理工学で漫画原作なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの理工学で漫画原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月05日の時点で一番の理工学で漫画原作なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.3 1 理工学で漫画原作なアニメランキング1位
極黒のブリュンヒルデ(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (1731)
9689人が棚に入れました
子供の頃に事故で死なせてしまった幼なじみの女の子のことが忘れられない高校生・村上良太は、彼女との約束「宇宙人が存在することの証明」を果たすべく、天文部に在籍し毎日夜空を見上げ探し続けていた。ある日、良太の前にその幼なじみと瓜二つの転校生・黒羽寧子が現れる。しかし、彼女は自分を「魔法使い」だと語った…。「魔法使い」は研究所で手術や薬により肉体を改造され、様々な特殊能力を持つが、鎮死剤を毎日1錠飲まなければ死んでしまうという。「研究所」から逃げ出してきたという彼女を回収するため、次々と追跡者が差し向けられる。迫り来る高位の魔法使いと鎮死剤の枯渇、あらゆる死の恐怖が迫る中で彼女と良太が選んだことは・・・。

声優・キャラクター
逢坂良太、種田梨沙、洲崎綾、M・A・O、田所あずさ、東地宏樹、鈴木達央、沼倉愛美、内山夕実、能登麻美子
ネタバレ

NEOたちばな さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

笑顔の彼が流した涙は地面に深く突き刺さる@原作読破完了!物語評価上方修正

原作読破
ハーレム×ダークファンタジー×SF、学園要素は最初と途中にちょこっとだけ
グロ描写もあるが、これは設定の軸であり作品に重みを持たせるため必要な「グロ」だと理解
男性視聴者にはありがたいサービスショットも盛りだくさん、ありがてぇーです(ゲス顔)
{netabare}「たまたま」天文台の近くに温泉があるんだから、そら温泉にみんな入りたいよね!
がっつりカズミのおまんまん見てたのは、さすがにやりすぎw{/netabare}
1~9話までの物語構成は完璧、いや完璧すぎる
こんなに続きを待ち望むことが出来る物語性を有していながら、あの12話13話はもったいない本当に
特に最終回は超展開すぎて腑に落ちない点が多々ある。だが、その中においても{netabare}寧子が記憶を無くした状態で村上に「あなたは誰ですか?」「なんで泣いてるんですか?」って聞いたときに村上が流した涙、あれは深い。そして重い。
・無事だったことを喜ぶ安堵感
・覚醒状態を経て取り戻した記憶が無くなってしまった絶望感
・「幼馴染み」の寧子に告白されて両思いになれたのにまた失ってしまったという喪失感
無事だと思った最愛の幼馴染が赤の他人に・・・{/netabare}
この涙をみた瞬間、自分の感情はぐちゃぐちゃになった

-各話感想-
1話-きみを待ちながら-牡羊座
{netabare}幼馴染みにそっくり美少女、クロネコ
クロネコの目的はこの世を破滅から救うこと
未来予知しちゃう系ですね、なるほど
「あなた死ぬわ」デデーン
「わたし魔法使いなの」チラッ
「お前それ魔法じゃねーよ」ビシッ
掴みは完璧、続きみたくなる
{/netabare}
2話-魔法使い-牡牛座
{netabare}開幕の浮輪で双眼鏡
なんかいっぱい女の子が捕まってるよー!
寧子なんか歌ってる、これ当時はかなり話題になったらしいですね
魔法使いを作る研究、意味深
全身不随の佳奈ちゃん口悪すぎ
リセットボタンっぽいの押すのドロドロになっちゃう、イジェクトっていうのかね
魔法使いの研究所の呼称は「魔女」
佳奈ちゃんも泣けるんやね、感情豊かやね
ボコボコにされたような傷で血が出て学校に来ないend
おいおい、気になりすぎるだろ
{/netabare}
3話-鎮死剤-双子座
{netabare}鎮死剤を飲まないと死ぬ、鎮死剤の確保が物語の鍵っぽい?
主人公の特殊能力がカメラアイと判明
カズミは関西弁でがめつい
ボタンの名前はハーネストと判明
おっぱいの分だけホクロが動くという単純な理由を天才村上が見逃しているとは
寧子は魔力を使うと記憶の一部を失っちゃう
寧子がバラバラで死んでるのにまだ大丈夫だ!って、村上なにか秘策があるのか!?
{/netabare}
4話-失われた記憶-蟹座
{netabare}サオリのもうひとつは時間の操作が出来る能力
時間を戻したから脇の下のほくろは記憶として残らず...orz
なんか目がいっぱいの気持ち悪いやついたよ、ハーネストはher nest(彼女の巣)と推理
佳奈ちゃん動けるらしい、その代わりに…
お風呂混浴からのバッチリおっぱいとおまんまん凝視wからのもみもみ
ほくろ確認しとけよ笑!
性器代まけるってなんやw
いちじく所長ひどいおー、魔女溶けちゃってますけど…
爆乳おっぱいちゃんがAA+?
けど、OPでもEDにも出てきてるし仲間っぽいけど
ハーレム要素がポツポツと
{/netabare}
5話-天体観測-獅子座
{netabare}開幕はおっぱいツンツンからの乳首の色について
カズミしょびっちの件について
夏の大三角はネタにされすぎやな
小鳥白々しいワロタ
佳奈ちゃんもカズミも天体観測ハマりすぎワロタ、何事も一度は経験しないとねっ!
小鳥に殺される予知なんやろ、AA+に追われているということは小鳥は敵じゃない?
{/netabare}
6話-微笑の理由-乙女座
{netabare}開幕は寧子激情す
タイトルから小鳥の微笑の理由がが分かるっぽい、そして小鳥は超絶いい子だった…
転移魔法はやり方でめっちゃ強力に
悲しいときほど笑う…、誕生日おめでとうが悲しいね
水浴びいいねー、小鳥ノーブラいいねーたまらんねぇー
研究者小五郎の狂気ラスト
{/netabare}
7話-希望のかけら-天秤座
{netabare}魔女は人体改造された超能力者的な?
薬の合成・宇宙人の受精卵の解析を小五郎さんに依頼
「なんなのこれっ」寧子さんそれは恋ですよー
水着あざます、てか村上ホクロみろよっー!
1107は寧子?我々の大願とは、おっさんら誰やー
寧子は最終兵器らしい
カズミはドイツ語設定を無事に回収
今すぐ魔女を殺せとな
{/netabare}
8話-残された手がかり-蠍座
{netabare}なんやなんや、電源オンの場所に何か来てたよ
カズミの直接エッチしよう宣言、逆に清々しい
心配じゃなくて信用はいい言葉だね
本当に宇宙人の卵かもしれないとは…山口敏太郎先生の出番です
よく分からんけど記憶を吸いとる能力の魔女が登場?
{/netabare}
9話-模造の記憶-蛇座?
{netabare}奈波ちゃん糖分が必要…かわええ
記憶を作れるし覗けるとはすごい能力だの
研究所こわいよーが判明したっぽい
いやいや、村上くん赤ちゃんなっちゃったよw
カメラアイは記憶とは違うみたい
おっぱいで1000円って、売春するにもこれはヤバすぎる
脇の下でも1000円ってw
奈波ちゃん日誌みられたけど、どうなるの!?
{/netabare}
10話-生きている証-射手座
{netabare}えっ、ここにきてOP変更ですかい?
てことは、展開変わるんやなたぶん
忘れられることは怖いね、奈波ちゃん…ほんと不条理、ほんと理不尽
みんなが悲しくなるのを防ぐために記憶を消すなんて、なかなか出来ないこと。奈波は優しいね。
奈波が逃げ出す可能性があるのに付き添いの男はサングラスしか対策してないのはガバガバすぎるよね
勉強してこその高校生活、そしての寧子の歌が虚しすぎるw
またホクロを確認しない主人公に無能説
日常が幸せっていいことだね
なんかヴァルキュリアのラスボス感すげー
男子のモブキャラは梅原裕一郎がやってるんだね
{/netabare}
11話-突然の再会-山羊座
{netabare}ヴァルキュリアつえぇー、山壊したよw
なんか温泉回ふえたなー、ありがたく享受させていただきます
村上の男気に痺れる憧れるぅー、そんな惚れさせてどうするつもりや
そしていきなりキスするぅー
誰か1人しか生き残れないって…ここはドロドロしてないね、生に対する執着がないのはリアルさが無いね
諦められるってすごいよね、自分なら生にしがみつくな(汗)
とうとうホクロを確認!
けど、ヴァルキュリアきたよどうなるの(^^;)(;^^)アタフタ
{/netabare}
12話-魔女狩り-水瓶座
{netabare}1107番って小鳥のこと!?
村上死ぬ…のか?
いかにも魔法使いっぽいやつら来る→撃たれる→逃げられる=無能
はつなの死がスルー気味
ハーネストのなかのドラシルが成長する→孵卵して魔女の身体を食って化け物になる
なんか数千分の1の確率ですんごいやつが出てくる、それがグラーネ?
グラーネは完全なる生命体を作るために必要らしい、えっーと超展開なのだが
小鳥はレナに身体を貸してる?レナの意識が覚醒しない?
{/netabare}
13話-守りたいもの-魚座
{netabare}いきなり村上殴打でウワァー
組織の名前が高千穂とは、日本神話ね
ヴァルキュリアの妹が寧子とのこと
レナの意識戻ってた、いちじくの妹やったんか
それにしてもなんや変なやつ生えてたな、あれがグラーネっちゅうやつか
カズミ処女のまま逝く、報われないねー
寧子覚醒して記憶が戻る
いちじく謎の身代わりで蜂の巣、ヒトの心は分からないなー
告白のキスからのお別れ
アンチマターとマイクロブラックホール?ちょっと何言ってるかワカラナイデス
とにかく、いちじくと木が何かに吸い込まれたのは分かった
【悲報】寧子、記憶を失う
寧子の「私のこと忘れないでいてくれてありがとう」が染みる
薬は出来たっぽいけどね、予知の使えなくなったカナと記憶を無くした寧子が残った
けど、薬が出来てもいずれはドラシルが孵卵しちゃうんだよね
謎の組織「高千穂」の目論みはどうなるのか
様々な伏線が未回収のまま終わってしまった・・・
{/netabare}
-ザクッと総評-
{netabare}1-9話は本当に完璧
12話13話が急すぎる、物語に追い付けなかった
原作レイプ言われてる意味が分かった
急にドラシルとかグラーネ言われても分からんよ
ヴァルキュリアもイチジクもみんなぶっ飛びすぎやろw
んで、エンドロールでその後を推察しろというのは無茶です
予知できない佳奈ちゃんと記憶なくした寧子が残ったけど、薬できても結局はドラシルが孵卵したら終わりよね・・・
キャラはみんな可愛かった、小鳥は本当にええ子やなー( ;∀;)シミジミ
皆さん言われているように、本当にもったいない作品だと思った
自分は完璧だった1-9話の物語性を評価して物語に☆4.0をつけたい{/netabare}

