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「シリアルエクスペリメンツ・レイン[serial experiments lain](TVアニメ動画)」

総合得点
76.9
感想・評価
878
棚に入れた
3871
ランキング
650
★★★★☆ 3.7 (878)
物語
3.9
作画
3.6
声優
3.5
音楽
3.9
キャラ
3.7

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シリアルエクスペリメンツ・レイン[serial experiments lain]の感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

人と情報

(2012.8/3 1週目)
{netabare}この作品は98年に制作されたものですが、数年後に普及率約50%に達するネットや同年から昨今における自殺率の増加を予測してたかのような感じです。

「自己」とは肉体(現実世界)ありきなのか?
(主我:○ 客我:○)

それともワイヤード(ネット)にのみ存在するのか?
(主我:☓ 客我:△) 

あるいはネットと現実世界双方に存在するのか?
(主我:○ 客我:○)


人それぞれの定義によって変わってくるものだと思います。

1話にあったように自殺して肉体を無き者とし自己の存在をワイヤードに求める事も間違いではないのかと。しかし私は具体的な媒体があってこその「自己」だと思います。

冒頭に「プレゼント・デイ」「プレゼント・タイム」という言い回しがありましたが個人的な考えとして「日時をあげる=生まれた日をあげる」自己が生まれた日を・・・

ってめちゃめちゃ、そのままな感じですが(^^ゞ

一度観ただけでは理解できない部分もあったのでもう一度観ます。(6話のKIDSなど・・・) 


(追記11/15 視聴回数1)
W・ジェームズの自己論
• 知る側の自己(主我、主体としての自己)
• 知られる側の自己(客我、客体としての自己)
①自分自身の観察、評価
②周囲の人々からの言動や態度、評価を通して、自己概念が形成される

上記のジェームズの理論ではワイヤードでは「自己」は存在しない事になるが… どうなのだろう?^^;{/netabare}

(2013.3/28 2週目)
事故死や病死が科学の発展によって減少した時代。人は欲望を満たすだけの存在となってしまった。欲望を持つから人なのか、欲望以外のものを持っているのが人なのか。

欲望を満たすだけの存在、それは身勝手な機械でしかない。それを制御するのも人の役割であり、その為のワイヤード?

無神教徒が多い日本だから、制作できた作品のような気もする。だからこそ、作品の陰鬱な雰囲気と相まって分かりづらさを増してるのだと思う。


それはそうと、別の階層からへの移動ワイヤードでの人格を現実の人格と直結させる。主我の喪失にも近い新たな概念。

攻殻機動隊で言う電脳化とは、逆の方法。(電脳化は実体・主我を保ったままでネットから大量の情報を得て、自分というフィルタリングを通して情報を得る)

しかし、lainで用いられるのは実体を喪失しワイヤードで主我を維持したまま情報を得るもの。

果たして肉体を失い、存在が意識(主我)のみの状態で自身を捉え情報の取捨選択は可能なのか?


自分という存在(視認できる)があって初めて自分は他人とは違う事を知ることができるのだから、そのフィルター(肉体)無くして主体的な判断や思考はできない。 

また、バークリーのように物体の実在性を否定した非物質論だと、人の存在理由は肉体を前提としたものではないともとれる(wiki参照)



昨今、ネットの普及によって誰でも比較的簡単に情報を得る事ができるようになったのは良いが掲示板などでの誹謗・中傷、犯罪のキッカケにもなっているので一長一短な面もある。

そういった意味でもネットが普及する少し前に造られたこの作品は、ネットを利用するにあたっての注意喚起をしたものだろう…

{netabare}死んだ千沙が玲音の存在と引き換えにリアルワールドで甦ったのは、玲音が過ごした学校生活はリアルワールドではなくワイヤードでの出来事だったのかも。{/netabare}

玲音の選択は、「まどマギ」のまどかが選んだ結果と似ているようにも思えます。

人は大量の情報を得た時、人でいられるのか?

投稿 : 2024/02/06
閲覧 : 381
サンキュー:

20

ネタバレ

はちごー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 3.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

行き過ぎた情報社会に警鐘を鳴らした作品。

1997年とは思えない内容。
にしてもワイヤードって今のTwitterとかTikTokのことだよな?

投稿 : 2023/11/20
閲覧 : 75
サンキュー:

1

ネタバレ

あすは さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

ちょっと前に、数十年ぶり(つまり放送当時以来(^_~;)に見返しました。

当時は圧倒的に新鮮だったのです。サイバーパンクという言葉は、もうちょっと前のウィリアム・ギブスンの『ニューロマンサー』(すばらしいタイトル!)が嚆矢だったと思います。最初読んだ時はよくわからなかったけど、3作目の『モナリザ・オーヴァードライブ』あたりで、ようやく頭が追い付いてきた感じ。
なにしろ当時は、インターネットはまだ一般の人が関わるものじゃなかったし。テキストベースのパソコン通信の時代です。
アニメ中のパソコンの描写を見て、当時の雰囲気を思い出しました(懐かしくて最初に久々に顔文字を使ってみましたw 当時は新しい顔文字をいろいろ作ってた時代です)。秋葉原が、まだ「萌え」とかじゃなく、パソコンの街だったのだ。

お話は、「ニューロマンサー」の影響が非常に強いですね。でも、アニメとサイバーパンクの相性のよさが抜群であることに気づいたのは、「レイン」からです。映画の「マトリックス」は、レインとほぼ同時代ですが、おそらくかかっているお金の桁が違うにも関わらず、ここまでタメをはっているのは、すごい。
(時代は、『ニューロマンサー』1984、同邦訳1986、『レイン』1998、『マトリックス』1999)

今見ると、やっぱり絵の古さのために、ちょっと入り込むのに時間かかりますね。でも当時のほかのアニメと比べると、やっぱり一段も二段もとびぬけて先をいっていたと思う。ただし自分の感想が、その時代の空気を知っていること、その中で生活していたという記憶への感傷に影響を受けていないとは思えないので、客観的なものにはなりえないとも思います。今の人が見てどう感じるかは、知らない。
セカイ系的な側面も強いですね。自分はいまだにセカイ系大好きだけど、そういう時代を知らない人が見たらどう感じるのかな。受け入れにくいのかなあ?

