サンジゲンで天才なおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのサンジゲンで天才な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月28日の時点で一番のサンジゲンで天才なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

87.6 1 サンジゲンで天才なアニメランキング1位
咲-Saki-(TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (3255)
15624人が棚に入れました
宮永咲(みやながさき)は高校一年生。奇跡的な麻雀を打ってのける(毎局プラスマイナスゼロで和了(あが)ることができる)美少女。
原村和(はらむらのどか)の天才的な打ち方に感化され麻雀部に入部することを決意する。二人の天才美少女がインターハイの頂点を目指す。

声優・キャラクター
植田佳奈、小清水亜美、釘宮理恵、伊藤静、白石涼子、福山潤

T*なす茶*K さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

和は色んな意味で凄いわー///

女子限定麻雀大会を描いた物語!

麻雀って関わる場面全く無かったんですけどこれ観て色々学びましたwリーシャンカイホウ!((

面白いって言う人がいえば面白くないって言う人もいると思う。きっぱり分かれると思います。
麻雀は難しいイメージがありますがこのアニメはとっても見やすい。
ルールを把握したわけじゃないけど楽しく見れた^^

キャラも魅力的ですね。それぞれの学校にそれぞれの麻雀の仕方をする子がいます。
見た目も髪がピン!ってなってたりうさ耳つけていたり、独特!

私は華菜ちゃんが好きだしっ!(((

投稿 : 2024/04/27
♥ : 6

メル さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

きっかけ

このアニメ見てた時は、麻雀のルールすらまったく知らない状態でした。

それでも最後まで見れたのはやっぱりキャラクターのおかげでしょうか・・・

見終わった時には、ネット対戦で麻雀やってる自分が・・・

今ではもう麻雀にどっぷりハマってます。

おかげで会社の人とも麻雀を通して仲良くなったりと・・・

ほんとにこのアニメがなかったら麻雀とは縁がなかったと思います

しかし、麻雀知ってわかったことは、

嶺上開花(リンシャンカイホウ)なんてそうそうにあがることできないってことですね

嶺上使い恐るべし・・・

投稿 : 2024/04/27
♥ : 16

ligame さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ありえない麻雀。でもそれがいい!

女子高生が麻雀部で全国大会を目指すという麻雀アニメです。
個人的には好きなアニメトップ10には入る作品です。
麻雀アニメといっても哲也やアカギのような麻雀アニメとは全く違い、すごく明るいのでそこはご安心くださいw
ヤクザや賭博は一切出てきません。
女子高生たちが純粋に部活動として麻雀をしています。
萌えと麻雀のコラボはすごく斬新だと思います。
麻雀を知らない人でも楽しめると思いますが、麻雀を知ってる人ならいろんな用語やルールも分かってより楽しめると思います。

キャラはみんなかわいいです。1人1人個性もありキャラは立っています。
男キャラはあまり出てきません。ほとんどが女キャラです。
なのでかなり百合要素満載ですw
ですが観ていて気になるってほどじゃなかったです。(でも人によっては気になるのかな?w)
声優さんはすごく豪華です。
キャラが多いのでいろんな声優さんが出てきてよかったです。

ところでちょっと疑問に思ったんですが、実際の高校で麻雀部がある高校ってあるんでしょうか?
高校の全国大会なんて聞いたことないですし。
やっぱりアニメの中だけなんでしょうかw
あるのならちょっと興味深いです。
そもそも自分は大学生になるまでは麻雀なんて言葉しか知りませんでしたw

ここからはちょっと専門用語を含みます。分からない方はすいません…
とにかくこの子たちの麻雀は現実ではありえないことだらけですw
まず嶺上開花とか普通無理でしょwなぜ王牌が見えるwそして海底牌もなぜ見えるw立直一発ツモも多すぎるw
そんなオカルトありえません。←ほんとにそうですねw
まぁありえないことだらけですがそこがおもしろいです。
アカギとかは頭を使って観ていましたが、この作品は全く頭を使わずに楽しく観れます。
今までにない麻雀アニメだと思います。
このアニメを見て麻雀を始めた人も多いんではないでしょうか?
自分もきっかけはこのアニメでした。

原作も読んでるんですが、なかなかストックがたまらないですねー。2期はずいぶん先になりそうです。
阿知賀編も始まったのではやく全国大会編をアニメで見たいです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 35

68.8 2 サンジゲンで天才なアニメランキング2位
ID-0(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (264)
1033人が棚に入れました
Iマシン―― それは極限環境での作業を行う大型ロボットの総称である。
連盟アカデミー学生のミクリ・マヤはIマシンを使用中に事故に巻き込まれるが、
Iマシンに乗り海賊同然のオリハルト掘削を行うエスカベイト社の宇宙船に助けられ、
その一員として働かされるはめになる……。
かつて『無限のリヴァイアス』『スクライド』を生み出した
『コードギアス 反逆のルルーシュ』の谷口悟朗監督と、
『機動戦士ガンダム00』の脚本・黒田洋介が再びタッグを組んだ『ID-0』は、
深宇宙の彼方を舞台にした、かつてないロボットアクションだ。
 アニメーションキャラクター原案は『LAST EXILE』の村田蓮爾、
メカニックキャラクターデザインは『機動戦士ガンダム00』の海老川兼武が手がける。
制作はセルルック3DCGの表現で高い評価を得るサンジゲン。
フル3DCGで表現される、キャラクターとIマシンの魅力、
誰も見たことのない深宇宙のスペクタクルな風景は本作の見どころだ。
 一癖も二癖もあるメンバーの中で過ごしながら、マヤは“人間”とは何かを知っていくことになる。

ー失くした記憶に潜むのは、希望か絶望かー

声優・キャラクター
興津和幸、津田美波、松風雅也、大原さやか、小山力也、金元寿子、小澤亜李、皆川純子、上田麗奈
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

