相棒で漫画原作なアニメ映画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の相棒で漫画原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月02日の時点で一番の相棒で漫画原作なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

63.4 1 相棒で漫画原作なアニメランキング1位
そらのおとしものFinal 永遠の私の鳥籠(アニメ映画)

2014年4月26日
★★★★☆ 3.5 (292)
2105人が棚に入れました
空から落ちてきた未確認生物《イカロス》は、空美町で「平和が一番」がモットーの少年、桜井智樹と共に暮らしていたが、いまだに智樹に笑顔を見せたことがなかった。
イカロスと同じく空に浮かぶ『新大陸』からやってきた未確認生物である《ニンフ》《アストレア》が、《マスター》の支配から解放されて自由に笑って生きている姿を見た智樹は、どうにかイカロスにも『普通の女の子』として自由に笑ってほしいと思うようになる。
戦略エンジェロイドとして作られ、感情をうまく表情に表せないイカロスが笑えないのは、主従の関係を結んでいることが原因であると考えた智樹だったが、突如あてがわれた自由に、イカロスは―――。

原作累計400万部を突破した大ヒットアニメシリーズが遂に完結!!感動に包まれた原作最終話にリンクした、ヒロイン《イカロス》の真実の物語。これが本当のそらおとフィナーレ!!
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

終わりが悪くても、それで全て悪かったことにはしたくない!!

2014年4月劇場公開。
約50分。


【前置き】

本作の不評は予々耳にしておりました。
アニメから原作にも大いにハマり、自分にとって本当に楽しませてくれた作品だけに、やっぱり悲しかったですね。

ただ視聴にあたっては、過剰な期待はせずに済んだので、そういう意味では助かりました。
前知識も無く、もしこれまでのアニメシリーズ並みのクオリティーを本劇場版に求めていたとしたら、私は間違い無く「裏切られた」気持ちを持ったように思います。



【あらすじ】

空から落ちてきた戦略エンジェロイド『イカロス』は、「平和が一番」がモットーの変態中学生、『桜井 智樹(さくらい ともき)』と共に暮らしていましたが、未だ笑顔を見せたことはありませんでした。

イカロスと同じエンジェロイドである『ニンフ』や『アストレア』が、空の支配から解放され自由に笑う姿を見た智樹は、イカロスが笑えないのは主従の関係を結んでいる事が原因と考え、主従関係のインプリンティング(刷り込み)を解くのですが…。



【批判部分】
{netabare}
まず、本作はアニメシリーズを全て見ていたとしても、シナリオを100%しっかり理解することは不可能です。
そもそも本作は「そらのおとしもの」を描くというよりは、メインヒロインである「イカロス」を主軸にした長いPVに近いことを、まず頭に入れた方が良いですね。

シナリオ構成としては、原作最終話(イカロスと智樹がシナプスへ向かうシーン)から始まり、上記のあらすじを回想により挟むことでそれまでの物語を追い、そしてまた冒頭のシーンに戻り…イカロスの最期を描き…、以降のシナリオは何も描かれず終わる…という流れとなります。
この終わり方については聞いてはいましたが、私自身エンディングテロップが流れた時は、やはり仰天させられましたね。
こう、回想を経てクライマックスを描く為の下準備をし、やっと描き始めたかと思えばそこで終わるという…、最早「斬新」とさえ思う最後でした。(あっ、褒めてないですよ。念の為。)


「final」というタイトルとは裏腹に、作品としての終わりは一切描かれず、間の日常パートもイカロスの心情を描くことに重きを置いた構成で、シナリオ補完はオマケ程度。
以前の劇場版にて、悲痛な最期を遂げた「風音 日和」が普通に登場していても説明も無かったり、あげく謎を提示するだけして放置したりするので、原作を読んでいないとまずついていけません。

そりゃ元々3期を描くつもりが、いきなり劇場版に変わって50分程の構成にもなれば、こうなりますよね。
ただ、それでも原作後のエピソードを新規に描くなり、どうせなら下手にシナリオに触れず人気の日常回を重点的に描くなりと、まだ違う戦い方はあった気がします。
ですが結果的に本作は、「final」と題して、予告で目を惹きつける原作のクライマックスシーンを出し、煽るだけ煽って蓋を開けてみれば中身はスカスカでした…という、わざわざ劇場に足を運んだファンの心を裏切り弄ぶような…残念な出来になっていたのでした。

