EMTスクエアードでラノベ原作なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのEMTスクエアードでラノベ原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月12日の時点で一番のEMTスクエアードでラノベ原作なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

60.4 1 EMTスクエアードでラノベ原作なアニメランキング1位
百錬の覇王と聖約の戦乙女(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★☆☆ 2.7 (301)
1239人が棚に入れました
戦乱の黎明世界「ユグドラシル」に迷い込んだ現代の少年、周防勇斗。弱肉強食、幾多の氏族が覇権を争うこの世界で、勇斗は現代知識を武器にわずか十六歳で数千もの軍勢を率いる宗主(パトリアーク)にまで昇り詰めていた!異世界で王になった少年と、盃の契りを結び彼に絶対の忠誠を誓う麗しき戦乙女たちが織りなす、爽快無双ファンタジークロニクル‼

声優・キャラクター
酒井広大、末柄里恵、伊達朱里紗、河瀬茉希、船戸ゆり絵、内田彩

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

いろいろと「不自然」で、いまいち気乗りしない感じ?

原作ライトノベルは未読ですが、アニメ化のせいではなくておそらく原作から色々と問題はあるんだろうなとうかがわせる感じの作品です。

そう言いながら、なぜか観てるんですけれども。ただ、同時期に放送されている『異世界魔王~』と違って原作への興味はまったく湧きません。

とりあえず異世界転生ではなくて、転移なんだか召喚なんだか良くはわかりませんが現代の地球とは違うどこかに主人公の周防勇斗(すおう ゆうと)が飛ばされた模様。

勇斗はスマホ(バッテリー切れ問題は魔力的なほにゃららで解決されている?)を持っていて、それを使って現代日本に残してきた幼馴染の美月(みつき)と連絡が取れる他、連絡の維持のための回線使用料を支払ってもらっているらしい。

『異世界はスマートフォンとともに。』(以下、「イセスマ」)とも似た設定ですが、イセスマの望月冬夜(もちづき とうや)とは違って戦闘力的な意味合いではほぼほぼ無力に近い存在で、結局のところ「狼」という部族の王、つまりは為政者という形で世界と関わっていきます。

例えばイセスマでは(ストーリーや登場人物への好みの問題はさておき)冬夜の実力が他者を圧倒していることは明らかで、周囲に認められたりハーレムを形成したりするのはある意味自然だと言えますが、本作では主人公がその身の上にも関わらず族長に据えられたプロセスが良くわからず不自然な感じがします。

(アニメ化はされていませんが)同じタイプの主人公としては『現実的勇者の王国再建記』(以下、「現国」)などもあって、こちらでは「国王」になる過程や主人公の知識レベルについてはそれなりに気を使って書かれています。

ということで本作は「イセスマ」ほどの爽快感もなく、気遣いも「現国」以下ということでお話としてはイマイチなんじゃないでしょうか。

2018.9.24追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。回線使用料の支払いが維持されないとスマホでの新たな調べ物はできなくなると思うのですが、そこら辺どうなんですかね?
(「現国」でもそうですが、現地の優秀な技師(本作ではイングリット)の存在は重要ですね…。)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 34
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

異世界スマホの第2期!?

と思ったら、異世界スマホをはるかに下回る駄作でした。
以下、かなりの酷評です。

原作未読。最終話まで視聴。

【この作品からは原作者のキモさしか伝わってこない!】
{netabare}この作品が原作通り忠実に描かれているとしたら、原作者は相当気持ち悪い人だなぁ・・・と。
(原作未読なので間違っていたらスミマセン)
この作品を見る限り、原作者が主人公に自身の理想像を投影していることは安易に想像できる。
安易な形で得た知識をひけらかすだけで、女の子たちにモテモテになりたい。
それが、原作者の欲望。希望。理想。
自分で考えよう、自分が苦労しようとは思わない。
あくまでも安易な受け売りだけで女の子にモテモテになりたいって・・・。
ウワッ、キモっ・・・。{/netabare}

