用心棒でコメディなTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の用心棒でコメディな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月05日の時点で一番の用心棒でコメディなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.0 1 用心棒でコメディなアニメランキング1位
サムライチャンプルー 2ndシーズン(TVアニメ動画)

2005年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (612)
3590人が棚に入れました
安芸へやってきた三人組。『昔、世話になった』という道場へ向かったジンだったが、昔日の面影今いずこ。そこは剣術ではなく、タギングに夢中になっている恩師の息子達のたまり場になっていた。一方ムゲンは、字が読めないことをフウに指摘され、一念発起!? 文字を習い始めるのだが……。

声優・キャラクター
中井和哉、川澄綾子、佐藤銀平
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

続き

ギャグ展開多めであった。ギャグとシリアスを交互に挟んでくるあたり、ほんとカオスだけど、こういうの好きだなー。
侍と冒険とヒップホップな感じが融合した、唯一無二と言ってもいい作品。特に、最終回の終わりでは、三人の冒険がまだまだ続くことを示唆する冒険ものとしては王道の展開。


以下はアマゾンプライムビデオより引用したあらすじとと感想。↓

{netabare}18話 文武両道
ムゲンたちは広島に着いた。ジンは昔世話になった道場に行ったが道場主はすでに他界し道場は荒れ放題。双子の息子たちは町のチーマーになりお互い反目しあっているのだった。ジンは二人に跡取りを決めるための勝負を提案する。勝負は二人が得意とするタギング(落書き)。最も危険な所に描いた方が勝ちとなり、二人は広島城の天守閣を目指す。

跡取り争いに加えてフウの取り合いも双子がしていると見せかけて実は連れているペットのほうというオチ。しかも、跡取り争いは字を覚えたばかりで喜びのあまり?天守閣に落書きしたムゲンの勝ち?で終わる。江戸と現代アートの融合したお話し。


19話 因果応報
一人、ムゲン・ジンの帰りを小屋で待つフウ。そこに駆け込んでくる女性、百合。キリスト教の信者で追われているという。百合を匿うフウだったが、追っ手に見つかり連れ去られてしまう。その頃、ムゲンとジンは街道でキリシタン狩りに遭遇。ムゲンがまた問題を起こしかけたその時、颯爽と馬で現れる一人の男。次々と手にした銃で役人たちを蹴散らしていく。「我が名はザビエル三世。あのフランシスコザビエルの孫デース!」

付け鼻やら色々してザビエルの孫になりきっていたただに日本人が悪事を働くお話し。悪事はすぐにばれますね。


20話 悲歌慷慨 其之壱
ある日、雨宿りで立ち寄った居酒屋で、盲目の女旅芸人沙羅と知り合いになるフウ達。意気投合した沙羅とフウ達は途中まで一緒に旅をする事に。久しぶりの美人に浮き立つムゲン、四人の旅は楽しく順調に進んでいく。が、四人の旅最後の夜、フウは沙羅から思いもよらない言葉を告げられ驚く。

沙羅は滅茶苦茶強い。作中最強じゃないかってくらい。続きが気になる展開。


21話 悲歌慷慨 其之弐
村はずれの吊橋が落ちた。村人と共に現場に着いたムゲンとフウはそこで傷ついた沙羅を発見する。ジンも沙羅と一緒に落ちたのだが消息はわからないという。あたりを必死に探すムゲンとフウだがジンは見つからない。そんな夜、意識の戻った沙羅は川原にムゲンを呼び出す。沙羅はムゲンとジンの命を狙う公儀が送った刺客だったのだ。刀を交える二人。沙羅は恐ろしく強い。ムゲンの剣はすべて見切られている。ムゲン万事休す!そしてジンは生きているのか?

沙羅は息子を人質に取られた状態のために戦いを強制されていたのだが、実は死んでいるということを悟り、力を抜き、ムゲンに切られてしまう。今までの話の中で一番切なくて、見ていて辛かった。


22話 怒髪衝天
山道を歩いていたムゲン達三人。ふと木の根元を見ると、松茸のようなキノコが生えている。一目散に駆け寄り、夢中で食べるムゲンとジン。フウが二人をたしなめている最中急に地面が割れ、三人は大きな穴の中に転落してしまう。あたりを見渡す三人。そこは、巨大な発掘現場で、平家の子孫というシゲと名乗るリーダーが率いる無数の人々が、平家の埋蔵金を探し出そうと日夜穴を掘り続けている場所だった。

