1983年度の宇宙戦争TVアニメ動画ランキング 1

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67.3 1 1983年度の宇宙戦争アニメランキング1位
銀河漂流バイファム(TVアニメ動画)

1983年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (71)
385人が棚に入れました
地球から遙か四十数光年。イプザーロン系宇宙にある人類の植民惑星が異星人ククトニアンに攻撃され、護衛の守備隊は全滅、13人の子供達が取り残されてしまう。彼らは異星人に囚われた家族や友人達を自分達の力だけで救出するために、人型兵器ラウンドバーニアンで異星人と戦いながら、地球軍の練習艦ジェイナス号で旅をする

声優・キャラクター
難波克弘、鳥海勝美、竹村拓、野沢雅子、菊池英博、冨永みーな、笠原弘子、羽村京子、原えりこ、千々松幸子、佐々木るん、滝沢久美子、あきやまるな、古田信幸

やまだ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

🏅戦火を生き残る、ただそれだけのお話

過去の名作回顧シリーズ
15少年漂流記+ロボ

ロボアニメ乱造時代、どうやって子供をロボに乗せるかに苦心する中で、宇宙船に取り残された少年たちのサバイバルというアイデア。戦時下ではあるが軍属ではない避難民たちの奮闘記。ガンダムが揃いも揃って老け顔だったので、今作は素直に子供っぽいキャラデザ。漂流記ということなのであまり逞しい感じは出せないですからね。現在ほど洗練された感は無いものの萌えも可能な範囲なような気もするのですが、絵柄の古さから豚の餌にはならないでしょう。

お話
通年アニメなのでエピソードには事欠きません。感動、別離、喧嘩なんでもあり。大人もたまに登場しますが、基本的には子供たちの内輪劇。といっても13人いるので群像劇と言えるかも。青年から幼児までの年齢差、国家や種族の違いまで取り揃えながら宇宙船内という狭い世界。発生する様々な問題からは逃げ場も無く、否が応でも彼らは成長していきます。バトルが主題ではないので宿命のライバルもいないし、序盤はロボはチラ見せ程度。ほぼ戦闘描写がないまま話が進みます。派手なドンパチムービーを求めると退屈でしょうが、ロボをあえて見せないことで作品の方向性を序盤から提示しています。現在のアニメでよくある「掘り下げが足りない」「キャラが成長しない」という不満は通年アニメでは感じられないと思いますが、そこをじっくりやったらやったで退屈って言うなら知らんがなとしか言えん。


ロボ
ガンダム以前のスーパーロボットアニメは地球外からの侵略者を迎撃する作品が殆どで地上戦メイン。ガンダムはコロニーありきの話なので宇宙空間での戦闘は不可避。人型である必要性は地上よりも苦しい。しかしプラモ販促である以上人型でなければならない。「手足を動かした際の慣性によって姿勢制御することで推進剤等の使用量を抑える」という苦し紛れの言い訳設定でお茶を濁していたガンダム。

今作の機体…ラウンドバーニアン(RV)
機体の各部バーニア噴射によって俊敏な姿勢制御が可能ッッ

自ら言い訳を放棄した潔い決断である。

ガンダムの成功でロボアニメが市民権を得た状況ではどうでもよくなったんでしょう。でもRVって特にバーニアをフィーチャーしたデザインでもなく、目立つのは裾の大型バーニアくらい。要するにジオン系と大差ない。でもガンダムが地上で高く飛んだり合体したりしてたのに比べればまだリアルに近づけてはいたのかな。

バイファムが量産機であったのもポイント高い。エースパイロット同士が専用設計のワンオフスーパーマシンで戦い個人間の決着で戦局が左右されるような作品ではないです。バイファムは設定は量産機といえど脱出ポッドまで搭載の主役機っぽいデザインですが本当にロボデザインまで量産機にしてしまったエガオノダイカは酷評の嵐(笑)。ロボデザインというよりもガンダムのようなヒーローもの、英雄譚では無かったのが不人気の原因だと思いますが、こっちはヒーローものの爽快感っぽさは一応あるので、まだガンダム寄りだと言えるとは思います。昨今のロボというかガンダムはやたら情報量の多いデザインが人気ですが、宇宙空間ならやたらめったらハッチを開けるわけにもいかず、ツルっとした外装のシンプルなデザインは好きです。


