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「映像研には手を出すな!(TVアニメ動画)」

総合得点
80.1
感想・評価
584
棚に入れた
2214
ランキング
461
★★★★☆ 3.8 (584)
物語
3.8
作画
3.9
声優
3.8
音楽
3.7
キャラ
3.9

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映像研には手を出すな!の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

Jun さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

空想する楽しさ、視覚化する難しさ

最後に核地雷や秘密基地を妄想したのはいつだったか。

個人で空想する楽しさと、それを視覚化して共有化する尋常でないセンスと努力、そしてその視覚化したものを仲間内のモラトリアムから脱却し、実社会に認めさせる事の過酷さ。

三人しかいないが、芸術家(集団)の性、業、狂気におもしろおかしく触れることができる。

1クールしかないのが残念。生徒会との因縁、教頭先生との和解、つばさのジレンマ、商店街の成功など、膨らますことはできただろうが。まあ、シロバコとは違い高校生が主役なので仕方ないか。

それにしても、金森さんには頭が下がる。うちの社長になって欲しい。

投稿 : 2020/04/08
閲覧 : 321
サンキュー:

30

ネタバレ

GJP5000 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

評価が高いから見てみた

正直全然面白くなかった。
作画オタクとかはこういうのが好きなのかなと感じた。
特段ストーリーもないし、行き当たりばったりも凄いし理解できなかった。
しろばこは好きだったんですけどね・・・
しかし、レビューを見る限りどうやら少数派みたいです。

投稿 : 2020/04/07
閲覧 : 194
サンキュー:

8

ネタバレ

tinzei さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

海外勢の金森(tall girl)人気何なの?

このクールの中だと断トツで面白かった、といってもこれと『防御』しか観てないけど。

久しぶりの湯浅監督TVアニメ作品って聞いて、『ピンポン』とか『ケモノヅメ』みたいな作画を想像してたけど“いい意味”で期待ハズレだった、所々に湯浅っぽい動きはあるけど、基本の作画は原作通り、まあアニメーション制作を描く作品だから、作画にあの個性は出せないよな(笑)

作中、所々に他作品(制作会社)のオマージュ(?)がある、うまく説明できないけど例のお決まりのポーズだったり、動作だったり・・・・・・・・・
ツイッターで絵描きの人が言ってたけど、作品制作の過程をリアルに描いてるから、クリエイターが共感するような名言がたくさんある(らしい)、別にクリエイターじゃないから作品制作についての共感はないけど、金森のプロデューサー的観点からの名言は共感・・・・というより勉強になる。



実写化も決まっていて、ドラマと映画をほぼ同時期にやる。公式サイトでキャスト見てきたけど原作に寄せてるキャラもいれば「お前誰だよwww」って言いたくなるようなキャラもいる、ただ生徒会書記のさかき・ソワンデが予想以上にソワンデだったのは笑ったwww
気になるから一応観るけど、PV観た感じ駄作臭が・・・・・・・・

投稿 : 2020/04/07
閲覧 : 242
サンキュー:

5

ネタバレ

もも さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

簡単ではない

アニメを作ることはとても辛い、難しいと感じます。しかし、アニメではなく、世の中で全て事は簡単ではないと思っています。やりたい原因がたっだ夢、興味及びお金だな!

投稿 : 2020/04/05
閲覧 : 231
サンキュー:

5

ネタバレ

MuraBustan さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

マニアック

精細な地形と絵が印象的。好きな人はやっぱり好きか。

投稿 : 2020/04/05
閲覧 : 208
サンキュー:

13

ネタバレ

ゴノウ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

もう最高!!

最近のアニメに浸りきってると「え・・・・?」っていう違和感あるでしょう。
しかしこんなアニメを待っていました。
動き、設定、背景、それぞれシュールっぽく思えてくる声優さんの声・・・
どれもが世界観にピッタリと当てはまってる
何度も見返すタイプのアニメです。
アニメーター志望の人って背景に拘りキャラに拘るけどこの主人公は設定や付随の機械やらマシンやら人と違う物に視点を当ててる
未来少年コナンではコナンやチムシーやラナ等のキャラや世界観に視点がいっていた私ですが、なるほどマシンに視点を当てて考えたら納得・・・と気づかされました。
キャラデザで敬遠してる方居ましたら、「騙された」と思って是非見てみて下さい

投稿 : 2020/04/03
閲覧 : 339
サンキュー:

23

ネタバレ

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

個性的ではあるのですが。

【概要】

アニメーション制作:サイエンスSARU
2020年1月6日 - 3月23日に放映された全12話のTVアニメ。
原作は、漫画家・大童澄瞳によって『月刊!スピリッツ』で連載中の漫画作品。
監督は、湯浅政明。

【あらすじ】

芝浜高校に入学した新入生の浅草みどりは、好奇心旺盛で想像力が豊か。
幼い頃にネット配信で観た『未来少年コナン』に魅せられた影響で、
ヘリコプターは何故浮かぶのか?プロペラの回転数は?などみたいに、
理詰めで原理や仕組みを覚える重度の設定マニア。
そして、目に映る道端や水路などの風景に、
こんなものがあったらいいなと設定を付け足しては、
その嘘設定をスケッチブックに描きまくる。
そして、自分で考えた設定で構築された「最強の世界」での冒険を妄想するのが好きだった。

小心者で人付き合いが苦手な、その浅草氏は常々アニメを作りたいと思っていた。
浅草氏は、アニメには興味ないがマネージメントと金勘定が領分である友人の金森さやかを誘って、
アニメ研の見学に行った先で、同じく新入生でセレブでカリスマ読者モデルでもある、
水崎ツバメと出会う。水崎氏は人や物の動きを解析して作画で表現することに喜びを見出す、
アニメーター志望だった。

