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月11日の時点で一番の演技で天然なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

85.0 1 演技で天然なアニメランキング1位
かげきしょうじょ!!(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (493)
1442人が棚に入れました
未来のスターを目指し、輝く舞台へ情熱をそそぐ歌劇少女たちの〈青春スポ根ストーリー〉!!大正時代に創設され、未婚の女性だけで作り上げる美しく華やかな舞台で世代を超えて人々の心を魅了する「紅華歌劇団」。その人材を育成する「紅華歌劇音楽学校」に、高い倍率をくぐり抜け入学してきた第100期生たち。“オスカル様"に憧れる、178cmの長身を持った天真爛漫な少女、渡辺さらさ。夢も友達も、すべてに無関心な元・国民的アイドル、奈良田 愛。何もかもがバラバラな彼女たちの、希望と葛藤に満ちた音楽学校生活が今、幕を開ける──!!
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

懸命に頑張る歌劇少女たちの群像劇

未婚女性のみの劇団員を育成する「紅華歌劇音楽学校」での少女たちの奮闘努力を描いた物語です。
主人公だけでなく多くの人たちの喜び・悲しみ・成長を描いています。


渡辺 さらさ(わたなべ さらさ)は紅華歌劇音楽学校の100期生。
彼女は幼い頃に歌舞伎役者を目指していました。
でも歌舞伎役者には男しかなれません。
だがら彼女の今の夢は、紅華歌劇団でオスカルの役を演じること。
それは言い換えれば、紅華歌劇団でトップを掴みとることを意味しています。

奈良田 愛(ならた あい)は、さらさと同じ部屋で同学年の少女。
彼女は国民的アイドルグループのメンバーでしたが、ファンに暴言を吐いたためアイドルグループを脱退しました。彼女は過去のトラウマで男性恐怖症だったのです。

さらさは178cmの長身で力持ちですが、誰にでも笑顔を振りまく明るい少女。
彼女の無垢な笑顔は、まるで天使のように可愛いです。

愛は多くの男性が振り向くほどの美女ですが、笑顔をつくることができない冷めた少女。

この対照的な二人が、物語前半の主人公です。
そして後半は…


オープニングは、sajiが歌う「星のオーケストラ」元気が出る歌です。


エンディングは『星の旅人』。さらさと愛が歌っています。
とても迫力がある美しい歌です。
このエンディング、注意して聞いていると、いろんな人たちが歌詞を変えて歌っています。

第四幕、第十幕のエンディングは 杉本紗和と山田彩子が歌う「シナヤカナミライ」でした。

第五幕のエンディングは 山田彩子が歌う「My Sunset」です。{netabare}

第五幕は、山田彩子が主人公
美しいソプラノの歌声を持つ彼女は無理な減量により心と体を壊してしまいます。
そんな時に懸命に励ましてくれたのが小野寺先生。
小野寺先生の愛情ある指導に、けっこう胸が熱くなりました。

どんなにつらくとも、やめてしまったらそれで終わりです。
あきらめなければいつか歌劇団の大階段の真ん中で歌い、誰よりも真っ先に拍手をもらう日が来るかもしれない。
小野寺先生のおかげで立ち直った山田彩子は、その可能性を信じて頑張ります。{/netabare}

第八幕のエンディングは 星野薫が歌う「薔薇と私」です。{netabare}
 
第八話は星野薫が主人公ですが、彼女は頑張り屋さんです。

薫は、母親も祖母も有名女優。
いつも母親や祖母と比べられますが、薫にはそのような才能はありません。
でも彼女は歌劇が大好き。だから頑張れます。何度つまづいても頑張ります。
彼女のそのひたむきな生き方は、ある男性を立ち直らせることができました。
それは、ささやかな出来事ですが、とても素敵な出来事でした。{/netabare}

第九幕のエンディングは 沢田千夏と沢田千秋が歌う「薔薇と私」でした。{netabare}

第九幕は、千夏と千秋の双子姉妹が主人公です。
二人は何をするにも一緒。とても仲良しです。
でも同じ役を希望しても、役は一つしかありません。
ジュリエット役をやった千秋が憧れの野原ミレイと楽しそうに話しているのを嫉妬した千夏は、いつの間にか冷たい態度をとるようになります。そして思わぬ事件が起きます。
二人は、初めてケンカをします。
でも、離れ離れになると、やはりお互いが愛しくなります。二人はやはり仲良しです。

