シリアスで好奇心なTVアニメ動画ランキング 5

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76.6 1 シリアスで好奇心なアニメランキング1位
ケムリクサ(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (528)
1815人が棚に入れました
赤い霧に包まれた、荒廃した建造物に囲まれた人気の無い世界を舞台に3人の姉妹が生き抜く物語。物語の中心的人物でまとめ髪の特徴的なりん、猫耳でいつもおっとりしているお姉さんキャラのりつ、メイド調の服に身を包み天真爛漫なムードメーカーりな。謎多き世界でこの姉妹が目指すものは一体…

声優・キャラクター
小松未可子、清都ありさ、鷲見友美ジェナ、野島健児
ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

【結論】中枢神経でしか謎は解けない

タイトルからはどんな内容なのかわからないし、見てもよくわからない。予想や考察はしてみたくなるけど。


第1話、第2話 体のなかの話とか……?
{netabare}
『 はたらく細胞』が説明抜きだったら、謎の多いアニメになると思う。これも擬人化かなって思った。

りんたちは、ウィルスを退治する抗体で、わかばは新しく投入されたワクチン、最初はりん(抗体)に反発されたけど、徐々に受け入れてもらえて……といった感じでこじつけてみた。

なぜ路面電車があるのかとか、細かいところを考えるより、世界観をまず考えたほうがいい気がする。たぶん、そこがオチにもなるんだろう。
{/netabare}

第3話 現時点の考察
{netabare}
情報だけが増えてストーリーはあまり進んでいない。前回同様、体内の話かなって思って観ている。現時点の考察はこんな感じ。


・線路は血管、島は臓器

・りんたちは赤血球、赤血球の半分以上は水でできている

・むしゃむしゃ食べているのは、鉄(鉄分)

・赤血球の役割は、酸素や二酸化炭素の運搬、葉は二酸化炭素から酸素を作る。二つは似ている。『酸素』と書かれた箱だとオチがわかるため、葉っぱにしている?

・Wikipediaで赤血球を調べると、『リン脂質』といった単語がある

・水と一緒に現れたから、わかばは薬か。わかばの体内とも考えられる。路面電車や遊園地はわかばの記憶?


まだまだ説明できないことも多いので、ひとつの候補としておく。
{/netabare}

第4話 熱中症か……?
{netabare}
りんたちが水を求めることが謎を解く鍵のひとつだと思う。
雨が降らなくても、朝露(結露)はあるはず。そこから水を得ていないので、空気がとても乾燥していると言える。

乾燥した世界で、水分が乏しく、熱を帯びた霧が誤動作させる……熱中症の体内か?
血液中の水分が減ると、血液がドロドロになって血栓ができる。りんたち(赤血球)を足止めさせたヌシは血栓、とか。


【現時点での考察】
・熱中症になったわかばの体内の話
・路面電車や遊園地は、わかばが住んでいる場所の記憶
・線路、道路は血管、島は臓器
・りんたちは赤血球、赤血球の半分以上は水でできている
・『酸素』と書かれた箱だとオチがわかるため、葉っぱにしている
・むしゃむしゃ食べているのは、鉄(鉄分)

わかばの服装をあらためて見ると、夏服だった。
{/netabare}

第5話 ケムリクサは、ビタミンか……?
{netabare}
わかばの体内で、りんたちは赤血球という考察のつづき。

・りんたちのケムリクサ
りんとりつは赤、りなはももちゃんと言っていたから桃色だと思う。
赤血球に必要な栄養素は、ビタミンB12。ビタミンB12の色は赤かピンク。
赤血球は初期段階で分裂し、細胞膜には球体がついている、こういった点でも類似点が見られる。

・わかばのケムリクサ
風邪を引いたとき柑橘類(ビタミンC)を摂取したりする。ヌシが風邪のウィルスなら、わかばがビタミンCで防いだという構図になる。ホウレンソウといった青物にもビタミンCは含まれる。

・緑色のケムリクサ
植物と思われるみどりちゃんから生まれる。植物に多く含まれるのはビタミンC。
わかばが持っているケムリクサは、みどりちゃんのような植物から生まれ、地面に落ちたものではないか。
洞窟のさきに、ケムリクサを落とした植物がいる?

・藍色のケムリクサ
通称あいちゃん。水と藍色から魚介類を連想。魚介類に含まれるビタミンはいくつかある。そのうち水に溶けないのが、ビタミンD(ビタミンには、水に溶けるものと油脂に溶けるものがある)。さらに調べると、ビタミンDは免疫に関係あるらしい。水ではなく病原体を探しているのかも。
{/netabare}

考察と訂正
{netabare}
別サイトで指摘されて、あおばをわかばと訂正。指摘がなかったら最終回まで気づかなかったと思う。

考察したくなるアニメだけど、考察する人は少ない印象。荒廃した世界なのに半袖シャツといったわかりにくい世界観が原因だと思う。
わかばはどう見ても日常系のアニメキャラ。日本語が読めないのも外国人キャラの要素だろう。どちらも荒廃した世界観とは合わない。

真夏の暑い日に、外国から来た三姉妹と遊園地に遊びに行っているときに、わかばがぶっ倒れて……といったリアル世界が隠されていると思う。


『カンリイロケンシュツ』について。
お掃除ロボはマクロファージ(体内の掃除屋)と考えている。体内から除去するものを探しているはず。

・わかば(異物と検出された)
・りつ(古くなった赤血球はマクロファージに捕捉される)

りつはフラグが立ってそうだから可能性は高いが、りつでも勝てそう。
ちなみに、リアルなりつはコスプレ好きのお姉さん。

ほとんどの謎は説明(こじつけ)できた。あとは、夢オチアニメをいまどき作るか、という謎だけかな。


【現時点の考察(訂正版)】

『リアル世界』
・わかばの体内の話(風邪、インフル、熱中症等)
・発汗しているから水分が必要→大量に水を摂取する理由
・路面電車や遊園地は、わかばが住んでいる場所の記憶
・わかばの近くに、りんたちに似た"外国からきた"三姉妹がいる
・りつはコスプレ好きのお姉さん

『わかばの妄想世界』
・りんたちは血液(おもに赤血球)
・黄色の照明は血しょう(血液を分離したとき、血しょうは黄色)
・むしゃむしゃ食べているのは鉄
・りなの再生能力は、血小板か?

・植物から落ちたケムリクサは、薬の成分(おもにビタミン)
・赤、桃色のケムリクサは、ビタミンB12の色(赤血球にある)
・オレンジ、青、緑などは、ビタミンC(果物や野菜の色)
・藍色は、ビタミンDで、水ではなく病原体(ヌシ)を探している

・お掃除ロボは、マクロファージ(体内の掃除屋)
・『カンリイロケンシュツ』は除去するもの(わかばかりつ)を指す
・みどりちゃんは投与された薬で、血液(りんたち)と一緒に体中を巡っている(薬には水が必要)
{/netabare}

第6話 『私』は脳か……?
{netabare}
わかばの体内の話で、現実のわかばは治療中、りんたちは赤血球(わかばの妄想擬人化)、ケムリクサはビタミンとして考察中。

(今回の考察)
・橙(だいだい)に表示された文字は、あぶりだし(オレンジの搾り汁)
橙のケムリクサは、ビタミンC、柑橘類と考えているので。

・『私』は、脳の擬人化
詳細は長くなるので、そのうち別項で書く予定。
わかば自身でもあるが、『ぼく』ではわかばだとわかってしまう。

・『分割後の私』は、五感、欲求、言語、記憶……etc(脳の機能を細分化)
・りんは呼吸、りつは聴覚、りなは食欲、睡眠欲といった欲求を担当(欲求は増えるもの)
ケムリクサの使い方で、りんを呼吸担当にしてみた。

・現実のわかばの症状を、りんたちで表している
むかし(わかばが健康なとき)は、ヒト(脳の機能)がたくさんいたけど、いまは、りん(呼吸)、りつ(聴覚)、りく(触覚)、りな(食欲、睡眠欲)しかいない→わかばの症状を表し、現在は聴覚が弱っている。
りんが自分たちを"ヒト"と言うのはあながち間違いでもない。

・触覚(りく)がなくなったけど、(現実のわかばを)治療して戻った
・わかばは記憶担当で、記憶を失っている?

・『私』の文章がさきで、ひらがな文章はそのあとに書かれた
・ひらがなで書いたのは、『分割後の私』(言語担当)
・文章の削れた部分を見て、なにか隠していると考えたなら、さいしょのひとは『私』になる
・『私たちの目的』は、わかばの病気を治すこと
・EDの伸びる線は、神経で繋がっているという意味

最後はりん(呼吸)とわかばだけになるのかな。で、わかばが育てたケムリクサ(記憶の葉)で回復、全員復活、ハッピーエンド、とか。
{/netabare}

【考察】ケムリクサは、ニューロン(神経細胞)
{netabare}
大脳(前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉)を、りんたちに当てはめてみる。
りん……後頭葉(視覚)
りな……前頭葉(理性、行動、食欲)
りく……頭頂葉(皮膚感覚)
りつ、りょく、りょう……側頭葉(聴覚、言語、記憶)

りなに理性があるのか微妙だが、ここまで符合するなら考察を進めてもいいと思う。

人間の脳は、大脳、間脳、中脳、後脳、小脳、延髄の六種類に分かれる。これが島に該当する。
出発点は大脳で、一島だろう。脳には橋(きょう)と呼ばれる場所がある。橋は中脳と延髄の間にあるので、これらが三島と四島。洞窟は、延髄の大孔。大孔のさきには脊髄がある。

現在、脊髄にいると思われる。巨大な樹木は脊髄だろう。りんたちは脳のなかだけ移動していたが、はじめて脳を離れて脊髄まできた。
枯れた樹木は機能していない神経か。りつが耳をつけて音を聞いているのも、なんとなく意味がわかる。

ケムリクサは、ニューロン(神経細胞)。プルキンエ細胞が橙と同じうちわ型。あらかじめ与えられたデータを教師にして学習する(教師あり学習)といった点も似ている。

りくのケムリクサ講座で、「丸いの」が樹状突起、「すげー光る」がシナプスだろう。

以上、専門家ではないので合っているかは保証しない。
{/netabare}

【考察】りんたち、水、巨大な樹木について考えてみた
{netabare}
1.りんたち
ケムリクサがニューロン(神経細胞)なら、りんたちはグリア細胞になる。脳を構成するのは、ニューロン、グリア細胞、血管だから。四種類ある。

・アストロサイト(星状グリア細胞)……有害物質から脳を守り、バリア機能にも関係している→りんたち(りなのスカートが星状に見えなくもない?)
・ミクログリア……脳のマクロファージ(掃除屋)、ニューロンを監視して異常があれば修復の手伝いをするが、制御が効かないと暴走し、ニューロンを攻撃する→お掃除ロボ(正常時は車輪を見つけたりするが、暴走するとヌシになる)
・稀突起グリア細胞……ニューロンを魔法の杖に例えれば、柄の部分にある→球状なのでりなの球体かも
・上衣細胞……脳室の壁や髄液を作る(りくが言う「あっちのあれ」は脳室かもしれない。脳室には髄液がある)


2.水について
水は髄液(水と同じ無色透明)と思われる。アストロサイトは、栄養成分を含んだ髄液を血管から吸い上げ、ニューロンに渡す。
血管と接しているのは足突起と呼ばれる。地面の下に血管があるのかも。雨が降らないのに水があるのは、地下から湧き出ているとも考えられる。


3.巨大な樹木について
巨大な樹木は、脊髄。内部の中心管に髄液(水)がある。枯れた樹木の根は、脊髄根か。大孔に入り延髄根と合わさるらしい。
脊髄を損傷して(わかばは事故に遭ったのかも)、大脳からの命令が伝わらなくなった。大脳(=私)は、「ちょっと脊髄を調べてきて」と、りんたちを旅立たせた。分割したのは、一人がやられても旅は続けられるという配慮。

目的地は脊髄。目的は神経の修復だけど、それをするとりんたちの体内にあるケムリクサ(ニューロン)を使うことになるから文章を削った。みどりちゃんは修復の能力があるから、神経を治すためにいるのかも。
iPS細胞を使った脊髄損傷治療のニュースがあったから、りんたちがiPS細胞の可能性も出てきた。

以上、専門家ではないので正確かどうかは保証しない。
{/netabare}

第7話 水は髄液、樹木は脊髄の中心管
{netabare}
中心に水があるという考察が当たったので、偶然でなければ、脊髄(せきずい)のなかにいる。最初は外側と思ったが内側にいないとおかしいので。
脊髄の『前角』(脳からの信号を受ける場所)から、第7話は始まったと考えている。

脊髄は外側に『白質』(白色)、内側に『灰白質(かいはくしつ)』(わずかに灰色のある白)となっている。
わかばのセリフ「真っ白に近い」と、りんの視線にあった灰色の景色から、灰白質にいると思われる(脳にいるときから灰白質から出ていないと、現在は考えている)。

灰白質はHの形をしている。途中、壊れた橋を見下ろすシーンがあった。川(というより溝)は『前正中裂』と思われる。これは脊髄の中央を縦に走っている。川を右に見ながら歩く経路だから、出発点は左下端としておく。

          後角
  →壁水壁×……→↑
 ↑  川
 ↑
前角

(×が来週バトルするところ)

青い壁は中心管を覆う『上衣細胞』(髄液(ずいえき)がある場所の壁を作り、免疫バリアーの役割もある)。反対側の壁も同様で、出たらまた灰白質。

『中心管』は、滝みたいなのを想像していた。壁から距離があったから、あの空間いっぱいに水があったのかもしれない。中心管は脳室とつながっているから、りくが出てくるかも。りくは脳室のまえにいたと考えているので。

水は髄液、樹木は脊髄の中心管と思ってよさそうだ。

青と赤のムシは『ミクログリア』。青は正常だが、赤は、末梢神経損傷によるミクログリアの活性化と思われる。この点については次回の考察で。

以上、専門家ではないので正確かどうかは保証しない。
{/netabare}

【考察】みどりちゃんはiPS細胞、『私(さいしょのひと)』はES細胞
{netabare}
わかばの中枢神経(脳、脊髄)の話で、りんたちは大脳を出発し、脊髄でミクログリアと戦闘、という考察のつづき。

ミクログリアは、通常時(青)は、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型で、異常時(赤)は、体が巨大化し、足(突起)は短くなるアメボイド型に変化する。
脊髄か末梢に異常を感知したから赤くなり暴走している。治療は再生医療だと思う。

みどりちゃんは、わかばの細胞を使ったiPS細胞。
万能だし、若葉は緑色だし。カンリイロもわかば色ってことかな。

『私(さいしょのひと)』はES細胞。
分割は、受精卵の分割のこと。『分割後の私』は、分割後の受精卵という意味。

ES細胞(受精卵)から生まれたりんたちは、ヒト(生命)。

記憶が戻ったわかばが、りんたちで自分の体を治すのをやめようとするけど、りんたちは進んでこの世界(わかば)の一部となって消えていく……そんな終わり方かな。
{/netabare}

【考察】りんたちは神経幹細胞
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)に関係する神経幹細胞について、アニメに沿って説明する。神経幹細胞は、分裂(同じものをコピー)と分化(機能を持った細胞に変わる)を繰り返して、神経を作っていく。

りん、りつは、未分化の神経幹細胞(神経前駆細胞)で、りなは、分裂する神経幹細胞。ただし、りなもそのうち分化する。

分化は三種類あり、ニューロン(ケムリクサ)、アストロサイト(りんたちの体、みどりちゃんの樹木、戦闘能力)、オリゴデンドロサイト(りなの球体、りつのネコミミ、みどりちゃんの照明)。りんが壁を壊すときに見せようとしたのが分化だと思う。分化すると、この世界(中枢神経)の一部になる。

落ちているケムリクサは、分裂したみどりちゃんが落としたもの。わかばがケムリクサを自在に扱えるのは、みどりちゃんがわかばの細胞から生まれたiPS細胞だから。

次回は、分裂したみどりちゃんたちがわさわさと集まって、世界の一部となる。そのあとは、後角まで行けるようになり、りくたちと合流しつつ、脳に戻ると予想している。

あいちゃんは新生ニューロンで、水ではなく、神経の損傷部分を見つけて、激しく動いたと考えられる。
{/netabare}

【考察】ケムリクサのタイトルにも秘密があった
{netabare}
りんがケムリクサを使うときのしぐさが煙草の煙をはくのと似ているから、タイトルがケムリクサと思っている人は多いだろう。でも、それを見せたのは数回。タイトルにするほどではない。

煙草に含まれるニコチンを神経幹細胞に加えると、ニューロンに分化する割合が増加する、そんな研究がある。ニューロンが多ければ、それだけ中枢神経の損傷部分を治せる。
この研究を発表した教授のコメントが、

『毒をもって毒を制す』。

この世界の毒を制するために送られてきた毒、それがりんたちだった……そんなオチではないだろうか。
{/netabare}

第8話 地図は右に90度回転させる
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)で考察中。移動経路を説明する。

大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→延髄(六島)→脊髄(七島)

ここまでは、皮質脊髄路(下行路、脳の命令を筋肉に伝える神経)を通ってきた。たぶん、線路が該当する。
一島から六島の地図は右に90度回転させる。五島の小脳がそれらしい位置にくる。

八島の地図も回転させると、点線が下から上になる。脊髄を出て延髄にきていると思われる。左から右に移動しているのは、延髄における錐体交叉(右半身が左脳、左半身が右脳になる)と推測できる。

脊髄から脳に向かう上行路はいくつかあって、延髄で交差するのは後索路。現在は後索路を進んでいると考えられる。

わかばが地図を持ったときも変わってくるが、りつが持ったときは右回転だと思う。たぶん、ドジッコに地図持たせて旅している。

延髄(八島)⇒橋(もしくは中脳水道)⇒中部地方だから中脳(現在位置)⇒つぎは、関東地方だから間脳
{/netabare}

【考察】幹細胞の幹は、木の幹という意味
{netabare}
りんたちが巨木の”幹”を目指しているなら、幹細胞を疑ってしまう。みどりちゃんをiPS細胞と考えているので、巨木はわかばに移植されたiPS細胞になる(地形が変わった理由)。治療なので倒してはいけない。

この世界(中枢神経)は、ニューロンとグリア細胞(ミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、上衣細胞)でできている。アカムシは活性化したミクログリアで、赤い根も活性化したアストロサイト。赤霧は活性化により発生した炎症性サイトカイン。

ケムリクサは、ニューロンではなく、"未分化の神経幹細胞"に改める。ニューロンはそれ以上変化しないので、わかばの盾とか説明がつかない。ひとつ手前の神経幹細胞とすれば、どんなものにも変わるので説明もつく。問題はりんたち。

娘細胞とかいい単語があったので、りんたちはそれにしようと思う。幹細胞は分裂すると、二つの娘細胞に分かれ、一つはコピーで、もう一つは分化する細胞。増殖はゆるやかで休眠状態らしい。これは眠っているりなむに該当する。

iPS細胞は移植されると樹木になり、葉(ケムリクサ)や枝(みどりちゃん)を増やす。ES細胞は移植されると(最初の)ヒトになり、(わかばから)記憶や視覚などを取り込み、分割して娘(細胞)たちに分け与える(体と強さは遺伝)。
{/netabare}

【考察】富士山は第4脳室
{netabare}
りんたちは中枢神経に対して垂直になって歩いている。その向きで脳幹(延髄と橋)を移動していると進行方向に菱形の第4脳室が見える。これが富士山に該当する(ここのつじつま合わせは面白かった)。

脳幹の上に富士山(第4脳室)があり、頂上のさきには小脳がある。富士山の底か裾野に青い壁があると思う。そこを抜けると富士山のなかに入れる。なかは空洞。本来は水(髄液)があるのだが、水が少ない設定なので歩ける。脳室の位置と髄液の流れを簡単に示す。

側脳室⇒⇒⇒⇒⇒第3脳室⇒⇒⇒中脳水道⇒⇒⇒⇒⇒⇒⇒第4脳室⇒⇒⇒⇒⇒⇒中心管
大脳皮質(一島)-間脳(二島)-中脳(三島)-橋(四島)-延髄(六島)-脊髄(七島)

側脳室から中心管までつながっている。側脳室、第3脳室、第4脳室で、髄液が作られ、第4脳室からクモ膜下腔に流れて、脳や脊髄のクッションになる。
第3脳室は関東だから『首都圏外郭放水路(地下神殿みたいな所)』がよさそう。
{/netabare}

第9話 九島は小脳で、そこには生命樹がある
{netabare}
再生医療(ES/iPS細胞)を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)が舞台で考察中。
『生命樹』、とてもアニメ的だけど、じっさいに小脳にある。むかしの人は命にかかわる場所と考え、生命樹と名付けたらしい。生命樹には核がある。小脳の中央には虫部があり、山頂や山腹と呼ばれる場所もある。さらに、小脳にあるプルキンエ細胞は、ダイダイに似ている。巨木はiPS細胞から、生命樹に改めようと思う。倒してはいけないのは変わらない。

大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→第4脳室(りくがいた場所)→延髄(六島)→脊髄(七島)⇒延髄(八島)⇒第4脳室(富士山)⇒小脳(九島)

下行路(脳→脊髄)と上行路(脊髄⇒脳)では、同じ場所を通っても景色は変わる。
りくがいた場所には、噴水があり、水(髄液)があった痕跡と言える。以下は第4脳室に当てはまりそうなもの。
・二つの扉……外側口(ルシュカ孔)は一対ある
・天井を突き破る管……第3脳室とつながり、床下まで伸びて、脊髄の中心管(水が流れる樹木)に出る?
{/netabare}

【考察】目的は、枯れた根と赤い根を治療すること
{netabare}
現在は小脳(九島)にいる。
・小脳には『生命樹(小脳活樹)』があり、りんたちはここを目指していると思われる
・大脳や脊髄と同様、白質と灰白質だから、雲から上が小脳かもしれない
・白質は枝分かれして(生命樹と呼ばれる理由)小脳脚とつながっている
・網目状は『小脳脚』で上、中、下あり、それぞれ、中脳、橋、延髄(脊髄)とつながっている
・富士山手前は下小脳脚で、富士山下方は中小脳脚(上小脳脚も含むかも)
・中央には、虫部(ちゅうぶ)があり、下小脳脚とつながっている

生命樹(小脳活樹)、小脳虫部⇔下小脳脚⇔延髄(脊髄)
小脳脚は赤くないので、延髄(脊髄)の神経に問題があると推測できる。りんたちが壁に近づいたから排除するためにヌシや赤い根が現れたのだろう。神経を阻害するものが現れたら、虫部の命令でアカムシが発生するとも解釈できる。

六島の延髄(下行路)では、根が枯れていた。八島の延髄(上行路)では、赤くなっていた。どちらも問題ありそうだが、赤くなってから枯れそうな気がする。
りんたちが通ってきた下行路(脳→脊髄)は、錐体路で、枯れた樹木は、『網様体脊髄路』か『前庭脊髄路』。りんたちが通ってきた上行路(脊髄→脳)は、後索路で、避けてきた赤い根は、『脊髄小脳路』。これらを治療するのが目的。

・ビル群は副都心(渋谷、新宿、池袋)、大脳が都心なら、小脳は副都心という意味で
・りんたちがES細胞としても数が足りないので、最初のヒトが大勢いるかも
・ダイダイに似ているプルキンエ細胞は小脳にあるので、ダイダイが落ちているかも
{/netabare}

【考察】りんたちは、ヒトであり、赤ちゃんでもある
{netabare}
ケムリクサはニューロン(神経細胞)で、考え直してみた。

・赤ちゃん
りんたちがES細胞でヒトであるなら、赤ちゃんと言える(ちゃん付けはこのオチのため。ただし、髪の色は遺伝だと思う)。桃色も分裂が終われば赤色になるのかも。最終的には、姉妹でひとつの神経になる。いまは神経幹細胞として分裂と分化をつづけている。神経幹細胞は、以下のいずれかに分化する。
ニューロン(神経の本体)……体内のケムリクサが該当
アストロサイト(神経の大部分を占め、ニューロンを守る)……体が該当、水(髄液)を飲み、ニューロンに栄養を与える
オリゴデンドロサイト(伝達速度を高める)……りつのネコミミ、りなの球体、りんは髪留め?

