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「Re:CREATORS(レクリエイターズ)(TVアニメ動画)」

総合得点
84.9
感想・評価
1064
棚に入れた
5229
ランキング
257
★★★★☆ 3.7 (1064)
物語
3.6
作画
3.9
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.7

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Re:CREATORS(レクリエイターズ)の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

何か表現活動をしている人には是非観て欲しい作品

本作は、『BLACK LAGOON』の広江礼威の原作およびキャラクター原案によるオリジナルテレビアニメ(全22話。2017年)。
監督は『アルドノア・ゼロ』、『Fate/Zero』、『オーバーテイク!』などのあおきえい。制作は『やがて君になる』、『アイドリッシュセブン』シリーズなどのTROYCA。
(2024.4.10投稿、4.16一部推敲)

【“Re”の2つの意味】
返信メールの冒頭につく“Re”には2つの意味があるようで、語源的には“regarding”(~に関して)なのだけれど、使われるうちに“reply”(返信)の意味が付与されたとか。

そうすると、「Re:CREATORS」とは、「キャラクターからクリエイターへの返信」、または、「クリエイターに関して」ということになりそうです。


【「キャラクターからクリエイターへの返信」】
さて、本作は、前者の意味である、物語世界から出てきたキャラクターたちがその創造主であるクリエイターたちに会って、今まで言えなかった文句を直接言ってやろうというところから物語が動き出します。

確かに、物語の主人公が今まで自分が過酷な世界で死ぬ思いをしてきた理由を「我々の娯楽のため」と聞かされたなら、この世界に対する敵意や自分を生み出したクリエイターへの殺意すら芽生えるでしょうね…。

そのうえで、物語世界から飛び出たキャラクターたちは、最初は与えられた設定(運命)に忠実に、しかし、与えられた設定(運命)から解き放たれたがゆえに、次第に自ら考え自ら選択して行動しはじめる。

それは、さながらクリエイターが与えた設定を超えてキャラクターたちが物語の中で躍動しはじめる、クリエイターがよく使う表現でもある「キャラクターたちが勝手に動く」を具現化したようにも思えました。


本作の魅力の1つは、人気キャラクター全員集合的な様々なジャンルのキャラクターたちを戦闘シミュレートさせているところも含めて({netabare}さすがに「魔法少女」と「巨大ロボット」の対戦はないですが…{/netabare})、こういったシミュレーション的な面白さにあると思います。


【「クリエイターに関して」】
本作の後半は、「軍服の姫君」という謎のキャラクターを中心とした、この世界の消滅計画に対して、クリエイターたちが創作の力で立ち向かうという流れに。

その過程で、「クリエイターに関する」リアルな本音が描かれている。もっとも、これは、「Re:CREATORS」というタイトルで、クリエイターが自分のキャラクターの文句に対してメールを返信した場合の文面とみることもできるかもしれません。

その内容は、単純にいえば、少なくとも私たちクリエイターは嘘の話をなんなら人生をかけて大真面目に書いている。

ただ、それは、自己満足だけじゃなく、人の心を動かしてやろう、楽しませてやろうという欲求から生まれてくる衝動でもある。だから、ずさんな設定「そんな付け焼刃で人の心を揺さぶれるはずがない」(水篠颯太:CV.山下大輝)とも思っている。

そして、もしも多くの人に感動を与えることができたのなら、クリエイターの想定を超えた意味や広がりを社会にもたらすことになる。それはきっと素敵なことだろう。だから、クリエイターは、より多くの人により多くの感動を与えようとして自分の物語に思いつく限りの工夫を凝らそうとする。

もっとも、その一方で、自己完結せず他人と関わろうとすることは、自分の内面を曝け出すことになり、それが社会から拒否される恐さをともなうことにもなる。

このあたりの表現したい気持ちという根源的な欲求と他者からそれを否定される恐怖との葛藤について、率直に向き合った内容であることもまた本作の魅力の1つでしょうか。


本作は、人気キャラクター全員集合的な人をワクワクさせる装いをしながら、その内に込められたメッセージは決して軽いものではないので、そのメッセージを受け止めるかどうかも含めて、人を選ぶ作品かもしれません。

ただ、我々のようなレビュアーも含めて、何か表現活動をしている人には、是非観て欲しい作品でもあります。


【主人公・水篠颯太について(※以下、ネタバレ有りの感想)】
{netabare}本作の主人公は、とにかく人気がない(笑)。

その理由を考えるとすると、本作は人気キャラクター全員集合的な話なので、普通の高校生という感情移入しやすい颯太という存在は、固定した視点から視聴者が物語を俯瞰できるよう便宜的に用意された「狂言回し」だった。だから、特に前半は、キャラクターのシミレーション要素が強く、颯太の狂言回しとしての役割が強いので、物語に積極的に介入してこなかった。

しかし、後半になってクリエイターのリアルな本音が語られ始めると、積極的に物語に介入してくるようになる。これは、本作が颯太というごくごく普通の高校生がクリエイターとして成長する物語でもあるという部分が前面に出てきたからなのでしょう。また、そこには将来クリエイターを目指しているであろう今は普通の若者たちを後押ししようというメッセージも感じられる(例えば、颯太と鹿屋がギガスマキナに乗るシーンで、鹿屋:(この世界の人は)「自分自身のお話を自分だけのために書けるんだ。僕らは世界を救う力をもっているけれど、でも世界を救う以外の能はない。」、颯太:「それだけあれば十分じゃないの?」、鹿屋:「世界を救うやつは救われるべき世界があるからいられるんだよ。その世界は誰が作るのさ。」)。

もっとも、気の弱い普通の高校生が、プロの現場に、なんなら世界を破滅から救うという重要な局面になって積極的に関わろうとすることには違和感もあるわけです。

このあたりで、視聴者の「承認力」を得られなかったのが不人気の原因でしょうか。

ただ、私は、この前半と後半の違和感を埋めるための仕掛けが、颯太のセツナに対する罪の告白であり、「嘘を本当にする」という「まがね」の存在理由だったと思っています(普通の高校生の「強い動機」と「実力」を補う仕掛け)。{/netabare}


【築城院真鍳(ちくじょういん まがね:CV.坂本真綾)について】
{netabare}そうすると、まがねが颯太に協力する動機に後付け感があるとまずい(一般的に都合の悪い部分の説明は長くなるものなので、この辺は、まがねが長尺でしゃべっているところから考えても、結構厳しいと思っていたのでしょう。)

それが偽物の金としての価値しか持たない金属である「フールズゴールドの話」だった。

この話は、アニメが現実ではない偽物のフィクションであって、我々の現実に直接影響のある政治・経済の話をしているならまだしも、我々の現実に直接影響のない架空の話に一喜一憂している視聴者への強烈な皮肉でもあります。

例えば、魔法という架空の設定を物知り顔で語ったところで、現実の世界では何の役にも立ちませんし、あのキャラの性格が嫌いといってみたところで、そのキャラは実在しません。

でも、人は、そんな現実には役に立たない知識を熱く語ったり、架空の人物を実在するかのように語ることができる。そんな一見滑稽とも思えることをするのが人というものであって、まがねはそういう人が好きだと。だから、まがねは、この世界を滅ぼさずに、もっと見続けることを選択した。

確かに、アニメといった物語は、我々を物質的に豊かにするものではなく(むしろ散財の原因(笑))、精神的に豊かにするものなので、それこそが他の生物とは違う「人の人らしい営み」だといわれれば、そうかもしれません。
そして、我々もそういった営みが好きで、アニメを観ているのでしょうから。


ちなみに、彼女は、その能力である「言葉無限欺」によって、そのまま生存していると思われます(なぜなら、{netabare}スタジアムでのまがねと颯太の会話シーン後のアイキャッチで「Re:CREATORS」の文字が裏返っている。{/netabare}{/netabare})。


【結末について】
{netabare}今まで見てきたように、本作は、クリエイターとキャラクターとの本音のコミュニケーションを通して、創作活動そのものを掘り下げているといってもいいと思っています。なので、本作の物語の中心には、颯太ではなく、クリエイターとそのキャラクターの関係にあって事の発端でもある「セツナとアルタイル」がいた。

そのセツナとアルタイルとの結末については、何でもありのチート能力である「森羅万象(ホロプシコン)」で彼女たちが一緒にいられる世界を作り出したようですが、正直にいえば、それで彼女たちが本当の意味で救われたとは思えません。

何ら失うものもなくこの世界に恨みしかない「無敵の人」と化したアルタイルは、セツナの呪われた忌み子ではなく、セツナが好きだった颯太に見せるために望まれて生まれてきたといわれたので、少なくともアルタイルは救われた。でも、それでセツナが救われるわけではない。

ただ、アルタイルがチート過ぎて物理的に消滅させられないなら、最終的にアルタイルの存在を積極的な意味で肯定してアルタイルだけでも救済(無害化)するしかなかったとは思います。


というわけで、賛否ある結末だとは思いますが、創作活動に対する問題提起はされていると思うので、私はクリエイターが自分たちのことについて描くという難しいテーマに敢えて挑んだことを評価したいと思いました。{/netabare}


【キャラクターたちが戦う理由】
{netabare}最後に、キャラクターのシミュレーションの話で追加。日本の多くのアニメは戦っているわけですが、戦うには理由が必要なわけです。

本作のような人気キャラクター全員集合的な話で、それぞれがそれぞれの正義を頑なに主張した場合は、戦闘になるということが本作ではうまくシミュレートされていたと思います。

特にアリステリアのような善悪二元論的な世界に多い脳筋主人公は、自分の正義を疑ってもいないので、他の正義とぶつかったときには戦闘以外の選択肢を選べない。
もっとも、アリステリアは、その後、成長して自分を見つめ直すことができるようになりましたが。


それにしても、原作の広江さんは魔法少女が嫌いなんでしょうか(笑)。

序盤でセレジアがまみかに「正義を力でなすのならきれいな夢なんかみないで最後まで力で押しなさい。覚悟を決めて。」とか、「力尽くで正義を説いても誰もあなたの夢見がちなシナリオなんかに沿わない。納得なんか絶対にしない。」と言わせたり、まがねには「きれいな話には責任感がない」とまで言わせている。