設定と背景の浅草氏、キャラの水崎氏。素人らしからぬ作画力を持つ二人は意気投合するが、
水崎氏は俳優である両親からは自分たちと同じ芸能界入りを望まれているので、
アニメーターの道に進むのを反対されていて、アニメ研への入部も禁止されていた。

そこで、金森氏の考えで(アニメ研が既にあるため)実写系の部活だと教師を誤解させて、
新たに映像研を立ち上げることに。創立されたばかりなので、三人だけでゼロからのスタート。
これは、アニメーションでやりたいことをやる映像研の活動の物語である。

【感想】

アニメを作るアニメということですが、アニメを作る人達が主役の「SHIROBAKO」に対して、
こっちは、アニメーションそのものの魅力を感じてもらおうというギミック満載の作品っぽい。
「未来少年コナン」の作画の解説など、専門的な視点が多めですね。

技術解説と並行してこのアニメで表現したかったことは、クリエイターの精神?
作画マンが何を考えながら絵を描いているかをつぶさに説明することで、
純粋なアニメ愛なるものを視聴者にわかってもらい共感して欲しかったのかな?

登場人物が役割からキャラを作られてて、どこにでもいる普通の人というよりはキャラがマンガ的。
キャラがひとりひとりの人間と言うより、作者によって作られた駒っぽさが強く、
アニメ制作を愛してる人々というより、キャラの人格と設定がアニメ制作の従属物みたい。
なので、個人的には刺さるアニメじゃなかったですかね。
まあ、映像研メンバーのアニメに関わるルーツみたいな過去話は良かったですけど。

アニメ制作の実演販売的なというか、情報を視聴者に食べてもらう教養番組っぽいのがこれ。

浅草氏らが目の前のリアルを作画に落とし込む過程がこのアニメの魅力として扱われていますが、
このアニメの登場人物が住まう世界もマンガ的過ぎるというか、まるでRPGの街みたいだったりで、
それに純粋にワクワクできればいいのでしょうけど、風景もあまりにも作り物すぎるであるとか、
それが作品の売りであることは解っていても、このカットをこう見て楽しんで欲しい!という、
あざとさが強めのせいで、ワクワクを感じると言うよりフムフムで納得させる感じで、
観てて純粋に気持ちよくなること無く、はまり込むことが無かったですね。

掴みはオッケーだった序盤のワクワクも何度も何度も同じパターンで繰り返されていれば、
次第に慣れて目新しさが無くなる言いますか、
キャラが自分の創作物を詳細に説明するのも、自画自賛の駄サイクルに聞こえてしまいます。
一応は設定上は作画能力が高い人達なので、言うことに説得力がないわけではないですけどね。

作品内で明示する情報の数々に、アニメ関係の薀蓄を仕入れるには手頃な構成なのですが、
映像研メンバーのワクワクにシンクロしきれなかった自分としては、
エンタメ作品としてはいささか物足りない、それはシナリオが単調なせいかもしれません。

単なる『アニメ作り楽しいねー!』なだけの話で終わらせないためか、
金森氏がマネージメントの視点から、浅草氏と水崎氏にダメ出しをする。
それは、こうすればアニメ制作が失敗するの見本市みたいで、
ためになるお話だらけで、そこは好きでしたね。

・正確に指示出しをしないと、監督の想定とは別のものが出来てしまう。
・作品がコケたら監督は責任転嫁できない。

などなど、アニメの中で明示される話が頷けることだらけでした。

ただ、これ高校が舞台で女子高生キャラで部活動でやる話である必然性が無い部分が多くて、
例えばスポンサーやお金の話を突き詰めていくなら、
プロのアニメスタジオで経営が死活問題であるとかいう話でやればいいわけでして、
ビジネスやコンサルタントの話をするにもテーマ性を持って視聴者に時間を割いて解説し、
きちんと答えを持ってくるわけでもなく見せ方も中途半端で、
この作品はどこに向かっているのだろう?とも思いました。

作中作が3本あって、映像研によるアニメ制作が話の軸なのですが、
2本目までは、アニメ動画そのものの魅力を感じてもらおうという作りで、
そこは間違いなく評価される部分ですが、
3本目のUFO戦争のアニメを作る話はつまらなかったですね。

それは何故かというとトラブル対処とストーリーをどうするかがメインになって、
このアニメのメインであるはずの作画はどうするか?の話から若干外れ気味、
ストーリーの組み立ても、ただアマチュアの自己満足を見せられ続けているみたいで、
(実際、作家としては映像研はアマチュアのクラブ活動なんですけど。)
1クールの作品の締め括りとしては、最終回の話が弱すぎる気がしました。

映像の面白さを見せて知ってもらう作品として序盤の期待値に反して右肩下がりの内容に、
中途半端に終わってしまった微妙な作品というのが、正直なところでした。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2020/04/03
閲覧 : 366
サンキュー:

57

ネタバレ

筒井筒 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

修正と細かいネタを混ぜてみた。 / 中二病ってこういうヤマイだって知ってた?

