黄瀬和哉おすすめアニメランキング 22

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの黄瀬和哉成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2019年12月13日の時点で一番の黄瀬和哉おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.2 1 黄瀬和哉アニメランキング1位
xxxHOLiC◆継-ホリック(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (344)
2334人が棚に入れました
『xxxHOLiC◆継』(ホリック◆けい)は、前作xxxHOLiC続編。
”アヤカシ”が見えてしまう霊感体質の持ち主、四月一日君尋(ワタヌキキミヒロ)が主人公。人の願いを叶える代わりに、その願いと同等の”対価”をもらうという女性、壱原侑子(イチハラユウコ)の店で働くことになった四月一日が体験する、不可思議な日常が、ときにシリアスに、ときにコミカルに描かれていく。

CC さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

xxxHOLiC♦中毒

一期の続きなので、作画も相変わらずで、スガシカオも相変わらずなので、あまり比較できる所はないのですね。店に人間の客足が途絶え風刺ネタが減った印象はありましたけど、こういった雰囲気の作品では珍しく、パロディネタが含まれていたのは目新しく面白かったです。タチコマのプラモやアカギのような顔芸、初音ミク?はちゅねミク?良く知らないがチラッと顔を覘かせていたりと…一期ではなかったコミカルさがあってユニークに感じましたね。

 「クロスオーバー」について。意識させるような作りではなかったので意識していなかったのですが、第13話「報恩 オカエシ」で『ちょびっツ』の「新保とすもも」を発見!!最終回で発見したので、他にも隠れて出演していたのかな!?完全に見落としています。『ちょびっツ』のキャラクターはCLAMP作品の中でちゃっかりいる事が多い。『こばと。』が良い例。四月一日君尋がアパート「ガブ・城ヶ崎」に住んでいるなんてアニメでは知られざる設定もあったり。しかし逆に『xxxholic』のキャラクターは、堂々と他の作品に出演している。とにかく「クロスオーバー」を楽しむなら『ツバサクロニクル』視聴は必須ですね。文章の流れから『ちょびっツ』が必須って書く流れでしたけど、『ツバサクロニクル』は「クロスオーバー」について色々と辻褄が合うので、CLAMP作品を堪能したい方は是非。

 話が少し剃れましたが、本編の「蜘蛛 クモノス」から始まるエピソードは、四月一日と関わりを持ったアヤカシ、百目鬼との繋がり、今まで体験してきた出来事のいくつかが成長した形で見てとれ、さらに、この体験がまた一つ彼を成長させるので、とても魅力ある話でした。
 終盤では、一期の序盤から温められていたキャラクター「ヒマワリ」のエピソードが描かれており、侑子さんの口癖である「この世に偶然なんてない、あるのは必然だけ」という台詞の不気味さがヒシヒシと伝わってくる内容でした。その半面、一期で散々焦らされたエピソードだったので、胸のつかえがとれた様な気持ちにもなりました。
 締めに、満月見ながら屋台で「狐のおでん」なんて風情がありますよね。私も「狐のおでん」食べたい…というよりも四月一日の作るもの全部食べたい!!! 

投稿 : 2019/12/07
♥ : 5

mire000 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

2期は若干ほのぼの。

1期より、人間の心の闇(病み)に焦点を当てる部分が少なめな感じです。
その分、主要なキャラクターたちの背景に、しっかり光が当たるという流れ。

1期は、主要キャラクターたちが、あえて脇役にまわって
お店を訪れる人たちが、その回、その回でテーマを落としていく…という流れでした。

1期で、だからなんやねんっ!!!
と、ずっと気になっていたヒマワリちゃんの謎も
やっと解けます。
もっとダークな感じかな~?と思ったら、意外と
あ、そっちっすか。みたいな感じなので拍子抜けではあったけど
スッキリはしました。

ドウメキ君が、1期よりさらに近しい間柄になっていき(怪しい意味じゃなく)
ちょいちょい助けに入る役から
常に同行するパートナーみたくなってきます。

個人的には、四月一日より、百目鬼君の方が好みなので
出番が多いのは、良きことです。

終わり方は、いつでも続編作れそうな感じで終わります。
もう1期くらいあっても、いいかな。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 1
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

五月七日小羽(つゆり・こはね)が登場する第2期からが本番です。

※2周目の感想です。

本サイトでは、日本(風の世界)を舞台とする怪奇ものアニメとして、『物語シリーズ』『蟲師』の2つのシリーズが非常に高く評価されていますが、

①登場キャラたちの好感度と、②物語の締めくくり方の巧さ、

という2点から、個人的にはそれらの作品よりも、この『xxxHOLiC』シリーズの方を推したい気持ちです。

・・・といっても、本シリーズもCLAMP原作アニメの常なのか、ややエンジンがかかるのが遅い(※具体的にいうと、第1期はそこまで面白くない)感じ。
しかし、そこを我慢して何とか見終えて、第2期(◆継)に入ると、ビックリ見違えるほどの面白さ!

第1期の何気ないエピソードが、実はそれとなく第2期以降の展開の重要な伏線になっているのに気付かされることが多いのに加えて、第1期はイマイチなヒロインばかりでちょっと退屈しかけていたところに、突然投げ込まれる“真打ちヒロイン”五月七日小羽(つゆり・こはね)への驚き・・・etc.

気のせいか、小羽登場後には他のヒロインたちの魅力まで相乗的にグングン増していって、本作の全体シナリオ自体も螺旋を描いて上昇していく印象さえ受けてしまいました。

そして、TVシリーズ終了後に見るOVAでは、遂に“あの人達”も登場。
後は、ちよっとお洒落な作画に加えて、音楽もセンス良く、これは個人的に密かな《お薦め作品》かも。


◆シリーズ別評価

(1) 劇場版(真夏ノ夜ノ夢) ☆   3.5 (2005年8月)
(2) 第1期         ☆   3.8 (2006年4-10月)
(3) 第2期(継)      ★   4.3 (2008年4-6月)
(4) OVA(春夢記)     ★   4.3 (2009年2-6月)
(5) OVA(籠)       ★★  4.5 (2010年4月)
(6) OVA(籠 あだゆめ)   ★   4.2 (2011年3月)
-----------------------------------------------------
  総合         ★   4.3

※因みに 原作マンガ   ★★   4.7


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

=============== 劇場版 xxxHOLiC 真夏ノ夜ノ夢 (2005年8月) ==============

全1話 ☆ {netabare}コレクター達への招待状{/netabare} ※xxxHOLiCの意味(=何々中毒者)

主題歌 「サナギ 〜theme from xxxHOLiC the movie〜」

※同時上映された『ツバサクロニクル鳥かごの国の姫君』と内容がリンクしていますが、xxxHOLiCの他作品とは余り繋がりがなく浮いた作品(脚本担当がCLAMPではなく、只のドタバタ喜劇に終わってしまっている印象)


====================== xxxHOLiC (2006年4-10月) ======================

 - - - - - - - OP 「19才」、ED 「Reason」 - - - - - - -
{netabare}
第1話 ヒツゼン ★ アヤカシを引き寄せる性(さが)、願いの叶う店(四月一日と侑子の出遭い)
第2話 キョゲン ★ 幸運の女神?それとも・・・(九軒(くのぎ)ひまわり)、小指の呪い
第3話 エンゼル ★ 百目鬼(ドウメキ)との相性、コックリさん
第4話 ウラナイ ★ 偽者占い師、本物占い師
第5話 シリトリ ★ 狐のおでん屋  
第6話 タンデキ ☆ ネット中毒
第7話 アジサイ ☆ 雨童女(アメワラシ)、彼の岸と此の岸の境
第8話 ケイヤク ☆ サルの手
第9話 ユビキリ ☆ クダ狐、運命の赤い糸
第10話 トモシビ ★ 百目鬼(ドウメキ)の寺での百物語(怪談)、ひまわりの謎
第11話 コクハク ★ お萩のお中元、座敷童女(ザシキワラシ)と烏天狗(カラステング)
第12話 ナツカゲ ☆ 避暑先の幽霊
第13話 ヘンボウ ☆ 背中に羽根の生えた少女、餌(エ){/netabare}

 - - - - - OP (変わらず)、ED 「蜉蝣 -かげろう-」 - - - - -
{netabare}
第14話 フウイン ☆ 性格が正反対の双子姉妹、言葉の縛り ※初の2話続きもの
第15話 カイホウ ★ 続き、言霊(ことだま) ※ちょっと驚く展開で◎
第16話 サイカイ ★ クダ狐と油揚げ、清浄な気、座敷童女へのお返し(かんざし)
第17話 ジショウ ☆ 幸せを受けとらない人
第18話 ホオズキ ★★ 百鬼夜行、座敷童女、おでん屋の子狐、甘露、「全ては必然」
第19話 リフジン ☆ 年の瀬、雪合戦、願ったものが出てくる箱 
第20話 アガナイ ☆ 過去を映し出す写真 ※脚本がやや安直×
第21話 ツメキリ ★ 迷信・言い伝え、四月一日(ワタヌキ)の回想
第22話 ユウワク ★ 四月一日の心に忍び寄る婦人 ※2話続きもの
第23話 センタク ☆ 続き
外伝   ツイオク ★ 四月一日(ワタヌキ)の小学生時代の話、神隠し、誕生日 ※ED「Reason」{/netabare}
------------------------------------------------------------------
★★★(神回)、★★(優秀回)1、★(良回)11、☆(並回)12、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.8

※ここまで視聴しただけだと「ちょっと物足りない人情噺」という感想になってしまうかも。


===================== xxxHOLiC◆継 (2008年4-6月) ====================
{netabare}
第1話 蜘蛛 クモノス ★ 四月一日の右目失明、百目鬼の怒り ※第2期は続きもの(小羽チョイ出)
第2話 左眸 ヒダリメ ★ 本の虫、猫娘、烏天狗の懇願
第3話 朋分 ハンブン ★★ 座敷童女、女郎蜘蛛、百目鬼の右目の半分
第4話 夢買 ユメカイ ★ 夢の矢、異世(コトヨ)、百目鬼静の祖父(遥)
第5話 由縁 コハネ ★ 霊能師の少女・五月七日小羽(つゆり・こはね)、桜の霊
第6話 平和 コノハナ ☆ 麻雀回、桜の霊の昇天
第7話 水猫 ミズクミ ★ 猫娘の依頼(井戸水汲み)、ひまわりとの指切り、小指の痛み
第8話 鈴音 ササヤキ ★ 増えていく鈴、その場に居てはいけない者、遥との再会
第9話 流噂 フウヒョウ ★ 小羽の家庭事情、霊能師のTV特番出演
第10話 不戻 キヅキ ★★ 続き、小羽の選択
第11話 秘事 ヒトリ ★★ 小指の悪化、怪我、ひまわりの秘密
第12話 真実 ホントウ ★★ 続き、四月一日の回復、たんぽぽ誕生
外伝  報恩 オカエシ ☆ 狐のおでん屋に主要キャラ集合{/netabare}
------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)4、★(良回)7、☆(並回)2、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3


OP 「NOBODY KNOWS」
ED 「Honey Honey feat. AYUSE KOZUE」

※第2期は、一話完結回がほとんどだった第1期とはガラっと変わった続き物になっており、見違えるほどの面白さでした。


================ xxxHOLiC 春夢記 (OVA) (2009年2-6月) ================

前編 ★ {netabare}百目鬼(ドウメキ)の祖父(遥)の依頼{/netabare} ※小狼・サクラ初登場、約27分
後編 ★★ {netabare}夢の中の世界へ、夢の世界でのサクラとの出遭い、「侑子さんの願いは何ですか」{/netabare} ※約27分
------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)1、☆(並回)、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3


OP 「sofa」
ED 「CHERISH」

※前編はCLAMP原作OVA 『ツバサTOKYO REVELATIONS』、後編も同じく『ツバサ春雷記』とリンクした内容なので、両OVAを先に視聴しておくことをお勧めします。


==================== xxxHOLiC 籠 (OVA) (2010年4月) ==================

全1話 ★★ 4.5 {netabare}侑子との別れ、10年後、飯縄(イズナ)使いからの依頼と対価{/netabare} ※約41分

ED 「風(かざ)なぎ」

※前OVA『春夢記』そして本OVA『籠』で、ようやく物語が大きく動くので、xxxHOLiCの視聴を開始した方は、何とかここまで頑張って視聴を続けて欲しいところです。


================ xxxHOLiC 籠 あだゆめ (OVA) (2011年3月) ==============

全1話 ★ 4.2 {netabare}夢違え(ゆめたがえ){/netabare}

OP 「あだゆめ」
ED 「「ごめんね。」」

※第1期の第1話以来の様々なエピソードが回想されるアニメ版の事実上の最終回らしい良い出来

投稿 : 2019/12/07
♥ : 5

77.3 2 黄瀬和哉アニメランキング2位
機動警察パトレイバー the Movie(アニメ映画)

1989年7月15日
★★★★★ 4.1 (334)
1632人が棚に入れました
すべてが朱に染まる夕暮れ、篠原重工の天才プログラマー・帆場暎一が、バビロンプロジェクトの要となるレイバー用海上プラットホーム「方舟」から投身自殺する。その口元に嘲りの笑みを浮かべながら…これが、すべての始まりであった。時期を同じくして、レイバーが突如暴走する事件が多発、遂に自衛隊の試作レイバーまでが暴走事件を起こす。特車二課第1小隊は、近々正式配備される新型パトレイバー(通称「零式」)に関する研修中のため不在。単独で暴走事件の処理に追われる第2小隊の篠原遊馬巡査は、多発する暴走事件の異常性にいち早く気付いて独自に調査を始め、原因が暴走した機体すべてに搭載されていた篠原重工製の最新レイバー用OS「HOS」(Hyper Operating System)ではないかと推測する。

声優・キャラクター
冨永みーな、古川登志夫、池水通洋、二又一成、大林隆介、榊原良子、郷里大輔、井上瑤、千葉繁、阪脩、西村知道、辻谷耕史、辻村真人、小島敏彦
ネタバレ

シェリングフォード さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

人にアニメ作品を勧めるときにまずこの作品をおすすめします。

羽海野チカさんの『スピカ』に収録されていた「イノセンスを待ちながら」を読んで興味が湧き、初めてこの映画を観てみました。それからも、ふと思い出してみては何度も観ている大好きな作品です。

 科学技術が進む中で二足歩行型ロボットである「レイバー」の製作に成功し、それに足並みを合わせるかのように町の開発も進んでいく、まさにその過渡期の東京を舞台にした話。近頃、安全だと信じられていたレイバーが暴走する事件の増加に疑問を持った篠原という若い男が事件解決に取り組みます。
 何が原因で、誰の策略でなんてことをいちいち細かく調べていく過程は観ていて面白いし、それがだんだんと明らかになってくるストーリーも流石です。さらに作中に出てくる人たちもその描かれ方は非常に繊細で、1人1人がその息遣いまでもが分かるくらいにリアルに描かれています。
 まるで本当にこんなことがあったかのような強い現実感を帯びた物語は風化することなく、今の僕らにも十二分に楽しめます。

 「現実的」この言葉がいろんなところでしっくりとくる映画です。レイバーが大量生産され、工業化は大きく進んだけれどそれはすべてではなく、同心円状に街は開発されていったのでその周りには、この映画の製作年代の1980年代の趣のある街並みがまるで見捨てられたように印象強く残っています。
 それはたとえば夏。凌ぐことのできない暑さに加え、容赦なく照りつける太陽の光を心の底から憎む季節。そこにはクーラーのひんやりとした涼しさはなく、ただただ暑さを耐えるだけで途方がなく、救いもない。目線を上げると20メートル先の景色が少し歪む。そんな夏をスーツ姿で背広を肩にかけ、敷き詰められた木造住宅街を歩くシーンはそれそのままのように感じます。
 「ちょっと前まではこうだったよ。」なんてどこかのサラリーマンが言いそうな映像です。しつように描き込まれた風景は既視感を生んだり、または人の想像力を限りなく現実に近づけてくれる装置となり、僕らはこの作品によりのめり込み共感していくことができます。
 他にも篠原の事件解決までの道のりでの上からの圧力などの障害や、後藤刑事のすること成すことが、そこにあるべき不自由さを持って描いているので非常に現実的です。

