就職活動で大学生なTVアニメ動画ランキング 3

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の就職活動で大学生な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月07日の時点で一番の就職活動で大学生なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.3 1 就職活動で大学生なアニメランキング1位
ハチミツとクローバー(TVアニメ動画)

2005年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (593)
4076人が棚に入れました
美大生・竹本祐太はおんぼろアパートの同僚で先輩の森田忍や真山巧らに囲まれ、日々大学生活を楽しんでいた。
ある日、竹本達は大学の教師の花本修司から花本の親戚の花本はぐみを紹介される。人見知りが激しく口数も少ないはぐみだったが、その愛らしさに竹本は自分でも知らぬ間に一目惚れする。そして、変人として知られている先輩の森田も又はぐみを気に入ってしまう。
周囲がもどかしくなるほど分かりやすく不器用な竹本と、難解すぎるアプローチで周囲を戸惑わせる森田。正反対の二人の愛情表現が交錯する。
一方、真山は、自分に対して真っ直ぐな想いを送り続ける同級生・山田の気持ちに気づきながら、交通事故で亡くした夫の影をいつまでも追い求める建築デザイナー・理花への想いを強めていく。
それぞれの気持ちに気づかないまま時は流れていく…。

声優・キャラクター
神谷浩史、工藤晴香、うえだゆうじ、高橋美佳子、杉田智和、大原さやか、藤原啓治
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

脚本・作画・演出の全てに渡って陳腐さが目立つが、最後まで見れば確りした感動のある良作

※1-2期併せた感想・レビューです。

◆総評

本作について、私の視聴経験から一言だけアドバイスするとすれば、

《事前情報から、切ない系「恋愛アニメ」かも?と余り期待しないほうがいい。
よくある「青春アニメ」と考えてダラダラ気楽に見続ければ、終盤に意外な感動が待っている良作》

・・・となるかと思います。

TVアニメ化に留まらず実写映画化やTVドラマ化もされて大人気だったらしい原作マンガの雑誌連載当時、あるいは本アニメ放送当時の感動を実体験されたのかも知れない何人もの方々が、本作品を「切ない片想いラブストーリー」として絶賛しておられるのを見て、私みたいに「そんだけ凄い恋愛アニメなら、一度はチェックしないとな・・・」と考えて視聴を始めると、第1話から「え?何これ?」と、自分の期待していたものと実際のアニメ内容とのギャップに(主にネガティブ(否定的)な意味で)ビックリしてしまうことになりかねません。

私は一昨年からニ・三度も本作に挑戦しては、序盤に感じる違和感についていけずに断念を繰り返して、それでも諦め切れず間隔を置いて再々々挑戦して、昨日ようやく本作を見終えることが出来ました(第1期を乗り越えるのに、かなり根性が必要でした笑)。

それだけ、最近の私たちの見ているアニメ(例えば、ガチ恋愛もの『凪のあすから』、芸術志向の青春もの『さくら荘のペットな彼女』)の質が、恋愛ものや青春ものというジャンルを問わず、技術的に(=単に作画や演出面だけでなく、シナリオ構成や脚本の面も含めて)急激に向上してしまい、本作のようなたった10年ほど前の作品であっても、陳腐化が激しくなってしまっている、というなのだと思います。

ですが、OVA2本を除外して計36話と中途半端に長い本作を、何とか見終えた今の感想を正直に言うと、本作は、

①確かに技術面では陳腐化して最近の作品とは比べるべくもないけれども、
②作品の内容面では、最後まで見切れば、という前提条件つきですが、「本作ならでは」の思いがけない感動が待っている作品

として、やはり頑張って見続けて良かった、と思っています。

これから初めて本作に挑戦しようと考えている人向けに、もう少し詳しく書くと、

<1> 本作の第1期は、終盤の第19話まではハッキリ言って余り面白くなく、視聴には結構な我慢が必要
<2> 第1期の第20話から、やっと少し青春アニメっぽくなってきて、最終回(第24話)で初めて★★(ダブル星評価=優秀回)となって少し満足(初めて積極的に続きを見たい気持ちになる)
<3> 第2期は最初から安定して面白いと感じる(第1話は割りとよく出来た第1期のダイジェストになっている)
<4> そして、ラスト手前の第11話で、今度は、ポジティブ(肯定的)な意味での「え?そう来るの?」という驚きがやって来て(この回だけ★★★(トリプル星評価=凄回)としたいのですが、作画・演出のレベルが低いので残念ながら★★評価に据え置きました)、
<5> 最終回(第12話)で、第1期の第1話にもつながり、そして本作のタイトル『ハチミツとクローバー』にもつながるなかなかに見事なまとめ方で締められて終了した印象

・・・に、私の場合はなりました。


◆内容要約

(1) 本作は、{netabare}美術大学の建築科に在籍する、どちらかというと平凡な大学生・竹本祐太(本作の表の主人公であり、メインの語り手)の、大学1年の終わりから卒業までの約3年間の青春模様と進路選択を、彼の周囲の先輩達・想いを寄せる同級生・彼らを見守る指導教員etc.の恋愛模様や人生選択とリンクさせつつ同時進行的に描き出した{/netabare}、恋愛込みの青春もの、なのですが、

(2) その美術大学の{netabare}油絵科に転入してきた、高い芸術的才能を持つ少女・花本はぐみ(本作の裏の主人公であり、ストーリーのキーとなる人物)の、本当の願いの自覚と進路の選択、そして彼女にひと目惚れしてしまった竹本君を含めた、彼女に想いを寄せる人たちそれぞれの願いと選択、の交差{/netabare}が、本作の最大の見所となっていると思いました。


◆作品情報

放送期間 第1期(2005年)、第2期(2006年)
話数    全38話(第1期:24話、第2期:13話、OVA:2話)
監督    (第1期) カサヰケンイチ (第2期) 長井龍雪
シリーズ構成/脚本 黒田洋介 ※なおアニメ内容は原作マンガにほぼ忠実とのこと
アニメ制作 J.C.STAFF
原作     羽海野チカ氏の同名マンガ

※WIKIPEDIAによれば、原作マンガは、

(1) 宝島社のファッション系少女マンガ雑誌『CUTiE Comic』2000年6月号から連載開始。
(2) 2001年7月号を最後に同誌が休刊となった後、原作者(羽海野チカ氏)が続き原稿を集英社に持ち込み、同社のヤング・レディコミック誌『ヤングユー』2001年11月号より雑誌を移行して連載を再開。
(3) 同誌廃刊後は、同じく集英社の大人の女性向けコミック誌『コーラス』に移行して連載継続。
(4) 2006年9月号で、アニメに少し先行してENDを迎える。
(5) その間、2003年に第27回「講談社漫画賞少女部門」受賞、そして2006年・2007年と連続して宝島社「このマンガがすごい!オンナ編1位」に選ばれる。

・・・ということで、原作マンガ家(羽海野チカ氏)の強い想いの籠もった作品と思います。


◆評価点数

第1期   ☆  並 3.7 (74点相当)
第2期   ★  良 4.4 (88点相当)
---------------------------------------
総合    ★  良 4.1 (82点相当)


※私の場合、

(1) 自分が何がしかの感動を得られた作品については、4.0以上の高評価
(2) 自分が大きく感動させられた作品については、4.6以上の高評価

を付けることに決めており、本作の場合、◆総評に書いたように、(1)-(2)の中間くらいの結構な感動をラスト2話で得ることができたのですが、その一方で、自分の評価点数は、①感動の度合いだけでなく、②作品の技術面での洗練度、も出来るだけ考慮して付けたいと思っており、その点で本作の総合評価を、(1)-(2)の中間よりも若干マイナスして(※第1-2期合わせて)4.1としました。

※因みに、これは技術面では本作よりもずっと洗練度が高い『さくら荘のペットな彼女』と同じ評価点数です(つまり、それだけ本作の内容が、技術面の弱さを補なうくらい良い、ということ)。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


============= ハチミツとクローバー (2005年4-9月) =============

{netabare}- - - - - - - - OP「ドラマチック」、ED「ワルツ」 - - - - - - -

第1話「……人が恋に落ちる瞬間を初めて見てしまった。まいったな……」 ☆ ※作画の古さはともかく、ギャグなどの演出の安直さが気になる
第2話「2つの恋が回り出す」 ☆ ※同上
第3話「あのさ、お前。なんで俺なんだ?」 ☆ ※ただの趣味恋愛(駆け引きの恋・人生の春の楽しい過ごし方)の話?
第4話「ホントはあんま好きじゃない。クリスマス……」 ☆
第5話「……うん………ただいま……」 ★ 竹本の家族のエピソードが良い
第6話「……なあ山田、なんで俺なんか好きになっちまったんだよ」 ☆ (*1)
第7話「はぐ、一緒に行こう」 × 
第8話「ああ……遠いなぁ……」 ☆ (*2)
第9話「彼女は気付いただろうか? なぜオレは教えないんだろうか?」 ☆
第10話「……そんな簡単に放り出していいもんじゃないだろ……」 ★ ※竹本に共感できない
第11話「た……楽しくなかった……」 ☆
第12話「バッカヤロウ。何考えてんだよ!」 ☆ 

