2019年度の新宿おすすめアニメランキング 4

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2019年度の新宿成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年04月30日の時点で一番の2019年度の新宿おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.3 1 2019年度の新宿アニメランキング1位
真夜中のオカルト公務員(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (202)
671人が棚に入れました
フツーの公務員になったはずの新宿区役所職員・宮古新が配属されたのは、東京23区すべての区役所に人知れず存在する「夜間地域交流課」だった。そのお仕事は、人ならざる者が関与するオカルト的事象の解決。先輩で課のリーダー榊京一、オカルトマニア姫塚セオに連れられて人の世の理を超越した存在と対峙しに、夜な夜な出勤する。

声優・キャラクター
福山潤、前野智昭、入野自由、遊佐浩二、櫻井孝宏、土岐隼一

37111 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

もうちょっと!もうちょっとなんだけどなぁ

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:ゴーストスイーパー公務員みたいな?一人だけ特殊能力使える的な。
期待度:★★★★

何が足りていないのかよくわからないけど後もう一歩でかなり光るアニメになる気がするんだけどなぁ。

妖怪の声が聞こえる耳を持つ某有名陰陽師の子孫の持つものゆえの苦悩を抱えながらいろいろな問題を解決する話。
妖怪は見えないけどそばにいる結構いい感じの素材だったんだけどいろいろ生かし切れてなかったなぁ。
全体的には面白かったんだけどね。残念感がどうしても。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 12

66.3 2 2019年度の新宿アニメランキング2位
歌舞伎町シャーロック(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (213)
751人が棚に入れました
新宿區イーストサイド・・・・・・混沌を極めたその街の中心には、ネオン瞬く歌舞伎町が広がっていた。光が強けりゃ影も濃い。悪人どもの潜む暗がりの、そのまた奥に探偵長屋の明かりが灯る。ハドソン夫人の営むその長屋は、なくて七癖、曲者ぞろい。野心満々のケッペキ探偵に、男を化かす姉妹探偵。はたまた刑事くずれのオッサン探偵がいるかと思えば、ヤクザを破門されたアンチャン探偵・・・・・・そして真打は、落語をこよなく愛する天才探偵シャーロック・ホームズ。切り裂きジャックによる猟奇殺人が起きたその夜、舞台の幕は上がった。探偵どもの化かし合いを横糸に、シャーロック、ワトソン、モリアーティ、三つどもえの友情を縦糸に・・・・・・ミステリー? いやさコメディ?なんともはや、判別不能ドラマのはじまりはじまり~。

声優・キャラクター
小西克幸、中村悠一、山下誠一郎、斉藤壮馬、東山奈央、東内マリ子、青山穣、橘龍丸、諏訪部順一
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

う~ん、2クールは長すぎた・・・。

アニオリ作品。最終話まで視聴。

設定の奇抜さ。
特に探偵と落語という取り合わせの面白さ。
物語の舞台。

これらが織り成す世界観はとても良かったと思います。

前半の「切り裂きジャック編」までは、テンポも良くて楽しめていたんだけど、後半は、一言で言って『長かったな・・・』。

{netabare}後半は「切り裂きジャック編のその後の顛末」。
まあ、『ここを解決しないと物語は完結しない』ってことなんだろうけど・・・。
それにしたって、ほとんど後半丸々ですからねぇ。
さすがに長すぎるというか・・・。{/netabare}

サイコパスが絡むと、心理が理解出来ないせいだと思うんですけど、少々、苦手なんですよね。
あくまでも個人的な感想です。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 15

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

オチと推理とエクスカリバー

シャーロック・ホームズは、最もパロディ化、パスティーシュ化された探偵かもしれない。

本作の放送と同期に、同じく『シャーロック』を冠する実写ドラマが放送されているが、競作関係などはないものの、どちらの「シャーロック」も奇人変人である設定は共通しているようだ。
ドイルのホームズ連作の、本格探偵小説が「本格」としてジャンル的に確立する前のプロトタイプ的な性格が、ホームズがキャラクター的な強烈な特徴を持つところに現れているのだろう。