 一見の価値があるかどうかまでは分からないけど、「何か面白い作品ある?」と人から訊かれたときには必ず『GHOST IN THE SHELL』と一緒にこれを勧めます。面白いですよ。いやいや、ほんとに面白いんだって。

{netabare}

 箱舟に乗り込んでから、泉が帆場のところに向かってそこに大量の鳥しか発見できなかったときに篠原に報告した言葉「ここに人間なんていないわよ!」。僕はこの言葉がずっと頭に引っかかっていました。ここでこんなことを言うなんて何か変だと思いませんか?他にも言い方はたくさんあっただろうし、なんというか抽象的で暗喩的。んー、なんでだろうと思いながらひとつ思い当りました。それは一体なんだったのか。

 冒頭のシーンで帆場は笑みを浮かべて自殺しました。レイバーの暴走が起こることを確信し、自分を蔑んだ者たちに復讐ができるから。その悪意に満ちた計画こそがこの事件の核心でした。そう、彼が死んでも、肉体が水圧で潰され跡形もなくなろうと彼の計画は、その悪意だけはこの世で生きていました。
 そしてそれは実際に起ころうとしていました。特車二課の彼ら有志諸君は箱舟に到着し帆場の反応を発見し泉をそこに向かわせます。そこで泉が見た不気味に赤く目を光らせたたくさんの鳥たちは、まさしくそれを象徴していたのではないでしょうか。
 「人間なんていない。」じゃあ何がいたのか。それは鳥の形を模した”悪意”でした。
 人は死んでもこの世に何かを残せる。非情に前向きな文句だけれどもそれは憎悪や悪意も同じこと。死んでも死なない観念は計画としてじっとそのときを待ち、悪霊のように鳥の形をしてこの世に住み着いていました。
 鳥は空を飛び回ります。僕らはそれを日常生活でも頻繁に目にします。彼らは空を自由に行き来し、世界のあらゆるところを飛び、街の中にもごく普通に存在します。意味は異なりますが『グレート・ギャッツビー』もしくは『華麗なるギャッツビー』のT・J・エックルバーグ博士の眼や、『1984年』の冒頭でウィンストンが見るポスターの眼、さらに"ビッグ・ブラザーズがあなたを見ている"の文句、『空の境界 第5章』の巴がコルネリウスを街中で見かけたときに彼の後ろにあった両目の看板のように、この鳥たち(もしくは悪意)も僕らのすぐそばで、その両の眼で「あなたを見ている」のです。その隙を窺っているのです。押井監督がどういう意図で意図的に鳥を使っているのかは知りませんが僕はこう思う次第です。

 この映画で示した、今まで安全安心だと自分が信じていたものが突然裏切り攻撃してくるのも非常に怖いもの。
そこに付け込んできた帆場の計画は相当残虐な事件となり得たでしょう。その度合が悪意のそれだとするならば、この世に残った悪意もちょっとやそっとのものではなかったです。
 おぞましき悪意は果たしてここで消えたのでしょうか。いいえ、この社会に根付いた悪はとても深い。終わりのない人為的なカタストロフは主役を変えて繰り返され続けます。この社会ができたときからすでにそう運命づけられているのです。それは次の映画でも証明されます。

でもまあ、そんなこと考えずともこの作品は単純でいて面白いですよね。うんうん。ホント好き。
{/netabare}

余談

 本作にはオリジナルバージョンとリニューアルバージョンがDVDまたはブルーレイに収録されています。オリジナルバージョンは劇場公開されたとき(1989年)の映像そのままです。リニューアルバージョンは1998年に音楽・効果音を録音し直し、さらに再アフレコをしたものです。
 で、どちらが良いのかというと一言ではとても言いにくい。実際に比べてみると、オリジナルはリニューアルと比べて声のノリがいい。泉野明役の富永みーなさんはもう全然違う。オリジナルの方が元気でいてとても良いです。南雲しのぶ役の榊原良子さんもかなり違います。オリジナルでは声も高くおだやかにリラックスしているように感じ、リニューアルではおしとやかに、大人の雰囲気が一層強くなり諭すようにものを言います。後者はちょうど映画第二弾のときのトーンに近いです。これは押井監督かな。何の根拠もありませんが。後者の方が押井監督の作品の雰囲気にぴったりだし、一言一言が重くなることでその場の空気もシリアスになります。
 音は確かに変わっていると思う。でもね、最初は「変わってんのかなあ。」なんて気にしながら観てはいるけど、結局話に集中しちゃってまったく忘れてしまいます。だから僕にはあんまりわかりません(笑)。
 こう見るとオリジナルの方がいいけれど、全体的な会話のリアリティーはリーニューアルの方が幾分か高いです。それにこっちでは、箱舟突入前で後藤さんが海上保安庁に出頭する際に、南雲さんに一度呼びかけられて「はい?」と返事するところが僕は個人的にとても好きなんです。オリジナルでは「はい。」と普通に返事をするのですが、リニューアルでは「はい?」とわざと語尾を上げて返事をするんです。こういう言葉にしないところでの表現は見事ですし、後藤さんの魅力をこの一言でバン!と表現できちゃってるところはすごい。だから僕はリニューアルの方も捨てがたいです。
 初めて観るのであれば、初めにオリジナルの方を観てみるのがいいかもしれません。これが当時公開されたものですし。もしTVアニメを先に観ていて、後藤さん好きであればリニューアル版を先に観ることをお勧めします。それでこの映画をとても気に入ったら比べて観てみて下さい。何度観たって面白いんですから。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 18

やっぱり!!のり塩 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

☆近代史を語れるエンタメお手本作品(仮)

■評価
テーマ性  :★★★★★ 5.0
エンタメ度   :★★★★★ 5.0
シリアス度   :★★★   3.0
脚本巧み度 :★★★★★ 5.0
おススメ度 :★★★★☆ 4.5

■ストーリー
レイバーメーカー篠原重工の天才プログラマーである
帆場暎一が不可解な投身自殺を図る。それと同じくして
東京界隈で原因不明のレイバー暴走事件が多発する。
事件対応に苦慮する特車2課であったが、後藤隊長の
暗黙の命により同課の遊馬が単独捜査に乗り出すが
帆場暎一の自殺には恐ろしい陰謀が隠されていた。
1989年劇場版パトレイバー第一弾作品

■感想
本作は劇場版のエンタメ作品としての出来の良さは随一と断言できます。
1989年作品ではありますが、古臭さや前時代を感じるというよりも
近代史を感じるといった方が分かりやすい作品です。

まず本作で一番に褒め称えたいのは、ストーリー構成・脚本と描写の
完成度の高さでしょう。帆場暎一をめぐる捜査の過程で描かれるキャラ達の
心理描写と展開される真相の動線が非常に分かりやすく、視聴している側も
一緒に真相をおっている様な錯覚を覚えます。また予想の半歩先を行く二段
三段落ちの素晴らしいおケツマツもお見事の一言につきます。
押井監督が作ったとは思えない程パトレイバーらしさを保ち、至極の
エンタメ作品に感じれるでしょう。また作中に登場する『サイバーテロ』
『リコール隠し』といった要素は当時よりも現代の方がその恐ろしさを
実感できる点が古臭さを感じさせない要因の一つでもあり、未だに本作を
視聴していない人に薦めてしまう作品です。

そして本作のテーマですが、個人的には『時代への不満と怒り』だと
思います。まず本作の真相の肝は『犯人の動機』になると思いますが
これを考える前に本作が作られた当時の時代背景を少し語っておいた方が
楽しめると思います。
当時1980年代後半は日本は経済大国といわれる程の経済的な発展を遂げ、
時代はバブル時代へと突入していました。そのため湧き水の様に吹き出る
ほどお金が稼げた上に、大枚ばら撒いて昼夜問わず遊び倒し、量産型T式
パンツを見せながら踊り狂うジュリアナ嬢、飲酒運転、高級車の衝動買い
なんてのも当たり前。また日々自覚できるほどの科学・工業・建築技術
が発展した事で古き物(古き良き物も含む)は壊され、物を大量消費し
大量廃棄する事が正義とされ、人も文化も洗練されていない時代でした。
(これはその時代に生きたお父ちゃまにヒアリングして裏をとっております)

この行け行けどんどんの時代で、果てしない欲の追求と無限の浪費生活を
送る日本人に少なからず倫理観への猜疑心、不満や怒りを漠然と感じて
いた人もいたのではないかと思います。おそらく押井監督もその一人だった
のでは??だからこそ漠然としてみえない不満や怒りを、そのまま形を
なさない動機として犯人に宿し、同時にバブル時代の価値観というものを
間接的に風刺したのではないかと考えています。またこの漠然とした時代
への不満と怒りが、明確な形として描かれているのが次作の劇場版パトレイ
バー2になります。

総じて、この100分程度の劇場版作品に色々な要素を盛り込んだ作品であり
作画も含めて褒める所の多い作品です。お時間のある時にでも気軽に
見てみてくださいまし。

でゎでゎ~ご拝読有り難うございました。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 15

チョビ髭 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

実写パト!?つまんねーことすんなよっ

押井監督の代表作と言えばGhost in the shell/攻殻機動隊ですが、次点はやはりこのパトレイバーシリーズになるでしょう。
今でこそビューティフルドリーマーの評価は高いですが、当初は原作者高橋留美子さんの不興を買い、天使のたまごで業界に干されたといった環境からの捲土重来となった一作です。初期OVAの反響で映画化にこぎつけたパトレイバー、押井監督はその辺もあってか安全運転されたと推測。Movie2に比べると押井成分薄めと感じます。
遊馬や野明といった隊員やレイバーの活躍もありますのでロボ系パトレイバーとしては一番の映画作品と言えると思います。

しかし漫画、TVアニメを視聴した感想としましては十分異色の世界観を含ませています。
当時?の戦後日本から近代化へと移り変わる風景を社会風刺きかせた形で観せてくれ、犯人の名前が帆場 暎一(E.Hoba)とキリスト教、ユダヤ教、イスラム教等の指す唯一神を指す名称となっていたりします。(もうちょっと言えばそういった方言もある程度の様です)

技術面に関して、現地取材にて作画に使用するアングルからの建造物等の写真を取ってきてトレースするといった今では珍しくない技法ですが、そのことについて画期的技法と紹介している映像を見た覚えがあります。先駆けだったのでしょう。素人の私にはMovie2で初めておおぉと唸ったのですが、分かる人には分かるんでしょうね。紹介は川?湾岸?から見える古びた町並みだったと記憶しています。
こんなことを言っては元も子もないのですが描写の細かさを比べれば25年も前の作品ですので^^;しかしどこにパイオニア精神があったのか紹介したかったんです。

うる星やつらTVアニメ (1981年-1986年)
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー (1984年)
天使のたまご (1985年)
めぞん一刻 (1986年-1988年)
パトレイバー初期OVA 1988年4月-1989年6月
パトレイバーMovie1 1989年7月
パトレイバーTV 1989年10月-1990年9月<<互換性有り>>後期OVA 1990年11月-1992年4月
パトレイバーMovie2 1993年8月
GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊(1995年)
パトレイバーMovie3及びミニパト 2002年3月

漫画 1988年-1994年
ライトノベル いろいろ出てますが未読

実写パト!?つまんねーことすんなよっ(まとめ)
初期OVA
http://www.anikore.jp/review/297175/
Movie1
http://www.anikore.jp/review/584130/
TVアニメ
http://www.anikore.jp/review/584144/
後期OVA
http://www.anikore.jp/review/584156/
Movie2
http://www.anikore.jp/review/584163/
Movie3(XIII)
http://www.anikore.jp/review/584180/
ミニパト
http://www.anikore.jp/review/584184/

投稿 : 2019/12/07
♥ : 1

68.8 3 黄瀬和哉アニメランキング3位
人狼 JIN-ROH(アニメ映画)

2000年6月3日
★★★★☆ 3.8 (255)
1224人が棚に入れました
『人狼 JIN-ROH』(じんろう)はProduction I.G制作の日本のアニメ映画。押井守の代表作である「ケルベロス・サーガ」の一作。\n強引な経済政策によって失業者と凶悪犯罪が急増した首都・東京。政府は反政府勢力掌握の為、“首都警”と呼ばれる治安部隊を設置する。その首都警の一員である青年・伏一貴は、闘争本能のみで生きる一匹の“狼”の様に一切の感情を切り捨て、自分を律してきたが、一人の女性・雨宮圭と出会い、運命のように惹かれ合っていくが…。

お茶 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「物語の美しさは、内容よりお表現による」 

強引な経済政策によって失業者と凶悪犯罪が急増した首都・東京。政府は反政府勢力掌握の為、“首都警”と呼ばれる治安部隊を設置する。その首都警の一員である青年・伏一貴は、闘争本能のみで生きる一匹の“狼”の様に一切の感情を切り捨て、自分を律してきたが、一人の女性・雨宮圭と出会い、運命のように惹かれ合っていくが…。(アニメ映画『人狼 JIN-ROH』のwikipedia・公式サイト等参照)

と、本作の設定は狼のように戦闘行動以外思考しない、してはいけない人間の物語であり、その中で出会う少女との物語でもあります。したがって戦闘中に少女を助けるという選択肢を選びます。ただ本作で驚いたのは映像です。

雰囲気としてメタルギアやマトリックス風かつ、重厚な重苦しい色合い・間・心理描写。そのどれもが押井さんの自己満足のようでもあって、ギリギリえいぞうとして成り立っている際どさが何よりも売り。好き嫌いは完全に分かれるでしょう。私はどちらかと聞かれれば苦手です。何よりも辛い辛いのだ。それがよくある残酷な描写とかではなく、圧倒的な映像。いや自分の感覚なので多くの人には当てはまらないでしょうが、観てる側に有無を言わさぬ感じ、例えばニュースで事件や事故が起きた時に流れている映像や、戦時中のモノクロフィルムのようなアレ。すでにその事実があるようで、余白感がないんですよね。それが辛いし、何よりも不親切な創り。

物語としては映像が不親切な分、割と直線になっているような気もします。あらすじそのまんま位に、あまり複雑に広げない采配。これ以上小難しくなった場合視聴を断念していたでしょう。

この物語には赤ずきんを比喩していると考えられる。頭巾は、16、17世紀に貴族や中流階級の夫人が被ったおしゃれ帽である。物語の核心に、まさにその物語全体を象徴するかような強い映像的イメージを見事に折り込み、たわいもない話を永遠の文学にまで高めた。

作者自身、こう言っている、「物語の美しさは、内容よりお表現による」 と。

祖母から赤いずきんを贈られたということは、この少女が最初からスポイルされていることを示唆していると同時に、この少女がなにか社会から逸脱した要素をうちに秘めており、魔女になりうる素質をもっていることを示しているとも考えられる。赤ずきんが狼(森に住む悪魔的なもの。人狼)と言葉を交わすことも、この物語を聞く当時の人びとには、赤ずきんの魔的な素質を感じさせたにちがいない。そして、社会からはみ出した者は罰せられ、みずからの命によってその罪を贖わなくてはならない。

このような考察・対比もあって、どちら(狼と少女)が赤ずきんであるかも本作の美しさであるのでしょうか。
 

投稿 : 2019/12/07
♥ : 1

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

狼は所詮狼、人にはなれないのか? それとも・・・

2000年公開のアニメ映画。上映時間98分。一部残虐な描写があり、PG-12指定。
原作・脚本は押井守氏、監督に沖浦啓之氏(初監督)、
演出は神山健治氏と錚々たる顔ぶれです。

