動物で擬人化なTVアニメ動画ランキング 6

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の動物で擬人化な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月13日の時点で一番の動物で擬人化なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

83.2 1 動物で擬人化なアニメランキング1位
けものフレンズ(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1218)
4711人が棚に入れました
この世界のどこかにつくられた超巨大総合動物園「ジャパリパーク」。
そこでは神秘の物質「サンドスター」の力で「アニマルガール」へと変身した動物と、訪れた人間たちが賑やかに楽しんでいました。
しかし、時の流れは残酷なもの。数年前の事件をきっかけに 、今では訪れる人もいなくなってしまいました・・・。
そんなパークに、ひょんなことから迷い込んだ主人公“かばん”。
帰路を目指すための旅路が、アニマルガール達も関わって、大冒険になっちゃった!?

声優・キャラクター
尾崎由香、本宮佳奈、小野早稀、内田彩、佐々木未来、根本流風、田村響華、相羽あいな、築田行子、近藤玲奈、津田美波、藤井ゆきよ
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

評判通り面白かったけど、いくつかの謎が置いてきぼり?

最終話まで視聴。

最初は「子供向けか」と少々バカにしていたけど、評判通り、とても面白かった。

初めの頃はぎこちない動きと抑揚の少ない声優さんの演技に首を傾げざるをえなかった。
だけど、次第にそれこそがこの作品の魅力だと感じるようになった。

何と言っても物語として面白いのと、物語をしっかりと下支えするキャラの良さが目を引いた。

全体の2/3は、ひたすらほのぼの。
後半1/3は、ほのぼのとした中にも、シリアスな展開。
バランスが非常に良いと思った。
{netabare}最終話。紙飛行機が飛んできたところは本当にヤバかった。{/netabare}

ところで、いくつかの謎が置いてきぼりのような???

物語(かばんちゃんとサーバルちゃんの冒険)もまだまだ続きそうなエンディングだったし、もしかして第2期とかあるのかな?

2017.04.05追記
ようつべやニコ動で12.1話『ばすてき』が公開されましたね。
けものフレンズの快進撃は終わらない!!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 112

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

今期TOP3レベルの可能性!(←個人の感想です) → いちばんでいいんじゃないかな…。OPがCDTV 4/15で6位

[2017年冬作品1クール視聴終了時ランキング] コメントより
==
今期台風の目。あらゆる意味で規格外ですが、入れるなら1位かと。 シリーズ構成・脚本は普通に他作品と比較可能ですが、やはり私の評価は冬アニメ1位です。
==

※初期レビュータイトル「ゲームのビジュアルシーンっぽい…」より改題

以下、初回視聴時レビュー:
同タイトルのスマホゲームは、なぜかアニメ開始前にサービス終了しているという謎のチグハグさ…。

コミカライズ版があるようです。未読ですが。ぼーっと観ている暇があったら観てても良いかもしれないんですけど、今期ほかに観たいものたくさんありましてね…。

ということでトリアージされる可能性大。
…初回視聴時レビュー、ここまで。

2017.1.25追記:
トリアージを回避?
妙にのんびりほのぼのしてて意外と面白いので、視聴継続しています。

2017.2.2追記:
4話まで視聴。一応ここまでほのめかしっぽいものはありましたが、いよいよそのホンワカした見た目にそぐわなそうな不穏な展開に。世間の3話切りに挑戦するようなシリーズ構成ですが、これはプロット自体はおそらく面白いと思うので最後まで観ようと思います。

フレンズと出会うたびにシルエットからキャラクターの絵に変わってゆくOPの背景アニメーションも良いですね。

何も考えないで観られもするし、考察を深めても観られる、「ひと粒で二度おいしい」アニメです。

2017.3.29追記:
ついに11話にして作品が「何も考えないで観る」ことを拒否し、最終話にて怒涛のクライマックスだったAパート、そしてエピローグっぽいBパートでした。

「凡作はテンプレからの上積みが少ないけど、優れた王道作品はテンプレを使って説明を省くことでエピソード密度を上げてストーリーの質を向上させる」、そんなことを考えながら小説やアニメ、映画などを楽しんでいますけど、『けものフレンズ』は間違いなく「優れた王道作品」でした。

クラクションを鳴らして出発とか、「ロードムービーのテンプレ」そのものじゃないですか(笑)。そこからのあの演出は実に良いです、とか最終話を観ないと意味不明なことを書いてみるテスト(笑)。

作画についても、「耳の動きでささやきに気づいたことを視聴者に気づかせる」とか、通常の評点では評価しにくい良さがあります。とはいえ点数をつけない訳にもいかないので4.0にしておきました。

ある意味シナリオ講座の教科書のような作品だけど、フォロワーを許さない、そんな素晴らしい作品でした。ありがとう、けものフレンズ!

さあ、これで心おきなくBD付き公式ガイドブック1巻を開ける…。

2017.4.17追記:
COUNTDOWN TV(4/15深夜)で、初登場週じゃないのに「ようこそジャパリパークへ」が6位でした。これ、ガチで凄くないですか…?

2017.4.19追記:
「ようこそジャパリパークへ」の、あのどこぞのテーマパークや子供向けミュージカルなんかで良く耳にするような、それでいて実はけっこう作り込まれた感じが好きです。

それと冷静に考えると全然似てないんですが、ジャパリバスを見ているとミンキーモモに出てきたグルメポッポに通じるワクワク感を感じます。あと、「ジャパリバス・改」から、ボーンフリー号(…って誰も知りませんよね(笑))を連想してしまうおっさんな私なのでした。

ジュブナイル、SF要素、動物、ロードムービー、文化論、哲学、その他属性満載な本作品は、まるで「自分を映す鏡」のようです。そんな本作品を「お気に入り」にすることにしました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 98
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

すてきな旅立ち

低年齢向けのアニメかと、
敬遠していたのですが、
話題になっているので視聴してみる。
これは無垢でとても癒される作品ですね。

自分が何の動物でどこから来たのか、
仲間はどこに生息してるのかを探す旅路。
{netabare}6話まではほのぼの冒険譚でしたが、
7話の博士登場から面白さが加速しました。{/netabare}
シンプルな物語に奥行きが加わる。

