由比ヶ浜おすすめアニメランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月27日の時点で一番の由比ヶ浜おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.6 1 由比ヶ浜アニメランキング1位
老人Z(アニメ映画)

1991年9月1日
★★★★☆ 3.7 (212)
1036人が棚に入れました
看護学校に通うハルコはボランティアで高沢老人の介護を行っていたが、高沢が最新型介護ロボット「Z-001号機」のモニターに選ばれ、お役御免となってしまう。見舞いに行った先でチューブだらけになった高沢の姿を見てショックをうけたハルコは高沢を助け出そうとするが失敗。実習先で知り合ったハッカー老人らに助けを求めるが…

声優・キャラクター
松村彦次郎、横山智佐、小川真司、近石真介、辻谷耕史

hiroshi5 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

介護、その真の意味は・・・?

秀作中の秀作。
1991年にこのストーリー・・・。本当に今敏監督は天才以外の何者でも無いです。

一番評価したいのは作画と物語。昭和の雰囲気をそのまま出した作画は最近のアニメと違って逆にリアルです。
アニメだからこそ出せる「アニメ内での真実」というものを上手く表現しています。
ストーリーのベースとなる、時代、季節、キャラクターなどを選択するのは製作者の自由なんですが、一度設定してしまえばその設定に、その雰囲気を突き通さなければいけない。
それが「アニメ内の真実」です。

今作品は1991年と言う当時のそのままの風景を設定にしてあります。無駄に近代化もしてなければレトロにもしてない。
で、作画のタッチもその昭和の雰囲気を表現するに相応しい、薄くて輪郭がぼやけながらも、活気みたいなものを視聴者に無意識化で伝達するような感じになっていてその世界観にずるずる引き込まれます。
似ているのは「かみちゅ!」です。「かみちゅ!」でもぼやけた輪郭が焦点が合わさっている物をより強調する効果を持っていたのと同時に懐かしいような雰囲気を醸しだしていました。

で、その作画だけでも素晴らしいのですが、一番興味深いのはその「THE 昭和」にコンピューターネタを持ってくることです。
しかもそのアイデアそのものは2012年の今でも通用する、「意思の介入」というもの。
一般家庭にパソコン自体普及していないような時代にこのネタは本当に天才としか良い様がありませんね。まさに圧巻です。

最近の同じネタとして扱った作品として挙げられるのは「サマー・ウォーズ」です。
ラブ・マシーンという探究心を持ったプログラムがOZという架空世界でどういった行動を起すのかを描いていました。


実は、私はコンピューターネタとしては今作品、「老人Z」の方が一枚上だと考えています。
「サマー・ウォーズ」との一番の違いは現実世界か架空世界か、です。
そして、現実世界でコンピューターが意思を持つということの方が作品として描くのが難しいと私は思うんですよね。
なんせ、現実世界には(老人Zでは昭和の神奈川付近)現実世界のルールがある。それは本編でもよく描かれていました。
マスコミなどは、本当にそのもので、これだけでもオススメしますよw
で、その現実世界のルールの従いながら、または破りながらどう矛盾無く視聴者をその世界観に引き込むか。
架空世界だと製作者側でどうにも変えられますからね。


物語は単純明快でして、しかも世の中の有様を非常によく表しています。
特に厚生省や国際情勢などの詳細な説明はありませんでしたが、そこは普段からニュースを見ていたら分かります。というより、分かりすぎて面白いww
1991年からマスコミや政府は変わっていないことが良く分かりますよw

例えばマスコミ。初めのロボットを厚生省が発表を記者会見でする時、こんなセリフがありました。
「そのロボットの原動力はなんなんですか?」
「ミニ原子力です!」
「え?そんなの大丈夫なんですか?放射線が洩れて患者の容態が悪くなる可能性は?」
「大丈夫です。万が一の場合はロボット自体が緊急信号を発信します」
「成る程!それなら大丈夫だ!」

ってな感じで、ホント厚生省の発言を鵜呑みにするマスコミ報道陣。もっと調査報道しろっての!

他にも1991年に製作されたにも関わらず、今の日本と通ずつシーンがチラホラ。
そういう点は非常に共感できるのと同時に面白いです。


ちなみに、この作品の一番の焦点は「介護」であって、コンピューターが意思を持つということではありませんのど、そこだけは気をつけてください。

コンピューターが、ロボットが意思や探究心を持つなどと言った作品は他にも沢山ありますし、もっと深いところで問題提起する作品もあります。
というより、今作品では第六世代コンピューターというものの、基礎チップ(多分CPUのことだと思う)がバイオテクノロジーで作られているということしか記されていなくて、それがどう探究心に繫がるのかは曖昧でした。

対照的に「介護」は物語の全体を通して上手く描いていました。
介護とは人の体を清潔に、とか出来るだけ手間を省いて効率良くとかじゃなくて、如何に患者に負担をかけずに、患者の気持ちを汲んで幸せにするか、だということです。

こういう点はサービス業とリンクして、花咲くいろはで出ていた幾つかのセリフを思い出しました。

物語は簡単ですが、そのメッセージ性は独特かつとても強調的でダイレクトに心に響きます。
何度目か分かりませんが、本当に1991年とは信じられない。
いや、むしろ1991年だからこんなにも輝いているんだと思います。
時間がある人も無い人も是非見てください^^

投稿 : 2024/04/27
♥ : 17

JBさん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

隠れた名作なのかな?

