友情で犬なTVアニメ動画ランキング 4

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の友情で犬な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月01日の時点で一番の友情で犬なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

78.2 1 友情で犬なアニメランキング1位
銀の匙 Silver Spoon(第2期)(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1133)
6556人が棚に入れました
大蝦夷農業高校での生活は、時間との戦いだ。
実習、部活、寮の仕事、そしてエゾノー祭の準備…
日はどんどん短くなる。断らない男・八軒は、断れない男でもある。
誰よりも忙しい八軒の秋は、めまぐるしく過ぎていく…

声優・キャラクター
木村良平、三宅麻理恵、櫻井トオル、高垣彩陽、島﨑信長、庄司将之、高梨謙吾、こぶしのぶゆき、井澤詩織、小西克幸、増谷康紀、三ツ矢雄二、小野友樹、水島大宙、田野アサミ、川原慶久、西村朋紘、内海賢二、矢作紗友里
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

楽しく美味しく辛い、酪農家のリアルを描いた作品

2014年1月、ノイタミナにて放送。(分割2クール)
第1期は11話、本作第2期も11話です。


【前置き】

1期では前半に説明的な部分が多く、キャラも掴めないことから個人的には退屈に思える部分が少なからずありました。
しかし、本作ではもうその心配もナシ、退屈に感じた回なぞ一度もありません。

最初から最後まで非常に興味深く、そして心に響くシーンの目白押でした。
実際、何回か涙腺も崩壊しましたし……。。。。
加えて、本作から登場した、子犬の「副ぶちょー」が可愛すぎました、ワンコ万歳。



【あらすじ】

ただ寮があるという理由で北海道「大蝦夷農業高等学校(通称エゾノー)」に入学した、『八軒 勇吾(はちけん ゆうご)』。
当初は何の夢も持たず漠然としていた彼でしたが、授業や夢を持つ周囲の話に耳を傾けることで、これまでと違う見識が広がり成長を見せておりました。

さて、二学期が始まり季節は秋へ。
八軒が所属する馬術部では先輩達が引退し、なんと後任の副部長に八軒が任命されるのでした。

思わぬ抜擢に心躍る八軒でしたが、そんなある日…。
片思い中の同級生『御影(みかげ)アキ』が、幼馴染の『駒場 一郎(こまば いちろう)』の前で、涙を流しているところを目撃するのです……。



【語ってみる】
{netabare}
まずキャラクターに関してでですが、第1期での丁寧な下準備が整った後なので、それぞれの魅力がドンドンと増して見えてきて、非常に好感が湧くキャラクターが多かったです。
男キャラは勿論、女の子キャラも「この子、こんなに可愛かったっけ?」って思う場面がしばしば。
個人的に荒川弘さんが描くキャラデザインにはあまり好みではないのですが…、見た目というより中身に惚れてしまう部分が大きかったですね。

ヒロインの御影も「時折訛り可愛い!」ですが、個人的にはチーズにあくなき熱意を見せる『吉野 まゆみ』が「常時そばかす可愛い!」でしたね。
ナチュラルに2人でいる、お馬鹿キャラの常磐には常々嫉妬してました。
(ただの好み(性癖)の話になっちゃいますが、私は口がVの字になるドヤ顔が好きなんですよ。)

主題歌は、「フジファブリック」と「Goose house」が担当。
1期の「miwa」「スキマスイッチ」よりアーティストの知名度は双方劣りますが、私的には曲はこちらの方が断然に好みで、非常に作品にも合っていた気がします。
どちらも聴いていて気持ちが良く、作品を見る上での楽しみの一つでしたね。



さて、肝心のシナリオですが…。
1期での話のテーマは、最終的に育てた家畜(豚丼)を食すことだったと思います。
そして本作2期では、クラスメイトの駒場を通して酪農家のリアルを描くというテーマの元、そこから現実的な目線で将来に向かって歩み始めていくという内容でした。
前半で丁寧に人間を描いていたからこそ、しっかり深みが出るシナリオ構成でしたね。


八軒は当初、その駒場の話に触れさせてもらえず、その気遣いも事情を知る御影から

「八軒君には関係無いこと」(キッパリ)

と言われ、全く関わらせてもらえませんでした。
(精神的に)身体が真っ二つに割れた八軒を見ても分かる通り、ずっと冷たいあしらわれ方をされていたワケですね…。
ただ、今回ばかりはそうせざるを得ない事情の元だと後に分かります。

駒場は実家の牧場が倒産し、離農(牧場の倒産)を余儀なくされていました。
良い意味でも悪い意味でもお節介で面倒臭い八軒がそれを知ればどうなってしまうのか…、御影も駒場も分かっていたんですね。

実際に、エゾノーを辞め仕事を始めた駒場の現状を聞かされた八軒は、いてもたってもいられなくなります。
でも、保証人として一緒に借金を背負うことになってしまった御影の家族とは違い、全くの無関係な立場の八軒。
周囲の反応も当然、「こればかりは仕方ない。」というものでした。

ただ、そこはやっぱり八軒でしたね。
乗馬の話を引用して、引き摺られる前に手綱を離すよう諭す御影に対し、その手を強く握り


『放り出せるか馬鹿野郎!!

 巻き添え上等だ!

 頭だろうが腹だろうが、踏まれてやるよ!!』


と言い放つシーンは痺れましたね。
八軒が、こんなに格好良かったとは…。。
当初は、特徴がない、個性が薄い、キモイ(吉野談)とか思ってた自分を、ワリと優しめに殴り……いや、軽くデコピンして懲らしめてやりたいです。


実際の話、出来る事なんて何一つ無いでしょう。
ただの自己満足で、野次馬根性のようにしゃしゃり出て周囲に迷惑をかけるだけかもしれない。
現実的に考えて、そう思って身を引くのが当然です。
それでも…少なくともこの2人は、こんな野次馬な八軒に救われたのだと私は思います。
勿論、ケースバイケースではあると思いますが。

借金の事情から御影が、馬の仕事に就きたいという夢を諦めようとした際も、八軒は共に御影の家族と対峙します。
この家族との一幕はハラハラしましたが(お父さんが恐過ぎる故)、見応えがありましたね。
ただこのシーン以上に、その後にお母さんがポツリと

「アキはエゾノーで、本音言える友達を見つけたんだね。」

とお父さんと話すシーンが印象的でした。
親からしたら、まずこういう視点で嬉しくなっちゃうもんなんですね。
しっかり人間を描いている作品だなぁって感じちゃいました。
{/netabare}



【最後の牛乳】
{netabare}
第20話にある、駒場牧場の離農を八軒が御影と一緒に目の当たりにするシーンは、作中を通して一番印象の残る一幕でしたね。
フィクションとして画面越しに見ていても、なんだか胸がエグられるようで…。
ただ、駒場の幼い双子の妹だけが泣いていて…、他の皆は誰一人涙を見せませんでしたね。
えぇ…、その分私が思いきり泣いてやりましたよ、へっへっ。


離農にあたってこの日は、すぐに出荷し競売にかける為、早朝から大切に育てた牛が全て連れて行かれてしまいます。
ここで、その牛を見る八軒と御影の台詞が印象的でしたね。

八軒「肉になるかもしれないのに…、みんな素直に乗ってくんだな…。」

御影「駒場さんとこは、子牛の頃から一頭一頭丁寧に面倒見てるから…人間を信用してるんだよ。」

それでも、番犬はしっかり吠えて連れて行く業者に抵抗を見せていました。
この駒場牧場は、人間だけでなく…家畜を含めた動物全員で成り立っていた牧場であることが窺えるようでしたね。


牛のいなくなった牛舎は、とても静かなものでした…。

「動物いなくなるとスゲェ寒くなるんだな…、畜舎って。」

悲壮感を漂わせた言い方ではありませんでしたが、作者の知識と念密な取材がなせる技なのでしょうか…。
こういうポツリとした台詞を含め、離農の現場の妙な生々しさが随所に描かれているように感じました。
実際に経験のある酪農家さんなら、私以上にドキンときたのかもしれませんね。


ただ、こんな一幕でも最後は良い後味で締めてくる演出は見事でしたね。
それがこの、駒場が持ってきた牧場最後の牛乳を飲んだ八軒と駒場のやりとりでした。

八軒「うんめぇなぁ…。」

駒場「当たり前だ馬鹿野郎!

