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「無限のリヴァイアス(TVアニメ動画)」

総合得点
82.2
感想・評価
959
棚に入れた
5794
ランキング
366
★★★★☆ 3.8 (959)
物語
4.0
作画
3.5
声優
3.7
音楽
3.8
キャラ
3.8

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無限のリヴァイアスの感想・評価はどうでしたか?

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

鬱ってことですが見終わってスッキリした

15少年漂流記がモチーフ?ってSFですけど綺麗にまとまってる気します。
人間模様描くのに過剰演出していない感じ、新しい同様のSF作品たくさんあるけど、余計なもの入り過ぎてモヤモヤするアニメ多過ぎる。しっかり群像劇を描ききってあって視聴後スッキリーな感じ。

投稿 : 2015/02/02
閲覧 : 187

アニメ好きのおっさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

中盤からぐらいから鬱アニメ

宇宙で大人数の生徒達が、遭難する話
人間同士のトラブルとか、どんどん激しくなっていく

一気に見たほうが、いいアニメです
13話ぐらいから続きが気になってしかたない

投稿 : 2015/01/02
閲覧 : 266
サンキュー:

2

セレナーデ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.5 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

ちょっと古いアニメ見直したときの

ちょっと古いアニメ見直したときの「このキャラ関智一だったのかよ」率は異常。

投稿 : 2014/12/07
閲覧 : 294
サンキュー:

3

ネタバレ

生来必殺 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

絶対防衛リヴァイアス

本作が「十五少年漂流記」をモチーフにしているのは有名な話だが
そういうしっかりとしたベースラインがあるということは
{netabare}人間同士の衝突、対立、葛藤の{/netabare}人間ドラマを上手く描く上で不可欠、肝要な条件であり
まさにそのベースラインがしっかりしてることこそが本作の強みであり、魅力であると断言したい。

ガンダムシリーズの中で機動戦士ガンダム、所謂ファーストが特別視されている
理由も同じく「十五少年漂流記」をモチーフにしてるからだとも考えられるが、

更に本作にとってより重要な構成要素であるのは、悪名高き「蝿の王」
という作品をもモチーフにしている点である。
{netabare}(人は既存の社会から解放され原始状態におかれた時、剥き出しの野蛮性を覚醒させ
非人道的、非社会的な行動原理に従い活動するといったような状況を描いた作品){/netabare}

主人公を含む少年少女たちは、自分たちが属していた社会から、
ある種の孤立状態に置かれ、サバイバル生活を余儀なくされる。
次々にやって来る困難な局面に彼等はどのように対処するのか?
そこに見応えがある物語。

サンライズ作品なので当然の如く戦闘シーンもあるのだが
戦闘シーンよりもそこに至るまでのプロセス、少年少女たちによる緊迫感ある
セットアップ作業の方が印象的だったり、と不思議な魅力を持つ作品である。

投稿 : 2014/12/07
閲覧 : 268
サンキュー:

8

ネタバレ

ミトス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

閉じ込められた少年少女たちの群像劇

宇宙開発が発展した時代、宇宙で訓練をすることになった子供たちがある陰謀に巻き込まれ子供しかいない艦隊で宇宙を漂流する話。

閉鎖空間には様々な人がいる。頭の良い奴悪い奴、怠惰をする人、宗教にのめり込んでいる人、なによりも自分を優先させる人、逆に自分よりも他人を優先する人などがいて主人公以外にも描写されていた見応えがある。

よく創作物だと人間の鬱状態を過剰に描いたりしているが、このアニメはそういったことは感じなかった。状況や背景が妙にリアルで差別、嫉妬、絶望、汚職などを見ていて登場人物に嫌悪感を抱いたり心苦しくなったが、それだけ引き込まれていった。

あと、ロボットによるバトルシーンはあるけどメインではない。あくまで絶望的な状況での人間ドラマがメインである。なのでロボットやSFに拒否反応がある人でも面白いと思うかもしれない。
でも人間の汚い部分をかなり描いているから鬱展開が多いので観る人はかなり選ぶ作品だと思う。でも退屈と感じることはほぼないのでオススメできる。

{netabare} おい!ユイリーとブルが結ばれたとこを最終回でなんでやってくれないんだ!毎回いつ結ばれるんだと楽しみにしてたんだぞ・・・正直あおいとこうじの恋愛よりずっと興味あった。 {/netabare}

投稿 : 2014/12/02
閲覧 : 244
サンキュー:

5

矢野原さき さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

自分ならどうするか、考えさせられた作品です。

観るきっかけになったのはOP曲をアニメイトで
流れていたのを聴いて興味を持ち、
再放送を録画して一気に観ました。
そしてみごとにハマリ、お金を貯めて
DVDBOXを購入したほどです。

宇宙での課外講習中に事故に遭い、
主人公や少年少女達が宇宙船リヴァイアスに取り残される。
漂流するリヴァイアスの前に政府の船が現われるのですが、
なぜか救助するのではなく攻撃を仕掛けてきます。

なぜ攻撃を受けるのか、まったく自体が飲み込めないまま
子供たち数百人の逃亡生活が始まっていく。

鬱アニメと言われますが、
私は鬱にはなりませんでした。

逆にリヴァイアスに残された主人公達が
懸命に生きる為に戦う姿や人間の弱さや醜さを描いた
作品でリアリティーがあり、涙なしでは観れませんでした。

見所は主人公の成長していく姿です。
最初はとても弱く、周りに流されてしまうところが
ありましたが自分の意思を持ち行動していきます。

絶えず変化する人間関係や状況によって変わっていく
1人1人の心理や行動も見所だったと思います。

個人的にはイクミというキャラが好きでした。
最後に彼の心に潜む闇があきらかになります。

何が正解で何が間違いなのか。

私がもしリヴァイアスにいたら、
どのように行動しただろう?と考えさせられました。

投稿 : 2014/11/24
閲覧 : 314
サンキュー:

