不良少年で兄弟なおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの不良少年で兄弟な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月01日の時点で一番の不良少年で兄弟なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.6 1 不良少年で兄弟なアニメランキング1位
ロミオの青い空(TVアニメ動画)

1995年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (253)
1383人が棚に入れました
スイスの小さな村、ソノーニョ村に少年ロミオ11歳が生活していた。 平和に暮らしていたロミオ一家にある日村にやってきた人身売買人、死神ルイニの魔の手が襲い掛かる。 ロミオの父ロベルトは、頑なに息子ロミオを売り渡す事を拒み続けるが、遂に病に倒れてしまう。 それを見たロミオは医者を呼んで父を救うため、自分の身を売る事を決意する。 こうして、ロミオは煙突掃除夫として、ミラノの街へ旅立つのであった。

声優・キャラクター
折笠愛、藤田淑子、岡村明美、川村万梨阿、安西正弘
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「ロミオの涙や笑顔を吸い込んだ、ミラノの空。それは、目に染みるような深く青い空でした。」

「世界名作劇場」の第21作目。
1995年に放送された作品です。

名前はよく聞いていたけれど、
どんな話なのかは全く知らなかったので、
いつか観たいなあと思っていたのです。

イメージとして不幸な主人公の、
悲しいお話だと思っていたので、
やや身構えていました。
(悲しいだけの話は苦手なので…)

しかし、全話見終わってみると、心の中に残ったのは、清々しくて温かい、生きていく勇気のようなものでした。

「名作劇場」と呼ばれるシリーズ名も納得です。

全33話です。


● ストーリー
11歳の少年ロミオはスイスのソノーニョ村で暮らしている。

今年は村全体の作物が不作。
家は貧しいけれど、家族と笑顔いっぱいに幸せに過ごしていた。

村に“死神”と呼ばれる男・ルイニが訪れ、
ロミオを売らないかと父親をそそのかすが、
父は頑なに拒み続けた。

そして死神はロミオの家の畑を燃やし、
父親はその時に負った怪我で生死を彷徨う。

ロミオは自ら死神に交渉を持ちかけ、
医者を呼んで父を治療するお金を得る代わりに、
ミラノへ煙突掃除の仕事へ向かうことにする。

春になれば村へ帰れると信じて…。


行動力があって家族思いの優しいロミオ。

思い合っている家族が離れ離れになってしまうという展開に、
最初の3話は毎回涙してました(´;ω;`)

そしてロミオはミラノへ行き、
そこで煙突掃除夫として働く中で、
様々な人や仲間と出会う。

序盤の説明や描写ではひどい扱いを受け、
春に帰ってくることは難しそうでしたが、

作品の雰囲気は悲しみや苦しみだけで終わらず、
辛いことや悲しみを乗り越えていく強さの方が多く感じられました。


物語のざっくりとした序盤の展開としては、
・ミラノへ向かう
・ミラノに着いて煙突掃除夫として買われる
・買われた家では働かされるも食事さえ与えられない
という不幸の連続です。

しかしロミオは負けません。
持ち前の素直さと心の強さで、
彼を取り巻く状況が少しずつ変わっていきます。

その過程で出会うのが、
ロミオの心を支える人たち。

特に、ミラノへ向かう道中で出会った少年アルフレドは、
ロミオの親友としてかけがえのない存在です。


この作品は「黒い兄弟」という小説が原作です。
(未読なのでwikiで情報をちらっと見た程度。)

