少年期で戦いなおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの少年期で戦いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月08日の時点で一番の少年期で戦いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

73.4 1 少年期で戦いなアニメランキング1位
FLCL フリクリ(OVA)

2000年4月26日
★★★★☆ 3.9 (578)
2466人が棚に入れました
後に「トップをねらえ!2」で監督を務める鶴巻和哉の初監督作品である。脚本は「少女革命ウテナ」「桜蘭高校ホスト部」の榎戸洋司、キャラクターデザインは「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行が担当した。

ベースギターを背負いベスパのバイクに乗ってやってきた謎の女・ハル子と彼女によって頭から変なモノが出てくるようになった小学生・ナオ太、彼と付かず離れずの関係で学校では孤立しているカメラ好きの女子高生・マミ美が主人公の不思議でサブカルな空気の実験的演出が多用された作品。

全編に渡ってthe pillowsの楽曲が使用され、物語の空気感を作る重要な要素となっている。

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

OVA、アリですねえ、、

【OVA作品というやり方】
既存作品の外伝とかではなくOVA単品という作品を見たのは初めてだったが、ちゃんと製作陣が作り込んで、かつやりたいことをやっているようでよかった。多分放映作品は浅く広く受けをねらう必要があるけど、OVAなら、狭くニッチなファンが買えばいいということで、相当やりたい放題やれたのだろう。また、放映させる場合、基本1回しか見ないし、視聴ごとに各話一週間開いてしまうので、わかりやすさが結構大事で、情報量を多くすることは難しいけれど、OVAなら何度か見て理解できる要素が色々あったり、激しい展開が可能になってくるのではないか。この作品は各話結構情報量多くて濃密な30分を堪能できる(情報量を絞っても面白い作品というのはあるが)。
こう言う商売のカタチを(自分が知らないだけで結構あるのかもしれないが)もっとやってほしい。

【メタ表現について】
作品として、製作陣の世界をつくりあげるのはいいけれど、メタ的な話を最終話までこねくりまわしたりしていて、そこは盛り上がりを阻害しているように自分は感じた。まあ第一話とかでのメタ表現は普通によく思えたし、調整が微妙なところだろうけど。

【ストーリー的な魅力】
話の内容としてはこの作品は、人間的な素朴なテーマ、SF的なかっこよさ、メチャクチャな小ネタの乱舞でできている。何よりすごいことに、(niconico動画等に通ずるようなレヴェルの悪のりを)あれだけやりたい放題やっているのに、人間的な共感や、優しさや痛さを感じられるような、力強い素朴な物語がしっかりあるのだ。
一番この作品で好きなのは麻美々だ。麻美々の物語が一番不完全で優しかった(現実的ではないが)。



【ストーリー的な難点】
重箱の隅を突けばでるものがないではない。
ご都合主義とはいえあの主人公がそこまでモテモテなのはどうなのかとかね、主人公にみんな優しすぎでしょとかね、やぼだけど。
ストーリーの難点とか気になってくる前に駆け抜けていったって感じはある。
あと自分の好みとはずれはある(まずピロウズみたいな曲聞かんし、ドンチャン派手でカッコイイ、っていうアニメって好きじゃない)。
でも見せ方がうまいし、全然見れた、

【作画】
2000年の作品だがそうは作画、演出は信じがたいほど洗練されていると感じた。女の子も男の子も可愛い(マユ毛とか)。漫画風演出は悪くないが、普通にちょっと忙しなくて分かりにくい感はあった。まあその労力に見合ってない感じも良いです。

【ニッチさ、オタクさについて、若輩の愚痴など】
延々と、さながらFaceBookで政治的な発言を繰り返すオヤジのように何度も言ってきた懐古的なことをまた話す。
やっぱりアニメ業界っていうのは(これは深夜アニメってわけじゃないからちょっとずれた話になるけれど)深夜枠という、比較的自由のきく時間帯を利用して、製作陣が好き放題、自分の世界を作ってきたものである。昔のアニメには確かにエネルギーがあった。「これが俺の世界だ、物語だ。」と、たとえ理解されなくても視聴者に堂々と作品を叩きつけていたのであった。
それがなんだ今は。視聴者に媚びへつらう技術ばかりが上達しているように思えてならない。最近はアニメも大衆化したと言うが、元々アニメにあったオタクの居場所が大衆に奪われたといった方が正しいのではないか。しかも大衆化といっても、ニッチな春画から即物的なアダルトビデオになったというような下卑たものである。AVも需要はあるだろうが春画の居場所を奪わんでくれ。

