ヤキモチで笑いなTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のヤキモチで笑いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月07日の時点で一番のヤキモチで笑いなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

72.1 1 ヤキモチで笑いなアニメランキング1位
魔弾の王と戦姫(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (1016)
6440人が棚に入れました
中央から遠く離れた辺境の若き領主であるティグルヴルムド=ヴォルンは、
ある日、国王の命によって隣国との戦争に出向く。
敵の総大将は竜より超常の武具を与えられし七戦姫の一人、
エレオノーラ=ヴィルターリア。
弓使いの少年と銀髪の美しき戦姫が出会うとき、
後世まで語り継がれる《英雄》の伝説が幕を開ける!

声優・キャラクター
石川界人、戸松遥、上坂すみれ、井口裕香、伊瀬茉莉也、茅野愛衣、小松未可子、小林ゆう、原田ひとみ、興津和幸、飯島肇、菅生隆之、木村良平、松本大、東地宏樹、小杉十郎太
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

13話まで鑑賞完了。総評らしき物と採点を更新。

コミックスは6巻まで既読。

原作は10巻まで。
つまりは追いついてしまいましたw
ブリューヌは?
ティグルと戦姫・ティッタ達との関係性は?
他の国は?
と気になってしまいまして。

採点と総評-----

●物語●
{netabare}
テンポは悪くないですが、逆に早すぎる印象が強いです。
ティグルと各戦姫やヒロイン候補との関係性は
もっと押し出して良いと思えます。

「登場順的」や「絡み具合」や「今後の出番」等もあるのでしょうが、
結構エレン・リムの扱いが雑だな~と。
カットされていたり、SDキャラ劇場に回されていたりと、
結構不遇な扱いだと思うのですが・・・。

そういう意味で、2クールでやって欲しかったですね。
ラッキースケベ的な意味でも、各キャラの心情を描く意味でも。
{/netabare}
●声優&キャラ●
{netabare}
『ティグルくんとヴァナディーちゅ』のせいで、リムが。
あの井口さんのインパクト大で、申し訳ないですが他の方々が霞んでますw
{/netabare}
●作画●
{netabare}
さすがに最終話は良かったと思いますが、
10話~11話辺りは少々不安になりました。

地形や地理的なところはともかく、
駒を使った戦場の解説はわかり易かったと思います。
{/netabare}
●音楽●
{netabare}
鈴木このみさんのOPが今クールでは上位かと思います。
{/netabare}

●総評らしき物と追記●
{netabare}
シナリオ面では
『必要最低限を、よく1クールに収めたな』と思いつつも
『やはり2クール使って丁寧に描いて欲しかった』とも思えて
矛盾した感想を持っております。

原作のダイジェスト的な印象が否めない出来だったとも思います。

敵対した人物達の背景・思惑や人間性を描いていたら、
もっと物語に対する理解や思い入れが出来ていたように思えました。

コメディやラノベ的な部分とシリアスな部分のバランスは、
絶妙な加減だったと思います。
配信されていたミニキャラ劇場のネタの中にも、
正直本編でやってほしかったな~という物もありました。
が・・・バランスや尺を考慮すると、大変なことになるのだろうな~とも。

2期があるのか不明ですが、可能なら作って欲しいな~と。
オルガ、エリザヴェータ、サーシャに出番をw
2章で終わられても、モヤモヤしてしまうのは間違いないですが・・・。


実際に原作を読んでみて、とても読み易く面白かったです。
先が気になる内容でダレることなく10巻まで行けました。

新たな人物や環境・展開はありますが、
無理に能力を盛ってみたり、キャラ一辺倒にしたりせず。
あまりに本格的な戦術描写はありませんが、
普通はスルーされる補給や資金的な問題が触れられていたのも新鮮でした。

ハーレム物と言われるのかもしれませんが、
主人公・ヒロイン達にそれぞれ立場がある為に安易な展開にならず。
個人的にはそれほどそう感じなかったです。
というかティグルの人望は男女お構いなしですからw
{/netabare}


12~13話の感想-----
{netabare}
12話-----
バートランが亡くなる回だと知って観ると、
前半後半の落差が結構激しいな~と。
アバンの水浴びシーンから随分と気前の良いサービスでw
ミラさん・ティッタさん・レギンさん・・・あまり気に病む必要は無いですよw
比較してる対象がおかしいだけですからw

相変わらず爆睡中のティグル。
正しい彼の起こし方、第・・・何弾?
というかティッタは普段どれだけ苦労して起こしてるのかw

レギンの身の証を立てる為、街外れの神殿から聖窟宮へ。

・・・他のアニメやゲームにもこういう仕掛けありますけど、
外側に鍵のような仕掛けがあるのは、実際どうなのか?と。
大抵こういう設備って『脱出用』ですよね?
『外側にスイッチ』とか『出口に巨大オブジェ』とか、
内側から動かすには困るような・・・。

エレンvsテナルディエ。凄いのは何なのか?
戦姫&竜具に互角の、テナルディエなのか。
謎の武具を相手に折れもしない彼の剣なのか。
重量や腕力の大差を物ともしないエレンなのか。

原作でも結構ヤバそうな雰囲気出ていたスティードさんですが、
アニメになってみたら、それはそれで怖かった。
ルーリックや流星軍兵を相手にしながらもティグルに迫り、
落盤の最中にでも命を狙いに来る。
結果的には彼を失ったことが、
テナルディエの敗因の1つになったとは思いますが・・・。

スティードの刃から身を挺してティグルを救ったのは、バートラン。
既に原作を読んで展開を知っていたわけですが、
改めてアニメで観て・・・泣きました。
原作読んだ時も、計り知れないショックを受けました。

13話-----
バートランを失い悲しむティグルに語られる、エレンの想い。
あまり長い描写ではありませんでしたが、
彼女の過去が描かれていたのは良かったかな?と。

ボードワンの訪問により、
改めてティグルは自らの正当性と今後を語るわけですが・・・。
『一領主→捕虜→第三勢力総指揮官』と立場を変えてきた彼ですが。
それでもアルサス第一で、自身がエレンの捕虜であることを忘れない、
誠実さは近年光る物があると思います。

まぁ・・・仮にも救国の英雄を捕虜待遇なんてことは、
ティグルの立場的にもエレンの心情的にも無いですよねw

最終決戦においてのレギンの鎧は・・・いろいろ心許無いw
総指揮官なわけで最前線に立つわけでもないですが。

ティグルvsテナルディエ。
テナルディエ自身、「息子の仇」という思いはあるわけですが、
この人の人となりを描かれていたら、
この戦いにもっと意味を持たせられたのでは?と思います。

ブリューヌ内戦も終結して・・・。
ガヌロンの今後の描写があったわけですが、
ここを描かれるとなると、やはり2期を期待してしまいますね。
そして逆にカットされた分が勿体無くも思えてきます。

ティグルの凱旋式。
元王子とは思えない程の、レギンの可愛らしさ。
レギンとティグルのやりとりに、不機嫌なティッタ。
馬車の後ろで行われる、いつもの正妻争いw
(エレン・リム・ミラ・ルーリックの、いつもより畏まった服装が印象的でした。)

正気を取り戻したブリューヌ王。
毒を盛られていただけあって、結構酷いありさま。
子安さんの演技と相まって、衰弱した様子が表現されていたと思います。

ティッタに懐くルーニエは、絵的に貴重かと。
{/netabare}

11話までの感想-----
{netabare}
1話残して年内終了とは・・・生殺し状態ですw

まず気になったのは作画系の粗でしょうか。
最終回に向けての追い込みなのか、締め切りなのか、
他の作品との兼ね合いなのか。
序盤と比べるとやはり・・・丁寧さに欠けるのが見えてtしまいます。
オルメア会戦の「踊るムオジネル兵」とか、あからさま過ぎるかな~と。

現段階で原作最新刊まで読んで、
その後の展開を知った上での視聴なわけですが・・・
テンポが早すぎる感は、やはり否めない。

9話&10話-----
戦姫の中では出番がある方だと思える、エリザヴェータ。
テナルディエかガヌロンの差し金でしょうが・・・やはり少ない。
他の2人と合わせて、2期で出番を差し上げて欲しい。

オルメア会戦では、ミラのカッコ良い所やデレた部分が見れて良かった。
最終的にはエレンと正妻争い(?)をするわけですが・・・
この戦いにおいては彼女の助力は大きかったと思います。
戦の後二人並んで眠ってしまうわけですが、
当初のミラの反応からは想像もできない絵だったように思います。

ティグルの人望というとまず戦姫達が浮かびますが、
ヒゲのオジサン方にも厚かったというのも印象的でした。

サーシャを助けブリューヌに戻ったエレンに、
「たくさんの兵を死なせてしまった」と頭を下げるティグル。
この辺が彼の器を現しているのでしょう。
それに対するエレンの返答も、「為政者」としての彼女なりの物なのかと。
おざなりにし過ぎても、こだわり過ぎても、どちらもダメなわけで。
月夜のこのシーン、化物語の「天文台デート」を連想した人も多いはずw

ムオジネルの指揮官・クレイシュも良いキャラしてましたね。
独特の存在感とでも言いましょうか。
見た目としゃべりは豪快さを良く表していたと思いますが、
その実、軍の運用や引き際など優秀さの見える人物でした。

11話-----
ヴァレンティナさんの出番が~と思ったわけですが・・・
やはり何処からともなく現れて、
寝ぼけたティグルに胸を揉まれて去っていく。
原作以上でも以下でも無いものでしたw