“黒い兄弟”は、作中で煙突掃除夫の少年たちが集まって結成する同盟です。
提案者&リーダーはアルフレド。

町の不良集団・狼団(おおかみだん)に対抗すべく、
仲間が困っているときはみんなで助け合おうという仲間。

黒い兄弟が結成されるのは物語の中盤あたり。
そこからがこの作品の本領発揮。

原作とはかなり雰囲気も展開も変えられているようですが、
アニメの展開の方がかなりマイルドに明るくなっているようですね。


≪ ロミオがミラノで得たもの ≫

覚悟を決めてミラノへやってきたロミオ。
最初は辛いことばかり。

しかし、ミラノにいた半年の間にロミオはとても成長しました。
それは人との出会いがあったから。

いじわるをする人もたくさんいた。
だけど、親切な人にも、助け合える仲間にも出会えた。

親切な人や仲間というのは、一緒にいるだけで自分の心を支えてくれる。頑張ろうという勇気をくれる。

そういう人たちから、作品に触れている私たちもまた、かけがえのないことを学ぶ。

仲間の大切さ、学ぶことの尊さ、人に優しくあることの心の美しさ。

働くことの大変さや、子どもらしく過ごせることの幸せ、
お腹いっぱい食べられること、家族と一緒にいられることの幸せ。

たとえ理想とする暮らしが手に入らなくても、
人として大切なことを忘れずに生きる心の強さ。

大人が「名作劇場」と名付けたくなるのもよくわかる。
子どもに感じてほしい要素がいろいろとあるし、
大人が見ても感じることがたくさんありました。

そしてロミオは、広がった世界の先に夢を持つ。
大人になったら…。


≪ 子どもの頃に持った夢 ≫

私が子どもの頃はわくわくスリルのあることが好きで、
旅人とか小説家とか探偵とか、
そういうどこか自由な大人に憧れを持っていました。

成長するにつれて現実的な目標を見つけなくてはいけなくて、
でも「これになりたい!」という決定的なものはなくて。

そして行きついたのが「人を幸せにしたいな」という夢でした。
そこへ導いてくれたのもまた、いろいろな人たちとの出会いでした。

それが今の仕事につながり、結果として夢を叶える舞台には立てているはずなのに、最近はどうも後ろ向きで。

目の前の仕事をこなすことに必死で、
とりあえず失敗しないように、誰かに嫌な思いをさせないように、
淡々とこなせばいいかと投げやりになってしまっていました。

同じ仕事をしていても、情熱を持っている人ほど苦しむんですよね、悲しいことに。笑
多分大人はこうやって夢や情熱をなくしていく…。

夢を持ったロミオやアルフレドの姿を見ていると、
今の自分は昔の自分の夢に恥じない生き方ができているのかな、と、
忘れていた気持ちを思い出させてくれました。

きっと人を幸せにするというのは、
人に希望を与えるということ。

希望を与え、希望をもらった人がまた別の誰かに希望を与えたいと願う…。そういう世界になればいいな。そして今まで希望をもらってきた自分も、次は希望を与えられる存在でいたいな。

勇気の炎、ロミオ達からしっかり受け取りました^^


● キャラクター
ロミオは素直で優しい少年、男の子らしくやんちゃでにぎやか、
決めたことはやり通す心の強さを持っています。

アルフレドは賢さや優しさによって
たくさんの人を惹きつけるカリスマ性の持ち主。

そんな二人が参加する“黒い兄弟”には、
10人程度の煙突掃除夫の少年たちが集っている。

仲間達と絆を強め、助け合うことの素晴らしさや仲間の尊さを描いたストーリー。

もちろんロミオ自身の頑張りがたくさんあったけれど、
黒い兄弟がいたから、いろんなことを乗り越えられた。


いろんな人物が登場したけれど、
様々な出会いがロミオ達を大きくしたんだと思うと、
最終話を見終わった今、感慨深いものがあります。

あと、ロミオが最終的に誰と結婚するのかが最後まで気になっていましたw


● 音楽
【 OP「空へ…」/ 笠原弘子 】

こんな名曲を今まで知らなかったなんて!

切なく、しっとりとした曲調は青い空がよく似合う。

ロミオの心の強さを表現しているような歌詞も素晴らしい。
大好きです。


【 ED「Si Si Ciao 〜ロマナの丘で〜」/ 笠原弘子 】

こちらは楽しい曲♪

足踏みを続けるロミオと跳ね続けるピッコロ(オコジョ)が可愛い。


● まとめ
原作は少年売買や過酷な労働を描いているようです。

アニメではそこまで強い描写はありませんでしたが、
最終話のナレーションが心に残っています。↓↓
(ストーリーのネタバレには影響しませんが、一応とじておきますね。)

{netabare}
「今もなお、戦争や貧困によって困難な生き方を強いられている子ども達が世界中にいることは変わりありません。ロミオが愛した青い空の下で、子どもたち一人ひとりが尊く、自由であれと願ってやみません。」
{/netabare}

この作品が教えてくれることは山のようにありますが、これこそが一番大きな願いで、力を合わせて叶えるべき夢なのです。

なんだか語り尽くせていない気がするのですが、
とにかくとてもいい作品でした。

大好きな作品となりました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

友愛が心の芯を揺さぶる感動ドラマ

世界中の子供だけじゃなく大人にも観て欲しい「世界名作劇場」シリーズ中の最高傑作!
19世紀のイタリアが舞台。少年ロミオを主人公に、おそらく9,10才から12,3才くらいまでの子供達が、困難を乗り越え、望みを叶えていく物語。

