近未来でロボットなTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の近未来でロボットな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月02日の時点で一番の近未来でロボットなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

62.6 1 近未来でロボットなアニメランキング1位
ライドバック RIDE BACK(TVアニメ動画)

2009年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (197)
1035人が棚に入れました
国連の解体や東京大震災などを経て、学生達による反政府運動が再び活発になっている2020年の日本。学生運動の一拠点でもある武蔵野文芸大学に、一人の少女が入学してきた。彼女の名は尾形琳。類い稀なる舞踊の才能を持つ琳は、入学初日に人型二輪車ロボット・ライドバックと出会う。それが、世界を変革するきっかけだとは、誰一人知る由もなかった…。
ネタバレ

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

「答えのない問い」を突きつける予言的な傑作

(2022年9月、末尾に【小論】を付け加えました)

【総合評価☆☆☆☆☆】
 傑作であるにもかかわらず、知名度が低いアニメの代表だろう。
 基本的なプロットは、テロリストと政治権力の相克を巡って展開されるが、何と言っても、テロ撲滅という大義名分の下に導入された自律型ロボット兵器(実質的な殺人マシン)が興味深い。
 プレデターに始まる軍用の無人ドローンは、テロリスト暗殺の兵器としてアフガニスタンやイラクで実際に使用されたが、遠隔操縦で人殺しの指示を出すオペレータに多大な精神的ストレスを与えることが問題となった。そこで、個人識別のためのAIを搭載し、自力で標的を探し出して暗殺を遂行する自律型殺人マシンの開発が、アメリカを中心に進められている。人道的観点から国際法によって禁止しようとする動きもあるが、実現していない。
 本作に登場するのは、ライドバックと呼ばれるオートバイに手が付いたような機械。もともとは人間が跨がって操縦する乗り物だったが、プレデターを思わせる新型ライドバックは、無人でもAI制御で攻撃ができるように改良されている。物語のクライマックスでは、クラシックバレエで鍛えた運動神経でライドバックを操るヒロインが、人間としての尊厳を懸けて、暴走する無人ライドバックの群れに立ち向かう。

【小論】「答えのない問い」を突きつける予言的な傑作
 きっかけは、10年ほど前に大陸の片隅で始まった小さな戦争だった…。国際的なパワーバランスが崩壊し秩序が一変した社会情勢を背景に、錯綜した状況に翻弄される少女・尾形琳の姿を描くアニメ。2009年制作とは信じられないほど予言的である。ちなみに、琳のテーマとして作中で何度も繰り返される旋律は、ムソルグスキー作曲「キエフの大門」。
 政治的に微妙な問題を扱っている上、残酷なシーンもあり、子供向きではない。だが、世界秩序について考えようとする大人の視聴者には、多くの示唆を与えてくれる傑作である。

【作品の舞台】
 作品の舞台となるのは、局地戦での核兵器使用をきっかけに、国際情勢が大きく揺れ動いた世界。一時は核を保有する超大国が主導的だったが、新たに開発された分散型兵器によって基地が制圧され核兵器が事実上無力化されると、強大な軍事力に頼ってきた世界の秩序が一変する。日本は核の傘を失った上、続いて起きた巨大地震の打撃で社会が混乱、頻発するテロを抑えきれなくなったため、もともと海外のレジスタンス部隊だったGGPを治安維持の目的で駐留させる。
 本アニメの設定によると、核兵器を無力化したのは、ライドバックと呼ばれる「オートバイに手が付いたような」ロボットとされる。ただし、これはアニメ的な視覚効果を狙った便宜的設定と考えた方が良いだろう。近未来の戦争が、巨大な破壊力を持つ大型兵器ではなく、サイバー攻撃による敵兵器の無力化や、多数の自律型ドローンによる分散攻撃(ガメラに小型レギオンが取り付くような)をメインとすることは、多くの軍事専門家が指摘する通り。AIによる顔認識機能を使って人間が操作しなくても要人を暗殺できるドローンも、2020年頃に実用化されたらしい(アニメ後半で登場する無人ライドバックは、このドローンの地上走行版と言える)。ライドバックは、安価で大量生産可能な民生品でありながら、容易に兵器に転用できるPCやドローンなどのアレゴリーである。
 GGPは「Global Government Plan」の略称で、超大国主導の国際政治を再編することが本来の目的だが、日本に駐留するのは、司令官ロマノフに率いられた事実上の軍隊。警察を傘下に置き政府に無断で緊急事態宣言を発令するなど、強権的な体制作りを進める。当然の結果として反GGP運動が盛り上がる中、GGPとBMA(反GGPを掲げるテロ組織)は、ともに軍用ライドバックを導入し武力対決に踏み切る。

