秘密基地で親友なアニメ映画ランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月23日の時点で一番の秘密基地で親友なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.7 1 秘密基地で親友なアニメランキング1位
ペンギン・ハイウェイ(アニメ映画)

2018年8月17日
★★★★☆ 3.8 (261)
1209人が棚に入れました
小学四年生の少年アオヤマ君は、一日一日、世界について学び、学んだことをノートに記録する。利口な上、毎日努力を怠らず勉強するので、大人になったときにどれほど偉くなっているか、見当もつかない。そんなアオヤマ君は、通っている歯科医院の“お姉さん”と仲がよく、“お姉さん”はオトナびた賢いアオヤマ君を、ちょっと生意気なところも含めかわいがっていた。ある日、アオヤマ君の住む郊外の街にペンギンが出現する。海のない住宅地に突如現れ、そして消えたペンギンたちは、いったいどこから来てどこへ行ったのか…。アオヤマ君はペンギンの謎を解くべく研究をはじめるのだった。そしてアオヤマ君は、“お姉さん”が投げたコーラの缶が、ペンギンに変身するのを目撃する。ポカンとするアオヤマ君に、笑顔のお姉さんが言った。「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか?」“お姉さん”とペンギンの関係とは? そしてこの謎は解けるのか?少し不思議で、一生忘れない、あの夏の物語。

声優・キャラクター
北香那、蒼井優、釘宮理恵、潘めぐみ、福井美樹、能登麻美子、久野美咲、西島秀俊、竹中直人

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

史上最高のおねショタSF映画!もりみー原作が苦手な人にこそ観てもらいたい!

『四畳半神話体系』『夜は短し歩けよ乙女』『有頂天家族』のもりみー(森見登美彦)の新境地を『陽なたのアオシグレ』『台風のノルダ』の石田祐康と新井陽二郎のタッグが描いたジュブナイルSF


とある郊外の町が舞台
10歳にして勉強や研究に熱心な好奇心旺盛で達観した思考を持つ少年、アオヤマ
ある日、海も無い町中に唐突に大量のペンギンが出現したのを目撃する
アオヤマ少年と友人はすぐさまにペンギンの出自を探す探検に出るが謎は深まるばかり
その後アオヤマ少年はその達観視した口調が災いし、クラスメートのガキ大将と衝突してしまう
そのピンチを彼が淡い恋心を抱く近所の歯科衛生士の“お姉さん”に救ってもらう
アオヤマ少年がペンギンの謎を追っていることを知ると“お姉さん”はジュースの缶を宙に放り投げた
すると彼女が投げたジュース缶が突然ペンギンにメタモルフォーゼした
「この謎を解いてごらん、君には出来るか?」
かくしてアオヤマ少年は“お姉さん”とペンギンの関連を探り出そうとするのが…


まず一連のもりみー原作の多聞に漏れず、達観視した上から目線な主人公による一人称が主軸となっているのですが、早合点するなかれ
もりみー原作でありながらも畳み掛けるような喋り口調でまくし立てる作品ではないのです
主人公が落ち着いた少年であるという点や、アオヤマ少年を演じた北香那の感情を殺した芝居、そして全体的に間を大切にしたテンポ感を含めて、どちらかというととてもゆったりとした時間が流れる作品になっています
かつ暑苦しい青春モノでなく、もっと爽やかなジュブナイル作品というのも手伝っていますから「もりみー原作はちょっと…」という方にこそチェックしていただきたいところです