主人公達の勇気と真心に、強い信頼で支え合う友情に、劇中つらくあたっていた周囲の人々も、私達観客も、胸を打たれ、応援せずにはいられなくなります。

20年以上前の作品であり、序盤、絵が古く、子供騙しのシナリオと感じるかも知れませんが、観続けて欲しい。
近年のアニメ作品で感じる事の出来ない、素直で純粋な人間ドラマの味わいが逆に新鮮で、わかりやすく劇中の子供達の懸命さや願いを伝える描写に、うがった大人の見解など入る余地はなく、心の芯までダイレクトに響く感動を覚えるはずです。

全33話の長編ですが、起伏に富んだストーリーは、人気のあるジブリ作品に見られる様なワクワク感や、幼い恋のメロディーにキュンとくるエンターティナー性も兼ね備えており、あっという間に観終える事でしょう。

子供が観れば憧れや希望を持てるし、私のように歳食った者が観れば、積もった心の澱(おり)を取り払い、澄んだ青い空の様な気持ちにさせてくれる事間違いなしです!

それにしても当時、子供と一緒に観ていた親御さんは、子供に何回泣き顔を見られた事だろう・・・

以下はネタバレ感想です
{netabare}
私、子供の頃にリアルタイムで10作ほど名作劇場を観ました。
その中では最後に観た「小公女セーラ」が一番感動したんですが、30年以上過ぎたこの歳になって観た「ロミオ」は更に上を行きました!
単純に比較は出来ませんが、過酷さを減らし、感動的な場面を増しているのが観やすく、見応えを高めていると思います。
(翌年の春に本当に帰郷できたのは意外でした~導入部の悲愴な触れ込みも大袈裟でしたが、あの濃密な日々は、ゆうに2,3年分はありそう・・)


《キャラクター&名場面》

子供からお年寄りまで多彩なキャストは見応え充分。
その中でもメインの3人は特筆もの!

『ロミオ』
勇気と優しさを持つ王道の主人公。序盤、嵐の湖で死神を助ける姿に、アルフレドと共に惚れ込みました!
(「父さんなら必ず助けたはず・・」感動の反面、息子の手本になれる父親にならねばとも痛感~もう手遅れか・・(-_-;))
少しは弱気も見せましたが、警察署の爆破救出から兄妹の王様謁見のエスコートまで、ワクワクの期待を裏切らない行動力は男らしくて、プチハーレムも許せます♪
おとものピッコロを見たとたん「母をたずねて三千里」のマルコとペアのアメディオが浮かび懐かしい~ 主人公に小動物や妖精ってシリアス物に定番の和みの添え物ですね。

『アルフレド』
気高く優しく強い心で夢や希望を語るのが、大袈裟でない少年らしさで胸が熱くなる。
苦しくても最期まで何度も見せた笑顔は神の微笑み。
「明日から僕が見られなかったものを君が・・叶えられなかった夢を君が・・」
ロミオに望みを託して逝く場面は、世界中の涙を誘いました~(T^T)

『アンジェレッタ』
顔を見せない勿体ぶりの時点では、ジブリ風ヒロインを想像してたんで、好きなセーラを彷彿とさせる容姿は嬉しいサプライズ!
その言動や表情に何度癒されたかわかりません。
教会でロミオへ感謝といたわりを、はかなげに切々と伝える場面。
「だめ、泣いたりしちゃ」
そんな事言われても、涙無しでは観られません~~。
(あのまま神様がお召しにならなくてホント、良かった~)
私にとって天使の様なヒロインNo.1は、この子とセーラです(*^^*)
(ラストだけでも、もう一度出演して欲しかった!)

あと子供達の中では、ラストの一輪の花を髪につけた『ニキータ』が可憐過ぎて、天国のアルフレドに感謝です~♪

大人達の中では、『カセラ教授』が人格者でイイ人No.1ですが、個人的には『ロッシ親方』が好印象で一緒に飲みに行きたいくらいです♪
先行きの過酷さを想像してたところで、この親父に買われた時、そこはかとなく安心感を感じたんです。
その直感どおり、頼り無いながらも憎めない人の良さが、終始重い視聴感を和らげてくれ、上手いキャラ設定だなと思えました。(恐妻家なのも親近感~汗)
ロミオが別れに際し「父さんみたいだ」と 言ってくれるのも泣かされました(T T)