コミュニケーション能力が高く、
学習能力があり、文字が読める。
多様性がありとても変わった動物で、
道具を作りそれを使うことが出来る。
{netabare}それが「ヒト」、ホモサピエンス。{/netabare}
主人公かばんは、ここで「種」と向き合う。

デザインのお気に入りは、
アフリカオオコノハズク(博士)、
タイリクオオカミ(作家)、
ジェンツーペンギン(アイドル)握手会だと!?
カバ(おっとり巨乳)です。
画像検索してみると、こんなにもいるのか。
メデューサみたいな子が気になる。

大きな謎は次に持ち越しでしょうか。
それでも大団円、涼やかなラストです。

みんな自由に生きている、
未知なる島へ素敵な旅立ちでしょう。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 80

77.5 2 動物で擬人化なアニメランキング2位
BEASTARS(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (352)
1529人が棚に入れました
肉食獣と草食獣の共存する世界。食肉が重罪とされるなか、名門校・チェリートン学園で演劇部の生徒が食い殺される“食殺事件"が起きる。犯人は見つからず、不安に揺れる生徒たち。そんな中、演劇部では死んだ生徒の代役を巡っていさかいが起きる。次期『ビースター』候補とささやかれ、演劇部のカリスマ的存在であるアカシカのルイに、逆恨みをした肉食獣の部員が襲いかかったのだ。それを庇ったのは、照明係の二年生・レゴシ。『鋭い爪』や『大きな体』など、強そうな外見とは裏腹に、心優しく無口で不器用なオスのハイイロオオカミだ。だが、当のルイはそんなレゴシを偽善的で気に食わないと言い、強引に夜間練習の見張りに任命する。夜。誰もいない講堂裏の裏庭で、ひとり見張りをしていたレゴシの前に現れたのは―――小さな白いドワーフウサギの女子生徒・ハル。その匂いを嗅いだ瞬間、レゴシの体を本能が駆け巡る。我を忘れて襲いかかり、気付いた時には、彼女を両腕に抱きすくめていた。腕の中で聞こえる鼓動が自分のものか、彼女のものかもわからない。しかしこのハルと、そして自分の本能との出会いが、静かで穏やかだったレゴシの人生を大きく変えていく。彼女へのこの感情は、恋なのか? それとも食欲なのか?オスとメス、肉食獣と草食獣。それぞれの痛み、そして強さや弱さに直面しながら、悩めるレゴシの青春がいま始まった―――

声優・キャラクター
小林親弘、千本木彩花、小野友樹、種﨑敦美、榎木淳弥、内田雄馬、大塚剛央、小林直人、下妻由幸、岡本信彦、落合福嗣、虎島貴明、渡部紗弓、室元気、井口祐一、原優子、兼政郁人、大内茜、山村響、あんどうさくら、大塚明夫、星野充昭、堀内賢雄

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

本能に抗え

アニメーション製作:オレンジ、
監督:松見真一、脚本:樋口七海
キャラクターデザイン:大津直、
音楽:神前暁(MONACA)、原作:板垣巴留

しょう油顔、ソース顔という
男性の顔の方向性を表現する言葉があった。
「顔」は、ある意味、その人そのものであって、
私たちは一生逃れることはできない。
自分の顔が気に入らなくて整形を繰り返す人もいるが、
結局は自分自身を覆う「何か」は、
死ぬまで付いて回る。

そして「草食系」「肉食系」という
人間の生態や性格を指す言葉もある。
これは、努力によって変えることが
できるものかもしれないが、
もしそれが動物のことなら、
遺伝子レベルのものから逃れることは不可能だろう。

BEASTARSは、動物を擬人化した物語。
登場人物は全員が動物の設定のため、
本能から逃れることはできないはずだ。
しかし、それでも自分の想いを実現させようと
抗い続け、挑戦し続ける者たちがいる。
これは、何かの業に縛られた者が、
「想い」の力によって大切なものののために
本能を飛び越えようとする
信念の物語ともいえるだろう。

物語の中心は演劇部に所属する
ハイイロオオカミのレゴシとアカシカのルイ。
彼らは、自分たちの宿命から逃れるために
想いを募らせていく。
レゴシはドワーフウサギのハルを好きになったことで、
自分の本能について深く考えるようになる。
一方、ルイは肉食、草食という動物社会における
地位の格差について変革を起こす野心を抱いている。
これは人間社会に置き換えるなら、
民族主義的な部分で将来を嘱望されている黒人と
ずば抜けた才能を持った白人によって繰り広げられる
戦いの物語という構図になるのかもしれない。
ただ、これに動物の「本能」という宿命を
付加させることで物語を興味深いものとしている。

レゴシとルイのそれぞれの葛藤を演劇によって表現した
3~4話で物語の深みに引き込まれる。
草食獣の代表として地位を掴み取ることが
悲願であるルイ。そして、オオカミの本能と
自身の平時における性格の違いに戸惑うレゴシとの
対比が実に上手く描かれている。
さらに、ほかの動物たちの思惑も絡み合い、
複雑な様相を呈しているのは、
まさに人間社会そのものだ。

学園内で起こった重罪とされる食殺事件、
動物社会で草食獣が「BEASTAR」に選ばれる意味、
肉食獣、草食獣が共存する世界における
政治家たちの思惑と現実、
レゴシの内面を覆いつくす真っ直ぐな想いと
正しい行い、そして恋心。
さまざまな要素が溶け合って、
あまり今まで味わったことのない
複雑な感情が湧き上がってくる。

人間たちの奥底にある様々な感情を
分かりやすい形で炙り出した群像劇。
続編も決定しており、まだまだ途中なので、
高評価するには早い段階だが、
起承転結のある優れたシリーズ構成によって、
挑戦的な作風を1クールでしっかり見せてくれた。
ジャズを意識した劇中曲やOP、
そして数種類用意されたEDも聴き応え十分。
これまでにない新しいアニメーションを
紡いでくれるのではと期待できる。

草食獣と肉食獣が共存する新しい地平。
それは、どこかにあるのだろうか。
(2020年3月7日初投稿)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 54
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

