続編でアイドルなアニメ映画ランキング 6

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の続編でアイドルな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月07日の時点で一番の続編でアイドルなアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

73.6 1 続編でアイドルなアニメランキング1位
ラブライブ!The School Idol Movie(アニメ映画)

2015年6月13日
★★★★★ 4.1 (692)
3545人が棚に入れました
スクールアイドルたちがパフォーマンスを競う大会「ラブライブ!」。
前回優勝者のμ'sは、3年生の卒業をもって活動をおしまいにすると決めていたが、
卒業式の直後、μ'sのもとに飛び込んで来たひとつの知らせを受けて、新たなライブをすることに!
見たことのない世界とふれあい、また少しずつまた成長していく9人。
スクールアイドルとして、最後に何ができるのか——。
限られた時間のなかで、μ'sが見つけた最高に楽しいライブとは——!?

声優・キャラクター
新田恵海、南條愛乃、内田彩、三森すずこ、飯田里穂、Pile、楠田亜衣奈、久保ユリカ、徳井青空
ネタバレ

おぬごん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ラブライバーへのメッセージ

2013年冬にTVアニメ1期、2014年春にアニメ2期が放送された、ラブライブの劇場版
2期のラストで劇場アニメ化が告知されましたので、およそ1年越しでの公開ですね
普段はTVアニメしかレビューしていないんですが、せっかく公開日に観てきたのでレビューしちゃおうかと思います

(※以下、TVアニメ1期と2期のネタバレを含みます)

さて、映画公開前に誰もが気になっていたのは「どんな映画になるのか」です
何せTVアニメのエンドロールまでは、主人公たちμ'sがやるべき凡そ全てのことが描かれ、3年生の卒業とμ'sの終わりを以て綺麗に閉められましたからね
その後の取って付けたような花陽への連絡からどんなストーリーになるのか、というのが、専らの話題でした
…まあ結論から言うと、先行PVの時点でニューヨークの風景とタイムズスクウェア、セントラルパークでのライブ模様が描かれ、概ねそこから予想できる展開通りだったんですけどねw
まあTVアニメであそこまで綺麗に描ききってしまっては、卒業~新学期までの短い期間くらいしか描きようがないですよね
この辺は、舞台が海外なのも含め、映画「けいおん!」を思わせました

余談ですが、なぜニューヨークが舞台なのかというと、ニューヨークがエンターテインメントのメッカであることや、劇中で語られる理由もあるとは思いますが、
おそらく現実世界でのμ'sの2ndライブ「New Year LoveLive!」が「NYライブ」と略され、ニューヨークでライブをしたのかと勘違いされることがよくあるのを、劇中で実現させたんじゃないか…と勝手に思ってますw


内容としては、視聴者がTVアニメを視聴済みのラブライブファン(=ラブライバー)であることを前提としたものでした
いきなり歌い出してミュージカルを始めたり、キャラネタのギャグが多めに仕込まれていたりと「アニメラブライブはこういうものだ」と分かっている人に向けた描写が多く、およそ初見の人には優しくないと思います
その分、ファンにとっては見所満載でしたけどね!凛ちゃん可愛かった!

TVアニメでも特徴的だった、メタファーをちりばめた演出も健在でした
一例を挙げると、冒頭の穂乃果のジャンプのシーンと、後半に描かれる同じく穂乃果のジャンプのシーン、この2つのシーンの背景の違いなどですかね
またそれに関連し、「飛ぶ」という言葉や「鳥」「羽」などのメタファーにも注目してみると面白いと思います

ラブライブの見所であるライブシーンは3回で、ミュージカル風のシーンが同じく3回
曲はライブシーン1曲目、PVでも流れている「Angelic Angel」が最高に良い曲ですね!
youtubeの公式チャンネルでライブシーンが丸々上げられてますので、是非観てください!
私も昨日から10回くらい観てます
あとは最後の最後に流れる曲「僕たちはひとつの光」にも、嬉しく感動的な仕掛けが為されていて聞き入ってしまいました
また、ミュージカルシーンは全編手描き作画で見応えありです!

…ただ全体的にシーンとシーンがぶつ切りで、特にライブシーンが浮いている感じもあり、まとまりが悪かった印象もありました

※以下、劇場版のテーマについてのネタバレ含む長い考察
{netabare}
さて、この劇場版では、2期の終盤に描かれたテーマが、再度描かれることになります
μ'sは2期11話「わたしたちが決めたこと」で描かれたように、今の9人以外のμ'sは考えられないと、3年生の卒業を以てμ'sの活動を終了することを決めました
しかし、TVアニメ作中では、このことをメンバー以外には知らせてないんです
11話の直前の2期10話で、μ'sがファンの人たちと共に作られる「みんなで叶える物語」であることを認識したにも関わらず、ですからね
今回描かれるまで気付きませんでしたが、考えてみれば明らかに不自然です

で、この劇場版では、TVアニメで描かれたそういったテーマをさらに一歩先に進め、
人気が絶頂に達し、大きな影響力を持つようになったμ'sを、それでも「わたしたち」の決断で、終わらさせても良いのか、それは「みんなの物語」を裏切ることにならないか、ということが描かれます
これは多くの人が気付いたとは思いますが、明らかに現実のラブライブ、μ'sに重ね合わせていますよね

アニメスタッフとしては、もう出せる物を全部出してアニメを描き切りました
現実の声優ユニットの方のμ'sも、5thライブが終わる頃には、穂乃果役のえみつんが喉を痛め、30歳を超えた絵里役のナンジョルノは膝を痛め、特にナンジョルノはファンミーティングツアーでもライブに参加できない状態となっています
しかし、ファンは増え、ベストアルバムがオリコン1位になるなど人気は加速する一方
現場は止めたいけど、止められない状態になってしまっているんです

さて、劇中ではこの問題に対し「μ'sはあくまでスクールアイドルだから、この先も続けていくことはできない」という答えを出し、最後にスクールアイドルの素晴らしさを世界に伝えることで、μ'sの幕引きとしました

そもそもアイドルというものには、制限時間があります
若さを武器にアイドルとして活動した後、歌手や役者といった次の道へと歩み出すのが世のアイドルの常です
特に年を取っても「格好良さ」を演出できる男性アイドルと違い、「可愛さ」が求められる女性アイドルは尚更です
アイドル自体が、限られた時間の中での「今一瞬の輝き」を与える仕事なんです

TVアニメ1期の頃の劇中歌の歌詞は、どれも「未来に向け頑張る」曲でした
1期OPの「僕らは今のなかで」も「今のなかで輝きを待ってた」わけですから、過去形になっているとはいえ視線は未来にあります
その頑張りが1期終盤~2期にかけて報われていきます
ラストライブで歌われた「僕らは今のなかで」へのアンサーソング「Kira-Kira Sensation」では
「奇跡それは今さここなんだ」「だから本当に今を楽しんで」と、視線は「今この一瞬」に向けられています

部活動テイストにアイドル活動を頑張っていた彼女たちは、いつしかアイドルになっていたんです

この映画の劇中歌でも、「Angelic Angel」では「もしもは欲しくないのさもっとが好き」「明日じゃない大事なときは今なんだ」と、もしもの明日ではなく、今の大事さが歌われています
「僕たちはひとつの光」では「時を巻き戻してみるかい? No,no,no 今が最高」と、過去の楽しかった時間に戻ることさえも否定しています

学生、アイドルという制限時間の中で放つ「今一瞬」こそが大事
これこそが今回の映画での、ファンへの一番のメッセージだと思います

「限られた時間の中で輝けるスクールアイドルが好き」という絵里の言葉は、敢えて今まで語られなかった、スクールアイドルという「二重の制限時間」を含んだ設定の妙に言及する、ストレートすぎるほどのメッセージでした
「ラブライバーの皆さん、アニメのラブライブはここで終わりです。現実のラブライブもいつか終わります。でも、だからこそアイドルは良いんですよ」

…それでも納得がいかないという方に救いがあるとすれば、
ラブライブはアニメが終わっても、コンテンツが続き得ることですね
上で挙げた「けいおん!」は、あくまで日常がメインの作風でしたから、原作、アニメの終了と共に、きっぱりさっぱりコンテンツが幕を閉じてしまいました
その潔さこそが、コンテンツとしての「けいおん!」の素晴らしさだと思いますし、アニメのラブライブについても(この映画で完結するのであれば)そうだと思います
ただ、ラブライブ自体は元々「曲」がメインのコンテンツですから、アニメが終わっても、今後もアニメ化以前のようにシングルを出したりして続けていくことは可能です
まあ先ほど述べたように今は人気の絶頂ですから、簡単には終わらないんじゃないかなあ…とw
今回の映画で、ドームライブの可能性も示唆されましたしね!

※ 2015/12/16追記
2016年3月31日、4月1日のファイナルライブを以て、μ'sの活動終了となることが正式に発表されましたね
NHKに出て、Mステに出て、紅白に出て………やれることをやり切ってからのファイナルライブ
年度の替わる、スクールアイドルがスクールアイドルでなくなる日に行なうファイナルライブ
素晴らしい引き際だと思います
残された時間を握りしめて、本当に今を楽しんで、μ'sを最後まで応援したいですね
ファイナルライブ、当選してくれ!!

※ 2016/4/2追記
ラブライブ!μ's Final LoveLive!〜μ'sic Forever♪♪♪♪♪♪♪♪♪〜
3/31現地完全見切れ席(と言いつつ超良席!)、4/1ライブビューイング(途中から)で参加してきました!
ありがとう、μ’s!! ありがとう、ラブライブ!
今が最高!
{/netabare}


この劇場版自体は、ラブライバーへの最高の贈り物だったと言えるでしょう
ただそれは、人によっては終わりを感じさせる、やや不安と寂しさを含んだ物だったかもしれません
でも、劇中の「Angelic Angel」でも歌われています
「もしもは欲しくないのさ もっとが好き」「大事な時は明日じゃない 今なんだ」
もしもラブライブが終わってしまったら…なんて未来を考える前に、今そこにあるラブライブをもっと楽しむことが、正しいラブライブの(そしてアイドルの)楽しみ方なんじゃないでしょうか

投稿 : 2024/05/04
♥ : 30
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

スクールアイドルμ’sの物語がついに堂々の完結!

公開初日の朝一で観てきました

2期のラストでは卒業の余韻を映画の引きで見事にぶち壊されて
映画にはあまり期待していなかったというか
期待以上に強い不安を感じていましたが
しっかりとμ’sの物語を完結させてくれたことにホッとしています

観てない方に向けて当たり障りなく書いておくと

事前に流れてたニューヨークでのPV撮影の話を
前半に早々と回収してしまい
後半はμ’sの未来とスクールアイドルの未来をテーマに
全国のスクールアイドルを呼んで
μ’s最後のイベントに挑むお話

μ’s以外のスクールアイドルたちの代表として
A-RISEが本編以上に優遇されていたので
ファンの方は必見ですね

後何を血迷ったのか映画ゲストキャラとして
高山みなみ呼んで歌まで歌わせるっていうサプライズ
TWO-MIX世代としては不意打ち過ぎて感涙モノでした

海未&にこの顔芸も劇場クオリティでキレッキレだし
ギャグパートはこれまでの集大成というか
良い部分がしっかり出せていたと思います

前半ライブパートはNYPVは事前に流れていた映画トレイラーを
そのまま尺長くしたような感じで
まぁ悪くはないけどよくもない感じです
作画と3DCGのクオリティが上がるほどに
継ぎ目に違和感が出ちゃうのはやっぱりどうしようもないのかな?