ムオジネルを退け、いよいよテナルディエとの決戦か?と思いきや・・・
そこに現れるのはレギン。
過去に「レグナス」と名乗り王子を演じていた「王女」。

原作読むまで、レグナスの姉妹(生き別れ込みで)と思ってましたが、
まさか性別を偽っていたとは・・・。
「リム並み」どころか「ミラ並み」でも正直無理でしょうw

レギンの身の証を立てる為、ガヌロン領へ進む両軍ですが・・・。
それに手を打つガヌロンのセリフと、テナルディエの竜についた鎖。
この2つを語るならば、やはり2章(とそれに付随する内容)は
あった方が良かったと思えます。
(『弓』という呼称、『デュランダル』の特殊性共々)
2章で綺麗に全てに片がつくわけではない(10巻で2章完)ですが、
2クールくらいで七戦姫、各国の思惑などを描いてしまった方が、
良かったのではないかな~?とも思えます。
(10巻でキリが付けれるか?と訊かれると・・・正直難しい)
{/netabare}

8話まで鑑賞後-----
{netabare}
正体不明とはいえ黒弓の力を得ることになったティグルですが・・・。
またティッタさんが大変なことに。二重の意味でw
巫女の家系ということが、今後重要になってくるのかな~?と。
期待しております。

一応コミックスでの知識はありましたが・・・
ロランさんの出番、やっぱり短い。アニメになって尚更でしょうか。
アニメでは鬼神みたいな強さをあまり描かれていなかったと思えます。
個人的には(コミックス読んだ時)、
ティグルの直接的な力になってくれると思っていたですが・・・。
彼の役目は『デュランダル』をティグルに渡すことにあったのかな?と。
それにしても・・・勿体無いし、退場の描写はかなり端折っていたな~と。

コミックス勢としてはムオジネル戦に入った所で止まってますので、
以降は未知の領域なわけですが・・・。

銀の流星軍のピンチに現れるリュドミラさま、カッコ良かったw
次回予告、可愛い(と思われる)シーンありそうなので期待してます。

そういえばOPにリュドミラとソフィーが加わってましたね~。
{/netabare}

6話まで鑑賞後-----
{netabare}
クールの折り返し地点でロランさんが出てるというのは・・・個人的にはもう少しスローで作って貰えてたらな~と感じますね。

何と言いますか・・・
・戦記物としては押さえるべきところを押さえていると思う
・コミカルやサービスは必要最低限(?)
・1人中ボスが飛ばされてる気が(コミックと比べて)
と、微妙に中途半端な気がしながら観ています。

公式HPで配信されている『ティグルくんとヴァナディーちゅ』でのネタを、本気で本編に入れて作ったら・・・確かにそこだけ浮くとは思います。が・・・熟慮を重ねた上での構成なのでしょうが、そういう部分も含めて「作品」なのだとも思えます。
(個人的には3話がお気に入り。あれはリムじゃなくて井口さんでしょ?w)

ティグルと各戦姫とのやりとりは、もうちょっと描写があっても良いのではないかな?と思います。原作の展開を知らない上でですが、何が無くともまずは「ティグルと戦姫」あってこその物語だと思うのです。
最低限のやりとりはある。でもエレンもミラも、どちらもやりとりが薄味な気がするのです。良くも悪くも、もっと他にもお互いに抱いてることがあるでしょう? 戦姫同士も同様。
{/netabare}

3話鑑賞後-----
{netabare}
前回予想した進み具合はハズレでした。
まさか、ザイアン倒すのに1話(というか2話?)かけてくるとは。
今のところ一番目立ってるのは彼のような気がしますw まぁ「今後」は無いでしょうが。

地竜も飛竜も、倒す際の描写はアッサリしていたと思いますし。
いや本当にティグルとエレンに見せ場をw
『レイ・アドモス』も思ったより地味・・・。
{/netabare}

2話鑑賞後-----
{netabare}
まさかのアルサス戦だけで1話使ってくるとか。
予想してませんでした。
原作小説での比率を知らない身ですのでどうかとも思いますが、漫画版と比較すると・・・1話が1巻丸々、2話が2巻最初から1/3。
ティッタをフィーチャーしたいのか、ザイアンの下種っぷりを描きたかったのか。
これから追々描かれるのかもしれませんが、これならティグルや戦姫様(というかエレン)の人となりを描く時間もあったんではなかろうか?と思えてなりません。
ちょっと緩急付けすぎな配分かな?と思いました。

え~と次は・・・vsドラゴンからですか。
で一度ジスタートへ、というところでしょうかね。
{/netabare}

1話鑑賞後-----
{netabare}
漫画版を読んで原作組を名乗る気は全くありません。
正直、結構期待しているタイトルです。

1話からして、色々削りすぎかな~と。
・ティグルの領地・地理・周囲の人物などの説明が大体無い。
・お約束ながら、用語がセリフにされるだけだと、理解し辛い。
・何故冒頭の戦場シーンになるのかも説明が無い。
・まさか1話でアルサスが攻められる話まで進むとは・・・。

漫画ですら「結構削られてますよ」とのことだったのに、アニメでこれは結構キツいんじゃないか?と心配になってしまう。尺とか時間配分とか苦労はあるのでしょうが・・・。

漫画で読んでみて、ちょいサービス(?)有りの、意外と結構硬派な戦記物だと思えていたのですが・・・それにしては説明・解説が無さ過ぎるかと。

エレンの水浴びシーンまではサービス要素無しで来たのに、そこは書くのかwと。それならティグルや他のキャラを描ける部分があるように思えたました。

専門用語や人物については追々説明があるものと期待してます。
一応最後まで観るでしょうけど、扱いについては今後次第というところでしょうか。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「魔弾の王と戦姫」というタイトルまでたどり着けなかったのではないでしょうか・・・^^;

この作品の原作は未読ですが、ヒロインを演じるのが戸松遥さんと知り、視聴を楽しみにしていた作品です^^

この物語の主人公は、ティグルヴルムド=ヴォルン伯爵(以下、ティグル)・・・彼はこれまで代々治めてきたブリューヌ王国北部の辺境アルサスの土地と民をとても大切に思っており、領民からも慕われています。

そんなティグルはブリューヌ王国の一員として参加したジスタート王国との戦争に破れ敗走している際、敵の七戦姫の一人でヒロインのエレオノーラ=ヴィルターリア(以下、エレン)に弓の技量を認められ捕虜となってしまうのです。

そんな最中、エレンの留守中にアルサスの土地を焼き払おうとする輩が現れ、物語は大きく動いていきます。

大きな戦争の流れは、正直良く分かりませんでいた^^;
でも、自分の故郷であるアルサスを守ろうと必死に奮闘するティグルは格好良いと思いましたし、それ以外の戦いでも目的をはっきりさせてから戦闘になるので、個々の戦はとても分かりやすかったと思いました。
また、戦の状況を原作を未読の視聴者にも理解して貰おうと、随所に工夫が盛り込んであります^^
そのため、大きな戦争の流れが十分頭に入っていなくても、十分楽しめる構成になっていたと思います。

それ以上に魅力的だったのが個性豊かな登場人物たちです。
特に主人公のティグルと七戦姫の活躍はもっと見ていたかったというのが本音です^^

主人公のティグル・・・何といっても弓の技量は半端ありません^^
正直弓って剣などと比べると動きのバリエーションが少ないので、どうかなぁ・・・と思っていましたが、弓には弓の良さがあるんですね^^
そして人柄は実直で優しく、まるで野心を持っていません・・・
あぁ、ティグルを中心としたハーレム展開になるのかな・・・ともチラッと思いましたが、一人のところに戦姫が全員集合する事も無いでしょうから、戦姫全員を・・・とまではいかないんでしょうけれど、付き人のティッタを含め今後はそっちの方面の戦いへも身を投じていく事になるんでしょうね^^;

そしてエレン・・・銀髪のスタイル抜群な美少女・・・
戸松さんが演じられるという事もあって、SAOのアスナ的キャラを勝手に想像していましたが、戦では自らが先人を切って馬を走らせるなどとても勇猛果敢な彼女でした^^
でも、これはこれで全然有りだと思います^^
一方、ティグル事が自分のお気に入りになっていくのが、見ているこちらにも手に取るように分かります^^
彼女の長所でもあると思うのですが、「好きなものは好き」という性格なんですよね^^
今後ティグルとの付き合いがどの様に発展していくのかが楽しみです^^

そしてリュドミラ=ルリエ(以下、ミラ)・・・真面目で聡明・・・そして義理を重んじる彼女・・・
最初は高慢な態度が気になりましたが、物語を重ねていくうちにどんどん魅力が増したように思います^^
もともと戸松さん目当てで視聴を始めたこの作品・・・終わってみるとミラに色々と持っていかれていました(//∇//)
あの悪戯な瞳と仕草・・・もう堪りません(//∇//)

ここでは2人の戦姫について記載しました・・・物語の中ではもう少し戦期も登場するのですが、出番は少なく、まったく登場しない戦姫もいたように思います。
そもそもタイトルにもなっている「魔弾の王」が誰なのか・・・それすら謎なんですよね^^;
1クール13話を使ってしっかりと物語は描かれていましたが、きっとまだ序章なんでしょうね^^;
原作の連載も続いているようですので、続編の制作を楽しみにしています^^

オープニングテーマ
「銀閃の風」歌 - 鈴木このみさん
エンディングテーマ
「Schwarzer Bogen」歌 - 原田ひとみさん
「竜星鎮魂歌」歌 - 鈴木このみさん
オープニング、エンディングともどっちも格好良い曲だと思います^^
もちろんお気に入りの曲です♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 39

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

大河「真田丸」のコーエー戦略画面ってそれなりに意味あったよな。

原作知らず。
dアニメのおすすめに出てきたのでためしに視聴。2日かけて通し視聴でした。全体としては結構楽しめました。ですが本作、いろんな要素を盛り込みすぎた感じがします。

中世・封建社会ライクなファンタジー世界を舞台にした、少年領主と戦女神たちのハーレム英雄戦記、ってなかんじ。おおよそのモデルとしては13~15世紀くらいのヨーロッパとその周辺、かつ、東西南北を縮小した感じかな(銃はない世界)。