人間の条件

板垣巴留原作、制作オレンジ。

擬人化された動物たちの物語が、
メジャー少年誌の看板になる。
その時点で物語に一定の力があるのだろう。

17歳、肉食獣のハイイロオオカミ、
身体は大きく繊細な心を持つ主人公レゴシ。
彼は肉食獣としての生き方に葛藤している。

興味深いのはよくある、
少数・多数や、勝者・敗者の関係性ではなく、
肉食と草食で対比している点だ。
この気持ちは「恋」なのか!?の後に、
それとも「食欲」なのか!?が配置されている。

当然、共存する社会の在り方や、
本能の抑制、倫理の確立が問題となる。
僕は単純に擬人化された物語は苦手である。
しかしながら擬人化した理由があるはずだ。

4話視聴追記。
人の持つ機敏な「感情表現」が、
あまりにも豊潤に表現され伝わる。
演劇内演劇の入れ子構造が様々な仕掛けを生む。
{netabare}捕食する側と捕食される側の論理。
否が応でも「他者」を考えさせられる。{/netabare}

最終話視聴追記。
レゴシに称賛を贈らねばならない。
落ち着いた声が素晴らしくキャラに馴染む。
肉食に・草食に生まれた存在意義、
その中で他者とどう分かり合えるのか。
レゴシはきっと見つけたのだ。
本能にも勝る偉大で崇高な感情を。

ここからが勝負どころである。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 52
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

いろいろと生々しいのよ

原作未読


原作者の方。『バキ』を描いてる漫画家の娘さんらしいですね。すげー!
どうやら“動物の本能”を突き詰めたい血筋は変わらないようです。

“本能”を突き詰めすぎてもはやギャグ。荒唐無稽さを楽しむ良質なエンタメ作品を輩出している父。

対して本作『BEASTERS』では

“本能”を突き詰めたついでに社会の矛盾も浮かび上がらせる深みとコクを醸し出す娘。

サムネから想像するに、見た目重視。ケモナー優先。各動物の特性をなぞるかのようなキャラ設定。鳥獣戯画に毛の生えた擬人化ものを想像してました。とりあえず二足歩行させてやることは人間と一緒!みたいなやつです。

全然違いました。もちろん良い意味で、です。
草食動物と肉食動物を擬人化させて、彼らの特性を残しつつもそこに共存している世界を描いた作品。
食物連鎖をガン無視した統治機構を作り、そのための教育を施して理性キープしてますよという表部分と、蓋をしていても肉をどうしても食べたいという本能が見え隠れする裏の部分。その間で揺れ動くハイイロオオカミのレゴシ(CV小林親弘)が主人公です。揺れ動くのはレゴシだけでなく、肉食も草食も関係なく登場キャラたち軒並み葛藤している模様。そもそも本能に蓋をした社会は不健全であり、一見平和な世界そのものが揺れ動いている。そんな不穏さを孕みながら物語は進行します。これが大枠の背景。

そんなシビアな背景を原動力として、肉食動物の中でもそこそこ強い部類らしいハイイロオオカミとは対極の最弱の草食動物ドワーフ種ウサギのハル(CV千本木彩花)との恋物語がメインのストーリーです。一応この世界の恋のルールだったりその他常識については本編でお確かめ下さいね。
とりあえず二足歩行させてみた的な浅さとは程遠いと感じた次第です。


動物もの!?は無条件でパクッと喰いつく層以外でない、むしろ逆で安易な擬人化ものに辟易しているかもしれないあなた! …いいですよこれ。
やりとりされる会話の生々しさは2019年秋期もので断トツです。リアル世界に近いものがあります。そして、肉食と草食の両動物のフィルターを通した独自の世界観は新鮮に映ります。もの凄くファンタジーな世界で繰り広げられる生々しいやりとりと心の機微のリアルさ加減で充分楽しめるかと思います。

本能と理性という二項の対立/葛藤/調整なんて定番のネタでもあったりするので、いい感じでリアル世界の暗喩的なあれやこれやも感じる良作。
言い忘れてましたが、OPは音とアニメーション両方ともこのクールベストかも。ジャズファンク調リズムに乗った手のかかってそうなパペットアニメの組み合わせが素敵な一曲。
これは良いです(小並感) 2期決定したようなので今から楽しみですね。



※ネタバレ所感

■本能を無視すりゃ破綻しますよ

ナチュラリストを無条件で礼賛するほど極論には振れませんが、“自然”の対義語は“不自然”であるという常識(笑) 
この歪んだ世界は変わらずにいられるのでしょうか?

{netabare}レゴシと同族のジュノは「(対肉食への差別が)中学はそんなにひどくなかった」と高校に上がって社会の抱える歪みのひとつに直面。さらに別のシーンでは高校を卒業すれば闇市にも自由に行けることも。
人間と一緒。「お友達みんなと仲良くしましょう」の幼稚園時代から始まって徐々にやっかいな現実に触れていき、社会に出る頃には幼少期のそれは幻想と知る。段階を経て現実を知っていくのです。
ところがどっこい、BEASTERSの世界では幼稚園時代の理想がまかり通る世界。ライオン市長もいろいろ無理して“ライオンは怖くない”イメージ形成に成功したようですが、シシ組との棲み分け等々…蓋をしないとどうにもならないものを抱えざるを得ません。
“みんなと仲良くしましょう”という理想の実現のため歪みが肥大化しきって爆発しそうなのです。{/netabare}

{netabare}「メスは争いが嫌いです。(ジュノ)」に返す刀で「君ほど強欲なメスは違うだろ。(レン)」
矛盾を孕んだ世界を喝破する表現は随所にあるわけでした。{/netabare}



■ロミジュリを凌駕するほど二人を隔てる壁が

{netabare}「捕食者の本能があれば被食者の本能もある」{/netabare}
{netabare}「然るべき関係は体が一番知っている」{/netabare}

最終回で流れたテロップが示唆するところは?