そして、まみかが一番最初に物語から退場することになる…

このあたりは、博愛主義を掲げながら、最終的にぶん殴って言うことをきかせるような、仮に子供向けであっても戦う理由を深く突き詰めず安易に相手をぶちのめすことに対する広江さんなりの皮肉なのかもしれませんね。{/netabare}

投稿 : 2024/04/18
閲覧 : 66
サンキュー:

4

ネタバレ

nick2027 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

面白かったです

かなり好きな作品でした。

よく考えちゃうと、結構引っかかることは多いです。創造されたセツナってかなり颯太にとって都合の良い姿だったんだろうなとか(一回しか会ったことのない関係性だし、そもそも一人の人間を描き切るなんて不可能)、なまじセツナ顕現の際にマガネの能力が大衆にも作用することを見せちゃったからこの後の世界やばくない?とか、度々決定論的な考えがちらついてきたりとか。

でもそんなことは割とどうでも良いってくらい満足のいく演出と結末でした。

アルタイルが最後にあのような選択をしたのは、セツナと交わした言葉も勿論ですが、戦いの中で創造主と被造物らが精一杯足掻き、創造することの力を見せたからだと思います。
もしかしたらアルタイルも目の前のセツナが『嘘』だと気付いていたのかもしれない。けれど彼らの意志と行動が破壊を使命とする彼女の価値観を変容させ、その後の未来を信じさせたからこその結末だったと思います。

主人公格が多数登場するという難しい設定の中で、安易に人物の格を落としたり消費したりせず、それぞれの思いを感じられた良い作品だと感じました。

投稿 : 2024/04/03
閲覧 : 16
サンキュー:

3

ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

様々な色が混じり合っても「黒」にならず「虹」を描いている手腕は見事

【レビューNo.77】(初回登録:2023/8/13)
オリジナルアニメで2017年作品。全22話。
交流ある薄雪草さんのレビューの中に
「みんな集まれ!ア●ン●ャーズ!的な作風」
という何とも魅惑的なワードを発見したので「どんな作品やねん?!」という
ことで視聴してみることに。

(ストーリー)
かつてはクリエイターになることを夢見て、オリジナルの作品を投稿していた
高校生・水篠颯太だが、ある事件をきっかけに今は創作活動を中断していた。
そんな彼の目の前に突如、アニメ「精霊機想曲フォーゲルシュバリエ」のヒロ
イン「セレジア」が現れ、謎の「軍服の姫君」(のちに「アルタイル」と判明)
とのバトルを始めるのだった。
ここに更に別のゲームキャラクターの「メテオラ」が介入してきて・・・
他にも「軍服の姫君」の力により、被造物達(創作物のキャラクター)がこの
現実世界に「現界」しており、颯太はセレジアたちを始めとする被造物同士の
衝突に巻き込まれていく。
やがて事態は被造物を創り出した創造主(クリエイター)、さらには日本政府
をも巻き込む事態に発展していき・・・。

(評 価)
・「みんな集まれ!ア●ン●ャーズ!的な作風」
 ・アニメや漫画世界の被造物キャラクターが現実世界に大集合!
  なるほど、これは的確な表現でしたね。ということで作品序盤では
  ★対アルタイル陣営
   (颯太をはじめ現実世界の人々もこちら側)
   ・セレジア:アニメ「精霊機想曲フォーゲルシュバリエ」のヒロイン
   ・メテオラ:RPG『追憶のアヴァルケン』のキャラ(万理の探求者)
   ・鹿屋:ロボットアニメ『無限神機モノマギア』の主人公
       (ギガスマキナのパイロットで機体とともに現界)
   ・弥勒寺:漫画『閉鎖区underground-dark night-』のライバルキャラ
  ★アルタイル陣営
   ・アルタイル:はじめは謎多き「軍服の姫君」
   ・アリステリア:漫画『緋色のアリステリア』の主人公
   ・まみか:アニメ『マジカルスレイヤー・まみか』の主人公
   ・ブリッツ:漫画『code・Babylon』の登場人物(主人公の相棒役)
  ★無所属(物語をひっかきまわすトリックスター的存在)
   ・築城院:ライトノベル『夜窓鬼録』のエピソードに搭乗する犯人
  ※この後いろいろな経緯で陣営を移ったり、あと数名のキャラが遅れて現
   界して登場する。
  物語の大枠としては、
  {netabare}・アルタイルがある理由からこの現実世界を「大崩潰」させるために現界。
   (被造物たちと現実ではありえない事象を起こすことで、現実世界に
    大きな歪が生じ、大崩潰に至る模様)
  ・それに従いアルタイルの力により、各世界の被造物キャラが次々と現界。
  ・アルタイルの嘘(世界改変で各キャラ達の元の世界が救われる)に賛同
   した者と、賛同しなかった者(後にアルタイルの真の狙いに気づき結束)
   に分裂 
  それぞれの正義をぶつけ合いながらバトルしていくという感じになります。
 ・作品最大の見どころは異種格闘戦
  ・各物語の世界から精鋭が現界しているので、やはりメインは各キャラ同
   士のバトルシーンということになります。
   各キャラの持ち味を活かしながら、スピード感や迫力、それに派手なエ
   フェクト等かなり力が入っているなっというのを感じさせますね。
 ・各キャラの性格等もしっかり描写されている
  各キャラもそれぞれの世界観を背景に
  「このキャラならそんなこといいそうw」
  とかキャラクター付けもしっかりされていたのは、素直に驚きましたね。
  ・まみか(魔法少女):愛に満ちた世界
   → 「争わず話し合えばきっとわかりあえる!」
  ・アリステリア(女騎士):民が塗炭の苦しみを味わう世界
   → 「そんな理不尽な世界が許せない!」(騎士道らしさ溢れる正義感)
 こういった一癖あるキャラがそろい踏みしているものの、これがキャラ同士
 が潰し合うことなく、1つの作品の中で上手く機能しているのは見事でした。
 ちょうど様々な色が混じり合っても「黒」にならず、しっかり「虹」を描い
 ているという感じで、これは制作陣の手腕を評価していいと思います。{/netabare}

・創造主(クリエイター)側まで巻き込んだ壮大なドラマ
 この作品のもうひつの見どころは、上述作品を創った創造主(クリエイター)
 側まで物語を展開している点ですね。
 (作家、漫画家、イラストレーター等)
 ・被造物×創造主
  {netabare}現実世界に現界することで、自身や自分たちが必死に守っていた世界が実
  は創造の産物だったことにショックを受ける被造物もw
  そして自分たちを創った創造主には「何故あんな理不尽な物語を!!」等
  モノ申したいこともあるわけで・・・
  そして創造主も各自の物語に込めた思いだったり、やはり自分が描いたキ
  ャラが一番という愛情だったりと、通常ではありえない異次元(?)の交
  流というのはなかなか面白い仕掛けだったと思います。
  (被造物から見ると自分たちの世界を作り上げた創造主は「神」であり、
   現実世界は「神の世界」という価値観も面白いですね。){/netabare}
 ・創造主×創造主
  {netabare}物語としては、アルタイルを放置してると現実世界を大崩潰させてしまう
  ので、阻止しなければならないのですが、
  → アルタイルは創造環境が特殊ゆえ最強で今のままでは誰も倒せない。
  ということで(詳細は割愛しますが)「アルタイル包囲網」として
  ・「創造主×創造主」の共闘体制。
  ・更にここに別ルートからこの怪奇現象を追っていた、日本政府の「特別
   事態対策会議」が加わり、全面的にバックアップ。
  という大きな事態に発展することになります。
  共闘とはいえ、こちらも一癖ある連中が集まっているわけで・・・
  このように単に被造物だけでなく、創造主まで組み込んだ多次元のコミュ
  ニケーションに発展していくのですが、ここでも見事に「虹」を描いてい
  ます。
  多種多様のキャラを巧みに捌いていく制作陣の手腕は本当に素晴らしいです。{/netabare}

・最終決戦はどう描いても不満の声は残るのかも・・・
 {netabare}「これだけ大風呂敷を広げてどう畳んでいくの?」って話なんですが、上述
 の通り、「アルタイル包囲網」として、官民総力を挙げて最終決戦の舞台が
 準備されます。
 そこで現実世界の存亡をかけた最後の戦いが始まるわけですが・・・
 個人的には正直モヤモヤするものがあります。
 でもどういう結末がふさわしいかと問われれば、結構難しいんですよね。
 この辺り書き出すと重要なネタバレ続出と、とりとめのない長文になりそう
 なので割愛しますが、これまでに配られたカードを考慮すると、結構上手い
 着地点を見出しているのかなとは思います。
 ただこれだけ大風呂敷を広げてしまうと、どう描いても結局不満は残るんだ
 ろうなって感じはしますね。
 個人的には後述の最終話を観て、作品全体として折り合いがついたところは
 ありますが、いうても本作最大の山場ですからねえ・・・
 この辺りは私が語るより、本作を観てそれぞれに感じてもらった方がいいか
 と思います。{/netabare}

・最終話があるからこそ、この作品は意味をなす
 私事ですが、最終決戦が終わった21話時点で
 「物語のメインは終った、最終話はオマケの余韻程度の話やろw」
 って結構の間放置してたんですが、これは失態でしたね。
 {netabare}アルタイルによって現界した被造物達ですが、彼らの物語はここで終了しま
 す。(一部例外もあるが) 
 しかし、創造主(クリエイター)が創った作品までもが消えたわけじゃない!
 彼らがクリエイターであり続ける限り、彼らが描くキャラ達は躍動し、これ
 からも新たな物語が紡がれていくのです。
 そしてその物語が誰かの心に届き、その人の日常をささやかながらも変えて
 くれる。
 またそんな彼らの姿に憧れ、新たにクリエイターを志す者がいて・・・
 この最終話があるからこそ、この作品は意味をなすように思いました。{/netabare}