そんな世の中なのでこういう趣味全開の作品を発掘できると、その出来とは関係なしに嬉しくなる。また驚くべきは、趣味全開でありながら、それを丁寧に完璧に作り上げた上で叩きつけた手腕である。

【作品の総評】
やりたい放題やったエネルギッシュな作品に仕上がっていて、自分の趣味とは少しずれるけれどかなり高評価。
作画、演出等全部素敵です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

. さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

評価の分かれる作品です。さて、面白い?面白く無い?

ガイナックスさんとProduction I.Gさんにより製作されたそうです。1話が大体30分ぐらいで合計6話。意外と手軽に視聴することが出来ますヨ。


だけど評価は非常~~に難しい作品ですね。とても見る人を選ぶ作品だと思います。なので、いつもは”QB”よろしく営業トークの私も、今回は全ての方にはお勧めいたし兼ねてしまうのです。この作品は、カッコ良いサウンドと演出で”cool”に見せるアニメなのかと思います。なので好みが合った人は”Cooooool!”となり、そうじゃない人には”なんじゃこりゃ?”となるのかと思います。


評価の分かれ目ポイントその1!
表現方法がとても斬新です。従来のアニメ作品と異なる?表現方法を試みている為、そういう表現を”面白い”、”格好いい”、”斬新”だと受け取れるか、それとも”訳がわからない”、”つまらない”と感じるかです。
例えば、最初はシリアス展開だった画風が突然ギャグアニメ風に変わります。またある時は、画面がいきなりコマ割り漫画になってしまいます。まぁ当然そう言うときは笑いの要素を盛り込んだ場面に限られるんですけどね。果たしてそこを”cool”なギャグと受け止められるか。


評価の分かれ目ポイントその2!
音楽を気に入るか・・・ですね。音楽を担当されているのは”the pillows”さん。物語の要所X2でこの方達のサウンドが挿入され、カッコ良く場面を演出してくれるのですが、そもそもこのサウンドを”cool”と取るか、それとも自分に合わないので”イマイチ”と取るか・・・です。とても音楽の存在が大きい作品ですので、”曲”が気に入らないのでは話になりません。


物語は一人の少年の成長物語です。なんだか冷めてて、あんまり子供っぽくない小学6年生の男の子が主人公。彼は特殊な能力にある事故?をきっかけで目覚める事になります。この能力がとても不思議。右脳と左脳のなんたらかんたらを利用して超空間チャンネルを開き(なんのこっちゃ?)、遥か遠くの物体を引き寄せたり送ったりできるらしい。っと言うか、どう見ても勝手に物体を送り込まれているっポイ。なんと頭の中からロボットが出てきちゃったりする訳です! この能力をきっかけに、主人公は宇宙の中で進行している恐ろしい現実を知ることになります。そして彼の暮らす街にも魔の手が・・・。


この作品は”ヒロインの女の子がとても可愛い”と思いました。キャラクタデザインしかり、性格設定しかり・・・。合計3人のヒロインが登場しますが、それぞれが個性的。

先ずは17才女子高生のサメジマ・マミ美さん。語尾に「~っす」って付けて、なんだかいつも先輩と話をしている様な独特の喋り方が特徴。何度も聞いていると癖になる響き。それに色気があって、とっても可愛い子です^^。
で、もう一人のヒロインがハルハラ・ハル子さん。自称19才だけど、どうみても”お前20才超えてるだろう”って感じのちょっと裏のありそうな女性。。メチャクチャな行動ばかり取るのだけど、なんだか憎めなくてお茶目な一面も。
そして最後はクラスメートの女の子でニナモリ・エリさん。時々小学6年生に見えない色気を見せるおませさん。一番女の子らしいのがこの子かな。
ちなみに私のお気に入りはサメジマ・マミ美さん! ”~っす”の喋り方にかな~り毒されました。
彼女達と主人公の恋の行方も一つのポイントかな。主人公の成長に恋が重要な要素となるのは、まぁ定番ですからね。