・みどりちゃん
わかばの細胞から作られたiPS細胞で、分裂と分化をくりかえし、神経と言えるまでに成長。
枝が大事なので、枝がニューロン、葉はアストロサイト、照明がオリゴデンドロサイト。アストロサイト(みどりのケムリクサ)は細胞の隙間を埋める(車輪と電車の間、傷口など)。りんが戦うときは神経の修復(正常な状態に戻しているだけ)。

青色……ニューロンだが、わかばによって風車状の上衣細胞(模様は繊毛)に変わる
ダイダイ……小脳にあるプルキンエ細胞(ニューロン)で日記に変わる。最初のヒトは小脳にいた
あいちゃん……新生ニューロン(髄液をたどりながら神経の損傷部に移動する性質がある)

記憶の葉……わかばと接続したニューロンと推測。わかばの記憶が隠されている?
うすいろちゃん……わかばが育てている。みどりちゃんに近い。用途不明。

りく、りょう、りょくの入れ替わりは、遺伝子の発現(遺伝情報で体を作る)によって姿を変えたと解釈できる(脳室の近くに現れたのも理由があると思われる)。三人の遺伝情報(設計図)が、ひとつのケムリクサにある。
わかばの指操作も遺伝子の発現。青やダイダイ、お掃除ロボの合体のとき、指で操作している。わかばはこの世界にあるものなら、姿を変えさせることができる。

受精卵を提供した女性(最初のヒトはこの女性の娘)は、細胞記憶(思い出や趣味嗜好などが細胞に記憶されるという仮説)から推測できる。たぶん、空手三段で猫好き、語尾に「なっ」をつける。ちなみに、わかばは植物オタク。
{/netabare}

【考察】ラストでこのアニメが泣ける理由
{netabare}
ネットの感想を読んでて、壁には"封"の文字があるとあった。よく見つけたと思う。おかげでまた謎がひとつ解けた。
これは、『グリア細胞内封入体(GCI)』のことだろう。細胞内に本来いるはずのない物質らしい。壁のなかにいたヌシが封入体。赤霧やアカムシの原因と考えられる。GCIは小脳の白質にも現れるので、生命樹のなかを入ったり出たりするのを退治することになりそう。

(気になる点)
りんたちの移動は、↓(脳から脊髄)、→(脊髄のなか)、↑(脊髄から脳)と思ったけど、→は必要ないかも。水が流れる樹木が中心管なら、富士山のほうに伸びているはず。水が流れる穴は中心管だけど、樹木は移植されたiPS細胞かもしれない。
{/netabare}

【考察】目的が削除された理由
{netabare}
ES細胞(最初のヒトで、大勢いた)は小脳に移植された。赤い根の本体(目的)に空手三段のES細胞軍団が立ち向かうが、みどりのケムリクサといった武器を持たないため、いったん退くことに。
下(脊髄方面)は赤い根がはびこっているため、上(大脳)の一島へと移動。りんが言う「島に住んでいた人」は、これのことかも。そこにも敵がいて、ES細胞軍団は全滅。残った一人が娘細胞に分裂して、りんたちが生まれる。ES細胞軍団でも勝てなかった赤い根の本体を倒せとは示せず、ダイダイから目的を削除した。
さいわい、脊髄(七島)に移植したiPS細胞が成長し、赤い根を退けていた。この点から、iPS細胞(みどりちゃん)が赤い根に有効だとわかる。次回は、iPS細胞を携えたES細胞の再戦となる。
{/netabare}

第10話 禁断の恋を避ける方向で考察してみた
{netabare}
海外で再生医療を受けているわかばの中枢神経(脳、脊髄)が舞台。りんたちはES細胞(最初のヒト)から分裂した娘細胞、みどりちゃんはわかばの細胞から作られたiPS細胞、で考察中。

最初のヒトは、イメージしたのとずいぶん違う。受精卵から生まれたばかりだからロリでも考察に支障はない。分割したあと、りんたちも同じ体型で、成長していまの体型になったと思われる。
問題は服装。最初のヒトとわかばに血縁関係があるように見える。りんたちが最初のヒトから生まれたなら、りんとわかばは禁断の恋になってしまう。だから、最初のヒトとわかばには血縁関係はない。

最初のヒトの服装は、細胞記憶。
受精卵を提供した女性が子供に着せていた服を、体が動かないわかばに着せている、と考えるしかない。
この女性の特徴は、
外国人で看護師、空手三段、猫好き、日記をつけ、日本のアニメやコスプレが好き、日本語は話せるけど、語尾に「なっ」をつけてしまう、といった感じ。
{/netabare}

【考察】同じ服を着るくらい二人は親しい
{netabare}
青く光るケムリクサは、みどりちゃんの照明と同じで、オリゴデンドロサイト。ES細胞(最初のヒト)が封入体を倒し、オリゴデンドロサイトに分化したと解釈できる。二人が歩いている場所は、分化したニューロン(枯れた樹木)やアストロサイト(展望台?)で、赤い樹木まで到達できなかったという跡。

わかば(DNA)は最初のヒトたち(大人)の指揮を執っていた(船で島々を移動)。たまに、大脳(一島)にいる最初のヒト(ロリ)を訪れる。りんが見ている映像は、記憶を失うまえのわかばの視点。ロリの記憶なら彼女自身は見えない。最初のヒト(ロリ)とわかばは出会っていた。たぶん、「わかばお兄ちゃん」と呼んでいる(血縁関係はない)。

同じ服を着るくらい二人が親しければ、りんたちが簡単に惚れてしまう伏線にもなる。

ES細胞が全滅したあと、ロリに記憶をコピーする(遺伝子の転写)。分割はわかばの指示かも。わかばは一人で戦い、船があった場所で力尽きた。りんは、わかばの記憶から、『私たちの目的』を知る。
{/netabare}

【考察】色について色々
{netabare}
わかばが見たピンク色は、大脳の白質(じっさいはピンク)。
うすいろちゃんは、みどりちゃんの代わりになって、七島に直行するかも。
りんが見ている映像はモノクロではなく、灰白質(灰色がかった白)の世界。

青色はES細胞で再生された神経。富士山もビルも浮いているわけではない。
りんたちが赤いのは毒(ニコチン)が加わっているから。
まえに書いたけど、神経幹細胞にニコチンを加えると、分化後のニューロンの数が増える。
この研究を行った教授のコメントが、『毒をもって毒を制す』。
赤い樹木(正確には内部にいるヌシ)は毒であり、りんたちはその毒を制するために送られた毒。
赤は毒を意味する。
{/netabare}

第11話 中枢神経で考察するとこうなる
{netabare}
りり(最初のヒト)とわかばが出会っていたのは予想どおり。
すごい展開になっているけど、中枢神経で考察すると、こうなる。

りりがこわがるから、脳と言わず、地球や島と言っている。

だから、二人がいるところは、脳なんだと思う。
巨大重機は、『伝令RNA』で、遺伝子を転写して、タンパク質(ビル)を作っている。
ダイダイの文章を削除したのは、りり。最後の一文をまだ書いていないから、削除したシーンもなかっただけ。削られたのは三行。最後の一文に真実が書かれている。

ニューロン……りんたちのケムリクサ、みどりちゃんの枝、核になるもの
アストロサイト……りんたちの体、みどりのケムリクサ
オリゴデンドロサイト……りつのネコミミ、りなの球体、黄色い照明、青く光るケムリクサ
上衣細胞……盾になるケムリクサ、青い壁
ミクログリア……お掃除ロボ。損傷部分に集まって修復を試みたり、神経幹細胞を導いたりもする。通常時は、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型で、静かに監視。異常時(赤)は、体が巨大化し、足(突起)は短くなるアメボイド型に変化する。炎症反応を知らせる→ヌシ。修復や除去をする→重機。
{/netabare}

【考察】助けるために神経になった
{netabare}
りりが使ったのは、ダイダイ、黄色、紫。黄色はわからない。ダイダイは小脳のニューロン。紫は自律しているから自律神経。小脳のニューロンを自律神経につなげてしまい、赤い根が脊髄まで伸びていった。自律神経なのでコントロールもできない。
わかばは小脳(五島)から脊髄(七島)に移動。水を守るため樹木になる。水(髄液)の流れを止めないための対処。覆っている樹木の下に湖がありそう。
中枢神経で"発芽"に関係するのは、血管(発芽性血管新生)。わかばが血を流す理由につながる。わかばは血管にも分化できる神経堤(神経冠)かな。外胚葉、内胚葉、中胚葉にもわかばみたいなのがいるのかも。

りりは小脳(五島)から大脳(一島)に移動。赤い根は下に伸びるから影響が少ないというわかばの配慮。
わかばを助けるため、りりは大人になる。神経幹細胞が神経になることだと思う。神経になるには、ニューロン、アストロサイト、オリゴデンドロサイトの三つが必要。DNAを抽出し、この三つの細胞に転写した。ロックと解除は遺伝子のON/OFF。赤、緑、青に点滅したものを、ED直前の三枚のケムリクサに当てはめ、同じように並べる。

緑(アストロサイト)、赤(ニューロン)、青(オリゴデンドロサイト)

りりは、この三枚のケムリクサになり、そのあと神経(りんたち姉妹)になった。
{/netabare}

【考察】オチは毎回見ていたのかも
{netabare}
EDは大脳皮質の形成を説明する図(楕円が並び線が伸びている)に似ている。大脳皮質は、胎生期に分化したニューロンが上に伸びた突起をたどり、6層を築く。巨大重機がビルを引き揚げるのが該当しそう。
わかばが島を作っていたり、りくたちが第4脳室に現れた点から、成体脳ではなく、胎生期の脳だろう。毎回見ていたEDにオチがあったというオチなのかもしれない。

髄液は脳室で作られ、それが脳や脊髄のクッションになる。栄養も含まれているから、りんたちは水を飲み、体内のニューロンに栄養を与えていた。さらに、脳は髄液に浮かんでいる。これが"お船の地球(地球には島がある)"。星の文化財は旧皮質で、わかばが作っているのは、新皮質かな。

皮質形成に重要なのが細胞外因子『リーリン』。神経細胞の移動や層構造形成に関係する。大脳皮質の6層が整然と築かれるのもこの因子に関係するから、小脳の皮質を形成して赤い樹木を鎮めるのかも。(りりとりんが二重になって突っ込んでいく感じ)。
{/netabare}

【考察】赤ちゃんが生まれるかも
{netabare}
ここまで考察した結果、成体脳における再生医療ではなく、胎生期の脳と思われる。ヒトは胎児のことか、地球に住む人ということで、脳にある神経細胞を指すかもしれない。
胎児にとって重要な栄養素は、葉酸。最初の考察でケムリクサはビタミンと考えたのが役に立った。
葉酸は細胞の生産や再生、血管に必要なビタミン。さらに、神経管を正常に保つ。わかばは神経堤ではなく、神経管。神経管は脳や脊髄のもとになる。わかばが吸っているのは、葉酸。

りり(最初のヒト)はES細胞ではなく、胎生期の神経幹細胞(放射状グリア細胞)。みどりちゃんは、iPS細胞ではなく、神経管(わかば)の核を持つ神経(微妙……)。
わかばは規則を破ってまでりりをそばに置いている。葉酸→大麦若葉→青汁と解釈して、りりがタバコと言っているのは、青汁の匂い。さらに、妊娠中は匂いに敏感になる。
中枢神経で考察して導き出した結論は、

わかばとりりは夫婦で、りりのお腹にいる胎児の中枢神経が、このアニメの舞台。

じっさいのわかばも科学者。りりは、空手三段、猫好き、日記をつけ、アニメやコスプレが好き。夫婦なので恋もする。
最終回は赤ちゃんが生まれる。
{/netabare}

最終話 ラストについての考察
{netabare}
オリジナルアニメが謎を残したまま終わるのはよくあるので、いつものことかなって感じだった。もう少し世界観を明らかにしてほしかった。お城とか有名な観光地を通らずに星の文化財と言われてもなあって感じ。

星の文化財の根拠は会話だけなので、会話を根拠にできるなら脳でもいいことになる。プリントも遺伝子の転写で説明できる。ということで、ラストも中枢神経で考察してみた。

りくが「ぬくい」と言って指さした二つの扉のさきには、りんとわかばがたどり着いた場所、つまり、船の外があると考えられる。中枢神経だと、りくがいたのは第4脳室で、扉は髄液が流れる一対の出口に該当する。りくが言っていた「ぬくい」場所は、髄液が流れるくも膜下腔になる。

地球は中枢神経のことで、そのまわりを髄液が流れているから、お船が浮かんでいると言える。りんとわかばは小脳(端に位置する)にいて、船の端から外、くも膜下腔に行くには、脳を出る必要がある。わかばは神経管で、脳脊髄より上位の存在だから、脳(船)から出られる。りんは神経だから出られないのだが、内部にあったケムリクサが消えて、その代わりにみどりちゃんの枝で動くことができた。みどりちゃんはわかばから生まれたのだから、りんもわかばと同レベルになり、船から出られた。
ラストも中枢神経で説明できた。
できれば、赤ちゃんを抱いたりん(りりが大人になった姿)とわかばが、普段着姿で湖を散歩しているシーンで終わってほしかった。
{/netabare}

【考察】第11話はミスリード
{netabare}
中枢神経で考察していると、第11話は比喩を使った回想シーンとわかる。星の文化財では、色々な謎を解くには根拠が足りず、どうしても想像に頼ってしまう。その点について解説してみた。

星の文化財と考える人は、富士山を根拠にしている。だけど、海外の文化財もなかったし、日本担当ならお城がないのは不自然。日本の各地にはお城がある。お城を出したところでオチに気づくわけでもない。遊園地よりはお城のほうが文化財に相応しいし、

あの遊園地を保存する必要はないはず。

この点については誰しも同意すると思う。しかし、富士山が文化財なら、あの遊園地も文化財としないと一貫性がなくなる。こういった不自然な点があるにも関わらず、星の文化財をミスリードとしないのは、ほかに解釈しようがないからだと思う。

わかばは宇宙連邦に所属しているわけでもなく、宇宙や地球のシーンもなく会話だけ。そもそも、りんたちが探していたのは水であって、文化財ではない。この点だけでも、1話~10話がつながらないのがわかる。宇宙船も日本担当もまったく言っていない。視聴者の想像にすぎない。

会話だけを世界観の根拠にできるなら、中枢神経でもいいことになる。わかばが脳の話をしてて、りりが嫌がる点から同じことがあったはず。わかばは、"脳"が口癖で、脳に関する研究をしていると言える。”お船の地球”と言ったのはりり。脳と言えないから、"地球"と言い換えるのも自然なこと。

会話だけで推測するなら、第11話については、宇宙船でも脳でもいいことになる。あとは、ほかの謎に答えが出せるほうが、正しく世界観を理解していることになる。
{/netabare}

【結論】中枢神経でしか謎は解けない
{netabare}
謎は中枢神経に関連付けられているので、どんなに考えても解けない。星の文化財で見るほうが楽しめるが、謎は解けない。じっさい、感想の多くに"?"がついている。これが中枢神経でしか解けない根拠にもなっている。

中枢神経と考えたのは、第6話。『私』の文章で、感覚を分割したなら最初はひとつ。それは脳だと推測したから。さらに、りんたちが生まれた大脳皮質(一島)とも符合していた。

大脳皮質(前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉)を、りんたちに当てはめてみる。
りん……後頭葉(視覚)
りな……前頭葉(理性、行動、食欲)
りく……頭頂葉(皮膚感覚)
りつ、りょく、りょう……側頭葉(聴覚、言語、記憶)

人間の脳は、大脳、間脳、中脳、橋、小脳、延髄の六種類に分かれる。島の数と橋の場所が一致する。さらに、ダイダイは、小脳のニューロンである"プルキンエ細胞"と形状と機能が似ている。ダイダイだけでも二つも根拠があり、星の文化財で説明できないことを説明できる。第6話の時点でここまで符合したら、中枢神経で考察したくなる。


【移動経路】
大脳皮質(一島)→間脳(二島)→中脳(三島)→橋(四島)→第4脳室(りくがいた場所)→延髄(六島)→[前角]→脊髄(七島)→中心管の終室(水の樹木)⇒脊髄(八島)⇒[後角⇒脊髄視床路]⇒白交連(ダム)⇒[脊髄小脳路]⇒下小脳脚(網目)・延髄(九島)⇒第4脳室(富士山)⇒小脳(十島)

→は、下行路(皮質脊髄路)、りつの地図は右に90度回転
⇒は、上行路(脊髄視床路、脊髄小脳路)、りつの地図は左に90度回転
[]はトンネル

・脳にも島がある
・一島を大脳皮質に当てはめ皮質脊髄路をたどると、小脳(五島)を通らず、脊髄(七島)にたどり着く
・三島と四島をつなぐ橋は、脳にある橋(きょう)に該当する
・七島が脊髄だから中心に水があった→脊髄の中心には髄液が流れている
・富士山を登ったさきに十島(新宿)→第4脳室は横から見ると山に見え、小脳はその山を覆っている。大脳が都心なら、小脳は副都心(新宿)
・トンネルの行き止まりのさきは、後索路
・水は髄液で、水がある場所は脳室と関係がある。りくがいた場所には噴水があり、天井を突き破って管が通り、第3脳室とつながっている
・白交連(ダム)は、右脳が左、左脳が右といった神経が交差する場所。ダムの水が脊髄の中心管に該当する

移動経路だけでも当てはまるのが多い。偶然とは思えない。とくに、"富士山の上に新宿"を説明できるのは中枢神経だけと言える。


【キャラクター】
りんたちの体内にあるケムリクサは"本体"と言っていた。神経で本体はニューロン。りんたちの体は、ニューロンを守るアストロサイトになる。
ニューロン(神経の本体)……りんたちの体内のケムリクサ、みどりちゃんの枝
アストロサイト……本体以外の部分

りんが腕にみどりを取り込めたのも、同じアストロサイトだから。みどり以外はアストロサイトではないから使用できない。アストロサイトの役割(栄養の摂取、異物の排除、隙間を埋める)も符合する点が多い。
・栄養の摂取……りんたちは水を飲み、本体(ニューロン)に栄養を与えていた。みどりちゃんは植物と同じように、葉や根から水を与えられ栄養を摂取
・異物の排除……りんたちは体で異物と戦い、みどりは異物を排除する武器になった
・隙間を埋める……車輪と電車の隙間、わかばの傷や穴

第11話で、わかばは脳や脊髄を作っていたので、わかばは神経管。わかばだけが壁を使える理由にもつながる。中枢神経で壁と言えば、脳室の壁になる。脳室の壁は上衣細胞で、上衣細胞には繊毛がある。これが壁の模様に該当する。ただ、わかばは復活したのではなく、新しく生まれたと考えるほうがいいかも。記憶を取り戻していない点からも、そう考えられる。

シロ(お掃除ロボ)は、脳の掃除屋と呼ばれる"ミクログリア"。シロは3タイプに変化した(シロ、アカヌシ、シロヌシ)。ミクログリアも、体が小さく足(突起)が細く枝分かれしたラミファイド型、体が巨大化し、足(突起)が短くなるアメボイド型がある。さらに、監視するラミファイド型のM0、神経に損傷があるとアメボイド型になり暴走するM1、アメボイド化して異物を除去するM2が存在する。暴走したM1は、ニューロンを攻撃する。アカヌシがりんたちの体内にあるケムリクサを狙ってきた理由に該当する。さらに、神経の損傷部に導く役割もあり、シロが同行していた理由まで中枢神経で説明できる。


【ケムリクサ】
ダイダイは、小脳のニューロンである"プルキンエ細胞"と同じうちわ型。あらかじめ与えられたデータを教師にして学習する(教師あり学習)といった点も似ている。ダイダイを拾った場所も小脳(十島)だった。りくのケムリクサ講座で、「丸いの」が樹状突起、「すげー光る」がシナプスだろう。

中枢神経は、ニューロンとグリア細胞(ミクログリア、アストロサイト、オリゴデンドロサイト、上衣細胞)でできていて、ケムリクサはいずれにも該当する。つまり、この世界はケムリクサでできている。煙のように形が変わる草という意味もありそう。


【灰白質と白質】
わかばのセリフ「真っ白に近い」と、りんの視線にあった灰色の景色から、中枢神経の"灰白質(かいはくしつ)"に該当する。りんが見た映像は、赤もあったのだからモノクロではない。記憶の景色は中枢神経の灰白質と符合する。
中枢神経は灰白質と白質に分かれる。りくたちが消えたのは小脳の表層で灰白質、深層は白質になっている。12.1話で、りくたちがいた場所は白質だろう。体内のケムリクサがなくても動いている点からも白質の可能性が高い。灰白質はニューロンの集まりで、白質は軸索が集まっている。ニューロン(ケムリクサ)がなくても動けるという解釈なのかも。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

8話までは5回以上見た

1話感想{netabare}
“けもフレ”よりずっと前(2010)に自主制作アニメとして発表した作品のTVアニメ化。
監督がけもフレ騒動で蹴られて代わりとして作られた…ってことでいいのかな?
原作の名義的にもし売れれば“けもフレ”の時と違ってクリエーターの財布に直接お金が入る…ハズ。

自主制作アニメの時とはやっぱり変更点ありますね。
まずキーアイテムであるケムリクサがタバコっぽかったのが葉っぱに。
りなが“宇宙家族カールビンソン”のチカちゃん(例えが古いかな、最近のだと“オーバーロード”のエントマ)みたいだったのが表情増えて人間に近くなった、顔面半分無くなるグロ表現(つっても“宝石の国”程度)もナシに。
ここら辺って…TV放映するための「配慮」ってやつかのう?
あっるぇ?、どこから引っ張ってきたか知らないけどアニコレの「あらすじ」は違ったものかも知れない??

もっとバーチャル世界っぽかった気がするんだが、その描写は今後かのう。
ってか自主制作の方は“レリックアーマーレガシアム”みたいな終わり方だったので(なので別に見なくても良い)、ちゃんと完結してくれれば良いなぁ…けもフレもそうだけどしっかりと風呂敷を畳んだ作品を見たことがないのでそこは注目か。{/netabare}

2話感想・園芸ネタのみ{netabare}
黄色はイチョウ?
でもって緑の方は金魚椿(ググって)に見えるが…ワカバの毟ったのは生え方がヒトツバ(シダ植物)っぽい、ってことは獅子葉?んなマニアックなん出すかね?
で、困ったことに自分は一度そう見えてしまうと他の選択肢がなかなか浮かばなくなってしまう。
どう見ても金魚葉なんだが…他にそういうのってあったっけ?
初代けもフレでも2話でヤツデを出して伏線張ってた(と解釈してる)ことがあるし、そこら辺テキトーってことは無いと思うんだが…。{/netabare}

3話感想{netabare}
前回の感想で金魚椿が緑って書いちゃったけどよく見たら青か、まいっか。
3話、フタバが食ったのは大きく育ったセロリかなぁ(正確ではない)と思ったら、某所ではヨモギが定説化してるみたい。
あっそうなん?自分サイズ優先で考えてたんだけどサイズはまちまちってこと?まぁ確かに巨大なクモとか出てるしなぁ…。
ってかね、そこら辺もひっくるめてね…

面倒臭くなってきた

アバンの居ない人について語る昔話も考える気力ナシ。
まさか3話も大きな「動き」が無いとは思わなんだ。
まぁ今は「我慢」のパートだと思うので構わんけど、今後ちゃんと「発散」の展開があるという確証が無いのは辛い、いや大丈夫だとは思うけどさ。
希望としては映画ファイアーフォックスみたいに序盤薄暗い地味~な絵面で、後半めっちゃ明るい晴天の下でのド派手なアクションになってくれたらいいなぁとは思ってるんだけど…多分そうなるんじゃないかなーと思ってるんですけどね。
だって、作中「十日は大丈夫」って言ってるけど、「なにをもって1日と設定してるのか」分からん、太陽あっての一日って概念だよね?{/netabare}

4話感想{netabare}
前半、会話→小さいアカムシ倒して会話→キャンプ?張って会話。
一つにまとめられんかったのかな?
「めっさ気になるー」が段々イライラして来たw
そして後半のヌシとの戦闘…うーんうーん…。
一時停止やコマ送り前提の作りってどうなんかね?※
それでいながらリナが黒くなるシーン。
あれって重たい空気を変えようと話題逸らすためにしたことだと思うのだが、“直後に”わかばが「場を和ませようとするなんてりなさん優しいですね」みたいな事言って…言うな!台無しだ!!
わざわざ言わせんでも分かるよ、ヌシと遭遇してクサ落としたことよりよっぽど。
ってかリナも「あーあ台無しだよ」と呆れるところを、エヘヘと喜ぶって…あれ?

因みに丁度似た感じの状況が同期にやってるアニメの“バミューダトライアングル”でもありまして。
そっちでは、都会から田舎へ逃げ出して来た(その段階ではそれは秘密にしてる)カノンが、事情を知らない地元の子らに囲まれて「都会ってどんなん?」「なんでこっちへ来たの?」と質問責めにされて気まずそうな顔をしいてるところを察しの良いソナタが別の話を振る(無理して不自然な話をする)ってシーンがありまして。
更にカノンは「あ、話題逸らしてくれてた」と察してる表情はするけど別にその瞬間に「気が利きますねー」なんて言わない、普通言わない、なんのための話題逸らしだよ。

その…「わざわざ言わなくても分かるよ」と「これ何度も見ないと気付かないよ」の塩梅が上手く行ってない予感…。


その気持ち、分かるっちゃあ分かるんだけどね。
今やネットが当たり前の時代で、そこでの考察や紹介が前提の作りを目指してるのかな?と感じなくもない。
但しそれって悪く言っちゃうと攻略本前提のファミコンゲームみたいなもので…既に他媒体で原作があってそっち知らないとアニメはワケワカランってのはまた別枠としてね。
因みにゼータガンダムやエルガイムもソレ系で、雑誌の記事や小説、時にはプラモデルに入ってる解説読まなきゃ理解できない、みたいな作品ってのはあるっちゃあ、ある。
しかし現在これだけ作品数溢れてる中でそれやられてもなぁ…ってか何度も見返したくなるような面白さ無いし(あくまで現状)。
あと他所の感想で「なるほどなぁ」と思ったものでは、昔のフラッシュアニメみたいってのがあって。
あれだね、“なつみSTEP”的なんだ…でも今やたけはらみのるもライトなSD系全振りで、今の時代になつみSTEP作ったところで注目集めるのはどうかなぁ?…って感じはする。

なによりちと不安な情報が入りまして。
どうやらウルトラジャンプにマンガ掲載してるらしいのだけど、そこで初めてマンガ描くことになったたつき自身が視線誘導なんて初めて知った、みたいなこと言ったらしい。
え…今まで知らないでやってたの?大丈夫かなぁ??
実際危うさを感じるのは、肝心な部分を一瞬しか映さないのをカッコいいと思ってそうな…。
けもフレ(初代)を振り返ると、11話の登山シーンで爆撃機の残骸が転がってるの、自分は初回には全然気付きませんでした。
あれはあくまでフレーバー止まりだから気付いても気付かなくても問題なかったけど、ケムリクサはそれクラスのものに気付くことが前提だとしたら…面倒臭いなぁ。


参考・なつみSTEP解説動画
https://www.youtube.com/watch?v=hkVn853aQpA
映像作品に情報詰め込もうと思ったらこれくらい余裕、って実験作品として知っておいてもいいかも?
逆にこれクラスの注視が必要だというなら、それはちょっと勘弁願いたい。{/netabare}

5話感想{netabare}
ど…どういうこと?
地下道到着→フード姿の女性キャラ登場。
…。
けもフレやん。
ルンバロボもラッキービーストだし。
……。
まぁいい、けもフレは好きではあるけど「謎」が放りっぱなしだったのは事実だし、そっちでタネ明かしできなかったのをこっちで晴らすつもりなのかも知れない。
ある種のリメイク?
まさか引き出しがそれしか無いってことはない…よね?さすがに意図的だと思うんだよなぁ。
とはいえ現在けもフレ2が放送されてるワケで…めっちゃ攻めるねぇ。
これだけ似せておいてけもフレと同じ「謎」投げっ放しENDだったらちょっとヤバいかも。

と好意的意見はこの辺で、以下ちょいとツッコミ。
クサ便利すぎ、ってかミドリの葉っぱは全部回収しようよ。
わかば怪力か、ラッキービーストも。
いい加減グルグル巻き解いてくれ、もはや意味をなしてないだろあれ。

追記
そういや2話でりんはかつて島の外で知ったこととして「文字のこと、ムシの倒し方、水の場所、ミドリもそうだ」と言ってたのに、5話で文字に気付かなかったのは伏線?
{/netabare}

6話感想{netabare}
ちと6話は黙って様子見しようと思ったけど、やっぱり書くことにします。
アニメで文字を読ませるって…そりゃなくね?
えっと“デスマーチからナントカ”って作品では作中表示される文字が小さくて読みにくくて不評だったんだけど、それでもあっちは一応読まなくてもストーリーの大筋には影響しない程度だった。
あくまでフレーバーというか小ネタとして楽しみたいなら読んでくださいって程度だったと思うんだ(実際自分は読んでないので強く言えないが)。
一方のケムリクサ、これ読まないとアカン内容だよね?
う~~~ん?
例えばマンガ原作で重要なことを文字で表現してるシーンあったとするじゃん?それをアニメ化するとするじゃん?多分文章のシーンは読み上げると思うんだ、普通の制作なら。

ってかさ、ふと思いまして、個人的に評価の高いアニメの“ヒロイックエイジ”。
あれも「ノドスとの契約」という結構長ったらしい「文章」が存在するのだけど(12項目+α)、作中のキャラは少なくとも地球人との契約内容は皆知ってるって前提で始まってまして。
更に毎回アバンが微妙に違っててそこで契約内容を何度も紹介したり。
一体この文章にはどんな意図が隠されてるんだ?ってところからスタートで、その謎に迫るのがひとつの見所なワケだけど、それで2クールですぞ?
翻ってケムリクサは文章の発見自体が6話にしてようやくで…その文章の内容もひどく幼稚で(ここ伏せてまーすってのがあからさま過ぎ※)…ちと内容薄すぎひん?

