2016年度の怪獣おすすめアニメランキング 3

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2016年度の怪獣成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月06日の時点で一番の2016年度の怪獣おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

60.0 1 2016年度の怪獣アニメランキング1位
怪獣娘(かいじゅうがーるず)~ウルトラ怪獣擬人化計画~(仮)(Webアニメ)

2016年10月1日
★★★★☆ 3.3 (64)
176人が棚に入れました
人類と怪獣との長い戦いは終結し、平和が訪れた。そんな時代に、怪獣の魂を宿し、怪獣の姿に変身できる少女“怪獣娘"たちが現れる。彼女たちを集めて結成された特別組織“GIRLS"に、新人としてアギラ、ミクラス、ウインダムの3人が配備されることに。立派な怪獣娘になるべく訓練を受けるデコボコトリオの明日はどっちだ……!? ショートアニメ『怪獣娘(かいじゅうがーるず)』は、怪獣娘たちによる笑いあり涙ありバトルありのドタバタコメディ。

声優・キャラクター
飯田里穂、鈴木愛奈、遠藤ゆりか、徳井青空、加藤英美里、五十嵐裕美、潘めぐみ、諏訪彩花、湯浅かえで

セメント さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ソウルライド!

それまでも怪獣擬人化の流れはあった中で遂にアニメになったかという印象です。
私が一番最初に触れた公式の擬人化は「ウルトラヒロイン 空想特撮少女図鑑」ですね。
ガチャポンだったかと思いますけど、その時は女性隊員にも目が向けられて、巨大フジ隊員ごっこも出来ました。
話が逸れましたね、昨今の擬人化の流れの雛形みたいなのがあった気がします。
勿論、怪獣擬人化は非公式の内では大変盛んで、私にだってイラストサイトに掲載される若干エッチな擬人化イラストを今か今かと待ち望み、更新の確認を日課にしていた時代もありました。
ただ、擬人化ガチャポンを見た時、公式がそれをやっちゃうんだという寂しさも同時に感じてはいましたね。
エイプリルフールで年々円谷プロが盛り上がったのも功を奏して、2014年くらいに「ウルトラ怪獣擬人化計画」って大きなプロジェクトが立ち上がって、そこからは破竹の勢いで展開されていきましたよね。
流石に私も全ては把握してなくて、本作の企画を知ったのも"AnimeJapan2016"で配布されたザンドリアスの抱きぐるみを後輩が腕に付けていたのを見てからです。
他にいくらでも怪獣が居る中で(80ならサラマンドラとかホーの方が扱い易い)、何故ザンドリアス?って感じで、興味を引くトリガーとしては上出来だったのかも。
そんなこんなで、萌え文化に溶け込まんとしている円谷プロを見るのに若干の抵抗を覚えつつ、見始めたのが本作でした。


<物語>
個人的に円谷プロは、そういう流れとは疎遠にあって欲しいと勝手に思っていたので、抵抗は絶大なものでしたよ。
私が好きなのは成田亨さんや池谷仙克さんがデザインした純粋な怪獣であって、こんな擬人化された美少女じゃないって。
ただ、見てると、思いの外馴染んでくるんですよね、不思議なことに。
本当にちゃっちいショートアニメなんですけど、悪くないなと。
アギちゃんは可愛いし、毎回ゲストで登場する怪獣もキャラが面白くて。
認めたいような、認めたくないような、複雑な心境で最後まで結構楽しんで見ちゃいました。

<作画>
ってか本作って地上波じゃ放送してないですよね?
dアニメストアとYouTubeと一応ニコニコチャンネルでも配信されてたようですけど。
最早一体誰に向けたアニメなのか分かりかねますね。

<声優>
飯田里穂さんに鈴木愛奈さんにと、どことなく某アイドルアニメを思い出す布陣です。
後はぽにきゃん御用達声優ですね。
ところで本作が放送した後に、多分dアニメストア限定だったかと思いますが、30分くらいの声優番組が用意されてて、作品の解説や商品の紹介を行ってたんですよ。
そこで紹介されたアプリと連動して音のなるキーホルダーが何故か物凄く画期的な代物に思えて、危うく買いそうになりました。
実用性皆無です、あの時は踏み止まって本当に良かった。
ぽにきゃんの毒牙にはもう掛からない、ちなみに主題歌のCDは買いました。