本作品はツボにはまると面白いのですが、好みに合わないと冒頭の1話で挫折の可能性もあります。それに世界設定がとにかく”ぶっ飛んでいて”理解しづらいかも。私も1度観ただけでは理解出来ませんでしたしね・・・。


そんな訳で全ての方にはお勧め出来ませんが、この斬新な作品は好みが合うならば面白い作品になると思います。

さて、貴方はどういう判断をされるでしょうか?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

レモンスカッシュ

本作はどういうアニメなのか?

・・・ええとですね、ベースギターで頭をぶん殴られたら角が生えてきて、
角から射精したようにドバっとロボットが現れてバトルする・・そんなアニメです。

意味不明である。
本作を未視聴の方に「こいつ何言ってるんだ?」と思われても仕方がないと思いますw
でも、そんなアニメなんですw

これ程レビュアー泣かせの作品もそうはありませんw
そりゃ表層面を掬えば、「スタイリッシュ」ですとか、「ぶっ飛んでます」とか、
「考えるより感じろ!」というアニメですなんてフレーズは出てきますが、
本作の本質部分を言葉にするのは困難極まりますw

本作の主人公であるナンダバ・ナオ太は小学6年生で、
やや斜に構えているところがあって、生意気なんですけど、実は純情で繊細と、
まぁこれから思春期に突入するであろう(または、もう突入している)
少年像の典型のようなキャラですw

ただ、彼を取り囲む異性の関係性は他の同年代よりも少し進んでいて、
ナオ太に何かとちょっかいを出してくる女子高生のサメジマ・マミ美だったり、
ナオ太の前に突如現れたハルハラ・ハル子(自称19歳)だったり、
ナオ太と同級生でナオ太のことを意識しているニナモリ・エリだったりに囲まれていて、
小学6年生のナオ太には少々刺激の強い環境です。

男の場合ですけど、思春期に突入する頃というのは、
異性への興味が即物的なものに変化していきます。
つまり、異性を性的な対象として求め始めるというということです。

他にも父と母の間には家族という関係以前に男女としての関係性が存在することに
気付き始めるのもこの時期ですかね。

あるいは、夏休み前に「学生の本分を忘れずに清く正しい生活を送るように」なんて
言っている先生が、ゲス不倫しているなんてことに気付くのもこの時期ですw

大人の世界の理不尽さに触れ、偽善と欺瞞を唾棄し、葛藤に苛まれる、それが思春期ですw

私は本作に、自身のバイブルである「行け!稲中卓球部」と似ている空気を感じていて、
思春期の時期に萌芽する初々しいまでの性への興味や、
この世(大人の世界)への葛藤だったりをギャグに昇華したのが「行け!稲中卓球部」ならば、
ハチャメチャなロボットバトルに昇華したのが本作かなと。

そのハチャメチャなロボットバトルを始めとする
(映像)制作に携わっているのは、錚々たる顔ぶれです。
価格.comでは、「ガイナックス全盛期の傑作」なんて宣伝文句もあるくらいですw
とにかく驚嘆の出来です。
アニメーションの文法に忠実に則った方法論を取りながらも、
そこに高密度な情報を乗せて、有無を言わさず直接視聴者の脳に叩き込むような、
ある種暴力的な映像です。
設定だとかストーリーだとかを考える暇もないテンポで、
言葉にしてしまえば荒唐無稽な事象が、
高い技術に裏打ちされた圧倒的映像で、形象化されています。
とにかく映像の訴求力が強くて、もうこちらはただただ呆然としていましたw
これが本作の「考えるより感じろ!」と言われている正体だと思います。