サイバーパンクは、サイバーなだけにいわゆるバーチャルな世界を扱うことも多いですが、その対極として、人間くさい部分が強調されることも多いです。というか、むしろ必須でしょう。そのベクトルの違いが、とても効果的な表現だったのです。
このアニメにおける肉体的表現の中心に位置しているのが、ED含む音楽です。泥臭い肉体感覚の強いロック。なにしろ、RCサクセションにいた仲井戸麗市なので、そのインパクトは絶大です。
作品中に不可欠なものとして音楽が組み込まれているのだと思います。だから、音楽への評価も高くなります。

「こういう流行もあった」という、時代の証言的なものにとどまらず、時代を越えた名作となりえるかどうか、それがわかるのは、まだこれからかなあ。
「サイバーパンク」という潮流そのものへの評価も、もうちょっと時間が必要かもしれませんね。

投稿 : 2022/09/24
閲覧 : 442
サンキュー:

4

ネタバレ

Prospero さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8
物語 : 2.5 作画 : 2.5 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 2.5 状態:観終わった

エクスペリメンツは失敗か⁈

20年以上経って…映画「トランセンデンス」的なデジタルで科学力が不可欠な設定を当時「どこにいたって人は繋がっているのよ」といった曖昧でアナログな表現をするとこうなるが伝わりますか的実験なのか⁈
明確な根拠無しの、ただの妄想、理想を映像化すれば結局よくわからないまま雰囲気だけで終わる。
音楽は雰囲気が出てて素晴らしい。

投稿 : 2022/08/11
閲覧 : 310
サンキュー:

3

ネタバレ

マーティ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 1.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 5.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

Let's all love Lain

 全13話。視聴後、非常に余韻に浸ったアニメでした。

 AKIRA、攻殻機動隊、エヴァンゲリオンなどと同じような雰囲気でした。まさにこの時代だからこそ作れた作品ですね。

 現実の姿(real world)とネット上の姿(wired world)が乖離する、区別がつかなくなる様子が映し出されて、見ててかなり不安をあおる描写が良かったです。自分の机だけなくなるところ、友達に話しかけるとき自分とは別の、明るい自分だけが話しているところなんかは、現実と虚構がわかんなくなりました。lainも、最初は機械が苦手そうだったのに、いつの間にか改造してて、、、その素材はどこからもってきたの!?と突っ込んでしまいました。それとありすがlainを気にかけてくれたところは良かったです。最後まで優しかったですね。

 最後は結局どうなったんでしょう?lainは皆の記憶から消えてしまったんですか?唐突すぎてよくわからなかったです・・・最後に成長したありすが話しかけていたところが唯一の救い、といったところでしょうか。

 難解で哲学的、ホラー、見た後もすっきりしない、不思議な余韻、、、などが好きな方にはお勧めします。

 しかし・・・こういう難解なアニメはあんまり僕の肌にそこまで合わないなとも思いました。僕はアニメにはエンターテイメントを求めているので。哲学的な要素がほしいなら、それこそ聖書や神話を読めばいいと思います。僕はアニメにはそれを求めていない。。。
 というわけで全体的にのっぺりしてたので、そこまで高評価とはいきませんでした。

 これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2022/05/20
閲覧 : 626
サンキュー:

25

ネタバレ

にゃわん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

独特な世界観ときいて

確かに独特な世界観ではあった
自分が知らない内にもう1人の自分が夜遊び
してたり悪事を働いたり、最初は意味不明だったが
ネットワークにのめりこむうちに
他キャラが達の主人公に対する接しかたが大幅に
変わってきて、どういうことだ?と
思い見てみたらもう1人の主人公を裏で操る
ラスボスがいてオリジナルの主人公と
コピーの主人公が話し合う回数が多くなる
リアルな作画に絶妙な棒読み感が
この作品には合っていてある意味ぞっとさせられた。
最終話はどう解釈していいのかわからない
結局、主人公がいままで関わってきた人間の記憶を
消去する選択を選んだけど記憶を消しても
主人公のことを覚えてくれてる子がいたのには感動
結果、アリスはいい子であり面倒見がいい

投稿 : 2021/11/30
閲覧 : 226
サンキュー:

0

ネタバレ

福松 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 5.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

脱落しそうになりました

1998年放送とちょっと古いサイバーパンク作品ですが、衝撃的でした。
陰鬱でリフレインを多用する演出と話の重苦しさに、これを一気見できる人はかなりの強者だなって思いました。
エンターテインメント性を潔く排除した作風も却って熱狂的なファンを獲得した一因なのかなー。

エヴァの影響の有無はわかりませんが、これも一種の人類補完計画でした。
作中で存在が示唆されていたゼーレに相当する機関は健在のはずですが、観測者に徹するであろう玲音が事前に無力化しちゃったのかなあ、と空想は膨らみます。
あるいは、多くの駒を失ったので再実行はもう無理、という解釈もあります。玲音の妨害もあったりして。

最後に千砂が出るか出るか、と待っていたら「出たー!」となってそこだけは嬉しかったかな。
あとは監視おっさんズの一方が少しデレてる所くらいでしょうか、ほっとしたのは。
そうそう、健全に成長したお姉ちゃんの件もありましたね。
こうして振り返ってみると、過程はともかく救われた感があって良かったです。

以下は趣味に走っているので折り畳みます。
{netabare}音楽は元RCサクセションの仲井戸麗市、チャボで突然のOPクレジットに驚きました。EDはまさか、と思っていたらそのまさかでした。チャボも清志郎のボーカルに影響を受けてるなーって改めて思いました。久しぶりにチャボの歌声を聞きました。というわけで、RCは姉の影響で小さいころから聴きまくっていました。歌詞も結構、覚えています。完全なマセガキでしたねw

IPv6の名称決定が1995年ということで、そこからIPv7を発想したのが天才的ですね。IPについては全くのド素人で、この機会にちょっとだけかじってみました。普段インターネットを利用していて全く考えることのない内容だったので、ここまで発達したネット社会の基盤である次の仕様を決めることって将来的に物凄い利権になるんだろうなって思いました。

人類の進化について。人類は異常に数が増えすぎましたが生物学的な進化は何十万年という視野で見てですが続くと思います。人為的に引き起こさなくても。その発現はガンダムのニュータイプのようにごく一部の者が変化するという形になるでしょう。ひょっとしたら知らないだけで既に新種は現れてるかもしれませんね。そして知られることなく絶えていく、とか。いままで生まれた人類の六分の一が現在生存しているそうなので、確率的に新種が既に登場していてもおかしくはないですね。問題は有力な新種の登場前に人類が自ら滅亡してしまうかもしれないこと、滅亡していなくても人類は新種に対して迫害を積極的に行ってしまいかねない事でしょう。人類は倫理的にも発展してほしいし、こうゆう自由な空想って楽しいものですよね。{/netabare}