原作、とりあえず全部読んでしまいましたが、リアルタイムで見ています。

ここは、何科の高校かも不明なんですよね。部活も専門性がやたら高い。なんでもありなのは、空想にまでひやくし、何でもありな世界で、なぜか、アニメーター気質や、アニメ気質の部分で、窮屈に物を作っている。

空想シーンは、実は中二恋の正確な中二病の原作からのパクリであり、どこから、入手したのかは、同人なのか、流用なのかは不明。

何でもありな世界で、何でもやりたいモラトリアムの子たちが、何でもない世界を映像化している。というのが正しい。


私は水崎氏の1話での動きに注目していたが、回を重ねるたびに、浅草氏と金森氏のキャラにつぶされる水崎氏。しゃべり声しか聞こえない。非常に残念で、見る価値をかなり落とした。


2020・02・18
水崎氏の、アニメーション化が一部実行された。そうじゃなくて、もっと、、、アニメーションの何をどう見せ隠すのかとか、テーマとか、そういえば、自分たちが見ていたこれは何なの?素材?商品?共有?
共有なら、もっと満足できるはずなのに・・・。必要なのは教科書か?トリバコも、なにしてるのか、よくわからなくなっちゃって、毎日アニメを見ているから、素地ができてると取って創っているのか、未来のクリエイターとつなぎつつのアニメなのか(あえてエンタメとは言わない)、それは銭湯で学んでほしいのか、水崎氏の戦闘シーンの表現力が、すでに素地から出来上がってるという天然説を唱えるのか、でも、う~ん。
結論{netabare}
作品が散らばりすぎだよ。
オタクかクリエーター???さっぱりわからん。が、上映は決まったようだね。このバタバタ感と裏みたいな暮らしをアニメーターは送っているのか?それはどう意味なのか?で、青春してほしいけど。。
{/netabare}
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
10話目まで来たよ!

高校生だっけ?勉強しながら、よくいろんな本たくさん読んでるね。というのも、浅草氏は14?(14歳問題は、SSSSグリッドマンを見よう!)にして監督なのである。この作品、映像研に手を出すな!の作品の作中人物だから可能なのであるが、これがNHK(スタジオSARU、と言った方がいいのかな?)スタッフの象徴というか旗印というべきか、集結したデータを擬人化させたといってもよい人なので、映像研の作った作品も面白い。素直に褒めたかったんだけど、言葉が選びにくいからなぁ。面白かったという感想だけじゃ味気ないし、複雑だけどいろんなお仕事の内容や心構えについての知識を学習しつつ、面白話題もやっているということで、評判通り、今期の1位独走は、間違いなさそうですな。というのが、本音に近いかな。

と書いて11話
おもしろい。すごく。でも、前の話を覚えてはいなかった。
ある意味それが理想形だと聞いたことがあるが、そうかもしれない。
僕のメディアリテラシーの問題かもしれないが、映像研でも入ってないと、すぐには満足できないのか。でも、作中で、音響や、アニメーションを専門にやってる人は専門的な部分に目が行って、繰り返し見てるって聞いたこともあるし(これは、作中で言ってたかな)、目が肥える情報は多いですよね。視聴者わかってるNHK作品wかな?

待ちに待った最終回12話を見て
アニメーターには、「まず批判をしてから褒めてくれ」というルールがあったような気がしたので、少しだけ気にします。
作中の芝浜UFO大戦が、抽象的で難解すぎ。一度説明を受けているはずなのだが、ロボ研と作った作品のようなおもしろさが、、、今回は時間との戦いが、現実と作中アニメで、両方起こっている。浅草氏も水崎氏のダンスシーンを全カットするなど、現場ならでは。「仲良しこよしの平和を見せてどうするのか?」など、作中では言葉は違っただろうけど、そういう企画なんだろうなぁ。我々は、何を見ているかということに無頓着になってる的な意図したメッセージはありそうですが、終わり方が釈然としない。けど、だから続きが見たくなる、という作中の金森氏みたいな戦略に、ハマっていたのだな。現に、BDが売れれば2期もある、カネ払わないと見れないんですよ。(金森氏風)
アニメのすべてを知った気になると、芝浜UFOも、アニメ制作には、常に満足にいくとは限らない、貪欲さでも表現しているのかな?かなり、個人的な感想になりましたね。伝わるといいけど。

20200325 表現上、スタッフをNHK扱いしてたのが気になって書き出したのだが、以下のコメントを追加。メッセも欲しい。

そういえば、コメットAって、外部販売してたの? 芝浜UFO大戦どこいった?と、不意に疑問に思った。商売と文化祭用と、2本作っていたのか?素材の量が明らかになってない!!気のせいだったらすまぬ。

20200329 大事な話
浅草氏と水崎氏は、アニメが好きなんだけど、その二人をだしにカネにするといった金森氏って、実は極道なんじゃない? 言い訳は腐るほどあると言ってはいるが、学校の研究会が金儲けをするというのは、、、という以前に、ふたりをカネにするというのは、趣旨が違う。だから、学校から離れたところでカネにし、校内の行事には、最後は無料放映だ。大事なのは、二人をカネにする根拠。ただの独断。

そりゃ、のちの苦労を先行させて、ふたりをくっつけナカマにするという名目は立つが、設定とアニメーション以外の足りないものを補充した結果、最終回には他の部活が機能しないなどの失態を演じている。カネが欲しいから、カネを優先する。カネは受け取ったので、文化祭のないようは興味がない。金森氏、この人って何もの? 銭ゲバである。現に、文化祭の出し物が終われば、町おこしという名目の金づるに二人を巻き込んだじゃないか。という、お金の話。

投稿 : 2020/03/29
閲覧 : 534
サンキュー:

17

ネタバレ

STONE さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

とりあえずの簡単(じゃない)な感想

 高校生の部活によるアニメーション制作を描いたもので、アニメ制作というと
「SHIROBAKO」を思い出したりしたが、あちらがプロの現場を描いたものゆえに多くの人間が
関わっているのに対して、本作は部活ゆえに少数で制作に臨んでおり、中心となるのは浅草みどり、
金森さやか、水崎ツバメの3人。
 少数ということもあってか、この3人のキャラがよく立っており、いずれも魅力的。それぞれの
長所を活かして、同じ目標に向かっていくという王道展開もいい。