16

woa さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

エヴァ以降のロボットアニメ

エヴァが大人(親)の暴力(エヴァ)に翻弄される子供の世界の話だとすればリヴァイアスは子供によってつくられた小社会の暴力(リヴァイアス)の話である。早い話、子供も暴力をふるう主体であるという話である。もっともこの新しい社会は大人の勢力争いが作った一種の政治的妥協点であり、主人公たちは内外に迫る脅威を「自主的」に管理するべくリヴァイアスを使うのであるが・・・。この作品が基にしている小説の結末と同じく唐突な大人の介入によって彼らはちゃぶ台返しとしての幕引きを迎えるのであるがこれは視聴者に解釈や結論を投げるやり方として理解できる。自分としてはエンディングに描かれる後日談が好きである。主人公たちの失敗や挫折の行程に今度は大人や状況に左右されるのではなく自分たち自身の意思で再出発しようとする。その様は楽観的すぎるかもしれないがヒロインの故郷までの過程で得られるものは最初の旅のときより大きいのかもしれない。

投稿 : 2014/11/17
閲覧 : 272
サンキュー:

2

Britannia さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

極限状態での人間の感情

心理描写が素晴らしい。
権力、格差、生への執着、群像劇等、中々シビアで
自分ならどうするか考えて見れる面白いアニメ。

最近はタイトル数が格段に増えたのに
重みのある作品が少なくなってると感じる。

当時視聴した時は、結構衝撃を受けた作品
今見ても楽しめるけど、もっとエグくても良かったな。
年をとったせいか
あ!っと驚く刺激がもっと欲しい。

♪ダメージをくれ 踊る悪意をくれ 終わらない今日の Loop が回る
You took the best parts of my life♪

投稿 : 2014/11/07
閲覧 : 396
サンキュー:

18

ネタバレ

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

尺不足かな?

ルクスンが良いキャラでした
キャラにそれほど感情移入できず、所々おいてけぼりになった感じでした。
引き込まれそうで引き込まれなかった作品
いつかもう一度見てみようかな。
悪くはなかったです。

投稿 : 2014/11/05
閲覧 : 244

まめ さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.4
物語 : 1.5 作画 : 2.0 声優 : 1.0 音楽 : 1.0 キャラ : 1.5 状態:観終わった

スペースおままごと

人物がいつも叫んでいて、会話が大げさ。
事件とか危機とかいろいろ起こるのだけど
絵空事すぎて、最後まで興味がわかなかった。

投稿 : 2014/11/01
閲覧 : 276
サンキュー:

0

るすぃー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

THE 現代版宇宙少年漂流記

これから見る人へ
●暗い作品は好きか?!
 俺は好きだ!
 暗い作品の中にさす、一筋の希望が俺は好きだな!
 まさにそんな作品だ!
 複雑な人間模様が絡み合う宇宙少年漂流記といって過言ではないだろう!
 最近のアニメにないくらいシナリオがしっかりしているところも評価できる点だな!
 また、キャラ数が多くそれだけ人間関係が描けているのはすばらしい作品の証拠だ!
 まちがいなくおすすめの一本!
 暗い作品が問題ないのであればぜひ!

投稿 : 2014/10/29
閲覧 : 243
サンキュー:

3

ネタバレ

白雨 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

鬱です

密閉された極限状態・独裁・暴力・強姦・輪姦・近親相姦・自殺・精神崩壊と、これでもかと鬱展開です。しかも、主人公は戦わないヘタレ系主人公なので観てると若干イライラするかもしれません。

しかし、良い点もあります。主人公はヘタレではありますが一貫した平和主義的な主張を崩さず、あの絶望的な状況の中で唯一平常心を保ち人間らしさを失わない所はかっこいいし感動的でした。
ヒロインも登場人物の中ではかなりまともで、明るく活発で好印象です。
鬱展開ですが、宇宙空間での極限的状況を考えるとリアリティ・緊迫感があります。

一応グッドエンド?ですし、鬱展開も大丈夫な方はどうぞ。

投稿 : 2014/10/20
閲覧 : 272
サンキュー:

1

さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

感動した!!

これはすごい!!

投稿 : 2014/10/14
閲覧 : 229
サンキュー:

0

crow さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

無限のヒューマンドラマ

正体も分からない謎の存在から、救助ではなく攻撃を受け
リヴァイアスに乗って、逃避行をし、彷徨っていく・・・
僕が観たアニメで一番鬱になった作品でした。

このアニメは、鬱と絶望を与えます。
あと、現実を変える希望を少しもらえます。
謎の敵から攻撃を受ける恐怖、救助が来ない不安、
艦内の権限、食糧をめぐっての陰惨な争い。
そのすべてを丁寧に、心情描写している。
後半の醜く、卑劣なシーンに、何度も泣きました。
壊れていく友情。変わってしまう日々。
人は傷つけられずにはいられない・・・。
本当にそう思いました。だれも予想してなかった。
こんなことになるなんて・・・。
ドロドロの心情。友情を簡単に裏切り、傷つけ、
何事もなかったように明日へとしがみつく。
自分の都合ばかり考えて。
後になって考えたら、すぐに分かることなのに、
でも、抑えきれない激しい負の感情。
観ていると痛々しくて、元に戻ってほしいと願って、
そう思うと涙が止まらなくて・・・。

 でも、最後に流したこのアニメでの涙は、今までのとは
違っていました・・・

投稿 : 2014/10/12
閲覧 : 219
サンキュー:

4

ネタバレ

一般市民(仮) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

行動、考える、という事を二側面から描いたアニメ

孤立した宇宙船という密閉された秩序の無い空間で、約400人の子供達が生き抜く為に、その状況と闘う物語。
{netabare}
怠惰、傲慢、他力本願、利己主義、それぞれの正義、多数の思惑が飛び交う中、暴力という圧政が秩序となり、その秩序が一つの正義に壊され、その正義がまた独裁を産む。
{/netabare}
考える事の大切さと、考えるだけでは何も変えられないという現実。
正義の為の行動が、他の正義を否定し、悪にもなり得るという事実。
この葛藤に満ちたで世界で生きていく中で、個人の価値観とヒエラルキーが常に変動するヒューマンドラマ。
メッセージ性が強く、尚且つ観る視点によってそのメッセージの受け取り方が千差万別になり、見る度に表情が変わるアニメだと思います。

投稿 : 2014/10/03
閲覧 : 231
サンキュー:

6

ネタバレ

Lickington さんの感想・評価

★★★★★ 4.1
物語 : 3.5 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

僕の正義と,君の正義

正義は人それぞれ違うもの
もちろん僕と君に取っての正義も厳密には違うもの
なぜ?

それは愛や友情のためかもしれない
それとも社会の秩序のためかもしれない
はたまた,裏切りとか過去の因縁からひねくれてしまった先にあるのかもしれない

この物語は正義とは何かに焦点の一つを置いている
とりわけ極限的な日常を過ごす際には,どういう正義に乗っ取るかが大きな要素となってくる

この作品のもう一つの柱となっているのは,過去とは何かということ
過去は必ずしも楽しい思い出ばかりではない
過去を無かった事には出来ないけど,前には進まないと行けないんだなーって改めて思う
あんまり気にやんだりしないで,ちょっとくらい反省するくらいでいいのかな

話は終止宇宙を航行する船の中で進む
8ヶ月も学生だけで漂流した結果,関係する大人には業務上過失致死なんだって
学生は留年したりしているのに全くしょうがないなー
一応はハッピーエンドだそうですが

最後に,この作品のストーリーの進み方は早くはない
だけど多くのメッセージを僕たち残してくれる
最終回はサブタイトルが「あした」
辛い今を過ごしているのに,明日も辛いかもしれない
だからこそ辛い過去を仲間と一緒に乗り越えてきたのが生きるのかも
まあ,明日こそ楽しい日になるって思って今日も仕事頑張るんですけどね

投稿 : 2014/09/28
閲覧 : 243
サンキュー:

1

コロ助なりぃ~ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

おもしろかった

当時は学校から帰ってきて、おやつを食べながら「なんだこの難しいアニメはー」とか思いチャンネルを速攻変えてました・・・。

最近ふとこんな感じで昔観なかったアニメでも観てみようと思ったのがリヴァイアスです。

ドロドロ具合が良いっすね~。
ほど良いドロドロ感個人的にイクミ、コズエに
ピキピキきた場面もありましたがまぁーおもしろかったです。

サンライズのアニメでもおすすめであります。

投稿 : 2014/09/15
閲覧 : 239
サンキュー:

2

ネタバレ

manabu3 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

『無限のリヴァイアス』にみる「鬱作品」と「秩序と現実」と「フランス史」についての考察

人間がもし秩序の無い閉鎖的空間に取り残されてしまったらどうのような行動を取るのだろうか。本作ではいつ終わるか分からない旅の中で織り成される人間模様の現実的な恐ろしさと残酷さを毅然と描写している。始めは穏やかだった人々の心境の変動は本作の醍醐味の一つであろう。群衆の狂気ともいえる情緒の移り変わりや主要人物達の葛藤を、二十六話をかけてじっくりと描き出している。艦内の秩序と統治方法の変遷は、まるで歴史の流れを見ているかのようだった。
また、本作は様々な人物が登場し活躍する群集劇である。登場人物の多様さと優柔不断の主人公が理由で、始めは余り感情移入することが出来なかったが、それぞれの人物の特異な背景を顧みると、少し遠くから眺め見る、客観的な鑑賞の楽しさがあった。

このアニメはもっと早くに見るべきだったと感じた。今まで私が敬遠してた理由は「作画の特性」と「子供が活躍するロボットアニメ」の二点なのだが、それらの苦手要素を凌駕する面白さであった。もしも同じような理由でこのアニメの視聴を避けている方がいたら、是非再検討を。「トラウマ」を考慮して、子供ではなく「大人」にオススメのアニメ。

■無限に続く秩序なき闘争状態
タイトルの「無限のリヴァイアス」は、ホッブズの「リヴァイアサン」が由来なのではないだろうか。ホッブズは人間が自然権を行使する自然状態は「万人の万人に対する闘争」の場であると表現し、平和と安全を達成するために人間は社会契約によって自然権を国家に移譲するべきだと説いた。そうしなければ、人々は永続的な危険と恐怖に苛まれると。そして権力の集合体である国家を指して、(怪獣)リヴァイアサンと呼んだ。タイトルの「無限のリヴァイアス」とは、「無限に続く秩序なき闘争状態」を言い表したかったのだろうか。

■「鬱作品」について ―「鬱と希望」と「秩序と現実」―
本作は「鬱作品」として周知されているが、本作には「鬱」に優る「希望」が包含されていると私は思う。それはこの作品の題材の一つでもあろう人々の成長物語に感化され共感を得たからだ。特に最終話の存在は鬱というより希望だと思う。寧ろ本作のモチーフであると言われる小説『蝿の王』の方が、悲惨な結末であったと私は記憶している。