【脚本の素晴らしさ】
 物語は、GGP対BMAの争いを軸にしながら、その周辺の動きを含めて多面的な展開を見せる。GGPとBMAいずれにも主流派・反主流派があり、複雑な内部抗争が陰に陽に進行する。驚くべきは、こうした策動をきちんと描ききった脚本の妙。ストーリーに直接関わる主要人物だけで1ダースを超えるのに、各人が従う指導原理が明確に叙述され、それぞれの行動方針に納得がいく。
 私が好きなのは、GGPで副官的な立場にある女性士官の描写。ふだんは感情を見せず実務的なのに、ロマノフが退席すると、書類をさっさと片付けながら自分でパラパラめくり、不敵な笑みを浮かべる。{netabare}この女性が陰で何かしていることを匂わせ、終盤における急展開の伏線となる。{/netabare}登場人物の多くがただの賑やかしにすぎない水増しアニメとは一線を画する、本格的な群像劇と言って良い。
 全体の中心にいるのが、ヒロインの琳。彼女は、震災で早世した天才バレリーナの娘として過度の期待にさらされ悩んでいたが、舞台上での怪我を契機に、バレエからきっぱり引退。何の目標もなく進学した大学で、スポーツとしてのライドバック競技に出会い、バレエで鍛えた身体能力を生かして好成績を収める。そのまま楽しい学園生活を送れるかと思いきや、親友をテロから救うためにライドバックを超絶技巧で乗りこなす映像がテレビで放映され、運命が一転。GGPとBMA双方から目を付けられ、両者の狭間で翻弄され続ける。
 琳は、もともとモラトリアム型で社会問題に関心がなく、バレエという閉ざされた世界で生きてきた。そのせいでGGPやBMAについての知識が乏しく、しばしば優柔不断に思える言動を示す。しかし、そのことが逆に、2つの勢力を善と悪に分ける教条的な解釈をいましめ、人間らしい生き方の何たるかを教えてくれる。このような描写を正しく読み解くことができれば、最終局面で彼女がある選択を行う理由がはっきりとわかるだろう。
 興味深いことに、こうした琳の姿は原作漫画と大きく異なっており、アニメ独自のものである。脚色を行ったライターの貢献か、監督が作品の方向性を指示したのか、具体的な経緯はわからない。

【高度な演出テクニック】
 アニメ『RIDEBACK』最大の眼目は、練り上げられた脚本を完璧に映像化した演出テクニックだろう。新人監督・高橋敦史の力量には端倪すべからざるものがある。
 例えば、何度も挿入されるテレビの報道番組。第5話では、テロ騒動から脱出するライドバックの映像を紹介しながら、いかにも聡明そうな解説者が、乗っているのが二人連れの女性であり、民間人が軍の包囲網を突破したことを、驚きを押し殺した口調で指摘する。時間軸に沿って繰り広げられるアクションを堪能してきた視聴者は、その瞬間、自分たちの目にした光景が、客観的にはどう認識されるかを察知する。このように視聴者の理解を映像でコントロールするのは、きわめて高度な技術を要するのだが、高橋は、いともやすやすと実行している。
 アクションシーンも素晴らしい。ライドバックは、近未来の乗り物であるにもかかわらず、エンジンを吹かす音やタイヤの軋みがオートバイそっくりで、妙に生々しい。これは、SFの世界に視聴者の知悉する現実を適度に混ぜることで、リアリティを増す手法である。よくよく目を凝らすと、走行中に車輪の位置が変わったり、かなりの高さから無事に着地したりと、工学的に無理のある動きも散見するが、エンジンやタイヤのリアルさが際だっているので、あまり気にならない。近未来的な操作パネルと旧式のハンドルやペダルが混在する外観も、印象的な音響と相まって臨場感を増幅する。
 人間が搭乗する二足歩行型巨大ロボットは、技術上の障害が多く高速走行は困難である。ロボットアニメでは、(『コードギアス 反逆のルルーシュ』のように)脚部に車輪を取り付けたり、(『新世紀エヴァンゲリオン』のように)あえて人工物には不可能な動作をさせて逆に非現実感を強調したりすることで、表現上の問題を回避する。『RIDEBACK』は、オートバイ型変形ロボットという独自の解決法を提示した訳である。オートバイのようにスピーディに動き回って視聴者に高揚感を味わわせた後、変形して人型に近い形態になる(こうした工夫は、オープニングアニメで集約的に表現されている)。
 ロボット同士のバトルもある。特に、第6話と第11話の終わり近く、琳が軍用ライドバックと闘うシーンの迫力は凄まじい。どちらも数秒で終わる一瞬の闘いなので、子供には物足りないだろうが、状況を把握できる大人は、息を殺して画面を見つめ、終わった後はしばし呆然としてしまう。