正解するイド

4話までの感想
{netabare}最初はダイバージェンスイヴみたいに難しい話なのかな?と思ったらそうでもないみたいでひと安心。
そして見続けること第三話でちと違和感が。
なし崩し的にマヤは海賊に協力することになってしまったけど、3話目にしてナビ?役をやってて馴染むのが早すぎのような?
もしこれが枠を4クール取っていたら、マヤは軍に保護されるのを目論んで海賊たちを裏切ろうとするエピソードを入れたハズ。
う~ん、けど他に描きたいネタは山積みみたいだし、そっちを優先させて泣く泣くカットしたんだろうなぁ…と思うとマイナスポイントにしてしまう気にはなれない。
と思ってたら次の4話、捕虜としたアマンザ中尉がその位置に。
おお、やっぱりコレだよ、「協力してもらう分には心強いけどいつ裏切るか分かったモンじゃない」、イデオンでいうギジェ的ポジションが同乗してこその犯罪宇宙船モノよね~。
といいつつ通信可能宙域に出たらすぐに下船しそうではあるけど。

とりあえずマヤが海賊に馴染むまでの間をスッ飛ばしてでも描きたかったであろうエピソードはこれから。
イドや謎の少女の正体やら敵の目的やら、それとニューリンク…じゃなくてトランスシステムだっけ?それも単に人命の安全ってだけではなさそう。
ちゃんと風呂敷畳んでくれればいいけど、果たしてどうなるのかなー。{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
面白かった。
面白かった、が、雰囲気で誤魔化されて細かい部分の理解は不十分のままだったり。
一番分からないのはアリスの病気、意識が拡散するとかなんとか、どういうこっちゃ?
それとこの世界におけるクローン+マインドトランスによる個の不死化は完全ではないらしい。
普通の人間は記憶の継承が30%落ちるそうな。
それを理由に(劣化しない記憶継承方法の研究を名目に)アダムスはスポンサーを得てたっぽい。
これは人間の意識を抽出(データ化・バックアップ)する段階で100%ではなくなるのか、ツルツルの脳味噌(または別個体)に意識を乗せる時に「馴染まない」のか。
リックはどうやら前者っぽいのだが、ケインの場合は肉体が特別(常人とは違う天才の脳味噌と解釈してる)で劣化を起こさないみたい。
ど、どっちなんだ?
10話でイドがケインの肉体(クローン体)に戻された時に記憶を一部戻したので両方?
これが分からないのであらすじめいたものを書こうと思ったけど無理だと諦めました。
スタッフはちゃんと考えてるし調べれば分かるんだろうけど、あくまで作中からの情報のみで理解したいところなので調べる気力沸かない…。

それと2話冒頭のケインのプレゼンシーンでは「(意識データは)移送前にバックアップしてるので万が一アイマシン(ロボ)を失っても意識データを消失することはありません、作業中のちょっとした記憶が失われるだけです」と言ってるのだが、それを生かした展開(ロボが破壊されてそっちの方で取得してた記憶が飛ぶ)はありませんでした。
てっきりやると思ったんだけどね。
そうそう、やらなかったといえば「危機的状況からの脱出策をマヤが思いつくとイドも同じことを考えてた」って展開が序盤繰り返されるので、じゃあ最後はイドも思いつかない作戦をマヤが打ち出すのかな?と思ったらそれも無し。
マヤはあくまで「この世界で何が起きてるのか」の傍観者であり主役ではなかった…視聴者の代わりとしてそういうキャラが配置される作品もあるのは知ってはいるけど、それにしちゃあ前半妙に中心っぽく扱われるので紛らわしい。

と、先に不満に思う部分を書いてしまったけど、逆に言えばツッコミどころはその程度で、全体からしたら非常に良作です。
一番感動したのは最後、イドがラジーブ側の世界に行きかけたのを「お前はケインじゃない」とアダムスに否定されて戻って来れた所。
自分的にはマヤの呼びかけよりもそっちのが決定打に感じて…否定されることで(イドとしての)アイデンティティが確立するとか、なかなか粋じゃな~い?
それと先に分からない所を書いたけど、複雑な設定の割には理解しやすいように気を使ってたのも感じます。
10話なんて前半は記憶を戻したイドと情報の刷り合わせとして、後半はマヤを目撃者として子安が丁寧に丁寧に解説してくれます。
何もそこまで…と感じなくはないけど、こうでもしなきゃ12話に収まらなかった事情もあったのかも?
あとキャラの声は人格に合わせて声優を充ててました。
複雑にしようと思えば肉体準拠にすればいいし、むしろそっちのが自然だと考えると、これも気を使ってくれたんじゃないかなーと思ったり。
逆にこれだけ親切に尽くしても先の2例(アリスの病気とクローン継承の件)の解説は詰め込めなかったかー。

やっぱり記憶喪失ネタをやるのであれば、喪失前の人格と喪失後に新たに形成された人格、両者には違いがあってそれが明らかになった時、本人や周囲はどう戸惑うか・葛藤するか、そして納得させるかを見せるのは重要だと思います。
これはそれがちゃんと描かれてたんじゃないかな。
一応書いておくと記憶喪失前のイド…ケインはオリハルトには物凄い危険性があると予知しつつも研究を優先してそれを隠していた。
そのうちオリハルトは人類の生活には欠かせないまでに普及したところで研究仲間のアダムスに危険性とそれを隠してたことを知られる。
その危険性とは人類の90%が死ぬって内容で、なんで隠してたんだとアダムスに問い詰められてもケインは「90%死ぬ程度いいじゃないか」と返すマッドサイエンティストっぷり。
更にはアリスはアダムスにとってはお荷物としか感じてないだろうと思ってたり、まぁ兎に角極悪人、ってかサイコパスっていうの?
一方、そんな人間が記憶喪失起こして(させられて)新たに形成された人格のイドは仲間思いのイイ奴…なハズ。
かつて助けられる確率7%で「見捨てられても仕方ねーや」ってところを助けに行ったことがあるらしく…なんだけど、このエピソードのせいで余計にマヤの存在理由が薄くなってしまったような?
マヤと会ってから真人間になった訳ではなくなってしまうので。