ギャグ回。穴に落ちてびっくりして、居合わせた見知らぬ人の腕を切ってしまうけど、何気なくくっつけていて、そこから謎展開。どう考えても、周囲の人間は普通じゃない。三人も一緒に作業して埋蔵金探しするけど、食事がわさびだけということにも疑問を持ち始めていたところ、家系図を見つけ、よく見るとシゲが平家と何も関係ないことを発見し、フウはシゲが墓場から死者を復活させているところを目撃。無数の人々は実は死者だったのだ。EDでシゲがぬるっと登場し、ホラーな感じ。でも、笑えたので、個人的には、ギャグ。


23話 一球入魂
佐賀のとある村にたどり着いた3人は食い逃げで捕まってしまう。そこへ影丸という侍があらわれ、明日の野球の試合にでれば代金を払うと言い出す。実は黒船が村にやって来て開港を迫られ野球の試合で決着をつける事になったというのだ。話に乗った3人だが、野球が何かすら知らない。それどころかメンバーは影丸の他は老人や犬しかいない。はたして野球はベースボールに勝てるのか?!

これまた、ギャグ。アメリカ人と野球するお話し。僕の好きなのこぎり万蔵が出ている。分かりやすくバントの指示が出されているのに、フルスイングしかしない。さすが。試合は段々、白熱?していって怪我人続出。ピッチャーの影丸もなんか刺さって重症。ムゲンだけで野球するはめになるも、剛速球を当てまくり、なんとか勝利を収める。一体なんの勝負だよ。でも、日本の平和が守られたので、めでたし、めでたし。


24話 生死流転 其之壱
ついに長崎にたどり着く3人。目的の生月島はもう目の前だ。ひまわりの匂いのする侍に会ってしまえばこの旅は終わってしまう。別れが辛くなったフウはムゲンとジンに買い物を頼み、その間に船に乗ってしまう。置手紙だけ残して。生月島に渡ったフウは島民にひまわり侍の事を尋ねるが皆怯えて逃げていくばかり。途方にくれるフウに3つの影が迫る。ムゲンの命を付け狙う元薩摩藩の凶悪3兄弟である。フウ危うし!そしてひまわりの侍は何処に?

最終話に向けてシリアス展開に突入。ひまわりの匂いのする侍=父の所在に関する手掛かりを掴むが、聞き込みをしても、周囲の人間は良い顔をしない。むしろ、避けている。会えるのか気になるが、不穏な展開。首撥ねあり。


25話 生死流転 其之弐
フウはムゲンとジンを残し、ひとり生月島に渡った。だが、そこでムゲンにうらみをもつ、三兄弟の藤兵衛と馬之介に捕まってしまう。一方、ジンはムゲンを生月島に行かせるため、最強の刺客、刈屋景時を相手にひとり戦うことに。船に乗り、島に急ぐムゲン。だが、そこに三兄弟のひとりである伝鬼坊が現われて、彼に襲いかかってくるのだった。

バトルメイン。三兄弟はコザが出てきた回でムゲンに切られたせいで、人生を滅茶苦茶にされたと恨んでいる。これまた、続きが気になる。


26話 生死流転 其之参
フウを助けるために刀を捨て、馬之介に痛めつけられるムゲン。景時に太刀筋を読まれ、攻撃をかわされるジン。2人にとって、この旅最大の危機が訪れる。ムゲンとジンは、いかにしてこの危機を脱するのであろうか?そしてフウは旅の目的である「ヒマワリの侍」に出会うことができるのか? 旅の結末に訪れるムゲンとジンの勝負の決着は…?

逃がしてもらったフウは探していた父に会えたが、病床に臥しており、母を捨てたと感じていたことから、殴ろうと思っていたが、責めることができない。父も捨てたわけではないと分かるのだが、家族としては、やりきれない。再会も束の間で馬之介に父が殺されてしまう。心が痛い。ムゲンはまさかの車椅子に乗って動けないと思われた長男に撃たれ、重症。ジンは馬之介に切られたが、実は生きていて、最終奥義である自らを切らせるという相討ち覚悟の必殺技でフウを守り、馬之介を倒す。これにて、旅は終わりだが、ムゲンもジンもお互いに戦う気力を失くしたみたい。最後にフウから旅に出る前のコイントスについて出鱈目だったと種明かしされ、三人はそれぞれの道を進む。見終わると喪失感が少し。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ろーど・とぅー・すたーと。

最近何作か再視聴してますがこの作品サムライチャンプルーが1番いい意味での驚きがありました。
それも、物語、音楽、作画の3つの印象が上がるという想像を超えた変化っぷりでした。

そもそも好きだった作品の印象が更に上がった部分を何点か書いておこうと思います。

【音楽】
この作品を語るうえで時代劇×HIP-HOPというアレンジは外すことができないし、実際HIP-HOPベースのBGMが使われている部分が多いんだけど、意外とそれ以外の音楽が各話のテーマ音楽になっていると感じました。