作画に関しても、決して良いとは言えません。
期間が空いているとはいえ、キャラデザは昔と違うと一目で分かりますし、昔と比べ全体的に淡白に描かれているので違和感も感じました。
時折挟まれる、以前の回想の方が作画が綺麗に見えるというのも、どうなんでしょうね…。
(本作は、テレビの頃からかなり作画に気合いの入った作品でしたので。)
のワリに作中、西瓜などの食べ物は妙に気合いが入っていて、なんだか気持ちを逆撫でされている気にさえなりました。
{/netabare}



【肯定部分】
{netabare}
と、批判部分はこのくらいにして、肯定の部分も少し。

本作は、あくまでブツ切りなだけで原作シナリオに大きな変更や改悪は無いので、私のような原作既読組からすると、原作をイカロスを主軸にしてチラッと描いたファン向けOADと思えば、そこまで悪くは無かったです。
(勿論、劇場作品ということや、本作がシリーズの「final」であることにも目を瞑ればですよ。)


本作の日常パートは、原作の「智樹の車窓から」回や「インプリンティング解除」の回等を、イカロスの心情を描きつつ再構成したもので、主要キャラは原作通り相っっ変わらず可愛く楽しく描かれています。
特に、本作のヒロインの一人「ニンフ」は、個人的にアニメ作品の中でもトップと言っても過言ではない程に好きなので、視聴し悶え苦しみ、恍惚に浸るには十分な破壊力でした。
3女?である「アストレア」のケーキをつまみ食いし、

「うっさいわね、アンタ末っ子なんだから我慢しなさいよ!」

とか言い合う2人のシーンも、見ていて微笑ましかったですね。

主人公である智樹の、あの突き抜け過ぎて清々しさすら感じる変態さも健在。
以前よりアニメ化を望んでいた、彼の(あまりにも危険な)妄想が具現化した「智樹の車窓から」での、あの『裸で愛しあう駅』は、本当に羨けしからん最高の映像でした。
この時の、顔を赤らめ困った表情をしているニンフは、もおぅたまりませんでしたよ。

ただ、そんな変態の智樹がシリアスになると急に格好良くなる演出が、また本作の魅力。
なんだかんだ言っても基本的に優しい智樹が、クライマックスのシーンで、

「うるせぇ! 引き返せっつってんだろ、聞こえねぇのかよ!!」

と声を荒げて言うシーンは、やっぱりグッときましたね。
そんな智樹に対し、奇しくもギリシャ神話のイカロスのように羽が朽ちていく中で、イカロスは初めて笑い…

「愛してます、マイマスター。」

と続けるのでした…。
原作でも最高に良いシーンだけに、ちゃんとシナリオとしてもお膳立てをしっかり描いて上で見たかったですねぇ、至極残念です。
{/netabare}



【総評】

原作を読んでいない方は、先に本作を見てはいけません。
原作の良いシーンを、ネタバレするだけして理解出来ず終わるという惨事が待っていますので。
原作全20巻までを全て読んだ方で、まだ本作に触れていたい…と思うほどのファンのみ、手に取りましょう。

多くの「そらおと」ファンと同様、やはり私もこの出来は残念に思いましたが、でも…原作のエピソードがどういう描き方であれアニメ化され嬉しかったのも正直な気持ちです。
(安っぽい考えかもしれませんが。)
こんな構成であれ「こんな内容なら作らないでほしかった。」とまでは、流石になれませんでした。
作品としての全体評価は、大いに下がっちゃいましたけどね。

3期制作快調という単行本の帯を見る度、これからもきっとこの残念な気持ちはぶり返すことでしょう。
往生際悪く「完結」じゃないと匂わせたりしていますが、まず間違いなく続編は無いでしょうし…。
そう言って、ファンからお布施だけを巻き上げるような角川の数々の悪どい商法には毎度、義が感じられず不快ですらあります。
(そういえば原作ラスト2冊の、あからさまな薄さにも腹が立ちましたねww)

それでも本作の、特に2期を見ていた時に感じた興奮と情熱と、スタッフの愛に包まれた名演出の数々まで、悪く塗り潰されることは決してありません。
本作は、あくまでオマケとして楽しませてもらったと、そう自分に言い聞かせようと思います(ムリヤリ)。

あっ!!
ただ、せめてもの罪滅ぼし?のようにDVD映像特典として作られた、原作最終話のボイスコミックは、かなりの出来。
(アニメ1話分相当の約24分。)
声優さんの演技、音楽、コマや台詞の見せ方等、かなり拘りを感じました。
原作好きは必見です。