   当たり前だけど…最高の褒め言葉だ。

   ありがとな。」

ここで、最後に歯を見せてニカッと笑う駒場の顔が忘れられません。
内心は色んな葛藤があるでしょうに…。
ただこの笑顔を見たら、今まで可哀想だとか不幸だとか…そんな軽はずみな同情心で泣いてしまっていた自分が、なんだか非常に浅はかに感じました。
八軒とはまた違った、正統派の良い男だなぁ…って思わせてくれるキャラクターでしたね。


この駒場牧場の経営方針は、利益や労力を考えた時…必ずしも良いとはいえないのかもしれません。
それでも…これは消費者としての完全な綺麗事ですが、私はこういう牧場の牛乳が飲みたいです。

ちなみに、現在市販されている私達が普段飲んでいる牛乳は、牧場で採れた牛乳を安全面を考慮して更に加工して作られております。
ただ、作者の酪農エッセイ『百姓貴族』曰く、加工されていない牧場での直飲みの方が更に更に美味しいのだそうで…。
ホント飲んでみたいですねぇ…、この駒場牧場の牛乳っ!!
{/netabare}



【総評】

全体の総評としては、1期と同じですね。
2期でも、動物への誠意と敬意がしっかり描かれており、教養性の高い作品に仕上がっておりました。
更に、前作以上に酪農家と経済動物のリアル描かれた内容なので、非常に見応えもありました。

偉そうな言い回しになりますが、本作を見ることは人生での糧となるようにすら感じましたね。
ただ、決して説教臭かったり高尚ぶった作風になっていないのが、やっぱり良いですね。

ただ勿論、そういう深みのある真面目な内容だけでなく、楽しいシーンも沢山あります。
今作2期では、学校行事一番の祭典であるエゾノー祭(文化祭)のワクワク感も十分描かれており、見ていて一緒に楽しい気持ちにさせてくれますよ。


個人的に、本作は「名作」という位置付けとして、1期も含めて大っ好きな作品となりました。
本作に出会えた全ての事象に感謝したいです。


本作視聴後に、原作も一気見しました。
30分のアニメとして描く上での、話の前後の違いや少々切り抜いている場面はありますが、基本的に原作に忠実で作品の良さが十二分に描かれているように思いました。
やっぱりマンガのメディミックスはアニメに限りますね。
ただどーでもいい内容ではあるのですが、「名馬マロン号」がエゾノーに来た経緯のシーンには笑ったので、アニメでも見たかったですね。
意外にサービス精神旺盛なマロン号が見たい方は、是非原作もどうぞ。

原作は続きの冬編を経て、2年生の八軒を季節毎ではなく丸々1年をサクッと描いている途中です。
作者の人体錬成(出産)や御家族の体調不良により現在は不定期連載となっておりますが、終わりが近いとの話なので、いつか3期が発表されて綺麗なカタチでアニメでも完結まで描いてくれると嬉しいですね。

ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『八軒 勇吾』声 - 木村良平さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『吉野 まゆみ』声 - 井澤詩織さん



以下、一番可愛いキャラクター(本音)
(※理解に苦しむ方がいるかもしれませんので〆ます。)
{netabare}

◇一番可愛いキャラクター(本音)◇

『副ぶちょー』声 - 子犬


ただなにぶん、副ぶちょーはまだ子供です。

私は決して、ロリコンでもショタコンでもありません。

なので、後1~2年ほど…副ぶちょーが大人の犬に成長するのを、ヨダレを垂らして待とうと思います。

キャインキャイン!! グヘヘ!!
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 37
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

全てが僕の力になる

[文量→大盛り・内容→考察系]

【総括】
荒川さん、本当に凄い。農業(学び)と、友情とラブコメと、人生訓。全てを高いレベルで成立させている作品。

私は原作の大ファンなんで、ストーリーは全部知っている状況での視聴でした。じゃなければ、もしかしたら☆5を付けたかもしれません。

原作はここから、いよいよ色んな伏線を回収してまとめに入っていきます。3期、絶対に作って下さい!

《以下ネタバレ》

【視聴終了(大盛りレビュー)】
{netabare}
本作の主題は、凄く分かりやすい。

「リトライ(再挑戦)」「個性の尊重」

主人公の八軒は、受験に失敗し、農業高校に「逃げて」きた。しかし、そこで農業や畜産、馬術などを通し、これまでの(勉強一色だった)自分になかったものを吸収していく。そして、自分の人生に「リトライ(再挑戦)」する。そんな様子を、「馬術競技では、失格になった後でも時間に余裕があれば、馬に自信を持たせるために、失敗した障害をもう1度跳ばせる(再挑戦させる)」などという、「多くの視聴者が知らない事実」を通して優しく伝えている。教訓なのに説教臭くならない、実に絶妙なラインである。

と同時に、「1度の怪我や少しの病気で、食用にされたり殺処分されたりする経済動物の現状」や「借金により離農せねばならず、様々な夢を追いかけることの出来なくなった友人」などを通して、「リトライ(再挑戦)」出来ないこともあるのだと、シビアな現実を教える。このへん、単に綺麗事にしない、実に絶妙なラインである。

また、「リトライ(再挑戦)」が、「過去の否定」ではないことも、非常に印象が良い。八軒は、確かに勉強に挫折し、勉強とは違う世界での「リトライ(再挑戦)」を決めた。しかし、そんな彼の高校生活を支えたのは、やはり勉強だった。八軒が友人に頼られるのは、勉強絡みが多いし(御影に教えたりとか)、中学時代に勉強を通して身につけた(知識や理論を学ぶ姿勢や、論理的に物事を捉える)姿勢やスキル、根性が彼の根底にある。勉強が好きなことにも気づけた。人は、良くも悪くも過去は変えられないし、無かったことにも出来ない。辛い、失敗した過去かもしれないが、それでも自分にとってはかけがえのない過去であり、その経験は必ず自分の中に蓄積されている。「あの時の失敗も無駄ではなかった」と、そんなことを温かく教えてくれる。

また、「個性の尊重」も非常に丁寧に、安っぽくならないように伝えてくれている。

例えば、文化祭の後、「クズイモ(規格外)」のジャガイモを使ってフライドポテトを作るシーンがある。「多少色や形が悪くても、そのクズイモだからこそ出せる味や価値がある」という捉え方は、そのまま私達(人間)にも当てはめられるのだろう。

私は、その考え方が好きだ。(余談ですが)例えば剣道には、{netabare}柔道やボクシングのように階級がない。それは、「デカくてもチビでも、デブでもガリでも、自分を生かしきれれば対等に戦える」からだ(勿論、階級があるからこそ、対等な条件の中で、純粋に努力や技術を比べられるという考えも一方にあり、それはそれで素敵な考え方だと思う)。剣道だって、基本的にはデカい奴が有利だ。でも、皆が皆、身体能力や体格に恵まれるわけではない。それでも、やりようによっては戦える。そして、「クズイモだからこその技術や戦術」で勝っていく選手もいて、私はそういう選手がたまらなく好きだ。{/netabare}

閑話休題。

それは例えば、蝦夷農の生徒にも言えるかもしれない。蝦夷農の生徒は、色々と「規格外」だ。勉強は壊滅的だが、畜産の知識や金儲けのアイディアは天才的な、常磐。血をみただけで倒れてしまうが、獣医になるという熱い気持ちをもつ、相川。デブで大飯食らいだが、さりげない気遣いのできる、別府。超オタクだが、PCやサブカルの知識で助けてくれる、西川。(他にも、タマコや大川先輩、雨竜先輩や池田、稲田先輩など、サブキャラ達はみんな個性的であり、1度登場させたキャラをほとんど使い捨てにしないところに、荒川さんの愛を感じる)。

彼らは、もしかしたら一般社会では「学力」「一般常識」などで、はじかれてしまう人物かもしれない。でも、彼らは実に魅力的で、本当に良い奴らだ。ある分野では抜けた力もある。そんな彼らと出会い、「勉強だけが人を測る尺度ではない」と学ぶ八軒。そういう「出会い」を、「人」を大切にしていくために、新たな決断をしていく八軒。

と、このように、「個性の尊重」なんて安っぽくなりがちな、使い古されたテーマを、説教臭くならないように、素敵に温かく丁寧に表現していく。この辺は、原作者の荒川さん温かな人柄が伝わってくるようだ。めっちゃ素敵である。皆に弱点や良さやクセを持たせてリアルなキャラにしつつも、ちゃんと魅力的なキャラをたくさん生み出せる荒川さん。ホント、どこかの「異世界で片手間にちょちょいと完璧超人やっている」血の通わないチートキャラと、そんな彼に無条件にデレていくテンプレちょろインを量産している作家に、御手本にしてほしいと思った(つい嫌味を言う剣道部は、素敵でも温かくもない人柄です)w

この後八軒は、(原作ネタバレ){netabare}大川先輩と一緒に会社を起業する。その理念は、「誰もが自分らしさを失わず、努力が正当に報われ、対等の立場で並び立てる会社」であり、八軒が蝦夷農で学んだことの集大成となっていく。御影との恋愛も深まり、ニヤニヤMAX{/netabare}となっていく。

他にも「家族」「進路」など、「めちゃくちゃ真面目なテーマ」なのに、作風はライトでサクサク読める。やはり、途中途中に挟まれるギャグが秀逸だったり、御影とのラブコメが最高だったり(本作から、御影のバカさが良い感じの萌えを醸し出し、めっちゃ良いヒロインになっている)、線が少ない画風が見やすかったり、ヒトコマの中に遊び心があったりで、この辺のバランス感覚の良さは、マジで荒川さんは天才的だ。

ほんとに、3期、絶対に作ってくださいね!