- - - - - - - - OP「ドラマチック」、ED「mistake」 - - - - - - -

第13話「……彼女に……僕はいったい、どんな答えを期待していたんだろう」 ☆
第14話「夢の中で、彼女に逢った……」 ☆
第15話「……理花さん。オレをまた原田デザインで使ってもらえますか?」 ★
第16話「3つめの答えを、僕は、口にしない…」 ☆
第17話「オレに無いのは、目的地なんだ……」 ★ (*3)
第18話「森田さんが戻って来たら……彼女は…」 × ※ギャクアニメだったらこれで良いのかもだが・・・
第19話「こうやっていつも、真山は私を見失う」 ★ (*4)
第20話「それをケアすんのがアンタの役目だろう!」 ☆
第21話「……空っぽだ……」 ★
第22話「……トンネルを抜けると、とてもキレイな所に出た……」 ☆
第23話「……そして、僕はもう一度走り出す…」 ★
第24話「……ついた……」 ※ED「ワルツ」 ★★ (*5) {/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)7、☆(並回)14、×(疑問回)2 ※個人評価 ☆ 3.7


============ ハチミツとクローバー Ⅱ (2006年6-9月) ============

{netabare}- - - - - - - - OP「ふがいないや」、ED「スプリット」 - - - - - - -

第1話 ・・・・・・そして、僕たちは再び回り始める・・・・・・ ☆ ※第1期の総集編なので見なくて良い
第2話 言いたくても言えなくて ☆ ※趣味恋愛でシラケる
第3話 キミの涙を見たくない ★
第4話 あなたをどこにも行かせない ★★
第5話 嬉しいのに苦しくて・・・ ★
第6話 僕たちは、海に行くことはなかった。 ☆ 
第7話 前に、光の射す方向に × ※今までとほぼ関係ない話
第8話 僕たちは、なにも知らなかった ☆ 
第9話 自分の無力をかみしめる ★ ※はぐの両親の描き方が適当なのは残念
第10話 小さい頃、一度だけ神さまを見た ★ 
第11話 あなたの人生を、私にください・・・・・・ ★★ ※ギャグで誤魔化す安っぽい演出でマイナス
第12話 ハチミツと、クローバーと・・・・・・ ★★{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)4、☆(並回)4、×(疑問回)1 ※個人評価 ★ 4.4


OVA1 chapter.L ローマイヤ先輩スペシャル    ※未視聴
OVA2 chapter.F 藤原デザイン事務所スペシャル ※未視聴



◆以下、本作視聴中のとりとめないメモ書き

{netabare}第1期の第1話から、既にギャグシーンの寒さに嫌気が差す。
『WORKING!』のときも感じたことだが、ここまで初っ端から自分に合わないと思った作品は珍しい。
そもそも手書きではなくCGないし実写を使ったっぽいOPの絵柄からして気持ち悪いと感じてしまう。
何と言っても、全般的に演出が安っぽくて、好きになりない。
『WORKING!』に限らず、肝心な場面で、こうした作画までイージーなギャグシーンを多用して話の腰を折ってしまう展開は、『ばらかもん』『フルーツバスケット』『君に届け』『ARIA』『四月は君の嘘』等の何人もの有名女流マンガ家の人気作に共通する特徴なのだろうけど、どうにも自分は好きになれない。

(*1)インスタントなエピソードと音楽で無理に雰囲気を盛り上げている感あり。山田がなぜ真山を好きになったのか?という部分の説明がほぼない状態で「好き」と涙声で囁かれても見てて全然ぐっと来ないのですが。

(*2)この回の山田の描かれ方に典型的だけど、「自分が哀しい恋をしている」ということに酔ってる感じなんだよね。それじゃ「趣味恋愛」「虚栄恋愛」になるんじゃないの?
→『とらドラ!』の終盤の大河やミノリンと比較してみればよい。あるいは『凪のあすから』のまなかやちさと、美海の恋と比較してみればよい。ここはハッキリいって岡田磨里氏のシナリオに比べて遥かに劣る。

(*3)良い話で★評価なんだけど、これ恋愛の話じゃなくて人情話なんだよね(第5話★も同じ)。つまり本作は、『CLANNAD』等のKey作品と同じく「恋愛」じゃなくて「人間愛」「家族愛」の部分にちょっとした感動がある作品、ということになると思うのだけど。(なぜか「恋愛アニメ」の名作という評価になっているので違和感が半端ない)

(*4)この第19話で、(*2)で私が山田に対して思ったとおりのことが、野宮の口から山田に告げられていてニヤニヤ・・・

(*5)竹本君の成長物語として何とか最後は見れた感じ。ただし続きは気になる。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32

シェリー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ハチクロの好きなところ、そうじゃないところ。個人的なことを交えて。

レビューではありません。
ただの僕個人の回想記です。アニメ関係ありません(笑)

 僕がハチクロと出逢ったのは、またその強烈な魅力に捕らわれたのはちょうど一年くらい前でした。漫画というものに惹かれ始めたのはその少し前。九井諒子さんと市川春子さんの作品がきっかけでした。彼女らの作品は僕の目にとても眩しく映りました。それらは、今まで少年漫画にしか触れてこなかった僕の漫画に対するイメージの崩壊と新地開拓を強制づけ、それまでになかった「ものの見方」に気付かせてくれました。そして今でも僕の中で漫画の持つ可能性とその魅力は地を貪る砂漠の浸食のように貪欲にそのエリアを拡大しつつあります。読むたびに新たな発見がありいつまでも新鮮な感動を提供してくれます。
 九井さんと市川さんの絵にももちろん十分に心を揺さぶられていましたが、その頃はどちらかというと彼女らが作り出す物語やその中で扱われる表現に注目して読んでいました。ですがそんな僕の注視をぶっとばし絵の魅力を嫌と言うほど押し付けてきたのが羽海野チカが描く『ハチミツとクローバー』でした。その前にも短編集『スピカ』を読んでいましたが、その魔法に夢見るこどものようにかかってしまったのは『ハチクロ』を読んだときでした。
 猫がたまたま踏んで鳴らしたピアノの音と、一流のピアニストが弾く音ではまるで違うと言われています。残念ながら僕にはまったくわかりませんが(そもそも音階すら分からない)、でも絵ならなんとなく、ほんとうになんとなくですがその違いが分かる気がします。というより真似して実際に描いてみればその結果は歴然としていました。ペットボトルひとつでさえ僕には彼女の絵は真似できませんでした。
 彼女の絵は大胆に筆を走らせる姿が目に浮かぶ楽しげな雰囲気もあれば、大切に呟かれるシーンでは普段は見ることのできない隠れた繊細さによる一本一本の柔らかな線が登場人物たちをかたどります。描かれる絵は決して線が多くなく必要最低限に、けれど現実に忠実にあることで、僕たちは漫画を手に取りページを広げた瞬間からその世界に容易に入ることができます。
 さらに感傷的なシーンでは少女漫画タッチの雰囲気を醸し出し、余白とコマ割においては漫画家としての実力をこれでもかと魅せる圧倒的センスを発揮したその物語には彼女のたおやかな意志が流れています。これは息をのむほど澄んでいてとても素晴らしい。登場人物たちのその場での気持ちをページに押し込めておくがごとくの表現に加え、会話や告白や自問自答にポエムを挟み込むことでその"もやもや"はそこでは死なず、広がりを内包しつつ、教訓とまだ残された希望がどこかにあることを微かに示唆します。反対に、すこぶるテンションが高いときには様々なデフォルメと、ページいっぱいに書き込まれた字や絵が読み手を楽しませてくれます。本当に好きで描いておられるのがそれを通して感じられます。最上級の愛情表現です。
 もっとも、漫画に詳しい人や実際に描いておられる方に言わせてみればもっと称賛すべきところはあるのでしょうが、僕が感じられることはせいぜいこのくらいです。