 この3人は個としても充分魅力的だが、その関係性ややり取りもまた面白い。
 関係性という点では、作中でも言っていた「友達ではなく、仲間」という意識ゆえか、いいものを
作るための我欲を遠慮せずにぶつけ合いつつ、それでいてドライな感じがしないところがいい。
 それぞれの趣味、こだわりなどは互いに相容れないものがあると判っており、それでいて相手の
それはを否定しない姿勢も素晴らしい。
 やり取りという点に関してはそれぞれのワードチョイスとそれによる掛け合いがそれで、特に
ワードチョイスに関しては浅草氏の古い言い回しが面白い。

 この3人の中の人の演技も魅力に一役買っており、金森役の田村 睦心氏はさすがといった
ところだが、田村氏と言うと普段は浅草氏のような役が多い印象のため、それが逆に面白かった。
 浅草役の伊藤 沙莉氏は本業は女優さん、水崎役の松岡 美里氏は新人さんで決して正直上手いとは
言えないが、逆に話数が進むに連れ、ドンドン良くなっていくのが判る。
 あと伊藤氏に関しては地声のハスキーボイスがとにかく印象強い。こういう声質は汎用性こそ
低いものの、逆にそれに合った役に出会うとドはまりするが、今回はそういう印象。
 キャラに関しては他には音響部の百目鬼、生徒会のさかき・ソワンデ、ロボ研の小野などが印象に
残る。

 アニメ制作ということに関しては前述の「SHIROBAKO」に較べて、より細かい技法などを
取り上げていたのが興味深い。
 こういったミクロ的描写を見せつつ、マクロ的な金森氏のプロデューサー的役割をも
描いていたのが面白い。
 アニメ作品で描かれた作品制作のプロデューサー的業務と言うと、「SHIROBAKO」の渡辺 隼や
「ガーリッシュナンバー」の九頭のように外部との折衝、あるいは「冴えない彼女の育てかた」の
安芸 倫也のようにコンセプトを打ち立て、それに沿った人材集めといった部分が思い出されるが、
本作におけるそれはスケジュール管理や問題点に対しての対処などプロジェクトマネージャー的
業務に焦点を当てていた点が興味深い。
 また浅草、水崎がアーティスト気質なこともあって、アートをちゃんとした商品として完成させる
ためのかじ取りも結構重要な仕事だったみたい。具体的作業という点では浅草、水崎の二人だけでも
できたのだろうが、二人だけなら収拾がつかなくなっての頓挫、品質にこだわるあまりの大幅な
遅延など充分にありそう。
 現実でもアイデアは面白いのにまとまりのない作品が見受けられることもあるが、ああいう作品は
原作者なり、監督なり、脚本家なりのアート性をうまく制御できる人がいなかったのかな?と改めて
思ったり。

 SF心をくすぐられるのが浅草氏の妄想シーンで、これが現実世界と自然な流れで
つながっていくのが面白い。
 それでいて現実と妄想では絵のタッチが変わっているために混乱しなくて済むが、そういった
演出的なものを抜きにしても妄想世界のタッチが浅草氏のスケッチがまま動き出したようで良い
味わいがあり、この妄想世界でのキャラ自身の声による擬音も面白い。

 世界観や設定などのバックグラウンドも興味深く、特に芝浜という町の状態、構造などが第二の
主人公というぐらいに面白く、その作画も素晴らしい。背景美術や舞台設定に関しては放映時期が
同クールである「ドロヘドロ」と並んで素晴らしかった。
 芝浜だけでなく、その中にある芝浜高校も多彩な部活などが面白く、更に今より50年後という
設定だが、移民が増えたのか、白人や黒人とおぼしきキャラが多かったり、逆に風俗などは今と
変わっていなかったりとか、昔流行った言葉が使われていたりと、その背景を想像するのも楽しい。
 芝浜の構造や最終話の芝浜から地球に至る引きの映像を見るに相当大きな地理的変化が
あったようだが。

 構成的には3本のアニメ作品制作を描き、それによって4話×3本といった形になっていたが、
それぞれの最終話では劇中劇のアニメ作品を割とちゃんと見せてくれることで、制作成果が
締め要素の一つとしてうまいこと機能していたみたい。
 もっとも最終話の「芝浜UFO大戦」は視聴者がカタルシスを得るような出来にはなっておらず、
その辺では賛否両論ありそう。個人的には浅草氏も感じていたように改善すべき点が多い出来と
いうのはこの先を映像研、並びに浅草氏の成長の余地を残しており、これはこれでありかなという
感じでしたが。
 ただ外部の高評価という形で丸め込んでしまった感のあった学校、及び生徒会との軋轢、
「芝浜UFO大戦」の町おこしとしての意義などはもうちょっとちゃんと描いてほしかったかな。

 水崎氏の箸の持ち方や変な走り方などに代表されるように、何気ない部分が伏線になっていたりと
演出的に面白い部分が多く、随所に挟み込まれるパロディも楽しい。

2020/03/28
2020/03/29 誤字修正

投稿 : 2020/03/29
閲覧 : 235
サンキュー:

12

ネタバレ

やまげん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

平凡なのは嫌なので設定と作画に極振りしたいと思います。

原作未読。

浅草氏の世界観による設定と、それを元にした映像の出来自体はよかった。

しかし、ストーリーについては、作中作の2作目(ロボVS怪獣の作品)を作る話までは楽しめたのだが、そこから3作目を作るまでの話はあんまり楽しめなかった。

1作目・2作目は、ストーリーなんて気にしなくてよい映像作品、いわばアート作品として楽しめるものだが、3作目はストーリーを意識して作った娯楽としてのアニメ作品のはずである。