ちなみに、レビュータイトルは、お笑い芸人の宮迫博之さんと山口智充さんがバラエティ番組の中で結成した、「くず」の代表曲。その曲の最後はこんな歌詞。

「立ち上がれないほどのダメージを受けても 自由な羽を誰かに押さえつけられても 何をやってもダメな今日があっても 全部ひっくるめて力にすれば良い そして 見たこともないような力になれば良い」

う~ん、銀の匙、だな~と(笑)

〔まとめ〕
○分かりやすく普遍的なテーマ性
◎深いのに説教臭くならないバランス感覚
◎良い話なのに綺麗事になり過ぎないバランス感覚
○ラブコメとしても優秀
◎荒川さんの、キャラへの愛情深さ
△原作好きなせいで、ストーリー知っちゃってた(個人的な事情)
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
「リトライ(再挑戦)」や「個性の尊重」といった堅苦しいテーマを、農業や馬術といった牧歌的な雰囲気の中、ラブコメや魅力的なサブキャラクターらを通して、ディープかつライトに描いていく原作者(荒川さん)の力量とバランス感覚の良さ、温かな人柄が光る作品。

(良くも悪くも)過去の延長線上の現在であり、誰もがまだ知らぬ可能性を秘めた未来をもっている。

作品を観ながら、そんな勇気をもらえる名作だ。

レビュタイは、「くず」の「すべてが僕の力になる」の歌詞の一部から。この歌、本当に「銀の匙」のEDにしてもらいたいくらい、歌詞がぴったり♪

本来は☆5で良いのだが、原作を何回も読み返しているため、ほぼ全ての展開、会話が頭に入っていて、(知っているだけに)ストーリーにのめり込めなかったという個人的な事情により(汗) とにかく、傑作!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
断らない男、断れない男w

2話目
副部長、可愛いw 八軒、不憫が似合う男w

3話目
武豊さんも確か、「基本的には騎手は重り(邪魔)」という主旨の発言をしていた気がします。御影、照れてる萌えw

4話目
南九条も良いキャラだよね。八軒の出走順が原作と逆? 説明を省いたからだね。徐々に落ちていくクダリもないし。

5話目
大人も楽しいこと大好き、その通りですね♪

6話目
失敗してもまた跳べるという、馬術の考え方、素敵です。クズイモのクダリと合わせて、主題に繋がるエピソードですね。

7話目
実はラブコメが面白いのも魅力な、銀の匙。雨竜さんが逆転タイムリー打つシーンをカットしちゃうと、最後のエラー、次の大会前のシーンが目立たないんだよな。雨竜さん、好きなのに。

8話目
駒場の悲壮な覚悟。御影家に迷惑かけたくないから夢を諦めるってのが、1段階深い。

9話目
人間を信用か、泣ける。兵どもが夢の跡。夢を大切に、とかそんな安っぽいことじゃないんだよね。

10話目


11話目
つらい過去が過去になったからこそ、中学の友達と話せる。一応、ただいまと言って入る八軒が好き。夢は車の片輪。1度失敗した人間は再チャレンジできないわけじゃない。障害馬術の2度ジャンプ。主題だね。たま子のパンチ(笑) 温かい友情。いや、完璧だろ、これ。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

やっぱいい作品だなぁ

【短い感想】
良かった。
感想に関しては1期の時とそんなに大きな差はなく、1期が期待に応えてくれるような出来栄えだっただけに、2期も安心して視聴しました。
良い作品だったことに変わりはないのですが、ただ欲が出てしまったというか、やっぱり少しもったいないかなという気はします。
まぁそのへんの愚痴は後の方に書きます。

相変わらずBGMや“間”を効果的に使いますねー。
原作を読んでいた時はあっさり読み飛ばした所が、アニメで時間をかけて描写されることによって、より感動したり、改めて色んなことを考えたりしました。
特に感動したシーンは…{netabare}文化祭終了後の感想ノート
死に物狂いで準備を進めたのに、本番当日に倒れ、何も出来ずに病院で過ごし、帰ってきたところに感想ノート、そこに書いてる「ありがとう」
もうね…ズルい。
ただでもこのシーンのBGM、感動シーンによく流れるジーンとくるやつだし、「ありがとう」という言葉を八軒が見た時にBGM止まるとか…
BGMが止まることによって、その言葉が八軒の心に響いた様子がめっちゃ伝わって来るんですよ。
おかげで感情移入しちゃうわけだから、八軒泣いちゃったら見ている私も泣いちゃうよ…{/netabare}

本当にこの作品は心の真ん中にくるんですよ。
嬉しさも楽しさも悲しさも悔しさも、色んな感情を心の真ん中にぶつけてきます。
2期も素晴らしいアニメだったと思います。


【長い感想】
〇銀の匙アニメ化に対する愚痴
{netabare}深夜アニメの展開に留まってしまうのはやっぱりもったいないかなと。
1期の製作が決まった時、「まだ早くね?原作もっとたまってからでよくね?」とか思いましたが、マーケティング的にはその後も実写化が進んだりと、今が旬ということでの展開なんでしょうね。
ですが、1クールという短い期間、深夜帯という視聴者が少ない時間帯にこのアニメをやるのは非常にもったいない。
もう少し待って、2014年春から1年かけて夕方に放送とかの方がもっとベストな仕上がりになったんじゃないかなーと思います。

私が一番残念に思ったのは、視聴者が減ることよりも、短い尺に合わせて結構カットしてしまったことです。
銀の匙は細部まで作りこまれた魅力にあふれる作品で、小さいコマやセリフにも良い事がたくさん書かれてるんですよ。
この作品でカットしていいシーンなんて一個もない!
銀の匙ってそれくらい言いたくなるような作品です。
だからこそ、尺を十分にとって細かいところまで描写する、丁寧でゆったりとしたアニメにして欲しかったなぁと思いました。
特に2期の最後2話はかなり削ってるし、改変も結構入ってます。
あれは1話、2話で展開していいものではないはずです。
今回のアニメが決して悪かったとは言えませんが、100%、120%のものであったとも言えないかなと。{/netabare}

〇2期お気に入りの話ベスト3
第3位:{netabare}駒場牧場倒産
1期のレビューにも書いたんですが、銀の匙って1話1話が非常に濃くて、思わず笑ってしまうこともあれば、放心状態みたいになることもあるんですよ。
そして原作読んで一番放心状態になったのがこの話。
重いテーマとしては農業、農家の大変さ、失敗、挫折などに留めてきた銀の匙にとって今までに比べればかなり踏み込んだ話。
現実的すぎる、あまりにもキツすぎる話。
かなり思うところがあった話ですが、それで自分に何ができるんだろうと無力な自分を感じてしまいます。
それは八軒にとっても同じこと。
周りの自分よりも農家のことを分かってる仲間でさえ「どうしようもない」と何も出来ないでいる状態で八軒に何ができるという話です。
それでも必死に何とかできないか考える八軒。
一人こっそり抜けて寮を出る駒場を見送りに来たり、駒場牧場の牛が売られていく所を見に行く八軒。
そしてあのセリフ。私が銀の匙で一番好きなセリフ。
「分かろうとする努力はやめたくない」
今までも八軒は分かろうとする努力を誰よりもしてきました。
しかし、本当の現実的な問題、自分には何も出来ないかもしれない問題にぶち当たり、一度は御影の手を引くことが出来なかった八軒。
ここで諦めてしまったり、自分には無理だ、このままでいい、仕方ないと思ってしまう人もいるかも知れない。
「ここでいいと決めてしまう。お前たちはこうなるなよ。」
1期で豚丼を見て言った富士先生のセリフ。
「巻き添え上等!」
覚悟を決めて御影の手を引いた八軒は本当にかっこよかったです!
凄くショッキングな出来事を扱った話ですが、物の見事に捌ききり、八軒や御影が一歩前に進むことができた話となりました。
もちろん駒場にとっても。
自分にとって望んだ形とは真逆のことになったかもしれません。
それでも、何もかも失っても最後の牛乳を振舞った駒場の笑顔は確かに前を見据えてました。
そして、駒場の今後についてはぜひ原作を見てください。
とくに最近サンデーに載ってた話。
あれをアニメでやったら泣く自信あります。{/netabare}

第2位:{netabare}文化祭終了後の二人のやり取り
前述したとおりです。
八軒の気持ちは凄く分かります。
誰も見舞いに来てくれない。
そりゃ文化祭の忙しい時間に見舞いに行くなんて無理です。
でも、冷静じゃないとき、自分の思うように行動ができない時って、人は思ってもないことを言ったり、普段では取りえないような行動、言動をすることがあります。
とくに今回はずっと頑張って準備してきた中で本番何も出来ないという状態。
そしてこういう時って、何気ない一言が心に響きやすいんですよ。良い意味でも悪い意味でも。
だから八軒がノートのありがとうを見て泣き出した気持ちも凄く分かります。
実際こういう現場に出会ったことありますからね。
推薦受験を目前にして、明らかに強がってみせている友達。その友達に大丈夫だよ、不安かもしれないけど自分を信じてって声かけたら泣き出してしまいました。
その子女子だったので、クラスで何言ったの?なんで泣かせたの?って問い詰められたりしたのはいい思い出です。{/netabare}

第1位:{netabare}御影家進路会議
今までずっと言えなかった自分の気持ちをぶつける。
これがどれだけ大変なことか。
この一歩を踏み出す勇気をくれた八軒ってやっぱ凄いと思いますよ。
八軒ってよくよく考えたら、今までの作品の主人公中でもトップクラスの魅力じゃね?と思いますけどね。
さすがに比企谷には及びませんが(笑)
ここで凄いのは、勇気を出した御影、勇気を出させた上に御影家に意見を言った八軒、大好きな馬を全部売ると言ったじいちゃん、そして御影父。
この話は御影父無双と言ってもいいんじゃないかなと。
御影父も娘には農家を継いで欲しいと思っていたはずです。
それでも川原で娘の本来の気持ちを聞いてしまい、無理させていた、自分の気持ちを押さえ込ませてしまったと思ったのではないでしょうか。
そんな気持ちのまま農家を継がせたくないと思ったのではないでしょうか。
だからこそ自分の気持ちを話して欲しいと思ったのかもしれない。
自分の口で言わずに友達に言ってもらうのはズルイんでねぇか?と言ったのも、そのままの意味がありながらも、本人の言葉を聞きたかったからではないでしょうか。
「お前の本気を支えてくれる友達を裏切るような真似だけはするな」
ここで思うことはたくさんあります。
しっかり娘のことを見て言ってくれていること、夢を応援してくれていること、よく拒絶していた八軒に娘を任せたこと、本気に対して本気で返したこと。
最後のはある作品のセリフの受け売りなんですが(笑)
私も御影の夢、八軒の将来、二人の関係をこれからも応援したいです!
御影頑張った!八軒頑張った!お父さんカッコイイ!というこの回が一番好きでした。{/netabare}