アダムスは性格破綻者のケインに激怒しつつもその才能に嫉妬というか羨望してる部分があって、更には英雄志向持ち、これはケインに対する劣等感からそうなったのかも?
オリハルトの危険性を知りながら人類を何とも思ってないケインに、当時はまだ研究段階だったマインドトラストを行ってケインを流刑送りにする。
ケインはケインで「万が一のために」意識を避難させるIマシーンを秘密裏に作ってて、それがのちのイドのボディとなる。
このボディの制作秘話みたいな話も見てみたかったなぁ…何十年も前のロボなのに現行の軍のロボと性能は遜色無いみたいだし、設計すればあとは勝手に機会が組み立ててくれるのかエンジニアは必要なのか…後者だったら口封じに始末したのかな?とか。
ここら辺の「え、掘り下げずに先行っちゃうの?うわぁ勿体無い」と思わせるのは同監督が次に作った“リヴィジョンズ”に通じる。
そういうハッタリを利かすのが上手いだけなのかも知れないけど、2クール以上かけてじっくり描写して欲しかったと思わせるのが上手い。

最後はラジーブ(既に滅んだ異星人文明の置き土産、オリハルトを回収せよとプログラミングされててそれを実行してるだけ)のプログラムを身と呈して書き換えて英雄にならんとするアダムスに対し、別の回答、映画ウォーゲームみたいに学習させて手を引かせる方法を示すイド。
繰り返しになるけど、ここでアイデア出しするのがマヤだったらもっと良かったと思うんだけどなぁ。
よく突っ込まれてるソーラン節だけど、自分は本当はヨイトマケの唄のような炭鉱夫の歌を入れたかったけど権利だなんだでダメで渋々差し替えたのかな?と思ってて。
ってことで自分は良いとも悪いとも言えない感じ、真相は知らないけどねー。
けど漁の歌ってのはやっぱりなんか違う気がする、いくらラジーブが最後サザエみたいな形になったからといっても、ってかソーラン節に合わせてサザエ型になるように設定したように見える。


総評
リヴィジョンズを見た後、そういえばこっちの感想が途中までだったわと見返したのだけど、やっぱり共通する部分多いですね。
リヴィジョンズの主人公の性格はアダムスと通じるんじゃないかな?ってかアダムスをより深刻化させたのがリヴィジョンズの主人公か?
そして一番強く感じた共通点は「2クール以上やってくれよ」。
掘り下げたら面白そうな設定が沢山あるのに、それをスルーして話を完結させられた印象。
完結しないよりは全然良いのだけど、どうしても勿体無いって感情が湧き上がる。
ホント勿体無い…悪く言えば設定過多になるのかな?
SF好きなら見て損は無いかと。{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 9

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

オリハルトとかいう鉱物…(ちゃんとSFだった)

アレ、絶対なんかアカン奴や…!
設定とストーリーに、古典SFっぽい匂いを感じる。これは、観よう!

2017.4.19追記:
2話目まで視聴。この、直接的な説明じゃなくて会話の内容や絵で設定が見えてくる感じは凄く良いですね。作画で「けものフレンズ」がダメだった人にも大丈夫そうだし。事前チェックはしてなかったけど、次回が楽しみで仕方がない(笑)!

…まあ、あんな風に流行るわけではないと思いますが。

2017.6.26追記:
久しぶりに「SFアニメを観た」という満足感を得ました。わかりやすい異星文明との接触ではありませんでしたが、広い意味で「ファーストコンタクトもの」でしたね。ううむ、宇宙は広い…(笑)。

一部のIマシンのデザインがやや痛々しかった気もしますけど、それはストーリーにはあんまり影響しないのでまあいいです(笑)。

Iマシンの設定としてMT技術を前提にしている以上、人型ロボットであることにも必然性はありましたしね。

本当の意味で危機が去ったんだか去らなかったんだかはハッキリしないという終わり方も、その後のストーリーを想像する余地や続編を作る可能性を残していて良かったです。

本編とは直接関係ないはずなのですが、Blu-ray&DVDの宣伝という名目(笑)のあの謎のクイズ形式CMは面白かったです。円盤の映像特典に「PV&CM集」って書いてあるから、あれも入ってるのかな…?

ハヤカワ文庫JAからノベライズ版も出てるようですが、これはアニメだけ観れば満足ですかね…。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 40

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

スタイリッシュジオロジスト

オリハルトを求めて宇宙を駆ける民間鉱物掘削業者エスカベイト社。
冤罪により泣く泣くエスカベイト社で働くようになったミクリマヤがヒロインです。
個性的な社員が集うエスカベイト社でひときわ異彩を放つ主人公イド。
この記憶を失ったエバートランサーの過去を軸に物語は加速します。

エスカベイト社で活躍する個性的な人材が楽しい。
様々な経歴、様々な性格を持つ彼らは一癖も二癖もあります。
そんな彼らの言葉のキャッチボールがスピーディかつウィット。
こんな会話、大好物です。

魅力的なのはくるくると表情を変えるミクリマヤ。
素直でやさしい性格をもつ宇宙地質学専攻の学生です。
破天荒な登場人物に一歩も引かない度胸を持つ彼女。
唯一の常識派は、無論ツッコム役満開です。

一粒で二度おいしいクイズ形式のCパート。
難解用語を多用するアニメ世界観を学びつつ、超笑えます。
名司会者はご存知ミクリマヤ。
手を変え品を変えボケを連発する回答者に間髪を入れずツッコみます。
そのテンポあるやりとりがファニー&スタイリッシュ。
ジャジャ、チッチッチッチッ、ピポーン、ブー
ミクリマヤの絶叫、困り顔、あきれ顔そしてキョトン顔・・・・・癖になります。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 27