物語自体のテーマは「高齢化社会」「介護」だと思います。
・・・が、そこは今敏!
やっちゃってくれてますYO!w
今敏は、最初から「何かと大騒ぎ」ってのが
好きだったんだなと思ってしまいますw
老人でここまで大騒ぎする物語を作るとは・・・さっすが!Σd(゚∀゚d)
古いアニメ映画なのでセル画仕様で作画はちょと古いですが
物語の内容は現代でも通じると思います♪
むしろ現代だから・・・かもw

投稿 : 2024/04/27
♥ : 3

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

スラップスティックコメディSF

まさに全盛期の大友克洋さんが考えそうなシニカルなSFアニメ映画である。「AKIRA」で世界的名声を得たので、ちょうど脂がのってるのとバブル経済も相まってノリノリである。キャラクターデザインにこれもまた当時の美少女を描かせたら右に出るものはいないと言われた江口寿史さんを据えているので非常にバブル臭がする。作画もこの頃のアニメ絵と劇画を織り交ぜた特徴のあるデッサンの整った絵であることも時代を感じるし、肩パットや眉毛の濃さ、登場人物の来ている服の色調の派手さなど事欠かないが、映画としての完成度が高いので今見ても楽しめると思う。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 15

61.4 2 由比ヶ浜アニメランキング2位
「侵略!イカ娘」14巻付属限定版(OAD)

2013年6月7日
★★★★☆ 3.6 (94)
408人が棚に入れました
イカ娘の季節がやってきた!オリジナルアニメーション第2弾!
イカ娘がプールを占拠!悟郎の秘密が晒される?イカ娘が未知の生物と接触か?
“水島努&山本靖貴&草川啓造”が描く、とっておきの3パートを収録!
ノンテロップOP(2012ver.&2013ver.)&ノンテロップEDも収録!

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「3バカ」トリオが大活躍!?

OVA「2012 SUMMER」に引き続いての視聴になります。
オープニングのノリが良いので、視聴し始めた瞬間からギアはトップスピード…
オープニングアニメでは、可愛らしいイカ娘を目一杯堪能できるだけじゃなく、一瞬画面に映る「超」が付くほど長寿番組のオープニングアニメのオマージュにニヤリ…
視聴者を楽しませてくれます。

この「2013 SUMMER」は、本編同様3本のショートストーリーで構成されています。
・ビニールプールじゃなイカ?
・母ちゃんじゃなイカ?
・メッセージボトルじゃなイカ?

「2012 SUMMER」の「普通じゃなイカ?」を視聴したときにも思いましたが、本作の「ビニールプールじゃなイカ?」は、キャラの動きが半端ありません。
確かに距離とか角度なんかを真面目に考えると違和感はゼロではありませんが、正直面白ければそんなのどーでも良いんです。

そして、両方の作品に共通しているのが、絵コンテと演出を担当されたのが水島監督ということ…
これが面白さの原点なんだと改めて思いました。

上記を如実に感じたのが3本目の「メッセージボトルじゃなイカ?」でした。
本レビューのタイトルに記載した通り「3バカトリオ」回、或いは「栄子のツッコミ回」とも言える内容で、思わず思い出し笑いしちゃうほど面白かったのですが、
この作品の絵コンテと演出を担当されたのが草川啓造監督なんです。

これまでは特定の作り手の方しか存じ上げておらず、草川監督の名前を覚えたのも恥ずかしながら本作品です。
その草川監督…これまで数多くの名作と呼ばれる作品を輩出されてきた方だったんです。

初監督作品は「闇の書事件」を題材にした「魔法少女リリカルなのはA's」で、そこから以下の作品を監督といて手掛けられてきています。

「いぬかみっ!」「魔法少女リリカルなのはStrikerS」「セキレイ」「アスラクライン」「迷い猫オーバーラン!」「DOG DAYS」「ロウきゅーぶ!」「艦隊これくしょん -艦これ-」「銃皇無尽のファフニール」「風夏」「アクションヒロイン チアフルーツ」「ハッピーシュガーライフ」「あひるの空」

監督として手掛けられた作品数があまりにも多いので全てを抽出した訳じゃありませんが、私の「お気に入りの棚」に3作品も入っていたのには驚かされると共に、これまで本当にお世話になってきた監督であることを思い知りました。

2012年からアニメの視聴を初めて遅すぎる気付きだったのかもしれませんが、これからも、この様な気付きを少しずつでも増やせたらと思っています。

オープニングとエンディングは「2012 SUMMER」と一緒でした。

1話30分の物語でした。
「2012 SUMMER」同様、こちらも面白さは折り紙付きです。
私は目一杯堪能させて貰いました。
引き続き、「2014 SUMMER」を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 9
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