【作品に込められたメッセージ】
 アニメは、最終回でストーリーラインが分裂したように見える。{netabare}GGPとBMAの対立は、陰で暗躍していた勢力が事態を収める。一方、琳は独自の行動に出て、自律型殺人ライドバックを、バレエを思わせる華麗な動きで破壊していく。{/netabare}このラストは、ハッピーエンドのようで、どこか煮え切らなさを感じさせる。
 ある意味、それは当然のことである。世界秩序が一変したのに、すべてがあっさり解決するはずがない。「こんな解決法もありますよ」と提示するにとどめたと考えるべきだろう。
 力に頼る秩序は意外なほど脆く、簡単に壊れてしまう。現代人は、その危険性を至る所で目にしているはずだ。では、どうすれば良いのか。答えはない。しかし、アニメの中で琳は、答えがないなりに、決して踏み越えてはいけない一線、揺るがしてはならない原則があることを示す。それは、「命を守る」ということだ。時に力への憧れに身を任せそうになりながらも、彼女がこの原則を失念することはない。
 琳は、大切な家族や友人を助けようとするとき以外、他人に暴力を振るわない。第6話で弟を守るために警官を負傷させてしまうと、その警官が夢に現れ彼女を責めさいなむ。それほど、命を守るという原則を重んじているのだ。BMAのリーダー・キーファが、抜群の技量を持ちながら優柔不断で行動を起こそうとしない琳をなじったとき、彼女はこう答える。

 「人の命をなんとも思わない人たちと一緒にいるだけで、吐き気がします」

 素朴で情緒的だが、人間らしく力強い答えである。

【どうでも良いことですが】
 琳は、幼い頃から短いチュチュを穿いてクラシックバレエを踊ってきたので、パンツが見えても恥ずかしくないのだろう……多分。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

映像的なオーパーツ。すさまじい映像のアニメでした。

 当時、本作を見てアニメというものの表現の可能性に驚かされました。すさまじい3DCGでした。OP映像のレンダリングのすさまじさ。グランツーリスモみたいなゲーム専用機ではなく、アニメでここまで金属光沢が表現できるのか、という感動がありました。映像的にはオーパーツかもしれません。

 話はバレエを怪我で諦めた女子大生が、バイク+ロボットのような乗り物ライドバックに出会い、テロに巻き込まれてテロリストとして指名手配されるというストーリーです。
 正直テーマは見つけづらいところがあります。ライドバックの動きがバレエに通じるところがあって、ヒロインは覚醒します。が、ヒロインには主義主張もなく友人を助けるという動機で、テロに巻き込まれて逃げ回るだけです。

 友情のエピソードも主体的ではなく憧れの存在としてなついてくる幼馴染とのストーリーでした。

 ただ、13話で話が奇麗に完結しているうえに、ストーリーは面白かったと思います。ライドバックというバレエに通じる機械と出会い覚醒する。この乗り物を極めたいと思う。そこまでは良かったと思います。ただ、その後のヒロインの行動の選択になんでもいいので「動機」があればなあと。テロに加わるにしても、逃走するにしても、全く別の競技などのストーリーにするにせよ「私はこうしたい」が弱いですよね。「友人を助けたい」はウォンツではなくマストですので動機とは言い難いです。

 だから、最後ヘリに乗らない選択をした時に「おお」と思いましたし、彼女が主体性を持って動けたのはいいのですが「心の赴くままに舞う」ためだけにその選択をしたのがどうだったでしょう。バレエの代替ではないのか、という疑問が生じます。
 彼女がライドバックで美しく舞うのを見るためだけに作られたアニメに感じてしまい、ちょっとストーリーの深みという点で残念でした。

 ただしそのヒロインがライドバックで舞うアニメの出来は半端ではありませんでした。迫力、動きやエフェクト、3DCG等々が素晴らしく、なんといってもヒロインの造形の魅力があって「アニメを見る」という楽しみにおいては、すさまじい水準の作品だったと思います。ですので、映像を楽しむだけでも見る価値があると思います。映像だけは何年たっても心に残っていました。声優さんも一世を風靡した水樹奈々さんでしたので、力が入っていたのでしょう。

 再視聴したくてアマプラやDアニメを探しましたが無くて、結局古い録画を探して見つけ出しました。ということは、やはり人気は無いのでしょう。JDという年齢層、テロに巻き込まれて行く、{netabare}友人の死{/netabare}という題材が、受け入れられなかったのかもしれません。