74.3 3 サンジゲンで天才なアニメランキング3位
アルスラーン戦記(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (1087)
5920人が棚に入れました
東西を結ぶ陸路の中心地・エクバターナを王都に掲げ、各地からの人や物資、そして豊かな文化が集まる強国パルス。この国の王太子として生まれた少年・アルスラーンは、幸福のうちに国を引き継ぐはずだった。土煙が舞う平原に、パルスの誇る騎馬隊が葬り去られるその日までは……。パルスの豊かな領土を狙って、異教徒の国・ルシタニアが侵攻を開始。初めての直面する本物の戦いに、不安を隠しきれない"気弱な"王太子・アルスラーン。彼の不安が的中したかのように、戦場には不穏な空気が渦巻き始める。敵の策略にはまり、これまでにない脅威を感じるパルス軍と、混乱する戦況に翻弄されるアルスラーンの父王であるアンドラゴラス三世……。駆けつけた「戦士の中の戦士」の異名を持つ騎士・ダリューンとともに、次々と襲いかかる敵、そして過酷な運命へと立ち向かうアルスラーン。運命という名の嵐が吹き荒れるなか、彼は信頼できる仲間たちとともに"王太子"として最初の一歩を踏み出す!

声優・キャラクター
小林裕介、細谷佳正、浪川大輔、花江夏樹、KENN、坂本真綾、梶裕貴、菅生隆之、田中敦子、津田英三、大川透、安元洋貴、三宅健太、小西克幸、桜井敏治、子安武人、斎藤志郎
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

王道のお手本

<全25話観終えて>
全話通していつも地に足が着いた脚本で、
偉人伝の王道の、「王となる道程」が
ブレずにしっかりと描かれてましたね。
ラストシーンのオーケストラも雄大で素晴らしかった。

特に不満や中弛みを感じることもなく、
1話から最終25話まで童心に返って楽しめました。

大河ドラマのような展開だったと思います。
フィクションにありがちな刺激的な急展開などあまりなく、
ゆっくりと詰将棋を楽しむような感覚が心地好かったし、
あたかも実話を基にした伝記のようなリアリティを感じられた。

時折、ナルサスの絵画ネタとか、
ギーヴとファランギース、エラムとアルフリードとの絡みなど
真面目な戦記物なのに、クスッと笑えるシーンを
さりげなく挿入するセンスもいい感じ。

また、最初から最後まで素直に楽しめたのは、
原作やOVAにはノータッチで、
白紙の状態のまま完走したためかもしれません。


★最終話:第二十五章「汗血公路」感想
{netabare}
明らかな続編を前提とした構成。
いわゆる俺戦エンド。
でも制作の、続編に対するやる気と前向きさが伝わる
いい締めくくりでした。

2クール最後でも王都奪還までいきそうもないのは、
毎回の丁寧な話の運び具合から大方の察しがついていたので、
これはこれであり。

最終話なのに、ひとつの戦いの事後処理をひたすら丁寧に描いてました。

結果、王子の魅力がしっかり伝わった点を評価したい。

<玉座にはそれ自身の意志はない>
25話で一番印象的だったファランギースとエトワールの会話。

ファランギースが劇中、
アルスラーン王子の魅力を端的に表現してくれました。
坂本真綾さんの含蓄ある演技も素晴らしかった。

長台詞ですのでほんの一部だけ抜粋します。
エトワールは、アルスラーンについてファランギースに問う。

エトワール
「なぜ皆、あのような青二才の王太子に忠実に仕えておるのだ?」

ファランギース
「(前略)王太子殿下はいつも努力しておられる。
そのことが、仕える者の目には明らかなだけなのだ。」

この作品が好きになれたのも、ファランギースと同じ観点で
アルスラーンに惚れこめたからだったので、
このシーンはかなりグッときました。

学問、武芸、あらゆる精進努力怠らず、進歩すること、
これこそが聖人君子の基本中の基本。

夕刻の、川の辺のシチュエーションも象徴的。
淀みなき川の流れこそアルスラーンに相応しい
というメッセージともとれる。
流動なくば腐ってしまう水の如く、
指導者たる者、努力怠り成長が止まると、
欲にまみれて道を誤るのは世の常ということでしょう。

<エトワールの、不器用だけど健気な魅力が最終話で開花>
そして、1話から始まったアルスラーンと彼女の因縁も、
最終話で相応の決着があり、
この後も、さらなるドラマが生れそうな展開が好い。

続編があれば、ツンデレ展開まで期待できそうな雰囲気でした。
戦乱殺伐した中で咲く一輪の恋バナになるならなるで
それもあり、と微笑ましかった。

エトワールは、コミカライズ版とアニメ版の設定と、
小説原作版の設定がかなり違うようようですが、
とても愛すべきキャラでした。
彼女もこの戦乱を最後までぜひ生き延びて欲しいな。

そして一番気になったこと。
時折登場した、エルメスの背後の控える黒魔術系の魔法使い?の存在、
最後まで全く正体不明のままでしたので、続編は必ずあると信じたい。
{/netabare}

ヒルメスの闇はどこまでも深い。
アルスラーンたちは、その闇を討ち砕き、
王都を奪還し、奴隷制度を廃し、
希望に溢れる王政を実現することができるのか。

続編が生れることを切に願います。

----------------------------------------------
以下は、初投稿時のレビューです。(2015/08/10)
ネタバレがあるわけではないですが、長いのでタグで閉じます。
{netabare}
2015年の8月現在、放映中のTVアニメは10本以上視聴中ですが、
ワクワクして非常に次回が待ち遠しい作品は、これとGATEの2つのみ。

自分は基本的に、アニメ、ドラマ、映画は鑑賞する前に
監督や脚本家をチェックした上で作品を選びます。
どんなに原作が素晴らしくとも、
自分に合わない制作の映像作品はがっかりすることが多いので。