どちらかというと各学年ごとに一回ずつ
ミュージカルパートがあって
3DCG一切使わずに作画だけでやっていたのですが
こっちの方は細やかな表情描写とダイナミックな躍動感が
見事に両立されておりこれだけでも見に行く価値があると思いました

後半ライブパートは全国のスクールアイドルとのセッションという事で
モブの数が半端ないからこれは3Dで行くしかないよねーという感じで
スクールアイドルの世界の広がりが見事に表現されていました

そしてEDの歌詞!あれは反則です
以前にこりんぱなで同じことやってましたが
今回もきれいにまとまってました

また花田センセーがやらかしてくれるんじゃないか?とか
やめるやめる詐欺でまだまだ搾り取りに来るだろうとか
割とネガティブな予想が多かったのに対して
冒険せずに無難にまとめあげたシナリオって感じです
その上でファンサービスに特化した作りになっているので
ラブライブプロジェクトのイベントの一つとしてではなく
純粋にアニメ映画として観に行ったらあんまり高評価にはできないかもですね

以下観終わった人向け

{netabare}
爆発的な人気上昇
ラブライブ大会運営からの要請
A-RISEのプロ転向
いろいろあって一度は揺らいだ決心だけど
やっぱりμ’sの活動はこれでおしまい
それはμ’sがスクールアイドルであることに意義があるから
限られた期限付きの活動だからこそ放てる一瞬の煌きが
スクールアイドルたちを何倍も魅力的にしているんです
μ’sの活動はこれで終わりですが
ラブライブは、スクールアイドルの物語はまだ終わりません
これからもラブライブとスクールアイドルたちを応援して下さい!

っていうのがこの映画のメッセージだと
言ってしまうとあまりにも身も蓋もないですが
要するにそういう事ですよね

作り手側からしても予想外の大ヒットオリジナルアニメ
このまま引き伸ばしてもう一稼ぎしようという思惑が
2期のラストのアレにつながっているのだと思います

しかしμ’sの中の人たちも軒並みアラサーで
体力的にも活動継続の限界にきているのはファンの目から見ても明らか
このままドル箱をたたんでしまうのは勿体ないし
世代交代させつつラブライブというコンテンツを
長期的にブランド化していくのが制作陣の思惑でしょう

しかしラブライブ人気は事実上のμ’s人気であり
かつてアイマスが新作を出すごとに激震していたように
世代交代が難航するのは目に見えています

既にμ’sから次のバトンを受け取るスクールアイドルたちが
G's誌上企画ラブライブサンシャインとして開始していますが
よりスムーズに移行するための架け橋として
今回の映画が作られたわけです

前半はファンサービスに終始しμ’の良さを再確認させる
そして後半ではそのμ’sメンバーたち自身の口から
ラブライブの素晴らしさスクールアイドルの素晴らしさを伝えるとともに
μ’s以外のスクールアイドルの代表ともいえるA-RISEや
世代交代の象徴ともいえる新入生雪歩と亜里沙の組んだユニットをはじめとして
全国の沢山のスクールアイドルたちを登場させることで
スクールアイドル=μ’Sという図式をを崩していく

ストーリーが1期2期に比べて無難で落ち着いているのも
世代交代をいかに軟着陸させるかがテーマと考えればうなづけます
ジェットコースターのような起伏で攻める1期2期のようなストーリーは
軟着陸というゴールからかけ離れすぎていますね

ラブライブサンシャインに関してはラブライバーの中でも
賛否両論色々な意見があるようです
私は最初の発表のときはどちらかというと否定的でした
なぜなら新ユニットが結成されれば
μ’sの活動は縮小されるか無くなだろうと思ったためです

しかし5th直後のえみつん休業や
今回のなんちゃんのライブパート不参加
たとえ世代交代をしなくてもμ’sが活動できる期間はそう長くない
というのが薄々わかってきたのもあり
μ’sとともにラブライブが終わるのと
μ’sが引退してもラブライブ自体は続いていくのと
一体どちらが良いのか考えるととても悩ましいところ
だから今はサンシャインに関しては中立というか
出てきたものの出来栄え次第かなぁと思っています

今回の映画はμ’sファンをラブライブファンに塗りかえるための
ある種のプロパガンダ映像としてなかなかよくできていたと思います

でも後輩たちに道を示しつつ表舞台から消えていくことを
納得づくのようにキャラクターとして発言しなきゃいけないμ’sメンバー(中の人の方)は
いったい何を思いながら演じていたんだろう?

2016年冬としか発表されていないNEXTLIVE
これが卒業ライブになる可能性も覚悟しておいたほうが良さそうですね
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

『ラブライブ!』……未来に導かれた物語

以前μ's(ミューズ)6thシングルOVAのレビューに記した考察の延長みたいな文書になりますが、
ファイナルライブを控え、さらに本作と現実とのリンク具合が高まったのでここで改めて。

結構ストーリーが腑に落ちない鑑賞者も多い映画だと思います。
本作はある出来事が過去からの積み重ねのみで実現するのではなく、
未来からの導きによっても引き起こされる。
という独特の時間感覚によって一連の流れを説明します。

この感覚の伝え方が、表現として、もう一つ洗練されていないこと。

加えて世間一般が時間は過去から未来へと流れる。
今は全て過去からの積み重ね、という常識に囚われている。
もっと言えば、多くの人が未来なんか信じない(苦笑)
こんな世の中では、なかなか心に響かない話なのかもしれませんw

ただ『ラブライブ!』というコンテンツの歩んだ過程も鑑みると、
未来からの導きを訴えたくもなるスタッフの気持ちが私には凄く分かります。

『ラブライブ!』はアニメもヒットし、映画化し、
現実世界のμ'sは紅白出場を果たし、最後は東京ドームでコンサートを行う。

例えばこんな事実を6年前、『ラブライブ!』のファーストPVを観て、
こんなもん絶対、流行るわけがないwと嗤っている私に言っても私は絶対信じないでしょう。
というよりμ's(当時はこの名前すらなかったw)のメンバーや、
スタッフさんに言っても誰一人として信じなかったと思います。

まさに未来のことなんて今は分からなくてもいいから、
素直に生きればいい、とでも声をかけたくなる感じ。

その後、ドゥームだの、紅白だの夢にも思っていないであろう6年前の後のμ'sやスタッフたちは、
努力なり才能なりを積み重ねて今に至るわけですが、
正直、本人達が自分たちの過去の積み重ねだけで、ドームコンサート等の快挙にたどり着いた。
と考えているとは思えません。

きっと自分たちを未来から引っ張り上げる運命的なエネルギーといった、
常識を越える不思議な何かを感じずにはいられないのだと思います。

こうした想いを共有した時、過去、現在、未来は自由につながり、
足枷となっていた未来への不安や疑心暗鬼が外れることにより、
「いつだって飛べる」という感覚が理解できるのだと私は思います。

この想いは例えば『ラブライブ!』初期の苦況など、
輝かしい今を想像すらできない、景色を知れば知る程、身に染みるものだと思います。
そして、本作が伏線として仕込んだネタが、
後に現実世界で具現化することにより、未来の力についての実感はさらに強まっていくのです。

やっぱり……このアニメ、もの凄くファン向けな映画ですね(汗)
けど、本作が今ひとつ理解しがたいと思った人にも、
もう一度、未来の力を信じてみて欲しい。
個人的にはなかなか深イイ話だと思います♪


前回2015年6月レビュー
ラブライバーならば、いま観ておくべきスクールアイドルムービー

長くなるので折りたたみw

{netabare}
2期よりもさらに現実の『ラブライブ!』、
三次元のμ's(ミューズ)の活動内容とリンクした
或いは今後関連しそうな内容の作品だったと思います。

それだけに、本作が『ラブライブ!』の展開にどう関わっていて、
今後どう影響していくのか、色々と考えながら観ることができ、
そうしたヤキモキした気持ちも一緒に思い出にできる…。
本作がこうした〝鮮度"を保つ期間は案外短いと思います。
(せいぜい{netabare} 来冬予定の、本作の内容が反映されるであろう6thライブ{/netabare}辺りまで?)

ファンの方々は『ラブライブ!』とμ'sと同じ時代に生きている、
幸せを噛みしめて観ることができる、
いまのうちに観ておいた方が賢明かと思います♪

逆に新規の方が本作から『ラブライブ!』の世界に入り込むのは流石に厳しいと思いますw
TVアニメで予習してから観るのが賢明かと思います♪

{netabare}現実のμ'sを今後どう終わらせるべきか、それとも終わらせないべきか?
二期でμ'sを続けるか否かが描かれた辺りから、
ファンの間で語られることの多い話題でした。

区切りは必要なのだろうけど、これだけ人気が出てしまったら引っ込められないだろう。
大体は堂々巡りで平行線をたどることが多かったと思います。

本作はまさに一躍スターになってしまったμ'sが、
卒業と同時に終わらせるとの決意を揺るがされ、
それに対して改めて答えを出していくストーリーでした。

そして、概ね現実のμ'sが今後、活動に一区切りを付けることに対する、
心の準備をファンにさせるための映画だったようにも私は感じました。

次の6thライブを例えばTOKYO DOME(※DOOM(ドゥーム)ではないw)辺りでやって、
現在電撃G`sマガジンで進行中の『ラブライブ!サンシャイン!!』辺りにバトンタッチして、
解散するのか、大きなところでのライブはこれでお終いにして、
ドラマCD付シングルや、ゲームの追加イベントのアフレコなど
規模を縮小してやっていくのか…。

そんなことをしみじみと考えさせられました。
というより、本作で限られた時間の中で輝くのがスクールアイドルと断言して、
例えば本作のEDテーマを6thライブの終盤に歌っておいて、
もうあと五、六年、現実のμ'sが同じ規模の活動を続けたら、
相当に締りがないwと私は思います。

いずれにせよ、この辺りは、今後、現実のμ'sの活動を見てみないとなんとも言えません。
よって星★の数は『ラブライブ!』のプロジェクト展開に左右される暫定値になると思います。{/netabare}


蛇足…劇場版開演前のμ's版マナー注意喚起映像を観て思った、
どうでもいいが地味に衝撃的だったことw

{netabare}穂乃果ちゃんって…未だにミナリンスキーの正体に気づいとらんかったんかーーーいww(笑) {/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 40

72.2 2 続編でアイドルなアニメランキング2位
THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!(アニメ映画)

2014年1月25日
★★★★★ 4.1 (535)
3100人が棚に入れました
芸能事務所765プロに所属する13人の少女たちが、アリーナライブに向け切磋琢磨する様子を描く。

声優・キャラクター
中村繪里子、長谷川明子、今井麻美、仁後真耶子、浅倉杏美、平田宏美、下田麻美、釘宮理恵、たかはし智秋、原由実、沼倉愛美、若林直美、滝田樹里、赤羽根健治、大塚芳忠
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

春香の「夢」「成長」「未来」

[文量→特盛り・内容→感想系]

【総括】
「THE IDOLM@STER」の続編にあたる劇場版。当たり前ですが、「THE IDOLM@STER」の視聴が前提となり、ここから観てもダメなタイプの劇場版です。

ファンなら必見、ファン以外なら観ても、ん? かな(私はファン♪)。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
冒頭の765プロ総出演の映画ですが、実写であれだけのCGや特殊効果は、リアルだったらムチャクチャ金かかるんじゃ(笑) てゆうか、シンフォギアっぽいし、何より同時上映の紹介までする姿勢には笑ったw

日曜夜のゴールデンに事務所単独でアイドル番組もってるって、全盛期のモー娘。や、AKB48以上やないか~い(カン♪)w

海での合宿、ここから入った視聴者は(ほとんどいないだろうけど)、「なんだ、水着回に温泉回か」なんて思うかもしれないけど、本編から観てきた視聴者は当然、「春香の夢、願い、叶って良かったね!」と、早くも涙腺緩むに違いないのです(断定w)。

アリーナでのライブというか、その前に、皆で向えることが、ね。

研修生との対比で各自の成長を魅せるのは良い演出です。平和な765プロの中に波風立てないために、今さら765プロ内に優劣はつけられないし。

劇中歌「ラムネ色 青春」に乗せ、合宿の様子を伝えるのも良かった(ガーリッシュナンバーの九頭Pなら動画回して売り出すな、とか思ってしまったw)。前から何度か書いてるけど、セリフなしで魅せられるアニメは優秀です。キャラがたってる証拠だしね。

事務所での窓越しの雨のシーン。実写かっ!? というレベルの作画力。ちょっとびっくりしました。でも、可奈と春香がお菓子食べるシーンとか、ミキと春香のトイレでの会話シーンとか、律子が屋上で走り出すシーンとか、なんか人物の動きが奇妙な感じがするシーンがいくつかある気がするんだけど、気のせいかな?

