ドーナツTVアニメ動画ランキング 5

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のドーナツ成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月26日の時点で一番のドーナツTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

91.4 1 ドーナツアニメランキング1位
SHIROBAKO(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (3716)
15353人が棚に入れました
水島努とP.A.WORKSによる新作オリジナルTVアニメ。

5人の夢を追う女の子を中心に白箱(関係者に配られる完成したアニメ作品が収録されたVHSやDVD)の完成を目指し奮闘するアニメ業界の物語になる。

声優・キャラクター
木村珠莉、佳村はるか、千菅春香、髙野麻美、大和田仁美、西地修哉、松岡禎丞、山岡ゆり、吉野裕行、茅野愛衣、松風雅也、中原麻衣
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

アニメ好きなら見ておくべき作品

アニメ制作にかかわる、いわゆるお仕事系の作品。

アニメ制作に『本気で』携わっている全ての人々の想いが詰まった作品です。
前半はオリジナルアニメ、後半は原作ありアニメの制作現場が、笑いあり、涙ありで描かれています。

実際の現場はこんなに綺麗ごとでは済まないんだろうなぁと思いつつ、引き込まれるように視聴しました。

主人公の5人組が、それぞれの立場で、巧みに一つの作品に関わっていくストーリーはやり過ぎかとも思いましたが、23話でおいちゃんと一緒に号泣してしまい、納得の高評価。

登場人物が多いので、度々、肩書と名前が描かれている所は、分かりやすくて高評価。

作品の性質上、作画と音楽は言うまでもなく高評価。ここがイマイチではお話になりませんからねぇ。

タローの{netabare}無責任・おバカ・仕事できない{/netabare}キャラと某編集のキャラが作り過ぎかと思ったので、少しマイナス評価。
だけど、こういう人物が一人混じっているところが、逆にリアルなのかもしれないですけどね。

こういう作品を見ると、見事に作画崩壊した「あの作品」や静止画を多用した「あの作品」、クール中に総集編をぶち込んだ「あの作品」などの評価がより厳しくなってしまうかも(笑)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 137
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

タイトルなし

仕事アニメってあんまり多くないけど、
仕事終わった後に仕事アニメ見るとなんか面白いです笑

主人公がんばってて好感ですね~^^
とりあえず、「しゃーす」禁止笑

第19話は神回★

■第4話
{netabare}
ずかちゃん、よかったぁ
このメンバーの、社会人になってからの
集まってからの飲みっていいですね~
みんな揃ってアニメ作るシーンが早く見たい!
{/netabare}

■第12話
{netabare}
杉江無双回でしたね。
今までさっさと帰ってた人があんな胸アツな
展開を作ってくれるとは・・・!
引き続き2クール目も楽しみです。
{/netabare}

■第13話~16話
{netabare}
みゃーもりは順調に出世してますね♪
タローはすっかりダメ社員が定着してます(笑)
ヅカちゃん先輩なかなか仕事苦戦してます。。。
今クールで全員そろってひとつのアニメを作るのかなぁと
期待したのですが、まだまだ道長し!ですね^^
{/netabare}

■第19話
{netabare}
第19話「釣れますか?」は神回でした!
自分の夢を再確認した武蔵野動画でのシーンは
うるっときましたね。
よかったなァ^^
{/netabare}

■第23話
{netabare}
カントク大活躍でした!
最初から原作者と話とけよって感じですが、やっぱりああいった
展開はアツくて好きですね^^

そしてここにきて
ずかちゃん先輩キターーーーーーーー!!!!

この展開をだいぶ前から待っていた人は多かったのではないでしょうか。
みゃーもりの号泣シーンにもらい泣きです。
{/netabare}

■第24話
{netabare}
最後まで安定した、良いアニメでした^^
高校時代の仲間たちと、ほんの少しだけど
同じアニメを作って最終回を迎えることができました。

「やりきった!」って感じはするけど
今期で最も続編を期待しているアニメです♪
{/netabare}

■ニコ生一挙1期_20150509
{netabare}
ニコ生一挙もこれで何度目かですが、
何度見ても面白い!^^

序盤第3話は、あるぴんのシーンのリテイク。
2話後半からリテイクの話で盛り上がってからの
3話でのリテイク完成シーンは印象深いですね!
ED直前でリテイク完成版をもってくる演出好きです^^

中盤はみーちゃん、ずかちゃんを中心に
将来の進路に悩みながらも前向きに進んでいく回。
みゃーもりの答えは2期までお預けですが、とても
共感できる内容ですよね。

そしてラスト!
カントクの最終話絵コンテ完成のアツイ展開からの
杉江レジェンド発動!!
アツイ展開からさらにアツイ展開へ!
これはニクイですね~。
最終回にピッタリの内容です。

5/10に2期の一挙放送やってますが、
タイムシフトで来週見ます^^
{/netabare}

■ニコ生一挙2期_20150510
{netabare}
1クール目以上にアツイ展開の2クール目!
Bパートのラストは毎回毎回ニクイ演出の連続です。

個人的に好きなのは第19話「釣れますか?」
武蔵野動画の過去回想で、若かりし日の社長や大倉さん
杉江レジェンドの制作風景からの、みゃーもりの
アップシーン
泣ける。。。

第22話はまさかのタロー回
平岡の苦労話と、タローの「表彰状シーン」はスバラシイ!
タロー株ストップ高!

そして第23話のラストはずかちゃん先輩が
ついに!
第1話から見ていた人からすると、ようやっと、ずかちゃん先輩が(泣)
まさに号泣!!

そしてまさかの、一挙放送アンケート記録更新来ました!
とてもよかった:98.6%!!!
1期の一挙放送(1回目)が98.4%で記録持ってましたが、
自己記録&最高記録更新!!!

何度見てもやっぱりSHIROBAKOは面白いですね^^
第2期ぜひ見たいです^^
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 144

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

劇場版がトンデモナイ領域に…。人間を信じている傑作。

お仕事アニメの金字塔


頑張るあなたは美しい


ずかちゃんのアフレコシーンで泣かない奴は人間じゃネェ(byシアーハートアタック)


これからの傑作の条件は、夢、情熱、誠実、ユーモア、全てをまとめる技術とセンス。


オヤジと老人が良い作品に外れなし


作中で凄いシーンと表現されてるとこが本当に凄い!という当たり前のようで困難なことを成し遂げている。


クレイジーボーイ水島監督ならガルパンよりこっち派


願っていたら本当にになった劇場版!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 49

67.3 2 ドーナツアニメランキング2位
夢喰いメリー(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (1007)
5196人が棚に入れました
高校生・藤原夢路は他人の夢の良し悪しが見える不思議な能力を持っていた。ある日、夢の世界から来たという美少女・メリーと出会い、大きく運命が変わり始める…!?