しかし、「どういう話を作りたいか・見せたいか」よりも、「どういうシーンを描きたいか」を先に考えてストーリーを後付けしているのが良くないと思ってしまう。

もちろん、彼女たちはプロではないし、商業作品を作っているわけでもないから、やりたいことを自由にやっていいとも言えるけど、自分たちの作ったアニメをアート作品としてではなくストーリーのあるアニメとして見て欲しいなら、娯楽としてのアニメを意識して作らないといけないのではないか。

それを意識していない制作者が制作する過程を見ても、単にオ〇ニーを見せつけられているだけでおもしろくない。

実際、出来上がった3作目も、何が何やらわからない作品で、ただわけもわからずキャラが動いているだけで何の感動もなかった。

ところで、作中で出てきた自主制作物即売会のCOMET-Aは、名称や、会場に入るときにカタログを掲げて入場するシーンがあったことからみて、COMITIA(コミティア)をもとにしたものだろう。
アニメで同人系の即売会が登場するときはいつもコミケばかりが取り上げられるので、コミティア(二次創作禁止・オリジナルオンリーの自主制作物展示即売会)が取り上げられたのはちょっとうれしい。

投稿 : 2020/03/28
閲覧 : 227
サンキュー:

11

ネタバレ

ミュラー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

クリエイターによるクリエイターのためのクリエイティブな物語

これぞアニメ!素晴らしい傑作。こんなアニメ見たことない。キャラデザインは独特だが、動きが素晴らしい。
女子高生3人でアニメ制作に青春をかける物語。
線画の想像イメージが動き出し、色を付け、心地よいスピード感で広がっていく。
そう、想像を膨らませるって、こういう感じだよね、というのを感じさせてくれる。
水崎が言うように、アニメは動いてナンボ!そんな原点を感じさせてくれるアニメでした。
キャラデザインも単純で、線もぶれているのに、それでいてポイントでの表情の上手さは一級品。脱帽ものだ。
そう、面白い作品ってこうやってできるんだよっていうのが分かる作品。

キャラもよく立っていて、冷酷剛腕なプロデューサー金森氏。広告塔でもあるアニメーターの水崎氏。
想像力と絵への具体化が得意な監督、浅草氏。音響の百目鬼さんも含めて素晴らしい劇中スタッフ陣だ。

最終回、「芝浜UFO大戦!」。いや、作画がぶれているとは言え、これだけのカットをアニメーター一人では無理でしょう?
もしできたら水崎氏、どんだけ天才なんだ。
作画はともかく描写、演出の上手さはさすが。これで高校生か?実在したら末恐ろしいぞ。
{netabare}ラストが爆発エンドで流されていますが、私は見た通りだったのではという予想。
2カット追加で、走り書きしたメモを見せてくれなかったが、本当の芝浜市が出てきて、ビルがにょきにょき生える。
芝浜の人が見たら、おお!と思うような作りにしたんだと思ってます。
アニメの中の世界が現実に出てくる。そんな楽しい創造力に富む作品にしたかったんだろうなあと。{/netabare}

いや、本当に見ているこちらとしても、毎回楽しい映像を見ることができました。
映像研のクリエイティブな才能に感謝。
唯一無二の傑作アニメです。

投稿 : 2020/03/24
閲覧 : 237
サンキュー:

22

ネタバレ

さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

原作未読だけど、キレイにまとまってたのでは?!

情報量が多いのでちゃんと原作を読みたい感じありました。
色々ツボでここ好き!ここ好き!って思ってたんだけど、最近なんでもすぐ忘れちゃうんだよな…。
キャラ萌えというか設定萌えというか建築物機械萌えというか…とにかく好きな部分への設定が細かい作品だなという印象。
増築された学校や地下商店街や変な所にある行けない公園とか暗渠とかエトセトラ…萌えが詰まってる。
浅草氏と金森氏の関係も熱いし、それぞれのキャラ設定も、っく〜〜て感じだし、脇役キャラ達も良いし(百目鬼氏かわよソワンデさんかっこよ)、萌えが詰まってる。
あと個人的に伊藤沙莉ちゃん&田村ねえさんが私得過ぎました。伊藤沙莉ちゃんはまり役だったね。

浅草氏から才能(努力含め)を抜かしたら、似たようなコミュ障のオタクは世に沢山いるよね。
でも浅草氏に共感性羞恥は感じなかったのなんでなんだろう。
自分と似た部分あるのに別物に感じてすごく好きだった。

OP:曲好き!良い~イージーブリージー♪
ED:普通に良い

投稿 : 2020/03/24
閲覧 : 196
サンキュー:

5

ネタバレ

ライロキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

映像と音だけで物語を語る。

いやー、面白かった。絵の動きもすごくいい。
最初コナンの映像が出てきたときは、懐かしさと何故かクスっと
笑ってしまった。
彼女たちが作る作品は映像と音だけで、セリフはなしなのに
物語が見えてくる。(2作目は少しあったけど。)
絵のタッチも昔アニメージュやアニメディアなどの
アニメ雑誌で当時のアニメの設定とかの紹介で観た感じの
絵のタッチで、すごくよかった。
こういう映像はもっと見てみたい。1クールはもったいない。

投稿 : 2020/03/23
閲覧 : 228
サンキュー:

24

ネタバレ

タック二階堂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

まるで劇場版のようなNHKの本気。

詳細は公式でも。

JK1の浅草は、小さい頃に観た「未来少年コナン」的
なアニメによってアニメ制作を夢見る少女。
同級生の金森とアニメ研の上映会に行ったら、
メンインブラック的な連中に追われるカリスマ読モ
の水崎と知り合うことに。
実は水崎はアニメ大好き。人物を描くのが得意で、
3人は映像研を作ることになります。