 ではストーリーはと言いますと、正直なところ竹本くんの自転車逃避行以外はそんなに好きではありません(逆にこの話は一番好き)。ハチクロの主な内容は、「若さゆえの行動の過ちと青春の終末の予感」だと僕は思っています。後半の方で森田さんが言った言葉。「親が子供に教えなければならないのは『転ばない方法』ではなく、むしろ人間は転んでも何度だって立ち上がれるということじゃないか!?」(7巻)。僕の見解はいささか悲観的ですが、これを敷衍して僕のと混ぜて簡単に言えば、つまり「上手な自分の生き方の模索」ではないかと思います。
 でもちょっと「役」が前に出過ぎていた感じが否めません。どうしたってそうしないわけにはいかないんだ。というよりはむしろ僕には、自ら進んで破滅の道を歩んでしまっていたような気がします。まるでレミングの集団自殺のように。目の前に広がる深い霧の中、まるで横たわるようにある真っ黒な沼にみんながみんな傷を負ったようなフリをして足をつけて体を沈ませていきます。そこには死と恐怖の臭いが立ち込めているのにも関わらず、絶えずより深きを求めます。周りの人がいくら声をかけてもまるで聞く耳を持ちません。手に入れたいのか、感情に流されているのか。行動の起源を模索するにはもう遅すぎた若者たちは痛々しいまでにスポイルされた状態です。
 話や人物描写に多少の好みや首を傾げてしまうところがありますがそれだけで全てを否定するわけではありません。1つの視点だけでものを見るほど愚かなことはありませんから。僕の中には羽海野チカさん独自の表現を交えた中でいくつかの描写は強烈なまでに印象に残っています。折れたシソの枝の比喩、冬のキリン、リカさんのお墓参り、原田が月に向かって泳ごうとしている夢の中の比喩、9巻の幕開けのモノローグ、森田のお兄さんの想像力について、最後の観覧車の比喩などなど。僕にとっては心に留めておきたいほど好きなところもあれば、逆になんだかなあと思ってしまうところも確かにあります。けれど人の内面を絵を通して伝える技術のレヴェルは高く、唯一無二です。作者と描き出す物語を通しての読み手との共振性は高く、多くの人々に感動とほのかな温もりを届けられました。ある人にとっては先を見、ある人にとっては振り返るこの物語には古びない幻想がどこまでも広がっているように思えます。行き場を失くした想いと共に。
 絵に関して言おうとすると、これはほんとうにキリがない。腕や手、足や体全体、服や特に顔の表情はそのひとつひとつが洗練されていて魅力で溢れています。それぞれがそれぞれに拍車をかけ無限の連鎖を繰り返しひとつの総体を成した小宇宙のような途方もない広がりを持っています。それは見た者にしかわからない輝きを内包していて言葉にはとても収まらない"なにか"があります。漫画家としての矜持を持って描かれた、漫画たる漫画が羽海野チカさんの作品であると思います。

 この漫画の中にはよくよく見れば(好きな人にとってはそんなことしなくとも)大切なものがたくさん落ちています。同じように嵐の後の海岸ではたくさんのものが砂を被って漂流しています。僕らは折に触れ天命を他で感じながら、ひとつずつ拾い上げては丁寧に砂を払って大切に自分の中にしまい込みます。そして、それはある日のそのときまでぐっすりと死んだように眠ります。ものごとの見えない糸がつながりを見せ、物語の秘密をあなたが納得するその日まで。
 その場その場で暇を潰すための大衆娯楽漫画とは一線を画した立派な一作。夜中に独りで見上げる月の光のように温かい作品です。




余談

関係のないことを長々と書いてしまいました。
失礼を承知の上ですが僕の感じる魅力が少しでも伝わればと思っています。
漫画の絵に関して言えば他にも好きな方はたくさんいます!
今日マチ子さんや雨隠ギドさんや森薫さんや笠井スイさんや河下水希さんなどなど!

3月のライオンもばっちりチェックしています。
こっちは頭から尻尾まで全部好きです。本当に素晴らしいです。うんうん。
まあそんなこんなで。あでゅー。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6
ネタバレ

CC さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

エビが・・・

 本作は、美術大学を舞台に、いわゆる「青春群像劇」を、ハイテンションなエピソードや静かな感動シーンを通じてとらえていく。恋愛に不器用な大学生達の報われない恋模様や、自分の才能や生き方について迷う若者達の姿を描いている。

 主要キャラの男性声優陣は、名前を上げれば代表作がすぐに浮かんでくるような方々で、とても豪華に感じました。
 作画は、温かく優しくやわらかい、少し切ない雰囲気も感じさせられる「羽海野先生」ならでは、といった所でしょうか。キャラクターをとって見てもとても可愛く描かれていました。
 本作は、音楽も豪華でJ-popを代表する歌手を複数の起用。OPのYUKIを始めとし、挿入歌にはスピッツ、スガシカオ。EDにはスネオヘアーとノイタミナ一発目ということもあって力入っていますね。感無量です。

 私が本作で感じ取れたテーマは大きく分けて2つ、『恋』と『進化』です。上の文(wikiの引用)でも述べているのですが、本作は『恋愛模様』ではなく『恋模様』を繊細に描いているのですよ。心や感情は揺れ動くばかりで、「心の距離」は縮まらなく時だけが進んでいく、そんな切なさや儚さが繊細に表現されています。2つ目の『進化』とは、人が一皮剥ける姿というか、子供から大人への成長と職を用いて表現している。リアリティのない部分もありましたが、大人になっていく難しさを迷いや放浪、自分自身を見つめる事で足掻きもがく姿を描いていて、私自身、その部分には、とても惹かれました。このテーマは2期の方がより感じられたので、2期のレビューで触れていこうと思います。1期のレビューでは『恋』について、5人のキャラクターに感情移入しながら薄っぺらい言葉を残してみようかな。{netabare}

《竹本祐太》
 5人を家族で例えるなら三男の位置づけの人。彼は「はぐみ」に一目惚れをした訳ですが、一目惚れした人ならわかると思いますが、その気持ちを「恋」と一瞬で自覚してしまうのですよね。それから長い月日がたって告白するのだけど、とても謙虚で良い子ですよね。「森田先輩」と好きな人が一緒というのもまた残酷なのですが、「はぐみ」が「森田先輩」に気があるとわかって恋の戦いを躊躇してしまうヘタレ加減が、なんとも言えないほど切なく感じました。私だったらすぐに諦めますね。ヘタレ乙。

《花本はぐみ》
 5人を家族で例えるなら末っ子の位置づけの人。「はちクロ」と言ったらこの子みたいな感じですが、私は正直「はちクロ」メンバーで一番嫌いな子ですね。年齢に見合わない精神の持ちながら天才であるというリアリティのなさ。母親が亡くなっていて2期の終盤では大ケガをする悲劇のヒロイン。彼女は「森田先輩」に気があります。「森田」の醤油で龍を描いた所から「恋」が始まる訳だけど、創作物を作っている瞬間から「気になる」ってあります?「野球している姿がカッコいい」みたいなノリ?彼女の精神構造が理解できなかった以上、感情移入も共感もできなかったですね。それと、周りが「はぐみ」に対して異常なまでに優しすぎるんですよね。なんやかんや言っても大学生でしょ!? その事に対して無関心ですし、終いに、育ての親で教師の「花本先生」を選ぶわけですから…「はぐみ」は化け物ですよ。

《真山巧》
 5人家族で例えるなら次男の位置づけの人。彼は「りかさん」という年上の女性に想いを寄せている変態さん。情熱的というべきでしょうか。彼女を手に入れる為ならなんでもしますって感じですよね。情熱的尚且つ建設的です。子供の「恋」ではなく大人の「恋」をしている様が描かれていたように思います。感情で突っ走ることが多々ありますが、職に関して、金銭に関してしっかり考えていた所はカッコいいと思いましたよ。ついでに、「真山くん」には一人暮らしをして欲しかったですけどね。私は、年上の想いを抱いた事はないので良く分かりませんが、建設的な部分でいったら、男なら「職」「一人暮らし」「車」は社会に出たら恋人の条件として欲しい所ですよね。「車」欲しいなぁ~。プリウスが欲しいなぁ~。

《山田あゆみ》
 5人家族で例えるなら長女の位置づけの人。彼女は「真山」に想いを寄せる乙女。女性なら一番感情移入してしまうキャラクターと思います。序盤で「真山」にフラれて、それでも好きで居続ける一途な子ですね。私も失恋したことありますが、気持ちって失恋程度では変わりませんよね。嫌いと言われた訳でもないのに距離をとってしまう。そして、終いに冷めていく感じでした。ついでに言うと異性を振った事もあります。元々、仲が良かった異性だったのですが、失恋した時と同様に、振った後には見えない距離ができましたね。振って解った事は振られた方が距離を置く事が多いですね。始めに話しかけたのは「真山」だったとしても、彼女はまた「真山」の前で、笑顔でいれたのに感心しちゃいました。