<音楽>
声優さんが歌ってます、元気があって好きですね。
作詞・作曲はOPもEDもニコニコ動画出身の人達が担当してます、残念。

<キャラ>
カプセル怪獣を主役に据えたのは思い切りの良さを感じますね、一応は正義の怪獣的な立ち位置だから作り易かったのかも。
という事で最後に出てきた女の子は、セブンガーかな?
・・・冗談です。
これくらい突っ切るなら、セブンの声とか出さなくても良かったのでは、とも思います。
原典要素ですが、それにしても取って付けた様な感じが出てて、個人的には微妙です。


その放送形態から滅茶苦茶マイナーだと思いますけど、見て損はなかったです。
今後もこの手の円谷アニメが出てくるのかな?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ウルトラシリーズ…懐かしさを通り越して当時の記憶は遥か忘却の彼方である事を痛感です

ウルトラシリーズについては、幼い頃に昭和時代の円谷プロ特撮シリーズを仮面ライダーシリーズと共にかなり熱狂的に視聴していた記憶があります。
改めてwikiで放送時期を調べてみると、私が視聴していたのは再放送版だったようですけれど…

ウルトラマンカードを集めて台紙に貼り付け、ダブったカードを友達同士で交換し合ってコンプリートを目指す…今となっては幼い頃の遠い思い出です。
だからこの作品の視聴が決まった時、懐かしさを感じながら視聴するんだとばかり思っていました。

ウルトラ怪獣の魂を受け継いだ女の子が悪の手から私たちの住む地球を守る世界…
魂を受け継いだ女の子は怪獣娘(かいじゅうがーるず)として、国際怪獣救助指導組織(略称:GIRLS)と呼ばれる組織に入り、怪獣娘としての行動や目的を指導・教育を受ける事になっています。
そしてその組織からの通知によりアギラ、ミクラス、ウインダムの3人がGIRLSに入るところから物語が始まっていくのですが…

あれ…アギラ…ミクラス…ウインダムって主役級みたいだけれど誰だっけ…^^;?
私のスタートはここからでした…

でもウルトラ怪獣を全く忘れている訳ではありませんでした。
3人の教育係的な存在だったピグモンは可愛らしさ全開でしたし、唯一ウルトラマンを完全に倒したゼットンはこの作品での強さも半端ありませんでした。
他にもレッドキングやエレキングなどは姿かたちまではっきりと覚えていましたし…

気になってアギラ、ミクラス、ウインダムをググってみると、ウルトラセブンに登場したカプセル怪獣だったんですね。
カプセル怪獣…その存在は何となく覚えていましたが、名前はすっかり忘れてしまっていたようです。

GIRLSに入った3人は直ぐに敵であるシャドウと戦えるか…というと決してそんな単純ではありません。
彼女たちは怪獣の魂は受け継いでいるものの、覚醒していないので魂を使う事ができないんです。
従って、怪獣娘の最初の試練は覚醒する事…になる訳ですが、当然個人差があるので簡単に覚醒なんてできません。

彼女たちがどの様に覚醒していくのか…そのトリガーは何なのか…とても個性的でこの作品の序盤の見どころだと思います。

怪獣娘の前には様々な敵が立ちはだかります。
直接的な敵はシャドウなのですが、怪獣娘に刃を向けるのはシャドウだけじゃないんです。
そこでは怪獣娘の本質を知る事になるのですが、率直な感想は少し複雑でした。

きっと誰が悪い訳でもありませんし、怪獣娘にだって好きでなった訳じゃありません。
生まれた時から…気付いた時には怪獣娘だった…
だから道を間違えない様にGIRLSに入り自分を律してきた…
常にちゃんとしてきて…それでも昂ぶる気持ちが止められない時って誰にだってある事ですから…

幾つかの紆余曲折を経て成長したアギラ、ミクラス、ウインダムは一体どんな怪獣娘になるのか…
気になる方は是非本編でご確認下さい。
回を重ねる毎に3人の成長を実感できると思います。

オープニングテーマは「上々↑↑GAO !!」
エンディングテーマ「KAIJUハート」
どちらも、 かぷせるがーるず(飯田里穂さん、鈴木愛奈さん、遠藤ゆりかさん)が歌っています。
個人的好みはオープニングです。今度カラオケで挑戦してみたいと思います。

1クール12話のショート作品です。ウルトラ怪獣に懐かしさを感じる方なら悩むより見る作品だと思います。
この手の擬人化…個人的には大好きなので、これからもどんどん推し進めて欲しいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ウルトラマンに全く詳しくない者のレビューです(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
自分の少年時代は漫画にドップリで、「ウルトラマン」「仮面ライダー」「戦隊ヒーロー」にはほぼハマりませんでした。だから、ジャンプ漫画についてはいくらでも語れるけど、上記については、浅~い知識だけ。

なので、「そういう人間としてのレビュー」でいきたいと思います!