ところで、本作では様々な比喩が用いられていますが、
本作に登場するベースギターだったり、
バットだったりは男性器のメタファーというのは有名な説です。
その説に従うと、様々なシーンが実に興味深いんですけど、
そこはあまり考察せず、「考えるより感じろ!」ってことにしときますw

思春期の味が酸っぱいレモン味ならば、
そこに脳まで溶かすような強烈な炭酸が加わった
(本作にも登場する)レモンスカッシュこそが本作の味ですw

男ってのは、いくつになってもこの味が忘れられない馬鹿な生き物なんですよw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 34

66.8 2 少年期で戦いなアニメランキング2位
ベルセルク 黄金時代篇Ⅰ 覇王の卵(アニメ映画)

2012年2月4日
★★★★☆ 3.9 (228)
1075人が棚に入れました
孤独な剣士ガッツは、百年戦争に揺れる地を傭兵として渡り歩いていた。身の丈を超える長大な剣を自在に操り、強大な敵をいとも簡単に倒すガッツ。そんな彼に目をつけたのが、傭兵集団“鷹の団”を率いるグリフィス。美しい姿からは想像もつかない統率力を持ち、大いなる野望を秘めたグリフィスは、自らの夢を叶えるためにガッツを決闘で制し、鷹の団に引き入れる。数々の激戦を共にくぐり抜けるうちに、信頼で結ばれていく仲間たち。なかでもガッツとグリフィスの絆は、今や特別なものになっていた。やがて鷹の団はミッドランド王国の正規軍にのし上がるが、それはグリフィスの目指す頂点へのはじめの一歩に過ぎなかった。一方ガッツは、グリフィスの夢に取り込まれ剣を振り回すだけの人生に疑問を抱き始める……。

りんご さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

あっという間の80分でした。

ふらっと行ったらレンタルしてたので、
Blu-ray借りてきました。
ベルセルク好きなのでうっかり長文です。すみません。


■原作未読が置いて行かれるのは当たり前。

原作を読んでいない人が、
過去アニメや映画などの映像作品を入口としようとするのは、
そもそも間違っている。

過去アニメのレビューでも原作について語ったけれど、
http://www.anikore.jp/review/182111
ベルセルクを細部まで、ノーカットで映像化するのは酷でしょう。

黒い剣士篇が描かれないということは、
人物の深さが描かれないことと同じ。
物語のそもそもの導入部分の黒い剣士篇と
黄金時代篇の冒頭、ガッツの生い立ちの重要さを知るからこそ、
感情移入が出来ないことは仕方がないと思える。

費用、労力を考えたらカットされた部分に文句は言えない。
放映時間との戦い、どのエピソードを何分描いて、
どこをカットしてどのように補填するか、
非常に苦労されたことでしょう。
ガッツ、グリフィス、キャスカの三人に焦点が当てられたのも納得。打倒。
許容範囲のカットです。
それでも一作目から80分という短さには疑問を抱くが。

■日本アニメの技術と規制

冒頭の戦争シーンで「すげぇ」を連呼しました。
経験したことのない戦争のリアルさに、
実際にこんな戦場に出たら生きて帰れるわけがないと、
危機感に追い詰められました。圧巻です。
バズーソとガッツの戦闘シーンでの、
脇腹と脳天への攻撃、
キャスカのヌードで下の毛まで描かれたことで、
劇場版だから規制も何もないのか、と気付きました。
自粛すらしない。いや、良い意味で。
それがベルセルクですが、
描く方も欝にならないか心配です。
すごく綺麗な青空の下、血肉が飛び交い、
バラバラ死体やら臓器が転がる。
痛いシーンだらけ。さすがに直視できませんでしたが、
グロいのが苦手な私も、
それをカラーで、動画で観る覚悟をしなければならないと思いました。

背景の書き込み方に感動。
何気ない背景がとても綺麗。
木がただあるだけでなく、揺れるのは当然のごとく、
ひらひらと葉が落ちていたりする。
ミッドランド王国の緑豊な背景も綺麗。
ガッツが一人、剣を振り下ろしていたシーンは特に鳥肌。
剣圧で落ち葉が舞ったあそこは特にお気に入りの描写です。