声優・キャラクター
佐倉綾音、岡本信彦、茅野愛衣、秋谷智子、遠藤綾、中田譲治、藤原啓治、川田紳司、伊瀬茉莉也

ぱるうらら さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

Mary Had a Little Lamb♪

まず良い点から上げていきます。
作画の良さ、背景がとても綺麗なのです。 夢の中での背景も様々な色使いにより、夢の中にいるという感じをうまく出していました。
J.C.STAFFさんが手がける作画は毎回すばらしいものであると思います。

次ににメリーと勇魚(主人公の幼馴染)が可愛くできていることです。 私が夢喰いメリーを見ようと思った理由でもあります。 人物の顔については全体的に問題点はないと思われます。

幻界(ゆめ)と現界(うつつ)という世界があり、幻界の住人たちが人の夢を形成している。そして、幻界の住人の中には現実に干渉し、人間界を支配しようとする勢力、それを阻止しようとする者がいる。という斬新な設定もなかなか面白くて良いと思いました。


しかし、問題点を挙げるとすると、最後の方(アニメオリジナルの話)を無理やり詰め込んだために、若干内容が薄くなったり、戦闘シーンが酷いものになってしまったことです。
ミストルティンとの戦闘では、メリーは最初から1撃食らっては倒れて一撃喰らっては倒れての繰り返し。 ハッキリ言っていらいらしました。要は、戦闘シーンにまったく迫力が無く、1手1手の動きが遅すぎるために全然激しい戦闘になっていない。このようなことになるならば、戦闘に力を入れるなら入れる、力を入れないなら入れないと、最初から戦闘シーンかストーリーのどちらかに限ってほしかった。結局、ストーリーも戦闘も中途半端になってしまっていることが残念でした。
それにいろんなことが未解決のまま1期が終了しているのも悪い点だと思います。
あの時期はいろいろありましたし、製作の時間が無かったのでしょうか・・・。
話があまり進まなくていいから、できればもう少し激しく素早い戦闘or質の高いストーリーにしてほしかったです…。


もし内容に納得のいかかなくて、先を知りたい人は原作を読むことを勧めます。
絵が上手で、内容もなかなか面白いですよ♪

投稿 : 2024/04/20
♥ : 15

セメント さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

夢もキボーもありゃしない

何でキボーがカタカナなんでしょうね
そんなことはどーでもいいとして


作画は今シーズン断然トップですね、格が違い過ぎます
どのシーンも細部まで綿密に描かれてて、テレビの前で見るより、劇場で見たいと思うくらいの作品ですね
流石は山内重保監督と言ったところでしょうか
JCスタッフとは思えない壮絶なテロ力を引っ提げ、作画で体中をグリグリと刺激してきます
私と言ったら興奮に酔いしれ、久しぶりにテロップで射〇してしまうほど
1話ジョン・ドゥVSメリー戦、2話フルヘルボーダーグリッチョ、3話イチマVSメリー戦、4話クリスVSメリー戦、5話エンギVSメリー戦、7話ミストルティンVSデルガ戦、11話ミストルティンVSメリー戦、12話ミストルティンVSエンギ&メリー戦、13話ミストルティンVSレオン戦とミストルティンVSエンギ&メリー再戦
常軌を逸した神戦闘作画、それ以外でもあらゆるパートから発せられる作画オーラが眼孔に突き刺さり、もれなく引き込まれる仕様になっております
これこそ、現界の至宝という奴ですな

若者たちの夢を題材にしたちょっと暗めの物語ということで、まんがタイムにしては珍しく重っくるしい作品をアニメ化するんだなぁって感じですね
最初はメリーちゃんにブヒブヒして終了なのかなと思っててたら、濃い内容、際どいアニメーションと結構肉厚な作品でした

岡本さんと藤原さんは最近よくタッグ組んでますねぇ
今作もそうですし、祝カン、とある、それから今度やる青エクもそんな感じで
ま、岡本さんの声を聴いてるとどうしても、ここから先は一方通行になってしまうのでアレなんですけども
えーそれから、メリー・ナイトメア役は今作が主役デビューの佐倉綾音さん、若干棒かなとも思いつ上手いと思う場面もあり、保留
光凪由衣役の秋谷智子さんはなーんか癖になりますねぇ
千葉千恵巳さんや竹内美優さんみたく、片言の演じ方をする声優さんの系譜ですが、なかなか良い物ですね

でいどぅい♪
ん~、楽曲制作はIOSYSですかぁ、とうとうこの時が来たかって感じですねぇ
まぁ原作者の牛木さん自身が東方同人作家ということで、そこで繋がりがあったのかなかったのか知りませんが
OP「Daydream Syndrome/藤原鞠菜」
サビの盛り上がりがちょっと惜しい感じですね、まぁでもその辺補って余りあるほどのアニメーション、エフェクト作画がもうたまりません

厳選!メリーちゃんかわかわショー
2話ドーナツ初めて見たときのメリーちゃんかわかわ
3話幼女のドーナツ欲しそうにするメリーちゃんかわかわ
5話″セッ〇スしよっか″メリーちゃんかわかわ
8話ドーナツ食べてるメリーちゃんかわかわ
同話ドーナツアニマルを頭に乗せるメリーちゃんかわかわ
10話勇魚ちゃんの絵を見てるメリーちゃんかわかわ
全編通して良いおヘソでした、ごちそう様でした
そしてミストルティン的な意味でこれゾンと繋がってる件は人知れず


″アニメを見る″というと、画面から流れてくる視覚情報を上辺だけなぞるようにただ見てくって人が最近多くなってると思うんですね
″考えない日本人″じゃないですが、どうせ短い人生のうちの時間を使ってるんですから、どこか楽しい部分を自ら探してアニメを見ていった方がいいと思うんですよね
視聴者に寄り掛かった演出というか、自分で考えて下さいってな含みのある演出をすると、それだけで意味不明な糞アニメと切り捨てて・・・
表面だけ見て、ツマラナイとかしか感想が持てないなんて、どうなのかなぁ~と思うわけです
要するに私のことなんですが
どんなアニメにも秀でた部分が必ずあるはずなんです
その秀でた部分というのは、見るだけで分かる場合もあるし、考えないと、注目してないと分からない場合もある、或いは違う角度から見ないと分からない場合も
それを自ら汲み取っていくことこそ、アニメファンが果たすべき義務だと思うんですよね
なかなか難しいんですけど、これが自然と出来るようになったとき、オタクとして一段ステップアップすると思ってるわけです
別にメリーさんを面白いと言えば見る目があるみたいなことを言ってるわけじゃないんです
どんなアニメでも、多面的、多角的に考察して面白さ見つけてこうよっていうのが言いたかったような言いたくなかったような
まぁなんでもいいんですけどね、楽しく見れたもん勝ちみたいな

二期あるんすかねぇ、灯台とか完全に放置なんですが
ともあれ、設定も良いし、作画も良いし、名作であると思います
女の子も可愛いですし!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 7
ネタバレ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ぶっちゃけ退屈だけど4~6話だけでも見る価値アリ!!!