特に作品後半ですが、実際視聴してみるといろんな音楽が効果的に使われているのが解ると思います。
中でも物語性が強い回では日本にルーツがある感じの音楽が使われていて、「普通の時代劇より時代劇らしい」といっても言い過ぎではないほどでした。

作品中盤のムゲンのルーツに纏わる話などでは、琉球を思わせる音楽と自然を描いた作画表現の良さとが相まって、言葉では言い表せないほどの哀しくて美しい‥それでいて力強い世界観が表現されていました。この回などは神回と口走ってしまいそうになるほどのクオリティーだったと思います。
それでいて全体を通しての統一感もあり、巧いなあと感心してしまいます。

1話目のスタイリッシュなイメージが印象に残りがちだけど、それは1話目としての役割、インパクト、あとテンポ感という意味合いが強く、実際は想像以上に江戸時代感がでていたと思います。


【作画】
1stシーズンのレビューでも書いたけど、よく考えられたキレッキレのアクションがこの作品の見所です。コマ送りしたくなるシーンが結構あります。
それに加え背景描写がかなりしっかり描かれている。回によっては「スゴい背景」と思うときもある。けど何より江戸時代の庶民の雰囲気や、自然がしっかり描かれているところが好印象でした。
最終話の作画は集大成といえるクオリティーでかなり見応えがありました。

正直キャラ絵は少なからずバラつきがあって所々不安定ではあるんだけど、全体を通してアベレージはでてるので、個人的にはマイナスポイントにはなりませんでした。

まだ視聴してない人に言えるのは、このアイコンから作画は想像しにくいと思うけど、実際は意外とオーソドックスな間口の広い作画ではないかということです。

【物語】
正直油断してました(笑)
思ってたよりかなり心掻き乱されました。
前半は勢いのあるストーリーに所々物語性の強い話を入れてくる感じ。
後半はその逆で、メインの物語性の強い話の合間にネタっぽい話を入れてくる感じでした。

おそらくサムライチャンプルーは、起承転結を描くタイプのアニメではありませんでした。
旅そのものや各エピソードが、そして苦楽を供にしたムゲン、ジン、ふうの3人が、それぞれの関係に少しずつ影響を与え合い、今まで持っていなかった感情が芽生えていくお話でした。
まあ、間違っても日常系には含まれないでしょうけど、「旅」という学校のような集団生活を経てそれぞれに欠けているモノを得たり、生きる上での強さを身につけたりする成長物語という印象を受けました。
エンディングは凄く気持ちのいい〆になってますが、
それはこの旅で辿り着いた場所が出発点だからではないかと思います。

詳しい描写は避けますが、
たぶん1人1人では辿り着けなかったであろう本当の意味の出発点。

その場所に辿り着く過程でかけがえのないモノを手にし、
そこから、自分の足で1歩踏み出していく。そういう印象のエンディング。

サムライチャンプルーはそういう物語でした。


【最後に‥】
読み返してみるとなんだか全肯定しすぎてる感もありますが、このアニメはお薦めしたい1本です。
よかったらご覧になってくださいませ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ひまわりはオランダが日本に持ち込んだ花

全26話のうち17話までを1期、
18話から26話を2期としている為
この2ndシーズンは18話からのお話。

音楽はHIPHOP中心。
監督は渡辺信一郎氏で、制作はスタジオマングローブ。
綿密に計算されたスタイリッシュなアクションが
テンポよく繰り広げられ、観ていてとても心地良い。

舞台は江戸末期で服装も和服ベースだけど、主人公たちは現代風な着こなし。
「ひまわりの匂いのする侍」を捜し求めている天涯孤独なフウと、
喧嘩早くてめっぽう強いが女には弱いらしいピアス男、ムゲン。
寡黙で冷静沈着、繊細そうな細身のメガネ侍、ジン。
この3人が、ひょんなことで知り合い、フウの人探し旅の用心棒として
旅をしてきて、ようやく壱岐へ辿り着いた。

相変わらず、見事なアクションは健在。
三人の時間を共にした分の絆も感じられ、
何かにつけ言い合いしていた初期が懐かしく感じられたりして。
こちらの2期は全体的にシリアスモードな展開が多かったように思う。

三人それぞれの秘密を打ち明ける焚き火のシーン以降、
24話から26話は映画を2本見たくらいの見応えがあった。
特にカメラワークが秀逸。
緊迫感漂う決闘シーンでの静と動。
水面に映る雲の流れや季節を過ぎてしまった一面のひまわり畑。
目を伏せたくなるような残酷さと、哀しみの中、
フウがようやく逢うことのできた「ひまわりの匂いのする侍」の正体とは・・