あまたのパスティーシュも、若いころのホームズ、異世界に紛れ込んだホームズはもとより、ホームズの姪っ子や、精神を病んだ夏目漱石が自分をホームズと妄想している、などなど、キャラクター性を強調したものが多い。

その中にあって、本作の歌舞伎町に住む落語家もどきの「シャーロック」も、奇抜さで負けてはいない。
いや、あの髭面の「ハドソン夫人」には勝てないかもしれないが。


シャーロック・ホームズが強力で特異な性格設定を持つのは、一種の文化英雄という性質が要請するからだろう。

「勇者」が聖剣で竜を倒して「世界」を恢復させるように、垂れ込める「謎」を吹き払い「世界」に秩序を回復する「英雄」としての探偵。

歴戦の武勇伝を持つ勇者が特権的な武器として「聖剣」を手にするように、「謎」を切り払う探偵の特権的な武器として与えられるのが、頭脳=論理=「推理」だ。
特異な頭脳=発想の象徴として、特異な性格が要請される。


ところで、別作品の感想で、探偵小説の探偵の推理は論理的な唯一の真理とは限らない、といった意味のことを書きこんだことがある。

エクスカリバーが竜を斃せるのは、数々の「伝説」によって「聖剣」である特権性を保証されるからだ。
探偵の推理=「論理」もまた、「伝説」に類比的な特権性の「保証」が付与される。

オーギュスト・デュパンであれば「アナリシス」、ファイロ・ヴァンスなら心理学的必然、エラリィ・クイーンなら因数分解的数学性、などなど。
ホームズならば、実験科学的な自然科学の論理性、という事になる。

これら「論理」の特権性の「保証」要素は、しかし推理が導く「真相」の論理的正しさを保証するものではない。

「聖剣」にまつわる「伝説」が、その物語内で聖剣の威力を保証するための装置であって、物語外では意味がないのと同様に、実験科学の論理性も、物語内で「論理」の特権性を保証するだけの装置に過ぎない。
デュパンのアナリシスもヴァンスの心理学もエラリィの「数学的」論理も、物語外では何の論理性も保証しはしない。

物語内での探偵の推理が「真相」となるためには、「物語世界内で」の論理性=説得力だけが問題なのだ。
物語内の作中人物全員が「唯一の真相」を導いた「論理的」な推理だと納得しさえすればいい。
そう、これが物語内で最後にたどり着いた「真実」であると、最後に締めくくる「オチ」だと納得しさえすれば。



落語で「真相」の「推理」を語る本作の設定は、「探偵小説的」論理性を巧妙に反映している。

一見は荒唐無稽な「推理落語」だが、語られた物語を象徴し、まとめ上げ、引き受けて、幕を閉じるものとしての落語の「オチ」の一言は、探偵小説の「論理的」推理と全く同型的な役割を果たすものだ。

しかし、それは、どんなデタラメでもおどけて語れば良いという事にはならない。
論理=筋が通っているでも、地口のように連想的な関係性でも、なんでもよい。それまで語られた物語をまとめ上げて「オチ」が付いたと観客に直観させなければ、オチとして機能しない。

落語の『あたま山』のオチは、論理的にはおかしい、不条理でシュールなものだが、練達の噺家が語ることによって、観客に「オチ」を直観させて笑いに巻き込む。

不出来な噺であれば、観客は白けてブーイングが起きるだろう。
不出来な探偵小説が、作者と作中人物だけが納得する「推理」で、読者を説得できずに怒らせるように。

はたして本作の「落語推理」は切れ味良い「聖剣」のような「オチ」をつけられただろうか。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 7

ダビデ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

探偵×落語×歌舞伎町・・・クセが強い。でも面白い!