お話はスローペースだし、
1~3話の戦闘シーンはマンガのコマ割をそのまんまアニメートしちまったような異様なカットの多さ
アレは目がチカチカするのでやめてほしいですw


キャラは可愛ゆいし、主題歌もカッコイイのに非常に残念でした


ところが評価が一変したのが4話
{netabare}部長さんがメールで文通していた想い人とオフで会える約束をするが、約束の時間になっても相手はいっこうに現れない・・・
実は彼女が文通していた相手とは「夢魔が憑依した自分自身」であった
つまり【自分(の中の他人)と文通して、自分(の中の他人)に恋してた】
というショッキングな内容
これが{/netabare}最高に良かったですb


続く5~6話の戦闘シーンでの田中宏紀さんの作画も素晴らしかった


ただしこの3編が完全にピーク


OPで伏線張りまくったゆめじとメリーの過去にも触れず、投げっぱなしの最終回ワロタw
決してオリジナルキャラをラスボスに据えて、その後ろに控えたる原作ラスボスの前座にしようって構成が間違ってるわけじゃなく
根本的に最終回でまとめようって気が感じられないのが残念賞


とりあえずゆめじとメリーの過去には“なんかある”ってことだけ汲み取っておきましょうw

投稿 : 2024/04/20
♥ : 21

77.9 3 ドーナツアニメランキング3位
甘々と稲妻(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (921)
4593人が棚に入れました
ひとり娘と二人で暮らす高校教師が、ふとしたきっかけから教え子の女子高生と三人でごはんを作って食べることに。三人とも料理はまったくできないけれど、美味しいごはんはとっても大好き! あったかくって楽しいひとときが、きっとあなたを夢中にさせる!

声優・キャラクター
中村悠一、遠藤璃菜、早見沙織、戸松遥、関智一、新井里美、茅野愛衣、久我心麦、安藤紗彩、鶴翔麒
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

親不在の教え子宅を夜な夜な訪ねる独身教師の話

原作未読


そこそこ話題に上り、評価も一定数あって気になってた作品。
しかーし、、、サムネを一瞥し「幼女もんか~!?微妙」と敬遠もしていた作品。
積極的にはいかなかったかも。ケーブルテレビの再放送がきっかけです。

あらすじは省略。


 ・ごはんおいしそう&おいしそうに食べてて素敵

 ・小っちゃい子かわいいな~


これだけでシロ飯三杯いけ…いや満足できそうなところメインディッシュは以下、


 ・親子の絆を描く


まあその通りです。それでもちょっと足りない気がします。
絆の背景にあるものが各々抱えてる痛みであったりと現実感のあるものでした。
絆の種類が痛みの共有そしてそこからの回復であったことで深みが増しているような物語です。


■三者のリアル

・犬塚公平(CV中村悠一)
男やもめの子育てでその局面ではそう考え行動するだろうにいちいち納得。

・犬塚つむぎ(CV遠藤璃菜)
未就学児の生態そのまんま。現役子役でもあるCVさんの演技が秀逸。

・飯田小鳥(CV早見沙織)
ほんとは実母と食卓を囲みたかろうにおくびにも出さないその慎ましさに敬服。


やや小鳥がアニメ的デフォルメキャラっぽいのはあるものの、全12話通して繰り広げられたやりとりに違和感はありませんでした。

そしてこの三名が醸し出す空気感が良いのです。見方を変えれば変な話、


 親が留守にしている教え子♀宅に独身教師♂が夜な夜な出かける話


と言っても嘘ではありません。なにも事情を知らなければ誤解生じまくりなわけであります。
実態はもちろん違います。当人たちでしかわからない関係性のようなものがあって、それが視聴者に伝わってくる。

まさに“観てみないとよくわからん”作品です。
サムネ幼女目当ての方はそのままLet's go!
むしろNGな方こそ、幼女全面推しではない作品ですしイケると思いますよ。サムネ無視しましょう。
ちなみに私にとっては“おいしそうな食事”“つむぎ”もしかすると“小鳥やしのぶ(CV戸松遥)らJK”“それと関さん”はメインディッシュにはなり得ませんでした。



■ぶっちゃけ“おとさん”しか見てなかったかも

“おとさん”犬塚公平の娘つむぎへの接し方がいちいち刺さりました。

{netabare}所帯持ちの方は想像してみてください。妻が不在時の子守りって仕事しながらだと一切余裕がなくなります。炊事、洗濯、掃除、幼稚園の送迎、手続き関連、その他優先順位つけてるうちに捨てるものも出てきます。自分の時間はもちろん無し!それでも足りません。公平も「4時間睡眠(第7話)」がデフォルトだと言ってましたね。
もともと食が細く食事に対してベクトルが向いてない公平がその状況で“炊事”の優先順位を下げてたのは致し方ないでしょう。そんな彼が愛娘のために変わろうとします。
不得意なものに取り組むことは慣れるまで時間がかかるということです。ただでさえ無い時間を不得意分野に割くと決断するには勇気がいったことでしょう。
かつ、妻が亡くなってしばらく経ち犬塚家なりの生活のリズムができてきたところに変化を加えるのは想像以上にたいへんなはずです。そんな背景を想像しながら男親の覚悟に共感を覚えた第1話でした。{/netabare}

それ以降も子供と向き合わなければならない局面での戸惑いや抱く感情や葛藤の種類。順を追って描かれてたり、公平もつむぎも小鳥も各々徐々に変化していくさまも無理なく追っていたり、視聴中は心地よい時間が流れておりました。
ややおとさん視点での展開はざっくり後述の通りかも。※ネタバレで畳みます


{netabare}1st 覚悟

 前述の通り。


2nd 共同作業

 つむぎにとっては父と一緒に作り上げる作業。慣れないなりに試行錯誤しながら関係を深めていく大事な時間。もう一人、小鳥は母の娘を想う気持ちは理解しているけれど実感に乏しい。レシピノートを見ればけっして母が娘をぞんざいに扱っているわけでないことがわかります。
 包丁使える人と使えない人。味付けできる人とそうでない人。相互に補完しあう関係性が成立してました。何が足りてなくてどう補っていたかに着目するとこの物語の味わいが増してきます。

 その一つ。{netabare}みきおくんとトラブったつむぎがお店でハンバーグを作ってる最中もなかなかダウナー状態から回復してなかったシーン。
 公平が流しそうになるところを、「先生頑張って聞いて」と小鳥が背中を押したことでつむぎの気持ちを拾えた場面がありました。
 男親というのもあるだろうし、さらに日々時間がないだろうにとの背景も考えれば、めっちゃあるあるです。{/netabare}