この作品が鬱作品ではないと思う由縁はもう一つあり、私は今の現実の世界も「無限のリヴァイアスのようなもの」だと思う。
例えば日本。確かに日本は秩序ある安全な国だと評判だ。因みに「国」の存続に重要なのは「秩序」と「個人」の平衡だが、「力」がないと秩序は守れない。国内社会においては力は警察や裁判所などが有している。米国のように「個人」が銃を所持して自分の身を守る方法もあるけど、それは時には「秩序」を乱すこともある。そういった意味も踏まえれば、日本は世界の中でも「秩序」と「個人」のバランスが上手くいっている国だと思う。しかし日本でも殺人や暴行事件が全く無い訳ではない。それ故個々の事象に嘱目すれば、本作の人間模様も一概には「非現実的」だとは言えないのではないか。

また、国際社会においても同様なことが言える。殊に世界は「無秩序」だ。ヘドリー・ブルという人物が「主権国家から成る社会」の成立によって世界には一定の秩序が存在すると論じたが、世界には単一の中心的な権威が存在しないことは無視できない点である。それ故国際法を強制する主体は国際社会に存在しないし、国際司法裁判所の法的拘束力は「強制管轄権」を受諾した国にしか適用されない。世界の警察はいない。世界は未だ国家間の「力の体系」である。他国で不合理な出来事があったとしても内政不干渉の原則で我々は何も出来ないし現に何もしていない。国際連合は非民主主義的で、常任理事国は拒否権というあこぎな特権を有している。紛争、貧困、飢餓、テロなど、様々な悲劇もなくなる気配はない。世界は無秩序で暴力的で不条理だ。

所謂「発展途上国」でも同じだ。私は発展途上国で沢山の貧困者を見てきた。開発が原因で土地を追われ、物乞いをしながらも些細なモノを売って生活する人々。親に捨てられ住む家も靴すらもない子供たち、そんな子供たちも生きるために必死でなにか出来ることをして行動している。そんな世界では、鬱は死だ。鬱でゴロリと横になってる間に飢えで死ぬだろう。世界には彼らのような困窮な生活を過ごしている人が大勢いる。世界は不平等で残酷だ。

現実を見れば、世界なんてそんなものだ。世界は暴力と欲望と利己と不平等と言葉では言い表せないほどの卑しさで溢れている。そんな世界の中で、何かしらの「共通性」と「暴力」に拠って秩序は辛うじて保たれている。世界は「リヴァイアス」だ。この作品は鬱かもしれないけど、この作品の中の世界には鬱に優る希望がある。この作品を鬱だと思うことができるのは、相当幸せな生活を営んでいて、相当美しい世界を見ているのだろう。それを否定しないけど、この作品は現実に「当たり前に存在していること」を描いているにすぎない、ということだけは主張したい。

■フランス史との関連性と、統制する側の問題点
自学のために、無理やり「フランス史」を絡ませてもう少し考察
{netabare}
■【ルクスン政権】貴族制
ルクスン政権は貴族制だろう。成績をモニターに公表したのは能力主義、そしてエリートを集め、有能な少数の人たちで統制するのは貴族制。まさに合理的だった。(チャーリーへのハニートラップと、ルクスン政権の隠ぺい行為を口実にしたブルーの反乱が誤算だった)

■【ブルー政権】ルイ16世
ブルー政権は王政だ。ポイント制(貨幣制度)と監視制度は秩序をもたらした素晴らしい制度だと思う。ポイント制が資本主義でないのは、供給側が一元的だから。(社会主義的)
※戦況の悪化。そして、ハイぺリオンへ逃走しようとして失敗したブルーは、フランス革命の際にパリから脱出しようとして失敗したルイ16世さながらだ。

■【ユイリィ政権】フランス革命
民衆の反乱、王政の廃止、ブルー一派への集団暴行。まさにフランス革命だ。
(ブルーが逃げ切れたのは容姿が端麗だったからだろう)
政権については、「皆で決めたんだから」と、ユイリィが否応なしにリーダーにされた。この言葉から恐らく製作者側にとっては民主制(民主的決定)のつもりだったのだろうか。
しかし「無限のリヴァイアス」の元凶はここにあったと思う。
社会では、闇市場が出来、ポイント制は腐敗し、秩序も悪化する。結果は衆愚制(民主制の堕落形態)。民主主義が絶対の体制でないことがうかがえる。というより、民衆(残りの400人以上の大衆)の意見をないがしろにしたのだから、実際は寡頭制(貴族制の堕落形態)。民衆は醜い争いを見せるための脇役でしかなかった。ユイリィは総合的な決断力を求められるリーダーに適さなかったため辞任。リーダーがいない社会は混沌へ。

■【無政府状態】混沌
リーダーの不在により社会はほぼアナーキーとなり、治安は劣悪状態に。
実際のフランスでも革命後は恐怖政治などで、国内情勢は疲弊し不安定に。

■【イクミ政権】ナポレオン・ボナパルト
ここでナポレオンこと、イクミ登場。英雄兼、独裁者。イクミカッコイイ(?)
ナポレオンはフランス革命の理念を各地に「輸出」しようとした。
イクミも暴力によってイクミの思想を「輸出」して、社会に再び秩序が訪れた。
ナポレオンは、日本の旧民法の参考にもなったナポレオン法典を作った。
イクミも秩序のための公言をした。
「過ちを犯すな!もめるな!争うな!なじるな! 傷付けるな! 普通でいろ!」

イクミは頑張ったと思う。

■投降
イクミとリヴァイアスは投降し、リヴァイアス政権とフランス史の関連性は終り。

■【ルクスン・北条政権】
新たな船出のリーダーは、ルクスンに決まったけど、あまりにも適当な統帥の決め方に驚愕した。多分また暴動が起るだろう。でも結局、彼の政権が一番マシだったとも思う。