探偵ミステリーもののフィクション、コメディ。
設定が飛んでて、クセが強く、観る人を選びそうだけど、私には合ったみたいで、面白かったです。

終始、宮藤官九郎さんの、IWGP,タイガー&ドラゴン、木更津キャッツアイとドラマの方の私立探偵濱マイクを感じる作品でした。
濱マイクの方は、探偵×エゴラッピンで、そのまんまですよね。
作者が、大好きなんでしょう。

設定や推理とかで、ちょっとご都合的なところはあったけど、流れを邪魔するものではなかったので、ご愛敬の範囲内でした。

ぶっ飛んだ設定で、独特なテイストですが、本当に懐かしさも感じながらの作品で、私的には嬉しいですが、ニッチですよね。一般ウケするかどうかは別でしょうが 笑

上記のドラマが好きな人、好きだった人には、是非ともおススメです!

投稿 : 2024/04/27
♥ : 10

71.9 3 2019年度の新宿アニメランキング3位
劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>(アニメ映画)

2019年2月8日
★★★★☆ 3.8 (87)
379人が棚に入れました
裏社会ナンバーワンの腕をもつシティーハンター冴羽獠は、普段は新宿に事務所を構え、相棒の槇村香と様々な依頼を受けている。そこに、何者かに襲われたモデル・進藤亜衣がボディーガードを依頼にやってきた。美女の依頼を快諾した獠だが、撮影スタジオで更衣室を覗いたり、もっこり全開のやりたい放題…。亜衣がキャンペーンモデルを務めるIT企業の社長・御国真司は、なんと香の幼馴染。撮影現場で久々に香と再会した御国は彼女をデートに誘う。しかし、獠は香に無関心で亜衣にスケベ心丸出し…。一方、海坊主と美樹は傭兵が新宿に集結する、という情報を入手した。そして、傭兵達は何故か亜衣を狙うのだった…敵の正体を探る冴子が直面する巨大な陰謀!来日する大物武器商人・ヴィンス・イングラードと最新兵器――御国の登場により、すれ違う獠と香。シティーハンターは亜衣と新宿を護りぬくことができるのか!?

声優・キャラクター
神谷明、伊倉一恵、一龍斎春水、玄田哲章、小山茉美、飯豊まりえ、山寺宏一、大塚芳忠、徳井義実

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ターゲットは30代40代かな。 本編を知ってる人がより楽しめる作品!

「シティーハンター」が20年の時を経て帰っていた!!
それも、エンジェルハートではなくシティーハンターという形で!!
香がいる……

私自身は大まかなストーリーは知ってる、アニメや漫画を全て視聴した訳ではなくにわか勢だ。
全然にわかでも楽しめる作品ではあったが、シティーハンター大好きな人たちは私なんかよりも遙かに楽しめたのではないかと思う。

■懐かしの音楽
今作では、アニメ映画にしては挿入歌が多めの仕様だった。
しかも、それはシティーハンターで使われていた曲!!
これで上がらない人はいないでしょ!
全曲は知らなかったが、それでも熱くなった。

■物語はコメディの割合が高め
締めるとこはもちろんビシッと締めているが、全体を通して冴羽獠はもっこり~ってしてる時間の方が長かったと思う。
それがかえって、かっこいいシーンを際立たせてくれていた。
冴羽獠無双だった。

■キャッツアイとのコラボ
これも今作の魅力の一つだろう。
まさか、一緒に観られることになるとは……
ありがとうございます!!
他にも、海坊主やファルコンなども登場していた。

昔すごく好きだったな~って人には是非是非観てもらいたい。
そして、知らない人たちもこの映画きっかけで本編の方にも手を出して欲しい。
ちなみに、私の入場者特典は香でした。
どちらかといえば、獠がよかったかも……

投稿 : 2024/04/27
♥ : 10

おーいん君 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

あの頃のハチャメチャがそのまんま!

かつてのシティーハンターを見た事のある世代なら、本当に喜べる作品だと思います。

声優さんも、物語の構成も、そしてサプライズ要素まで!

見事だと思いました。

当時オンタイムや再放送で見ていた人なら、あの時のそのまんまを味わえて幸せな気分になれること間違いナシ!