今回は、さらさが名フォローを何度もしてくれます。さらさがいると明るくなりますね!{/netabare}

第十二幕のエンディングも、杉本紗和と山田彩子が歌う「シナヤカナミライ」です。{netabare}

第十二幕でオーディション前に自信のない彩子を励ました紗和の言葉には、力強い説得力と優しさが感じられました。

男性と付き合った経験のないジュリエット役の彩子に対して、自分も人を殺した経験などないがティボルト役をすると言い放ち、未経験という点では同じだと安心させます。
さらに、失敗することを恐れていると必ず失敗する。そして、人よりうまくやろうと思っても失敗する。だから、今、自分にできることを精一杯しなさいと励まします。さらに、彩子は可愛いと誉めちぎり、自信を持たせるのです。

紗和に励まされた彩子は、見違えるほどのびのびと演技します。
勝ち抜くためには、ダメもとでもアピールしなければ始まらない。
彩子は自分にそう言い聞かせ、見事に役を演じ切りました。{/netabare}

第十三幕のエンディンは…、まさかのsajiが歌う「星のオーケストラ」でした。{netabare}

第十三幕では、さらさが活躍しますが、私はこの幕の主人公は杉本紗和だと思います。
紗和は、予科生の委員長。入試ではトップ合格したほどの実力の持ち主です。
品行方正で非の打ちどころが全くないのですが、紙一重の差で、さらさにティボルト役をとられてしまいます。
くやしい。泣きたいほど悔しいはずです。でも、彼女は泣きません。
さらさに嫉妬することもありません。それどころか、役に選ばれたさらさや彩子に対してケチをつける人たちから彩子やさらさを守ります。
紗和は、本当に心の清らかな人でした。

それでも紗和は、破天荒なさらさがうらやましいと感じます。
でも、紗和はさらさにのような性格になることはできません。
そんなときに、本科生委員長の竹井朋美(たけい ともみ)から悩みを見透かされ、そして励まされるのです。
「努力に裏打ちされた実力は、決して自分を裏切らない」
紗和は朋美の言葉により、自信を取り戻します。そして新たな目標を見つけるのです。{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 69
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

そうだ!We're ALIVE

PINE JAM制作。

未婚女性のみで構成された紅華歌劇団。
育成を目的とした紅華歌劇音楽学校では、
毎年難関を突破した女学生が入学してくる。
輝く舞台に情熱をそそぐ少女たちの青春群像劇。

まさか少女漫画から、お勧めとは。
ちはやふるを観ているような印象で楽しい。
まだまだ舞台、環境の紹介にすぎませんが、
中心となる少女2人から嫌味を感じない。

脇役の方が声優に力がある!?
なにやらドラマがありそうな予感。
スポ根とあるからには波乱もあるのでしょうが、
そこは努力、未来、ビューティフルスター!である。

天真爛漫なさらさに期待しています。

8話視聴追記。
星野薫の夏、思い出の中のバス停、
彼女は似た境遇である1人の少年と出会う。
眩しいだけではない青春の尊さを伝える、
とても美しいエピソードである。
{netabare}心を開いた少年とも覚悟の大きさが違う。
薫は自分を鼓舞し、迷いや未練を断ち切った。{/netabare}
少年もまた成長を遂げたみたいだ。
彼は言葉ではなく行動で示したのだから。

最終話視聴追記。
芝居の善し悪しがまだ掴めないが、
{netabare}ジュリエット対決、その結果が良かった。{/netabare}
物語としてはこれで良いのでしょう。

今後に楽しみな作品が生まれました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 62

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

食わず嫌いを反省中

<2021/9/29 追記>
最終話見ました。
「萌。その一言で腑に落ちる」
確かにそれはわかるー 笑。

例えば「腐女子のつづ井さん」読んで学んだのですが。
女性はもしかしたら男性以上に萌えに飢えてんじゃないか

その対象が
・男性アイドルならジャニーズとか
・王道の少女漫画とか
・ヒーローなら仮面ライダー俳優とか
・舞台なら2.5次元とか
・BのLとか
・アニメなら・・・たくさんありすぎてわけわからん 笑
・そして「ヅカ」