【最後に】
アニメで既に原作を読んだ作品を見るということはほとんどありません。
そんな中、めっちゃ熟読している銀の匙、そして咲が今回アニメとして放映されました。
おそらく、原作を読んでいなければもっと楽しめた。
2作品ともこういう感想を強く抱きました。
原作を読んでいれば、どうしても求めてしまいます。
ここはこうして欲しい、ここはカットしないで欲しい、原作はもっと心に響いたみたいな感想をどうしても抱いてしまいます。
批判や批評ってこうやって生まれるんだなぁと感じてしまいました。
まぁ全ての作品が自分好みになるなんていうのは無理な話。
銀の匙2期だって確かに面白かったし、原作以上に感動したシーンもありました。
色々思うところはありましたが、素晴らしい作品だったことに変わりはありません。
これからも原作、そしてアニメにもやっぱり期待したいです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22

67.4 2 友情で犬なアニメランキング2位
八犬伝ー東方八犬異聞ー(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (416)
2354人が棚に入れました
5年前、突然謎の疫病が広がり、大塚村は周囲の村々に飛び火するのを防ぐために焼き尽くされることになった。
信乃、荘介、浜路の3人は生き残り、村はずれの教会に保護されて静かに暮らしていた。
事件以来、信乃は年を取らなくなり、荘介は犬に変身するという特殊な能力を持つようになっていた。
ネタバレ

千秋 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ストーリーはわかりづらいけど面白い。

全13話

ファンタジー

特殊な力を持つ主人公・信乃は13歳の少年の見た目のまま成長しない。中身は18歳。
普段はカラスのムラサメ・妖刀を右腕に宿している。

八犬伝といえば伝奇小説ですが、これはどんな話だろう。
8個の玉と持ち主を探し出し願いを叶える?フセ姫はあまり登場してなかったので、どんな話にしていくのか今一つつかめませんでしたが面白かったです。
1期では登場人物と現状をご丁寧に見せてもらったという感じであまり進んでないような。
人外生物、妖怪とか?にも思いがあるというのが描かれていてところどころグッときました。
主人公は普通…死を前にした人間かも?の人間や妖怪?や何かの思いに影響する力があるようです。

更に、この1期では、登場人物が多すぎて名前も苗字や下の名前で呼んだり、非常に覚えづらいのが難点。相関図を見ないでただ見ていたので終盤まで中々、関係性が掴めませんでした。
それに多分まだ{netabare} 2犬登場していない。八犬のうち、5犬までが揃います。もう一犬登場したけど仲間だと気づいてない。 {/netabare}

2期ではフセ姫が残した怨念が関わっていくのか?ムラサメと言う怪物をうちに抱えてしまった主人公と、人外生物になってしまった周囲が今後どうなっていくのか楽しみです。

ここからはただの各話内容と、あらすじのみです。
[1話]
{netabare} 尾崎家のゴコ(五狐)が来たけどムラサメで退けてしまう。これ以上関わると危ないから健太に2度と来るなという。蜘蛛の妖怪に捕まる健太。駆けつけるシノとソウスケ。 {/netabare}
[2話]
{netabare} 狐の家に拉致されたハマジ、一緒にいる尾崎。しょうげつ院の協会に連れてかれそうになったシノたちの後見人として面倒を見ると申し出たしじゅうしん家のサトミリオ。黒いマリモの正体は何でしょう。鬼は人の心が作る物で妖を喰らう。黒髪の鬼が寺に捕まってる。ムラサメの代償としてシノは年をとらず寿命を全うできない。ソウスケは当時の記憶がほとんどない。人になつかない大きい犬をなでることができたソウスケ。ソウスケには犬が何匹も懐いて集ってくる。捕まってる鬼はゲンパチ。坊さんの耳に虫が入り込んでる。怖い。 {/netabare}
[3話]
{netabare} ゲンパチは亡・ヌイという女性に会いたい。サトミに3人は助けられていた。ソウの「儀」とシノの「孝」の玉。他に6個計8個。フセ姫と8人の若者に由来する、その持ち主と玉を捜せと。鬼に変身したゲンパチはシノとソウスケの元へ。しょうげつ院に襲われ川に落ちる3人。 {/netabare}
[4話]
{netabare} 学校へ行く事になったハマジ。黒マリモに助けられる3人。ゲンパチの弟分ヌイの弟・コブンゴの所へ。幸の日に鬼となり死ねない体になったこの2人も玉の持ち主。院の人が攻めに来た。妾の子、尾崎はハマジの事が好き。ハマジの顔に傷つけた院・義兄を倒す。 {/netabare}
[5話]
{netabare} シノたちを救ったのはサトミ。院は今後は大人しいはず。ソウスケはサクの日は眠い。院の大蛇チカゲ(ヒビキ)の加護を受ける少女・ミズキアヤネ。アヤネとハマジは友人になり灯篭流しへ。 {/netabare}
[6話]
{netabare} 玉を落とし山神の猿に会うシノ。追いかけるソウスケ、ゲンパチ、コブンゴ。山をシノたちが離れることを寂しがる猿。病に罹っている可能性ありと捕まる4人。アサケノがソウスケに以前殺されたと切りかかる。 {/netabare}
[7話]
{netabare} アサケノに殺されかけるソウスケ。アザが八犬に共通するみたい。村人と山に入るシノ、アサケノたち5人。守るべき物が無いと猿神暴走し人間殺す。先生が子供の頃に猿神様に名前つけてて会いに来たら暴走止まった。神様も一人で寂しかったんだ。 {/netabare}
[8話]
{netabare} 山で遭難しかけた少年・犬山ドウセスがユキに助けられる。列車で旅立つ4人はドウセスと知り合う。ユキはドウセスを救う為に声を失った。以前、雪姫にシノも森で遭難しかかったとこ助けられた。むつき?って誰。 {/netabare}
[9話]
{netabare} ハマジは医者になりたい、寮に入る事に。寮に届け物をしにいったシノは人形の幽霊を見て気絶。ケノ、ソウスケ、シノは確かめに行くが人形の幽霊はヌイグルミで寮の違反者を取り締まるためにいるような・・・。正体はハマジの同室と思ってたスズでヌイグルミだった。゚+(。ノдヽ。)゚+。シノが早く友達が出来るよう願ったから現れたみたい。 {/netabare}
[10話]
{netabare} シノが協会で会ったお姉さん・コハクに神のご加護を。ココノエって髪の長いお姉さん夜叉姫の心臓がケノの中に。ケノは心臓をとられても生きていた少年。コハク病気で今にも死にそう。金色の目をくれたら、望みを叶えると、ソウスケにそっくりの人外のものに言われる。ムラサメはソウスケの影だという。強く願えばそれは必ず叶うとシノが言ったと影は言う。ソウスケの欠けた魂の半分だと。 {/netabare}
11話
{netabare} ここまで玉一個も見付かってないけどええのんか。コハクの宿の主人に銃を撃たれ死にそうなシノ。撃ったやつを丸ごと食ったムラサメ。脈もなかったけど生き返った。ムラサメがシノの中で大きくなっている。足りなくてサトミを少し喰うムラサメ。 {/netabare}
12話
{netabare} コハクが女の人食べちゃった。目と引き換えに人外のものになった。シノが見た目18歳に急に一時的に成長した。シノがコハクを殺してあげた。 {/netabare}
13話
{netabare} ケノの心臓もコハクの目も必要な物だから貰った。ソウスケの影が光になろうとしてる。上下関係教えるのに小遣いなしが一番だね、シノ。フセ姫が誰だかよくわからなかった。寺の誰かみたい。文字が書いてある玉を手のひらに握って生まれてきた八犬。 {/netabare}

あらすじ
{netabare} 5年前、突然謎の疫病が広がり、大塚村は周囲の村々に飛び火するのを防ぐために焼き尽くされることになった。 信乃、荘介、浜路の3人は生き残り、村はずれの教会に保護されて静かに暮らしていた。 事件以来、信乃は年を取らなくなり、荘介は犬に変身するという特殊な能力を持つようになっていた。 {/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

世界観と微BLを乗り越えて楽しみました

里見八犬伝をモチーフにした妖退治モノっぽいです。

歴史・伝記モノには興味あるんで観てみました。
ブレイブ10くらいのライトな作品なら観ようかと思ってますがどうでしょうか…。

作画や雰囲気は案の定、
緋色の欠片や薄桜鬼っぽくて女性向きの印象で男性には敷居がありそうです。
また絵自体は綺麗なんですが、構図が単純すぎて面白味が無いように思います。

世界観は、なんか想像と違っててよく分からなかったです。
里見八犬伝の時代&地域かと思ってたんですが、
基本みなさん洋服で、詰め襟 ポロシャツ Tシャツ トレーナー色々取り揃えてて
汽車走ってるし まばらに電線あるし 子供はバンドエイド貼付けてるし
家は茅葺きだったり洒落た洋館だったり欧州でしか見かけない様な吹抜けの聖堂があったり…
私は何処に連れて来られちゃったんでしょうか?
納得行かんけど大正昭和初期あたりの日本かな?オリジナル異世界?