立ち上がりから壮大なスケールで被造物達の競演を披露し、見事な「虹」を
描きつつも、最後は現実世界のクリエイターたちに物語を回帰させて終わる
という大きな流れは、総じてよくできていると思います。
作画や音楽等もレベル高いですし。
ただ作品しては、どうしても最終決戦の配点が大きくなってしまうと思うの
で、ここをどう感じるかで作品の評価は分かれるように思います。

あと第1クールのOP「gravityWall/SawanoHiroyuki[nZk]:Tielle & Gemie」
はホントよかったな。これだけでこの世界観に引き込まれるって感じですね。
またこの曲も劇中音楽も担当されたのが、澤野弘之さんという方らしいのです
が、バトルシーンなんかもセンスあるなあって感心させられましたね。

最後に本作を紹介下さった薄雪草さんに感謝 m(ᴗˬᴗ)m

(追 記)
アルタイルを観た時「シゴフミのフミカ?!」が頭をよぎったのは、多分私だ
けなんだろうなw

投稿 : 2023/08/14
閲覧 : 291
サンキュー:

15

ネタバレ

Mi-24 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

自衛隊(を指揮する日本政府)が無能すぎ

シマザキセツナの話しをもっと重点的にやって欲しかった。バトルに時間を割きすぎ。

物語ラストは安易な決着で拍子抜け。
アルタイルは颯太が作ったセツナをいたく気に入っていたが、颯太が想像したような事を本物のセツナが考えていたかは甚だ疑問。あんな真っ白な天使のようなセツナは、颯太に取って都合がよすぎる。
颯太の「許して欲しい」という強い願望が天使セツナを生んだのだろう。

しかし、一番気色悪かったのはアリステリア。
自分にしか通用しない、独善的で幼稚な正義を掲げて暴れまわる。真鍳の場合は自分が悪人だと自覚していたからまだいいが、アリステリアは自分の行いが正義だと信じきっているのが始末に悪い。
無差別殺戮を平然と行う武装テロリストをそのまま具現化したような存在で、アリステリアは最高に気持ち悪かった。

投稿 : 2023/07/17
閲覧 : 127
サンキュー:

7

ネタバレ

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

双方向に輻輳する真ん中で

初めて本作を視聴した時、「これはイシューから始める必要がありそう。」と感じました。
というのも、本作のような多主人公タイプの作品は、時として大コケすることが多いからです。
そんなリスキーな作品のストレングスってなんだろう。どうすればそこにフォーカスできるだろう。
ずっと、そう思っていたんです。


本作は、ざっくり言って「みんな集まれ!ア●ン●ャーズ! 的な作風」です。
それは、得てして総花的な印象を持たせるし、いかにもお子様ランチ的な大味になりがち。
実際、あにこれのレビューに「調理法を間違えた。」というコメントが散見される作品に該当していることも、その顕(あらわ)れのように思います。

その理由や背景は、レビュアーさんのバイアスだったり、作品へのギャップ感なのかもと思います。
ただ、本作においては、そのトリガーを引きやすい要素がてんこ盛りになっているのは、まず間違いないと思います。

そもそも、オールスターラインナップというアイディアは、物語の構成上、誰が主人公?主題は何?結論はどれ?と、求心力それ自体が見えにくくなる傾向があり、それだけにいささか安直な悪手に感じてしまいます。

しかも、ア●ン●ャーズ的にするなら、最低でもそれぞれの主人公のバックボーンをしっかり見せることは必須なはず。
なのに、本作は小出しにしてこそすれ、大方は視聴者の想像力に委ねるという丸投げ手法です。

この点が、視聴者に、要らぬ構え、余分なエネルギーを消費させてしまう、かなり挑戦的な手合いになっています。
一方で、初回の絵がヌルヌル動くとか、劇伴や声優さんはすごく頑張っているのにね、となればなるほど、「もったいないシナリオ」と受け取られるんですね。

だから「イシューから始める」となります。
ここで言うイシューとは「論じ、考えるべきテーマ」のこと。
「イシューに取り組む」、「イシューを特定する」などは、ビジネスシーンでよく使われる文言。

その視点でアプローチできれば、と思います。


~    ~    ~


本作は、アニメ、漫画、ラノベ、ゲーム、ネットなどのメディア群と、メインを張るキャラ属性、勇者、賢者、魔法少女。ラスボス、騎士、元刑事。サイコパス、ロボットパイロット、学園美少女らがコラボするマルチ仕様です。

神をも恐れぬ面々を総ざらえしたようなキャスティング。
強烈な個性をぶつけあいながら、大立ち回りをやらかすシナリオ。
なかなかに、卒なく素気のない塩梅になっている微妙さです。

その上で、生一本的な隠し味が、ぬかりなくブレンドされています。
本来なら、媒体の向こう側にいる制作サイドの人たちをリンクさせるという着想はちょっと目新しい。
キャラ=被造物、創作者=創造主と呼称し、双方向に輻輳する群像ドラマに仕立てあげているのです。

加えて、その一端に手をのばす高校生を二人あつらえ、良くも悪くも異彩を放たせます。
純朴な内面性はデリケートな超薄味。そこにサブカル界隈の特濃味を強迫させるという、得も言われぬ食感です。
物語の蓋然性の果てに、それぞれの作家性へと昇華・覚醒させるエンディングは、評価の落としどころがホント難しい。


本作の結語は、いつだって、どこだって、物語の主人公は自分だということ。
その道すじは、ときに重なり、また離れても、同じ志を持ち続ける限り、その意気を戦わせていくというルートです。

狙っているアピールは、キャラと作者との相互愛、ファンとサブカル業界のウインウイン。
昨今に著しくある自己承認欲求を、 "推し" に被せる煽り風潮に乗せながら、そこに生じる情動をさらに交錯・加速させ、新たなムーブメントをうねらせたいという業界の思わくも見え隠れするんです。

とにもかくにも、奇天烈なアイディアですし、込み入った構造でもあるので、ともすれば空中分解しそうなリスクを持ち合わせています。
なので、批判的なご意見が散見されるのは仕方のないことなのかもしれません。

でも、あえて申し上げれば、それさえも業界スジの職人ワザを効かせた調理法ということ。
22話と中途半端な話数も、しっかり計算に入れての構成・演出ですので、いい意味で緊張感をもって視聴できる稀有な作品になりました。

なぜって、お話のクリエイティビティーを究めるなら、バトル恋バナ浪花節、奇想天外どんでん返し、予定調和の大団円は欠かせない要素。
シンデレラフィットする逸品認定を獲るなら、「やっぱりそうこなくっちゃ。」なんですね。


~    ~    ~


初めの一歩は、例えるとこう。

一人あなたが部屋で寛いでいると、突然、ドアをノックする音が。
何事かとドアスコープを覗いたら、なんと推しのキャラクターがそこに居た、みたいな。

翌日は、さっそくデートと決め込んで、腕を組んだり、写真を撮ってはしゃいだり。
まぶしすぎる笑顔と尽きない会話にすっかり中てられちゃうんですね。

そんなあり得ないことに、妄想をたくましくできる人!
そんなシチュエーションなら、課金もヘッチャラな人!!
そんな人なら、本作の面白さに没入できるはず?!なのですけれど。

ということは、多ジャンルに推しキャラを揃えていない人には、箸にも棒にも掛からぬ心境になること請け合いです。


~    ~    ~


次のステップは、こんな感じです。

もしも自分の知る世界のすべてが虚構で、真実は妄想に造られたものと聞かされたら。
自分が、別の世界の住人の娯楽のため、単なる消費のために創られたに過ぎない存在と知り得たら。
そんな彼らが、創作者に会いたがり、直談判したいと言いだしたら。

人には言えない本心を、どこかの誰かにバレバレなんてどうですか?
作られた正義と努力への裏切りを、どうやって納得すればいいのでしょうか?
主人公のアイデンティティーが、土台から崩れるような緊急事態です。

でもごめんなさい。
それが本作のクオリティーを担保する核になっています。
なぜなら、筋金入りの彼ら(被造物と創造主)に、そう誘導させるのが黒幕の狙いなのですから。

その黒幕というのが、軍服の姫君、 {netabare} アルタイル {/netabare}。
本作の主人公の一人で、同人誌レベルのアマチュアが造作した女性キャラクターです。
彼女は、ネットに生み落とされ、ネチズンに育てられます。
望みもしない超絶能力を、得手勝手に付与される被虐のモンスターなのです。

アルタイルは、彼女の創造主・セツナを自死に追い込んだ "全て" を憎悪し、復讐し、滅ぼそうとすることで、魂の救済を果たそうとします。
でも、そうだからと言って、世界随一の主人公になりたいわけではありません。

たった一人のための鎮魂譚を "再創造" し、自爆し、消滅したいとする哀しき Re:クリエイターなのです。


Re:クリエイターズとは、創造性・創作性に潜む自己承認への "反射・反動" と、私はまず捉えました。
キャラたちは、自分の物語世界に、絶対的なプライドで関わっています。
なぜなら、皆、気づいた時には、すでに主人公として設定されているのですから。
疑うことも、ほかを選択することもなく、運命への責任を全うする意志の塊なのですから。

創作者は、ヒットを意図して、キャラにあらぬ期待値を盛りこみます。
歓びも悲しみも、失敗も成功も、全部を宿命と設定するのが至極当然です。
となれば、それを背負わされたキャラが、作者に痛烈な苦言・反論をぶつけるのも仕方のないことかなぁと思います。

でも、散々悪態をついた後は、彼らは己が出自を内省し、高く掲げたいと思うのですね。
主人公として、生きてきた証と、向き合っていく標にするために。


キャラクターは、創作者の血肉から生まれます。
読者や視聴者の認識や共感に育てられることで、いつか独立する個性としての輝きを放ち出します。
だからこそ、両者がその熱量で議論するシーンはとてもユニークでシュール。
被造物が神さまを問い質し、けり飛ばすなんて、まるっきり立場逆転のファンタジーです。