それらは全てリビドーの根本を辿ると同じ気はするんですよね
(同じにするな!と怒る声が今にも聞こえてきそう 笑)
とりあえず、その欲望は男より広く深いと思う。

という考察は置いといて。

本作は素晴らしい。

「一つ一つに真摯」

これに尽きます。

<2021/8/16 初投稿>
原作未読
6話まで見ました
評点は中間評価です

本作、事前の評判が良いことは聞いていたものの、1話をちょっと眺めたら宝塚
そちらの世界には全く興味なかったので脱落したのですが

予想以上にあにこれで評判が良い

都合よくATXで見逃しキャッチアップ用の再放送があったのと
最近の新型コロナ感染再々々々拡大で家にいる時間もさらに増えたこともあり
見てみましたよ

やー面白い!
面白くてびっくりしました。

正直いうと、やはり少女漫画全開の世界はやはり居心地悪く感じます
でもそんな気分を吹き飛ばすようなパワーを物語に感じます
エピソード一つ一つは王道な展開だけど王道は大事。
腕と才能がある人がしっかり王道を描ききるとすごい作品が生まれることありますし

キャラもいいですね
群像劇のように沢山出てきますが、人の顔覚えるの苦手な自分でもすぐ覚えられた
これはキャラ作りが上手いことの証。

というわけで、ただ今、自分の食わず嫌いを反省中です。。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 57

68.8 2 演技で天然なアニメランキング2位
ガーリッシュ ナンバー(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (641)
2612人が棚に入れました
かわいい外見と世を舐めきったメンタルを持つ女子大生・烏丸千歳。
夢と希望と野心を抱いて踏み込んだ声優業界で、彼女が目にしたのは、おかしな業界のシビアな現実の数々だった――。
仕事なし×やる気なしの新人声優・千歳に、人気声優への道は開けるのか!?

声優・キャラクター
千本木彩花、本渡楓、石川由依、鈴木絵理、大西沙織、中井和哉、梅原裕一郎、堀内賢雄、江口拓也
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ダメ人間喜劇

ガーリッシュナンバー修羅というWeb配信の四コマギャグ漫画を見ているのですが、アニメよりも登場人物全員が馬鹿になってて面白いですよ。

【1話時点でのキャラの印象】
{netabare}
烏丸千歳
本作の主人公。声優。性格はクズ!(公式認定)
初回にてそのクズっぷりを表す行動、発言が連発。ラノベだからといって原作を読まずグータラ!(仕事をもらっておいてとか、役者としてどうなのとか、色々思うがとにかくクズい!)原作者であろうが、裏では容姿に対してボロカスな評価をしている(裏表がありすぎてドン引き)。地位と名声、そして金が大好き!アイドル声優上等!(欲求に忠実!)
こんな声優さんいやや…こいつに良心はないのか!とまあ、見事なクズキャラとして成り立ってますね。

園羽百花
クズの先輩…ではなくアイドル声優の先輩。年は主人公よりも下らしい。 世渡りが上手い。こちらも原作者を裏ではボロカスに言っている。二世声優(この設定がまた黒さを感じる)

九頭(くず)P
お調子者で仕事は適当?。シースーとか言っちゃう時代遅れなプロデューサー。実はケチ。

難波(なんば)社長
この人のとりあえず流行ってるんだろ的なノリで「勝ったな!」を連呼する適当感が良い。(ヱヴァがネタを今さら?というその遅さが全然アニメに興味ないことを伺わせて笑える)勢いとノリで生きてきたタイプだろうか。でも実はケチ。

{/netabare}
【クズを克服する話ではなく、クズのまま立ち回ってほしい】
{netabare}
キャラクターが一癖も二癖もあるこの作品。クズ主人公にクズの仲間が惹かれあい、お調子者なPと適当でノリでgoサインを出すアホ社長の超適当なアイドル声優企画に主人公は抜擢され、金と名誉に目がないクズな主人公はヤル気満々。ダメ人間達の野望が渦巻く桃園の誓いなのか。あきれる真面目な兄兼マネージャー。

欲望に忠実なダメ人間サイドが、真面目サイドの人物達をどう困らせていくか。実に楽しみですね。
間違ってもダメ人間が全うな話になる雰囲気じゃない喜劇だと期待しています。
{/netabare}

【2話感想】
{netabare}
千歳調子乗ってますね~。挨拶の基本が崩れてきてるのが見ててなんかもどかしい。
声なき悲鳴というのは原作者のことなのかな。原作側に座っていた喋らない人、もしかして原作者?
それにしても千歳ヒロインのアニメのPVが酷かった・・・それにうおおお!とかいっちゃう観客を描かれるとなにか馬鹿にされている気がしてならない・・・でもまあそんなもんなのかね~