《森田忍》
 5人家族で例えるなら長男の位置づけの人。彼は「東のエデン」の「滝沢くん」のモデルになった人ですね。彼も「竹本くん」と同様、「はぐみ」に一目惚れしていましたね。落ち着きがなく、「恋」する気持ちを伝える表現が不器用でしたね。彼には「恋」以上に「家庭の事情」の方が優先順位が先にあるようでしたね。彼は海外に行き「恋」途中離脱したかに思えましたが、この現実での距離間が上手いことスパイスになってお互いの気持ちが高まっているように感じました。遠距離恋愛ならぬ遠距離恋ですね。違いは「恋心」を受け止めあっているかどうかって所でしょうか。遠距離恋愛は私にはできそうにありませんが、遠距離恋ならできるかもしれません。

 5人家族で例えましたが、特に意味はありません。「恋」という心を取り除いたら「兄弟」のような関係のように思えたからです。お互いを信頼し合い、助け合い、喜びあう…「兄弟」以上ですね。計画性のない文だこと。最後まで読んでくれた方、どーも。2期レビューでは2つ目のテーマである『進化』と「はちクロ」全体を通しての感想を書こうと思います。 {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

68.2 2 就職活動で大学生なアニメランキング2位
たくのみ。(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (304)
1245人が棚に入れました
転職のため東京にやってきた天月みちる、20歳。
上京したての彼女は、女性専用シェアハウス「ステラハウス春野」に住むことに!
同居人たちとは仕事も年齢もバラバラだけど、美味しいお酒と料理があれば、いつも楽しい!! 
みんなでカンパイ、ほろ酔い“宅呑み”コメディー!!
開封(プシュッ!!)

声優・キャラクター
今村彩夏、安済知佳、小松未可子、内田真礼、安野希世乃
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アアア♪ アルコール大好き♪剣道部(さん)w

[文量→小盛り・内容→各話感想が本論系]

※安くて(スーパーで気軽に買えて)旨い酒を呑んだ日に追記レビュー♪

☆ハイボールの新たな飲み方☆
{netabare}
先日、元SMAPの中居さんの番組で、ハイボールを研究している学生がオススメしていて、やってみたうまい。

それが、「ハイボールに数敵の食塩水」。

甘くなるんだよね、ビックリ。西瓜に塩と同じ理屈らしい。

家だと食塩水面倒臭いから、塩を数粒でも良い。たったそれだけで、確かに味が変わる。飲みやすくなる。塩入れる前と比べてみて!
{/netabare}


ビール「ヱビス フレンチピルス with ジョエル・ロブション」
{netabare}
フルーティーで華やかなビールで、昼から呑みたくなる。

てゆうか、今日、昼から呑んでました(笑)

私の中の究極の贅沢なのですが、日曜日の昼呑み。朝(11時頃?)起きて、最初にビール呑むからね(笑)

このビール、唐揚げとか脂っこいのと合わせるのは、やや無粋。チーズや生ハムなんかが良い。

ということで、昼にスーパーに行って、食料を調達。近所のパン屋で、パニーニを買って、そいつをツマミに呑む。んで、ダラダラと「ゲームセンターCX」を観て、ワインをぐびり。ゴルフの渋野選手を応援しながら昼寝。

う~ん、最高(最低w)の休日(笑) そんなクソみたいな過ごし方しても、こういうウマイ酒が傍らにあると、少し贅沢な休日になる♪ このビール、期間限定らしいんで、ホワイトビールとか好きならどうぞ♪
{/netabare}

ウィスキー「甲州韮崎ザ・プレミアム」(サンフーズ)
{netabare}
このウィスキー、感動するほど旨いわけではないけど、(700ml)2000円以下で買えるものとしては、なかなか良いです。まず、クセがあまりなく、呑みやすい。私は普段、ウィスキーはストレートやロックで呑むのですが、なんとなくハイボールにしてみたら、これがなかなか良い。ウィスキー独特の香りの後、フッとバニラのような甘い香りを感じます。ウィスキーが苦手な人でもわりと呑みやすいかなと。
{/netabare}

ビール「伝説のホップSORACHI1984」(SAPPPORO)。
{netabare}
いや、市販の缶ビールでこのクオリティは、ヤバイ。ここ10年で一番かも。爽やかな香り、程よい切れ味。たくさん呑むビールじゃなく、350缶がベスト。ホワイトビールとか好きなら、呑んでほしい!
{/netabare}

【総括】
私は、酒が好きです。ガチで、月の出費は家賃の次に酒代が高いです(笑)

普段の晩御飯も、「何を食いたいか」は、基本的に考えなくて、「何を呑みたい気分か→だから肴はこれにしよう」と、選んでます。夜は白米食わないで、ツマミだけですしね。

アニメか酒か、どちらかを一生我慢しろと言われたら、血を吐きながら、アニメを我慢しますw

ちなみに、今回のレビューは、私のこれまでのレビューの中で最高級です。といっても、質が良いレビューというわけではなく、全ての酒を、実際に呑みながらレビュー書きたかったので、いちいち買ってたら高くついたってことです(笑)

ということで、本レビューはアニメのレビュー1割、アルコールのレビュー9割です(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まずは1割のアニメの方を(笑)

キャラが良かったのは、緑川香枝。微妙に残念で良かった。最近、アラサーキャラばかり好きになるなw

ストーリー的には、わりとどうでも良かったが、ちゃんと酒に絡めているのは好印象。角瓶のクダリとか好きだった。

私はたまに、「青空満天レストラン」「酒場放浪記」「おんな酒場放浪記」「ふらり旅いい酒いい肴」「孤高のグルメ」とか観ながら、酒を呑んだり晩飯食ったりするけど、このアニメも、「肴」にちょうど良かった(あと、ハクメイとミコチも)w

残りは、各話感想に、酒レビューです(笑)
{/netabare}


【各話感想(酒のレビューw)】
{netabare}
1話目 エビスビール
{netabare}
いかにも高級そうな金色のデザインがイカします。エビスビールは、喉で一気に楽しむビールじゃなく、舌でじっくり楽しむビールです。

炭酸は弱め、泡のキメは細かく、フワッと口の中に入ってくる。アニメにあるように、三度つぎをすると、さらにその個性が際立つ。苦味は強めだけど、しっかりとコクがあり、後味はかなり華やか。ゲップまでウマイビールです(笑)

合わせた肴は「菜の花のおひたし」。アニメでも言ってたけど、炭酸が強いビールではないので、揚げ物よりは和食が合いますよ♪

ちなみに、剣道部が(日本の一般的なビールで)一番好きなのは、「サッポロ黒ラベル」。苦手なのが、「アサヒスーパードライ」。ビールは基本的に、サッポロ派です。

(一昨年の忘年会で、目隠しして利き酒やって、スーパードライ、黒ラベル、一番搾り、プレミアムモルツ、バドワイザーの5種を全部当てたくらいには、違いがわかっているつもりですw)

ちなみに、同じエビスでも、「華みやび」の方が好きですね♪ 去年ハマってましたw
{/netabare}

2話目 焼酎ハイボール
{netabare}
いわゆる、酎ハイですね。

ほぼどんな酒でも呑む剣道部ですが、唯一苦手、というより好んで呑まないのが酎ハイです。

私の好きなアルコールランキングは、1位 日本酒。2位 ビール。3位 芋焼酎。4位 ウィスキー(バーボンなども含む)。 5位 ブランデー。 6位 ワイン。 7位 ラム酒。 8位 泡盛。 9位 梅酒。 10位 麦焼酎。 みたいな感じです。

最大の敵は、「甲類焼酎(大五郎的なやつ)」。あと、「鏡月」やら「トライアングル」やら。頭痛くなるんだよね。だから、必然的に、酎ハイも苦手なわけです(良い日本酒なら一升呑んでも大丈夫だけど、缶酎ハイ500mlを1、2本で気持ち悪くなったりするし)。

でも今回は、飲んでみた。やはり、不味い(笑) わざわざ甲類焼酎買うのも嫌だし、旨い焼酎はチューハイになんかしたくないから、缶チューハイの氷結ストロングレモン。肴はハムカツ。あの油っこさは、チューハイに合うよね。でもやっぱ、気持ち悪くなる(汗)
{/netabare}