追記 SF設定について、バイクで戦うは荒唐無稽のような感じがあります。その昔のSFでメガフォースという映画でバイクで戦ってましたが、やっぱりちょっと頼りないというか、空想にしか見えないというか…瓦礫には圧倒的に弱そうですし、射撃をするにも進行方向をそっちに向けたら事故っちゃいますし。ロボット化できるならありなんでしょうか?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ロボットアニメへのなり損ない

キャラの絵柄は地道。雰囲気もちょっと大人しい。
ぱっと見、ロボットものだと思われがちですが、実際に視聴してみるとロボットアニメのカテゴリーには微妙に入らないのが理解できます。
オートバイに手足が生えたような車両「RIDE BACK」(ライドバック)。
ひとりの少女が、このメカと出会い、天才的なライダーとしての才能を開化させていくお話。

・・・・だけじゃあない作品でした。


作品タイトルにもなっているライドバックは、基本的にはオートバイの進化系のようなもの。手が出ていたり人型に変形するのは、姿勢制御や移動する場所を選ばないためのバリエーションのような役割です。人間が搭乗し、移動する乗り物であることに変わりはありません。
怪我でバレエダンサーとしての夢敗れた主人公が、偶然このライドバッグに乗って新たな喜びを見つけ、バレエで培ったセンスを活かしたライドで一流に上り詰めていく・・・という、話だと思いました。最初の方は。
颯爽とスカートを翻しながら華麗に踊るような主人公のライディングが素敵です。


ただ、中盤からは、政治やテロやらが絡んできて、ライドバッグ=兵器、のような扱いになってしまいます。
そういう路線、つまりライドバッグをロボットアニメのロボット的な扱いにして、アクションバトルをやるならソレはソレで良かったんですが、いまひとつそういう方向にも突き抜けていない。半端なポジションで納まってしまい魅力半減でした。
こういうメカなら、アクションはカーチェイスやアクロバットで充分でしょうに、普通。
鉄砲撃ったり殴ったりするシーンが多くて「何か違う」って印象でした。

また、不必要に世界を支配する組織がどうのこうのと、大きな風呂敷を広げるもんだから、暗くて血生臭いストーリーになってきます。
レースやメカアクションものの肝であるスカッとする要素が、そのやたらと重苦しい雰囲気ために台無し。爽快感に欠ける展開と進行でした。
そもそも設定に無理がありすぎるんです。
世界情勢を変えるくらいの新機軸って・・・これが? ( ̄△ ̄)


素直に「少女が特殊な愛機とレースする」作品だったら面白かったとおもうんですが、個人的には。
いいギミックなのに、素材の調理方法を間違ったようで残念。
ほんと勿体無い。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22

63.0 2 近未来でロボットなアニメランキング2位
BLUE GENDER [ブルージェンダー](TVアニメ動画)

1999年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (77)
402人が棚に入れました
「バブルガムクライシス」のAICが制作したハードアクションSF。種の存亡を賭けた壮絶な戦いの中で、主人公の葛藤と成長を描く。現代では治せない新種の奇病に侵された海堂祐司は、未来の医療技術の発展に賭けて冷凍冬眠者“スリーパー”となった。だが、西暦2031年に冬眠から目覚めた海堂が見たものは、謎の生命体“BLUE”の繁殖によって絶滅の危機に瀕した人類だった。絶望の中で、海堂の“生きる”ための戦いが始まる。
ネタバレ

生来必殺 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

待て、しかして・・・

まず本作に少しでも興味を持った人はネタバレに【厳重注意】
ここのレヴューゾーン微妙にネタバレの雰囲気が・・・
それと進撃の巨人2期を楽しみに待ってる人も警戒が必要。
本作→ガンパレード→進撃 という微妙な関係性があるので
間接的にネタバレしてしまう可能性も(もしかしたら?)あり。

さて、本作とは如何なるジャンルに属し、どういう作品であるかについて
考えた時、説明するのが非常に難しいという問題にぶち当たる。
それはある意味『高いハードル』であるかもしれない。

SF的ロボットアクションもの?
機動戦士ガンダムとエヴァを足して2で割ったような作品?
そう言われてみればそうかもしれないし、そういう要素も確かにあるだろう。

しかしだからと言って、王道的ロボットアクションを期待して本作を見た人は
恐らく期待ハズレだったという感想を抱くかも。

メカデザインは無駄にカッコイイ(というかカッコよすぎる)し
スピード感と臨場感溢れる見せ場の戦闘シーンも確かにあるのだが、
戦闘シーンの数が不足気味で、高性能戦闘メカの性能を最大限に生かしたシーンは
限りなくゼロに近い。
(もの凄いの潜在能力を持ったパイロットはいるのに何故?と訝しがる人もいるだろう)