{/netabare}

3話ー4話【求められている内は花】
{netabare}
百花が良く口にする「それが求められているんだから、良いじゃない」というのが今後の話の軸になっていくのですかね。
ただ求められていること(中身のない、くだらないことでも)をやって、今は受けがいいが、飽きられたらどうするのか?自分達に何が残るのか?(そこまで追いつめるかは分かりませんが)

千歳は求められていることを喜んでこなしますが、他人の目を気にするタイプでもあります。(ツイッターの反応を気にする辺り)さて、千歳が求められなくなったらどうなってしまうのか、今後の展開を期待します。

また、ステージ本番前の千歳が不安感をあらわにしている描写があります。本番中はあれほど堂々としていたのにこのギャップはなんでしょう?これは千歳が実は普通の女の子と同じですよ、ということなのか、期待に弱く、逆境、本番に強いという性格の現れなのか…。でも、新人の時の本番前にその不安に襲われた気持ちは、大事に覚えていてほしいなあ、と少しいとおしく見えたシーンでした。

百花の方は求められていることがくだらなくても、求められているならそれで良いと肯定するのは、諦めなのか、求められないことの辛さを知っているからなのか。それともそれを否定したとき、自分に何もないことが怖い感情からの逃げなのか。こちらも気になります。

蛇足ですが、千歳の卵焼き?のデザインがされた服が印象的です。彼女の服のセンスはどう量れば良いのでしょう?現実の声優さんでも私服のセンスが微妙と思われている人がいますが、そういった声優さんのエッセンスを取り入れているのかもしれません。
{/netabare}

5話【だめだよ、だって仕事だもん】監督ッ・・・!

{netabare}
監督さん、YESマンなだけだと思っていましたが、引き受けた仕事をやりきる、すごいな、当たり前だけどしっかりしてる。

作品内の制作会社の仕事ぶりは、あまり描写が無いですが、封筒がいっぱいあるんだなあと少し感心しながら観てました。

仕事を終わらせるプロ意識がある監督、仕事に手を抜く千歳。何でも頑張る八重達。

皆何かしら頑張っているけど、何もしていない千歳。千歳に明日はくるのか。

お渡し会っていうのは声優さんが渡してくれるんですか。知らなかった。

しかしアレですね。空戦を作っていた会社とは思えないぐらい今の所しっかりしてる。どこの絵をとっても表情可愛いし・・・。作画崩れたみたいな場所も感じないし、そういう噂もきかない。

{/netabare}

【6話ー沖縄だ!勝ったなガハハ】
{netabare}
九頭Pガチクズ…。
さて、少し疑問なのですが、沖縄にいってpv作って予算を使えてなぜ良かったと安堵しているのでしょうか?そこら辺の仕組みがよく分からないですね。

今回一番可愛かったのは柴崎さんかな?酒に酔っていつもは押さえている感情をコミカルにぶちまけるその姿に可愛さを覚えます。

それにしても26歳でそろそろ声優やめよっかなと思うとは、現実の声優さんでもよくあるのでしょうか?むしろアラサーにさしかかって売れ始める人の方が最近よくみる気がします。

少しずつではありますが、柴崎さんが千歳達に打ち解けているのがみていて嬉しい回でした。

{/netabare}

【7話-親も色々、子も色々】
{netabare}

柴崎さんは親とケンカ別れで東京に出てきていますが、親はそれでも心配してくれます。東京に子供の顔を見に来る親に対して、恥ずかしいからと邪見に扱う芝崎さん。でも、親が子供の事をいつでも心配に思ってくれることを羨ましくみていたのがが百花。

百花の親は、子供をもう子供扱いしない。声優のプロとして自分で判断できると思っている。ですが百花は、親が自分を心配してくれること、つまり必要とされることを望んでいます。だから、気にもしていない水着の事をきいて、親の気をひこうとしました。そんな子供じみた願いと遠回りの行為が「あほくさ」「(バカな千歳を見て)わたしも」なのでしょう。

特定の誰かに心配されたいという気持ちに焦点を当てた回でした。

京の柴崎さんへのフォローが上手くて、バイト生活でも大人ですよね。他者を心配できる余裕がありつつ、自分自身の将来のこともしっかり見ている。親に言われなくても親の心配もするし。

次回の温泉街って背景見て一発で分かってしまったw銀山温泉ですね。
{/netabare}

【8話~どいつもこいつも不器用だ】
{netabare}
温泉回だ勝ったなガハハ。え?ちーさまいないの?