3話目 水曜日のネコ
{netabare}
ベルギーの製法で作られたホワイトビール。ホワイトビールは結構好きです(まあ、黒ビールも好きなんだけどw)。

ただ、この「水曜日のネコ」は、好んで呑もうとは思いません。小麦の軽やかさは良いとして、オレンジピールもまあ良いとして、コリアンダーシードが強すぎてちょっと苦手。

いや、コリアンダー自体は好きで、カレーには必ず使いますが、ビールに入ってるのがあまり(汗) ほのかに香るのは好きですが。

口に含んだ瞬間は、オレンジのフルーティーな甘みが来て、喉ごしは滑らか。そこまでは良い。ただ、飲み終わりに鼻から抜ける香りが、コリアンダー(苦笑) おしいw

ちなみに肴は、同じくローソンで買った「豚しゃぶのサラダ」。なかなか合う。でも、このビールはあまりツマミはいらないかもね。チーズくらいが良いかも。昼から呑みたくなるビールですね。
{/netabare}


4話目 氷結
{netabare}
いやもう、2話で氷結のレビュー書いちゃったよ(汗) 予想しておくべきでしたw

味に関しては、チューハイ嫌いだから、参考にならないかな。

でも、あのダイヤモンドカットは良いよね。滑らないで、持ちやすいし(バーベキューやって、クーラーボックスから取り出した時とかね)。

へ~、だから氷結なのか。知らんかった。
{/netabare}

5話目 キティ
{netabare}
いきなり、エロいけど(笑)

このカクテルはやったことないな。存在も知らんかった。赤ワインは好きで、基本的にフルボディが好み。でも、ググったら、キティにはライトな方が合うとあった。

ウチのストックワインはフルボディやミディアムボディばかりだし、そもそも、ジンジャエールで割りたくなんかない酒だし(笑)

ということで、最寄りのコンビニ(ファミマ)へ。なんかないかな~と探してたら、アルパカワインの375mlが335円、安い(笑) 別に割る酒だからこれで良いや。ついでに、割けるチーズも買っていこう♪

まず、ワイン単体を。う~ん、水みたいだ(苦笑) まあ、(ググったらワインも冷やした方が良いってあったから)冷やしたせいもあるけど。口に含んで空気と混ぜると、ようやく良い味がするかな(基本的に、赤ワインは常温です)。

さて、キティとやらを試してみよう。アニメのように、まずは5対5で、、、え? 旨い(笑) なんだこれw 口当たりはまろやか、ブラッドチェリーの深い甘味がグンときて、炭酸のピリピリが、ワインの渋味を消している。後味はワインっぽい華やかさがあって。でも、アルコール度数、6%くらいあるでしょ?これ、女子は騙される系だわw

ちなみに、ワイン対ジンジャエールを、2対1で作ってみたら、かなりワインだったw 元のワインが旨くなければ旨くないだろうし、そもそも、旨いワインならジンジャエールでは割らないw

逆に、ワイン対ジンジャエールを、1対2にしてみると、なかなか美味しいけど、普通に、ジンジャエールの別味って感じ。酒の感じはしない。

やっぱり、1対1が一番バランス良いね♪

ちなみに肴は割けるチーズと、家にあったんで鴨のスモーク。鴨と赤ワインって、ベストマッチだと思ってます。

剣道部的に普段呑むワインは(年によって違うから、どの年が良いかはググってw)「カサーレ ヴェッキオ モンテプルチャーノ ダブルッツォ」「ダークホース ビッグ レッドブレンド」とかだけど、結構知らないワインをジャケ(というより店員のポップ)買いします。ワインは出会いだから(キモい)w 基本は、スペインのワインが好きですね。

千円以下で旨くて買いやすいとなると、やっぱり「イエローテイル シラーズ」かな。あれはコスパが良いワインだと思います♪ 白は呑まないから分かりませんが。
{/netabare}


6話目 獺祭
{netabare}
いや、高けぇよ、たかがアニメの1話レビューの為に呑むのは(汗) (何度か呑んだことはあるけど、味レビューなんかするつもりなく呑んでたしw)

と思ったら、会社の送別会でちょうど差し入れされてた(笑) 一升瓶で、獺祭50(アニメ登場)。720mlで三割九分。流石に二割三分や「その先へ」は無かったけどw

獺祭50は、正直言って微妙です。いや、旨いけど、値段ほどじゃない(同じ値段払えば、もっと旨い日本酒は結構ある)。まあ、プレミアムついちゃったから、しょうがないけど(以前流行った、久保田よりは好み)。口当たりは柔らかく、すっと入ってきます。香りもそこまでは強くないけど、呑み終わった後に鼻から抜ける香りは爽やかで、また次が呑みたくなります。良くも悪くも、「水みたいな日本酒」だなと思います。でも、アニメみたく焼き魚に合わせるなら、50がちょうど良いかもしれませんね。

三割九分は、50の呑みやすさにプラスして、深い甘味と白ワインのような豊かな香りがあります。流石にうまいです。これはツマミなしで呑んでほしい。

二割三分や「その先へ」はまだ呑んだことないので、いつか呑むのが楽しみですね。早くブームが完全終結しないかな(笑)

これまで呑んだなかで、個人的に美味しビックリしたのは、獺祭三割九分スパークリング。女子は絶対に好きだと思うから、日本酒苦手な人に呑んでもらいたい(高いけどw)。

今回(50に)合わせたツマミは、スモークサーモン。まあ、送別会会場にあったからってだけw つか、ウマイ日本酒は、あまり肴はいらない。酒だけと、じっくりと付き合いたい。

もし、オススメ日本酒1位を選べと言われたら、我が故郷、岩手県の名酒、「南部美人」の純米大吟醸。甘めの日本酒であり、丸みがあってフルーティーな味わいが特徴。JALのファーストクラスにも採用されました。これは一万円以上しますが、特別純米酒なら、一升3000円ちょっとで買えますし、2017年のインターナショナルワインチャレンジでチャンピオンをとりました。

もしくは、お隣秋田県の「雪の茅舎」。前日、純米吟醸の生酒(限定)を呑んだけど、メッチャ旨かったです。
{/netabare}

7話目 カルーア
{netabare}
カルーアは普段、まず呑まないかな。コーヒー牛乳だしなw

一応、来客用に家に置いてあるから、久々に呑んでみた。

うん、コーヒー牛乳w まったく酒呑んだ気にならない(でも、度数は結構高いんだよね)。

カルーアミルク以外の飲み方したことないけど、やってみた。カルーアコーラ。う~ん、微妙。そもそも、コーラも苦手だしね(笑)

ちなみに、カルーアはバニラアイスにかけるとなかなかいける(宅呑みで最後にやったりする)。まあ、私はバニラアイスにラム酒かブランデーかけますが(笑) (バニラアイスは、シンプルにスーパーカップが良い。梅酒をかけても旨い。急に高級感が出るよw )
{/netabare}

8話目 角瓶(ウィスキー)
{netabare}
メッチャ良い会社じゃん、羨ましい(笑) ちゃんと、角瓶にもかけてるし。

サントリー角瓶は、良くも悪くも個性のないウィスキーです。個人的には、ウィスキーはロックか常温で呑むので、角はほぼ買いません。ロックならば、もっと銘柄ごとの、モルティだったりウッディだったり、樽の味を味わいたいものです。でも、角瓶は、アニメでも言うとおりに、ハイボールで真価を発揮します。スッキリした味わいに、クセのない香りと甘み、飲み終わりにほのかに薫るウィスキー感。実にバランスが良いです。ただ、やはり物足りなくもなるので、レモンやライムを絞りたくなりますね。そして、その柑橘系が実に合います。

合わした肴は「メンチカツ」。やはりハイボールには、ガッツリ肉系の揚げ物がベストマッチですよ♪

ちなみに、私が普段呑みにしているのが、「フォアローゼスのブラックラベル」。コスパが良いバーボンです。試しに炭酸で割ってみたら、これが不味い不味い(笑) やはり、炭酸で割るなら、角がちょうど良いですね♪
{/netabare}


9話目 男梅サワー
{netabare}
まさかのコラボ(笑) ホタルさん、ここにいたの(笑)?