全366話もあった「BLEACH」で
監督を一貫して務めあげた阿部記之さんと
シリーズ構成を上江洲誠さん担当の今作。

開幕当初よりOVAも原作も知らずとも期待値大でした。

特に上江洲さんは、個人的に大好きなクリエイター。
放映済みの18話中、9話分の脚本も上江洲さんが自ら執筆されてます。

阿部監督、「BLEACH」は一部しか観ていませんし
「幽☆遊☆白書」(全112話)や「GTO」(全43話)など
他の阿部監督作に触れる機会もなく今迄、全くのノーマークでしたが、
今作の安定した面白さに大きく貢献してるのは間違いなさそうです。
ベテランの匠の味わいがあり流石。
4クール以上の作品を数多く務め上げた実績は伊達じゃない。
長丁場でもダレさせないコツをよくご存知な印象。
派手さはなくても、一本一本のまとめ方と話の盛り上げ方に
監督としてのセンスの良さを感じます。

18話まで視聴済みの現在、
期待を裏切らない面白さで右肩上がりが止まりません。

奇を衒うこともなき王道ストレートな偉人伝に素直に感服してます。

キャラ描写も丁寧。
状況変化に応じての裏切り、恭順、忠誠など
人の心の移り変わりもリアル。
敵役のヒルメスでさえも、回を追うごとに憎めなくなる。
主人公の王としての成長の描き方も上手い!

声優のキャスティングも絶妙。
特に、坂本真綾さん演じるファランギースと
浪川大輔さん演じるナルサスが大好きです。

荒川弘さんの作画に準拠したキャラデザも好みですし、
作画も全体的にレベル高いと思います。
カーペットなどの調度品。
職人芸を感じられる柱の色使い。
異国情緒たっぷりです。
城壁のウエザリングなども写実感あり。
空模様の描き方など、自然描写も丁寧。
この作品の世界に素直に入っていきやすい。

BGMもオーケストラの壮大さを上手く活用してて好き。

肝心の原作小説が未完ということで、どういった結末を迎えるのか。

期待と不安の両方の気持ちを抱きつつ最後まで見届けるつもりです。
{/netabare}

投稿 : 2024/04/27
♥ : 28

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

続きが見たくなる

あの銀河英雄伝等で有名な田中芳樹原作の
アルスラーン戦記は今から約20年ほど前に
角川から劇場版アニメとして作られました。
その後、劇場版で2まで作られた後、OVAとして5話位までは
見た記憶があります。
ただ、後半は原画崩れが酷く、尻すぼみだったと思います。
(題材がとても良いだけに、当時とても残念でした。ただ、
この原作は終っているのでしょうか? 確か12巻位までは
読んでいましたが、、、それ以降は待てなくて、、)

さて、今回荒川 弘原画のアニメ化にあたって、
私は当初とても、うがった見方をしていました。
それは、20年前劇場版で公開された物を
20年の進化を遂げた現在のアニメクリエーター達がどう
手がけるのか?という意地の悪いものでした。
ただ、1話目を見て十分にその努力が分かりました。
この1話目は完全にオリジナルストーリーですね。
しかも話の節々にアルスラーンの成長における
トラウマとなる部分を盛り込んでいる。
これからがとても期待できる作品となっている。
特に2話目以降のアトロパテネの合戦では、原作では
なおざりにされた敗戦模様なども修正される形で
描かれていた。

ただ、一つだけ気になったのが荒川 弘のキャラデザ。
田中芳樹氏の作品はその豊富な登場人物と
個性がウリだが、荒川 弘があれだけの数の登場人物を書ききれるのか?
というところ、、
うん、ジャスワントまでは上手くいっている。
素晴らしい!
一応、終りました。中途半端なところで
終りましたね。確か原作にはなかった聖マヌエル城にわざわざ
銀仮面を連れてきたのは、その為でしたか。
この終わりかたには続編も含めたスポンサーや
漫画との両立等も関係しているのでしょうか。
ただ、楽しく魅せて貰いました。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 12
ネタバレ

momomax さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

今期一番のお気に入り!心が揺れて、物語に引き込まれます。

原作:田中芳樹・漫画:荒川弘のアニメ化。

「ハガレン」「銀の匙」の荒川さんの作品なので
物凄く期待して観始めましたが、めちゃくちゃ面白いです。
毎回、心が揺れて、物語に引き込まれます。


頼りなく心優しい王子がどう成長していくのかな。
登場人物が皆魅力的でかなり気に入ってます!

暁のヨナのスウォン役の小林裕介さんがアルスラーン役。
今期一番の興味大のアニメ☆

EDがとっても良いです。


気になったり、心揺れたこと
(ネタバレ三昧なので未視聴の方は読まないでね)

1話 エクバターナの栄華
{netabare}
王子に対しての王と王妃の冷たさはなんだろう?
あの逃げた少年は今後どう関わってくるのかな?
{/netabare}

2話 十四歳、初陣
{netabare}
戦争の惨さ悲しさ。
カーラーンの裏切りと真意は?
ダリューンがカッコいい!
{/netabare}

3話 黒衣の騎士
{netabare}
退却命令が敵の策略により王の逃亡になることで
戦局が大きくかわる。
銀仮面卿は何者なのか?
ヴァフリーズの死。゜(T^T)゜。
「今は生きてこそ」が胸にきた。
花江くん☆来たぁ~!番宣から気になってました。
{/netabare}

4話 厭世の軍師
{netabare}
ナルサスの曲者感がいいなぁ。
敵を疑心暗鬼に陥れる奇策を考える知恵者!
ダリューンとナルサスの悪態つける友人関係がいい。
忠誠への代償が宮廷画家ってのにニヤッとした。
ナルサスの反応もいいわぁ~~♪
{/netabare}

5話 王都炎上 〜前編〜
{netabare}
ナルサスのもっとも弱い兵士を基準として勝つ戦法の説に納得!
シャプールのみせしめのシーンは苦しいかった。
願い通り矢で射抜かれたのが切ない。
ギーヴは何者?怪しいーーー!!
{/netabare}

6話 王都炎上 〜後編〜
{netabare}
奴隷たちへの言葉による働きがけの合唱が凄い。
ギーヴは何者?強すぎでしょーーー!!
{/netabare}

毎週楽しみです!!