創作なのですからそれは形而上学的なものとして割り切れます。
そんな設定は、倫理すら茶番にすり替える可笑しさです。
でも、眼前の生者として対面するのであれば、創造主はどんな面もちで接し、キャラクターはいかな心もちで対すればいいのでしょう。
あるいは、創造主と被造物が、目前の死者として受け入れるには、その後のシナリオにどんな未来を書き起こせばいいのでしょう。

そんな未知のシチュエーションを楽しめるなら、本当にめっけもんのシナリオです。


~    ~    ~


さて、ジャンプです。

俯瞰すると、もっとも弱々しい主人公キャラが、高校生のソウタとセツナ。
マクロ視点では、どこの馬の骨とも知れぬ未熟者設定なので、ほぼほぼ共感ゼロなアンチヒーロー&ヒロインです。
彼らの存在がもとで、一部の視聴者からは、残念アニメみたいな酷評を受ける羽目になりました。

本作をミクロ視点で見ると、"二人がそれぞれに犯した罪に、どう向き合い、償い、歩みだそうとするか" を描いています。
にわかイラストレーターの彼は、ネットに知り合ったセツナとの交歓で、受けがたい無体に直面することになります。
やがて、彼の選択は最悪の結末を迎え、自己愛の欠乏に彷徨うことになるのです。

再確認(Reconfirm)しますが、本作の方向性は、Re:CREATORSです。
ソウタを高い次元へと引き上げたのは、プロフェッショナルの掛け合う丁々発止であり、絶対にへこたれない彼らのスピリットに直触れしたことなんですね。

ともすればお山の大将になり兼ねない寄せ集めの集団ですが、主張・議論を繰り返し(Repeat)、自分の役割を振り返り(Review)、お互いの強みを認め合い(Respect)、世界の崩壊を修復する(Repaire)、国家的プロジェクトに突き進む矜恃は一流です。

彼らに感化され、協働したソウタは、結果的に、双方の世界を救ったヒーローと評価されます。
創作者のタマゴとしてセツナへの再帰性(Recursione)を得て、自己愛の再生(Reproductione)も手にできた彼です。
メゾ視点でアプローチするとこんな感じでしょうか。

もしもリアルにと妄想すれば、ビギナーがチャンスを掴もうとするなら、その熱意、実直さ、優先順位の取捨選択に(ミクロ)、どうにかして良き出会いと(メゾ)、その王道を歩んでほしい(マクロ)と願う私です。


~    ~    ~


ホップはミクロ(個別性)、ステップはメゾ(集団性)、ジャンプはマクロ(社会性)。
この三段論法みたいなものを、本作は持ち合わせている印象です。
イシューから始めるのであれば、本作に通底しているものが何かを見つける必要があります。

作者とキャラの魂は、常に緊張しあう信頼で繋がり、プライドをぶつけ合わせています。
それは、つかず離れずの相棒でありながら、時には不干渉の立場を貫くのです。

クリエイターは、キャラクターを引き立てる世界観を創造し、世界線をまたにかける筆致を奮う神さま。
キャラクターは、熱烈なファンの支持を得て、クリエイターに生きざまを投げ返そうとする神なる存在。
創造神と造化神とが火花する一瞬を、食い入り食いつくファンもまた、カタルシスを求めるわがままな神さまなのです。

これらの三重構造は、本作のファンタジックな設定、バラエティーに富んだ人格、生きる世界線の多様性と相まって、なおかつ作者とキャラとのコラボにシナリオを加除したり、あるいは貫いていく気概が描かれているのですね。
ファンの方々は、そこに惹かれ、感動に痺れ、感激の余韻に浸りたいのですね。

たぶんそれが、物語の本質。
喜怒哀楽も、三段論法も、三重構造も、全部ひっくるめての人生の楽しみ方。
きっとそれが、本作のイシュー。
現世に現界した意味と課題であり、今世に主人公を張る理由と宿題なのかもと思います。


〜    〜    〜


思うに、想像と創造の狭間には、端から境界線など無いのかもしれません。
思うままに、CREATORになる自由があり、何度でも、Re:CREATORに還る自分を創れるものなのでしょう。

松原ら創造主が、被造物たちの新たなお話を作ろうと再起回天し、それを失ったメテオラや真鍳が、新しい創造主へと踏み出すのも頷けます。


そんなことを思い起こさせるソウタとセツナの柔らかな笑顔に。

物語に引き込んでくれた創造主たちの意気地と自由闊達に。

お話を賑やかに盛り上げてくれた被造物たちの魅力に。

なにより、打てば響くと応酬し、大伊達役に振り切った築城院真鍳(ちくじょういんまがね)に。


私の心は深く共鳴していくのです。



おまけ。

{netabare} 18話で、ソウタと真鍳が交わした台詞の一つひとつを、"嘘" と捉えるか、それとも "真実" と見なすかで "その後の文脈が全く違ってきます" 。

と言うのも、本来、真鍳は、 "嘘しかつきません" 。
だって、もともとそういう設定でしたから。
でも、彼女は、まみかとの約束で、"本当のことしか話さないという経験" をしています。
つまり、"設定を超えた能力を、現界した世界で身につけた" ということなんですね。

そして、ソウタは "その逆" で、また "真なり" なんです。

言葉を嘘にも本当にも自在に扱えるようになった真鍳に、『打てば響く。いいもんだねぇ!』とまで言わしめたのは、ソウタが嘘八百を自在に扱えるツワモノの領域に達していることを "認めたから" なんですね。

理屈で言うと、だいたいこんな感じです。
ですから、もうお分かりかと思います。
二人が掛けあう台詞が、真っ赤な嘘をついているのか、真実を赤裸々に語っているのか、はたしてどちらなのか。

このシーンが、正真正銘、"セツナの現界を理解するための伏線" なんです。
というワケですので、二人のやり取りを読み解いてみる(自らが調理する)のが、本作最大にして最難関の RECREAT(楽しいひと時・面白さの活性)なのかなって思います。


"嘘の嘘、それはクルリと裏返る。"
それは世界を丸ごとひっくり返す。(Revolutionize・レヴォルーショナイズ)

CREATORSに、Re:が冠されている "本当の理由" がコレ、かもです。
(・・・いやいや・・・たぶんウソ、です・・・。)


ややこしいですけれど、チャレンジのしがいはあるかと思います。
{/netabare}

投稿 : 2023/05/20
閲覧 : 347
サンキュー:

23

ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

一秒あれば世界は変わる

原作「BLACK LAGOON」広江礼威、
監督「アルドノアゼロ」あおきえい。

精霊機想曲フォーゲルシュバリエ、
この作品内の大人気アニメですが、
アニメキャラが現実世界へやって来る。
セレジアがかわいい、メテオラも素敵だ。

アニメやゲームの空想上のキャラクターたちが
現実世界に現れるありそうでなかった設定。
{netabare}自分たちの世界や或るいは自分の存在そのものが、
単なる娯楽の産物だと知り、被造物と、
それを創り出した創造主との大きな衝突に発展する。{/netabare}

主題歌「GRAVITY WALL」が素晴らしい。

最終話視聴追記。
{netabare}新キャラが続々と登場し序盤は楽しめる。
ただ中盤以降の物語が弱いように感じます。
私としては主人公である颯太が物語の軸に、
成り得なかったのが原因でしょうか。
颯太はトラウマを乗り越え、創作活動を再開しますが、
彼の成長物語としてもう少し丁寧に、
背景や葛藤を描いて欲しかったと思います。

ただ期待した程ではないと言うだけで、
タイトル回収からのGRAVITY WALLは感慨深く、
最後までメテオラ様々でしたね。{/netabare}

まずまず、楽しめました。

投稿 : 2023/05/07
閲覧 : 1389
サンキュー:

81

ラルフローレン さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

斬新な設定

きっかけはYouTubeで、おすすめ動画に大好きな澤野弘之のとある曲が表示され、その楽曲を聴いた事からでした。
内容はアニメ、ラノベ等の登場人物が現実世界に現界して、その登場人物を召喚した謎のアニメ風キャラの正体と目的を探るべく戦って行くというストーリー。斬新な設定ゆえに、ストーリー序盤は付いていくのに戸惑ったり観るのを断念する可能性もありますが、そこを乗り越えれば、充分見応えのある内容のアニメという評価になるのではないでしょうか。
音楽は澤野弘之で場面場面に合った良曲が流れて、気分を揺さぶってくれます!
因みに私がこの作品を見るきっかけになった楽曲は『BRAVE THE OCEAN』です。これから新しい事にチャレンジしようという時に背中を押してくれる良曲で、ここ最近朝の通勤時に必ず聴いています。

投稿 : 2023/04/30
閲覧 : 86
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5

ネタバレ

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 2.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

創作物のキャラがバトルロイヤルを行う作品

まあ映像的な物は結構良いし、それに様々な創作物のキャラがバトルロイヤルを行う世界観というのも面白そうには見えるが、
でも実際の所は面白そうに見えただけであまり面白くなかったですね。
特にこれだけ登場キャラが居ながらも良い意味で印象に残るキャラってあまり居なくて
逆に悪い意味では自身の原作者を殺す暴挙を行った築城院真鍳とかの不快なキャラが印象に残ってしまいました。

【評価】

50点・1B級

投稿 : 2023/02/08
閲覧 : 160
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4

ネタバレ

エイ8 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 2.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

本当にこのオチで涙すると思う?