【アニメ化するなら、もう少し原作を吟味しましょうよ・・・!】
{netabare}制作サイドにも問題があると思う。
何故、現役中二病患者が書いたとしか思えないような駄作をアニメ化しようと思ったのか?
もう少し、慎重に原作を吟味するべきであると思う。

更に致命的なのがキャラデザがイマイチなこと。
第1話から作画がとても不安定なのもマイナス要素。
戦闘の場面には全く迫力がない。
背景と人物の縮尺が度々おかしい。

主人公の声優さんのON/OFFの演じ分けイマイチなのもマイナス評価に拍車をかけてしまう。

異世界スマホは笑えるところもあったけど、この作品については笑い所すらない。{/netabare}

【主人公に苦労や苦悩のない作品は、絶対に視聴者の共感を得られない!】
{netabare}この作品に関わった大人たちが少し工夫をすれば、それなりに見れる作品になったと思うんですよ。
鉄の試作に成功。原材料の安定供給方法を確保。鉄の量産に成功。そして日本刀の試作、性能向上・・・。
このあたりを丁寧に描くとか。

「主人公最強」なら面白い。
「ハーレム」なら面白い。
「異世界」なら面白い。

いえいえ、それは間違いです。視聴者を馬鹿にし過ぎです。

大切なのは、主人公の苦労と苦悩。
これが無いと、絶対に視聴者の共感を得られない。{/netabare}

【本作が駄作である「異世界スマホ」をはるかに下回る”超駄作”である一番の理由】
{netabare}それは、主人公が何もしないこと。
異世界スマホの主人公は、少なくとも自分が先頭に立って戦った。
ここの主人公はいつも高みの見物。

第9話ラストの、酒場で揉め事のシーン。
酔っ払いに両肩を掴まれた主人公。
ところが、事態を収拾したのは、なんと、取り巻きの女の子。
「このお方をどなたと心得る・・・」
いやいや、酔っぱらいくらい投げ飛ばしなさいよ(笑)。
いちいち肩書と身分を明かさないと何も出来ない主人公。
カッコ悪い・・・・・・・・・{/netabare}

《以下、気になった回の”酷評”です》
{netabare}【第1話】
第1話から作画が酷いとか、今時、ありえないよね・・・。
更に致命的なのはキャラデザがイマイチなこと。 

ここの主人公も、異世界でスマホを使う。
しかも、本家よりもたくさん使うようだ(笑)。

異世界+主人公最強+ハーレム。
まさに異世界スマホの第2期。

ただし、この作品の舞台は「異世界」ではなく、『過去の地球』なんだそうだ・・・。
そうか、昔の人は首の後ろに紋章みたいな物が浮かび上がったんだ・・・。
知らなかった!
は~っ。バカバカしい・・・。

今期の酷評枠の作品になりそうな予感しかしない。(笑)

【第6話】
イマイチなキャラデザの女性陣の入浴シーンを毎回毎回見せられた挙句、ここにきて温泉回。
目的が分からない。
まさか、サービス回のつもりか?

「異世界スマホ」のレビューでも書いたけど、思い入れや愛着の無い主人公のハーレムラブコメは、視聴者にとっては苦痛でしかない。

【第8話】
ついに、現在の社会問題でもある「いじめ問題」にまで足を踏み込んだ・・・。

あのね・・・、おかしなたたみ方をするくらいなら、最初からしなきゃいいのに・・・。
いじめ問題について、真剣に考えるつもりがないなら、省くべきエピソードだと思う。
制作サイドの無能さ丸出しの回。

【第11話】
「守られてばかりじゃカッコ悪いから・・・」
自分のことをカッコ悪いって自覚があったんだ!
「誰も死なせたくはない!」
あなた、今まで何人の人を殺してきたの?まさかの自覚無し?
「剣術の稽古を怠っていた訳じゃない!」
で、最後は体当たり?はぁ?