--☆追記☆----
この作品がとっても気に入ってしまい
以前の作品を視聴してしまいました!
『アルスラーン戦記』(1991年)
『アルスラーン戦記II』(1992年)
凄く面白かったけどネタバレ三昧ヾ(´▽`;)ゝ ウヘヘ
TV版を何も知らずに観るワクワク感は半減するな(^_^;)
比べて楽しむってのもありだけど新鮮さを感じたくて
残りのOVA4作は当分観ない事にしました。
原作もいつか読みたいな!!

-------------

第7話 美女たちと野獣たち
{netabare}
タハミーネは魔性の女なのかぁ。
3年前の逃げた奴隷の少年が騎士になって戻ってきた。
今後物語にどう絡むのかなぁ~~?
女装のエラムの声可愛い~花江くん上手いな!
ファランギースの赤く小さい唇が好き(*・・*)
ギーヴは女好きーーー!(笑)
{/netabare}

第8話 裏切りの英雄
{netabare}
ギーヴはめげないねーーー!
ファランギースの邪険さが好き♪
カーラーンの最期がまったく違うんだなぁ~。
忠義ゆえの葛藤が伝わりにくいかも。
TV版のエラムいい♪
{/netabare}

第9話 仮面の下
{netabare}
アルスラーンとエラムの関係が微笑ましいわん♪
アルスラーンと知らずに少年騎士は再会。
この後も出てくるかな~?
宗教や信仰の違いが戦争に繋がる悲しさ。
{/netabare}

第10話 カシャーン城塞の主
{netabare}
アルスラーン、ダリューン、ナルサス、
エラム、ギーヴ、ファランギースの6人で
敵と戦う様は小気味よいです!

キャラがどんどん好きになる。(*^_^*)
ダリューンは過保護だなぁ~。
カシャーン城塞から出る際の
アルスラーンの5人を呼ぶのが声が
勇ましくなってきたね。(#^.^#)
{/netabare}

第11話 ペシャワールへの道
{netabare}
ファランギースとギーヴの掛け合いはお約束♪(笑)
エラムを助けるアルスラーンを見て大好きな金貨を捨てて
2人を助けるギーヴのシーンが嬉しくなっちゃうな☆
{/netabare}

OP曲も凄く良いですね!!
TV(荒川弘)版はユーモアーもあり、
キャラに好感もてて大好きです。
毎週楽しみ!!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 30

59.7 4 サンジゲンで天才なアニメランキング4位
ブブキ・ブランキ(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (346)
1560人が棚に入れました
3DCGを中心とした制作を手がけるアニメスタジオのサンジゲン設立10周年を記念したオリジナルTVアニメ。

また、小松田大全さんによる初監督作品となる。

声優・キャラクター
小林裕介、小澤亜李、斉藤壮馬、石上静香、小松未可子、潘めぐみ、津田健次郎、日笠陽子、木村昴、興津和幸

abe2 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

2話で化けた→

2話3話まで見て惹かれなかったなら見る価値はないです
でも2話3話でちょっとでも興味を持ったなら絶対見るべき
親子とか世代っていうテーマに絞ったのはポイント高い
今のアニメでそんなのほとんどない
やっとエヴァの正当な後継が出たなと思った
まあ設定自体は結構どこかで見た感はある
残念なのは中盤以降顕著になるんだけどすごく軽いノリがあること
徹頭徹尾シリアスで良かった

//以下2話まで視聴時の感想
1話の印象は視聴者置いてきぼりなジェットコースターアニメ
2話では更にジェットコースター感が増してるっぽいんだけど置いてきぼりなのにジェットコースターに乗ってるつもりになれる
とにかく盛り上がるシーンをひたすら連発してます
辻褄とか整合性とか無視して突っ走ってる
スタッフもそういうのが作りたかったらしくそれがちゃんと伝わってくるのが良い
まあ人を選ぶ作品です
あと最近めっきり見なくなったピンポイントでローティーン対象アニメな雰囲気なのもポイント高い

最近はかなり低い年齢の子供向けと幅広い年齢層の大人向けの二極化してる

投稿 : 2024/04/27
♥ : 8

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

レオ子様

4話まで

子供を突き動かす動機にちょっと違和感があるが。。。

最後は逆襲のシャアかと思ったわ。
物語としては終わってみれば結構面白かったけど、どうもロボが俺の感性にビンビン来ない。なんか操っている感がないというか、戦隊もののロボットみたいでちょっとがっかり。
合体しないで武器として単独であった方がなんか良かった。


最後までレオ子って名前がしっくりこなかった。


総評:サイコミュはありません。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 11

sMYVP12210 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

空からロボットが落ちてきた風

いいですね おもしろい。
空の上に浮かぶ島に強大なロボットを封じ 世界は平和を保っている。
そこからもしもロボットが落ちてきたら・・・的なお話。
原作は知りませんが、続編アニメもあるようなので、ストーリーはちゃんとできてる印象です。

次へ次へと見たくなる展開、グレンラガンっぽいところもあるけど派ですぎないからいい。わざとらしくないわけです
私みたいな古い人間には こっそりと5人合体的な描写・設定が好き。
けどこういう意志疎通がないと合体できないというのは最近のアニメに忘れられてる部分ですよね。自分で戦わない化身、モンスターに戦わせてるようじゃだめですよねー

ラピュタから落ちてきたロボットに5人で乗り込んで戦い、最後は逆襲のシャアばりの大災難を封じるアニメです!
簡単にまとめてみました。一度見てみてくださいまし♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 4

61.8 5 サンジゲンで天才なアニメランキング5位
新劇場版『頭文字D Legend1-覚醒-』(アニメ映画)

2014年8月23日
★★★★☆ 3.6 (71)
375人が棚に入れました
「頭文字D」は天性のドライビングテクニックを持つ藤原拓海を主人公に、公道最速を目指す走り屋の若者たちを描く物語。新劇場版は3部作として制作され、監督を日高政光、脚本を関島眞頼、音楽を土橋安騎夫、アニメーション制作は3DCGに定評のあるサンジゲン×ライデンフィルムが手がける。

声優・キャラクター
宮野真守、中村悠一、小野大輔、白石稔、内田真礼、平田広明、土田大、諏訪部順一

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「土曜の夜、あのクルマで赤城最速とかほざいてるガキを軽くひねってこい」 19年の時を経て遂に完全なアニメ化! 名作の再誕である!

