ARTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のAR成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月12日の時点で一番のARTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.8 1 ARアニメランキング1位
東のエデン(TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (4743)
23240人が棚に入れました
2010年、日本各地に10発のミサイルが落下するテロが発生するが、奇跡的に1人の犠牲者も出なかった。
それから3ヵ月後、アメリカへ卒業旅行に出かけていた大学生・森美咲はワシントンD.C.を訪れホワイトハウスの前でトラブルに巻き込まれる。そこに記憶喪失となった日本人青年・滝沢朗が現れ、森美は難を逃れる。意気投合した2人は一緒に日本へ帰国することとなるが、その日東京へ11発目のミサイルが打ち込まれる。
その時、滝沢の携帯電話にジェイスと名乗る女性からの謎のメッセージが入る。

声優・キャラクター
木村良平、早見沙織、江口拓也、川原元幸、齋藤彩夏、斉藤貴美子、田谷隼、白熊寛嗣、五十嵐麗、小川真司、玉川砂記子
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

想像の斜め上をいく展開とシュールすぎる笑い

オリジナルアニメーション。
全11話+劇場版2本で完結する物語です。

題名で誤解を与えたら申し訳ないのですがギャグアニメではありません。
社会風刺がされたまともなSFサスペンスです。


何と言ってもミスリードがお見事。

「ああ、この先はこうなるんだろうな……」と思いながら見ていたら、ほとんど外れます。
それだけ、視聴者の予測を裏切ることに長けたアニメ。

そもそも「100億円使って、日本を救え」というのが物語のキモです。
どう展開するか、まったく想像がつかないと思います。


私は頭を使うトリッキーな話が大好きです。
よだれが出ます。


また、笑いのセンスが抜群。
吹き出してしまうような鋭くてシュールな笑いです。
登場人物はまじめに行動しているというのに……。

「ここは笑うところじゃないはず! でも今は笑っておこう」

そんなシーンが山ほどあります。
{netabare}
・総理大臣に「ぎゃふん!」と言わせて支持率が10%上昇。かかった金額60円
・真面目な顔で44マグナム
・ジョニーの連呼
・エンドクレジットに「ジョニークリーチャー」の名前
・イリュージョンな去り方に2800万円
・ハカナ過ぎた男
{/netabare}


テンポがいいので、11話を一気に見せる力があります。
また、テレビアニメ版だけでもある程度のオチはつきます。
ただ、残された謎や、それまでのミスリードのおかげで、結局、劇場版を見たくなるんですよね。


この作品は「今」を意識しています。
気になっているかたは、ぜひ早いうちに見ていただきたいです。

このあとは、

「東のエデン-The King of Eden-」 → http://www.anikore.jp/anime/2007/
「東のエデン-Paradise Lost-」 → http://www.anikore.jp/anime/2018/

と続きます。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 87
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ディスコミュニケーション

神山健治監督、ProductionI.G制作。

10発のミサイルが日本に着弾した。
「迂闊な月曜日」と呼ばれる大事件だ。
奇跡的に1人の犠牲者も出さなかった為、
人々は次第に危機意識を失っていった。
その後も、何も変化しない日本社会に、
滝沢朗は社会に疎外された若者たちと、
共に立ち向かっていく事になる。

神山監督自身が語っています、
テーマに対してある種の敗北感を感じていると。
{netabare}メインテーマ「この国を覆う空気と戦う」、
社会に蔓延するシラけた空気であり閉塞感である。
設定として万能携帯と100億円が支給され、
12人強制参加のセレソンゲームが始まるわけです。{/netabare}
それぞれのやり方で日本を変えてみせよと。

いきなり総評で申し訳ないですが、
{netabare}通常では物語の基本設定に沿って、
キャラは配置されると考えますが、
演者として本来演じるべき役割をまっとうせず、
その為、物語は一向に始まらず収まらずで、
混沌とした印象を残して終わりを告げます。{/netabare}
素晴らしい題材だと思いますが、
社会を変革するのは容易ではないですね。

さて皆様の感想や如何に。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 73

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

とにかく良いです!おすすめ!でも劇場版も見るのを前提でね!