というお話。

「夜明け告げるルーのうた」「夜は短し歩けよ乙女」
といった劇場版アニメを制作するサイエンスSARU
の制作。非常に高い映像クオリティの初回です。

展開も、まるで劇場版のような流れるような疾走感。
このクオリティの作品を地上波で放送するという。
まさにNHKの本気。

メインヒロイン(?)の浅草のCVは、NHKの朝ドラ
出演女優・伊藤沙莉さん。専業声優ではないので、
不安感があったのですが、これは音響監督の力か、
まったく違和感がないです。「なつなぐ!」も
見習ってほしいですよ。
そして金森のCVは、これ本当は浅草をやっても
いいと思う声優の田村睦心さん。

文句なしに覇権争いの一角となる予感がします。
これは継続視聴です。

=====第3話視聴後、追記です。
{netabare}{netabare}
映像研を旗揚げした3人組。
しかし、部に昇格して予算をゲットするには、実績を
上げなければなりません。

そのため、教師と生徒会へのプレゼンに向けて、
作品づくりをスタートさせることに。
3人組の空想の世界は広がるのでした。
{/netabare}
アニメーション作品は観る人をわくわくさせてくれ
るものという基本的なことを思い出させてくれます。
おそらく作り手側も、とてもわくわくしながら
製作しているのでしょう。
それが画面から伝わってきます。

毎週が楽しみでしかない作品は、やっぱり良作だと
思いますよ。
{/netabare}
=====第8話視聴後、追記です。
{netabare}{netabare}
いよいよ文化祭です。
最後まで粘り強く製作してきたロボアニメが、
ついに完成。ひとりでも多くの人に観てもらいたく、
読モである水崎氏の知名度を活かしつつ、ロボの
着ぐるみで構内を大捕物。
おかげで会場は多数の観客が詰めかけ、そして
なんと水崎氏の両親まで。

実際に完成した作品を観た水崎氏の両親は、
彼女がきちんと表現者として成長していることに
目を細め、とうとう映像研での活動を認める
のでありました。
{/netabare}
というお話です。

いやもう、ホントこの作品は「センスの塊」と
いう言葉が最適ですね。
あえてキャラをユニセックスな雰囲気(ま、JK
なんですけど)に仕立て、余計な萌え要素など
廃してストーリーに集中できる造り。
本来なら水崎氏は男ウケを狙いますよ。そこを
あえてやらない。

ワケわからん世界観に見えて、実は綿密に
練られた下町の学園風の舞台もツボ。
そこをキャラたちが、所狭しと暴れ回る。
今回も、ロボぐるみを着た学生が、ターザンの
ように下りていく(ジップライン)シーンなど、
躍動感がすごい。まさに「未来少年コナン」の
ようなキャラの暴れっぷりです。

ということで、単なるゆるい日常萌えアニメが
好きな層には、まったくウケないとは思います
が、センスの良さが感じられるアニメ作品が
好きという人なら間違いなくツボですね。
「リトルウィッチアカデミア」とか、「キルラ
キル」とか、「少女終末旅行」とか。

もちろん、僕もこれ大好きな作品です。
{/netabare}
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}{netabare}
ラストシーンの音楽が勝手に差し替えられていたこと
にコミットA直前になって気づく浅草氏たち。
そこで浅草氏が提案したのはラストシーンの描き直し
でした。より自分たちのイメージを具現化するため、
そして作りたい物を作るために。

コミットAは完売して大成功。
浅草氏の自宅で出来上がった作品を3人で観ます。
途中で寝てしまった浅草氏だったが、金森氏、水崎氏
には浅草氏がどんな感想を言うかわかっています。
「まだまだ改善の余地ばかりだ」
{/netabare}
NHKアニメにしては珍しく1クール作品でした。
まあ、カロリーの高い作品だから、2クールをこの
クオリティで維持できるのは難しいのかもしれません
ね。そのくらいすべての面でハイレベルの作品。

クリエイターのこだわりというものが、しっかりと
描かれていたアニメでした。
そして、その細部のこだわりが作品にどう反映される
のか答え合わせをちゃんとやってくれるので、観てる
ほうも「おお、ここはあのシーンの…」って膝を打つ
ことができるのです。
こういう作り方だから、今期でもトップクラスの名作
になり得たのだろうと思います。

女優の伊藤沙莉さんを主役に抜擢というのは、放送前
は懸念していたのですが、なかなかどうして、個性的
な声質が浅草氏にベストマッチ。演技も問題なく、
素晴らしいものでした。

続編を待ちたい作品ですね。観て損はありません。
{/netabare}

投稿 : 2020/03/23
閲覧 : 458
サンキュー:

21

ネタバレ

chelaea さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:今観てる

タイトルなし

今までアニメーション作る系の

投稿 : 2020/03/22
閲覧 : 213
サンキュー:

3

ネタバレ

luhuipeng3 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:今観てる

タイトルなし

※項目の評価がわからない、評価したくない場合は、3.0を

投稿 : 2020/01/24
閲覧 : 537
サンキュー:

2

ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

映像研には手を出すな! メモ

アニメーションとしての動きもすごいし、世界観(集合住宅、団地の中の冒険)の設定も面白いですね。
原作は読んでません!アニメになるまで注目してませんでしたね。アニメを作る作品という事も知りませんでした。

About(公式サイトより引用)
「月刊!スピリッツ」(小学館)にて好評連載中の
大童澄瞳のデビュー作に、
国内外で数々の賞を獲得してきた
湯浅政明監督&スタジオ「サイエンスSARU」が手を出した!!
キャラクターデザインは浅野直之、
音楽はオオルタイチが加わり
“最強の世界”を“最強のスタッフ”でつくり上げる。
全世界が注目する電撃3人娘の冒険譚が始まる!!!!