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
どのくらい私がウルトラマンを知らないかというと、カプセル怪獣がよく分かってないくらい、知りませんでした(笑)

そんな中でも印象に残った怪獣娘は、レッドキング先輩とミクラスでしょうか。あの体育会系のノリがお気に入りです♪

萌え的な要素では、ザンドリアスかな。清水寺から投げ落とされそうになってる不憫さとか、最終話で色々見切れているところが良かったっす。

ゼットンさんは、やはり破格の強さ。ゼットンは、そうでなくちゃね。

主人公の3人娘はいずれもキャラが立ち、なかなか良かったですね。天然とオタクと元気娘で。

こういう二次創作の擬人化アニメは、当然、ファンサービスと新たな商業展開がねらいだろうから、1話に1人は新たな怪獣娘が出てくると思ってたけど、意外と登場人物を絞ったので、混乱なく視聴することができました。

予算の問題からなのか、デフォルメされたキャラで描かれていましたが、変身シーンなどは通常の頭身で描かれ、何気に可愛らしかったので、普通の頭身で30分アニメでもそれなりにいけたんじゃないかと思いました。

まあ、本作で一番面白かったのは、視聴と同時に調べてた、怪獣情報でしょうか(笑) 特にエレキングの、「最初は白黒の怪獣でしたが、池に落としたら変色して黄ばんでしまい、そのまま使い続け、黄黒の怪獣として定着した」という都市伝説?ですね(笑) まあ、「補修や露出補正のために現場で塗り替えた」という説もあり、1980年代後半には、元の白黒に戻ったみたいですが、なんかこう、心がホッコリするエピソードだな、と(笑)

多分私、(再放送の関係なのか)タロウだけは観た気がします。ただ、ティガが始まった時は小学校高学年であり、小学校低~中学年という、最もウルトラマンにハマるだろう時期にテレビシリーズの新作がなかった?から、ハマらなかったのもしょうがないかなと思いました。

今回、怪獣なんかを調べる中で、時間ができたら「セブン」は少し観てみたいな~と思いました♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
ピグモンとゼットンは、流石に分かる(笑) まずは、夢をもつ話?

3話目
全くわからん(笑) カプセル怪獣がなんたるかも、wikiで知ったし(笑)

4話目
エレキングの、着色の逸話が面白い(笑)

5話目
レッドキングは分かる(笑) なかなか良い話。

6話目
レッドキング先輩、格好よかった♪

7話目
ザンドリアス、これで出世したんだね。

8話目
ゴモラは分かるよ~。

9話目
ハイキュー?

10話目
ザンドリアス、不憫(笑)

11話目
やはり、ゼットンは破格の強さ。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

56.0 2 2016年度の怪獣アニメランキング2位
6HP Six Hearts Princess(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (16)
92人が棚に入れました
「6HP」という物語、とは何か?
戦後の日本の文化に芽生えた、魔女モノの番組は、アメリカの実写コメディ番組、「奥様は魔女」あたりに端を発する。
そのムードを模倣しつつも、どこか貧しさの陰影がつきまとう形で、女性主人公の魔女モノのアニメは誕生し、それらは絶大な人気を博し、時代を超えて日本アニメの大きなジャンルになっている。
アーティスト村上隆の求めるテーマはデヴュー以降一貫して<戦後の日本の文化の奇怪な姿>の描写である。
アメリカからの輸入文化であったはずの魔女モノのアニメの日本での発展育成を批評的に眺め、その中でお話に落とし所がつけられるのか否か。
そういう挑戦が、この作品の中心にある。
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

完結するのは何年後?

2話までの感想
{netabare}2話の作画監督、2人居ましてその片方が…

湖川友則

でした、原画にも名前載ってたかな?
2話のアニメ本編後のドキュメンタリーは「アニメーターが確保できなくて大変大変」って内容でして、湖川さんも急遽参戦だったんじゃないかな~?と思ったり。
どのカットをやってるのかは分からなかったけど、ひょっとしたら序盤のマッドマックス(ってより砂ぼうず)っぽいパートやオババの世界観説明パートがそうかも?なんかそのパートはヤボったい絵だったので。

内容は、シックスハートといいつつ八犬伝的設定だなぁと思ってたら、今度は「七つの大罪」なんてワードが飛び出しました。
数字合わせでもしてんのかね?
二大巨頭・御三家・四天王・五大老・六歌仙・七賢者・八王子って遊び何かで見たことあるぞ、ニコ動だったかな。
ってか犬人間のデザインだっさ。