ではでは、さようなら…業界きっての叱られアニメ「そらのおとしもの」…。

読んでいただき、ありがとうございました。



◆一番好きなキャラクター◆
『電子戦用エンジェロイドタイプβ(ベータ)「Nymph」(ニンフ)』声 - 野水伊織さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『電子戦用エンジェロイドタイプβ(ベータ)「Nymph」(ニンフ)』声 - 野水伊織さん



以下、ニンフが穿いているのか否か、について。
(卑猥な表現を含むので〆ます。)
{netabare}
本作に登場するキャラクター、小柄で青髪ツインテールの似合うエンジェロイド、ニンフ。

彼女は戦闘服着用時、アニメでは「にんふんどし」と呼ばれる、乳首や股間にシールを被せたような下着(ちなみに、商品化もされていますww)を下に着用しているのですが、原作では『穿いてない説』が誠しやかに囁かれておりました。

その説は原作最終話後のオマケで遂に、明言こそされませんでしたが、智樹が明かしてくれることとなりました。

やはり私は、ニンフが大好きです。
夢を掴みたい方は、是非原作最終巻を手にとって見て下さい。

アストレアもメチャ可愛いですし、勿論イカロスもそはらも…、恐いけどカオスも…会ちょ……。。。
いやホント、こんな可愛いキャラが勢揃いする作品も、中々ありませんでしたね。
このキャラクター達に出会えただけで、やっぱり本作に出会えて私は幸せでした。

さて今夜も、ニンフのマスターになって、優しく色~~~んな命令をする妄想に浸って眠りましょう。
改めて…夢をありがとう、そらのおとしもの。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

天使の想いと物語の帰結を目指した完結編?

まず初めに、他の自分のレビューでこの作品の期待度を勝手に上げてしまったことに対してお詫びをしたいと思います。申し訳ありませんでした・・・。
正直レビューは書きたくなかったのですが、期待を煽った責任もあるので一応書きます。
これは今まで以上に「詳しく知りたきゃ原作読め」と突き放した感じの作りでした。酷評になってしまうかもしれませんが、お許しください。


時系列は前作(時計仕掛けの哀女神)の後になります。そして原作の流れとは異なった分岐を進んで一応の収束を迎えます。

エンジェロイド達とすっかり打ち解けたかに見えた智樹。しかしイカロスはいまだに智樹に笑顔を見せた事はありません。

ニンフ達と相変わらず戯れている間も、どうすればイカロスを笑顔にできるか考え続ける智樹。

イカロスにとっての幸せとは、愛の形とは何なのか。その結論を導き出したのは意外にもイカロス自身でした。


今まで作中で幾度か匂わせられていたこの世界の残酷な真実に、智樹以上にイカロスが勇ましく立ち向かっていく姿には心打たれました。



・・・このように掻い摘んで見ていくと悪くは無いような気がするのですが、やはり多くの違和感が残りました。

ネタバレ+悪い部分を挙げているので、見たくない方は見なくていいです。
{netabare}
ギャグ要素が少ない上、ギクシャクした感じで非常にテンポが悪かったです。今までの勢いあるギャグはどこへ行ったのか不思議でした。

作画がさっぱりした感じになったのは良いのですが、今までと比べてしまうと淡泊すぎです。特に瞳の描き込み具合や色彩の豊かさは、クオリティの面で敵わないと思います。

それから音楽を挿入するタイミングが合ってないと感じる場面が多々ありました。
例として、挿入歌『ERASE』を流すタイミング。ギャグシーンを背景に流してはせっかくの曲が台無しです。
美香子(会長)のBGMも使うタイミングを間違えると会話が非常に阻害されますね。聞こえづらかったです。智樹を叱責するシーンですね。

あと今まで隙なしだと思っていた早見さんの声が、クライマックスの叫び声でちょっと残念に感じてしまいました。泣き声もそうですけど、どうもイカロスに聞こえないというか、なんだか冷めてしまいました。
{/netabare}