最後まで悪く描き続けた人物(死神やアンゼルモ)がいる事は不快でしたが、視聴した子供に、あんな人には成りたくない!と思わせる為に必要だったんでしょうかね・・


《作画について》

シンプルながら多様な人物を特徴的に描き分け終始一定して崩れません。
特に表情の描き方が完璧で喜怒哀楽がストレートに伝わりました。
昨今の瞳が大きいキャラデザでは、リアルな人に近い細かい感情表現が難しいのかもと思わされます。

10話。屋根でスケッチブックを落とした瞬間、空一面に羽ばたく鳥達。
腹立たしく観ていた視聴感が一瞬で消え去り、まるで魔法にかけられたよう!
その見事な演出に、今の進化した作画技術でも及ばない芸術的センスを感じました。


《声優さん》

私のようなオッサンに懐かしすぎるのが、アルフレド役の藤田淑子さん。
気品のある少年の声は情感たっぷりの貫禄の演技!
「一休さん」「がんばれ元気」好きでした~

あと、フラグ立てすぎのナレーション、池田昌子さんの声は「999」のメーテルにしか聞こえませんでした(^^;


《音楽》

OP曲、最近ではお目にかかれないシリアスな歌詞とメロディーは心に染みます。
その曲調とは逆の明るいEDも作品にマッチしてました♪
(本作とは逸れますが、名作劇場の中ではシリアスな曲調の「母をたずねて」のOPも哀愁漂う調べで好きです。「セーラ」のOPも同様にシリアスでいいけど、いくらストーリー性に合わせる為とはいえ、EDまで主人公を追い詰めすぎるようなのは可哀想過ぎる -_-;)

劇中の黒い兄弟達の合唱歌もミュージカルを観てるようで良かったです♪


《最後に》

ビアンカと結ばれるラストは原作に準拠してるんでしょうか?
もちろん、幼くして親、兄弟と死別しても気丈に振る舞う天使ちゃんが救われる未来もいいんです。
でも作中の出場が終盤で少なく、女の子の中では入れ込み度が低いんですよね~

原作改変なら、
病気の治ったアンジェレッタと共に、貧しい子供達の為に学校を建設してても嬉しいし、
ニキータとミラノで暮らし、教師をしながら民主化運動のリーダーしてるとかでも面白いなと想像しました。
(子供向けの未来像じゃないな^^;){/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22
ネタバレ

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

世界名作劇場の真髄に触れる不朽の名作

「小公女セーラ」のコメントにも同じことを書いてますが...
未視聴の方には、とにかく本作のOP「空へ...」を聴いて欲しいですね。
もし何も感じなければ観なくてもいい、と断言できるアニメ史に燦然と輝く名曲。

世界名作劇場の作品は子供から観れるように作ってあるんですけど、
子供が大人になってから観返して、より感動できると思うんですよね。
もちろん大人が初めて観ても感動できるものですが。

それはテーマやメッセージが明確で普遍性を持っているから。
子供にとっては生きていく上で大事なことが学べるし、
ある程度歳を重ねた大人になってからだと、人生において何が本当に大切なことか、を再確認させてくれる。
時代を越えて愛される、不朽の名作とはそういうものなんじゃないかと思うわけです。

肝心の本作は...地上波での名作劇場の晩期、散りゆく間際に最後に大きく花開いた、
まさに「名作」の名に相応しい、これぞ世界名作劇場の真髄と言える一作と言えるでしょう。

☆物語☆

山間の村に生まれ育ったロミオが病気の父を救うため、
身売りし煙突掃除夫として、大都会ミラノで働くことになる物語。
苦境に耐えながらも、そこで出会った仲間たちと力を合わせ、試練に立ち向かっていく。

描かれているメインテーマは「友情」「仲間との絆」
このようなテーマの作品は正直なんぼでもありますけど、
本作ほど感動的に仕上げているのは稀じゃないでしょうかね。

辛さ、逆境、悲しみなど観る者が観たくないような場面、胸糞悪い場面もしっかりと描いていて、
それが大きければ大きいほど、心を揺さぶられる、返ってくるものも大きい。
ファンタジーではなく現実の厳しさ、不条理をしっかり描いているというのが名作劇場なんですよね。


とても感動させてもらった作品で、作品全体としては不満は無いんですが、
個人的には原作の改変(殆どアニメはオリジナルストーリーらしいですが)
が少々どうなんかな!?とも思う部分がありました。