しっかし、提供だろうけどローソン無駄に出過ぎw

バックダンサーにそこまで気を遣うってのは、?

ファンはそこまで観ないし、シホはバックダンサーなのに出過ぎでしょ。イラッとする(笑)

春香は苦労を背負いこむ星の下に生まれてきたんすね、きっと。まあ、でも似合ってるから大丈夫(笑)

ただ、これはちょっと苦言だが、スクールの後輩たちの悩みについて(あまり苦言を述べたくないアニメなので隠しておきますがw){netabare}可奈の逃亡期間、春香にしては対応が遅れた気がする。あの「こうだと決めたら真っ直ぐ突き進む」「良くも悪くも空気読めてない」春香なら、可奈のサボりを聞いて、あるいは辞めたいメールを見たら一目散に駆け出していきそうだけど。あのウジウジは、なんか春香っぽくない。それに、可奈の太ったクダリは、気持ちは分かるけどやはり叱られて然るべき行動だと思う。多少まるくなったとはいえ、千早や伊織あたりはプロ意識高いからイラッとしそうだし、志保に関しては間違いなくキレるはず(バックダンサーのくせに春香に食いつくくらいの活きのいいルーキーですからw)。う~ん、春香を筆頭に皆が熱い気持ちを吐露するアリーナの場面、感動はしたんだけど、やっぱりひとつ突き抜けなかったのは、可奈の我がまま自堕落っぷりに引いてた部分があるかも。みんな可奈をかばってたけど、(一人で自主練習してたとかなら良かったんだけど)あからさまに可奈が単独で悪いだけだから、なんか同情できなかったです。それなのに{/netabare}少し尺をとりすぎたかな、と。

春香が以前経験したような悩みを、今度は先輩という立場で見せたかったのもわかるし、今後の商業的な展開からも新人達も魅せたかったのでしょうが、やはりみんな本編のファンなわけで、しかも多人数ヒロインのアニメ。もっと、少しでもたくさん765プロの面々のストーリーを観たかったのが本音。それこそ、研修生には引き立て役に徹してもらって。

ただ、その中でも、伊織と雪歩の成長はよく描かれていました。プライドが高くて野心家で、ワガママお嬢様だった伊織が周囲に気を使えるようになったり、引っ込み思案で常にみんなの足を引っ張っていた(と少なくとも自分では思っていた)雪歩が、春香と一緒に研修生の食卓についたりと、「大人になったな~」と感動する場面も。研修生や他のメンバーを自宅に招いたがこの2人だったのも驚き。これが(家の広さは別として)千早やあずさだったら驚きはしないのだけれど、「へ~、この2人が副キャプテン的な役割をこなすようになったのか~」と感慨もひとしお。

逆に、千早や美希は本編で準主役級の扱いを受けていたこともあり、少々大人し目でしたね。まっ、要所要所での一言には含蓄があり、やはり他の面々より一歩先に進んでるな~とは思わされましたが。

そして、私が好きな真は今回もほぼ出番なし。贔屓だぁ、不憫だぁ(笑)

終盤、合宿の集合写真をバックに「私もみんなと一緒に変わっていきたいな」と春香が言ったことに驚き。本編で、あれだけみんなとの関係性が変わっていくことに悩み、暴走した春香も、しっかり成長していたんだな~と実感。

ラストを飾るライブに関しては圧巻で何の文句もなし。歌もアイドルっぽくて(まあ、ライブの1曲目に歌う曲じゃないけどw)良いし、なによりカメラワークと作画! 特に、アイドルを手前に置きながらなめるように2階席までうつした時の観客との一体感と、花道をアイドル達が走ってくるのをカメラで迎えたり追いかけたりする所の疾走感は並みじゃない! 気合い入ってるな~と素直に拍手!
{/netabare}
ED含め、THE IDOLM@STERという名作を締めくくるに相応しい劇場版でした。満足!

(蛇足)
{netabare}ラストのライブシーンの直前や最中、ジュピターの面々や音無さんをうつすのは良いんですけど、善澤さんうつす余裕あるなら、千早のお母さんうつそうよ(汗) まさかシンプルに忘れたってことはないだろうけど、あそこで登場させない意味が分からない。それと、横浜アリーナのキャパで、メインのアイドルが12人いて、バックダンサーが7人って少なすぎるんじゃ? (アニメには出せないが)せめて20人くらいほしいって思うけどw{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

音楽に生かされ、音楽に殺された不遇の迷作か!?

グレンラガンのキャラデザで名を馳せた錦織敦史の初監督、元京アニのネ申演出家である高雄統子を招き入れ、A-1Picturesと名立たる豪華スタッフに支えられて2011年に幕を閉じた『アニマス』
その豪華スタッフが再度集結し今度は劇場版を作ると来たもんです
いやはや、仰天やで・・・っておい!どこにも「待田堂子」の名前が無いぞw
(お察し下さい、待田さんはWUGで忙しかったんです)
もうこの時点で実はちょっとガッカリ気味だったんですわ
「待田×高雄」のタッグが描く『少女像』ってのがあってこそのアイマスだとオイラ思ってたんで










テレビシリーズ26話の後、遂にアリーナでのライブをすることになった765プロダクションのアイドル面々
アリーナライブはアイドルとしての一つの到達点である
またこのライブの後に美希はハリウッドデビュー、千早も海外での本格的な音楽活動を控えていた
そんなアリーナライブでの演出の一環として、765プロオールスターズは初のバックダンサーを従えることとなる
新人育成の意味も込めて、プロデューサーと律子は久々に全員集合した765プロオールスターズと新人ダンサー7人で合宿を取り計らった
しかし現役アイドルとして鍛え抜かれた765プロとの実力の差は激しく、現実に強く打ちのめされる新人達
やがて新人達の間にこのままアイドル志望でいるべきか悩む者が現れ、それをきっかけに軋轢が生じてしまう・・・
プロデューサーから今回のライブのリーダーに抜擢された春香は彼女達をとりまとめようと奮闘するのですが・・・









まず冒頭からテレビシリーズの「生っすか!?回」で荒れまくった(笑)高橋龍也の脚本らしい劇中劇ネタが飛び交います
これはホント素直に面白かったですw
そしてOPには永遠の名曲「THE IDOLM@STER」が流れ、テンションは高まる


本編でとにかく注目したいのは今作でようやく劇場デビューを果たした春香役の中村繪里子さんの熱演ではないでしょうか
自身も「春香に飲まれる(春香しか代表作が無いということ)」を深く気にしつつも、そんな春香というキャラとそのファンに支えられ辿り着いた現在(いま)
「今までの全てがあって現在がある」
劇中の台詞通り、重みを感じる一言です


続いて今作のもう一人の主人公となる新キャラクターの「矢吹可奈」を演じた木戸衣吹ちゃんも素晴らしかったです
今作の一部では木戸ちゃんの歌声も炸裂(笑)しており、今期の『pupa』と『ノブナガ・ザ・フール』じゃ木戸ちゃん成分物足りん!と思っていたオイラには一安心でしたわ


そして、今作には3人目の主人公がいると言っても過言では無いでしょう
それは美希・・・じゃなくて!千早・・・じゃなくて!なんとまぁ【伊織】だったわけです(爆)
一見してワガママに見えても本当のところはメンバー想い
そんな成長した伊織が、かつての自分を見るかのような態度を取る新人、北沢志保に【良き先輩】として指針を示す様は今作のアツいポイントの一つ
オイシイとこ持って行きやがりますホントw


時系列が過去に移ると撮影効果で淡い光に画面全体が包まれる高雄演出のお約束もあり、この辺はマニア泣かせ(?)


ただ、とにかくすんげぇ残念な部分が多いのも事実なんです
『WUG』が7人のキャラクターに上手くスポットを当てつつ上映時間90分で収めたのに対し、こっちは引っ張りに引っ張って120分
長い、長過ぎます


千早の趣味がカメラになったのは何時からだ!?
これはオイラのリサーチ不足かもしれませんけど、伏線まるで張れてませんよ?


765プロの事務所にある箱○とPS3がカットによって色違うし!(←単純に背景ミスですね、これは)


とまあ一回観ただけで気付くポイントが多い


プチシューをとっちらかすカットは何故ロトスコ(?)なのかw
まあ作ヲタ的には笑ったけどw


クライマックスのライブシーンはCG+作画、ですが2次元と3次元の境目がわかっちゃっててそーゆーのはまだ『ラブライブ!』の方が上手いと思います


一番ダメダメなのは音楽ですかね
【劇伴がとにかく五月蝿い】
劇場音響意識したボリュームなのはまだわかるんですが、問題は劇伴の入れ方です
静まり帰ったシリアスな会話に飛び込んでくる耳を劈くようなBGMのイントロ・・・これは酷い、本当に酷い
しかもそれが一回や二回ではないのです
せっかくの声優さんの熱演を掻き消すようなBGMの使い方、こいつぁちょっといただけませんでした


うーん、結局のところテレビシリーズ以上に色々な課題を残してしまった感があります
単純に一本の映画としてはこちらより遥に低予算で仕上げられた『WUG』の方が良く出来ていたと思いますし
まあ、なんにせよファンが観て幻滅するような内容ではないのでギリギリ及第点ってとこだとオイラは思ってます
錦織監督自身が重視しているのもソコだしね

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

一人ひとりの想いが伝わってくる、私の考える最良・最愛のアニメ

この作品の魅力を、ひとことで語るのは結構難しいです。
ただ、一点だけ指摘しておきたいのは、鑑賞した回数によって、この作品の見え方が微妙に変わってくるのではないか、ということです。

まず1回目は、誰だってこの作品のストーリーを追いかけます。
鑑賞し終えての感想は、大方は「幾らか波乱はあったけれども、最後は予定調和的に綺麗にまとまって良かった」でしょう。
2時間ちょっとという尺では、やはり少し物足りなく感じる方が多いのではないでしょうか。

※以下は2回目の鑑賞時の感想です。
ストーリーは既に頭の中に入っているので、今度は作品のテーマを読み取ろう、という鑑賞姿勢になっています
→後から読み直すと、強引で一面的な見方をしていて結構恥ずかしい内容ですが当時の率直な感想として。
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{netabare}
この作品のテーマを一言でいうと、社会人教育の定番中の定番

△ディール・カーネギー『人を動かす』
△スティーヴン・コヴィー『7つの習慣』

の説く「動機づけ型リーダーシップ」の哲学をまんまアニメ化した作品!!!!
に私には見えた!
まず間違いないだろう。バンダイナムコ狙ってたな。

つまり、少しだけ解説すると、リーダーシップというものには実は、

①自分がグイグイ引っ張るタイプのリーダーシップと、
②周囲の人の想いを掬いあげ、メンバーの各々の力を引き出していく動機づけ型リーダーシップ

の2種類があって、普通の人は、①だけがリーダーシップだと思いがちなんだけど、本当に凄いリーダーってのは②ができる人のことなのです(とカーネギーとかコヴィーは言っている)。

で、プロデューサーがなぜ春香をリーダーに任命したのかというと、それは春香が自分では気づいていなくても、②が出来るタイプの人だったから、というのが、このアニメのミソです。(※追記あり)

可奈ちゃんを切り捨てていたら、一時的にはライブは上手くいったかも知れないけれども、それはそれだけの話。
結局は、彼女らは大切な仲間を一人永久に失うはめになってしまいます。