{netabare}肉食草食同士、仲良くやろうという社会の中で、肉食草食同士の交合はご法度という世界観。
前者ですら危うい綱渡りをしているのに、さらにハードルが上がりもはや禁忌の世界。これを打ち破る可能性を秘めてるのがレゴシとハルの関係性ですわな。{/netabare}

どう畳むんでしょう。楽しみでしかありません。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2020.01.23 初稿
2020.07.16 修正
2022.01.23 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 51

75.4 3 動物で擬人化なアニメランキング3位
BEASTARS(第2期)(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (190)
774人が棚に入れました
「BEASTARS」は「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)にて連載中の、板垣巴留さんによる同名コミックが原作。肉食獣と草食獣が共存し、食肉が重罪とされる世界で、ハイイロオオカミ・レゴシはドワーフウサギ・ハルと出会う。我を忘れて襲いかかり気付いた時には、彼女を両腕に抱きすくめていた。「彼女を求める気持ちは、恋なのか? 食欲なのか?」――差別、愛、弱さ、希望を描く、珠玉の動物版ヒューマンドラマ作品である。「BEASTARS」第2期が、フジテレビ「+Ultra」ほかにて2021年に放送予定。

声優・キャラクター
小林親弘、千本木彩花、小野友樹、種﨑敦美、榎木淳弥、内田雄馬、大塚剛央、小林直人、下妻由幸、岡本信彦、落合福嗣、虎島貴明、渡部紗弓、室元気、井口祐一、原優子、兼政郁人、大内茜、山村響、あんどうさくら、梶裕貴、大塚明夫、星野充昭、堀内賢雄、楠大典、木村昴
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

共生を強制してみた

+ultra枠 原作未読

つい先日視聴した「プロが選ぶ!日本のアニメの歴史を変えたスゴいアニメ14」なる番組で、本作『BEASTERS』の3DCGのキャプチャ技術が紹介されてました。なんでもCGで眉や唇など表情に動きを出すのが凄いのだとか。
歴史を変えたは言い過ぎでも技術屋視点でも面白い作品なのかもしれません。

当方の見立てはよりドラマに視点を置いてます。
擬人化された肉食獣と草食獣が共存する一見平和な世界を舞台に、異種族間の共存や浮き彫りになる矛盾と対立を描いた意欲作の2期全12話。

 お友達と仲良くしましょう

我々人間ですと、成長と共に「そうは言ってもな」という現実が目の前に現れるわけでして、どうにかこうにか折り合いをつけて過ごしていくことになるのですが本作では“お友達と仲良くしましょう”がいわば強制されてる世界を描いてます。
動物だからこそ人間で問題提起するのよりも“本能”が際立つ効果があり、そのことで逆の観点と言いましょうか“理性”でどう押さえつけるかも引き立ってくる仕掛け。未読ですが原作の設定が秀逸なのだと思われます。

そんな種族間の共存と対立を描くにあたって1期では“草食と肉食の恋愛”をクローズアップ。とっつきやすい導入です。
2期ではより踏み込んで“草食と肉食各々の自我探求”にスポットが当たってきます。恋愛するでも目を塞いではいられないアイデンティティを深掘りする感じ。
{netabare}ハルちゃんとホテルでアレできなかった1期にて、“そもそもアレすることが御法度”“意図せず傷つけてしまう鋭利な爪や牙”とこれでもかと種族間の断絶が提示されてました。もともとレゴシは1期アバンでハルちゃんうっかり食おうとしてたしね。{/netabare}
そして物語を彩るお楽しみポイント↓

 食殺犯は誰?

ミステリ展開をそれほど期待してませんでしたが、それを見越してか最後の最後に犯人が分かって謎解きスッキリ!というお話にはなってません。早めに犯人が判明しちゃいます(笑)
作者が描きたいのがミステリではないと思われるので、2期の半ばでちゃっちゃとバラしちゃったのは正解。犯人が判明してからの犯人のメンタリティに着目するとわりかし楽しいです。


他の国は知らんけど日本には鳥獣戯画ってものがあります。国宝はなんでも12世紀のものだったとか。
世相を切り取って獣に語らせるアイディアは昔と変わらず。そんな日本人のDNAを最新の技術で包んだものを輸出用“+ultla枠”として世界に提示する。異文化間の争いが相互の無理解から生じるのであれば、その解消に本作品は一役買ってるといえるのかもしれません。
ただしパンチも効いてますよね。あくまで私の解釈ですがこの作品↓

 ポリティカルコレクトネス

通称ポリコレ(政治的妥当性)へのやや斜め方向からのアンチテーゼであり、ポリコレ先進国アメリカに日本から皮肉を込めてるのかどうなのかこの『BEASTERS』を提供するのはなんとも不思議な気分です。
弱者という設定を盾にして歪な権利拡大を要求し続けた結果の終着点はディストピアでしょう。
ただしポリコレ的なものを一概に悪いものとして扱ってはいません。生き物としての自然な姿と理性をもって秩序を作らんとする姿との単純な二項対立にはなってない分、ちょっぴり考えさせられる良作になっておりおススメです。




※ネタバレ所感

■食殺犯のジレンマ

{netabare}内部でしたね。動機もなかなかサイコです。
友情の証と言い聞かせながら肉食の本能に抗えなかった自覚もあることから完全サイコパスと断じるには気が引ける犯人でした。嫌っていたピナ(CV梶裕貴)に手をかけなかったのは、あくまで食殺は友情行為だという物語を信じこみたかったからかもしれません。だから根が深い。{/netabare}
全般通して答えを簡単に出せる題材ではないのです。


■どっかで見たことあるなぁ

現実でも「そら欺瞞ですわ」を想像させるネタは随所に。

・暴対法施行でイメージチェンジしたいヤクザの思惑
 ⇒{netabare}ボスに草食獣を据えるしし組の判断{/netabare}
・意識高いSNS
 ⇒{netabare}肉食と草食のワンショットをアップ{/netabare}

このくらいで。。。



最後にポリコレで締めます。
1期が2019秋クールでそれから1年ちょっと経てからの2期でした。(※注2021年4月当時)
この間何が起こったか一つ挙げてくださいといえば多くはコロナ禍と答えるでしょう。
日本では自粛警察なる言葉が踊り、ポリコレ棒ぶん回す人々を面倒くさいなと思うようになりました。
そのポリコレ先進国アメリカでは大統領選が荒れに荒れました。ポリコレ大好きな人達の「トランプ支持者は人に非ず」が罷り通ってる気持ち悪さを感じました。
逆もしかりで、ここ最近のUber Eats配達員の配達料引き下げ事案なんかは独占的地位の濫用でえげつないもんです。GAFAもけっこうフリーダムですよね。自由にやらせるにしても“神の見えざる手”でレッセフェールばかりしてると庶民が困窮するのも事実なんです。要は程度の問題。

おおむね鬱陶しいであろうポリコレの完成した世界においてそれを全面否定するのではなく妥協点を探り一定の答えを出した点を高く評価したい作品であることは先述の通り。とてもタイムリーでした。
そのなんとか良い塩梅、程度の良いところで手打ちできるかを探る嗅覚はハイイロオオカミよりも日本人は優れていると思いますよ。狙ったかどうなのかそれを引き出した本作のプロデューサーが韓国出身のキムヒョンテ氏という事実も興味深いもんです。優れた仕事には拍手を!