本作を敢えてジャンル分けするならエヴァ進化系に属し、エウレカにも似た要素を持つ。
(グロシーンがあるのもその理由のひとつ)
一つ例を挙げるとエヴァ第9話「瞬間、心、重ねて」の戦闘シーンよりも
二人のパイロットの奇妙な共同生活に力点を置いているような感じのタイプ。

本作には様々な『高いハードル』が山積している。
視聴者にとってのそれは、主人公が文字通り『お荷物』であり
ヘンなヘアースタイルの『猿』みたいな存在に思えてしまうことであり
『カイ・シデン』のように人の感情を逆なでする要素と『碇シンジ』のような
軟弱さを同時に併せ持ち、かつ田名部愛のようにうざったい台詞を吐くという
厄介な人間性を持っていることである。

そしてそのことは未来人であるヒロインにとってはより強烈で鮮明なリアリティーであり、
成り行き上の任務とはいえ、無駄口叩くこの『お荷物』、『旧世代』の『猿』を
なんとか目的地まで届けるというのはヤレヤレな気分であると言えよう。

とまぁ、そういう方向性で物語は進行していくわけだが、
本作の最大の魅力、見所とはまさにそういう要素であり。

ロボットバトルよりも自分たちの足で大地を踏みしめ
世界を流離うことであり、目的地の前に聳え立つ文字通り『険しい山』に挑むことである。

世界を流離うことが本作の最終目的でもなく、次のステージもちゃんと用意されているのだが、
一見無駄とも思えるプロセスやキャラの言動を丁寧に描いているのにはそれなりに
意味があり、それを飛ばしてしまったら本作はもっと味気ないものになっただろう。

だから結局あんな『猿』にも存在理由はあって、
そんな彼{netabare}の微妙な心理描写{/netabare}にも大いに意味があったりする。

早い話が主人公はヘタレ系で、ヘタレ系主人公が好きな人には本作はかなりお薦め。
ヘタレ系ストーリーには当然の如く物語の進行をサポートする役目が
つまりその辺はヒロインが十分すぎるくらいに穴埋めするので安心して視聴できる。

ここからは少し踏み込んだネタバレにつき本作未視聴の方にはご法度で。
{netabare}実は本作をエヴァ系と称すのにはもう一つの理由がある。
それはエヴァと同様にフロイト心理学のテイストが意欲的に活用されている点だ。
それはある意味ペテン的手法であり、生と死や二項対立が織り成す葛藤の要素を
持った物語ならなんでも適用可能で無難に解釈できてしまう若干無理ある荒技である。
それはエロスとタナトスという概念で物語を解釈するやり方である。

単なるこじ付け的連想ゲームと言われればそれまでだが、実戦してみるとこんな具合。
エンジェルは天使。天使のイメージの原型はローマ神話のキューピッド。
キューピッドはギリシア神話のエロス。エロスはマリーン・エンジェル。

眠りの神はヒュプノス。ヒュプノスの兄はタナトス。
故に眠れる者(スリーパー)はタナトス(死)の近親者。
エロスとタナトスの衝突は葛藤を生む。
エンジェルとスリーパーの対立衝突も人間心理の葛藤の現れ、という風に。

エロスは生、融合、肯定承認、友愛を象徴し
タナトスは死、解体、否定拒絶、攻撃性を象徴する。

しかし、「それがどうした?」と問われたら返す言葉がないのが
フロイト心理学の限界なんだこれが・・・

しかし、進化論という現代では絶対不可侵の神話的学説の基本的メカニズムも
繁殖と淘汰という二項対立に突然変異という概念を付加しただけの
ある意味ペテン師的な解釈理論に過ぎないわけなので、似たり寄ったりなのかも。

さらに蛇足だが、マリーンは海、海は生命の源=母を象徴するから
ブルーは海とは相容れない存在っていう解釈も成り立ちはする。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

woa さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

桑島法子のEDは秀逸

一見ハッピーエンドに思えるが、地球の許容限界を超えた人類が遺伝子レベルで自殺していくというこのアニメに救いは一切無い。許容範囲内に縮小してもこのプロセス自体は止まらないため、当初この自殺遺伝子を社会に応用した科学者の人口管理的な意図を超えていく。現に人口管理の最たる例であるセカンドアースの責任者は隔離され狂気に陥った集団に虐殺されるのである。未来に希望を託して冷凍睡眠下にあった主人公は眠らざるえない状況そのものを求めていたヒロインたちに唐突に起こされ非情な現実を戦いを通して受け入れざる得ないのだが、自分自身の闘争本能(B細胞)を抑制しつつものその自らの決定因子をヒロインとの関係の中で改めて見出し過酷な地球環境の中でこそ「生きて」いくことを決意する。そしてヒロインの中には主人公の自殺遺伝子を受け継ぐであろう子供がいるのである。おそらくこの二つが意味するのは主人公やヒロイン自体の行く末に可能性はないが、異なる二つの性質の混合によって生まれる新しい種という有性生殖という古いシステムの有利性だろう。これはおそらく一世代ごとに進化するブルーにはない特徴である。