簡単な舞台説明(知っている方は飛ばしてください)
終戦から十数年後、強引な経済政策により
街には失業者が溢れ凶悪犯罪が多発していた。
中でも「セクト」と呼ばれる過激派集団の反政府運動が社会問題となっており、
政府もそれに対応すべく「首都圏治安警察機構」通称「首都警」を設置。
武装闘争は泥沼化していく中、
行き過ぎた首都警に対して世論から非難する声も大きくなっていった。

※本作では戦勝国はドイツとなっており、
これは架空の世界ということを強調しているのでしょう。

どうでしょうか?
制作スタッフと舞台説明からも分かる通り
本作は重厚謹厳な雰囲気を終始纏っています。
アニメ映画というよりも邦画を観たという印象でしたw
気楽に観れるタイプの映画ではない為、心の準備が必要かもしれませんw

絵は今敏監督作品のような感じですね。
本作の主人公、
首都警の戦闘部隊である特機隊の一員の伏一貴(ふせかずき)巡査は
朴念仁とも形容できるようなソルジャーです。

薄暗さを感じる曇天模様の昭和を舞台に
ボソボソっと必要最低限の会話しかしない伏一貴は
哀愁という言葉が嵌まり過ぎる程嵌っています。
まさにハードボイルドな世界観です。

タイトルから分かる通り本作のテーマは
「人の皮を被った狼」ということになるでしょう。
ダースベイダーを彷彿とさせる強化装甲服が印象的でした。

特機隊と公安部の警察内部闘争に発展していく中
伏一貴の前に突如表れる少女雨宮圭。

この恋は徒花?
狼は所詮狼、人にはなれないのか?
それとも・・・

イデオロギー色も極力控えられていますし、
ストーリー自体も結構シンプルです。
押井作品が嫌い、政治や社会を絡めてくる重厚な作品は観たくない
ということでなければ視聴してみる価値はあると思います。
ラストシーンが印象的で様々な感情が湧き上がってきました。

それにしてもこれ程レビューが書き辛い作品もそうはないですw
時代背景や取り巻く環境、キャラに対しての感情移入という点でも
視聴者はひたすら傍観者であることを強いられるという感覚を覚えました。
視聴者が口を挟む余地がほとんどない作品というか・・・
換言すればそれだけ完成度の高い作品ということなのかもしれません。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 37

三崎鳴 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

うーん…難解な作品

押井守作漫画『犬狼伝説-Kerberos Pnzer Cop』を原作としたアニメーション映画作品。脚本も押井守その人が兼ねている。押井守と言えば『イノセンス』『機動警察パトレイバー』『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』など名作SFアニメ作品の作り手として名を馳せる監督だが本作はジャンルとしては戦争物の部類に入る。「あの決定的な敗戦から十数年」--第二次世界大戦の戦敗国・日本。戦勝国ドイツによる占領統治下の混迷からようやく抜け出し、国際社会への復帰のために強行された経済政策は、失業者と凶悪犯罪の増加、またセクトと呼ばれる過激派集団の形成を促していた。そして本来それらに対応するはずの自治体警察の能力を超えた武装闘争が、深刻な社会問題と化していた。政府は、国家警察への昇格を目論む自治警を牽制し、同時に自衛隊の治安出動を回避するため、高い戦闘力を持つ警察機関として「首都圏治安警察機構」通称「首都警」を組織した。(wikipediaより引用)世界設定が複雑なだけに話も複雑。正直初見で内容を完全に理解するのは難儀だがダークな雰囲気ゆえにひきつける要素は強く、開幕から終幕まで前編を通して内容が陰鬱である為暗い話が好きな人にとってはたまらない逸品。自分は正直内容の理解が完全には追いついていないので今後視聴を重ねて完全な理解を得たいと考えている。以下本作受賞暦。

第54回毎日映画コンクールアニメーション賞
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2000南俊子賞
ファンタスポルト1999最優秀アニメーション賞/審査員特別大賞
モントリオール・ファンタジア映画祭アジア映画部門2位
ベルリン国際映画祭パノラマ部門正式出品
第5回アニメーション神戸個人賞
第10回日本映画プロフェッショナル大賞第9位

投稿 : 2019/12/07
♥ : 1

61.3 4 黄瀬和哉アニメランキング4位
劇場版 BLOOD-C The Last Dark(アニメ映画)

2012年7月7日
★★★★☆ 3.5 (228)
1087人が棚に入れました
古くから湖への信仰が残る風光明美な町にある浮島神社。そんな浮島神社の巫女 更衣小夜(きさらぎ さや)は、神主である父親 更衣唯芳(きさらぎ ただよし)と二人暮らしをしている。小夜は 私立・三荊(さんばら)学園に通う高校2年生で普段はクラスメイト達との学園生活をめいいっぱい楽しんでいるのだが、一方で、父の命を受け ある「務め」を果たしていた。それは、『古きもの』と呼ばれる、人を遥かに凌ぐ力を持ち、人を喰らうモノを狩ること——。『古きもの』を唯一倒すことができる小夜は、人を『古きもの』から守るため、大好きな父親のため、浮島神社に伝わるという御神刀を手に独り、戦う。果たして小夜に待ち受ける運命とは!?
ネタバレ

おなべ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

復讐と愛憎の物語(レビュー超改変版)

スローテンポの内容、やり過ぎなグロ描写、最終回のどんでん返し等に賛否両論(否の方が圧倒的)だった「BLOOD-C」の劇場版作品。あにこれでは劇場版も評判が芳しくないようですね。テレビ版に懲りずに映画館にまで観に行った口ですが、いやはや…またも「BLOOD-C」には楽しませてもらいました。


テレビ版は黒幕を後一歩で取り逃がした所で終了し、劇場版は黒幕と遂に対峙します。舞台は田舎からCLAMPお墨付きの東京に、季節も夏から冬に変わっています。作風だけではなく制作スタッフもテレビ版と異なっています。

脚本はBLOODシリーズにお馴染みの藤咲淳一さん、監督は水島努さんに変わり塩谷直義さん。
名前だけ聞くと「え〜と…」と思いましたが、「このアニメOPがかっこいい」の一例でよく挙げられるBLOOD+の3クール目OP(曲はUVERworld「Colors of the Heart」)の絵コンテや演出を手掛けた方だったそうで。意外とBLOODシリーズに関わり深い若手監督です。これは…きっと今回もシャレオツに仕上がった作品になっているに違いない!!そんな期待をして公開当時ワクワクしていましたね。


以下様々な観点からレビューをしていきます。


・すげぇ作画
まず第一に注目したいのは、作画の質がテレビ版に加えて格段に向上しています。特に背景美術が素晴らしいことこの上なし。東京の冬景色からは寒さまで伝わってきます。初代BLOODのリスペクトとも言える冒頭の地下鉄の描写も緊迫感があります。リアルな東京の町並みが良く再現出来ていました。


・ふつくしいキャラデザ
Production I.Gの最終兵器と言われている(らしい)黄瀬和哉氏の小夜のキャラデザが美し過ぎて惚れ惚れします。眼鏡がないだけでこんなに小夜は違うんだねえ…。
CLAMPのキャラ原案も、テレビ版より比較的リアル頭身に近づけたそうです。本作では肉付きがしっかりしたキャラデザになっていました。これなら刀振り回しても違和感はない、はず。


・一本調子でないカメラワーク
作画云々言いましたが、個人的に劇場版「BLOOD-C」で最も評価したいのはカメラワークです。テレビ版では一歩引いたような客観的視点が非常に多く、臨場感のない戦闘シーンにはヤキモキしたもんでしたが、こちらでは真逆の痺れる戦闘シーン目白押しです。冒頭8分の目紛しい戦闘が良い例でしょう(逆にこの8分が凄過ぎて、後の戦闘は物足りなくなってしまうかも)。縦横無尽に動くので、酔わないようにご注意下さい。
戦闘シーンだけではなく、会話シーンも然り。各キャラが話す度に画面が切り替わる事はあまりなく、カメラの長回しで演技を見せています。最近やたらめったらチャッちさを感じるカット演出が多い作品の中、本作では平面的な演出は一切せず、きっちり丁寧な演出で会話シーンを見せてくれたのが好印象でした。

あんまり誉め称えるだけだと怪しい業者に見えそうなので、そろそろツッコミ所も交えて挙げていきます。


・「さやー(棒」が気になる
アニメに事欠かせない声優さんの話題に切り替えます。本作のオリジナルキャラでもありヒロインでもある「柊真奈」っていうキャラに、何でか分からんけど朝ドラ「あまちゃん」でご存知の方も多い橋本愛をキャスティングしてます。
予告編CMで水樹奈々の演技が気になった方も多々いらっしゃいましたが、橋本愛が結構な大根演技を本編で喰らわせてくれる為、左程気にならなくなっていきます。脇を固めるのが実力派声優さんばかりなので、かなり浮いてしまっています。「さやー(棒」と叫ぶ声が耳にこびり付きました。
ただ、やる気が感じられない棒読みでは決してなく、声質そのものは綺麗だと思ったので、今後の橋本愛の演技力の向上に期待したいです。


・小夜のキャラが変わり過ぎている
いやね、鼻歌口ずさんでばかりいたお気楽天然系キャラが、いきなり無愛想で無口なキャラに変わってたらそりゃ違和感は拭えません。テレビ版の小夜とは正反対のキャラになっているので、テレビ版を見ていた方は本作の小夜の性質を受けいられるか否やで、印象が大きく変わりそうです(キャラが変わった理由はちゃんとあります)。
また、本作では小夜の過去や真相には追求しません。彼女が何を思っているか明確な心理描写も少ないです。小夜の事をもっと知りたかった方には残念だったと思います(ただ、自分のことを多くは口にしないものの微妙な表情の変化から、少なからず心情を読み取れます。)
私は劇場版の小夜の寡黙なキャラが直ぐに好きになれたので、別段違和感はなかったです。水樹奈々の演技もこちらの方が合っている気がしました。


・黒幕との絡みが少ない
一番の欠点がこれかなあと。黒幕の親族が劇中で関わってくるんですが、そいつの話題は別にどーでもいいんです。こっちは小夜とアイツの絡みが早いところ見たいのに、終盤まで真っ向から対峙しないので、無駄なシーンが多く感じてしまいます。
お世辞にもフォロー出来ない最大のツッコミ所は
{netabare}ハリウッド映画級のハッキング万能性能力です。”塔”の本拠地を見つける手立ては、もっと順序立てて出来ないものかと。ハッカー有能過ぎぃ! {/netabare}
小夜とヒロインの交流の方が圧倒的に多いです。この2人の絡みに面白みを感じるか感じないかで、本作を駄作か良作か分離すると思います。
{netabare} しかし、真奈と小夜の掛け合いは中々面白い。小夜は最初ぶっきらぼうで、無視もするんですが、犬みたいに引っ付いて来る真奈に悪い気がしないのか、次第に心を開いていきます。中盤で古きものとの戦闘シーン、今まで真奈のことを「お前」呼ばわりしていた小夜が始めて真奈を名前で呼んで身を犠牲にして守るシーンは燃えた。小夜がツンからデレに変わっていく過程がとてもわかりやすく描かれています。百合?百合だろうがいいものはいいんです。文人よりも真奈との絡みの方が結構楽しめました。{/netabare}
そして黒幕の目的がわかりにくい。明確な動機ではないので、もうほんと何がしたいんだよ、あんた…となってしまう方も多そうです。
{netabare} 小夜を心底愛していたが故の文人の行動理由は、個人的にはアリでした。でも、意味が分からんという意見も納得出来ます。やはり文人と小夜の掛け合いももっと時間を取ってほしかったです。
小夜の心情描写が少ないないですが、復讐の鬼には成り切れず、迷いや情けを時折見せる人間臭いキャラクターは逸脱だったと思います。蔵人さんから「君も文人を殺したいのは同じだろう?」とか言われた後の微妙な表情が特に(水樹奈々さんの「ん…」と唸るような演技も良かったです)。小夜は憎しみを持ちつつも心の何処かでは文人の事を理解しようとしていたのかもしれませんね。
自分の心情をベラベラ喋ることはせずに、表情や行間で感情を読む映画的な要素は大いに評価したいです。{/netabare}


・結局CLAMPじゃねーか!
これを見ると「BLOOD-C」の"C"って結局CLAMPの"C"じゃねーか!という事になります。ファンサービスなのかもしれませんが、個人的には自重してほしかった…。考え直すと黒幕の目的もCLAMPらしい動機です。




・他色々・総評
復讐モノとして名義を立てていますが、クエンティン・タランティーノ監督のようなスカッとするスタンスとは全く異なります。その上脚本は結構荒々しいので、ツッコミ所も目紛しくあります。冒頭8分は非常に引き込まれるのですが、それ以降山場が中々来ないので肩透かしくらっちゃう方もいそうです。そして終盤の辺りの駆け足具合が目に余ります。
そんなやっつけ部分が何ともB級アクション映画っぽいです。滅茶苦茶なカオス描写はないので、テレビ版が好きだった方は物足りないかもしれません。グロ描写もテレビ級を期待するのはやめましょう。

でも、作品からは制作者が何でもいいから印象に残るよう見てもらおうとする意気込みが感じられました。だから多少の荒っぽさもある意味微笑ましいというか、ま、細かい事はいっか〜アクション格好良かったし!と私は思ってしまいました。とても不思議。それは小夜のキャラクターを好きになれたからかもしれません。

「BLOOD-C」はBLOODシリーズの汚名をそそいだ超駄作なんてよく言われていますが、こうして楽しんだもんもいます。世間的には失敗作だったのかもしれませんが、私にとっては大いに楽しめた価値のある作品です。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 17
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

晩酌の肴に・・・「食べる」のではなく「喰う」アニメ作品

テレビアニメ版を観てから視聴しました

お話はテレビ版からの続きとなっています

舞台は東京
とある田舎町で「古きもの」とよばれる化け物と戦っていた
女の子の「さや」ちゃんが
自分を騙していた謎の男の子「ふみと」くんに復讐するというお話


印象的だったのは
さやちゃんのキャラ・・・
天然でドジっ娘だったさやちゃんが
まったくの別人と化してしまってます

とてもシリアスで怖い

{netabare}「私に・・・喰われたいのか?」{/netabare}
登場していきなりこのセリフ
ぶゎっと鳥肌が立ちました

テレビ版でも「古きもの」と戦うときのさやちゃんはこんな感じだったので
変わったというより
激しい怒りのため
怖いときのキャラに固まった
という見方のほうが正しいのかもしれませんね

まあ
テレビ版と比べたらお話や他のキャラの雰囲気が
とてもシリアスな感じになったからなのでしょうが
個人的には
イケメンキャラが少なくなってしまっていることも
大きな要因のひとつだと思えてなりません(ちょっと残念)
このシチュで天然ドジっ娘キャラは痛すぎますからね

一方で
バトルのときのグロさは相変わらずです

というか
テレビ版にも増して
血しぶきの激しさ
流血の量がぱない

これ
元の体の容量を超えてるんじゃね?
って思うくらいの量の血が出てきます

でも
テレビ版でなにかしらの問題があったのでしょうか
切られたり血が出る部分が映しだされるのは
専ら古きものの惨殺シーンで
"人間"に対する残虐なシーンは圧倒的に少なくなっています


さて
お話のほうですが
テレビ版は主人公の「さやちゃん」と「古きもの」が
戦うことに特化したようなお話だったのに対して
こちらは
ちゃんと構成されたストーリーになってましたね

登場人物や組織などの設定はしっかりしていて
お話のなかでの絡みもうまく考えられています

テレビ版でのエピソードもちょっとだけ盛り込まれたりしているのですが
お話が単純だったため
あまり本作のお話に影響を与えないような感じのシーンばかり

ぶっちゃけ
テレビ版は見なくても十分"堪能"できると思います


でも
多くの謎を残したままで
劇場版へと引き継がれたこの作品

コレだけ
厚みのある設定を施して
各々のキャラをいかにも意味ありげに立たせておいて
結局分かったのは

{netabare}喋る犬のカラクリ{/netabare}と

今までのドタバタ劇って結局
{netabare}ふみとくんがさやちゃんに
「ちゅー」をしたかったから?{/netabare}
ということだけ・・・

問題のシーンを見たとき
飲んでたチューハイを
思いっきり噴き出してしまいましたよ(ToT
{netabare}「ちゅー」だけに・・・^^!{/netabare}

できれば最後はお話をかっこよく締めて欲しかった・・・


余談ですが
テレビ版と本作を通して
とても多くの流血やグロいシーンが描写されたこの作品
Hぃシーンも含めて
画像処理はちゃんと施されているのですが
それでも
普通に問題ありそうで残虐な映像がとても多く映し出されてます
(ちなみにDVD、BDは画像処理が入っていません)

そのことについてはネット上で物議を醸していたのも事実です

流血のシーンについては
本作品製作サイドからは見解が出ていて
オーバーな描写の方が逆に現実感が薄れるから・・・
という考えでこのような演出になったらしいです

芸術的な観点からの解釈だと思うのですが
やっぱり
やりすぎっていう感じは否めません

一方で倫理的な観点からなのか
本作(劇場版)では人の死の描写については少なくなっているようで
その辺は考慮されていたみたいですが・・・

なんにせよ
問題は
"観る側"の受け止め方によるところが大きいと思います

ちなみに私は躊躇なく観ることができましたよ^^

さらに余談ではありますが
恥ずかしながら
本作品
{netabare}私は晩御飯(お刺身)を食べながら観てました^^!{/netabare}

投稿 : 2019/12/07
♥ : 15
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

BLOOD-Cの集大成。Cの意味するものとは?