世界についてもスペースワールドやら軍艦島やらホワイティうめだ(ツチノコと談笑した噴水はバーニングファイトでホーガンが壊すアレか?)やらがモデルらしいけど、「実際に存在してたそのもの」ではなく、ヴァーチャル世界でもないのであれば、マクロスやメガゾーン23…ってよりもファンタシースター3のアリサ3世が一番近いかな?(ググって)
あんな感じの複合型ドーム宇宙船(元ネタあるんだろうけどそこまでは分からん、ボスコニアンじゃないよ)の墜落した跡なんじゃねーの?と鼻ホジりながら思ってたり、この予想は外れて欲しいんだけどね。
島は各ドームで壁は隔壁ね、これなら要所要所の観光スポットが離れすぎててワカバ達の移動速度が異常って矛盾は無くなる。
で、予想が外れて欲しい理由はそんなの後の方までとっておくほどのネタじゃないので…ファンタシースター3ですら中盤には明かしちゃいますぜ。

これまた外れて欲しい予想としては※部分の伏せてる内容は「好きなことを見つけろ」じゃないよね?
ワカバはケムリクサ、リナはミドリちゃん、リンは食うこと、とそれぞれキャラが興味があることを語ってる・やってる最中キラキラエフェクトかかってまして、それを暗示してるんじゃなかろうか?とイヤな予感。
そしてリツだけが該当するのが無くて、見付かったらいいですね、って話だったりして。
外れて欲しい理由はやっぱりそんなん引っ張るほどのネタか?だし、更にその場合「ワカバとラブラブになる」って可能性が高い気がしてそれはちょっと…なんか“ボトムズ”のTV版ラストみたいになりそうじゃん?
塗りつぶした部分は「ワカバと名乗るヤツが現れたら始末しろ」って内容だったら良いんだけどなぁ。

なんか長くなっちゃったけど、要は謎の引っ張り方が白々しく感じ始めてまして。
もっと言えば、変化が乏しくて飽きてきた。
ワカバ自体が胡散臭いキャラなのでヒントを散りばめ続けるのではなく何層にも謎を被せて少しずつ明かしてく方(それこそダイダイさんの文章は1話で明かすくらいの勢い)が良かったんじゃないかなぁ?
アっと驚くタネ明かしを期待してるけど、だ、大丈夫かなぁ?{/netabare}

7話感想{netabare}
ゆゆゆかな?
似てるのは構わない、問題はそれより面白いかどうかなだけで。
あっちは神樹・大赦・勇者部・なにも知らない一般人(もっと細分化すると元勇者・勇者部の家族、勇者部内でもそれぞれバラバラ)と立場が多く、それぞれの掘り下げが中途半端だったのが個人的にはアカンかったのかなぁと時間を置いて考えてみると思い至ってて、こっちは逆に立場(勢力)は非常に少ないので上手くすれば上手く行くかも。
そっちよりも気になるのは…前からそうで敢えて言わないようにしてたんだけど、今回さすがにちょっと…って感じなので言っちゃうと、レイアウト酷くない?
壁の向こうはアカムシだらけだー、って、壁とワカバ達とアカムシがひとつの画面に収まってるシーンが無いので位置関係がワカラン。
“明確に”壁が破壊されてるシーンが無い(そう見えなくもないって描写ならある)ので「このままでは水飲み場が大変だ」と口で言ってるけど、どう大変なのかピンと来ない。
そもそも四国※の周囲はグルっと壁に覆われてるの?壁伝いに歩くと途切れてる所とか無いの?アカムシゾーンとアオムシゾーンが混在してるゾーンは無いの?等、なんか色々気になる。
今こそ地図を見せるべきだと思うのだが…次回以降やってくれるのかな?

※「四国」はゆゆゆネタ。水飲み場を含めた安全地帯のことなのだけど、なんて言って良いのか分からないので…。

ってか水飲み場にしても「ようやく辿り着いた」感が何もない、感動しない。
理由は大した苦労もなく着いちゃったからで、厳しいアカムシとの戦闘を切り抜けたでも、残りの水が尽きて1人また1人と倒れてくこともない(別に死なないでも倒れるだけでいい、折角電車って乗り物あるんだし)。
とはいえ、ヘタに苦労させちゃうと今度は「ツチノコはこんな厳しい世界に姉妹を放り出したのか」ってことになってしまうので、手加減せざるを得なかったのだろうか。{/netabare}

8話感想{netabare}
てっきり今回は大量に居たアカムシ相手のバトル回だと思ったらアバンで戦闘終わってた。
前回最後、新たなクサも手に入れたのでそれの能力の披露するのかと思ったのだが…。
結局姉妹達はルンバの液晶?の文字を読めるのか読めないのかよう分からん。
ルンバロボはどうやって壁を越えてついてきたんだろう?
青側にもケムリはある模様。
考察したい人は頑張って。
ダイダイメモは辞めとこうよ、あとキラキラエフェクトも。
白のメカは赤いケムリに汚染されるとアカムシになるのね、それ聞いても驚かない・とっくに承知してたかのような振る舞いってどうなんだろう。
元から知ってたとなると少なくともリンは無害だから良い、じゃなくて将来有害に成りえるんだからアカムシ退治後無害なムシになっても破壊しようとしないと辻褄が合わない気が。
ルンバロボと親睦を深めるエピソードがこれといって無かったので死んだところで「ふ~ん」としか。
ってかあのルンバによって世界が辛うじて維持されてるとかだったら「うわこれヤベェ」となったけど、別にそんなことはないっぽい。
電車の車輪が直せることすら気付かなかった連中にクサが枯れかけてるからもう直せないと聞かされて簡単に納得するなよ、そこは必死にミドリ光線浴びせながら「なんで効かないんだよおお」ってやろうよ。
船長ねぇ…いよいよファンタシースター3臭くなってきた。
一応地図が出たが、そうじゃない。

そうそう、冒頭りながヤムチャみたいに倒れて黒くなってたが、あれは4話のアレか。
どうやったらああなるのか、どうやったら元に戻るのかの説明は無い。
…。
まぁ今後やってくれりゃあいいけど。{/netabare}

11話までの感想(最後まで見たら消すかも){netabare}
ちょっとアレですね。
まだ最終回で巻き返す可能性はあるのでとやかくは言わないけど、現段階で批判寄りな長文下書きが出来上がってます。
これを投稿しないで済む展開を今後に期待。{/netabare}

総評{netabare}
色々と言いたいことが頭の中で混乱状態で上手くまとめられない。
とりあえずなんか悪い方向に予想が当たっちゃってガッカリで、その中身を箇条書きしてみると…

・登場人物に「人間らしい人間」が居ないのは宇宙人と、感性をコマ切れにした元人間(非人間)だから
・あの世界は未来の地球ではなく、誰かが地球を再現した作り物の世界
・ダイダイメモの伏字の部分は「わかばを助けろ」

以下それぞれの項目の解説。
まず一番目。
「この世界はどうなってるんだ」という作品でありながら、出てくるキャラがどいつもこいつもなかなか“周囲に関心を示さない”のでイライラする。
けもフレ1はあくまで人の作りしラッキービーストに生活が保証されたユートピア世界で、「世界の真実に気付くとユートピアが終焉を迎えるかも」という予感があり知ってはいけないというブレーキが働いた(後述の「葛藤」にも係る)ので周囲に興味示さなくてもまあいいやと思えたのだけど、ケムリクサは生死に直結する問題で、そこで「気付かない」ではなく「気にもしない」というのはどうなんだろう。
ワカバは自分の命よりもケムリクサ(を愛でること)の方が重要なキの字。
キの字ならキの字で統一されてるならまだいい、本当にケムリクサにひたむきならそれで良い。
そして「自発的にケムリクサの探求を進めてたら世界の謎を紐解くことに繋がった」のなら良かったのだが、実際は人に言われてやっただけ。
5話でツチノコに会った際「尋ねる中身そこ?」とガッカリさせられたかと思えば9話ではルンバロボに妙に感傷的になったりと一貫性も無い。
リョク達に「生きてることは秘密にしといて」と言われるがままで理由を知ろうともしなければ、リン達に言うべきか言わざるべきか葛藤することもない。
そう、「葛藤」が無い(※この件に関しては後述)、これ個人的に結構辛い。
「ワカバが人間らしくないのは宇宙人だから」
ナルホドすごいですね、伏線回収バッチリですね(※皮肉、この件に関しても後述)。
けどね、複製しておいて結局一番興味のあるのはケムリクサで「地球人の考えることはよく分かんないや」みたいな描写が無いのはどうなんだろう(口で一回は言うけどそれだけ)。
複製は仕事でやってるだけというのなら、じゃあ同僚や上司が居てもいいハズで、赤クサの問題(それ以前にリリ発見の報告)を伝えなかったのは「なんで?」とどうしても思ってしまう。
結局これ、「キャラがマトモな感性じゃない」を言い訳に都合よく動かせる駒としか見てないキライがする。
なによりも

「自分に興味の無いものは知らなくていい」「好きなものだけやってればいい」

って思想が滲み出てて、これには共感できない。
ヲタやニートの悪い部分を煮詰めたキャラ造詣で、それを是とする世界観はそりゃあヲタにとっては心地良い…のか?
「これでいいのだろうか」ってのは常に頭のどこかに置いておくものじゃないのか?
この作品の物語の構造としては「謎の生物を拾った子供が親に内緒で飼ってたが、その生物が大変なことを引き起こして…」ってパターン、ウルトラマンでよく見た気ががが。
・謎の生物=リリ
・拾った子供=ワカバ
・大変なこと=赤木
・親=ワカバの同僚や上司
で、この構図で考えると、見事に大人が居ないっていう…。
実はこの文章は11話終了時点で書いた下書きを手直ししたもので、もし最終回で「周囲に気を配らなかったことが災いしてエラいことになる」って展開が来たら破棄するつもりでいたのですが、その展開は来ませんでしたね。
最後、相変わらずケムリクサに夢中なワカバを見てリンが「気持ち悪い」と吐き捨ててエンドだったら神作品として崇める覚悟は出来てたんですが…。


二番目。
やっぱりファンタシースター3の「アリサ3世」だったのね。
それだけなら良いのだけど、これは一番目の項のキャラ造詣と被ることになりますが…結構前から感じてたこととして「「廃墟モノ好き」といっても好きなポイントは人それぞれ違うんだろうなぁ」と思って言わずにいたのですが、さすがに言わせてもらいます。
個人的に廃墟モノの醍醐味って、当時暮らしてた住人の生活に思いを馳せることじゃないの?
例えが古いけどマクロス劇場版なら古代人の食卓を想像して新婚ゴッコをしたりただの流行歌に感動したり、“少女終末旅行”なら宗教施設を「なんだこれ?」と言ってみたり居住スペースに家具を並べて生活する妄想したり。
ケムリクサはそういった廃墟に対して「どんな生活をしてたんだろう」と思いを馳せない、せいぜい台詞で一回言っただけ。
無関心。
そんなことよりずっとケムリクサケムリクサ言ってて、これでは結局「宇宙人が地球を複製してた」も強引な後付けにしか感じない。
地球の文化に興味があってケムリクサの力を使って複製したんじゃなくて、ケムリクサの能力を試したくて複製してたようにしか見えない。
もっと言っちゃえば、背景を1から描きたくないので写真加工で誤魔化せる・手を抜ける設定をでっち上げただけにしか見えない。
要はスタッフは廃墟が

「好きなんじゃなくて、それしかできない」

のではないか?という不信感が…。
これは他の作品見てるとたまに「(話はクソでも)ああ、スタッフは○○がスゲー好きなんだなぁ」とひしひしと感じることがありますが、果たしてケムリクサは「廃墟好きなの?本当に?」と首を傾げる。
「好きを見つけろ」ってテーマのクセにこれはどうなんだ?
この件に関しては後で一応フォローも書いておきます。


三番目。
そこは真逆にするもんじゃない?
こんなのは誰でも思いつくもので、その予想を外すことくらいして欲しくて「ワカバを始末しろくらいは書いてて欲しい」と以前書いたんですが…。
予想を外す気が無いのなら、これまた以前書いたけど「ダイダイメモの中身は1話冒頭で明かす、伏字の部分も4話くらいで明かす」くらいが妥当じゃないかな?
一の項で触れた「葛藤」の話になりますが、当初出された指令を知らずに実際に付き合っていたら情が移って、その後で指令内容を知るけど、「指令を書いたときの感情」と「今抱いてる感情」に大きな違いが生まれてさぁどうしましょう?ってのがドラマじゃない?
そこで葛藤するって展開でないと、今までメモの内容を知らずに一緒に行動して積み重ねてきたものは何だったんだと、10話もかけて何やってたんだと思わざるをえない。

話はちょっとズレますが「別に誉めてる人を批判する気はない(誉めたきゃどうぞ誉めて)」ってスタンスであることを理解した上で読んで頂けると幸いです。
{netabare}どうやらマンガ家の「あさりよしとお」がこの作品を誉めてるそうで。
その気持ちはなんとな~く分かる。
前に書いた様に同人版のリナはチカちゃんっぽいし、四次元スカートはおとーさんの外部パーツ呼び出しっぽい、そして11話で明かされた設定もカールビンソンに似てる部分が多い。
あっちは宇宙人が地球の宇宙船に衝突して乗組員の殆どを殺してしまい、唯一生き残った赤ん坊を「いつか母星に返してやろう」と育てることにし、それに際し母星に帰ったときに社会不適合者にならないように地球の文化を真似た(これに勘違いが含まれるのが笑いのポイント)「宇宙人の世界で地球人ごっこをしてる」って設定でして。
ただねぇ、自分キャプテン版しか知らんけど、最後というか将来的には「コロナが父や母だと思ってた人は実は宇宙人で、本当の両親はそいつらに殺された」ことを知る未来が待ってるってのがこれまた切ない部分でして。
真実を知ったら両親の仇と恨むのか、今まで育ててくれてありがとうとなるか、さてどっちだろう?ってのがドラマというか、「真実を知らされるまでの付き合いでどこまで親交を深めたか」に関わる話で、本編はそこをずっと続けてた訳で。{/netabare}

そしてケムリクサに話を戻すと「わざわざ引っ張るほどのネタか?」と。
その路線で行くのは構わないけど、引っ張るなら引っ張るだけの積み重ねが生きる展開でないと物足りない。
それまでの道中で得たヒントを繋ぎ合わせる訳でもなく、クサを覗けば世界観が全部分かるって、じゃあ最初からやれよと。
最初に思いついた設定を虫食いにして小出しにしてただけで、そこにドラマは何も無い。
スタッフは人間には興味無いんじゃないかな?とさえ感じる。
というか…ダイダイメモの伏字部分は「ハイここテストに出ますよー」ってくらいあからさますぎて結構キツい。
好きなことについて語ってる最中キラキラエフェクトを乗せるのもワザとらしすぎてキツい。
最終回で死んだと思われてた3人が出てきてなめプかますのも個人的に恥ずかしい。
(実はけもフレ1でもライオンが「ウチの子にぃ~(態度豹変して)手ぇ出すんじゃねぇ」のシーンは恥ずかしくて仕方なかったり)
その一方で、後述しますが非常に分かりにくい・気付きにくい描写も多々あり、人に理解させる表現能力に問題あるんじゃ?と考えてしまうことがしばしば。
要は表現が

「幼稚」


──まずは三項目に絞って感想を書いてみたけど、それぞれ一番思った部分、括弧で強調した部分を並べると…
「自分に興味の無いものは知らなくていい」「好きなものだけやってればいい」「好きなんじゃなくて、それしかできない」「幼稚」
なんともボヤ~っと、おぞましいイメージが浮かび上がる。
で、実は上記の三項目はそれぞれ「キャラ造詣について」「背景設定について」「ドラマ性について」言及したものになってます。
他にも言及しときたいことがあります。

・演出やコンテやレイアウトも含めた絵について

いやぁこれ…TVアニメに向かないと思う。
絵がヘボいので単なるミスなのか意図的なのかの違いが分からない。
これがカッツリしっかり絵の描かれた劇場作品や、あんま誉めたくないけど京アニ作品だったなら、絵的に何か変なことがあっても「これは意図的だな」と分かるんだけど、ケムリクサはそうじゃない。
一番印象に残ってるのは3話で「電車から落ちかけたワカバが、あたかも命綱があるかのような吊り下げ方で助かった」というのがあって、その時は「本当は命綱があるんだけど作画ミスで描かれてないだけなんだろう」と思ったら、今度は5話で迷子になる展開になり「この前は作画ミスで描かれてなかったけど命綱あるハズなのでそれを手繰り寄せれば帰れるんじゃない?」と思ったらどうやらその時は命綱は無かったらしい。
おいおいどっちだよと。

そもそもCGがけもフレ1から進化してないってどうなんだ?いやむしろ退化してない?
CGなのにカットごとにレイアウト組んでるってどういうこと?
連続したシーンなのにカメラが変わるとキャラの位置がワープすることがしばしばあり、これまた混乱をきたす。
単に絵がヘボいだけなら良いんだ。
最近で作画崩壊で有名なのは“いもいも”になるのかな?
突如携帯の機種が変わるのが有名だけど、個人的に印象が強かったのは何話だったかな、「妹がエロゲ屋に行って、そこで棚にズラっと並んでるエロゲのえっちぃパッケージを見て照れる」シーンがあるのだけど、肝心のエロゲのジャケットがえっちぃくなくまるっきり健全に描かれてて「それでなんで照れるんだ?」と困惑したことがあります。
これっていっそのこと目を瞑って音だけ聞いた方が作り手が伝えたかった内容を理解できるという最悪のケースで、そのレベルはさすがにツッコむけど軽度のものは流しますよ。
同期放送の作品でだと“エガオノダイカ”では連続したシーンなのにカメラ引いた時とアップとでコート着てたり着てなかったり、“コトブキ飛行隊”では2人並んで話してるシーンで位置関係変わってないハズなのにアップになったら向いてる方向が逆向きだったり、“デートアライブ3”ではキャラの表情は怒鳴ってるのに声優の演技は呆れてるになってたり…。
けどこういうのはたまたま気付いただけで、気付いてないところで似たようなのは沢山起きてると思います、だってTVアニメだもの。
見てる側もTVアニメにそこまで作画がシッカリしてるのは望んでない・無意識のうちに気にしないようになってるのだけど、ケムリクサは「むしろそういうところを目を皿のようにしてしっかり見ろ」って作りでして。
それは『話を理解する上で必要な情報』を「一瞬しか映さない・画面の端っこに気付きにくく映す」手法が何度も繰り返されてる。
4話でヌシに遭遇してワカバがポケットからクサを落とすシーンとか、7話でアカムシが居る側のカベを開けたポイントが中盤とラストでは別の場所だとか(鳥居の有無が見分けるポイント、これに気付かないと8話冒頭が唐突に感じることになる。てっきりラストに開けた場所は中盤のと一緒だと思った人多いんじゃないかな?自分もそうだった)、7話でリンがうな垂れてるシーンの背景に山があってそれに気付く描写は無いクセに後から「キリの向こうに山が見えた」と言わせるとか、7話で新たに拾ったクサの能力見せてないと思ったら8話冒頭黒くなったリナにワカバが駆け寄る時に手にしてたとか。
(5話の移動中に電車が車輪落とすシーンは話を理解する上では重要ではないのでそれはいい)
そんな気付きにくい描写で「分かれ」という態度を取るのであれば、じゃあ命綱ちゃんと描いてくれよと。
ってか描かれてあるのはまだマシな方で、5話で直前まで幹しかなかったミドリをゆすったら葉っぱが散りだして「描写無いけど実は葉が繁ってた」みたいなことを口だけで説明したり、7話でいきなり電話ボックスが3つに増えてりなの四次元ポケットから出したんだろうと予想はできるけどそれを見せなかったり、10話で「実は水飲んでませんでした」と口で言うだけでどうやって欺いたかは描かれてなかったり。
こういう方法で説明した気になるのは止めて欲しい。

「そんな細かなところをグチグチとまぁ」と言われるかも知れないけど、「細けぇことはいいんだよ」と開き直れるほど『代わりに前面に押し出してるモノ』が無いのがどうしたもんかって話で。
同期放送でそれ系といえばジョジョがいい例かな?
最近見た23話だけでも{netabare}「ジョルノはトーキングヘッドがナランチャの舌に取り付いてると直接見た訳でもなく、更には前の回で言葉だけじゃなく動きも操作されてた(「あそこに敵が!」と指指そうとしたら別の場所を指差した)のに、舌を切り落としただけで解除できるとどうやって確信できた?」{/netabare}と突っ込もうと思えば突っ込めるけど、アクションや勢いでゴリ押ししてるのでこれはこれでいい、そこはメインじゃないと突っぱねられる。
けどケムリクサは…「そんな細けぇことはいいんだよ」と言い切る勢いも無い、アクションシーンはカットするし感情の機微に迫ろうにも所詮宇宙人と人形だし。
細かいところまで見て欲しいのか、細かいところは目を瞑って欲しい(その場合代わりとなる見所を用意してないが)のか、どっちなんだ?と。
都合に合わせて「なんて緻密なんだ」と「そこは気にしてはいけない」を使い分けるのは好きじゃない、ってかそういうのはあくまでフレーバーに留めといて『話を理解する上で必要な情報』にまでやるものじゃないでしょう。
“絶望先生”の黒板ネタを全部理解しないと物語理解できないって言われても困ります。
以前“なつみSTEP”を例に挙げて「こんなのになるとイヤだなぁ」と意思表示したのですが、まんまとそれになってしまいました。

ただここら辺は…けもフレ1が予想外にウケちゃって、それで味を占めたとは言わないけど、次ハズすのが怖くなって冒険できなかったんじゃないかなー?と思わなくもない。
自分けもフレ1は評価高いです。
けどアカン所も一杯あって、けどそれを気にしないで済む絶妙の塩梅ってのがあって、果たしてそれは偶然か実力か測りかねてたのだけど…ケムリクサの出来を見ると後者のだったのかなぁと残念でならない。
要は上記のツッコミってけもフレにもまるっきり当てはまるのです、敢えて言わなかっただけで。
図書館でマッチ箱貰うけど一瞬すぎて見えないとか、そのマッチ箱も含め11・12話でいきなりロープや松明(掛け軸)や紙飛行機が出てくるけど「今まで旅の間に手に入れて、バックに入れてたんだろう」とは分かるけど実際に出し入れしてる描写は無い。
もっと簡単なのでは1話でカバンが小川に落ちてる「ハズ」なのだけど、画面の外で音だけでそれを表現してて絵では見せない。
恥ずかしい話としては11話で登山中のカバンが「あっ」と言って海の向こうに島があるのに気付くシーン、初見では島の影が空に溶てて気付けませんでした(ただ海原を映しただけにしか見えなかった)。
同じく登山中の爆撃機にも気付かなかったし、最後の「つづく」は…その…今でも読めない、うっすら描かれてるらしいのだけど…色盲じゃないはずなんだが…。
なんでハッキリ分かるように見せてくれないの?といえば単に絵がヘボくて描けないから・予算が無くて描く暇が無いから、で納得してたし、なによりその部分は『話を理解する上で必要な情報』でもなかった、フレーバー色が強かった。
爆撃機の残骸なんて気付かなくても話を理解する分には影響無い。

逆を言っちゃえば、人手だか予算だか無くて「あれもできないこれもできない」という中、これだけの物語を組み立てられるのは大したものです、嫌味ではなく。
CGが退化してるのは予算が無いから、レイアウトが糞なのは背景が写真加工でグルっと回転できないから、キャラが少ないのも予算が無いから、死んだと思ってる姉妹の思い出話の時に回想シーンが無いのは声優が呼べないから、リナが分裂してるのなんてコピペで済まそうという苦肉の策でしょう。
ダイダイメモを絵だけで表現してるのも、下に字幕を入れる予算も無かったんでしょう。
そう思えば「苦しい中よくやった」として作品の粗も大目に見られるってものです。
ただ、だからといって今後も同じような縛りプレイを続けられるのもアレだし、それなりの予算で作ったものも見たいなぁと思うのですが、それにはどうも問題がありそうなのが悲しい。
(問題の中身は作品の感想とは外れるので書きません)


以下雑記

伏線回収が凄いとよく聞くけど…あの、1クール作品ですよ?
回収できるのは当たり前、問題は回収した時に「ナルホドそういうことか!」とつい膝を叩いてしまうような出来か、「あ、そう、ふーん」と無感動に事実を眺めることになるか。
上で書いた様に「ワカバは宇宙人」は「あ、そう、ふーん」。
ってか、そうであるなら8話の青壁の「警」の文字は何だろう?
あれは宇宙人の技術じゃないの?なんで漢字?
(最終回の「禁」はまだ赤木を作ったのが元地球人のリリなのでまぁいいかなと思うけど…それでも変なんですけどね)
バケットホイールエスカベイターもそうですね、あれも宇宙人側の技術じゃない?
しかもこっちはわざわざ出しておきながらやったことはクレーン引き上げ、いや掘削してよと。
もう絵を描く余裕が無いんだろうなぁと感じて悲しくなった。
これにより一度は宇宙人説を捨てたのに(考えなかったワケじゃないぞ?)、結局宇宙人でしたというトリックが誰得なものに。
序盤ワカバのグルグル巻きもアホ臭い、リンとの信頼度を表してるって?あっそうふーん。
栽培してたウスイロはどうしたんだろう?