中盤以降、ヒロインが主人公にこだわるのはあくまで主人公を宇宙につれていくという最初に下された軍官僚としての自分の使命を貫徹しているからであってあくまで命令の変更であるとか軍組織そのものだとかは最終的にあまり意味がないのである。軍などの組織も党内政治の帰趨によって変わりその基準は一貫せず解釈は∞だということはセノがヒロインの反逆を利用して時間旅行者の状況を把握していたことからもうかがえる。ブルーとの戦いや全体主義下のために人間的な感情を抑制された登場人物たちが主人公との関わりのなかで時折みせる感情表現はたくみでその命があっさり奪われていく様は印象的。たとえば主人公が守ると約束した少女ユンが死の間際に廃墟の中からこちらを眺める視線は訴えるものがあるのだが、しかしその死はおそらく彼女も当事者のブルーも気づかないままに作業的一瞬の間で行われるのである。これは他の脇役キャラにしても同じで主人公とヒロインに係った人間は場所を移るごとにことごとく退場し再登場することは一切なくその必然性もないのである。このような人間疎外の中でヒロインの愛情表現や心理描写はやや異様な趣を持つと感じたのは自分だけではないと思われる。

ヒロインの次第に露骨になる感情表現が何を意味するかは彼女が軍の命令の様々な解釈を拒絶したように色々憶測するべきではないのかもしれないが、一つ考えられるのはセノの撤退戦略やブルーに取り込まれた人間の現代彫刻のような球体から新種の植物?が生まれてきた事実から見られるように、単に危機をともにした主人公へのトラウマ越しの愛情というよりも、主人公の持つB細胞を旧人類が受け入れざるえないことの隠喩かもしれないと言っておきたい。ブルー(地球)の大いなる意思から立ち昇る光が地球の赤道上軌道を取り囲んでいく情景やブルーの女性器を模しつつも過剰に疎外されたデザインだとかは過剰負荷と化した人類の後に何が来るのかというビジョンを示しおりそれは地球(ヒロイン)の「ジェンダー」に係るのだろう。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2
ネタバレ

MbsHL22207 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

エログロ特盛つゆだく

□物語
 ロボットに乗って地球を乗っ取った巨大な昆虫と戦う近未来SFアニメという設定。1960年代にNASAの科学者が唱えた「ガイア理論」がストーリーの根幹を成している。
{netabare}
 このアニメの世界はとにかく人間の論理・道徳感が異常な世界で、「いつ死ぬか分からないから」とか理由付けして簡単にヤリまくり、そして簡単に死にまくり(さっきまで無表情で後ろから乳揉まれてた女が、地盤沈下でこけて後頭部強打して首折れて死ぬって、それはないだろと当時思ったものだ。)
虚淵作品並に脇役を酷使(酷死?)してるあたりは当時衝撃を受けたものだ。

そしてヒロインが規制なしの全裸でこっちに歩いてくるというとんでもないEDで終わる。

このアニメが伝えたいことは、人を想う心とは何か、幸せな生き方とは何か、と言ったところだろうか。色んな登場人物の生き方や死に方、思考・行動を描いており色々考えさせられる点はあるにはある。
結構壮大な話にしようとして中途半端になってしまってる感もあったりするが、それなりにまとまってはいる。

□声優
メインキャラは有名どころ(当時売り出し中だった?)である。
その為メインキャラは安心して聞いていられるが、脇役の中には「おいおいちょっと待ってくれ」と言いたくなる棒読みの方々が結構いる。

相当編集が荒っぽい総集編では幾分かマシにはなっている。

□キャラ
マリーン・エンジェルのツン期→デレ期の変化がとてもよい。
人類の為に戦うことしか考えられない戦闘兵士から、一人の男のことしか考えられない乙女への心境変化がよく描けている。
ヤリまくってたはずの過去の自分に自己嫌悪は無かったのだろうか?という疑問さえ湧かせない程の清々しい純愛っぷりには狂気さえ感じる。

□作画
崩壊時と良作画時の差が激しい。
リアルSF系でこれは無いと思う場面が多々見受けられた。
しかし最終話の決戦シーンの作画はセル画アニメでも相当上位に食い込めるレベル。
終わりよければ全て良し。2周目視聴は有り得ないのである(ちなみにLDとDVDが発売されている。そういう時代である)。

ちなみに皆さんが気になるであろう全裸歩行EDであるが、作画が「これは劇場版ですか?」という程に力が入っている。ラストの顔アップなどもはや芸術の領域だ。やはり終わりよければ全て良しなのだろうか?