※このレビューはかなり主観的な解釈による、ネタ的文章です。
 決して参考にはしないでください。



TV版を見てから随分間が空いてしまったのは、TV版でいまいち何がやりたかったのか理解できなかったからです。
でも、やっとこさ劇場版を見て分かりました。
これはつまり、
{netabare}
「アニメでハリウッドぐらいに豪華なB級・・・いやC級アクション映画を作ろうぜ!」ってことだったんだよ!!
{/netabare}

TVアニメだと時間と予算の制約があって規模を縮小せざるを得なかったんですね。だから盛り上がりに欠けてしまい、狙いも見えづらかった。
あの強いんだか弱いんだか分からない古きもの、茶番劇を繰り広げるキャラクター、壮絶(?)なラスト・・・それら違和感は全てこの映画を見れば解決します。


今回は舞台を孤島から都会に変え、登場するキャラクターもより現代的な設定に。
いかにもな軽いノリの若者たちがメインで緊迫感はほぼ皆無でした。
{netabare}
在り合わせな感じの設定が良いですね。とりあえずハッキングとかハッカーとか入れとけ!みたいな魂胆は潔いです。
やられるために出てきたようなキャラが多くて、そこらへんはTV版と共通していました。
{/netabare}


相も変わらずだったのは展開の唐突さ。
「古きもの」の登場やその戦闘だけでなく、小夜と真奈たち(映画オリキャラ)の織りなす人間ドラマもかなりスピーディで、共感する隙もありませんでした。
{netabare}
唐突に自分の過去を語り始める真奈。必要以上に真奈にべったりの月ちゃん。そして相変わらず自分語りの激しい文人さん。
古きものでは、九頭とかいう男が口からゲロンと飛び出たシーンや蔵人が巨大生物として登場するシーンは○。

突然挿入されるお色気シーンや、ラストを後日談で締めるお約束も良い感じです。
{/netabare}

真奈、というキャラを演じている橋本愛さんの演技もこのアニメに華を添えていたと思います。
{netabare}
無論、B級的な意味で。ああいう棒演技のヒロインはベタだな~と思いつつ見てました。
最初はイライラしてましたが、お風呂に入るお色気シーンで許せました!おっぱいが大きければ大概の欠点には目を瞑れます。小夜ちゃんも相変わらず豊乳で満足。
{/netabare}


アクション映画として迫力あるシーンは欠かせません。そこで、クライマックスで巨大な敵と対峙します。それにしても・・・・
{netabare}
デカすぎる!! あれじゃ完全に怪獣ですよ!(笑)
いやむしろあの怪獣風味の古きものこそ、この映画の象徴だったんだと思ってます。
{/netabare}


TV版だと作画が崩れることも多かった反面、この映画では全編に渡って高水準の作画でした。
ただ、ヌルヌルとしたスタイリッシュでダイナミックな作画のせいでわずかに漂っていた幽玄さや妖気は完全に失せてしまったように思います。
{netabare}
ある意味で初代BLOODと同じ方向性のスタイリッシュさも持ち合わせていると思います。内容は完全に異なるものになっていますが。タイトルのLastも掛けているつもりだったのかも。
{/netabare}



今まで書いたのは批判ではないです。おそらくスタッフも狙ってこのような映画に仕上げたのだと思っています。
そして、このようなB級映画は割と好みなので(高得点は上げられませんが)悪くないと思います。

こう、見終わった後の脱力感というか拍子抜けする感覚を味わいたい方にお勧めします。あとグロ表現に耐性のある方に限ります。












真面目に褒めると水樹奈々さんの主題歌での歌声と、小夜を演じる美声が素晴らしかったです。後は、、、序盤のワクワク感、でしょうか。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 10

65.3 5 黄瀬和哉アニメランキング5位
攻殻機動隊 新劇場版(アニメ映画)

2015年6月20日
★★★★☆ 3.9 (132)
898人が棚に入れました
2029年3月、総理大臣暗殺事件という戦後最大の事件が発生した。
被害者の中には草薙素子のかつての上司、501機関のクルツもいた。バトーやトグサたち寄せ集めメンバーと捜査を開始する草薙。
「お前たちは私のパーツだ。パフォーマンスを発揮出来ないヤツはパージする」と言い放つ草薙に、「俺たちはパーツか?」と反発するメンバー。
事件の背後にあったのは、戦後の義体開発の行く末を左右する技術的障害【デッドエンド】をめぐる政治的取引。
さらに「洗脳・ゴーストへの侵入・疑似記憶の形成」を一度に行う電脳ウィルス【ファイア・スターター】の存在も見え隠れする。
そして、事件を捜査する中で掴んだ手がかりは、草薙の秘められた生い立ちにも繋がっていたのだった……。暗躍する謎のサイボーグ。
総理大臣暗殺の真相。“第三世界”の存在。その先に待ち構える罠。たった1人で己の“戦場”に向かう草薙は、後に残すメンバーに最後の“命令”を告げる。
「自分のゴースト(魂)に従え」。残された6人が己のゴーストに従う時、はぐれ者の寄せ集め集団は最高のパフォーマンスを発揮するチームへと変化する。
“攻殻機動隊”誕生の瞬間に、世界は震撼する―。

声優・キャラクター
坂本真綾、塾一久、松田健一郎、新垣樽助、咲野俊介、中國卓郎、上田燿司、中井和哉、沢城みゆき、野島健児、浅野まゆみ、潘めぐみ、麦人、宮内敦士、NAOTO
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ちゃんとARISE観終えてからにしてネ

円盤買ったので居間で飯食いながらTVで再視聴したんですが、コレ多分ヘッドフォンで観た方がいいですね。台詞聞き洩らすと思う。
かみさんが想像以上の喰い付きで、どんだけ攻殻好きなんだよと亭主引き気味な感じ(汗)
という事で、若干評価点上げます。

 本作の設定での素子は胎児状態での義体化な訳ですが、紅殻のパンドラの福音は10歳。
義体技術の成熟期にゼロから義体を動かすのと、義体技術の黎明期に一度自らの体を捨てての全身義体への適合ってどっちが難しいのかなとか思ったりすると、やっぱ紅殻って変なアニメですが最高に面白いプロットだったなと。

しかし、作品毎に素子の義体化の時期が違うってのも攻殻と言うコンテンツらしいというか(汗)
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押井版に肉薄する様な名作では無いですが、アニメとしてつまんなくはないと思います。
ただ押井版の"あ、俺なんかいい物見ちゃってる?"的なんか頭良さげなシンプルな美しさと完成度は無いです。別に私G.I.Sディスってませんからね。当時VHS版予約して買ったんすからw
正直、新劇場版は独立した映画としては並程度だと思います。
ARISEのTVシリーズのラストとしては満足ですが、個人的には何度も観たくなるという類の作品じゃなかったです。

 原作の冒頭花見のシーンの前が見たいって人にはお勧め。
なんで台詞を 桜の24時間監視・ヌードバーに連れてってやるぞ から変えたのかは?ですが。そもそもフチコマでないし。
そんなものが居るかは判りませんが攻殻難民が居るのだとすれば、そういう層に向けた作品としてはマズマズな出来な気はします。


 私はミリオタではないので見方間違ってるかもしれませんが、{netabare}序盤の大使館突入いくら何でも大味過ぎ。ファイナルオプションを見てるつもりがニューヨーク1997を見せられたような残念感w
小人数だから力技なのかもしれませんが、扉を抜くのに爆薬でなく連射とかやられちゃうと一気に冷めるというか。あれじゃ人質殺されなかった方が不思議。
アクションとしての見栄えはイイですが、もっと緻密な突入で他の戦闘シーンとの差別化しても良かったような。ド派手な戦闘ばかりで食傷気味なシリーズですし。
監視カメラ等の実行犯直視以外の目が多いであろうこの時代で、内視鏡やデンタルミラーでチマチマ覗く方がリスキーだから力押しって事なんすかね。

事の発端を"人形使い"に安易に直結させず、彼が生まれた情報の海を"第三世界"と表現して世界観の繋がりを意識させる作り自体は納得なんですが、故に原作なりG.I.Sを未見の人には訳ワカメになりそうな映画になっちゃってるのは商売的にどうなのよ?とは思いました。

 ARISEの鮨詰めの1時間程濃密でない作りにしてない訳で、なればこそクルツとツムギとの繋がりの部分はお涙頂戴とは言わずとも情感有る演出多めにしてくれた方が個人的には好みすね。施設の子供達という要素と鉛色の大人社会の構図でもう少し印象深い絵に出来たような。
というかラストでの残された施設の子供達に対し原作のあのセリフ吐く?
救済センターでジメジメしてた彼らと施設の子達って立ち位置がちと違う気がするんですけど。
{/netabare}

 ARISEシリーズの総体としての作りはとても親切で、絵と台詞を漏らさず注視していれば展開と物語に考察が必要とされないのはイイと思います。
その点では時代をちゃんと見てますよね、制作側が。
ただ如何せん、出てくる言葉等が攻殻と言う物を知っている前提なのは苦しいトコというか。
攻殻と言うコンテンツに目新しい魅力が無くなってしまった今、イマイチARISEがウケなかったのは出来云々を別として止むを得なかったのかなと。
私的にはジャンクフードの合間にちょっとイイお肉食わせてもらったみたいな満足感は有りましたです。攻殻が好きな方は見ても悪くないんでないかと。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 13

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

【あらそう】セルフオマージュの塊みたいな映画でしたが電脳化、義体化への答えは提示された意欲作では【窓の外だ!】

『新劇場版』と言ってますが95年の『GIS』のリメイクというわけではなく『ARISE』シリーズの完結編という位置づけです
『ARISE』シリーズに登場した人物たちの思惑に終止符が打たれるという内容であるが故に、例え『攻殻』ファンであっても同シリーズを観ていない方にはチンプンカンプンでしょう


逆を言えば『GIS』や『SAC』を全く知らなくても『ARISE』だけ観てればOK
今作に先駆けて『ARISE』をテレビオンエア用に再編集した『AAA』は放送開始当初なぜ時系列をシャッフルしているのか意味が理解出来ませんでしたが、たぶん「あらそう」で始まって「あらそう」で終わりたかったためでしょう(笑)


『AAA』で唯一オリジナルエピソードとなった『PYROPHORIC CULT』はクルツがファイアスターターを完成させる為、と素子の独立攻性部隊に国家予算が降りるキッカケの為、にあった一幕というだけで観ても観なくてもどちらでも


さて『ARISE』シリーズは一貫して人類電脳化、義体化への警鐘を鳴らしてきました
今作ではその答えが出るというカタチの結末となっています
感覚操作の危険性(Pain)、記憶操作の危険性(Whispers)、高度メンテナンスの必要性(Tears)、精神と身体の同一性崩壊の危険性(Stands Alone)
そして最後に今作では電脳の規格が更新されることで規格を選び間違えた義体が救済されること無く朽ち果てていくという【電脳と義体のシェア選択】がテーマ
その答えの鍵を握っているのが産まれた時点で全身義体だった素子、そしてクルツと言うわけ


電脳ウィルス、ファイアスターターに関する一連の事件は『ARISE』シリーズを全部観た方ならクルツが黒幕だとバレバレなわけなんですが、今回なんとそのクルツが密会中だった総理大臣もろとも爆殺されてしまう


荒巻の誘いを断り、独立行動を続ける素子は501機関時代の盟友でありつつ、今作では幼馴染であったことも同時に明かされるクルツの仇討ちを決意し事件を洗いなおしていくのですが・・・


みどころは『ARISE』シリーズから継続して真綾が演じることで血気盛んな若者として描かれる素子
可愛過ぎる沢城ロジコマ


そして今作で注目したいのは満を持してのコドモトコの登場、っていうかまんま子供時代の素子が描かれている
黄瀬総監督自らが描く子供時代の回想シーンは既に今作のクライマックスと呼べるのでは


さらに素子の義体がボロボロになっては更新されていくうちに『GIS』や『SAC』、あるいは原作に近いキャラデザになっていくのがポイント
これはまんまラストカットに繋がっていて、まあセルフパロディみたいなもんでオイラのように思わず笑っちゃうか、旧作が好き過ぎて怒りを覚えるかはその人次第ですかね


中盤ファイアスターターのホストが素子と同型の義体を使っていることから素子VS素子、というトンデモナイ絵面が繰り広げられるのも面白かったです


当初から過去作にも増して愚痴を垂れまくるキャラとして描かれていたトグサの憎まれ口も健在


久々に登場したツムギの大活躍は今作で最も泣かせるシークエンス
それに回想シーンに登場するツムギの幼少期は誰もがびっくりしたことでしょう
野島健児さん本人が一番驚いてましたからね


まあなんやかんや旧作ファンに言われていますが『GIS』でも『SAC』でもない上で“SFサイバーパンクサスペンスアクション”という『攻殻』の本文は全うしたのでないかとオイラは思います
それに話しが、キャラが、と散々文句を言われたとしても“音楽面に関しては完全に旧作と肩を並べてますしね”


強いて言うなら肝心の【攻殻機動隊が結成に至るまで】が描かれるという序文だったはずが、ほとんど成り行き任せで荒巻の下に就いているのが残念
もうちょっと盛り上げて欲しかったのが本音です


それとEXILのNAOTOが演じていたヤツはいてもいなくても良かったのでは?と(笑)

投稿 : 2019/12/07
♥ : 19
ネタバレ

SUGAR MAN さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ロジコマとバトーさん

~~攻殻機動隊シリーズ時系列 (一部劇場版除く)~~
■草薙素子 陸軍501機関所属時代~独立部隊結成まで
・攻殻機動隊 ARISE(ALTERNATIVE ARCHITECTURE)2015年4月 - 2015年6月 (全10話)

■独立部隊結成~公安9課所属まで
・攻殻機動隊 新劇場版(2015年6月20日公開)←この映画

■公安9課のお仕事☆
・攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(S.A.C.)2002年10月1日 - 2003年11月30日(全26話)
・攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG 2004年1月 - 2005年1月(全26話)
・攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society 2006年9月(OVA)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
というわけで
この劇場版は少佐が独立部隊を結成してから公安9課に所属するまでのお話。