-OP&ED考察-
OP曲その1「BRYNHILDR IN THE DARKNESS -Ver. EJECTED-」1-9話
OPは音楽だけって特徴的
歌詞がないだけでこんなに映像に集中してしっかり見れるんだね
というか映像を見せたいから歌詞がないのかな
血まみれの虚無の表情は怖いね、なんで血まみれなんだろう?って最初は思ったけど見ていったらすぐ理由がわかった
全部見終わってからOP映像を見返すとけっこうおもしろいね
OP曲その2「Virtue and Vice」10-13話
歌:Fear, and Loathing in Las Vegas
この曲単体で聴くと「ふぇッ( ゚Д゚)」ってなるw
世界観と合ってていいんじゃないでしょうか
2クールのOPとして観たかった・・・

ED曲「いちばん星」
歌: 黒羽寧子(種田梨沙)橘佳奈(洲崎綾)カズミ・シュリーレンツァウアー(M・A・O)鷹鳥小鳥(田所あずさ)
いやー、歌詞が深い
星がテーマというのがこれまた・・・ねっ?
-気になった歌詞-
{netabare}私は今恋に落ちた
一番星お願いした
どうか君と
いつも一緒にいれるように
私は今はじめて知る
恋は切ない
苦しくなる
でも愛はとっても
ホラ
あたたかいものなんだ{/netabare}
切ないね、やるせないね、ほんと虚しいね

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31
ネタバレ

雪だるま* さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

守るために、戦え。

◎放送時期:2014年4月~6月(全13話+TV未放送1話)
◎ジャンル:SF、ファンタジー

●原作:岡本倫(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
●監督:今泉賢一 ●シリーズ構成:北島行徳
●キャラクターデザイン:烏宏明 ●制作:アームス

■あらすじ■
村上良太は「一度見聞きしたものは忘れない」という能力を持った高校生。
そんな彼のもとに、幼いころ事故で亡くした初恋の幼馴染・クロネコと
そっくりの少女・黒羽寧子が現れる。
しかし、彼女は「研究所」の人体実験により生み出された「魔法使い」であった。

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☆★感想★☆

※原作未読。

原作は「エルフェンリート」の作者で知られる岡本倫先生です。
エルフェンを観ていた時も思いましたが、この作者のセンスは凄まじいですね^^
なんというか、すごくエキセントリック。(もちろんいい意味でw)


ストーリーは基本的にダークで、そしてシリアスです。
でも、それでいて純愛も描いていて、切なくも温かい物語でした。

魔女たちの設定がかなり重いのもあり、危機迫る場面も多く、
残酷描写・グロ描写も結構あります。

でも、シリアスだと思っていたら いきなりギャグになったり、
悲しい場面なのにさらっとシュールなギャグが入ってきたりするので、
温度差に驚いてしまったり ついつい笑ってしまったりします/(^o^)\

{netabare}残り少ない鎮死剤を譲りあうシーンで『どうぞどうぞ』とダチョウコント
したり、ヴァルキュリアに斬られて死にかけている村上の隣に奈波ちゃん
が現れて『どうも。』とか言っちゃったりw{/netabare}

普段はシリアスの中にギャグ挟まれると萎えてしまうのですが、
この作品は不自然さや寒さがなかったので、すんなり受け入れられました^^

悲しい場面のはずなのになぜか笑ってしまう。
観ててこんなに混乱してしまった作品は初めてです。(もちろんいい意味でw)

それでも、絶望的な局面の中で 村上たちが一致団結して敵に立ち向かおうと
する流れは、とても熱い展開で見入りました^^

そして、お話の見せ方も上手いなぁと思いました。

{netabare}一度はホクロを確認して寧子ちゃんの正体を知った村上。しかし、
サオリに殺された寧子ちゃんを救うためにサオリの力を使って時間を戻し、
その結果 ホクロを見たことを忘れ、寧子ちゃんがクロネコだということも
忘れてしまう。

そして、真実を知るのは視聴者だけになる。…というところとかねw{/netabare}


エロもありますが、嫌らしさ度が低かったのでエロが苦手な私でも観れました^^
しかし、やたらと「おっぱい」発言やお風呂シーンが多いw
カズミちゃんの{netabare}「性器代」{/netabare}発言は衝撃でしたw


主人公の村上は非常に頭が良く 言うことも的確なので、ピンチの局面でも
『なんとかしてくれるだろう』という安心感を持てるキャラでした。

そして、魔女たちことを思って 命を懸けることを惜しまず 懸命に行動する
姿勢は自然と好感が持てました^^
それから、自分の欲望に正直なところもw

{netabare}『つべこべ言わずに脇の下を見せろ!』『黒羽のおっぱいが見たい』
などというド直球発言だったり、
裸で水遊びする女子達を背後で戸惑うことなくガン見していたり…

こういうスケベなところを敢えて隠さないのが逆に良かったですw{/netabare}

ハーレム主人公は 基本的に苦手なのですが、村上はわりと好きですねw


メインキャラの魔女たちもみんな いい子揃いで魅力的でした^^

死と隣り合わせの中で必死に、それでいて明るく生きようとする
ひたむきな姿勢と純粋で清らかな心を持った魔女たちには毎回心打たれ、
感動もさせられました。

限られた命だからこそ、その命をもっと大切にしようと思える。
好きな人、大切な人のために何かをしたいという思いも強くなる。
「生きていること」は当たり前なことじゃない。
でもそれと同時に、とても素敵なことなんだと 改めて思い知らされました^^


メインヒロインの寧子ちゃんの「ポンコツ可愛さ」ったらない!