まあそれはそうとして、百花も百花の母親も、柴崎さんも、その父親も。みんなみんな気持ちを伝えるのが下手。そのせいですれ違ったり、心配したり、気を引こうとしたり。

でも、誤解が解ければ、ほんの少しの言葉でわかりあえる。「行ってきます」「体に気を付けろよ」恥ずかしさを隠したいからそれでいい、相手が不器用なこともわかってる。

百花の方も、わかりづらい親の愛だったけど、百花にとって「まってるわ、私のライバル」という母親の言葉は、いつも自分のことを見ていてくれいる、親にとって自分が特別な存在であることを理解するのに十分な言葉だったのでしょう。


今週はガリナンに似合わない感動回という感じですが、たまにはいいじゃない、心が通じ合うことをテーマにしたって。柴崎さんの父親が泣いてる子供時代の柴崎さんと家族の写真を見て「あいつの声は昔からよく通るからなあ」という言葉に、柴崎さんが覚えていない子供の頃のことを父親が覚えているって、ああ、この人は本当に子供の事を見守ってきて、子供のことが本当に好きなんだ、と考えて、ぐっときて、涙が出てきました。子を思う親の顔に弱いな…(笑)

ところで今回舞台となった銀山温泉、旅館には止まったことはないので、綺麗な夜景、みてみたいな。

【ここまできて一話で書いたレビューを振り返る】
さて、一話の時点で「ダメ人間喜劇」とタイトルをつけ、ダメ人間サイドが真面目サイドを困らせるというコメディ喜劇を求めましたが、若干違う方へ向かっています。
真面目サイドがいるのではなく、みんな少し変だけど、頑張って生きてる。明るく、面白おかしく、前を向いて。そういう、明るさが喜劇にとって必要なのかもしれません。
今のところ、自分の考えていたただ面白いという喜劇の枠組みを新しく考え直せたので、この作品には感謝してます。
{/netabare}

【9話~後ろから押され始めた】
{netabare}
新人声優の入れ替わりは早い・・・!主演を1回やったらもう新人扱いは出来ない。ナンプロの社長は行き当たりばったり感出してるけど、狙ってやってる感じはしますね。賞を取った声優を掻っ攫うとはナンプロ社長やるなあ。

京の扱いを見ると主演1回演じさせて、売れなかったら切るみたいではないようだが、千歳はどうなのなることやら。

業界でのポジションを得たと思っている千歳ですが、そういうことじゃない、周りの人が目の前の仕事に集中していて、千歳は手抜きばかり。

やはり安心できる人や、仕事がなくなって不安を感じる千歳は「普通」の部分があって、成長できる所をもっていそう。

悟浄くんは1回主演演じてやめてしまったらしいけど、何が理由だったのか・・・。千歳のように慢心?家庭の事情?「つまんねえ芝居」といった厳しい発言は自分の過去に被るから?
いつもクソだの価値が無いだの千歳をボロクソにいっているが、誕生日プレゼントを用意してるあたり、大切に思ってるんだなあ。今後は千歳が変わるために兄弟が鍵になるのでしょうか。
{/netabare}

【10話~気付いたら周りにはだれもいない】
{netabare}
ちーさまようやく特別扱いされてないことを気付いたかー。でも今の現状から変われると思えていない状態。そもそもちーさまが特別扱いされていたことの描写が薄いかもなー。多分新人のちやほや感や、主演を政治で獲得したことが特別扱いなんだろうけど。

そして周りは売れて、ちー様は売れていないことにも気付く。

九頭Pはようやくやる気でた。来週から頑張るのか?

ナンプロ社長さんはあえて厳しい現実を突きつける役回りともとれるな。人に嫌われるような損な役周りも社長としてこなさないといけないし。ただそれでもまだ情けをかけるあたり、やはり根は悪くないと思いたいが・・・(9話の感想でも書いたけど、一向に売れてなかった京を置いてるのだから、頑張っている子には甘いのかもしれない。)

悟浄君は目が出なかったかー。それ以外にも何かあるのか・・・ちーさまは身内でありながら何も知らんのかい!声優の技術的アドバイスが出来ないのは、悟浄君が自分を下手だと理解しているからかな。 {/netabare}