まったく新しいアニメとしてみたらどうなのだろう?
普通に面白くはあるのかもしれないけど、やっぱりS.A.C.が好きすぎるのでarise~新劇場版は比べちゃうとちょっとなと思ってしまう部分もいろいろね。。

音楽もコーネリアスだしもちろん良いんだけど、やはり菅野さんに慣れてしまってるんだよねw

意図的にだとは思うけど
音楽も少佐の性格もあえて無機質にしている感じがする。
S.A.C.はどちらももう少し遊びというか彩りがあって、そこが良いんだけどな。

それより一番気になったのは
{netabare}
arise観てたら黒幕もうわかってるし
あとは独立部隊にこだわってた少佐がどうして公安に入る気になったか、そこんとこちゃんと描いてくれるんだよね!?って期待してたのにそこがほとんど描かれてないっていう^^;
{/netabare}

攻殻の癒し系AIタチコマの前身ロジコマちゃんは相変わらず良い仕事してましたが♪
{netabare}
--------------------
ロジコマ「死んだ人はどうしました?」
トグサ 「どうしようもなかったよ」
ロジコマ「修理が不可能ならデータの回収と復旧をオススメします」
トグサ 「死んだら命もゴーストも復旧できねぇの」
タチコマ「不便なユニットですね。バトーさんは死んだことがありますか?」
バトー 「そのはずだったが全身義体になっちまったのさ」
ロジコマ「バトーさんが少佐のパーツとして働くのは死ぬためですか?」
バトー 「オレみたいないい男はなかなか死なねぇの。わかった?」
ロジコマ「はい。いつも貴重な学習経験をありがとうございます♪」

別のシーンで
トグサ 「みんな生きてるか?」
ロジコマ「死んだら修理できませんよ」
バトー 「いい男は死なねぇんだよ!」
--------------------
{/netabare}

S.A.C.は数年に一度は見直してるけど、そろそろまた見直す時期かなw


~好きなセリフ~
草薙素子「真実にたどり着くか、ここで降りるか、お前たちのゴーストに従え」

投稿 : 2019/12/07
♥ : 2

64.5 6 黄瀬和哉アニメランキング6位
BLOOD THE LAST VAMPIRE -ブラッドザ・ラスト・ヴァンパイア(アニメ映画)

2000年11月18日
★★★★☆ 3.5 (157)
761人が棚に入れました
『BLOOD THE LAST VAMPIRE』(ブラッド ザ ラスト ヴァンパイア)は2000年から展開された、Production I.G制作のメディアミックス作品群。少女と怪物が繰り広げる戦いを描いたホラーアクション作品。
【ストーリー】1966年ヴェトナム戦争のさなか、日本の横田米軍基地内のアメリカン・スクールに、ひとりの日本人少女・小夜が転校してきた。彼女の正体は、闇に生き暗躍するヴァンパイア・キラーであった…。
ネタバレ

おなべ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

セーラー服を着た少女が日本刀で怪物どもを斬り殺します

少女、怪物、日本刀を題材として製作された上映時間48分の短編映画。製作会社はProduction I.Gで企画協力に押井守、キャラデザ寺田克也、脚本神山建治、作画監督黄瀬和哉、音楽池頼広、監督に北久保弘之って、油が乗りに乗った超豪華メンツで申し分ない。見る前からとてつもない期待をしてしまいます。


ベトナム戦争最中の横田基地内のアメリカンスクールに転校しに来たセーラー服を身にまとった謎の少女「小夜」が、謎の男達の監視下の中、怪物をぶっ殺すべく探索するというのがあらすじ。
また、舞台がベトナム戦争中の横田基地であることから、キャラクターがほぼアメリカ人で、作中は英会話が多めです。


パッケージの陰鬱さ具合から「一見さんお断り」なコアな雰囲気が漂っていますが、話は至ってシンプル。例え英会話の場面で字幕ナシで聞き取れなくても、話の支障は然程なく見れます。わかりやすい展開なので、今何がどうなっているか意味不明な状況には陥りません。その分物語やキャラクターに掘り下げは少なめなので、予想してたよりも味気なく感じてしまうかもしれません。


怪物を日本刀で斬る一瞬を、美しく格好よく映してあるのが本作の美点なので、これは物語を楽しむというより、レビューの題名の通り、日本刀を使って化物共をぶった切るセーラー服を纏った小夜さんの実験的映像作品及びプロモーションビデオとして捉えた方がいいでしょう。

BLOODシリーズは今や様々な作品がありますので、一応今作は初代BLOODと称させて頂きますが、初代の小夜さんはめっちゃくちゃ強いです。近頃の細腕のか弱いヒロインとは打って変わって、筋肉質でたくましい。アンジェリーナジョリー並の厚めの唇が個性的で、寺田克也氏の癖の強いキャラデザは好みが別れる所です。
私は最初は躊躇していましたが、勇ましい小夜さんを見ている内にすっかり虜にされましたね、ええ。戦う強い女性はやはり素晴らしいですね。cv工藤夕貴さんのクールボイスは文句ナシです。
{netabare} 劇場版BLOOD-Cの小夜はツンデレ具合がとても宜しかったですが、初代BLOODの小夜さんは常に不機嫌そうなんですよねえ…。口元をへの字のようにキュッとつむっているからかもしれませんが。驚いたのはセーラー服に「何だこの服は」と不満げな台詞を洩らす事。好きで着用していたわけではないようです。 {/netabare}


アクションシーンは今見ても全く劣らない動きの滑らかさです。特に序盤の地下鉄のシーンは不気味な音楽も合わさって、非常に緊張感があります。また、全体的に背景美術はもちろんキャラクターのデザインもリアルを目処にされています。陰鬱とした作風も素晴らしいです。
{netabare}「地下鉄=初代BLOOD」のイメージがある通り、地下鉄で斬り殺すシーンはホラー映画のように恐ろしい。後半デビットさんに「ソード!」と叫び、日本刀を投げ渡されてその刀で怪物を回し蹴りのようにスッパリ斬るシーンは痺れました。{/netabare}


話の物足りなさも残念な所ですが、もう一つ私が気になった所は、台詞が陳腐なこと。前述した通りこの作品は比較的リアルな世界覧を表現しているのに、キャラクターの喋る事がいかにもアニメらしいのです。リアルなキャラと台詞の粗雑さがイマイチ噛み合ってない。英語で台詞の簡略さをカバーしているようにも感じてしまいます。台詞回しには何らかの工夫が欲しかったですね。
{netabare} 特に序盤のデビットさんの「上からの指示だ」「本当に何も知らんよ!」はマシな言い方がないものかと。あまり裏組織の人間には見えないですね。
無愛想な小夜が神に対して嫌悪感丸出しにする描写は中々良かったです。小夜が吸血鬼であることを暗示させる描写は多めにあった方が、感情移入しやすかったかなあなんて思いました。
また、BLOODシリーズには巻き込まれ系キャラが大抵います。今作は保健医がそのポジションであるものの、小夜との交流が薄い。2人の関係は淡々として味気ないのもちょっぴり残念です。{/netabare}



映像面の表現法や構図には圧巻されるし、上映時間の少なさからいろいろストーリーは物足りない面もありますが、それもご愛嬌といったところ。セーラー服を着た少女が日本刀を使って怪物を倒すコンセプトの映像作品としては充分完成していると思います。この物語と小夜さんの続きを見たいです。
別作品の「BLOOD-C-the last dark-」は初代BLOODをリスペクトしたシーンがあるので見比べてみると面白いです。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 15

セメント さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

小夜

BLOODシリーズの原点にして、ProductionIGの初オリジナル作品です。
第4回文化庁アニメ芸術祭アニメーション部門大賞の他、色々な賞を受賞してます。


<物語>
アニメ映画史上最高水準にあると言っても過言ではないでしょう。
開始2分も見れば、この作品が秘めたポテンシャルを嫌でも痛感すると思います。
"怪物と戦う少女"というベタなジャンルでありながら、圧倒的なまでの展開力と重厚な作画で、至高の作品に昇華させています。
舞台がベトナム戦争中の横田基地周辺のアメリカンスクールということもあって、最初はほぼ英語で展開していくのも質感を増している要因でしょうか。
作品全体を包み込む雰囲気が何しろ尖っていて、始終圧巻されました。

<作画>
まず、この作品はIG内で発足した"押井塾"と呼ばれるチームで企画が誕生しました。
この"押井塾"は、押井守さんが新人クリエーターを集め、週一でテーマを決めて企画立案させて、それを押井さんが評価するという、内輪の倶楽部のようなものでした。
"押井塾"には神山健治さん、藤咲淳一さん、荒川真嗣さん、岡村天斎さんなどが在籍して、それはそれはタフネスな現場だった様子です。
元々内輪向けの作品で終わらせるはずが、IGが自社版権の作品を欲していたという事情もあり、長編映画として発表された経緯があります。
作画は当時にしても群を抜いていて、井上俊之さん、西尾鉄也さん、小池建さん、磯光雄さん、松本憲生さん、中村豊さん、吉成鋼さん、沖浦啓之さんなど豪華な顔ぶれで、一人一人の担当パートが多いことも特徴です。
作画への評価は正直天元突破しています、間違いなく本作一番の魅力でしょう。

<声優>
小夜を演じられたのは女優の方ですね、悪くなかったと思います。
英語で会話するシーンが多いという事で、外人声優を起用してたのが斬新でした。

<音楽>
主題歌のようなものはありません。BGMは申し分ないです。

<キャラ>
BLOODシリーズでは、キャラの名前は同じでも、それぞれの世界観は断片的で繋がりはありません。
本作の小夜は、達観したかのような超サバサバ系で、冷たく人間的な感じがしないですね。
そこが良いんだよと思われる方も多いかも。


テレビ版に比べてかなりマイナーな気がします、が化物のような迫力のアニメ映画です!
見られる機会があったら是非。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 1
ネタバレ

四文字屋 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

BLOODシリーズの原点にして、最高にクールなこの劇場版は、押井カラーの暗さ残しつつ、神山健治脚本が、シンプルでスピーディで上出来なアクションホラーで、

本編自体が短いから、息つく暇もないぐらいの早さで、
ベトナム戦争当時の東京郊外の夜の闇の中、
異形のヴァンパイアと太刀もつ小夜の肉弾戦が、
リアルかつグロテスクに繰り広げられる。

日本刀を振り回す、決して美形でない女の子(?)が好きなら、
そして当然だけど、血が飛び散るのがOKなら、
これは一度は見ておかないと。

何しろ、私の場合、最初に大スクリーンでこれ見ちゃったせいで、
のちの、このシリーズの実写版もTVアニメ版も、
全然心に響かないぐらい、
強いインパクトをくれた傑作で、
最近では、意外と公開当時ほどには評価されていないのが残念。

特にTVアニメ版では、
{netabare}主人公にいろいろ伏線盛り過ぎたうえに、
TVスタイルに小奇麗なキャラデザになっちゃって、
さらには当然のように日本刀とか血とかに意味づけしたりで、
アニメ的お約束な中二設定しまくって、{/netabare}
まあ随分とシラけさせられた。

作品中では、日本刀を使う旨味が実によく描かれているのが秀逸で、
サーベルや銃の攻撃が点の殺傷力であるのに対して、
{netabare}日本刀の強みである、線または面の攻撃力、すなわち、
敵の急所を突けなくても、切り払うことで破断面積が多く稼げるならば、
結局失血死に至らしめられる、という、
戦国殺法=実際、日本刀での斬撃には、腿とか腕とかを狙って刃こぼれを抑えながら敵を出血で撃退する、というのがあって、
この殺法にのっとった、大量出血をさせることによって敵を殲滅する殺し方が、
ヴァンパイア相手には有効だというところがきれいに描かれていて、
これが活劇としてもみごとに作画に反映されて、{/netabare}
画面を引き締めてくれるので余計に気持ちいい。

ほとんど唯一のギャグシーンである、
{netabare}「Fake!!」って小夜が叫ぶシーンも、
対敵中でのんびりしてる間もないんで、
見てるこっちも一緒になって前のめりになる始末で、{/netabare}
まあとにかく、オチも含めて、スタイリッシュでクールなんである。

実写版やTVシリーズ見た方には、
ぜひこの世界観を味わって頂きたい作品。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 16

66.9 7 黄瀬和哉アニメランキング7位
BLUE SEED ブルーシード(TVアニメ動画)

1994年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (60)
468人が棚に入れました
『BLUE SEED』(ブルーシード)は高田裕三の漫画。1994年にテレビアニメ化された。 藤宮紅葉の姉は他界した。紅葉はそう信じていた。ある日、紅葉は謎の生物達に狙われる。そこに草薙護が助けに入った。実は、紅葉は奇稲田姫(くしなだひめ)の生まれ変わりであり、草薙は草薙尊(くさなぎのみこと)の生まれ変わりであった。紅葉と草薙を狙う奴等の正体とは?

西の方 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

タイトルなし

今なら、半分の話数で終わらせそうなお話。1,2話が強烈だった後、12話位で終局へ「予感」があり、その後も寄り道が何話かあって、本当にスイッチが入るのは19話か20話から。絵柄や一部萌え要素に古さがあるが、これは放映当時から化石っぽかった。代表例は紅葉のパンツネタの掛け合い。
 、、、といった数々の欠点にもかかわらず、私には評価の高いアニメです。「元気のいい奇稲姫(くしなだ)」と「優等生で憂国のクシナダ」の姉妹対決。そもそも、クシナダって、本当は何者?その先の読めなさ。正義と理の戦い。主人公は命がけなのですが、自らの手立ての有効性を確信できるような状況ではなく、実際に、最後の対決は、用意した布陣と随分と違った形で付くことになります。
 鬱気味のわたしに効くアニメ、なんですよ。ほんと、時々無性に見たくなる。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 2

coldikaros さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

設定は輝いてた。

設定は素晴らしいですね。「古事記」の内容をうまいこと現代の舞台に取り入れています。
ですが、はっきり言って内容が素晴らしいとは言えないかもしれません。
明らかにラスト周辺は今で言う超展開に属するものでしょう。
作品のテーマは「自然」とか「日本の文化」などが挙げられると思いますが、最終的にうまく枠に収めてまとめることが出来ていなかったと思います。
他にも、もっとうまく話に出来たんじゃないかというものがかなりあります。もったいないですね。
ヒロインの声優さんが林原めぐみさんなので、当時絶大な人気のあった声優さんを使って人目を引こうとしたアニメ、でもあるかもしれないですね。
ただ、一話目はかなりよくできていて、これからおもしろくなるんじゃないか?という期待感を持たせれました。
それからずっと下火のまま続いていくことになるんですが^^;
うーん、かなり微妙なところの作品なんですが、少なくとも自分にとっては不完全燃焼感溢れる作品でした。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 2

Tuna560 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

『BLUE SEED』作品紹介と総評

『3×3 EYES』で有名な高田裕三の同名マンガのアニメ化作品。
私のアニメ観を大きく変えた作品の一つです。この作品に出会わなければ、エヴァや攻殻機動隊などをリアルタイムで観ることはなかったでしょう。

(あらすじ)
ごく普通の中学生のはずであった藤宮紅葉は、奇稲田一族の末裔であり、自らが人柱になることによって「荒神」(あらがみ)と呼ばれる謎の怪物を封印する力を持っていた。紅葉を襲う荒神の出現と彼女を守る草薙護の存在。人柱という運命に迷いながらも紅葉は「国土管理室」のメンバーとなって荒神と闘う決意をする。(wikipedia参照)

古代神話・現代社会・環境破壊・バイオ技術等を巧妙に織り交ぜたシリアスなストーリー展開の中に、ラブコメ・お色気・コメディー要素がちりばめられています。
「マニア向け作品をテレビで放送、制作費をビデオソフトの売り上げで回収する」というビジネスモデルの走りとなった作品とも言われているみたいですね。