投稿 : 2021/10/24
閲覧 : 310
サンキュー:

12

ネタバレ

うさぎ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:今観てる

タイトルなし

予想以上に内容が難解で意味不明だった。主人公の玲音は人格がコロコロ変わるし、ナイツの正体とか神とか、最終的に宇宙人の話にまで発展して、続けて見てると頭がおかしくなりそうだったので分割して視聴した。
玲音の家族が偽物なのは分かったけど、2話で玲音が友達に誘われて行ったクラブで銃殺事件に遭遇して警察に補導された日の夜、両親達が家に不在だったのは何故なんだろう…。姉が廃人みたいになった理由もよく分からない。
玲音はワイヤードとリアルワールドの領域を崩すプログラムあり、後に世界をリセットしてワイヤードの神的存在になったのは理解できた。

投稿 : 2020/09/25
閲覧 : 254
サンキュー:

0

ネタバレ

kazz さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

現代がそろそろ追い付きそうな世界観

ワイヤードと呼ばれる通信ネットワークの普及した世界。
玲音という少女がクラブにて見ず知らずの人たちから気さくに声をかけられる。
その人々は口を揃えてワイヤードで見かけたあんたと今のあんたは性格が全然違う、と言う。
ワイヤードを利用した覚えはない。
というところから玲音ちゃんの日常が崩壊していくサスペンス?ホラー?な作品。

最近のアニメと比較すると本作の演出は比較的まったりゆったりと幅を持たせた部分が多いためか3回くらい寝落ちしてしまったことを懺悔します。
でも不思議と何故かまた観たいと思ってしまうのは本作のテーマが20年以上前のものでありながら全く色褪せていないばかりかより現代的だと感じるからです。

SNSの普及に一般人による配信環境の易化、そこにディープフェイクによる容姿と声の偽装、加えてテレワークでビデオ通話の記録が蓄積されれば…。
誰しもが玲音ちゃんのような憂き目に遭わないとも限らんなぁなんて妄想が捗るわけで。(尤も、玲音ちゃんは本人だったんですけど。)

まだまだ理解が追いついてない感丸出しですが、今の雑感でした。

投稿 : 2020/04/28
閲覧 : 267
サンキュー:

7

ネタバレ

狗が身 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

完走した感想。

全話視聴したものの…ほとんど意味が分からなかった。
こういう場合、内容云々ではなく【意味が分からないまま最後まで観てしまった】という事実が重要だったりする。
つまり、それだけ惹かれる何かがあったからに他ならないから。

たぶん、この作品のメッセージは至極真っ当というか簡単なものなのだと思う。
それを意図的に難解に描いているに過ぎない。ある意味子供騙しなやり方ではあるけども、意味が分かるまで何回観ても楽しめる、という点では上手いやり方だよな~。

講釈垂れるのが大好きな理系にのみオススメしたい。
そんな作品です(笑)

投稿 : 2019/01/08
閲覧 : 397
サンキュー:

5

ネタバレ

あぱぱ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

ヒトノカタチ

視聴回数 全話5回くらい

本作品を視聴する前に理解しておきたいことがあります。

個人的な意見ですが、ハード&ソフトウェア知識とネットワーク知識が
ある程度ないと台詞の意味が理解できない作品。

かといって一般教養内で、これらの知識を学習する機会は
望まない限りほとんどないので、作品が理解できなくても
仕方ないです。
(日常生活でプロトコルやネットワークを無意識で活用している
ので意識することもないと思います)

この作品は物語というより、啓示や予言というような分類で
製作したかったのではないかな?と私は感じています。
(MJ-12とかオカルト要素が混じっていますが、フィクションなので)

放映されていたのは1998年でしたので、当時としてはかなり先の
時代を見据えた内容になっています。

最近の作品で話題に取り上げられている「人間は電気仕掛け」という
理論はこの作品の中で扱われています。
最近の作品というのは、いわゆる志倉氏が扱っているアレです。

この物語はサイバーパンクとして分類されている理由は
「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」と類似した作品内容
だからだと思っています。

以下は作品ネタバレ内容です。

{netabare}共感ボックス=ワイヤード 電気羊=レイン 羊=アリス
レインは生身であるアリスをありのままの姿で創造していたかった。
ここが作品のオチに当たるところだと感じています。

結論からするとレインは「ネットワークと現実を双方向に存在できても
肉体というデバイス(5感)は必要である」と私は解釈をしています。
レインと言う存在は「個人」であり「社会」でもあります。

ちなみにレイン姉が「ピーピー」と言っていたのは、彼女はアナログ
なのでネットワークとネゴシエーションするのに時間がかかっている
様子だと思っています。{/netabare}

私の感想として、この作品は特定視聴者をターゲットにした
意欲作ではないでしょうか。

冒頭に書きましたが作品に対する興味と知識があれば色々な
感じ方ができるので、そういった方にオススメです。

(余談)

少し脱線したお話になりますが、肉体の5感ネットワークは
2018年時点でプロジェクトとして国家が実現を目指しています。
興味があれば「5感 ネットワーク」で検索してください。
30年後くらいには、この作品のような世界の片鱗があるかもしれないです。

人間は肉体がある以上、ストレスや恐怖など感情から分離できない
生き物だと私は思っています。

5感情報ネットワークが構築されても、人間は人間のカタチで
これからの未来も生き続けていくことを信じています。

そういえばWindowsは性別があるのですが、OSに人間と同じ感情を
持たせたい趣向だと思うと、面白みを感じます。

投稿 : 2018/06/18
閲覧 : 332
サンキュー:

18

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

タイトルなし

ちょっと見るのにつらい作品

内容がめちゃくちゃ理解しづらい

仮想空間電脳空間はたまたAIの世界

見てて思った事

これから先AIが超高度に進化したら

AIは人間を滅ぼすだろうと考えていたけど

この作品を見たらこうも考えられる

人間を養殖してある時期まで成長したら

AIが人間の体を乗っ取る

データー記憶を書き換えてAIが生身の体を手に入れるストーリーが浮かんだ

隣の芝はあおく見えるで

AIから見たら人間の生身は魅力的に見えるかもしれない

どっちに転んでも怖い世界がやって来る

このアニメを見るときは頭の覚悟を決めて見てください

乗っ取られないようにねw

OPの音楽が凄く好きですこれだけは凄く高評価ですよ

投稿 : 2018/06/05
閲覧 : 185
ネタバレ

ざすたす さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

"肉体は人類の進化を停滞させている"という思想

タイトルの通り、この作品は単なるアニメ作品ではなく、一つの思想であり表現描写の集合体です。
私は世代的にこの作品をリアルタイムで見ていた世代ではないですが、この作品が世にでた当時は「悪趣味系」だとか呼ばれるものが一大ブームになっていたり、「ノストラダムスの大予言」があったりと不景気の将来的不安やインターネットの登場、等々、混沌とした時代だったのでしょうか。非常にダークな時代に感じます。
そんな数ある悪趣味な作品のうちの一つ。

当時はスマホどころかガラケーすら無かった筈ですが、小型の電子機器を携帯し連絡を取り合う描写はまるで未来予知のようです。

今ではコンプラ的に表現不可能な描写も存在し中々過激な作品です。
何事もリアルで人間が現実的に醜悪に描かれているし、主人公・玲音はそんな人間に対して極めて俯瞰的。
援助交際、それに伴って男女関係や精神的倒錯も一つの要素となって絡んできます。

正直、答えや明確な考察等も未だ存在していません。
{netabare}
玲音はワイヤードというソフトウェアなのではないか
だとか
ワイヤードの方が上位階層であり、現実はそのワイヤードの管理下に存在するのではないか
だとか
{/netabare}
様々な観点から考察できる作品だと思います。

一応起承転結はしっかりと存在しているので、全てが不可解という訳ではありませんが、明確な作中内解説や答えを求める方にはオススメできないかもしれません。
この作品は全てを理解できるようには作られていないし、もし仮に理解したとしたらその時には精神が壊れていると思いますww

そんな危険で刺激的な作品です。確実に唯一無二の作品ではあります。この作品にしか存在し得ない魅力があります。
変わった方にはきっとドンピシャだと思います。オススメはできませんが、私の中では大いなる名作です。

投稿 : 2018/05/14
閲覧 : 233
サンキュー:

13

ネタバレ

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 5.0 作画 : 2.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

時代を先取り

ハードなサイバー物語。時代を先取りしていると思う。リアルでは、番組あとの天気予報にも出てきているのが面白かった。

最近見直したが、今見ても面白い。表現がさすがに20年前を感じさせるものの、よく考えて作ってあると感心する。間延びするテンポや、11話前半を総集編にするなど、マイナス点はあるものの、最後のオチは称賛する。
グロめのシーンや、女の子の自慰行為を描いているシーンもあり、今放送したら物議を醸しそうだけど、ちょうどこのアニメの頃から、ネットでリアルタイムに盛り上がる風潮が出来たんではないかな。当時が今くらいにネット環境が整備されていたら、大いに盛り上がったろう。謎も多いしね。そういう意味でも、時代を先取りした、いや、先取りし過ぎた作品と言える。

投稿 : 2018/04/08
閲覧 : 291
サンキュー:

12

ネタバレ

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 4.0 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

サイバーパンク要素満載のカルトアニメ

このアニメは知る人ぞ知るSFアニメである。
私としては内容が難解だなと感じたアニメだった。
人を選ぶタイプの作品であるのは間違いない。
個人的に難解だと思った点を下記にいくつか示す。

わたしは、この世界観や雰囲気が好きだという
こともあり、なんとか最終話まで視聴できた。
海外映画で例えるならブレードランナーが近いだろう。

おおまかなあらすじとしてはこんな感じ。
「NAVI」と呼ばれるコミュニケーション端末が普及した世界。
主人公である岩倉玲音は、既に死んだはずの四方田千砂からの
メールを受け取ったことで、身の回りに奇怪な事件が
起こり始めるというもの。

この作品は凄いなと感じた点は、パソコンやインターネット
を設定に上手く盛り込んだところである。
特に、コミュニケーションツール(今のもので例えるなら、
フェイスブック、ツイッター、インスタグラム等)
について深く掘り下げているため、現代社会に通じるものがある。

opもすごく印象に残りやすい。流れる前に、
プレゼント・デイ、プレゼント・タイム、Ahahahaha...といった
セリフが流れてくる。真似したくなる気持ちが分かる。

専門用語がこれでもかといわんばかりに登場する。
一部の用語はきちんと説明されているが、
大抵の用語は説明されない。

テンポもあまり良くないため、非常に
退屈だと感じやすい。
特に、序盤から中盤までの流れが非常に
つかみにくいのでしばらくの間、辛抱する必要がある。

一部のシーンはbgmが大きすぎるせいで
キャラクターのセリフが聞き取れない。
設定ミスなのだろうか?

{netabare}
9話あたりで唐突に陰謀論やエイリアンの話が出てくる。
演出の仕方も稚拙な印象を受ける。
私個人としては、伝えたいことはよくわかるのだが
いくらなんでも無理やりすぎる。
11話は前半が回想シーンなので、11話と絡めて
1つにまとめて欲しかった。
{/netabare}

視点の切り替えが結構な頻度で起こりやすいため
混乱しやすい。

そういった点を踏まえても、非常に見ごたえがあり
尚且つ魅力的な作品だなと感じた。
個人的には見てよかったと思っている。

サイバーパンク物の作品が好きな方は
一度視聴してみてはどうだろうか?
病みつきになること間違いなし。

投稿 : 2018/02/17
閲覧 : 604
サンキュー:

15

ネタバレ

クギコマ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

サイバーパンクのなかでも異色

一回見たはずなのに内容を思い出せないので見返してみました

この作品はサイバーパンクのなかでも戦闘がなく 主人公がスパイでもゴリラ女でもないというという点で異色で落ち着いて見れます 当時のインターネットが発展していくこと対する将来性と不安のようなものが感じられます それから比べると今のインターネットは随分つまらないものになってしまった印象があり残念な気もしますが この時代に思い描いたリアルとの境界がないネット空間がさらなるテクノロジーの発展を必要としているならば将来に期待したいですね