□音楽
物悲しいBGMか、物騒なBGMしか用意されていない。
楽しい曲は無くその点は徹底している。
OPは戦闘的な曲、EDは子守唄みたいな歌で時間帯も重なり眠気が視聴者を襲う。

■総評
視聴はあまりオススメしない。
無駄に長ったらしくテンポが悪いのが主な要因だが、そこに加え余りにも人を選ぶグロシーンが頂けない。
進撃の巨人の元ネタじゃないかとか一時期言われてたようなので視聴しようと思う人もいるだろうが、相当毛色が違う。
もっとオタク向けというか、深夜アニメ黎明期のチャレンジ作品的な色が濃く、万人向けでは無い。

ちなみになぜか個人的に憎めない作品である。
私が人生ではじめて観た「深夜アニメ」だからかもしれないが。

{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

60.3 3 近未来でロボットなアニメランキング3位
AKB0048 Next Stage(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (180)
746人が棚に入れました
芸能禁止の時代、危険を顧みず、ゲリラライブを送り届けるアイドル達がいた。
そう、彼女達の名は「AKB0048」。
地球滅亡直前まで、伝説のアイドルとして輝き続けた「AKB48」。
その名を襲名するという形で受け継いだ超銀河アイドルチームの物語。
ネタバレ

泉 時雨@ゆーたくん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

意外と面白い

実際・・現実のAKBは苦手であまり見てないのですが、
AKBという理由で見ないようにしちゃダメだと思って挑戦してみました。

やっぱりAkBとしてみたらイライラするかもだけど、
アニメとしてみたら意外に面白くてびっくりです。

最初は1期を見てないので、
どうして芸能禁止?と思ったり光?え?と疑問が多かったのですが、
少しずつ理解できました。

アイドルって裏ですごい努力してるなぁと思いました。
競争率の高い世界だなぁと。

タイトルや形で損をしているもったいないアニメと言っても過言ではなかったです。
普通に面白いのに勿体無いですね。


~12話~(最終回)
{netabare}え、え、え~w
泣いちゃったよ私。
自分でも驚きですよ、まさかakbのアニメでなくとはw

特にakbって恋愛禁止じゃないですか。
だから切なくも結ばれない両想いの2人・・ゆうかとまもるですね。

恋愛系に弱い私は「なにこれ、切ない・・いつか結ばれてくれよ・・」
とか思いながら泣いちゃいましたw

アイドルって大変ですねー・・恋愛ができないなんて。
せめてアニメの中では結ばれて欲しかったですね。

父親のことなどまだ解決してないこともありますが、
3期あるんでしょうかね?

2期で十分だと思っていましたが、
ちょっともやもやするのでちょっと3期あって欲しいかもです。{/netabare}


~11話~
{netabare}まさかの急展開過ぎて、なぜか笑えてきました。
ずっと妹好きすぎるなーって思ってたお父さんが何者かに撃たれて倒れましたよ。

残り1話でまとめることできるんでしょうかね。

そういえば、織音役をしているakbの方がakbやめて
本格的に声優目指すみたいですね。
演技ヘタではないと思いますし、声優になる方とか憧れるので頑張って欲しいです。

いまさらですが、akbの人が役やってるから、
演技や声が不自然だな・・akbのアニメでも声優にしてほしかった。{/netabare}


~9話~
{netabare}輝きを忘れずにいたセンターノバの人達は別世界に行ったんですね。
あっちゃんや優子さんも。。

みーちゃんも続けていたら行っていたのかもしれない。
だけど途中でやめたから「ここ」にいる元センターノバとして、
あっちゃんたちを助けようとしていた。

一人犠牲になってみんなを助けようとした。
でも、みんなみーちゃんがいなくなるのは嫌で。。だから助け合った。

「研究生から戻らなくちゃ」
もう泣きそうでした。

AkB嫌いなのにアニメは面白いじゃないか馬鹿野郎!
と内心AkBをひどく言いながら涙ぐんでました。{/netabare}


~8話~
{netabare}優子さんは誰よりも上へ上へ行こうとして輝いてる。
やっぱり優子さんはすごいですね。

センターノバにならなくちゃいけない、約束を守らなきゃいけないと
1人で戦いに行きました。

ですが、あの光をまとったあと、消えちゃいました・・

戻ってくるのかな・・もう戻ってこないのかな・・
と少し涙ぐみながら続きを楽しみにしています。

そういえば、今回はあっちゃんたくさん出てましたよね!
あっちゃん(沢城さん)の声がたくさん聞けてよかったですw{/netabare}

~7話~
{netabare}現実のAKB苦手な私が今回で涙ぐむなんて少し予想外でしたが、
それほどいい話でした^^

彼方は同期の子に先を越されたら少し辛さと焦りが出ると思います。
だけど、まりこに襲名した美森は「早く追いついてきて」と
言いましたね。

これで、彼方に火がついた?でしょう。
彼方が襲名するのも遠くはなさそうです。

それにしても、美森がまりこ様を襲名したなんて予想外だったなぁ。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