サンライズ作品ですが、ガンダムを求めると退屈かと思います。自分は回顧シリーズとして最初に持ってくるくらいに好きだった作品。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7
ネタバレ

け~・える・い~ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

等身大の物語

個人的には、サンライズのロボットアニメの中でも一番の良作だと思ってます。
{netabare}
この作品には、ニュータイプも、他を圧倒するような新兵器も登場しない。
人類が滅亡の危機に瀕するような事態も起こらない。

主人公たちは、どこにでもいる普通の少年少女たち。
目的は、ただ生き残ること、そして家族と再会すること。
登場する兵器は、主役メカのバイファムも含め完全量産品ばかり。

今のアニメにあるような派手な要素はなにもない。

年上の女性にほのかな憧れをいだき、エロ本を見つけて喜んで、女子に見つかりそうになって慌てふためく。思慮足らずで相手を傷つけ、けんかして、落ち込む。自分勝手、わがまま。落書きをする。
そんな年相応で、見ている誰にでも当てはまりそうなキャラクターたち。
自分たちの手の届く範囲にあるものを守りたいという当たり前で、誰にでも理解できる行動原理。
変に大風呂敷を広げることなく、一貫して家族との再会を目指すというシンプルにまとめられストーリー。

等身大のキャラクターの等身大の物語、それが銀河漂流バイファムなのだと思う。
等身大だから、分かりやすく、素直に共感することができる、物語の世界に入っていける。
主人公たちが、旅のなかで仲間と協力し合い、時には反発をしながら経験を積み、思い悩み少しずつ成長していく姿に引き込まれていく。
地味かもしれないが、すごくいい作品だと思います。

音楽もよいです。
オール英詩のOPもいいですが、番組後半から使用された挿入歌「君はス・テ・キ」は、作品にすごくあっていて名曲です。この曲の流れるラストシーンは・・・是非、見てください。
同じく番組後半の挿入歌「THE ASTRO ENEMY ミューラァのテーマ」も敵のテーマなのに、哀愁漂う感じでかっこいいです。

※古い記憶に基づいて書いてるので、思い違い等が含まれているかもしれません。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7
ネタバレ

kakizaki さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

子供というイメージ  それだけで観ないというのは惜しい作品

どうしても、この作品が観れなかった。


中心キャラが子供で、自分勝手にやってそれがまかり通ってしまうそんなアニメになってしまうと感じたからだ。


実際このアニメを観てみて、現実的に不可能というか、そのアニメの設定を入れても、そうなるのってホールインワンより確立低いだろというものがいっぱいあったが、


少年や少女達がゆっくりと成長していく姿やほんとに小さい子達がまったく成長しない姿は、結構リアルだった。



そしてロボットものには、よくある主人公一人で、敵の軍隊を一掃してしまうチートのような卑怯な設定は、このアニメには、なく皆で協力して、
{netabare}
皆で協力して、自分たちの目的を達成した。そこが素晴らしくメッセージ性があった。

普通ならば、この争いが終息するところまでをアニメにするが、彼らの目的は、そこにはなく両親に会うためという一つの目的のために動いた。その目的が達成したところでアニメが終わらせるのは、このアニメの主要キャラをとても若い世代にした意味でもあるように感じた。

また、最後のラストシーンは見ものである。
{/netabare}


普通80年代アニメは、ここまで長い作品は、打ち切りされるのが多いが、この作品は、その当時の中高校生などの署名によって2クール打ち切りを逃れ、当初の通りの4クールになったらしい。

その当時の署名した人たちに感謝して、この名作をぜひ観てほしい。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13
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