この辺りの演出、石田祐康率いるスタジオコロリドの若いスタッフが中心となったことも大きいと思います
少年の、自覚なき恋心を大切に描いていますし、その一方で少年が“お姉さん”に興味を抱くキッカケが“お姉さん”の豊満な「おっぱい」というのがエッチでコミカルでとっつき易いです
また、過去作の様にスタジオコロリド内製が強いのかと思いきや、流石に初の長篇ということもあって亀井幹太監督が演出処理を買って出る、佐藤順一監督がクリエイティブアドバイザーとして参加する、等これまでのコロリド作品とは規模の違いを感じます
一言で言うなれば、これまでのもりみー原作アニメが若者向けな文学作品だったのに対し、今作は老若男女広く、もっと言えばファミリー路線にも喰い込める、本当の意味でのエンターティメントに振った作品に仕上がっていると言えましょう
今日までコロリドを見捨てなかったフジテレビにはよくやった!と言いたい


ところでもりみー原作といえば【いまいち何を考えているのかわからないヒロイン】の存在でありますが、今作の“お姉さん”もまたもりみーヒロインであることに変わりありません
彼女のイヤラシさの無い奥ゆかしさを、蒼井優が見事に演じきっていてコレにも拍手です
キャスティングは完璧で、いわゆる大人の事情なども感じさせません
それは主題歌に起用された宇多田ヒカルの「Good Night」も同じで、まさにこの映画の為にある一曲と言える楽曲です
エンドロールで程よい余韻に浸れることを保証いたします


また、途中で『台風』が来たり、『坂のある町を駆ける』のは思わずコロリド作品ファンには笑みがこぼれてしまうところでしょうw
コロリドにとっては今作が初の長篇にして、1つの記念碑となった、のではないしょうか?
まあ細かいことは置いとくとしても、とかく【おねショタ】っていうジャンルは本当に尊いと思ったのがオイラの本音ですよw

投稿 : 2024/05/18
♥ : 18
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

私たちはどこから来て、どこへ行くのか

スタジオコロリド制作。

石田祐康監督、待望の初長編作品。
ひと夏の不思議な体験を鮮やかに描く、
心弾む思春期ファンタジーの良品であろう。

主人公アオヤマ君は研究熱心で、
世界の不思議に興味津々、
日々学んでは、知の探究に励む。
少年特有の好奇心と冒険心も旺盛で、
気になるお姉さんのおっぱいにも、
多大な関心を持つどこにでもいる少年だ。
{netabare}突然、広場の空き地に現れたペンギンたち。
忘れる事の出来ない、ひと夏が始まる。{/netabare}

少年の視点で描かれる数多くの演出、
世界や異性に対する戸惑いと妄想こそ、
どこにでもある思春期の原風景なのだ。
ペンギンハイウェイとは何であろうか!?
{netabare}それは人が歩む、進化への道であり、
思春期から大人になるための道標だ。{/netabare}

ここでは2つの世界が衝突している。
{netabare}折りたたまれ亀裂が生じた世界の果てと、
成長の儀礼として、少年が歩む内的世界だ。{/netabare}
どこか村上春樹「海辺のカフカ」を想像する。

移ろいゆく記憶を、夏という季節に見出す。
それは美しい等式、解けない夏の方程式、
どれだけの冒険をして大人になるのだろう。

私たちは幾つになっても、道の途中なのだ。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 63
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

表はペンギン、裏はエヴァンゲリオン

世界観:9
ストーリー:8
リアリティ:6
キャラクター:7
情感:6
合計:36

小学四年生のアオヤマ君は、一日一日、世界について学び、学んだことをノートに記録している男の子。利口な上、毎日努力を怠らず勉強するので、「きっと将来は偉い人間になるだろう」と自分でも思っている。そんなアオヤマ君にとって、何より興味深いのは、通っている歯科医院の“お姉さん”。気さくで胸が大きくて、自由奔放でどこかミステリアス。アオヤマ君は、日々、お姉さんをめぐる研究も真面目に続けていた。
夏休みを翌月に控えたある日、アオヤマ君の住む郊外の街にペンギンが出現する。街の人たちが騒然とする中、海のない住宅地に突如現れ、そして消えたペンギンたちはいったいどこから来てどこへ行ったのか……。ペンギンへの謎を解くべく【ペンギン・ハイウェイ】の研究をはじめたアオヤマ君は、お姉さんがふいに投げたコーラの缶がペンギンに変身するのを目撃する。ポカンとするアオヤマ君に、笑顔のお姉さんが言った。
「この謎を解いてごらん。どうだ、君にはできるか?」