放送当時、まだ子どもでしたが、日本神話の神秘的な設定やグロテスクで物々しい雰囲気が病み付きになりました。今でも原作を読み直したり、アニメを観直したりします。

ちなみに、この作品のOP『CARNIVAL・BABEL 〜カルナバル・バベル〜』は今でも好きなアニソンのひとつです。声優の立木文彦(碇ゲンドウなど)が歌を担当し、後に主演を務めた林原めぐみもカバーをしています。

古い作品でも抵抗なく観れる方には、オススメ出来る作品です。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 11

62.9 8 黄瀬和哉アニメランキング8位
WXIII 機動警察パトレイバー(アニメ映画)

2002年3月30日
★★★★☆ 3.5 (104)
438人が棚に入れました
東京湾沿岸で、レイバーを狙った奇妙な破壊活動が続く。その捜査の途中、湾岸に浮かぶ備蓄基地で人間を食い殺す“怪物”に遭遇。この怪物がレイバー連続襲撃事件の犯人なのか…。

声優・キャラクター
綿引勝彦、平田広明、田中敦子、穂積隆信、拡森信吾、森田順平、池田勝、冨永みーな、古川登志夫、池水通洋、二又一成、郷里大輔、大林隆介

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

世界観が共通のスピンオフの別作品。

2002年3月30日公開。W/XⅢウェイステッドサーティーン。
漫画版の「廃棄物13号」をモチーフにした作品。

特車二課の面々は脇役となり、事件を追う刑事達が主人公。

ある日、東京湾に輸送機が墜落する。その後湾岸の各所で
何者かによってレイバーが襲撃される事件が連続して発生。

警視庁城南署の刑事、久住と秦は聞き込み捜査を進めるが、
墜落した輸送機周辺の不審な点を突き止めようと動く・・

その後、車に乗ったカップルの惨殺死体が発見される等を
切欠に大きな事件に発展していくという物語。(wiki抜粋)

廃棄物13号(WXIII)とは・・何なのか・・


このシリーズでは、人が死ぬ描写を排除する傾向にあり、
惨殺死体云々の描写がある可也異色の作風になっている。

メインキャストは完全オリジナルの地味な新キャラ。

シリーズのメインキャラ数名が「ゲスト」として出ている。
全くの別作品と感じた・・刑事モノの完全なスピンオフ。

本当に「申し訳程度」にパトレイバーが登場する。


非常に地味で華がなく、泥臭い感じの刑事物で、テンポ
も悪くキャラに個性や魅力を感じ難い・・

悪い意味で日本的な芸術作品風の演出が目立つ・・台詞
と音楽と背景音や効果音のバランスにも可也疑問がある。
故意に狙った演出にも感じるけど・・台詞だけ異常に
小さい。急に音が大きくなる。描写に抑揚がない分を
音声のピーキーな振り分けで煽って誤魔化してる感じ。


公開時のコピー「この作品はパトレイバー3ではない。」
「第三のパトレイバーである」?いや・・可笑しいでしょ?
パトレイバーじゃない・・機動警察でもない?
WXIII 機動警察パトレイバー?タイトルは釣りに近い。

WXIII 機動警察パトレイバー番外編・・又は・・

「ウェイステッドサーティーン」番宣の謳い文句に
「機動警察パトレイバー・スピンオフ作品」とするべき。


担当刑事が警視庁警備部内の特機部隊とは別の警備部の
刑事にしないと・・駄目でしょ・・警備部の捜査班とか。
所謂派手な特車ではなく、同じ警備部の地味な部署風に
するとか素人でも思うでしょ・・連載モノじゃなく単発
の劇場版映画なんだから・・

機動警察パトレイバーってタイトル入れちゃうなら・・
シリーズのサブキャラを主人公にしないと無理だろ・・

作品自体は前述道理で退屈だけど、そう悪くはない。
演出をハリウッド風にすれば一般の人は喜ぶだろう・・

台詞的にはレイバーの技術に関する台詞なども多数ある。
青島も他のどのサブキャストも出ない「踊る大捜査線」と
同様の「科捜研の女」を合せて、リアル追求で現職刑事を
主役に据えた感じのリアルドラマ仕立ての作品。


韓国映画「グエムル-漢江の怪物-」は本作と類似点が非常
に多く、盗作疑惑が指摘されたらしい。(wiki参照)


久住 武史(綿引勝彦)本作オリジナルのキャラクター。
警視庁城南警察署に勤務する中年の刑事。

秦 真一郎(平田広明)本作オリジナルのキャラクター。
久住と同じ城南署捜査課の刑事でペアを組んでいる。

岬 冴子(田中敦子)ニシワキセルを発見した西脇博士の娘。

岬 一美(鈴木里彩)冴子の娘。小児性の癌で闘病中。

栗栖 敏郎(穂積隆信)東都生物医学研究所の所長。

宮ノ森 静夫(拡森信吾)岬冴子の同僚研究員。

石原 悟郎(森田順平)自衛隊の一佐、

後藤 喜一(大林隆介)警視庁特車二課第二小隊隊長。

ディレクター(Paul Lucas)大柄で髭を蓄えた外国人。

同時上映は下記のうちのどれかⅠ作品。
第1話 吼えろ リボルバーカノン!
第2話 あヽ栄光の98式AV!
第3話 特車二課の秘密!

投稿 : 2019/12/07
♥ : 1

チョビ髭 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

実写パト!?つまんねーことすんなよっ

異色のパトレイバーとなったこの作品は漫画作品で描かれたエピソードのスピンオフ。
制作会社はサンライズ、ProductionI.G.ではなくMADHOUSE。ヘッドギアのメンバーも橋渡しまでに留まり直接のメガホンは高山文彦さんへと変わっています。パトレイバー群と見てもスピンオフ。

そしてこれまでのパトとは明らかに違う点があります。そのことにより世界観を少し異色にし、別物であると視聴者に分かり易く提示したとも言えます。
それは痛みの表現です。
ここまでのパトシリーズはパーフェクトドリーマーと同じ終わらない学園祭、パラレルワールドで描かれていたと認識する必要があるのです。

ちょっと思い出しながらレビューを書いているのですべてのシーンに当てはまるか曖昧ですが、本作品以外のパトはドジをしても敵にかなりやられても登場人物達は ほとんどの場合無傷、もしくはすぐに回復していたと思います。例外は思い出せる中では熊耳さんが打たれたシーンかな?TVアニメの最後の最後だったかと思いますが、泉家で入浴から現場復帰、その現場で顔に傷をつくり「残っちゃうかなぁ」といった台詞への一連がパラレルワールドからの卒業を指すとはなかなか難しいネタでした。
本作は痛みへのタブーを外した作品であり他のパトとは明らかに別と意識しなければならない趣になっています。好き嫌いは別としても。

実写パトはどうなんでしょうねぇ。多分流血なんかの表現はなしじゃないかなぁ。

うる星やつらTVアニメ (1981年-1986年)
うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー (1984年)
天使のたまご (1985年)
めぞん一刻 (1986年-1988年)
パトレイバー初期OVA 1988年4月-1989年6月
パトレイバーMovie1 1989年7月
パトレイバーTV 1989年10月-1990年9月<<互換性有り>>後期OVA 1990年11月-1992年4月
パトレイバーMovie2 1993年8月
GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊(1995年)
パトレイバーMovie3及びミニパト 2002年3月

漫画 1988年-1994年
ライトノベル いろいろ出てますが未読

実写パト!?つまんねーことすんなよっ(まとめ)
初期OVA
http://www.anikore.jp/review/297175/
Movie1
http://www.anikore.jp/review/584130/
TVアニメ
http://www.anikore.jp/review/584144/
後期OVA
http://www.anikore.jp/review/584156/
Movie2
http://www.anikore.jp/review/584163/
Movie3(XIII)
http://www.anikore.jp/review/584180/
ミニパト
http://www.anikore.jp/review/584184/

投稿 : 2019/12/07
♥ : 0

ジョニー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

パトレイバーとは別

私はパトレイバーを観た事ありませんが(というより観る気がない?)、この作品はとても面白かったです。
正直、本編で登場するキャラクターはほとんど出てこず、主人公もパトレイバーとは無縁の普通の刑事さんです。
そんな作品をパトレイバーとして上映したのですから、元々のパトレイバーファンとしては納得できる人も少ないのは当然ですが、まったくゼロの状態から観る事が出来た私としては、未だに印象深い作品として残っています。

本編の笑える雰囲気は一切無く、終始シリアスな雰囲気で物語が展開されていきます。
クオリティは劇場版という事を考えても非常にレベルが高く、派手なアクションは少なくとも人狼や攻殻機動隊並みの水準と言ってもいいです。(キャラデザも同じく)
先に述べた通り、終始シリアスな雰囲気という事で結末は、何とも言えない悲壮感のある終わり方です。
これについては人それぞれ持つ感想も異なると思いますが、私は『これは、これで正解なんだろう』という感想で、ちゃんと納得できましたね。。
タイトルのWXⅢなんですが、これはウェポン13と読み、これがこの作品で起こる怪奇な事件の最大のキーポイントとなり、物語を大きくけん引していきます。
言ってしまうと、その事件というのは殺人事件のようなもので次々と人が死にます。
なので一部グロいシーンもありますが、それもこーいったシリアスな作品の良さでもあるので、それも覚悟の上でご覧ください。
個人的にとてもお気に入りの作品なので是非観てほしいです。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 1

60.5 9 黄瀬和哉アニメランキング9位
お伽草子(TVアニメ動画)

2004年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (54)
395人が棚に入れました
時は平安時代中期。飢饉と疫病が蔓延し、都はすっかり荒廃していた。しかしそんな状況に際してもなお、武士と陰陽師は未だ覇権争いの手を休める事はなく、下につく民に手を回すことは殆どなかった。
そんな状況を見かねた朝廷は、弓の名手である源頼光(みなもとのらいこう)に、都に平安をもたらす不思議な霊力を持つという伝説の勾玉を探し献上するように命じる。しかし頼光は疫病に倒れてしまい、源家の末娘、光の君(ひかるのきみ)が正体を隠して、兄に代わりに男装の令嬢として勾玉を探す旅に出ることになる。旅の共として光が信を置く渡辺綱(わたなべのつな)を従え、2人はかつて都より土蜘蛛族に奪われた勾玉を取りかえすために常陸国という地を訪れるが…
旅を通じてさまざまな人に出会い、そして困難にぶつかっていく光達。都の美青年の申楽師、万歳楽(まんさいらく)との淡い恋や、安倍晴明(あべのせいめい)の暴かれざる陰謀を胸に秘めつつ、光は共を従え都のために満身する。

声優・キャラクター
水沢史絵、三宅健太、杉山大、佐久間紅美、水田わさび

koaki さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

源頼光四天王伝説と陰陽道サスペンスファンタジー?

平安時代編と東京編の2部構成になってます。

平安時代の中期―。荒廃していた都を救うため、病の源頼光にかわり、
末娘の光が男装して、伝説の勾玉を探す旅に出る。
四天王との勾玉探しに陰謀が絡んだ話だけど、期待しすぎました。
絵はいいんだけど、内容が薄っぺら過ぎました。
そんなあっさり手にできていいのか??って感じ。
ある意味王道なんだけど、単純過ぎ。
しかも、そこで終わり?って感じで、後半になる。

いきなり2004年、東京に舞台が移動する。
登場人物が転生してます。ヒカルは17歳の女子高生で、
平安編で一緒に旅した仲間は同じアパートで暮らしてる。
そして何故か行方不明の兄を探す怪奇ミステリーになってる。
最後の方で、平安編と繋がっていることがわかるんだけど
本当にイライラしました。

何がイライラするって、主人公よ!
一人で騒いで引っ掻き回して使命感だけ振り回す。
それなら何もできないヒロインの方がまだまし。
物凄くストレス溜まりました。
これは好き嫌いが分かれる作品かも・・・

投稿 : 2019/12/07
♥ : 5

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

前世の記憶

源頼光の妖怪退治の伝説・陰陽道を題材にした異色のアニメ。
前半は平安編、後半は東京編と時代が大きく変わるシナリオが特徴的。

主人公は源頼光ではなく、妹の「光」。病死した兄に成り代わって勾玉集めに励む男装の麗人であります。都の安定のため各地の勾玉集めていくというシンプルなストーリー。いかにも怪しげな安倍晴明やらやけに恐ろしげな酒呑童子だったり・・・・雰囲気は独特で陰謀が犇めいていますが、前半の中身は本当にシンプルで王道作品です。四天王の面々もなかなかユニークに描かれています。

後半から舞台を現代に移すと行方不明の兄を追う怪奇ミステリー?となり、雰囲気もガラッと変わる。
登場人物全員転生をしているのですが、そこまで平安編のキャラの造型は崩さない。
少しポップな東京編に入ってからが面白かったが、作画は平安編の方が良かったと思う。

この作品の雰囲気は大好きなのですが、あまり人にはオススメ出来る作品ではないかもしれません。
何が良いかと言われるともの凄く困るというか・・・・
リアル絵のキャラデザからして人を選びそうではあるし、エンタメとしてはあまりにも地味すぎるからなぁ・・・・やっぱ雰囲気ですかね。あとキャラも良いか。個人的に卜部が5割。

色恋を地味に描くところにときめく、人もいると思う。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 13
ネタバレ

じぇりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

良作と思えただけに、後半の失速が悔やまれる…が、大発見も★

公式HPで明記されていることだが、本作品は「平安編」と「現代編」の2部構成である。
そして、成分タグにもある通り、主要なキャラクター達は平安時代から現代に「転生」したという形でどちらにも登場する。

まずは同じ作画なのに、舞台が平安と現代というだけで、全く違う印象になってしまうことに驚いた。
やや劇画調の作画は平安編にはよく合っているが、現代編にはどうにもミスマッチなのだ。。。

そして、平安編のストーリーが展開・ラスト共に良く、故に後半への期待が高まる中、それを引き継ぐ形になる現代編が前半の良さを生かし切れなかったのが、非常に悔やまれる。

前半のストーリーは、平安期のまだ朝廷に都合よく利用される立場の武士たちが、それでも眩しすぎるくらいの高い理想を掲げて戦い、奔走する姿が生き生きと描かれており、そんな中でも切ない恋愛模様が挟まれていたりして、ストーリーとして非常にまとまりもよく、引き込まれる内容だった。

しかし、現代編はまるで{netabare}東京の奇伝や怪談を描いたオカルトアニメのようになってしまっており、熱のこもった平安編とは対照的に何ともサッパリとした仕上がりに。{/netabare}あー残念…(泣

…ちなみに、主要キャラとして途中から登場する「金太郎」は、「あの」金太郎である。そう、まさかり担いで、熊に跨る金太郎ネ。(モノマネの人じゃないヨ。

というのも、あとでWikipediaを調べて分かったことだが、本アニメは平安期に実在した源頼光とその四天王をモデルにした作品であり、金太郎はその四天王の1人として実在していたのである!
子供の頃に読んだ有名な「金太郎」の絵本は、言うなれば鎌倉時代末期より編纂された「御伽草子」からのスピンオフ作品だった!!