人気の無さに泣けてくるが、本編ではマジで泣ける(85点)

全13話。(分割2クール目、14話~26話)
TVアニメオリジナル。

個人的満足点:85点
アニメ系統:SFアイドルサクセスストーリー

リアルAKBは好きでも嫌いでもないのだけれどもAKB商法だけは嫌い。
新たなAKB商法か?って感じで、このアニメもかなり斜めに構えて視聴していた。

なんて1クール目の時に言っていたのが懐かしくなった2クール目。
そういうわけで1クール目未視聴ならそちらからどうぞ。
http://www.anikore.jp/review/309813/

やや設定に無理があるようだが、そんなことはどうだっていい。
基本はライバル・友情といった熱い要素が魅力。

リアルAKBの総選挙なんか知ったことじゃないが、このアニメの総選挙の熱さは素晴らしかった。
別に思い入れのあったキャラでは無かったのだが、観ていて思わず泣いてしまった。
{netabare}みもりの選抜入りは鳥肌ものだった{/netabare}

中盤も1クール目でスポットが当たらなかったキャラにもスポットをあてて熱いお話を繰り広げる。

個人的には彼方の出番が減ったのが少々残念ではあるのだが、それでもいいと思わせる勢いがあった。
{netabare}ぶつぞうのエピソードはお気に入りだ。おっさん熱すぎるぜ{/netabare}

最終話付近もなんだか設定が無理矢理感満載だったにも関わらず、熱い展開に熱い歌をかぶせられて泣いてしまった。
基本、熱い展開に歌のコンボに弱いのではあるが。

また、1クール目ではかなり下手だったAKB声優陣だが、2クール目に入ってからは少しずつ上手くなってきた。
唯一1人は微妙だったが、それでも最終話あたりにはそれなりになってきた気がする・・・・多分w

今期ではラブライブが結構人気だったが、個人的にはこっちのほうを推したい。
(ラブライブも良かったんだけどね。後半の熱さが足りない)

熱いお話が好きならオススメ。


と、まあ一人で推してみるわけではあるが
つまり、何が言いたいかというと

もう少し人気あってもいいと思うんだ、マジで。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

1期に続き、作画・シナリオとも見事だが・・・ラスト4話だけ滑り気味の残念作。

第20・21話でピークが来てしまい、ラストの印象が今ひとつになってしまった点が非常に残念で、第1期より若干評点を落としてしまいました(※それでも個人評点 ★ 4.3 と私の中ではなかなかの高評価)。

※なお、各話評価は第1期のレビューを参照。

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※以下、以前のレビュー。

このアニメは、私の感想では、第1期の第1話冒頭から全く外れなしの面白さで、第2期の半ば過ぎまで一気に見切ってしまえるような見事な躍動感に溢れています。
さすがにこれは外れかな?と途中まで思っていた第18話(真琴回)ですら、ラストでそれまでの退屈さを導線にして一気に引っ繰り返されてしまい、まんまとこのアニメ屈指の優良回と思わされてしまうような面白さでした。

本当に、第21話までは、絵もストーリーも視聴者を全く飽きさせない巧みさで、各話の平均点は、同じアイドルを題材としたアイマスよりもずっと高いと思います。

ところが、{netabare}なぜか、このアニメのラストに来る2つの大イベント(主役2人の襲名イベント・センターノヴァ化イベント)の前振り的なイベントが発生する第20話・第21話で、面白さのピークが来てしまい、肝心のメイン・イベントの印象が薄くなってしまうという、少し残念なことになっています(アニメ制作中にAKB48自体のメンバー構成に色々変動があったので悪影響が出たのかな?)。{/netabare}

ここがラストで評価が急上昇するアイマスとの違いとなっています。


◆物語のアクセント(キララ発生回)
{netabare}
第1期
・第1話 智恵理(正確には発生ではなく智恵理に付いてきた)
・第12話 友歌
・第13話 凪沙

第2期
・第15話 美森
・第18話 真琴
・第20話 彼方
・第23話 織音etc.
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22
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