『Re:CREATORS』(レクリエイターズ)は、TROYCA制作による日本のオリジナルテレビアニメ作品。原作およびキャラクター原案を漫画家の広江礼威、監督をあおきえいが務めており、2017年4月から9月まで放送された。空想上のキャラクターたちが現実世界でクロスオーバーするメタフィクションな作風をもつほか、クリエイターという職業に焦点を当てたストーリーが展開される(wikipedia)

この作品におけるメインターゲット層は結局どこだったのだろうか、非常にわかりづらかった。主人公の水篠颯太(16)のような学生をターゲットとしているのか、それとももっと上の社会人層か。ひとまとめにして「クリエイターに興味がある層」とも考えたが、それにしてはやや散漫な感じがしてつかみどころがなかった。上記のwikipedia紹介文を見る限り実際のクリエイターの現実を描写しているようではあるようで、まあ確かにそう感じたことは感じたが、あんまり好意的な受け取り方は出来なかった。あにこれのシステム上平均満足度が3.7となっているが、実質的な満足度は3~3.5の間ぐらい。音楽でだいぶ得点を稼いでいる形となっている。

作中で松原が水篠を叱るシーンがある。「仮に君がこれを何とも思ってなかったら俺はそんな奴とは口も利きたくない」だったか。結構厳しい言葉だ。個人的にはちょっと辛辣すぎやしないかと感じた。ただその時点では松原さんの実年齢はわからなかったので実は結構若いのかなと思ってたら後に38歳設定ということが判明した。正直いい歳した大人が言うようなセリフではないと思う。
これには正直戸惑った。水篠のやったことは悪いと言えるようなほどのことではなく単なるめぐりあわせの問題だとしか思えなかった。松原がセツナと特に親しい間柄ならわからないでもないが、そうでない以上慰めることはあれど非難するようなことではない。だからこれは、若い視聴者に向けて抑止の意味も込めてあえて厳しめのメッセージを送ったと解釈するほかなかった。そうでなければ、少年のような心をもったラノベ作家の倫理観もまた少年のようだという皮肉かのどちらかだと。

一方で、会議中でのちょっとした言い争いでイラストレーターのまりねが逃げてしまうシーンがある。まあ、あるあるなんだろうなという感じがしたのだが、この辺がちぐはぐ感の元だった。こんな描写いるかね?と。これからクリエイターを目指そうとしている層にこんなもの見せる必要がある?「お前たちは無駄に繊細で使いづらい」って言いたいの?勿論そういう「悪意」を込めてる可能性もあるが、やはり本質的には「大人」をターゲットにしてるから軽い気持ちでそういう内輪ネタを入れてみたんだろうと感じた。ただより正確に言うなら「あんまりそういう事は気にして作ってない」というのが一番正確なところだろう。(最大限好意的に捉えるなら「若い子が怯えるのでおじさん達は喧嘩しないように!」ってところか。クリエイターの世界には愛と平和が必要です。)

ストーリーの方も完成度は高いとは思えない。2クール目に入るにあたりテコ入れをしたというよりは、初めからあまり作りこんでないという印象を受けた。
特にクライマックスは酷かった。なんかそれっぽいが空虚な台詞の応酬でアルタイルを退場させ、それを見ていた大勢の観衆を感動させる。(声優さんは涙まで流した。)あの茶番を感動した、と感じた視聴者はどれぐらいいただろうか?個人的にはあれならシリウスで終わらせた方がマシだと思ったが。もし本当にあんなことを大勢の観衆の前でやったならブーイングどころじゃ済まないんじゃなかろうか。

もう一つは真鍳と水篠の会話だ。真鍳は面白いことを求める性質があるのだが、終盤での水篠との会話で彼等に力を貸す形となる。が、水篠くん何かおもろい事言った?ふつーのことをふつーに言っただけやん。それで陥落する真鍳ちゃんってチョロすぎない?というか、この辺で真鍳のキャラに変更を加えられており、原作者を殺したのではなく勝手に死んだみたいな形にもっていき実はいい奴みたいな流れにしようとしていたが、いやいやもう最初に本屋さん殺しちゃってますからそれは無理筋ですよ、と。ただまあ、いい奴にしないと水篠くんのしょーもない話に陥落するわけもないので、ようするにそれはもう単純に破綻しちゃってるわけです。
結果的に弥勒寺から奪われた板額も特に何の展開もなく普通に返してもらった流れをみたりすると、本来は別の展開を考えたけど上手く行きそうにないから止めた感がすごく強い。結局のところ、真鍳ちゃんを上手く立ち回らせられなかったことが作品にとって致命的なダメージとなっている。というかキャラ能力の難易度が高すぎです。とりあえず異能ものでそれっぽいの作ってみて、ま、動かしてりゃ何とかなるでしょって感じで配置して結局何ともならなかった感じ。

概ね皆さまの評価通り、素材は良いけど料理が上手く行かずの典型的な作品。

投稿 : 2022/07/08
閲覧 : 878
サンキュー:

8

ネタバレ

セイギ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

アニメ界のスマブラ。設定、音楽が神

澤野弘之さんの音楽が有名なので視聴。
話としては、色んなアニメキャラが現実に現れて戦う感じで、スマブラ感がある。誰もが1度は夢見る設定で1話の時点からワクワクした。(まどマギ×Fate×SAOみたいな展開もありワクワクした)
1クール目はキャラクター(被造物)メインの話。
2クール目からは作者(創造主)メインという流れ。
このアニメはキャラが凄く良い。アニメキャラなので、とにかくキャラが立ちまくってるし見た目も良い。また、作者については変に現実離れしていない見た目やリアルさがキャラと作者を差別化できていて非常に良いと感じた。
途中、主人公の煮えきらない態度にイライラするところがあるので、キャラは4.5に設定。ていうか、松原さんが主人公で良かったのでは……(ラストの松原さんがカッコよすぎたんだよ)
築城院真鍳は、設定を活かした良い戦いでしたが、他キャラは強さ設定も同じぐらいで、チャンバラ感があるのが少し残念だった(その辺も含めて、聖杯戦争というよりはスマブラ感)
ラストの戦いは、個人的には消化不良だった。(セツナを出すとこは良かったけど)
築城院真鍳は主人公の伏線のために使用され、メテオラは棒立ち……アルタイルは強すぎる……うーんと言う感じになってしまった。(キャラが戦う意味があったのだろうか……)
個人的には、セツナ要素でアルタイル弱体化+もう少し皆で力を合わせてギリギリの死闘をし、あの結末にしてくれれば完璧だった。
最終回は非常に良かった。メテオラが可愛い。
まみか×アリステリアの広告見た時は、普通に映画見てぇ!ってなった(メディア化待ってます)
欲を言えば、セルジアがコーヒー飲みながら物語を読むシーンがあれば完璧だったなぁ
それにしても、築城院真鍳はどうなったんでしょうか?そこを描いて欲しかったなぁと……
総合すると、かなり面白かったですが、その分上記の部分が少し残念ですという感じ
音楽は、神です。毎回鳥肌立ちまくり、澤野弘之は神
以上、感想殴り書きでした。

投稿 : 2022/05/15
閲覧 : 517
サンキュー:

6

うにゃ@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

原作ブラクラ

コンセプト面白いなぁって思ってウィキを見たら、原作およびキャラクター原案がブラックラグーンの広江礼威で、なるほどと思った作品
原作ブラックラグーンと話の内容からブラウザークラッシャーを掛けて「原作ブラクラ」とは言いえて妙だなと。
感覚的には英霊が原作キャラでフェイトの2陣営戦な感じ。
セレジアとカロンとか、それぞれのキャラの世界観等原作の世界観をもう少し掘り下げる方が良かったかなぁと思ったりもするが、2クールで纏めるにはこんなものかなと思ったり。
幅広くアニメや漫画を楽しんでる層にとっては、内容も共感得れて面白く見れるが、興味ない世界のキャラ背景等はやっぱり興味ないのだろうなと思う。
なので賛否は別れてしまうのかなと。

最後原作キャラクターが創造主になれたり、真鍳はどうなったんだーとか能力が消えるのはなぜかとか最後少しだけ疑問は残ったが総じて良作。

総集編の総集編にしてはかなり質が良くちゃんと見る1話になっているのもクオリテ―たかい。

100点中90点

投稿 : 2022/04/12
閲覧 : 812
サンキュー:

8

ネタバレ

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

メタのメテオラ

なにかのレビューでも書いたような気がするが、タイムループ作品と並んでこういったメタ構造の作品に弱いわたしです。自分でもそういう作品を作ってみたいという願望すらあります。

当然、メタ構造だからってなんでも好きになるってわけではないんだけどこの作品は面白かったです。

どこが良かったのか考えてみると、
{netabare}Re:CREATORS上の現実世界部分とその作中作品の世界(各創作物の世界部分)の二重構造プラス視聴者、つまり私たちと同じ受け手側までもが構造の一部になっていて三重構造とはいかないまでも2.5重構造みたいな感じになっていて、それぞれの立場での思いがうまく表現されていたからかナなんて思います。
(ただ、思いがうまく表現されているとはいえキャラクターが人間に理解を示す度合いは、いくぶんご都合主義感がただよってるかな。。と思います。) {/netabare}

シンプルに言うと、構造的な面白さに説得力を持たすことに成功していたから。ということでしょうか。
個人的には話の比重がクリエイターの矜持におかれてたのが良かったです。
そういう意味ではバクマン。が思い起こされました。
面白い。つまらない。どちらにより共感するか。といった視聴読者の反応まで作品内で描いている。 なんという勇気w

それプラス作画、音、音楽、などいい感じだったし、キャラデも売れてる作品の主要キャラっぽさを出せてたしで2クールサクッと完走できました。

マイナスポイントとしては中盤アルタイル消えすぎ。
後半マガネちゃん消えすぎ。犯罪者すぎ。
メガネ君(主人公?)に共感し難い。というのがありまあす。
特にメガネ君の承認度は作品に対する評価に大きく関わってくるかもしれません。

あと、人によっては「語り」の多い構成に拒否反応があるかもしれません。個人的にも語りの多い作品は好きじゃないタイプなんですが、この作品はなんだかんだでアリでした。
完全な自分語りっぽい部分はやっぱり好きにはなれないし軍服のもちょいちょい反応が出るんですが、なぜかメテオラの長ゼリフはずっと聞いていられるw
※聞いていられる同志には史上最高(当社比)の総集編というご褒美まであるよ

以上です

投稿 : 2022/01/29
閲覧 : 390
サンキュー:

7

ネタバレ

ナルユキ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

けっきょく マガネちゃんが いちばん つよくて すごいんだよね

といった感じの所感で終わったが、総合的には悪くない────いや、ちゃんと面白いアニメだったと書こう。
マンガ・アニメ・ラノベ・ゲームのキャラクターがもし現実世界に出現したらどうなるのか。オタクの誰しもが1度は考える妄想に「承認力」「情報量」といったSF設定を加えることで本作は非常にシミュレーション力の高い作品になっている。