■音

BGMも素晴らしい。
終盤のグリフィスが夢を語るシーン。
絶望の始まりが、「あの」シーンが、
これから描かれていくことになるのか……と、
ゾクゾクするBGMでした。

■キャスト

キャスカの声優さん、大正解です。個人的に。
男の傭兵団の中で、唯一女性のキャスカは、
「男声を作る」女性だとイメージしていたのです。
過去アニメの宮村さんがダメだったというわけではありません。
今作の行成さんの方が自分のイメージのキャスカとぴったりでした。
ガッツも低い声で満足。演技に関してはノーコメント。
桜井さんのグリフィスは適役だったと思います。
あの声色がぴったり。

■まとめと今後の期待

これだけの映像化をしてくれたこと、評価したいです。
OPで、パックなどのガッツ一行が描かれたことが一番嬉しかったです。
シールケまで描かれたことが、どんなにすごいことか。

とにもかくにも「原作」。
未読で映像作品を観た方、今後も観る予定の方は、
原作を読んで予習復習することを強くおススメします。

ベルセルクを忠実に映像化するのは無理。
どのように仕上げてきたのか、
どこを描きたかったのか、何に力を入れたのか、
良い意味でも、悪い意味でも、
割り切るところは割り切って、
期待したことが描かれなかったのは諦められる一作目でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

キャッチコピーは「俺たちの絆は、誰にも斬れない。」

今年の夏アニメで本アニメの新作の放送が決定しました。新作が続編かは分かりませんが、過去作を視聴していた方がより新作を楽しめるのでは・・・と思い、今回の視聴に至りました。

この作品は、3本の劇場版として描かれた黄金時代編の第1作目となりますが、この作品の前身として1997年秋〜1998年冬にかけて「剣風伝奇ベルセルク」が放送されており、こちらは黄金時代編にオリジナルエピソードを加えた作品が制作・放送されたそうです。
2クールもの大作なので、時間が許せばこちらも視聴してみたいと思います。

この物語の舞台は中世のヨーロッパ・・・国同士の争いが絶えない中、主人公のガッツは傭兵として戦乱に身を投じ生きるための生活費を稼いでいました。
これまで決して群れをなさず一匹狼として傭兵生活を送ってきたガッツですが、乱世の中で誰にも寄りかからず一人で生き抜いてきただけあって、傭兵としての彼のセンスは目を見張るモノがありました。
ガッツは身の丈ほどもある剣を軽々と扱う怪力の持ち主である上、相手がどんな敵でも決して臆さず突っ込んでいくんです。
その姿はまるで鬼神のよう・・・

そんなガッツを味方に付けたいと思う輩は大勢いるものの、誰もガッツから相手にされない中、「鷹の団」の団長であるグリフィスが腕ずくでもガッツを我が物にしたいと名乗りを上げ・・・物語が動いていきます。

ガッツが豪快一直線の様な気質とすると、対するグリフィスはガッツとはまるで正反対・・・
パッと見女性の様な顔立ちと銀色の長髪と純白のマントを纏ったグリフィスですが、見た目によらず中々の強者・・・流石「鷹の団」の長に相応しい人柄の持ち主です。

もう一人忘れてはならないキャラはキャスカ・・・鷹の団の千人長の女性剣士で、副長的存在の彼女・・・気が強く口が悪いので、ガッツとは何度もぶつかり合いますが、根は素直で優しい女の子です。
そんなキャスカはグリフィスに淡い恋心を抱いているのですが、グリフィスのガッツへの入れ込み様に嫉妬したり・・・色々と忙しい彼女ですが、物語の中では紅一点らしい活躍を見せてくれます。

この第1作目は、戦いを重ねるごとに成長していく「鷹の団」を追っていく事となります。
もともと「鷹の団」は傭兵の集まりでしたが、連戦連勝を続けることで国王の信頼を少しずつ得ていき・・・グリフィスは王女からも慕われる存在へと成長していくのです。