【11話~一番になりたい】
{netabare}
ようやく自分のやばさを認識し、気落ちする千歳。現場の空気を悪くする。
ナンプロ社長、素顔を見せる。人を育てるって難しい。
千歳以外のキャスト陣、千歳の評価はボロクソだが、やっぱり千歳が好きなんだな。
悟浄君の過去。京と同期だったのか。
悟浄君に皆が千歳のためにアプローチをするよう訴える。

千歳の自己評価と現状の辛さを告白する。そして悟浄君に勇気付けられる。

自分の中の駄目な部分を受け入れつつ、挫折しても何とか立ち上がれた千歳を見ると、何かエネルギーをもらえます。失敗しても、自分のダメさにうんざりしても、何とか諦めずやっていく。その前向きさがこの作品の良さかもしれません。

{/netabare}

【最終話~勝ったなガハハ!】
{netabare}
千歳が現場へ走るシーンと転ぶシーンの緊迫感が良いですね。いろいろな事を誰かのせいにして努力せずにいた千歳が走る。転んでも走って現場に向かう。色んな言い訳をとりあえず忘れてとりあえず走る。何かしなくちゃいけないという意思を感じます。

千歳の自分の引け目の告白からの、これからの方針をぶっちゃける。
いつものちー様が戻ってきたけど、いつもとは少し違う、すこし成長したちー様。

そして渾身の「てやー!」で笑ってしまった。ここからいい雰囲気で現場が回る。そして全員での「てやー!」。少し抜けた感じの真面目が面白い。

そしてまた遅刻して、今度は迷わず走る千歳。(寝間着から着替えるときにいつもの玉子焼きの服がタンスに大量に(笑))大して現状は変わってないかもしれないけど、少し変わった千歳。ダメ人間はダメ人間なりに頑張って生きてる。

ライブシーンでこの作品の物語の終わりを感じ、満足感と名残惜しさを感じました。

そして、またダメ人間から出る、ダメそうな企画。まあでもなんとかなるでしょという明るい雰囲気。

色々辛いこともあるけれど、頑張って生きてることを描いた作品でした。

でも頑張っているっていっても明るくいこうじゃないという、最後の「勝ったな、ガハハ」の流れから、気楽さや人の適当さへの肯定を感じて、とても明るく前向きな作品だと感じました。

{/netabare}

総評
{netabare}

色々つらいこともあるけど、頑張って生きようと、前向きにさせてくれます。

それでいて気負いをさせるような説教くささがなく、気楽でいいんだよという明るさをもっています。

頑張って生きて、辛いことが終わったら皆で笑い合おう。そんな明るさと楽しさを持った作品です。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 54

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

意外かもしれませんが、一番共感できるのはちーさまです…。

放送前から視聴する気満々だった作品。アイドル声優とアニメ制作業界を扱った作品です。

実際に1話目を観てみて、面白かったので最終話まで視聴しました。

メディアミックス作品で、小説とコミックスが出ています。たぶん小説版(作者は渡航)がいわゆる「原作」ポジションと思われます。

主人公はいわゆる「アイドル声優」の烏丸千歳(からすま ちとせ: 以下、「ちーさま」です。アニメで放送されたストーリーとしては、『九龍(クーロン)覇王と千年皇女(ミレニアムスレイブ)』(略称:クースレ)というライトノベル作品がアニメ化されることになり、ちーさまがそのメインヒロイン役に抜擢されることで起きる様々な出来事ということになります。

このちーさまが「ちーさま」と呼ばれるくらいに根拠のない自信の持ち主でふてぶてしく図々しい感じのキャラクターとして作中で描かれます。

そして努力は嫌いなのですが、(作中人物評によると中途半端に)そこそこ実力はありなんとなく役をこなしてしまっているといった状況です。← ここに親近感を覚える(笑)(たぶん少数派)

クースレの他のキャスト4人(久我山八重(くがやま やえ)/片倉京(かたくら こと)/苑生百花(そのう ももか)/柴崎万葉(しばさき かずは))がそれぞれの己の立ち位置を踏まえ、自身の何らかの問題にきちんと向き合っているのと対照的です。

そこで「ちーさまはクズ」という話になるわけですが、ちーさまをどうこう言えるほど私は立派な人間じゃないと思います。が、やはりどこかで相応の危機感は持つべきですね…(笑)。私自身、若い頃よりはましな人間にはなっていると思ってはいます…。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 51
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ダメな人々の愉快な狂想曲♪

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
声優業界をテーマに描いた、お仕事アニメ。まあ、かなり脚色しているだろうから、現実とは大分離れているとは思います。単純に、キャラやストーリーを楽しむアニメかと。

私はお気に入り棚ですが、レビューの「個人的に」「好き」という言葉から分かるように、ガッツリ主観なんで、なにがどうこうは説明できません。そして、冷静なレビューもできません(笑) まあ、客観的に評価すれば、評価3.5(65点)ってあたりかな?