あそこで可奈ちゃんの心を拾うために最大限の努力をしたからこそ、765プロは仲間を誰も失わずに、前よりも高いステージに進むことが出来た(できる)はずで、ビジネスの言葉でいうと、貴重な人材を失うことなく全体の戦力を高められた、ということになるのでしょう。

※追記
一番のビッグ・アイドルの美希が「本当は春香が羨ましい」「春香はプロデューサーが選んだリーダーだから」「美希は自分の出来ることを頑張るの」といって、春香をそれとなく勇気づけるこのアニメのキーシーンがあります。

春香とは対照的な性格の美希は、典型的な①タイプで、その持前のグイグイ引っ張るリーダーシップで、竜宮小町が台風でライブに遅れて765プロが困っているときに、人一倍頑張ってステージを支えて、竜宮小町以外のメンバーも注目を浴びるきっかけを作った功労者(第13話)なのですが、TV版の最後のほうでも、この映画でも、春香の自分とは違った良さをちゃんと認めて、彼女を支える発言をしており、美希もまた春香とは別の個性が光っていてやはり好感度が高いです。
{/netabare}
(終わり)
--------------------------------------

このようにストーリーを把握し、かつ、妥当か否かはともかく作品のテーマを自分なりに推測したあとの3回目から4回目にかけての鑑賞時は、
主人公である春香および本作のキーキャラである可奈の感情推移をじっくり追いかけて推測していくことになります。

さらに、5回目以降の鑑賞になると、春香や可奈に加えて、千早・美希・伊織さらには他のメンバーたちの一瞬毎の行動や発言に対しても、その意図や想いについて推測する余裕が出てきます。

そこまでくると、この作品が、どこまで細やかに一人ひとりのキャラの想いを描き込んでいるのか、ということに気づいて改めて感嘆の気持ちを強く抱くことになると思います。

私はこの作品を劇場で10回近く鑑賞しましたが、それでも飽きない感動がありました。
10月8日のBD/DVDリリースが待ち遠しいです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 59

73.0 3 続編でアイドルなアニメランキング3位
ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow(アニメ映画)

2019年1月4日
★★★★☆ 3.9 (152)
581人が棚に入れました
浦の星女学院のスクールアイドルとして参加する最後の「ラブライブ!」で見事優勝を果たしたAqours。新たな学校への編入の準備を進める2年生、1年生の前に、想定外のトラブルが連発!?さらに、卒業旅行へ向かった3年生が行方不明に!?離れ離れになって初めて気づく、お互いの存在の大きさ。新しい一歩を踏み出すために、Aqoursが辿り着いた答えとは——?みんなで目指した輝きのその先へ!未来へはばたく全ての人に贈る、最高のライブエンターテインメント・ムービー!

声優・キャラクター
伊波杏樹、逢田梨香子、諏訪ななか、小宮有紗、斉藤朱夏、小林愛香、高槻かなこ、鈴木愛奈、降幡愛

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

もはや深夜のアイドルアニメというより『ラ・ラ・ランド』や『グレイテスト・ショーマン』の域に入ったとすら感じる音楽映画的傑作にしてアニメ表現の可能性の幅を示した意欲作

『ラブライブ』シリーズの2作目にして2016年夏期の第1期、2017年秋期の第2期テレビシリーズから地続きに繋がる劇場版


ラブライブ全国大会優勝を果たした浦の星女学院スクールアイドル部「Aqours(アクア)」だったが奮闘も虚しく浦の星女学院の廃校は決定した…
3年生メンバー3人の卒業を迎え、残る6人で新たな学校でのスクールアイドル活動を継続するも、部活に特に力を入れる編入先の静真高等学校の父兄からは元浦の星の生徒達は距離を置かれてしまう
沼津を訪れたSaintSnowの2人からも3年生を欠いたAqoursの弱さを指摘されてしまった
そんな最中に突如現れた鞠莉の母から、卒業旅行のイタリアで行方不明になった(笑)という3年生3人の捜索を依頼される


まずオイラはこの『ラブライブサンシャイン』(以下、『サンシャイン』)という作品を大変高く評価してます
とにかく絶賛される前シリーズ(以下、『無印』)の期待を遥か大きく上回っておきつつも、“同じことを繰り返さない”姿勢が大変素晴らしいと思うところです


冒頭、2期の最終話ラストシーケンスから地続きに始まるミュージカル風ライブシーケンス「僕らの走ってきた道は…」で聖地となる沼津や西浦の街並みに大量のモブキャラを含んだ複雑な構成、演出はこの時点でこれまでのどのライブシーケンスよりも難しいことをやっており、出し惜しみしない勢いを初っ端から感じさせ、映画の導入としては大変素晴らしいです
この自然な流れとその感動への引き込み方は深夜アニメのソレというより『ラ・ラ・ランド』とか『グレイテスト・ショーマン』に近いと思います


その後、静真高校との確執やSaintSnowの理亞ちゃんもまたAqoursと同じ悩みに苦しまされている、というシリアスで物語全体を引っ張る問題提起をしつつも、Aqoursのキャラ一人一人の際立った濃さで応酬される心地良いテンポの会話には幾度も幾度も笑わされてしまいます
特に善子ちゃんの空気の読めなさ(笑)に花丸ちゃんや梨子ちゃんが容赦なくツッコンでいくスタイルはμ'sには無いAqours独特の空気感だと思います
Aqoursの面白さって結構明白にメンバー間の格差、とまでは行かないまでも差別化、がされてるところなんですよね
鈴木愛奈、小林愛香、逢田梨香子の3人が“やたらと歌が上手い”ところとかも含めて、おまえらはなんでアイドルをやってるんだよwwwっていうのがね


このキャラの濃さってアニメが始まった頃にキャラを完成に近づけていった『無印』と違って、ある程度話作りやキャラ作りを計算して作り上げた『サンシャイン』の特徴だと思います
どのキャラも拾いこぼし無しに観どころを作った花田十輝先生には流石!と拍手です


その後イタリアのスペイン広場、という一大観光地でゲリラ的に繰り広げられる「Hop? Stop? Nonstop!」という楽曲のライブシーケンスですが、ここでも注目したいのは周辺に観光客がモブとして描かれていることです
https://youtu.be/6MtVoB9qhIs(←公式に無料公開されてるので是非チェックしながらお楽しみ下さい)
ライブシーケンスの作業量を減らす為にも、モブは描かない方が楽に決まっていますが、ゲリラライブってことでちゃんと観光客の姿が描かれているんです
しかも曲の冒頭では唖然としていたモブがサビになるとノリノリになっているのが細かい
それとこの曲は各々の私服でのパフォーマンスということでそれぞれの個性が良く出ているのも素晴らしい
普通はワンピースの女の子と革ジャンの女の子が一緒に踊ってるステージはありませんよねw


「Brightest Melody」という楽曲では曲の盛り上がりと同時に富士山と並んで沼津の象徴とも言える沼津アルプスの稜線から朝日が昇る、という普通に考えて現実では奇跡的な状況を演出します
これはアニメであって実写でもライブでも無いんだから何やっても良いんだよ、という表現方法を逆手に取った演出です
こーゆー演出は『無印』では「僕たちはひとつの光」ぐらいでしかやってませんが『サンシャイン』のライブシーケンスでは積極的に行っています
つまり、ずっと同じようなことをやっている様でも『サンシャイン』のライブシーケンスはだいぶ頭を捻ってよく考え出されているんですよ


そして「Believe again」や「Next SPARKLING!!」という2曲ともなると“もはや物理的にありえない”状況、心象風景などを映像化して演出に取り入れてきます
これは是非本編で確認頂きたいです!
なるほどそーきたか!と思わず唸ってしまいましたw
物理的な壁を取っ払えばクライマックスに相応しい凄まじく派手なステージを作れる…『プリパラ』の演出とかではよくあるんですけど
最初ではなくあえてクライマックスにこーゆー演出をするのが上手いですね
「Believe again」なんかCGに向かってプロジェクションマッピングを照射してますからね、すげぇ難しいことしてます;


それにライブ以外でも各々の衣装や髪型が頻繁に変わるのも可愛らしい
現実の女の子ならともかく、アニメで頻繁に衣装や髪型が変わるって設定の量が増えるので普通やらないんですけどね
それをやるんです!『サンシャイン』は!!
『アイカツスターズ』辺りからサンライズはこーゆーのやり始めましたよね
劇中でルビィちゃんが姉の手を離れ成長した姿を見せる盛り上がりどころがあるのですが、ここで決意を固めたルビィちゃんがいつもの子供らしいツーサイドアップから大人っぽいシニヨンになってたのが説得力を出す演出にも一役買ってました


一から十まで褒め称えたい今作ですが、実は結構課題も残しました;
封切りの1週間前になってやっと完パケしたという前代未聞に切迫した制作状況が室田さんのツイッターでは刻々と語られ、それに怒って暴徒と化したファンが酒井監督のリプ欄に誹謗中傷を投げつける等、とにかく制作状況の混迷さが酷かったようです
実際のところ本編は“普段なら作画で表現してる様なカットがCGのまま”だったりと恐らく今後の円盤化の際には修正が加えられると思しき箇所がいくつか観受けられました
もちろんそれらを踏まえた上で十分な完成度を誇っている、とオイラは評価しているのですがね
そもそも2期の完結から経った1年でこれだけ作業カロリーの高い劇場版を作るのは無理があるのは明白でした
作品を落とすことはとにかく最悪ですが、『ガルパン』や『このせか』が潔く公開を延期した様に、ここまで現場が修羅場になるぐらいならいっそ公開延期も視野に入れた方が良い、と製作者には英断をして欲しいと感じたのがこの作品でした

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

ジャスティン さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

有り得ないようなことは気にしなければいろいろといい感じに見れるかな

●視聴した理由やきっかけ
今回はラブライブ!サンシャイン!!の2期への後日話となるので、直に見たいかなという感じで見ようと思いました。μ'sでの映画もとても良かった印象があり、その時はまだ深夜アニメの存在を知らなかったので今回は是非見たいと思い視聴しました。

●評価ポイント&感想
{netabare}
先ほどもおっしゃいましたが、今回は2期でのラストで浦の星女学院が実質廃校となり終わったから恐らく数日後の話ぐらいのだと思います。そこから映画の時系列が始まります。

ラブライブシリーズといえば、挿入BGMや音楽ですよね。今回もバッチリありました。ちゃっと気に入ったのは、どこの部分の曲か忘れたのですが、カメラワークがμ'sの1期のOPテーマのラストに流れる全体が回転しながらの演出でチームリーダーが走っている演出はグッときました。懐かしい要素でとても印象に残っています。

今回のストーリーの脚本も花田さんということでいつも素晴らしいストーリー構成なのですが、今回少し思ったのはこれは映画で本当にやるべきことだったのか?というところです。別にこれでも良いのですが、簡潔に言えば、これは本編でやってほしい内容でした。では何故か...