物語は割と単調なのですが、作画はキャラデザ、背景とも綺麗で緻密・・・特に圧巻なのは戦闘において全体が広く見渡せるシーンが多用されているのですが、その中で動き回るキャラの緻密さは半端ありません・・・まるで実写の映画を見ているような感覚に陥りそうになるくらい動いているんです。

そしてメインキャラの戦いにおいては躍動感と臨場感が「これでもかっ!」と言わんばかりに押し寄せてくる感じがして・・・とにかく見ていて気持ちの熱くなる場面がたくさんありました。

でもここで注目したいのはキャラの心情です。
様々な思いが交錯しています・・・そう確かに交わりを感じます。その交わりには温かさが感じられます。
戦争の真っ只中、人の心も殺伐としている中におけるヒトの温かさはやっぱり大切に思えます。

グリフィスは何を目指しているのか・・・
ガッツは何を考えて行動しているのか・・・

この辺りが見どころだと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければ・・・と思います。

3部作のうちのまだ1作目を視聴したばかり・・・今後の展開に期待しつつ、第2作目を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

再アニメ化決まりましたね

ベルセルクシリーズは長期連載中の漫画が原作の作品で、10年以上前にテレビアニメが放送されていました。

テレビ版も良いですが、おすすめしたいのはこの劇場版!
制作は独特の魅力を持った作品を多く手がけるスタジオ4℃
キャラクターデザインはリアル系美形の巨匠恩田尚之さんです。
この制作陣に伝説級の漫画ベルセルクの悍ましさ、エロさこの再現度が半端じゃない


最初に観たのはテレビアニメだったのですが、初めてベルセルクという作品に触れたときはここまで嵌るなんて想像だに出来ませんでした。

ごっつい主人公にかっこよさが見つからないし、
ヒロインもベリーショートで、気が強いのであまり可愛く無いなあと。
声も合ってないわけじゃないけどう~んという感想でした。

しかし、それからしばらくして、
リメイクされた劇場版は良いよ!4℃制作だよ!という言葉を聞き、4℃のワードにつられて視聴を再開しました。

恩田さんのグリフィスがね、ガッツがね、本当にかっけーんすよ
この角度から見ても、この角度でも、ごつくても、一瞬女性に見えてもにじみ出るイケメンオーラは隠しきれないのです。

CGについては、そこそこですね。一つ一つのクオリティで言えばCGらしさを前面に押し出したテレっとしたキャラだから、残念に思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、100人切りのシーンをはじめアクションシーンで使われるCGモブの圧倒的な量はなかなか真似できるものでは無いでしょう。しかも甲冑にはいろんな種類があるし…地味ですが、相当大変だったんじゃないかなと思います。

ところで剣風伝奇ベルセルクと比べて一番良かったのは、声でした。

例えば第2話にキャスカがグリフィスに向かって「だけど!」と言うシーンがあるのですが、
剣風奇伝のときは古さを全面的に受けたような臭さを感じたんです。
そのときはセリフ自体も現代ではあまり使われない用法だと思ったのですが、
劇場版を観ると、全く違和感がない…!
これは驚きました。
キャスカの声は断然劇場版の方が良いです。

ちなみにガッツの声優は新人の俳優
バズーサの声はケンコバが抜擢されたということですが
全然違和感がありません。キャスティングが上手だなと思いました。

そして物語。戦闘シーンの割合が多いので、内容自体は大したことは無い気もしますが、テンポが良いので引きこまれてしまいます。
結構グロいので観る時には注意が必要後ですが、是非多くの人に知ってほしい作品となりました。
観終わった後にもっと観たい。と思わせてくれる作品です。
ダークファンタジーが好きな方は是非観てみて下さい!

追記
2016年に再アニメ化されるようですが、一体どんな趣向になるんでしょうか。
PVを観る限りではCGがふんだんに使われていて、アニメというより遊技機の映像みたいでしたが・・・
ガッツの顔は進撃の巨人のエレンみたいな感じでしたね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
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