やがてすべてが片付いたあとの、メリハリの利いた真夏の空のような、
それぞれの選択が清々しい。いや、清々しすぎるでしょ。
{netabare}
あれだけ命を懸けて守ったフウに対しても、あっけなく、
良き相棒となるかもしれない仲間に、さらりと背を向ける。
まるで、さんざん遊んで満足した子どもが、「じゃあ、また明日な」
とでも言わんばかりの別れ方。
{/netabare}

でも、それがなんともカッコいい。カッコよすぎる。
ベタつくことなく、馴れ合うことなく、だけど確実に
出逢ったばかりの頃よりずっと信じ合えてる。
それがわかるから、納得できた。

なにげないセリフの中に、唸るような教えがあったり、
いろいろ感じ、気づかされ、想うことの多かった作品だった。
こんな素敵な作品に出逢えた事に、感謝です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 50

69.8 2 用心棒でコメディなアニメランキング2位
荒野のコトブキ飛行隊(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (320)
1046人が棚に入れました
一面に広がる荒れ果てた大地で、人々は物流・交易を行い、助け合いながら生きていた。雇われ用心棒の“コトブキ飛行隊"は、厳しいが美しい女社長、頼りない現場の指揮官、職人気質の整備班長など個性的な仲間とともに、空賊相手に大立ち回り!今日も“コトブキ飛行隊"は隼のエンジン音を響かせて、大空へと翔けてゆく――。

声優・キャラクター
鈴代紗弓、幸村恵理、仲谷明香、瀬戸麻沙美、山村響、富田美憂、矢島晶子、藤原啓治、吉岡美咲、岡咲美保、島袋美由利、古賀葵、川井田夏海
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

これ、僕にはちょっと無理→面白くなるらしい。再挑戦→(*°∀°)

[2019/03/17 v1]
[2019/03/18 v2 少し修正。少しトーンダウン。]
[2019/03/30 v3 少し修正。]
[2019/04/04 v4少し修正。]
[2019/04/08 v5 おそらく決定稿]

二話冒頭で断念決定。
→皆さんのレビューによると、面白くなるらしい
→現状10話まで追っかけ完了
→全話完了
→んー・・・→(大飛躍)→(*°∀°)アニメ見てる場合じゃねぇや

・結果論ですが、僕としては再チャレンジする必要が無かった作品でした。

==人物造形が嫌い。もう、これは好き嫌いの問題なので理屈じゃ無いです。嫌いな人物が画面いっぱいに叫んでいるのを好んでみる必要は無かった・・・
{netabare}結局のところ、主人公始め、出てくる人物のほとんどを好きになれなかった。と、いうより積極的Hateでした。キリエは変化・成長のない馬鹿のままでしたし(予想通り、猪突猛進をお話しの展開に使うし。最終話での豹変ぶりはむしろ気持ち悪い)、チカも同様。コトブキの面々でいうと、ケイトさん以外、あまり注目できなかったかな。キーキー系のお嬢様は他の作品で足りてるし、隊長さんは(も?)現状維持のヒトだし、、個人的にちょっと怖いな、と思ったのがザラ姉さん。彼女の行動原理はいったいなに(語られていたのかな?)?

周辺の面々に広げれば、マダム・ルゥルゥもちょっと気持ち悪い。というより、可哀想(←好きな言葉では無い)?彼女もまた、行動原理がよく分からない。まるで、「舞台」としてそこに居続けさせられているように思いました。

イサオ、邪魔。イサオの老執事、貴殿も邪魔。軽いノリを出したいだけに配置されてしまった。人としての厚みが感じられない。

「人」と書いてしまいましたが、登場人物が「人の形をしたサムシング」であると解釈した方が、お話しに入っていける感じでしたかね。
{/netabare}

==軽いノリ・・・・?
生き死にに関わりかねない(はずの。。。予想外に負傷率低いのも、なんだかなぁ。。)ことを、あんなノリで続けられるのは好かん(これも好き嫌いの問題)。
{netabare}
西部劇をイメージして云々、という記事をどこかで見ました。が、西部劇ねぇ。。。あれも広いジャンルだからねぇ。。。僕としては、粗製濫造期のカウボーイハットとリボルバーが映ればそれでOKだから四十分くらいでかたつけてね前座だから、の西部劇の印象を持ちました。理由の提示も無く、2名目兼3枚目の主人公がばかすか敵を打ち倒して行く感じ。
{/netabare}