【第12話】
スマホを使いこなすとは、やるな古代人(笑)。

こっちじゃ「ニート」、あっちじゃ「宗主」。
だからあっちへ行くんですぅ・・・、って、単なる現実逃避じゃねーか!。
何だ?このラストは?{/netabare}

徹頭徹尾、ダメダメな作品でした。
カッコ良かったOPとEDの無駄遣いアニメ(笑)。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 33

のか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

な、なるほど。途中断念する人が多い理由が分かりました^^;

原作未読 全12話

あらすじ
突然、古代に飛ばされた少年がスマホを使って生き抜くお話し


では感想を
確かにこれはきつかった(苦笑)
正直、個人的によく完走出来たなって感じです^^;

他の人のレビューを見たら(途中で断念した)って人が多い理由も分かりました。
うん、面白くないwww(個人的感想ですよ)

盛り上がりに欠け、色々と説明不足のままアニメが進む。
そして目につく作画崩壊もあるし、色んな成分が中途半端。

あくまで個人的感想ですが(なぜアニメ化したの?)って思うぐらいです。
原作を知らないので何とも言えないですが、ツッコミどころがありすぎです。

「アニメだから許しましょうよ~」って私はよく言います。
でもこれ、許されるレベルを軽く超えてますよwww

ネタバレになってしまうのであまり詳しくは言いませんけど^^


作画は先にも言いましたが崩壊アリ。
首が長くなったり、目の位置がおかしかったり、太ったりと・・・
こんな作画を見せられると冷めますねwww

声優さんはメインは若い声優さんでしたね。
もう少し頑張ってほしいかなってwww
決して下手ではないんですけどね。

音楽は印象なし。
まあいつものラノベ風アニメって感じの曲です

キャラはキャラデザはなんとなくどこかで見た事あるかなってwww
別に個性的でもなく(あっそ)としか見れなかったです


転生、ハーレム、軍略、恋愛・・・
色んな成分がありますが、すべて中途半端。

もう少し何とかなったんじゃないかなって思いまくりです。
萌え系に徹すれば(異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術)ぐらいにはなれたと思います。

まあ、あっちはかなりえっち~成分がありますけどwww

良かった点は12話で無理矢理まとめている点ぐらいですかね。
まあ、終わり方にも不満はタラタラですけどねwww

お薦めはしません。
この作品は「面白いから見てください」とは言えないです。

どの角度(成分)から見ても、面白い部分が見つからない。
これから視聴する方。心を折らぬよう、祈っておりますwww

あくまで個人的意見なのです。
このアニメのファンの方、すいません。
でも、アニメは好み&主観なので許してください。



では最後に一言
絶望した~!まさか異世スマ、デスマを下回るラノベ系アニメに絶望した~!
いいんですか、この出来で?いいんですか、この内容で?
どうせ原作無視か、原作大幅カットなんですよね?
こんな作品でTV放送する制作会社、監督に絶望した~!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22

60.9 2 EMTスクエアードでラノベ原作なアニメランキング2位
URAHARA(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (104)
404人が棚に入れました
原宿。そこは文化・オシャレ・カワイイが集まる街。りと、まり、ことこの女子高生三人は、その街で『PARK』という期間限定ショップを展開している。
ある日地球に宇宙人がやって来て、人間が生んだ文化を奪い去っていってしまう。そこにみさと名乗る不思議な少女が現れ――。大好きな原宿を守るため、三人の女の子が立ち上がる。

声優・キャラクター
春奈るな、上坂すみれ、石見舞菜香、天野心愛、松本保典、飯田里穂

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「感性」推しのPOPアートアニメ。「創作」に向き合う作品でした。

創造性を持たない宇宙人が、創造性を持つ他の星を襲ってその星の文化財やクリエイターを奪っていく…。

斬新だけど一歩間違えば相当に寒い設定ですね。それに見合ったセンスのものを出してもらわないと説得力ないので。

でもしばらく観続けようと思ったのは、絵が自分の感性にわりと合っていたんでしょうね。まあ、私は昔、NHKでやってた『東京カワイイ★TV』とか観てた人だしね…。

私は喜んで観ますけど、他の人に勧められるのかと言われると何とも…?