いわゆる「公道バトル」を題材にした作品としては最も知名度が高く、かくいうオイラも中学生の時にこの作品に出会い“根本的な人生観そのもの”を変貌させてくれた作品です
度重なるアニメ化、そして2013年の原作完結
しかし超人気シリーズの肩書きに恥じることない【完全なアニメ化、究極のリブート】を成し遂げてみせた“新劇場版三部作”の第一部です


改めてこのシリーズの人気ぶりが伺えるのが、観客の実に半分が40代以上の男性
普段アニメ映画等まじまじと観ることも無いであろうオジサンだったことです


原作で言えば95年連載開始当初のコミックス第1~2巻
アニメで言えば98年放送の通称『1stSTAGE』の第1~5話
所謂『VS FD3S』編だけを最新の映像技術と新しい解釈で見事に62分の映画にしております
基本構成や大まかなセリフ等は原作通りですが時代背景を少しだけ現代寄りに修正して携帯電話が頻繁に登場していたり、登場人物のファッションもお洒落に直されています
(それと3部作がシリーズ後半を描かないことを示すかのように「なつきパパ」がオミットされました)


アニメ化される度に入れ替わるスタッフについては、初代『ポケモン』の監督で知られる日高政光が起用され、トゥーンシェードやコマ抜き等でCGアニメのアンチハイテク化を第一線で実践してきたスタジオであるサンジゲン&ライデンフィルムが制作しております
また、自動車の音の収録などに携わっていたプロドライバーの土屋圭一と氏が編集長を勤めるホットバージョンが抜けて初音ミクGTなどのグッドスマイルレーシングが監修に携わっています


今回とにかくこのCGが凄い
これまでのアニメ化では無機質な自動車が当然の如くCGで描かれることで“メカっぽさ”が強調されていて、それがまたこの作品の味でもあったのです
が、しかし!
今作のトゥーンシェードの技術はこれまでとは全く別次元の代物であり、完全に作画に溶け込んでいて「手描きなのか?」と疑うレベルの完成度です


コレに加え原作者、しげの秀一の作風でもある走行する自動車の微振動や気迫を伝える無数の小さな効果線
空気中に漂う塵を示すインク汚れのような無数の点
それとドリフトする駆動輪から後方に放射される白煙や時間差で地面から噴き出す衝撃波


これらエフェクト類を見事再現することによって15年以上続くアニメシリーズの歴史においても今回初めて“まんましげ秀の絵が動いている”という感動的快挙を達成しています
オイラがしげ秀が同ジャンルの他の漫画家と一線を画す理由は何よりその【圧倒的画力】にあると思っているのでこれは素晴らしいことだと思いますね
(ちなみにしげ秀と楠みちはるの二人は絶対にアシにクルマを描かせないらしい、自分で描かないと気が済まない漫画家はこの二人だけ)


スタッフと一緒に今回初めてキャストが一新されたのが大きな話題となっておりますね
(中村悠一さんと勝杏里さんは別役で出演されたこともありますが)
全体的に“若返り”が図られており、同時に放映当時から作品のファンだった世代へと橋渡しがなされたようです


これに関してはぶっちゃけオイラも前キャストの声が耳に染み付いております
それに前キャストになんの断りもなく、秘密裏にオーディションが進められたという新キャストのキャスティングは、正直やり口がよろしくないと思っておりました
そんなオイラの心配も他所に新キャストは独自の世界を形成していき、特に拓海役の宮野守、文太役の平田広明は素晴らしい
そしてなつき役の内田真礼、エロい!w
いくらなんでもこのなつきはエロ過ぎる!w
具体的なエロ描写は無いのにまーやタソの演技だけで完全なエロキャラに回帰してるなつき!必聴ですよw


そして何よりも拍手を送りたいのが音楽と音響です
旧シリーズではバトルシーンに『SUPER EURO BEAT』が挿入されるのが特徴でしたが、今作ではCLUTCHOをはじめとするミクスチャーロック系のバンドサウンドが随所に使用されており、どちらかといえば2005年に香港スタッフで制作された実写版に近いバトルシーンになっています
今となってはユーロビートに新鮮さは感じませんし、疾走感溢れる選曲にこの選択は大正解だったと確信しましたね


新たに収録がし直された自動車の走行音は劇場の音響で堪能すると迫力あってこれまた素晴らしい
旧シリーズもその点は頑張ってましたが今回は特にアツい拘りを感じました
FDがゼロ発進する際の「ぶぉん、ぶぁらららら・・・」って音が!ロータリーサウンドが!すげぇ!ホントにFDだ!とw







でも河村隆一のEDは要らない気がするんですがね(爆)


ついでにこのスタッフで是非『湾岸ミッドナイト』もリブートしてくれないすかね???(´・ω・`)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 23

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

聖域のカルナバル

原作と先行作は未見。


何とも懐かしい気分にさせるアニメだ。

懐かしさの源は、登場する旧車に由来するものではない。四輪に興味なく過ごしてきた者にとっては、これらの車さえ「最近の」車種に感じるくらいなのだから。

原作マンガの連載が開始されたころには、このような「ハイスピードで車やオートバイを走行させる」ことが自己実現に直結して疑いをもたれないマンガやアニメ作品が多数あったな、と思い起こさせるからだ。