==ストーリー
確かに、サブジーの件以降、戦う理由が見えてきたし、それに向かってお話しが収束していきました。でも、「この世界の住人が"あんなノリで"戦い続ける理由」の提示は無かったです。理由、必然不在の「軽いノリで殺し合い」って、字面だけ見たら狂気ですね。でも、イサオのノリはそれに近かった。以前のバージョンにちょろっと書きましたが、戦車道は見事なまでに設定だけでそれを乗り越えていたと思うのです。が、自らの妙味を見失ってしまったのでしょうか。。。

==空戦の描写
全話通して、空戦の描写は良かったです。ただ、これも以前のバージョンで書いたとおり「レシプロ戦を「見る」面白さと(Combat Flight Simとかで)「戦う」面白さを混同してないだろうか?」という懸念が、自分自身に大当たりしました。

で、この作品を考える上で、App Game「荒野のコトブキ飛行隊 大空のテイクオフガールズ!」の存在は外すことができないと思います。BanNamからすると、ゲームの収益につながることが最大の目的でしょう。

だから、この作品の空戦の描きかたはこれで良かったのだと思います。
「戦う」面白さを画面いっぱいに展開している、最高の描写です。
だから、総合的に見ればこの作品は成功だと言って良いんだと思います。

途中からうずうずしてしまうのです。いや、1話見た後からですがね。我慢が効かず埃かぶったゲーム機出してAceCombat始めてしまうし、、、でもAceCombatは現代(&空想)の機材なので違うんだよな-。レシプロ機がよいのだよ。CombatFlightSimは現行PCでは動かないみたいだし。。。飛燕で飛びたいのだよ、わしゃぁ、飛燕が。。。あ、機材一覧に飛燕がいる。。。。


負けました。
ダウンロードしました。
もうアニメ見ている場合じゃ無いです。
デビューしました。


War Thunder。
(好きでは無いガールズでテイクオフはしないスタンス)







再チャレンジ前のVersionは下にカプセル化

{netabare}
==================

ソシャゲのタイアップらしい。が・・・
僕自身は空戦好きだし、Combat Flight Simにドハマリしていたくちでした。レシプロ機の空戦ものなんて本来はヨダレたらして見入ってしまうようなものなのですが・・・駄目でした。

以下、視聴を辞めた理由です。
伏せてる部分全部展開すると、ちょっと長いです。

前提として、これはリアルな空戦(すなわち、某戦車道とはことなり、撃墜は「死」に繋がりうる)である、としています。もしもそうじゃないなら、そりゃぁごめんなさいです(2話頭までにそんな説明はなかった)。

主人公の性格付けが僕には厳しい。{netabare} 一話終盤で謎の追撃特攻。ホウレンソウなし(無線は使えるという描写がその前にあるにも関わらず)。挙げ句返り討ちにあう。二話冒頭、その直情的な行動をたしなめられるも、それが「毎度毎度のこと」であると判明。直後にストリートファイト参戦。ステレオタイプな「行動力があって、成長・変化できない馬鹿」であり、この時点で主人公を好きになれない。脇役ならまだしも、主人公がこういう性格だとしんどい。お子様向け主人公に見える。きっとお話の展開に「猪突猛進」が使われることになるだろうし。なにより、そんなのが40+ marksのAce格なんていうのはありえない。{/netabare}

この飛行隊、およびこの隊をAce of Acesの飛行隊として存在を許す世界観が非現実的。{netabare} 迷惑をかけ続けるパイロットを、二機も前線に出し続ける隊が優秀な飛行隊であるというのは無理がある。傭兵なんだから、多少粗雑で、何人か跳ねっ返りがいても。。。という向きはあるかもしれない。が、それは、北斗の拳でいうところのひゃっはーしてすぐ既に死んでしまう末端までであって、「エリート集団」におけるそれではない。メンバーそれぞれが一騎当千無双モード搭載って訳でもない(なにかしでかして怪我している、あわや撃墜までやられている)以上、規律のない集団に戦果は望めないし、隊としての戦果を向上するための措置を講じないままというのは受け入れがたい。この点も、正直お子様向けに思えてしまった。{/netabare}

空戦のDetailに気を使っている割にはなんか中途半端。レシプロ戦を「見る」面白さと(Combat Flight Simとかで)「戦う」面白さを混同してないだろうか?{netabare} 前述のとおり、お子様向けなら許容できないことも無いのだが・・・その割にはDetailこだわる。それもなんか微妙。この作品のmain targetはどこらへんに設定されているのか?