具体的には最初の方のエピソードで {netabare}煙突掃除夫として一度売られた子供は帰って来ずボロボロになって死ぬ、
というような殆ど地獄行きの奴隷的な設定だったと思いますが、ちゃんと皆契約どおりに帰れて、実質期間も半年ほど。
煙突掃除夫としての悲惨さがそこまで描かれていなかったのが少々残念かなと。
まぁアルフレードはあれですが...
狼団とのイザコザを数話掛けて描くより、もっと煙突掃除夫の境遇の悲惨さにスポットを当てて欲しかったかな、と。
その方がもっとクライマックスも盛り上がって名曲のOPも泣けるんだけどなぁ、なんて思ったり。{/netabare}
まぁあくまで「友情」をテーマに描いているのと、33話と少々短い話数ということもあって、
ある程度は仕方ないのかもしれませんが。

あと、{netabare}30話がどう考えてもクライマックスで31、32話がどうも付け足したような感じだな、と思いましたが、
(話が繋がってないし期間が空いているので)
あとで調べてみるとテレビ局側の放送スケジュール的な問題で作ったエピソードだということ。。
アンジェレッタがその後どうなったのか、最後まで判らないところ、{/netabare}は少し気になりましたね。
まぁ作品全体で見れば些細な事なんですけど。


☆声優☆

名作劇場のキャスティングはまず間違いないですが、本作も同様に素晴らしい。
メイン以外のキャラ、特に子供たちまでしっかり演じられて全く違和感もない。
何も言うことないですね。

アルフレードを演じた声優さん、あの一休さんを演じた方なんですよねぇ、感慨深い...

☆キャラ☆

本作を感動的なものにしているのは、やはりキャラの描かれ方。
主人公はロミオですが、アルフレード、アンジェレッタが負けず劣らず魅力に溢れたイケメンと天使。
実質3人のトリプルスターが主人公で出会いと別れがあるんですから、そりゃ泣けない方がおかしい。
正直名作劇場でなければ見られない、聖人と言ってもいい3人ですが、
やはり彼らから学ぶべきもの、得られるものはかけがえのないもの。

対照的に露骨に胸糞悪いキャラ、死神やアンジェルモ、女将さん、
マルティーニ夫妻のようなキャラは、やはり人生に於いては良い人間ばかりじゃない、
という現実を観てる者に突きつけるためにも、名作劇場には必要なんですよね。

☆作画☆

ジブリ作品や名作劇場の多くに携わってきた、佐藤好春氏によるキャラデザインは、
子供から大人まで万人が受け入れられるもの。
一見簡単そうに見えますが、逆にキャラを上手く描き分けるのは大変だと思いますね。

手描きの背景描写、ミラノの街並み、青空が味わい深くて良い仕事してますね。
今はなきセル画アニメの良さが堪能できます。

☆音楽☆

名作に名曲あり、とはまさに本作のこと。
何と言ってもOPの「空へ...」泣けますね。
よくここまで素晴らしい曲が作れたなと...

逆にEDは底抜けに明るい一曲、悲しいエピソードを引きずらない終わり方になっているように思えますね。
今では引く手数多な音楽家、岩崎琢氏がOP、EDを作曲してるんですねぇ。

名作劇場は作中BGMが手を抜かずに丁寧に、場面場面で様々なバリエーションで作ってあって、
ここは現代のアニメと比べてもクオリティ面で傑出していると思いますね。
アンジェレッタ、ビアンカのテーマ曲は涙無しには聴けません。。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13

68.8 2 不良少年で兄弟なアニメランキング2位
俺たちに翼はない(TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (805)
4608人が棚に入れました
大都市「柳木原」(やなぎはら 略称ギバラ)では、今日も誰かのありふれた物語が生まれていた。季節は冬。寒さが厳しい白い空。心に悩みを持つ若者たちが繰り広げる群衆劇。そんな若者たちが傷つき、笑いあう。どこにでもあるような恋物語が今語られる。