3rd 母の不在

 なにかあったらでは遅い。よって勝手に出かけたら理由の如何なく怒るのです。命にかかわることはあえて厳しめに言う親は多いでしょう。
 母親がそばにいればゼリーの買い出しは母の役目です。かくして未就学児とはいえ本人の意思とは関係なく独り立ちを促される環境にあるのが片親の子供たち。つむぎの気持ちもわかります。
 公平もつむぎもですが、“母親がいたら”と言葉に出すことはありませんでした。それ言っちゃうと悲しくなってしまうから。小さい子に我慢させてるなと思えばこの子のためには!って想うのが親心というもんです。「ママがいれば」と直接な表現を用いずともこちらに伝わるという演出は素敵でした。


4th 信頼

 年次で通園用バッグをあしらえてあげるエピソード時のママさんたちの公平に対する微妙な反応。“片親には無理させられないわ”を象徴するような場面でした。
 他人はしょうがないとしても、当初はつむぎも公平に対して遠慮に似た感情があったんじゃないでしょうか。その垣根が取っ払われていった全12回です。回を追うごとにわがままが増えてまいりました(笑) 
 親に受け入れられてると子供が感じればその子は思いっきり甘えることができます。第1回を振り返っても別によそよそしい感じはしませんが最終回含めた終盤での二人のやりとりとは違うのがわかって・・・ 良く出来てます。{/netabare}



わりと地味めの作品かとは思います。
三人が醸し出す心地よい空気感とちょっぴり胸が痛くなる親子のやりとり。サムネで誤解しちゃってすみません、な良作でした。

OP「晴れ晴れファンファーレ」ED「Maybe」。陽気なOPとしっとりEDの組み合わせも奇をてらったものではありませんね。手堅いです。



※オマケ

■声優さんのお仕事

1.え!?早見さん二役じゃないの?

劇中アニメの“マジカル”さん役はてっきり早見さんだと思ってました。山口立花子さんという方らしいです。


2.小学生のお子さんがいるご家庭には

小鳥の同級生役で戸松遥さん。公平の友人役で関智一さん。
「これってケータくんとウィスパーなんだぜー」
とドヤするとわりと反応があります。
{netabare}二人がメインで出てくる餃子の回(第6話)とお好み焼き回(最終回)での披露がお薦め!{/netabare}



視聴時期:2019年7月~2019年9月 再放送

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2019.08.24 初稿
2019.09.27 追記
2020.03.09 修正

投稿 : 2024/04/20
♥ : 57
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

名作の予感しかしない!

原作未読。

日常ほのぼの系に料理をミックスさせた、見ているだけでほっこりして、お腹が空いてしまう作品です。

つむぎちゃんの「おとさん、おとさん」を聞くだけでもほっこりしてしまいます。
個人的な神回は第7話。{netabare}つむぎちゃんの「サメの歌」には、やられてしまいました{/netabare}

声優陣も神がかり。
特につむぎちゃん役の遠藤璃菜ちゃんの見事な演技は必見です。

というわけで、お気に入りの棚に直行です。


最後に、最後まで意味が分からなかったタイトルの『甘々と稲妻』
優しいおとさん(甘々)と怒ったおとさん(稲妻)って解釈でもいいのかなぁ?

投稿 : 2024/04/20
♥ : 68
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

萌えはなくとも癒しがある! OPは2016夏アニメ屈指の中毒性♪

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
料理アニメというより、料理をひとつの触媒にした、あったかホームドラマ。今までにないタイプのすごく素敵な、心あったまるアニメでした♪ なんか、子供がほしくなるな(苦笑)

タイトルだけ観たときは、「エクレア(パティシエ)アニメ?」と思いましたが、全く違いましたね(笑)
私は料理(主に独り呑み用のつまみw)が趣味なんで、料理が出るアニメは好きです♪ OPは耳に残る可愛い感じで、脳内再生率は2016夏アニメ一番ですね♪

[2016夏 個人内ランキング 5位]

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
いや~、良いアニメでした。癒し度としては、「のんのんびより」以来でした。

この作品のキモは、つむぎや公平が、基本的には「不幸を背負っている」部分だと思います。多分この親子は、「何もしないとマイナスに向かってしまう(闇落ち的な)」という境遇なんです。それを阻止しようと取り組んだのが、「料理」。だから、公平も必死なんです。必死で親子の絆を繋ごうとしてるし、母親の代わりをしようと「戦っている」。その姿が、他の「日常系」とは違うのだと思います。

「日常系」アニメで主人公になるのは、大抵が小中高生。それは、「何もしなくても生きてはいける」という気楽さが、「日常系」に適しているからだと思います(勿論、学生ならではの悩みもあるし、リアルの学生は下手すれば社会人よりハードだけど、親の庇護にはあってるんだし)。

泳ぎ続けなければ死んでしまう回遊魚のような危うさと必死さ、でもそれを悲愴感で魅せるのではなく、あくまで前向きに明るく、癒しをもって表現していこうという部分に感銘をうけました。

また、その表現の一助になっているのが、あの名OPですね。テンポが良く明るく可愛らしい音楽と映像で助走をつけ、作品の世界に飛び込むことで、癒しを生み出し、時折のシリアスを際立たせます。
{/netabare}


【料理の蛇足だらけの各話感想w】
{netabare}
第1話
切なあったか寂しい気持ちかな。なんかこう、視聴者を選ぶ気もする。平和で癒される反面、自分の心の内の普段触れずに過ごしている部分をさらけ出される、独身三十路の午前1時w

第2話
こんな小料理屋に、十五代(十四代のパロ)があるん?w 豚汁&米&漬物って、最強! 幸せなごはんって、ああいうことだよね♪ フルコース? イタリアン? なんじゃぁそりゃ~!w

【蛇足】ちなみに、個人的にNo.1の日本酒は、田酒という、青森の酒ですw うちの豚汁にもジャガイモ入るけど、むしろ、他の家は入らないの?