偏差射撃なんてあてにならんから、限界まで近づいてからトリガー入れるってのは分かる(っていうほど偏差見越していないように見えるが)。
[あ、ところで、偏差をとる方向がなんか逆な気がしているんですが、アレでいいんですかね?]←勘違い。単に遅れているだけっぽい。

エルロンロールで相手をovershootさせて背後取るとかね、お見事ですよ。でも、この描写はどの程度の方に伝わるのか?そりゃ確かにパイロットにしゃべる余裕なんて無いでしょうから、無言のままってはわかる。でも、空戦好きとかCombat Flight simに嵌った人間くらいにしか伝わらないのでは。。。どれくらいいると想定されてるんですかね?

旋回中に空力に負けて機体から生じる軋み音とかね。僕は好きよ大好きありがとうだよ。[そんな空力設定あるにも関わらず、キリエ機は垂直に近い急降下からのv字上昇しちゃうのね。いえ、隼がそういう機体なのかもしれませんが、フラップもげませんかね?]←キリエ視点では先行機のダイブブレーキ(なのかフラップか)開いてるようにも見える。ぎりぎりOK?
{/netabare}

もしかしたら、2話の中盤以降、ここで僕が述べたような不満はすべて消えてなくなるのかもしれませんが、この時点ではそれが期待できないと判断し、視聴をやめました。


余談。{netabare}こうしてみると、某戦車道って奇跡的なバランスの上に成り立っていたんだなって思う。高校生の部活で、不思議安全設定があって、ひとつの(車体の)動作が一人の行動によるのではなく、車中のメンバーの総体として起こるもので、だからこそ、直情的な子も存在しえたし、その能力の無さや感情に任せた行為の結果としての「白旗ぽこん」もありえたし、車内や車々間でおこる人間ドラマも描けたし。。。{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26

kororin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

「ああ…第二次大戦中、南海の孤島を基地にした日本の航空愚連隊の漫画?」「それは『あかつき戦闘隊』や!(ってか、ジジイしか知らんがな!!)」

2019.04.10

「イジツ」という荒野が広がる世界。70年前、空に開いた「穴」から様々な物(文明品?)が落ちてきた。とりわけ「航空機(技術)」はイジツに交易の発展をもたらしたのだが・・・

「迷家-マヨイガ-」の不評(?)から3年。「水島努」監督ということでイヤガオウでも注目され気味な本作。(笑) 当初から賛否が飛び交いました。
西部劇風な世界観に異質なモノ(人型ロボット)が暴れまわった「戦闘メカ ザブングル」みたく、日本の第二次大戦中~戦後初期ぐらいの戦闘機が「馬&銃」の代わり。西部劇における銀行強盗・列車強盗の代わりに「空賊」が、駅馬車の代わりに「巨大飛行船」。
世界を統制する治安機構がなく、点在する街々はそれぞれ自衛の為「自警団」を作り、雇われガンマンならぬ「戦闘機乗り」が需要となる無法地帯。

「コトブキ飛行隊」は飛行船(空母)「羽衣丸(ハゴロモマル)」を所有する空輸業「オウニ商会」の契約用心棒。 飛行隊メンバーは、6人の女子。
キリエ(主人公位置):空間把握は優れているが直情なのがタマにキズ。パンケーキ大好き。モコモコパンツ着用(上空は冷えるからね)。性格は、やや「お子ちゃま」。

レオナ:コトブキ飛行隊・リーダーでまとめ役。性格や飛行スタイルも真面目。

ザラ:酒飲みでメンバーのお姉さん的存在。レオナの良き相棒。

エンマ:過去に財産を騙し取られた経歴があったのか、お嬢様な口ぶりで「お調子者・軟弱者」に対しては厳しい毒舌を吐く。戦闘スタイルはネチっこい。

ケイト:口数少なく、学者肌。(航空機の)博識を生かして的確に相手を撃ち落とす。

チカ:気の強い最年少。キリエとは良い喧嘩仲間。小さな体なのでG耐性を生かしたトリッキーな飛行が得意。

「コトブキ飛行隊」の機体は全員旧日本軍の「一式戦闘機 隼一型」。とりわけ詳しくありませんが、ニワカで思うのは・・・
・機銃2門はエンジン上部に設置→ペラ(プロペラ)の回転に当たりにくいように、ペラは2枚羽。
・ペラが2枚なので「推力」はヤヤ劣る(?)→その為に機体を軽量化→直線加速は特別速くは無いものの、ヒラリヒラリと旋回し近接戦(ドッグファイト)が得意。
・軽量化なので装甲が薄く撃たれ弱い→当たらない為にパイロット各自、「腕前(操桿テクニック)」が必要。(「G」も、かなりクルでしょうね)
・軽量なので重い爆弾は搭載出来そうもない。
といった印象。

空賊とやり合ったり、「穴」の恩恵を独占・独裁統治を企み、同調しない街は容赦なく爆撃する「トウワ・ブユウ商事」のイサオとドンパチ対抗したりと、隙を見せれば何時やられるかわからない日々と言うのが西部劇風な雰囲気。