リヴァイアスを統制する側の権力の移り変わりは、まるで歴史の流れ(フランス史)を見ているかのようだった。そして、それぞれの「政権」がそれぞれの良さを持っていた。しかし、私はこの作品を見て「大衆の愚かさ」よりも「支配する側の愚かさ(統制の大切さと難しさ)」を感じた。支配する側は明らかに大衆を軽視していた。つまり、「リヴァイアス」はなるべくしてなったのだと思う。
とはいえ、私はどの政権も否定したくない。何故ならどの政権も前の政権を乗り越えて、より良い環境を築くために出来たものだからだ。既存の体制も法律も伝統も、そういった先人たちの積み重ねによって出来たものだから、何に対しても、その存在自体を悪だとは思いたくない。過去は捌け口にするためにあるのではなく、糧にして、その先を生きていくためにあるのだから。{/netabare}

{netabare}この作品の最後は、ゲドゥルトの海に覆われてしまった地球から、リヴァイアスが脱出するシーンで終わる。もっと未来の世界だ。その時代はきっと、昂治も祐希もアオイもカレンもブルーも、みんな死んでしまった世界なのだろう。それが何だか悲しいけど、彼らの希望が未来に繋がった事が嬉しかった。
私も、昂治が最後に言ったように、いつか滅びるこの世界と人類の未来のために、微力ながら何か力になって死ねれば本望だと思う。{/netabare}

投稿 : 2014/08/31
閲覧 : 1550
サンキュー:

24

スマートなトーマス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1
物語 : 3.5 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

タイトルなし

んー閉鎖空間での心理が描かれてる作品です。ただそれだけって感じです。

投稿 : 2014/08/28
閲覧 : 172
サンキュー:

0

つんつく さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

意外な展開が続く

このアニメは先が読めない
ラストも読めなかった
そして主人公、いわゆるアニメの主人公ではありまあせん
SFなんだけど、めちゃめちゃ人間関係がリアルで
まぁ、確かに現実世界では主人公のように振る舞うのが正しいよな
と人生勉強させられます

前半はちょっとだるいかもしれないけど、後半からの展開が素晴らしいので
観た方が良いです

投稿 : 2014/08/22
閲覧 : 212
サンキュー:

1

かたせ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

見応え十分

補給のない閉鎖空間での集団生活における問題をしっかり描けていると思う

迷い傷つきそれでも立ち止まれない。

重い話が好きな方にはおすすめ

投稿 : 2014/07/24
閲覧 : 178
サンキュー:

2

ネタバレ

杞冬@あずさ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

自分で選べよ、全部選べよ 突き抜けてく覚悟も敗れていく覚悟も

リヴァイアスという閉鎖された空間に閉じ込められた少年少女487人の覚えのない攻撃を受けながらも当てのない逃避行の物語。
人間の心情を描き、人間の汚い部分にもスポットを当てているため、
鬱の物語と言えるだろう。

このアニメに言えるのは人間の心情を見せ方が非常に巧い。
メインとしているのがその部分であり、
26話かけてじっくりと描く。
地味と言われてしまえば終わりだが心理の見せ方には、
昔のアニメだが今でも群を抜いていると思う。
ただそれは人間の本質的な部分を描いているだけ。
秩序もなければ法律もないそんなところに少年少女を閉じ込めたらどうなるのか。
序盤はツヴァイによって統率が取れたかのように見えた。
仮初の王が人から認められるわけがなく不満が募っていく。
群衆をまとめるための方法は憎まれ役、敵を作るだすことである。
暴力によって支配が一番もっとも効率的で人をまとめる方法。
平等な恐怖を振りまくことで平等な平和を手にする。
悲しいことに恐怖こそが人間が一番まとまれる感情なんですね…

鬱ではあると思うけど最後に主人公が一つの決断を下しているのでちゃんと最後に救いがある。
今までの経験から成長した主人公だからこそ出せる決断をしている。
主人公は流されやすいタイプで自分よりも他人を優先してしまう。
能力も平均で主人公としては特徴にかけるが…
すごいところは誰とでも仲良くなることができること。
ブルーと言った恐怖の対象である人物に対しても同じように接し、
誰だろうと変わらない接し方をする。
その逆の弟の祐希は協調性がなく実力がなければゴミ同然の実力主義者。
できる弟とできない兄。
関係性が逆にせよこういった兄弟は現実にも多くいる。
でも何だか言っても気にしてるあたり兄弟なんだと思った。
最後のかばったシーンは少し泣きそうになってしまった…
その後も妙にベタベタせず良い関係になれたんじゃないかな。

主に暗くずっとそのまま続いていきます。
今これはやれないでしょうね…
それに男の暴力によってヒロインの一人が傷を負うというシーンもある。
男性の暴力ってことで分かるとは思いますが…(そう思わせる描写アリ)
なのでオススメはしづらいのがもったいない…
完成されたアニメだと思うし暗い話が好きって人は是非見ておくべき。
暗い話自体が大好物なので俺にとってはかなり良作でした。
バトルシーンも少ないですがそこがメインではないので…
こういった暗い話でオススメないですかね?
ひぐらしは見たいけどグロがなぁ…
あれだけは気持ち悪くて見てられない…
何故耐性ができない…
鬱ランキング上位なのは納得せざるを得ない。
主人公無双に飽きてきた方暗い話を求めてる方これには最近のアニメにはない良さが詰まってます。