ボーイ・ミーツ・ハーレムものとしては、なかなかの良作だとおもいます。女性陣は「こういう子、必要だよね」っていう子が過不足なく配置されています。いずれも内面・外面ともに魅力的です。青髪ヒロインの対主人公・対ライバルヒロイン戦闘力の高さは本作でも遺憾なく発揮されています。男の子向けサービスシーンもそこそこありますが、やり過ぎのない、ほどよい感じでおさまっていると思います(おおいに主観)。

僕はハーレムものの成否って、ヒロインよりも主人公が占めるウェイトの方が高いと考えているのですが、その点でもよかったと思います。それなり以上に有能で、何よりブレないところはたいへんよかったと思います。決断が早い点もよかった。少なくとも、僕には主人公を強く嫌う要素がありませんでした。
キャスト陣も(いまにしてみれば?)豪華ですし、声の演技もよかったと思います。

英雄譚としてみた本作は、「悪くない」という印象です。上述の通り主人公に特段の問題がないうえに、政権の簒奪を狙う敵を撃つという大枠の流れがつかみやすかったのがよかった点だと思います。また、主人公が作中では評価が低い(なぜか蔑まれる)弓の使い手という立ち位置で、そこからののしあがりというのもお話にいい味を付けてくれています。

他方、戦記ものとしてみた本作は不満の塊でした。これが非常に残念でした。

戦姫や一部将兵、竜などの突出した戦力の存在は確かにお話のバランスを崩していますが、これはそんなに気になりませんでした。三國無双、戦国無双みたいなもんだと呑み込める範囲にあったと思います。

僕にとって戦記ものとして著しく悪かった点は、「戦争の舞台がわからない」という点です。機械化歩兵や航空戦力が無い世界での戦闘では、なおのこと地勢的な要素が大きなウェイトを持つと考えています。が、本作、それが全くわからんのです。主人公の領地が舞台となっている世界全体のどこに位置するのか、国境線と山地・稜線はどこを走っているのか、軍が何処にいてどのようなルートでどこを目指しているのか、などが全くわかりませんでした。
作中、「それっぽい地図」やら「机上戦っぽいもの(チェスっぽいやつ)」が幾度となく提示されますが、それらの説明能力が皆無でした。なんていうか、意識他界系のプレゼンのごとく、雰囲気オンリーです。飾りの強すぎる文字、速すぎるスクロール、短すぎる説明のコンボで、理解するには無理がありすぎました。
これでは、例えば最終話に主人公とメインヒロインとの間で交わされた会話にでてくる「実利」を納得することができません(理解は可能だが、実感湧かず空虚に感じる)。これが本投稿の表題に繋がるわけですが、なんとも惜しいなと思う次第です。いっそ、あんなの出さなければ気にすることもなかったのに。。。

まだまだ先がありそうな終わらせ方でした。興味なくもないというところですが、それほど続きをみたいとも思えないなぁ、というのが正直な感想です。というのも、OPにでてくる(多分)戦姫がまだまだいるのですが、本作ではその一部しかメインストーリーに絡んでないのです。ってことは、です。この先があったとして、さらにハーレム肥大になりそうな気がするのです。個人的にはいまの面子でよい感じがするので、それは遠慮したいなということです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

78.3 2 ヤキモチで笑いなアニメランキング2位
ヲタクに恋は難しい(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (662)
3346人が棚に入れました
アニメやマンガが大好きなことを隠している成海と、イケメンで仕事もできるが、重度のゲーム好きの宏嵩のオタク同士の不器用な恋愛模様が描かれる。

声優・キャラクター
伊達朱里紗、伊東健人、沢城みゆき、杉田智和、梶裕貴、悠木碧
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

何か犯罪を犯した時に「アニメの影響受けました」って言いそう

2話までの感想{netabare}
ええ、ヲタじゃないんじゃ?
と思ってしまってはイカんのだろうか。
ニワカ臭さが半端ないというか、なんでゲーヲタが2ch用語使うんだ?
「どうする?」じゃなくて「コマンド?」じゃないの?、とついつい突っ込まずにいられないのがヲタだと思うが。
で、改めてヲタの条件を考えてみたけど…長くなったので割愛。
とりあえず自己紹介で趣味はなんですか?って聞かれて答えたらそれのヲタク扱いされるって世界なのかな?(=趣味ナシが一番偉い)

ヒロインは以前の職場でヲタが原因で恋愛失敗して今の会社に来たってことらしい。
どんな失敗をしたのかが気になる、当人の証言だけでは信憑性が薄い。
実はサークルクラッシャーだったりして。
前回の失敗から似たようなシチュには消極的とかそれこそトラウマ持ってるとかで、それについ踏み込んでしまって~なんて展開は来ないのだろうか。{/netabare}

4話までの感想{netabare}
とりあえずこの世界のヲタクの条件とは「マンガ・アニメ・ゲーム好き」だけを指してるってことでいいのかな?
車や鉄道、ましてや園芸なんかはどんなにハマっててもヲタではないっぽい。
そいつの部屋見せてもらったら壁一面にモデルガンが飾ってあったとしてもヲタではない扱い、でいいのかな?
とはいえ描写からは、コイツ本当に「マンガ・アニメ・ゲーム」(のどれか)好きなんかなぁ?と首を傾げる。

かつて非オタクと付き合ってたがオタクであることが原因でフラれた、っていう設定。
それ、具体的にどんなことがあったのか語ってはくれないのだろうか。
オタクと非オタとの衝突ポイントはどこ?ヲタのどういうところが非オタから嫌われるの?
もっというと「その衝突ポイントはオタク同士であるなら解消されるのだろうか」ってのが見たいワケで。
ってか、それがテーマじゃないのん?
一応3話で「イベント優先で二人の時間を大切にしない」ってのは描かれたけど、それがフラれた直接の原因かどうかは不明。
ライトなヲタが居るのは分かるけど、それだと「恋愛の障害にならない」程度のことでしかなく、タイトルと噛み合わないというか…。
非ヲタだってモテないヤツはゴマンと居るでしょうに。
“3D彼女”のほうがよっぽど「ヲタクに恋は難しい」に相応しい内容な気ががが。

そして4話、個人的にヲタのダメな部分と思ってる「趣味の強要」ネタが出まして。
って、あれ?それ許容しちゃうんだ。
う~ん?こういうのってむしろ非ヲタ(ノリのいい人)の方が乗っかってこない?
ヲタっていうのは良くも悪くも頑固で、一度「オレはやらん」と決めたらテコでも動かないタイプだと思うのだが(極論言えば周囲からどんなに「その趣味やめろ」と言われても止めないのがオタ)。
これじゃあヲタ同士の恋じゃないような…。
なにより自分がコスプレ強要されたら別れるぞっと(やったことが無いとは言ってない)。
ってか勧めるにしてもああじゃない。
もっとこう…外堀から埋めるというか真綿で首を絞めるというか、「あれ、オレもやらなきゃダメなんかな」って誘導するのが肝要で、あんな真正面から「やって」と迫るのはナシだ。
…って、それが出来たらオタじゃないのか?
セーラームーンにしても、まずは安藤絵がOKか否かで物議醸すのがオタじゃないのかなー、と思ったり。
あれで泣ける部分といったら里見八犬伝的な「アレ」だと思うのだけど(まさかゾイサイト×クンツァイトじゃあるまい)、「それに引き換えリューナイトってさぁ」と勝手に口を突くのがオタじゃないのかなー、とも思ったり。

というかさ、ヒロタカがゲーム楽しそうにやってるように全然見えない。
それは仏頂面ってことで気にしなくていいのかなーと思ったのだけど、その一方でナルミがイベント会場で女ヲタク同士で楽しく談笑してるところでちょっとヤキモチを妬く。

女性同士楽しそうでなによりと微笑ましく眺めるのが普通だと思うのだが…。
まぁこれは「都合のいいタイミングで妬いてくれる」っていう女性?の願望の現れなんかなーと思ったのだけど、ちょっと待て?
深淵を覗く者は~よろしく、じゃあこれ逆に、ヒロタカが楽しそうにゲームやってたらナルミは嫉妬するってことかいな?
仲間内、会社の同僚じゃなくて、自分の知らないヒロタカの知人同士で楽しくゲームやってたら機嫌悪くなるのかな?例えそれが男だらけであっても。
それはただの「恋が難しいタイプ」なだけでヲタに限った話ではないんじゃなかろうか…。

と、長々と書いてしまったけどここで更に書くことが。
↑の下書き書いた後に確認で初めて公式のキャラ紹介見て来たのだけど…えっ、ヒロタカってゲームだったらなんでも上手いだって?
えー、それは無いでしょー。
てっきりソロプレイが有利なゲーム限定なんだろうなと思ってたのだけど、それ以外も上手いってなると、ねぇ?
ソシャゲはよく知らんけどネトゲは大抵人脈のほうが重要だったり。
ウェブ上にも載ってない、他プレーヤーから直に聞かなければ分からない攻略情報なんてゴマンとあるし、鯖のトッププレーヤーが相棒引退して新たなパートナー探しに苦労してるとか聞いたことない?ないかー。
オーバーロード見たことないかー。
いやでも待てよ?
直接顔を突き合わせると口下手だけど、チャットでは饒舌らしい。
ナルミの知らないゲーム上の親しい人間が大量に居てもおかしくない、っていうか居ないとゲームが上手いってのはあり得ない。
そんな感じのネタ、今後出たりするのかねぇ?

とりあえず現状、ヲタに関する取材が浅いとどうしても思ってしまう。{/netabare}

7話までの感想{netabare}
あれ、順番間違ってね?
細かいツッコミ入れ出したら文句だらけになって大変になるのでスルーしてましたが、前の回でタカヒロに壁ドンさせて喜色満面で撮影会するシーンがありました。
その時「ん?こういう系(ナマモノ?)ってイケる人とそうでない人って結構ハッキリ分かれるような?(※)2人ともイケる系なん?」と思いまして。
で、その後の7話になって「そういうのイケる系ですか?」と確認する話をする…いや、それ知ってる前提で以前撮影会ネタやったんじゃないの?