2017.10.20追記:
第3話まで視聴。不穏展開へのフラグが立った?

そのまんまではないけど、『フリップフラッパーズ』に期待していた方向性のものが観られるかも。

POPな絵柄だけではない怪作に発展する期待が少し高まってきました!

2017.11.10追記:
第6話視聴完了。いよいよ不穏な引きで、次回が待ち遠しいんですな!

2017.11.17追記:
第7話視聴完了。クリエイターの闇。そして研究者の闇。
いよいよキタかな…?

2017.11.24追記:
ヤバい、目のハイライト消えてる。薬物依存のアナロジーで、幻覚は見るは幻聴は聞こえるはで症状は完全にジャンキー。

「クスリ、ダメ。ゼッタイ。」

2017.12.8追記:
10話。クリエイターの闇をこういう展開につなげてくるとはなあ。「承認欲求」ってものの捉え方が適切なのかな?

これ、脚本はかなり頑張ってると思います。めっちゃオモロイ!

2017.12.23追記:
最終話まで視聴完了。作中ではたびたび「クリエイティブ」という言葉が使われましたが、終わってみればこの作品は創作に関わる者の内面葛藤を具現化するような作品だったなと思います。

「模倣」で始めることは当たり前のことで、そこは肯定していくけど模倣にとどまることや、承認欲求のために称賛されている物をパクって自身のオリジナリティを主張することはきっちりと否定されるべきことなのでしょうね。

作画評点5は、他のアニメ作品に流されないキャラクターデザインや背景に対してのもので、普通の意味での「作画が良い」とは違います。

それでもこんなポップなイラスト風の絵を大きな破綻なく動かした作画スタッフは頑張ったと思いますよ!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 36

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

賛否が分かれそうな作品(自分は好きでしたけどネ)

宇宙人(スクーパーズ)から、大好きな原宿を守ろう!というSF物語。
しかし後半、意外な展開に・・・。

ヘタウマな作画。カラフルで温かみのある作品。
第2話の地下街をスマホの灯りだけで歩くシーンを見て、『上手い作画だなぁ』と感心したくらいです。

自分でも不思議なくらい、毎週楽しみにしていました。

しかし、ケモ耳はともかく、ツノって・・・。でも可愛い!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 31
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「いいね!」って何? 食べられるの?

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
初めにことわっておきますが、「私は」「絶賛」しています。が、普通に考えて、そこまで面白いアニメでもないとは思っています(苦笑)

独特の作画と設定の中で繰り広げられる、女の子達の不思議な会話がメインとなるアニメです。ダークホースというか、1話視聴時からの伸びでいけば、これまで視聴してきたアニメの中でもかなり上位です。面白いアニメでした。

パッと見、雰囲気アニメ。むしろ、ク○アニメ。でも、違います。実はかなりメッセージ性が強いアニメです。

グロい描写は皆無ですが、エグい角度でえぐってきますよ、(若者達の)精神を(笑)

かなり哲学的な内容というか「芸術とはなんぞや? 」「個性って何?」「クリエイティブってどんなこと?」な~んて、小難しいことを色々と考えさせてくれるアニメでした。「私は」オススメしますw

(あぁちなみに、レビュタイですが、別にあにこれのサンキューを否定してる訳じゃないっすよ。サンキューに明確な定義はないけれど、私個人は「レビュー読ませて頂き、あざっす♪」の意で使ってます。自分もレビューなんて書いてる以上、当然誰かに読んでほしいわけで、だからサンキューも、ないよりはあった方が嬉しいわけです笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
スクーパーズ=ゼントラーディという解釈でOK(笑)?