ところで真1話後のドキュメンタリーでは「第一人者なら金になる」みたいなことを仰ってましたが、そう言うからには〇〇っぽいって思われちゃダメだよなーと思ってるんですが…。
プリキュアっぽいってのは言わずもがな、エンディングはなーんかどれみっぽい、厳密には馬越っぽい、HCプリキュアを無視するとしても(馬越は馬越で本来はリフレクションみたいなのが得意らしいけど)。
って思ってたら、アニコレでこの作品を棚に送る際「あたなにはこの作品もオススメかも?」って感じで似た作品が紹介されるんだけど、そこにどれみがあって吹いた。
アニコレも容赦無いなw
でもって神社型の敵…これはこれで未来忍者で見たような気が。
って思ったら、どうやらデザインの人が雨宮慶太っぽいのを得意とする人っぽい。

第一人者じゃねーじゃん、いいのかこれ。

でもって更にはコンパクト…敵を倒して宝石が集まってどうたら…んんん?
あたかもオモチャ展開する作品かのうようなギミック、こんなんやられてプリキュア連想しない人は居ないんじゃ?
どういうこっちゃ、開き直った?
ついでに矢島晶子のキャラが人間化する意味はあるのだろうか。
これまたどれみでやっぱり妖精が人間化するって設定あったんだけど、その設定がマトモに機能したのは数話だけだった記憶が…。
(それに関連したオモチャ出すために作中扱ったってだけ)
いやもう既視感凄いです、いいのかコレ?

と文句みたいのが続いちゃったけど、実は期待してたり。
複数の出資者がらあーだこーだ言われる製作委員会方式やCFではどうしても限界があると思うので、そんなしがらみの無い個人のポケットマネー作品がどこまでやれるのかなー?ってのは楽しみだったり。
(現在アイゼンボーグがサウジで凄いことになってるらしい、これも注目ですな)
まぁ、その、なんだ、ゆゆゆよりは面白いかも。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

snow さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

まさか2話があろうとは<40>

2話視聴。2017/12/23
女の子の顔と、敵の神社怪獣の3Dモデルはそこそこ綺麗。背景も一部クジラの子らみたいなのがあったり。
んでバトルシーンとEDのダンスだけ力入れましたって感じで終わり。
狼っぽい敵キャラのシーンだと中華アニメみたいな作画に。
話は1話から繋がってんの?現代日本が部隊じゃなかったっけ?みたいな不明感は最後まで拭えず。
まあ話も特に力は入れずに中華レベルだろうからまったく不明でも気にしない。

つか、また1時間枠とって後半制作ドキュメンタリーやってたけど、毎回やるのか。
2度あることは3度あるってことで3話もあるんでしょうな。
ドキュメンタリー部は相変わらず、グダグダグズグズでもそのまま続いて行きそうでもう飽きてきた。
毎週高クォリティのアニメを放映してる既存のアニメスタジオは偉いねぇ。

村上隆のドキュメンタリー<40>
1話視聴。2017/06/24
2017年9月から2ヶ月に一回づつくらいのペースで放映されるとか。
まあ予定なんで観終わったことにしておこう。

年末に線画で放映されたりとか春くらいにもまた放映されたのかな?
自分は今回が初見で、観たのは3Dモデルでそれなりに完成してたプリキュアのパチモノ。
作劇まったくダメダメ、絵的にも昨今のセルルック3Dって細かいとこまで工夫されてるんだなぁと逆に思い当たる、生の工夫なし状態。
これを旧1話と呼んでたから、また作り直してるのだろうか。
作品には期待できないけど、村上隆がアニメ監督ごっこやりたくて資金ぶっこむも壮絶に爆死するドキュメンタリーとしては、ちょっと興味があったり。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

Derp さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

プリキュアのパチもん?