経済誌などで「若者の車離れ」といった記事が時折見受けられるが、高性能車の生産数や売れ行きからすると、その種のマンガの衰退にも一定の根拠があるかもしれない。
その意味では、高速走行の「価値」について自明のものとして疑問を持たない「走り屋」に対して、今一つ納得がいっていない主人公の序盤の立ち位置は、現代では、導入として有効に作用しているようだ。

彼等の信じる高速走行の「価値」は、限界のスピードを求めて究極には死へと行きつくだろう危険な領域へ不可避に引き寄せられる、精神分析的な「享楽」や「死の欲動」と関係づけて見られることが多いようだ。
それは「若い者は危ないことが好きだから」といったドクサと重ねられて納得しやすく感じられるが、幾多の「走り屋」もののフィクションが大量の読者に支持されていた理由としては、少し不十分に感じられる。

確かに、かつての「走り屋」ものの背景には、高性能車が一定数売り上げていた事実があるかもしれないが、それでも当時の読者のすべてが高速走行を実践していたわけではない。

現実にはファミリーカーで安全運転する、さらには免許を持たない年少の多数の読者が、それでも「走り屋」ものの作品を支持していたのは、「高速走行の享楽」以前に、さらに根源的な欲望、乃至は志向を、広く共有していたためではないかと思える。

そう、車やオートバイを、手足のように「自在に操る」、という志向が老若男女を問わず共有されていたのではないか。
特に若年の男子にとっては「運転が上手」というのは異性への大きなアピールポイントであったように記憶しているが、これは女子にとっても「自在に操る」志向が共有されていたからこそアピールとして有効であった為だろう。

本作のようにハイスピードでのバトルが主として主題になるのは、「自在に操る」という要素が、高速走行という領域ではより先鋭に現れてくるためだ。

この志向は、自動車の「力」を自分のものとして一体化したい、という欲望に根拠づけられている。
高速度で長距離を移動する「力」は、移動する行動の「力」であり、思うままに移動する時間的な「力」でもある。
これらの力を取り込むことによる、「自由」の拡大への欲望が、車への欲望の原点だ。

例えばオートバイに乗り始めた高校生は、行動範囲が劇的に拡大する。成人から見ればなお小規模な範囲とはいえ、通学経路とその周辺という生活圏とは無縁の場所へ容易に到達することができる「力」は、乗る者と乗らない者で、可能な行動圏に100km単位での差を生み出す。

四輪ともなれば「誰かと共に」移動する「力」がさらに加わるだろう。

主人公が、同級生の少女と海へ出かける事で車の「力」をぼんやり自覚するエピソードは、やがてハイスピードのバトルへ向かうであろう決断が同根源的だと暗示する、実に巧妙な描写となっている。

晴れ舞台ともいえるバトルのステージが「峠」であるのも、二重三重の意味で暗示的だ。

終幕、激しいダウンヒルの最中、主人公は集まったギャラリーの熱狂ぶりを見て「走り屋」の世界へ踏み込むことをぼんやりと受け入れる。
傍目には限界ギリギリに見える高速走行の中、ミラーに映るギャラリーに視線を止めて物思いにふける描写は、主人公の余裕とその天才性を巧みに表現するものだが、それだけにとどまらない。

通常、「通過する」場所である峠は、そこを目的地として公共交通機関を使って到達することが困難な場合が多い。
不可能ではないだろうが、極度に時間的な制約を受けるのは間違いないし、場所によってはやはりどうにもならないことさえある。
まして、夜中ともなれば。

そう、主人公が目にするギャラリーがそこにいるためには、彼ら彼女らもまた、車に乗っていることが必要なのだ。
車という移動の「力」を持つ=行動の「自由」への志向を持つ者でなければ、その場に立つことはできない。

こうして「ハイスピードで車を操作する」者たちを中心に、同根源である志向を共有する者が、いや、共有する者「だけ」が選別されて集うことのできる真夜中の「峠」という場は、一種の聖性を帯びることになる。
客観的には単なる違法走行会である「バトル」は、この「聖域」においてタブーを侵犯する「祝祭」として昇華され、集った者たちの情熱が蕩尽されてゆく。

この聖域の祝祭としてのバトルが共有されていたからこそ、かつての「走り屋」は高速走行で自己実現し得ていると疑わなかったのだろう。

本作は二重三重の暗示を重ね、その「祝祭」性を巧妙に表現しているといえる。



若者の車離れといった記事がどれほど妥当なものかはわからないが、現代でこのような「祝祭」は共感されるのだろうか。
それとも違法走行会に過ぎないと、その志向は理解されずに醒めた視線が向けられるのだろうか。

いずれにせよ、まずは多くの視聴がなされなければ判る事ではないだろう。

当代の人気声優たちの吸引力に期待したい。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 1

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

新規ファンも増やすチャンス

 攻殻機動隊ARISEシリーズでも同じ問題がありましたが、個人的には今作も頑張っていたと思います。もちろん前の声優さんへの思い入れはかなりありますが、ほぼスムーズに交代が果たせていると思います。「あのキャラクターはあの声優さん以外ありえない」と思っていた登場人物でも、案外受け入れることができました。

 その声優陣の中では、高橋啓介役の中村悠一さんの演技がダントツで素晴らしかったです。前任の関智一さんによる細かい感情の揺れ動きも半端ないものがありましたが、それに匹敵していると思います。あと内田真礼さんも、茂木なつきのウザさ(笑)を上手く醸し出すことに成功していると思います。

 そしてこの作品最大の関心事である車の描写ですが、非常に面白いものになっていました。今まで以上に2次元との馴染み度が増していると共に、原作漫画独特の表現が上手く使われているなと感じました。少しジョジョアニメっぽい(笑)!?

 あと地味に気が付いたことは、スマートフォンが出てこないことです。これは多分、スマホでバトルを動画撮影できてしまうと、頭文字Dという作品の根本的なバトル演出が変わってしまうからなのでしょう。あくまでバトル状況は、携帯電話の音声情報のみで把握するというわけです。

 Legend2以降も期待が持てそうです。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 1
ページの先頭へ