【ココがすごい:様々なジャンルのキャラクターがバトる!】
本作最大の特徴にして見所はやはりこれに尽きる。様々な劇中作=空想上のキャラクターに過ぎなかった者たちが突如として現界し、
魔法や特殊能力・身体技能で戦う様は『Fate/stay night』を彷彿とさせ、アクションシーンも負けず劣らず。王道の魔法騎士からサイバーパンクの改造人間、ロボットアニメの主人公と機体にみんな大好き魔法少女まで、あらゆるジャンルのキャラクターが騒乱に参戦する。
現界したキャラクターたちが戦う動機も面白い……というより中々、良心に刺さるものがある。

【ココが面白い:願うは、物語の改変】
私はダーク・ファンタジーやバトルアクションが好きだ。人と人、人と化物とが争い勝利する大団円も、その過程で犠牲が出る悲劇も好きだ。ひねりを加えて物語がバッドエンドやビターエンドに辿り着くのも嫌いじゃない。そして多くの人がそういったジャンルを好んでいるからこそ『新世紀ヱヴァンゲリヲン』や『魔法少女まどか☆マギカ』といった作品が現在も人気を博している。いわばシリアス展開はオタクに対して“ウケがいい”。なので創作する側もいかにキャラクターを苦しめるか、平和からは程遠いハードな世界観を描くかに注力する者が大勢いることだろう。
しかし、当のキャラクターたちにとってそんな悲劇的なシナリオを描かれるのはたまったものではない筈だ。
現実世界に出てこれたキャラクター=「被造物」はそのチャンスを活かして創造主=現実世界のクリエイター達に牙を剥く。『緋色のアリステリア』の主人公であるアリステリアは王国が危機に瀕するシナリオを描き直させるために自らの作者を襲撃し、『コード・バビロン』の登場人物であるブリッツは娘を死に追いやる展開を描いた作者への報復を画策する。そんな魔の手を阻もうとするセレジアやメテオラ等の所謂ヒーローサイドの被造物らも、各作者や自分の物語を楽しむ消費者たちに対しては複雑な思いを抱き続けるのである。
創られたキャラクターがクリエイターに物申すという一種のメタフィクションが多分に含まれているのが本作最大の個性でもある。

【でもココがひどい?:打倒アルタイル!しかしその方法が…】
{netabare}後半クールは全ての黒幕である“軍服の姫君”=アルタイルを倒すため、政府主催のクロスオーバーイベントで被造物たちが有利に戦える舞台をクリエイターたちが整えて彼女を迎え討つというストーリーとなる。それでも被造物たちの力がアルタイルに及ばない時のためにクリエイターたちはある2つの秘策を持ち出すのだが……まあそれらが賛否両論出るのも仕方ないものだった。
1つ目がアルタイルと同じスペックを持つキャラクター・シリウスの登場。単純に「目には目を、歯には歯を」という作戦である。
確かにアルタイルは二次創作キャラクター故に不特定多数から設定を盛り込まれていることで《森羅万象》──つまり“何でもできる”なろうのチート主人公のようなキャラクターだ。それが敵役として立ちはだかれば本来、物語を面白くするために作者によって力をセーブされてきた既存のキャラクターで太刀打ちすることは出来ないので新しく被造物を現界させようと考えるのは筋が通っている。(ちなみに登場した被造物の中になろう系主人公はいない)。そしてこれは要は“ぽっと出のキャラクター”だった故に上手くいかなかった、という展開が描かれたので良しとしよう。{/netabare}
{netabare}問題は2つ目。アルタイルの創作者・シマザキセツナを被造物として登場させたことだ。
キャラクターを被造物として登場させたり設定を改変したりするには現実世界に「承認」──つまり多くの人に認められる「物語」を作らなければならないのだが、魔法や特殊能力でドンパチやり合っている戦場に創作者という一般人を放り込むシナリオは到底、認められない。不可能だからこそセツナを登場させることは「嘘」であり、それを嘘を現実化させる能力を持つマガネの支援で逆に現界することができた、という展開に持っていってしまった。
マガネは自分の欲求に忠実という便利な人物像をしている。自分が面白いと思えば人間の敵にもなるし味方にもなるという最後まで立ち位置がふわっとしたキャラクターだ。セツナの創作者となる水篠颯太に協力したのも「君が考えてる事が上手くいった時のアルタイルがどんな可愛い顔をするか、ちょっと見てみたくなったのだね」が理由。しかしその割には成り行きを間近で見届けることはなく、他の被造物が戦っているのをよそに自分は海外へ高飛びするという本作への退場を選んでいる。正に“お役御免”。ちょっとマガネちゃんを便利に使いすぎてやしないか、彼女はこの展開のためだけに用意したキャラではないかと勘繰ってしまうのは仕方ない疑念だろう。
そこをなんとか呑み込んだとしても今度はセツナが便利すぎる。セツナとの関係がファン以上、友人以下でしかない筈の颯太が作り出したキャラクターにしては妙に本物っぽく仕上がっている。「本物が宿った」という公式の解説もあるのだが、少なくとも劇中ではその確証も理由も見ることができない。
そもそも戦わせてみたものの、勝てなさそうだから作者の模倣体を出して話し合いで矛を納めてもらう、という颯太たちクリエイター陣の根性がねじ曲がっていると感じるのは私だけだろうか。
5話で「被造物は物じゃない。架空の存在であっても現界してここにいる以上はその人格と人権を尊重する」と決めた割にアルタイルの目的や感情には一切、踏み込まずに戦いの火蓋を切った。「こちらの説得は聞き入れないので戦うしか手段がない」と考えるのならそれでいいが、後から「作者を復活させて説得してもらう」という方法を再び浮上させることで“対話”と“戦闘”の順序があべこべになったこと自体に違和感をおぼえる。 {/netabare}

【キャラクター評価】
水篠 颯太(みずしの そうた)
{netabare}件のシマザキセツナを創作し、アルタイルとの戦いに終止符を打った立役者だが……やはり前述の不満点から彼の功績を素直に褒め称える視聴者は少ないだろう。
「故人をキャラクターとして描く」という倫理観の欠如した作戦に彼がどれほどの効果を求めていたのかが謎。単純に「創作者の言葉ならアルタイルも聞いてくれる」と考えてのことなら1度でも直接会ったことのある彼がシマザキセツナ=島崎由那(しまざき ゆな)の人物像を完璧に描かなければならず、出来なければ逆にアルタイルの神経を逆撫でする危険性もあった筈なのだが、別に創作描写において彼が生前の由那をリサーチする場面は見受けられず、本当になぜ成功したのかが理解に苦しむ。 {/netabare}

軍服の姫君(アルタイル)
そもそもこの娘をこんなに強くしなければもう少し支持される結末を描けたのではないだろうか。いくら二次創作で無限に設定が追加されるというチート能力とはいえ、その副産物として{netabare}『因果転変』(結果をねじ曲げてダメージを反射){/netabare}なんてつまらない能力を入れた二次創作者は怒らないので手を挙げてください(怒)
本作の戦闘描写は目を見張るものがあるけどもアルタイルが関わるとバトルが、技を次々と繰り出す→アルタイルに効かないというパターンがダラダラと続く単調なものになってしまうのがマイナスポイントでもある。
{netabare}彼女自身に関する謎も最後まで明かされることはなく、
①なぜ現実世界と物語世界について(少なくとも世界の大崩壊を目論める程度には)詳しい知識を有しているのか
②数多くの被造物を現界させた張本人の彼女だが、そもそも彼女自身はどうやって現界したのか
③なぜ彼女は自身の作者であるセツナの経緯を知っていてかつ感情移入していたのか
など、話の根幹になる筈の彼女のバックボーンがまるで描かれていなかったため、本作の始めに「彼女は物語の中心にいた、という意味で“主人公”なのだ」と言われていても単純に反則的に強いラスボス以上の感情移入が難しい。{/netabare}

築城院真鍳(ちくじょういん まがね)
タイトルにもしたが、結局彼女が一番強い。
能力「言葉無限欺(ことのはむげんのあざむき)」は相手に自分の吐いた嘘を否定させるという少し難しい発動条件が定められているもののその実、{netabare}共謀者と口裏を合わせてどんな嘘でも真実にすることが出来るというのが、彼女が弥勒寺から奪ったハンガクを返すシーンから推察することができてしまう。{/netabare}
「気分屋」という面で登場後しばらくは戦場をかき乱す様が面白かったものの、やはり「気分屋」という面で特に深い理由もなくあっさりと味方についた彼女のムーブは本来、対アルタイル戦に感じたであろうカタルシスを大きく阻害してしまった。

【総評】
全て劇中作ではあるものの、様々なジャンル・媒体のキャラクターが私たちの住む現実世界に現れて食事や娯楽を満喫するコメディな日常シーン、時としてキャラクター同士がぶつかり合うバトルシーン等、話の大部分が面白い要素で構成された楽しい作品ではある。
個人的に鹿屋瑠偉(かのや るい)VSカロンによるジャンルの枠組みを超えたロボットバトルがかなり熱く印象に残った。その最中のセレジアの葛藤と決断にも感動と失意が芽生える。劇中作という思い入れ0で始まったキャラクター=被造物たちでも2クールあれば大きな感情移入ができるものだ。
{netabare}そんな被造物たちを最初から弄び、寄せ付けず無双し、果てには勝ち逃げに近い形で退場するアルタイルという存在がとにかくネックであり勿体ない。二次創作というアマチュアたちの杜撰な設定追加によって歯止めの効かないチートキャラになった、というのはそれなりの説得力があるが、あまりにも強すぎて正攻法で攻略できない結果、対アルタイルという大目的に必要だったのが颯太とマガネだけという事態に陥り、他の創造主や被造物たちの活躍と存在意義が最終話付近では危ぶまれてしまう。
被造物たちが更なる力を得たのも、アルタイルの対となるシリウスを現界させたのも、承認力は足りなかったもののシマザキセツナを現界させたのも全てはフェス前の「前日譚」に張った伏線があってこそ────らしいのだが、様々な作品をクロスオーバーさせるにあたって創造主たちがどんな前日譚を描いたのかは一文も描写されず、後半の戦いや作戦は全て「事前に伏線を張っておいたから可能」と一言で理由を片付けるご都合な舞台装置となっているのも納得がいかない部分である。こういった創造主=作り手の手間暇や成果物もしっかり描くことで只のアクション作品ではなく制作陣のクリエイターとしての業や想い、作り手と受け手の密接な関係を語る名作になれた気がするのだが、そこを抜いたことで終盤は逆に作り手の驕りと逃げが目立ってしまったように思う。{/netabare}