いやだから、サワー嫌いなんだって(汗) 実はこれ、初めて呑みます。てか、こんな機会でもなければ、一生呑まないし。

さほど、酸っぱくないね。むしろ、甘い。アニメの三種のやつもやってみた。うん、店っぽくはなるかな。でも、塩はいらない。梅干しはまあ、美味しいかな。

これは色々考えたけど、ツマミはなし。なんか、自分で(酒と肴の要素を)完結している酒って感じがしました。多分、もう2度と呑まない(私がサワー苦手なだけで、思っていたよりは不味くなかったよ)とは思いますが。
{/netabare}

10話目 オリオンビール
{netabare}
ビールが好きな剣道部が、好きなクラフトビールのひとつです。

こういう軽いビール、好きなんですよね(バドワイザーとか)♪

オリオンビールのようなスッキリ系は、やはり食事によく合う。今回はチャーシュー丼に合わせてみた(昼にラーメン作ったので、残ったスープで米を炊き、チャーシューにメンマとネギ、半熟卵をかけて完成。こんなかで既製品は、メンマだけw ラーメンスープもチャーシューも手作りです)。

そんな、「なんちゃって沖縄ライフ」を、暖房の効いた岩手で過ごす、この寂しさよ(笑)

オススメするクラフトビールは、やはり岩手県の「銀河高原ビール」。口当たりはなめらかで凄く飲みやすくて、フルーティーなビールです。特に「ヴァイツェン」が好きですね♪ 「ホワイトエール」も旨いよ♪
{/netabare}

11話目 大七生酛
{netabare}
燗といえば、大七ですね。私は基本的に冷酒か常温で呑むので、燗は冬くらいですね。

大七は、キレが良くてクセがない酒です。自分がイメージする福島の酒って、もっと甘いイメージなのですが、大七は凄い爽やかですよね。

熱燗というより、ぬる燗くらいが良い感じでした。素直な味なので、どんな料理にも合いそう。

今回合わせたツマミは、ホッケの塩焼き。理由は簡単で、獺祭の回を思い出し、食いたくなったからですw

ちなみに、ウチには燗を作る為だけの機械がありますよw ケーズデンキで、確か2000円くらいで買ったかな?

冬はたまに、安い日本酒を燗にして、そこに様々な乾物を入れて、なんちゃってヒレ酒風を楽しみます(笑) オススメは、ホタテの貝柱の乾物(入れすぎ注意)。あと、熱燗に柚子とかレモンを軽く絞るのも美味しいですよ♪
{/netabare}

12話目 アサヒスーパードライ
{netabare}
まあ、日本で売り上げ一位だから、取り上げるのは当たり前だけど、スーパードライ、あんまり好きじゃないんだよね。1話で言ったじゃん(笑)

さて、スーパードライですね。このビールの特徴は、なんと言っても「キレの良さ」と「爽快感」。ビールを表す言葉として、「キレ」や「コク」、「爽快感」「華やか」なんてものがありますが、意外と曖昧に遣ってますよね。

私は「キレ=味がいかに早く消えるか=雑味のなさ(甘味が少ない)」「コク=味の複雑さ(苦味や甘味が強い)」「爽快感=ノド越しの良さ=炭酸の強さ」「華やかさ=ホップなどのフルーティーさ」と思っています。

スーパードライは、「爽快」で「キレ」があるビール。つまり、「炭酸が強く、甘味が少ない」ビールです。まさに、「夏にゴクゴク飲んで、ノドで味わうビール」。

お酒が好きで、これまでのレビューを読んで頂ければ、私の好みとは真逆だと分かって頂けるかと。第1話のヱビスビールとは、真逆のビールですね。

今回飲んだのは、「スーパードライの瞬冷辛口」。アニメでも、棚に並んでいましたね。スーパードライのスーパードライらしさを、更に強化したようなビールでした。ここまで突き抜けてくれると、普通スーパードライより、楽しめるかも(個性が際立ち、クラフトっぽさも出る)。

今回合わせたツマミは「生ハム」。刺身に合うってことは、やっぱり合うよね(笑) 揚げ物だと、ちょい負けちゃう印象ですから、繊細な味のおつまみをオススメしますよ♪

ちなみに、私が「サッポロ黒ラベル」を好きな理由は、「バランスの良さ」です。苦味も甘味も雑味も炭酸も、全てが「ちょうど良い」。毎日呑んでも飽きないビールです。

特徴的なビールを呑みたいなら、クラフトビールを呑むしね。「黒ラベル」は、実家みたいなビールなんですよ(笑)

さあ、「こんな夜に合うお酒は何だろう♪」(笑)
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 48
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

珍しく各話コメント付きレビュー

原作未読

内容はタイトルのまんまです。
シェアハウスに同居する女性4名が織りなす15分×全12話の自宅飲みバラエティー。
類似品は『お酒は夫婦になってから』とかそのへん。

天月みちる(CV今村彩夏)
桐山直(CV安済知佳)
桐山真(CV内田真礼)
緑川香枝(CV小松未可子)


【時期】
視聴する時期や作品の視聴順によって作品の印象は変わる!ともっともらしいことを言ってみる。
単に自宅で楽しみながら酒を飲む話なのですが、時節柄(2020年5月)、コロナ禍で自宅に押し込まれてる感のあるこの頃では、微妙に受け止め方が変わってきそう。金の使いどころがないのでお取り寄せを工夫してみたり、アプリを使ってオンンライン飲みをしてみたり。

こんな時期だからこの作品を!というTV局側の配慮で再放送しただけだと思うんですけどね。えぇ地上波再放送が視聴きっかけです。


【内容】
EDの歌詞一部「ストイックにデトックス」。女性が自宅で飲むというのはそういうことなんでしょうか?外だと男の目があって気を遣うというのは分かる気がします。
これからの人はタイトルとサブタイトルで視聴するかは決めたらよろし。というわけで↓


【なぜか各話コメント】 ※コメントであり感想ではありません

#1話 エビスビール
{netabare}元祖プレミアムビール。ここ数年、期間限定やらなんやらヴァリエーション増やしたり頑張ってます。ビールグラス買うとたくのみの楽しさは倍増しますね。やっぱり第1話には「とりあえずビール」ということで。{/netabare}

#2話 焼酎ハイボール
{netabare}昔からあったけど、税政策でビールへの課税が度し難くなってきてから勃興してきた飲み物という印象。愚策っすよね。ビール離れが進んじゃいました。{/netabare}
{netabare}物語的には女子飲みのクセに炭酸一本勝負というのが良い。甘いのとかやる前に先制パンチでただの炭酸をもってくるあたりわかってます。{/netabare}

#3話 水曜日のネコ
{netabare}「週の真ん中水曜日」が元ネタであり、それで猫だったとは知らなんだ。関係ないけど、加齢とともに下ネタを放つハードルは上がります。大人しく引き下がるのは簡単だけど、それでも許されるキャラを目指し努力することは男の修行であります。
『水曜日のネコ』はいわゆるベルギーの白ビールがモチーフですね。東京にいくつかある“アントワープ”を冠したベルギービール専門店では直輸入の樽から生ビールを楽しめます。って書いてると行きたくなりますね。{/netabare}
{netabare}物語的にはこれぞたくのみって感じ。ヤッホーブルーイングのシリーズはご褒美コンビニビールの王道でしょう。{/netabare}

#4話 氷結
{netabare}今では種類も増えたチューハイ。たしか2000年初頭。タカラ缶チューハイのみだった市場に大手が参入するぞと日経トレンディかなんかでの比較記事を覚えてます。ひとつはキリンの『氷結果汁』。発売当時はネーミング違ってたんですよ。もうひとつはアサヒの『ゴリッチュ』。もう誰も覚えてないでしょ?ゴリラを模してサラリーマン応援というコンセプトでした。結果は女性層を開拓したキリンの勝利ということで、ありふれた素材でも先入観取っ払って“市場を作る”カッコよさを目の当たりにしましたね。なお『氷結ストロング』など度数けっこうあるやつは気を付けましょう。{/netabare}

#5話 キティ
{netabare}赤ワイン+ジンジャーエールです。とりあえずジンジャーで割ると飲みやすくなる。これ定説。スピリット+ジンジャーは『○○(スピリッツ名)+バック』と呼ばれ愛されてますよね。ジンバックとかテキーラバックとか。ちょっと乱暴ですが、あまりにも王道の組み合わせなんでそのままカクテル名になってるのも。例えば、ビールだと『シャンディガフ』、ウォッカだと『モスコーミュール』とか飲みやすいです。{/netabare}

#6話 獺祭
{netabare}言わずもがなの大ヒット商品。これまで北は日本酒、南は焼酎みたいな常識を覆した山口県発の地酒。いや佐賀『鍋島』とか南にも名酒ありますけどね(;^_^A 温度管理とか徹底すれば杜氏さんに頼らずとも何とかなるかもしれないと思わせしめた逸品です。これまた脱線ですが、この前遠くフランスの地で日本酒づくりに挑戦する若者の特集をテレビで見かけました。伝統と挑戦繰り返しまた新たなステージへと昇っていくんでしょう。{/netabare}

#7話 カルーア
{netabare}「知らない会社と長く務めているカフェとでは作れる表情が全然違うに決まってます」
真のバイト先がカフェで、同時に就職活動ではうまく笑顔がつくれなくて、と。なんかはじめてレビューっぽいこと書きます。コーヒー繋がりでカルーアでおもてなしとはおつなこと。EDでデトックスと言っとるし、ルーティンで飲む私とはちょい違うなぁ。{/netabare}