{netabare}○1話の九九出来ない『ににんが→ももんが はちに→さされる はっぱ→青臭い』
○2話の漢字読めない『今→ヘラ 左右→ナエナロ』
○7話の勘違い『カラオケ→マラムケ』そして歌う曲は「荒城の月」ww

でも、このポンコツさは寧子ちゃんの魔法の代償で記憶を失うから
なんですよね…そう考えたらすごく切ない><


あとは、なにより謎の歌ですねw何回か聞くうちにすっかり中毒になりましたw

○ネコさんのテーマ
♪困った人を助けるぞぉ~(コマッタ!)
死んじゃう人を助けるぞぉ~(ギャー!)
颯爽、登場、ネコさんだ~ みんなの人気者~♪

○気にしな~いのテーマ
♪誰と誰が間接キスしようが気にしなぁ~い
間接キスなんてキスのうちには入らなぁ~い
全然気にしな~い 全然全く何も気にしなぁ~い♪

歌詞とメロディのセンスがツボです( ゚Д゚)
CVをされている種田梨沙さんの歌い方も可愛いですね^^

嫉妬した時に無意識でモノを壊してしまうところも可愛いw{/netabare}

でもただ可愛いだけでなく、正義感の強さだったり、仲間思いなところも
寧子ちゃんの魅力だなと思います。


しかし…皆さん ほぼ同意見かと思われますが、
序盤~中盤までの流れが非常に良かっただけに終盤の詰め込みが本当に
悔やまれますね><

OPが急に変わった10話あたりから徐々に作画も不安定になっていき、
ストーリーもまさに怒涛の展開。いきなり話が飛躍しすぎですw
(聞いたところによると10話~最終話は原作4、5巻分すっとばしたらしいですw)

最後も投げっぱなしっぽく終わってしまったのは残念でした^^;
少なからずとも2クールでやっていれば間違いなく良作の域だったかと思われます。

でも、それでも全体を通して楽しめたので私は満足してます^^
これだけ詰め込んでも面白さが伝わるということは、それだけ原作の
ストーリーがしっかり出来上がっているということでしょうしね。

アニメとしての出来はさておき、センスの面では間違いなくズバ抜けている
作品だと思います。

『原作を読みたい!』
と、観終わった後に素直に思えました^^
なので、これから原作を手に取ってみようと思います。

可能であれば、数年後に2クールでリメイクしてほしいです(`・ω・´)


●OP①:「BRYNHILDR IN THE DARKNESS -Ver. EJECTED-」
●OP②:「Virtue and Vice」/Fear, and loathing in Las Vegas
●ED:「いちばん星」/黒羽寧子(種田梨沙)、橘佳奈(洲崎綾)、
カズミ・シュリーレンツァウアー(M・A・O)、鷹鳥小鳥(田所あずさ)

OP①のインスト曲がかなり好きでした^^
ホラーやミステリー映画とかで流れそうな怪しげなサウンドが作品の雰囲気
ととてもマッチしていました。

今後も、こういうインスト曲を扱ったアニメ作品が増えるといいなぁ。


■好きなキャラ■
颯爽!登場!…寧子ちゃんです^^
理由は前述したとおりですw

でも、カズミちゃんもいいなぁ。
普段は強気だけど、中身は繊細で乙女なところとか*

投稿 : 2024/05/04
♥ : 35
ネタバレ

westkage。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

序盤から中盤のストーリー展開の良さは秀逸の出来、しかし後半が残念な流れに・・・近年まれに見る惜しい作品

*このレビューには酷評を強く含みます。苦手な方は閲覧を控えて下さい。

本作は岡本倫の漫画を原作とした作品です。2014年4月-6月に全13話で放映されました。岡本倫といえばエルフィンリートがデビュー作で代表作の方ですが、私はアニメ版のエルフィンリートを見て「かなり苦手な作品だな」と思っていたのでつい最近まで視聴を控えていた作品です。

制作会社はエルフィンリートと同じ「アームス」が制作しています。
しかし制作に関わる主要メンバーは全く違うようですね。
キャラクターデザインも別の方が担当していますが、制作会社が同じなので作画の質はまんまエルフィンリートって感じですね。相変わらず少し安っぽいです。

あらすじ・・・主人公の高校生「村上良太」は幼いころに事故で幼馴染の少女「クロネコ」を死なせてしまっていた。ある日学校に「黒羽寧子(クロハネコ)」という女子高生が転校してくる。死んだはずの幼なじみである「クロネコ」に外見も名前もそっくりな彼女だが、主人公の事は知らないと拒絶されてしまう。部活の帰り道に良太は土石流に押しつぶされるところを寧子に助けてもらう事になるが、彼女は超能力のような‘物を壊す事の出来る不思議な能力’を持っている事を知ってしまう。そして彼女達を追いかけて抹殺しようとする組織との争いに巻き込まれていくことになる。…といった感じです。

総評として「序盤から中盤のストーリー展開の良さはまれにみる秀逸な出来、しかし後半は展開が早く視聴者おいてけぼり必死」といった感じでしょうか。正直エルフィンリートからは想像もつかないほど序盤から中盤にかけての展開が良かったです。ギャグ方面のネタも面白くシリアスな話に自然に溶け込んでいました。キャラクターへの感情移入もバッチリで「良く作りこまれているな」という印象でした。そして気づけば1話~9話を一気に視聴してしまい、9話を見終えた時点では「これは総合得点4点以上は堅いな!」と思っていました。

しかし問題はここからです。急にストーリーの運びが早くなり、無理な展開が続きます。キャラクターの心情を表現する描写が不足しがちになるので、急にキャラクターの行動や言動が安っぽく見えてしまうんですね。これは非常に惜しい!!と言わざるを得ません。近年まれに見る惜しい展開です。序盤の勢いを後半ここまで保てなかった作品を私は知りません。ここまでの制作陣の苦労が水の泡という表現がピッタリかもしれませんね。

後でどうしても気になったので調べてみました。どうやら9話までは丁寧に原作どおりに作られているみたいなのですが、諸事情があったのか10話からは原作から見てかなりハイペースで物語が展開しているようです。いわゆる原作レイプですね。視聴者からも批判や不満が殺到しているようで納得しました。

原作が続いている作品なので未完に終わるのであれば、別に綺麗な終わりかたを目指さずとも、もっと作りこみにこだわって変な所で終わってくれた方が気持ち良かったと思います。これは「監督の采配ミス」と言わざるを得ません。

最近はラノベや漫画を原作とする作品が非常に多いですが、やはり同じような采配ミスをしている作品が非常に多いと思います。原作がある作品は、ストーリーの作りこみに時間を割かなくて良い分、制作の負担も減るんでしょうが、制作陣の都合で物語を変えてしまう様な出来では視聴者も納得できません。もとより「人気のある作品」なればこそアニメ化の話も出るのでしょうから、制作陣は「既に人気のあるストーリー」を「自分たちの手でどうにか作りなおそう」などと思いあがる思想を控えて頂きたいものです。どうしても自分の手で何かを作りたいのであれば、自らが原作者となって世に打ち出すのが筋ではないでしょうか?と強く思います。

オープニングテーマですが前半と後半で曲が変わります。
まず前半の曲ですが非常に好みです。まさかの音楽のみで歌がありません。しかし作品の雰囲気をよく表現している音楽で好感が持てました。
そして後半の曲なんですが…これ「ハードコア」ですね。自分はこの曲がどうとか以前にパンク系の曲は苦手なので全く興味がないです。聞かないので曲としての評価は解りません。ついでに言うと今作にハードコアを合わせた制作側のセンスが理解不能です。

酷評が多くなりましたが、中盤までの評価はかなり良い作品でした。原作通りで進行している部分の評価が良いという事は、原作の漫画はきっと面白いのだと思います。あまりに良かったので今度原作を購入しようか検討してしまうほどの作品でした。