この作品が思ったよりも評価されていないのは、TVシリーズでちゃんと完結せずに、劇場版Ⅰ・Ⅱにて完結するといった商業的手法を取ってしまったが為だと思っています。
それがなかったら、もっと高評価をつけられている作品だと思いますし、個人的にも大切にしたいアニメ作品のひとつです。
上記のことを踏まえてレビューしてみました。必ず劇場版まで見ることを強くおすすめします。

物語は簡単に言うと、100億円を与えるからセレソン(選ばれし者)となって世界を救えという話なのです~
主人公こと滝沢は、その他11人のセレソンと共にセレソンゲームに挑んでいのです~特殊な携帯電話(ノブレス携帯)を携えて・・・

このアニメの良いところは、斬新でセンスの良い単語とここ何年かで話題になっているリアルな話題(ニート・テロetc)をうまく融合させている所と、「迂闊な月曜日」等の事件の背景がしっかりしていて、ストーリーが進むにつれて謎が解けていく展開に惹かれていきます!
また、明るく前向きな性格の滝沢の不思議な魅力に徐々に惹かれていくヒロインの森美 咲や、咲の友人でもある『東のエデン』メンバー達との関係がさらに物語を面白くしていきます。

最後に個人的なおすすめ!それは音楽です。
OP曲「FALLING DOWN」OASIS も良いですが~

ED曲「futuristic imagination」を歌っている『school food punishment』っていうバンドがかなり気に入ってしまいました。
かっこ良い高クオリティの楽曲とスピード感のある、女性ボーカルのロックバンドです。
こんな感じの音楽が好きな人はぜひ聴いてみてください。
アルバム『amp-reflection』おすすめでよ~

投稿 : 2024/05/11
♥ : 69

84.0 2 ARアニメランキング2位
電脳コイル(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1966)
11135人が棚に入れました
今よりもちょっと未来…子供たちの間では街のどこからでもバーチャル世界=コイルに接続できる電脳メガネが大流行していた。小此木優子(おこのぎ ゆうこ)は、小学校最後の夏休みを前に、父親の仕事の都合で最新の電脳インフラを擁する地方都市・大黒市に引っ越すことになる。
優子は、その街で出会った友達と電脳空間で次々と巻き起こるフシギな出来事を体験する…。

声優・キャラクター
折笠富美子、桑島法子、矢島晶子、小島幸子、斉藤梨絵、鈴木れい子、野田順子、小林由美子、梅田貴公美、山口眞弓、沼田祐介
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

子犬デンスケ

マッドハウス制作。

最新の電脳設備を備える大黒市へ、
引っ越ししてきた小此木優子(ヤサコ)、
祖母の探偵局の一員となったヤサコは、
仲間とともに行方不明のペット捜索を開始する。

AR技術が普及する世界と地方都市の怪談、
現実と仮想空間とに生息する不思議な生き物たち。
大黒市ではオカルト的で奇妙な事件が多発している。

数多の謎が散らばり物語を牽引し、
練りこまれた脚本と構成の妙により、
最後まで集中力を切らさず楽しめます。

{netabare}絵日記に書かれた数字と鍵穴の絵、
イリーガルの観察が、
少女の失踪事件の真相へと繋がっていく。
あちら側に消えてしまった少女!? {/netabare}
ホラー、サスペンス要素が強く楽しめます。

子犬デンスケが良いですね。
自身を顧みず危地へと飛び込んでいく、
誰よりも勇敢で、優しいのです。
愛くるしいキャラクターだと思います。

一見の価値ある物語でしょう、感動しました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 63

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ナチュラルメイク

NHKアニメを観て感じる事なんですが、世界観の魅せ方とメッセージの伝え方が旨いなと大体思わされる。本作も設定自体は割と複雑設定ですが、なんと言いましょうか、素材の良さを潰さない為に無駄な細工をしない点でしょうか。化粧で言えばナチュラルメイクとでも言うべきか、逆に普段厚化粧作品を観ているから逆にそう感じる部分もありますが