投稿 : 2021/12/18
閲覧 : 357
サンキュー:

12

双真 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

★★★★☆☆

おもしろかった。

投稿 : 2021/11/27
閲覧 : 205
サンキュー:

1

さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ロマンの塊

あらすじは省略。
ロボット・魔法少女・アンダーグラウンドなど、ありとあらゆる方向性のサブカルのキャラが登場する作品です。
①ロマンがある
誰もが考えたことのあるクロスオーバーを実現させた作品。贅沢にした分、ややスターリーは複雑で掘り下げが足りないところもあるが、主軸となるストーリーは十分骨太。
現実に存在する似ている作品をイメージしながら補完して見ると、より楽しめると思う。
②曲がいい
opや劇中歌がとてもカッコいい。後述する戦闘シーンの良さも相まってワクワクさせられる。
③戦闘シーンがかっこいい
各キャラクターが特技を披露しながら戦う姿はロマンとかっこよさに溢れています。作画も最高クラスタまではいきませんが高い部類だと思います。

投稿 : 2021/11/17
閲覧 : 192
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7

U-yan さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

いわゆる逆転生アニメ!

昨今流行っている転生アニメの逆パターン。アニメやゲームの人気キャラクターや敵キャラが現代社会に転生してバトルを繰り広げる。正義側の転生キャラクターは一人の少年と出会い、やがて自分を造り上げた創作者や政府組織と協力して問題解決していく物語。キャラクターの個性やバトルシーンはなかなか良かったです。

投稿 : 2021/11/15
閲覧 : 232
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4

ネタバレ

ちあき さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

釈然としない闇鍋のような作品

続きが気になって、次へ次へと観たくなるという点では、確かに面白いのですが、最終的に、作品全体の印象としては釈然としません。

一話一話はおもしろいのに、それを繋ぎ合わせると、何とも微妙……。それぞれの物語は魅力的なのに、混ぜこぜにするとなんとも言えない……。重層的な素材なのに、出来上がった料理は複雑なお味。作中の描写がこのような揶揄にも結び付いています。

結局、混ぜこぜにすると、好い部分も悪い部分も何もかもが溶け合って、わけのわからない味になる。それを重層的で芳醇な味にするのか、それとも微妙な味となってしまうのかは、クリエイターの腕の見せ所なのでしょうが、私にはなんとも微妙な味に感じてしまいました。

おもろいのに、味は微妙。しかも、作るだけ作って、後は食べる方で、何とかしてください的な……。本当、闇鍋みたいです。

そして、私は闇鍋を受け入れられませんでした。

{netabare}
まさに、承認力を得られなかったけど、裏技で、強引に仕上げた作品です。神様にとって都合よくなってしまっている……。もちろん、それができるのが神様です。でも、卑怯なんですよね。やっぱり。

私が神様でない視聴者だから受け入れるしかないのですが、もし私も神様だったらそんな神業は受け入れられません。
{/netabare}

こうして受け入れられない事を逆手にとっている所も、なんだか巧いようですが、やっぱり釈然としません。

"recreate"は、再創造や改造という意味もありますが、気晴らしや休養の意味もあります。そんな気持ちで作りあげた作品でもあるような気がします。

投稿 : 2021/10/25
閲覧 : 633
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9

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

かなり面白い。創作と批評について考えさせられました。

 創作物が魂を持つということは、どういうことか。創作する側の思い入れと同時に、見る側受け手側の承認がなければならない。それは、ラノベだろうがアニメだろうがエロゲだろうが変わらない。そして動画サイトに投稿された自主製作のアニメであっても。

 これだけ創作というものをメタ的に扱って、でも全然メタ的な視点にならなくて、なんていいますか、よく作者が語る「キャラが勝手に動く」という言葉をここまで魅力的に表現したのは素晴らしいと思います。
 そしてこれだけ複数のキャラが出てきて、個性もあればバックボーンもあってちゃんと物語に絡んでいます。

 ネット社会における創作者の苦悩も入っています。今ここで私がレビューを書いている行為がどういうことか。もちろんここのレビューの相手はプロですから遠慮はしませんが、しかし、世間に向かって、作品に対して好き勝手なことを言い散らかすことの無責任さも痛感するところです。

 驚異的な絵の美しさと作画。緻密な設定とキャラ造形。よくぞここまでの水準で作ったなあと感心します。止め絵は多いですが、動きのある絵とメリハリで工夫して作ったんでしょう。光の使い方も上手で、迫力があります。

 ストーリーも、アルタイルという敵キャラの存在理由、性格、行動原理が良く作りこまれているうえに、最期の解決がそれとよくマッチしていて、説得力がありました。この方向か、という解決ではありますが、タイトルにクリエーターの文字が入っているので、なるほど、そういうことか、という感じでした。

 あのうそつきのJKが裏ヒロイン、なんでしょうかね。すごい存在感でした。ヌードもたっぷりだったですね。色気はまったく感じませんが。性格…なんでしょうか。ということはキャラ造形が上手かったということでしょう。
 エロゲのJKも途中参加ですが、いいキャラでした。

 あのうっとうしい女騎士も、魔法少女とのからみがあるので、なんていうか憎めなかったですね。

 あまり評価が高くないですが、ストーリーは本当に面白く、アニメの出来も高水準です。また、創作するということ、それを世間に晒すということ、作品を楽しむということ、批評すること。いろいろ考えさせる良作でした。

(追記です;アルタイルというキャラは2次創作よりは、どうしても初音ミクを連想します。名前とイラストだけの存在に消費する側が後付けで意味付けすることで、共通認識としてキャラの性質が決まってくる。集合的無意識というより、むしろキャラのプロフィールやアウトラインが「消費のされ方」の集合によって決まってくるようなイメージという感じがして、ものすごくSF的です。そのSF的現象がもはや初音ミクによって現実に起こっているわけです。

 本作は、そういう創作物は誰のものかということと、創作物が共通認識としてクリエータの手を離れて消費されてゆく現状が、概念としてものすごく良く描けていました。)

投稿 : 2021/09/30
閲覧 : 386
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10

ネタバレ

たまご丼 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

とても面白い作品(主人公を除く)?!

オリジナリティもあり「引き」も強く、ついつい次の回が見たくなる非常に面白い作品です。別な世界から召還(この作品上の表現は顕現)された騎士や魔術師いといった様々なキャラクター達がバトルをするという展開は少し Fate と似た感じです。またクリエーター達の苦悩を描くパートは SHIROBAKO と少し似た感じでしょうか。全体としては良く出来た内容なのですが多くの方が指摘されているように、出番の少ないイライラ系主人公、所々で気になるご都合主義、この2つはやはり私も非常に気になりました。

 特に主人公に関しては、「自分がちゃんと相談相手になっていればセツナの自殺は止められたも知れない」という自責の念を持つのは非常に理解出来るのですが、当時はまだ恋人ですらなかった彼が「僕が殺した」までいくと自意識過剰だろ!と突っ込みたくなります。またアルタイルの元作品を明かすだけなら自分の過去に触れる必要はない筈です。にも関わらず世界か滅びる可能性すらある状況でアルタイルの情報を隠していたのはイライラMaxです。

◎オマケの考察
○アルタイルは何故チートなのか。
承認力がパワーの源なら、圧倒的に認知度の高いメジャー作品が二次創作作品にパワー負けする筈ありません。しかし他のキャラクター達は創造主の存在すら知らなかったの対し、アルタイルだけは創造主への思いを初めから持って生まれています。つまりアルタイルだけはセツナの負の感情と作品への思い入れから生み出された、いわばセツナの作品のツクモガミ的な存在であり、そのアルタイルの怨念が作り出した空間がその他の顕現現象を起こしているという事です。そうした背景と因果関係があるため、そもそも承認力など関係なくアルタイルだけは他のキャラクターでは絶対に倒せないという事だと思います。(アルタイル打倒はどちらかと言うと ぬ~べ先生案件ですね) 

○シマザキセツナの顕現
突如強引に出したキャラクターのため承認力が足らず、本来なら顕現不可能なところを闇アイテム?の能力で顕現する、そこは理解出来るのですが、シマザキセツナをあの状態で顕現するためには、セツナの誹謗中傷や自殺の過去、さらには彼女がアルタイルを描いた事実やその時の想い、それらを物語りにしないといけない筈です。つまり自殺したセツナのプライバシーを世界に公開するという問題をはらみます。この方法を主人公 が積極的に採用するのは物語として説得力が足りません。だとすると顕現されたセツナの思考のリンク先は颯太作品ではなく本物のセツナという事になりますので、顕現されたセツナを霊媒としてセツナの魂が降臨した、と考えるべきなのでしょう。

○まとめ
アニメキャラをヨリシロに負の感情から生まれたツクモガミが、最後はヨリシロの制作者の魂によって浄化される。…まとめてみると意外とシンプルなお話しですね(^^;)

投稿 : 2021/09/20
閲覧 : 273
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3

セシウス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

後半から終盤手前までが難所

 いろいろなサブカル分野の人気作品の登場人物を呼び出してこの世界をメチャクチャにしようとする悪役と戦うお話です。平凡な少年である主人公の元に架空キャラとその創作者たちが集まってくる過程はとてもおもしろかったです。
 悪役と少年の関係が明かされる中盤とラストバトル~大団円の終盤も良かったのですが、中盤と終盤の間にある架空キャラの関係者が登場したり架空キャラ同士のいざこざを描いた部分が蛇足に感じてかなりダレました。