このアニメに話を戻すと ドンパチの代わりに鬱演出にかなり力が入ってると思います 特に意味はなくても 見る側を不安にさせる演出を入れてきます 見る側がハッピーな気分だと合わない作品だと断言できます 少し鬱な気分なときに見るとある種の居心地の良さのようなものを感じられるのではないでしょうか

ストーリーに関しては結末が残念な気もします 人の絆の暖かさみたいな割りと平凡なところに着地したのは拍子抜けというか こういうアニメを見る人達のニーズには合わないと思います 物語の中には自称神が登場しますがアレとは違う方向性で一歩進んだ哲学的な結末が見たかったですね 攻殻機動隊なんかも結末に関してはうーんという感じなので サイバーパンクというジャンル自体が充実した結末を作ることが難しいのかもしれません

このアニメで興味が湧いたのでゲーム版の方もやりたいと思いました まる

投稿 : 2018/01/16
閲覧 : 241
サンキュー:

4

ネタバレ

kurosuke40 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

集合的無意識の擬人化実験

記憶にないことは存在しないこと。
存在しても、記憶になければ、存在しないと同じこと? 
玲音は存在しなくなったが、視聴者の記憶には残っているということ。


集合的無意識という概念から擬人化された玲音。
擬人化といっても単なる2次元での擬人化ではなく、肉体を持った一個体として擬人化されている。
(正直「擬人化」よりふさわしい言葉がありそうな気がする)
集合的無意識の特質をもったまま、個としての生きる玲音と、
個から神の概念に位置取ろうとした政美のお話。

その性質上玲音はいろいろな人物に影響を受けるが、現実の個として主な接点を持つのはアリスやお父さん。
今ここにある玲音としての感情で優先されるのは向き合ってきてくれたアリスやお父さんで
「I am your father」とポッとでてきた神様ではない。まぁ神様の接し方次第ではあったとは思うけど。

構造的には、誰の心にもいた玲音が、アリスのために誰の心からいなくなるという供犠の話で、
「まどマギ」と比べると、個として寂しい感情が残る玲音の方が残酷だけど、新たな関係を作っていける希望もあるのかもしれない。

記憶にないことは存在しないこと。
玲音の操作の影響範囲はあくまで物語内。つまり視聴者の記憶までは消せない。
最後にアリスが玲音と面識がある勘違いをしたのは、視聴者層からの無意識の共有のせいかもしれない。なんてメタに妄想しすぎか。

あと政美先生は欲張りすぎたんだと思う。
そのうえ神の上の神の存在について反論できないとは神を名乗るには準備不足すぎるぞ、先生。

正直もっと分かりやすくはできたとは思うけど、この味は出なかったとは思う。
こういう作品は、解説を読んでから感性的に視聴するのが楽しいのかもしれない。

蛇足
神様と玲音が相手の言葉を言い合う演出がなんか好みだった。
わざわざ口に出すのは、ちゃんと受け取った確認なんでしょうね。

お父さん、情緒不安定でこっちが不安になるわー。

イヤリングはやっぱり色っぽいですね。

投稿 : 2017/11/19
閲覧 : 765
サンキュー:

11

ネタバレ

静御前 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0
物語 : 1.0 作画 : 1.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.0 状態:観終わった

serial experiments lain

experiment:実験。試み。


SFセカイ系です

安倍吉俊がインターネット=ワイヤード=無意識を擬人化したのが主人公
主人公に人類繋げて1つになろう(人類補○計画)、それ実験してみようというのが本筋

岩倉玲音と瑞城ありす、四方田千砂の関係性が興味深い
瑞城ありすに関しては、神との戦闘シーンで玲音に胸を触らせて「ドキっドキっ」って笑ってます
「身体性」を強調したかったんでしょう
ありすが玲音の頬をひっ掻いた時も、血が出てたんでこれは玲音で間違いないはず
四方田千砂は序盤自殺しますが、11話で再会した時に千砂が「死ぬって簡単なことじゃないよ」って言ってます
これは、玲音が生前に千砂と一度だけ一緒に帰ったことを憶えていた、ささいなことでも「記憶」に残っていく、ということでしょう
人間にはこの「身体性」と「記憶」が重要なのだと、解釈しました
そんでALL RESET Returnなるコマンドが発動されて実験が終了し、もとの世界に戻ります
大人になったありすは玲音の残像?と再会して、そこはかとなく記憶がある描写で終わります
蛇足ですが、オープニング前の「プレゼント・デイ プレゼント・タイム」はlainに肉体を与えたってことなんですかね
それともプレゼントは形容詞?


98年にこの作画とテーマ、まさにexperiment
そしてOPは文句なしに素晴らしい
ただ、中景描写が乏しく登場人物はKIDS、ストーリー的には全く面白くないので鬱でした

投稿 : 2017/03/02
閲覧 : 309
サンキュー:

2

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ともねぎ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

難しい内容だったが見ごたえがあった

【見どころ】

* 放映された時期が1998年でありインターネットがまだ普及しきっていない時代にもかかわらず、「ネット」と「現実」の境界が曖昧になることを描いた作品。あの時代にこの作品が作られたこと自体がすごい点である。
* インパクトがとても強く、メッセージ性も強いが、受け手に解釈が任せられている。
* 雰囲気だけのアニメだという人もいれば、何かしらの意味を見出す人もいる。
* 見るたびに受ける印象が変わってくる(?)
* 玲音がかわいい
* 玲音のクマのパジャマ姿が特に可愛い
* レインについての謎にひかれてどんどん続きを見たくなる。
* シリアスな作品で、見る人を選ぶ。が、好きな人はとても好き。
* 灰羽連盟が好きな人はなどは合うはず

【こんなに人にいいかも】
* 灰羽連盟が好きな人。
* 重厚な雰囲気なアニメが好きな人
* シリアスな雰囲気の中の主人公の可愛い姿が好きな人

投稿 : 2016/03/12
閲覧 : 254
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4

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エウレカ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

難しさが残る点

行き過ぎた近未来として描かれた作品であり、とてもメッセージ性の強いものを持ってる。
受け手に任せた点が多く見られたが、
まぁ大きく言いたいことはブレードランナーに近いものだろうな。
これを鬱というべきかどうかも人それぞれ。

レインってどっちなのか、この世界自体どっちなのか、混在するものに違和感を感じない日が来るのか。

ちょっと想像力が必要な作品ではあるかな。

投稿 : 2016/03/05
閲覧 : 234
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0

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gaverell さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