電脳物質を目視する事が出来る電脳メガネ。その他様々な電脳アイテムを駆使して描かれる日常世界。物語が動きだすのは中盤からで、おやこれは一体どこへ向かっているの?と感じたのは杞憂。後半怒涛の伏線回収と訴えたいメッセージ、感動シーンは纏まるべくして収まった印象。

ただ、前半何となく観ていた時に本作の魅力が詰まっていると感じられた。往々にして乱暴なやり方(戦闘、伏線回収、世界観)がアニメには少なからずほころびが出るものですが、本作は極めて高水準だった。電脳メガネシステムのビームは生物には打たないとか、パトロールロボットの行政不可侵領域等々、何気ない配慮がなされていて、舞台設定も駄菓子屋で電脳アイテムが買えたり。電脳って言う設定に親しみやすさを感じさせる細工は見事。

その一方で、小学六年生と言う微妙な年頃の描写もさりげなく繊細で、子供向けアニメとして見てる視点の一方で、青春アニメとしても、また電脳世界においては大人向けと、様々な側面から捉えられる世界観と同時に、様々な年齢心情に浸れる、微妙な機微の描写は中々に味わえないものに感じる。

メッセージとしては、触れられるものを大切にと言うセリフのくだりから、またインターネッツ系の警鐘か、、とも思ったのもつかのま、逆のメッセージで来たラストはこれ以上ない終わり方でしょう。よくを言えばもうちっとエンタメ性を加えてくれれば、と、、厚化粧を求めてはいけませんね。

※ナチュラルメイクは何気に厚化粧だそうです。何となく分かってもらえれば幸い

投稿 : 2024/05/11
♥ : 54

九条 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

怒涛の超展開。これぞ、NHKの本気。

ヤサコとイサコを中核に電脳メガネに関わる少年少女の目線でARの普及した近未来世界を描いており
謎と不思議に満ち溢れる未知数概念を、都市伝説や専門用語の多用により、効果的に具現化している。
シュールなメッセージ性を根幹に斬新かつ洗練された各種設定など、視聴者を釘付けにする要素満載。
緻密かつ丁寧なストーリーも然ることながら、怒涛の超展開を繰り広げる近未来系SFアニメの最高峰。
特に序盤から中盤にかけ散布された伏線を巧みに利用・回収する終盤の展開は圧巻に次ぐ圧巻であり
表向きは子供向けの顔をしながらも、大人が鑑賞するに十二分に耐え得る汎用的な内容となっている。

現実と虚構の狭間で揺れ動く思想・価値観の変化を通じ、ジュブナイル的成長が顕著に描写されており
それと同時に、子供・大人の分け隔てなく巧い具合に近年のネット社会に対する警鐘が鳴らされている。
ただし、ユーモアも込められている故、堅苦しい感は皆無に等しく、ビジョンの在り方が示唆されている。
コミカル・ハートフル・シリアス・ミステリー・ホラーなどジャンルも幅広くSF大賞・星雲賞など数々の賞を
受賞するだけあり、どれもこれも一級品のレベル。因みに、第12話「ダイチ、発毛ス」は、SFファン必見。

また、小難しいストーリー構成とは対照的にジブリを彷彿させる愛嬌あるキャラを著しく際立たせており
非常に良く動く躍動感・疾走感のある映像は独創性にも富んでおり、本作を象徴する魅力の1つである。
ノスタルジックな雰囲気が漂う昭和風テイストの町並みとサイバーパンクSFの融合も綺麗かつ鮮やか。
しかし、作画以上にストーリーが素晴らしい。心の痛みを乗り越えて、成長していく過程の集大成であり
感動の最終話は、涙なくしては見られないと言えるほど凝縮されており、これぞ、NHKの本気と言える。
新たなシャープな切り口としてアニメ業界以外にも大変意義のある功績・可能性を示した秀作であろう。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 53
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