*以下ネタバレレビューにて注意です。
{netabare}
このネタバレレビューでは今作の魅力の一つである「ギャグシーン」においてコメントしたいと思います。ここまで酷評多めでしたからね、良さも伝えないと。ここで掲載したセリフは全て私が吹き出すほど面白かったセリフです。ホント良いセンスしてますw

1話
・つべこべいわずにとっとと脇を見せろ!
良太のセリフですね。
かつてここまでセクハラじみたセリフを言わされたシリアス系の主人公が居たでしょうか?普通に「脇の下にほくろは無いか?あれば俺の幼なじみと一緒なんだ!」で良いじゃないですかw

・ににんが!?・・・ももんが!!
良太の問いかけに寧子が答えるシーンですね。
九九をここまで面白く答えたのは「魁!男塾の田沢」くらいでしょうw

2話
・こまったひとをたすけるぞー、こまったぁ!
寧子の歌ですね。
こんな音痴キャラ中々居ないですね。そして歌を聞かれて赤くなる辺りが凄く可愛い寧子ちゃんでした。

4話
・おまえのおっぱいにそれだけの価値はn(ry
良太のセリフですね。
その後ブッ飛ばされる良太くんですが、これは仕方ないですねw

5話
・ど、どーしてハーネストのことをしってるんですかぁ!?
小鳥のセリフですね。
まあセリフ自体がどうというよりは、ここの展開が面白かったです。瞬間移動→即活動限界→つかえねぇ…の流れなんか特にw

6話
・捕まえたい相手と入れ替われば、簡単にハーネストを押すことができるんだ(これシリアスなセリフだけどw)
良太のセリフですね。
したり顔で言ってますけど、それ普通だろwというか真っ先にその使い方が頭をよぎるわw

9話
・ねぇ、おへそだといくら?・・・さっき見たから0円。
奈波のセリフですね。
もっと大事なものを見られてから何故おへそにシフトダウンしてるのか解らないですけど、このセリフに吹き出しましたw

10話
・全然全く何もきいてなぁーい♪♪
良太のセリフですね。
寧子に落ち着いてもらおうと曲調を真似て伝えようとする「気持ち」は解りますが、ソレ逆効果だろw

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 39

63.0 2 理工学で漫画原作なアニメランキング2位
COPPELION コッペリオン(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (771)
3787人が棚に入れました
西暦2036年、「コッペリオン」と呼ばれる遺伝子操作により生まれた3人の女子高生が無人の東京を歩いていた。彼女達は、お台場原子力発電所で起きたメルトダウンにより、死の街と化した東京から生存者を救援する自衛隊の特殊部隊だった。捜索をする彼女達に、突如銃声が鳴る。そして・・・残留放射能あふれる無人の廃墟であり、緑あふれる野生の王国でもある、異界と化した東京都内が主な舞台となっている。
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

禁未来のサービス精神。なんで争ってたんや〜(全13話)

総評
積極説教応援隊長イバラ先輩のテンションが突っ走って吹っ切れていそうで気弱なときもあり、その抑揚にどこまでのって行けるか試される。opとedの歌にはその感情の激しさがよく表現されていて、特徴のある歌だった。

面白くなりそうな舞台づくりや
皆で工夫をして乗り切ろうと動き出す辺りはドラマチックな部分もあったけれど
人物達の心の動きがだいたい急なテンションで表現されるので突飛な印象を受ける。
そのため、感動に繋げたいんだろうなって所がステレオタイプなドタバタ劇となっていた。感動させるには、もっとズルく綿密にしないといけないんじゃないかな。ある意味、いい人過ぎる話の進め方だった。
あまり深く考えずに自分でいろいろ不毛なツッコミを見つけていれるのは楽しかった。
ラストは、そんなことで仲良くなれるなら争わないでほしいってオチだった。


原発の被害にあわれた方には、どういう要素を足しても引いてもキツイと思う。じゃあ原子力のお話はタブーなのか?というと、はだしのゲンや風が吹くときの例があるよね。
やっぱり、テーマと舞台に対していい人過ぎる軽い進め方だったんじゃないかな。




各話レビュー

********************
初回
カラーだけどセピアに見える色合い。
BGMが無くて、尚更ジリジリ感が出る。
今の時代、だから生きて来るテーマかな。
関西弁…関西人でなくてもたぶん違和感あるのはわかるけど、気にしないようにしよう。髪型とメガネでしかキャラが見分けられないのも、気にしないようにしよう。
次回気になる。

2話
「万能薬エーテルです!」
1話でも言ってた。なんでもオ○ナイン軟膏つけるおばちゃんみたいな。コレ効くから。ええで。うっときー!{netabare}エーテルやでー、エーテル!ちょっこしチクッとするだけやから、な?うごいたらあかんて、がまんしぃ、うごいたらブスッといくでー?いくでー?、とかなんとか

動物が悪者でなくてよかった…凶悪化した犬の惨事かと思うような、一回めの引きだった。でも違った。
二転三転する状況で、今わかっていることと、信じたいことは、どれ?ってスリリングな捜査だった。

「あたしの18年間を否定しないで…」
そうか…18か。学校の制服着られる期間、ギリギリなんだ。放射能よりも、なんでこんな瓦礫だらけの場所に乗り込むのに膝当てもない無防備な姿なんだと思ったら、そういうことか!!君の気持ち、理解した‼
え、違う?

いや、泣き落としにグッときたよ。そんなに素直に心情を吐露しちゃうんだ…とても「人形」とかには見えない。
与えられた任務を頑張れば、たくさんの人を助けられる、そのために造られて生まれて来たのだから。そう信じてきたのだから。
この先も、現場と想定の差にどう動くか試されるのかな?

人形、コッペリアの説明のときの人形の絵が味わいなさ過ぎて驚いた。目がどこみてるのー。腹話術の人が持つ類い?ネジ外れたコロ助みたいやでー。もっとこう…せめてコピーロボットくらいの奥ゆかしさにしといてやー!{/netabare}

***********

3話
毎度出るエーテル。ちょっとツボ。
あんたこれメーカーモンやから。つこうときー!
{netabare}防護服にぷすっとしたあとの穴はどうなってるのか、科学の力で、シールでもペタッと貼っとくのかな。

廃墟に残って暮らす人達にせっせと配給し続けていた配達屋さんを保護。

老人ホームに置き去りされたおばあちゃん。嫌な話じゃー
東京を廃墟にいたらしめた施設の開発者曰く「私があんなものを開発したせいで、(おばあちゃんまで)不幸になった…」
非常時に老人をわざと置き去りにするような家族とは、日常時でも幸せだったのだろうか。
不幸にしたのはまた別の話では…

いばら「みんなが必要としたから、開発されたんでしょう!!」
みんな…経済とか商売とか利害とか…みんな?
「わたしは科学が大好きです!!科学が私のお母さんだから!!」
わあっ
そんなすごいザックリと作文的な事を言っちゃうのか。言い切っちゃうのか。
科学が私のお母さん。頭の中でエコーかかるわー。
廃墟の窓辺で見知らぬ故郷の匂いを探したり、数少なそうな生存者に尽くすことに生きがいを見出そうとしたり…。たどたどしい関西弁とハキハキした言い切りが、明るいような健気なような気もするけど、支えになってる希望がなかなか危ういような。

とりあえず落ち込んだ奴は励ます応援団長、いばら先輩。(ついでに自分の心情も発散してヤル気出す)
「泣いたらスッキリした」的な脳内物質がバシバシ出てそう。
エンディングの歌がミュージカルみたいに早口で謳いあげているのは何だろう。いばら先輩のテンションと重なる。{/netabare}

***********

4話
あかん!エーテル品切れやー!?の巻
もう本当、今んとこエーテル頼みな…。
今回もイバラ先輩のテンションが高い。
{netabare}メモ、メモ!ってくらいののイバラ語録、ダダダダっとすごい勢いで。
色々自己肯定してかなきゃやってられない!
あたしは世界をあきらめない!
OPとEDもそんなノリが反映されてるね。

でっかい武器抱えて「(扱いは)体育で習いましたー!」どんな体育^_^;