※これに関しては他にも、3話(だったっけ?)でイベント会場で腐女子ブースに非腐男子のタカヒロを売り子に置いて注目を寄せるというシーン。
あれも、ああいう所ってある意味性癖を曝け出す場(同好の士の集まりだから安心していられる)なので、部外者が居ると抵抗覚える人が居るハズなんですよ。
普段“ヲタを隠してる人”の心理を全く汲み取ってない。

でもって更にはヲタとは関係ない部分でのツッコミ。
お前ら付き合ってるの隠してたのか!
ってので驚き、更に付き合ってるカノジョの噂話をされて怒るって…それは隠してるのが悪いよ。
どんなに噂話されてもニヤニヤ受け流す胆力か、それを楽しめる性癖持ちでないなら元から隠すなって、底意地が悪いよ、小学生かよ。
「お前付き合ってたのかよ」って知ってたなら言う側も気を遣うって。{/netabare}

断念{netabare}
8話だか9話まで粘ったけど断念。
これタイトルで損してるんじゃないかな?
そうさなぁ…「ファッションにわか半可通ヲタの華麗で優雅な日々」ってタイトルだったら文句も無いし、最後まで見続けられたかも知れない。
で、このタイトルだと何がアカンかっていうと「ヲタであるが故に恋愛に苦労する話」だと思っちゃうじゃん?
一話からしても、自分がヲタであるせいで非ヲタとの恋愛が破局して、しかもそれは転職を余儀なくする程の破局っぷりってのが示されてるワケで。
一方からの言い分のみだしどこまでが事実かは不明だけど、1話でこれを提示して、しかもそれの追及が無い以上これを事実・前提と踏まえて試聴するのが普通かと。
つまりは「非ヲタとはうまく付き合えない決定的な違いがあるはずだ」と。
で、「それはヲタである」に繋がってるワケで…けど、見てみるといつまで経ってもそんなコアなオタっぷりは見せない。
どこにも非オタと衝突するような気配は無いし、それどころかオタであること自体が疑わしい。

で、そうなってくると次に思うのは…別にヲタが理由で別れた訳ではなく、言い訳として「ヲタである」ってのを使っただけに見えて来てしまう。
ヲタに限らず誰でも直面する問題に対し「だって私ヲタだし」と、都合のいい逃げ口上・便利な道具としてヲタを使ってる気配。
人権とか平等とか、本来は美しい言葉のハズだったのにそれが便利すぎて濫用されて胡散臭くなってしまった言葉はよくあるけど、それと同じ扱い。
この匂いを感じた瞬間、拒絶する人はとことん拒絶するんじゃないかな?
いやぁ、ヲタってそんなに良いモンじゃないだろー。
近所で児童誘拐事件が起きたら真っ先に疑われるとか、近所で動物の射殺事件が起きればガンマニアが疑われるとか、そんな程度だろうに…。
そういった犯罪が起きるたびに「ウチらは関係ない、巻き込まないでくれ」って思ってるヲタは多いんじゃないかな?
ってかそういう思いに駆られる羽目になったヲタは多いんじゃない?
かくいう自分も園芸ヲタだと自称してるけど、もし近所で室内でホニャララ栽培してる人が捕まるようなことが起きたら自分も疑われちゃうのかなぁ、と思ったりするぞ?
(微粉ハイポ買ったりする時ちょっと思うよね、LEDは手を出してないけど…あ、ロフォ持ってると何か言われる?)

で、そういう誹(そし)りを受けることを覚悟してヲタやってるんじゃないのかい?、ヲタ隠してるのは誹りから免れるために隠してるんでしょ?
と思わせといて、誹りを覚悟してるどころか、むしろステータスであるかのような勘違い感…。
ファッションヲタク…つまりは自分を着飾るためにヲタを利用してるだけのクズにしか見えない。
意図的にクズとして描いてるならまだしも、そうでもなさそうでちょっと…。

と、文句は程々に。
途中で切ったからにはその理由もちゃんと書いておかないとアカンかなぁってことで。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

自縛の紐

二組のオタクカップルによるラブコメディ。

視聴していてよくわからないのは、「一般人」に対して「オタク」の恋愛はこんなに滑稽だと表現したいのか、「オタク」に対して「一般人」と違って恋愛はこんなに難しいと共感してほしいのか、何を言いたいのかうまく伝わってこないところにあるようだ。

過剰に「オタク」を自称するヒロインにとっては、「オタク」は一般人に対する劣位項として了解されているらしい。

しかし、いま現在、オタクと一般人の差や区別は、それほど決定的なものとして存在しているのだろうか。
ましてや、オタクは一般人の「下に」位置づけられるという社会的な了解が存在しているようには思えない。

ことさらに持ち出されるヒロインのオタク自意識は、あたかも身動きできないようにワザワザ自分自身を縛り付けているか、自分で築き上げた壁に頭をぶつけて「どこにも行けない」と嘆いて見せる自演のようで、不自然感がぬぐえない。


ヒロインが「一般社会」へ向ける視線は、常に自分を抑圧する否定性として一貫していて、自分を追い詰める圧力として意識されているように見える。
が、多くの視聴者にとって明らかなように、ヒロインは社会生活に適応していて、別に差別的な待遇を受けているわけでもなければ、「オタク」が露見したところで社会的に抹殺されるようなリスクを背負っているわけでもない。

『刑事コロンボ』の「自縛の紐」は、事故死を偽装するために被害者の死体に履かせた靴の紐が、逆に殺人犯を指摘する決め手となってしまった「自縛」の紐だった。
本作のヒロインの「自縛の紐」は、自身が縛り付けられているように見せかけながら、「一般人」の社会とやらに溶け込もうとしない言い訳を設定するために要請されているように見える。
縛られてるから仕方がない、という言い訳。
同時にそれは、縛られていない「一般人」であっても、何の抵抗もストレスもなく「一般社会」に溶け込んでいるわけではない、という当たり前の事実を見ないように顔を背ける言い訳でもある。

いや、むしろ積極的に、社会への敵意や無関心を正当化するために、抑圧され「差別」されている被害者ポジションとして「オタク」を特権的に位置づけたい欲望が、ヒロインの造形と不自然感のある本作の「世界」を支えているようだ。

ようするに、自分は何ものかによって「気分よく生きられない」よう強制されているという、気分的な「被害者意識」を支えるものとして、オタクは持ち出されている。


特にオタクに限った話ではないが、昨今のニュースでは、「差別発言をする自由」だの「男性差別に抗議するため女性専用車両を妨害する」だの、差別反対によって自分は傷ついているという架空の「被害者」性を基に差別行動を正当化する騒動が登場する。

ヒロインや主要人物の個人史において、他者=社会から不快な扱いを受けたりした経験が、当然にあるに違いない。
が、それは誰もが経験する、個別的で固有の経験だろう。
どんな人間でも、必ず社会との摩擦や衝突を経験する。

「キモい」と嘲笑されるとき、理由は「オタク」以外にも、「話し方が不明瞭」「服装が場違い」「その場の人間と思想立場が異なる」などの具体性が色々とあるだろう。
その「自分は傷ついた」理由を、具体性を離れて「オタクだから」という抽象性に拡大することは、自分自身から目をそらす逃避の一種と言われても仕方がない。

「女性専用車両」を見て不快を感じた「個人的な気分」を、「男性差別」というありもしないものへ拡大して自分の攻撃欲を正当化する薄汚い「責任逃れ」までは、あと一歩の距離しかない、という対象化が、そこには欠けている。


恋愛に対する不全感を「オタク」に求める設定は、オタクが広く持つ(と信じられている)恋愛において「差別されている」という架空の被害者意識へのアピールをもくろんだのかもしれない。
が、架空の「壁」でオタクと一般人を仕切るヒロインが実現できているのは、別にオタクでなくとも「あるある」とうなずき合える些末な共感でしかないようだ。

趣味に時間と金銭を使い、恋人と過ごす時間や金銭に支障をきたすのは、「オタク趣味」に限った話ではない。
たとえば、盆栽やスキューバダイビングや長唄でも同じことだ。
「一般人」からは理解できない金銭を使うというなら盆栽も同様だし、頻繁に海へ出かけてダイビングすれば恋人と過ごす時間は減るだろう。
普通の人からは何が楽しいのかわからないという点では、長唄も負けてはいない。

それらと「オタク趣味」を分けているのは、差別されているという「被害者意識」の有無だ。
「オタク」のみが特権的に被害者性を主張できるという空想性が、些末な共感しか得られない視聴感に帰結する。


「オタクはキモイ」と言われたなら、言ったものへ反撃すればいい。
「自縛の紐」で「オタク」であると自分を被害者化するのは、個別に反撃する困難から逃れて、「リア充爆発しろ」と一般人「全体」をカジュアルに「攻撃」する言い訳を作り出すためではないか。

恋愛や社会生活に対する不満を並べながら、それらと徹底的に対決することを諦めている言い訳として、「だってオタクだもん」という「自縛の紐」を持ち出すヒロインは、こうした加害性と裏表の被害者意識を体現するものとして、視聴していて共感を阻んでくる。

何かへの不満や愚痴は、常に「自業自得だろう」という反論に晒される余地を持つ。
これを避けるには、純粋な「被害者」の「正当な」抗議であるという理由付けが一番手軽で、だからこそ対立者は常に「被害者」の「純粋」性を攻撃する些末な口実を探す。

ヒロインの、恋愛や社会生活への不全感の愚痴を正当化する「被害者性」を支えるためには、あいまいに都合よく加害と被害の根拠づけに使いまわされる「オタク」概念は、有効とは言えないようだ。