村上隆さんいったい何をやりたいんだろう・・・

主人公の女の子の表情が顔芸みたいに変化するのは面白かったんですが、完全にプリキュア意識してますよねこれ・・・?
しかし子供が見たら飽きるようなプロットで、かといって映像的にもシナリオ的にも良いとは言い難い。

日本を代表するアーティストである村上さんですが、6HPはなんだかチープな作品だと思ってしまいました。

数年前に一度完成したけど最初からやり直しになったとか紆余曲折を経ているアニメですが、作品が完成しないところも含めて村上隆なんだろうか・・・?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

65.2 3 2016年度の怪獣アニメランキング3位
コンクリート・レボルティオ ~超人幻想~ THE LAST SONG(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (137)
831人が棚に入れました
「神化」という架空の年代、高度成長によって発展する戦後20余年の日本が舞台である。これまで数々のフィクションで描かれてきた、数々の超人たちが、もしすべて同時に実在していたとしたら?2015年10月よりTOKYO MXほかにて放送された第1期の続編“THE LAST SONG"が4月より放送開始!!モザイクのように散りばめられた無数の要素が新たに語られる超人や秘匿されてきた歴史の真実と化合してスパークを放つ。「もうひとつの日本」で展開する多彩な超人たちの饗宴はいまクライマックスへと高まる!

声優・キャラクター
石川界人、上坂すみれ、豊崎愛生、中村繪里子、川島得愛、金尾哲夫、鈴村健一、大川透、三木眞一郎
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

自分自身が変わったら再視聴したい

2016年4月~7月放送。分割2クールの2クール目。第14話から第24話までの11話。オリジナルです。
全話見て、頭の中が整理できずしばらくは何を書けば良いのかと思っていました。(ジョーカー・ゲームに浮気もしてましたがw)
癖が強く自分の頭で考えなければならない作品で、最後まで本当に素晴らしかったです。

最終2話が詰め込み気味なのがもったいなかったのと、赤光さんの活躍がなかったのが心残りなのと、南君が姿を消していた間何をしてたかという疑問はありますが、作中で約10年という長いスパンで描かれた要素がほぼ全て結末に集約し、希望のあるラストになりました。
部分的に見ると難解ですが、全体の流れをシンプルに考えればむしろスマートにさえ感じます。

以下大まかな感想と総括です。

【機械超人たちについて】{netabare}
来人はもちろんですが、アースちゃんとメガッシンも随分描写が増えましたね。
彼らの正義と現実に対する向き合い方は人間にも通じています。
来人は自身の正義に対する矛盾を解消できず、極端から極端に走りましたが、矛盾を抱えるのが当たり前の人間の人格をそのまま機械の体に移植したことに無理があるということでしょうか…
来人が生き生きしていたのは第1期ラストで爾朗を助ける時、最終決戦前にメガッシンと一緒に行動していた時ですが、どちらも単純で純粋な正義を他者と共有し行動した時なのかなと思います。
アースちゃんは現実との矛盾に夢を見ること(嘘を体験すること)で折り合いをつけ、外見が変わってからは人間の子どもが成長したかのように頭が柔らかくなっていますし、薫と美枝子は明確な正義と二つの視点(他者の視点)を持つことで多角的に状況判断することが出来ています。

人間たちが葛藤して時に考えることをやめてしまう中で、彼らの姿はむしろ人間的に感じられます。人は逃げ道を探せるけれど、機械はインプットされたものからは逃げられない。だからこそ学習しながらも愚直に正義を追い求めていると感じました。
{/netabare}

【ゲスト脚本家回について】{netabare}
図らずも皆神様回にw
いずれも人ならぬ存在との関係性を三者三様に描きました。
どれも素晴らしく、個性も顕著でしたしきちんと本編にリンクしています。

中島かずきさん回は人間と超人の能力的な垣根の無意味さ、土着の神が人との「繋がり」を望む姿とそれに応える人間を描きました。
個人的に原始信仰に近い神様との距離感の描き方に一日本人として共感しましたし、人ならざる存在が人にとって重要なものであることも再認識させられます。

辻先生回のデビラとデビロは人に干渉しようとせず、なにものにも垣根を認識しない思考の持ち主です。9話は時間的な無限、17話は空間的な無限が印象的でした。
デビラとデビロは、神とデーモンと人間の関係性を冷静に考えられなかった漫画版デビルマンのサタンをオマージュしているのでしょうか?デビロが中性的であることもサタンを思い出しましたが、男性と女性の外見的特徴を全てそぎ落としたようなデザインである点は対照的ですね。

虚渕玄さんの回はストーリーの本筋に組み込む形になっていました。垣根を頑強に作ったことで破滅に向かう米軍の姿は恐ろしいものでした。米軍の正義は古き存在のみならず同じ人間さえ考え方が違えば排除していくのでしょう。{/netabare}