声優・キャラクター
吉田真弓、小野涼子、後藤邑子、又吉愛、浅井清己、たかはし智秋、下野紘、三浦祥朗、諏訪部順一、日野聡、荻原秀樹、石川英郎、杉田智和
ネタバレ

wkr さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

余計な要素は多いのはマイナス、でもストーリーは間違いなく面白い

最初の印象は最悪でしたけど見終えてみればよく練られたストーリーだなと感心してしまう出来でした。とりあえず4話のラストまでは観て欲しい、そこから大きく話が動いて{netabare}いい意味で話が二転三転するストーリーが面白かったです。私は3回騙されました。{/netabare}ストーリーの出来はピカイチですごく面白かったですが、個人的にはそれ以外は褒められる要素は少なく、キャラの濃さと曲くらいしか思い当たりません。作画も止め絵が多く動きも絵のクオリティもあまり良くないです。キャラも良くも悪くも濃く、何となく纏まってはいるものの多すぎて主人公3人とそれぞれのヒロイン+小鳩ちゃんくらいしか上手く描ききれてないように感じます。関係性がよく分からないのもちらほら。作風も基本的には軽く、そしてエロ(というか下品な)要素を前面に強く押し出したような掛け合いやギャグは、下ネタ系作品は割と好きな私もちょっと気持ち悪いなと感じてしまいました。あんまり面白くもないし終始繰り返されるのでその辺りは大きく好みが別れそうです。おまけに序盤の1〜3話は本当につまらない。伏線はありますが話の本筋が全く見えてこず掴みどころのない薄い内容、下ネタもキツいのでそこら辺で離脱した人もいるとは思いますが、それを抜け出してからは面白かったです。あまり万人にはお勧め出来ないですが、気になった人は観て欲しいです


感想&ネタバレ
{netabare}1話
キャラ紹介?で終わり、主人公?が異世界からきたらしい。本当につまらなかった。掛け合いもつまらない、バーの男キャラの会話が生々しくてあんまり好きになれないし、話の筋が殆ど見えない。キャラもなんかやってんなくらいの虚無描写。キャラデザがちょっと古いかつあんまり好みじゃないので萌えもあまり見出せず。1話切りしそうなレベルです。この1話が無駄にならないことを信じます。エロゲ原作だからかど下ネタをぶち込んできます。それはまあまあ悪くないけど全体的にはつまらない。そしてソシャゲ原作並にキャラが出てくる...1クール4〜5人でも覚えるか怪しい自分にとっては厳しい。ここまでつまらなく感じた1話は珍しいです

2話
話は今回も掴みどころがない。強いて言うならテレビの演出?と最後のセリフ「世界が平和でありますように」が伏線っぽいだけ。アバンはあれ?キャラデザ悪くないかも、と思いました。なんせ1話観た時から5日ほどたってるので、考えも少しは変わるよね。15年前くらい前のエロゲ原作なんでこんなもんか。でも男キャラがでるとなぜか気持ち悪さが増す。それとぶっ殺すって言うキャラがあんまり好きじゃない。作画も2話目にしては微妙。

3話
RWing(ヤバいグループ)の主催するイベントがあるらしい→YFBが正義の鉄槌を下すとか何とかで激突。
今回も薄味でよく分からないですが、銃打つシーンは印象的でした。もうキャラが多すぎて覚えるのは無理そうです。op映像と黒髪の子がキュンってなったシーン、街が野蛮なのは伏線っぽい。それと、キャラデザ可愛いかもと思えました。

4話
やっと話が動いた!そして地味に伏線回収。
前半は相変わらずナニコレって感じで、意味深なラジオが出てきたくらい(1話も出てたかも)でしたが、中盤からやっと話が見えてきたかもです。RWingが関係するかな、追ってが翼人?。3人は同一人物で日中は1話の最初に出てきた人、夕方はチャラ男、深夜は自転車探しの人ということで上手いなあ。

5話
異世界モノ!
今回濃い。今までの虚無内容はなんだったのか...
初っ端からモブのセリフが字幕だけでコスト削減してて笑いましたw

6話
関係性とかがよくわからんなあ。最後ガルーダって人に変わっちゃったけど、3人=1人=ガルーダってことでいいのかな。でも明らかに面白くなりそう。でもエロ要素が明らかに邪魔でほぼ関係なさそうなキャラも名前出すのはややこしいからやめてほしい。
鳴ちゃん可愛いですね。こういうデレデレしてるキャラ好きですよ(一途だとなお良し)。でも見た目が羽田ちゃんと似すぎていて混乱する...意味でもあるのか?

7話
中々の超展開&上手な伏線回収
1人に二つの名前があるのがややこしいなあ、とか思っていたら意外な真実が!でもキャラの掘り下げは薄いかな

8話
小鳩ちゃんの本兄が奈落にいる。2人は鷹志のために頑張ってたらしい。「僕たちには翼がないんだ」はどういう意味なのか。タカシ彼女は知っている?→本物だ...のセリフが意味深
衝撃の展開続きですね。かなり面白くなりそうです。でもエロ要素は要らんなあ、それに異世界で現実世界の会話が挟まれるのがよく分からないです。バーのシーンつまらないし伏線にもなりそうにないから要らない。キャラデザが似てるのもややこしい

9話
タカシは自分の中に2人がいることは知らない。タカシ彼女も似た境遇らしい(プリンセスだからかな)。今はもう居ない私(タカシ彼女)の弟→奈落にいる小鳩ちゃんの兄?鳴ちゃんは家庭の事情で母と別居
序盤の3話等は2人が恋愛感情を抱くまでの過程ということで、一応は無駄になってはなかったっぽいです。いい最終回だった

10話
鷲介切ないなあ...