#8話 角瓶
{netabare}これはちょっと言わせてください。近年、日本のメーカーの長い努力のおかげで海外でも高い評価を得られるようになった日本のウイスキーですが、日本の法律が目先の税収しか考えていない構造ということがあり、粗悪品を量産して市場に流通させる事がまかり通っています。
ウイスキーに醸造用アルコールを90%まで混ぜてもウィスキーを名乗れちゃうなどグダグダなのです。私にいわせりゃ『トップバリ○ウィスキー』なんてただの茶色い甲類焼酎。財務省の考えは第2話で取り上げたビールとは真逆で、ウイスキーについては厳密にちゃんとした定義を設定すると、醸造用アルコールで割りまくった言うなればまがいもので稼いでいるメーカーが割を食って酒税が減るのではないかという懸念もあるようです。{/netabare}

{netabare}アニメと一緒ですよ。海賊版が跋扈すれば先細るのと一緒。ウィスキーは寝かせてナンボの時間がかかるお酒です。今年作り出してすぐ現金化できません。また海外でのジャパニーズウィスキー人気に乗じてChineseの転売屋が買い占めてたりするとかなんかいろいろデジャヴ。{/netabare}

#9話 男梅サワー
{netabare}これが特に好きな知人が近くにおります。梅サワー界の雄ですね。{/netabare}

#10話 オリオンビール 
#11話 大七
特になし

#12話 アサヒスーパードライ
{netabare}「疲労はビールを美味しくするスパイスだからなー」by桐山直{/netabare}
{netabare}異論はそれほどでないでしょう。そういえば日本の委任統治下にあったパラオには日本語の名残りがいくつか。そのうちビールのことをパラオでは{netabare}『ツカレナオース』。{/netabare}かつての兵隊さんも仕事する女性も変わらぬ行動様式ってことですかね。{/netabare}


良き自宅飲みアニメでした。


■オマケ

団塊世代でもある親戚の一人は住友系でした。飲みの席ではアサヒビールという縛りがあったようです。調べてみたら三菱系だとキリンビール!なんてこともあるらしいですね。

そんな話を伺っていた身としては本作は実際の商品が出てるにもかかわらずなんというかユルイのです。一社提供とか流行らないのかな?例えばこんな感じでした。

 サッポロ⇒エビスビール、男梅サワー
 キリン⇒氷結
 サントリー⇒カルーア、角瓶
 アサヒ⇒スーバードライ
 独立系⇒水曜日のネコ、獺祭、オリオンビール、大七

「○○社さんと一緒には…すみません」「競合してるんで…すみません」「こっちのほうに尺をくれ」
もちろん固有の商品を扱うため先方広報のチェックはあったとするにせよその前段階で、よく承認を取り付けられましたね。営業なのかプロデューサーなのか優秀だと思います。



視聴時期:2020年4月~6月 地上波再放送

-----


2020.05.23 初稿
2020.08.21 タイトル修正
2020.12.15 修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 41
ネタバレ

四文字屋 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

外で飲むのが男のたしなみなら、家で飲むのが女のたのしみか?肴が乾き物になってしまう、という酒飲みの現実に対応した、ひと工夫した酒肴の紹介が意外と重宝かも知れないんで、

この作品は、「アリ」だ。

ビールの注ぎ方薀蓄はここ数年、
大手ビールメーカーが推奨する方法をそのままなぞらえただけなんだけど、
絵解きして貰っているので、
解りやすくていいんじゃないだろうか。

そして魅力的なのが、女性ならではの、酒肴のひと手間の掛け方。
家飲みでの最大の難点が、実はこの「肴」問題で、
これをひと手間掛けられるってのは、
実に恵まれた呑んべ環境だろう。

なによりも、女子4人の、シェアハウス暮らしでの、家飲み三昧。
ぬる~く、ゆったりと楽しめそうです。


実際、酒歴50年近く(※1)、
都心に庭付き一戸建て建てられるぐらいは余裕で飲み倒してきたけど、
家で飲む酒って、それを目的には、オトコはしないんで、
外で飲みそびれちゃった、とか、
飲んで帰ってから、酒が醒めぎみになってしまって、
追い酒したいってときぐらいにしか飲まないので、
正直、肴なんてどうでもいいと思ってしまうところはある。
その酒肴にピンポイントでフォーカスを当ててくれる(※2)作品ならば、
薀蓄モノとして実用性があって重宝だし、
外で飲むのがまだまだハードルの高い、
若い女性には共感要素もありそうで、
これはなかなかいい感じじゃなかろうか。


※1:ほんの15年ほど前までは、高校を卒業したら飲酒はOK、
というのが社会全体の、教育界でも警察でも共通の認識で、
20歳未満の飲酒に厳しくなったのはホントに最近のことです。
我々の若い頃は、高校生が飲酒するのって普通だったし、
私の場合は親父の相伴で中1からガンガン飲んでました。
親父の海外土産のシーバスリーガルを一人で開栓して飲み干して
「高い酒、勝手に飲むな!」と怒られたのが中2のとき。
酒税法の関係で、今じゃ3,000円程度で買えるウィスキーが、
昔は2万とか3万とかしてたんですよ。

(※2)現実問題として、
家の置き酒なんてエマージェンシー用なんだけど、
それでも酒肴が乾き物だけってのは非常にさびしいので、
家で飲むとき用に、チューブ入り練り梅には重宝してます。
(※3)下のたたんだ欄に練り梅の酒肴を紹介。


ここから先は、ますますアニメと関係無い、酒のはなし。
まず、真の酒飲みは、酒ならなんでも飲みます!
というか、店やシチュエーションにあわせて、酒を選択します。
酒飲みであるかどうかの前に、子供じゃないなら、
TPOに合わせて酒も合わせるのが最低限の礼儀です。
もちろん飲めない人がノンアルコールを選択するのはマナー違反じゃありません。
飲めるなら、自分勝手など言わずに、店や酒席に合わせるのが当然です。

{netabare}私と同い年の老舗居酒屋四代目や、
私より一回り若いけど浅草で百年続くおでん屋の若旦那といった酒友と
休日をしめしあわせて飲みまわったりします。
基本的に、好きなのは、みんな、日本酒ですが、
店やシチュエーションに合わせて、酒はなんでも飲みます。
下町4区に行けば元祖ハイを飲むし、
スペインバルに行けばカバで始めてスペインワイン。
ラテンバーでなら、ピニャコラーダとかモヒート。
賀詞交換会とか取引先の記念パーティでは、乾杯ビールを開けてからはなるべく薄いウーロンハイ。

行きつけの都内の店には無理強いしてサッポロ赤星を常備して貰ったし、
自宅近くの飲み屋には天羽酒類の「天羽の梅」を置かせて日本最北(※4)の元祖ハイを飲める店にしちゃいました。

(※4)推定です。元祖ハイが普通にある店は、
都内下町地区に限られるため、
私の知る限り、金町が最北の筈です。
以前は松戸に一軒、元祖ハイを出す居酒屋があったようですが、今はありません。

いちばん好きな日本酒は、
西の横綱・武蔵境「二合半」が20年前、
東の横綱・浅草「松風」が10年前、
南の横綱・横浜「武蔵屋」が5年前、
と、ぬる燗のいい店がどんどん閉まってしまって寂しい限りですが、
まだまだ都内で数店舗は、しっかりぬる燗をつけられる店はあるんで、
かよい続けております。

(※3)
さきほどの練り梅のはなしのつづき。
ホント簡単すぎて、紹介なんて言うのもおこがましいけれど。
練り梅はホントに便利なんで。
これを野菜でも練り物でもチーズでも、
合わせるだけですが、簡単な割りに結構使えます。
例:梅きゅう(胡瓜を切って練り梅つけるだけ)
  梅チクワ(細かく刻んだチクワに練り梅を和える)
   →これでも面倒臭いときは、チクワの穴に練り梅を注入して終わり。
  クリームチーズの梅和え(タイトルそのまんま){/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26

68.7 3 就職活動で大学生なアニメランキング3位
One Room セカンドシーズン(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (155)
687人が棚に入れました
あなた(One)の部屋(Room)で再びはぐくむ、3つの物語。

今回の第2期では、隣に住む高校生の花坂結衣、
主人公の居候する銭湯の娘・七橋御乃梨、
同じマンションに住む女子大生の天月真白という個性豊かな3人の女性との生活がオムニバス形式で描かれる。