で、そこら辺の突っ込みどころは強引に理屈を展開すればどうとでもなる。
「ワカバは宇宙人なんだし、その見た目は観測する人によって違うタイプで「警」の文字もそれと同じ」なんて言えば筋は通るんじゃない?
問題は、そこまで考えてやらなきゃならんの?
そんなのが誉められるのなら“剣王朝”は大傑作かと。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 24
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

君は植物のフレンズなんだね~。めっさ気になる~。

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
ネタバレ厳禁系なので、総括とはいえ、内容には触れません。ただ、「面白かった」「最後までちゃんと観てほしい」作品だったな、と。

さて、「けものフレンズ」のたつき監督が、「けものフレンズ2」の制作から外れ、制作した本作。しかも、なんの因果か(故意か偶然かは知りませんが)、「けものフレンズ2」と同時期の放送。必然的に、注目は高まりますね。

でも、そんな色眼鏡で観たら勿体ない作品なんじゃないかと思います。

私自身も俗物なので、「どっちが面白いか」「けものフレンズとの類似、相違点探し」という先入観を完全には捨てきれませんでしたが、これから視聴の方には、出来れば純粋にアニメの世界を楽しんでほしいですね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
なんか、「SF宮沢賢治」みたいな作品だと感じました。

時系列でまとめると、

①宇宙人である「ワカバ(α)」が、地球の文明の記録をとりに宇宙船に乗ってきた。その時のサポートメカが、「シロ」。

②「ワカバ(α)」が地球の文明をコピーする段階で、偶発的に救いだした少女が「リリ」。

③「リリ」と「ワカバ(α)」は共に幸せな生活を送るが、「ワカバ(α)」を助けようとした「リリ」が、ミドリイロの木を殺す、アカイロの木を作り出してしまう(アカムシ、アカギリはアカイロの木の副産物)。

④「ワカバ(α)」はアカイロの木を倒す(アカイロの生長に必要な水を奪う)ために、自らをミドリイロの木に変える(これが6話の枯れた大樹)。

⑤「リリ」は、「ワカバ(α)」を救うため、自らを六分割するかわりに、大人になった存在(「りょう[嗅覚]」「りょく[視覚]」「りく[触覚]」「りつ[聴覚]」「りん[身体能力]」「りな[味覚]」)を生み出し、「最初の人」と呼ばれる(リリは消えた)。

⑥六分割された姉妹は(宇宙船の中の)旅を続け、「りつ」は④で生まれた大樹から、「ミドリ」を手に入れ、育てる。しかし、「りょう」「りょく」「りく」はアカムシとの旅を戦いで命を落としてしまう(この時、「りょく」から記憶の葉を受け継いだ「りん」は、[視覚]と[リリの記憶]を得る。また、記憶の葉の中に、「りょう」「りょく」「りく」の一部が宿る)。

【ケムリクサ1話目がスタート】

⑦「ミドリ」から「ワカバ(β)」が生まれ、「りつ」「りん」「りな」と旅を始める(1話目)。

⑧「りん」は最初の人の記憶を完全に取り戻す(11話目)。

⑨「りん」と「ワカバ(β)」はアカイロの木を倒し、宇宙船の外に脱出。地球の豊かな環境を目の当たりにする。


、、、ってことで良いのかな?

つまり、【作中の世界は全て宇宙船の内部の出来事だった】【作中のワカバはミドリから生まれた、宇宙人のワカバの生まれ変わり】【宇宙人のワカバを好きだったリリの生まれ変わりが、6姉妹】のあたりが、この作品を紐解くポイントになるんだろうなと思います。

私がこの作品で感じたのは、(冒頭でも書きましたが)宮沢賢治感。賢治の小説には、自然をないがしろにした人間に、自然が手痛いしっぺ返しをする話がよくあります。

リリが行ったことはいわば、品種改良の失敗なのだが、この辺はテーマになるのだと思います。

品種改良とは、「人間が人間の都合の良いように命を作り替えること」です。この是非を問う上で、ケムリクサをもたらした存在(いわば神様)を宇宙人であるワカバにし、品種改良をした存在を人間であるリリにしたのは上手いと思いました。また、アカイロの木の存在は、どこかでバイオハザードを連想させるもので、薬害やウィルスの進化、水不足(環境破壊)など、たくさんの問題提起を含むと思います。

ただ、なぜ私がこの作品に「宮沢賢治」を感じるかというと、彼は人間を最後の部分で諦めておらず、ラストに「救い」を提示することが多いからです。

例えば、「注文の多い料理店」のラストで、山猫軒から人間を救ったのが、彼らがないがしろにしていた犬達だったように、ラストに微かな希望を残すのが、賢治の優しさだと思っています。

本作は一見、ポストアポカリプス系の作品に見えて、その実、地球は最初から最後まで大自然を維持しており、最終話でその景色をバーンと魅せる演出には唸りました。なんか、「今ある自然を大切にしなければ、本作のような世界になるかもよ。気づけよ、人類」と言われているような気がしたのです。

余談ですが、石庭で有名な、京都の龍安寺に訪れた時、その寂寥とした世界に、美しさよりもむしろ侘しさを覚えてしまいましたが、廊下の角を曲がったすぐにある自然豊かな坪庭、また、龍安寺から帰る道があまりに自然豊かで、その対比に涙してしまったことを思い出しました。

人は、失って初めてそのものの大切さに気付くものだですが、失ってしまった後では取り返しのつかないものもあります。本作はアニメという架空の世界の中で、「喪失」と「生存」という二つを倒置法的に見せました。その構成、ミスリードが抜群に上手かったです。

また、この監督が、「厳しい世界に一滴の優しさ」を垂らすのが上手だと感じたのが、12話のED。

この作品の中で、最も可哀想なのは「リリ」という少女です。「リリ」は、大好きな「ワカバ(α)」を助けたいと思いましたが、自らの行動で「ワカバ(α)」を窮地に追い込んでしまいます。そして、「ワカバ(α)」を救う為に自らを分割しましたが、自らが消える間際、「ワカバ(α)」がすでに死んで(ミドリイロの木になって)いる状況に気づき、悲しみの淵でその存在を消します。

確かに、「ワカバ(α)」が転生した「ワカバ(β)」を救ったのは、「リリ」が転生した「りん」であり、「リリ」の望みは間接的に叶えられたとも言えるでしょう。しかし、それはあくまで、「りんとワカバ(β)の物語」であり、「リリとワカバ(α)の物語」とは別に語られるべきものです。そう考えた時、「リリはやっぱり可哀想」と感じる視聴者は多いのではないでしょうか。

そんな視聴者の為、あるいは、自らが生み出した「リリとワカバ(α)」の為に、12話のEDです。

12話のEDの本当にラスト、地球に通じる穴から光が差し込み、「りつ」「りん」「りな」と「ワカバ(β)」のシルエットが照らされたその時、画面左隅にうっすらと(注視しないと見逃すレベルで)シルエットが浮かび上がります。それは、手を広げた青年に、走って抱きつこうとする一人の少女のシルエット。状況的に考えて、「ワカバ(α)」と「リリ」でしょう。

これを観た瞬間、「ワカバ(α)とリリは会えたんだな。二人は、報われたんだな」と感じることが出来ました。

本当に「のけもの」を作らない、素晴らしい監督だと思いました。

他にも、「記憶の葉が取られた後も顔を赤らめる、りん=それまではリリの思いに引っ張られていたが、自分の好きを見つけたりん」の比喩になっていたり、「最終話で、りつ と りな が話し方を分けていた(語尾を変えていた)のが明らかになりましたが、これは、聴覚に優れない りん の為の思いやりだった」という点など、考察してみれば感動できる点はいくつもありまさす。

一見難しく見えるけれど、それを「家族愛」「恋愛」という分かりやすいテーマで一貫して表現しているので、考察せずに観ても充分に楽しいアニメになっていると思います。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
ポストアポカリプス系? けもフレ感もあるな。赤虫はロボ? 木の根やら死ねば消えるドッペル姉妹? 赤霧? ドッペル姉妹達が成長すれば、ミドリ達みたいになれる? ミドリ達は、植物の精霊みたいなもん? 酸性とアルカリ性?

とりあず、

①りん達は何者か。
②ワカバ君はどこから来たか。
③赤虫は何か?
④人類はどうなったか。

の4点ですね。多分、この謎のほとんどは明かされないんだろうな(笑)

とりあえず、ジャパリパークの各エリアを変えながら冒険を進めるように、色々な島を渡りながら、赤虫達と戦っていくのだろう。その中で、ワカバ君が大切な役目を果たしていく。とりあえず今回は、「嗅覚」という、植物にはない要素で活躍したから、今度は「味覚」とか「聴覚」かな?

2話目 ☆2
いきなり、恋愛要素入れるの? 赤は襲うが、青は襲わない。ますますオーム(笑) やたら質問多いな。色が識別できない?

外の島にいくことで、ミドリ達は一人ずつ減っていくのかな? ワカバ君の能力で、最後は恒久的に救われる?

3話目 ☆2
まだ色々分からないが、とりあえずツンデレなのは分かった(笑)

とりあえず、島を旅していく展開は続くんだろうけど、今回名前が出てきた様々な人物が、きっと6話くらいで出てくるんだろうな。

4話目 ☆3
五島までは制覇済みか。主とのバトルは熱かった。

5話目 ☆3
修理、再生能力。赤霧を濾過するような装置を直したりするのかな? ワカバ君、めっちゃ力ある(笑) リツまでデレた(笑) EDのシルエットの一人ですね。

6話目 ☆4
なんかこう、ストーリーが進展しそうで、わくわくする。

7話目 ☆4
安堵からの、急直下。ひなちゃんズとのやりとりが温かい。いよいよ冒険が始まる予感。

8話目 ☆4
ワカバ君、良い主人公になってきたな。機械の喜びか。富士山?

9話目 ☆3
なるほど、リンの中に全員いるのか。確かに、同時には出てないしな。

10話目 ☆3
水、少ないな~。悲壮な覚悟。格好よし。

11話目 ☆4
船長は、宇宙船の船長か。なるほどね~。色々と謎が解けた回だった。品種改良とはつまり、新しい生命体を作り出すこと。その是非。かなり、面白かった。

12話目 ☆5
庇ったことを言わないワカバ、イケメン。久々にカタルシスのある最終回。アニメらしいアニメ。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 40

77.0 2 シリアスで好奇心なアニメランキング2位
不滅のあなたへ(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (433)
1594人が棚に入れました
フシは最初、地上に投げ込まれた“球"だった。持っていたのは「刺激を受けた物の姿へ変化できる能力」と「死んでも再生できる能力」。球から小石、オオカミ、そして少年へと姿を変化させていくが、赤子のように何も知らぬままさまよう。やがて出会う人々に生きる術を教えられ温かい感情を知り、人間を模して成長していくフシ。宿命の敵・ノッカーとの壮絶な闘い、大切な人との別れ…痛みに耐えながら自分の生き方を選びとり、力強く生きるフシの永遠の旅を描く。

声優・キャラクター
川島零士、引坂理絵、内田彩、愛河里花子、斎賀みつき、津田健次郎
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

出会いと別れの物語

恐らく海外では今期で一番評価が高い作品
だけどそこまで面白くはないかな。
まあまあ面白いなーぐらいの作品。

↓1クール目時点感想
{netabare}
フシという最初は狼の姿をしたキャラクターが周りと触れ合って成長していく話。
そのフシにはいくつか特徴があって、1つは不死身ということ、そして、好きなものを自由に作れるという能力を持っていること、でもう一つ、思い入れの深い人が死んだら(?)その人の姿になれること。
不死身と言ってもノッカーという敵にやられるとまずい。

上の話はそんなに出てこなくて、基本主人公が言語を習得していったりそんな過程が丁寧に描かれます。
1話は辺境に住む少年、2~4話はマーチ、6話~12話はグーグーというキャラの話(11~12話は四年後)。

2話~4話に関しては、世界観の作りこみが雑に感じたのと、謎のご都合主義などが入ったりで微妙でした。

6~12話に関してはかなり面白かった。
リーンやグーグーといったキャラも魅力がありましたし、リーンとグーグーが仲良くなっていくのも良かったです。
12話よりも断然11話のラストのほうが良かったかな。
過去に犯してしまったことをリーンに正直に話すけど、それでも二人が愛し合って、いい感じになるシーン。
まあ12話でそんな恋愛フラグも消え去るけど。
結構場面場面でいいシーンがあった印象。
2~4話では人間の姿をした獣だった主人公が成長して人間として生活できてたのも良かった。急に4年が経過してその間の描写は一切ないから、成長過程は全然感じられなかったのは残念ではあるものの、まあ成長したんだなあって風に感じられて良かった。
最後に自分がいたら迷惑がかかるかもしれない、と人間の思考をしてグーグーたちの家から旅立っていくシーン、そしてグーグーの姿に変身して暗示的にリーンに別れを告げるシーンも良かった。

戦闘シーンも面白かった。
グーグーが火吹いたりするのは笑ってしまったけど、フシと協力してノッカーを撃退するシーンは熱かった。
グーグーが人間を卒業してたw

ただ、このアニメ微妙なところも多い。
まず、建築物や生活状況に一貫性がなく、時代設定が分からない。
1話~4話ぐらいは日本で言う縄文時代ぐらいの話かと思ってたけど、町は江戸時代並みに発展してるし。
倫理観もこの時代ではなく現代のもののようでそこも微妙だった。
グーグーが体に謎の改造を施されてたり、「えっ」となるような設定も多い。

上でも書いたけど、主人公の成長物語じゃなくなったのもどうなのかなと思った。
もう完全に成長しきってるから、今後対ノッカーになるんだろうけど、序盤と軸がブレてないかって思う。

あと、これは完全に好みだけど、個人的に人を殺してのお涙頂戴はあまり好きじゃないから、感動シーンで感動できなかった。
感動できる人ならこの作品の評価もうちょっと高くつけてると思う。
ところで、この作品今後も誰かと出会ってその人が死んでってのを繰り返すのかな。
もしそうなったら展開が見え見えで全く面白くないから評価かなり下げると思う。
次に誰かと会っても、どうせこの人も死ぬんだろうなという冷めた目で見てしまうだろうし、予想を裏切ってほしい。

一話毎メモ↓
{netabare}
1話
15年前とかにやってそうな雰囲気のアニメ。
地球のどっか遠いところで暮らして家族の帰りを待ってる少年の話?
舞台設定は普通の現代なんだろうか?冒険系?
どういう展開になるかわからない。

2話宇多田ヒカル!?
縄文時代ぐらいの世界観?雰囲気アニメかな。
今のところはあんまりだけどまあこれからか。

3話
儀式の主催者たちガバガバすぎw
狼VS熊は面白かった。

4話
狼の喋りが気持ち悪いw 
随分時代にそぐわない建築だな
牢屋窓空きっぱなしかよ 
雰囲気作りが微妙。
こんな世界観でなんかラノベみたいな展開もあるし。

5話
簡単に脱獄するマーチ達。
動物を殺すことに反対してるけど、こんな世界観なら狩りとか普通の行動だろ。
しかももう死にかけてる動物で儀式での犠牲が今後なくなるというメリットもあるのにもかかわらず。
この世界からは考えられない倫理観でキャラが動く。
細かいところに引っかかるなぁ。
粗探しになってるかもしれないけど。
なんでマーチたちを今更殺そうとしてるの?
殺すなら初めから殺しとけばよかったのでは。
結局最初と状況全く同じだし、狼を手名付けるために殺さなかったのだとしたら、狼が脱走した今こそ殺しちゃだめでは。
マーチここで退場するのか。
今後の展開どうなるんだろう。
フシがいろんな人と出会って成長していく物語かな?

6話
フシは思い入れの不快死人の姿に自由に変われるのか。
別世界の文字が日本語からの写像になってるのってよく見るけど適当さを感じる。
言葉喋れるようになるの意外と早いなぁ。完全に喋れるようになってて草
これナレーターも登場人物オチ?
器が全部奪われたらフシは死ぬのかな? 
急に世界観が明かされていった。津田健がフシの作成者?
てかEDのラスト死んでいく順番に影が写されてる?このグーグーというキャラも死ぬのかな。
色々わかってきて面白かった。

7話
リーン可愛い。
ここまでの固い雰囲気ぶち壊したけど。

8話
めっちゃ喋るじゃんw
不死身だからと言って包丁で急に刺したり炎で燃やしたりするやべー奴。
じいさんもぶっ飛んでるw やばい家庭
顔が描かれないのが却って怖いな。

9話
何で町の人脅かしてるんだ...。
主人公万能。唐突な下ネタ。
またなんか変な敵が来たし、面白くなってきた。
次回ぐーぐー死にそうだな

10話 酒の設定もう何が何だか。
てか家めっちゃ現代風建築...。
体内で酒作るとかきたねえw
人があんな火吹くとかギャグアニメかな?。
川の出来事は結局隠したままか。
急に年数経過した。先の展開怖いなぁ。

11話
普通に喋れるようになってる...。
まあ4年たってるしね。けどめっちゃ違和感ある。
ラストめっちゃ良かった。

12話
姿戻るのか。戻すなら成長した姿出さんくても良かったのに。
グーグーが人間離れしてるw 
やっぱこれ合う人全員死んでいくストーリーなのかな。
キャラ死んでお涙頂戴のワンパターンになりそう。
作画が奥の方が結構省略されてたりで手抜き感を感じたかな。
{/netabare}

深夜にまったり見るのがおすすめのアニメ。
{/netabare}

↓全話視聴後感想
{netabare}
2クール目の序盤はここまでで一番面白かったが、最後は失速していった。
面白いとこと面白くないとこの差が激しかったかな。
面白かったのはグーグー編、トナリ編前半
つまらなかったのはマーチ編、トナリ編後半

トナリ編の前半の面白さの一つは戦闘。
ノッカーはフシにしかまともに戦えない相手と思ってたけど、あの島の住人が無駄に強くてグーグー編であれだけ苦戦したノッカーを被害なしで瞬殺するというw
普通に戦闘として見て面白かった。
戦闘も良かったけど、2クール目で一番良かったのはフシがだんだんと人間の感性に近付いていく感じが上手く表現できてたことかな。
声優が良かったのもあって、だんだんと喋り方に感情がついてきているように思えた。
そういう、心情描写や葛藤の描写が丁寧でフシというキャラが好きになれた。
展開も先が気になる作りで退屈することなく見れたのも良かったかな、テンポもかなり良かったし。
キャラもトナリはあんまり好きじゃなかったけど、トナリ以外のキャラは割と好きだった。

ただ、後半が残念。
やっぱりお涙頂戴展開が滑ってる。
人死んでのお涙頂戴が苦手なのもあるけど、人の殺し方が強引すぎて全く感動できない。
あいつら死ぬためだけに戻ってきたようなものだし。
キャラのIQが下がってる気もした。
船に乗せる人選びも優性思想を描きたかったんだろうけど、身内優遇が酷すぎてなんだあれって感想。
それに、マーチ編の狂人をわざわざ出してきたのはいいものの、結局改心みたいな展開もなくそのまま置き去りにして殺すというw
しかも闘技場ではフシ相手に謎無双。
ラストのピオラン編(?)も痴呆展開いるのかなぁと思ってしまった。

ただ、ピオラン編のラストの海のシーンは良かったと思う。
フシが手紙を書くところや、遺言を読むところみたいにいいところも結構あった。

全体的にはやはり、まあまあ面白いアニメという評価は変わらなかった。そこそこの良作。

↓一話毎感想、評価
{netabare}
13話 10/10
OPは映像だけ変更かな。主人公がもう完全に自我をもって、葛藤してる描写が良かった。演技上手いな主人公の。主人公の心境の変化の表現が上手い。
ピオランついてくるのか。器も奪われたままか
紙に書いとけば...。
胡散臭い島 この人ら味方なのかな?

14話 9/10
殺し合いかよw
ここも悪人ばかりではないのか?
オーストラリアみたいなもんか。
あれってマーチ殺したやつか?なつかしい。。
思いっ切り人の前で変身するのかw 
最後の葛藤良かった

15話 9/10
弓と矢の関係って要するにトナリは命令するだけでフシは動けってことか?
ほんと最低な奴。
結局ピオランは罪人なのかよ。
フシ普通に最強じゃん。
なんで横やりあんなにいっぱい飛んでくるんだよw
ほんとトナリとかいうクズ。
そういやツダケンはぐーぐーのこと知ってるだろうにフシには教えない辺り、完全な味方ではないのか? 
住民つよい。 ここの住民最強かよ。

16話 9/10
グーグーの火炎放射w フシが自分の夢を探すためにもっと旅をしたいって言うところ良かった。
めっちゃ現代風建築あるんだけど。
ほんとに面白くなってきたなこのアニメ。
予想通りの展開だけど引きも上手い。
けどこの胸糞キャラ再登場させる意味はあるのかなぁ。こいつ何でこんな強いんだよ。

17話 2/10
こんな状況なら毎回優勝した人殺されてそうだな。
やべーやつになってるヤノメの人
ポケモンみたいに鳥操れるの草。
抜け殻とか作れんのかよ。
7歳以下って厳しいな。もっと上でもいいのに。
てか、母もつれていってやれよw
えぇ...身内優遇ばっかりじゃん。
酷いなこれは、さすがに。
なんでリガード無事なんだよw
人数余裕じゃん。ほんと、他の人も乗せられただろ。

18話 6/10
フシまた喋り方上手くなってる気がする。
こういうの表現できる声優がすごい。
優性思想の描き方は下手だなぁ。
なんでみんな帰ってきてんだよw
これで死んでも感動なんてできねえよ。
ほんとこのアニメキャラ死ぬシーンだけ全く面白くないわ。

19話 2/10
こいつ何で死なないんだよ。火炎放射笑うからやめてくれ。
勝手に船から戻ってきて死ぬって自業自得でしょ。
ヤノメの奴も完全に狂人になってて不快だわ。
何で許可取る必要があるんだ、勝手に殺せよ。
トナリ以外は死ぬ展開のためだけに戻ってきたようなもんじゃん。
こんな一言で平和になるわけ。
ほんとこいつつまんないキャラだな。
なんだあの退場のさせ方。

20話 6/10
教えてもらった文字で手紙を書く展開は良かった。
絵がひでえ。この時代に90歳ってすごいなw
この痴呆展開誰得だよ。
リアルを追求と言えばそうだが、結局最後はフィクションのように症状が消えて感動の言葉で終わるんだよね。
まあ最後の海辺のシーンは良かった。
締めはいい、と思ったが最後はどういうことだ?
主人公狂ったか?
{/netabare}
{/netabare}
曲10点満点評価(完全に好み)
OP「PINK BLOOD」7.5/10 ED「Mediator」4/10

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ツンドラの白夜の森から

イワ…ンじゃなかった石からでしたね
原作未読


アニメを観るようになって再評価したものの一つがNHK。
定評ある残酷描写が柔らかくなるかもと危惧してた『進撃の巨人』はごりごりだったし、進撃だけが聖域というわけでもなく『ヴィンランド・サガ』もごりんごりん。
『ツルネ』は京アニ大賞特別賞かなんかで鳴り物入り感があったし、大作『ピアノの森』ではガチ世界的ピアニストからの音源でした。内容評価はともかく力の入れっぷりには信用を置いてます。

 不滅のあなたへ

ここでいう“あなた”は主人公。
ざっくり概要だと、死なない主人公が人間を見送っていく物語です。と同時に見送られる側は去り際に何かを残していくという意味でこのタイトルかもしれないたっぷり全20話。