視聴者が、何が言いたいのだろう、という違和感を感じるのは、この加害性へ転化する被害者意識について考察が不徹底で、ヒロインは一方的に被害者ポジションにいると疑わない製作者の無自覚のせいだろう。

単にそれぞれの個人が持つそれぞれの個性だと描いていれば、同じ趣味のカップルによる楽しいラブコメとしてごく普通に自然に話は転がっていくだろうに、この被害者意識による正当化の欲望が台無しにしているようだ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

現代人の恋

彼氏と別れたことが原因で会社を辞めた桃瀬成海は、
転職先で、幼馴染でオタク友達だった二藤宏嵩と再会する。
そこに会社の先輩でオタクの恋人同士である
小柳花子と樺倉太郎が加わり、オタクのカップルたちが、
衝突しながらも心を通わせていく、
pixiv発の少女漫画原作のコメディ。

アニメーション制作:A-1 PICTURES
監督・シリーズ構成:平池芳正、
キャラクターデザイン:安田京弘
原作:ふじた

2組のカップルたちが、オタクライフを満喫する様子が
描かれるのだが、オタク同士でも
細かい違いがあって、そこで諍いが起こる。
同じオタクでも好みのジャンルが違うため、
お互いのことを理解しなければいけない。
そしてオタクであるが故に自分の趣味を優先してしまい、
真っ当な恋をすることが難しいという物語。

よく考えてみると、こういう状況は
オタクに限らず、現代人の傾向としてよくある気がする。
情報化の広がりとともに好みが尖鋭化された現代においては、
昔のような単純な構図ではなくなっている。
自分の好きなことにこだわりを持つのは良いことだが、
それが他人に対する不寛容につながってしまう。
男女の付き合いでも同じことで、
大きなテーマのひとつとなっている。

桃瀬成海(隠れ腐女子)と二藤宏嵩(ゲームオタク特化型)
小柳花子(腐女子・コスプレイヤー)と樺倉太郎(ライトオタク)

基本的には同じ会社の同僚である
この4人のカップルを中心に話が進んでいく。

特に小柳と樺倉のカップルは衝突が絶えない。
年下で女性の小柳のほうがディープなオタクで、
樺倉と一緒に色々と楽しみたいのだが、
樺倉のほうは、オタクであることに対する
羞恥心があり、小柳からの要求にいちいち突っかかってしまう。

こう書いてしまうと、樺倉の不寛容が悪いように感じるが、
要求してくることの難易度が高いのだ。
腐女子というのは、男同士の絡みに高揚するわけで、
それにコスプレや撮影が付いてくるとなかなか厳しいものがある。
ハードルが高すぎて付いていけなくても仕方ないようにも思える。
そして、腐女子にとっては、男のどちらが
「受け」と「攻め」であるかも重要だということを
この作品で初めて知った。
{netabare}成海と小柳の女子2人がファミレスで
自分たちの彼氏同士がカップルになった場合には
どちらが「受け」で「攻め」になるかということで
熱い議論を交わすシーンには爆笑してしまった。{/netabare}

俯瞰してこの物語を観ると、
フジテレビで放映したことが納得できる。
恋人同士のすれ違いや諍いが起こる
よくある恋愛ドラマの構図になっているからだ。
その道具立てにオタクの要素を取り入れたことで、
滑稽で新しさを感じさせる。

例えば、喧嘩しているときに
ドラゴンクエストのゲームの要素を
持ってきて展開させたり、
仲直りするときに「じゃ、ゲーセン行くか」で
締めたりするところはとても微笑ましく感じる。

作者が女性ということで、見せ方が上手い。
悪く言うと、リアリティに欠けているという
意見になるのだろうが、
{netabare}(まぁ、26歳くらいの宏嵩が幼馴染の成海を
ずっと片思いしていたという設定は違和感があるが、
そういうこともなくはないと、私は考えることができる){/netabare}
少女漫画特有の軽快感とスマートさが
全面に出ていて、個人的には好感を持った。
思わず原作を買いそうになったが、
ツタヤのレンタルで済ませて、全巻読破した。
こちらは、細かいネタごとの展開になっていて、
気軽に楽しむことができる。
欄外により細かいオタクネタが
散りばめられているのが、とても興味深かった。
作者はガチのオタクなので、とてもリアリティがある。

最近のアニメの定石といえる実写化も実現。
ほかの作品とは違い、2組のカップルが中心となり、
ドラマチックな展開もあるため、
俳優や監督の力量によっては成功する可能性も
ゼロではないと思っていたが、
監督に『勇者ヨシヒコ』シリーズの福田雄一を
起用して大コケしたようだ。
この監督のことをどうこう言うつもりはないが、
どう考えても監督の選定が間違っている。
この作品はラブコメが重要なのに、
どうして、こういう方向になってしまうのかが疑問だ。
ネットで評判を見ると、原作を大幅改変していて、
どうにもならないデキだったという意見が多数。
実写化によって幸せになるアニメは、
極々僅かな印象なので、個人的にはやって欲しくない。
金の問題だから仕方ないのだろうが…

アニメ版も評判はそれほど良くないが、
個人的には十分に成功していると思う。
ラブストーリーとしても面白いし、
オタクネタも笑わせてくれるシーンが多かった。
こんな美男美女でキレイなオタクはいない、という
ツッコミをよく見かけるが、
それは、少女漫画に対してはあまりそぐわない。
脇の声優には小柳のCVが沢城みゆき、
樺倉のCVが杉田智和というベテラン同士の組み合わせで、
とてもテンポが良く、さすがの上手さを発揮している。
特にかけ合いのようなふたりの喧嘩は最大の見どころで、
声優の上手さとネタの面白さの相乗効果によって、
より魅力的なシーンとなっている。
そして、主人公・成海の伊達朱里紗も味のある可愛い声で、
主人公・宏嵩の弟の彼女になるであろう
桜城光のCVに悠木碧を起用するという豪華声優陣を配しており、
より魅力的な作品となっている。

それにしても悠木碧の多彩な声には改めて感服する。
今回の桜城光のCVも最初聴いたときには
誰だか全く分からなかったし、ドラクエ風の機械的な
ゲームヴォイスだけで登場している回もあって
エンドクレジットを見て驚かされた。
アニメにおいて声優がどれだけ重要かを
改めて感じさせてくれる。

OPとEDは耳ざわりの良いスマートな楽曲で
どちらも作品に合っている。
EDの『キミの隣』を歌うhalcaは
特徴のある柔らかなボーカルが魅力で、
放映当時はDLして、よく聴いていた。
現在は『邪神ちゃんドロップキック´』の
OPも担当していて、こちらも最近はよく聴いている。

1話を観るまでは、作品のイメージが好みではなかったので、
どちらかといえば敬遠していたのだが、
1度観始めると、グッと引きつけられしまった。
何となく避けていた人は、ぜひ試してもらいたい。
(2018年8月19日初投稿・2020年5月30日追記&修正)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 63

68.6 3 ヤキモチで笑いなアニメランキング3位
おねがい☆ティーチャー(TVアニメ動画)

2002年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (442)
2215人が棚に入れました
辺境惑星の駐在監視員として地球に赴任した宇宙人、風見みずほ。
偶然、みずほの正体を知った高校生「草薙桂」は、彼女を守るため、彼女と結婚して夫婦になる。
桂は中学時代のトラウマから、「停滞」と呼ばれる、精神的なストレスに起因する「意識不明な状態」になる病気を患っている。 みずほとの生活から、いくつもの停滞を経験し、しだいに回復の兆しを見せていく。お互いに心を通じ合わせ、求め合っているにも関わらず、様々なすれ違いから、疎遠になっていくのだが…。

声優・キャラクター
井上喜久子、保志総一朗、川澄綾子、大原さやか、田村ゆかり、岩田光央、三浦祥朗、金田朋子、内田直哉、佐久間レイ、高田由美、こおろぎさとみ、杉田智和、仲野裕、南央美、西村ちなみ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

気持ちの奥底で交わした約束を果たさなきゃ…

この作品は、あにこれで知り合ったアニ友に以前から面白いとお勧めされていた作品です。
これまで視聴機会をずっと逸してきましたが、ようやく視聴に漕ぎ着ける事ができました。
放送されたのは2002年なのでもう15年前…作画には少し時間の経過を感じましたが、物語的には今でも十分楽しめるレベルの作品だと思います。

この物語の主人公は、長野県の県立高校に迷う高校1年生の草薙桂…
一見背は低く色白で眼鏡をかけた草食男子に見える彼ですが、それには理由があったんです。
彼は幼い頃から不可解な病に侵されていたんです。
それは強い精神負荷によって肉体と精神が昏睡状態に陥ってしまう…という類の奇病です。
この症状が発症している間は必要最低限の生命維持活動以外の身体機能が全て停止してしまうんです。
そして一度発症するといつ目覚めるかも分からない…とても不安定な病気なんです。
彼がこの病によってどれだけの時間を棒に振ってきたのか…
そしてその間に起こる出来事に一人取り残されて、どれだけ辛い思いをしてきたのか…

でも学校でもようやく友達が出来て学校生活が順調に滑り出したある日の夜…
桂は見てしまったんです…
輝く光の中から突如女性が現れた事を…
彼女の名前は風見みずほ…辺境惑星の駐在監視員として、地球に赴任した宇宙人だったのです。

自分の秘密を打ち明けるみずほ…
そしてその秘密を聞いて薄情になる桂ではありません。
こうして彼女との秘密を共有する事となり、物語が動いていきます。

完走して振り返ってみると切ない展開が目白押しだったと思います。
最初は行きがかり上止む無く…という面が無かった訳ではありません。
でも、桂とみずほの心の揺らぎは久々にキュンキュンする感覚を味わったように思います。
自分の中で少しずつ相手の存在が大きくなっていく…
それは普通なら決して悪い事ではありません。