一つ賢くなった★

投稿 : 2019/12/07
♥ : 3

66.7 10 黄瀬和哉アニメランキング10位
イーハトーブ幻想〜KENjIの春(アニメ映画)

1996年12月14日
★★★★☆ 3.6 (26)
224人が棚に入れました
周囲に認められない詩や童話の創作を行っていたケンジは、農村の小学校の教師となり、生徒達に自然との対話を説いた。しかし退職後、過酷な自然環境の中でケンジの理想は揺らぎ、挫折しかけた彼は不思議な世界に幻惑される……。宮沢賢治の自叙伝的ストーリーをデジタル技術を駆使した美しい映像で描いたファンタジー・ロマンで、宮沢賢治生誕100周年を記念して制作された。『超時空要塞マクロス』シリーズや『地球少女アルジュナ』などで知られる河森正治が監督・脚本・絵コンテを手がけている。
ネタバレ

ビアンキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

宮沢賢治のことも、宮沢賢治の作品も大して知らないけど

2015年の12月頃にDVDを購入して、何度か視聴。

1996年に放送されたテレビスペシャルアニメ
全1話

宮沢賢治生誕100周年を記念して制作された、宮沢賢治の自伝的一作。
監督・脚本がマクロスシリーズの原案者であり、メカモノ・ロボットモノのアニメでメカデザインとしてよく名前を見る河森正治氏だったりする。
まぁこの作品ではロボット出てきませんが。


じゃ久々に感想を


まず見て印象に残ったのが、作中ケンジが想像し創造するシーン。

主人公のケンジは作品中で何度も詩的な空想や想像を行うのだが、その空想や想像を見事に映像化している。

教師である主人公が生徒を引き連れ外に飛び出し、いきなり大きな木の前で立ち止まり手帳を出し、「鳥とは青い紐である」
と言うシーンでの多数の鳥が飛び回り、青い紐になるイメージ

主人公が妹のトシと一緒に綺麗な石を光に当てて覗き込み「この石がまだ宇宙に漂うガスだった時…」と言うシーンでの、ズームした石の結晶のイメージから宇宙に銀河のような光の粒が飛んでいるイメージ

特に「鳥とは青い紐である」のイメージでは、大きめの音楽や効果音を付けつつ、映像は3DCGを駆使し飛んでいる多数の鳥が青い紐になっていく様を見事に描いており、
「この石がまだ宇宙に漂うガスだった時…」のイメージは、このあとのシーンの妹の歌が被るように作られており、絵だけでも美しい結晶や銀河の美しさや神秘性をさらに上げている。

この2つだけでも、映像的・演出的に中々レベルの高い作品なのが分かって頂けるかと思うが、極めつけは物語中盤のペンシルアニメーション。

ケンジが妹に自分の書いた物語を語るところからイメージが広がり始め、主人公の語りが切れると
そこからクラシック(?)音楽に乗せて、ケンジの創造した世界、イメージの広がり・暴走が
ほぼ色鉛筆やクレヨンのみで創られたアニメーションで約3分ほど展開される。

これがシュールで、そして美しい。
…なんかもうハイレベルすぎて細かく語れない。
気になった方は是非見て頂きたいです、ほんと凄いので。

ちなみに私が挙げた3つ以外にも主人公のイメージのシーンはたくさんある上、どれも印象的で良い出来なのでご安心?を。


そういった演出的・作画的な部分もさることながら、物語も良く出来ている。

主人公が教師で、時折妙な行動を取る人物であることと、身内や友人との関係性や過去をうまく物語に練り込みつつ説明。
そして紆余曲折を経て教師を辞め農業に勤しむことを決意。
農民に馬鹿にされつつも、新たな農業を模索し努力していく。
 
という物語。
細かくは書かないが起伏がありテンポも良く、見応えのあるシナリオになっていた。

しかし終盤
正直どういう意味なのか何度見ても分かりそうで分からない。
{netabare} 力尽き畑に倒れこむ主人公、そして幻想・幻覚を見る。
幻想の中で長いこと自問自答し、妹の最後の言葉を聞いた結果立ち直り、自分が躓いた石を持って道を走りながら「俺はひとつの修羅なのだ」という結論を出し
{/netabare}
終わり。

…という流れなのだが
{netabare}この主人公の自問自答の意味。
そして畑に倒れているはずの主人公が、死ぬ寸前の?妹に雨雪を持っていくシーン
立ち直る寸前というか立ち直った直後の、2つの汽車が空へグルグルと螺旋状に上っていくクライマックス的なシーン{/netabare}

もっと言うと本作の冒頭のシーンが終盤と似たシーンでありながら、色々微妙に違うというのも…

様々なシーンやセリフが繋がりそうで繋がらない。
色々と解釈を考えてみたりしたが、どれもなんか腑に落ちない。

もしかしたら「何が起きたのかは主人公が分かっていればそれでいいもの」つまり視聴者には理解させる気の無いものなのかもしれない。
主人公が立ち直るときのシーンのクライマックスぶりから見て、ただ単に「色々ウダウダ悩んでたけど吹っ切れた」ってだけなのかもしれない。

この感想を書きながら改めて終盤を見返しているが、やっぱりよく分からない。

宮沢賢治本人や、宮沢賢治作品に対して詳細な知識をお持ちの方なら、はっきりとした意味や解釈が分かるのかもしれないが…
どうなんだろう?


でも意味や解釈は分からなくとも
主人公の自問自答というタメからの、
立ち直る寸前というか立ち直ったシーンには勢いや強いカタルシスがあり、圧倒的で素晴らしかった。

そのシーンと、あとスタッフロールで流れるアヴェ・マリアでもう、終盤のよく分からん部分もひとまず置いといていつも気持ちよく見終わっちゃう(笑)

終盤なにが起こってるのかほとんど意味分かってないですが、私のようなはっきり分かってない奴でもスッキリ見終われる凄く良い終わり方だったと思います。



宮沢賢治の半生を描いた一時間ほどのテレビスペシャルアニメ。
物語はテンポよく起伏があり面白く、所々に挟まれる主人公の空想を見事に映像として視覚化しており非常に見応えのある一作。
終盤が抽象的で、私は正直良く分からなかったもののクライマックスのカタルシスは素晴らしい。

宮沢賢治のことやその作品をロクに知らない私が見ても、1時間ほどで凄く満足できて且つ何度も見返せる大傑作だったという評価なので、
宮沢賢治の作品が好きな方で見てない方は勿論、特別宮沢賢治が好きではなくてもこの作品に興味を持った方は見てみて下さい。
作画的にも全編安定していてスタッフも豪華でペンシルアニメーション凄いので、作画オタな方にも是非!


稚拙なレビューお読み頂きありがとうございます。

初投稿日:2016年8月2日

投稿 : 2019/12/07
♥ : 11
ネタバレ

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

難解そうな作風の中に キラリと光る映像の妙

宮沢賢治の半生を追った本作。彼の主義や作風を反映した映像は、
河森監督作品の中でも実写的な表現とファンタジー色の強さが融合された、
特筆すべきアニメーションであるといえる。

映像としての妙を強く感じるアニメで、アニメ映画の「銀河鉄道の夜」よろしく、
擬人化した猫が人物としてデザインされている。

宮沢賢治という人は、裕福な家庭に生まれ自己犠牲の精神にあふれコスモポリタンであったと言われ、
その人物像を映し半生を追うと同時に彼の豊かな創造性を、アニメの様々な手法で描写していた。


話は変わり、アニメーションで一番難しいこととは?

それは、緻密な描き込みでなく激しいバトルシーンでなく1コマで撮ったフルアニメーションでもない。

私個人としては、カメラワークであると思う。

実写映画を撮るときは、イマジナリーライン(想定線)を決め、それを守るための立ち位置や動線を決める。
セットか実際の建物であるかどうかで、カメラが撮りたい位置に行けない場合もあるので、
そういった意味では実写にも制限される部分や表現の幅も狭まる。

その点アニメーションではすべてが架空の空間で行われるため、壁に埋もれようが、地面にめり込もうが、
宇宙からティルトダウンしようが、人体の中を駆け巡ろうが、お構いなしではある。

なら何故カメラワークが難しいのか。

お分かりかと思いますが、虚像だからこそ、一から生み出さねばならず、
コマ毎にすべての“画”(背景,動画,着彩等)を用意しなくてはいけない。
ただでさえすべての作業を分業でやらなくてはいけない、映像を撮る効率として最低レベルの
アニメーションの世界で、実写作品のような撮り方をしてしまうのはナンセンスである。

前提が長くなってしまいましたが、この時代のアニメとして、
この「イーハトーブ幻想〜KENjIの春」は、そのカメラワークの難を解消する、
3DCGと手描きの融合を上手く果たした映像といえる。
{netabare}
冒頭のSL。そしてその後のパッカリと地面が割れ、機械じかけの巨大な歯車が
顔をのぞかせるシーンなど、随所にCGを使用していた。
このシーンも含め宮沢賢治のオノマトペを具現化したような表現が好きな部分である。

ここで感心したのが、CGが浮かないよう手書き作画側の色彩設定や実線などをCG側に寄せて描いていること。

教室で生徒に語りかけるシーンでは、教室の後ろから机の間をわざわざ抜け、
(しかも一度カメラを左に振り、リアルな動きをさせるところなど細かい)
教壇までカメラを動かす場面で、当時では拙かったCG技術を逆手に取り、
教室に差し込む自然光のみを使って影を多く作り、像をぼやかせることによって違和感を軽減している。

映画などの撮影でもあることだが、セットの稚拙さを見せずにかっこ良く撮る手法で、
多用すると飽きが来てしまうが、ここでは上手く嵌めこまれていた。
教室や机はCGだが、主人公や生徒などは手描きであると思われる。
{/netabare}
開始4分で上述の流れがあり、その後もCG以外のアニメーション技法でも物語が展開されていく。

難解さはさほど無く、表題通り架空の理想郷“イーハトーブ”の心象世界を具現化させた部分での
想像力を求められる以外はすんなりと読み解けるかと思う。


すべてを記述するととてつもなく長いためここまで。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 9

あーるぐれい さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

『新しい時代のコペルニクスよ、あまりにも重苦しい重力の法則から、この銀河系統を解き放て!』

『雨ニモマケズ』や『銀河鉄道の夜』で有名な宮沢賢治の半生を描いた作品。所要時間は1時間程度。

宮沢賢治生誕100周年記念の作品なので、
大前提として、賢治の人生や作品についての予備知識がないと楽しみ半減です。
というか、きっと意味不明です。
Wikipedia等で予習してからの視聴をオススメ。

劇中では、明治の貧しい岩手の農村風景と、
童話作家である賢治のファンタジックな空想シーンの対比が印象的。
中盤のペンシルアニメーションを使った空想パート、
そして終盤のCG銀河鉄道の発車シーンは、まさに圧巻のひとこと。
未来を担う若者に向けた『生徒諸君に寄せる』という詩の一節『新しい時代のコペルニクスよ~』の引用は、教育者としての彼の人生、理想、想いをすべて込めた、未来へ贈る魂の一撃。
鳥肌立ちました。

キャラが擬人化猫である点は好みが別れそうですが、仮にシリアスなキャラデザだったら、
きっと重すぎて見てるのが辛くなる物語なので。。。
「にゃ♪」が可愛いし。。w






ここからひとりごと。

大人になって改めて宮沢賢治作品を読み返しましたが、独特の世界観に改めて衝撃を受けました。
そこらに落ちてるステレオタイプなファンタジーとは違って、彼の確かな世界観と天性のセンスに溢れています。
『銀河鉄道の夜』だけでも、白鳥の停車場、プリオシン海岸、アルビレオ観測所、蠍の火、などなど、ネーミングだけで幻想的に感じません?

理想と現実に苦しんだインテリっぽい生き様ですが、死の前夜まで農民の相談に乗り続けた彼の人生は
まるで気高く静かに燃えあがる、青白い炎のよう。
そして『雨ニモマケズ』で語られる、平凡にして完成された理想の人間像。

もちろん美化されてる部分は多々ありますが、100年も前に、こんなに美しく幻想的な物語を書いた人って、すごいと思いません?

投稿 : 2019/12/07
♥ : 17

61.7 11 黄瀬和哉アニメランキング11位
アルスラーン戦記(OVA)

1991年8月1日
★★★★☆ 3.3 (33)
137人が棚に入れました
大陸の東西公路の要所として巨額の富と華麗な文化を誇り、巨大な勢力を持つパルス王国が西方の蛮族ルシタニアの侵攻を受けた。時の国王アンドラゴラス三世率いる大軍は、強力な兵力で他を寄せ付けなかったが、万騎長カーラーンの裏切りによって一日で壊滅。王都は炎上し、ルシタニア軍の足音が高らかに響き渡った。アンドラゴラスは不気味な銀仮面の男に捕らえられ、国王を守ろうとした大将軍ヴァフリーズは殺されてしまう。難を逃れた王太子アルスラーンは、忠誠のもとに集まった強者たちダリューン、ナルサス、ギーヴ、ファランギース、エラムら五人の協力を得て、王国復興のために立ち上がった。

Zel さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

善と悪、権力と夢、憎悪と欲望渦巻く、疾風怒濤のスペクタクル英雄絵巻

1991年上映角川作品

原作は田中芳樹による大河ファンタジー小説
中世が舞台の剣と鎧の時代
大陸公路の中心に位置する大国家パルスの皇太子アルスラーンの物語
敵国ルシタニアによって攻め込まれ、奇襲、策略、裏切りにより王都エクバターナが炎上、陥落してしまうところから物語は始まる
なんとか逃げ延びたアルスラーンは万騎長(マルズバーン)の一人である黒衣の騎士ダリューンに護られながら王都奪還を掲げ流浪の旅に出る
アルスラーンは14歳という若さながら不思議なカリスマを持つ少年
その人柄、王としての器に惹かれ
本当は宮廷画家になりたい天才軍師ナルサスや女好きの吟遊詩人であり弓の達人ギーヴなど個性的で強力な仲間を得て軍として、王として成長していく

もともと原作者は銀河英雄伝説の著者なので戦略などのアイディアは超一流
世界観はしっかり設定されてて、作画も綺麗、キャラも魅力的、音楽も素晴らしく極上の作品に仕上がっています
間違いなくお勧めできるタイトルですよ!

レンタルショップにはなぜか置いてないのだが、観る機会があれば是非見て欲しい作品です
僕はAmazonでフランス版のDVD-BOXが安かったので購入
オリジナル日本語版も付いてるので問題ありません
リージョンコードがPALなので日本製のDVD Playerで再生はできません
PCなら問題なく視聴可能です

主人公皇太子アルスラーン演じるは山口勝平さん
犬夜叉や名探偵コナンの怪盗キッドもやってます

黒衣の万騎長ダリューン演じるは井上和彦さん
タッチの新田明夫、夏目友人帳のにゃんこ先生などを演じるベテラン声優さんです

天才軍師のナルサスを演じるは(故)塩沢兼人さん
希代の名優です
ふしぎの海のナディアのネオ皇帝
ゲームスナッチャーではランダム・ハジル
など様々な名キャラを演じてます

アンドラゴラス王演じるは大塚明夫さん
攻殻機動隊のバトーさんですね

古い作品なだけあって有名声優が目白押しで出演しているのも見所の一つです!