NHKアニメ班にもガイドラインあると思うんですけど、生と死をわりかし真面目に扱ってる印象です。本作もその系統。
真面目に扱ってるが故か某民放を出汁にして感動ポルノ批判をしてたりもする最近のNHK。とある民放の24時間某番組で頑張る障碍者やってる裏番組で聾唖少女の厳しい現実を活写した『聾の形』ノーカット放送をぶつけたりするぐらい不真面目を許さない社風(適当)。
その『聾の形』作者大今良時氏の原作です。ナレーションにはこれまた朝ドラナレーション士の資格を持つ津田健次郎さんが担当します。ずぶずぶやんとツッコミがないのが不思議なくらいです。


そのNHKの次に関心をひいたのが宇多田ヒカルが唄う主題歌『PINK BLOOD』。ビッグネームなのはもちろんですが、作品と歩調を合わせた主題歌は好感度高しです。

 ♪ 自分の価値も解らないまま子供でいられない ♪

歌詞より一部抜粋しとります。そんなお話になってます。

主人公について
ツダケンさんが観測をすると決めて投げ入れた“球体”の特質“刺激を受けて変化する”が唯一のルールです。そう何もないところから。それが主人公だという冒頭。どう転ぶかわかりません。
球体はそのうち自我みたいなのが芽生えたり言葉を覚えたりとアップグレードしていきます。そこに適宜ツダケンさんが球体にアドバイスらしき助け舟を渡す描写が続くことから、なんとなく親子関係に近しい間柄を基軸にした成長物語に見えなくもないのですけどあくまで

 刺激を受けて変化する“それ”の観測

であります。刺激となりうるものは何か?とどのような変化がもたらされたか?との視点を外さなければ迷子にはならないでしょう。
どうも観念的な話ですみません。
一個人の成長物語としての見方を否定したいわけではなく、環境因子がもたらす進化の物語とやや壮大な仕掛けを堪能するがごとき全20話というのを言いたい私です。
人類の起源はアフリカとなってますがそれと対極にある酷寒の地からこれまた異なる進化の過程を追ってみるのも一興。

もちろん娯楽作品であるためドラマティックなエピソードもままありますよ。 



※ネタバレ所感

■フシとゆかいな仲間たち

フシ役の川島零士さんは初主演とのことですが好演されてましたね。どんどこアップデートされてく主人公に合わせて声優として成長してったというわけではなく第1話からして引き込まれる演技をされてたと思います。

この作品のユニークなところはフシが主人公ムーブ起こしまくらずむしろ控えめで周りを囲む人たちが話を進めているところでしょうか。フシは観察者(CV津田健次郎)の観察対象でありながら、我々視聴者にとってはゆかいな仲間たちに触れるための触媒役を担ってくれてました。
例えるならネイチャーサイエンス系番組で森の中に定点カメラ置いて場合によっては数か月単位で計測してレア動物の生態を探る的なアレです。

そこを通り過ぎる人たち↓
{netabare}・ニナンナとヤノメ
 マーチ:生贄にされそうだった幼女
 パロナ:マーチを気にかけてた戦闘力高めな少女
 ハヤセ:大国からの使者で後にフシをストーキング
 ビオラン:婆さん
・タクナハ
 グーグー:仮面被った不遇の少年
・ジャナンダ島
 トナリ:褐色の不遇の少女{/netabare}

{netabare}最終回まできて初めてフシが寿命による人間の死を知ることとなるのがなによりの驚き。殺されない=死なない…ってフシは思いこんでましたね。
フシに変化をもたらす“刺激”とやらがこれまで不幸一辺倒だっただけに

 「お前の夢は何だ?フシ。ワシみたいにやりたいことをやれ!」

未来を見据えたメッセージを最後にもってくるとこがよかったです。2期決定の報もあり新たな角度からフシの変化の旅に随伴できることが楽しみです。{/netabare}

今よりも自身を大切にできるのかどうなのか含みを持たせたヒッキーの歌詞も響きます。

{netabare}「私の価値がわからないような人に大事にされても無駄」
「自分のためにならないような努力はやめた方がいいわ」
「誰にも見せなくてもキレイなものはキレイ」{/netabare}


■不死を巡る思惑たち

不死身や不老不死に向き合うにあたってちょっと不思議に思ったことがありました。

{netabare}誰もこのチートスキルを自分のものとしようとしないのよね。ハヤセだって自らを不老不死にしようとしてなかったと思える。この後どうなるかはわからんけど今のところそうである。
不老不死を個性の一つくらいの感覚で受け入れてる世界観。これこそ真の多様性の受容かと思います。
始皇帝や徐福みたいにエターナルパワー獲得が目的じゃないところが極めて日本らしい。
島では「とりあえず不死身だからお前行っとけ」とならずに子供が身を挺す。
なんなら貨幣をささっと作り出すこともできるだろうにそれもしない。

ある意味それを突破しそうなのがハヤセだっただけに2期の注目点ですね。{netabare}※最終回にちらっとご存命カットあったような…{/netabare}
彼女もともと生贄制度も鼻で笑ってるなど信仰心に乏しく、それが尋常ならざるフシと出会ってしまってそこにある種の“神”を見出しちゃったんでしょうね。カルトにハマる過程と酷似してますがいかんせん教祖はいない。ピュアな信仰心で抱く“畏怖の念”と“帰依(執着)”の感情を自分なりに消化しようとしてこじれてあんな風になったのだと理解しております。

思いのほかハヤセへの言及が長くなりましたが、物言わぬノッカーの存在も示唆に富むと思いますよ。
不老不死/不死身なんてこの地球見回してもあまりにも異質。この星の白血球やキラーT細胞みたいな設定だったとしても驚きはしません。{/netabare}



視聴時期:2021年4月~8月 リアタイ視聴

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2021.09.05 初稿

投稿 : 2024/06/01
♥ : 40
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

フシの出会いと別れの物語

[2021.8.31]
1期見終わりました。
通してみると、やっぱりグーグー編が一番好きですね。
でも最終話もなかなか良い締め方だったと思います♪
2022年秋に2期の告知がありました。
1期はちょうど原作6巻までだったので、同じペースだと2期は原作12巻まで
で、ちょうど第1部の終わりまでになりそうです。
ここまできたら、第2部も見てみたいですねー。3期とかになるかもだけどw
最終話の感想は一番下に書きました。

[2021.4.14初投稿]
原作は、「聲の形」の大今良時さんということで読みました。現在は第二部連載中です。
手塚治虫の「火の鳥」を想起させるスケールの大きさを感じる物語で、これがマガジンで週刊連載で描かれていることに作者の凄さを感じました。

ただ、アニメ化して面白くなるかな、とちょっと不安なところもあって。
作品のテーマがぱっと見、掴みづらいので、他にも作品が沢山あって、飽きやすいアニメ視聴者にはなんだかよくわからない作品だなーと投げられちゃう可能性もあるのかなと。
好きな話はグーグー編です。

NHKでアニメ放映ということで、それなりのクォリティの作品になるのかなと思ってましたけど、期待通りの出来みたいでとりあえず嬉しいです♪
全20話みたいです。
第一部の最後までやってくれると嬉しいけど、話数的に大丈夫かちょっと不安。

お話が進んだらまた感想など追記したいと思います☆

【第1話 最後のひとり】
{netabare}レッシオオカミのジョアンがなぜあんなに離れたところで死んでしまったのかを考えてみました。
私の妄想ですけどジョアンは少年のために楽園の場所を探していたのではないかと。
その途中で足にケガをしてしまい・・と考えるとちょっとせつないですね。
「僕のこと、ずっと覚えていて」がずっしりときます。
結局あの少年の名前って不明なんだよね。{/netabare}

【第2話 おとなしくない少女】
{netabare}マーチ編が始まった。
アニメは丁寧に進めてるみたいで進行はゆっくり目っぽい。
これだと第一部の途中で終わりそう。
「それ」はマーチと出会って幸運だったと思う。
最初に自分に愛情を注いでくれる相手と出会えたんだから・{/netabare}・

【第3話 小さな進化】
{netabare}ラストのアリガトオの声、インパクトあって良かったです。{/netabare}

【第4話 大きな器】
{netabare}この作品、ひとつ残念に思うところはオッケーとかハッピーとかスケジュールとか言ってるところ。
現代が舞台ならいいんだけど、こういう世界観を大切にしてほしい作品でやられちゃうと萎えます。。
作品が軽くなっちゃう気がする。
連れてこられたヤノメから脱出するマーチたち。
そして次回・・・! {/netabare}

【第5話 共にゆく人】
{netabare}フシは「刺激」を受けて、「器」を獲得する。
そして今回も新たな「器」を獲得するんだけど、こういうのなんだかやりきれないです・・
でも、フシは出会った人や動物たちをずっと覚えててくれるんですよね。
フシの中で彼らは永遠に生き続けるのでしょう。
次回、いよいよ「敵」が現れます。
このあたりからわけわかんないって思われそうでちょっと心配。{/netabare}

【第6話 私たちの目的】
{netabare}ヤノメから一緒に逃げた老婆ピオランとの再会。
彼女はフシに言葉や知識を教える。
前半はそんな二人のやりとりやフシが成長していく様子が微笑ましいです。
後半はいよいよ「敵」が現れて物語の雰囲気も変わります。
これは賛否あるでしょうね。何このバトル?って。
次回はいよいよグーグー編が始まります!
原作読んでた時から好きな話だったので、とても楽しみです♡{/netabare}

【第7話 変わりたい少年】
{netabare}グーグーいいキャラしてますね。やっぱりグーグー編は面白いです。
グーグーもリーンも原作よりもコミカルな感じになったかな。
ピオランのアップの作画が気合入っててちょっと笑った。。
グーグーはフシの兄貴分として、フシにとって大切な存在になっていきます。
次回も楽しみです♡{/netabare}

【第11話 過去からの贈り物】
{netabare}今回の話は原作の時から好きで、アニメもうまく演出してたと思います。
夢桔梗の花から、グーグーとリーンのあの日につながっていくところ、じわっときます。
グーグー、フシ、リーン、ピオラン、酒爺。
彼らの平穏な日々がずっと続けばいいのに。
これを言ってもどうしようもないのだけど、ノッカーいらない。{/netabare}

【第20話 残響】
かなり久々の感想になりました。
というのも私ジャナンダ島編(トナリ編)があまり好きじゃなくて。。
今回のピオランの話、とても良かったですね。
フシと再開したときのピオランのとても嬉しそうな笑顔。
老いていくピオランの面倒を見続けるフシ。
二人の関係には愛情が感じられて、{netabare}最期のフシの号泣に{/netabare}ちょっとうるっときちゃいました。
1話の頃と比べると、フシの成長がとても感じられたラストでした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 44

67.8 3 シリアスで好奇心なアニメランキング3位
ゲゲゲの鬼太郎 [第6作-2018](TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (90)
324人が棚に入れました
アニメ化50周年を記念して制作される。

21世紀も20年近くが経ち人々が妖怪の存在を忘れた現代。
科学では解明が出来ない現象が頻発、流言飛語が飛び交い大人たちは右往左往するばかり。
そんな状況をなんとかしようと妖怪ポストに手紙を書いた13歳の少女・まなの前に
カランコロンと下駄の音を響かせてゲゲゲの鬼太郎がやってきた…。

声優・キャラクター
沢城みゆき、野沢雅子、古川登志夫、庄司宇芽香、藤井ゆきよ、田中真弓、島田敏、山口勝平
ネタバレ

石川頼経 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

これは面白い! 今一番、面白いアニメだと思います。

現代の社会問題や風刺をふんだんに要素に盛り込み、スマホを操る今風のアニメ美少女の猫娘やヒロインの少女の犬山マナちゃんや依頼者と全く新しい鬼太郎です。

3話の五輪批判(ただし、まずいのか五輪とは明言してないが)は印象的でした。
皮肉なのはスマホ歩きをしていた小学生が巨大競技場を建設している横で
「こんなの作るくらいならもっと金を使う事があるだろう」とか言ってた事です。
そして、奇遇なもので三話のあとで西日本大水害が起こってしまったんですよね。
東京五輪なんかの準備をしている資金と労力があるくらいなら、北陸大雪、熊本地震、大阪北部地震、猛暑など日本で立て続けに起こっている天災に投じてもらいたいものですね。

そして、この作品は地獄少女が好きな方にも合っている作品だと思います。
少しだけ地獄少女と雰囲気が似ています。
14話に出てきた妖怪も閻魔あいと妖怪になったいきさつがそっくりです。
ちなみにこの回で一時的に体を取り戻した目玉おやじの声がドラゴンボールの孫悟空そっくり、目玉おやじの声優が悟空の人で砂かけババアの声優がルフィですしね。
さらに17話に出てきた妖怪が追っていた「姫様」の横顔が閻魔あいにそっくりだでした。
15話が予想の斜め上を行く展開に神作だと話題になってましたが 、17話もかなりの神作でした、最後の方は感動しました。
17話の妖怪の物語って地獄少女の輪入道の生き様にも似ている気がします。
ちなみに13話のゲスト妖怪は輪入道だったりします(勿論、地獄少女の輪入道とは別個体ですが)
この話しも「一番醜悪なのは人間」という事で考えさせられる話しでした。

地獄少女好きの人には全話見るだけの価値はあると思います。

追加① この作品でちょっと気になる事をひとつ。字幕の女性キャラの一人称がなとが正確ではありません。
例えば女性キャラがどう聞いても「わたし」と発声しているのに字幕では「あたし」と表記されている部分などがやたら多いです。
アニメの字幕はなんだか、結構、いい加減な傾向があり、声優の発声を正しく記してない部分ってありますね。

追加② ネットで検索していると「ゲゲゲの鬼太郎をダシにして五輪反対を訴えるなんてケシカラン、もし水木しげる先生がこの話しを視たらどう思うんだ!?」
とかいうレビューがありました。

いえ、元々、水木しげる先生は太平洋戦争で出征させられて片腕を失う重傷を負ったりして、
元々、政治的・思想的な方で漫画でも反戦漫画など非常に思想的な作品を描かれる方です。
ゲゲゲの鬼太郎に関しても「子供たちのための痛快な漫画」などではなく、元々、思想的です。
さらに言うと水木氏は妖怪研究家であり「妖怪は日本の妖精である」とも言って妖怪の存在を信じています。

あと、水木先生の描かれた反戦的な漫画でチハ戦車を「こんなブリキのオモチャのような戦車を作った人はおれたちに謝って欲しいよ」と悲壮感たっぷりに兵士が発言しているくだりがあり、
チハ戦車や突撃する日本兵ををギャグにしているような愉快痛快なアニメのガルパンとは大違いです。

追加③
このアニメはコミカル話しも多いですが、反面、ハードな所があり、とても子供たちに見せられるような内容ではない描写がたくさんあります。
悪い人間が多数の難民たちを無理矢理、外国から船で連れてきて、彼らを妖怪を利用してダイヤモンドにしようとするためにコンテナに詰め込もうとする際に逃げだした難民に背中からピストルで発砲し難民はぶっ倒れます。
そして言ったセリフが「馬鹿野郎、この弾丸一発でお前らを何人買えると思ってるんだ」です。
凄い発言ですよね?

そして、このアニメの深みを高める部分として、この時間帯のアニメでは珍しく、敵対した妖怪を倒す(殺す)事があります。
それが例え「かわいそうな妖怪」であったとしてもです(これは復活しない性質の一部の妖怪の話しだけで全ての妖怪には当てはまりませんでした)。

追加④
この作品の挿入曲の曲調がどこかで聞いた事あるなと思ったら、
最高のアニメ音楽職人、キュアメタルこと高梨康治さんの担当だったんですね。
この人、仕事しすぎですね、
この人のツイッターを見に行ったら「一カ月で百曲収録した」とか凄い事言ってます。

追加⑤
ところで、あの、「名無し」という黒幕っぽい妖怪(?)ですが、もしも六期のラスボスではないとすると、あの妖怪と決着をつけたあと、物語が終わるのかまた新展開になるのかまだわかりません。
どうなるんでしょうね?
ゲゲゲの鬼太郎は今、六期ですが、ゲゲゲの鬼太郎五期は三年くらいやったし前番組のドラゴンボール超も三年くらいしたので、この六期も三年くらいやるのかもしれません。
少なくとも一年はやると思います。
最近の1クール、2クールが主体のアニメとは違うロングラン作品なので、そこを踏まえて慌てず騒がずにサザエさんやちびまる子ちゃんや地獄少女を視るようにゆったりと構えて視るのが正解の作品だと思います。
私も一話、一話の展開に興奮しすぎました。
まあ、元々、私はそういう主義ですし、アニメを視る時に「早く終わらないかな?」なんて思いながら見るのは良くないと思います。
アニメは一話、一話、楽しむために視るものであって、完走したりコンプリートするために視るものではありませんしね。

第20話について
これまた、教育的・思想的な内容の話しでした。
「日本で昔起きた戦争」というのを「日本がアメリカに一方的に攻められた戦争」と誤解していた、まなちゃんに間違いを正すシーンがあります。
太平洋戦争(大東亜戦争)で真珠湾陰謀説とか「日本はアメリカに嵌められた」とか主張している右寄りの人には抗議したくなる内容だったかもしれませんね。
とはいえ、遠い南洋の島で戦死していった英霊たちに感謝する部分、彼ら兵士達にも人生があったというような描写もあり、単なる左翼思想だけの話しではなかったのは良かったです。

21話がなんだか、明らかに子供向けの善悪がはっきりしたお涙頂戴的な話しでイマイチでした(あくまで大人の私の意見であり、こういう子供向けの話しもロングラン作品ではちょくちょく必要なのは理解できる)が
22話はやたらハードな話しでした。
鬼太郎が間接的かつやむおえなかったとはいえ人を殺してますし、他にも妖怪が暴れ回った事で人が死んでます。

それと気になったのが、今回の話しで暴れる妖怪(牛鬼)を封じた神様であるカルラ様(迦楼羅天)が
やたらと人々に科学的、生物学的な説明をしていたのが印象的でした。「気体」がどうだの「細胞を変化させ」だの・・・
相手が現代人たちだから、こういう説明をした方が良かったと判断したのでしょうか?
もしも、昔の人相手なら「禁忌」とか「神の戒め」とか神秘的・神事的・宗教的なものの言い方をして人々を畏怖させていたでしょうね。
でも、それだったら「元通り岩に妖怪を封印する」みたいな、原始的な方法で妖怪を封じるのではなく、
もっと科学的機関に預けて厳重に保管させた方が良いのにと思いました。
そうしないと、またどこかのバカが封印を解くと思います。

現実に11、12話で日本はタヌキ妖怪軍団に支配されかける程の危機を迎えたのですから、それなりの予算を投入して対妖怪特務機関でも作って、
戦いを鬼太郎一味にまかせたりせずに対妖怪戦闘部隊を作ったり、倒した妖怪の厳重な封印管理を行ったりするべきだと思いました。
まあ、そこまで現実的に考察するのも無粋なのかもしれませんが・・・

追加考察 タヌキ妖怪軍団の話しって思えば、ジブリ作品の「平成狸合戦ぽんぽこ」のダークバージョンみたいな話しでしたね。

25話について
久しぶりで可愛いマナちゃんを堪能できました。
それでこの話しをなんだか「地獄少女のパクリだ」とか言う意見が多いですね。私は地獄少女の大ファンではありますが、
地獄少女のプロット自体が実はゲゲゲと必殺仕事人を参考にしたものです。
ちなみにゲゲゲの鬼太郎4期第35話『鬼太郎の地獄流し』脚本:島田満1996.9.8は2005年放映の地獄少女より九年も前の話し。原作に至っては数十年前の話しです。
中には地獄少女の「人を呪わば穴二つ」を地獄少女のオリジナルだと思っている人も居るようでした。
その言葉は日本で昔からあった諺です。

27話
バックベアードを首領とする西洋妖怪軍団との戦いという新章突入です。
魅力的な新美少女キャラも登場し期待度抜群です。
しかも、この新章にはあの「名無し」も噛んでいるようです。
それと今回の話しはマレーシアから逃げてきた難民妖怪たちとの軋轢が問題になっていて、そこが恒例の社会風刺になっていました。
西洋妖怪の強キャラたちに全滅させられたようですが・・・

ゲゲゲの世界観について解説
アニメ鬼太郎は現在、六期まであり、他に「墓場鬼太郎」がありますが、 全て、それぞれパラレルだって事は製作者たちが明言してました(訂正、一期と二期だけは直接の続編として続いてました)。
三期のヒロインのユメコちゃんの四期への続投問題でスタッフが審議した時、別世界の鬼太郎を描くべきとか言って、続投させなかったのもその一つです。
ちなみに原典の筈の漫画盤ですら、掲載誌によっていろいろパラレルがあるようです。
バッグベアードもぬらりひょんも鬼太郎一味の「長年の宿敵」などではなく、掲載誌や各期のアニメごとに初顔合わせの敵でしょう。

ですので。ゲゲゲ六期は基本的に独立した物語で「過去期のアニメ盤ゲゲゲではこうだった」とか「原作ではこうだった」という意見はあまり意味がないようです。
過去作はどうだったとかではなく、新しく創られた最新作の鬼太郎だと割り切って楽しむのが一番、良い楽しみ方だと私は思います。

今季の鬼太郎は数話の特別(不穏)な話しを除いては基本的に鬼太郎は「正義のヒーロー」「人間の味方」です。
その動機は「過去に"ミズキ"という人物」に助けてもらったからだそうですが、
「墓場鬼太郎」派の人は今の六期鬼太郎が好みでない人はいるようですね。
墓場は鬼太郎は不気味なスレた性格で「人間・正義の味方」ではなくホラー色が強かったですから。
加えて言うと、六期鬼太郎は前にしていたドラゴンボール超のノリが垣間見えますね。スタッフもほぼ同じなのでしょう。
上にも書きましたが、14話の目玉親父はほとんどDBの孫悟空で「身勝手の極意」のような動きをし、幽遊白書の霊丸のような攻撃をしてました。

34話
久しぶりの社会風刺ネタ
{netabare}ねずみ男が先頭に立って「アニエスの即刻、国外退去を求める」「アニエスが居るから日本が西洋妖怪に攻撃されるんだ」と・・・
それを庇った鬼太郎に対してもねずみ男は「鬼太郎、お前、俺たちとアニエス、どっちが大切なんだ?」と鋭い問いかけをして鬼太郎を追い込みます。

鬼太郎は、はっきりとは返答しませんが、「その質問に答えを出してはいけないと思うんだ」と眼玉親父に言います。
アニエスも鬼太郎に「なぜ、私を助けてくれたの?」の回答
にもはっきりと返事はしませんが、FF9の名言の「誰か助けるのに理由なんてものがいるのかい?」が鬼太郎の心情なのかもしれません。 {/netabare}

35、36話
いよいよ、西洋妖怪篇が佳境に入ってきました。
日本妖怪たちに石を投げられるアリエスを庇った猫娘がアリエスに「頼れる時には誰かを頼りな」と諭す所はカッコイイです。ワンピースのルフィの名言を彷彿とさせます。
ブリガドン計画の内容も明かされました。
バッグベアードが今までのシリーズにないほどの外道に描かれています。
何かと暗躍する「名無し」の動向に気になります。

それにしても、今回の鬼太郎はえらく作画が気合入ってますね。
前作の「ドラゴンボール超」の神作画をそのまま、引き継いでいる感じです。
ただ、平常回ではあんまり、その神作画の素晴らしさを体感出来なかったのですが、シリアスな展開が深まっていくとどんどん映えてくる感じです。

* ただし、不安要素として主演で鬼太郎役をうまくこなしていた沢城みゆきさんの産休問題ですね。収録分が終わったらどうするんでしょうね?

西洋妖怪編終了。
バックベアードが第二形態としてムキムキマンになって戦ったのはオドロキました。
美少女魔女アリエスともお別れ。
いずれは再登場しそうな気がします。特に名無しとの戦いの時には駆けつけてくれる筈です。

それで、38話で、また平常回に戻りました。
しかし平穏な日常どころか、その平常回第一回の露骨に凶悪犯罪要素があり世相的な悪の話しでした。
ねずみ男が死体喰いの妖怪と結託しての新商売というか犯罪行為・・・
病気で死んだ母親の死体を死体喰いの妖怪に食わせて年金詐欺、交通事故を起こして轢き殺した死体、つい女性が旦那の頭を殴ってつい殺してしまった死体なども依頼されて同様に処理。
ねずみ男は「俺には金(依頼料)、死体喰い妖怪は死体が喰え、依頼者には利益、三者全員が得するウィンウィンウィン」とはしゃいでましたが、
とても子供向けアニメとは思えない。あんまりな凶悪犯罪描写・・・・
ある意味、バックベアード以上に悪質な行為に唖然としました。

43話
滅茶苦茶、重い話しです。ていうか西洋妖怪編、終わってからやたらダークな話しが多いです。
今回の話しはアニメ鬼太郎史上でも最高級のダーク話しです(ちなみに話し自体は原作にあったが大幅なリメイクを加えてます)
{netabare}人が死にます。
そして今回は鬼太郎が人を殺します。そしてその娘に「私はあなたを許さない、絶対」と言われます。
この娘もいくら愛する父親のためとはいえ正気ではなくなっています。吸血妖怪になってしまった父親のために自殺サイトで志願者を募集するのですから。
おそらく、彼女はいずれは妖怪化して鬼太郎を襲う気がします。以降に引きずる話しです。{/netabare}
それと今回の話し、どう見ても某〇〇〇〇細胞の事件に着想得てますね。

45話
今回もダークな話しでした。 {netabare}
ラスト近くになって急に雲行きが怪しくなる嫌な話しです。
正直、怖かった。いや「妖怪が出てくる」とかとは別の意味で怖い話しです。
鬼太郎は自ら人を殺す事は本当にやむおえない時だけで稀ですが、見殺しにする事は結構ありますね。
もっとも。今回は対象人物が警察に自首してれば助けてたでしょうけど。{/netabare}

46話
この話しの感想ですが、やたらと敵が強かったです。鬼太郎一味壊滅寸前。西洋妖怪軍団より強かったのではないだろうか? 予想外の事態 {netabare}まなの不完全五芒星覚醒{/netabare}がなければ鬼太郎一味が負けてたです。これだけ鬼太郎一味を苦戦させた妖怪も珍しいです。

47-49話
名無しとの決戦話しです。しかし・・・{netabare}約一年間、引きずってきたボスとしてはちょっと呆気なさすぎですね。むしろ名無しとの決戦の前振りの猫娘とマナと鬼太郎の葛藤劇が良かったですね。
マナの母親をうっかり殺してしまったと思い込む猫娘とマナ,五芒星の力が暴走して猫娘を殺してしまうマナ、鬼太郎の事と次第によってはマナを殺さんばかりの怒りを示す鬼太郎・・・とかなりハードな展開でした。
これらの話しは名無しの話しというよりマナちゃんの宿命とご先祖様の話しが主題なのかもしれません。
それにしてもマナちゃんは近年のアニメでも屈指の可愛いヒロインですね。外見的にも性格的にも・・・最後に名無しに名前を付けて成仏させてやる所は良かったです。しかし名無し、簡単にやられすぎ・・・
今までの日常回の敵や中ボスでも、もっと鬼太郎一味を苦しめた妖怪は多数います。46話の雛人形とか・・・
気になるのはあの世から連れ帰った猫娘の処置はこれからどうなるんでしょうね? またお姉さんに戻るのかあの幼女の姿のままなのか・・・{/netabare}
それにしても、マナちゃんは可愛い、私が見てきたアニメ美少女でもトップクラスの美少女キャラです。

新情報
四月以降も鬼太郎、続くようです。
もう、名無しで引っ張るのも難しいと思いますので、
名無しとの決着が付いたあとのボスは月並みですがぬらりひょん?