投稿 : 2014/06/24
閲覧 : 268
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12

ネタバレ

たんぽぽの花 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

悪くはないんです。

無限のリヴァイアスを見終わった感想では、アニメにしては窮屈な作品だった気がします。人類の将来の為にリヴァイアスが隠されていた宇宙ステーションが、組織によって破壊(確保)しようとするが、自我に目覚めたリヴァイアスが反撃し、そのまま一般人の子供を多く乗せ宇宙を彷徨うはめになる

主人公はそんな事故に巻き込まれた兄弟と幼馴染の女の子と一部軍属の人間とテロリストまがいの連中、航行の間に艦長が次々変わるのだが、人間の本質に迫る作品と言える、人間も働き蜂や蟻のように実際に有効な仕事をこなすは、80%の中の20%である。これはどう言うシステムになっているか
その20%の蟻を集め巣を作っても、80%の20%になってしまう。不思議な現象なのです。人間も同様とすれば、約60億人の内、本当に社会に影響を及ぼすのは16億人これでは%ゲージがおかしい!実は、働けない 老人、赤ちゃん、その他の問題のある方を除くと実に20%に近くになるのです。無限のリヴァイアスの作中でも多数は80%の内の60%、作品の
シナリオを進めたのは残りの20%の人間だったと思います。
話には、実に難しい問題があった。身分、嫉妬、労働、希望、怠惰、傲慢、
恐怖、希望、絶望、様々過ぎて、痛々しい気持ちが多かった。
ストリーは最終話で名作にも変わりますが、この作品は名作とまで行かなかったと、私は思いました。問題の解決はたくさんあったのに、本当に解決できたと思える物が少なすぎた気がしたからです。
ただし、作品には非常に引き込まれる物は凄く感じました。
それを言葉やコメントでは表せないと言うのが、本心です。皆さんも観賞して見て色々な事を感じてくれたら嬉しいと思います。

投稿 : 2014/06/23
閲覧 : 286
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4

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uppo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

タイトルなし

閉鎖空間での長期滞在、殺されるかもしれない恐怖感の中で行き詰っていく艦艇の人々の心情がリアルに描かれていると思う。
主要人物は変人が多い。
{netabare}主要人物の中では普通人代表と言ってもいい蓬仙あおいが色々な事が起きすぎて耐え切れなくなり涙を流すシーンが一番印象に残っている。{/netabare}

投稿 : 2014/06/21
閲覧 : 225
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disaruto さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

濃厚すぎる人間ドラマで描く鬱アニメ

制作はサンライズのオリジナルアニメです。
ジャンルはヒューマンドラマ・SFです。
監督は「コードギアス」「プラネテス」「スクライド」で知られる谷口悟朗氏。
じわじわと首を絞めていくような鬱展開なので視聴には注意が必要です。


航宙士養成所リーベ・デルタが襲撃を受け制御不能となり宇宙に放り投げられる。
それを修正するために大人たちが次々に犠牲となり、リーベ・デルタには子供ばかり478人が残る。
危機的状況の中、リーベ・デルタ内に「黒のリヴァイアス」なる外洋型航宙可潜艦があることが判明し、それに避難し出航することで全員一命を取り留める。
ここから少年少女たちの残酷な旅が始まる…。


一見すると本格SFにロボットが含まれた感じに思われますが全く違います。
この物語は「長期間の閉鎖空間における人間心理と関係性」を中心に描いています。
あまりにも人間の負の感情を臆面もなく描いているため、暗いヒューマンドラマというのが一番正しいでしょう。

群像劇で描かれており、主要人物たちの心情描写が秀逸です。
群像劇では「花咲くいろは」などが有名で良くできた作品ですが、本作も引けを取っていません。
異常なキャラ立ちは凄いの一言。
最初の内はまあまあ平穏に過ごしているわけですがだんだんと雲行きが怪しくなっていきます。
478人もの人が何か月も閉鎖空間の中にいたら、いったいどうなるでしょうか?


以下考察と感想。
{netabare}食料が絡むとやはり人間は大変なことになります。
暴力、実力主義、合理主義。
人権なんてくそ食らえ。
リヴァイアスの中だけでも大変なのに、加えて謎の敵が襲い掛かってきます。
膨らむ船内の不安によって、被害者視点しか持たない多数の子供たちは精神がやつれてきます。
さらなる暴力が起こり、だんだんと無気力になっていく。
特権階級に対する嫉妬、些細なことに対する怒り、ストレスによる破壊衝動。

イクミが「普通にしろ!」と叫ぶシーンがありますが、これが一番難しい。
あれだけの人がいたら「自分はいいだろ」という気持ちになってしまいます。
授業中一人がしゃべりだしたらみんながしゃべりだすような感じです。

あとこのアニメで私が一番きつかったのはなんだかんだでこずえが襲われるところです。
彼女の依存性、わがままっぷりは確かにいらっときますが、だからと言ってあれはあんまりですよ。
事件の後、彼女はイクミと相互補完の形になり、性格も急にしおらしくなります。
ラストではその依存から自分を解き放ちました。{/netabare}


ほとんどの主要人物が物語の最初と最後で印象が変わる、なかなか珍しいアニメです。
また死んだり、グロいことになったりもしません。
でも、凄く暗い気分になりますw

難点としては、やたら同じ声優がいろいろなキャラの声を担当していることです。
恐らくあまり声優に詳しくなくても気になると思います。
ここら辺はちょっと古いアニメだからしょうがないかもね。


総括して、あまりに心情描写が丁寧すぎて、それがために鬱アニメになっちゃったという感じです。
人間は追い込まれたらこんな感じになりますよという縮図を、精神がまだ未熟である子供を使って表しているように見えました。
決して人にはお勧めできない作品です。
でも個人的には好きw