投稿 : 2019/12/07
♥ : 16

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

この1話だけではどうしようもないが、1話の質自体は高い。

アニメ業界に大きな一石を投じた
銀河英雄伝説の原作者による、
(原作は)銀英伝よりも長い原作
(しかも今尚終わっていない)のアニメ化。

その為、当時期待も高かったし、
ロードショーもしていた。
劇場版なので1話自体の質は高いが
長い物語の序章なので、物語としての
評価は書きようもない。
(実際出ていない主要人物多数)

いきなり冒頭で、主人公の国が
戦争で負け国王が捕らえられる。
(その戦闘は十分迫力があるし、見ごたえもある。)
ただ、この原作者の最大の良さはキャラが立つ事だが、
1話ではキャラの立ちようもない。
(せいぜいダリューンが不器用だと言う事くらい。
あとナルサスが性格がひねくれているという事くらいか、、)

せいぜい、掴みはOKと言うところ。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 1

夜。 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

タイトルなし

【memo】

《靴跡の花》
http://www.nicovideo.jp/watch/sm10367674

遊佐未森

作詞:工藤順子
作曲:遊佐未森

高い星の輝きが欲しくて
君は一人歩き出す
砂にまみれ 揺れる花の色も
遠い眼には映らない

涙ひとつ覚えた朝は
足を止めて 気づいて

道に続く幾つもの足跡
皆んな同じ夢を見た

失くしたもの数えるならば
更多更詳盡歌詞 在 ※ Mojim.com 魔鏡歌詞網
瞼閉じて 忘れて

強い風が過ぎた その傷跡も
いつか埋めるでしょう あの白い花

人の夢は小さな花の
命よりもはかなく

君の歩いた道 その靴跡に
いつか咲くのでしょう あの花が
君の歩いた道 その靴跡に
いつも揺れるでしょう あの白い花

投稿 : 2019/12/07
♥ : 1

63.1 12 黄瀬和哉アニメランキング12位
たんすわらし。(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (16)
83人が棚に入れました
のえるはアパートに一人で暮らすOL。ある日、母親から彼女の元に和だんすが恩着せがましく送りつけられてきた。仕事から疲れて帰ってくると、たんすの中から子どもが現れた。食いしん坊、板前、和服の子など、次々と個性的な子どもたちが出てくる。彼らは「たんすわらし」だった。大騒動が巻き起こり、最初は戸惑っていたのえるだったが、ともに暮らすうちにかつて経験したことのない感情がわきあがる。
ネタバレ

-Cha sMIN- さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

なんだかイイです

.
2011年3月
若手アニメーター育成プロジェクトの一作として公開
Production I.G製作のアニメ映画作品
ーWikipediaよりー

全25分
ドタバタから始まるので
興味を持って視聴できるかな
と思いましたが
ホッコリする作品でした
作画もホンワカしていて
視聴してよかったです
{netabare}
作中で突然親から箪笥が送られてきたり
食器棚が送られてきても
ひとり暮らしのアパートに
置く場所確保はできないと思うんですけどね
(⌒-⌒;
{/netabare}

投稿 : 2019/12/07
♥ : 1

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

2010年 PROJECT A(現在はアニメミライ)作品

30分

一人暮らしのOL、のえるさん、突然実家から古い箪笥が送られて来ました。
その箪笥に潜む「たんすわらし」(箪笥童子)との交流を描いたほのぼの作品です。

のえる役の能登麻美子さんの声に癒されましたね~

ちょっぴりウルウルするシーンもありましたが、楽しく観させてもらいました。

日常系が好きな方にはオススメです^^

最後に、私の家にもこの箪笥が欲しいと思いましたw

投稿 : 2019/12/07
♥ : 23

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

☆癒される短編

もじどおりタンスから子供のお化けが飛び出して
騒動をおこす楽しい作品です♪板前の子がいいです
(*^^*)☆

監督/黄瀬和哉

アニメーション制作/Production I .G

2011年第1回アニメミライ参加作品

投稿 : 2019/12/07
♥ : 3

計測不能 13 黄瀬和哉アニメランキング13位
八神くんの家庭の事情(OVA)

1990年5月25日
★★★★☆ 3.4 (9)
37人が棚に入れました
主人公、八神裕司は男子校に通うごく普通の高校生だが、たった一つだけ普通ではない家庭の事情があった。それは母親の野美が実母であるにもかかわらず異常に若く見え、自分と同年代の美少女にしか見えないと言うことである。
思春期を迎え、母親を女性として意識してしまう自分自身のマザコンぶりに悩む裕司だが、野美に恋する裕司の担任教師である四日市明、裕司に恋する美少女五十里真幸、裕司の父親に不倫願望を抱くOL七瀬密子などのサブキャラクターを交えつつ、八神くんの周りでは常にドタバタが繰り広げられるのだった。
ネタバレ

ねここ時計 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

マザコンは一生治らない 、男の子の病気

原作を幼い頃に読みました。
90年の作品なので、知っている方は少ないと思います。
けれど面白いですよ!
アニメは大人になってから視聴しました。

異様に若くみえて可愛い母さん、野美さん。
どう見ても17歳くらいにしか見えないです。

母さんが大好きな、、
母親ではなく1人の女の子のように感じてしまう悩める男の子、八神裕二くん。
四六時中いけない妄想でいっぱいの主人公。

少し変態じみていて、思春期特有な男の子の悩みや考えが詰まっている作品です。

どんどんややこしくなってゆく八神くんの事情
{netabare}
*八神くん野美さんとのマザコン
(八神くんの中で、一線を越えそうで越えない)

*八神くんの担任、四日市明が野美さんに惚れたり
(教師と保護者です。昼ドラのような展開へいきそうで絶対いかない。彼は27歳で純潔ならしいです!)

*八神くんと五十里真幸ちゃん
(清純なお付き合い 真幸ちゃんホンダのバイクでノーブレーキングで走ります、、
思い込みの激しい真幸ちゃん、あれ を喪失してしまうのか否か)

*八神くんの父親、陽二
その部下の魅力的な女性、美人OL七瀬密子が惚れてしまう。
(愛車セフィーロを爆走させる辺りが彼女の性格を表してます。不倫願望あり)
その後、陽二に似ている息子の八神くんに大人の女の魅力で強烈アタック。
(執念で既成事実を作りたい。大人のご奉仕をたっぷりしてくれるそうです)

*八百井刺激と言う名の、母さん瓜二つの男の子が現れて八神くんに惚れる。
(こちらは原作で登場しました。男同士の刺激的な熱い友情が繰り広げられます)
{/netabare}

けれど、野美さんは八神くんの父親、陽二を心から愛していて、
息子を母親として大きな愛情で包んでいるのです
野美さんは、母親として裕二くんに愛情をかけているだけなのです。
いつも裕二くんの空回りで終わります。

最後八神くんが野美さん(母さん)に勇気を振り絞って全部をぶちまけるのですが、
母さんの答えは、、
{netabare}
「全部分かっていたわ」

「男の子は誰でも お母さんが初恋の人なのよ。」

マザコンは一生治らない Boy's Sickness(男の子の病気)
{/netabare}


そう!
男の子は母さんが好きでいいじゃないか、それは仕方ないことなんだよ!という物語なのです。
そうですよね。
男の人が母さんのこと大好きなのは、愛情を沢山かけてもらった証拠だと思います。
私は良いと思います。(異常じゃなければ 笑)
大切な人が母さんの話をする姿、私好きですよ。
掃除、洗濯、看病の仕方、お料理、全部お義母さんに教えてもらえばいいんじゃないかな。
だって、唯ひとりの大切な大切な人を、この世界に生んで育ててくれた女性ですもの。
そしたら大切な人のこと、もっと分かると思います。


アクの強い絵とストーリーですが私は好きです。
アニメのほう、私の想像と声が合っていましたよ。

この作品から色々な言葉を沢山学んでしまいました。(特に原作のほう)
下ネタというより…そのまんまの言葉がいっぱいです。
子どもの頃は刺激的でしたが
今みると結構自然でマイルドなので、入門と言ったとこなのかな 笑

投稿 : 2019/12/07
♥ : 23

はちみつぱい さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

いままでみたことないような作品

息子と同年代ほどの若い容姿の母親と息子の物語。

このゆうじくんはピュアでとってもかわいい。
母親思いのやさしい男の子の話で
たのしく観ることができました。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 1

計測不能 14 黄瀬和哉アニメランキング14位
BRONZE ZETSUAI since 1989(OVA)

1996年12月4日
★★★☆☆ 2.8 (6)
34人が棚に入れました
人気歌手と将来を有望視されるサッカー選手の許されざる愛を描く作品。サッカー選手である泉拓人にイタリアのクラブからオファーがくる。一週間という短い時間ではあったが、晃司は離れたくない思いから拓人を追って空港へ向かう。その際に事故に巻き込まれて意識が戻らない状態に陥る晃司。帰国した拓人はどうしていいか分からずに苛立ちを募らせていたが、やがて晃司の意識が回復した…。

ANKR2gou さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

止めておけば良かった

絶愛[1989]の続編だったんだね~。
見始めてしまったのと怖いもの見たさで最後まで見たけど後悔。
続編なのにキャラデザ変わり過ぎ。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 0

にゃんちゃこ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

暗い!

STORYが暗すぎる。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 0

計測不能 15 黄瀬和哉アニメランキング15位
赤い光弾ジリオン 歌姫夜曲[バーニングナイト](OVA)

1988年6月21日
★★★★☆ 3.4 (5)
24人が棚に入れました
 タツノコプロ新世代の秀作として1987年に人気を呼んだSFテレビアニメ『赤い光弾ジリオン』の新作OVA。 戦争成金の無頼漢アドミス一家が牛耳る街ホープタウン。暴力と金力の前に無力な人々に活気と希望を与えるのは、毎晩行なわれるロックバンド「ホワイト・ナッツ」のコンサートだった。中でもボーカルの少女アップルは、バンド仲間のチャンプとJJ、それに街の人々全てのアイドルである。だがある夜、アドミス一家の札付きウォーリアーズ三兄弟がライブに乱入。強引にアップルを誘拐した。チャンプとJJは追撃。アップルの救出に成功しかけるが、そこに現れて二人を邪魔したのは謎のサングラスの美青年。実は彼=リックスとアップルの間には、二人だけの秘密の過去があった。TV版のキャラクターを用いながらも、世界観や物語の設定は完全に一新された番外編的なストーリー。

計測不能 16 黄瀬和哉アニメランキング16位
風の大陸 The Weathering Continent(アニメ映画)

1992年7月18日
★★★★☆ 3.5 (5)
21人が棚に入れました
1992年夏に、竹河聖によるライトノベル作品である古代の動乱の大陸アトランティスを舞台に、旅と冒険、そして大陸の運命を描く長編ファンタジー小説シリーズを『NEO英雄伝説』と題し、松竹東急系で劇場公開。原作のアゼク・シストラの回をほぼ忠実にアニメ化している。砂に埋もれかけた遺跡に、三人の旅人がたどり着いた。そこには旅人たちの真新しい死体があり水樽はすべて破壊されていた。水を求めて遺跡の奥へと足を踏み入れる三人。この遺跡は、繁栄を極めた都市であったが、豊かさと幸福を死後の世界でも享受し続けたいと願った人々によって作られた、死者の霊が永遠に住み続けている呪われた都市であった。遺跡の中で、旅人を襲った盗賊と鉢合わせしてしまった三人であったが、辛くも逃げ出し、運命の神セイタの神殿に逃げ込んだのだが……。

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

角川NEO英雄伝説?

角川劇場版アニメですね。
原作は読んでいませんが、、、、
金髪で女性を思わせる容姿の男、
(役割はシャーマンかな)
少年を装っている女の子(確か亡国の皇女)、
そして見た目からも傭兵を思わせる大男。
その3人が、古代アトランティスを救うべく旅する話ですが
この映画は「砂に埋もれた遺跡の町-アゼク・シストラ」のみ
をテーマにしていました。

水を求め、遺跡の奥のへ向かった3人は
太古の呪いと戦う羽目になります。
話の中では原作を読んでいないと分からない
シーンや言葉があります。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 3

miki0908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

思い出補正

もう25年前です。そりゃ歳も取ります。

ハイクオリティなアニメ映画で、
原作もしっかりした小説でしたが、
当時の自分には難解でつまらない印象でした。

今思い出すと重厚感あるストーリーと
声優陣の圧巻の演技。
余韻の残る後味で涙すら出ます。

ファンタジー系のアニメはこのころの大変活気があり、
ロードス島戦記などに続き、
今もファンタジー作品は人気です。
もうちょっと古いのも探してみます。

投稿 : 2019/12/07
♥ : 2

計測不能 17 黄瀬和哉アニメランキング17位
ヴァン・ヘルシング アニメーテッド(OVA)

2004年1月1日
★★★☆☆ 3.0 (3)
17人が棚に入れました
19世紀のロンドンで起こった連続女性殺人事件を追うヴァン・ヘルシングの活躍を描いた短編のアニメーション作品で、2004年の映画『ヴァン・ヘルシング』の劇場公開に合わせて制作された。本作では、主人公のヴァン・ヘルシングが事件の犯人であるジキルとハイドを追いつつ、舞台はロンドンから劇場版のオープニングとなるパリへと移っていく。また、制作は劇場版を監督したスティーヴン・ソマーズ、ヴァン・ヘルシングの声にはヒュー・ジャックマン本人が担当するなど、劇場版に引けを取らない豪華キャストとなっている。

計測不能 18 黄瀬和哉アニメランキング18位
ふぁんたじあ(OVA)

1993年11月26日
★★★☆☆ 2.3 (2)
13人が棚に入れました
竹書房の漫画誌「コミックガンマ」で連載された永野あかね原作の同題ファンタジー美少女ギャグコミックを約30分のOVA化。登場するキャストは同時期に放送のラジオドラマ版と基本的に同一で、またこのOVA発売に合わせてアニメ誌「アニメV」でも特別コミックが毎月連載された。異世界「ファンタジア」……そこは魔法人という人種が隠れ住む絨毯の中にあるという空間だ。ある時、平凡な少年・大月秋広はこのファンタジアが織り込まれている絨毯を拾ってしまう。しかもその絨毯の中からは、ファンタジアの護り人にして魔法人と人間のハーフである美少女マロンが出現。秋広が心の優しい人間だと思い、嬉しくなったマロンは彼の望みをかなえてあげようとするが、どうも秋広の願いどおりにはうまくいかず……。本作の実制作は『攻殻機動隊』などのプロダクション・IGが担当。キャラクターデザインと作画監督は黄瀬和哉が手がけている。

計測不能 19 黄瀬和哉アニメランキング19位
爆炎CAMPUSガードレス(OVA)

1994年5月27日
★★★☆☆ 3.0 (2)
11人が棚に入れました
あかほりさとると萩原一至、ふたりの鬼才が手を組み制作した全4巻からなるOVA。 女子高生・神野八純は現世と魔界を繋ぐ門を守護する「防人」だ。血の繋がらない弟・巧を溺愛する彼女だが、彼は門の「鍵」となるべき存在であり、魔界よりの刺客レムナントは巧をつけ狙っていた。八純は個性豊かな仲間の防人と共に、門が位置する扉学園でドタバタの学園生活を送りつつ、戦いを繰り広げていく! 美麗な作画と緻密な背景美術というビジュアルで魅せつつも、その中身はいつもの「あかほり節(ギャグ&エロ&ラブコメの三位一体)」というアンバランス感がいい味を出している。

計測不能 20 黄瀬和哉アニメランキング20位
チスト みどりのおやゆび(アニメ映画)

1990年3月24日
★★★★★ 4.3 (1)
8人が棚に入れました
フランス作家モーリス・ドリュオン原作の同名小説の日仏合作による劇場用アニメ作品。花と緑を愛する心優しき少年を中心に、平和と生命の尊さを描いた物語となっている。主人公の少年チストは優しい両親たちに囲まれて、何不自由なく育ってきた。小学校に通うようになり、勉強に集中しようとするが、数字を見るとどうにも眠くなってしまう。ついに、学校から「お預かりできません」という手紙により、学校を辞めさせられてしまうチスト。これからチストはどうなるのか……。 本作には、監督に1987年『ブンナよ木からおりてこい』の丹野雄二、脚本に1975年『わが青春のとき』の立原りゅう、作画監督に1992年『風の大陸』の黄瀬和哉がそれぞれ担当している。

計測不能 22 黄瀬和哉アニメランキング22位
毎日が日曜日(OVA)

1990年9月10日
☆☆☆☆☆ 0.0 (0)
0人が棚に入れました
『3×3EYES』や『万能文化猫娘』、『碧奇魂ブルーシード』など大人気作品を手がけた高田裕三の、同名漫画を原作としたOVA作品。竹下夕美は、ちょっとぬけたところがある婦人警官。彼女は多発するスリ事件の最中、10年前に自分を交通事故から救ってくれた一大寺徹と再会。だが有望な手品師として将来を期待されていた一大寺徹は、交通事故から竹下夕美を救ったことにより右手を負傷、手品師としての道を絶たれてしまい、自堕落な生活を送っていた。そんなふたりの織り成すドタバタラブコメディ。監督・脚本はうえだひでひと、作画監督は黄瀬和哉、竹下夕美の声を伊藤美紀、一代寺徹は松本保典が演じる。
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