↓※1話目の雑なあらすじ メモなんで見ないでもいいヤツ
{netabare}
どうやら主人公達は全滅した村の出身者で村の人に忌まれて森でひっそり暮らしている様です。
ごちゃごちゃっと説明っぽいものをEDテロップと同時にやるから気が散って良く分かんなかったけど、ほかにも勢力があってそこに女の子が一人連れ去られたみたいです。
{/netabare}

※2話感想{netabare}
うわー優男増殖したー。苦手分野です。
結局誘拐された女の子何でもなかったです。前回の引きは何だったんでしょうか。
都会に来るためだけに用意された感じです。
人物紹介回ですかねストーリーは来週から動き出しそう。

世界観は相変わらずですね…
これは里見八犬伝と切り離さないといかんね。
やはり大正昭和初期っぽいんだけど、町並みは当時の中国っぽいですし(孫文先生出てきそう)、東京タワーみたいなのあるしねー、ツジツマ合わないの嫌なので個人的には異空間としておきます。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
やっとストーリーが動き出しました。
犬士集め始まりそうでしたが、クソ坊主のせいで川へドボン。
多分辿り着いた岸で鬼といきさつ話すのではないかと。

まだクソ坊主の真意も不明です。単純に鬼を捕らえ殺そうとしたわけではなさそう。
ただし、なんとも判りやすいストレートな悪者です。
もうちょいオブラートに包んだ悪の方が面白味出ると思うのですが。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
世界観と微BLのハードルさえ越えれば何とか見られそう。
ストーリーとしては悪くはないね。
浜路ちゃんの顔に傷付けちゃった使い魔のせいで、
尾崎の逆鱗に触れてクソ坊主は死んじゃったみたい。
もっと違う悪い事いっぱいしてそうなんですが…。

分かり易い敵が居なくなりましたので妖退治にシフトしていくのかな?
ラストシーン、半裸で主人公を見初めていましたが、ギャグだよね?
そういう展開になったら無理だから。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
屋敷の奥で他との交わりを避け土地神に護られた少女とお友達になるお話でした。

この屋敷って驚くほど広かったんですね。
今回は繊細な展開でしたが彼女が今後どう絡んでくるかが物語の鍵なのかな?
クソ坊主の死亡(行方不明?)により物語の方向が判らなくなりましたが、
次の展開に期待しています。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
新しい展開に入り謎が散りばめられ膨らんでいきそうです。
憎しみを買っている様ですが荘介と彼(彼女?)との関わりは?
山や村の秘密は? 玉の行方は? 大猿は? あれは金塊?

ミステリー好きにはなかなか良い展開ですね。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
ミステリーって程の内容になりませんでしたね。
既視感があるちょっと切ない話になりました。
なんか観たことあるんだけどな、どこで観たんだっけかなー?

村人死んじゃったり嵐起こしちゃったりあの村は大変でしょうが、
何だか爽やかに村を去りましたね。
あの美女軍団はまた絡んできそうです。
そしてあの男女は結局どっちなんだろうか?
{/netabare}

※8話感想{netabare}
結構良い話だったんですが、道節はなぜあの格好で雪山に入ったんでしょうか?
妹さんは浜路に似ているような…。今後絡んできそうです。

それにしてもこのアニメに出てくる坊さんはみんな不憫ですね。
なんだかんだで八犬士登場した様です。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
ここに来て学園ものが始まり1クールで収まり付くのか分かりませんが、
不思議で優しく切ない良い話で少しほろっとさせてくれました。
ココ数話こういうのが続いてますが個人的には好きなのでOKです。

あれ?そういえばいつの間に毛野達一緒に住んでるの?
村雨も窓に挟まったままじゃないかな?
{/netabare}

※10,11話感想{netabare}
希望や出口のない救いようのない話でした。
琥珀さん慰みの言葉はありましたが
生きていた意義を見出せないまま信乃の手で逝ってしまったようです。
信乃の心の中には居るのでしょうが、あんまりです。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
どうやら里見八犬伝の転生した人達のお話のようです。
かといって世界観には納得したわけではありませんけどね。
一つ謎は明かされましたが中途半端な所で終わりました。
区切りが良いとも言えず、続きを観てみないと評価しづらいです。

最終回に出てきたお姉さんは好みでしたのでもう少し観たかった…。
もう少し序盤に出てきてくれたら見る目が変わっていたかも知れません。

そんなに印象深く観ていたわけではないので夏まで記憶が持つのか心配です。
{/netabare}
なんだかんだで観てしまいました。
2期も多分何だかんだで観ると思います。
オススメとまでは言えませんが、微BLな所もある作風が大丈夫な方は
それなりに楽しめる作品だと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

2期で物語は進むのでしょうか?

(2013.1/11 1話:境界)
「通称:八犬伝」未読。

{netabare}八犬伝を拝読してないと分からないかな?
動物が喋るし、人間だと思ってたのが動物になる始末。

冒頭の台詞は、どういうことなんでしょう?{/netabare}


(2013.1/19 2話:人鬼)
{netabare}BGMがLAST EXILEやコードギアスなどで有名な黒石ひとみ(hitomi)さんなんですね!

物語に関しては、まだまだ分からない事だらけ…(゚д゚)

四獣神家や、シノと里美の関係さらにはシノと犬飼に共通してある刺繍は何なのか?
とりあえず気になるので続けて観ます。{/netabare}


(2013.1/27 3話:鬼追)
{netabare}1話冒頭での台詞は、シノと里美のやり取りだったのな。
里美から八玉を集めるようにと聴いた時は…EDさんに分けてやって下さいよ、ホントに(w_-; ウゥ・・{/netabare}


(2013.2/4 4話:帰郷)
{netabare}死に際に里美が表れると、その人は生き残る事ができる?
コメディパートが今の所多めなので、そろそろ切り替えてほしいかも…{/netabare}


(2013.2/9 5話:加護)
{netabare}加護ではなく、その子の枷になってしまっていた。というか外に出られたのなら加護はもう必要ないんじゃないか?
話の展開が遅いですが、2クール作品なんですかね?
八玉の内、(鬼の兄弟も含めて)4つしか集まってないけど大丈夫か?{/netabare}


(2013.2/17 6話:外待)
{netabare}スキンヘッドで眼鏡はオネエって相場が決まってるんか。
オネエ、檜山さんかwww

荘介は人殺しで毛野の全てを奪った男?
「義」玉を失った荘介の過去に迫る?{/netabare}


(2013.2/23 7話:約束)
{netabare}「みんな、荘介の善人面に騙されやがって」
花形の痣を持つ者達が着々と集まり、それに伴って八玉も集まりつつある。
それは何を意味するんだろう?

変わるのは人だけ…{/netabare}


(2013.3/2 8話:邂逅)
{netabare}「だから…生きて側に居てやりたい。」
「見てみたいよな、真夏に降る雪。」
道節は浜路の兄? その道節に憑く雪姫はシノにとっての邂逅。
約束それは、いつか会いに行くよ…{/netabare}


(2013.3/10 9話:番人)
{netabare}荘介、料理上手!(=^▽^=)
現八さん私、ドン(ヤギ)のぬいぐるみが欲しいですww

「つよくて、やさしいおともだち~♪さびしがりやの、あなたのほしいもの~♪」

信乃の願いが番人に届いた結果なんですね。{/netabare}


(2013.3/16 10話:孤影)
{netabare}毛野の大切な人を奪った男が街に!? 毛野の心臓は夜叉姫の心臓。夜叉姫は妖怪だから心の蔵を失っても生きていられるのか…

信乃の「強く願えば必ず叶う」の言葉を受けてその男は何を願ったのか?{/netabare}


(2013.3/23 11話:現身)
{netabare}小文吾、今更気づいたのかwww
お前こそ何をしている、買い物なら他の者に行かせればいいだろww

あぁ、EDさん玉探しなら順調ですよww

何あれ!?村雨の真の姿なのか?

急に信乃が成長したのは、村雨と何か関係が?{/netabare}


(2013.3/30 12話:代償)
{netabare}金色の瞳をヤツに与えてしまった「代償」が枯渇?
血に飢える身体となってしまった琥珀。

天使と悪魔は表裏一体の存在…

生きる意味、死ぬ意味も忘れた。その事が琥珀の代償なのか。
たった一人の温もりを得ることができたなら、こうはならなかったのに。{/netabare}

(2013.4/6 13話:宿縁)
{netabare}村雨:「菓子ぃ~」さすが岡本さん、甘いモノ好きですねwww
謎の男は、荘介の影。だとしたら本当の荘介は、幼い頃の記憶を失くしてはいない?