これほど世界は多様なのよねってのがわかる。極端はいかんのよ。



視聴時期:2021年1月~2021年3月   

------


2021.04.21 初稿
2022.01.23 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

苦しみ足掻き、それでも対話を諦めない者だけが得られる成長と変化。殆どルイと伊吹のBLじゃねぇか!。

 連載ものだけに前作では正直ドライブがかかるのに時間がかかっちゃった本作だが、今回はもうセットアップは済んだので突っ走しっててよりよりキャラが魅力的になってきている。主役の二人は当たり前で、実質主人公か!ってくらい輝いているルイ、ジュノ、獅子組の連中ですら単純な善悪や割り当てられた役ではない生きたキャラクターになっているだからこそ愛おしい。


 喰殺犯の謎解きで引っ張らないのも良かったし、犯人が判明しても、こう来るかぁ…という展開が興味深い。喰殺犯のキャラも単純な悪党じゃないからこそ愛おしく…ねぇわ!、こいつマジサイコなところが際立っていて、渋いねぇ〜、おたく実に渋いよ。決着がワクワクする段取りを踏んでるから楽しみぃ!。


 本作における草食と肉食の関係は、今回でより複雑で深いものになっている。善悪でも、被害者加害者というような単純な二項対立に貶めないこの大人っぷり!。


 今のところ一番感動したのは、本筋じゃない挿話である、誤って草食を傷つけてしまった肉食の生徒に対して被害者の生徒が言った台詞「俺は傷ついたけど、お前も傷ついたろう…」。この場面がこの作品を象徴しているように思える。世界はしょせん力で弱肉強食!、なんて薄〜いリアリストみたいなことを気取ってるルイが単なる損得野郎なクズじゃないところ辺りも本作のポイントだろう。


 まさか1期の段階ではルイと獅子組の面々がこんな関係性を築くことになるとは…。本当にキャラが一面的じゃない奥行きがある大人な仕様だからこそ描ける世界がある。正直ハルちゃんのヒロインポジションが…ってくらいの作り手の愛情を感じる。前期より全体的にパワーアップしている作品が多い今季だが、本作も間違いなく進化している。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 30
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

迷える狼

板垣巴留原作、制作オレンジ。

擬人化された肉食獣と草食獣が共存をする、
世界を舞台に、全寮制の学校へ通う、
動物たちの群像劇を描くサスペンス活劇。

前半戦で保留となっていた、
テム殺害事件の真相の追及を軸に、
種族を超えた友情や愛情を描いている。
サスペンスフルな展開の中にも、
本能に対するそれぞれの葛藤があり、
種族のあり方、社会のあり方など、
現実にも通じる倫理観が語られている。

ここまでは見やすくなった印象で、
舞台が学園内にとどまらないせいか、
少し離れた視点から社会の構造も見え、
関係者も増え、物語の骨子が、
追いやすくなっているのではないでしょうか。
絵も音楽も世界観によく合っていますね。

事件の真相、犯人とその動機、
予想以上に引きは強いなと感じています。

最終話視聴追記。
肉食獣の爪や牙は何の為にあるのか!?
{netabare}その本質は弱者を捕食するためにある。
それでも抵抗を続けるレゴシの葛藤。{/netabare}
彼が見つけた答えは尊いものだと思う。

迷える狼はこれからも迷い続ける。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 27

57.3 4 動物で擬人化なアニメランキング4位
けものフレンズ2(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★☆☆ 2.5 (321)
761人が棚に入れました
この世界のどこかにつくられた超巨大総合動物園「ジャパリパーク」。そこでは動物たちがヒトの姿に変化する不思議な現象が 。いつしか フレンズ と呼ばれるようになったけものたちは、パークで平和に暮らしていました。ある日、フレンズのサーバルとカラカルは、森の中でヒトの子供と出会います。お腹を空かしたヒトの子供はなにやら困っているようで、サーバルたちは一緒に旅をすることになりました。旅の途中で出会う個性あふれるフレンズたちに、パークの秘密や美味しいもの!そして、大地を揺るがすような大ピンチ!?新たなるジャパリパークの物語が、今はじまる!!

声優・キャラクター
尾崎由香、本宮佳奈、小野早稀、石川由依、小池理子、内田彩、佐々木未来、根本流風、田村響華、相羽あいな、築田行子、八木ましろ、菅まどか、山下まみ、前田佳織里、藤井ゆきよ
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

サピエンス全史

アニメから教わることもあります。
苦手、嫌い、先入観を捨てれば意外にも面白い。
記号のように張り付けられたキャラクターも、
多種多様な生物が存在し物語を盛り上げてくれる。

新しい冒険の始まりである。
{netabare}前回の大団円は陸地を目指し海を越えた。{/netabare}
他者を否定しない救済の物語は、
僕たちを癒してくれるのだろうか。
不思議な引力が働く、
けもフレの真の評価はそこにあるのだ。

5話・6話視聴追記。
サンドスターとセルリウムの研究で、
{netabare}フレンズ化されない凶暴なビーストの存在を知る。
時が経ち少女になったかばんが登場。
僕の好きな博士と助手も健在で何よりです。{/netabare}

10話・11話視聴追記。
けもフレ界隈が喧々囂々やりあっているそうな。
僕としてはかつての「けもフレ」にあった、
{netabare}純朴な生命の「善性」が見えないのは残念。{/netabare}

最終話視聴追記。
品質低下の「直接」の原因は、
{netabare}監督の更迭以上に、主役の交代にあるような。
世界に対する知恵を付けたことも大きい。{/netabare}

これからも応援はしたいと思います。
あにこれの評価点以上には楽しめました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 56

えたんだーる さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

思っていた以上に「2」でしたが…→ けもフレ2は、どこから来てどこへ行くのか?