7話から、違うアニメになります(笑)

7話は、自分的に凄く好きな回。個性とは、芸術とはなんぞやという、問題提起がガチンと入っています。

彼女(りと)らが「文化」「個性」だと思い込んでいたものは、実は単なる物真似に過ぎないと知ったとき。彼女らのハリボテのアイデンティティがグラリと傾きます。

「個性」に関して、私の好きな言葉。

「みんなと同じになりたくない、という、みんなと同じ言葉」

「派手な色も勿論個性的。でも、淡い水色だって薄いピンク色だって、やっぱりみんな、個性的」

「全てのオリジナルは観察と模倣の上に成り立つ」

「個性とは、皆と違うことをするのではなく、皆と同じ事をしていても生まれる僅かな違いを指す」

、、、。私は、世の中に個性的じゃない人間はいないと思ってます。個性的とはつまり、その人らしいということ。

例えば、道が二又に分かれていて、多くの皆が右側の道を選ぶとき。そこであえて左側に行く人や、もしかしたら道なき道を掻き分けて進むような人を、世間は「個性的」と評するかもしれません。勿論、個性的です。でも、他の人に流されて右側の道を行く人も、私は個性的だって思います。だって、「つい周りに流される人らしい」行動じゃないですか。「周りに流されない人」が個性的あるならば、「周りに流される人」だって個性的です。そういう弱さだって、その人らしくて素敵。そう考えたら、どこに「個性的じゃない」人がいるのでしょうか?

私はむしろ、「へっ、皆が右側の道ばかり選びやがる。じゃあ俺はあえて左側の道をゆくぜ~。個性的だろう?」なんて思っている人は嫌いです。そもそも、他の人が○○だからと思った時点で、真似するのも真似しないのも等価値です。だのに大衆的、一般的、普遍的なものをバカにするなんて、バカみたいだなと。

それ以降も、かなりえぐってきます。10話の「みんな妄想」もヤバイですね。

例えば、インスタグラムをアップして、イイねをもらう。認めてもらった気がする。ハイ、妄想。例えば、こんな服がトレンドだよ、センス良いんだよ、なんて自慢気にオシャレを気取る。ハイ、妄想。

パンケーキなんて、ただのホットケーキじゃねぇか。正直、マカロンよりどら焼きの方が旨いと思う。カフェのテラス席、寒くね?

とか、そんな感じ。みんな、「誰かが作った価値観を、自分の価値観と疑わずに、胸を張っている」

スゲェ風刺的だなと。原宿を舞台にしているくせに、原宿に集うような若者のアイデンティティにクリティカルヒットを食らわしている姿に、オッサンは胸のすく思いですw だって、このアニメがえぐっている部分、オッサンにはノーダメージですから(笑)

最終話、スーパービーズ猫ちゃんを創る時は、ちゃんと既存のアイディアを流用していました。

アーティスト(芸術)とエンターテイナー(娯楽)の違いは、「自分の為に作ってるか」「誰かの為に作ってるか」だと思います。純文学と娯楽小説の違いもそうですね。純文学には、どこかに自己救済が含まれていると思っています。

自分(剣道部)には好きなエピソードがあるのだけれど、歌手の倖田來未さんが、ある番組で「アーティスト」と紹介されたときに、(やんわりと笑いを交えながら)「自分はアーティストやなく、エンターテイナー。そして、エンターテイナーであることに誇りをもってやっている」と答えているのを観て、ああ、この人はしっかり考えてるんだな~と感動したことがありました。

実際、作中でも、例えば りと は、8話では「一人で描いて一人で眺める。それは嫌」と発言していて、この時点では、「クリエイティブ」とか言っておきながら、「エンターテイナー」だということが分かります(他人のイイねが欲しい)。しかし、12話では、「初めて猫の絵が上手く描けた時、誰も見てくれなくても嬉しかった。そういうのが好きってことなのかな。それからずっと好きで描き続けている」と言っています。ここで初めて「アーティスト」とは何ぞやと分かったのでしょう。