音楽は、黒石ひとみさんなだけあって壮大で透明感のある物なんだけど、EDの映像と合ってない気がする…{/netabare}

2期決定してますが、観るかと言われたら微妙ですね^^;
とは言いつつ何だかんだで観てしまいそうですが。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

68.7 3 友情で犬なアニメランキング3位
ミイラの飼い方(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (218)
835人が棚に入れました
ごく普通の生活を送る男子高校生・柏木空はある日、旅先のエジプトにいる自称"冒険家"の父から突然、ミイラを送りつけられる。「面白いミイラを見つけたからお前に預けることにした!」と書かれた父の手紙におののく空。だが、送られてきた大きな棺から現れたのは、全長12cm!?なんと手のひらサイズのミイラだった・・・。小さい上に、臆病で、泣き虫、でも何ともいえない可愛さのミイラにミーくんと名づけ面倒を見ることになる空。一つ屋根の下、一緒に暮らし始める空とミーくんの共同生活とは・・・・。

声優・キャラクター
田村睦心、河本啓佑、茜屋日海夏、茅野愛衣、山下誠一郎
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ミイラに似たなにか

5話までの感想{netabare}
5話まで見て…おや?これ結構切り込んでく系?と思い始めました。

どうしても序盤…3話までの間「何故ミイラ?」というのがやっぱり気になってしまい、正直キツかった。
カッパやドラゴンなんかの想像上の生き物ではなく、ミイラってのはちゃんと実在してて(動きはしないが)、博物館なんかに置いてあって、その正体は人間(人間以外もあるか、とりあえず動物)の死骸が中に詰まってて。
そんなことを考えてしまうと作中のミイラに違和感しかなく…。
要はミイラは「人が作り出したもの」であって「まだ人類に発見(認知)されてないだけで、居てもおかしくはない」っていう妖怪なんかとは一線を隔してるだろう、と。
それとも妖怪に作られたってことなんだろうか?
また、ミイラに限らず想像上の生き物でも、その名前を聞いてパっと思い付く共通認識から大きく外れたモノを持ってきて「どう?驚いたでしょ?」っていう一発ネタにしか思えないというか。
更にはその…OPがなーんか物悲しい感じがするせいもあるのかな?
あんなサイズのミイラが実際に存在するとしたら──死産した赤ん坊を嘆く両親が復活を願ってミイラ化した?な~~んてことまで考えてしまったり。
ってか単純に、生態もワカラン生き物をペットにしようとしないでくれ(切実)、ってかそのために調べようと思うのは当然だし、それをしようとした神谷を止める柏木には狂気を感じた。
ドッグフードだってカブトムシにスイカ与えてるようなもんなのかも知れんぞ?

──と辛口になってしまったけど、文章として書き起こしたらそうなってしまったってだけで、別に目くじら立てて怒る程でもないし、そのままダラーっと見続けてたのですが…。
今まで謎だった世界設定が4話にして明らかに。
ああいう不思議生物はそこら辺に居て、けど人に見付かると迫害されるから普段は隠れてて、主人公の柏木はそんな差別しないで助けてくれるからよく集まって来る、って世界らしい。
それでもミイラのミーくんは別格に不思議な存在ってことっぽい。
あっそうなん?
今まで抱えてた違和感が氷解した気分。
…。
1話で説明せーや!
同じ4話内だけど、その説明がされる以前の神谷と妹の小鬼に対する態度は、もはやホラーだったぞ。
まぁ無いよりは良いんだけど…というより、これって原作がマンガなんだっけ?
もしかして原作でも自分が思ってたようなツッコミは多く寄せられて、途中から弁解がてらの設定紹介をしたとかだったりして?
果たしてそれをアニメでまるっきり再現しちゃうのもどうかとは思うけど…その場合は自分が思ってた違和感はそんなに特別じゃないってことにもなるワケで、3話までの間に切っちゃった人も多いんじゃなかろうか。
なんか勿体ないな。

そして5話。
この回では更に切り込んで、「ミーくんが故郷に帰ろうと思わないのは何でだろう?」と柏木が不思議がることに。
お、マジか、この問題掘り下げてくれる?
もししっかりと掘り下げてくれたら、そこらの異世界転生モノより上行けるんじゃなかろうか。
掘り下げてくれるかどうかはまだ不明だけどねー、俄然今後が楽しみになってきました。

とはいえ…エンジンかかるのおっそいッスね、今期そういうアニメが妙に多い気がする。{/netabare}

8話までの感想{netabare}
↑で書いた推察、もしかして正解?
要は、後先考えずに思い付きネタでマンガを始めた…のはいいけど、あれこれツッコミ(ミイラである必要性やどういう世界なのかの説明や掘り下げ等)をされて「確かにそれ描写しなきゃアカンかも?」と思って後付けながら世界設定等を追加して行ってる?
原作者自身が新人なのかな?見切り発車もどうかと思うが4話から世界観の説明が始まりそれ以降も掘り下げが続いてて、なんつーか…謎の小動物を眺めてほっこりするよりも、作者の成長を見てほっこりする楽しみ方をしてる自分が居ることに気付きました。

具体的には──
6話
「人間に害成す不思議生物は居ないの?」→「マンドレイクご用意致しました」
7話
「新たにバク出すのは構わんけど理由無きゃダメだよ」→「立秋はバクを引き付ける悪夢を見ます、何故そんな悪夢を見るのかは伏線張っときました(首筋のアザ)」
8話
「不思議生物は人目を避けてるだけでそこら中に居るんだよね?ならそこらで生活もしてるよね」→「生活ぶりを描きました」
また、地蔵に「おや?」と言わせて立秋の伏線の継続にも余念がない

とりあえず何も考えずに不思議生物をホイホイ出してるのとは違うっぽい、途中から。
あ、立秋の首筋のアザが本当に伏線かどうかは分かりません、けど「これ関係あるんじゃない?」と思わせるだけでも“引き”にはなるワケで。
8話はつぐももか?と思わせる位の豹変ぶりでやり過ぎな感もあるけど、どうにかして違和感の払拭(世界観のすり合わせ)をしようと頑張ってる様に見える。
また、地蔵や神様が居るのなら1話の段階で「ミイラって何を食べるんだろう?」と狼狽えたりせず聞きに行きゃあいいハズで、やっぱり後付けだと思います。


上記の文章はあくまで推測ですけどねー、原作の掲載方式すら知らんし。
で、もしそれが正解だとすると不思議なのは、なんでアニメでその順番通りにしちゃったかなぁ、と。
4話を1話に持ってくれば視聴切りした人の数は減らせたんじゃないかと…ってのは前回の感想でも書きましたね。
作者の成長ぶりを楽しむって視点はめっちゃ上級者向け(自分がそうだとは言わない、自分も3話まで辛かったし)だと思うんだが…。

推測ついでに今後の予想。
立秋の悪夢の原因を解除→もう悪夢見ないのでバクが居なくなる?と大騒ぎ→去らずに留まってくれることになってメデタシメデタシ
当たるも八卦当たらぬも八卦。
それプラスミーくんの謎(エジプトへ帰りたがらない理由など)に迫ってくれると良いんだけどなー、どうかなー。{/netabare}

最終回まで見て{netabare}
↑で書いた予想外れちゃいました、タハハ。
本編はそれ以上に急展開で、人の理とは別の妖怪の世界が存在してて──それだけなら今までも描写はあったが──そいつらが一同に会してモノケダンスやるとは思わんかった。
もっと個体数少なくて点在してるものだと思ってたました。
ってか祭には招待状が無いとエラい目に遭うって…神隠しにでもあうんだろうか。
うっかり迷い込んで帰ってこれなくなった人とか結構居るんじゃないの?
この作品ってそんな怖い話だったのか…。
そして「すっかり鬼太郎みたいな世界になったなー」と思ってたら“コレクター”(=密猟者)が出てきて今度はジャングル大帝チックに。
…。

迷走しとらんか?

迷走といえば妖怪のお祭りエピソード前にあったアヌビスの件。
あくまで本物のアヌビス神(ミイラの神)ではなく置物が付喪神化したって設定で、その口からミーくんを「これはミイラではない」と語ります。
本物のアヌビス神じゃないからそれが事実なのかどうかちょっと断言できない、って感じで煙に巻いた形(本当にミイラかどうか疑わしい、けど確証はないって状態)になるけど、やっぱり読者から「これ全然ミイラじゃねーじゃん」って突っ込みは多数寄せられてたんじゃないか?
どうにか誤魔化すためにアヌビス登場させたって気がしてならない、ってかそれ以外に登場させた理由が存在しないし(他の方も指摘されてますが登場エピソ-ド以降は空気)。
とりあえず自分はミーくんはミイラではなく“ミイラモドキ”だと思ってるし、ミイラの定義をwikiったらそもそも包帯グルグル巻きはミイラの条件ではないし(包帯巻いてないミイラも存在する。包帯グルグル巻きをミイラ呼びするのは「そういうミイラもある」ことからの比喩に過ぎない)、それこそミイラを模した人形が付喪神化しただけかも知れない。
作者は思い付きで始めたものの後になって頭抱えてるんじゃなかろうか。
伏線(ミーくんがエジプトへ帰りたがらない理由、立秋の首のアザ)投げっ放しで終わっちゃったけど、もうどうでもいいや。

あとこれは「アニメなんだし別にいいじゃん」って範疇になるけど、海外の“土”は輸入できません。
なんでエジプトの土って言っちゃったかな…砂だったらギリギリセーフなのに。{/netabare}

総評
これから見ようかなと思ってる方は4話から見た方が良いかも?
「4話までガマンしよう」ではなく「4話から」。
もしくは8話から、または11話から。
最初に無茶な設定デッチ上げてしまったのでその言い訳に後付け設定が次から次へと追加されたとしか思えない作りですので(何でアニメがその順番通りに再現してしまったのかは謎)。
なので順番通りに見てくと「あれ、そんな設定なの?」「そんな世界だったの?」と戸惑うことが多数。
まぁなにより「それミイラじゃねーよ」と1話にして戸惑うのが大半だと思いますが…これに関してはミイラではなくミイラモドキだと思えば違和感は緩和されるかと。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7
ネタバレ

ヱルリラ☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

誰でも安心して楽しめるほのぼの日常コメディ

「ミイラの飼い方」は原作の方がcomicoの方で連載されており、
私は原作から入ったのでアニメ化をとても楽しみにしていました~ヽ(*>∇<)ノ
アニメで興味を持たれた方は、ぜひぜひこちらもチェックしてみてくださいね!