作画は大きく今までと変化していますね。淡い色使いとややあっさりとした顔つきで、原作準拠に近い形にはなっていると思います。

ただ所々挟まれる回想シーン(使い回し)の作画を見ると、やっぱり今までの方がいいなあ・・・と思ってしまったのも事実です。

音楽で特筆すべきなのは、何より主題歌・挿入歌です。主題歌『Always Smiling』および挿入歌『ERASE』は早見さん&吉田さん安定の良曲でした。

今回BGMについては場面の切り替わりが早く、あまり集中して聴くことができませんでした。

キャスト陣で一番活躍したのはもちろん早見さんでしょうが、個人的には保志さんの安定ぶりが嬉しかったです。



前作と大きくキャラデザを初めとして変更があったので不安を抱えながらも、それでも期待はしていました。

しかし総集編を抱えた前作以上の早足な展開と、完結を謳いながらもしこりを残す終わり方には、ある種の無念さとスタッフへの憐憫と角○への憎悪の感情が渦巻いていました。

とにかく言えることは、この映画はサントラと主題歌CDだけ買えばもう十分であることと、角○さんはこの先も阿漕な商売を続けていればいつかバチが当たりますということです。


その中でも良かったと思えたシーン
{netabare}
・社会の窓の裏に隠し持っていたシナプス製の「カード」を無理やり奪われそうになる智樹。チャックを開けられた瞬間全身から発光して、ニンフ達を異世界へといざなう。
→チャック丸出しで眩しく輝く智樹は非常にシュールで笑えました。ここが一番笑えたポイントです。

・突然始まるそはらとニンフとアストレア、そして爺ちゃんによる「トモキの社窓から」。降車する条件として智樹とのキスを提示され戸惑う三人。
→三人の反応の中でも、アストレアちゃんの「キスって何だろう・・あいつとしたら気持ちいいのかな」という反応が非常によろしかったです(笑)

・ついに謎だらけだった会長の正体が判明し、イカロスが智樹に猛アタックを仕掛ける。
→さらっと大事なことが判明したので驚きました。この映画一番の収穫でした。

・イカロスがついに愛を理解し、智樹にキスをして愛を伝える。
→このために今までイカロスは苦しんできたんだ、とカタルシスが得られました。それからシナプスに侵入する際のシーンが一期OPのイントロとシンクロしていたことも分かって、名シーンだと思いました。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

Finalって・・・「チョット、チョットチョット!」 

原作:既読

本編:約50分

自分はそらおとファンです
劇場版そらおと限定フィギュア付き前売り買って観に行って来ました!
(フィギュアは後日郵送)

これから観る人へ

原作11巻~20巻(最終巻)までの10巻分を、50分に無理やりはしょって詰め込んだ内容です。
なので、期待せずに観て下さい。

原作読んでいない人が1800円払って劇場で見る価値はあるのか?
って聞かれると、正直 「ないな・・・」
これだったらレンタルで十分だと思うレベル。

事実、劇場で映画が終わって出る時、前を歩いていた3人(20代男女)は、「よく分からなかった。。。」って言ってました。

僕はこの作品、1期をTVで見て好きになり、即、原作漫画買って読んでました。

このFinal観る前日に、原作最終巻読んで、さらに前回の
『劇場版 そらのおとしもの 時計じかけの哀女神』を見直してからの視聴。

なので、最後は泣けてハンカチ使いました。
「見に来て良かった」って思えました
が・・・

原作14巻の帯には「特報!アニメ第3期製作決定!」と書かれてて嬉しかった。。。
15、16巻の帯には、「アニメ第3期製作快調!」って書かれてて、
18巻の帯には、「特報!2014年劇場公開決定!」の知らせで、TV放送3期が流れてがっかり orz
19巻の帯には「そらのおとしものFinal」って・・・
え~Final!!! 11巻~のストーリーを、劇場版で終わらせるの?
角川やりやがったなーーーー!!!
でした。。。

原作の会社は勿論「角川」なので仕方ないけど。。。

角川って、最近のアニメでは10話で中途半端に終わらせる作品が多くありますよね!

なんか最近「続き知りたかったら原作買って読んでね!」的な感じに作ってるので、自分の中では嫌いなアニメ製作会社になりました。
元々、アニメの製作会社とかは、好き嫌いないんですが、この「そらおと」で一気にイメージダウンです。

どこか製作会社変えて、3期を新しく原作通り作り直す事ってできないんですかね!?

非常ーーーに残念でした。。。。。。。。。。。。。





ネタバレ感想(視聴した人向け)
{netabare}
最初始まって、「えーーー!こっから始まるの?!」
先輩がどうしてああなったのか?  とか
ニンフは?
アストレアは?
カオスは?
日和は?(前作劇場版で死んでる筈なのに生きてるし!)(でも、原作は{netabare}ニンフによって助かって生きてる{/netabare})
はしょり過ぎだろ~!