でもお互いの立場を考えたらずっと一緒にいるのは夢のまた夢…
こんなにも気持ちは大きくなっているのに…
溢れそうになるのを必死に抑えているのに…

お互いの立場…教師と生徒という立場も二人には大きな足枷になっていました。
だって…何一つ口外できないのですから…
そんな二人の状況を知らずに友達は普段通り接してくるのですが、心と真逆な態度を取らなければならない必然に何度溜息を洩らした事か…

でも友達が悪い訳ではありません。
もちろん、二人だって決して悪い事をしている訳ではないのですが…
でももし、そんな友達関係から脱却したいと考える人が居たら…?
そしてその人が最後の一歩を踏み出したとしたら…?
とても心中穏やかでなんかいられません。

そんな二人の胸キュン物語がずっと続くと思ったら大間違い…
更に厳しい試練が二人を待っていたのです。
それは味わった人にしか絶対に分からない苦しみ…
味わったら最後…前に進めなくなってしまう…

その痛みが分かるのが自分なら良かったのに…
選択肢の無い最後通告を突きつけられて…
例えそれが本当に自分の望む道じゃなかったとしても…
前への歩みを決して止めないために…

どっちも無理をしていたと思います。
心が壊れかかっていた…
だから向き合った時、溢れる涙が止まらなかったんだ…
だから自分の全てを投げうっても助けたいと思ったんだ…
例えそれが全てを失う事になったとしても…

このままじゃ終われない…
気持ちの奥底で交わした約束を果たさなきゃ…
それが繋ぎとめてくれた貴方への精一杯の感謝の気持ちだから…

オープニングテーマは、KOTOKOさんの「Shooting Star」
エンディングテーマは、川田まみさんの「空の森で」とKOTOKOさんの「LOVE A RIDDLE」
これはオープニングに軍配…KOTOKOさんの曲、ムチャクチャ格好良いです。

1クール13話の物語でした。
この作品は長野県大町市にある木崎湖が舞台となっているそうです。
この湖の周囲は聖地巡礼の対象にもなっているとか…(wikiより)
でもそれだけ人気が出たのも頷ける作品だったと思います。
イチオシはやっぱヒロインのみずほ…
終盤での彼女の言動には私の涙腺は全く抵抗できませんでした。
この頃の作品も十分に面白いです。次は続編となる「おねがい☆ツインズ」を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

もう大歓迎 これでもかってくらい、愛しちゃってください

基本的なストーリーはラブコメ。
とある事情で近くの池で寝てしまっていた主人公、目を覚ますと
池が謎の渦を巻き光を放った、そこに美人な女性が降り立つのを目撃する、
彼女が「宇宙人」であることを秘密にするため、
なぜか主人公と彼女は結婚するはめになってしまう・・・というところから
ストーリーは始まる。

序盤からヒロインである「みずほ先生」の魅力が爆発する。
唐突に美人な先生として登場し、主人公に抱きつくわ
いきなりキスするわとアクセル全開だ。
「年上の魅力」というのがヒロインにぎゅ!っと詰まっており、
同時に井上喜久子さんのあの声がヒロインの魅力を後押しする。

年上なのに、この「みずほ先生」はやきもちを焼いたり
照れたり恥ずかしがったりとふいに年上なのに
年上らしくない態度をとり、非常に可愛らしい(笑)

ただストーリーのほうは序盤若干強引だ。
唐突に主人公の目の前に宇宙人であるヒロインが現れるのはいい、
だが、何だかんだで恋人関係になり結婚するという展開は
視聴者の感情がついていかず
「いつのまに恋愛感情が生まれてるんだ?」と心理描写が不足気味だ

そんな唐突な展開に登場人物たちも困惑するという話が
割かれているので、そこで一旦視聴者の感情移入も落ち着くが
結局は「恋愛感情」が生まれていているので、
ヒロインがなぜ主人公に惹かれるのか、主人公が何故ヒロインに惹かれたのか
というのがいまいち説得力がなく、雰囲気で突き抜けてしまった感じもある。

更に特徴としては、主人公が「停滞」と呼ばれる病気に掛かっている点。
ようは鬱の最大級みたいなもので、ナーバスになりすぎると体の時間が止まり
眠り続けてしまうというところ。
主人公は3年ほど停滞し本当は18歳という点や
この描写が少し重く、ナヨナヨした主人公は好き嫌いがはっきりするところ。
保志総一朗さんの演技も好き嫌いを後押しししてしまっている

更にいえば、せっかく主人公とヒロインが結ばれて
いろいろな恋愛に決着がつき、、主人公の恋愛関係も落ち着いたと思ったら
いくら、友人のためとはいえ、
結婚してるのに一時的に別のヒロインと付き合ったりする展開は何とも言えない。
主人公の「勝手さ」が目立ってしまった。
この部分も主人公の好き嫌いを余計に加速させてしまっていた

だが、逆に言えばヒロインである「みずほ先生」の心の広さと
お姉さんという部分の魅力を強調しているとも言える
主人公と別のヒロインが付き合ってるのに、大人だから先生だからと
我慢しつつも寂しそうにしたりして、感情を爆発させる様子は
可愛らしく描写されていた。

しかも、付き合った相手は最終的に男性教師に恋してしまう始末(苦笑)
あれだけ主人公に対して恋してたのに・・・女は怖いといえる演出かもしれないw

ただいろいろ欠点は言ったが、物語はきちんとつながっている。
遠回りして最終話を迎えたが、
主人公の病気のことや、主人公の友人たちの恋愛の結末、
そして「みずほ先生」の宇宙人という設定などきちんと設定と伏線を生かして
1つの物語を作り上げていた。

全体的に見て好き嫌いの分かれる作品だ。
主人公のナヨナヨした性格や周りくどいストーリー展開などは
好みの分かれるポイントだ。
だが、逆に言えば「みずほ先生」の年上の魅力にとりつかれれば
がっつりとハマってしまう作品だ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

広い宇宙に たった二人の 幸せの場所を見つけたね

髪をアップにしたグラマラスでメガネをかけた女性教師のビジュアル・・・。
「おねがい☆ティーチャー」、この掻き立てられる妄想を前面に押し出したタイトル。
そんな視聴者の先走る妄想を見事に打ち砕いてくれるのがこの作品です。
ヒロインで女性教師「みずほ」は、いたって純情で健気な女性です。
しかも、宇宙人と言う突飛な設定。


■「ドキワク体験」

プロモーションで使われているフレーズです。
この物語の面白いところは、女性教師と主人公との秘密の関係です。
いかにまわりにバレずに二人の関係を続けるか。
文字通りのこの「ドキワク」な体験をさせてくれる作品です。

また、「みずほ」が髪を下ろしメガネを外しているオフのスタイル。
とても可愛らしく、オンの時とのギャップがとてもいい感じです。
そして、この姿は、他の生徒にはめったに見せません。
この他の生徒は知らない、でも、視聴者はオフの先生の素顔は知っている。
これは、視聴者と先生との間で秘密を共有していると言う一種の疑似体験になります。
これがまた「ドキワク体験」に重要な演出になっています。


■「おねティ」と「あの夏」

私は、「あの夏で待ってる」が好きですが、この「おねティ」のオマージュですね。
「あの夏」が面白いと思った人は、この「おねティ」も面白いはず。
雰囲気は、ほぼ同じ感じなのですが、物語の方向性は少し違います。
「おねティ」は、「あの夏」からコミカル展開を引いてシリアスさを足した感じです。
そのためヒロインの心情の切なさや恋愛要素は「おねティ」の方が上だと思います。
「あの夏」は、むしろ「柑菜」を始めサブキャラの存在が大きく描き方も厚いです。
そのため、青春ものとしては、「あの夏」の方が上だと思います。
私は、どちらも好きです。

また、両方の作品では、全体的にノスタルジーを感じるところも好きです。
田舎の風景、OP曲、高校生の青春、確かに目に見える要素もその理由の1つです。
でも、目に見えない全体に漂う何かもまたノスタルジックさを感じさせてくれます。
夏を挟んだ季節柄、夏の短さと青春の短さが重なる哀愁感もあるのかなと思います。

ちなみに田村ゆかりさんが演じる、「おねティ」の「苺」、「あの夏」の「檸檬」。
実は姉妹?と言う説もある二人ですが、物語の良いアクセントになっていました。


■「広い宇宙に たった二人の 幸せの場所を見つけたね」

KOTOKOさんが歌うOP曲「Shooting Star」のサビの歌詞です。
このサビは、結構耳に残って好きですね。
この物語もこの歌詞の通り微笑ましい結末でした。

残念なことにこの歌詞は、2番なので、OPでは聞けません。
アニソンって、大切なことは2番にあることが多いような気がします。
気になったアニソンは、OPでは使われない2番も要チェックです。


■まとめ

この作品は、井上喜久子さんが演じるヒロイン「みずほ」の魅力に尽きると思います。
古い作品なので、確かに今の作品と比べるとイマイチに思うところが多々あります。
でも、観ているうちにヒロインの魅力にどんどん引き込まれてくる作品でした。

私は、とても楽しめた作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

73.1 4 ヤキモチで笑いなアニメランキング4位
宇崎ちゃんは遊びたい!(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (481)
1627人が棚に入れました
静かなキャンパスライフを満喫する大学3年生・桜井真一。一人で過ごしたいだけなのに、“ぼっち"扱いしてくる後輩・宇崎花に絡まれ、平穏な生活は一変!いじられ、けなされ、からかわれ……。毎日毎日、宇崎ちゃんのウザ絡みに振り回されることに!騒がしい日常はうんざりだけど、でも、一緒に過ごす時間はなんだか退屈しなくて――。「ぼっちより、二人のほうが絶対楽しいッスよ!」生意気なのに、どこか憎めない“ウザカワ系"後輩との青春ドタバタラブコメ、ついにスタート!