それは今回ストーリーの展開が少し早いのではないかというところです。印象に残っているシーンが細かく出来てしまうことで「これも良かった」「あれも良かった」と良いシーンがたくさんありました。それは良いことです。
ですが、この100分を1クールにしてもよろしかったのではないでしょうか?というところです。確かに最初で最後の映画のメンバーだからこそ本気でやりかったのかもしれません。そう思うと映画の内容も難しいところですね。
映画の内容が総集編よりかは全然良いのは分かります。

●総集編について ※作品とは全く関係ない話です
{netabare}
総集編映画として有名なのは京都アニメーションさんのアニメタイトルですよね。確かに見る価値はあると言えばあるかもしれないし、ないと言えばないです。でも絶対に見るべきとまでは言えません。それは簡単なことです。
普通にアニメでやっていた内容をまとめたものだからです。「見る価値ある?」それがまず疑問に浮かぶかと思います。

私も実はそう思っていた時期がありました。それもつい最近まで。しかし、それがそうでもないということに気づきました。それに気づかせてくれた作品が「ガールズ&パンツァー」でした。このアニメでは音響にとても特化しており、劇場版ではないと勿体無いぐらいの素晴らしさがありました。
ですので、京都アニメーションの作品でもその可能性があるのかもしれないと思って、少しずつですが、総集編でも映画を見に行こうと思いました。
{/netabare}

では、そろそろ本編について本格的に話していこうと思います。

●ストーリー構成 ★4.5
最初の写真サービスタイムは衝撃でした。「みんな撮っているしwまじか」
みんな流石すぎるよ。と思えました。
何故かというと、花田さんのこともあって内容は素晴らしい。でもこれは本編ではないのか?という疑問も生まれました。

今回のストーリーですが、1年生組と2年生組どちらもこれからのAqoursのために自分は何をすれば良いのかを探求するような描写が多かったですね。部活動もそうですが、頼りになる先輩たちがいなくなると本当に改めて先輩たちはよくやって来たんだなあと実感してしまいますよね。自分も実は部活の部長になったことがあり、その気持ちが凄く共感しました。また引退してからも私がいなくなったことで後輩たちもそのような気持ちになったそうです。

ここで言いたいのは「頼りになる人は今しかいない」ということを。
また廃校になって、そして分校となる結末が嫌でライブを自分たちで制作したのもとても良い。それは自分たちで変えたいという意識があるからこそ動ける行動だと思います。

ですが、そう簡単には行動が出来なかったのはラブライブで優勝候補とも言われていたSaint Snowのメンバーの理亞ちゃんです。でもその気持ちが分かってあげられるのはルビィちゃんしかいませんでした。

こっちも同じ気持ちになったいたばかりだったので、その気持ちをちゃんとメンバーに言ってAqoursでもやはり元気にはならないと分かっていたのは流石でした。

また3年生組では、鞠莉ちゃんと母親の関係に溝がありました。いつも鞠莉は勝手に自分で行動していたのが、裏目に出てイタリアまできましたが、今回で自分は今何を見て何を感じて何をしたいのかという私たちの世界でもとても重要のテーマを与えてくれた作品でした。

そして、Saint Snowが本当にラストに披露したかった曲が今回流れましたね。一言でいえばとてもカッコイイ衣装と声でそして、曲が始まる前の無音も素晴らしかったです。

ラストにあった【efシリーズ】でも好きな神飛行機ですね。でもこっちの意味は絶対に違うでしょう。でも何かしらの意味があるのではないでしょうか

ストーリーが濃厚だったからこそ0.5クールでも追加してやれば良かったのではと思いました。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

1からその先の未来へ 新生Aqours降臨か?? +++++++

 2019年最初に見たアニメ映画は、『ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow』に必然的になったです。初日、舞台挨拶付きライブビューイングで見たです。上映前、{netabare}スマホの電源要注意です。ユーフォ、中二病、Freeで毎回あった、京アニ映画によく{/netabare}ある展開になるのです。

 どこからのライブビューイングなのかは、言わずと知れたあの地のどっかの映画館のようだったです。上映が終わった数分後に見たです。{netabare}声優さん浦女制服姿、髪型もキャラに合わせて登場したです。和気あいあいだったです。{/netabare}

 2期の最後のあのシーンは、千歌の見た幻でなかったようです。物語は、そこから鞠莉、果南、ダイヤに託されたあることから進んでいくのです。μ'sとは、やっぱり違う選択をするんだなぁと思ったです。

 鞠莉たちは、卒業旅行と旅立ち、千歌たちの新しい毎日が始まるのです。陽に彼氏???登場その真相はいかに!です。Aqoursで、有終の美を飾って新しい学校生活が始まると思いきや、またもや千歌たちに試練が訪れるのです。何かこれ、いくら何でも展開だったです。

 Saint Snowも交え、海辺で悩める千歌たちの前に現れた人物とは!事態は急展開、舞台はイタリアに!です。
 鞠莉がらみにイタリアの有名そうな場所で、面白おかしくお話が進んだです。{netabare}鞠莉ママの声聞くと、ややかすれた野原しんのすけか?と思ったです。ヨハネアイや別なものに憑依?する善子が面白いです。{/netabare}鞠莉の家庭事情、大変だなぁです。

 この件が済むと最初の試練に対して千歌たちがどうするのか?{netabare}またSaint Snowの理亞は実はどうしているか?の話になってどこかシリアス??これらをどう解決するのかが、終盤に差し掛かるのです。それぞれの姉妹が、妹の姉離れともいうのか?も{/netabare}大きなポイントかもしれないです。

{netabare} その答えは舞台の中で非公開、AqoursとSaint Snowと関係者でのもしものラブライブへとつながり、これはなかなかだったです。千歌たち、理亞はそれから何を見つけ出すのか?注目です。

 最後、新生Aqours見れるのか?は、お楽しみです。私は見てみて結局9人だったようにしか見えなかったです。{/netabare}
 前半最初の作画どこか違和感があったです。それ過ぎてからは、作画良くなるんだけれどもです。

 花丸の眼鏡と洋服姿が、なんだか似合ってて良かったです。いろんなところで、バテるところやずらずら、突っ込みを入れてたのが面白いです。話が進んでいくうちにAqoursの髪型、陽とか変わっている気がしたです。

 Over the Rainbowなだけに{netabare}虹が出てくるです。ラブライブというと女性しか出てこないけど、これには沼津の地元の男性の方たちも声は出さないけど、少しところどころの登場も新鮮味があるです。{/netabare}
 なんだかんだ、μ'sのときのように何回も劇場に足を運ぶのかなぁと思うです。

2019.01.05 00:51


 7回見てきたです。

 一番最初に見た作画の違和感を確認したです。{netabare}最初の浦女体育館での陽、莉子、喜子、果南、ダイヤの顔のアングルの所為かもだけど、やや細い感じがしたです。ここを違和感にとらえてたです。これ過ぎた、明らかに沼津の紹介になった歌の場面からは、TV放送同様に良くなっていたです。

 小さな千歌と陽が、砂浜で紙飛行機を飛ばしたときに合った少女は、誰だかは分かるけど、最初見たときは理亜に似ていると思ったです。

 沼津紹介の場面で、いろいろな店や場所を歌に合わせて見せている中で、アーケードでAqours踊る背景に、一人実在する方なのか?おばさんが一瞬目立ってたです。

 鞠莉ママの名前って、ヘリコプターから名乗っていたけど、マリズマリ??と聞こえるけどそうなのかなぁ?です。

 渡辺 月の存在が、Aqoursをいざなっているようだったです。{/netabare}

 ミュージカル展開の多かった今作、私は好きです。

{netabare} 不思議に思うのは、歌う途中に服が衣装に突然代わる点、いつの間に用意してるのかなぁと思うです。(沼津駅周辺?場面や、、イタリアで3年生が歌う場面、一番最後のライブシーンで3年生が加わる所からなど)

 また音楽はあらゆるの場面で、どこからライブステージもないのに流しているのかなぁと素朴な疑問があるです。(沼津駅周辺?場面や、イタリアで3年生が歌う場面、イタリアの階段広場でAqoursが歌う場面、Saint Snowが洋館の前で歌う場面など)

 キャラの髪型が変わるなかで、印象に残るのは陽リボンを付け替えたり編んだりだたり、千歌の髪飾りが変わっていたりなかったり、ルビィ、ダイヤ、果南が結んだ中でルビィが目立ったと思うです。

 花丸の食事をする姿が、幸せそうだったです。

 パフォーマンスや歌は、{netabare}沼津駅周辺?場面、{/netabare}特に公開前の劇場CNやTVCNで一部流された、イタリアの階段広場、 {netabare}ラブライブ延長戦、ラストのライブステージなど{/netabare}私は良かったです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

67.0 4 続編でアイドルなアニメランキング4位
KING OF PRISM by PrettyRhythm(アニメ映画)

2016年1月9日
★★★★☆ 3.9 (30)
219人が棚に入れました
舞台は4年に一度開かれる「プリズムキングカップ」
個性豊かな男の子たちが続々登場し、あなたの心をきらめかせます。
3人を待ち受けるさらなる試練とは一体何なのか!?

彼らの新しい物語が今、幕を開ける...

声優・キャラクター
柿原徹也、前野智昭、増田俊樹、寺島惇太、斉藤壮馬、畠中祐、八代拓、五十嵐雅、永塚拓馬、内田雄馬、浪川大輔、蒼井翔太、武内駿輔、関俊彦、森久保祥太郎、三木眞一郎

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

【キンプリはいいぞ】菱田×京極×乙部のオールスタースタッフ!『ラブライブ』の監督の本気!!みんなを笑顔にするステージを!!!【キンプリへようこそ】

『プリティーリズム・レインボーライブ』の正当な続編にしてシリーズの名脇役として活躍した男性キャラ達を主人公にしたスピンオフシリーズ第1弾の映画
上映時間は約60分


まずお伝えしたいのですがこの映画【歴史的傑作です!w】
『うたプリ』とか『美男高校』とかが苦手で無い方は絶対に観た方がいいです!
だって天地がひっくり返るぐらい面白いw
劇場の男女比は見事に5:5!
満員の観客は最初から最後まで腹抱えて笑い倒し!
昨今、男性人気か女性人気かのどちらかに極端に偏った作品が多く、あれだけ話題を呼んだ『ガルパン』ですら女性客はほとんど見受けられないというのが寂しい現状
ところが、この映画は男女両方のハートを鷲掴みにしたわけです
こんなアニメ映画、なかなか出会えるものではありませんから本当に凄い


『レインボーライブ』最終回に登場した男性3人組ユニット、「Over The Rainbow」のその後と、新たにエーデルローズに入寮した7人の新人スタァへの橋渡し的な物語、さらに暗躍するシュワルツローズと呼ばれるライバルの登場で今後の展開も予想される新シリーズのプロローグ的な映画となっています


「Over The Rainbow」やエーデルローズに関してはダイジェスト的な回想を含めて解説されるので『プリティーリズム』シリーズを全く観たことが無い!って方にもオススメします


また『レインボーライブ』から2年が経過しているようで、かつてプリズムスタァとして切磋琢磨していた少女達の現状もチラッと登場し、彼女達の成長した姿を拝めるというファンサプライズもあってプリズムエリートは観に行かない理由などありません
ちなみにエーデルローズ新人の中にはあの涼野ユウ(いとの弟)も成長した姿でいるからなんとも感慨深いんだこれがw


監督はお馴染み、『プリティーリズム』シリーズや『プリズムツアーズ』を手掛けた菱田正和
『プリズムツアーズ』のルート4、つまり男性アイドルをピックアップした上映回が好評だったことを自ら劇場に足を運んで実感し、温めていた今作の企画を実現させたそうな
菱田監督はホント天才でして、超低予算&超短期納品で今作を完成させています
60分作品にも関わらず、30分作品と同等までに2D動画の枚数を絞ったというのだから驚きです
なのに作画の粗雑さは全く持って感じませんでした
それどころか、2D作画でダンスするカットすらあるのだからタマゲた
ちなみに昨今のアニメ、特に劇場版ともなると作監が数人〜数十人という大所帯になることも珍しくないです
(個人的にはこの人海戦術ってのは嫌いです)
が、今作は原案、キャラデ、作監を全て松浦麻衣が1人でこなしてるのもポイントですね


それにしても『プリティーリズム』という2年も前に稼働終了したアーケードゲームのアニメを、再始動させることに水面下で尽力したavexには拍手
まあ、男性アニメアイドル的なものをすぐに始められるのはコレだ!って思ってたんでしょうな
そしてタカラトミーにとってはほとんど金にならない企画なのによくOKが出たものです
関係者には感謝しかない