投稿 : 2014/06/16
閲覧 : 842
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52

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

10年間、評価変わらず一番のヒューマンドラマ

放映当時は小学校高学年でした

高等に練り上げられた未来の太陽系の世界観
宇宙船の科学的な考察に基づきつつもずば抜けた設定

これらに強く惹かれて視聴した宇宙少年だった私

しかしながらその陰鬱な内容は子供心にはとても衝撃的かつその後の人生観すらも揺るがすものでした

この作品は戦争を扱った作品によく見られがちな、単純に生死と向き合うような作品ではありません

ざっくり言ってしまうと30人以上登場するメインキャラクター達は誰も死なないのです

ただ過酷な状況下、環境下で生きて前に進むことを余儀なくされる
これが死ぬことよりどんなに辛い事か

生きる事こそが一番の苦痛

そう感じさせてくれた作品です

やっぱり素晴らしい作品の決め手はヒューマンドラマ
「面白い」=「人間を描けている」こと
この作品は人間を描いています

あれから10年以上アニヲタを続けていますが、この作品の評価が揺らいだことは一度もありません

SF好きの方は極めて工学的なメカデザインの方にも注目していただき、
またSFはちょっと苦手・・・という方ほどこの『ヒューマンドラマ』にどっぷり浸かれると思います

30人以上のメインキャラクター達は甲乙付け難いほど皆好ましい

音楽はオーケストラとダンスミュージックのそれぞれに担当を付けるダブルコンポーザー

今でも毎年一回は見返しています

私の知る限り最高のアニメです

投稿 : 2014/06/13
閲覧 : 1083
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23

-?- さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

人間関係崩壊、サンライズから送る素敵な鬱アニメ(再評価)

コードギアスやプラネテスの谷口悟朗監督作品
サンライズといえばガンダム、ガンダム特有の死というより精神崩壊を起こすほうです

最初のほうからかなり飛ばし気味じゃない!?
とも思った作品
だがそれは甘かった、後半からが本当の鬱
人それぞれの感情が爆発する・・・


物語:宇宙モノ・ロボット・アクションアニメってとこ
どちらかというとこの要素より、心理描写のほうがかなり目立つ

作画:SEEDの作画です

声優:SEED見てたなら、おなじみの声優が強烈な発言をしてくれます


究極的に人間が追い詰められるとここまで人は変わってしまうもの
というのを教えてくれたアニメでもあった
(ありきたりな日常に感謝m(__)m)

あと思ったことが、秩序は必要か?不要か?というところ
ここがこの作品で一番気になった
(自分的にはどちらも必要、片寄りすぎてはいけないなと思った)

ぐだぐだと余計なこと書きましたが
色々と考えさせられ作品のひとつだと思います
人間心理的な濃い作品を見たい方はお勧め
(たぶん鬱になるさb)

追記:鬱が好きなら、ぼくらの・今、そこにいる僕がお勧めです

投稿 : 2014/06/13
閲覧 : 265
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3

ネタバレ

グリーン馨 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 2.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

「いつ救われるのか…!」と思って見ていました。

最近実はSF苦手…?と気付いたので、克服?確認?しようと思い、「サンライズ」「キャラデザ平井久司さん」というところから入ってみようと見始めました。

実際見てみると、サンライズがお送りする壮大なSF若干ロボットアニメかと思いきや、サンライズがお送りするSF+昼ドラに月9要素をちょっと足したようなアニメでした(笑)

漂流教室みたいな感じだなーーーって思って見ていましたがそれとも少し違うような感じはします。ロボットであるヴァイタルガーダーはあくまで全体の物語を進めるためのツールという印象です。話しの中心は常に人間模様。ある日突然宇宙の中に放り出され、助けてくれる味方だと思っていたものから攻撃され逃げ回ることになり、乗組員全員が身体的にも精神的にもどんどん疲弊していく過程でそれぞれの過去を交えながらの展開でした。

あくまで、極限の環境下での少年少女の人間関係に重きを置いているように思いました。

もうほんとに見ていて人間関係は悪いし目標も曖昧で不確かで助かるかもわからないしスッキリしないで見ているのですが、これだけ鬱いんだったら救済はどれくらいすごいんだ!と思ってつい続きを見てしまうし人間関係もなんだかんだ気になるので勢いに乗れば続きが気になって気になってどんどん見てしまう感じはまさしく昼ドラ的だなあと思いました。

音楽がおしゃれで、個人的には好きな系統の音楽じゃないのにあ!いいかも!って思える感じが良かったです。使いどころでしょうか?キャラクターデザインは平井久司さんという安定感。ガンダムSEEDほどキラキラしていなくて、むしろこの頃とかスクライドくらいが個人的に好きです。キャラクターもこういうキャラクターはいてほしい!という役どころがすべて揃っていてバランスいいですね。なのに作画動画は全体的に微妙な印象。残念です。

内容的にはとても夕方の時間帯にやっていたとは思えないくらい大人向けだと思います。見て良かったとは思いますが、もう一度見てみたいかと思うといいかな・・・という感じです。



{netabare}
26話構成ですが、1~25話まで清々しいまでに鬱展開でした。
最終話でやっと救われて、ほっとします。
むしろハッピーエンドにしてくれないと後味悪いです。
それぐらいにえげつない人間関係だったと思います(笑)

登場人物全員がどんどんどんどん病んでいくので、なんじゃこりゃ!と思っていたら「ヴァイア艦に乗ってるとスフィクスに影響を受けて精神に異常をきたす」っていう設定でなるほど納得という感じです。終始まともに見えていたヒロインのあおいすらも最後はさすがに病んでいましたがそれよりもイクミが・・・たまのルクスンに和みます。