かえって現代的な世代で、シティハンターを見た事の無い人には、嫌悪感を抱く内容かもしれません。(ちょっと過激な表現があります)

正直2020年の現在には即さない内容かもしませんね。

でもね、当時、一番モテたキャラクターがこの主人公なんですよ。

今風に飽きたら、つまんでみて欲しい作品ですね。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 3

70.6 4 2019年度の新宿アニメランキング4位
revisions リヴィジョンズ(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (307)
1130人が棚に入れました
「これは予言よ。あなたたち五人に、いつか大変な危機が訪れるの。そのときみんなを守れるのはあなた」幼いころ誘拐された過去をもつ高校2年生・堂島大介は、幼なじみのガイ、ルウ、マリマリ、慶作とともに、不可思議な現象──「渋谷漂流」に巻き込まれる。渋谷の中心部が跳ばされたのは300年以上先の「未来」。そこで待っていたのは、広大無辺な荒野と森、点在する廃墟……そして、未来人「リヴィジョンズ」と彼らが操る巨大な機械の化け物だった。理由もわからぬまま化け物に蹂躙されていく渋谷を助けようと現れたのは、誘拐事件の大介の恩人と同名で瓜二つの少女・ミロ。彼女は、大介たちだけが操縦できる人形兵器「ストリング・パペット」を提供し、渋谷を守れと促す。誘拐事件の恩人──ミロによる予言「仲間を守る運命」を信じて生きてきた大介は、ついに訪れた危機と手に入れた力に歓喜する。しかし、幼なじみ5人の絆は誘拐事件の影響でバラバラとなっていた。孤立した街。未知の敵。未確定な過去と運命の予言。

声優・キャラクター
内山昂輝、小松未可子、島﨑信長、高橋李依、石見舞菜香、斉藤壮馬、日笠陽子、田村ゆかり、櫻井孝宏、遠藤綾、てらそままさき、飛田展男、寺崎裕香、大塚芳忠
ネタバレ

すがさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

メサイアコンプレックス【救世主妄想】

平和な世界に生きるごく普通の高校生5人が、突如として訪れた危機に際して人類の命運を託されてしまうお話。

しっかりと"普通の高校生"なので、異世界転生主人公みたく、ニヤつきながら敵を蹴散らすような展開にはならないし、危機的状況の中で冷静に正解択を選ぶようなこともなかなかできない。
{netabare}そんな世界観の都合上、5人の中で視聴者が好感を持てたのはケイサクぐらいだったと思う。
(5人以外だと泉海さんが素敵な女性だった。)

ダイスケの行動がキツいのは脚本を書いた方も承知の上だと思うから、「ダイスケが嫌いだからこのアニメ嫌い。」というのは視聴者側の対話拒否なようにも思えるが、
実際にそう感じた視聴者が続出してしまったということはやっぱり脚本が悪かったのかな?

まあ、そこに関しては私は全然大丈夫だったんだけど、単に盛り上がりに欠けていたなとは感じた。

《メサイアコンプレックス【救世主妄想】》とかいう壮大なレビュータイトルに釣られてこのレビューを読んだ方が、中を開けてみればショボいなって思ったのと大体同じような感想。

ともあれ、私が見たかったもの[誘拐事件の伏線回収]は最終話で概ね満足のいく結果となってくれたので、終わり良ければなんとやら。観て良かったと思う。
{/netabare}

内容からは逸れますが、このアニメの3DCGは素晴らしいですね。
3DCGのアニメには少々抵抗があったのだけど、このアニメの3DCGはすごい(語彙力)
これほどの高クオリティでやってくれるのであれば、他のアニメでも大歓迎ですよ♪

投稿 : 2024/04/27
♥ : 32
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

群像劇としてのキャラクター配置の巧さ〈若干修正・追記あり〉

2019年冬放送のオリジナルアニメ。全12話。
半径1キロの範囲(都市)のタイムトラベル(SF)に少年少女の成長譚、都市災害、群像劇を加えたちょっと珍しい作品。

もともとメディアミックス前提の企画だったようですね。
WEBのインタビューを読んだら、監督によると「元々は(本作の企画・プロデュース担当の)スロウカーブさんが、アニメを中心としたマルチメディアミックスの企画を立てていて、その途中で私に声が掛かった」と。作品の枠組みは谷口監督が参加してから決まっていったようです。
CGを担当した白組の平川孝充さんとの対談などを読んでいると、かなり力が入った作品という印象を受けます。