これは別に、アーティストの方がエンターテイナーより上だとか下だとか言いたいわけじゃないんです。ようは、「自覚してるか無自覚か」ということです。

私自身、巷に溢れる「アーティストずらしたエンターテイナー」があまり好きではありません。「エンターテイナーずらしたエンターテイナー」は好きです。(歌手を例にとり)極論を言えば、誰かの作ったカワイイ曲を、誰かの作ったカワイイ衣装と振り付けで演出し、マシンで声をいじってカワイくしているのに、「個性的」と言われて(演じて)いる「エセアーティスト」より、カラオケボックスで一人カラオケでストレス発散しているオバチャンの方が、よっぽとアーティストだって思うわけですよ。

そういう、日々の小さな引っ掛かり、私の「持論」にピッタリと合う作品だったので、☆4です。ですから多分、この監督と私は、少なくとも「クリエイティブ」というものについての考え方が、かなり近いんでしょう。一緒に酒飲んで、色々と世の中の不平不満悪口愚痴を言い合い、ぶった切りたい(笑)

よって、私達(笑)と認識が合わなければ、ただの説教臭くて低クオリティなクソアニメなんだと思います。その人にとっては。それで良いとも思います。

最終話は、そんな「監督の?持論」がてんこ盛りでしたね。

例えば、4人でパフェを作るシーンで、りとが、「これは妄想じゃないよね」と言ったのに対して、まり が「当たり前でしょ。私達の私達による私達の為のパフェなんだから」と言って、みさが「素敵なんですな~」と答えるクダリ。これは前述の「自分の為に作品を作るのが芸術家」という考え方に合致します。芸術なんて、基本的に自己満足ですから。

次に、アマツハラで出来た上空のオブジェ(自分達の妄想を具現化する装置)を破壊する理由を、「新しいものをみんなで作るって楽しいもの」と、まりが答えたクダリ。この中で一番、「承認欲求が強い人物(イイね欲しい)」だった まりが、「自力」が「楽しい」という理由で行うところに変化が見られました。例えば、自分の部屋をオシャレにしようと思うとき、「オシャレに思われたい」なら、雑誌とか見てそのまんま真似すれば良いし、(商業スペースとかなら)プロに任せちゃえば一番良いと思います。でも、「インテリアとか揃えるのが楽しい、好きだ」という理由なら、自分の足でショップを巡って、気に入った家具を揃えていけばいいと思います。好きや楽しいは、(他人に迷惑をかけなければ)誰に認められるものでもなければ、否定されるべきものでもないはずです。

と、ここまでは、いわゆる「原宿のカワイイ文化」に否定的な立場をとってきた本作が、最後に「本物の(カワイイ)猫」を発見するのが、また良いんですよね。そこで りとが、「妄想の中にも真実はある」という事実を発見し、まりがそれを、「何かを大切に思う気持ち」と定義し、ことこが、「夢をみたり、想像したり、妄想したって良いことだよね」と光明を見いだします。それを聞いたみさは、何かを納得したような表情をし、「スクーパーズの星を原宿のようにしたい(物真似したい)。それが自分の夢」と言い、旅立ちます。だから最後に、ことこが「研究材料に(すでに完成された)UFO欲しい」と思うわけですね。つまり、物真似することは悪いことではない=原宿に集う(雑誌の切り抜きが歩いているような)若者達の肯定 を行っているのですね。

私自身も、原宿や原宿の文化は「嫌い」「苦手」ですが、「悪い」とは思っていませんし。

更にだめ押しで、りとが「物真似や模写を繰り返しているうちに、段々アイディアが生まれてきて、オリジナルの絵が描けるようになってきた」と話し、ことこが「流行も大事だけど、その中で自分が本当に好きなものを見つけ、物を作っていきたい」と話し、最後に、「私達3人で好きなものを楽しくクリエイティブしていこう!」と誓います。