(個人の)感想として、

[キャラの2D・3D]
私はそれ程気にはならなかったのですが、目ざとい方は「変」すぎる、違和感あると非難轟々。まあ俯瞰で見る数人の「気を付け立ち」は「変」に見えましたけど。(笑) でもヤッパリ3Dは「表情」が固かったような気もします。(でも「逃げられジョニー」のガンアクションはカッコ良かった。)


[1クールじゃ尺が足りなかった?!]
世界観設定はそれなりに準備してたようですが、「CG空中戦」に尺を入れ込んでるせいか説明不足な事案も多かった。ドラマパートではキャラの早口で進行。イサオに至ってはチャラい性格も相まって鬱陶しさ倍増!(笑)
コトブキ飛行隊面々のキャラ掘り下げもキリエのみしか出来なかったのが残念。 巻きが早かったせいでドラマ(内容)がやや薄ッぺらく感じてしまいました。 ユーハング(日本軍)との関りも判らずじまい。
やはり2クールぐらいは欲しかったケド・・・・おそらくCGにかけた『予算』の都合で1クールになったんでしょうかね?(笑)


[圧巻の空中戦!レシプロ機、好き?嫌い?]
レシプロ機(セスナのような機体上翼型でなく下翼型)は、死ぬ前に一度乗ってみたいものです。今では映像記録しか残ってませんが、75年程昔「確かに存在していた」悲運の名機のたち。
ヤンキーバイクよりデカく、ヤンキーバイクの下品なエンジン音より轟く轟音で、地べたをノロノロ走るヤンキーバイクより大空を自由に飛び回る。(ヤンキーバイク、ダサくてホント嫌い!)
操縦・操桿はオート(自動サポート)ではなく自身の腕前次第。現在、自由に飛べない分「飛行欲求(とでも言うべきか?)」が時たま沸き起こります。
そんなチョット憧れの(空に~あこがれて~・・・♬)レシプロ機によるドッグファイト。名前の通り「犬が自分の尻尾を追い回してクルクル回る」様子を模したように、相手(敵機)の後ろの取り合い、機銃を撃ち込むというのが基本。
飛行中に照準器を見て機銃掃射しても「空気抵抗で真っ直ぐ飛ばない曲がる弾道・じっとしていない敵機・数発当たっても落ちない敵機・撃墜するにはコクピットか燃料系統部を狙わなきゃならないが思い通りに当たらない」などで、なかなか辛気臭い感じがリアルで良かった。(イメージとしては『銃』が空を飛んでるようなものだから、そりゃ当てるの難しいわな。)
コクピット目線からの『画』も、大画面で見ればさぞ臨場感あったことでしょう。

しかし、各機体の見分けが判りづらかったり、昨今のミサイル・ビーム兵器・魔法弾など「撃てば必ず当たって『即』撃破するアニメ」を見慣れた「お子ちゃま」には、この「辛気臭い(やや)リアルな空中戦」なんて、とてもツマラナクてブーイングだったかもしれませんネ。(笑)

[商品展開]
キャラの魅力が定着もせず判らないうちに序盤からフィギュア製作販売宣伝CM流すのは、あまり賢くないと思うけどなぁ。(「ダグ&キリル」はどうだったんだろう?)


そんなわけで、「3DCG」による航空機に堪能(序盤のsaloonが実は「羽衣丸」の船内。しかも空中母艦など)し、ドラマストーリーがイマイチうやむやだったけど、割と楽しめたアニメでした。
今季の航空機アニメ「ガーリー・エアフォース」より(色んな面で)面白く思えます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

空戦が日常。

この作品はオリジナルアニメ作品だったみたいですね。
水島監督の作品とういことで視聴を決めましたが、これもパクっと食い付いて正解だった作品でした。
流石ガルパンとSHIROBAKOを手掛けた監督さん…今回の作品も伊達じゃありませんでしたね。


一面荒野が広がる世界、"イジツ"…
ある日、世界の底が抜け、色々なものが降ってきた。
中でも"ユーハング"がもたらしたものの影響は大きく、とりわけ飛行機の存在によって人々の生活は激変。
以降世界の潮流は空へと移っていった。

時は流れ、

空には商船とその用心棒、荒くれ者の空賊など、さまざな人々が飛び交っていた。
オウニ商会の雇われ用心棒"コトブキ飛行隊"は、空を飛ぶことが大好きな、女の子だけのスゴ腕パイロット集団。