そしてとにかく注目していただきたいのは、やはり(笑えるw)ライブシーン
キ○ガイ染みてるともいえる今作のライブを手掛けたのはプリズムエリートにとってはこれまたお馴染みの京極尚彦(演出)と乙部善弘(CGディレクター)


そう、京極さんといえばあの『ラブライブ』シリーズの監督
彼が『ラブライブ』のライブシーンに用いてる演出というのは『プリティーリズム』シリーズで培ったものなんです
当時『ラブライブ』が盛り上がってきた為に京極さんは『レインボーライブ』の演出をほとんど手掛けることが出来ませんでした
その鬱憤晴らしなのかw今作では狂気に満ち満ちた演出の数々を披露しています(笑)


【これが『ラブライブ』の監督の本気】と言わんばかりかの『E.T』パロ!マトリックスからの五郎丸!!未成年の主張!!!(言ってる意味が解らないでしょうがオイラにもワカリマセンでしたw)
なんてかあのひと頭オカシんじゃないでしょうかwww(褒め言葉です)


そんなオールスタースタッフが揃ったのだから低予算なんぞ跳ねのけるほどのパワーに溢れた映画となってます
文字通り、観に来た方を「笑顔にする」作品ですねb
2016年、マストなアニメの1本に入れておいて絶対に損は無いと確信しています!
是非その目で確かめてください
























4DX応援上映観てきました!
座席のモーションや振動は『ガルパン』ほど激しいモノではないしそもそも60分と短い時間なので4DXの「動き」が苦手な方でもなんとか観れる丁度いい尺だと思います
モーションは主にプリズムショーの動きに合わせてなのであたかも踊ってるかのような気分になります
カヅキとアレクのレビテーションの風が心地よかったw
フラッシュ演出も効果的に入ってました
が、何より驚いたのがシャボン玉演出ですよw
プリズムショーの度にシャボン玉が降ってくるので上映終わった後に床が石鹸でデロンデロンのトゥルントゥルンになってて危なかったですw
ただでさえ面白いキンプリがさらに面白くなってしまった
ありがとうキンプリ
ありがとう4DX

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

キンプリって何ですか

通常上映2回、4DX上映1回行ったのにまだ≪KING OF PRISM by PrettyRhythm≫のKING OF PRISMの部分しか知らないのはこれいかに。
これはプリティリズム・レインボーライブを観てない言い訳にしか聞こえないしれない。しかし、キンプリが奥の深い作品であることは変わりないのだ。

そもそも、プリティーリズムを知らない私がキンプリを知ったきっかけは、全裸の男の子達が前売り券を飾っている攻めたアニメがあるとの噂を得たことがきっかけだったと思う。

だから第一印象は絶対ヤバいアニメじゃん(面白そうだ)と思った。

では、見に行こうと決めて、スマホで上映情報を調べていると、【応援上映】と【通常上映】、二種類の上映があった。そもそも応援上映とは何だ?キャストやスタッフの祭壇イベント系か?と考えを巡らすが当然答えが出るはずもなく、グーグル先生に頼ることにする。

応援上映とは、応援による発声や吹き替え、ペンライトを振ることが許可された上映のこと。
イメージは全くつかめなかったが、掻い摘んでこのようなことができるらしかった。

私は、通常上映を観ることにした。
遅い時間に出かけたので、応援上映は間に合いそうになかったし、なにより未知でヤバそうなアニメを最初から応援上映という特殊な形態で観る勇気は私にはなかった。

さて、このヤバそうなアニメという印象は、開始後すぐに頭のオカシイアニメという印象に切り替わる。

プリズムショーはスケートをモチーフにしているけれど、ライブ演出が異次元というか、全裸で分身したキャラクターが無限ハグ…ハグ…ハグとエコー効かせながら飛んでくるし、吹き替えのためだけに用意された音声のついてないシーンが存在するし、{netabare}二人乗りしてる自転車を勢いよく漕いで、車体が宙に浮き、着地した後で、「公道での二人乗りは禁止だよ」のセリフはごく全うなように感じて、そもそもなぜ自転車をこのタイミングで漕いだのだろうかとか{/netabare}考えるとわからないことだらけで全く理解に追いつかなかった。
そしてあっという間にクライマックスが近づく。
カリスマ的アイドルユニットの解散に嘆くファン、そこに新たな希望の星として輝こうとする少年。

ライブ演出の意味不明さや、脱ぎたがりな面を除けばなんやかんや良い話で収束した。
それどころか、そのライブ演出の意味不明さや脱ぎたがりな一面は、ギャグとして昇華できるものであったので、家族や友人にネタ話としてはもってこいだった。

その後、私は話題の流れで再び見に行くことになる。
今度は家族と共に鑑賞に来た。上映タイプは再び通常上映だ。
うん、何度見ても意味の分からない演出だ。
しかし、1回目と違ったのは、このカオスな空間を時々心地よく感じるということだった。

私はもう一度見に行こうと決心した。
それからというもの、ことあるごとに、キンプリをもう一度見に行きたいという欲にかられるようになった。
そこまで面白いというほどの映画ではなかったはずなのだが、ここまで本能に訴えかけられる作品になるとは、以外だ。

そのチャンスがめぐってきたのはそれから2か月後のこと。4DX上映が公開されるという情報が入ったのだ。
私はこの時点で、推しのユキノジョウのグッズを漁るようになっていて、見に行かないという選択肢は既になかった。

この4DXは応援上映でもあったから、初めての応援上映でもあった。
久しぶりのキンプリは4DX+応援上映の効果も相まって想像以上に楽しい空間であった。
ただ一つ、心残りとなったのは、恥ずかしくて声援があまりかけられなかったということだった。今まで映画館でこんなにも自分が無力だと思ったことは無かった。リベンジしたかったのだが、結局その後、もう一度見に行くことはしなかった。
4DXでやりきったという感想を抱いてしまったこと、
手練れ達に交じって応援を送ることは自分には出来ないと足がすくんでしまったことが原因であった。

その後3か月はチャンスがあったのだ。今思えば本当に勿体ないことをしたなと思う。作品自体は、DVDで再び視聴できるが、ライブ感を味わえるのは劇場の特権だ。たった1600円、たった数時間の上映、もう後悔はしたくない。次回作のキンプラではその辺納得がいくまで堪能しようと心に決めている。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6
ネタバレ

踏切太郎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

上映時間僅か1時間と限られた予算でどこまでやれる?限界まで挑戦した作品

まず、
「クロスアンジュ」や「うたプリ」や「ダイナミックコード」にツッコミを入れながら楽しめた方はこんなレビューを読まずにさっさとこれを観ましょう。
dアニメストアで本作と続編の「劇場版 KING OF PRISM -PRIDE the HERO-」が配信されているので!
元作品「プリリズ」を知らない方でも全く問題ありません。

逆に男性キャラアレルギーな人、頭の固い人には多分向かないと思う。


まず冒頭5分で{netabare}踊りながら喘ぐキャラ、主人公はそれを見て全裸になってしまい、直前まで自転車を二人乗りしていたキャラに「公道での二人乗りは禁止だよ♡」と言われる。{/netabare}
ツッコミが追い付かず意味が分からなくて困惑したが、今思えばこの時点でキンプリの魅力に引き込まれていたと思う。

{netabare}尻からハチミツを出す{/netabare}シーンは劇場で観ていたら間違いなく噴き出していたと思う。
だが気が付けば前向きに努力するキャラ達を応援していた。
{netabare}コウジがハリウッドへ旅立ちOver The Rainbowが星座になる{/netabare}シーンは笑いよりも感動が勝ってしまった。

僅か1時間で {netabare}
シンとルヰの出会い
エーデルローズとシュワルツローズのメンバー紹介
Over The Rainbowの過去
カヅキvsアレク
「シン・無限ハグ」取得
Over The Rainbow活動休止ライブとシンのデビュー
{/netabare}
これだけ詰め込んだ構成は見事としか言えない。

悪いと思った点は {netabare}
ルヰのキャラは正直ウケが悪そう
シン、タイガ、オバレ以外のエーデルローズ生徒が結構空気だった
演技に難がある声優が何名かいる(大人キャラはベテラン声優が多いのでそこは良かった){/netabare}

作画はTVアニメと比べても正直並レベル、劇場版作品ではかなりの低予算だろう。
だが元作品「プリリズ」を知らない自分にも「プリズムショー」の魅力と製作者の熱意は十分伝わって来た。
無印ラブライブ監督の京極さんが手掛けるプリズムショー演出も観ていて非常に楽しかった。
これはジメジメした展開がなくストレス無く観られたのも大きいだろう。
この作品には本能に訴えかけて来る何かがあるのは確かだ。
円盤はどのセットを購入するか悩んでいるがCDは早速注文した。
「プリリズ」も勿論観る予定。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

63.1 5 続編でアイドルなアニメランキング5位
Wake Up, Girls! Beyond the Bottom(アニメ映画)

2015年12月11日
★★★★☆ 3.8 (73)
280人が棚に入れました
東北代表として出場した「アイドルの祭典」での活躍が認められ、アイドル文化の中心地・東京に進出した「Wake Up, Girls!」。メジャーレコード会社bvexとの契約も決まり、活動は順風満帆に思えた。だがブレイクの立役者だったプロデューサー・早坂相が手を引き、7人が動きの早い東京の芸能界の中で「WUGらしさは何か」を見失った結果、苦い挫折を経験する。レコード会社や関係者たちが手のひらを返す中、それでもあきらめずに前に進もうとする「Wake Up, Girls!」の姿を見た早坂は、彼女たちが再び挑戦するための武器として、新曲「少女交響曲」を与えるのだった。「Wake Up, Girls!」は、心機一転して地元仙台から活動を再開。日常ライブの復活や全国行脚を通しての地道な努力は、少しずつだが、着実に全国のファンへと届き始める。一方、アイドル界の頂点である「I-1club」では、最新シングルの売上ミリオン割れを契機としたセンター争いが勃発。「I-1club」プロデューサー・白木の非情な采配は、意外な形で「Wake Up, Girls!」とアイドルたちを大きなうねりへと巻き込んでいく。敗れて尚あきらめられないもの。アイドルとは何か。その答を求めて、物語は再び「アイドルの祭典」へと収束する。

声優・キャラクター
吉岡茉祐、永野愛理、田中美海、青山吉能、山下七海、奥野香耶、高木美佑
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

神の曲「Beyond the Bottom」についてとことん語り尽す

アニメソングではなくアイドルソングを。
作品の強固な方針の下、作られた『WUG』の楽曲たち。
アイドルらしい恋愛、可愛らしさ、妖艶さ。
それを表層に装いつつ、時に物語の中にいる登場人物やアイドル自身に向けて、
時に日本人全体に、そして時に東北の被災地に向けてメッセージを発信。
色々な立場の人間が聴いた時によって、
様々な感想を抱くことができる多面性を持ち合わせています。

本作のED主題歌「Beyond the Bottom」はその多面性において、極め付けとなった曲。
ストーリーは割と王道で、最後すっきりするお話のはずだったのですが、
私は楽曲の持つ膨大な情報量に圧倒され、
エンドロールの間、ずっと固まっていました(苦笑)

以下、楽曲考察……超絶ネタバレ&長文注意w

{netabare}
○タイトル、表層{netabare}

曲名だけ意識して聴くと、どん底から這い上がっていく、
WUGの心情表現と決意表明と取れます。
さらには80年~90年代ポップスを思わせるメロディーラインから、
もう一度、芸能活動を始めると決めた作曲者で、
丹下社長がアイドルだった頃からの“戦友”が、
自分とWUGの少女たちを重ね合わせる視線も感じます。{/netabare}