== [下記は第1話視聴時レビュー、以下追記あり。] ==
キャラクターデザインに関しては「キュルルちゃん」以外でも、私は1作目(以下、「無印」)の方が好みには合っていますかね。

それと、1話目時点だけでは判断はつきにくいのですが作中に出てくる「各フレンズの、元になった動物の習性に基づく行動」については無印ほどのマニアックさは期待できないように思われます。
(カルガモが皆を先導する辺りとか、(作中の流れとは異なりますが)道路を渡っていたカルガモのヒナが排水口に落ちて、人間に救出される動画を思い出したりした人がいるかも?)

ストーリー的には無印の続編という感じで進むようで、無印を観た人向けの作品と思って良さそうです。

おまけ: キュルルちゃんの目のハイライトの具合は、あれきっと何か伏線なんでしょうね。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで。] ==

2019.3.12追記:
第9話まで視聴終了。けもフレ2はどこから来て、どこへ行くのか?
(いや、一応は無印『けものフレンズ』から来たらしいのですが…。)

「月は出ているか?」(違

「犬は人に付き、猫は家に付く」との言い習わしがあったと記憶しているのですが、これはいったい何事…?

2019.4.2追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。実は最終回だというのに観ている途中で寝落ちして録画を観直す羽目になりました、というのは余談と言えば余談ですが…。

キュルルちゃんのオッドアイについては、結局理由は不明なままでした。まあ他にもオッドアイだったキャラはいるので「特に意味はない」と言われればそれまでです。あるいは続編が作られれば理由が明かされる伏線なのかもしれませんけど。

そしてイエイヌが最後に見ていた絵で、さらに謎は深まりました。2が無印の続編だとすると、無印終了時からキュルルちゃんが目覚めるまでのジャパリパークはいったいどんな状況だったのか?

絵の内容を見れば無印のストーリーの時点よりも前に描かれたものでないとおかしなことになると思うのですが、そのあたりも何だか良くわからないですね。

でも私としてはそんな「謎」にまったくドキドキワクワクしないくらい、本編ストーリーが面白くなかったです。たぶん「たつき監督降板騒動があったから最終回まで見届けた」って感じで、騒動で話題にならなかったらむしろ途中で断念していたかもしれません。

おまけ: OP主題歌「乗ってけ!ジャパリビート」が、本編にふさわしくない名曲でした。2本編の出来に関係なくCDが欲しいです。

あとは無印の曲ですが「ようこそジャパリパークへ~こんぷりーとべすと~」が気になります。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 46
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

まあ、前監督を「のけもの」にしちゃったからな(苦笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ペンギンのアニマル界でサイ大のダックホースで蟻た1期。ニモ関わらZOO、雁ドッグがカバり、サーバルとチュウもく猿た2期。

全鯛として、エイ象はキリンになりミミズクなったが、ス鳥のアルマジロさは牛なワニた気がしマウス。

、、、さあ、フレンズは何匹(人)いるかな~(笑)?

通常バージョン→({netabare}近年のアニメ界で最大のダークホースであった1期。にも関わらず、監督が代わり、さあどうなると注目された2期。

全体として、映像は綺麗になり見やすくなったが、ストーリーの面白さは失われた気がします。
{/netabare})

まあ、どのくらい面白くないかというと、この文章くらい面白くありません。(大体、私がネタに逃げる時は苦しいんです)w

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
このアニメを単独として観れば、そこまで批判されるもんでもないと思う。

まず、1期より映像は綺麗になり、グッと見やすくなった。サーバルちゃん役の尾崎由香さんも演技が上手くなり、表現の幅が広がった。アイキャッチの動物紹介がまともになったため、キャラデザや動物の特性をフレンズと重ね合わせて見ることが容易になった。新キャラのカラカルは、作中で様々な役割をこなし、三者の掛け合いは楽しく、萌え要素というか普通のアニメっぽい要素を一手に引き受けるナイスなキャラだった。

別に、「悪いこと」ではない。。。「普通」ならね。

ただ、元々が「秘境の湯」みたいな楽しさが売りだった本作。

はたして、「秘境の湯」を整備し、歩きやすい遊歩道つけて、脱衣所やら売店やらが完備されば、それは魅力UPにつながるのだろうか?

たまに、アホな芸能人が、塩辛とかホヤのような珍味を食べ、「これは全然クセがなくておいしい」とか言うが、だったら、珍味なんて食うなよと思う。

そんな感じ。

つまり、「こんなん、けもフレじゃない」という印象を与えてしまったことは、元々がカルト的な人気を誇った本シリーズだけに、(制作前のゴタゴタ含め)大失敗の2期になったと思う。

私が本作で違和感を感じたのが、フレンズ=動物<人間 という図式が成り立っているような部分だ。

例えば、3話で「イルカとアシカが、ヒトから拍手を欲しがる」、5話で「ゴリラが、ヒトから動物の支配方法を聞こうとする」、9話で「イエイヌが、ヒトを守りヒトに従属することを喜びに感じる」など、やけに「人間本意」「動物(フレンズ)は人間のためにいる」「人間から動物を見た一方的な視点」を感じるのだ。

もともと、「けもフレ(1期)」は、動物=人間=フレンズ という構造で、それこそ、「のけものはいない」温かな作風を生み出していたはずではないのか? いくら監督が変わっても、作品の根底にある魂には、触れてはいけないと思う(特に9話は不快だった。最終回Cパートは、元々予定されていたものなのか、それとも、9話の大ブーイングを受けて、急遽付け足したものなのか。めっさ気になる~w)。

私は別にけもフレのファンではない。一期の評価は☆3(普通)だ。たつき 監督にも、そこまで同情していない(てか、裏側とかあんまり興味ない)。

そんな私がフラットに観たとしても、一期よりも確実につまらなかったと思う。

結局、一番心に残ったのは、6話や12話の「かばんちゃん」だしね。あれは泣かされたわ(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
あれ? 続編じゃないの? サーバル出て来て、おっ!? となった。サーバルが、なぜカバンちゃんを忘れてる? 1期のサーバルとは違うサーバルなのかな? んで、種族全体で記憶を共有しとるとか。

2話目 ☆2
パンダ、強いな。まあ、熊だし(笑) ヒトを探してるフレンズ、、、カバンちゃんかな?