~最新話までの全体の感想~
ミイラという本来はホラー要因になりそうなキャラを、
逆にいかに可愛らしく見せるかがこの話のキーポイントですね!
アニメとなると、漫画では表現の難しいミーくんのちょっとした仕草とか、
歩くたびにちっちゃく効果音が鳴るところが可愛すぎる!!
特に、小鬼のコニーがグッd(^_^o)ってする時の音が好きです笑
「ミイラの飼い方」はミーくんを初めとしたアニマル(?)達との
日常系ストーリーなので、基本ほっこり見れるお話です
基本的には、、、。第4話くらいから少しずつ、
重い部分が見えてきますけどね汗
ともかく、作者さんのこのお話に対するモットーが
「恋愛なし、エログロなし、悪口なし」(←確か!また確認します)
ということですので、万人が楽しめる作品には間違いありません!

ただ、少し残念だったのが主人公空くんの声かなぁ(・-・`*
想像していたよりも、というかかなり女性寄りの声になってましたね。
確かに、典型的イケメンボイスのイメージでないのは確かですが、
なんだか違和感が、、、。少年声ではあるけれどすこし憂いを帯びた印象
(たとえば花江さんとか)を期待していました。他月、モギ(茂木朝)ちゃんの
声はぴったりでした!

それから、原作ファンとしてはもう少し原作に沿った進行にして貰いたかったかも。
ある意味の見せ場がカットですからね-。ちょっと盛り上がりに欠けた感が。
ともあれ、今後も楽しみにしています( ˘͈ ᵕ ˘͈ )♡
(更新日:2月3日)

以下、各話ごとネタバレありありの感想になります


第1話 しろくてまるくてちいさくてとてもなきむしだけどがんばる
{netabare} 始まりました!ミイラの飼い方!
いやもうオープニングから可愛すぎるでしょ!!
あんなミイラがいたら私でもペットにしたいですね笑笑 
みーくんとぽちのわんわん合戦も楽しかったです。
一時、ミー君が番犬みたいな鳴き声だったらどうしよって
考えていた時もあったんですけど、まぁそんな筈もなく、、、安心した笑 
最初の方の話を振り返るのは久しぶりなので、アニメでもキレキレな
空くんのツッコミに初視聴者のごとく笑わせて貰いました。
みーくんの心の声も、漫画っぽさを残したコマで表現してくれていたので、
よかったかな。次回は、ミー君が来てから初の大きめな事件が起こるので、
楽しみにしたいと思います(✿´ ꒳ ` ) {/netabare}


第2話 いじわるされたりおいかけられたり小さいということはとてもたいへん
{netabare} 今回はもぎちゃん(茂木朝)の出てくる回でしたね!
もぎちゃんはさばさばっとしたタイプの女の子なので、
あんまり甘すぎる声じゃいやだなぁ~と思っていたのですが、
だいぶイメージに近い声で安心しました!

ただ、この回は空くんの見せ場でもあったので、
原作と少し違っていたのが結構残念でした。
もしかすると、ちょっとアニメとして放送するにはグレーな部分であったのと、
尺の関係かもしれないんですが、、、。
私としては、この話でぐっとストーリーに引き込まれた印象があるので、
できればカットしてほしくなかったかな。
盛り上がりに欠けちゃったような気がします。

まぁ、でもこれはこれで、出てきたキャラが皆いい人で終わったので
めでたしなのかな、、、。あと、今回大地くんがちょこっとだけ登場しましたね。
原作では、彼が出てくるまで結構話数を踏んでいるので、
やはりかなり詰め詰めでの進行なんだろうな( ̄▽ ̄)
できることなら、急がずクールを分けるなどして展開してほしいと思いました。{/netabare}


第3話 たいせつなひとが風をひいたらとてもしんぱい
{netabare} たいせつなひと=みーくんにとっての空くんですね!
今回は、空くんのおばさんであるカエデさんがしっかりと登場した回でした。
カエデさんはメガネをかけると性格が豹変してしまうという、
一気にコメディ感が増すキャラです笑 ホントは空くんや他月、
みーくんたちにいたるまで、すごく気にかけてくれる
優しいお姉さんなんですけどね、、、。

さて、今回も少し展開が早く、もう「風邪回」がきてしまいました。
いちいちみーくんが可愛すぎて、風邪なんか引いている暇ありませんね。
それにしても、冷えピタの代わりになるとは、なんとも斬新なミイラの活用法、、、
いや、なんでもありません笑 今後の展開にどう絡ませてくるかは、
アニメで何処までやるかによりますが、所々に伏線がちりばめられていたなぁと。
みーくんの謎はさらに深まりましたね。まさかあんな方法で風邪を治すとは!
そしてそして、最後のアレは何なのか!?
次回、アレと他月の関わりを楽しみにしたいと思います♪{/netabare}


第4話 おにごっこはひとりではできないしいっしょは楽しい

{netabare}
さて、前回の最後に登場した子鬼が、いかにして空達の仲間になるかのお話でした。
コニーはまたみーくんとは対照的な、マイペースで素直じゃない(他月にそっくり)
なキャラですね。この話は、それぞれの人物の元にくるキャラが、
飼い主とどんな絡みを見せてくれるかというのも魅力の一つだと思います。
さて、今回ちょこっとだけ他月の闇のような部分が見えてきましたね。
公園で発見したドラゴンを助けることができなかったという他月。
詳しい出来事はまだ触れられてないですが、どうやらそれが他月がコニーとの仲を
深めることに躊躇してしまう大本の原因みたいです。このあたりから、
どうやらこの物語は単なるほのぼの系だけではない、という部分が
見え隠れしてきましたね。
来週はOPに登場したり、4話でもちらりと触れられていたドラゴンが出てくる模様。
楽しみです♪{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

もちもちぷにぷに! 手のひらサイズの不思議な生き物!

この物語の原作は未読です。
この作品も何の事前情報も無しで視聴を始めた作品でした。
ただ、ミイラという単語からイメージされる「おどろおどろしい何か」の様な先入観を持っていましたが、1話であっさり払拭されました。

この物語の主人公は、高校2年生の柏木空。
父親が世界を飛び回る冒険家…旅先で面白いモノを見つけては息子の空に色々と送っていました。
そして今回も父親から荷物が届いたのですが、届いたのは今にもドラキュラが出てきそうな棺桶と、大量の書類…
その書類を読み進めて分かったのは、棺桶の中に入っているのはドラキュラではなくミイラであること…
そして次の瞬間、棺桶がガタガタと動き出したと思ったら「ギィーッ…」と蓋がスライドしてミイラが出てきたのですが、ビックリだったのはミイラが思っていた以上に小さいこと…
そしてミイラという単語から凡そ思いつかない程可愛らしかったこと…

そのミイラ…可愛いだけじゃなく、役に立とうと一生懸命頑張ろうとするんです。
もちろん、手のひらサイズですから出来ることには限りがあります。
それでも一生懸命なんです…
その理由は、空と一緒に居たいから…それがひしひしと伝わってくるんです。
「ミー君」と名付けられたミイラと空との生活が始まり…物語が動いていきます。

いくら可愛いとはいえ、ミイラとの生活…全ては手探り状態です。
そんな五里霧中の状態の空をそっと励ますのが、保育園からの幼馴染である神谷他月…
空は性格と人当たりが一緒で優しさが滲み出ているような直球だとすると、他月は外見はクールだけど中味のあったかい変化球系…
でもとても良いコンビであるのが、二人のやり取りを見ていると伝わってきます。

この物語はミイラが登場する時点でファンタジーなのですが、ファンタジー要素はミイラだけではありません。
何て言ったら良いんだろう…物語が進むごとに、ファンタジー要素が「大盛り」「メガ盛り」「テンコ盛り」とバージョンアップしていく感じなんです。

でも増えていくのはファンタジー要素だけではありません。
人との繋がりも同じように強く固い絆が広がっていくんです。
勿論、ファンタジー要素と人間関係は等しい訳じゃないのでタイムラグもありますし紆余曲折だってあります。
でも、空の周りに集まってくる人たちって…結局みんな友達思いであったかい心の持ち主なんです。

この作品の心地良い部分でもあると思います。
自分が自分で居られる場所…
飾らない素のままの自分を、ありのまま受け止めて貰える場所…
こういう場所って大切ですよね。