最終話は落ち着いた今はもっとやりすぎくらい幸せにすればいいのにとも思いましたが、流れで見ていると「日常」がものすごく幸せに思えます。

{/netabare}

投稿 : 2014/06/01
閲覧 : 240
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0

ネタバレ

たまちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

    

航宙士養成所リーベ・デルタは何者かの襲撃によって制御不能になる
リーベ・デルタ内部に隠されていた外洋型航宙可潜艦
黒のリヴァイアスが起動し非難できたのは少年少女ばかり487人
救助を呼ぶも救助は来てくれず、救助してくれるはずの軌道保安庁から攻撃を受け混乱する

テロリスト扱いをされていた事を知り
何もしていないのにこのまま殺されてしまうのか!?
指揮権や物資の配給を巡って、少年少女同士が陰惨な争い
リバイアスの中は大変な事態になりながら必死に生きていた


イクミ、祐希は守りたいものの為に行動を起こしているがその行動は間違っていた
昴治は口だけで行動ができない常にペコペコしているヘタレで嫌われているが徐々に変わろうとしていく
それぞれ守りたいものの為にやっている行動だけど
したい事は人それぞれで力でねじ伏せたり強引なもの
すべては裏切り者のせいで巻き込まれたことなんだけど

投稿 : 2014/05/31
閲覧 : 269
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てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.5 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

リアルな社会構造と心理描写

オリジナルアニメーション。

宇宙開発、宇宙災害が進んだ未来の物語。
何者かの仕業により、リヴァイアスという宇宙船に閉じ込められた、487名の子どもたち。

子どもたちだけの社会。
子どもたちだけの自治。
閉鎖された空間、危機的状況で、どのように社会構造や心理が変化していくかを描いた作品です。


鬱アニメとして挙げられることの多い本作。
たしかに、夕方にやっていたアニメとしてはちょっとヘビーかもしれません。
しかし、「鬱」と付くほどではないと思います。
一般的なシリアスアニメの範囲内かと。
後味も決して悪いものではありません。


見どころは生々しい人間心理の表現。
宇宙空間が舞台ですが、リヴァイアスは言わば巨大な監獄。
閉鎖環境での心情変化を扱っており、SFにしては非常に現実感あふれるものとなっています。
権力争い、集団心理やパニック状態の描写は見事なものです。
映画ではよくありますが、アニメでは珍しいのではないでしょうか。



ジャンルとしては群像劇です。

主人公はいますが、主人公らしくありません。
あくまで悩みに悩むひとりの少年。
特殊な環境に置かれながらも、

・弟との対立
・親友との関係
・恋人の存在
・社会の中での立ち位置

こういった、身近な葛藤が語られています。

しかも、出来事は主人公の思惑とは関係なく、淡々と流れていきます。
主人公は、徹底的に平凡な少年として描かれているんですよね。
何もできずに、周囲の人間から文字通りたたかれることも。
何でもかんでもひとりで解決してしまうキャラとは、対極をなす存在です。

したがって、俺TUEEEを望んでいる人にとっては、拍子抜けするかもしれません。
しかし、芯の強さはしっかりと描かれていますし、心情変化の代表をなす存在。
それに、その他の登場人物も、だれひとりとして完璧な人間が存在していません。
眉目秀麗、才色兼備のキャラクターですら、その弱さをさらけ出しています。

まあ、人によっては「キャラクターに魅力を感じない!」となりそうです。
しかし、私としてはおおいに評価できるポイント。
そういった「弱さ」こそが、少年少女の情緒不安定さ+極限状況という環境をよく表していると思うからです。


最後までハラハラドキドキさせられた展開。
入念な人間心理や社会構造の描写。

古めのアニメですが、もっと評価されて欲しい作品のひとつです。

投稿 : 2014/05/15
閲覧 : 703
サンキュー:

53

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無限のリヴァイアスのストーリー・あらすじ

2137年、大規模な太陽フレアによって出現した高密度のプラズマ雲が黄道面を境に太陽系の南半分を覆いつくし、地球も南半球が壊滅、17億もの人命が失われる被害を受ける。このフレアは「ゲドゥルト・フェノメーン」、プラズマ雲は「ゲドゥルトの海」と名付けられた。2225年、地球の衛星軌道にあった航宙士養成所リーベ・デルタは何者かの襲撃によって制御不能になり、ゲドゥルトの海へ突入してしまう。しかしその時、リーベ・デルタ内部に隠されていた外洋型航宙可潜艦「黒のリヴァイアス」が起動した。教官たちは全員殉職し、リヴァイアスに避難できたのは少年少女ばかり487人。彼らはなぜか自分たちを救助してくれるはずの軌道保安庁から攻撃を受け、戸惑い、混乱しつつもこれと戦い、そして更には密閉された極限状態にある艦内では、艦の指揮権や物資の配給を巡り少年少女同士が陰惨な争いを繰り広げながら、火星圏から土星圏、天王星圏へと当てのない逃避行を続けていく。(TVアニメ動画『無限のリヴァイアス』のwikipedia・公式サイト等参照)

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
1999年秋アニメ
制作会社
サンライズ
公式サイト
www.sunrise-inc.co.jp/ryvius/
Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/%E7%84%A1%E9%99%90%E3%81%AE%E3%83%AA%E3%83%B4%E3%82%A1%...

声優・キャラクター

白鳥哲、保志総一朗、関智一、桑島法子、丹下桜、氷上恭子、檜山修之

スタッフ

原案:矢立肇、 監督:谷口悟朗、キャラクターデザイン:平井久司、メカニカルデザイン:山根公利、シリーズ構成:黒田洋介、音楽:服部克久/M.I.D

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