【正義と自由と平和をいかに実現するか】{netabare}
爾朗は正義が見つからなくとも追い求めることに意味があると結論を出しました。
自分の正義を見つけたいという意味でもあり、他者の正義を尊重するという意味でもあり、正義を持たないことを悪いとも思わないという意味でもあるのかなと思います。
これは13話で神が爾朗にぶつけた「僕の自由を守れば平和が乱れる。君の正義を貫けば僕の自由が侵される。たった一つの答えなんてない」という言葉への爾朗なりの回答です。
機械超人たちにも感じたことですが、正義を独りよがりのものにしないためには、他者との共有と柔軟性は必要なのだと思います。

「正義は1つじゃない」と言うと投げやりにも聞こえ、大鉄君が反発するのはよくわかります。
でも実は逆で、正義がいくつもあることは否定されてはいけないんです。超人は無数にいて、普通の人間も超人と呼ばれることもあります。超人にはそれに対する悪が存在すると語られているわけですが、それはつまり正義がいくつあっても許されるということなのでしょう。
それに対して唯一の正義と定義したものを他者に強要し、正義がエゴへと姿を変えた米軍の姿は象徴的です。

笑美が「家族、友人、愛のために戦う時、私たちはもっと強くなれる」と語れば、爾朗はそれが恐いと言います。
特定の何かを守ろうとすれば、つまり誰かを敵と認識すれば、自身が破壊者になる危険性がある事を爾朗はわかっているからです。

里見は超人を否定し消し去ろうとしています。超人「だけ」を消そうとすることは、線引きできないものを線引きしようとしているということです。
13話で秋田課長が改定綺能秘密法案を無理にでも否決に持って行ったのは、法による線引きが超人への攻撃に繋がるとわかっていたからで、里美のしようとしているのはやり方こそ違いますが似たようなものでした。

線引きすることで可能性を奪い取るこのやり方は、爾朗にとっては到底認められないものだったと思います。

しかし、爾朗自身も実は間違えかけていました。
自分を悪に仕立てて超人たちに居場所を作るということは、その時には良くても、その後にはまた同じように敵を見つけ出して争うことになるでしょうから。
そうならなくて良かった…里見さんある意味GJ!w
{/netabare}

【大人になるということ】{netabare}
本作において「大人になる」とは、常に自分の頭で考え、多様性を受け入れ、矛盾とも折り合いをつけて生きて行くこと…だと感じましたが、まだよくわかってないかも知れません。

私個人としては、里見さんの言う「大人」は大人だとはどうしても思えません。人間は多様性を否定して特定の正義を与えられれば思考停止に陥るものです。

超人を信じる子どもの自由な視点はある意味では確かに無知から来るものです。社会に出てさまざまな価値観を学び矛盾を認識すれば、子どものままの価値観ではいられません。
ですが、子どもの視点を否定したからといって大人になれるわけではないはずです。

爾朗にとって良かったのは、超人課に守られ、社会経験を積み自分で考えることが出来たこと。悩みながらも自分から超人課を離れたのは、雛鳥が巣立つのと同じように必然でした。
誰も守ってくれなかった神は悲しい最期を迎え、上から正義を押し付けられた大鉄君は自分で考えることができず、大人ぶっていても心の中では子どものまま泣いている。
新宿の事件で神を助けられず、むしろその場にいた超人たちに救われた爾朗が、最終回では大鉄君を助けることが出来たのは、爾朗自身が成長したことの証明でしょう。

また、爾朗の成長には輝子と風朗太が超人課に入ったことが大きく影響しています。
ずっと変わらない風朗太は純粋でシンプルな視点を思い出させ、輝子は知らぬ間に爾朗を追い抜き、超人課の矛盾をわかっていても超人たちを守るために残留するまでに大人になっている。
二人とも爾朗が人間として成長する上で大きな存在だったと思います。
{/netabare}


13話と最終話は様々な意味で対比されていて特に素晴らしかったです。
特に13話の神化20年のシーンは、元ネタ的に衝撃と不安と悲しみばかりだったのですが、最終話ではこんなにも希望に満ちたものに見えるとは思いませんでした。
何年か経ったら自分の見方も変わっているでしょうから、是非再視聴したいですね。(2016.7.18)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

血風連あにこれ支部 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

昭和ヒーロー達は大人になっても戦い続ける。彼らの正義はどこに向かう?