(公式ページより抜粋)

視聴経緯については、先日見た「若おかみは小学生」同様、2018年に公開されたアニメ映画で、さよ朝やリズ青と共に名前があげられることが多かったから。

若おかみ~があまり響かなかったので、4作品中トップにあげられることの少ない本作は正直あまり期待していなかったのですが、意外にも高得点でした。

冒頭のあらすじを読むとこじんまりとした作品のようですが、スケールが大きく、SF、セカイ系と言ってよいでしょう。それでいて、個人の思春期の問題がテーマにされており、私はエヴァンゲリオンを連想しながら見てしまいました。

{netabare}本作はいくつかのもの(お姉さん、海と呼ぶ球体、ペンギン等)が象徴的に描かれていて、それを何と捉えるかで様々な受け取り方になると思いますが、全体のテーマは私にとっては「異性への憧憬」や「アニマの昇華・離別」(それによって少年は成長するのだ!)であると捉えました。(ペンギン・ハイウェイが象徴する道も、少年が通る成長の道ではないか)

個人的に、自作長編小説におけるテーマのひとつであり、お姉さん的なキャラを登場させたことがあるので、最早そういうテーマでしか見られなかったのですが(苦笑)
注.私の言う「アニマ」とは、ユングのものとはズレていると思いますが、精神的な異性に対する憧憬の原点(簡単に言えば理想の女性)みたいなもので、例えば、初恋の相手が2次元(アニメキャラ)みたいな形で接触する人も多いのではないかと思われます。

ですので、万人受けはしないと思いますし、特に女性は共感できるのか不明。女性にも異性への憧憬はあるでしょうが、本作のモチーフがそれに符合するのか全くわかりません。

そのようなごく個人的な体験により、お姉さんが偶像でないかという疑問は、最初の喫茶店のシーンから出てきて、コーラがペンギンに変わったところで確信に変わりましたね。

普遍的なテーマに寄って考えると、幼少期は想像(内的)世界と現実(外的)世界が共存しているけれど、どこかで想像世界に踏ん切りをつけて現実世界のみを見るようになるということでしょうか。

小説を書くことでお姉さん的存在と問答し、離別した私としては、アオヤマ君がお姉さんに再会できるのは内的世界に向き合うかもしれない老後、究極的には死んだ時だと思ってしまいますが、そうやって大人になった自分にとって、彼には昔の自分を重ねてしまい、背中を押してあげたくなりました。{/netabare}

青春の原風景を見に行けた感じでしょうか。主人公の性格や豊かなお姉さんの憧れが真っ直ぐで、爽やかな満足感を得られました。

客観的にも、テーマが深くて濃いものである割に、テーマに対応するぎりぎりの低学年を主人公にし、愛くるしいペンギンを登場させることで巧みにカモフラージュされているので不快感はあまりなく、終盤はジェットコースターのようなアニメーションも堪能でき、楽しめる作品と思います。

(2020.6視聴)
(参考評価推移:4.3)

投稿 : 2024/05/18
♥ : 27

64.3 2 秘密基地で親友なアニメランキング2位
ドラえもん のび太の宇宙開拓史(アニメ映画)

1981年3月14日
★★★★☆ 3.5 (84)
441人が棚に入れました
超空間のもつれで、偶然、のび太の部屋の下が、宇宙の星コーヤコーヤの入口になっていた。コーヤコーヤに降りたのび太とドラえもんは、洪水で流された宇宙船をさがすロップルと星猫チャミーの一家に会った。タケコプターで土に埋れた宇宙船を発見してやるドラえもん。ある日、二人はジャイアン、スネオ、しずかを誘ってコーヤコーヤへ案内した。みんな重力の小さい星でとびはねて大喜びだ。この星のエネルギー源ガルタイト鉱石をひとりじめにして大もうけを企む会社があった。そして、星を無人にして星全体を爆発させ、宇宙空間に散らばった鉱石を拾い集め、手間をはぶこうとしていたのだった・・。
ネタバレ