11話
タカシ彼女の弟はイマジナリーフレンドらしい。
異世界でもたまに挟まる現実世界の会話はそういうことだったのか。でもどういうこと?何となくでしか分からん。タカシが精神異常者っていうことかな。

12話
うわーー!やられた!!全部一人だったのか。。というか1話の最初モロにネタバレだったのかw
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2
ネタバレ

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ある意味結構危ない作品でした。けれどそれが刺激的で超面白かったです。ラブコメシーンは青春ではない所がとても刺激的でした。私、この作品かなり好きです。

ストーリー

この作品には主人公が3人います。 羽田鷹志、千歳鷲介と、成田隼人の3人です。それぞれまったく違う性格をしていて見た目のまったく違いました。

まず、羽田鷹志は柳木原駅西口にある進学校、私立美空学園に通う3年A組に所属していました。かれは仮の彼女として、渡来明日香が彼女になる生活をしていましたが、鷹志にはある秘密がありました。それはストレスがたまるとある異世界に飛ばされそこか昔あった用な世界の勇者になる事です。この主人公はある意味ユニークで面白いです。

千歳鷲介は陽気で気ままなフリーターでした。けれど彼には行きつけであるあるレストランがありました。そのレストランは柳木原駅東口から10分ほどのところにある「アレキサンダー」っと言う面白い店長のいるレストランです。けれどある日、名物店長軽部狩男の合コンをしたいという欲望からはるばるアレキサンダーのウェイトレスになりました。

最後に成田隼人は自称ハードボイルドな男です。彼は「便利屋」っと言う仕事をしていました。その仕事は名前どうり金さえもらえればその以来を受けるという奇妙な仕事です。そんな隼人の前に現れたのは鳳鳴っと言う少女でした。けれど話を聞けば鳳鳴の兄は柳木原の不良少年軍団を束ねた「私設自警団・柳木原フレイムバーズ」(YFB)のトップでした。そのせいで隼人はYFBとカリスマドラマーハリュー・クロードを信奉する「R-ウィング」の戦争に巻き込まれていました。

私の感想

結構あれでしたがかなり楽しめました。この作品の話の内容を完璧に理解するのに3回ほどこの作品を私はみました。それくらい充実して、すこし分かりにくい話ですが、かなり楽しめます。そして、この作品はかなり登場するキャラクターの量が多いいため、いろいろキャラクター同士の世界観が分かりにくいですが、ご安心を。2回以上みれば簡単にわかります。

なによりこの作品を一番楽しめた理由は結構やばい下ネタジョークや、少し考えたら超やばいジョークです。{netabare} たとえば隼人が良く行くクレープ屋の「パルクレープ」やによくいるハーフの少女のアリスが口にした、「私は帯びている。とても優雅、そして刺激的な下着をつねに」といい、隼人の前でスカートをめくり、下着をみせました。アリスはその後もかなりやばい冗談や下ネタば面白いです。{/netabare}

{netabare} そして、エイジっと言うなぞの人からもらう仕事・・・ あれはやばすぎです。たとえば 廃墟なビルに一週間ねっころがり、時給2万円、 硬くてずっしりしたもの(画像からみて絶対に拳銃とおもわれる物)を駅前のコインロッカーに入れる、 山奥ででかい穴(人が埋まるくらいな穴  ・・・) 見たいな仕事を依頼しています。{/netabare}

あとこの作品はかなり隠し言葉そ使う回数が多かったです。良く銃が発砲した音がでます。(バキューン ってww)

この作品で一番私が好きなキャラクターはLR2001です。なぜなら、彼はロスからきたといいますが、あまりその事は話しませんし、そして話すときはいつもリズムが超良くてなんだかそのせりふだけ何度も聞きたくなりような感じだからです。

オープニング

「Spread Wings.」
カラオケで私が必ず歌う曲です。超気に入っています。なぜなら女性ボーカルでその声が超高音で超かっこいいからです。キャラクターが無駄に多いい作品なのにキャラクターの説明、そして、その関係がなんとなくですが、伝わってきました。けれどこの作品を2回ほど見ればこの作品のキャラクターの魅力が出てきます。

エンディング

「NEVERLAND」
かわいい曲です。この作品のメインヒロインたちが可愛くでています。曲にはあっていますが、キャラクターの色を変えるアフェクトが少しキャラクターの可愛さに違和感を与えましたが、それでも十分良かったです。