3話目 ☆2
なんかこう、退屈なんだよな~。拍手が欲しかったってのも、妙に人間目線なんだよな。ラスト、カバンちゃん?

4話目 ☆2
アリツカゲラって、1期でも出てきたよね? なのにサーバルの記憶がないというは、やはり、1期とは違う地域か、時間軸なのかな?

5話目 ☆3
ヒトは怖いという価値観。ヒトから動物を管理する方法を学ぶって、、、「動物」ではなく「フレンズ」ではないの? この世界では。紙相撲の展開は良かった。バーサーカー? カバンちゃん!

6話目 ☆4
やっぱり、サーバルは、1期の後で再度セルリアンに食われたのかな? それとも、1期のラストに食われたのが、遅効性の効果があったのかな? カバンちゃん、ここでサヨナラ? まあ、また出てくれるか。成長したカバンちゃんの姿が嬉しかった。

7話目 ☆2
個性の違い、優劣の無さを表現したいのだろうけど、ストーリーメインの作品で、この話、いる?

8話目 ☆2
トキ、というか金田さん、お元気そうでなにより(笑) ライブ、作画ガチだけと、「それ」が、今の監督がやりたいことだったの? だとしたら、ニーズとは違うと思うんだけど。

9話目 ☆1
イエイヌ? ハスキーかな? 地球から人類いなくなって、月に移住? キュルル、イエイヌさんを放置してサーバルとキャッハウフフって、鬼畜かよ(汗) イエイヌさんに対して、あっさりしすぎじゃない? 違和感しかないな。

10話目 ☆3
人の思いに反応するセルリアン。一期のEDの観覧車? ぬいぐるみの数はその動物の個体数の比喩という話を聞いた。リョコウバト、人間は、絶滅したってことですね。なかなか、けもフレっぽくなってきた。

11話目 ☆3


12話目 ☆3
なんかこう、みんながいるところが私の家って、「え? そんなありきたりなオチで良いの?」という感じ。ただ、かばんちゃんには泣かされた。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 35

62.3 5 動物で擬人化なアニメランキング5位
アフリカのサラリーマン(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (140)
478人が棚に入れました
サバンナも食物連鎖もカンケーない。日本的社会を生きるアフリカのサラリーマンの汗と涙の社蓄コメディ☆アフリカの大手企業に勤める、ライオン、オオハシ、トカゲの3人もとい3匹が織りなすのは、荒ぶる暴言&奇行で日本人的社会を突破する日々。プロジェクトの無理強い、容赦ない減給・・・。人間以上に世知辛いサラリーマン生活を、アニマルたちが大奮闘! 日本中のサラリーマンが共感すること必至! サバンナも食物連鎖も完全に忘れ去った、アニマル会社員の日常がここに!!
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

暴言と奇行(苦笑)

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
様々な動物が擬人化されたキャラクターが織り成す、ギャグアニメ。ブラックなネタを中心として、パロやシュールや時事なんかも。

笑いのツボが合うかが、ギャグアニメの場合大切なんで、とりあえず1話だけ観てみて、笑えれば最後まで観てもいいし、クスリともできなければ、以降を見る必要はないかと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
人気声優陣を使い、酷いことを言わせていくのは、「おそ松さん」に近いか。

笑ったネタ。

BBQ 「ライオン先輩も虫食べるよ→どこ情報?→ライオンピーー」

って、ディズニーに怒られるぞ(笑)

こういう、自分が損するだけなものは良いけど、全体的なギャグとして、「当たり障りがある」ものが多い。一部では、女性蔑視とも言われているようだし。

好き嫌い分かれる作品でしょうね。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

アフリカに単身赴任したサラリーマンと動物との触れ合い話と思ったら全然違いましたw

原作未読 全12話

アフリカの大手企業に勤めているサラリーマンたちの日常を描くギャク作品。ただしそのサラリーマンたちは色々な動物で描かれています。

主人公はライオン、サブキャラがトカゲとオオハシ、他にも様々な動物が出てきます。見た目は完全に動物ですが、行動はほとんど人間ですねw

個人的にギャグはそれほど受けませんでしたw

でも、オオハシのような身勝手キャラが多かったのは面白かったですね。

今期放送中の同じ動物擬人化作品のBEASTASとはえらい違いですw (実は2つの作品は録画して続けて観ていましたw)

OPはオオハシ役の下野紘さん、EDはライオン役の大塚明夫さんが歌っています。

最後に、今回オオハシ役は下野紘さん、鬼滅の刃の我妻善逸役と同じく早口キャラが多いですねw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

下野紘劇場

原作未読。最終話まで視聴。

ドタバタコメディ。
かなりブラックなネタもあるので好みが分かれるかも。

個人的には、Cパートの『アフリカのJK』がお気に入り。
本編よりの面白かった(は言い過ぎかな(笑))

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

64.7 6 動物で擬人化なアニメランキング6位
うちタマ?! ~うちのタマ知りませんか?~(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (74)
247人が棚に入れました
1983年にデビューをした「タマ フレンズ うちのタマ知りませんか? 」文房具や雑貨で一度は目にしたことがある、おでこにブチがあり黄色い耳をしたみんなのご近所ねこ「タマ」がまさかの擬人化で登場!タマと個性豊かな仲間たちが織りなす癒し系アニメーションの新境地!かわいいってこういうこと?!とある町の3丁目にはある貼り紙が頻繁に貼られていた。そこに書いてあるのはかぎしっぽのねこの絵と「うちのタマ知りませんか?」の文字。その貼り紙を眺めている少年にはふわふわの耳とかぎしっぽが…!?3丁目のねこやいぬ達が人の姿で駆け回る!?タマとフレンズのニャンとワンダフルな毎日を覗いてみませんか?