第3話
この親子、将来、親離れは出来ても子離れはできなそうw 実際、親に依存する子供も多いけど、子供に依存する親ってのも多いよね(汗) つぐみが結婚するとき「婿養子しか認めません!」って言いそう(笑)

【蛇足】煮込みハンバーグは、ハンバーグ初心者としてはベターな選択。でも、最近は調理家電の進化がパナイから、ノンフライヤーやオーブンレンジで、分量と時間守れば、誰でも凄い旨いハンバーグができますよ♪

第4話
しのぶの登場シーンは良かった~♪ あれだけ明るくボッチをイジられるのは良いね! つむぎの「ピーマン嫌がる顔」は、可愛らしかった。1話目に比べ、つむぎの表情が豊かになってきたのが、嬉しい! 「ウケる~!」は、ウケたw

【蛇足】お~、ピーマンの肉詰め(実はフライパンで作ると生焼けになりがちで難しい)とは、公平も成長したな~♪ 教育論的には小鳥の言うことが一般的で、無理矢理食べさせるのではなく、親が美味しそうに食べ続けることが大切というのが常道らしいですね。初心者が炒め物を失敗なく作る一番のコツは、1回1回フライパンから取り出して最後に合わせること♪ グラタンは、意外と難しい料理です(汗)

第5話
つむぎの泣かせる一言の、破壊力がすげぇw 日本はやっぱり、食事に対して少し価値を低く設定してるのかな? ヨーロッパとかは、毎日の食事をイベントのようにとらえてるわけだし。日曜に食事をしっかり作るとか、やっぱり大事だよね。

【蛇足】
発酵系って、あんまり上手くいったことないな、温度管理が難しいって。それはともかく、ドーナツ二個では昼めしに足りないw

第6話
つむぎと公平の寝てるダブルベッド、昔はお母さんと3人で寝ていたと思うと、少し切ない……。つむぎ役の声優の子、抑えた演技もできるようになり、成長率がエグい(笑) 小鳥の、「公平と(つむぎと)自分だけの時間を邪魔されて、ちょっと嫌な感じ」になるのが、良い♪ しのぶ、気の遣える良い子♪

【蛇足】
日本ではいつの間に、「餃子パーティー」「たこ焼きパーティー」が一般的になったんだろうw ちなみに餃子は「酢とラー油だけ」で食べるのがオススメ。または「バルサミコ酢」だけで食べるのも美味しいよ♪

第7話
だ~れにも内緒で、お出かけなのよ~♪ と、脳内再生w 子供らしい、色々な感情や行動。つむぎが公平を蹴る場面の体が弓なりになる感じとか、子供らしい動きでリアルだった。

【蛇足】
ウチはモモ缶よりミカン缶派でしたw 小学生の頃、下校中に胡桃をアスファルトに叩きつけて割って食べてたな~(田舎者ならではの食べ歩き)w ちなみに「クックパッド」で「失敗したご飯」を検索するとトップに五平餅が来ます。はっ、まさか作者もww

第8話
つむぎは将来、なかなか素敵な女の人になりそっすね、上げておいてスパッとフルとか(笑) ママので良いぃ……涙腺破壊させないで下さい(涙) つむぎも公平も成長してるんだから、小鳥も成長しないとね。「ママが作ったのに、お父さんも参加して良いかな?」……(涙) なんか今回、初めてEDがしっくりきた。物語から続けて聴くと、良い曲だな~と♪

【蛇足】
イカと里芋の煮物、彩りなら普通はインゲンだよね。オクラだと、里芋との食感にあまり違いが出ないんじゃないかな? つぐみがいるからしゃーないけど、絶対にイカのワタは入れた方が旨いよね。

第9話
子供用包丁って、①グリップが小さい。②刃先と刃元が切れない。 以外は普通の包丁だよね? 安全ってこたぁ~ない。てか、園児に人参切らせる保育(幼稚)園なんてないから。せいぜい、プラスチックの包丁使って、バナナくらいだよ。亡くなった奥さんのレシピを見て無言になる公平、背中に抱き付きなぐさめるつむぎ(涙)。そうだよね、大人だから我慢しているだけで、付き合いの長さからいけば、本当は
つむぎより、公平の方が悲しいのかもね。初めて、オープンにママの話をする二人。少しずつ、受けとめられてきたってことかな。

【蛇足】
キーマカレー(マタール)とドライカレーは、厳密には違いますね。キーマはインド料理、ドライカレーは日本料理です。ちなみに、数あるインドカレーの中でも、キーマ(挽き肉)カレーは、かなり手間隙かかるんです。私は一切水を使わず、フレッシュトマトと玉ねぎ、ヨーグルトの水分だけで作ります(酸味が強いキーマが好きなんで)。水分が全部とぶまで、最低40分は弱火で炒めましょう。ドライカレーは、炒めた野菜や肉類、米なんかにカレー粉かけるだけだから、楽チン楽チン♪ インドカレーは、具材を炒める前に香味油を作るのが味の秘訣(特にキーマは)。とりあえず、低温から、カルダモンシードとクミンシード、鷹の爪なんかを炒めておけば、お手軽に美味しくなります(この組み合わせを考えていくのが、カレー作りの醍醐味)♪

第10話
つむぎの「猫だから良いの」……破壊力バツグンw 「人は食べたもので出来ている」ってCMありましたね♪ ラストで、つむぎが「海も楽しかった」と言っていて、こちらまで安心しましたよw

【蛇足】
鯵は小さいとさばきにくいよね。あのサイズなら問題ないけど、あれ、大きくて結構良い鯵だね。魚はさばけるけど家ではほぼやらない。生ゴミ出るの嫌だし。まあ、やってもゴミの日の前夜くらいかなw

第11話
小鳥が一口で食べる鮭の大きさが半端ないのだがw にしても、つむぎの仕草(カーディガンの中に潜り込むとか)が娘的可愛さが止まらない(笑) ヤギチンが空気読めず、しのぶに睨まれるw 食育って、食べ物の(栄養学的)勉強だけじゃなく、食事を通して学べる全てのことなんだよね♪ 主役が複数いるって、ホントに今時の幼稚園(苦笑)

【蛇足】
お菓子作りは守備範囲外。甘いの、(酒を飲み、年を取ると)ホントに食べなくなったな~。甘いものは好きだから一口目は上手いんだけど、量を食べられなくなったんだよな~。

第12話
つむぎが、ただ可愛いだけでなく、ちょっとしたことで駄々をこねたり悪い子になったりする部分、公平も優しくて完璧な父親じゃなく、間違ったり迷ったりすることがある部分(子育てのリアルさ)も、この作品の魅力ですね。

日本人にありがちだけど、周りの目を気にして子供を怒っちゃうことあるよね。子供の為に叱るのではなく、自分の躾(教育力)がなってないと周りに思われたくないから叱る。子供って、そういうのに意外と敏感。昔アメリカに行った時、公共の場で子供が泣きわめくのに皆(社会全体が)が寛容だったのに驚いたな~。「子供だから仕方ないよね♪」って感じで、親すらも特に焦る様子がなくてビビった(笑)

ラストは、良い台詞はあったものの、これといった結末があったわけではなかった。でもまあ、いつも通り幸せな気分になれました♪

【蛇足】
お好み焼きは大阪風でしたね。私は広島風が好きだな~、キャベツの甘みをダイレクトに味わえるので。いや、家で作るときは大阪風ですけどね、鉄板ないし。家で作る時のオススメの具材は「かっぱえびせん」w 天かすの代わりになるし、エビの風味は鉄板です♪
{/netabare}

【蛇足2 相田みつを】
{netabare}
この作品を一言でまとめるならば、この詩がある。「子どもがいるから、親になれる。子どもがいなければ、いつまでたってもただの年寄り」 みつを
{/netabare}