50話
新展開、鵺を始めとする地獄四将という新たな強敵たちと戦いへと突入です。
しかし、特筆すべきは敵より味方です。
新キャラクターの鬼道集という組織に属する石動零(いするぎれい)CVは神谷浩史さん。
もはや鬼太郎ワールドの雰囲気のキャラとは全く違うキャラです。
このキャラは「邪鬼眼」というか「菊池秀行の世界」というか「アララギ先輩」というか・・・悪く言えば厨二病の妖怪ハンターのキャラが加わります。彼が出てくるシーンは違うアニメになってるぞ・・・
EDもまるで「幽遊白書」のようなEDに変わりましたし。
鬼太郎と対する敵は同じなのですが、彼はいわば「悪・即・斬」のような考え方で、人に害をなした妖怪は降伏しようと許さず、取り込んで自らを強化します。
「鬼神の腕」とか言ってるのは「ぬーべー」を彷彿とさせますね。

なんだか「ゲゲゲの鬼太郎」という定番作品を利用して凄い傑作アニメ作品を作ろうという制作側の意気込みが感じられます。
ただ、このアニメ、子供対策なのか箸休めのためなのか、ちょくちょく、幼稚な話、子供騙し的な話、たわいのない話も織り交ぜているのですが・・・そういうのが気に入らない人もいるかもしれません。
しかし、前にも書いた通り何年も続くロングラン作品にはそういう回も必要なのです。

鬼太郎の「正義」について
{netabare}50話での石動零との対立でも思ったのですが、鬼太郎自身、決して「盲目的な人間の味方」ではなく、独特な立ち位置の部分があります。
それは墓場鬼太郎のひねくれた鬼太郎とも違います。
彼は弱い妖怪を虐待したり、犯罪行為を行った人間の味方では決してありません。
そういう人間は懲らしめたり脅したり警察に自首を薦めたりします。
33話では「娘が幼い頃、妖怪と契約して繁栄と引き換えに将来、娘を嫁として差し出す」と約束した件で娘を助けるように懇願する父親に対して「そういう約束があるのなら守るべきだ」とつっぱねます。
そして、前にも言ったように猫娘を力が暴走して殺してしまったまなに対して「事情次第では殺す」ほどの怒りを燃やします。
要するに人間だろうと妖怪だろうと、固定的に何かの味方とか、何かを敵として動いているのではなく、
状況と事情を調査し思考したうえでの彼なりの「正義」で動いているのです。 {/netabare}
やはり結構、深い作品です。

51話
ついに「元号変更ネタ」
というか、ひょっとするとあらゆるアニメの中で初めて元号変更ネタを使ったアニメかも。
それとちょっと気になったのは「鬼道衆」というのが出てきたけど、これって東京魔人学園にも出てきた設定ですね。
別物でしょうけど・・・
{netabare}思ったより早く大きな猫娘復活です。{/netabare}

ていうか、今期の鬼太郎、バトルアニメの要素がやたら強いです。
さすがにドラゴンボール超の後番組ですね・・・

52話
今回は石動零も登場せず、上記に書いた箸休めのための子供たちへの教訓的な話し。どこかで聞いたようなストーリーですし、大人が見たらイマイチな回かも。
{netabare} 「早起きしなくても良い、勉強しなくても良い、お手伝いしなくてもいい、お母さんがうるさい」。
だからといって、それから逃避して自分に都合の良い世界に行ってはいけませんというような話。
最後は予想通り「お母さんがうるさいのは子供を思ってのためと感涙の再会」{/netabare}
まあ、こういう話しも嫌いではないですが。

*訂正 対象年齢層も低くどこかで聞いたような類型話しではありましたが、今思うと適度に面白かったです。

53話
ぬ!? 子供っぽい話し、二連発!!

54話
30年前の話しですが、鬼太郎が人を殺してますね。それともあの父親を殺したのは泥田坊なのでしょうか?
やや深めの話しです。人と妖怪がどうしても共存できない場合、鬼太郎は仕方なく妖怪を倒してしまいます。

55話
たわいのないギャグ話しでした。

鬼太郎、52~55話で急に日常回になってます。
いや、別に必ずしも日常回が悪いというわけではなく、今まで多くの傑作日常回を生み出してきた六期鬼太郎にしては、正直、52話以降の日常回は出来がイマイチな気がします。
どうやら鬼太郎役の沢城みゆきさんが産休したので、今は事前に撮り溜めした日常回の放映を続けているようです。
これから、当面、そうなるようですね。
新シリーズの地獄四将篇が非常に面白そうだっただけに中断は正直、残念です。

56話
地獄四将篇はひとまず中断のようです。
まあ、また面白くなってきました。
{netabare}石動零もようやく、再登場し西洋妖怪たちが再び襲来、バッグベアード復活をもくらむ彼らとの闘いという展開になるようです。 {/netabare}

*ちょっと考察
うーん・・・・・皮肉にも私があまりの面白さに感銘を受けてオール5に評点を上げてから何だかイマイチというか迷走してきましたね。
推測ですが沢城みゆきさんの産休問題もあるんでしょうが、
ゲゲゲ自体が三月いっぱいで終わるかどうか議論があって、続投が急に決まってしまい迷走してるのかもしれません。
確かに名無しとの決着が着いた段階で終わってたら綺麗にまとまってましたね。
それでも52話までは文句なく面白かったんですけどね。
それと「地獄四将篇」というのは一人目の鵺が倒された時点で終了でもうやらないのかもしれませんね。

63話
今の鬼太郎六期は「地獄四将と鬼道衆・石動零」「バッグベアード復活をもくらむ西洋妖怪残党」といったメインストーリーをちょくちょく交えながら、単発回主体という感じで。少々、話しの流れが読みにくくなってる中、今回はまあまあ面白かったです。

基本的には七夕回でしたが、魅力的なゲストヒロインたる笹の精・星華とぬりかべとの淡い恋模様、相変わらず金儲けと土地開発が目的のねずみ男と人間の陰謀。
そして {netabare}ねずみ男を騙して操るタヌキのような凶悪な妖怪、あしまがり、なんだか、鬼太郎ってタヌキがやたら悪役として登場しますね、なかなか強い妖怪で鬼太郎たちを結構、苦戦させます。 {/netabare}
善悪がはっきりした。ありがちな話しとも言えない事もないですが、こういう奇をてらってない話しも楽しくて良いです。
EDもシリアスなものから、やたらとノーテンキなものに変更されました。コメディ主体に路線変更のつもりでしょうか?
それにしても、星華の声優が{netabare}ひーちゃん{/netabare}だったのも驚きました。

64話
地獄少女にでも出てきそうなハードな話し。
「地方権力者に牛耳られた町」というのは「野生の証明」以来、ちょくちょくある話しですね。

65話
最高クラスのおふざけ回、鳥取、鳥取と鳥取愛布教の話しです。

66話
これは何と言ったら良いのか・・・{netabare}ハッピーエンドかと思いきや、ドンデン返しの残酷な結末に驚かされます。
本当にこの結末で良かったのか・・・特にマナは相当にショックを受けてました。
それと鬼太郎はこうなってしまうという事を察していたのに止めようとしないのがなんとも・・・「本当に良いのか?」くらいの一言くらいあっても良いと思います。{/netabare}、今季の鬼太郎はつくづく深いです。

67話
ギャグ回、面白かったです。
ラインだかフェイスブックもどきだかのサイトで「いいね」を貰う事に狂って暴走してしまう女性の物語です。
しかし、配役された嶋村侑さんも酷いキャラを演じたものですね。この人は演技の幅が広い。

68話
地獄流しの話、てっきりハードな話しかとおもったら、{netabare}子供向きの教育回、悪い事はしてはいけない、反省する事が大切、人は誰しも一人で生きているわけではないなど、良い要素が盛り込まれてます。ラストもすがすがしいハッピーエンドです。{/netabare}

74話、75話
地獄四将最強の玉藻の前(九尾の狐)との対決、強かったです・・・
戦闘力も高かったが頭もキレる妖怪で鬼太郎一味、石動零を苦しめます。
そして地獄と現世の境を破壊しかけて日本をいやこの世を未曾有の危機に陥れます。
{netabare}幸い、猫娘&まな&アニエス姉妹のヒロイン陣、鬼太郎ファミリー、地獄四将の一人の伊吹丸の助太刀もあり、倒すことができました。そして次週からはついに鬼太郎究極の宿敵たるあの妖怪との闘いを描く新章がはじまります。{/netabare}

あと、思ったんですけど、あの日本の女性総理、無能で情けないの一言に尽きる。
普通、こういうフィクション作品で女性指導者が出てくると大概はキレものなのですが、まるで女性の欠点を凝縮したような無能な指導者で、こんな人が日本の首相なので鬼太郎たちの苦労もことさら辛くなっているのでしょう。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 41
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

東京ゲゲゲイのYouTube動画「ゲゲゲイの鬼太郎」もオススメ

<2020/5/2 追記>
全話見終わりました。
丸②年!全97話!
かなり面白かったですよ。
勧善懲悪だったり、
人間社会へのアイロニーだったり、
愛だの恋だの平和だのだったり、
純粋に妖怪楽しむ話もあったり
飽きさせませんでした。
本シリーズは鬼太郎、目玉おやじ初めて声優を一新してましたが良い感じにハマってて気にならなかったし。
やはり鬼太郎は永遠。

ところで話は変わりますが、
ダンスグループ「東京ゲゲゲイ」のYouTube動画「ゲゲゲイの鬼太郎」というものがありまして。
鬼太郎好きの方には是非一度ご覧いただきたい。

そしてもしこの動画にハマったら椎名林檎「公然の秘密」PVもおすすめします。
後ろのダンサー二人が凄いです!
向かって右側が東京ゲゲゲイのリーダーなのですが、左側の女性ダンサーともどもごっついカッコイイです。

<2019/12/7 追記>
第84話「外国人労働者チンさん」
この南方妖怪チンさんがマッパで、本名が放送禁止用語?
ということで馬鹿馬鹿しいシモネタ回でした。
一応外国人労働者問題をチクリとはしてますが基本はシモネタ。

秀逸なのはこの「チンさん」の声優。
杉田智和!
まさかというかやっぱりというか笑
アフレコでチンさんの本名を連呼する杉田智和

<2019/9/29 追記>
第73話 ヤマタノオロチ回
子供の頃、この話がめちゃくちゃ怖かったんですが、その恐怖の根源の部分が6期バージョンではかなり軽くなってます。
これなら子供が見ても怖くない。
自分にとっては物足りないですが。

第74、75話 玉藻前≡九尾

白面の者というかナルトの中のアレです。
白面に比べると可愛らしいですけど。
白面先輩が怖すぎるだけかも。

お話はすっきりうまくまとまってました。
古谷徹を宿し旅に出る神谷浩史とかシュールだな、と思ったり。

これで長かった四大妖怪編も終わり、次回からはついにあの「知らんうちに人ん家に上がり込んで気がついたら一緒に飯食ってる『冴えない彼女の育て方の加藤恵』のような図々しさがウリのアイツがやってくるそうですよ。
多分、孫じゃない方だと思います。

<2019/9/8 追記>
第72話 妖怪いやみ

確かこの妖怪って原作や昔のアニメでも出てましたね。
鬼太郎の「じゅて〜む」はなんとなく覚えてます。

インパクト強いんですけど、今回はめちゃくちゃ面白かった。
6期の鬼太郎の中でも指折りじゃないでしょうか。

一年以上見ていて美形猫娘にも慣れたこともあり、猫娘がカッコ良いです。
心象風景の描写も◎。

鬼太郎に興味あって6期観てない方はこの話だけでもお勧めしますよ。

そして次回予告。
「ヤマタノオロチ」回ですか。
小さい頃、多分二期かな。
これ観てものすごく怖かったこと覚えてます。

<2019/6/8追記>
3週前の56話は吸血鬼エリート
先週の58話は半魚人とカマボコ

前者のエリート、私はアニメで見たのは初めてですが、原作で読んだ記憶があって、水木しげるキャラの中でもかなり個性的。
シティボーイズのきたろうさんにちょっと似てて本当にこういう人いそうな感じ。

本作でもこのエリートさん、ギター弾くんですけど弾いてる絵面も曲も妙に頭に残ってクセになる。
お話はよく覚えてませんでしたが、アニメのストーリーはオリジナル要素が強いような気がします。
でも面白かったですよ。
中尾隆聖さんの声がぴったりハマってる。
さすがはフリーザ様。

後者のカマボコは、子供の頃、おそらくアニメ版第2期で見た記憶があります。
こちらはストーリーは大体覚えていて、6期のアニメも概ね同じかな。
あらすじが、
{netabare} 鬼太郎は半魚人に大王イカに変えられ、木っ端微塵に爆破され、大量のカマボコにされ、売り飛ばされます。目玉おやじたちはそのカマボコを買い集め鬼太郎を蘇生。{/netabare}
とシュール。
なぜこうなる?という超展開です。
ただ昔見たとき、なんか怖かったんですよね。
自分が幼かったからでしょうけど。
その怖がった自分を思い出しながら懐かしく楽しみました。

<2019/3/25追記>
48話観ました。
予想外にハード

レビュータイトルは嘘です。
いや、まんざら嘘でもないか。
これまでは爽やかだったり心あったまったりする話も多かったし。

ところがですよ。
最初の頃からネタ振りされ続けてきた「カオナシ」じゃなくて「名無し」さんが先週ぐらいから話の中心になってきてます。

で、これが重い。

あれ?今は深夜かな?
と錯覚するくらいには。

どう話が転がっていくのか来週が楽しみです。


なんだかんだでほぼ1年観てきました。
総論としては意外と面白い。
最初↓のレビューでも同じこと書いてましたね 笑

でも本当に面白いと思ってます。
だってなんだかんだで1年間毎週見てたもの。
録画だけど。

嫌味にならないくらいの、ちょっとしたスパイスという感じでダークさが振りかけられてます。

いろんな面で良い塩梅。

6期でこの面白さ。
やっぱ鬼太郎って永遠だな。

<2018/4/1初投稿>
※視聴中なので評価はデフォルトの3です

6作目なんですね。
ここ何作かはほとんど観てなくて興味もなかったのですが、たまたま今作の1話を見るともなしに見てしまいました。

意外と面白い。
日曜朝、ONE PIECEの前の時間なので純粋に子供向けかと思ったら案外そうでもない。

スマホが普及してたりユーチューバーが出てきたりの現代が舞台。

お話は昔の鬼太郎に寄せてる感じ。
もちろん墓場鬼太郎までは行かないけど、それでも少しだけダークな雰囲気が漂ってます。

絵は綺麗ながらも少し影があります。
キャラクターの造形も然り。

鬼太郎はヒーロー的に闘いますが、熱量は少なくクール。
目玉おやじが解説担当なのはいつものこととして。
ヒロインの女の子は必要なんかな?とか思いましたが、いないとたぶんこれからのお話に深みがなくなっちゃうんでしょうね、という感じ。

今回の鬼太郎の世界では人間には妖怪が見えない。
妖怪の存在を信じ始めると見えてくる。

鬼太郎に夏目友人帳や地獄少女とか少しまぶしたような印象を受けました。

これからネズミ男や猫娘、子泣き爺や砂かけ婆などの常連が出てきてどういう感じになるか、2話目以降が少し楽しみです。

最後にちょっとびっくりポイント
○目玉おやじが野沢雅子。感慨深いですね
○鬼太郎が霊ガンみたいのぶっ放してました

投稿 : 2024/06/01
♥ : 35
ネタバレ

匿名係長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

現代×妖怪=鬼太郎6期

鬼太郎ですよ!
ゲゲゲの鬼太郎!!

私事ですが、鬼太郎大好きなんですよw

一期と二期が特に好きだったなぁ。
三期も好きだったけど記憶が曖昧。

と、言うわけで、やっとこさ見終わりましたよ!

現代風にアレンジされたエピソード多数。
見終わっての感想は、良かったっちゃあ良かったけど、傑作かと聞かれれば、そうではないと答えますって感じの作品なのではないでしょうか。

今回は三期のユメコちゃん的なポジションにマナという女の子が登場します。

最初は妖怪など信じてなかったけど、もっと知りたい!仲良くなりたい!と、だいぶグイグイ系の出だしでした。

キャラとしては新キャラのマナちゃんと超絶美女になった猫娘がインパクト大でしたね。

コレは賛否両論あるでしょうが、マナちゃんもたまにウザい時が無きにしもあらずでしたが、出しゃばりも次第に薄れ、最終的には嫌いなキャラでは無かったです。

猫娘が八頭身美女になってることについては、元々猫娘は鬼太郎に好意があるキャラだったし、原作のような見た目よりかは花があるって事で、これはこれでアリなのかなと思います。

声についても、鬼太郎を沢城みゆきさん、目玉のオヤジ役を野村雅子さんが演じるというなかなか面白い配役でした。

最初は野村雅子さんに鬼太郎役をやって欲しかったというのが正直なところでしたが、それだとドラゴンボールのイメージが強くなりすぎてしまう気がしたので、この配役で良かったのかもしれません。

というのも、鬼太郎の必殺技に「指鉄砲」というものがあるのですが、完全に幽遊白書の「霊丸」なんですよw

元々指鉄砲は鬼太郎の指自体を飛ばす技なのですが、流石に描写が厳しかったんですかね?
まぁ、より必殺技っぽく見せるという狙いもあるのでしょうが。

それはそれとして、もし野村雅子さんの声で鬼太郎が霊丸を撃ってたら、自分としてはカメハメ波を撃つ悟空を連想してしまうと思うんですよねw

しかも中尾隆聖さん(ドラゴンボールZフリーザ役)も適役として出演されていますので、戦闘シーンは劣化版ドラゴンボールになってしまっていたんじゃないかと。

なので、声は慣れれば問題なく楽しめると思います。

{netabare}
14話で目玉のオヤジが元の姿になって戦うシーンがあるのですが、そこは完全に悟空でしたw

野村雅子さん、サイコーですw

本職じゃないので当たり前なのですが、ヒカキン役の声優ヒカキンさんは正直ダイコンさんでしたw
{/netabare}

では何故、傑作たりえないのか、
それはやはりストーリーですかね。

ネタ回はあって良いと思うのですが、個人的に65話の魔猫の話はさすがに酷いと思いました。

{netabare}
過去作品のサザエ鬼の話とか凄く好きだったんですが、今回まさかの夢オチ。
うーん。。。ってなっちゃいましたねぇ。
{/netabare}

もちろん面白い回も沢山あります。
7話の幽霊列車は自分的に神回だと思ってます。
これは脚本家が回によって異なるので仕方ないんですけどね。

クオリティの高い回があるが故に駄作回が目立ってしまっていたんじゃないかと思います。

しかしながら、バックベアード編の間延び感、ナナシ編の無理矢理感、最終決戦の駆け足感は特に気になってしまいました。

個人的な要望でしかないかもしれませんが、鬼太郎の幽霊族としての力を発揮しての戦闘が見たかったです。

ピンチを仲間に助けてもらうのは過去作品でもそうなのですが、鬼太郎自身の霊力による逆転というか、不死身さみたいなのが特に無く、トドメに霊丸撃って決着なパターンが多い。

あと、よく使われてた、ちゃんちゃんこを腕に巻いて殴るちゃんちゃんこパンチより、普通に昔のような戦い方をして欲しかったかなと。

更に言えば、今回の鬼太郎はダークな部分があるのですが、放送が日曜朝9時ってこともあり、何となく中途半端になってしまってる気もしました。

むしろ深夜放送にした方がもっと良いものになっていたんじゃないかという勝手な思い込みもあります。

悪さをしたねずみ男に対する制裁の描写が少なめってのは時代ってことなんですかねぇ。

でも、要所要所でのねずみ男、マジ、サイコーでした!

ということで、過去作品を見てきた方なら懐かしい妖怪たちにまた会えますし、好きな妖怪の違ったストーリーが楽しめたり、現代風に描かれた世界で昔とは違う人間と妖怪の在り方みたいなものを見ることができます。

変に人間だけの味方ってわけじゃない今回の作品は、鬼太郎を初めて見るという方にも原作にとても近い作品として楽しめると思います。

全97話で見応えもたっぷりあり、子供から大人まで楽しめる作品だと思うので、時間のある際は視聴してみても良いんじゃないでしょうか。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

85.8 4 シリアスで好奇心なアニメランキング4位
Dr.STONE(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (757)
3302人が棚に入れました
全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚める。「石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がってやる!」。絶体絶命の状況で、千空は仲間を探し、世界を取り戻すことを決意する!

声優・キャラクター
小林裕介、古川慎、佐藤元、中村悠一、市ノ瀬加那、沼倉愛美、前野智昭、村瀬歩、上田麗奈、高橋花林、河西健吾、麦人
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

Open the world!

稲垣理一郎さんとBoichiさんによるSF漫画のアニメ化作品。「週刊少年ジャンプ」で現在も連載中。単行本は既刊13巻まで。(放送終了時点で)

原作の稲垣理一郎さんは小学生時代からPCで自作ゲームを作って遊んでいたという筋金入りのゲーマー。漫画連載中でも新型ゲーム機の発売日に店頭に直行した経験もあるそう(笑)。一方で、仕事に取り組む姿勢は心から尊敬すべきもので、作中に登場する科学の料理を一から作って食してみたり、工房や道場へと自ら足を運び生の知識を得たりと実直そのもの。科学的素養充分な方とお見受けした。

作画のBoichiさんは目標に一直線なパワフルな方で、漫画を描く為に大学では物理を、(芸大)大学院では映像を専攻し、また学業の傍ら、一般書を含む膨大量の科学関連書籍を読み漁ったという努力家のツワモノ。「攻殻機動隊」の原作者として今や世界的に有名な士郎正宗先生の作品群に触れ、知識が漫画を面白くする事を学んだそうです。そしてこの方も仕事の鬼^^。ソユーズを生で見るためにロシアまで足を運んだり、土器の蓋のデザインで悩んだりするほど(笑)。作画担当に留まらぬ精緻な仕事振りが光ります。

それではレビュー。

物語の発端は世界各地で発見された石化したツバメ。やがて眩いばかりの閃光が地球全土を覆う。全ての人類は石となり、その活動を停止する。

3700年の眠りから覚めた高校生、石神千空は※1人類が消えた世界「ストーンワールド」で生きる術を模索し、人類文明滅亡の謎を探ります。


一見するとトンデモな出だしですが^^;、娯楽性やドラマ性一辺倒な作品とは一味違い、ファンタジックな少年漫画の皮を被りつつも、芯(サイエンス)は厳格。やたらと高度な最先端科学や新種の造語で、それとな~く知的な雰囲気を醸し出し視聴者を煙に巻く、数多の作品群(ファンタジーとして楽しいので否定はしない)と比較すると、本作の性質は概して真逆。

アニメはあくまでも娯楽なので薀蓄必要無し!もまた真なりですが、それはそれ、これはこれとして、作中台詞の一部を借用させてもらって両者を表現するならば「前者の言葉は羽の様に軽く甘く、後者の言葉は石の様に重く苦い。」となるのではないでしょうか。一見して余計な、この雑味に当たる重さと苦さが、アニメ(物語)という娯楽に深みを与える最高のスパイスになるのです。

作中で取り上げられている「サイエンス」は、汎用性が高く物語に組み込みやすい物理、化学を中心に、その枝葉に当たる、工学、薬学、地学に料理^^と多岐に渡りますが、それら全ての要素が、作中における主人公達の第一目的である"生存"と深く結びついているため、物語を回転させる動力としても、歯車としても、より強く堅実に機能している印象を受けました。科学を利用する必然性があるので押し付けがましさが目立ちません。

物語序盤は、多様性をガバガバ受け入れ、科学の力で奔放に人類の栄華を取り戻さんとする、主人公千空とその仲間達が作る科学王国、徹底した選民思想と独裁、武力による支配、原始の生活を旨とする獅子王司率いる司帝国、両者の対立と抗争のお話。

話は横道にそれますが、15年くらい前になるのでしょうか、当時のNHKで「※2アーサー・C・クラーク氏が舞台設定をした(開拓地の)火星で展開されるドラマを、日本の漫画家やアニメーターが短編アニメ作品として映像化し、それを同氏に見てもらう」という趣向の番組がありました。

正確な引用ではありませんが、完成した作品の一つに対してクラーク氏が与えた評価は「火星を第二の地球にはしたくない。わたしたちにやり直すチャンスがあるはず」といった内容のものでした。氏の残念そうな表情がおぼろげな記憶の中から思い出されます。

欲望のままに生産と消費を繰り返す科学王国のあり様は、一見すると、わたし達の住む世界の写しに見えますが、前者が"無い"から作っているのに対し、後者が"ある"のに作っている点で大きく異なります。ただし裏を返せば、搾取する対象がある限りは安泰でも、敷かれたレールに沿って突き進めば、崩壊前の地球の姿に逆戻りする危険のある楽観に満ちた社会とも言えます。

千空の頭脳に刻み込まれた人類200万年の知識の遺産と父親から受け継いだ優しさと勇気は、人類の新たな希望となりうるのでしょうか? 歴史は決して繰り返しませんが、科学王国がクラーク氏の見た火星の開拓地の様に、わたし達の世界をなぞらないよう切に願いたい。


一方の司帝国は、獅子王司という個人による権力一極集中体制。

霊長類最強の高校生の異名を持つ司というキャラは、一言で例えるなら※3スーパーマン、なのですが、過去の苦い経験から"大人"への深い憎悪、あるいは絶望を抱く、憂いを帯びた人物として描かれています。

多かれ少なかれ、多分誰でもそうですが、わたしも例に漏れず、少年時代に大人の冷酷さや狡さ、理不尽な暴力というものを嫌というほど見てきているので、司の憤りには一部共感出来る部分はあります。…でもですね、何ともはや、大人になってから平たい目で思い返してみると、同世代にも似た様なのがいたんですよね。大勢。ただ大人より小さくて怖くなかっただけで(笑)

司の唱える、"若者は純粋で大人は不純"とする極端な世代間差別は、わたし達の世界をしつこく蝕む人種差別や性差別と同種の、憎悪を下敷きにした一種の思考放棄に当たりますが、集団をあたかも(妄想で肉付けした)人格を持った個人の様に錯覚すれば、ある小規模なグループから始まって、家柄、人種、国、性別、最終的には極端な単純化の過程を経て、とんでもない事に、全人類さえもその様に認識してしまう危険さえあるのです。(こんな世界大嫌い!的なやつ)

この「1を聞いて10を知る」試みは反証可能な科学の分野においては割と有効に働きますが、人を集団として見る時、その判断材料となる有機的かつ情報量膨大な最小単位"ヒトおよび個人"の理解が不十分であれば、せいぜい残るのは穴だらけの統計データ程度のもので、その評価は必然として恣意的なものになってしまいます。ヒトは1単位として数えられるほど単純なものではないのです。

複雑にして複雑な世界に背を向けて、嫌いなものは一括り、括ったものはまとめてポイッ! 独断と偏見とで要と不要を分け、自らの殻に閉じ篭れば、かくて名前の無い怪物の一丁出来上がり、"僕の考えた最強の世界"展開の下りとなる訳です(汗)

妄想という脆い足場の上に居を構えた司帝国は、髪の毛一本で吊るされたダモクレスの剣の例えがぴったりと当てはまります。

科学王国と司帝国、皆さんならどちらの国の住人になりたいですか?