さて、今回は丁寧に、まずは一人ひとりの公式人物紹介をさらって行きましょうか。
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浅草みどり アニメは設定が命!
芝浜高校に入学したアニメが大好きな1年生。好奇心旺盛で想像力豊かだが、人付き合いは苦手。「アニメは設定が命」が信条で、日常の風景をヒントにして、さまざまなアニメの設定をスケッチブックに描き貯めている。そのことを知っているのは同級生の金森さやかだけだったが、アニメ研の見学に訪れた際に水崎ツバメと意気投合。3人で映像研を立ち上げることとなる。いつか自分の考えた「最強の世界」で大冒険するのが夢。
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さて、浅草みどりについて、1話の印象。アニメの視点が非常にアニメオタクっぽいですね。というのも、「コナソ」を見たときに金森に言ううアニメの感想が、物語ではなく、映像の演出や効果の部分について話すことに徹底している事。物が大きく見せる技術や、人が創作の乗り物に実体感を感じる理由などを述べています。それが彼女の天性の観察力によるものか受け売りかはまだわかりませんけどね。
彼女は小説家的な人物描写を描きたいわけではなく、自分の描いた世界、物に対しての執着が強いように感じました。事実、人付き合いが苦手な設定、人物を描くのが苦手という設定からも、興味の対象は人ではなく物にあることが伺えます。

また、彼女の実行力は、映像研の3人の中では一番低い。屋上で一人で絵を描いているという行動力はありますが、ほかの二人に比べ内向的と
言えるかもしれません。
しかし、彼女の長所は物に対する観察力や知識であることが伺えます。みどりとツバメが出会い、デザインボードを重ねたときに入り込んだ彼女達の世界で、カタパルトの設定を語ったのはみどりであり、彼女が組み込んだ設定ととらえました。物がどういう仕組みで動いているかまで観察をしており、現実の技術の知識を取り込んで、自分の作る世界を構築する力があるのだと思います。


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さて次は
金森さやか 現実主義のプロデューサー
浅草みどりの同級生。長身で美脚の持ち主。アニメについては興味も知識もないが、なぜか浅草に関心を持ち、つるんでいる。お金を生み出す行動が大好きで、ふとした会話の中でも儲ける手段を考えている。映像研を立ち上げてからは、唯一の現実主義者としてプロデューサー的な役割を担当。学校側や生徒会との交渉においても見事な手腕を発揮する。浅草と水崎の能力を評価しながらも、クリエーター気質の2人に悩まされることが多い。
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彼女を舞台装置として見たとき、みどりに足りない物を補う存在としているように感じます。むしろ、みどりという存在に、実行力を与えたら人物として完璧すぎるために、あえてみどりから実行力を抜き、金森という存在を作り、協力関係を描きたいようにも見えますね。
そんな彼女の実行力とは?彼女は高校生活をモラトリアムと言い、そこにいる自分たちはノーリスクであると評価します。つまり彼女は状況判断ができるという意味では、なるほど、現実主義であるように思えます。
さらに彼女はアニメを作るという企画(金儲け)を二人に提示します。さらにアニメ研が駄目なら自分たちで部活を作ればいいという提案も。企画力がありますね。そして抜け道を探す力も見えます。

さらに彼女のみどりとツバメの作る世界での金森の役割は、三人のうちでは補助の役割、人手がいるときには手伝うような役割だったように感じます。これは妄想ですが、後々のアニメ制作でも彼女の立ち位置は変わらず、外側のプロデュース業にて行動力を発揮するタイプなのかもしれません。

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水崎ツバメ アニメーター志望!
浅草みどりの同級生。カリスマ読者モデルとして活躍しており、校内でも有名人。両親ともに役者であり、ツバメも将来女優になることを期待されている。しかし本人はアニメーター志望で、特にキャラクターの動きを描くことに長けている。両親からアニメ研への入部を禁じられていたため、浅草、金森とともに映像研として3人でアニメを作り始めることとなる。お金持ちの家庭で育ったため、他の2人とは金銭感覚がだいぶズレている。
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彼女が描くのがうまいのはキャラクターの動きであり、彼女は読者モデルであるという、うまく関連づくように作られていますよね。プロポーションは別として、モデル業におけるポージングであったりの、人の形や美しく見える構図という物が、アニメの人物の動きを理解しているという長所に繋がっていると考えさせる設定、人物紹介になっています。
みどりとツバメの作った世界では、まっさきにカタパルトの油圧を上げるために機体の外に飛び出し、駄目とわかれば機体を押す行動力を持っています。

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さて、人物紹介はそれくらいにしておいて、キャラクターデザインについて、これは原作絵がほぼそのままという感じですね。
女性的な色気とは一線を画すような印象を受けます。
ギャグマンガのようなデザインという印象を受けますが、それはなめらかではない、引っかかりのある、角のある、直線の多い曲線、そういったもので人物を描いており、かつ髪のツヤや陰影、線の少なさでシンプルな印象を受けます。

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さて世界観設定。
1話ではみどりがツバサに紹介した秘密基地的な場所の作りこみ、入り口のワクワク感、窓から見える景色、時代に取り残されたかのような場所の雰囲気づくりが気になりました。

とりあえず書く時間がないので、今回はここまでで。物語については、3人の仲間がいてアニメを作らせてみようというシンプルな印象を受けました。
1話の感想としては、みどりの冒険をイメージした世界や、みどりとツバサのイメージを重ねた世界を描写したときの、全てを完全に描くのではなく、登場人物が重要視している部分だけを丁寧に描き、ほかの背景の部分は敢えて雑っぽく見せるのが印象的でしたね。
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2話視聴。
感想の前に、1話の感想の修正です。背景の部分は敢えて雑っぽくと書きましたが、雑ではなく、イメージボードの世界なので、ラフな感じ、というのが正解かもしれません。