3DCGとても良かったと思います。コンテ(カメラワーク)もしっかり決まっていて、CG酔いするような所が無くて見やすかったです。
個人的にはEDが大好き。歌も画も凄い好み。ミロ美人。


【良かった点】
過酷な環境下での少年少女の成長物語はもともと好きなので、とても楽しめました。
展開が早く濃くてアニメのみだと付いていくのが大変でしたけど、無駄が無くいので見直すのも苦になりませんでした。
恋愛要素は関わってきますが、それほどドロドロした描写はありません。グロは覚悟していたんですが、思ったよりショッキングなシーンは少なかったです。CGの限界なのかもしれませんが、演出でフォローしている所が多かった印象です。

{netabare}
大介の性格は私はあまり気にならなかったですね。
他のキャラクターが釘を刺し続けていたので、最後には必ず成長するだろうと何となく安心して見ていました。(周囲のキャラクター達が「大介はそのままで良い」という描写だったらさっさとやめてたと思いますが)
第一他の子たちも欠点が無いわけではないですし。
ミロとの関係が好きだったので大介の空回りにハラハラしつつ、成長してからミロとはどんな関係に収まるのかに期待して視聴していました。その点はすごく満足した!ミロ好き。

終盤になって、ストリングパペットの搭乗者としては大介が能力的には「補欠」であり慶作の能力が最も高かったことが判明するあたりが、もっと丁寧な描写だったら良かったかも。
こういうの好きなんだよね…「失敗しながらも必死で成し遂げたこと」によって凡人が英雄になるって良いじゃないですか。

それに対して慶作は本当に運に見放されていて可哀想でしたけど…。
視聴者の中には「主人公体質」と感じた人もいたようだけど、私は最初はそうは思わなかったんですよね。多分仲間たちのために自分は我慢していたからだと思うのだけど。
私にとって主人公の条件は、主体的に決断できることと心の強さ(最初は弱くて大きく成長する場合もアリ)なのかなと…
だから、最後に慶作が自分の意志で大介を生かしたのは主人公的な行動だったと思います。
そして「観測されたものは存在が確定する」というこの作品の理論によれば間違いなく慶作は生存しています。大作や他の皆が慶作のことを覚えているので、いずれかの時空に存在しているということですね。勿論それはニコラスも同じなので、また一波乱ありそう。
2期見たいですね~…慶作幸せになって欲しい。

ストリングパペットが巨大ロボットではなく、パワードスーツなのも好きでした。
市街地での戦闘や任務をこなせるサイズだから、自動車やバイクとの共同作戦が自然に画にできていたように思います。{/netabare}


【勿体なかった点】
{netabare}
正直に言うと、取り扱う題材が多く複雑で尺不足に感じました。
その分ワンシーンが濃くて飽きずに集中して視聴できたけど、毎回気は抜けない。
他のS.D.S.メンバーに比べてガイがちょっと出番少ないのは特に勿体なかったです。尺不足の煽りを受けちゃった感じはしますね。
ガイが好きな人には、小説は是非読んで欲しい。{/netabare}


【小説版読了】
小説版もかなりの出来で、単品でSF娯楽小説としても申し分ないです。
文章も読みやすいですし、内容・心理描写・世界観説明も素晴らしく、アニメと併せてとても楽しめました。
…ていうか両方手に取るべし。
{netabare}
物語は同じですがキャラクターへの理解が深まります。
S.D.S.のメンバーだけではなく、例えば大介の叔父の幹夫さんがとても良い。社会人としても叔父としても立派ですし、幹夫さんの描写と大介の掘り下げを併せてしているんですよね。こういうの好きです。