主観は時に客観を超えるということで、ご勘弁をm(__)m


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
この作品は、声優業界の裏側を観たい人には→△。アニメに整合性を求めたり、スッキリとした感動を得たい人には→×。キャラを愛でたい人には→○。だと思います。

この作品を楽しめるかは、一点、「ダメ人間を愛せるか」という部分だと思います。私は好きになれたので、尻上がりに評価が上がっていきました。

最初は「それが声優」の劣化版か? と思っていましたが、まさかそれをしのぐ作品になろうとはw

はじめは、千歳のダメさや九頭のクズさにイライラすることもあったけど、それがクセになってくるというか、愛すべきダメ人間に思えてきました。

勿論、声優業界の裏側やら千歳の成長やら見所はたくさんあるけど、まずなによりキャラが良いです。

千歳、八重、京、百花、万葉、(七海)、九頭、十和田、悟浄、社長、みんな好きだな♪ サブキャラも含め、ここまで「好き」なキャラが多いアニメは「このすば」以来。

特に好きなのは、千歳と京。千歳はバカ前向きな序盤~中盤までと、闇落ち後のギャップにやられましたw 京は、お姉さんキャラだけど、子供っぽいところもありつつ絶妙な気配りができて、「ラブひな」の「キツネ」を思い出しました。11話で千歳にやられました。千歳は、アニメ全部における自分的好きなヒロインtop10に入るくらい「好き」になりました。

なぜ、ちー様を好きになったかというと、私事ですが、ちょうど視聴時にリアル(仕事)で色々あり、自分自身が弱っていたからです(今は転勤して、そこそこ生き生きと仕事が出来てますが)。

当時、つくづく思ってたけど、特に創作的な仕事は絶対に楽しんで作らないとダメだなあと。職場の雰囲気は、モロに作品に影響しますし。あれもやりたい、これもやりたい、やりたいことがたくさんあって、それを呑みながら熱く語り合う職場。懐かしいな~(愚痴w)。とか、思いながら観ていました。

11話での、千歳と悟浄君のやりとり、スゴくジーンときました。極々個人的なことで、境遇やら考え方が自分と被るところがあったので。このシーンで、お気に入り棚入りが決まりました。

最終話、千歳が現場に入る前に「私らしく、可愛らしく、小憎らしく」って自分を励ますシーンとか、冷静に自己分析するところ、なによりその後の「流石万葉ちゃん!意識高い、意味わかんない♪」という言いっぷり(笑) まあ、ダメ人間は最後までダメ人間でしたね。

ちー様は、「憎めないキャラ」というより、「憎んでもしょうがないキャラ」って感じで、本当に好きでした。

あと地味に、作画が良かったのも本作の強みだと思います。
{/netabare}

【余談1~声優というお仕事~】
{netabare}
まあ、どんな仕事であれ辛い部分や、お客さんに見えない苦労はあるよね。

知り合いの女の子が昔、声優になりたくて専門学校に通っていたのですが、その子は少し太ってて、講師の先生に聞いたそうです。

「先生、太ってても声優になれますか?」

先生は答えました。

「なれません。これから声優になろうという人で太っている人はいません。痩せることすら出来ないなら声優は無理です。」

と、スパッと言われたそうです。まあ、現実ですよね。声優を目指す人と、声優で食っている人の人数にものすごい開きありますもんね。

ちなみにその子はちゃんと痩せましたが、声優にはなれませんでした。それ以前の問題だったということでしょうね。

声優業界の裏側、よく分かりませんが大変なことは多いのでしょう。

「この業界はなにかおかしい」

1話目で何度も繰り返されたこの言葉。まあ、おかしくない業界の方が少ないでしょうけど。現役の声優さんはじめ、業界関係者がこのアニメをどう思ってるか、無記名でアンケートとってほしいですねw
{/netabare}