かつて"科学者の良心"と称された※4カール・セーガン先生がそうされた様に、学校で聴きかじった科学を、目に見える形、手で触れられる形へと落とし込み、学問への恐れや不審の垣根を取り去る試み。偏見の解体。

文字情報が先行して「解った」と錯覚する事が容易な現代において、嫌煙されがちになってしまった、手で触れ、耳で聞き、鼻で嗅ぎ、口で味わいながら確かめる、知る事の大切さ。収集、分類、調合、加工、試行錯誤を繰り返し、どこにでもありそうなものから、ありとあらゆるものを造り出さんとする情熱。

仕事も遊びも生活も、あらかじめ用意されたものから選択する事を常とし、釈然としない気持ちを抱えながらも惰性に身を委ね、耐えながら生きる。あるいは飽きたら乗り換える。

完成品の世界の中で、わたしたちは世界の仕組みについてどこまで理解していると言えるのだろう?

本物とはズレた世界に浸かりがちな現代人にこそ、この世界は尽きる事のない磨けば光る宝石、ヤベースゲーモノ(笑)で満ち溢れている事を改めて思い出して欲しい。

そんな願いが込められた作品の様にわたしは感じました。


※1:ジャーナリストのアラン・ワイズマン氏による同名タイトルの書籍がある。様々な分野の専門家の知見を得て、3700年どころか 人類の消えた後の云億年先の未来の地球の風景を映し出す壮大な科学エッセイ。本作(漫画原作)の参考文献リストにも同書の名を確認出来る。

※2:「2001年宇宙の旅」の原作者としても有名ですが、一流の科学者としてテレビ解説者としても活躍。プレステのゲームにも出演してる(笑)静止衛星を使った電気通信リレーの発案者でもある。

※3:アメコミの人ほどではないです(笑)でも素手でライオンの群れを撃退できるくらい強い。加えて頭脳明晰で判断迅速の人。

余談ですが、神話や伝説は別として、紀元前400年頃の古代ギリシャではパンクラテオンのチャンピオンポリダマスが、近代でも1898年にボディビルダーのユーゼン・サンドウ氏がライオンに勝利したという記録がある様です。(後者は爪と牙を封印した状態で)

それでもまぁ、第6話で司が石槍で大木を叩き折る描写はいくら何でもやり過ぎでしたね。槍が折れる^^;。杠の頭のアレとか、スイカのゴロゴロとかと同類の、突っ込んじゃいけない演出だと思うので、てきとーに脳内補完しましょう^^

※4:地球外生命の探査計画でも有名な人ですが、代表作の「コスモス」は天文学、生態学のお話を中心とした、国境や学問分野の垣根を越えた様々な挿話からなる科学エッセイ集。最高の科学入門書の一冊なので老若男女全人類にお薦めしたい!

※:物語5点の理由はシナリオや脚本もさる事ながら、科学考証の緻密さ、設定の素晴らしさがズバ抜けていたため!

ふろく1 石化について(ネタバレになるかも知れないので畳んどきます。)
{netabare}
メカ千空に習ってQ&Aの形で。

Q1:仮死状態とは言え3600年以上もヒトは生きられるの?
{netabare}
A1:千空は3689年158日もの間、脳だけはしっかりと活動させていました。活性状態の脳の寿命は長く見積もっても200年弱なので、結論を言えば不可能です。
{/netabare}
Q2:石化したツバメって一体なんなの?
{netabare}
A2:実験動物だった可能性が大ですが、それならネズミでもよかった様な気もしますし、これについては全く分かりません^^;ヒトとの繋がりは生活圏くらい? もしかしてウイルスキャリア?
{/netabare}
Q3:人類石化ってファンタジーなの?
{netabare}
A3:結論から言うと違うと思います。科学考証のしっかりしたお話なので、物語のキモとなる部分をおろそかにするとは考えづらい気はします。作中で石化と形容されている状態は、どちらかと言うとミイラ状態に近いと思われます。アニメ2話の大樹と千空の危ないキャッチドール^^;は、単なるギャグ演出とも取れますが、杠の軽さを暗示しているのかも知れません。
{/netabare}
Q4:石化した人類が蘇生するってやっぱりファンタジー?
{netabare}
A4:結論から言うと違うと思います(笑)

考えられる理由の一つは石化人類は既にヒトではないという事。

古典的には進化の原因は、交配による遺伝子の組み換えと、自然淘汰、突然変異の3要素という事になっていますが、近年の研究で明らかになった事によれば、第4の要素として後天性の遺伝子変異を可能にするものとしてレトロウィルスの組み込みというものが挙げられる様です。(エピジェネティクスというむつかしい獲得形質もありますが、あまり関係なさそうなので端折ります。)

レトロウイルスと言えば、乳腺に関連するウイルスやHIVウィルス(それとゾンビもののネタ笑)が割と有名ですが、ぐぐって調べてみたところ、ヒトゲノムの約8%がなんと内在性レトロウイルス(ヒトの遺伝子に定着したもの)由来の配列で占められているとのこと。ヒトって92%しかヒトじゃない!(笑)

SF的な想像をするなら、石化は単に外見的な特徴に過ぎず、実際の所は乾燥状態。全人類はレトロウィルスの感染によって不老の肉体と※クマムシの様な性質、それと、つぎのQ&Aにも関連しますが、もしかしたら光合成可能な体質も手に入れているのかも知れません。

※:クリプトビオシスと呼ばれる"乾眠状態"で長期間生存でき、水分が与えられると活動を再開する。蘇生時に体の損傷箇所を修復する種もいるらしい。
{/netabare}
Q5:約3700年もの間、生命活動を維持させ続けたエネルギーって何?
{netabare}
A5:ウィルス感染から肉体全体の変異、そして乾眠状態に至るまで、どれだけの年月が必要かは不明ですが、栄養供給源は作中の説明を素直に受け止めれば、外皮の何か(放射性物質が含まれている可能性あり)、あるいは微生物の類の助けを借りているという可能性も考えられます。前者ならヒトが※放射線を人体で直接吸収して光合成を行なうという単純なからくり。後者なら、例えば外皮の金属?層の内側に封じ込められたゲノム操作済みの微生物(あるいはナノマシン)が、前述の放射線やヒトの代謝物で成長・増殖し、その分泌液や排泄物でヒトを養い畑にして、共生関係を作っているとか。

※:もちろん普通の人体には有害ですが、遺伝子改造された人ならもしかして…。因みに放射線をエネルギー源にできる生物はチェルノブイリ原発事故現場付近で発見されており、地球上に存在する。ゴジラじゃないよ(笑)
{/netabare}
Q6:石化時間に個人差があったのはなぜ?
{netabare}
A6:A5に見落としがありました。脳の使用率によって石化時間が変化するんでした^^;

これを踏まえると、人体が直接光合成を行なっていたという線はあっさり消えてしまいます(汗)表皮の金属層に放射性物質が含まれているとしたら、それはその元素の持つ半減期に従ってほぼ一定の早さで減少していくので。

脳を使えば使うほど表皮を形成する物質の消費が激しいのなら、A5でもう一つの可能性として挙げさせてもらった微生物(あるいはナノマシンに類するもの)が表皮を食べていると考えるのが妥当と思われました。

まとめると

1.脳を稼動させているヒトのカロリー消費は激しい

2.共生関係にあるヒトを生存させるためには微生物はより多くの栄養を必要とする

3.栄養を得たり与えたりする効率を高めるため増殖する

4.微生物の総数が増えれば表皮の消費速度(食べる早さ)も上がる

こんなところでしょうか。

最後に残った疑問は、蘇生に必要な水の供給源。復活液(ナイタール液)が表皮に含まれる"何か"と反応した結果、水が生成された可能性が考えられますが、知識外なので今後のお楽しみにしておきます(笑)
{/netabare}
Q7:人類文明を滅ぼしたのは誰? その目的は?
{netabare}
A7:これについても全くの憶測ですが^^;、首謀者は政治的干渉をある程度無視できる財源潤沢な科学集団で、目的については地球の生態系の回復である可能性が高そうです。現在の地球も砂漠化が進み過ぎてボロボロですが、千空の生きた時代(2049年)はもっと切羽詰った状況だったのかも。前述の集団が強硬手段に訴えなければならなかった背景ドラマなんかも今後描かれたりして…。
{/netabare}
以上全部妄想です(笑)あれこれと思考する機会を与えてくれる、SF(ミステリー)好きには垂涎もののアニメだと思います^^
{/netabare}

ふろく2 4つの力について
{netabare}
電磁気力:光、電気、磁力の事。物に触れたり、燃したり、切断出来たりといった身近な現象の殆どをこの力で説明できる。

重力:質量のあるもの同士が引き合う力。時空の歪みを作る。自由落下、潮汐、惑星運行、星の成長や崩壊に関わる。

弱い力:原子核が自然崩壊する力。原子力発電所の燃料棒や※ラジウムで光る時計の文字版などに利用される。

強い力:原子核を繋ぎ留める力。便宜上の物質の最小単位とされるクォーク同士、陽子と中性子を結びつける。超近距離でしか作用しないため確認しづらい。

11話の回想シーンで小学生千空がここに触れていたシーンには感動させられました。学校で習う科学って、幹から枝葉じゃなくて枝葉から幹に向かうものが殆どで、教える順序があべこべな気がしてたので…。素直にここから学んだ方が勉強のモチベーションも上がるんじゃないかと思いました。

※:危険なので現代では生産されていない(と思う)。現在流通している蓄光素材は半導体の原理を利用しており、これとは別物。100億%安全です(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 43
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アニメ作品における、「ご都合主義」とは、何を指すかの個人的な定義

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
まず、☆4なので、全体としてはかなり高評価をしているという前提で。

科学アニメ。少年漫画原作らしいワクワクが詰まっています。

私、このアニメかなり好きです。設定だけなら、☆5のチャンスもありました。

でも、とある「ご都合主義」により、評価を下げました。その「ご都合主義」がナニを指すのかは、ネタバレになるので、レビューを読んで下さいっす♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ご都合主義とは、「主人公にとって都合の良いことが偶然にやってくる」ことを指す。では、このどちらがより「ご都合主義的」だと思いますか?

①クロムが便利な石を偶然にも拾いまくっている。

②大樹と杠が司帝国に行く。

私はこの2つなら、②をよりご都合主義的だと感じる。

①は、「偶然」が成り立つ。勿論、圧倒的に低い確率だが。

一方、②は、「必然」。誰にとっての必然かというと、作者にとっての必然(必要と言ってもよい)。

本作の6話目で、千空は、大樹と杠を司帝国のスパイとして送り込む。その後、コハク達と出会い、抗生物質を作るために、製鉄を行う。そこで、マンパワーを得るためにラーメンを作り、、、となるが、、、製鉄(のマンパワー)は、大樹一人いたら大丈夫だったんじゃね? と思った。

この時の千空にとっての最悪は、「司に自らの生存を知られること」。であれば、まず「出来るだけ遠くに行かなければならない(箱根止まりではなく、関西とか中国地方まで行った方が良い)」。近場の村を見つけても諦め、遠いところまで逃げ、蝙蝠のいそうな洞窟見つけて、人口を1から増やしていき、科学兵器を作りまくる方が、安全である(石神村の戦力はあてにしない)。

また(杠はともかく)大樹は巨大な戦力(体力)であり、司の元に送り込むのは勿体ない。司がいくら復活液のレシピを知っても、アルコールの醸造などは時間がかかるが、大樹がいればかなり時短になる。大樹だって、杠と共にいる以上、働かなければならないし。

さらに、司はバカではなく、大樹はバカで真っ直ぐな性格という設定だ。司も、大樹の人間性は知っている。大樹がウソを突き通せるかということ以前に、「千空を殺した司の軍門に、大樹が自ら下るなど、100億%ない」。百億歩譲って、杠を人質にとられた時、仕方なくといったところか。大樹が司の軍門に下りたいと言ってきた瞬間に、「千空は生きている」とバラすようなもんである。

せっかく、「司が千空を殺した」と思い込んでいる以上、余計なリスクを背負う必要はない。「大樹は死んだ千空を埋葬し、杠と共に逃げ去った」と思わせておく方が良い。

武力サイドがどれだけ兵を増員しても、科学サイドは、毒ガス弾1発作れば勝てる。これはそういう戦いで、時間があれば有利になるのは科学サイド。諜報などは、最終局面で必要になることであり、武力サイドがある程度大きくなり、人員を把握しきれなくなったあたりの方がスパイを送り込みやすい(また、その段階になれば、科学による誘惑で、現代の科学の恩恵を受けてきた武力サイドの人間を簡単に懐柔できる)。

よって、大樹と杠を司の元に出すのも、石神村に滞在するのも、最低レベルの悪手。

こんな簡単なこと、「頭の良い設定」の千空が気付かないわけがない。つまり、この選択は、千空が考えたものではなく、作者が考えたもの。新しい展開(石神村編)を生み出したいがために。

これが、私の思う「ご都合主義」。つまり、「自らの生み出したキャラクターに命を与えず、作者の都合に合わせて信念や発言を曲げる行為」。

選択をミスることも、正しい選択をすることも、「こいつなら当然そうするよな」と思えるかどうか。

例えばONE PIECEで、 {netabare} ルフィに心理描写がないのは、「ルフィなら考える前に行動しそう」 {/netabare}と、尾田さんが考えたから。例えばロードス島伝説で、 {netabare} 作品の途中で、語り部だったナシェルが主人公に昇格したのは、「ナシェルが思った以上に成長し、一人歩きし始めた」{/netabare}と、水野良先生がキャラクターをコントロールしないから。こういう生きたキャラが、私は好きだ。

つまりは、作者が、自ら生み出したキャラクターに負ける、覚悟。器の広さがあるかどうか。

本作の設定は抜群に面白く、科学実験などはドキドキしたし、文明を1から作り上げる過程はワクワクした。1話につき1つ物語が進む(素材ゲットや実験成功など、成果が出る)構成の確かさ。特に終盤は、少し泣けるくらい良い出来。科学の実利の面だけじゃなく、「科学とは、人の生活を良くする、助けるものだ」という力強く温かいメッセージには心震えた。

せっかくの良いアニメなのに、勿体ない。創作物全般において、私はそこに作者の気配を感じると、少し、萎えてしまうのです。

簡単に言うと、「ラッキースケベ(①)は許せても、魅力のない主人公に惚れるチョロイン(②)は許せない」ということなのですw

(とはいえ、☆5に近い☆4。今年観たアニメでも、五本の指に入る面白さなので、当然、2期は観ます♪)
{/netabare}

【余談~ 石化の理由、予想 ~】
{netabare}
私は原作未読なので、すでに答えが出ているのかもしれませんが、一応、アニメしか観ていない立場で、予想を(結果、的外れかもしれないし、ネタバレになるかもしれないので、一応隠します)
{netabare}
まず、石化が人為的なものか、自然現象かという点についてですが、私は、人為的なものだと思います。根拠は、そうじゃないと話が盛り上がらないからです(笑)

まあ、「人間とツバメだけ石化する」というのは、何かしらの実験くさいですしね。

じゃあ、人為的なものだと仮定した時、「動機は?」というと、「地球環境を守る」か、「人類を疫病(バイオハザード)から守る」のどちらかでしょうね。これは、どちらの可能性もあると思っています。

「地球環境を守る」とした場合、人類と燕以外の動物が無事なことにも理由がつくと思います。石化が解けた後、真実に気付いた人類は、「もう2度とこの悲劇を繰り返さない」と思い、科学の力を正しい方向に使っていくラストは、少年漫画、、、というよりは青年漫画らしいですが、話としては成り立ちそうです。

また、「人類を守る」は、悪者がいないので、少年漫画らしい展開だと思います。近い将来、人類が滅亡してしまうようなバイオハザードが起きて、それを回避するための苦肉の策なのかなと。本作の疑問点として、「何千年も脳を使い続けてきた、千空は、そのエネルギーをどこから得たか」というのはありますが、石化の石がエネルギー源になる仕様なら分かります。ただ、石化に伴い、(ビルの崩壊に巻き込まれるとか)必ず死ぬ人は出るわけですし、「だったら疫病のウイルスがいなくなるまで(数年)とかで石化が解けるようにしたら?」というのがあるんで、微妙な気もします(まあ、千年以上しないと死滅しないウイルスなら別ですが)。

他にも、どこかの国が戦争用の兵器を暴走させたとか、宇宙人が攻撃してきたとか、可能性はいくつかありそうですが、なんかそれだと、「物語としてつまらない」なと思います。あくまで、少年漫画ですし。
{/netabare}
さあ、皆さんの予想は? 2期で謎は明かされるのかな?
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
随分と壮大な話だな。なかなか面白い設定。これはちょっと久々に新鮮に楽しめるかな?

2話目 ☆4
お、ちゃんと人体実験したか。なら、ユズリハ復活の選択も納得。武力は危険だよな。ただ、お互いがお互いを必要な間は、身内を攻撃してもしょうがないよな。これ、人口が増えるにしたがって、鬱展開あるだろ。

獅子王はチートだな。このキャラはあまり便利に使うと厳しいが、少年漫画らしい分かりやすさはある。

4つ目の使い道は、火薬かな。

3話目 ☆4
蝙蝠の糞尿=硝酸て、なかなか頭良いよな。大仏の理論、良いね。

4話目 ☆2
狼煙をあげるのは、どう考えても悪手だろ。箱根で隠れて火薬をつくり、獅子王を倒し、その後に狼煙をあげるのが良いだろ。それで会えればよし、会えなければ仕方なし。優先順位の1位は、獅子王でしょ。この作風で、こういう「ミス」はいただけない。

5話目 ☆3
てっきり、狼煙をあげたもう片方が、止めるかと思ったら。銃か何かで、かすり傷ひとつも負わないのかよw 石化の伏線は、なかなか良いね。回想か~。ここでじゃなく、1話前のBパートのが、よくない? んで、首バツーンで、引きを作る。

6話目 ☆2
構成にやや疑問は残るが。考えてた分のエネルギー、なるほど。それが自発的に石化を解く鍵か。ん? なら、脳みそだけはもともと生きてたってことか。なら、脳みそは不老不死にならないか? なるほど、人類を助けるための石化。

いや、スパイよりも、貴重な戦力、労働力を自陣から敵陣に送り込むリスク、あと、司はバカじゃないんだから、生きてることがバレるリスクの方が大きくないか? 合理的に考えて。アルコール作りだって、司の一人の方が時間かかるだろうし。

生き残った人類。血が濃くなりすぎないか? つか、紐の強度が心配。

7話目 ☆3
言語と人種を混ぜてるのか。ギャグが強めに。自力でたどり着いたなら、天才だよな。素材を楽に集める装置。病気を治す科学ね。少年漫画らしくなったといえば、そうだが。

8話目 ☆3
便利な鉱物がたまたまあるとか、こういうご都合のところはもう、見逃さないといかんかね。猫じゃらしが穀物ってのは、初めて知ったな。

9話目 ☆3
電気ね~。一気に文明が進んだな。対照的な2つの国の争いになるが、それを1から創り合うのはおもしろい。

11話目 ☆4
スイカ、顔芸w 眼鏡美少女の誕生は、文句なく、正義だな(笑) 世界がクリアになった後に、涙で再び歪む演出は素晴らしい。科学って、本当に多くの人を救っているのな。。。でも、あれ? 眼鏡美少女は?(笑) 金狼にも眼鏡活かすのか。技術力はな、確かにムズい。SimCityみたいで、ちょっとワクワクする(笑)

12話目 ☆4
火山ガスって、そこまで危険なのか。死にいたるものだとは知っていたけど、1秒以下で死ぬほど危ないのか。少年漫画らしい熱さは嫌いじゃない。

13話目 ☆3
村に初めて降り立つ一歩目を、月の表面風の作画にしたのは、上手い。いやいや、じゃあマントル止めなけりゃ、勝ちやがな。スイカの手助けで金狼を、「勝ちなのに負けにする」ための伏線だろうけど、整合性がないな。

14話目 ☆3
騙し討ちとは、想像以上に卑怯だったな。発火は、あんなに一気に起こるものなの?

15話目 ☆4
科学は、人を幸せにするためにある。根元的なことだけど、忘れがちなこと。

16話目 ☆4
なるほど、宇宙に行ってて、難を逃れたってことか。ロマンだな~。

17話目 ☆3
司らしくないな。自分が単騎で行って、解決やん。とはいえ、違う武器を急に持たせて、どうする? 琥珀以外は、鉄の槍の方がよくないか? 各自の能力をちゃんとフル活用するのは、レベル高い。

18話目 ☆3
3人同時に木から落とすのは、「ちゃんとしていない」。時間差で一人ずつ落とし、安全を確認するべきだろう。スマホか。毒ガス弾とかの方が良くない? ビンにつめて投げようぜ。

19話目☆3
ワタアメに水力発電。常に見張りをつけとかないと、発電所のヤバさが分かる焔に破壊されそうだた。

20話目☆3
だから、焔は何してるのかな? タングステン、まあ、こういうご都合主義は許せるけどね。

21話目 ☆4
素敵な友情話。最後の、木に復活日彫ってたあたりの伏線の活かし方は素晴らしかった。

22話目 ☆3
マグマが仲間に。少年漫画だな~。

23話目 ☆5
あれは、友情だったのか、、、良い話だな~。争いのための科学が人を豊かにする。歌を入れたりして、あきない演出。

24話目 ☆5
レコード。科学は時空を超える。科学の素敵さだな。歌を、文化を残す。1本とられたな。実用だけが科学じゃない。人を豊かにするのが科学。まあ、ここで切るなら、2期の情報流さないと暴動起きるわな(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 42
ネタバレ

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

100億パーセント唆るぜ、この作品は!