声優・キャラクター
大空直美、赤羽根健治、竹達彩奈、髙木朋弥、秋元羊介、早見沙織
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

宇崎ちゃんは語りたい

1話感想{netabare}
原作未読。
“高木さん~”はこれ以上進展無さそうだし1期は見たけど2期は見てません。
“上野さん~”は上野さんが可愛そうでいたたまれなくて途中で脱落。
そういう経緯があった上に、そもそも巨乳推しにどうにも不快感があってこの作品は最初見るつもりは無かったのだけど…ちょっと前に献血ポスターが萌え絵で炎上ってのは知ってたけど、それがこの作品だったとは全然知りませんでした。
で、その情報を知って、私が抱いた不快感とポスターでケシカランと言った人の不快感は同じなのか違うのか、俄然興味が沸いてきました。
ってことで見てみることに。

そして1話見た段階で、漠然とした不快感の正体が分かった…かな?
まずこれ、宇崎は「自分は巨乳である」は自覚してるのかな?
一応肩凝りが酷いとか言ってるし自覚はしてる?
あ、「SUGOI DEKAI」は外人が意味不明な漢字のTシャツ着てるのと同じだろう=宇崎はローマ字が読めないと解釈してます、もし読めてたらスゲー嫌な女じゃん?
でもって次の問題、「巨乳は周囲からどう見られるのか」は自覚してるのかな?
どうもこれが…自覚してないっぽい。
えーっと、高木さんの場合「自分は美少女である」は自覚してて、それに相応しいアプローチをしてたんだと思うんだ。
美少女であるかどうか、つまりは美醜については人によって基準違うし、作品によってはブスって設定なのに画面では美少女とかもあるし、自己評価を見誤るのはまぁ分かる。
“花子くん”では自分は上の下だと思ってた主人公が他人から中の下と言われてショックを受けるとか、そういうこともあるだろうと納得できる。
けど胸のサイズは…明確に数値として出るモノじゃん?「美女か不細工か」とは次元が違うんじゃないかな。
宇崎が巨乳をコンプレックスに思おうが自信に思おうが、どっちでも良いのだけど少なくとも自覚してる人間の振る舞いには見えない。
要は、

自覚してないハズが無いのに、無自覚を装って巨乳アピールしてる

ように見えて、なんか…う~ん。
それでいてこんなこと言うと「人を見た目で判断するなんてお前は酷いヤツだ」みたいなこと言われそうなのが更に不快、いや作品自体が見た目で巨乳好きを釣ってるじゃん。
“すのはら荘~”と同じだ、下心が丸見え、作り手の。
キャラクターを「しっかりと生きてる人間」と捉えると、作り手の都合でアホに仕立てられてるように感じて不憫に思えて来る系。
また、無自覚を装った計算だとしたらそれに気付かない真一もどうなんだか。
下心なんて無く、思い切りオープンにしてる“一騎当千”みたいのなら平気なんだけどねぇ。
う~ん、変な例え話になっちゃうけど、AV女優が自覚して・誇りを持ってAV出演するのは構わないけど、素人を騙してAV出演させるのはアカンでしょ。
これが一騎当千糸とこの作品に抱く印象の違いかなー、と。

まぁその、宇崎は自己評価をどう下してるのか、どんな思春期を送ったらこんな19歳になるのか、今後そこら辺掘り下げてくれるのなら見続けてもいいかな?
少なくとも一人っ子だよね、兄弟が居たらから揚げの件はああはならないと思う。
一応高校時代の回想みたいなのもあったし、そのうち掘り下げるんじゃないかなー?と睨んでるんだけど、どうかな。
まさか「実はローマ字を読めた」なんて展開は…まさかね。{/netabare}

2話感想{netabare}
あ、これ…サークラの姫だ。
真一がボッチだから問題起きてないけど、これがグループだったら崩壊を招くタイプ、あくまで真一に対し気がないのならって前提だとね。
(明確に彼氏が居るのならまた印象違うんだけどね、同じ天然系でも“しょびっち”はそこんトコよく考えてたんじゃないかなー?)
宇崎の無自覚に無遠慮に愛想振り撒く態度はピュアな根暗童貞オタクには「オレに気があるのかな?」と思わせるし、「他の男にも同じように接してるのか?」と疑心暗鬼というか嫉妬というか、そんな感情を芽生えさせるのに充分。
まぁ実際にそんな感じでサークラするのを間近で見た経験があるので…それでいて姫自身は「アイツに付きまとわれて困る」みたいなこと言うし、いやお前の無責任な態度のせいちゃうん?って思ったり思わなかったり。
ということで宇崎と真一のやり取りは見てて恐い、マスターのような心境にはなれない。
逆説的に、サークラの姫にコロっとイってしまうタイプがそれだけ居るってことで、そういう人またはその経験も今では良い思い出だと処理できる人がこの作品を支持してる、のかなぁ?

また、「どうせ真一に気があるんでしょ?」って前提で見ようとすると、だったら泊まりに行く発言は全く別のニュアンスになっちゃうし、いやはやどうしたモンだか…。
ヘンな話になるけど、もしこれが高木さんだったらそんな発言する時はコンドーム携えてると思うぞ?
それだけ自分の態度に自覚持ってるというか、そう思わせるだけのキャラが立ってるというか…あれ?ひょっとして“からかい上手の~”は名作だったのでは?とこの作品を見て評価が上がって来てたりw
二期見ときゃ良かったかなぁ?
あと一応、宇崎は幽霊で真一にしか見えない可能性も考慮してたんだけど、1話の段階で結構否定されてたし2話ではマスターが目撃してるしで、その線はナシってことで大丈夫かな。

それと絵的に気になった点。
「店員さんの良い接客一つー。お冷出すところからやり直しねー」の後、真一が「やっぱハラ立つなーこいつー」と文句言うシーン。
キャラが怒りに震えるんじゃなくて背景がブルブル震えてるんだけど、なんだこれ?指定ミスった?
作画が安定してると思った“シャチバト”もよーく見るとミスがあったりして、なんだかんだで現場は大変なのかなぁ?{/netabare}

4話までの感想{netabare}
亜細の2人みたいな変人ではなく一般人による周囲の反応が殆ど描かれず、3話でようやく大学でバカップルだと評されるシーンがあったが、それでもなんか物足りない。
個人的には宇崎が他の同世代の男性にどう接するのかが見たいのだが…。
4話最後なんか、駅の改札の向こう側に真一の知らない男性が立ってて宇崎が腕に抱きつくシーンで終わっても良いんじゃね?くらいに思ってしまったり。
同期放送に“彼女、お借りします”があるせいで感性がそっちに引っ張られてるってことは…無いハズ、多分。
とにかく2人の世界ばっかり描かれててなんかコワイ。
次回でやっと同世代の男性キャラが出るみたいで期待…できそうにないんだよなぁ、公式の紹介見る限り。

あ、それと宇崎のウザさは私は不思議と感じなくて、というか真一が本気で嫌がってるように見えないので何とも思わなかったのだが、4話のメガネの件にはようやくイラっと来ることができた。
見た目をからかうって、それお前はどうなん?っていう。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
思ったとおり、どうやら榊は私の期待に応えるキャラではなかったっぽい。
というかこっちの見たい部分を悉く伏せるねぇ。
宇崎が他の男子と親しく話してるところなんか見たくないという強い意志を感じる。
分かる、分かるんだけど…だったらいっそのこと「男なんか見くない」と開き直って恋愛対象になりかねない年頃の男性キャラを一切画面に映さない方が清々しい。
こっちは真一と宇崎という男女のドラマ?をやってるクセに、それ以外の男子は見せない・匂わせないというのは中途半端というか浅ましいというか…。
ウザい表現も所詮「せんぱーいこのゲームやりましょうよー、前カレが得意だったんスよ」なんてことは絶対言わないんでしょ?
真一と宇崎をくっつけようとしてた榊が宇崎から告られるとか、無いでしょ?

過去を暴きたいってことではなく、キャラに厚みが無い。
前書いたメガネの件で言えば、宇崎は見た目で嫌な思いをした人の気持ちは身をもって痛いほど分かってるんじゃないの?と首を傾げてしまうワケで。
人に歴史アリよろしく、キャラクターを作る時ってどんな育ち方をしたか設定すると思うのだけど、宇崎からはそれが感じられない。
なーんかね、サービス中は他の男の話は絶対しないと心に決めてる風俗嬢やレンタル彼女で、それのプレイを見させられてる感じ。
“高木さん”でも同じようなこと書いたけど、こっちは自覚してない体、ある意味演技達者。
さもなくば5分前に作られた幻影みたい…やっぱ幽霊なんじゃないか?