【余談2~ガーリッシュナンバーにぴったりな曲~】
{netabare}
「ダメな自分を 愛せはしない 強く生まれ変われ~♪ やると決めたら 背伸びはしない 体ひとつでぶち当たれ~♪(by CHARCOAL FILTER)」⬅古い曲ですが良い曲だし、この歌の歌詞は「ガーリッシュナンバー」にぴったりな気がします。興味あった是非聴いてみて下さいっす♪
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
第1話
会話のテンポは良いですね。私も口悪い方なので、こういう(ある意味作品自体が)ブラックジョークになってるのは、嫌いじゃないですよw

第2話
新人3人のキャラはなかなか良いね。ちょっとお姉さんの京が良い感じ。桃園の誓いはややウケた(笑)

第3話
棒演技の演技上手いな(笑) なんか説教先生で観た、芸人のオリエンタルラジオさんがデビュー直後に実力ないのにMCやった時の苦しみに似ている。と、思ったら才能ある系? まあ、仕事できない人とは呑みたくないよね。

第4話
まあ、アニメだし、装置として必要なキャラなんだけど、流石に九頭がプロデューサーにまでなれると思わないんだけど(汗) 1話目から作画崩壊に棒演技って、そこまでのアニメは流石にないと思うけどw 原作者、哀しいんだろ~な~。

第5話
なんだかんだいって、千歳が気になってしまうw 「にくめない存在」というか、「にくんでもしょうがない存在」というか(笑) 今期は万策尽きるアニメ多いし、素直に笑えない内容なんだよな(汗)

第6話
アニメのヒット=円盤の売り上げ、という構造自体がマズイのでしょうね。代案も特にないけど(笑) 「迷走」というのをよく表現してるね。九頭にいつか鉄槌をw 八重の本音、ウケた(笑) 万葉の山形弁は安定の面白さ。やはり、キャラは良いアニメだ。

第7話
八重回。家族が職場にくるなんて、想像しただけでも嫌だな(笑) 九頭のクズっぷりは凄いなw 確かに、20代なんて、精神的には全然子どもだしね。やっぱり、京が好きだな。大人(お姉さん)キャラですが適度に力抜けてて、26歳感が出てた。大人として扱ってほしい八重と、子供として扱ってほしい桃花。対比が上手い回で、キャラの深め方としてはかなりの良回。

第8話
美しい温泉宿の風景。キャラや業界重視のアニメなのに、何気に作画が安定してるのが今作の強みですね。カゾクニハイロンナカタチガアル。なんか少し、泣きそうになりました。たまには実家、帰ろうかな(笑)

第9話
最近、リアルのこともあり、つくづく思うけど、特に創作的な仕事は絶対に楽しんで作らないとダメだね。職場の雰囲気は、モロに作品に影響しますし。あれもやりたい、これもやりたい、やりたいことがたくさんあって、それを呑みながら熱く語り合う職場。懐かしいな~(愚痴w)。虐げられはじめた九頭と千歳。もはやこの二人が好きになっちゃってるから、逆襲を期待します!

第10話
ダメ人間にクズ人間ときて、ウザ人間が(笑) 怒られているうちが華、というやつだね。サプライズかぶせはなかなか切な良かった。雪の形がイビツな(球体じゃない)のもリアルで良かった。

第11話
何だろう? 千歳はツンデレとかじゃなくて、無常感というか侘しさというか、弱り萌え(笑) 千歳は嫉妬も不甲斐なさもあるんだろうけど、それをギリギリまで我慢しているというか、押さえ込んでいるけど抑えきれてない感じが、不憫萌え~♪「ちょっとバカなだけだから」w 社長、どした? 格好良いぞ(笑)

ヤバイ、千歳と悟浄君のやりとり、スゴくジーンときた。極々個人的なことで、境遇やら考え方が自分と被るところがあった。今回のエピソードで、評価を5にすることに決めた!

第12話
勿論、無理矢理感のある展開。(2時間も)走るよりは待てとか、まず連絡入れろとか、ブースで熱いこと言ってる暇があるならさっさとアフレコしろとか、意識ひとつで演技変わるほど甘くないよね、とか。

まあでも、そこをさっ引いても魅力はあった。千歳が現場に入る前に「私らしく、可愛らしく、小憎らしく」って自分を励ますシーンとか、冷静に自己分析するところ、なによりその後の「流石万葉ちゃん!意識高い、意味わかんない♪」という言いっぷり(笑) まあ、ダメ人間は最後までダメ人間でしたね。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
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