○寄る辺なき自由に毒されたラスコーリニコフ青年や現代人に向けて{netabare}

サビで飛び出す“混沌(カオス)となったこの自由から逃げ出そう”
という一見、矛盾した表現。

解読の鍵は二題で“刃(やいば)を立て薄ら笑う”ラスコーリニコフ青年にあるようです。

ラスコーリニコフはロシアの文豪・ドストエフスキー作『罪と罰』の主人公青年。

近代人が獲得し、そして呪縛された際限なき思想と選択の自由。
自由を謳歌し、後退する宗教の導き無しで、
正しい道を選び続けることができる人間はごく僅か。

それどころか、人間性や倫理感の破壊を止める信仰も失われた、
近代社会の片隅にて、この青年の思想と選択の連続は、
連鎖的な被害妄想へと変質している。

明日すぐに食いはぐれるわけでもないのに、まもなく起こると決めつけている自身の転落、
さらには家族の数年後の破滅まで、悲観を雪だるま式に膨らませ、格差社会を呪詛。
ついには「一つの微細な罪悪は百の善行に償われる」
という超理論と、その実践たる殺人に墜ちていく……という滑り出し。

19世紀後半の小説主人公ながら、20世紀後半の映画『タクシードライバー』のデニーロ等から、
時にいわゆる“わけの分からない犯罪”をも引き起こす、
自由という混沌の中で、病んだ現代人に連なる負の系譜。

彼らを果てしなき思想と選択の自由の泥沼から救済するには……。
例えばその健気さでラスコーリニコフに人間性を取り戻させたソーニャのような……。
自由という混沌に創造主の如く、もう一度秩序と人間性を回復させる
一筋の光となる女神が必要なのだ。

そのような境地に至った時、荒んだ現代人には、
『聖闘士星矢』のアテナの如き衣装に身を包んだWUGの少女たちは、
その身の犠牲も厭わない、利他の精神に満ちた、
救済と導きの女神に見えるに違いないのです。{/netabare}

○混沌としたアイドル戦国時代終焉のため降臨したWUGという女神{netabare}

世代交代を演出されながら、果てしなく続くアイドル戦国時代。
アイドルは競争であり、戦いと言いますが、果たしてそうなのでしょうか?
芸事には確かに競い合いも付き物です。
ただ“群ドル”の内部競争を頂点とした昨今のアイドルブームは、
プロデューサーの仕掛けにより、人為的に演出された、
過剰で無益な戦いと私の目には映ります。

時に、地方都市を再起を期す“左遷先”と舞台設定されながら(失礼な話だw)
プロデューサーの手の中で競い合わされる少女たち。
一方向へ回遊する魚の如く、集団管理される彼女たちのサバイバルの中から
一人二人と沈んでいく者が続出し、友情は剥がれ落ち、
情熱、パトスは失われ、“誰も彼もが 心と歌を忘れる”

こんな状況をアイドルファンは本当に楽しんでいるのでしょうか?
アイドルファンが本当に見たいのはいかつい侍ではなく、
笑顔のアイドルなのではないでしょうか?

実際、最後ファンが支持したのは、
演出された内部抗争を切り売りする、会いに行ける“群ドル”ではなく、
全国津々浦々、会いに来てくれる「Wake Up, Girls!」でした。

そうした面から見ると、本作の後のWUGの明日も、
どっちなのか朧気ながら見えてきます。

WUGのコンテンツの今後については、昨年末のイベントにて
白木により{netabare}「私達I-1clubはWake Up, Girls!を吸収合併します」{/netabare}
と方向性が宣言されています。

焚き付けたアイドル戦国時代の成果を一手に握り、
さらに戦乱をアイドルブームの火を絶やさぬための
必要悪として続けようとする白木に対して、
WUGは自分たちらしく最後の命を燃やし、終止符を打ち伝説となることで、
身を挺してアイドルたちの笑顔を守る……。

こんな展開を私は勝手に予想していますw
この歌詞はかつてのアイドルから旧友白木への忠言とも取れます。
いずれにせよ、続編での早期の解答を私は熱望します♪{/netabare}


○WUGの、そして菜々美の心境{netabare}

落ち込んだり、色々迷ったし、間違ったこともあったけど、
これからWUGらしさを見つけよう。頑張ろう。
そう決意したメンバーにとっては、
この楽曲は混沌から道を選んだ自分たちの背中も押してくれる、
一筋の光明となったはずです。

ところが、歌詞を見た時点でまだ進路を決めかねている
奈々美にとっては相当な重荷になったと思われます。

自らの決断の連続で未来を自由に選び取って行かねばならない。
それに伴う痛みも自分で受け止めて行かねばならない。
まさに未来の永遠さに直面し、苦しむ奈々美には、
この曲は悩みが深まる毒だったと思います。

それでも彼女は決断し、ステージでこの曲を歌うことを選択しました。
彼女が皆と一緒にステージに立つシーンは、
短かったこの曲のライブシーンの中でもクライマックスだったと、
私は思っています。{/netabare}


○そして、東北の被災地に向けて{netabare}

震災から4年が過ぎ、原子力ダイナモ(発電機)にも再び灯がともり、
震災の記憶は着実に薄れつつあるようです。

けれどようやく復旧が一段落ついたに過ぎない被災地は、復興も道半ば。
未だに多くの被災者が仮設住宅での避難生活を余儀なくされています。
除染だって目処が立っていません。

そういえば放射性物質による健康被害が、
本格的に顕在化するのは4年後だと言われていました。
海洋に遺棄された高濃度汚染水の魚介類による生物濃縮もそろそろ明らかになる頃……。

もっとも、甲状腺がん患者が出たり、魚介類の汚染データが出たところで、
原発との因果関係は一切あってはならない、という大博打を、
政府も東電も打っている以上、その辺りはニュースにはなかなか……。
と……これ以上、続けたら尊氏も不謹慎、風評被害の罪で抹殺されかねないので、
この辺りにしておきますが……。

いずれにせよ、東北の人々の多くは依然、夜明け前の暗闇の只中にいるのです。
先日も、宮城県の魅力をPRするためのWUGの短編アニメ制作が発表されました。
仙台はまだまだWUGを宮城に元気を与えてくれるご当地アイドルとして、
一筋の光明をもたらす女神として、必要としている、ということなのでしょう。{/netabare}
{/netabare}
○結論

「Beyond the Bottom」は混沌の中にいる多くの人々の心に光をもたらす女神の歌。
平たく言えば“神曲”ということなのであります。


追記:劇場版WUGにおけるエンディングの表現について{netabare}

短いライブシーンから画面暗転w歌が続く中そのままエンドロールw
これに対するアイドルアニメ何だからライブシーンもっと見せてよ!との要望。
私も気持ちはもの凄く分かります(苦笑)

二次元のWUGが歌って踊るシーンを満喫したい!
例えば劇場版一作目の主題歌「タチアガレ!」でそれを求めた場合……。
セガのPSvita用ゲーム『ミラクルガールズフェスティバル』(みがる)の
FULLライブPVを見るのが最善手というのは、いささか寂しい気分ですw

ただ、劇場版WUGのED主題歌はどれも情報量が凄まじい。
過去作の「タチアガレ!」にせよ「少女交響曲」にせよ、
歌詞世界に30分アニメ一話分くらいのボリュームがあります。
本作の「Beyond the Bottom」に至っては、上記で長々と書き連ねた通り(苦笑)
映画一本分くらいの内容が詰め込まれています。

私の場合、そこで作中にてライブシーンをフルで作画されたところで、
お祭りを楽しみつつ、物語と共に歌詞世界を受け止め切る自信がありません(苦笑)

実際、劇場版WUGのエンドロールにてED主題歌を聴いている時間は、
天井を見上げて物語の余韻に浸り思索に耽っているか、
目の汗で画面が霞んでいるか、頭がパンクして思考停止しているか……。
いずれにせよ、アイドルアニメなのに文字しか流れてないじゃないか!と悪態をつこうにも、
私には、どーせ画面なんてまともに見えていないわけですw
そんな落武者に対して、最後のクライマックスに長く美しいアニメMVなど、まさに猫に小判w
だから、個人的には見逃しても痛くない暗転エンドロールでもいいかなと(苦笑)

けれど、やはりアイドルアニメと言えばライブシーンという方もいるわけですし、
萌え目当てやお祭り気分から軽く入って見たら、思いがけず深い物語に惹かれた。
というパターンもあり得るわけです。

「アイドルは物語である」と論理先行で無駄を削ぎ落すのも良いのですが、
他方、監督さんは「WUGで東北にビジネスチャンスを」との意気込みも語ってもいるわけです。
ならば、キャラクタービジネスの観点からも、お祭りとしての長尺ライブシーンの提供など、
もう少し柔軟な対応があってもいいかな?とも思います。
けど、スタッフさんたちの方針から考えると、多分、実現しないでしょうね……(苦笑)

……というわけで、セガのスタッフのみなさん。
『みがる』での「Beyond the Bottom」の楽曲ダウンロードコンテンツの製作、配信、
及びFULLライブシーンの再現。
どうかよろしくお願い致しまする~~w{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

「WUGはWUGである」「真摯であること、正直であること、、一生懸命であること、、、。」

アニメキャラとリアルアイドルのハイパーリンク、虚実混濁の物語『Wake Up,Girls!』の続・劇場版、その後編


ホントしつこく言いますが『ラブライブ』や『アイマス』も大好きなオイラとしてはこの『WUG』の泥臭さやホンモノ感に前者の作品群は今一歩及んでいないのが残念なんです
もちろん、アイドルや声優としてのWUGは未だ素人臭さが残っている
が、【物語】(つまり可能性)としての『WUG』を超えられるアイドルアニメは暫く出て来そうにありません
これだけの内容を53分に押し込められるヤマカンの構成力と演出力と予算配分はホント素晴らしいです
尺を引っ張り、3DCGを駆使したライブシーンをして、派生ゲームやグッズ展開をガンガン仕掛けていくという、昨今のとにかく派手で豪勢なアニメ映画達に一石投じるシェイプアップされた作品が今作なんです


遂にアイドルの祭典を目前に控えた2015年夏
I-1 clubの参戦、I-1センター交代と志保の博多左遷、菜々実に迫られる光塚受験のチャンス・・・
そして、早坂の楽曲無しで挑む決勝戦・・・
WUGとは?WUGらしさとは?WUGにしか出来ないこととは何か?
遂に幕を開けるアリーナの大舞台・・・


物語のテンポはかなり早くも、泣き所、アツイ部分をしっかり抑え込んでいるので鑑賞後の清々しい気分に本当に良く出来た映画だ!と関心しますb
ただ、唯一難点としては以前のシリーズの視聴を前提とする作品ながらも、松田の困惑や太田さんの奮闘など前作まであった要素を今回に限ってはほとんど切り捨てています
と言うのも、今作でWUGやI-1志保以外で物語に華を添える役割が丹下社長と白木GMという2トップの過去にあるからなんでしょう
また白木GMの裏で暗躍する陰のトップについても語られてませんでした
まあこれ以上風呂敷を広げるつもりは無いってことなんですな


その代わりといっちゃなんですが、今作の鍵を握っているGreen Leavesに最初期から所属しその名前だけが明かされていたサファイヤ麗子が登場
奇しくも佐久間レイが演じるこのキャラ、ヤマカンは佐久間レイと日高のり子だと「『トップをねらえ!』になるw」とか思ってたらしいですが(笑)ヤマカン自身も気付いてなかったそうですが2人とも今回演じてるキャラと偶然のハイパーリンクが起こってた
詳しくはネタバレになってしまいますが丹下社長と麗子の過去と二人の声優の過去が一致してるんですねー、まさに奇跡


みどころはまずとにかく作画
ただ可愛い、だけじゃない
くしゃくしゃに顔を歪めながら泣いたり笑ったりする美少女達の表情や仕草です
ヤマカンは最近、派手に仕草をつけて動かすより微妙な表情の付け方で心情を表現する演出に拘ってます
その対極のような存在として、とにかく難解な芝居作画に挑みたがる近岡直
一見して水と油のような二人がぶつかり合いながら試行錯誤をしてキャラに表情をつけていってるのがよくわかります