そしてみんなが大切だと思える場所だから、みんなの大切を共有する…
困ったときには助け合うのが当たり前…
優先順位の一番は決して自分じゃない…
みんなが笑っていることが、自分の居場所の心地良さに還ってくることをみんな知っているから…
優しさが身に染みる作品…そう言っても過言ではないと思います。

私はどちらかというと殺伐とした環境で暮らしてきたので、そういう場所には憧れを感じます。
別に好きで殺伐とした環境に身を置いた訳じゃ無いんですけれどね。
でも学生時代ならではのしがらみに縛られていましたから仕方無いんですけれど…

完走してwikiをチラ見しました。
そこにはこれまで抱いていた謎の答えが記されていました。
でも謎のままで良かったかも…謎のままの方が良かったかも…
私個人的には結構衝撃的…でも知って「成る程」と思えたのも事実です。
ここでは伏せておきますね。

この作品ならではの優しさ…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、つりビットさんの「不思議な旅はつづくのさ」
エンディングテーマは、イケてるハーツさんの「ロゼッタ・ストーン」
エンディングの楽曲提供者は志倉千代丸さんです。
志倉さん、と言われなければ絶対に気付かない曲調だったのでちょっとビックリでした。

1クール12話の物語でした。
ミー君の可愛らしさと居場所の優しさ…
日常生活でそういう成分が不足した際、しっかりと気持ちが充電できる作品だと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10

67.8 4 友情で犬なアニメランキング4位
フランダースの犬(TVアニメ動画)

1975年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (123)
633人が棚に入れました
ベルギーのフランダース地方の小さな村。ネロ少年は、牛乳運びの仕事をする祖父ジェハンを手伝いながら、貧しいながらも幸せに暮らしていた。彼のささやかな夢は、絵を描くことと、いつかルーベンスの絵を見ること。ある日、ネロは主人に酷使され捨てられた犬、パトラッシュを介抱し、共に暮らすようになる。

声優・キャラクター
喜多道枝、一龍斎春水、桂玲子、及川ヒロオ、大木民夫、中西妙子、駒村クリ子、菅谷政子

kain さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

タイトルなし

悲劇の代名詞っすね。
◎「忘れないよ この道を、~ 空に続く道を」
という事で「負け犬の物語」。 じゃなくて『フランダースの犬』です。 
「空」って、天国でしたか? それなら あのOPの不思議な首の動きも説明がつきますw

「『フランダースの犬』はベルギーでも出版されているがあまり有名ではなく、日本での評価とは対照的に地元での評価はさほど高くはない。これは作者がイギリス人であり、また「自分たちベルギー人はこの物語のように(子どもを一人で死なせるほど)非道ではない」との批判的な意見があるためと推測される。さらに、ストーリーが欧州の価値観からは「負け犬の死」としか映らないことも要因とされる。
1986年にホーボーケンにネロとパトラッシュの銅像が建てられた。また、2003年にはアントワープ・ノートルダム大聖堂前の広場に記念碑が設置された。ただし、この設置の背景には、日本人観光客からの問い合わせが多かったからという事実もある。
日本人観光客の多さに「フランダースの犬 (アニメ)」の放映権をオランダの国営放送が獲得し放送したところ、80%を超える視聴率の人気アニメとなった。日本の「フランダースの犬 (アニメ)」には原作にはないストーリーが多数加えられており、その部分がとくに日本において先に人気を集めたという解釈も可能である。
欧州全般に、教育的な見地からこの作品を読むことを勧めない風潮がある。これは原作でのネロの年齢が15歳で、「主人公が年齢相応の自立をしていない」との理由による。
アメリカで出版されている『フランダースの犬』はハッピーエンドを迎えるように改変が加えられている。これはハッピーエンドがアメリカ人好みであること、原作の内容には「救いがない」「可哀想だ」との意見から。具体的には「ネロとパトラッシュは聖堂で死なない」「ネロの父親が名乗り出る」などがある」

げに恐ろしきは日本アニメのパワーですね。

登場人物の多い話ですが、結構ネロの味方をしてくれる優しい人も多いんですよ。
ただ厳しい人が有力者に多かったのが悲劇です。

アロアは最初 麻上洋子さんが声を当ててたんだ。


『フランダースの犬 ぼくのパトラッシュ』というリメイクも作られて、林原めぐみさんがネロ役をされていたのですが、知らないなあ。


●さて、「パトラッシュ」を同人誌にするなら どう描こうか?

実はネロのおじいさんジェハンさんは 近隣地域で「闇の仕事人」の元締めで、普段は 生まれてから一度も怒った事が無いような顔をして、
「闇の会」では鬼の形相で仕事人達を束ねる 凄腕の殺し屋です。
ネロも仕事人として働いていて、パトラッシュがターゲットの注意を惹いている隙に ミルクの空きドラムカンで後ろからガツンと!
 それをアロアに知られてしまい ・ ・ ・

他に アントワープに出現する妖魔を夜な夜な退治する話とか、
ルーベンスの絵に隠された聖杯を巡る 魔法使いとサーバントの話とか、
 やたら暗い話ばかり思いつきますw

いっそパトラッシュを主人公にしてみようか ・ ・ ・ 何か「動物のお医者さん」みたくなっちゃったよw しかもちょっちエ○?w

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

青陽 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

とても2度は見れない・・・

 アニメランキングの番組などでもお馴染みのこの作品。
きまって最終回の場面が流れ、出演者は涙します。
(ちなみに最終話だと、パトラッシュがネロを追いかけるためにアロワの家を飛び出し、走っていくシーンのほうが私はぐっときました)
 しかし、はたして彼らの中にフランダースの犬を全話を見たことがある人はどれくらい居るのでしょうか。
ダイジェスト版やらで、あらすじを知っているにすぎないのではないでしょうか。違うんですよ!全話見ると

以下、ネタバレ…ですね。(この作品で今さらネタバレってのもなんか変ですけど)

 1話から順に見ていくと、いろんなことがありました。酷使されボロボロになったパトラッシュを見つけて一生懸命介抱したり、歴代アニメキャラの中でも1,2を争うクズ野郎の金物屋からパトラッシュを守ったり、森の小屋で絵を描いたり、ジョルジュやポールというすてきな友達ができたり…。 両親と死別し、おじいさんと二人で非常に貧しい暮らしをしているネロですが、彼はその境遇に負けず明るく元気で、牛乳配達の仕事も真面目にこなす本当に本当にいい子なのです!

 そんな中で、最も私の心に刺さり、涙が止まらなかったのはおじいさんが亡くなってしまうシーンです。
おじいさんの代わりに仕事をしていることもあってか、いつもは大人のように落ち着きのあるネロが、この時ばかりは取り乱して子供らしく泣き叫ぶのです。
「おじいさん、死んじゃ嫌だよ!僕を独りにしないでよ!」
いま思い出して書いているだけでも視界がぼやけてしまいます。
個人的には、ここが作品の中でもっとも悲しい話だと思います。最終話はむしろ救われるような気持ちでした。

 最後にどうしても見たかったルーベンスの絵を見ることができ、唯一残された家族でもあるパトラッシュ(あとはアロワに託すつもりだった)が、ご飯もある暖かいアロワの家から自分のもとにきてくれたのです。
彼らは満たされた気持ちで天へと昇っていきました。きっとそこでおじいさんや両親と再会することができたでしょう。
ああ、よかったと感じる反面、その後のアロワを思うと……。

 ちなみに実写ですが「星を守る犬」という映画があります。現代日本版フランダースの犬という感じですが、こちらも非常に泣けました。
飼い主と犬の美しい愛情が描かれている作品は、時代や場所を問わず心に響くものです。やはり2度は見れませんが。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10

black iris さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

自分史上最も泣いた作品

 感動モノのアニメを片っ端から探してこのアニメに行き着いた。「フランダースの犬」といったら誰もが聞いたことのある作品であるが、なにせ古いアニメで、長そうなイメージがあったため、僕は今まで敬遠してきた。そして、なんといっても、僕は観る前からラストのシーンを知ってしまっていた。テレビとかでもよくやってるあのシーンである。しかし、世間でもこんなに話題になっているアニメだし、観ておきたいという思いがあり観ることにした。
 とりあえず、だらだらアニメを観始めてみると、少し興味がわいてきた。おそらく、その理由は、少年ネロの純粋な心に惹かれて行ったからだと思う。そして、物語が進むにつれて登場人物が増えていき、ネロの周りにも様々なことが起こり面白くなってきた。この物語は全部で52話もあるのだが、40話くらいになるまで特に物語としての大きな変化が無いように感じた。しかし、観終わって振り返ると、この前半40話があったからこそ、物語終盤でこんなにも心が揺さぶられたのだと確信している。僕は、40話超えたあたりから、もう涙が止まらなかった。さらに物語が進むと、僕は声にならない声を出しながら泣いていたのだった。
 この物語は、主人公に襲い掛かる理不尽な出来事や仕打ち、そして、その逆境に打ち勝つための、主人公の周りの人の温かさや友情が多く描かれ、こういうアニメの王道的な感じだったと思う。同じような作品として、世界名作劇場の「ロミオの青い空」という作品もあるが、そちらの作品は友情や団結感という要素が強いのに対して、「フランダースの犬」は主人公を襲う様々な出来事による悲しみや辛さの要素が強いような気がした。
 非常に長くなったが、結局僕が言いたかったことは、死ぬほど感動したということ、ただそれだけである。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4
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