彼女らは完全に、(現状と今後の方向性を)「自覚」したわけです。これが、作中で描かれた成長かと。

ほんっっとうに、「私は」納得できました。自分的には、(作中で考えてきたことの)「答え合わせ」みたいな最終回でした。

このアニメ、完全に原宿の文化(象徴的な意味合いであり、原宿という一地域を指すものではなくて、他人の評価に一喜一憂したり、承認欲求が強かったり、殊更に個性的であることに固執している若者文化)に一石を投じようとしてます。

原宿や、そこに集う若者達を「ただの物真似」「創造性なんて皆無」「妄想の世界で生きている」と全否定し、その上で「でも、良いんだよ。その物真似や妄想の上に、創造が生まれてくるんだから」と、全肯定する。

つまりは制作のメッセージは、「踊らされていることを自覚して楽しめ。そしていつか、自分の本物にたどり着け」なのかなと。

もうここまで皮肉臭い作風だと、「作画とか色々と低クオリティな部分」ですら、「そんな見た目とか既存の価値観だけで評価してるなんて、原宿で踊らされている人みたいだね」と、ウチらアニメ好きにもケンカ売っている、いや、問題を提起しているのかと疑うほどです(単に低予算の可能性の方が高いw 私自身、作画は悪いより良い方が良いと思うし、声優も、下手よりは上手い方が良いと思います。一般的な意味でのアニメのクオリティが低いことは事実で、前半なんかクソつまらなかったし、だからこんなにベタ誉めしているのに、☆5はつけられないんですよね~)。

「URAHARA」というタイトルは、「裏原宿」ではなく、「原宿の裏側にあるモノ」だったのかな? 自分的には凄く納得のいく作品でした!

〈まとめ〉
×前フリだとしても前半はクソつまらない
△作画など、色々と低クオリティ
◎メッセージ性の強さ
◎自分(剣道部)の考え方にドンピシャ
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
前半は雰囲気アニメ。中盤以降の哲学的な内容(個性とは何? クリエイティブってどんなこと?)が、見処。

「誰かが作った価値観を、自分の価値観と疑わずに、胸を張っている」「何かを表現したいのではなく、イイねがほしいから表現しているだけ(承認欲求)」の「原宿的若者」へ、現実を突きつけようというアニメ。

作画や声優など、アニメとしてのクオリティが低いのは残念だが、かなり深い、尖ったアニメ。私は大好き。
{/netabare}

【余談~ 洋服が、人に着られてやって歩く街、原宿(偏見) m(_ _)m ~】
{netabare}
自分は、オシャレでもなんでもないし、東京のシャレオツな場所(笑)は大抵苦手(好きなのは池袋とか上野、神保町とかw)なんだけど、裏原だけは、不思議と好きな街でした。買い物にもよく行ったし。原宿(竹下通り)は苦手なんだけどね。

裏原は、路地感というか、秘密基地感というかが良くて。住宅とショップが混在しているのも面白いよね。あと、大っぴらに看板出してない店も多いから、入ってみないと分からない怖さとかw

そういう意味では、本作も「秘密基地感」は良く出ていました。もともと、家賃高すぎて竹下通りには出店出来ないけどやる気だけはあるみたいな、いわばベンチャー企業的なショップが裏原を作ってきた歴史があり、(作中の)「PARK」みたいな店は、確かに多いかも。その点では、裏原に目をつけたのは面白いと思う。

が、メジャーかマイナー(インディーズ)かという違いはあれど、「PARK」の服自体は、なんとなく原宿(竹下通り)っぽくて、この辺は、アメリカのアニメが原作?だから、まあ外国人には分かりやすい(KAWAIIを表現する)ようにディフォルメしてるのかな? と思ったり。