これを理解するにはどれだけの頭が必要か

2周してきました。
しかしやはり話は難しく理解はし難い

自分の結論としては、他の人達の頭の中のレインが悪さしてこういう世界になったから、自分はこの去り見守ることにした。自分自体エゴだと。
って考えています。

まぁ作者が誰かが書いた落書きを当てろというようなアニメ?とかどこかの
レビューで見たのでデタラメを書いたのを自分で解釈してみろという挑戦状なのかなっておもいましたw

このアニメ自体暗い話なのであまり全体的には好きじゃないかな
OPは好きです。

あとゲーム(PS1)があるそうなのですが。やったことないのですけどそちらのほうだともっと分かりにくいみたいです。アニメのほうがまだ分かりやすいらしいw

投稿 : 2015/11/12
閲覧 : 247
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5

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zu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

あたし、あたしはどこにいるの……

1998年7月から9月までの放送されていた時に観ていたら、多分内容の1/3も理解ができずにこれから先のネット環境がこうなるのかもしれないSF作品なのかな?と思ったぐらいだと思うんだけど、今観てみると17年も前に作られた作品で、今現在のネットの在り方を予想と言うか予言しているような内容と凄さには驚かされた。

この1998年と言えば、Windows98(日本語版)やiMac(インテリア性が高く、電源とLANケーブルを繋げるだけで、インターネットが出来たモニター一体型PC)が発売されて、PCブームの始まりつつある年だったんだよな。

NTTドコモが「iモード」サービスを開始したのが1999年2月からだったのにこの作品中で使われているコミュニケーション用コンピュータネットワーク端末の携帯NAVIは、現在のスマホとしか思えない事や、次世代プロトコルについても語られていているなど、この作品の制作スタッフが高度情報化社会の行方についてどれだけ考えて作り、今では現実になっているがこの時代では斬新な発想をひねり出してきたのは本当に凄いなぁ思った。

プロトコルとは
「情報をやりとりするための通信規約。システム間を通信により接続する際には、その通信に固有の情報処理のルール(通信規約)があり、これが異なると通信できない。このルールをプロトコルと呼んでいる」

また、本編中にインターネット接続にISDNモデムが出てましたが、ADSLのブロードバンドインターネット接続の普及が始まったのも1999年からでした。



前置きが長くなりましたが、感想です。
正直、難しい内容だったなぁw
物語の展開もサブタイトル前の語りや時々画面に出てくる文字の情報を観る人によって感じ方が違うように感じるように考察の余地を与えるリドル・ストーリー的な作り方と現実と幻想が混濁していて実験的で超現実的な作品で確実に観る側を選ぶと思いました。

と言うのも、この作品を観る人の持っている知識(特にPC関係の知識)と情報量によってかなりの差があると思います。それだけ専門用語が多いので…

それでも、現実と幻想が混濁している中にとホラーの要素が入っているので、不思議な感じのものが観たいという方にはいいのかもしれませんよ!

5話などはかなりホラーだったし、9話もMJ-12(マジェスティック・トゥエルブ)ロズウェル事件(ストーリー的には全然関係ないです)が出てきたところは個人的にはおもしろかったw

主人公の岩倉玲音(いわくら れいん)

本編の中では玲音、レイン、lain、れいんと4人が出てきますが、本体?となるのは玲音なのかなと…
この玲音こそがネット上で自我を持ちリアル世界と仮想世界(ワイヤード)に干渉する事が出来て、肉体の身体を実体化する事が出来る実行プログラムだったのではなかったのかと勝手に解釈をしています。

なぜなら、最終話にリアル世界をALL RESET Returnで全てが無かった事にした後にワイヤードの女神的存在のれいんを拒絶し、唯一の友達だったありすが大人になった時にも中学生のままの姿を現し、最後はモニターの中から「私はここにいるの、だから一緒に居るんだだよ、ずっと」のセリフから玲音はどこにでも遍在し実体化が出来るという存在になったんだろう思った。

それとこの作品の舞台であるWired(ワイヤード=繋がれたもの)
ワイヤードとはネットワーク上の仮想世界だと思っていましたが、この話の中では、死後の世界とも繋がっているんですよね。

1話で自殺をした 四方田千砂(よもだ ちさ)の死後の世界から来たメールや最終話でリセットした後は、玲音の存在は消えてしまっているが、物語の途中で死んでしまった人達がリアル世界に生き返ったという事は、死後の世界もワイヤードの一部だったんだよなぁ。

それならば、玲音がプロトコル7に書き換えてリアル世界の壁を壊してもワイヤードと繋がっていれば、肉体の身体の必要性が無い事も何となく納得できるけど、薄気味悪い話だよなぁ!

この「serial experiments lain」という作品はアニメがデジタル環境で作られ始めた頃のものなので、最近の3DCGとかを見慣れてると決して綺麗な出来ではないと思うんだけど、これを作った時代を考えると内容とか設定は凄い作品だと思います

個人的には、観て良かった作品でした(^^♪







余談です!
最初から最後までかなりの頻度で、重低音のヴーーーンという音が使われているですけど、何か聞き覚えのある音だなぁと思っていたんだけど、アルミのTIG溶接の時に出る音と同じなだよなぁw

投稿 : 2015/11/03
閲覧 : 465
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45

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ビアンキ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

どれだけはなれていても…

いきなり  
「プレゼントデイ プレゼントタイム
HAHAHAHAHAHAwwwwwww」 
という謎の台詞から始まるアニメ


独特で奇抜な背景美術や効果音、
あるいは音楽といった「作品を形造る演出的な面」と、

1998年当時のパソコンオタク(=本作品の制作者、
ネットのどっかで見た話だが、
本作品の制作者はパソコンオタクが非常に多かったらしい)
が予想、想像したであろう
パソコン通信が特に発達した近未来の世界の雰囲気や日常、
そしてその日常がネットの世界に徐々に"侵食"されていく

「まさに今!その時」

を描いたシナリオ
この2点が本作の特に大きな魅力だと思う


良く難解な作品として名の上がる本作だが、
少なくとも本作のシナリオの大筋に当たる(はずの)
主人公:岩倉玲音が
何者で、
どこから来て、
何をしたのか、
という部分までは作品中でちゃんと理解できるように
説明、描写されているはずだ。


ただそういう自分も第5話で主人公の姉がどうなったのか、
とか細かい部分が良く分かってなかったりするが…


さて
最終回、本作品の主人公、
岩倉玲音が「何者になったのか」
という部分が最も、
多くの視聴者の間で意見が分かれるところだと私は思っています。

もうこれは製作者から見ても完全に
視聴者個人個人の考えにまかせるってとこだと思うのですが


私個人は玲音は「情報になった」と解釈しております。


そしてもうひとつ

「本作品のテーマ」
皆様はなんだと思いますか?