彼女たちはお客様の大切な積み荷を守るため、今日も隼とともに大空を翔けてゆく。


公式HPのIntroductionを引用させて頂きました。

私は戦闘機には疎いのですが、水島監督のことなので飛行機を飛ばすことには拘るんだろうなぁ…と思っていました。
完走後にwikiをチラ見して知ったのですが、曲技飛行隊「ウイスキーパパ競技曲技飛行チーム」が制作に協力しており、飛行機の機動は実際に可能な動きのみで構成されているんだそうです。
やっぱり…というのが正直な感想です。

総撃墜数が200機を超えるエース集団であるコトブキ飛行隊を紹介します。
全員が一式戦闘機 隼一型に搭乗しています。
一式戦闘機といえば、第2次世界大戦の際に主力機として活躍した戦闘機です。
当時、日本の戦闘機の性能の良さに世界中が震撼しましたが、もしかしたらこの隼の事だったのかもしれません。

キリエ(CV:鈴代紗弓さん)主人公でパーソナルカラーは「赤」。パンケーキが大好き。
エンマ(CV:幸村恵理さん)キリエの幼なじみでパーソナルカラーは「青」。
ケイト(CV:仲谷明香さん)パーソナルカラーは「紫」。口数は少ないが、戦闘機に対する豊富な知識と天才的な才能の持ち主。
レオナ(CV:瀬戸麻沙美さん)コトブキ飛行隊の隊長でパーソナルカラーは「緑」。パイロットとしての経験が豊富。
ザラ(CV: 山村響さん)コトブキ飛行隊の副隊長でパーソナルカラーは「黄」。酒好きのチームのお姉さん的な存在。
チカ(CV:とみたん)コトブキ飛行隊の最年少パイロットでパーソナルカラーは「ピンク」。

恥ずかしながらこのレビューを書くまでキリエが主人公だったとは思いもよりませんでした。
言われてみると登場回数は多かったですが、それぞれのキャラがしっかり深掘りされていて、愛着も同じ様に湧いていたので6人全員が同じ立ち位置だとばかり思っていました。

でもなんか納得…
キリエはサブジーの事をずっと気にかけていました。
だってキリエに空を飛ぶことの楽しさを教えてくれた人なんですから…
キリエって結構怒りっぽいんですよね。
パンケーキへの執着だって人並み外れていますし…
でも物語終盤で見せたキリエの逆鱗…半端無かったですもん。

個性的な6人でしたが、個人的にはチカ推しだったかな…
この作品も週明け月曜日の出勤時の電車の中で見るのが日課でした。
憂鬱な気分を吹き飛ばしてくれたのは、いつだってとみたんでしたから…

コトブキ飛行隊は、本来商船の積んだ積み荷を確実に目的地に届けるための用心棒…
序盤はそういうシーンも確かにありました。
でも、物語はイサオが登場してからややこしい方向に物語が進んでいった気がします。
物語の終盤では、本来の職務から凡そかけ離れた事態に巻き込まれていましたから…

でも、こういう言い方をしたら語弊があるかもしれませんが、戦闘機同士の空中戦…迫力満点でした。
遠近のカメラワークを駆使しながら、全体の動きと個々の機体の動きを同時並行的に表現されていたからだと思います。
3DCGの為せる技なんでしょうけれど…

実際の戦闘機同士の戦いでは、もっと多くの血が流れるんだと思います。
それに撃墜され方によっては致命傷を受けたり、ガソリンに引火して空中で大爆発…というのも珍しく無いんだと思います。
それでも人を殺さない…人の死を表面化させない作風は個人的に良かったと思います。
やっぱり月曜日の朝から血ドバドバとか見たくありませんから…
水島監督の渾身の一作だと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマはZAQさんの「ソラノネ」
エンディングテーマは、コトブキ飛行隊の「翼を持つ者たち」
どちらもZAQさんの楽曲だけあって完成度が高かったと思います。
勿論、どちらも通勤中に聞かせて貰っています。

1クール全12話の物語でした。
見応え十分でしっかり堪能させて頂きました。
でも今一番気になっているのは、公式HPに記載されている「フィギュア化決定!」情報です。
コトブキ飛行隊のメンバーの手のひらサイズの「フィギュアーツミニ」
「可動によるキャラクター表現の追及」をテーマにした「S.H.Figuarts」
でも私が一番気になった原因は「Figuarts ZERO」のキリエとエンマです。
そのうち残りの4人分も発売されると思うのですが、全高170㎜くらいなので1/10スケール程度でしょうか。
値段が税込み5,940円と破格なんです。
しかも、コトブキのみんなが登場している隼付きとはお得にも程があるという感じです。
是非手に取って出来を直に確かめたいフィギュアだと思いました。

投稿 : 2024/05/04
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