原宿を愛している皆さん、余談のタイトルはごめんなさいm(_ _)m でも、素直にそう思うんです。

勿論全員とは言いません。が、東京に住んでた時に何度か行きましたが、服に着られてる人がたくさんいるな~と思ってました(まあ、私がオシャレとはなんたるかを知らないだけかもですが)。

個性的なファッションって、奇抜なファッションとイコールではないっすよね。たとえそれが白Tにジーパンでも、自分が本当に好きな格好なら個性的なわけで。例えば二人が同じ服を着ていても、個性はあるわけで。偏見ですが、あの街を歩いていると、個性的と言われる服を着ることで、人格的な個性を失っているように思うんですよね。

これは、茶道にヒントを得た私の持論ですが、「個性とは他人と違うことではなく、他人と同じことをしても僅かに生まれる違い」だと思うんですよね。茶道なんて、しきたりや手順が色々決まっていて、みんな同じことをしてるはずなのに、そこには確実に違いが生まれます。それこそ、個性だと思ってます。

そしてそれは、7話でことこが言った、「情報を仕入れ、流行りを取り入れることで作り出した自分達のクリエイティブは、スクーパーズと変わらないのではないか」という問題提起にガッチリハマっています。

あっ、オシャレさんに対するただのヒガミの可能性もありますので、悪しからず(苦笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
なんかこう、なんて形容して良い分からないアニメだな(笑) マクロスだよな(笑) バトルなの?

2話目
ことこ、意外と冷静。なんかこう、展開が気になるアニメ。

3話目
歩く作画、ヤバイな(笑) 落書きは犯罪ですw クオリティとは、なんぞや?

4話目
う~ん、分からんw ことこ の優しきマッドサイエンティスト感は良かったかな。

5話目


6話目
怪しいな、裏原で裏切りw

7話目
スクパーズ食べるのも伏線だったのね。ことこ、本質。Wikiで検索してコピペ。原宿の文化がスクーパーズと変わらない。いや~、私が言いたいこと、言ってくれた。しかも、そこで食べるのは、伝統和菓子、桜餅ね。味の違い、個性の融合、桜餅。人形のような笑み。貪るようにスクーパーズを食う二人。☆、ひとつ上げようかな?

8話目
さよみんまで、怖~。フォロワー依存。友達依存。お~、とことん責めるね。過去のトラウマ、さよみんを殺し、パークだけが守られ、街の皆から責められ、二人は狂っていく。一人で描いて一人で眺める。それは嫌。アーティストとエンターテイナーの違い。りと まで、堕ちたか。

9話目
私もっと食べ続ける。食べなきゃ、、、可愛くならなきゃ? イイねが欲しい人々。りと、その通りだと思う。なぜ、マリとことこは、正常サイドに? 絵を描くことが目的から、可愛いと言われることが目的に。最初は、リト本人を可愛いと言ったんだね。

10話目
本当に欲しいのは、素敵なものではなく、素敵な自分。良い話にしそうにしといての、、、、まだ、落とすんかい。いや~、性格悪いわw みんな、妄想。自分を認める人は全部妄想の産物。全てが自作自演、乙。

11話目
う~ん、良い話にもっていくの? 綺麗事もハッピーエンドも好きだけど、この作品に関しては、綺麗事にしてほしくないんだけどな。

12話目
私達の私達による私達の為のパフェ=妄想じゃない。お手軽にクリエイティブを叶えてくれるアイテムの破壊。妄想の中にも真実はある。夢も妄想もOK。ようは、自覚的か無自覚かということ。ウラハラは、裏原宿じゃなくて、原宿のウラガワだったのか。好きだから描く、そのシンプルさが芸術。真似と模写の後に、オリジナルがある。流行も大事だし、その中で時分が本当に好きなものを見つけたい。全くもって、その通り。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 29
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