評価は観終わってからします。
ただ9月位まで色々とあるので作品が観れないのは辛いなぁ。
(2019:07/31執筆)
※(2019:12/14更新しました)

原作・ジャンプ掲載分全て。
アニメ・四話まで視聴済み。(30分アニメ)


うん、期待通りな展開で嬉しいですね。かなり好きな作品なので綺麗に表現してもらいたいです。

超!簡単に書くと…
普通な日々を、学校生活を過ごしていた『石神 千空(いしがみ せんくう)』『大木 大樹(おおき たいじゅ)』『小川 杠(おがわ ゆずりは)』。
そんないつもの日常生活が一変する。原因は分からないが【人類のみが石化する(一部ツバメも)】という事変が起きた。
…そこから数千年の時が流れ何故か『千空』と半年後に『大樹』の石化が解ける。
文明は滅び、建物等は腐って無くなっていた。
「科学は地道な探求」という持論を持つ科学少年『千空』はストーンワールドでどう奮闘するのか!?
…と、簡単ですが。

ここから下は隠してますがネタバレは無いです。視聴前+数話観た感想です。

{netabare}

最初この連載作品を見た時に思ったのが『マインクラ○ト』+『学生時代の理科や化学・科学』+ファンタジーと言ったとこですかね。
ちょっと能力部分だけを例えるなら『ダンガンロ○パの【超高校級の○○】』みたいな感じがありますね。『千空』も『大樹』も『杠』も『獅子王 司(ししおう つかさ)』もそれ以降に出てくるキャラも何かしら凄いです。(全部じゃないですがね。早くメンタリスト出てこい。)

この作品って番組後半にも注意書きが出てますが「やろうと思えば出来てしまう」という事。(危ないやつもあるので自己責任でやって下さい)
科学監修も『くられ』がやっている事。
数千年後なので緯度経度等のズレや人工で作られた自然は無くなってるというリアル表現。

料理も衛生面も武器も現象も全て科学でやってやんぜ!って感じの『千空』が面白く、でも合理的と言いながら甘いとこもあるキャラに惹かれました。


最初この作品を見た時は『大樹』が主人公かな?と思ってました。1話目観ると…ね。

『千空』役の『CV小林 裕介さん』はちょっとウザいキャラが似合う声優さんになったなと個人的に思いました(笑)

ちょっと『司』がキレ者過ぎかな。ストーリーの流れ的に仕方ないけど色々と気付くまでは良いとしても物体・物質等の知識も凄い。記憶力が凄いからか?
『司』の考え方は結構納得しますね。今の世の中の…、老害共が…、と、詳しく書くとつまらなくなるのでこの辺で。
ま、独善的な価値観って感じですね。

アニメではまだですがジャンプ本誌で書いてあった物を試しにやってみました。ある話数で『麺料理』を作るのですがそのレシピを試しに作ってみました。…作って、…(汗)
食用としては問題ないけど味が…、食感が…、薬膳としても…(汗)

ある飲料もいずれは試してみます。


これから科学で発展させたり、謎を解いたりと色々と熱い展開があります。現代社会にあるものがほぼ全て無くなった世界でどう『千空』達が行動するのか!?科学ファンタジーをお好きな方は是非!

個人的にはOP曲もED曲も合って無いかな?と思いました。

{/netabare}
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

(2019:12/14執筆)

全視聴しました。ここから先の感想はネタバレ含みます。

{netabare}

いやー、結構楽しめました。
文明が無くなった世界で『マインクラ○ト』に『化学・科学』を駆使し困難を切り開いていく、ってのは子供心をくすぐりますね。

因みに『化学』は物質の性質ならびに物質相互間の反応を研究する、自然科学の一部門。

『科学』は一定領域の対象を客観的な方法で系統的に研究する活動。また、その成果の内容。特に自然科学を指すことが多い。

って感じです。どっちも読みが「かがく」なので分かりやすいように一般的に『化学』は『ばけがく』と言ってます。(千空も作中に言ってます。)


謎がかなり残ってますが1番気になるのは『石化』ですね。『千空(考えていた)』と『大樹(想っていた)』だけでも解け方が違うのに『杠』はもっと違う。『杠』は何も分からないと言ってました。『千空』とは違う。
『司』はすぐ順応してたけど解け方としては『杠』に近い。
さて、一応は『復活液』で石化が解けてますが条件が違う物で石化が解けてます。この謎はまだ原作でも解明されてません。
石化された理由・原理やなぜそうなったのかが非常に気になります!


『司』の考えは結構共感しますね。
権利や税、先に産まれて文明を切り開いた年上だからそれを敬え!って世界が気に食わない、浄化しようという考えは歳が若ければ若い程共感を得られるのでは無いでしょうか?
大体文明を切り開いたお偉い人なんて少数だろうに。

そうなれば意見は割れ、『千空』VS『司』みたいな構図は遅かれ早かれ出てくる争いの種になってるでしょうね。
人間を増やす、増えると考えも様々な物が出る、そうなると…ってね。



この作品は一応現代社会(連載された時は2017年)を題材にして石化しておよそ3700年後に石化が解けてストーリーがスタートしてます。
私は鉱物とか物質の経年劣化とかよく分からないんですが今から3700年後には何も残らないもんなんでしょうか?作中では青銅製の大仏は残ってましたけどどうなんでしょう?
一応前に見た科学ニュース記事では1000年単位の月日が流れるとほとんど無くなるとは見ましたが…。
CDやDVD等はちゃんと保存しないと寿命は20年〜30年って言われるし電子データも『M-DISC』以外はちゃんと管理しないと数十年で劣化・場合により消えます。
データはともかくここまで何も残らないのかな?ま、証明は難しい…というより無理でしょうね。見る事は不可能でしょうし。でもやはり気にはなります。


後は気候かな。現代社会でも計測しだしてから赤道は徐々にズレてるし世界的に気候も変わってます。
3700年後に日本に四季はあるのかな?と、疑問。
日本が気象情報を取り出したのは明治5年(1872年)から。たった150年しか経ってない統計データで異常気象とか言ってる気象予報士ってどうなん?って思うけどそれでも気候は変わってる。
確か現在(2019年)から約2000年後には今の北極星ポラリス(こぐま座α星)は北極星では無くなり、ケフェウス座ガンマ星【エライ】が北極星になります。(科学ニュースより)
そうなると地軸とかは今よりかなりズレてると思うのですが。地球の地軸は約2万5800年周期で微妙にズレてる計算なはずだし…。
ま、高卒の素人の疑問なんでそこまで対した事じゃ無いのかな。
日本であるかは作中の簡単な例で『杠』が石化してた場所で分かります。


個人的に好きだったのは食事ですね。
流石に『ねこじゃらし』を見て「よし、ラーメン作るか!」とはなりませんが(汗)
ただ発想力やこれをネタに持ってくるのは凄いと思います。普通思い浮かびません。
…味は …オェッ
私だったらストーンワールドにある物で味付けを変えるくらいか知ってる調理法で調理するしか出来そうに無いです。

結構食事に関する製品や家電製品って化け学・軍事転用で作ってるの多いんですよね。『レーダー』=『電子レンジ』とか有名なのはナポレオンが採用した『瓶詰め』のちに『缶詰・レトルト食品』が作られる。面白いのはお掃除ロボット『ルンバ』は『地雷探知ロボット』だった等本当に面白い。
だからこそ私はこの作品が好きだし食事のエピソードであの発想力は痺れました。
『パクチー』『炭酸水』『ハチミツ(焦がしたカラメル)』『ライム』で『コーラ』は私も試しましたが『コーラ』でした。
ただパクチーが苦手なのでそこがちょっと(汗)
個人店で料理を出してるとこにはたまに自家製のコーラやジンジャエールとか出してるとこもあるのでこーゆーのは簡単に作れるんですよね。
…今度は『炭酸水』を作るとこからやってみようと思います。

もしこの作品のようなストーンワールドになったらお酒よりコーラとかジンジャエールとかの嗜好品の方が重宝されそうだなぁ。多分。


ストーリーを観て思ったのが70億人の復活は出来るかもしれませんが、1番ムリゲーなのはストーンワールドから現代社会の技術まで復活させられるかどうか。
ほぼ無理だと思います。科学ニュースでも取り上げられたのを見た事があるんですが、鉱石やエネルギーや資源など取りやすい所から取ってしまってる為に作るのが困難なアイテムや不可能になるものが出るそうです。簡単に言えば取り辛いとこまで行かないと行けないからって事です。
『スマホ』が現代社会ではかなり普及してから『砂マフィア』が砂を乱取りして砂不足、枯渇してるそうです。サハラ砂漠の砂を使えば?と思うかもしれませんがサハラ砂漠の砂はスマホやガラス、電子機器や鋳型等を作れません。ある成分が入ってないのと丸くて小さ過ぎるので。

こーゆー問題があるなか『千空』がどうやって復活させて行くのか、楽しみで仕方ないです!
『千空』で完結させるのか、何世代も掛かるのか、どうなるのかな?


{/netabare}



合理的だけど非情では無く甘さのある『千空』、そこは結構人間臭くて好きですね。『コハク』と『クロム』との絡みも良いし『大樹』と『杠』との関係も熱い!バトル部分もジャンプらしい。
次回予告の理科の実験みたいなんはとても良かった。

少し設定に疑問点もありますが全て完璧な作品は無いと思います。

第2期が1期放送後に制作決定が発表されました。
『千空』の言葉を借りて「唆るぜ、2期も」と締めようと思います。
長い感想を読んで頂きありがとうございます。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

68.3 5 シリアスで好奇心なアニメランキング5位
天狼 Sirius the Jaeger(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (206)
828人が棚に入れました
昭和初期、帝都 東京府。楽器ケースを抱えた奇妙な一団が、東京駅に降り立った。彼らは、吸血鬼たちを狩るためにやってきた「狩人」――。そのなかに一際静かでただならぬ雰囲気を漂わせる青年がいた。狼と人間との混血で、吸血鬼に故郷を滅ぼされたその男、名をユーリィという。「天狼の匣」と呼ばれる聖櫃を巡り、吸血鬼と死闘を繰り広げるユーリィたち。彼らが戦いの果てに知り得た真実とは……? 悠遠たる恩讐と策謀の螺旋が交錯する、至極のサスペンス・アクション、ここに開幕!

声優・キャラクター
上村祐翔、櫻井孝宏、堀内賢雄、森なな子、小林裕介、武内駿輔、間島淳司、高橋李依、田所陽向、津田健次郎、子安武人、大原さやか、飛田展男
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ユーリィの「孤高」

2018年夏アニメ。全12話。オリジナルです。
奇を衒わないキャラクターとストーリーが個人的には好印象でしたが、物足りないという人もいるかも。
個人的には洒落た雰囲気でキャッチーな印象の2話まではあまりハマらず、3話からは人間関係がかなり重要視されているのがわかり注目度が上がりました。バトルを重視するかドラマ性を優先するかが序盤ではわからず、ターゲットが絞り切れていない感じはするかも。

声優さんはキャラクターにも合っていましたし、主人公のユーリィ以外は割と鉄板な配役だった印象。敵キャラクターはもう少し捻ってくれても良かったかな?
主演の上村祐翔さんとても良かったです。アニメ以外のお仕事も多い方みたいですね。若さと落ち着きを感じる好演でした。

作画と演出は常に安定して高い質を保っています。
OPED、BGM、音楽の使い方はかなり質が高く、幾度か再視聴してもほぼ違和感はありません。


【良かった点】
物語は王道展開で、ユーリィが復讐心から脱却する1~7話と、新しい生き方を実現しようと行動する8話以降でおおまかに2部構成になっています。
結構設定を詰め込んでいるので、ベタな展開が多かったのがかえって観やすく感じました。
{netabare}
ユーリィの成長・変化・描写については特に一貫していて素晴らしかったと思います。
ユーリィ本人がシリウス(人狼)と人間(サチという名前から日本人女性と思われます)のハーフであること、生き別れた兄が復讐すべきヴァンパイアとなっていたことも結論に繋がっていて良かったです。

アレクセイにせよこれまでのシリウス一族にせよ、匣を悪用されないことを第一に考え、誰かを犠牲にしてきたのでしょうね。シリウス一族の「孤高」は、匣を封印するためにシリウスの王族の魂を用いるように、時に孤独を生む。
けれども、シリウスの最後の生き残りであるユーリィは、「種族を越えて繋がる」ために匣を使うことを前提に考えた。それは村の外の世界を知ったから、そして自分が暴走しても仲間が止めてくれると信じているからです。

「血におぼれたら狩人ではなくなる」…ユーリィがウィラードから言われた言葉です。その言葉の通りユーリィは復讐心から脱却しますが、しかし同時に狩人でもなくなります。
ユーリィの凄い所は、組織と種族を超えて行動しながらも、それらの大切さもよく解っていることだと思うのですよね。
全体通してユーリィの視野は大きく広がっていき、人間性が大きくなっていく。結果シリウス、人間、ヴァンパイアが共存する未来を実現するために匣の力を使うという結論に達します。そして最後には実の父からシリウスの匣(古くから伝わる力)を託され、育ての父からその対となる匣(力を制御する理性あるいは技術)を託される。
組織や種族を超え、しかし拒絶もせず、自身の信念に沿って孤高に生きる。まさしく新しい人狼の生き様です。


それに対比されるのがエフグラフですね。
彼は病による滅亡を受け入れてしまった長老たちに失望し、病を根絶するために動いていたはずでした。目的のために他種族を利用していたのに、部下や仲間を犠牲にしても心を痛めることも無くなり、やがては自分のことしか眼中になくなる。エフグラフは匣を手に入れても使い道など無く、力と血に溺れることになります。


ユーリィが出会った者たちは皆、信念のために行動する人達でした。
本部の命令を破りユーリィのために行動するV海運の仲間たち。
陸軍大佐でありながら、匣が本当に日本に必要か自分の目で確かめようとする伊庭大佐、アレクセイへの友情から異国で生きることを選んだ赤坂大尉。
ヴァンパイアにされながら弟のために行動するミハイル、同じく失った仲間のためにユーリィに協力したビショップ。
所属する組織がありながら自分の信念を貫く彼らは、ユーリィと尊重しあうことが出来る。


そして本作のラストで、組織や種族を越える想いを新たに手にした人物が二人います。
涼子とタマーラです。

第1話のユーリィは「ヴァンパイアには独自の世界があって、人間の世界とぶつかることはあっても重なることはない」と言い切っています。それは人間同士でも同じで、ユーリィもV海運の面々も涼子のような一般人とは住む世界が違うと考えている。
しかし涼子は、当初ユーリィが作ってしまっていた世界の壁を積極的に乗り越え、ユーリィやV海運を通して外の世界を知り、普通の人間の日常や父との関係をユーリィに教えました。涼子の父の会社を継いで世界に出るという目標は、つまり自身の所属する場所に対する責任を考え直し、その上で壁を越えてユーリィと志を共にしたいということです。
タマーラは逆に、ユーリィに種族間の壁を乗り越えられる側。ヴァンパイア一族の誇りにこだわることをやめ、けれども自分の血族のために他種族を受け入れようとしている。ラストで電車から姿が消えたのは、ヴァンパイアの長老たちの元に戻りユーリィの来訪を待つつもりなのだと思います(病死なら遺体が残るし、灰になって死んだら殺されたということだけど、ユーリィがそんなことをするはずないですし)。

涼子とタマーラは、ユーリィの意思をそれぞれ人間とヴァンパイアの社会に持ち帰る役割を担っていたのだと思います。この点には特に感心させられました。
{/netabare}


【気になった点】
{netabare}
全体的にキャラクターの人数が多く持て余し気味だったのは気になったかも。敵味方ともに掘り下げられればもっと良かったと思うし、2クール欲しかったですね。
あと最初は涼子の役回りが分からなくて結構困惑しましたw
タマーラのラストが非常に好みなのですが、それだけに伏線としてユーリィとの関係性を作るエピソードがひとつ欲しかったです。たしか赤坂さんの小屋の前で戦った時に殺すのを躊躇したシーンがあるくらい。タマーラとラリーサの差異もそれだけだったので、タマーラだけでも話としては十分だった気がしますし。 {/netabare}

惜しい部分はありますが、アニメーションとしては高いクオリティで安定していて見やすい作品です。
主人公の生き様を見たい人におススメです。(2018.10.25)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

友人に「どんな内容?」と尋ねられ「IGが好きそう」と答えたら通じた

3話までの感想{netabare}
いきなり淵源ネタ{netabare}
1話で作中時代で日本最先端?の花育ててるってシーンがあって、そこで咲いてたのは百日草(敢えてジニアとは言わない)。
現代において昭和の懐かしい風景をイメージしたガーデニングってのもありまして、ヒャクニチソウは鉄板中の鉄板。
品種改良されて現代風の「ジニア」も出回ってるけど、敢えて昔ながらのヒャクニチソウを好む層ってのも居たり。
で、作中時代としては恐らく妥当なんじゃないかな、書いてる人結構詳しい?
更に2話ではトマトと明かされる前から葉っぱが明らかにトマトで──あ、やっぱちゃんと取材してるわコレ、と思ったり。
因みに自分はヒャクニチソウは一年目は上手く行ったけど二年目は芯食い虫にやられて壊滅した経験があります、あれも連作障害に含まれるんだろうか。{/netabare}

と、賛同者あんま居なさそうな変な方面から掴みはバッチリ。
他にも気になる部分あって、OPでシルエット見せてるロボット的なやつ…フランケンか?
シルエット見る限りはスゲーカッコ良さそうで、これの扱い次第ではハマるかも?

そして3話、2話最後に出てきたのがバンパイア化した兄貴で…ってのはよくある話だけど、ユーリがその一件と「兄を殺せるかどうかワカラン」と素直な胸中を上司に語ったのは好印象。
仲間に黙って一人悩み続ける展開になるんじゃね?ってかそれでグダグダと話数費やすんじゃね?と身構えかけてたので痛快ささえ覚えてしまった。
そういう方向(一人でグダグダ悩む)は今飽きられてるっしょ、と作ってる側も判断したのかな。
って、3話最後、マッドサイエンティストが出てーの、その声が…飛田じゃねーかw
マッドサイエンティスト役って何度目だ?
こういう所はお約束守るのね、良いのか悪いのかはちとワカラン。
(おかげでシリウスの箱ってのが零時迷子的なものに思えてきたり来なかったり)

一方でちょっとひっかかったのは、たまたま保護された病院のセンセがバンパイヤの欲しがってるものの研究第一人者ってのはどうなんかな。
もうちょい以前から因縁があった方が良かったような。
でもってシリウスの箱ってのはフランケンの材料として重要だったってことだろうか、動力かどうかまでは不明。{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
途中までは良かった。
狩人メンバーは役職上殺伐としてて事あるごとにユーリにつっかかって来るのかと思ったらメッチャ優しい連中で、憎きバンパイアですらユーリの兄貴だと知ったら銃を下ろすくらい。
バンパイアは倒せたけど人間に恨まれるっていう苦い展開も無い。
お嬢様も非力なクセに危険なことに首突っ込んできて邪魔に感じることになるかな?と思ったら剣の達人で。
“なろう”じゃないけどストレスに感じる部分は極力排除した気遣いを感じた、これが今風ってヤツなのかなーと好意的に見てた。
最初の頃期待した人造人間が思ったほどマッチョじゃなくて痩せっぽちで「あれ?」と思うも(当初はアシュギーネ※みたいのを期待してた)、それでも面白かった。


パソゲや神崎将臣の漫画ではなくCMの方、当時はモンスターとメカの融合が妙にカッコ良く思えたモンです
http://www.nicovideo.jp/watch/sm30038491

が、途中からは「ええ~」って感じで評価が転落。
よくある多段の謎。
なんでバンパイアはシリウスの箱狙ってるの?→シリウスの箱って何なの?→どこに隠してるの?
こういうのって順を追って謎を明かすものだと思うんだけど…明かし方が、雑!!!
いきなり飛田博士がベラベラ喋り出した時は眩暈がした、“Key The MetalIdol”(糞作品、LD全巻持ってる)のイヤ~~~~な記憶が蘇ったぞ。
こういうやり方はちょーっとなぁ…。
更に同じ回で、今度は箱の封印されてる泉?へ飛び込んで「過去の記憶を見る」って形での謎の明かし方…これも、どうなん?
なんで一気に説明しちゃうかなぁ。
こういうのって小出しにしてくのがセオリーだと思うのだが…打ち切りじゃないんだからさ。
同期に放送してたアニメで「シリウス人の最後の生き残りが兄貴の亡霊に導かれる」っていうナンとも非常に被ってる作品がありまして、あっちも失った記憶を夢で思い出すって手法を執ってたけど、ちゃんと「小出し」にしてたぞ?
なによりそっちはヒロイン(メガネの方ね)が物語的に重要な役割を果たしてて…翻ってこっちのお嬢様は居ても居なくてもどうでもいい存在でした。
せめてユーリの決心のキッカケになるとか、できなかったんかなぁ?
欲を言えば太刀回って欲しかったけど…結局剣抜いたのって一回だけじゃね?
ユーリ追ってロンドンへ→実はユーリは樺太へ行きました、からの合流までの経緯も強引だし。
これだったらバンパイアの双子の片割れをヒロインにした方が良かったんじゃないかな。

最後のオチは「オレが箱の力を使って人間やバンパイア、その他いろんな種族が共存できる橋渡しをするぜ」エンド、“ファントムインザトワイライト”のリージャンかな?
それは良い、それは良いんだが…なんでそのタイミングなの?親父は何でそれをしないで封印したの?って考えると、ヴァンパイアが病気にかかって大ピンチ、恩を売るのに丁度良い頃合になるのを待ってたとしか自分には思えない。
やっぱユーリの急な心変わりが引っかかりますね、一族を皆殺しにしたヴァンパイアを“赦す”描写がヌルいというか…バンパイアの病気の件を知って同情を寄せるシーンとかも無いし、兄見てヒヨって勝手に悟っちゃった感が強い。

総評
クライマックスから逆算すると(思い返すと)前半の話が要らない、お嬢様要らない、白虎党要らない。
逆に面白さで言うと後半が要らない、博士要らない、箱って何よ?ってデカい謎はあるんだしバンパイアの病気の件くらいはもっと早くから明かしても良かった予感。
これってシリーズ構成のせいになるのか?
全体を通してバランスが悪いというか、もうアニメの作品数が膨大で、一つ一つ深く考えてる暇が無いって状態なんだろうか?{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

惨劇を招きし吸血鬼 復讐に生きる人狼

この作品はオリジナルアニメだったようですね。
アニメーション制作がP.A.WORKSだったので視聴を楽しみにしていた作品です。
P.A.WORKSと言えば、春アニメで放送された「ウマ娘 プリティーダービー」が久々の作品…
少し間が空きましたが、2018年は春アニメからこの作品を含め3期連続で放送されるのも、私にとっては朗報でした。
やっぱりP.A.WORKSの作品というと、視聴にも気合いが入りますから…

この物語の舞台は昭和初期の帝都東京…
人間の他に吸血鬼と、吸血鬼を狩る「狩人」である人狼が同じ場所に存在する世界…
人狼が吸血鬼を狩るのには理由がありました。

吸血鬼は人狼の故郷を滅ぼしたから…

ですが、吸血鬼にも人狼の故郷を襲った理由があったんです。
吸血鬼は人狼が持っている言われている「天狼の匣」(シリウスのはこ)を狙うという、単一種族のことしか考えていない身勝手な理由だったんですけどね。

でも、「天狼の匣」を狙っているのは吸血鬼だけでなく、人類も虎視眈々と様子を窺っていたのでした。
所持すると絶大な力が得られると言われている「天狼の匣」を巡り、吸血鬼たちの起こす事件を皮切りに物語が動いていきます。

最初は色々と意外でした。
P.A.WORKSが「復讐」という負の感情を原動力にする作品って、これまで殆ど手掛けてこなかったのではないでしょうか。
「true tears」「Angel Beats!」「花咲くいろは」「凪のあすから」「SHIROBAKO」「Charlotte」「クロムクロ」
これまでP.A.WORKSが制作してきた作品を抜粋で列挙してみましたが、マイナスの感情がゼロという訳ではないにしろ、その感情が血で血を洗う争いに発展するような作品は無い様に思います。

P.A.WORKSの新ジャンル開拓という位置付けなんでしょうか?
いずれにせよ、P.A.WORKSの持つクオリティが発揮されればジャンルは問わないんでしょうけどね。

完走して振り返ってみると、とても繊細な作品だった…というのが率直な理由です。
欲しいモノは力づくでも手に入れる…弱肉強食の生存競争の原理ともいえる言動は、人間社会にとって必ずしも是ではありません。

でも、誰だって自分の種族が一番可愛いんです。
そして問題を抱えていない種族なんかいないんです。
もし「天狼の匣」の存在を知らなかったら、自力で打開したかもしれません。
慎ましく生きる道を選択する手段だってゼロでは無いと思います。

だから「知る」と「知らない」では導かれる結論に天地程の差が生まれるんです。
人狼以外の種族がどうして「天狼の匣」の存在を知ったかは分かりません。
それに人狼が「天狼の匣」を作った理由も…

色々分からないことのある中、「天狼の匣」を手に入れること以外の選択肢が見出せなかったのは少し残念だったかもしれません。
本来ヒトとして…或いは吸血鬼や人狼としてどうあるべきだったのか…という理想像が見えなかったからです。

そして、大きな戦いのあと…汽車で移動するシーンがありましたが、あの場面に至る経緯についてももう少し見たかったと思います。
主人公であるユーリィは一人の少女と一緒でした。
でもほんの少し前までは有り得ない光景だったはずです。
多くの言葉は交わされなかったかもしれない…
けれど、たくさんの葛藤は間違いなくそこに存在したはずだから…

そう考えてみると、物語の展開は綺麗になぞれていましたが、登場人物の心理描写については、もう少し深掘りされていた方がより印象的だったと思います。
尺の長さ…これが最大の障害であるのは認識しています。
でも、尺の長さが言い訳にできる範囲とそうじゃない部分ってあると思うんです。
だから何でも十把一絡げにして言い訳していたら、進化が止まってしまう気がします。

凄く難しいテーマの作品だと思います。
きっと誰もが手掛けられる作品ではなく、P.A.WORKSだからここまで漕ぎ付けることができたんだと思います。
貪欲にあらゆるモノを吸収して次に繋げたいですよね。
それは私たちの仕事も一緒です。

人狼の悲しい復讐の物語…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、岸田教団&THE明星ロケッツさんの「シリウス」
エンディングテーマは、sajou no hanaさんの「星絵」
オープニングの格好よさは相変わらず…
エンディングのグループは今回が初めてだと思いますが、こちらの楽曲も個人的には好きでした。
どちらも通勤途中に聞いています。

1クール全12話の物語でした。
P.A.WORKSならではのクオリティが感じられる一作だったのではないでしょうか。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18
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