2話感想。原作読みました。
細かなセリフがカットされているにせよ、それを補うに余りある、「最強の世界」の描写を延長する演出がニクい。
1話でもそうですが、水の表現にはこだわりがある・・・のかもしれない。
「最強の世界」にて、みどりが水路(もしくは石畳の道路?)に水を引く描写の、水路のどこが水が流れるのが早いか?という部分に注目してほしいと思いましたね。

また、原作では風車のセルをパラパラとめくる表現が難しかったように思えますが、アニメーションでそのシーンが再現されると、なんというか動きがついた喜びのようなものを感じましたね。

3話感想
レビューなんかを趣味にしてると、登場人物のアニメの評価基準が気になってきますね。
浅草みどりは、設定、演出を評価の軸にしている。自分の世界では、多少リアルが犠牲になってもロマンを優先する傾向にある。
金森は、作り手としてはコスト、大衆(多数)に受ける派手さ
水崎は、アニメーション、動きの多さ、リアルな動きの再現性
・・・等に着目しているようです。
こうやって見ると、アニメの評価基準は多く、簡潔に、かつ多くの評価基準をフォローするレビューを書くのは大変だなと思うばかりですね。

投稿 : 2020/01/22
閲覧 : 418
サンキュー:

39

ネタバレ

よし さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:今観てる

ど定番設定なのに崩されていて新しい。

1話の段階ですが
現実では体感出来ないアニメーションの世界に惚れ込んだ主人公が同じような境遇の仲間と出会い作品を作ろうと奮闘するよくある物語。
特定の職業や趣味にフォーカスをした王道定番なのですが、内容や表現が他作品とは一味違います。
近年のデザインはスマホのアイコンから家電製品にいたるまでシンプルで洗練されていますが、この作品は街並みからキャラクターまで描きたいものは削らずにありったけ詰め込んでいます。
設定も盛り盛りの盛りで迷彩柄のサファリ帽と迷彩リュックを背負うほど冒険大好きというのを表現している主人公やコンバースのハイカットブーツをつなぎ合わせたのような奇抜なデザインのリュックの友人(余談だが足は早いらしい)、トリコロールの洗練されたシンプルな鞄を持った俳優の娘と身につけたものだけで詰め込みたいものを詰め込んだ感があります。

また、主人公たちの住む街並みこそ非現実的にすら思えるほど複雑で乱雑に見えますが妙な懐かしさを感じます。

声優や製作スタッフにも触れますが、
主人公の声優さんは叫び声などに抑揚がなくまだ荒削りな感じがしましたが補ってあまりある個性が作品にあっていると思いました。
近年は使い捨てのような新人さん起用が多いですが、この主人公の声優さんの個性はなかなかのものなので役者として伸ばすのもこの作品に与えられた使命なのではないかと思います。
スタッフロールに多くの外人の名前が載っていました特に韓国名の方が多いように感じました。
言語の壁もなくなってきたのか今後は海外の方の活躍が期待されます。
と、同時にこういう懐かしさを感じる作品こそ日本人に表現してもらいたいというのも感じます。
近年の無駄に製作される浅いキャラクターや設定のアニメに一石を投じる作品ですね。

投稿 : 2020/01/07
閲覧 : 184
サンキュー:

12

kuroneko さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2024/04/13
閲覧 : 0

ひろはる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/04/01
閲覧 : 0

さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/03/25
閲覧 : 0

Ricky さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

投稿 : 2024/03/22
閲覧 : 0

てつ さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:----

投稿 : 2024/02/18
閲覧 : 0

やなぎーー? さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観たい

投稿 : 2024/01/19
閲覧 : 0

にょはにゃむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/12/22
閲覧 : 0

M さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/12/22
閲覧 : 0

Thranius さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/12/17
閲覧 : 0

としちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/11/01
閲覧 : 0

アキト さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/10/24
閲覧 : 1

Porco さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

投稿 : 2023/10/14
閲覧 : 0
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映像研には手を出すな!のストーリー・あらすじ

高校1年生の浅草みどりは、アニメーションは「設定が命」と力説するほどのアニメ好き。スケッチブックに様々なアイディアを描き貯めながらも、1人では行動できないとアニメ制作への一歩を踏み出せずにいた。そんな浅草の才能に、プロデューサー気質の金森さやかはいち早く気づいていた。さらに、同級生でカリスマ読者モデルの水崎ツバメが、実はアニメーター志望であることが判明し、3人は脳内にある「最強の世界」を表現すべく映像研を設立することに……(TVアニメ動画『映像研には手を出すな!』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2020年冬アニメ
制作会社
サイエンスSARU
公式サイト
eizouken-anime.com/
主題歌
《OP》chelmico『Easy Breezy』《ED》神様、僕は気づいてしまった『名前のない青』

声優・キャラクター

伊藤沙莉、田村睦心、松岡美里、花守ゆみり、小松未可子、井上和彦、小野友樹、小林裕介、錦貫竜之介、井澤詩織

スタッフ

原作:大童澄瞳(小学館『月刊!スピリッツ』連載)
監督:湯浅政明、シリーズ構成:湯浅政明、脚本:木戸雄一郎、音楽:オオルタイチ、キャラクターデザイン:浅野直之、美術監督:野村正信、色彩設計:中村絢郁、撮影監督:関谷能弘、編集:齋藤朱里、音響監督:木村絵理子

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