声優・キャラクター
M・A・O、高橋李依、水瀬いのり

蒼い星 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

バーチャルイチャイチャ。

アニメーション制作:ゼロジー
2018年7月 - 9月に放映された5分枠で全13話のTVアニメ。
監督は、上田慎一郎。

【概要/あらすじ】

1話5分間(CM抜きED入で正確には4分3秒)×5+5+4話で合計13話のオムニバスストーリー。

視聴者が主人公という設定で、それぞれの女の子と仲良くなって恋愛成就する様子を仮想体験するというもの。
画面レイアウトは主人公目線で女の子がモニターの向こうの視聴者を観て話しかけてくるという具合。

各ヒロインは、

1.花坂結衣。前作の続きで高校3年生だったのが今作では大学生に。

2.七橋御乃梨。主人公が下宿している銭湯の孫娘。

3.天月真白。就職活動中の女の子。昔は新体操をやっていた。

画面に映る登場人物はヒロインのみ。
ヒロインがいろいろ喋ってくるのに対して、無言の間は視聴者が会話しているという設定。

【感想】

前作に引き続き、選択肢なしでクリック連打でエンディングまで行ってしまうようなギャルゲー感。
短い時間にオチまでつけて恋愛の喜怒哀楽を描くというのも、なかなか大変。
でもリアルの恋愛より、二次元の女の子たちとの恋愛のほうが難易度がめっさ低いよねと思ったり。
リアルなあるある話としては、特にこのアニメのヒロインたちみたいに若い場合は、

『ワタシの気持ちを察して!』

連想ゲームみたいな会話から、男が正解にたどり着けないと女からの好感度がマイナスまで急降下。
様々なヒントから“一番欲しい答えに到達する能力”を要する難易度の高いクイズのようなものでして、
男が女の機嫌をとるのは、このアニメみたいに簡単ではない。
二次元でも、女性作家による昭和のヒロイン“音無響子”など女の理不尽さを描いたものは数がありますが、
逆に男性視点の作品では、感情の爆発が穏やかだったりで男女の思考の差異が軽視されがちですね。
このアニメでは、登場するヒロインたちは視聴者である主人公が好きであるという前提が憎悪に変わらないので、
多少の会話の食い違いがあっても関係が破綻しないのですが。

お互いの良いところも悪いところも含めて丸ごと付き合っていくのが人間関係。
キライが好きを圧倒してしまえば関係の破綻なわけでして、
それでも別れない場合はシガラミとか惰性とか色々ありますよね。
リアルでは恋愛結婚して50年間の付き合いがあろうが、互いの嫌な部分を解決できずに、
些細な食い違い・価値観の相違・小さなプライドのぶつかり合いで喧嘩してしまうのが男女というものです。

ショートアニメに恋愛の拗れ・めんどくささを求めても尺的に厳しいわけで、
それが欲しい人は岡田麿里脚本の恋愛作品のギスギスを堪能すればよく、
こっちのアニメでは成功体験を追尾する手軽な爽やか恋愛アニメ。

ニーズに合わせた棲み分けで楽しめる人だけ楽しんでくださいな、それだけなアニメですよね。
個人的にはアニメを楽しむ最大のポイントは会話のキャッチボールのですので、
ヒロイン一人だけが喋っているスタイルですと、没入感も無くイマイチでしたね。
こういうジャンルですから、仕方がないのですが。


これにて、感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 34

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

貴方(ONE)の部屋(ROOM)ではぐくむ3つの物語

カントクさんのキャラデザによるヒロインとの珠玉のひとときを過ごすこの作品…ようやく続編を迎えることができました。
この作品の様にヒロインと疑似的空間を共有するアニメを「バーチャル・アニメ」と言うそうです。
これまで放送された「あにトレ」もこの部類に入るみたいです。

この作品の続編が制作されると知った時、当然嬉しさは感じましたが、ある意味作られて然るべき作品であるとも思っていました。
きっとこの作品は「あざとさ」で出来ているのだと思います。
それにホイホイ乗っかって喜んでいる自分も相当チョロい訳ですが…

1期も相当でしたが登場するヒロインの可愛らしさが今期も半端無いんです。

花坂結衣(CV:M・A・Oさん):1期から続けて登場。この子がトップバッターというのも計算なんでしょう。
1期の受験生の時も一生懸命さに可愛らしさがありましたが、立ち位置が変わった今期は可愛らしさマシマシです。
M・A・Oさんもグイグイ来るので、私は早々にここでKOでした^^;

七橋御乃梨(CV:りえりー):主人公は銭湯に下宿している学生という設定で、ヒロインは七橋湯の娘さんです。
自分の家の銭湯を大切に思っているリエリーボイスがドンピシャなヒロインとの掛け合い…時間が経つにつれ会話が盛り上がっていくのですが、ヒロイン自身の魅力と盛り上がりが比例関係にあったと思います。

天月真白(CV:いのすけ):目下就職活動中の女の子ですが、状況は決して芳しくないみたいです。
連敗続きで落ち込んでいた彼女を同じアパートに住む主人公が気にかけ、それをきっかけに物語が発展していきます。
最初は「変態さん」と言われていましたが、彼女とのやり取りを経て主人公が変態から昇格できるか、見どころだと思います。

主人公に一切セリフがないこと、3分という長すぎず短すぎない尺の長さ、この2つも作品の良いアクセントになっていると思います。

まぁ、カントクさんのキャラデザにこの人たちの声が乗ったら…普通堕ちますよね^^;
余計なモノは一切排除され、ヒロインと二人きり…声優さんの演技がより一層際立つんです。
普段よりも声優さんがより意識に刷り込まれるわけです。
キャラデザ、声優さんの気になる方は、是非本編でご確認頂ければと思います。

主題歌は以下の3曲です。
「青空モーニンググローリー」花坂結衣(M・A・Oさん)
「ポプラと僕らのヒストリー」七橋御乃梨(りえりー)
「サーチライトと月灯り」天月真白(いのすけ)
どの曲もヒロインを思い起こせる耳触りの良い曲ばかりです。

同じ設定で男女を逆にした「Room Mate」も「One Room」1期の後に放送されていましたが、そちらも同様の理由で人気があったんでしょうね。
でもこの作品…ヒロインの設定次第で幾らでも続編の作れる作品なのではないでしょうか。
原作要らずのこの作品…続編の制作を思い切り期待しています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

リア充体験型アニメw

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
全編主人公視点で紡がれる、恋愛アニメ。

よって、エロゲ(恋愛シミュレーション)をやっているような効果があります。

とりあえずショートアニメなのと、キャラ自体は可愛いので観ています。演出的には、やや苦手です(1期レビューに)。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ストーリーは繋がっているのに、複数主人公なんだなと、今頃気付く(笑)

全体的に、1期のキャラの方が好きかな? 隣人、妹、幼馴染みとバリエーションあったし。

本作の中では、序盤の隣の子は、「付き合ってるんなら、もったいぶるなや」と思った。中盤の風呂屋の子は、わりと健気で結構好き。終盤の就活の子は、「変態さん、変態さん」言われ過ぎ、「俺(アニメ視聴者)のことか?」と思ってしまった(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
前作の隣の子だっけ? 付き合ってるだね。忙しい大学なんて、この世にあるのか(笑)? そりゃ、ベッドインて見せかけて、だろうな(笑)

2話目 ☆3
まあ19歳なら、なくは、、、ない、、、か? お帰りなさいからのごめんなさいが、早い(笑)

3話目 ☆2
いやいや、泳がせずにすぐに言えというか、このタイミングで指輪は、どうなんだろう? 

4話目 ☆3
これは、一期の銭湯からの進展魅せたいんだろうな。和室でヤルのは、畳で擦れて、膝が痛いぞ(笑) 

5話目 ☆3
新ヒロイン? 経営努力が大事。ツンデレ系。

6話目 ☆3
祭り回なんだけど、祭り囃子や人の声がないね。災害の時の風呂って、思ってるより大事なんだよな。

7話目 ☆3
温泉ならまだしも、銭湯はきついやな。

8話目 ☆3
告白以上やん。銭湯継ぐっていうか、付き合いたいだけじゃ(笑)

9話目 ☆3
変態さん、私の部屋に来てほしいって、どういうこっちゃ(苦笑) 元気な変態さん、というパワーワード(笑)

10話目 ☆3
沢尻エリカか(笑) 変態さんって、このアニメ観てる視聴者のことかな?(笑) 

11話目 ☆3
新体操のインストラクターって、需要がそれほどあるわけじゃないだろうし、だったらもっと実績ある人が良いだろうし、何歳までやれるか分からない仕事だから、簡単には人に進められないな。

12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ページの先頭へ