高濃度廃棄物投棄地を発見。{netabare} どうせ汚れてるから世界からもってくるの?ヤメテー!!××ものだけを世界から。イエローケーキです。ステルス機で来るって相当儲かってる。
漏れたけど雨水で濃度薄まったから大丈夫って海に流してる現実の汚染水処理のニュースがどうにも思い起こされてハラハラ…。…。{/netabare}

2話の脱獄犯や今回の博士、もう疲れてしまっている大人達に檄を飛ばし続けるイバラ先輩。ひとりで背負い込み過ぎないでって仲間の声。
腹ペコキャラの子の、花澤香菜さんのノンビリ声。(時々わたモテのゆうちゃん風)いばらっちのテンションをなだめるのに丁度良い。

それにしても、人間じゃないという前提で教頭たちが彼女らを「彼女たちこそ、人間らしい。」と認識しなおしたり、本人達も引け目を感じたりしているようなんだけど、防護服いらない以外は、まだあんまり非人間的な点は感じないんだけどなぁ。
次回予告、妊婦や不思議なロボが見えた。SF風味が強くなるのかな?{/netabare}

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5話
ついに 今回はエーテル打たなかったん…



気をとりなおせ!
しかし今回は3人娘の表情や動きに差があって、見分けやすかった。
うん、イバラ先輩以外も名前おぼえられた。(え、ようやく?)(ハイ…)
それにしても「荊」「葵」は植物で共通の名づけ価値観を感じるんだが、
「タエ子」って。
どこの昭和な科学のお母さんが名づけたんや!!とイバラ先輩に叫んで欲しい。

{netabare}カメラワークに目を惹きつけるところが色々あったな。
妊婦連れを、攻撃してきた旧自衛隊第一師団から保護。
第一師団の人は、「成長したな」的なことを言ってた…?
コッペリオンに対してなのか、自衛隊全体についてなのか。
第一師団、名前こそ自衛隊を名乗ってるが今は正式連隊ではなく、過去の散々さを知っているドロップアウト愚連隊ってことだよね?
教頭のそばについてる、カジさんみたいな皮肉中年キャラがいい味出してる。声優さんの口調いい。

ちっこい首相。ウルトラマンみたいな防護マスクつけて。
あんなオールドタイプの白髪首相…現代だったら指示されなそうね。この物語の国、人口内の年齢分布が特殊そうだからそんなんなっちゃう?しかしもっとましなお年寄りがいるだろう。

不思議な取り残されたユートピア施設に避難。
「水力だけで安定するもんか…」なにお?!ダムなめんなよ!
まだ何か厄介なもん使ってるんですかー {/netabare}

次回は妊婦イブキさんの手料理とアオイちゃんの食べっぷりがみられるのか?「掃除係」の登場。

*************

6話
アオイちゃんのコミカルさと、ハルトの優雅さがやっぱりコミカルで面白かった。

第一師団に連れ去られたアオイちゃんを奪還すべく、泳がせて誘導作戦に出るが…。
掃除係・ハルトがおいしいとこ持ってったね。
{netabare}
( ̄+ー ̄)「横になって寝ていても構わんよ。寝ている間に身体をくまなく調べさせてもらったんだが…」とか

☆*:.。. ( ´θ`)ノ.。.:*☆「こんなに星が多く美しいのは文明が滅んだから…」とか酔狂なこと言いながら、

射程距離長そうなスコープ付きの銃で狙ってたのに、いきなり飛び出して突っ込んでって、クルッとターンして撃つ、とか…おーまーえ何だ。楽しみになってしまうじゃないか。ピッタリな言葉を思い出した。「キザな奴」。
気障と書いてキザ、イバラ先輩の気に触っちゃうのかな〜ワクワク。

今回はイバラ先輩のウェットな共感浸透テンションが通用せず、ボコられまくり。第一師団、脱ぐとすけきよ。年期入った気のおかしな輩。そんな日もある、不憫なイバラ。

装甲車の中でクロベエ親方が
「救助救助っていうが、今の俺にはわずらわしいしがらみもねェ。ムカシのクソ社会にゃ戻りたくはねェや」てなことをくだまいていたら
源内が「あの子らは、生まれつき重い宿命を背負ってやってきた。その呪縛は、与えられた任務を終えるまで、解けんじゃろう」
時代の負の責務を意識した大人なセリフ。

それにしてもいぶきさんの赤ちゃんは誰の子なんだろう?{/netabare}

***************
7話
今回のハルトは、お留守番役になったので、あんまり面白いことをしてくれませんでした まる
{netabare}
イバラ先輩を人工呼吸するサービスカット?や、第一師団のすけきよへの拷問はしていたか。
サービス…サービスってなんだろうね、この世界にて。
スッカリエーテル打たなくなってしまって。エーテルサービス。
あれやこれやあり得ないシチュエーションでエーテルを打ちまくる話かと思ってたのに!!ある時はウィリアムテル式に。ある時は天井裏から吹き矢で。
イバラ先輩がブルマー?になってるのはサービスの一貫に分類していいのか?
今回、イバラ先輩の顔がかわいかったよ。重箱ツツツ_φ(・_・

第一師団の破滅思考からくる放射性物質の拡散活動を行うにはコッペリオンの体質が必要。それで狙われてた…
それでおにぎりもらって生かされてたんだね。ひきこもり協会入りした葵ちゃん…
ドアから離したところにごはん置いたら出てこないかな…


産気づいた、いぶきさん。
政府からの助けヘリが来ず、旧都市の病院へ行くことに。
おおざっぱでいいから地図を見たい…
どこらへんまで人が住めて機能しているのかイメージがわかない。
{/netabare}
次回へ、なんかまた気のおけない登場人物が出てきましたよ。
シスターズ。

*****************

8話
オズ姉妹は、怪力ギャルとビリビリ高校生。
眉の薄い締まりのない顔が怖いよー
{netabare} コッペリオンは遺伝子操作されたクローン。
犯罪者の遺伝子ご利用は計画的に。
電気うなぎの遺伝子も使っちゃったの。そりゃあ恨みたくもなるかも。マフラーしてカイロ持ってるビリビリは、寒がりなのか。

この不良2人と絡むと、イバラ先輩の優等生ぶりがわかる。
自分の与えられた命と任務に納得と慰めを見出しているイバラに対し、
「あんたは自分が不安だから、言い聞かせようとしてるだけだっ!」吐き捨てるような否定をむき出しにするオズ姉。
「コッペリオンは寿命が短く、いずれ突然死するらしい。使い捨てられるなんて許せない!」と憤るオズ姉に対し
イバラ「動物には、みんな寿命があるでしょう」 {/netabare}

その歳まで生きられない命もある。比べられないけれど。
憤るほどに、欲しているのは?
単に貧乏くじひかされた気分で、全てぶち壊したいだけかな。
「ベッドの中で死ねるわけじゃない」
オズ姉が想像する最期。本当は、どんな人生を欲してるの?
{netabare}
言葉の通じなさそうなオズ妹とイバラ先輩のすったもんだが見せ場ですね。
電柱投げ合ってた…イバラ先輩も、やりますな。戦車乗っ取るの手早いですな。ふとももで乗っ取った。ブルマーこんなとこで役に立った。

また丸腰で優雅に散歩するハルト。そういうの、ほんと似合うね。捕まったらどうするつもりなのか、しかしカナリヤに助けられた。ハルトが一体どうやってオズ姉妹をまとめてたのか(?)気になります。 {/netabare}

***************

9話
取り囲むように危ない濃縮ゾーンの風が迫る。動物たちもバタバタと逃げ出して…
って野生化した動物、いろいろいるのね。

{netabare} あやめ婆さんの保護施設に子供が多少いる。
どれくらい離れたところなんだろう?「ナゴヤのあやめだよ!」→名古屋のこと?名古屋はまだ人の住めるところなのか。
昔取った杵柄でお産の手助けを無線でしてもらうことに。