声優・キャラクター
斉藤壮馬、小野賢章、白井悠介、花澤香菜、内田雄馬、黒沢ともよ、梶裕貴、梅原裕一郎、羽多野渉、前野智昭

ローズ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ニャンとワンだふるな3丁目

「うちのタマ知りませんか?」に登場する猫や犬を擬人化。
今日も3丁目は猫や犬たちが集まって賑やかだった。

これは元ネタがあります。
調べたら1983年に文房具や雑貨で登場。
懐かしく感じる人もいるでしょう。
どちらかというと、私も懐かしく感じる世代です。

懐かしいと感じるのは歴史がある証拠。
家の中よりも外で犬や猫を飼う人が一般的でした。
しかし、今では家の中で一緒に暮らすのが当たり前。
都市部では、一戸建てよりもマンションで暮らす人が多くなったのが一因かもしれません。

冬の寒い日などに車のエンジン付近に猫が潜り込んでしまう。
気づかないと大変な事に><
そこでの対策が、所謂、猫バンバン。
車のボンネットを叩いて、猫をどかそうとする行為です。
キチンと描かれていて、好感が持てました。

意図的に擬人化させたサクラを登場させる場面。
これは擬人化でミスリードさせたかったのでしょう。
今まで擬人化させたのは猫と犬のみ。
まさか、ブタが擬人化されるとは、誰も思わなかったでしょうね。

一番、印象に残ったのは新しい猫カフェの話。
モモの喫茶店が寂しくなった原因と思われる新規の猫カフェ。
キチンと躾をされた猫達。
お店は繁盛しています。
しかし、その実は猫カフェの猫が保護猫でした。
お店が猫に躾をして飼手を客から探す。
保健所のような生々しい所では無く、猫カフェというのがクッションに。
お店としても繁盛するので一石二鳥ですね。

今日も3丁目の猫・犬は集会を開いているでしょう。
もしも、寝ていたら御免なさいm(_ _)m
動物たちを温かく見守ってあげましょう。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

まさかの擬人化! さらにアニメ化!?

この作品はノイタミナ枠という理由で視聴を始めたので、原作に関する情報は何も知りませんでした。

作品を完走してwikiをチラ見して初めて知ったのですが、2017年より展開されている「タマ&フレンズ うちのタマ知りませんか?」に登場するイヌ・ネコのキャラクターの擬人化プロジェクト「うちタマ?!」のテレビアニメ作品だったんだそうです。

この作品のwikiの情報から「タマ&フレンズ うちのタマ知りませんか?」がリンクされていたのでググってみると、キャラクターグッズが発売されたのは1983年と今から37年も前だったんです。
これだけでもビックリなのですが、1989年に「3丁目物語」というお題でOVA化、1993年に「3丁目のタマ おねがい!モモちゃんを捜して!!」のお題で劇場アニメ化され、1994年には「3丁目のタマ うちのタマ知りませんか?」として既にテレビアニメ化されていたんだそうです。

それだけじゃないんです。
「タマ&フレンズ 探せ!魔法のプニプニストーン」のお題で2006年にアニマックスでアニメが放送されていたり、2016年10月から2018年9月まで22年ぶりの新作として「タマ&フレンズ 〜うちのタマ知りませんか?〜」の題で放送されていたんだそうです。
2016年といえば、もうアニメにドップリ浸かって視聴していた時期ですが、完全にノーマークな作品でした。


1983年にデビューをした「タマ&フレンズ ~うちのタマ知りませんか?~」
文房具や雑貨で一度は目にしたことがある、
おでこにブチがあり黄色い耳をしたみんなのご近所ねこ「タマ」が
まさかの擬人化で登場!
タマと個性豊かな仲間たちが織りなす癒し系アニメーションの新境地!
かわいいってこういうこと?!

とある町の3丁目にはある貼り紙が頻繁に貼られていた。
そこに書いてあるのはかぎしっぽのねこの絵と
「うちのタマ知りませんか?」の文字。
その貼り紙を眺めている少年にはふわふわの耳とかぎしっぽが…!?
3丁目のねこやいぬ達が人の姿で駆け回る!?
タマとフレンズのニャンとワンダフルな毎日を覗いてみませんか?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

このキャラをこれまで知っていたかと問われると正直微妙です^^;
きっと見たことはあるかもしれませんが、気に留まらなかったというのが正直なところでしょうか…

でも、こんなにもアニメ化されていたのを知ったのは物語を完走してから…
確かにノイタミナ作品なのですが、序盤は私の琴線に全く触れなかったので視聴に少し惰性が入っていたと思います。
ですが、今は最後まで完走して良かったと心の底から思っています。

一番最初に私の琴線に触れたのは、猫のモモちゃん役が香菜ちゃんだったこと…
「香菜ちゃん、キター!」
と心が躍ると共に、視聴にも俄然力が入りましたよ。
それに、みんなの妹的なキャラとして活躍するコマちゃん役が黒沢ともよさんなんです。
もう、視聴に対して一片の曇りもありません。

でも、声優さんだけでこの作品を心の底から視聴して良かったと思っている訳ではありません。
確かにウェイトが大きいのは認めますけど…^^;

最初はワンちゃん、猫ちゃんのゆるふわな感じを描いた作品だとばかり思っていました。
実際にそういう展開が序盤~中盤にかけて多かったんですけどね。
ですが、物語も後半に入ると結構ハートフルな展開が待っていてくれたんです。
しかも、その展開のメーターが上がりっ放しなんですから堪りません。

特に第7話の猫カフェ・ヴァイオレットから、モモ(香菜ちゃん)の歌うエンディングテーマ「Kitty's cutie!」への入りは全身鳥肌モノでしたよ。
こういうサプライズがあるから、アニメって止められないんですよね。
他にも心に染み入る物語が用意されているので、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、wacciさんの「フレンズ」
エンディングテーマは、それぞれ登場するキャラのキャラソンになっています。
そういえば香菜ちゃんのエンディングの作曲者ってZAQさんだったみたいです。
どうりで…琴線に触れた理由にも納得です。

1クール全11話の物語でした。
まさか11話で終わると思っていませんでしたが、ショート作品の詰め合わせの様な感じなので物語的には纏まっていたと言えるのではないでしょうか。
思いのほか楽しませて貰った作品でした。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 10

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

擬人化アニメ、花盛りですなぁ・・・。その3

日本人なら誰でも一度は目にしたことがあるであろう『うちのタマ知りませんか?』の擬人化アニメ。

てか、なんで擬人化しちゃったんだろう。
元のキャラの方が絶対に可愛かったのに・・・。

最終話まで視聴しましたが、『なんか残念』という感想でした。
ほのぼの笑える日常系の良作だったとは思うけど・・・。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 5
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