ジローさん、年食っていい感じにやさぐれてますね。
以前は人ん家に上がり込んで飯食って「いいじゃん友達なんだからー」とか絶対言わない性格だったのに。

さてこの作品は1期がそれぞれの正義を描写していたのに対して、2期は時間が経った後各々の正義がどう変化したのかに着目していけそうですね。
みんなカッコよくなってるし、期待できそうです。

14話。芝刑事の回
{netabare}新宿動乱の回で超人の危険さが知れ渡った今、力を持っている事自体が悪で超人は排除される危険な存在となった。
この時点で超人を排除する超人課って存在自体が矛盾してるわけですけど、その矛盾に耐えられなくなった芝刑事の良心回路が熱暴走。
この話は良心回路を与えられたことで苦悩するキカイダーを思い出しましたね。

それにしても相変わらず輝子ちゃんは、ジローに恋心を利用されたばかりなのに大事な人ですって。相変わらずのジロー信者ですね。
時間が経って正義がどうのこうのってさっき言いましたけど、この娘は変わりようがないみたいである意味安心しましたw{/netabare}

16話。スキージャンパーの話。ダメかも
{netabare}締めそのものは爽やかでいいんだけど、スポーツに出場するのに改造手術が必須って…。
これ、ドーピングを公式に認めてやりたい放題ズルしろって事なんですよね。しかも国の為とか…。
いやいや、スポーツマンシップって言葉は一体どこに行ったのかと。
今回はハズレですね。作画が悪いとか、選手の性格が悪いとか色々あったけど話も色々とおかしい。
前期は、機能秘密法で超人の存在は公にされてなかったのにこの話だと超人がやたらと優遇されまくりですし…。このチグハグさは、回ごとに脚本家が違うからって事なんでしょうか。ちょっと残念ですね。{/netabare}

20話。虚淵脚本回
{netabare}今回はベトナム戦争に参加していたアメリカ軍人の話。
期待していた虚淵脚本ですが、残念ながら爆上げという程の印象にも感じず。
今更だけど国を敵に設定してしまった事で主人公が自由に動かせなくなっている印象がありますね。
まあ、下手に主人公を動かせば国が敵なだけに悪のテロリストに認定されるので脚本としてはそれを避けたいんでしょうね。
009や仮面ライダーは悪の組織が敵だったので主人公をヒーローにしやすかったんでしょうが、この作品は下手な政治主張をやりたがっていた脚本家のせいで縛りが発生してしまっている印象です。
1期でジローを離反させて以降、彼と言う人物の主体性がイマイチぼやけてしまっている印象は否めませんね。{/netabare}

21話。やっと本題に入ったみたいですね。遅えよって感じですが。
{netabare}メガッシンと倫子の回。複雑な1期の伏線を結構回収してましたね。
後、ジローの主体性のなさは意図的にやってたのか(笑)
一体何故だ! それは、坊やだからさァってな感じですか。
終盤の爆上げの為に低迷しているジロー株は、この辺で買い時なのだと思いたいですね。

しかし、ストーリーの評価はまだ保留ですね。
里見が何をしたいのかよくわからんので。
EDで日の丸をバックにしてる男なのに「原子爆弾爆発の歴史が正しかったとしたら?」とか
嘘でも言って欲しくないです。まともな日本人の発想とは思えませんね。
むしろテロリストかスパイのどちらかって言われた方が納得します。{/netabare}

最終話見ました。ラスト4話辺りは当初から計算されていた構成なのか、結構濃密な話でしたね。
{netabare}マスターウルティマのあの扱いだけは絶対に納得がいかないけど。
ラストバトルでのメインキャラ達の活躍は、速足ながらもおおむね満足できました。BL団の面々が再会したのも地味に嬉しかったですし、伏線の回収も見事だと思います。

ただアレっすねー。
最後の最後になって、里見がヒーローに倒される怪獣的な都合のいい悪役になってたのが何とも不満ですね。
悪役は悪であってこそ栄えるんですが、ヒーロー達の幼稚さをディスってる割には彼の目的も超人を追い出したいだの、原爆が爆発した時代に改変したいだのどこか薄っぺらい思想で納得はできなかったです。
超人を憎んでるって割に、里見自身が超人な事も棚に上げてるし。
最後は世界改変かと思いきや、並行世界に追い出すオチですか…。
まあ、独立宣言やら宣戦布告までしてたので火種がくすぶる前に処理したって感じではありますが。
ちょっと世界を広げすぎましたかねー。今更な物言いではありますが。

最後のEDは009リスペクトなんすね。神々の戦い的なw
最終回に関しては概ね満足なんですが、やっぱ漂う政治臭の胡散臭さとスリーバードメン回の出来の悪さ、話の取っつきづらさはあると思います。
1期の評価も併せてやや下降修正しましたが、昭和ヒーローものが好きな人には結構おすすめできる作品ではあると思います。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