ああただw
一つだけ予想外に笑ってしまった点が未夕ですw
未夕が喋るたびに『ハッカドール1号ちゃん』の顔が頭をよぎっちゃうんですよねw
他の2人は全然そんなことないんですけど、未夕=美祐=1号ちゃんってことで、如何に彼女が自然体で演技してるかってことに繋がってるかの証拠なんでしょうが・・・
いやー前半はちょっと集中出来んかったw


楽曲においては前記している他のアイドルアニメ達と『WUG』は完璧に互角で渡り合えるでしょう
クライマックスの高揚感を保ったまま、エンドロール、そして余韻を打ち消すことなく閉幕
これが良い
考えてもみて下さい、長々とアニメキャラのダンスを観せられても、それはもはや映画でなく音楽PVじゃないですか?
どうしてこれが他のアニメには出来ないんでしょーかねぇ・・・

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「真摯であること、正直であること、一生懸命であること。」←ようやくこの言葉の真意が分かりました。

劇場版「Wake Up, Girls! 青春の影」からの続きになります。


東北代表として出場した「アイドルの祭典」での活躍が認められ、
アイドル文化の中心地・東京に進出した「Wake Up, Girls! 」
メジャーレコード会社bvexとの契約も決まり、活動は順風満帆に思えた。

だが、ブレイクの立役者だったプロデューサー・早坂相が手を引き、
7人が動きの早い東京の芸能界の中で「WUGらしさは何か」を見失った結果、苦い挫折を経験する。

レコード会社や関係者たちが手のひらを返す中、
それでもあきらめずに前に進もうとする「Wake Up, Girls! 」の姿を見た早坂、
彼女たちが再び挑戦するための武器として、新曲「少女交響曲」を与えるのだった。

「Wake Up, Girls! 」は、心機一転して地元仙台から活動を再開。
日常ライブの復活や全国行脚を通しての地道な努力は、少しずつだが、着実に全国のファンへと届きはじめる。

一方、アイドル界の頂点である「I-1club」では、
最新シングルの売り上げミリオン割れを契機としたセンター争いが勃発。
「I-1club」プロデューサー・白木の非情な采配は、
意外な形で「Wake Up, Girls! 」とアイドルたちを大きなうねりへと巻き込んでいく。

敗れて尚あきらめられないもの。アイドルとは何か。
その答を求めて、物語は再び「アイドルの祭典」へと収束する。


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

一気に物語が熱を帯びた展開がやってきました。
日本一になるって、並大抵のことではありません。
しかも、地方のアイドルは全国区のアイドルとの認知度の差は天地ほどかけ離れていますから…
それを知り、それでもなお勝ち続ける道を彼女たちは選択するんです。

公式HPのSTORYに記載されている通り、日常ライブの復活や全国行脚など、彼女たちが日常を取り戻し、目標に向かって進み始めた姿を見て、安堵の気持ちで一杯になりました。
七人だからできること…七人でしかできないこと…彼女たちは、それらをきっと分かっていたのでしょう。

このままギアをトップスピードに入れたまま、全力全開で突き進むとばかり思っていました。
ですが、とある事情により七人の心が大きく揺れる事態が発生してしまうんです。

誰が悪い訳でもないと思います。
強いて言うなら、悪いのは運命の神様だったのかもしれません。
夢を追いかける者に対して、あまりにも残酷な仕打ちとしか思えませんでした。
どちらか一つを選ぶのは身を切るより辛いことだと言うことは一目瞭然なんです。
どっちも自分の全部を投げ出しても厭わないほど大切なモノなんですから…

選ばなかったら後悔する…そういう考え方もあると思いますが、世の中には選んで後悔することだってあるんです。
自分がどう在りたいのか…レビューのタイトルはこの問いに対する一つの答えだと思っています。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
やはりこの手の展開には弱い…直ぐ涙で前が見えなくなってしまいました^^;

主題歌は、Wake Up, Girls!さんの「Beyond the Bottom」

上映時間53分の物語でした。
今回視聴した2本の劇場版をすっ飛ばして「Wake Up, Girls! 新章」を視聴したので、物語の展開に違和感がありましたが、これで違和感を解消することができました。

気になるのは今後の展開です。
作品としては、この後の新章まで制作されましたが、まさかこれで終わりなのでしょうか?
今のままだと新章の成果って「Run Girls, Run!」を輩出したことになってしまいませんか?
個人的には「Run Girls, Run!」が嫌いなわけじゃないので構わないのですが、「Wake Up, Girls!」として一つの答えを出して貰えるのを期待しています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

75.9 6 続編でアイドルなアニメランキング6位
劇場版 KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(アニメ映画)

2017年6月1日
★★★★★ 4.2 (19)
143人が棚に入れました
前作のラストでも予告されていた4年に一度の舞台「PRISM KING CUP」を制するのは一体誰なのか。頂点を目指し、競い合い、助け合い、時にぶつかっては、キングの称号を目指すスタァたちが贈る、前作をさらに上回るドキドキと胸キュンいっぱいの物語に注目です。
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

『KING OF PRISM by Pretty Rhythm』の続き

『KING OF PRISM by Pretty Rhythm』を観ていない方はそちら、あるいは『プリティリズム レインボーライブ』からどうぞ。

まず『KING OF PRISM』について説明しよう
『KING OF PRISM』とはプリティリズムシリーズの一端に存在するアニメであり、中でも『プリティリズム レインボーライブ』の男性キャラを中心とした番外編である。つまりは男版『プリティリズム レインボーライブ』である。

元々がアーケードゲームであったプリティリズムシリーズは、オシャレをしたり、プリズムショーを行ってアイドルのトップを目指すという軸があり、『KING OF PRISM』も例外ではなく、プリズムショーを行ってアイドルのトップを目指すお話となっている。
なお、女の子で言うところの“おしゃれ”が男の子になって“はだか”に置き換わってしまった経緯は謎である。

上記の文章で何度かプリズムショーという言葉が出てきたが、プリズムショーではスケート靴を履いて演目が行われる。
競技中にいい踏み出しが出来れば幻覚とも言えるエフェクトを生み出すことが出来ることも魅力の一つだ。

この辺を理解してないとただでさえ演出が飛躍し過ぎているのに、ますますわけがわからない。
今作は、『プリティリズムレインボーライブ』の一つの終着点を描いており、前作で離れ離れになってしまった三人が再び一つになるという明確なストーリーがあったので、訳がわからないということも無かったのだが、前作とにかく無茶苦茶で唐突に伏線っぽい何かが現れて全く意味が分からなかった。

正し、意味が分からないから、つまらないという訳でないということには念を押しておきたい。
唐突ではあるが、この作品は始まったばかりで、あらゆる伏線が張り巡らされている途中なのだ。であるから、常にストーリー展開で気になる部分があり、好奇心を惹かれる魅力がある。

また、キャラクターがとにかくかっこよくて、ついつい応援したくなってしまうというところも魅力の一つだと思う。

私が気になっているキャラは以下の10人だ。

☆神浜コウジ
今作イチの出来るイケメン。
料理も歌作りも出来て、最初に憧れたお兄さんポジションの人。

☆速水ヒロ
PRIDE the HEROの主人公。最初は気にも留めていなかったが、レインボーライブをみるうちに、一番愛嬌を感じるようになった。
今作の泣き顔のシーンにはそそられた。

☆仁科カヅキ
通称カヅキ先輩。
カヅキも最初はあまり意識していなかったが、今作の世界創生っぷりはかなり感動した。

☆一条シン
KING OF PRISMの主人公。
最初はぱっとしない少年だったのだが、何やらどうやら神あるいは精霊の生まれ変わりっぽい。エヴァで言うところのシンジくんあるいはアクエリオンのアポロポジション。応援したくなる。

☆如月ルヰ
妖精のような美少年。エヴァで言うところのカヲルくんポジション。
美少年で美しいとは思うがあざと過ぎて惹かれない。これがカヲルくんなら、まだギャグにできるのに…

☆太刀花ユキノジョウ
通称ユキ様。歌舞伎界の女形のプリンス。
私のKING OF PRISMの推しキャラ。とにかく美しくて綺麗。
出番が少ないのが悲しい。続編を作ってもっとユキ様が活躍させて欲しい!!

☆西園寺レオ
男の娘。可愛い。
『KING OF PRISM by Pretty Rhythm』でははだかを披露してしまった。

☆山田リョウ
無駄にかっこいい管理人さんが居るなと思っていた{netabare}ら、偽りのスキャンダルが原因で干されてしまった元アイドルだった{/netabare}。
CVは浪川大輔さん。
「みんなー」の声がヘタリアのイタリアとダブって可愛いなと思う。
まさか中の人がガチでスキャンダルを起こすとは思わなかった。

☆法月仁
敵ボス。
今作で野望は打ち砕かれたようにみえるが果たしてどうなるのだろうか。
まだ回収していない伏線があるので、次回作の発表を待ちつつ、活躍を期待したい。

1回目 通常上映
相変わらず次元が違う、素晴らしい映画だ。
インパクトこそ、前作には敵わないものの、確実にキンプリは独自の路線を進化させている。間の取り方や、キャラの所作は、より応援がしやすいように仕組まれているのを感じた。初見の通常上映でも、応援したくなってしまったほどだった。
次は応援上映に行こうと思う。
キンプリPHのポテンシャルはまだまだ高められるはずだ。

2回目 応援上映
客席はほぼ満員だった。
まだ公開から1週間なのに、訓練されたチャンネーたち流石。男性も意外といた。「物語が普通に良かったよな」と話していたお兄さんたち…すごく良くわかるよ!
今回の応援で最も輝いてたのは{netabare}ヒロさんが「りんごとハチミツ…」という前に、{/netabare}「隠し味はー?」と合いの手を入れていたお姉さん!真似させて頂きます!

3回目 応援上映
人はまばらだった。
落ち着いて見られたのが良かった。

4回目 応援上映
3回目と同じところで同じくらいの時間に行ったけど、今回は満員!応援の手も多くて、すごく楽しかった。観る時々で印象が変わるから、キンプリはやっぱり面白いなあ。

5回目 応援上映
新宿で視聴。新宿は規模が違った。
良いのか悪いのか、宣伝から応援を始めるベテランのチャンネー達に圧倒されつつ、今迄に無いくらい楽しい時間を過ごさせて貰った。

6回目 キャスト登壇応援上映(ライブビューイング)
ライブビューイング形式は初めて観た。
とても不思議な感覚だった。

7回目 4DX応援上映
応援で自分が動いていたからか、応援上映用のためか、他の映画よりも座席の揺れが控えめだった気がした。
でも、時々は振られてうおっと思うシーン有り。
ライブ演出に合わせて動く所は臨場感が出て楽しかった。

関係無いけど、ユーリの4DX観に行きたい。

ネタバレ
仁の言ってた「ラッキースター……の忘形見?」ってヒロさんの事だよね??
ヒロさんのママもお父さんについて今は言えないと言っていたけれど、キンプラでは明かされていないし、売り上げ次第では続編…出るのかな…??
もし出るとしたら、テレビアニメで観たいところ。
ユキ様のお家問題もまだ残っているし、是非作って欲しいなー

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

イス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

気づいたらハマっていた!?

キンプリのみ視聴。

応援上演に行ってみました。元々面白いのにベテランの方々の応援(ツッコミ)が面白くてやっぱり話が入ってきませんでした。

プリズムキングカップ、高田馬場ジョーカーと芸名のようなキャラが出てから怒濤の展開。アレクサンダーとタイガが終わって「もう色々滅茶苦茶だよ」と嘆きたくなるもまだまだ序盤の序盤。
規模は大きくなり地球、銀河までもスタァの手のひらでした。包み込んだり黄色にしたりあちこち飛ばしたり正にカオス。やっぱり面白かったです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3
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