コロニーはいつまでも持たない。
オズ姉妹を引きつける陽動班と、電車を復旧させて動かす工作班に別れてヘリの着く場所まで脱出の計画。
工作班コジローさん、いやに電圧に詳しく、過去の仕事を聞かれて口ごもる。ダム電力に愚痴ってたし、原子力のお仕事ですか?
ノアの箱舟のように動物たちを乗せて貨物機を準備。
いぶきさん「もう1人助けて欲しい人がいるの」ついに赤ちゃんの父親の存在発覚。
葵ちゃん出てきた。調子取り戻したけどオズ姉妹の名を聞いてへにょへにょ化。いじめられてたのかな。

おまえは味方なのか?とイバラに確かめられて
ハルト「正直なところ、君たちが何故彼らを救うのか、それが何になるのかは分からない。あえていうならば、そうだな…もう少し知りたくなったのかもな。人について。」
宇宙人じみた境地かい…? {/netabare}
ハルト、同じ釜の飯を無理やり食わされてた。まあ、晩餐の席で栄養補助剤チャッとだして d( ̄  ̄)「僕はこれで…」なんてパフォーマンスしてたら突っ込まれるだろう…
「おにぎりは誰が作っても同じ」いやいや、料理漫画「おせん」で違うって言ってたさ!ラップで握っちゃったら同じかもね。

対戦型に改造されたノーセンスは、腕が飛ぶパンチなんかをかましてくれるんでしょうか。

10話
葵ちゃん、あ、やっぱり…^^;
でも今回は葵ちゃんが主役。
{netabare} 陽動部隊としての役割を泣く泣く果たし、能力の片鱗を見せ、白鳥ボートでの逃走劇が楽しい。ノーセンスも期待に応えてくれた。

ハルト面倒見いいな。イバラの考えなしを徹夜で作っといた武器でサポートし、人質になったイバラを助けて電撃を受け…
あれ?イバラさん何してたっけ

いぶきさんのダンナさんをみつけて、なれそめや事情を聞いていた。カウンセリング的保健係になってます。始めからそうだったといえばそうだったね。とにかく励ます‼て人だったね。10話にして初心に帰る。
「なんでイバラが委員長だったのか」と疑問なハルト、それはほれ、まとめるには声の大きい人じゃないと。

やっぱり電力業関連のコジローさんが腕まくりしてくれてるので、きっと電車は動く!のかな。
加えて次回、葵ちゃんの能力がさらに覚醒するのでしょうか?! {/netabare}


11話
葵ちゃんが隠し球っぽく….ビカーン!

{netabare} 第一師団長の言ってることとやってることが今までに増して理解できない。国に絶望した!ので目の前のハルトを撃つ、のはなんでだ??…コッペリオンが国の手先だから気に食わない、かつての自分を思い出させてちゃんちゃらおかしいので目障り、ということ?亡霊だから過去の妄執に囚われてて筋通ってなくてもいいのか…

ハルト〜口の両端から血が垂れてて、初期に出て来たコッペリオンの説明の時の腹話術人形みたいなのは、わざとなのかー
あいつを呼べ…昔流行った腹話術師の名前が…思い出せない…


「イバラ、科学には表と裏の顔がある。おまえはきっと表だ。だからそんな顔をするな。」
いいセリフなのかもよくわからないが…
イバラにキュン…とさせてる?
科学の子的にはロマンチックセリフなのかな。
意訳すると「おまえには明るい未来を目指していて欲しい。おれたちの希望を見出してくれるのは、おまえだ。今、おれがどんなことになっても。」ってこと?科学の子的には「アタシがアイツの未来なんや…」(超訳) {/netabare}


12話
オズ姉妹潰される。うーん。もっと心に迫るやり方あったんじゃないかな…原作はどうかわからないけど、すごく喋るわりには薄い。
{netabare} とくに「痛いのに…なんで終わらないの?」「本当の、痛みが欲しい。」という個人の感覚の苦しみの差を見せる内容は、一言がズンとくる空気感があると思うんだよ。今までギャーギャーつるんでたギャルだけに、こういう時にポツンと静かに感じさせるべきなんじゃないのかな。素人考えだけど。終始ギャーギャー。

タエ子さん頼れる女。きちんと手術の授業受けてたから大丈夫です!てかっこいいぞ。
お産は助産師さんの励ましがすごく心強いからね。よくダンナがそばで励ますとか、邪魔なだけだから。医者は普通分娩だと後からへその緒切りに来るだけだから。しかし帝王切開までしてみせようというタエ子。電車揺れないといいね。

次回最終回。葵ちゃんのビカーンがもう一回みたい。
{/netabare}


13話
ついにこの時が…味わい深いオープニングともオサラバの時がきた。などと書くと感慨深いけども

第一師団同様、オズ姉妹も
そんなことで改心して仲良くなれるならケンカしないで…っていう…

オズ妹がやけにキラキラして目の色素薄くて可愛くなって胸はだけてるしか弱げでお姫様みたいでしたよ。(お姫様ってそんなイメージか?)

ハルトは死亡する意味あったの…?
赤子の描写が繭みたいでオデコ毛が生えとる…父上のことをちゃーん!って呼ぶ子になりそうな。

みんな撤収した後も、コッペリオンは街に残って校外活動。オズ姉妹も加わって。
この後のほうが話が、面白そうな気はするけども。

* 総評は一番上に。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 36

ラ ム ネ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

空の青さを察してください。

 全13話の中途まで、私にとって「COPPELION」の鑑賞時間は作品に対するツッコミtimeであり、展開も台詞も薄く、物語も大雑把で、大切な物事を語らない、世界観からのみ訴えて説く、全てが「惜しい物語」でしかなかったのだ。しかし、(上から目線なのだが)劇終盤に歩みを進めるに連れて「許してしまう」という思いが現れ、遂に最後には感服にまで至っていた。それは本作のテーマ性や、またそれを(一定の人々に批判されようと)描こうとする著者の意欲への脱帽感から来ているのだろう。
 原作漫画本が始まったのは2008年。東日本大震災及び福島第一原発事故をあたかも予言したような物語が話題を呼んだ。舞台は、東京。お台場原発事故の影響で放射性物質が都心を覆い、都民9割が被曝死し、20年間隔離され荒廃した旧都市・東京である。原子力発電は都心ではなく地方に押付けていたが、エネルギー生産は地方自治の道理を持って行うという世論からの推進派と反対派との意見が対峙する中、遂に推進派の意見が勝利し尊重された結果、企業や科学者の「危険性はないし、絶対に安全だから」との言葉を信じて、お台場に原子力発電所が建設された。それでもいつかのように万が一が起きてしまう。
 「コッペリオン」(人形とイオンを合わせた造語。そのまま人形という意味合いを持つ)と呼称される、遺伝子構成変換技術により体細胞に抗放射線能力を持ち生まれた3人の女子高生が、20年分の雲が流れてもなお高濃度汚染のために時間が失われている無人と化した東京を、制服身形で歩いている。自衛隊特別工科学校の教頭・三島鬼兵の指令により保険係の3名・成瀬荊(いばら)深作葵(あおい)野村タエ子は、死の街・東京に少数点在する20年の月日を汚染から逃れた生存者の救助の為、都心にて探索活動を行う。防護服なくとも活動可能な彼女たちの他に、放射線が薄れない荒廃した旧都市にいるのは分厚い防護服を纏った人々や耐性を纏った昆虫・虫や動物だけだ。果のないコンクリートの迷宮。空は限りなく青く透明だが、対照的に地上は腐り果てて醜い。悲しい世界に人が生きている理由さえも不明瞭で未来が見えない。そんな世界を造り上げた人への、コッペリオンを造り出した人へと人名救助することの複雑な疑問。小洒落て言えば、止まった時、失った時間を人々との関わりを通して取り戻していく物語でもあり、またその中で、彼女たちが何の為に生きているのかという一つの問を描いた物語でもあります。※今綴った事をもっと緻密に表現して欲しかった。大雑把過ぎな作中の時間の遣い方。鑑賞者の感情が入るまで尺と言葉を取らず、ずんずん進行。なのでとても「惜しい」一作。