私個人は「友達」、あるいは「友情」だと思っております。

もちろん
「玲音は何者になったのか」
そして
「本作品のテーマ」
共に私も全く考えの違う方もいらっしゃると思います。

そういった他の「個人」の考えや解釈を、
見たり聞いたりするのも本作品の大きな魅力であり楽しみの一つだと思います。

魅力3つになっちゃったな…

下手くそな文章を読んでいただきありがとうございます

投稿 : 2015/07/31
閲覧 : 421
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20

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JJQvJ46211 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

タイトルなし

なんども観ている。デジタルに移行したばかりのアニメは彩度が変に低かったり、それでいて突然奇妙な蛍光色が使われたり、妙に暗くていまもセル画時代でもみれないような雰囲気で良い。

投稿 : 2015/07/09
閲覧 : 275
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1

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20kazuking さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2
物語 : 1.0 作画 : 4.5 声優 : 3.0 音楽 : 4.5 キャラ : 3.0 状態:観終わった

正直、意味不明

OPは至高。

投稿 : 2015/07/07
閲覧 : 297
サンキュー:

1

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yosiyuki2 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

唯一無二な作品

この作品は非常に評価が難しいです。とりあえず、構成から演出まで製作者の頭は正常ではないと思います(笑)そしてとても好き嫌いが分かれそうな作品でした。私的には見ている時は非常に先が気になり、見終わった後は自分の好みとは外れているかなって印象を持ちました。一番の要因は山場と盛り上がりの所が一致することがないからだと思います。


扱っているテーマについては、描き切れているのではないかと思いました。なのでアニメに何を求めて視聴するかでだいぶ持つ印象は異なるかと思います。玲音ちゃんもかわいいけど、ありすちゃんも可愛かったですww

扱っているテーマについて他の人のこの作品のレビューを見ていると人によって異なる解釈をしているようなので補足します。私はこの作品のテーマはコミニケーション(現実と仮想)と記憶についてがテーマだと感じました。

また描かれている場面が客観的な描写なのか、主観的な描写なのかよくわからず、見終わった後も謎がかなり残りました。そこで調べてみたら、どうやらゲーム版もあり、そちらのほうが深く描かれているとのことでした。(アマゾンで中古2万五千円程度からでした。)多分ですが、そちらの方をプレイしないと分からんないんじゃないかと思います。

いい意味で突き抜けている作品でした。

投稿 : 2015/06/15
閲覧 : 554
サンキュー:

17

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さかpunch さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

鬱蒼とした映像とキャラ萌え、そして警笛

前情報なしでこの作品を観ました。
評価の通り、俺はこの作品が好きだ。
だけど、同時に不安を感じさせ、素直に面白かったと言えないところにこの作品の魅力があるように思う。
物語は淡々と進められる。
主人公の感情は薄い。
シーンのほとんどが夜の街や暗い部屋。
そんな鬱蒼と生い茂る木々を眺めるようなアニメ。
その中に溶け込むlainという萌えキャラ。
そして、シナリオの奥に潜むネット社会への警笛。
アニメがサブカルチャーであった頃のアングラ感が好きな人には勧められる作品だと思います。

投稿 : 2015/04/02
閲覧 : 187
サンキュー:

2

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にゃむ。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

最近のアニメでは見られない。

おそらくこのアニメを一周しただけでは、意味が分からないと思います。
ゲーム版とは違い、アニメ内では起こる全ての事象について説明がされています。勿論視聴者に向けたものではないですけど。
何周か見て全ての意味が分かれば、そしてこれが1998年に放送されたものだという事を知っていれば、このアニメに対する考え方・感じ方が変わるはずです。実際、私もそうでした。

でも、確かに人を選ぶ作品でもあります。
ストーリー、作画、演出効果、全て独特のものなので、何度見ても意味が分からない人もいるはずだし、演出を受け付けない人もいると思います。 

「人は誰しも“繋がれて”いる」

{netabare}

私自身リアルタイムでは見ていません。初めて見たのは2000年代の始めごろです。

そして少し前にもう一度見返したのですが、1998年の作品とは思えませんね。
あの頃は携帯電話が発達してない時代でした。電車内で携帯なんて怒られていたはず...。そう考えれば奇妙なものです。

更に1998年はネットもこれほど発達していませんでした。
今現在、ネットは物凄く発達し、人々はネットに依存し、ほぼすべての時間ネットを使用しています。
「人々がネットに依存する」1998年に、いずれこうなる事を予測していたということだということ。
そして実際予測通り、いや予測以上のネット依存の世界になっていますね。
Twitter、Line等が代表例です。

電車内での携帯使用が問題無い風潮になったこの現代。
1日中ネットに縛られるのが普通となったこの現代。
もしかしたら、現代の10代にはこのアニメの本当の意味が理解できなくなっているのかもしれませんね。

{/netabare}

投稿 : 2015/03/25
閲覧 : 238
サンキュー:

2

ネタバレ

mCnEO49910 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

My Bloody Valentine の "Loveless"  なんかが好きな人に

絵柄が良さそうだったので観てみたんですが。
作品には 評価の対象として素晴らしいものと
評価以前に対象化不可能。しかし生理的に一体感をもってしまうような作品があるのでしょうが。当然これは後者。

繰り返し鳴っているブーンというノイズが理由なく好き、というんだから、しょうがない。作画のこともよく知らないけれど、なんだかザラザラした感じに仕上がっているのがたまらない。人の影のなかに どろどろと赤いまだら色が入っているのもいいなあ。 
情報ネットワーク関連のSF的思想史、というのもかっこいいわけでは決してなくて、ガジェットとしてガラクタとしておもしろい。英利が肉体を再び得ようとしてぶざまなガラクタのかたまりになってしまうのと同じ、鉄男か、あんたは。
ぶっこわれたままで救済されずピーガーいってるまま放置されているミカ姉さんとか、回想シーンで延々と鳴り続けるジミヘンばりのギターとか、ほとんど病気です。
 