その後直ぐに回想シーンで過去へ・・・

でも内容は、原作の時系列がごちゃごちゃになって詰め込んでるし・・・
原作で泣けるエピソードのシーンを、良いとこだけ切りはめ込んだ作りで見せられても、感情移入できず、気持ちも盛り上がらない。
ε- (´ー`*) はぁ~
3期をTVで見れてたなら・・・
残念 無念 ><

でも、
ラスト、イカロスが初めて自分の気持ちに気づき理解して
何度も「愛しています」
って言って燃え尽きてしまうシーンは、流石に泣けました。
これ見る為に来た甲斐はあった!って感じ。

映画はここで終わってしまっていますが、原作はちゃんとこの先あります。

Finalとして、こんな形でアニメを終わらすのは ホントガッカリ!

「そらおとファン なめんな!」 って言ってやりたいですよ!!!

どこかTV3期として作り直して欲しいです。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 56

69.4 2 相棒で漫画原作なアニメランキング2位
文豪ストレイドッグス DEAD APPLE(アニメ映画)

2018年3月3日
★★★★☆ 3.7 (71)
453人が棚に入れました
中島敦、太宰治、芥川龍之介といった文豪と同じ名前を持つキャラクターたちが、それぞれの文豪にちなんだ異能力を使って戦う姿を描いたバトルアクション。原作・朝霧カフカ、作画・春河35による同名コミックを、「STAR DRIVER 輝きのタクト」などを手がけた監督・五十嵐卓哉×脚本・榎戸洋司×アニメーション制作・ボンズのタッグがアニメ化。2016年に2クールが放送されたテレビアニメに続く劇場版で、原作者協力によるオリジナルストーリーが展開する。ヨコハマの裏社会で巻き起こった「龍頭抗争」から6年後、不可解な「霧」の中で異能力者が自らの力を用いて命を断つという事件が世界各国で発生。内務省異能特務課は、この事件を「異能力者連続自殺事件」と命名し、武装探偵社に、関与が疑われる謎の異能力者・澁澤龍彦の確保を依頼するが、時を同じくして太宰が消息を絶ってしまう。

声優・キャラクター
上村祐翔、宮野真守、小野賢章、谷山紀章、諸星すみれ、細谷佳正、神谷浩史、豊永利行、花倉洸幸、嶋村侑、小見川千明、小山力也、宮本充、雨宮天、諏訪部順一、福山潤、石田彰、中井和哉

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「異能力者連続自殺事件」の真相とは…!?

この作品は、文豪ストレイドッグス2期の続編…で良いと思います。
「夜叉白雪」を能力に持つ泉鏡花が、武装探偵社に正式な社員として迎え入れられていたので…

登場人物に対する説明は一切無し…
ポートマフィアや武装探偵社がどの様な組織なのか、くらいの紹介はありますが、基本的にこの作品の設定を熟知しているのが前提になっています。
従って、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

今回の事件もヨコハマを未曾有の危機に陥れます。
事の発端は世界各国で突如霧が発生したこと…
そしてその霧が発生すると、何故か異能力者が自らの命を絶つ事件が併発していたんです。

もちろん、偶然の可能性だって否定できません。
ですが、被害件数が3桁にもなると、もう偶然では説明できません。
何らかの陰謀が蠢いていると考えて差し支えないと思います。

そして霧の次のターゲットはヨコハマ…手がかりがほぼ皆無である中、物語が動いていきます。

この霧…相当やっかいでした。
街が霧に包まれると、辺りの状況が一変していました。
それは凡そ私たちが目にすることのできない状況だったと思います。

そんな中、内務省異能特務課から武装探偵社への依頼は「首謀者の排除」だったんです。
「排除」って決して穏やかな言葉では無いと思います。
完走して振り返ってみると、この「排除」の二文字が物語の中で重要なキーワードになっていた気がします。

人の命の重さを知らない訳ではありません。
ですが、全てが武装探偵社に寄り添う発想だけではないんです。
武装探偵社の真逆を突っ走っているポートマフィア…
言葉の重さの意味からして異なる間柄なんです。

でも、霧の中では組織の形は何の意味もありません。
そもそも霧の中じゃなかったとしても何の意味もなかったかも…
それは自分が寄り添う結果にしか過ぎないのだから…

自分自信の矜持がどれほど大切なのか…教えてくれる作品だと思います。
「覚悟」とは何か?
「身を挺する」とはどういう状況を意味するのか?
人はそれぞれ「己のやるべき事」を見つけ、それに注力できるのか?