世界観についてもアニメだけだと説明が最低限になってしまっているし、小説だけだと視覚的に理解しにくい部分があります。
ストリングパペットのデザインはせめて挿絵がないとわからないと思う。一般的なロボットアニメのメカとはだいぶ雰囲気が違うので。
…何より田舎者には新宿の地図はとっさに頭に浮かばないし…。
3DCGを選択した理由の一つとして、監督は新宿の街の再現性を上げてもいるのですよね。地方民としては心底ありがたい(笑)

それだけ世界観をしっかりと構築しているので、映像と文章両方楽しめます。活字好きには是非オススメしたい。{/netabare}


ソーシャルゲームの展開も予定されているそうなので、この世界観がこれからも活かされそうなのは良いですね。
ただ、やっぱり私はアニメで見たいなあ…。2期あればきっと見ます。(2019.9.13)


【再視聴感想】
放送が今年の冬だったらもっと話題になったかなあ…
と思って遠い目になってる(苦笑)。
{netabare}
作中で直接パンデミックが描かれるわけではないんですけど、パンデミック後の世界と、抗体の有無で差別が起こり戦争に突入した2つの勢力を登場させたのはなんとも皮肉だなあと…。

自然災害時に起こる人災も普遍的な要素と思いますが、良い面も悪い面もきちんと描いているのも好印象でした。悪い面ばかり描けばかえってリアリティは失われるものです。
後日談の記者会見シーンで、教員(メンタルカウンセラー)、自治会長、公的機関責任者、医師が会見場に立っている。今の現実を見ていると、凄く理に適ったキャラクター配置をしていますよね。こうなるとサブキャラクターの群像劇をもう少し詳しく見たかったなと思ってしまいます。やっぱり2クール欲しかったですね…。

特に悠美子先生はもう少し活躍する予定だったんじゃないかなあ?小説でも特に描写が増えたりはしてないんですよね…。
大介達を精神的に追い詰めたり一般の人達をカウンセリングしたりしながら、悠美子本人も強くなっていく展開とかだったら是非見たかったなあ。強い大人の幹夫と脆い大人の悠美子の対比は、考えてみれば示唆に富んだ内容でもありますね。
{/netabare}
再視聴して全体の印象が変わったわけではないんですが、現実味と創作のバランスを如何に取るか、よく練られた力作だと改めて思いました。
(2020.5.31)

投稿 : 2024/04/27
♥ : 22

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ロボット物……、なのかなあ…?(SFなのは間違いないです)

オリジナルTVアニメ作品です。NETFLIXで先行配信していたみたいですが、私にとってはフジテレビ系列での2019年1~3月の放送を観たので、2019年冬クール作品です。

モーション・トレースっぽい操縦方法で作中では「パペット」と呼ばれている、生体認証機能が付いていると思われる搭乗型のロボット兵器が出てきます。

この生体認証機能のおかげで、パペットに搭乗できるのは主人公の堂島大介を含めた少年少女5人だけ。

何で人型なのかというのは、物語が進むにつれて明かされる情報からすると「そういうことなんだろうな」とわかる、イヤな感じっぽい理由だと思われます。(劇中でそこは明確には言ってなかった気はしますが、たぶん…。)

とりあえず公式サイトの第1話あらすじにある通り、大介が通っている高校を含む渋谷の街全体が、未来へ跳ばされてしまうというタイムスリップ系のSF物です。

跳ばされた途端に、未来の人類を二分する戦いに巻き込まれてしまうわけなのですが…。

とりあえずタイムスリップの実現方法以外はそんなに突飛な設定は無く、わりとまともなSF作品だったと思います。作中でのタイムパラドックスに関する解釈は、『STEINS;GATE』などと概ね同じっぽいです。

大介の性格にいろいろと難があるのでこれに耐えられずに視聴をあきらめてしまう人はいるかもしれませんが、一方で大介がひたすら凡人なのがこのお話の肝なのかもしれません。

最後まで観たら私はけっこう楽しめました。

投稿 : 2024/04/27
♥ : 34
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