 しかし「惜しい」と言っても、それなりの理由(わけ)もある。本作は2013年秋期にBSでのみ放送されたが、実は2010年夏頃に既にアニメ化の決定が発表されていたのだ。しかし放送予定枠を控えていた頃の2011.3.11に・・・もう解るだろう。現実とフィクションの相似点が生じ、その後アニメ化に関する情報は開示また公表されなくなっていた。放送期間が延長されたのだ。(ここで愚痴るけど、この時アニメ化遅い~とかインターネット上で呟いていた人は島流し) 2013秋のアニメ化に際しては作中の時代背景は「西暦2036年」から「西暦20XX年」へ、舞台設定は「東京」から「旧首都」へ、「放射能汚染」は「汚染」、「お台場原発での炉心溶融」が「事故」へと変更或いは簡略化され意味合いが曖昧となり、上記の現実情勢を考慮としたアレンジが加筆された。実質、「放射能」「原発」の言葉は一語も語られない。加え、13話に物語を纏め上げる為、状況進行模様は原作から大胆に短縮されているとのこと。(第一師団の目的など不明瞭なままに終了) また原作では描かれていた政治、外交、企業への社会風刺の描写も(どうでもいいが、女性陣のお色気描写もまた)極力の限定、或いは控えられている。 以上から、アニメ化は原作を忠実に再現出来ず、+放送枠の縮小化に伴い、小規模な噂程度しか発展しなかった。


な の で、上記の点から本作品の矛盾を若干受け流し。
 コッペリオンが高校の制服を着用し(時に体育用ブルマで戦闘になろうが)、それは腐敗した東京が彼女たちにとって危険のない日常的な情景のためだと判断しておいて。ステルス機とカラスの速度が同じだろうと、ステルス機が「化けガラス」と呼称されるに因んだための飽くまで表現だと判断し、そのステルス機がハンド・アロウ(RPG?)やらなんやらに一撃で墜落に至ろうと、それは委員長の攻撃能力に感心してみよう。第一師団のマスク兵が、漫画家・鳥山明のイメージキャラに思えても、はっきりどうでもいい。陣痛中の妊婦を乗車したトラックが急発進と急停車を繰り返し、最後には建物に激突し壁面に風穴が空くぐらいの衝撃を受けようと、陣痛中の妊婦がまさか走って倒れて銃弾を避け、流産もなく、出産時になぜか双子がふたり同時に産まれても母親は死なず、その後すぐに母親が立ち歩いていたとしても、それは全てまさに「生命の神秘」とでも感じておけばいい。(恐らく原作者は男性だ笑)

 「実はあの子たちは・・」最終回での伏せられていた教頭の発言。原作で言葉が続いていた。「実はあの子たちは、コッペリオンの体細胞には抗放射線能力が備わっているのですが・・生殖細胞にはそれが機能せずやむなく子宮に処置を施しました。つまり、・・あの子らは子どもを産めないのです」
 
 そしてその異様な”生命の神秘”を後にして、物語が一度幕を閉じることも晴々しいじゃないか。授かり産まれた「りく」と「そら」が「生まれてきてよかった」と思わせられる未来を築こうと、悲しみに黄昏た旧都市に誕生した産声色の希望を無くさんと、二人の大人が心を引締める。COPPELIONの彼女たちは、これから自分が知らなかったであろう感動が渦巻きながら、またコンクリートの迷宮へ潜ってゆく。「And their field trip goes on...」


 彩りが腐蝕した旧首都のビル群の間から、虚空の蒼穹が美しい。その碧天が私に必死に訴えようとする。「世界はこんなものか?」 「そうなんです」と率直に答えることに少しばかり悄気てしまう。「だってそうなんです」この世界はけっして慈悲深くはない。身体を仰け反らせ、逆天した見えるだけの世界を仰いでみる。「世界はもうだいぶそちらに傾いてきています」知識を得れば得るほど、この世の醜さに嘔吐する。

 作中で、金と命の選択を間違えた人間。しかし現代人は縄文人じゃない。金をなくして地球は回れど世界は回らぬ。金があれば救える命もある。愛国者達は国を潰すのか栄えさすのか、人を殺すのか救うのか。発展途上の暗雲な国の革命に対し、60年以上戦争を知らない精密な経済大国の先に佇む闇印。またそれが倒れることによる、社会情勢の乱れから投げ出される命もある。平和な日本国民の欲心の強さ。電気は欲しくて、CO2は減らしたくて・・。連結しない、或いは連結部分が存在しない不条理な世界。そういった全てが、悲哀な世界を追い詰める。
 しかし登場人物の深作葵は「世界は気持で変わる」と言う。正論なのだが、言い直す。「大勢の気持が一つに集中し、主張して、世界は変わる」。さて、世界の人口は70億を上回り2年半ほど経過しました(2014.3頃)。服従する権力者は在さず、自由な環境で、人の脳はこれまですくすく発達し、十人十色にございます。一つの国が、他国に連鎖的に一つの方針を巡らせて変えていくとしても、世界が相当な切羽詰った状況でなければ、迎える先戦争ですか。戦争あって資本主義が終わるか、体質量隕石でも落ちてくれれば、人の数は減り絶望的で団結しやすく、良くなるかもしれません。
 では日本は?一国ならまだ変えられる?痛みを受け、良い方向へと船の舵をきった?しかし東日本大震災でも日本は変わらなかった。一部の人はボールを投げ続けているが、国民の心境の変化は一時的なものだった。政府の対応も嫌悪だっだが、政府の対応に全てををなすり付けようとする人も人だ。終いには、政府は学生の教育で「原発の安心の安全性」を説き始めた。正体を現さないアベノミクス。こそこそ裏で、アメリカの戦争に関わる為、法律、憲法まで改正する始末。そしてアメリカに断られ(笑)
 今の日本は羅針盤をどこかに落としたようだ。もしかしたら明治あたりからそれはないのかもしれない。遺失物係に届け手はいない。もしかしたら遺失物係まで大戦までに消えたのかもしれない。西日本も津波に呑まれるか、それこそ作中のように都内に建設されたお台場原発がメルトダウンし、都民9割被曝死など、そんな「痛み」がなければ舵は動かないのかもしれず。 
 様々な分野で博士号を持つある学者が、完全なる社会構成を編み出した。それまで誰にもできなかった事をやってのけた。しかしその学者は、人間という者たちの事だけを学ばなかった。心理に無知だった。そんな完璧な事を人間はやり遂げることができないのだ。問題とは、最初から人間という形態そのものにあるのかもしれない。人は結局、己らが形成した世界に呑まれてゆくのか。
 「世界は気持で変わる」その気持の集中が何よりの難題であり、困難であり、それは果てしない。痛みの犠牲以外での改革の理想図を探し求め、(しかも舵は切りにくく)、図面の入る宝箱を開けてみれば、結局それは大きな犠牲。この世は不条理。世界は絶望と喪失の掃溜めだからこそ、一縷の希望を捨てたくはないし、宗教なんてどうでもよくて、唯一人の人として、多くの人々が一つの主張に向かって祈る世界を、絶望なくして探したい。
 そして「私たちはこの世界をあきらめない」と、タグライトで彼女たちはそう公言している。その言葉を自分にどう宛てるかは己次第。

 しかしその地方へ越した友人は、まだ海から帰らない。それは果てのない絶望に見える。

 作中の虚空な蒼穹が私に、大きな訴えを小声で弁舌している。「どうしたい?」 世界革命への成功の道、なんて誰が知るものか。しかし、語られた主張に一歩近づこうと努力はできる。さあ、まだ進化する人々をどうしたい?私たち人間は、

 泥濘に嵌る人の脚。薄汚く、思っていたよりも深い。そんな楽しむことができなかった物語です。


第二、四段落、Wiki内容情報、参考及び引用。
2014.3.20投稿。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

天使と人形

原発のメルトダウンにより死都と化した東京。
クローン技術と遺伝子操作で生み出された、放射能への耐性を備える
「コッペリオン」と呼ばれる、JKたちの特殊部隊。
汚染下に取り残され、死と隣り合わせの極限状況を生きる人々との出会い・・・

こんな概要を聞かされれば、いかにもクールかつダークな
ディストピア風世界観が想像されるだろうし、あるいは
科学文明への懐疑をテーマにした社会派路線だって期待されるだろう。