 キャラクターはかなり大勢登場しますが、一人一人ちゃんと描写されていてこの人誰だっけ、というようなキャラはいません。ただ強烈な印象を残すキャラもいませんでした。主人公は平凡な設定なので仕方ないですが、架空キャラクターたちもテンプレタイプが多くそこまで魅力を感じませんでした。
 声優さんたちはまあまあキャラにフィットはしていましたが、長ゼリフが辛そうに感じたシーンが結構ありました。
 
 作画は全体的には良くできていたと思いますが、キャラクターの顔が変になるときが時々ありました。むしろ架空作品にも作画力に差があるという設定だったらおもしろかったのに、と思いましたw
 
 音楽は良曲が結構ありました。バトルシーンにかかる曲はかなりレベルが高かったと思います。

 物語の3/4あたりの部分がダレるので素直に面白かったとは言い難い作品です。設定やキャラの描き方などは良かったと思うのでちょっと惜しいなと感じる作品でした。

投稿 : 2021/09/10
閲覧 : 304
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5

抹茶ラーメン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 3.5 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

異世界転移の逆ver

アニメや小説などのキャラがとある理由で現実世界に現れてなんやかんやするアニメ。

後半のテンポの悪さを除けばかなりの良作。

流行りの異世界転生&召喚&転移を逆転させたアニメは中々無く、話の展開が予想出来なくて楽しめました。

あと1クール目のopがとんでもなく格好良くて好きです

投稿 : 2021/08/14
閲覧 : 341
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2

うぐいす さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6
物語 : 1.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

キャラがちょっと

個人的に評価がまあまあ高いのが不思議。
話としては都合良すぎる。
世界の終わりなのに日本の数人しか関わってない不自然感。
キャラの掘り下げも足りないし魅力がない。
良く2クール放送したなという感想。
福島潤も気持ち悪い。
水瀬いのりのつぶやきが聞きたければ13話はおすすめ。

投稿 : 2021/07/08
閲覧 : 403
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1

ネタバレ

ツアラーV さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:途中で断念した

なんだか惜しい?作品

漫画のキャラが現実に召喚されるという設定としては面白いと思ったが肝心の中身が薄くて感情移入も出来ずありきたりなストーリー展開、なんだか微妙というか、普通な作品。主人公が友人を見殺しにしたという事実を隠す為いつまでもウジウジしてたのがイライラポイント。
音楽はあの澤野弘之さんという事で中々良い出来でしたがそれだけのアニメ…。

投稿 : 2021/04/11
閲覧 : 313
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1

ネタバレ

ゴンベ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7
物語 : 1.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

設定は良いけどキャラの掘り下げやストーリーが難点

創作物のキャラが現実世界に出てくるとかの設定は面白くて良かった
ただ作中創作物なんで、当然このレクリエイターズを観ている視聴者はその作中作品の内容を知らないもんで…、全体的に掘り下げが足りないなぁと感じた
それ故に作中の登場人物達との温度差もかなりあって置いてけぼり感がスゴい…
あとちょっとクリエイターを美化しすぎてるかなぁとも感じた

そしてストーリーが全体的にあまり良くなかった印象
結構矛盾や突っ込みどころが多かったし、特に終盤がまぁ、説得力が無いと言うか、茶番と言うか、無茶苦茶で放り投げたなぁと感じた
作中トップの危険人物である真鍳も結局現実世界に終始放置したまんまだし

まあ、『色々と足りない作品』というのが総評かなぁ…?

あと魔法少女まみかとそのキャラの結末、公式によるまみかお別れ会(リアルイベント)とかは流石に狙いすぎてて臭すぎた

投稿 : 2021/04/05
閲覧 : 342
サンキュー:

1

ネタバレ

BLEU62 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

何回見ても面白い!22話、全部見ごたえあり。

ラストはあっけない百合展開。でもハッピ-エンドでよかった。
12話の総集編が笑える。

投稿 : 2021/01/28
閲覧 : 334
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1

ネタバレ

ken m さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

こう来たか!と思い唸るほど面白いw

「アルノドア・ゼロ」が面白かったので、同じあおきえい監督なら面白いんじゃないかと思い予備知識0で観たら一気に見てしまいましたw
アニメやゲーム、ノベルの中心キャラが現実世界に召喚される(どこかで観た事あるバラエティに富んだキャラでオマージュを感じます)という奇想天外な着想と広げに広げたストーリーをどう回収するのか気になる位展開が目まぐるしく変わり、きちんと回収する手腕に拍手を送りたいです。

観終わってからほかの方のレビューを見て、煮え切らない主人公や後半の展開に不満があるのもわかりますし、結末の色んな意見もわかりますが、私にはテンポよく引き込み見せるよくできたシナリオだと思いました。

声優陣も素晴らしく、特にキーになるキャラの真鍳(まがね)ちゃんの声優坂本真綾さんの演技は凄いです。

https://www.youtube.com/watch?v=P1h7Y0B4AkE
で凄さが確認できますw

投稿 : 2020/12/18
閲覧 : 414
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3

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退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

修正的正義

レクリエターズ

 このアニメは、fateのような作風を踏襲しており、面白かった。
 このアニメは、アニメの中から登場人物が出現して、現実世界でバトルロワイアルを繰り広げるという内容である。
 この作品の中身は、登場人物は修正的正義を掲げて、作品の作者とキャラクターが和解して、物語が解決するという内容だった。(修正的正義というのは、加害者と被害者を和解させるというもの)
 要するに、最後には仲直りするという内容である。

 ①アニメ好き限定の、わかるわかる、このキャラクターでしょ的な面白さ

 この作品の登場人物は、全て実在のアニメをモデルとしたキャラクターとなっている。
 
 例えば、『精霊機想曲フォーゲルシュバリエ』はセレジアの元ネタは、SAOのアスナであると思われる。

 例えば、マジカルスレイヤー・まみかのモデルは、魔法少女まどか★マギカのまどかであると思われる。

 他にも、アリステリアは、fateのセイバーであると思われ、築城院真鍳 は西尾維新の作品の忍野扇と思われる。

 ②最後はキャラクターを殺さずに和解させる寛容さ

 二つ目の面白さは、なんだかんだで界隈の人の優しさが見えてくるところである。
 現実世界でアニメキャラクターが現れた。そのアニメキャラクターたちが苦しみを味わっているとして、それならば助けてやろうと試行錯誤をする姿がとても面白い。
 結局、バトルロワイアルなのに、相手を殺さないのはどうかと思ったが、この作品の面白さは作者の人情味がわかるところである。作者の結論には私も同意できた。

 また作者を取り巻く業界の状況なども精密に書かれていて面白かった。

 ③この作品の結論

結論を具体的に書くと、

 アルタイルが世界を滅ぼそうとしているのは、アルタイルの作者がリアルで誹謗中傷され、世間から蔑まれ、自殺したからである。

 なら、アルタイルの作者を創作という形で蘇らせ、アルタイルと和解してもらい、アルタイルに元の世界に帰ってもらう。

 というのが、この作品の世界を滅ぼすものへの結論だった。

 要するに作者は、世界を滅ぼす者は、同じ悲しみを持って生まれてきていると思っているのである。
 これが修正的正義の基本的な考えであり、これが顕著に現れている作品だった。
 
 

 

投稿 : 2020/10/28
閲覧 : 293

§レイン・スターク§ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

★★★★☆

2020.7.18 格付更新

投稿 : 2020/10/13
閲覧 : 409
サンキュー:

0

是正 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 2.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

良い部分はあったが物足りなさもある

設定、作画、キャラと一通りいい物は揃ってた。
ストーリーも中盤までは良い感じ。
個人的に気になるのが最後の方。
劇中で示された設定で最後の方の展開に説得力があると感じるかは人によると思う。自分は説得力はあまり感じなかった。

とはいえ光る部分はあったので見て損したとかいうわけではない。

投稿 : 2020/09/25
閲覧 : 336
サンキュー:

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Re:CREATORS(レクリエイターズ)のストーリー・あらすじ

自室でアニメ “精霊機想曲フォーゲルシュバリエ” を観ていた水篠颯太の目の前に、画面の向こうに映っていたはずのアニメのキャラクター、セレジア・ユピティリアと、軍服を纏った謎の少女が現れる。
両者の戦いに巻き込まれた颯太は、2人を追って代々木公園へと向かう。そこにPCゲーム “追憶のアヴァルケン” のキャラクターであるメテオラ・エスターライヒまで現れて──(TVアニメ動画『Re:CREATORS(レクリエイターズ)』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2017年春アニメ
制作会社
TROYCA
主題歌
≪OP01≫SawanoHiroyuki[nZK]:Tielle & Gemie『gravityWall』≪OP02≫SawanoHiroyuki[nZk]:Tielle&Gemie『sh0ut』≪ED01≫綾野ましろ『NEWLOOK』≪ED02≫三月のパンタシア『ルビコン』

声優・キャラクター

山下大輝、小松未可子、水瀬いのり、日笠陽子、坂本真綾、雨宮天、村川梨衣、鈴村健一、豊崎愛生、小西克幸、金元寿子、杉崎亮、柳田淳一、濱野大輝、寿美菜子、恒松あゆみ

スタッフ

原作・キャラクター原案:広江礼威、 監督:あおきえい、副監督:加藤誠、シリーズ構成:あおきえい/広江礼威、キャラクターデザイン:牧野竜一、総作画監督:牧野竜一/中井準、メインアニメーター:松本昌子/山本碧、メカニックデザイン:I-IV、エフェクトアニメーション:橋本敬史、美術監督:永吉幸樹、美術設定:佐藤正浩/藤瀬智康、色彩設計:篠原真理子、アートディレクション:有馬トモユキ/瀬島卓也、CGディレクター:ヨシダ.ミキ/井口光隆、ビジュアルエフェクト:津田涼介、撮影監督:加藤友宜、編集:右山章太、音響監督:明田川仁、音響制作:マジックカプセル、音楽:澤野弘之

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