ノリノリメガネ さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

SFのお約束は押さえているが…

シリーズ2作目。SF回。
{netabare}
異なる銀河に住むロップルくんの宇宙船とのび太の部屋がひょんなことから繋がり、ロップルくんたちと友情を育みながら、ロップルくんの生活を脅かす悪どい企業と戦っていく話。

重力の差異を活かしたアクションや時間の進みかたが違う等のSFのお約束設定は網羅されており、少年の心をくすぐってくる。

しかし、これだけ生物の進化の仕方が違うのにロップルくんらは地球人と同じ進化を遂げているのはなぜなのか。
また、前作同様敵の目的がよくわからない。一企業であるのに、ただ住民に嫌がらせをしたり、星を破壊しようとしてるようにしか見えず、一貫性に欠けているように見えた。
そもそも宇宙船でワープも出来るくらい文明が進化しているのに、企業が我が物顔で住民に対して暴力を行えるというのは設定として甘いのではないか。法はどうなってるのか。最後捕まえるのならなぜ今まで野放しにしていたのか。疑問がたくさん湧いた。

加えて、最後あたりに登場する殺し屋が驚くほど弱くて拍子抜けだった。

ジャイアンらもほぼ活躍しないというか、全編通してほとんどのび太をいじめることに終始していた。中途半端にラスト駆けつけるけど正直蛇足だし、手のひら返しが急だな、と。
よって、今作はのび太・ドラえもん・ロップルくんの友情の話だったと言える。

上記のようにいろいろとツッコミ所が多くてうーん、という感じ。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/18
♥ : 1
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

大冒険の始まり

大長編ドラえもん劇場版2作目。

ショーヴェ洞窟には疾走する動物の壁画が、
アニメのセルのように連続で描かれている。
ラスコー洞窟のアプス回廊では、
旧石器時代の芸術家・漫画家たちが、
馬・鹿・牡牛など色彩豊かな壁画を描いた。
きっと先史時代の藤子不二雄に違いない。
松明の灯に照らされた空間は劇場のようだ。

ドラえもんが教えてくれること。
日常空間も見方を変えればファンタジーであり、
それは魔法に繋がっているということ。

ドラえもんが教えてくれること。
敵さえも愛すべき存在であるということ。

超空間での事故で生じた入口から、
他の惑星へと行けるようになった、
ドラえもんとのび太の活躍が描かれている。
{netabare}部屋の畳の裏が宇宙への大冒険への入口なのだ。{/netabare}

ここには空想する力が未来に繋がると、
素朴にではあれ信じられるものがあるのだ。

幼かった日の楽しい思い出です。

投稿 : 2024/05/18
♥ : 30

ちあき さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

俺TUEEE

子供の頃、何度も観ていたドラえもんのアニメ映画。
異星でのび太が大活躍。のび太の射撃の腕前も発揮されます。
なんというか、アニメでの異世界ファンタジーにある俺TUEEEの先駆者的作品とも言えるのではないでしょうか? 少なくとも私が俺つえーの作品に心躍るのはこの作品に影響を受けているからだと思います。

大人になって見返してみると、映画だから仕方ない部分もありますが、多少ストーリーの展開が荒く感じる場面もありました。

ドラえもんのアニメ映画では、武田鉄矢氏が手掛ける歌がとても印象的です。
本作のラストシーンで「心をゆらして」が流れる場面では少しジーンとしました。

心をゆらして 心をゆらして さがせばいいのに
心をゆらして 心をゆらして みつけてください♪

投稿 : 2024/05/18
♥ : 4
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