掘り下げパートはそのうちやるんじゃない?と思って6話まで見たけど、6話ビーチで一人っきりにされたシーンで「お前の期待する描写ねーから」とピシャリと念を押されちゃった気分。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

宇崎ちゃんは先輩「で」遊びたい(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
大学の先輩(男)と後輩(女)のラブコメ。

ギャグと恋愛のバランスがよく、爆発力はなくも、じわっと面白い、なんかこう、10年くらい前みたいなアニメでした。

レビューでは、私が特に好きだった回について書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「ウザ可愛い」というのは、「ウザイのが可愛い」というより、「可愛いからウザイのが許容される」だけだと思います(笑)

「イケメンのオラオラは肉食系で格好いい」けど、「ブサメンのオラオラはただムカつく奴」と同じですね。禁断の果実なので、一般人は手を出すな、です(笑)

という残酷な真実はさておき、宇崎ちゃんは、可愛いかったですね。あんなん、「惚れてまうやろー!」です(笑)

個人的には、7話がベスト。

まず、相手の登録名が「先輩(陰キャ)」というスマホ画面でジャブ笑い、その後も「弱キック連打」とか、明らかにover30を狙った笑いを積み重ねていき、「二十歳の誕生日に居酒屋デビュー」という、何とも素敵で可愛らしいエピソードからの、酔っぱらい女子の可愛さ。んで、寝ゲロ(笑) あれ見られたら、そりゃあ(ある意味で)距離は縮まる(笑)

やっぱり私は、恋愛モノなら、大学生以上の作品が一番好きですね。お酒絡みのエピソードも好きだし、やっぱ、なんとなく大人なんで、大人の落ち着いた(でも眩しい)絡みを見てると、良いな~と思います。
{/netabare}

【余談 ~鳥取県コラボで思うこと色々~】
{netabare}
(とっ)とりとめなく書きます。あれ? 知事のクセがうつってる?(笑)

まず、本作の10話の鳥取県コラボ驚きました。あそこまで鳥取県がフューチャーされたアニメは、過去にありましたっけ? 少なくとも、私は初めて見ました。

私は基本的に、このような地方自治体とアニメのコラボは賛成派です。私自身、まとまった休みがあまりとれないことと、腰が重い性格のため、旅行などほとんど行かないので、アニメを通して色々知れるのは、シンプルに楽しいです。

でも、当然それは、作品の質を下げるものであってはいけないわけで。

本作は、鳥取県の中でも、恋愛にご利益があるスポットを中心にしたことで、作風も壊さず、Win-Winな関係になっていたと思います。昔、「旅猿」で鳥取編があったけど、個人的にはこちらに軍配ですね。

山陰、興味はあるんだけど、多分行かないだろうな~、一生w 大阪・京都・広島という観光の大きな壁があるので、なかなかたどり着かず、北国から行けば、山陰回るくらいなら、福岡(飯)・大分(温泉)に足を伸ばしたいからな~。

そういう意味では、「宮城」と「北海道」に挟まれ、ほぼ全国民にスルーされる、我が岩手と近いものを感じる(自爆)w

てゆうか、昔、仕事で信州に行った時、「ほぼ岩手」で、あんまり面白くなかったんすよね。いや、東京の人とかは逆に面白いと思うんでしょうが、「大自然」とか、「美味しい水で育った」とか「人が良い」とか、もう岩手で飽きるほど味わってるから(笑)

だから旅行に行くなら、「都会」か「南国」に行きたい。

人間、無い物ねだりですね(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
10年前のアニメみたいな作画だな。ロリ巨乳。1年、あれれ(笑) 

2話目 ☆3
マスター(笑)

3話目 ☆3
ライバル登場?

4話目 ☆3
ゲーム72時間はすげぇな。泊まっていく流れではある。

5話目 ☆5
いや、心理学は面白いよ、学生の時、積極的に授業とってたな。大学時代、もう一度味わいたいな。マッサージチェア(笑) 浅井さんもだいぶ変人だよな(笑) 宇崎の地雷(笑) 歯磨き粉と食い物の区別をつけられないバカにバカにされる(笑) チョコミン党(笑) 立てよチョコ民(笑) ミントが歯磨き粉ではなく、歯磨き粉がミントなのだって、確かに(笑) 

6話目 ☆3

7話目 ☆5
先輩(陰キャ)って、どんな登録名だよ(笑) 蔑む目(笑) 下段弱キック連発(笑) 宇崎(アホ)w 二十歳の誕生日に、居酒屋で酒って、なんか素敵だな~。ゆず酒、女子が騙されるやつw ちゃんと気を使ってる先輩にも好印象。酔っ払いは女子は安定して可愛い。年齢確認ボタン押したい、二十歳だから、は可愛い♪ 滝ゲロ(笑) 二日酔いアルアル(笑) 最後の寝ゲロは笑ったww

8話目 ☆4
男のクズ(笑) 言い方~!は、アニメ業界では危ないネタ(苦笑)

9話目 ☆3
byアンジャッシュ(笑)  旅行券で鳥取、、、って、一瞬微妙と思った(失礼w)が、逆に旅行券じゃないと行かないから(大失礼w)ラッキーなのかもしれない(笑)

10話目 ☆3
ちなみに鳥取砂丘の面積は、日本2位なんだよね。過去、これほどまでにちゃんと鳥取が扱われたアニメはあっただろうか? 少なくとも、私は見たことない。

11話目 ☆3
料理のくだりは、なんか良かった。ボルダリング、弱い宇崎がまた良い(笑) 桜井、スポーツマンだな。一人カラオケは恥ずい(笑) 酔っぱらい宇崎、安定の可愛さ。キャバクラじゃん(笑) ハイハイ、バニーが好きです(笑) ん? ラストはシリアス?

12話目 ☆4
照れてる宇崎、可愛い(笑) 嬉しそう(笑) 良い酔っぱらいだな(笑) 突然の告白未遂に、ヤケ飲み(笑) なぜEXILE(笑) 正しい大学生活(笑) 二期あれば、弟くん活躍しそうだな。宇崎はときめいている(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

人間観察者の観察も楽しめる!?ウザカワ・コメディアニメ♪

ボッチを貫く怖面の先輩男子に、ウザカワ巨乳女子の後輩・宇崎ちゃんが絡んでいく
キャンパスライフを描いた同名コミック(未読)のアニメ化作品。

【物語 3.5点】
尻上がり。徐々に熟成される人間関係。

初回でボッチ×ウザカワの基本形を示し、
宇崎ちゃんがウザ絡みすることになったいきさつ。
煮え切らない先輩&宇崎ちゃんの関係を観察、論評する
多彩な“ギャラリー”視点。
などを差し込み、多面的なウザカワを提供。

何より大人の大学生には本性を隠す防壁をふやけさせる
必殺兵器・アルコールがありますw


単調かな?と思っていたウザカワも、
いつの間にか“ギャラリー”と一緒に
美味しくご飯を頂けるようになりますw


局地的に見れば桜井先輩&宇崎ちゃんは
中々くっ付かず焦れったいですが、
年単位で大局的に考えると後輩のウザ可愛い奮闘により
相当なスピードで進歩しているとも取れます。

{netabare}後輩として先輩を見上げるだけだった高校時代
→同じ大学でボッチで一年浪費する先輩の観察
→ウザ絡みし出してから一年程度で一緒に遊ぶ、飲む、泊まる、旅行。{/netabare}
まで行くのですから大した物です。


【作画 3.5点】
アニメーション制作・ENGI

設立二年目。本作が『旗揚!けものみち』に続いて二作目。
3DCGとアニメーションの融合を理念に掲げる制作会社だが、
敢えて日常を描いた本作でそれを追求するのが挑戦的。

時折、CGならではの回り込み等により、
映像面でも二人の関係の多角的検証を試みる。
初回の立体感と遠近感溢れる{netabare}ヒップアタック{/netabare}迫力がありましたw

一方で、それ以外の演出については特に序盤、やや寂しい印象……。
"SUGOI DEKAI"部分も含めて、宇崎ちゃんが孤軍奮闘している感じでした。
“ギャラリー”もクソキャット位しかいませんでしたしw

ただ、話数が進むに連れ、演出も徐々に賑やかになり、
終盤には怪しいエフェクトあり、ボッチ解説ナレーション&イメージ映像ありの
適度に楽しいコメディ映像が実現。これも……{netabare}鳥取{/netabare}パワーなのでしょうかw

正直、序盤はこれはすぐに飽きるかも。
2期あっても観ない……いや、2期はないだろう。
と感じていましたが、ラスト2回の演出バランスなら、
制作決まってる2期も観てみたいです。


【キャラ 4.0点】
ヒロイン・宇崎花。
最初は凡庸なウザカワ巨乳女子だと高をくくっていましたが、
過去を知ったりしていく内にジワジワと深みにハマり、
このクールで一番、毎週、パッと明るい笑顔😆が見たくなるキャラに昇格。


そんな宇崎ちゃんのウザ絡みを観察する面々。

先輩のバイト先の喫茶亜細亜のマスター。

マスターの娘・亜美VS桜井先輩の実在した!ダチの逸仁。
桜井先輩&宇崎ちゃんの関係を見守る穏健派VS進展を望む急進派の激論w

人間観察だけでご飯何杯でもイケる“人間観察者”たちを眺めるのも一興でした。
ただ私は人間観察を味わうために競争の激しい喫茶店を個人経営したり、
{netabare}鳥取{/netabare}まで追跡したりする程、人間に興味は持てませんがw


【声優 4.0点】
主人公・桜井先輩役の赤羽根 健治さん。
最初はボッチにしても、抑えた声がやや聴き取り辛い
と感じていましたが、こちらも回を重ねる内に、
呟きとツッコミ絶叫の抑揚が洗練。


ヒロイン・宇崎花役の大空 直美さん。
これまた序盤は、勢いはあるけど……といった感じでしたが、
役の性格変化もおさえていくことで、幅広い演技力を証明。

第5話の{netabare}チョコミントの正義を訴える大演説。お疲れさまでしたw
チョコミン党代表選は『刀使ノ巫女』の十条姫和の再選が決定的と思っていましたが……。
これは大変です。政局ですw{/netabare}


あとは、CV.早見 沙織さんのトキめき四十路人妻ボイス。
どうもご馳走様でしたw


【音楽 3.5点】
劇伴はのどかな笛の音色などがバックグラウンドで、
日常やハプニングの下支えに徹する無難な構成。
たまに喫茶ジャズ、昼ドラ風味あり。

OPは鹿乃と宇崎ちゃん「なだめスかし Negotiation」
宇崎ちゃんのウザカワ・ハイテンションに合わせて
低めのテンションを目一杯高めた“VRアーティスト”鹿乃(かの)が
ゆる~いムードのボーカルで、トリッキーなメロディを乗りこなし、
軽快に韻を踏んでいく、中毒性の高い楽曲っス。

EDはYuNi「ココロノック」
本格派の“バーチャルシンガー”のピュアボーカルが、
乙女心をチョイ見せする良作バラード。

最近のバーチャル歌手ホント凄いですね♪
2020年代中のバーチャルじゃない方の紅白出場。
あると思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 38
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