しかし 物語の体裁も一応しっかりついてしまって 観終わってしまいました。(lain。その少女神は、この世に不在という形で偏在している、という結末はいいです)まことに残念です。病気度はアニメ版よりゲーム版のほうが圧倒的に高そうですが、電子ドラッグのようなものらしく、やらないほうがよさそうですね。

投稿 : 2014/11/26
閲覧 : 211
サンキュー:

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米麹米子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

present day, present time hahahahaha

disaruto さんのレビュー読んで視聴。


見終わって、なんて凄い作品なんだろうと思った。
好き嫌いは別れるかもしれないけれども
この作品がどれだけ凄い物か考えてみて欲しい。


※ 合わないと思ったらさっさと切るがよろし。

後、長いので暇な方だけ読んでくださいね。


{netabare}


①この作品が出来た時にはまだ、今のように
ネット環境などが普及していない時代。
それなのに、先見の明であるかのごとく作られた作品で
理解できなかった人は時代があっていなかったのかな。
この作品が先を行き過ぎてたんだよね。
当時は理解できなくても、今見直したら理解できるかもしれない。
でも、今で言うIT用語がわからないとちょっと難しいかも。

②概念をアニメで表現した事。
これは私の中ではかなり高評価。
アニメで概念を表現してるのは
鉄コン、ピンドラとありはするけど
概念の作品化だけで見ればこの作品がダントツに出来がいい。
ジョジョ6部を読み終えた後ぐらいの感動と衝撃だった。
文学などで表現されたのは数あれど
沢山の本の中身が解りやすく表現されている。
哲学書、心理学、SF、の専門書などをちょっとずつ混ぜてる感じ?

③視点だけでもいくつもの見方が出来る
とても面白い作品である事。
ウロボロスの蛇的考え方や、アニミズム、脳のシナプス関連や
解離性同一性障害の記憶を繋げる作業の視点
記憶のメカニズムについても考えを馳せられる。

記憶については、人間の記憶なんて曖昧な物で
よく上書きされる事がある。
自分でも気がつかないぐらいの変化で。
脳についてだけでも
どれだけ脳が素晴らしいか再確認できると思う。
科学がどれだけ発達しても、脳のような高度な物は作れない。
代わりにPCが出来たけれど、それでも脳の機能には及ばない。

{/netabare}

大量の記憶=フラッシュバックととらえると
いくら人間の脳が素晴らしいかといっても
オーバーフローで壊れる事がある。
経験と容量の問題かもしれないけど
ま、大抵の人間は壊れる。
人間って自己治癒能力はあれど
そんなに強くもできていないからね。

解離性同一性障害の視点から

{netabare}

※ 私は専門家ではありません。
もし心当たりがあるのであれば病院に行って下さい。

OPの歌詞を訳すと
この視点で見るのがいいのかなと思いました。
哲学や他の視点は暇なときか気が向いたら書くかもしれません。

複雑性PTSDという病気がありますが
その中の症状の一つに解離があります。
PTSDは災害や地震などで聞き覚えた方もいらっしゃるかと思います。
ですが、それに複雑性がつくと
長期にわたる虐待や拷問を受けてこの診断名がつくのです。


長い間辛い事を経験すると人間は
どうにかして自分を守る為に生き延びる為に記憶を分断させます。


これは自分ではない、自分ではない誰か


そういう思考で本体である自分を守ります。
それが常習化されるといくつもの記憶が分断され
それが成長して行くとともに人格化されます。

自分ではあるけど自分とは別の人間

この思考でいくと、自分の記憶とは別に
自分の中の別の人格が記憶を持っている事になります。
本体は他の人格がやっている事を認識していないのでわかりません。
すると本体は途切れ途切れの記憶しか持たない事になります。


さて、ここで記憶を繋げて行く作業の話に移行します。
存外に辛く、内省及び記憶を思い出す作業というのは
生きながら殺される感覚というか地獄を味わうようなものです。

例え記憶を封じ込めたり感情を殺したりしても
ふとしたきっかけでフラッシュバックをおこしたり
事件などで発覚したりしてしまうし
感情を殺しても取り戻すのに時間がかかるから
辞めておいた方が無難。


成功 地獄のような苦しみに耐え抜き記憶を繋げる→人格統合
失敗 壊れて廃人となってしまうかは
   正直自分でも判断がつきかねます。

沢山のパズルを組み合わせて行くような感じです。


これをふまえた上で解釈すると
最後に出て来る青いワンピースの女の子が
人格統合されたlainになると思います。
統合化されたlainがもう一人の
lainにこれでいいの?と問いかけます。
ワンピースの子が統合された後に話しかけた子こそが
一人の人格として形成された最終形態の
今後を生き抜くであろうlainだと考えました。


文章下手で読みにくいかも…ごめんなさいね。




内容はまた時間が取れた時にでも。
多分、細々書くと量が半端ないと思うし。

OPは良かった。
12話とリンクしたときはおっ!って感じ。

{/netabare}

ラストはたまらなかったな。
自分なりの愛を愛だと捉えてもらえず
壊れた友人の為に一人を選び
全ての記憶を書き換えた。
たった一人記憶を持つもの。
その孤独と寂しさと深い愛情を考えると
切なくなって涙が出た。



とりあえず、色んな視点で考えられる中々お目にかかれない名作。
ただ、考えながら見る感じなので久々脳みそちょっと使った笑w

眠たい時に見るのは避けた方が良さそうだ。

投稿 : 2014/11/25
閲覧 : 531
サンキュー:

31

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シリアルエクスペリメンツ・レイン[serial experiments lain]のストーリー・あらすじ

コミュニケーション用コンピュータネットワーク端末「NAVI」(ナビ)が普及した現代、中学生の岩倉玲音は、死んだはずの四方田千砂からのメールを受け取る。その日以来、玲音は見えないはずのものを見るようになる。四方田千砂のメールの言葉に興味を持ち、大型の「NAVI」を手に入れるが、それ以来更に奇怪な事件に巻き込まれていく。物理世界(リアルワールド)と電脳世界(ワイヤード)、二つの世界・二人の玲音(lain)が混濁し錯綜する果てにあるものは? 「人は誰しも“繋がれて”いる」「私は遍在する」(TVアニメ動画『シリアルエクスペリメンツ・レイン[serial experiments lain]』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
1998年夏アニメ

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