ところが、いざ蓋を開けてみて現れたのは、
テーマ性がせいぜい1割で残り9割はエンタメ志向、
アクション・バトル主体の、異能も兵器も取り混ぜたサバイバル活劇。
しかも並行してめっぽう熱い、情味あふれるヒューマンドラマが展開される。
ストーリー、キャラクター、さらに作品全体を包む空気はどことなく懐かしい、
「昭和的」とでも呼べそうなもの。一言でいえば、すごく人間臭い。

素人目には充分過ぎるほどの内実が備わって見えるにもかかわらず、
本作の評価が顕著に低い理由はおそらく、期待外れ、ということではないだろうか。
つまり、題材から予期されるものと実際の内容との乖離。
とめどなく湧き上がる「何でこうなった?」感に応えるべく
以下、しばし小考に入るので、興味のある方のみどうぞ。


{netabare}
原作コミック4巻の巻頭に、作者のこんなコメントが載せられている。

「どんな最悪の情況でも道はきっとあるはず。
 コッペリオンのキャラクターに毎回はげまされながら描いてます。」

うん成程、作者本人がかなり熱い人なのだということがわかる。
キャラクターへの深い思い入れが先行する物語だと見れば
ほぼ納得がいくのだが、作者をこれだけ引っ張るキャラクターというものが
具体的にどんなものかは興味が湧くところ。

兵士、ロボット、産婆・・・やたらに多種多様なキャラが目白押しのなか、
頭抜けて凄いのは何といっても本作の主役、成瀬荊(いばら)。
のっけからCV戸松遥さんのなんちゃって関西弁に度肝を抜かれるが、
そんなの気にしてたら、このぶっ飛んだ激アツキャラにはついていかれない。
例えば、こんなセリフ。

「科学者なら胸張ってください! みんなが欲しがった、
 だから技術者が頑張ってその需要にこたえた、何も間違ってない。
 私は科学が好きです。だって、私のお母さんやもん。」

お母さんって・・・まさに昭和の科学観を地で行くオプティミズム。
彼女もまた「心優しい科学の子」、つまり鉄腕アトムの妹になるわけだ。
さらにこんなことも言う、

「この街であの事故がなければ、うちらはこの世に生まれてなかった。
 だから、こんな所でもうちらには縁のある土地なんです。
 もしかしたらここが私のふるさとなのかも・・・」

驚くことに、彼女は原発事故を自身の存在の根拠として受け容れ、
廃墟となった旧首都を、自らを世界と結びつけるよすがとしているようなのだ。
このセリフこそが多分、本作が選び取った独自の方向性を示すものなのだろう。



最先端の生命工学によって生み出されたコッペリオン。
ともに科学の精髄として、原子力技術ともパラレルな関係にあり、
しかもその存在が原発事故に直接由来しているという紛れもない事実。
ここから、彼女たちの葛藤と苦悩に焦点を当てた一つの心理劇が容易に構想できる。
ところが、作者が描きたかったのはそれとは別の方向性だったのだ。

生存者の救出という、唯一の存在理由となる任務にすべてを賭け、
救出を拒まれれば涙を流して懇願するほどの、異常な情熱を傾ける。
過酷なミッションを屈託もなく「修学旅行」と言ってのけ、
決して人間を憎まず、科学を告発せず、運命を呪わず、
ただ信じ、一切を受け容れてひたすら前に進もうとする荊の鬼気迫る姿。
背負わされた残酷な宿命とか、それへの抵抗とかを定石どおりに描くのが
むしろ平凡なものに思えてくるほどの、比類のないユニークな造型だ。

撤退作戦の捨て石にされた第一師団の兵士たちの怨念。
反逆のコッペリオン、小津姉妹を駆り立ててやまない人間への憎悪。
行く手に立ちはだかる、世界に対する絶望の念が荊の信念と激突する。
バトル展開の必然性は、絶望との闘いという本作の主題からの自然な帰結である。
そして、荊の執念が彼らの中に人間性の回復、あるいは覚醒を生じさせる結果、
救出というミッションは、心の「救済」へと変化していく。

人間によって造られ、使い捨てられるだけの「人形」であるはずだった
その彼女が、人間性の極致とも言うべきものを具現し、
あるいは人間をも凌駕する「天使」へと変容を遂げる。
そのアイロニーこそが、この物語のエッセンスなのではないだろうか。



終盤にかけ、コッペリオンたちの悲劇的な宿命が徐々に明かされてゆく。
それは「生命」への、「生きる」ということへの省察を私たちに促すものだ。

ラストで描かれる、「死」が支配する廃墟の中での新たな生命の誕生。
もちろん、本作が月並な感動エンドで終わるはずもなく、
そこにコッペリオンたちの悲劇が重ねあわされ、深い余韻が醸し出される。
以下のセリフは何かに抵触するらしくミュートされているが、別サイトから補った。

「コッペリオンの体細胞には抗放射線能力が備わっているのですが、
 生殖細胞にはそれが機能せずやむなく子宮に処置を施しました。つまり・・・
 あの子らは子供を産めないのです。」

コッペリオンたちから奪われているものは、実はそれだけではない。
ある日突然、全機能が停止して最期を迎えるという残酷な運命が彼らを待っている。
その突然死がいつ来るかは誰にも予測できない。
つまり彼らの未来は最初から与えられておらず、予め失われている。
だからこそ、荊のようにすべてをこの「今」に集約して生きるしかできないのだ。

「わたし、そういう難しいことがよく分からないんです。
 でも、分かっていることが一つあります。
 それは、今日も空がきれいやってことです。
 だから別に悲しくありません。」

夕空を仰ぎ見ながら荊が、実にさばさばとした調子で語った言葉だ。

今日も空を美しいと感じていられる―、ただそれだけのことが
世界の中にあること、生きていることの最もシンプルな感覚なのかも知れない。
そんなことを考えずにはいられない気持ちにさせられる。

あるいは逆に、ある人の死とは、その人が日々見ていた空と
ずっと慣れ親しんできたその人の周囲の世界が、すべて消え去ってしまうという
取り返しのつかない喪失を意味しているのだと、
そんな厳然たる事実に、あらためて気づかされるのだ。
{/netabare}


キャラクターの一人一人を愛情をこめて丁寧に描こうとする
作者の愛着が、ストーリー進行を停滞させてしまうという皮肉。
前半の4話までが第一部、後半が第二部と、
全13話が二部構成になっている本作の視聴では、
テンポが遅く、退屈に感じられる第一部を乗り切れるかが鍵になりそうだ。

個人的な評価として、キャラクターの他にもう一個の満点を作画、
とりわけ驚くべき創意に富んだ背景美術に贈りたい。
全編を通して舞台となる廃墟の景観を細密に、
さらにテクスチュア風の処理を加えて大胆に再現し、
画面には虹のグラデーションのような滲みやぼかしを用いて
ユニークな色彩処理を施すことにより、リアルでありながら同時に幻想的な
変質した異空間を見事に表現している。

荊たちのプロポーションのデフォルメも凄い。
異様に細長く引き伸ばされた、エル・グレコの宗教画の人物のような姿。
それも、背景を流れ続ける雲と、吹き続ける風の動きが映像に通わせる
野性味を帯びた生気の中で、まるで原野に揺らぎ立つ陽炎のように見え、
いつしかしっくりと風景に馴染んで来る。今もなおどこかで
彼女たちの「修学旅行」が続けられている、そんな気さえしてきそうだ。

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制作が発表されたのは2010年の秋。
放送開始は2013年10月。この間にあの大震災と事故とが発生している。
このあたりの経緯についてはよく知られているので詳述しないが、
本作の評価の低さに影響を与えていることは間違いないと思われる。
架空の「題材」であったものが、現実の「問題」に変換される、
つまり、現実がフィクションを追い抜いてしまうような事態が生じた時、
本作の内容があまりにも牧歌的なものに感じられるのは自然だろう。

目下のコロナ・パンデミックを引き合いに出すまでもなく、
現実感覚の変容によって、これまで以上にストーリーのリアリティーと
踏み込んだ強烈なメッセージ性とがフィクションに要求される時代になった。
世界についての私たちの常識のパラダイムが大きな転換を余儀なくされる、
そのような混沌の時代に、すでに私たちは足を踏み入れている。

(初投稿 : 2021/07/05)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
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