人は一人では生きていけません。
でも、自分しかできないこと…自分しか進めない道もあるのです。
そして時には、それを選択しなければならない。

自分の殻を破るため…
弱い気持ちから脱却するため…

どうして人は頑張れるのか…
こんな当たり前を、この作風ならではのテイストで教えてくれる作品です。

それともう1点…
本作で泉鏡花は本当の意味で探偵社の社員になったと思います。
これまで見られなかった様々な彼女の顔を見ることができるのですが、個人的にはラストで見せてくれた表情がお気に入りだったかな…^^

そんな泉鏡花を演じているのが諸星すみれさんなんですよね。
ここのところ、たくさんの接点を感じているのは私だけでしょうか…?
別に狙っている訳ではないんですけどね。
まぁ、これを知って視聴に俄然気合いが入ったのは言うまでもありませんけれど…

ヨコハマを未曾有の危機に陥れた「異能力者連続自殺事件」
真相は一体何だったんでしょうね?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

上映時間90分の作品でした。
そういえば、本作は「Newtype×マチ★アソビ アニメアワード2017-2018」において、泉鏡花が「女性キャラクター賞」を受賞しているそうです。
この結果には思わず納得です。
なぜなら作中での彼女はとても魅力的でしたから…

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

Acacia さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ボンズ劇場版。珍しく予想を裏切る。

ボンズの劇場版は作画ばかりが先行し、話創りが微妙…。
という印象を持っていますが、今作は予想外でした。

TVシリーズ同様、原作者とスタッフで、練りながら
6年前の龍頭抗争という一つの事件も
映像化されている所はファンには眉唾物。

今作は、敦/太宰/鏡花/芥川/中也/フョードル/澁澤
が前面に出ていて、その他のTVシリーズキャラクター達は
台詞がほとんどありません。
国木田のみ多少の出番はありますが。

善人として振る舞う敦への生きるという事、
異能を持つ事の再自覚と試練。

鏡花の亡くなった親。そして人を殺す事に特化した異能。

収集家である今回の最大の敵、澁澤。
今後3期で関わると思われるフョードルの暗躍。

二人と共謀しているのか?織田作との誓い故に
演じているのか?原作同様、飄々と動く太宰。

文スト好きが楽しむのはこの辺りだと思います。
個人的には鏡花ちゃん好きにはえらくヒロインしてて嬉しい。

映画館で4度ほど視聴後、4DX版も1度視聴。
先行上映と舞台挨拶では人もそれ程入っていませんでしたが、
一般上映では、大勢の人が観ていた印象。
その後、上映館がかなり増加してます。
「ボンズ作品で人が入っている…。」
意外でした。ボンズ好きとしては嬉しく思います。
※その後のヒロアカもお子さんが多くて(笑)

共興収入も5億を突破。(明らかに特典商法してますが)
実は深夜放送のアニメタイトルという括りでは
今年現在、上位に食い込む売上。

BDを予約し、発売日を仕事しながらまだかまだかと
待ってます。90分の中に映像と物語が凝縮されていますので、
見逃した方もテレビシリーズを観ているなら、
観てみても損はないかと思われます。
更に興味が湧けば、実際の文豪の作品にも
色々触れてみると、このシリーズは一種のファンタジー。
娯楽を追求した作品だという事が理解でき
より深く楽しめると思います(笑)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

オリジナルストーリーですがよかった!

開始直後からアクセル全開の戦闘が入って居て気合の入れようが凄く伝わりました。
物語の時間軸はアニメ2期ラストのVSギルドから原作の次の舞台の間あたりでしょうか?
ストーリーは少し展開が早かった様に思います。
主人公のアツシを始め人気キャラ達の見せ場をしっかり取ってあるのですが、逆にあまり出番の無いキャラも多くなってしまっているのもまた感じてしまいました。
せっかくの劇場版なんで出番をもっと増やしても良かった気もします。
しかし活躍があったメンバーの過去に関わるストーリー展開も中々面白く。
太宰さん達の駆け引きも見ものでした。
最終決戦で戦った組み合わせも新鮮でした。
アニメにも原作は漫画しか知りませんが、この組み合わせはなかったので^ ^
そして、ラスト戦闘シーンの挿入歌!
相変わらず、挿入歌の入れ方が絶妙(´艸`)*
戦闘にもスピード感もあり良かったように思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4
ページの先頭へ