【超蛇足3 原作者の名前ってw】
{netabare}
原作者の雨隠ギドって、NARUTOに登場しそうな名前だよね(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 59

60.9 4 ドーナツアニメランキング4位
URAHARA(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (104)
404人が棚に入れました
原宿。そこは文化・オシャレ・カワイイが集まる街。りと、まり、ことこの女子高生三人は、その街で『PARK』という期間限定ショップを展開している。
ある日地球に宇宙人がやって来て、人間が生んだ文化を奪い去っていってしまう。そこにみさと名乗る不思議な少女が現れ――。大好きな原宿を守るため、三人の女の子が立ち上がる。

声優・キャラクター
春奈るな、上坂すみれ、石見舞菜香、天野心愛、松本保典、飯田里穂
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

独特のビジュアル・ストーリー・世界観・キャラクターがテーマに噛み合った作品

2017年秋アニメ。全12話。
猫が超可愛い。そしてサブタイトルが毎度秀逸。

「海外向けアニメ配信サービス・クランチロールで話題のイラストノベル「PARK:HARAJUKU Crisis Team!」がついにアニメ化!原案の持つ個性豊かな世界観と色彩はそのままに、日本人クリエイターらの手によってオリジナルアニメシリーズ「URAHARA」として生まれ変わる。原宿の新たな物語、開幕!」 (公式サイトより)

女の子向けのポップな画面作りとデザイン性が気に入って視聴しましたが、ストーリーもテーマが一貫し、絵と物語と設定がしっかりと噛み合った良い作品でした。
会話に結構尺を使っているのでテンポが悪いと感じる時もありますが、ストーリーやキャラクターに反映される内容が多いです。シリーズ構成の高橋ナツ子さんは女の子向け作品や会話劇が得意なようで、その個性が本作にはよく合っていたと思います。

監督の久保亜美香さんはアートアニメーションのクリエイターだそうですが、凄いセンス。本作のEDアニメーションは久保さん一人で作っているようです。
可愛らしいキャラクターデザイン、こだわったファッション性と衣装、簡略化し作り込まれた背景、独特の色彩など、本作のビジュアルは見ているだけで楽しかったです。全体的にはユルめの作画ですが、線が少なめのデザインなのでなかなか気持ちよく動く回もあります。
ただ徹底してポップなのでシリアスな演出が噛み合わないシーンもあり、カタルシスを期待すると肩透かしを食うかも。

OP、EDは作風によく合っていますし、BGMも印象的で良く出来ていました。

独特のビジュアルが気にならなくて創作に興味がある人は観て損は無いと思います。

{netabare}
脚本もなかなか丁寧に作り込まれ、全体を通してりと・まり・ことこの創作に対する心の持ちようがしっかり描かれたのがとても良かったと思います。スクーパーズであるみさの心の変化も段階を踏んでわかりやすく描写され、バッドエンドにはならないだろうという安心感もあって楽しく見られました。
「生きるために奪う事しか出来ない異星人と解り合い、新しい何かを生み出すことを伝える」という展開はマクロス7と一部共通してますね。
マクロス7も歌に凄く力を入れていましたが、こちらも独特でポップなデザイン性と画面作りがとても良かった。初回このビジュアルを見て、完走を決めてしまったくらい好きです。
(※2018年秋に再放送したのでまた見直しましたがやっぱり好き。ファッションは年代が出るのでだんだん古くなっちゃうかな…と思うけどそれでも可愛いくて良い。)

創作に興味がある人にとっては心を抉る展開や殺人のようなシーンもありますが、作風のおかげでそれほど重くは感じなかったです。何よりハッピーエンドですし。
第一話からしっかりと伏線も張られていて二周目の視聴も楽しいと思います。


以下雑感。

職業で言えばりとは芸術家、ことこは研究者、まりは芸能人という描き方で、それぞれに違う孤独を伴うけれど、他人に受け入れられないと成立しない職業でもありますね。だから刺激しあい切磋琢磨するPARKは、クリエーターの卵である3人が最初のハードルを越えるには必要な場所だと思いますが、あくまでもスタートラインだと感じます。
…そう考えると大人になったら3人はどんなクリエイティブをしていくのか見たくなるなあ。

バブルの中では最初から何でも3人の思い通りになっている(電気が復旧したり、ラジオが鳴ったり、急に人が現れたり)のが細かい。

りとの可愛がっている猫がデザインも動きもすごく可愛かったです。襟巻きしたような長毛の猫と、PARKマスコットのスヌードのネコがイメージとして重なるようにしているのかも。演出面でも常に気を遣っている印象でとても良かったです。
{/netabare}(2018.1.4)

投稿 : 2024/04/20
♥ : 18
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

やっぱりレモンピープルじゃないか

1話感想
{netabare}自分はこの手のタイプってレモンピープルとかハーフリータとかペパーミントとか(アットーテキは読んでない)、あそこら辺の雰囲気を感じて「めっちゃ懐かしい」と思ってしまうのだが、賛同者は居なさそう。
アニメで言えばゆめいろバニーというかなりすスクランブルというか…もしくは時代ズレるけど伊魔崎斎っぽいと思う一方、ぢたま某臭くもあるなぁと思ったら充電ちゃんにソックリなんだ“りと”が。
いわゆるロリコンブームの頃(それよりちょっと経ったくらい?SF流行ってた頃)の有象無象時代の1ジャンルというか、まぁとにかくスゲー懐かしい。
ノリも吾妻ひでおっぽいというか…中途半端にSF(宇宙人襲来)突っ込む当たり“らんぽう”みたいというか…。
と思って公式見たら納得、エロの有無に限らずやっぱりそっち系じゃんコレ、似た方向に収束すんのかね?サブカル系っていうのん?
で、そういう系を見て思うのは前期放送された18ifもそうだけど「今これやってウケるの?」って疑問。

どうなってるんだろうね実際、大してウケなくてもいいから好き勝手作らせて万が一ウケたら万々歳ってスタンスなんですかね?
あ、自分は好きですよこういうの。
ただ、充電ちゃんに似てるのだけはどうにかして欲しい。{/netabare}

3話までの感想
{netabare}改めて1話冒頭見直してみたんだけど、3話でちょこちょこ出てた皮膚の変色?…これって侵食されてんのか?
ファフナーみたいな…原宿をバリアで囲った段階でそれっぽいかも?と思ったのだが、そ、そっち系行くのか!?
それにしても、壁に絵を描くのとペンタブで描くのとでは勝手が違うんじゃ?と思うのだが実際はどうなんだろう(これは天使の3Pでも思ったが)。
亜土ちゃんみたいに描くこと自体をパフォーマンスにはしないのかな…なんてことを思って水森亜土で検索してたら“せきやゆりえ”ってのを発見。
あああ、居たなぁ(ヤフオクで園芸関係を見ることがあるんだけど、そこでテンプレ使ってる人が居たので存在は知ってたがすっかり忘れてた)、やっぱり今でもこういうのってあるのね。
ってか具体例見付かってこの作品を飲み込みやすくなった…気がする。{/netabare}