私がこの作品で一番好きな所

それは第7話の代入曲の

「身長140cmの世界」です。

歌詞が最悪です。ひどいです。人間としてひどいです。けれど私が大好きです。思わず3時間もかけてフルバージョンを探しましたが、見つけられませんでした。ですが、これがシングルバージョンの歌詞です。是非読んでみてください。


「芝生の上で笑いころげた
泥を被って走りまわった
バスもメトロも無賃で乗れた
ミニチュアカーなら百台集めた
空想一つで月まで行けた
人力二輪は音速だった
下品な言葉も平気で叫んだ
○んこ ○んこ ○んこ ○んこ
朝から晩まで
○んこ ○んこ
西へ東へ
○んこ ○んこ
老いも若きも
○んこ ○んこ
みんな 大好き
○んこ ○んこ
腐った社会に
○んこ ○んこ ○んこ ○んこ ○んこ!」


途中から、ひどいことになっています。
あまりにひどいと思いますww
もしこの曲が日本の国家になれば日本は最高の国になるでしょう・・・

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9
ネタバレ

ゅず さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

自分の中の自分を問いかける作品

【一言紹介】
原作がエロゲ、一部分だけど結構エロいシーンもあるので注意。

わかりずらいシナリオ(少し変わったストーリー)なので
長い目で見ること、最後まで見ることをオススメ。


【自分が思ったこと】
最終は正直すごくツマラナイというか、なんだこれ?って感じでした。

話が進むにつれ、考える必要があるけど段々とわかっていって。
ストーリー構成には感動した。

ヒロインの鳳鳴ちゃんがとってもかわいいです♡

自分も人ごとではないし
こんな作品の作り方も出来るんだと
感心したアニメになりました。

エロい部分なければもっと自分もこのアニメを好きになれたと思うし
ほかの人にオススメしずらさもなくなるのに。。


【このアニメの題材(アニメを楽しむうえで↓は見ない方がいいネタバレです)】
{netabare}解離性障害で主人公が入れ替わりストーリーが進んでいく。本当の自分はテレビをみている。客観的に自分のことをみている。
{/netabare}

【ゅずワールド】
{netabare}
私はいろんなことあったけど
自分で変えて、立ち向かってきた
そうゆう自分に誇りをもっていて、

自分の個性が好きだと思い込んで過ごしてきた。

でもそれは
誰かから与えてもらったもので
それは自分自身が本当に好きなの?

自分にもう一度聞いてみた。

本当にそれは自分なの?
問いかけてみた。

何かが違う。
与えてもらったもので形成はされてきたけれど、
それは自分が本当に好きなものではない。

問いかけによって。
本当の自分とは?と考えたら

今までのが消えて真っ白になった。
大好きだった
言葉たちの色や形や温度、匂いが
わからなくなって。

感情が停止したような
感覚。

自分がいなくなったような
感覚。

そして
大きな勘違いしていたことに
気付かされた。


自分が前に描いた
九分割統合絵画法
の絵の一部を思い出した。

真ん中に黒猫
上には王冠
左右に白い羽と黒い羽
下には荊

↑はいつも頭の中に浮かぶ自分像

あとは絵本、音楽、あと2つは思い出せない。

猫っていうのは自由になりたいとか甘えたいっていう自分


左右の羽は自分の裏表な感情

荊は自分を取り巻く柵(この間はこれが鎖になって重みが増した)

王冠はこの状態の自分を一番好きだと思う心

絵本はこの絵自体が客観的な物語になっていて、それを自分が見ているってことを表してる。


私は自分を例えたこの絵が
大好きだった。
この絵の自分が大好きで
このままでいたいと
ずっと思っている。

だけどそれは客観的なもので
本質の自分ではない

ってのが今の私の答え。


そういえば
何かの中の中のもの
なんとなく好きなことも思い出した。(テレビの中にテレビが映ってたり、マンガの中でマンガ描いてる主人公とか)
↑この感覚、たぶんあんまり他の人にはわからない気がするw

自分のことは自分が一番知ってるという私の名言も


どれも本質の自分がいて、
そうゆうことを感覚として
もっていたんだなと
今では思う。


やっと繋がった。
私の本質的な自分ってこんなとこにいたんだね。

自分のこともっとよくわかったけど、
この自分をどう取り込んでいくか
全部自分なんだけど、そこまで見えてなかったのは反省。

全部受け入れて、進もう。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 33
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