異能の力を持つ超人や妖怪と人類・・・それぞれが生きるための物語でした。

この作品は、「コンクリート・レボルティオ〜超人幻想〜」の分割後期に相当します。
物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

1期を視聴した感想は、善悪を含めたくさんの超人が登場する中、超人を保護する「超人課」が日々奮闘しているのですが、物語の構成が時系列では無かったので難解な作品・・・でも、主要登場人物のキャラ立ちはしっかりしていたので、展開についていけなくてもそれなりに楽しめた・・・というのが正直な感想です。

そしてタイトルに「THE LAST SONG」が付加された後期が放送されましたが・・・今回も同じくらい難解だったように思います。

まずビックリするのは、超人を取り囲む周囲の状況が一変してしまっていた事です。
確かに善良な超人ばかりではありませんでしたので、人間との間にイザコザが無かった訳ではありません。
ですが、中には人々の希望の象徴とも言える超人達が活躍していたのも事実で、そんな超人がいるから人類と超人との共存の均衡が保たれていたんだと思います。

でも後期では超人は十把一絡げ・・・善良な超人もすっかり影を潜めてしまっているのです。
これからの物語への布石である事は認識しているものの、人類と超人が共存するという、どんなに我々が願っても辿り着けない世界の存在が眩しかっただけに、この展開には少し寂しさを感じちゃいました。

そしてこれらに輪をかけてビックリするのが超人課の皆さんです。
何がどうなっちゃったんだろう・・・と考える余裕も無いくらい次々と色んな事件が起こっていくのですが、その物語の先にあるのは超人課の皆さんに対する違和感でした。

特にビックリだったのが主人公である人吉爾朗の言動です。
彼の根底に根付いているモノ・・・それは何も変わっていないのかもしれません。
でも・・・そうだったらもう少し違う態度が取れたようにも思えるんです。

・・・と、レビューを書いていて思ったんですが、違和感を感じたのは超人課の皆さんの「正義の質」が理由だったのかもしれません。

例えばとある事象で正義を全うした行動を取ったとします。
でも、それは一つの側面から見た正義であって、別の切り口からみた時にその行動が必ずしも正義になるとは限らないんですよね。

極端な例が、悪と称される超人をやっつけたとします。
その超人を悪と称した人達からみたらそれは正義の行動になると思います。
でもその超人を悪と思わない人達からみたら、それは単なる虐殺でありそこに正義は存在しないんです。

超人に対する思い・・・これは超人課の皆さんの根底に流れる思いは変わらないのだと思います。
でも、何を背負うか・・・これが異なれば導き出される答えに違いがあってもおかしくはありません。

きっと最初の差はごく僅かだったんだと思います。
でもその差を埋めないまま歩みを進めてしまった結果、気付いたら離れていた・・・
こんな感じだったのではないでしょうか。

離れてしまったその先に何が待ち受けているのか・・・気になる方は是非本編でご確認願います。
あっと驚く展開が待っていてくれると思います。

そして今回の一推しキャラは・・・前期に引き続き星野輝子ちゃんでした(//∇//)
前期では自分自身にも色々ありましたが、今期はしっかり職責を全うしていたと思います。
一連の騒動の幕が引いた後も変わらない優しさを見せてくれた彼女・・・何より彼女の直向きさと信じる心が私にとってストライクでした^^

オープニングテーマは、前期に引き続きZAQさんの「割レル慟哭」
エンディングテーマは、山本陽介 feat. 玉置成実さんの「ALL-WAYS」
第24話のみ歌い手は同じですが、ZAQさんが楽曲を提供した「THE LAST SONG」でした。
ZAQさんの楽曲は相変わらず凝っていて格好良いです。聞いている分には最高なんですが、カラオケでチャレンジしてみると、ちゃんと歌うのが難しいんです・・・
ZAQさんの曲がカラオケで歌えたらいいのに・・・^^;
エンディングもアニメと合っていて格好良いです。今度カラオケでチャレンジしてみたいと思います。

後期は尺が短いと思ったら11話でした。前期が13話だったので全部で24話の物語になりました。
ラストの展開は衝撃的でしたが、後味は悪くありませんでした。
そして物語の終盤に往年の名作が流れてきましたが・・・まさかタイトルに付けられた「THE LAST SONG」のオチはそれだけじゃないですよね・・・と思いたいです^^;?
でも物語の最後に輝子ちゃんと風郎太が交わしていた会話は、この作品の全てを物語っているように感じました。
難しい作品でしたが、時間を作ってもう一巡してみたいと思えた作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15
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