4話感想
{netabare}スライムに凍結弾撃つために誘導する先は映画館だと思ったらそうでなくて驚き。
「血が」「血が」言ってて、ゆる~い感じの作品に思わせといて結構リアル寄りなんだろうか?(ナイトブラッドよりも「血」ってワード多く出てる気がする)
前回のクレープ屋も要は「炊き出し」だし、何気に背景の端々に荒廃した感じを描いていて不穏さが増している。
方向性がよく分からない…ひょっとしたら化けるかも?{/netabare}

5話感想
{netabare}正式名称知らないんだけど、絵を描くこと自体をパフォーマンスにするのってなんていうんだ?
↑の感想で「そういうことやらんのかのう」と思って水森亜土を出した訳だけど、うおお今回それが来た。
予想が当たった…とはちょっと違うな、当てるつもりもなくなんとなくで言ったこと、どちらかというと願望が的中して驚きというか嬉しいというか…作ってる方分かってるねぇ、って感じ。
欲を言えば歌いながら描いて欲しかったが、そういやこれって外資系の作品になるのかい?
日本の声優のキャラソン推しは考慮してないのかも、と思ったり(スポンサーのレコード会社が強い発言権持ってたら歌わせてたと思う)。

本編はみさの謎を謎めかしてる段階、謎解きはまだ先か。
前回の血液検査の一連は最後の偽装で一旦幕引きって形だったのか。
まりとことこの会話のやり取り(「冗談んですよ~」)は海外ドラマを目指したのか?って感じだが本家発のRWBYに比べるとどうしても軽快さに劣る。
本場では野暮ったいって思われそうな予感がするが、むしろそれが良いって受け入れられるのかね?{/netabare}

7話までの感想
{netabare}6話最後、ファフナー的な流れになって「遂に来た?」と期待しつつ7話を待ったワケですが…。
キター!ってか予想を上回る出来。
まさか本気でクリエイター論に迫るとは思わなかった。
「好きだってだけでそれのみでいいの?」とか「所詮自分たちのやってることってパクリでしかないんじゃないの?」とか、ヤッホイ、これだよこれ、自分が聞きたかったクリエイター論はコレだ。
てっきり「みんなで楽しくやれればいいじゃない」程度しか掘り下げないもんだと思ってたので、これは本当に意外。
特にビビっと来たのがまり。
「態度デカいけど気が小さい」って描写は今までもずっとされてきて、個人的に一番人間らしいキャラだなーと思ってたのだけど…。
人間でなくなった上に「パクりでしかないんじゃないの?」って疑問からアイデンティティが揺らぎフォロワーが減ってくこと(これは幻覚に思える)に恐怖し、そこから逃げるように、成功体験にすがりつくように賞賛依存症に走る流れは…ああもうタマラン。
最後はすっかり気が狂ってスクーパーズを貪るシーンとか、もう最高。
賞賛が得られるならスクーパーズなっても、いいよね?(評価されない恐怖に耐えられない)ってなもんで、この心の折れっぷりは興奮すら覚える。
単に凶行に走るだけならちょくちょく見るけど、ここまで理由(経緯・説得力)がしっかりしてるのは珍しいんじゃないかな。

別にクリエイターでなくても、自分の才能をウリにする業種であるなら壁にぶつかって(アイデンティティに疑問を抱いて)気が狂いそうな思いに至ることって少なからずあるもんじゃないの?ってのは常々思ってまして。
(最近安彦良和のインタビュー読んだせいもあるかも?「食うために業界の門戸を叩いただけで夢を抱いて踏み込んだわけではない、なので今まで続けてこれた」って内容。夢を抱いて入った人の方が苦労してるって話)
クリエイター系作品(主人公がラノベ作家とか)って最近多いけど、どうにもそこら辺の追及が甘く感じて物足りなさを覚えてたところでして…そこにこの作品がやってくれて、もうズキューンですよ、ズキューン。

…と褒めまくったワケだけど、最後は結局日和って「好きだったらいいじゃない」で終わる可能性は捨てきれない。
ここまでやってくれただけでも評価はかなり高いけど、どうしても不安がねぇ。{/netabare}

8話感想
{netabare}ああもうタマラン、ほんとタマラン(歓喜)。
ことこがハイライトの消えた瞳でスクーパーズ貪って「おいしー」言って涙浮かべる所なんか、もう…。
「りとちゃんの人殺し!」とか、ああ、もう…。
見てる最中ずっとニヤニヤしてました、こんな状態になれたのは“まとい”のゆまちん激怒回以来か。
あんまり語るとこの場では不適切な気がするので程々にしとくけど、これって…エロマンガやん。
使われてる小道具を入れ替えると姫騎士系のソレになると思います…やっぱりレモンピープルじゃないか!
どこまで語っていいのかなぁ…手塚治虫が死後にエロ原稿発掘されちゃったやん?それなんか良い例でクリエイトとエロは切っても切れないと思ってます。
娯楽の根源突き詰めるとそこに至っちゃうっていうか。
富野好きなら通じると思うんだけどなー、どうかなー。{/netabare}

9話感想
{netabare}りとが一番感情を表に出さないキャラだと思ってたが、心の闇は3人の中で一番深かったっぽい。
そのせいか薬キメたらその変容ぶりに、先にキメてた2人がドン引き、素に戻る。
くっそwなんだこの「目の覚め方」ww
そしてカブトボーグのように唐突に出てくる「思い出の品」、ってか回想シーンはずっとカブトボーグ見てる気分だった。
いつも泰然としてる感じのりとも初々しい時代があったんだねぇ。
でもって3人の絆でもって全員元に戻る、お前らキスしろ。
これは今まで抱えてた悩みが吹っ切れたってことでいいのかな?
…さゆみんは一体何者だったんだろう?アマツマラによって作り出された幻影?

7・8話の盛り上がりに対し、ちょっと肩透かし感はあるけどまぁこんなもんでしょう。
まだ一波乱あるのか、単純に「クリエイトたーのしー」だけになるのか、先の展開がサッパリわからーん。{/netabare}

10話感想
{netabare}おほお、やっぱりもう一波乱来たって感じ?
外は滅亡してるのか、妄想世界に閉じ込められてるだけで無事なのか、どっちか分からないが少なくともドーム内のスクーパーズ以外(人間含む)は作り物だったらしい。
まゆのフォロワー減ってくシーンが顕著に「それっぽいなぁ」と思ったけど、まさか全員だったとは。
スクーパーズ退治して声援浴びたのは無意識下で行った自演、壁の絵を誉めて貰ったのは無意識下に行った自演、善き理解者だったさゆみんも、さゆみんのクレープ炊き出しも自演だった、と。
「自分を褒めてくれる人は自分が作り出してた妄想」って…うわああキッツ(歓喜)。
本当にあるかどうか知らんけど、集計操作や自社買いへの皮肉にも思える。
よし、もし3人以外人類滅亡してるのなら女同士で繁殖だ。
って冗談は置いといて、これってオチはネバーエンディングストーリーやハイドライド3みたいな感じになるんかのう?
その…こじつけレベルの考察をすると↑でも指摘に挙げた、ことこの「冗談ですよ~」ってのはまさか「はははっ、ジョークです」のパロだったりして。
「言ったでしょ?不思議が当然裏原宿ってね」で〆たら自分感動して泣きますぞ。{/netabare}

投稿 : 2024/04/20
♥ : 6

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「感性」推しのPOPアートアニメ。「創作」に向き合う作品でした。

創造性を持たない宇宙人が、創造性を持つ他の星を襲ってその星の文化財やクリエイターを奪っていく…。

斬新だけど一歩間違えば相当に寒い設定ですね。それに見合ったセンスのものを出してもらわないと説得力ないので。

でもしばらく観続けようと思ったのは、絵が自分の感性にわりと合っていたんでしょうね。まあ、私は昔、NHKでやってた『東京カワイイ★TV』とか観てた人だしね…。

私は喜んで観ますけど、他の人に勧められるのかと言われると何とも…?

2017.10.20追記:
第3話まで視聴。不穏展開へのフラグが立った?

そのまんまではないけど、『フリップフラッパーズ』に期待していた方向性のものが観られるかも。

POPな絵柄だけではない怪作に発展する期待が少し高まってきました!

2017.11.10追記:
第6話視聴完了。いよいよ不穏な引きで、次回が待ち遠しいんですな!

2017.11.17追記:
第7話視聴完了。クリエイターの闇。そして研究者の闇。
いよいよキタかな…?

2017.11.24追記:
ヤバい、目のハイライト消えてる。薬物依存のアナロジーで、幻覚は見るは幻聴は聞こえるはで症状は完全にジャンキー。

「クスリ、ダメ。ゼッタイ。」

2017.12.8追記:
10話。クリエイターの闇をこういう展開につなげてくるとはなあ。「承認欲求」ってものの捉え方が適切なのかな?

これ、脚本はかなり頑張ってると思います。めっちゃオモロイ!

2017.12.23追記:
最終話まで視聴完了。作中ではたびたび「クリエイティブ」という言葉が使われましたが、終わってみればこの作品は創作に関わる者の内面葛藤を具現化するような作品だったなと思います。

「模倣」で始めることは当たり前のことで、そこは肯定していくけど模倣にとどまることや、承認欲求のために称賛されている物をパクって自身のオリジナリティを主張することはきっちりと否定されるべきことなのでしょうね。

作画評点5は、他のアニメ作品に流されないキャラクターデザインや背景に対してのもので、普通の意味での「作画が良い」とは違います。

それでもこんなポップなイラスト風の絵を大きな破綻なく動かした作画スタッフは頑張ったと思いますよ!

投稿 : 2024/04/20
♥ : 36

52.4 5 ドーナツアニメランキング5位
タイムボカン24(トゥエンティーフォー)(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★☆☆ 2.7 (33)
107人が棚に入れました
説明しよう!
いつものように遅刻をして走っていたトキオは、突然空から落ちてきたスーパーメカ、メカブトンのパイロット、カレンに連れられ24世紀へ。
教科書に載っている歴史はウソという事実を知らされ、時空管理局の一員として本当の歴史『真歴史』を見つける事になる。

あのタイムボカンが39年と10ヶ月くらいの時を超えて再始動!
教科書の歴史は全部ウソ! ?
果たしてムチャクチャおもしろい真歴史とは! ?

声優・キャラクター
若山晃久、鬼頭明里、喜多村英梨、平田広明、三宅健太、ホリ、千葉繁

ゆん♪ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

まさに今風…

タイムボカンシリーズの時もその時々の流行ものとか取り入れてる感じだったので、24版もこれで良いとは思ってる。

てか平田さんかぁ(笑)
頑張ってらっしゃるけど、はっちゃけたサンジに聞こえるのはしょうが無い(だってサンジLOVEだからw)


*********
最後まで観てたらアクダーマの声も違和感無くなってきた!むしろ「これかも!」に(笑)

よく考えたら、真歴史とは言ってるけど教科書の歴史を変えちゃう設定は善というより悪なんでは??

新撰組のメンバーが人見知りだった!真歴史の回が1番好き^^

投稿 : 2024/04/20
♥ : 0
ネタバレ

オヤジですがなにか さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.4

ダメ臭しかしない……→2話途中で断念。おそらく今期最悪の駄作。

1話視聴。
オヤジ的にオリジナル版に思い入れがあるので評価辛めです。
所々にオリジナル版の残り香はあるんだけど、なんか違う。
メカもキャラもダメ。
そもそも「タイムボカン」のリメイクとして作る意味があるのか分からない。
一応観ますが。

10月9日追記
2話で断念。
これで良いのか、タツノコプロ
以下、断念した理由ですが、超ディスっているので閲覧注意。
{netabare}
原案レイパーをクリエイティブプロデューサーとかにおいた時点で失敗。
第2話でライト兄弟の時代に飛びましたが、正確に時代考証できる時代で「真歴史探し」とか、簡単に言えば嘘の歴史を垂れ流しているのと同じ。子供の教育に悪い。古代ならまだ「ギャグです」で済ませることも出来るかもしれないけど、写真が残ってるような時代を選ぶあたりセンスがない。
タイムトラベルの理由自体も、「真歴史を探す」とか、ぶっちゃけ「後からとってつけたけど、斬新でしょ?」みたいなオナニー感丸出しで観てて気分悪くなってきた。
ギャグにも唐突にホモネタ持ってくるあたりがセンスがない。
ついでに言えば、メカブトンをはじめとするメカデザインも劣化しすぎてる。大河原氏に謝っても済まないレベルまでカッコ悪くなってる。センスがない。
OP・EDも作品とマッチしてない。スポンサードとか絡んでるにしても、もう少しなんとかならなかったのか……
声優からもやる気が伝わってこない作品ってのは珍しい。
つまりは全体的に駄目。俺の好みとは対極。
頼むから、原作やオリジナルがあるアニメをレイプするのはやめてくれないかな、日野さん。
{/netabare}

まあ、とにかく観る価値がない駄作。

あ、元祖のタイムボカンは放映延長された数少ない作品の一つ、超名作なので一見の価値ありです。

投稿 : 2024/04/20
♥ : 2
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